JP2006035078A - マイクロ波照射による超臨界流体抽出分離方法及びその装置 - Google Patents

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佐藤  修
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Abstract

【課題】マイクロ照射による超臨界流体抽出分離方法を提供する。
【解決手段】超臨界流体により抽出物質を効率的に抽出分離する方法であって、(1)抽出物質を超臨界流体に溶解し、抽出操作を行う、(2)その際に、マイクロ波照射により、抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスを選択的に加熱し、その蒸気圧を高めると共に、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにする、(3)上記(1)〜(2)により、目的物質を高効率で抽出分離する、ことを特徴とする超臨界流体抽出分離方法、及びその装置。
【効果】超臨界流体抽出の抽出効率を顕著に向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波照射による超臨界流体抽出分離方法及びその装置に関するものであり、更に詳しくは、超臨界流体抽出分離工程において、マイクロ波照射を用いることで、抽出物質あるいは抽出物質の溶解した液体、固体などのマトリックスのみを選択的に加熱してその蒸気圧を高め、一方、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つことを可能とする超臨界流体抽出分離方法及びその装置に関するものである。本発明は、超臨界流体抽出分離の技術分野において、超臨界流体抽出を行うにあたり、抽出物質あるいはそれを含むマトリックスをマイクロ波照射することで、目的物質の抽出の効率を大幅に向上させることが可能な、新規超臨界流体抽出分離技術を提供するものである。
一般に、超臨界流体は、密度は液体並みで、高い溶解力を有しており、他方、粘度は気体並みに小さく、拡散浸透性に優れており、抽出溶媒としての好適な諸特性を有している。更に、密度や溶解性等の物性は、温度、圧力条件を変えることによって連続的に変化させることが可能である。超臨界流体抽出は、特に、浸透性、拡散性、溶解性の高さ、及び分離の容易さなどの利点を持ち、例えば、食料品からの特定成分の選択的な抽出(例えば、特許文献1)や、難浸透材料からの薬品などの抽出(例えば、特許文献2)など、幅広く用いられている。
一方、マイクロ波照射を用いた抽出方法も、マトリックスから揮発物質を発生させる方法(特許文献3)や、試料から有機化合物を抽出する装置(特許文献4)、食品中の特定成分の抽出(特許文献5)など、幾つか提案されている。更に、最近、金属含有物から金属を分離して高度に濃縮する方法として、マイクロ波処理により金属を固体から溶液中へと移し、錯形成させた後、超臨界流体抽出して濃縮する方法(特許文献6)、が提案されている。しかしながら、超臨界流体抽出では、抽出物質は高温で蒸気圧が高い方がその溶解性は大きくなるが、超臨界二酸化炭素は一定圧力では、高温では低密度で溶解性が小さくなることから、抽出効率を一定レベル以上に向上させることは困難であり、当技術分野では、その改善が強く要請されていた。
特開昭62−134042号公報 特開2003−285301号公報 特開平6−229996号公報 特表2000−510765号公報 特開平7−16072号公報 特開2003−73751号公報
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、超臨界流体抽出による目的物質の抽出効率を顕著に向上させることが可能な新しい超臨界流体抽出分離方法及びその装置を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、超臨界流体抽出を行うにあたり、マイクロ波照射により抽出物質あるいは抽出物質を含むマトリックスのみを選択的に加熱してその蒸気圧を高める方法を採用することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。本発明は、超臨界流体抽出工程そのものでマイクロ波照射を行い、目的物質の抽出効率を向上させることを可能とする、新規超臨界流体抽出分離方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)超臨界流体により抽出物質を効率的に抽出分離する方法であって、
1)抽出物質を超臨界流体に溶解し、抽出操作を行う、
2)その際に、マイクロ波照射により、抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスを選択的に加熱し、その蒸気圧を高めると共に、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにする、
