JP2006036706A - ハロアルケン誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 - Google Patents

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Yu Kanatsuki
祐 金築
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Abstract

【課題】本発明の課題は、新規なハロアルケン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤を提供することである。
【解決手段】次式(I)で示されるハロアルケン誘導体を有効成分とする農園芸用有害生物防除剤。
【化1】
Figure 2006036706

(式中、QはI-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j、I-k、I-lを表し、X:H、F、A:O、S、SO、SOを表し、n:1、2、R:低級アルキル基、R:H、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、低級ハロアルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、R:H、低級ハロアルキル基、ハロゲン原子、R:H、ハロゲン原子、R:H、ハロゲン原子、低級アルキル基、R:H、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、R:H、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、Y:O、NH、m:0、1、2。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、農園芸用有害生物防除剤として有用である新規なハロアルケン誘導体に関するものである。
農園芸用の有害生物防除活性を示すハロアルケン誘導体としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6などに開示されているが、本発明の次式(I)で示されるハロアルケン誘導体に関する記載はなく新規化合物である。
従って、同誘導体が、農園芸の有害生物防除活性を有することも知られていない。
Figure 2006036706
(式中、Qは下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j、I-k、I-l)を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、Aは酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基又はスルホン基を表し、nは1,2の整数を表す。)
Figure 2006036706
(式中、Rは低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、低級ハロアルコキシ基、低級アルキルスルホニル基を表し、Rは水素原子、低級ハロアルキル基、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Yは酸素原子又はアミノ基を表し、mは0、1、2の整数を表す。)
特開平10−287659号公報 特開平11−140063号公報 特開平11−349557号公報 特開2000−1481号公報 特開2004−504310号公報 特開2004−504311号公報 特開平1−254667号公報 特公昭47−1926号公報 特開平11−116555号公報 Organic Preparation and Procedures International.,1984年,16(2),91〜6 Jounal of Chemical Society.,1983年,p.1002〜1003 Journal of Heterocyclic Chemistry.,6巻,p.247(1969年) Journal of American Chemical Society.,77巻,p.2866(1951年) Chemical & Pharmaceutical Bulletin.,1968年,16(7),p.1351 Journal of Chemical Research Synopsis.,1979年,(6),p.212 Journal of Chemical Society.,1951年,p.3439
本発明の課題は、新規なハロアルケン誘導体及びそれを有効成分とする農園芸用有害生物防除剤を提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決するために検討した結果、新規なハロアルケン誘導体が顕著な農園芸の殺虫、殺ダニ、殺線虫及び殺菌活性を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は次の通りである。
第1の発明は、次式(I)で示されるハロアルケン誘導体に関するものである。
Figure 2006036706
(式中、Q、X、A及びnは前記と同義である。)
第2の発明は、前記の式(I)で示されるハロアルケン誘導体を有効成分とする農園芸用有害生物防除剤に関するものである。
前記式(I)で表される本発明の新規なハロアルケン誘導体は、農園芸の有害生物に対し、優れた防除効果を有するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
前記の各化合物で表した各種の置換基は、次の通りである。
Qは、次式(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j、I-k、I-l)で示される。
Figure 2006036706
(式中、Rは低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、低級ハロアルコキシ基、低級アルキルスルホニル基を表し、Rは水素原子、低級ハロアルキル基、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Yは酸素原子又はアミノ基を表し、mは0、1、2の整数を表す。)
ここで、Rにおける低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができるが、t−ブチル基が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができるが、フッ素原子が好ましい。
における低級ハロアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などの炭素数1〜4の低級ハロアルキル基を挙げることができるが、トリフルオロメチル基が好ましい。
における低級ハロアルコキシ基としては、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、パーフルオロプロポキシ基などの炭素数1〜4の低級ハロアルコキシ基を挙げることができるが、トリフルオロメトキシ基が好ましい。
における低級アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、i−プロパンスルホニル基、t−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、i−ブタンスルホニル基、t−ブタンスルホニル基などを挙げることができるが、エタンスルホニル基が好ましい。
