JP2006032821A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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光秀 野上
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Abstract

【課題】 内外二重の電極構造を有するプラズマ処理装置において、組み付けの精度等による芯ずれの問題を解消する。
【解決手段】 プラズマ処理装置の環状の第1電極30に雌ネジ孔30cを形成する。第1電極30の内部には、環状の第1ホルダ部13を配置する。この第1ホルダ部13の内側から第1ネジ部材17を雌ネジ孔30cにねじ込み、第1電極30を所定の基準位置に固定する。この第1電極30を環状の第2電極40で囲み、その外側の第2ホルダ部14には、第2ネジ部材18を周方向に離間して複数設ける。これらネジ部材18を第2電極40に押し当て、第2電極40を芯出しする。
【選択図】図1

Description

この発明は、内側電極とこれを囲む外側電極を備えたプラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1に記載のプラズマ処理装置は、太い筒状の外側電極の内部に細い筒状の内側電極が挿入され、これら内外の電極がそれぞれ所定の位置にセットされている。
特開2003−197397号公報(第1頁)
上記のような内外二重の電極は、組み付けの精度等によって芯ずれが生じる場合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、
環状をなす外側電極と、この外側電極の内側に配置された内側電極と、これら電極のためのホルダとを備え、
前記外側電極と内側電極のうち一方(以下第1電極ともいう)には、螺合又は嵌合式の被固定部が設けられ、
前記ホルダには、前記被固定部と螺合又は嵌合して第1電極を所定の基準位置に固定する第1電極固定手段と、前記外側電極と内側電極のうち他方(以下第2電極ともいう)を前記基準位置の第1電極に対して芯出し可能に支持する第2電極芯出し手段とが設けられていることを特徴とする。
これによって、第1電極を基準にして第2電極を芯出しすることができる。
前記第1電極の被固定部が、雌ネジ孔を含み、
前記第1電極固定手段が、前記ホルダを通して前記雌ネジ孔にねじ込まれる第1ネジ部材を含んでいてもよい。
これによって、被固定部及び第1電極固定手段の構成が簡単化されるとともに、第1電極を基準位置に確実に固定でき、かつメンテナンス等に際して分離するのも容易に行なうことができる。
前記第1電極が、環状をなし、その第2電極側とは逆側を向く周面には、前記雌ネジ孔が、周方向に離間して複数配置されており、
前記ホルダが、前記第1電極を挟んで第2電極とは逆側に配置された環状の第1ホルダ部を有し、この第1ホルダ部に、前記第1ネジ部材が、前記雌ネジ孔と対応するように周方向に離間して複数挿通されていてもよい。
これによって、第1電極を基準位置に確実に固定できるだけでなく、第1、第2電極間に作用するクーロン引力により第1電極が径方向に歪むのも阻止できる。
前記第1電極が、環状をなし、その第2電極側とは逆側を向く周面が前記被固定部を構成しており、
前記ホルダが、前記第1電極を挟んで第2電極とは逆側に配置された例えば環状の第1ホルダ部を有し、この第1ホルダ部の第1電極側の周面が、前記第1電極の被固定部と実質的にクリアランスゼロで嵌合することにより前記第1電極固定手段を構成していてもよい。
これによって、第1電極を第1ホルダ部に嵌め込むだけで基準位置への固定を行なうことができる。
前記第1電極とホルダの一方に凹部が設けられ、他方に前記凹部に嵌合する凸部が設けられ、これら凹部と凸部によって前記被固定部と第1電極固定手段が構成されていてもよい。
これによって、凹部に凸部を嵌め込むことによって第1電極を基準位置に固定することができる。
これら凹部と凸部の間のクリアランスを実質的にゼロになるようにしてもよい。
前記第2電極が、環状をなし、前記ホルダが、前記第2電極を挟んで第1電極とは逆側に配置された例えば環状の第2ホルダ部を有し、この第2ホルダ部には、前記第2電極を径方向に沿って第1電極の側へ押す押し手段が、周方向に互いに離間して複数設けられ、これら押し手段が、前記第2電極芯出し手段を構成していることが望ましい。
これによって、第2電極の芯出しを確実に行なうことができる。
前記押し手段は、前記第2ホルダ部にねじ込まれるとともに前記第2電極に突き当てられる第2ネジ部材であることが望ましい。