3)上記1)〜2)により、目的物質を高効率で抽出分離する、
ことを特徴とする超臨界流体抽出分離方法。
(2)超臨界流体が、超臨界状態の二酸化炭素である、前記(1)に記載の超臨界流体抽出分離方法。
(3)温度が室温以上、圧力が臨界圧力以上の反応条件で超臨界流体抽出の操作を行う、前記(1)に記載の超臨界流体抽出分離方法。
(4)抽出反応容器に収容した抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスにマイクロ波を選択的に照射してマイクロ波加熱する、前記(1)に記載の超臨界流体抽出分離方法。
(5)イオン性液体あるいはイオン液体と呼ばれる室温溶融塩に溶解した抽出物質を試料として、超臨界流体抽出を行う、前記(1)に記載の超臨界流体抽出分離方法。
(6)前記(1)から(5)のいずれかに記載の超臨界流体抽出分離方法に使用するための超臨界流体抽出分離装置であって、容器の一部又は全部をマイクロ波透過性の高い材料で構成した抽出反応器、該抽出反応器の試料を選択的にマイクロ波加熱する機能を有するマイクロ波発振器、該抽出反応器及びマイクロ波発振器の処理条件を制御するための制御システム、及び温度、圧力条件の制御手段を構成要素として含むことを特徴とする超臨界流体抽出分離装置。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の超臨界流体抽出方法は、抽出物質を超臨界流体に溶解し、抽出操作を行う際に、マイクロ波照射により、抽出物質あるいはそれを含むマトリックスを選択的に加熱し、その蒸気圧を高めると共に、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにして、目的物質を高効率で抽出分離する、ことを特徴とするものである。超臨界流体抽出の効率化を図る上では、超臨界流体の密度と目的抽出物の蒸気圧が重要なパラメータとなる。一般に、物質の溶解度は、超臨界流体の密度が大きい方が高く、一定圧力では温度が低い方が超臨界流体の密度は大きい。一方、物質の蒸気圧は、温度が上がるにつれて顕著に増加する。本発明では、超臨界流体抽出工程において、マイクロ波照射を用いることで、抽出物質あるいはそれを含むマトリックスのみを選択的に加熱してその蒸気圧を高め、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つような抽出方法及び手段を新たに提供するものである。
本発明において、超臨界流体としては、好適には、例えば、超臨界状態の二酸化炭素が例示される。この超臨界二酸化炭素の臨界点は、温度31.1℃、圧力7.38MPaであるので、超臨界二酸化炭素とは、これらの温度及び圧力以上の状態にある二酸化炭素のことを意味する。この超臨界二酸化炭素は、臨界温度が低いため、例えば、熱による反応基質の劣化の問題がなく、低環境負荷で高安全性の処理技術を実現するものとして好適に利用可能である。この二酸化炭素は、好適には、例えば、室温以上、臨界圧力以上の条件で好適に用いられるが、これらの条件は、抽出物質の種類に応じて任意に調整することができる。その他の超臨界流体として、例えば、エタン、プロパン、キセノン、フッ化炭素などを使用することができる。これらの超臨界流体は、前述のように、浸透性、拡散性、溶解性の高さ、分離の容易さなどの利点を有する。
次に、本発明では、超臨界流体抽出を行うにあたり、マイクロ波照射を行い、抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスを選択的に加熱して、その蒸気圧を高め、一方、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにする。マイクロ波照射による抽出物質の加熱温度条件は、マイクロ波の出力を制御して、目的の抽出物質に応じて任意の範囲に設定する。超臨界二酸化炭素は、一定圧力では、低温、高密度で溶解性が大であり、また、抽出物質は、高温で蒸気圧が高い方が溶解性が大となる。マイクロ波照射の方法としては、抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスの温度を観測して、一定、勾配、パルスなどのモードで照射する方法が例示される。