における低級ハロアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などの炭素数1〜4の低級ハロアルキル基を挙げることができるが、トリフルオロメチル基が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができるが、フッ素原子が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、塩素原子が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、塩素原子が好ましい。
における低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができるが、メチル基が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、前述にハロゲン原子を挙げることができるが、フッ素原子が好ましい。
における低級ハロアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基などの直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の低級アルキル基を挙げることができる。
におけるハロゲン原子としては、前述のハロゲン原子を挙げることができるが、フッ素原子が好ましい。
における低級ハロアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などの炭素数1〜4の低級ハロアルキル基を挙げることができるが、トリフルオロメチル基が好ましい。
における前記置換基の内、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
前記式I-a〜I-lで示される置換基Qの好ましい態様は以下の通りである。
前記式I-aとしては、2−低級アルキル置換−4−クロロ−3−(2H)−ピリダジノン−5−イルが好ましく、更に2−t−ブチル−4−クロロ−3−(2H)−ピリダジノン−5−イルが好ましい。
前記式I-bとしては、Rが低級ハロアルキル基、Rがハロゲン原子、Rが水素原子のものが好ましく、更に、Rがトリフルオロメトキシ基、Rが水素原子、Rが塩素原子である8−クロロ−6−トリフルオロメトキシ−1,4−ベンゾオキサジン−3−イル、Rがトリフルオロメチル基、Rがフッ素原子、Rが水素原子である7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジン−3−イル、Rがエタンスルホニル基及びRがフッ素原子、Rが水素原子である7−フルオロ−6−エタンスルホニル−1,4−ベンゾオキサジン−3−イルが好ましい。
前記式I-cとしては、Rが水素原子、mが0のものが好ましく、更に4H−1,3−ベンゾチアジン−2−イルが好ましい。
前記式I-dとしては、Rが水素原子である1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサイド−3−イルが好ましい。
前記式I-eとしては、Rが低級ハロアルキル基、Rがハロゲン原子、Yが酸素原子のものが好ましく、更に6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン−4−イルが好ましい。
前記式I-fとしては、Rが水素原子である1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4(3H)−2,2−ジオキサイド−4−イルが好ましい。
前記式I-gとしては、Rが水素原子である3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロベンゾチアゾール−2−イルが好ましい。
前記式I-hとしては、Rが低級アルキル基であるものが好ましく、更に5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン−3−イルが好ましい。
前記式I-iとしては、Rが全て低級アルキル基であるものが好ましく、4,6,6−トリメチル−6H−1,3−チアジン−2−イルが好ましい。
前記式I-jとしては、Rが水素原子である2,3−ジヒドロ−2−イミノ−6−フェニル−4H−1,3−チアジン−4−イルが好ましい。
前記式I-kとしては、Rが水素原子であるテトラヒドロ−4H−1,3−チアジン−4−オン−2−イルが好ましい。
前記式I-lとしては、Rがハロゲン原子であるものが好ましく、更に4−アミノ−5−(4−クロロフェニル)ピリミジン−2−イルが好ましい。
Aは酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基又はスルホン基である。
Xは水素原子又はフッ素原子である。
Yは酸素原子又はアミノ基である。
mは0、1、2の整数である。
nは1、2の整数である。
本発明の化合物(I)は窒素原子を有しているため、これに由来する酸付加塩も本発明に含まれる。
酸付加塩を形成する酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、シュウ酸、フマル酸、アジピン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アコニット酸などのカルボン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸、或はサッカリンなどを挙げることができる。
以下、本発明の前記式(I)で示されるハロアルケン誘導体(以下、化合物(I)と記載。)の合成法を詳細に述べる。
〔合成法1〕
合成法は、化合物(II)と化合物(III)とを、溶媒中、塩基存在下で反応させることにより化合物(I)においてAが硫黄原子又は酸素原子である化合物(I-I)を得る方法である。
Figure 2006036706
(式中、Q、X及びnは、前記と同義であり、A'は硫黄原子又は酸素原子を表し、Lは臭素原子、メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホニルオキシ基を表す。)
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタリン、石油エーテル、リグロイン、ヘキサン、クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、クロロホルム、ジクロルエタン、トリクロルエチレンのような塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類、テトラヒドロフラン、シオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド化合物、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシ化合物、N,N−ジメチルイミダゾリジノンなどの尿素化合物、スルホラン、或は前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
溶媒の使用量は、化合物(II)の濃度が5〜80重量%になるようにして使用することができるが、10〜70重量%が好ましい。
塩基の種類としては、特に限定されず、例えば、第3級アミン(トリエチルアミンなど)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)などの有機塩基、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などの無機塩基を挙げることができるが、アルカリ金属の炭酸塩が好ましく、更に炭酸カリウムが好ましい。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対して1〜5モルであるが、1.2〜2.0モルが好ましい。
原料化合物である化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対して、1.0〜5モルであるが、1〜1.5モルが好ましい。