これによって、前記第2電極芯出し手段の構成を簡単化できる。
押し手段の変位方向は、必ずしも径方向に沿っていなくてもよい。例えば、前記押し手段が、径方向と交差する方向に変位することにより第2電極を径方向に押すカム部材と、このカム部材を変位させるカム変位部材を含んでいてもよい。
前記外側電極の外周または環状をなす内側電極の内周には、温調媒体を通す媒体路を有して拡縮可能なC字形状をなす熱伝導性の温調部材が設けられていてもよい。
これによって、電極の温調を行なうことができる。また、電極と温調部材の分離や組み付けを容易に行なうことができる。
外側電極用の温調部材は、自然状態において外側電極の外径より小径であり、外側電極の外周面に弾性をもって押し当てられるようになっていてもよい。内側電極用の温調部材は、自然状態において内側電極の内径より小径であり、内側電極の内周面に弾性をもって押し当てられるようになっていてもよい。
第2電極用の温調部材は、前記第2ネジ部材によって第2電極に押し当てられる(第2ネジ部材が、温調部材を介して第2電極を押す)ようになっていてもよい。
電極の温調手段として、前記第1ホルダ部と第1電極や第2ホルダ部と第2電極とが協働して、それらの間に温調媒体を周方向に通す媒体路が形成されるようにしてもよい。
前記第1電極が内側電極であり、前記第2電極が外側電極である場合、
前記ホルダには、前記外側電極と内側電極どうし間の環状の空間に連なる処理ガス導入口又は吹出し口が環状に形成され、この口の外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも外側の周縁の径が、外側電極の内径より大径であってもよい。
また、前記第1電極が外側電極であり、前記第2電極が内側電極である場合、
前記ホルダには、前記外側電極と内側電極どうし間の環状の空間に連なる処理ガス導入口又は吹出し口が環状に形成され、この口の外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも内側の周縁の径が、内側電極の外径より小径であってもよい。
これによって、電極の組み付け精度等に多少ばらつきがあっても処理ガス導入口又は吹出し口と電極間空間とを確実に連通させることができる。
例えば、前記第1電極に電界印加手段が接続され、前記第2電極が、電気的に接地されていてもよい。これによって、電界印加電極を基準にして接地電極を芯出しすることができる。
前記第1ネジ部材や第2ネジ部材を介して第1、第2電極への給電・接地を行なうことにしてもよい。
前記温調部材を導電部材にて構成し、この温調部材を介して第1、第2電極への給電・接地を行なうことにしてもよい。
前記内側電極に電界印加手段が接続され、前記外側電極が、電気的に接地されることが望ましい。これによって、電界漏れの防止等を図ることができる。
本発明によれば、第1電極を基準にして第2電極を芯出しすることができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1および図2は、半導体ウェハーWを処理対象とする常圧プラズマ処理装置を示したものである。はじめに処理対象のウェハーWについて説明する。ウェハーWは、シリコンなどの半導体によって円盤形状に形成されている。ウェハーWの上面には、例えばスピンコーターによってフォトレジストなどの膜Waが形成されている。この膜Waは、ウェハーWの上面の全体を覆い、外縁にまで及んでいる。この外縁の膜Wa’(図2の仮想線)を残しておくと、その後の研磨工程で邪魔になったり外縁を把持する工程でパーティクル発生の原因になったりする。そこで、ウェハーWは、上記成膜工程の次に常圧プラズマ処理装置へ送られ、外縁の膜Wa’のエッチング工程に付される。
常圧プラズマ処理装置について説明する。
図2に示すように、常圧プラズマ処理装置は、ノズルヘッド1と、処理ガス源20と、パルス電源70(電界印加手段)とを備え、半導体ウェハーWの外縁の膜Wa’を略常圧下(大気圧近傍の圧力下)でプラズマエッチングする。ここで、略常圧とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
処理ガス源20には、エッチング用の処理ガスとして例えばCFが貯えられている。
パルス電源70は、パルス状の電圧を出力するようになっている。このパルスの立上がり時間及び/又は立下り時間は、10μs以下、後記電極間空間1pでの電界強度は10〜1000kV/cm、周波数は0.5kHz以上であることが望ましい。なお、パルス波に代えて、高周波などの連続波電源を用いることにしてもよい。
