JP2006032831A - 露光装置及び露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 F2レーザを用いた露光装置において、波長157.6ナノメータのレーザ光の数パーセントも取り出すことなく露光量を測定することを可能とし、スループットを低下し、ランニングコストの増加を抑制できる露光装置を提供することである。
【解決手段】 F2レーザ特有の露光に使われる157ナノメータ波長以外に発振される600ナノメータ以上の赤色、赤外の光のみを取りだして測定することによって、波長157ナノメータの露光量を相対的に測定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、露光装置及び露光方法に関し、特に、半導体集積回路装置などの微細な構造を形成するためのフォトリソグラフィ・プロセスに用いて好適な露光装置及び露光方法に関する。
半導体メモリや論理回路などの微細な半導体装置を製造するためのリソグラフィ法として、縮小投影露光法が開発されている。この露光法においてパターンを転写する方法の一つに、レーザ露光法がある。短波長レーザを光源として用いることにより、微細なパターンを高いスループットで正確に形成することが可能となる。
図3は、本発明者が本発明に至る過程で検討した露光装置の構造を例示する模式図である。すなわち、同図は、KrFエキシマレーザやArFエキシマレーザ、F2レーザレーザなどを用いた露光装置において露光量をモニタするための手段を模式的に表している。
この露光装置は、光源から供給された光を照明光学系40を介してレチクルなどのマスク50に入射させる。そして、その透過像を投影光学系60を介して基板70上に塗布されたレジスト100に投影し露光する。
そして、同図に表したように、レーザ(図示せず)から射出されたレーザ光11は、ハーフミラー20に入射し、レーザ光11のうちの数パーセントがモニタ光90として取り出される。モニタ光90は、パワーメーター30によりその強度が測定され、その測定値から、照明光学系40、レチクル50、投影光学系60を順次通過してレジストを塗布した基板70上まで届き、実際に露光に使われる光のエネルギー量(露光量)に換算し、次のショットへフィードバックする(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2003−224053号公報 特開平06−302491号公報
しかし、例えば、F2レーザを用いた露光装置においては、波長157.6ナノメータの光が活性気体分子に吸収される。このため、窒素やヘリウムなどの不活性ガスにて露光光路のパージが行なわれるが、残留酸素やレンズなどの硝材によるレーザ光のエネルギーロスが生ずる。このように、F2レーザを用いた露光装置においては、ただでさえエネルギーロスが大きいのに、さらに露光量をモニターするために数パーセントの光をハーフミラー20により取り出すことで、エネルギーをロスする。このエネルギーロスにより、1ショット当たりに必要なレーザのパルス数が増え、スループットの低下、ランニングコストの増大につながる。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、F2レーザなどの短波長光を用いた露光装置において、短波長のレーザ光を取り出すことなく露光量を測定することを可能とすることにより、スループットの低下やランニングコストの増加を解消できる露光装置及び露光方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、光源から放出された第1の波長帯の光を感光体が設けられた被露光体に照射することにより露光する露光装置であって、
前記光源から放出された光のうちで前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を分光してその強度を測定することにより前記第1の波長帯の光による前記被露光体の露光の条件を決定することを特徴とする露光装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、第1の波長帯の光に対して高い感度を有する感光体が設けられた被露光体を露光する露光装置であって、
光源から放出された光を前記第1の波長帯の光と、前記第1の波長帯とは異なる第2の波長体の光と、に分光する分光手段と、
前記分光手段により分光された前記第1の波長帯の光を前記被露光体に導く光学系と、
前記第2の波長帯の光の強度を測定する測定手段と、
前記測定手段による前記第2の波長帯の光の強度の測定結果に基づき、前記被露光体に照射された前記第1の波長帯の光の強度あるいはエネルギーを算出する制御部と、