反応温度は、特に限定されないが、室温から使用する溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、60〜110℃が好ましい。
反応時間は、前記の溶媒の使用量、温度によって変化するが、通常0.5〜8時間である。
化合物(II)においてQがI−aの化合物は、参考例1−(1)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義であり、Zは酸素原子又は硫黄原子を表す。)
化合物(V)は特許文献7に記載の方法に準じて化合物(IV)から製造することができる。
化合物(II)においてQがI−bの化合物は、参考例1−(2)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、R、R、Rは、前記と同義である。)
化合物(IX)は非特許文献1に記載の方法に準じて化合物(VII)から化合物(VIII)を経由して製造することができる。
化合物(II)においてQがI−cの化合物は、参考例1−(3)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(II)においてQがI−dの化合物は、参考例1−(4)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(XIV)は特許文献8に記載の方法に準じて化合物(XIII)から製造することができる。
化合物(II)においてQがI−eの化合物は、参考例1−(5)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、R6、R7、Yは、前記と同義である。)
化合物(XVII)は特許文献9に記載の方法に準じて化合物(XVI)から製造することができる。
化合物(II)においてQがI−fの化合物は、参考例1−(6)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(XX)は非特許文献2に記載の方法に準じて化合物(IXX)から製造することができる。
化合物(II)においてQがI−gの化合物は、参考例1−(7)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(II)においてQがI−hの化合物は、参考例1−(8)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(XXV)は、非特許文献3に記載の方法に準じて化合物(XXIV)から製造することができる。
化合物(II)においてQがI−iの化合物は、参考例1−(9)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。(非特許文献4参照)
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(II)においてQがI−jの化合物は、参考例1−(10)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(XXIX)は非特許文献5に記載の方法に準じて製造することができる。
化合物(II)においてQがI−kの化合物は、参考例1−(11)に記載した下記に示す方法に従って製造することができる。(非特許文献6参照)
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(II)においてQがI−lの化合物は、下記に示す参考例1−(12)に記載した方法に従って製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、Rは、前記と同義である。)
化合物(XXXIII)は非特許文献7に記載の方法に準じて製造することができる。
Figure 2006036706
(式中、X、L及びnは、前記と同義である。)
化合物(III)において、Lが臭素原子で、n=1の化合物(III-a)は市販品を用いることができる。
化合物(III)においては、Lがメタンスルホニルオキシで、n=2の化合物(III-b)は、下記に示すように、特許文献2に記載の方法に準じて製造することができる。
Figure 2006036706
以上のようにして製造された本発明化合物(I−I)は、反応終了後、抽出,濃縮,ロ過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宣精製することができる。
〔合成法2〕
合成法2は、下式で示される化合物(I)においてAがスルホキシド基又はスルホン基である化合物(I−II)を得る方法である。
Figure 2006036706
(式中、pは1又は2の整数であり、Q、X、nは、前記と同義である。)
溶媒の種類としては、本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、例えば、
前記の合成法1で使用されるものと同様な塩素化された又はされていない芳香族、脂肪族、又は脂環式の炭化水素類、エーテル類、ニトリル類、ケトン類、アミド化合物、スルホキシ化合物、尿素化合物、スルホラン、或いはメタノール、エタノールなどのアルコール類、水、更には、これらの混合物を挙げることができるが、好ましくはハロゲン化炭化水素類、アルコール類、水である。
溶媒の使用量は、化合物(I−I)の濃度が5〜80重量%になるようにして使用することができるが、10〜70重量%が好ましい。
酸化剤の種類は特に限定さらず、例えば、m−クロロ過安息香酸、オキソン(アルドリッチ社製、2KHSO・KHSO・KHSO)、過酸化水素などを挙げることができる。これら酸化剤は、市販品を使用することができる。
反応温度は、特に限定されないが、−20℃から溶媒の沸点以下の温度範囲内であり、室温〜70℃が好ましい。
反応時間は、前記の濃度、温度によって変化するが、通常0.5〜3時間である。
酸化剤の使用量は、化合物(I−I)1モルに対して1〜5モルであるが、1〜2モルが好ましい。
以上のようにして製造された本発明目的物(I−II)は、反応終了後、抽出、濃縮、ロ過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宣精製することができる。
〔防除効果〕
本発明の化合物(I)で防除効果が認められる農園芸用有害生物としては、農園芸害虫〔例えば、半翅目(ウンカ類、ヨコバイ類、アブラムシ類、コナジラミ類など)、鱗翅目(ヨトウムシ類、コナガ、ハマキムシ類、メイガ類、シンクイムシ類、モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダマシ類、ゾウムシ類、ハムシ類、コガネムシ類など)、ダニ目(ハダニ科のミカンハダニ、ナミハダニなど、フシダニ科のミカンサビダニなど)〕、線虫(ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウ、シンガレセンチュウ、マツノザイセンチュウなど)、ネダニ、衛生害虫(例えば、ハエ、カ、ゴキブリなど)、貯蔵害虫(例えば、コクヌストモドキ類、マメゾウムシ類など)、木材害虫(例えば、イエシロアリ、ヤマトシロアリ、ダイコクシロアリなどのシロアリ類、ヒラタキクイムシ類、シバンムシ類、シンクイムシ類、カミキリムシ類、キクイムシ類など)を挙げることができ、また、農園芸病原菌(例えば、コムギ赤さび病、大麦うどんこ病、キュウリべと病、イネいもち病、トマト疫病など)を挙げることができる。
〔有害生物防除剤〕
本発明の農園芸用の有害生物防除剤は、特に、殺虫・殺ダニ及び殺線虫効果が顕著であり、化合物(I)の1種以上を有効成分として含有するものである。
化合物(I)は、単独で使用することもできるが、通常は常法によって、担体、界面活性剤、分散剤、補助剤などを配合して(例えば、粉剤、乳剤、微粒剤、粒剤、水和剤、油性の懸濁液、エアゾールなどの組成物として調製して)使用することが好ましい。