図1及び図4に示すように、ノズルヘッド1は、内側ホルダ部13と、内側冷却(温調)部材50と、内側電極30と、外側電極40と、外側冷却(温調)部材60と、外側ホルダ部14を備えている。これら部材13,50,30,40,60,14は、互いに大きさの異なる環状(ないしは筒状)をなし、この順番で内側から同心円状に重ねられ、多重環状をなしている。図2及び図4に示すように、これら多重環状部材13,50,30,40,60,14の上側に上蓋12が被せられるとともに、内側の環状部材13,50,30の下側に内側底板15が宛がわれ、外側の環状部材40,60,14の下側に外側底板16が宛がわれている。
ノズルヘッド1の構造について更に詳述する。
図1及び図2に示すように、ノズルヘッド1の電極構造は、内側電極30とこれを囲む外側電極40との二重環状構造をなしている。これら電極30,40は、縦長断面の環状(軸線を上下に向けた筒状)をなすステンレスやアルミ等の導電部材にて構成されている。これら内外の電極30,40の間に環状の空間1pが形成されている。詳細な図示は省略するが、各電極30,40の対向面(電極間空間1pを形成する面)をはじめとする表面には、固体誘電体が溶射にて被膜されている。内側電極30は、冷却部材50および給電線71を介してパルス電源70に接続され、電界印加電極(ホット電極)となっている。外側電極40は、外側冷却部材60および接地線72を介して接地され、接地電極(アース電極)となっている。
ノズルヘッド1は、上記電極30,40のためのホルダ10を備えている。ホルダ10は、上記上蓋12と、内側ホルダ部13と、外側ホルダ部14と、内側底板15と、外側底板16を含んでいる。
図2に示すように、上蓋12は、中心孔を有する円盤状の複数の硬質樹脂製の板を上下に積層することによって構成されている。図示は省略するが、この上蓋12が、ブラケットを介して架台に連結され、ひいては、ノズルヘッド1が架台に支持されている。
上蓋12には、処理ガスを周方向に均一化して電極間空間1pへ導入する処理ガス導入路1aが形成されている。処理ガス導入路1aは、上蓋12の上面の周方向に一定間隔置きに設けられた複数の接続孔12eと、上蓋12の周方向の全周にわたる幅広環状のチャンバー12gと、同じく上蓋12の周方向の全周にわたる幅狭環状の処理ガス導入口12hを含んでいる。各接続孔12eに、処理ガス源20からの管21が分岐して連なっている。処理ガス導入口12hが、電極間空間1pの全周に連なり、処理ガス導入路1aの下流端を構成している。処理ガス導入口12hの幅は、電極間空間1pの幅より若干大きい。すなわち、処理ガス導入口12hの内側の周縁の径は、内側電極30の外径より若干小さく、処理ガス導入口12hの外側の周縁の径は、外側電極40の内径より若干大きい。
図3に示すように、上蓋12の下面には、同心をなす内外2条の環状凸部12c,12dが形成されている。これら環状凸部12c,12dの間に、2つの電極30,40の上端部が挿入されている。内側の環状凸部12cの外周面と内側電極30の内周面との間、及び外側の環状凸部12dの内周面と外側電極40の外周面との間には、適度なクリアランスが設定されている。
図1及び図4に示すように、内側ホルダ部13は、縦長断面の小径環状をなす絶縁樹脂製の硬質部材にて構成され、その下端部には径方向外側へ突出する鍔13bが設けられている。図3に示すように、この内側ホルダ部13が、内側電極30の内部に配置されるようにして、上蓋12にボルト締めにて固定されている。内側ホルダ部13の鍔13bの外端面と内側電極30の内周面との間には、適度なクリアランスが設定されている。
図1及び図4に示すように、外側ホルダ部14は、縦長断面の大径環状をなす絶縁樹製の硬質脂部材にて構成され、その下端部には径方向内側へ突出する鍔14bが設けられている。図3に示すように、この外側ホルダ部14が、外側電極40を囲むようにして、上蓋12にボルト締めにて固定されている。ひいては、外側ホルダ部14が、上蓋12を介して内側ホルダ部13と剛結合され、しかも、内側ホルダ部13に対して同心をなすように位置固定されている。外側ホルダ部14の鍔14bの内端面と外側電極50の外周面との間には、適度なクリアランスが設定されている。
図4に示すように、内側底板15は、透明な誘電体(絶縁樹脂)にて構成され、中心孔を有する円盤状をなしている。図2に示すように、内側底板15の上面に、内側ホルダ部13と、内側電極30が載せられている。内側底板15と内側ホルダ部13とは、ボルト締めにて固定されている(図3)。内側底板15の外径は、内側電極30の外径より若干小さい。