を備えたことを特徴とする露光装置が提供される。
ここで、前記第1の波長帯は、前記第2の波長帯よりも短いものとすることができる。 また、前記第1の波長帯は、157.6ナノメータであり、前記第2の波長帯は、630ナノメータ及び750ナノメータの少なくともいずれかであるものとすることができる。
また、前記分光手段は、前記第1の波長帯の光を反射し、前記第2の波長帯の光を透過させるプリズムであるものとすることができる。
または、前記分光手段は、前記第1の波長帯の光を直進させ、前記第2の波長帯の光の光路を変更させる分光器であるものとすることができる。
または、前記分光手段は、前記第1及び第2の波長帯の光のいずれか一方に対する反射率が高く、前記第1及び第2の波長帯の光のいずれか他方に対する反射率が低いブラッグ反射鏡であるものとすることができる。
一方、本発明のさらに他の一態様によれば、光源から放出された第1の波長帯の光を感光体が設けられた被露光体に照射することにより露光する露光方法であって、
前記光源から放出された光のうちで前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を分光してその強度を測定することにより前記第1の波長帯の光による前記被露光体の露光の条件を決定することを特徴とする露光方法が提供される。
本発明によれば、F2レーザなどを用いた露光装置において、波長157.6ナノメータのレーザ光の数パーセントも取り出すことなく露光量を測定することを可能とし、スループットを低下し、ランニングコストの増加を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる露光装置の構造を例示する模式図である。
本実施形態の露光装置は、レーザ14から射出されたレーザ光1を分光する分光手段8を備える。分光手段8は、レーザ光1を、それに含まれる短波長の露光光1aと、それよりも波長が長い光1bと、に分光する。露光に用いられるのは短波長の露光光1aのみであり、それよりも長波長の光1bは露光には必要でない。そこで、この長波長の光1bを取り出して、レーザ光の強度を測定する。
例えば、F2レーザの場合、波長157.6ナノメータの光を約95パーセント発振しているのと同時に、波長630ナノメータ付近の可視(赤色)光、および波長750ナノメータ付近の赤外光を放出する。これら短波長光と長波長光との強度のバランスは、発振条件により一定である。従って、F2レーザ特有の露光に使われる157ナノメータ波長以外に発振される波長600ナノメータ以上の赤色光や赤外光のみを取りだして測定することによって、波長157ナノメータの露光量を相対的に知ることができる。
レーザ14から供給されたレーザ光1は、分光手段8において分光され、露光に用いる波長157.6ナノメータの短波長光1aは、照明光学系4を介してレチクルなどのマスク5に入射させる。そして、その透過像を投影光学系6を介して基板7上に塗布されたレジスト10に投影し露光する。
一方、波長630ナノメータ付近の赤色光や波長750ナノメータ付近の赤外光1bは、パワーメータ3に入射して強度が測定される。制御部18は、パワーメータ3の測定結果から、波長157.6ナノメータのレーザ光のエネルギー量(露光量)を求める。そして、そのエネルギー量に応じて、照明光学系4に設けられているシャッター機構を制御したり、また、レーザ14の出力を調節したり、投影光学系6に設けられた瞳面を調節したり、ショット後にマスク5や基板7などを適宜移動させる。
このように、本発明によれば、露光に使われる短波長光は光学系に投入し、露光に使われない長波長光をモニタすることにより、露光光のエネルギーロスを抑えつつ、露光量の測定ができる。その結果として、短波長光を用いた露光プロセスのスループットを向上させ、ランニングコストを下げることができる。
図2は、本発明の第1の具体例の露光装置を表す模式図である。
本具体例においては、分光手段8としてプリズム11が設けられている。すなわち、レーザ14から放出されたレーザ光1は、プリズム11において分光される。例えば、レーザ14としてF2レーザを用いた場合、レーザ14から放出された波長157.6ナノメータの露光光1aは、ほぼその100パーセントがプリズム11により反射されて照明光学系4に入射する。一方、プリズム11により分光されて取り出された可視光及び赤外光1bの光強度はパワーメータ3で測定される。制御部18は、パワーメータ3の測定値から、波長157.6ナノメータの露光光の強度を換算し、露光装置の各部を適宜制御する。すなわち、照明光学系4、レチクル5、投影光学系6を通過してレジストを塗布した基板7上まで届き、実際に露光に使われる波長157.6ナノメータのレーザ光1aのエネルギー量(露光量)を求めることができる。