担体としては、例えば、タルク、ベントナイト、クレー、カオリン、ケイソウ土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、消石灰、ケイ砂、硫安、尿素などの固体担体、炭化水素(ケロシン、鉱油など)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、塩素化炭化水素(クロロホルム、四塩化炭素など)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなど)、エステル類(酢酸エチル、エチレングリコールアセテート、マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類(メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコールなど)、アミド化合物(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなど)、ジメチルスルホキシド、水などの液体担体、空気、窒素、炭酸ガス、フレオンなどの気体担体(この場合には、混合噴射することができる)などを挙げることがでる。
本剤の有害生物への付着、吸収の向上、薬剤の分散、乳化、展着などの性能を向上させるために使用できる界面活性剤及び分散剤としては、例えば、アルコール硫酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテルなどを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴムなどを補助剤として用いることができる。
本剤の製造では、前記の担体、界面活性剤、分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々単独で、又は適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(I)を製剤化した場合の有効成分濃度は、乳剤では通常1〜50重量%、粉剤では通常0.3〜25重量%、水和剤では通常1〜90重量%、粒剤では通常0.5〜5重量%、油剤では通常0.5〜5重量%、エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。
これらの製剤を所望の濃度に希釈して、それぞれの目的に応じて、植物茎葉、土壌、水田の水面に散布するか、又は直接施用することによって各種の用途に供することができる。
以下、本発明を参考例及び実施例によって具体的に説明する。なお、これらは、本発明の範囲を限定するものではない。
参考例1〔化合物(II)の合成〕
(1)2−t−ブチル−4−クロロ−5−メルカプト−3−(2H)−ピリダジノンの合成
t−ブチルヒドラジン塩酸塩(6.2g)に水10mlとトルエン50mlを加え、水酸化ナトリウム(2.0g)を添加後、15分攪拌した。次いでムコクロル酸(8.5g)を加え、30分攪拌後、酢酸3mlを加え、30〜40℃で5時間攪拌した。トルエン層を分取し、希水酸化ナトリウム水溶液、希塩酸、水の順に洗浄後、乾燥し、減圧下にトルエンを留去した。残渣にヘキサンを加え、冷却し、析出した結晶を濾集することにより3−(2H)−ピリダジノン体を7.5g得た。この3−(2H)−ピリダジノン(2.2g)をN,N−ジメチルホルムアミド25mlに溶解し、これに純度70%の水硫化ナトリウム(2.2g)を水20mlに溶解した液を加え、室温で3時間撹拌した。
反応終了後、希塩酸で弱酸性とし、析出した結晶を濾集し、水洗後、乾燥することにより淡黄色粉状結晶である目的物を2.0g得た。
(2)3−メルカプト−7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジンの合成
2−アミノ−4−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェノール(8.0g)を塩化メチレン200mlに溶解し、氷冷攪拌下に、水酸化ナトリウム(2.0g)を水5mlに溶解した溶液を加え、クロロアセチルクロライド(4.6g)を滴下した。滴下後、1時間攪拌し、濃度2モル/L(リットル)の水酸化ナトリウム水溶液でpH4〜5に調整した後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製することによって、淡褐色結晶である2−クロロアセチルアミノ−4−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェノールを4.0g得た。
この2−クロロアセチルアミノ−4−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェノール(4.0g)をアセトン100mlに溶解し、炭酸カリウム(2.2g)を加え、6時間加熱還流した。反応終了後、減圧下にアセトンを留去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製することによって、淡黄色結晶である3−ヒドロキシ−7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジンを1.8g得た。得られた3−ヒドロキシ−7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジン(1.8g)をトルエン50mlに溶解し、ローソン試薬(1.5g)を加え、6時間加熱還流した。
反応終了後、減圧下にアセトンを留去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製することによって、淡橙色結晶である目的物を1.8g得た。
(3)2−メルカプト−ジヒドロ−2,4−ベンゾチアジンの合成
2−アミノベンジルアルコール(5.0g)をメタノール50mlに溶解し、二硫化炭素(4.9ml)を加えた。次いで、室温攪拌下に、濃度28重量%のナトリウムメトキサイドのメタノール溶液(16.5g)を滴下した。滴下終了後、4時間攪拌した。反応終了後、減圧下にメタノールを留去後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製することによって、無色結晶である目的物を3.2g得た。
(4)3−メルカプト−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサイドの合成
サッカリン(50g)と塩化チオニル(50ml)をジオキサン200mlに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミド(2.0ml)を加え、2時間還流した。反応終了後、減圧下にジオキサン及び過剰の塩化チオニルを留去した。残渣をトルエンより再結晶精製することによって、無色結晶である3−クロル−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサイドを49.9g得た。この3−クロル−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサイド(3.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、冷却攪拌下に、純度70%の水硫化ナトリウム(1.0g)を水10mlに溶解した液を滴下した。滴下後、室温で3時間撹拌後、希塩酸で弱酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1)で精製することによって、黄色結晶である目的物を1.2g得た。
(5)4−メルカプト−6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジンの合成