図4に示すように、外側底板16は、透明な誘電体(絶縁樹脂)にて構成され、内側底板15より大径の中心孔を有する円盤状をなしている。図2に示すように、外側底板16の上面に、外側ホルダ部14と、外側電極40が載せられている。外側底板16と外側ホルダ部14とは、ボルト締めにて固定されている(図3)。外側底板16の内径は、外側電極40の内径より若干大きい。外側底板16の内周面と内側底板15の外周面との間に、環状の吹出し口1bが形成されている。吹出し口1bは、電極間空間1pの全周にわたって連なっている。吹出し口1bの幅は、電極間空間1pの幅より若干大きい。
ノズルヘッド1には、電極30,40のための冷却手段が設けられている。
詳述すると、内側冷却部材50は、平面視C字形状の金属板で構成された内側伝熱板51と、この板51の内周面に設けられた金属製の内側冷媒管52とを有し、全体としてC字形状をなしている。内側冷媒管52は、上下に一対をなして内側伝熱板51の周方向に沿って延びる周管部53,54と、内側伝熱板51の両端部において上下の周管部53,54の端部どうしを連ねるように垂直に延びる一対の端管部55,56とを有している。図2に示すように、内側冷却部材50は、内側ホルダ部13の鍔13bに載せられるとともに内側ホルダ部13と内側電極30との間に挟まれている。
C字形状の内側伝熱板51と周管部53,54は、弾性を有して若干拡縮できるようになっている。自然状態における伝熱板51の外径は、内側電極30の内径より若干大きい。これにより、伝熱板51が、内側電極30の内周面の略全周に弾性をもって押し当てられている。
図4に示すように、外側冷却部材60は、平面視C字形状の金属板で構成された外側伝熱板61と、この板61の外周面に設けられた金属性の外側冷媒管62とを有し、全体としてC字形状をなしている。外側冷媒管62は、上下に一対をなして外側伝熱板61の周方向に沿って延びる周管部63,64と、外側伝熱板61の両端部において上下の周管部63,64を連ねるように垂直に延びる一対の端管部65,66とを有している。図2に示すように、外側冷却部材60は、外側ホルダ部14の鍔14bに載せられるとともに外側ホルダ部14と外側電極40との間に挟まれている。そして、外側伝熱板51の内周面が、外側電極30の外周面に添わされている。
C字形状の外側伝熱板61と周管部63,64は、弾性を有して若干拡縮できるようになっている。自然状態における伝熱板61の内径は、外側電極40の外径と略等しい。これにより、外側冷却部材60が、外側電極40の外周面に押し当てられる程度の縮径状態と外側電極40の外周面から径方向外側へ僅かに離間する程度の拡径状態との間で拡縮可能になっている。
なお、外側冷却部材60についても、自然状態において伝熱板61の内径が外側電極の外径より若干小さくなるようにし、外側電極40の外周面に弾性をもって押し当てられるようにしてもよい。
図2に示すように、内外の冷却部材50,60の端管部55,56,65,66は、それぞれ上蓋12に形成された挿通孔12bを介して上蓋12より上へ突出されている。これら管部55,56,65,66の上端部に、管継手55C,56C,65C,66Cがそれぞれ取り付けられている。そして、冷媒源80から冷媒供給管81が延び、内側冷媒管52の端管部55の管継手55Cに連なっている。内側冷媒管52の端管部56の管継手56Cと、外側冷媒管62の端管部65の管継手65Cとは、連結管82を介して連結されている。外側冷媒管62の端管部66の管継手66Cから冷媒排出管83が延びている。
勿論、内側冷媒管52の管継手56Cに冷媒供給管81を連ね、管継手55Cに連結管82を連ねてもよく、外側冷媒管62の管継手66Cに連結管82を連ね、管継手65Cに冷媒排出管83を連ねてもよい。外側冷媒管62の何れかの管継手65C,66Cに冷媒供給管81を連ね、内側冷媒管52の何れかの管継手55C,56Cに冷媒排出管83を連ね、残りの管継手どうしを連結管82で連ねてもよい。内外の冷媒管52,62を連結管82で直列接続せず、冷媒管52,62ごとに冷媒を並列的に流すようにしてもよい。周管部は、2本に代えて、1本にしてもよく、3本以上にしてもよく、伝熱板の周方向に沿って真っ直ぐ延ばすのに代えて、波状に折曲させてもよい。
なお、冷媒(温調媒体)として例えば水が用いられている。