図3は、本発明の第2の具体例の露光装置を表す模式図である。
本具体例においては、分光手段8として分光器12が設けられている。例えば、F2レーザを用いた場合、レーザ14から射出されたレーザ光1は、分光器12を通過し、157.6ナノメータの光1aと、赤色光及び赤外光1bと、に分光される。そして、この可視光および赤外光1bを取り出すことができる。そして、この取り出した赤色光および赤外光1bの光強度をパワーメーター3で測定し、制御部18はその測定値から、照明光学系4、レチクル5、投影光学系6を通過してレジストを塗布した基板7上まで届き、実際に露光に使われる157.6ナノメータのレーザ光1aのエネルギー量(露光量)を換算することができる。
本実施例のように、レーザ光を分光する装置として、プリズム8の代わりに分光器12を用いても、同様の効果が得られる。すなわち、赤色光および赤外光9は元々露光には使われないため、露光光のエネルギーロスにはつながらない。また、波長157.6ナノメータの光の露光量測定におけるエネルギーロスが無いため、スループットを低下し、ランニングコストの増大を抑制することが可能となる。
図4は、本発明の第3の具体例の露光装置を表す模式図である。
本具体例においては、分光手段8としてブラッグ反射鏡13が設けられている。すなわち、ブラッグ反射鏡13は、レーザ14から放出されるレーザ光1のうちで、短波長の光1aのみを反射し、長波長の光1bは透過する。例えば、F2レーザを用いた場合、レーザ14から射出されたレーザ光1は、ブラッグ反射鏡13に入射し、157.6ナノメータの光1aのみを高い反射率で反射して照明光学系4に供給する。そして、赤色光及び赤外光1bは、ブラッグ反射鏡13を透過させ、パワーメーター3に供給できる。パワーメーター3における測定値から、照明光学系4、レチクル5、投影光学系6を通過してレジストを塗布した基板7上まで届き、実際に露光に使われる157.6ナノメータのレーザ光1aのエネルギー量(露光量)を換算することができる。
このようなブラッグ反射鏡13は、例えば、屈折率が異なる2種類の薄膜を交互に積層することにより形成できる。
図5は、ブラッグ反射鏡13の断面構造を例示する模式図である。
すなわち、ブラッグ反射鏡13は、第1の薄膜13aと第2の薄膜13bとを交互に積層することにより形成できる。この時、これら薄膜13a、13bの屈折率の差が大きいことが望ましい。そして、所定の入射角度θでブラッグ反射鏡13に入射した光がこれら薄膜13a、13bの隣接する界面において反射されることにより形成される光路差が、ブラッグの回折条件

2dsinθ=nλ

により定義される積極的干渉を生ずるように薄膜13a、13bの光学厚みを形成すれば、極めて高い反射率が得られる。なおここで、dはそれぞれの薄膜13a、13bの厚み、nは整数、λは入射光の厚みである。
本具体例のように、レーザ光を分光する装置として、ブラッグ反射鏡13を用いても、第1及び第2具体例と同様の効果が得られる。すなわち、赤色光および赤外光9は元々露光には使われないため、露光光のエネルギーロスにはつながらない。また、波長157.6ナノメータの光の露光量測定におけるエネルギーロスが無いため、スループットを低下し、ランニングコストの増大を抑制することが可能となる。
図6は、本発明の第4の具体例の露光装置を表す模式図である。
本具体例においても、分光手段8としてブラッグ反射鏡15が設けられている。ただしこの場合、ブラッグ反射鏡15は、レーザ14から放出されるレーザ光1のうちで、短波長の光1aを透過し、長波長の光1bを反射する。例えば、F2レーザを用いた場合、レーザ14から射出されたレーザ光1は、ブラッグ反射鏡15に入射し、157.6ナノメータの光1aは透過し、全反射鏡2により照明光学系4に供給される。そして、赤色光及び赤外光1bは、ブラッグ反射鏡15において高い反射率で反射され、パワーメーター3に供給される。パワーメーター3における測定値から、照明光学系4、レチクル5、投影光学系6を通過してレジストを塗布した基板7上まで届き、実際に露光に使われる157.6ナノメータのレーザ光1aのエネルギー量(露光量)を換算することができる。
図5に関して前述したように、このような反射特性を有するブラッグ反射鏡15も、屈折率が異なる2種類の薄膜を交互に積層させ、これら薄膜の光学厚みを設定することにより形成できる。