4,6−ジクロロピリミジン(14.9g)をジメチルスルホキサイド200mlに溶解し、炭酸カリウム(16.6g)を加え、室温攪拌下に、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノール(18.0g)をジメチルスルホキサイド50mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、40〜50℃で4時間攪拌し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、希水酸化ナトリウム水溶液洗浄、次いで水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、黄色結晶である4−クロル−6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジンを28.5g得た。この4−クロル−6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン(5.9g)をN,N−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、これに純度70%の水硫化ナトリウム(2.4g)を水20mlに溶解した液を加え、30〜40℃で2時間撹拌した。
反応終了後、希塩酸で弱酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、淡黄色結晶である目的物を4.0g得た。
(6)1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4(3H)−チオン−2,2−ジオキサイドの合成
アントラニル酸メチルエステル(4.0g)をベンゼン10mlに溶解し、10℃で攪拌下に、スルファモイルクロライド(1.5g)をベンゼン10mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、4時間攪拌し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液に、濃度6モル/L(リットル)の水酸化ナトリウム水溶液20mlを加えた。30分攪拌後、水層を分取し、濃塩酸で酸性として、冷却した。析出した結晶を濾集することにより、淡黄色結晶である1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4(3H)−オン−2,2−ジオキサイドを2.0g得た。この1H−2,1,3−ベンゾチアジアジン−4(3H)−オン−2,2−ジオキサイド(2.0g)をピリジン50mlに溶解し、五硫化リン(2.2g)を加え、2時間加熱還流した。
反応終了後、水を加え、希塩酸で弱酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を、水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、黄色結晶である目的物を1.0g得た。
(7)2−メルカプト−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロベンゾチアゾールの合成
28%ナトリウムメトキサイドのメタノール溶液(25.0g)を氷冷攪拌し、二硫化炭素(7.8ml)を滴下した。滴下後、0℃で5分間攪拌し、2−アミノシクロヘキサンサルフェート(21.0g)をメタノール60mlに溶解した溶液を加えた。滴下後、2時間加熱還流した。反応終了後、減圧下にメタノールを留去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=50/1溶出)で精製することによって、無色結晶である目的物を1.3g得た。
(8)5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン−3−チオンの合成
チオグリコール酸アミド(3.5g)とモノクロルアセトン(3.7g)をメチルエチルケトン25mlに溶解し、氷冷攪拌下に、トリエチルアミン(4.0g)をメチルエチルケトン10mlに溶解した溶液を滴下した。滴下後、80〜90℃で4時間攪拌し、室温に戻し、析出した結晶を濾集した。得られた結晶を酢酸エチルで抽出し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をトルエン25mlに溶解し、p−トルエンスホン酸を触媒量加え、生成する水を除去しながら、18時間加熱還流した。反応液を水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去することにより、無色結晶である5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン−3H−オンを3.5g得た。この5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン−3H−オン(2.6g)をピリジン40mlに溶解し、五硫化リン(2.2g)を加え、2時間加熱還流した。反応終了後、塩化メチレン50ml中へ激しく攪拌しながら加え、塩化メチレンで抽出した。抽出液を、水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、薄茶色結晶である目的物を1.4g得た。
(9)4,6,6−トリメチル−6H−1,3−チアジン−2−チオールの合成
濃塩酸18mlを水25mlに溶解し、氷冷攪拌下に、10℃〜20℃で、メシチルオキサイド(15.0g)を加えた。次いで、ジチオカルバメートアンモニウム塩(16g)を8℃〜12℃に保ちながら添加した。添加後、1時間攪拌し、室温に戻し、ヘキサン25mlを加え析出した結晶を濾集することによって、薄黄色結晶である目的物を14g得た。
(10)2,3−ジヒドロ−2−イミノ−6−フェニル−4H−1,3−チアジン−4−チオンの合成
2,3−ジヒドロ−2−イミノ−6−フェニル−4H−1,3−チアジン−4−オン(3.0g)とローソン試薬(2.2g)をトルエン30mlに溶解し、4時間加熱還流した。反応終了後、水を加え酢酸エチルで抽出し、水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、薄茶色結晶である目的物を2.4g得た。
(11)テトラヒドロ−2−チオキサ−4H−1,3−チアジン−4−オンの合成
アクリル酸アミド(3.5g)をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、冷却攪拌下に水素化ナトリウム(60重量%inオイル)を2.0g添加した。次いで、二硫化炭素(3.8g)を加え、1時間加熱還流した。反応終了後、水を加え酢酸エチルで抽出し、水洗の後、乾燥し、減圧下に溶媒を留去することによって、薄茶色結晶である目的物を2.0g得た。
(12)4−アミノ−2−メルカプト−5−(4−クロロフェニル)ピリミジンの合成
α−(メトキシメチレン)−4−クロロフェニルアセトニトリル(1.0g)とチオウレア(0.4g)をエタノール20mlに溶解し、濃度28重量%のナトリウムメトキサイドメタノール溶液(1.0g)を添加後、8時間加熱還流した。反応終了後、水を加え、メタノールを減圧下に留去し、希塩酸で中和して析出した結晶を濾集することにより、薄黄色結晶である目的物を0.8g得た。
実施例1〔化合物(I)の合成〕
(1)2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−3−(2H)−ピリダジノン(化合物I−1)の合成
