JP2006035083A

JP2006035083A - 円形フィルタの製造装置および円形フィルタの製造方法

Info

Publication number: JP2006035083A
Application number: JP2004218192A
Authority: JP
Inventors: Yoshiya Sano; 義哉佐野
Original assignee: Nitta Corp
Current assignee: Nitta Corp
Priority date: 2004-07-27
Filing date: 2004-07-27
Publication date: 2006-02-09
Anticipated expiration: 2024-07-27
Also published as: JP4486860B2

Abstract

【課題】円形フィルタの製造において、接着剤を用いてろ過材を収納ケースに固着する時、接着剤が収納ケースからはみ出すことなく、収納ケースの側面に均一に塗布できる製造装置および製造方法を提供する。
【解決手段】内側に折り畳んだ円形のろ過材１１を装着する収納ケース１０が取り付けられ、接着剤１３が底面に貯めている受け台１２と、前記受け台１２の内周面に接し、前記収納ケース１０が取り付けられた時に前記ろ過材１１の頂部外周と前記収納ケース１０の外周に対応する前記受け台１２の位置に設けられ、円周方向に傾斜を有するパッキン１４とを有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、空気中の微粒子を捕集する防塵マスクなどに使用される円形フィルタの製造装置および円形フィルタの製造方法に関するものである。

防塵マスクは、浮遊粉塵の存在する人体に有害な環境下での作業に際して着用され、作業者が有害な粉塵を吸い込まないように工夫されている。そして、防塵マスクに取り付けられているフィルタは、このような環境下において、きれいな空気の呼吸を保証するために設けられており、これはパルプや繊維を抄造して得たろ紙又は不織布等からなるろ過材を折り畳んで収納ケース内に収容して使用している。

このろ過材と収納ケースの固着方法に関し、ろ過材の側壁と収納ケース内周面との間にシーリング剤等の接着剤を注入して一体化することが知られている（例えば、特許文献１参照。）。

従来、ろ過材と収納ケースの固着方法は、図４に示す装置を用いて接着剤を注入していた。即ち、従来の装置は、収納ケース１に折り畳んだろ過材２を装着し、これを接着剤４を底面に貯めているすり鉢状の受け台３に覆いかぶせて取り付ける。この受け台３は、回転治具５に搭載され、更に収納ケース４の上に錘６を取り付けた状態で回転治具５を回転して、すり鉢状の受け台３を回転させる。

これにより、すり鉢状の受け台３にある接着剤４が収納ケース１の内周面とろ過材２との間に注入されて、収納ケース１の内周面とろ過材２が接着される。
特開２００２-６６２４１号公報（頁２、図４）

しかしながら、上述した従来の装置を使用した場合、図５に示すように注入した接着剤４の一部が固化する前に垂れ下がり、バリ７が発生することがある。このため、このバリ７を取り除く必要があり作業性が悪い問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、ろ過材と収納ケースを固着する時、接着剤が均一に塗布でき、かつ接着剤のはみ出しが発生しない円形フィルタの製造装置および円形フィルタの製造方法を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明の円形フィルタの製造装置は、折り畳んだ円形のろ過材を内側に装着する収納ケースが取り付けられ接着剤を底面に貯めている受け台と、外周面が前記受け台の内周面に接し、前記収納ケースが受け台に取り付けられた時に上面が前記ろ過材の頂部外周と前記収納ケースの外周に対向する位置に設けられ、内周面が上部に向かって順次厚さが薄くなる傾斜面となったパッキンとを有することを特徴とする。

また、本発明の円形フィルタの製造方法は、折り畳んだ円形のろ過材を内側に装着する収納ケースと、この収納ケースが取り付けられ接着剤を底面に貯めている受け台と、前記収納ケースが取り付けられた時に上面が前記ろ過材の頂部外周と前記収納ケースの外周に対向する位置に設けられ内周面が上部に向かって順次厚さが薄くなる傾斜面となったパッキンと、前記受け台が搭載される回転治具とで構成し、前記受け台を前記回転治具によって回転し、その遠心力によって前記接着剤を前記収納ケースの内周面と前記ろ過材の間に注入し、前記ろ過材を前記収納ケースに固着することを特徴とする。

本発明によれば、ろ過材と収納ケースの固着作業において、傾斜を設けたパッキンを備えた受け台とすることにより、接着剤が均一に塗布でき、かつ接着剤の垂れ下がりが防止できバリが発生することがなくなる。

以下、図面を参照して本発明の円形フィルタの製造装置および円形フィルタの製造方法について説明する。

図１は、本発明の実施形態に係る円形フィルタの製造装置を示す図である。
実施形態に係る円形フィルタの製造装置は、円形の収納ケース１０の内側に折り畳んだ円形のろ過材１１を装着し、この収納ケース１０を接着剤１３を底面に貯めているすり鉢状の受け台１２に覆いかぶせて取り付ける。この時、すり鉢状の受け台１２の内周面と収納ケース１０の外周面とは摺動できるような僅かな隙間をもって取り付けられる。なお、接着剤１３は樹脂、ウレタン樹脂などが使用される。