本具体例のように、レーザ光を分光する装置として、ブラッグ反射鏡15を用いても、第1乃至第3具体例と同様の効果が得られる。すなわち、赤色光および赤外光9は元々露光には使われないため、露光光のエネルギーロスにはつながらない。また、波長157.6ナノメータの光の露光量測定におけるエネルギーロスが無いため、スループットを低下し、ランニングコストの増大を抑制することが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。
しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、これら具体例に関して前述した露光装置を構成する各要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
図1は、本発明の実施の形態にかかる露光装置の構造を例示する模式図である。 本発明の第1の具体例の露光装置を表す模式図である。 本発明の第2の具体例の露光装置を表す模式図である。 本発明の第3の具体例の露光装置を表す模式図である。 ブラッグ反射鏡13の断面構造を例示する模式図である。 本発明の第4の具体例の露光装置を表す模式図である。 本発明者が本発明に至る過程で検討した露光装置の構造を例示する模式図である。
符号の説明
1、11 レーザ光
1a 短波長光(露光光)
1b 長波長光(モニタ光)
2 全反射鏡
3、30 パワーメーター
4、40 照明光学系
5、50 レチクル(マスク)
6、60 投影光学系
7、70 基板
8、分光手段
9、90 赤色光および赤外光
10、100 レジスト
11 プリズム
12 分光器
13、15 ブラッグ反射鏡
13a、13b 薄膜
14 レーザ
18 制御部
20 ハーフミラー

Claims (8)

  1. 光源から放出された第1の波長帯の光を感光体が設けられた被露光体に照射することにより露光する露光装置であって、
    前記光源から放出された光のうちで前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を分光してその強度を測定することにより前記第1の波長帯の光による前記被露光体の露光の条件を決定することを特徴とする露光装置。
  2. 第1の波長帯の光に対して高い感度を有する感光体が設けられた被露光体を露光する露光装置であって、
    光源から放出された光を前記第1の波長帯の光と、前記第1の波長帯とは異なる第2の波長体の光と、に分光する分光手段と、
    前記分光手段により分光された前記第1の波長帯の光を前記被露光体に導く光学系と、
    前記第2の波長帯の光の強度を測定する測定手段と、
    前記測定手段による前記第2の波長帯の光の強度の測定結果に基づき、前記被露光体に照射された前記第1の波長帯の光の強度あるいはエネルギーを算出する制御部と、
    を備えたことを特徴とする露光装置。
  3. 前記第1の波長帯は、前記第2の波長帯よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記第1の波長帯は、157.6ナノメータであり、
    前記第2の波長帯は、630ナノメータ及び750ナノメータの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の露光装置。
  5. 前記分光手段は、前記第1の波長帯の光を反射し、前記第2の波長帯の光を透過させるプリズムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の露光装置。
  6. 前記分光手段は、前記第1の波長帯の光を直進させ、前記第2の波長帯の光の光路を変更させる分光器であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の露光装置。
  7. 前記分光手段は、前記第1及び第2の波長帯の光のいずれか一方に対する反射率が高く、前記第1及び第2の波長帯の光のいずれか他方に対する反射率が低いブラッグ反射鏡であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の露光装置。
  8. 光源から放出された第1の波長帯の光を感光体が設けられた被露光体に照射することにより露光する露光方法であって、
    前記光源から放出された光のうちで前記第1の波長帯とは異なる第2の波長帯の光を分光してその強度を測定することにより前記第1の波長帯の光による前記被露光体の露光の条件を決定することを特徴とする露光方法。
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CN102063019A (zh) * 2009-11-16 2011-05-18 Asml荷兰有限公司 光刻方法和设备

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