2−t−ブチル−4−クロロ−5−メルカプト−3−(2H)−ピリダジノン(2.2g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(2.1g)をアセトン100mlに溶解し、炭酸カリウム(1.8g)を加え、約40℃で6時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を2.6g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.53〜1.57(2H,m)、1.59(9H,s)、
1.72〜1.80(2H,m)、2.01〜2.32(2H,m)、
3.05〜3.09(2H,m)、4.06〜4.21(1H,d−q)、
7.66(1H,s)、
(2)2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンスルホニル)−3−(2H)−ピリダジノン(化合物I−2)及び2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンスルフェニル)−3−(2H)−ピリダジノン(化合物I−3)の合成
2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−3−(2H)−ピリダジノン(1.6g)を塩化メチレン30mlに溶解し、純度70重量%のm−クロル安息香酸(1.8g)の塩化メチレン20ml溶液を室温攪拌下に滴下し、滴下後2時間攪拌した。
反応終了後、濃度7重量%の水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、水洗、乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:酢酸エチル/トルエン=1/5)で精製することによって、最初のフラクションから無色結晶である2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンスルホニル)−3−(2H)−ピリダジノンを1.0g取得し、次のフラクションから無色結晶である2−t−ブチル−4−クロロ−5−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンスルフェニル)−3−(2H)ピリダジノンを0.5g取得した。
以下に、その物性を示す。
化合物I−7:m.p.103〜105℃
質量分析:CI−MS m/e=369(m+1)
化合物I−8:m.p.43〜45℃
質量分析:CI−MS m/e=353(m+1)
(3)3−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジン(化合物I−8)の合成
3−メルカプト−7−フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ベンゾオキサジン(1.6g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(1.4g)をアセトン100mlに溶解し、炭酸カリウム(1.1g)を加え、約40℃で6時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を1.2g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.51〜1.56(2H,m)、1.71〜1.79(2H,m)、
2.01〜2.07(2H,m)、3.17〜3.21(2H,m)、
4.09〜4.20(1H,d−q)、4.49(2H,s)
7.04〜7.09(2H,m)
(4)3−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−2,4−ベンゾチアジン(化合物I−12)の合成
3−メルカプト−2,4−ベンゾチアジン(1.3g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(1.5g)をアセトン50mlに溶解し、炭酸カリウム(1.2g)を加え、約40℃で4時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=3/1)で精製することによって、淡黄色油状液体である目的物を1.2g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.52〜1.58(2H,m)、1.69〜1.80(2H,m)、
2.01〜2.07(2H,m)、3.21〜3.26(2H,m)、
3.89(2H,s)、4.05〜4.21(1H,d−q)、
7.11〜7.35(4H,m)
(5)3−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンスルホニル)−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサド(化合物I−17)の合成
3−メルカプト−1,2−ベンゾイソチアゾール−1,1−ジオキサド(1.0g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(1.1g)をN,N−ジメチルホルムアミド50mlに溶解し、炭酸カリウム(0.8g)を加え、約40℃で4時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/1)で精製することによって、淡黄油状液体である目的物を1.0g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.45〜1.52(2H,m)、1.75〜1.88(2H,m)、
2.03〜2.10(2H,m)、3.40〜3.80(2H,s)、
4.08〜4.20(1H,d−q)、7.55〜7.90(4H,m)
(6)4−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン(化合物I−19)の合成
4−メルカプト−6−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ピリミジン(2.9g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(2.1g)をN,N−ジメチルホルムアミド60mlに溶解し、炭酸カリウム(1.6g)を加え、約40℃で4時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/1)で精製することによって、無色油状液体である目的物を3.2g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
質量分析:CI−MS m/e=409(m+1)
(7)2−(6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンチオ)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロベンゾチアゾール(化合物I−23)の合成
2−メルカプト−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロベンゾチアゾール(1.3g)と6,6−ジフルオロ−5−ヘキセンメタンスルホネート(1.6g)をアセトン100mlに溶解し、炭酸カリウム(1.1g)を加え、約40℃で8時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=5/1)で精製することによって、淡黄色油状液体である目的物を0.9g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.31〜1.35(2H,m)、1.44〜1.48(2H,m)、
1.51〜1.97(8H,m)、2.01〜2.04(2H,s)、
3.06〜3.11(2H,m)、3.76〜3.78(1H,m)、
3.80〜3.83(1H,m)、4.02〜4.20(1H,d−q)