本発明では、目的とする抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスが高いマイクロ波吸収効率を有することが好ましい。イオン性液体あるいはイオン液体と呼ばれる室温溶融塩は、例えば、1,3−位にアルキル基をもつイミジゾールカチオンやピリジニウムカチオンとアニオンとの組み合わせが例示されるが、これらは、優れたマイクロ波吸収効率をもち、非常に適切な対象といえる。これらのイオン性液体から目的物質を分離・精製することはこれまで困難とされてきたが、本発明のマイクロ波照射による超臨界液体抽出分離法を用いれば容易に実施できる。一方、マイクロ波吸収効率が低い試料の場合には、任意のイオン性液体を試料に添加して用いることも有効である。本発明における、イオン性液体の種類、超臨界流体抽出の温度及び圧力の反応条件、マイクロ波照射によるマイクロ波加熱条件、抽出操作の条件及び抽出手段等については、反応基質(抽出物質)の種類、及びその目的に応じて任意に設定及び設計することができる。
本発明の超臨界流体抽出分離方法は、好適には、例えば、イオン性液体からの反応基質の抽出分離、食料品からの特定成分の抽出分離、難浸透材料からの抽出分離などに適用され、反応基質としては、揮発性、不揮発性の化合物、食料成分、薬品、金属錯体などが例示されるが、これらに制限されるものではなく、本発明は、超臨界流体抽出が可能なものであれば、その種類に制限されることなく、あらゆる種類の反応基質に適用可能である。
本発明では、超臨界流体による抽出反応器、抽出反応器の試料を選択的にマイクロ波照射する機能を有するマイクロ波発振器、該抽出反応器及びマイクロ波発振器の処理条件を制御する制御システム、及び温度、圧力の制御手段を構成要素として組み合わせた超臨界流体抽出分離装置が提供される。ここで、抽出反応器としては、容器本体の一部又は全部をマイクロ波透過性の高いガラス系、セラミックス系の材料、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテル系、ポリフェニレン系、ポリサルホン系、又はポリベンゾイミダゾール系の樹脂材料で構成した抽出反応器が用いられる。これらのうち、特に、容器の一部又は全部をポリエーテルエーテルケトンで構成した抽出反応容器が好適なものとして例示される。本発明では、これらの基本構成に、必要により、任意の周辺装置を組み合わせることができ、例えば、超臨界流体の二酸化炭素供給手段、高圧バルブ手段、シリンジポンプ手段、温度信号送信手段、圧力計、背圧弁等を設置して、所定の超臨界流体抽出分離装置を構築することができる。本発明において、これらの各手段の具体的な構成については、装置の種類、大きさ、機能及びその目的に応じて任意に設計することができ、それらについては特に制限されるものではない。抽出物質をマイクロ波照射で選択的に加熱する装置の具体的な構成としては、マイクロ波透過性の高い抽出反応器、マイクロ波発振器、抽出反応器及びマイクロ波発振器の処理条件を制御するための制御システム、及び温度、圧力条件の制御手段が基本構成として必要となる。
(作用)
本発明では、超臨界流体の密度と目的抽出物の蒸気圧が重要なパラメータとなる。一般に、物質の溶解度は、超臨界流体の密度が大きい方が高く、一定圧力では温度が低い方が超臨界流体の密度は大きい。一方、物質の蒸気圧は、温度が上がるにつれて顕著に増加する。本発明では、超臨界流体抽出を行う際に、マイクロ波照射を用いることで、抽出物質のみを選択的に加熱して蒸気圧を高めることにより、その溶解性を高めること、一方、超臨界流体は直接加熱せず、より低い温度で高密度を保ち、物質の溶解性を高く保つこと、が重要であり、それにより、超臨界流体抽出の抽出効率を顕著に増大させることが可能となる。更に、本発明は、これまで分離、精製が困難とされてきたイオン性液体からの目的物質の抽出に有効であり、イオン性液体の高いマイクロ波吸収能により、超臨界流体抽出をより効率的に、短時間で、高収率で行うことが実現される。本発明の超臨界流体抽出では、超臨界流体の温度及び圧力の調整により、低温で、高密度で、高溶解性を保ち、一方、抽出物質の選択的な加熱により、高温で、高蒸気圧で、高溶解性を保つ、ことで、従来の超臨界流体抽出で問題となっていた抽出効率を従来法と比べて約50%以上向上させることを実現させることに成功した。
本発明により、1)反応基質(抽出物質)のみを選択的に加熱してその蒸気圧を高め、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにした新しい抽出方法を提供できる、2)それにより、超臨界流体抽出の抽出効率を顕著に向上させることが可能となる、3)従来法と比べて抽出効率を約50%以上向上させることが可能な新規超臨界流体抽出分離方法及びその装置を提供することができる、4)超臨界流体抽出において、超臨界流体を一定圧で、低温、高密度に保ち、反応基質を高温で高蒸気圧に保ち、それらにより、反応基質の溶解性を高くして抽出効率を顕著に向上させることを実現する、5)反応基質のみを選択的に加熱するため、従来法に比べて少ない熱エネルギーで超臨界液体抽出が可能となる、という格別の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本実施例では、マイクロ波加熱を用いた超臨界流体抽出装置を構築した。図1に、抽出反応容器の一例を示す。この抽出反応容器は、試料溶液を収容する反応容器本体、試料溶液を攪拌するための攪拌子、試料溶液の温度を測定するための熱電対、二酸化炭素の入口及び出口を具備した蓋部、から構成される。