また、すり鉢状の受け台１２には、すり鉢状の受け台１２の内周面の底部に接し、ろ過材１１の頂部外周と収納ケース１０の外周に対応する位置にリング状のパッキン１４が取り付けられている。このパッキン１４は、図２に示すように、収納ケース１０の内周面とろ過材１１の外周の間に接着剤１３が注入され易いように円周方向に傾斜Ａが形成されている。この傾斜Ａは、９０°＞傾斜＞１０°であれば良い。なお、パッキン１４は樹脂、シリコンゴム、テトラフロロエチレンなどによって形成すると良い。また、パッキン１４の硬度はスプリング式タイプデュロメーター硬さＡ１０−８０（ＪＩＳ−Ｋ６２５３）の樹脂であると良い。

このような傾斜Ａを持ったパッキン１４を有するすり鉢状の受け台１２は、回転治具１５に搭載され、更に収納ケース１０の上に錘１６を取り付けられる。

次に、上記した製造装置を用いた円形フィルタの製造方法について説明する。ろ過材１１が収納された収納ケース１０と、すり鉢状の受け台１２とを搭載した状態で回転治具１５を回転すると、収納ケース１１が錘１６により固定された状態となり、すり鉢状の受け台１２のみが回転する。回転治具１５の回転速度は、７００〜１５００ｒｐｍが最良である。すると、その遠心力によりすり鉢状の受け台１２の接着剤１３が収納ケース１０の内周面に接着剤が均一に塗布される。その結果、接着剤１３が収納ケース１０の内周面とろ過材１１との間に注入されて、収納ケース１０の内周面とろ過材１１が接着される。

その結果、収納ケース１０の内周面とろ過材１１との間に注入された接着剤１３が固化する際に、図３に示すように、すり鉢状の受け台１２に取り付けた傾斜Ａをもったパッキン１４によって、収納ケース１０からの接着剤１３のはみ出しがなくなり、バリが防止できる。

したがって、実施形態に係る円形フィルタの製造装置によれば、ろ過材と収納ケースの固着作業において、任意の傾斜を設けたパッキンを備えた受け台の底面に接着剤を入れ、受け台を回転し遠心力で接着剤を収納ケースに塗布、固着させることにより、接着剤が均一に塗布でき、また接着剤のはみ出しが防止でき、後工程で実施していた接着剤のはみ出し部分の固形物除去作業がなくなるなどの作業時間が短縮する。

本発明の実施形態に係る円形フィルタの製造装置を示す図。本発明の実施形態におけるパッキンの形状を示す図。本発明の実施形態により接着剤が収納ケース側面に均一に塗布された状態を示す図。従来の円形フィルタの製造装置を示す図。従来の円形フィルタの製造装置によって発生するバリを示す図。

符号の説明

１０‥収納ケース
１１‥ろ過材
１２‥受け台
１３‥接着剤
１４‥パッキン
１５‥回転治具
１６‥錘

Claims

折り畳んだ円形のろ過材を内側に装着する収納ケースが取り付けられ、接着剤を底面に貯めている受け台と、
外周面が前記受け台の内周面に接し、前記収納ケースが受け台に取り付けられた時に上面が前記ろ過材の頂部外周と前記収納ケースの外周に対向する位置に設けられ、内周面が上部に向かって順次厚さが薄くなる傾斜面となったパッキンと
を有することを特徴とする円形フィルタの製造装置。
前記接着剤がウレタン樹脂であることを特徴とする請求項１に記載の円形フィルタの製造装置。
前記パッキンがシリコンゴム、又はテトラフロロエチレン樹脂であることを特徴とする請求項１に記載の円形フィルタの製造装置。
前記パッキンの傾斜が、９０°＞傾斜＞１０°であることを特徴とする請求項１に記載の円形フィルタの製造装置。
上記パッキンの硬度がスプリング式タイプデュロメーター硬さＡ１０−８０（ＪＩＳ−Ｋ６２５３）の樹脂であることを特徴とする請求項１に記載の円形フィルタの製造装置。
前記パッキンが設けられた前記受け台が搭載される回転治具を更に有することを特徴とする請求項１に記載の円形フィルタの製造装置。
折り畳んだ円形のろ過材を内側に装着する収納ケースと、この収納ケースが取り付けられ接着剤を底面に貯めている受け台と、前記収納ケースが取り付けられた時に上面が前記ろ過材の頂部外周と前記収納ケースの外周に対向する位置に設けられ内周面が上部に向かって順次厚さが薄くなる傾斜面となったパッキンと、前記受け台が搭載される回転治具とで構成し、
前記受け台を前記回転治具によって回転し、その遠心力によって前記接着剤を前記収納ケースの内周面と前記ろ過材の間に注入し、前記ろ過材を前記収納ケースに固着することを特徴とする円形フィルタの製造方法。