(8)4−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−1H−2,1,3−ベンゾジチアジン−2,2−ジオキサド(化合物I−26)の合成
4−メルカプト−1H−2,1,3−ベンゾジチアジン−2,2−ジオキサド・ピリジン(0.5g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(0.5g)をアセトン50mlに溶解し、炭酸カリウム(0.8g)を加え、約40℃で4時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製することによって、淡黄色結晶である目的物を0.4g得た。
以下に、その物性を示す。
m.p.90〜92℃
H−NMR(CDCl,δppm)
2.76〜2.91(2H,m)、3.41〜3.46(2H,m)、
7.00〜7.91(4H,m)、7.28(1H,s)
(9)3−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン(化合物I−33)の合成
5−メチル−2,3−ジヒドロ−4H−1,4−チアジン−3−チオン(0.8g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(1.2g)をアセトン50mlに溶解し、炭酸カリウム(0.8g)を加え、約40℃で4時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を0.8g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
2.04〜2.09(3H,m)、2.64〜3.00(2H,m)、
3.00(1H,s)、3.21〜3.24(2H,m)、5.49(1H,s)
(10)2−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−4,6,6−トリメチル−6H−1,3−チアジン(化合物I−34)の合成
4,6,6−トリメチル−6H−1,3−チアジン−3−チオール(2.5g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(2.5g)をアセトン50mlに溶解し、炭酸カリウム(2.5g)を加え、約40℃で2時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を2.8g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
1.31(6H,s)、2.97(3H,s)、2.66〜2.77(2H,m)、
3.24〜3.28(2H,m)、4.86(1H,s)
(11)4−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−2,3−ジヒドロ−2−イミノ−6−フェニル−4H−1,3−チアジン(化合物I−35)の合成
2,3−ジヒドロ−2−イミノ−6−フェニル−4H−1,3−チアジン−4−チオン(1.0g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(0.9g)をアセトン30mlに溶解し、炭酸カリウム(0.7g)を加え、約40℃で2時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製することによって、淡黄色結晶である目的物を0.8g得た。
以下に、その物性を示す。
m.p.80〜85℃
H−NMR(CDCl,δppm)
2.65〜2.80(2H,m)、3.37〜3.47(2H,m)
3.80(1H,s)、7.43〜7.56(5H,m)、8.10(1H,s)
(12)4−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−テトラヒドロ−4H−1,3−チアジン−4−オン(化合物I−36)の合成
テトラヒドロ−2−チオキサ−4H−1,3−チアジン−4−オン(1.0g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(1.4g)をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、炭酸カリウム(0.7g)を加え、約40℃で6時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製することによって、淡黄色液体である目的物を0.7g得た。
以下に、その物性を示す。
Figure 2006036706
H−NMR(CDCl,δppm)
2.63〜2.79(2H,m)、3.02〜3.08(2H,m)、
3.23〜3.33(2H,m)、4.63〜4.68(2H,m)
(13)4−アミノ−2−(3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルチオ)−5−(4−クロロフェニル)ピリミジン(化合物I−37)の合成
4−アミノ−2−メルカプト−5−(4−クロロフェニル)ピリミジン(0.7g)と3,4,4−トリフルオロ−3−ブテニルブロマイド(0.6g)をN,N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、炭酸カリウム(0.6g)を加え、約40℃で2時間加熱撹拌した。
反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥後、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200、展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=4/1)で精製することによって、淡黄色結晶である目的物を0.8g得た。
以下に、その物性を示す。
m.p.66〜68℃
H−NMR(CDCl,δppm)
2.67〜2.81(2H,m)、3.25〜3.31(2H,m)
5.06(2H,s)、7.26〜7.47(4H,m)、7.97(1H,s)
(14)表1中のその他の化合物(I)の合成
前記(1)〜(13)に記載の方法に準じて、表1及び表2中のその他の化合物(I)を合成した。
以上のように合成した化合物(I)及びそれらの物性を表1及び表2に示す。
Figure 2006036706
Figure 2006036706
実施例2〔製剤の調製〕
(1)粒剤の調製
化合物(I)5重量部、ベントナイト35重量部、タルク57重量部、ネオレックスパウダー(商品名;花王株式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2重量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練した後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
(2)水和剤の調製
化合物(I)10重量部、カオリン70重量部、ホワイトカーボン18重量部、ネオレックスパウダー(商品名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品名;花王株式会社製)0.5重量部を均一に混合し、次いで粉砕して水和剤を得た。
(3)乳剤の調製
化合物(I)20重量部及びキシレン70重量部に、トキサノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加えて均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
(4)粉剤の調製
化合物(I)を粉5重量部,タルク50重量部及びカオリン45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
実施例3〔効力試験〕
(1)サツマイモネコブセンチュウに対する効力試験