図3に、超臨界流体抽出装置の概要を示す。この装置は、CO2 ボンベ1、高圧バルブ2、シリンジポンプ3、マイクロ波発振器4、制御システム5、温度信号6、抽出反応器7、圧力計8、及び背圧弁9、から構成される。比較として、図2に、通常加熱(水浴)を用いた超臨界流体抽出装置を示す。この装置は、CO2 ボンベ1、高圧バルブ2、シリンジポンプ3、恒温水槽4、予備加熱部5、抽出反応器6、圧力計7、及び背圧弁8、から構成される。
本実施例では、抽出物質としてアントラセンをイオン性液体に溶解した溶液を試料として、二酸化炭素による超臨界流体抽出を行った。圧力を15MPa、試料温度を60℃として、二酸化炭素54gを流通させアントラセンの抽出を行った。抽出反応容器として図1に示す反応容器を使用した。通常の加熱方法を用いた実験では、60℃に制御した水浴中に反応容器をセットして抽出を行った。抽出装置として、図2に示す通常加熱を用いた超臨界流体抽出実験装置を用いた。一方、マイクロ波照射により試料溶液を加熱する実験では、抽出反応器中に挿入してある熱電対が60℃になるようにマイクロ波の出力をPIDコントロールして抽出実験を行った。抽出装置として図3に示すマイクロ波加熱を用いた超臨界流体抽出実験装置を用いた。抽出実験前後の試料溶液中のアントラセンの濃度を可視紫外分光測定により決定した。図4に、加熱法の違いによる超臨界流体抽出実験の結果を示す。通常加熱と比較して、マイクロ波照射では、抽出効率が50%も上昇することが確認された。
以上詳述したように、本発明は、マイクロ波照射による超臨界流体抽出分離方法及びその装置に係るものであり、本発明により、反応基質(抽出物質)あるいは反応基質の溶解したマトリックスのみを選択的に加熱してその蒸気圧を高め、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにした新しい抽出方法を提供できる。それにより、超臨界流体抽出の抽出効率を顕著に向上させることが可能となる。従来法と比べて、抽出効率を約50%以上向上させることが可能な新規超臨界流体抽出分離方法及びその装置を提供することができる。超臨界流体抽出において、超臨界流体を一定圧で、低温、高密度に保ち、反応基質を高温で高蒸気圧に保ち、それらにより、反応基質の溶解性を高くして抽出効率を顕著に向上させることを実現する。本発明は、超臨界流体抽出の抽出効率を大幅に向上させることを可能とする新しい超臨界流体抽出方法及びその装置を提供するものとして有用である。
抽出反応容器の一例を示す。 通常加熱を用いた超臨界流体抽出実験装置の概要を示す。 マイクロ波加熱を用いた超臨界流体抽出実験装置を示す。 加熱法の違いによる超臨界流体抽出実験の結果を示す。

Claims (6)

  1. 超臨界流体により抽出物質を効率的に抽出分離する方法であって、
    (1)抽出物質を超臨界流体に溶解し、抽出操作を行う、
    (2)その際に、マイクロ波照射により、抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスを選択的に加熱し、その蒸気圧を高めると共に、超臨界流体は直接加熱せず、高密度の状態を保つようにする、
    (3)上記(1)〜(2)により、目的物質を高効率で抽出分離する、
    ことを特徴とする超臨界流体抽出分離方法。
  2. 超臨界流体が、超臨界状態の二酸化炭素である、請求項1に記載の超臨界流体抽出分離方法。
  3. 温度が室温以上、圧力が臨界圧力以上の反応条件で超臨界流体抽出の操作を行う、請求項1に記載の超臨界流体抽出分離方法。
  4. 抽出反応容器に収容した抽出物質あるいは抽出物質の溶解したマトリックスにマイクロ波を選択的に照射してマイクロ波加熱する、請求項1に記載の超臨界流体抽出分離方法。
  5. イオン性液体あるいはイオン液体と呼ばれる室温溶融塩に溶解した抽出物質を試料として、超臨界流体抽出を行う、請求項1に記載の超臨界流体抽出分離方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の超臨界流体抽出分離方法に使用するための超臨界流体抽出分離装置であって、容器の一部又は全部をマイクロ波透過性の高い材料で構成した抽出反応器、該抽出反応器の試料を選択的にマイクロ波加熱する機能を有するマイクロ波発振器、該抽出反応器及びマイクロ波発振器の処理条件を制御するための制御システム、及び温度、圧力条件の制御手段を構成要素として含むことを特徴とする超臨界流体抽出分離装置。

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