96穴プレートの各ウエルに、実施例2の(2)に準じて調製した表1に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水で各々30ppmになるように希釈した薬液を入れ、各ウエルにサツマイモネコブセンチュウの2期幼虫約100頭を放った。
次に、25℃の定温室に放置し、2日後に顕微鏡下(40倍視野)で生死虫数を数えて観察して殺センチュウ率を求めた。
殺センチュウ効果の評価結果は、殺センチュウ率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−3,I−7,I−8,I−11,I−12,I−13,I−14,I−15,I−17,I−19,I−20,I−21,I−22,I−23,I−26,I−33,I−34,I−35,I−36,I−37が、Aの殺センチュウ活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の下記化合物(15−10)はDの殺センチュウ活性であった。
Figure 2006036706
(2)ハスモンヨトウに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が500ppmになるように希釈し、これらの薬液中にダイズ本葉をそれぞれ30秒間浸漬し、それぞれプラスチックカップに入れた。風乾後、各カップにハスモンヨトウ2齢幼虫10頭を放ち,蓋をして25℃の低温室に放置して、2日後に生死虫数を数えて死虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−18が、Cの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(3)コナガに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液中にキャベツ葉片(5×5cm)を30秒間浸漬し、それぞれプラスチックカップに1枚ずつ入れて風乾した。各カップにコナガ3齢幼虫10頭を放って蓋をし、25℃低温室に放置し、2日後に生死虫数を数えて死虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−4,I−13,I−23がAの殺虫活性を示し、I−1,I−11,I−14,I−15,I−18,I−19,I−20,I−33が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(4)トビイロウンカに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が100ppmになるように希釈し、これらの薬液中にイネ稚苗をそれぞれ30秒間浸漬し、風乾後ガラス円筒に挿入した。各ガラス円筒内にトビイロウンカ(4齢幼虫)10頭を放ち、多孔質の栓をし、25℃の定温室に放置し、4日後にガラス円筒内の生死虫数を数えて殺虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−3,I−4,I−8,I−19,I−20,I−23がAの殺虫活性を示し、I−2,I−11が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(5)ツマグロヨコバイに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が100ppmになるように希釈し、これらの薬液中にイネ稚苗をそれぞれ30秒間浸漬、風乾した後、ガラス円筒に挿入した。各ガラス円筒内にツマグロヨコバイ(4齢幼虫)10頭を放ち、多孔質の栓をし、25℃の定温室に放置し、4日後にガラス円筒内の生死虫数を数えて殺虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−15,I−17が、Aの殺虫活性を示し、I−1,I−4,I−14,I−21が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(6)ヒラタコクヌストモドキに対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01重量%)を含む)で該化合物が500ppmになるように希釈し、これらの薬液1mlをそれぞれプラスチックカップ内に敷いたろ紙(直径7.8cm)全体に含浸させた後、風乾した。各カップ内にヒラタコクヌストモドキ成虫10頭を放って蓋をし、25℃の定温室に放置し、5日後に生死虫数を数えて殺虫率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−14,I−15,I−23が、Aの殺虫活性を示し、I−8,I−19,I−20が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(7)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液に10頭のナミハダニ雌成虫を寄生させたインゲン葉片(直径20mm)を15秒間浸漬して風乾した。これらの葉片を25℃の定温室に放置し、3日後に各葉片における生死虫数を数えて殺ダニ率を求めた。
殺虫効果の評価結果は、殺虫率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−8,I−12,I−13,I−14,I−15,I−17,I−19が、Aの殺虫活性を示し、I−2,I−7,I−26,I−36,I−37が、Bの殺虫活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺虫活性であった。
(8)ナミハダニ殺卵効力試験
実施例2の(2)に準じて調製した表3〜6に示される化合物(I)のそれぞれの水和剤を、水(界面活性剤(0.01%)を含む)で該化合物が300ppmになるように希釈し、これらの薬液にインゲン葉片(直径20mm)(5頭のナミハダニ雌成虫を24時間寄生産卵させた後に、成虫を除去したもの)を15秒間浸漬して風乾した。これらの葉片を25℃の定温室に放置し、7日後に各葉片における孵化幼虫数を数えて殺卵率を求めた。
殺卵効果の評価結果は、殺卵率の範囲によって、4段階(A:100%、B:100未満〜80%、C:80未満〜60%、D:60%未満)で示した。
この結果、化合物I−1,I−3,I−4,I−8,I−12,I−13,I−14,I−15,I−17,I−19,I−21,I−35が、Aの殺卵活性を示した。
なお、同様に試験した特許文献3記載の化合物(15−10)はDの殺卵活性であった。

Claims (2)

  1. 下式(I)で示されるハロアルケン誘導体。
    Figure 2006036706
    (式中、Qは下記(I-a、I-b、I-c、I-d、I-e、I-f、I-g、I-h、I-i、I-j、I-k、I-l)を表し、Xは水素原子又はフッ素原子を表し、Aは酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基又はスルホン基を表し、nは1、2の整数を表す。)
    Figure 2006036706
    (式中、Rは低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基、低級ハロアルコキシ基、低級アルキルスルホニル基を表し、Rは水素原子、低級ハロアルキル基、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、低級ハロアルキル基を表し、Yは酸素原子又はアミノ基を表し、mは0、1、2の整数を表す。)
  2. 請求項1の式(I)で示されるハロアルケン誘導体を有効成分とする農園芸用有害生物防除剤。

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