冷却部材50,60は、電極30,40への給電・接地機構の一部としても兼用されている。すなわち、導電性の内側冷媒管52の端管部55には、上蓋12からの突出部分に給電コネクタ73が取り付けられている。この給電コネクタ73に、上記パルス電源70からの給電線71が接続されている。また、導電性の外側冷媒管62の端管部65には、上蓋12からの突出部分に接地コネクタ74が取り付けられている。この接地コネクタ74に、上記接地線72が接続されている。
ノズルヘッド1には、内側電極30を所定の基準位置に固定する基準位置固定構造と、外側電極40を前記基準位置にセットされた内側電極30に対して芯出する芯出し構造が備えられている。
内側電極30の基準位置固定構造について説明する。
図1、図3、図4に示すように、内側ホルダ部13には、それを厚さ方向すなわち径方向に貫く挿通孔13cが、周方向に一定間隔置きに複数(図では例えば8つ)形成されている。同様に、内側冷却部材50の伝熱板51には、それを厚さ方向すなわち径方向に貫く挿通孔51cが、周方向に一定間隔置きに挿通孔13cと同数形成されている。更に、内側電極30の内周面には、挿通孔13cと同数の雌ネジ孔30cが、周方向に一定間隔置きに形成されている。各雌ネジ孔30cの内周面には雌ネジが刻設されている。これら雌ネジ孔30cは、内側電極30の内周面から径方向外側へ延び、内側電極30の厚さ方向の中間部付近で止まっている(外周面へ貫通していない)。
内側ホルダ部13の内側から各挿通孔13cに第1ネジ部材17(引き手段)が挿通されている。これら第1ネジ部材17は、硬質の絶縁樹脂にて構成されている。第1ネジ部材17の頭部は、内側ホルダ部13の内周面に引っかかるとともに、先端部は、伝熱板51の挿通孔51cを通って内側電極30の雌ネジ孔30cにねじ込まれている。これによって、内側電極30が、内側ホルダ部13の鍔13bの外端面や上蓋12の環状凸部12cの外周面にしっかりと当てられ、内側ホルダ部13と同心をなす所定の基準位置に固定されている。
内側電極30は、特許請求の範囲の第1電極を構成し、内側ホルダ部13は、第1ホルダ部を構成し、雌ネジ孔30cは、螺合式の被固定部を構成し、第1ネジ部材17は、螺合式の第1電極固定手段を構成している。
外側電極40の芯出し構造について説明する。
外側ホルダ部14には、それを厚さ方向すなわち径方向に貫く雌ネジ孔14cが、周方向に一定間隔置きに複数形成されている。各雌ネジ孔14cの内周面には雌ネジが刻設されている。これら雌ネジ孔14cに、ホルダ部14の外周側から第2ネジ部材18がそれぞれねじ込まれている。第2ネジ部材18は、硬質の絶縁樹脂で構成されているが、金属(導電部材)にて構成してもよい。この第2ネジ部材18の先端が、外側冷却部材60の上下の周管部62,63の間を通って伝熱板61に突き当たり、この伝熱板61を径方向内側へ押して縮径させ、外側電極40に押し付けている。ひいては、伝熱板61を介して外側電極40を径方向内側へ押している。周方向に離れた複数の第1ネジ部材17の押し力によって、内側電極30がホルダ10に安定的に支持されている。そして、これら第2ネジ部材18どうしのねじ込み量を互いに調節することにより、外側電極40の芯出しがなされるようになっている。
外側電極40は、特許請求の範囲の第2電極を構成し、外側ホルダ部14は、第2ホルダ部を構成し、第2ネジ部材18は、押し手段からなる第2電極芯出し手段を構成している。
上記のように構成された常圧プラズマ処理装置の動作を説明する。
ノズルヘッド1の下方に処理対象のウェハーWをセットする。このとき、ノズルヘッド1の中心軸線とウェハーの中心が一致するようにする。これによって、環状吹出し口1bの真下に、ウェハーWの外縁が位置されることになる。
次に、処理ガス源20からの処理ガスを、供給管21および導入路1aを介して環状プラズマ化空間1pの全周に均一に導入する。
併行して、パルス電源70からパルス電圧を出力する。このパルス電圧は、給電線71および内側冷却部材50を介して内側電極30に印加される。ここで、内側冷却部材50は、内側電極30に弾性をもって押し付けられているので、両部材50,30間を確実に導通させることができる。これにより、パルス電圧を内側電極30に確実に印加することができる。また、外側電極40と外側冷却部材60とは、第2ネジ部材18の押し付けによって良好な導通状態にすることができ、これにより、外側電極40を確実に接地することができる。これよって、環状の電極間空間1pにパルス電界が印加されて常圧グロー放電が形成され、空間1pがプラズマ化空間となり、この空間1p内の処理ガスをプラズマ化することができる。このプラズマ化された処理ガスが、吹出し口1bの全周から吹出され、ウェハーWの外縁の全周に吹き付けられる。これによって、ウェハーWの外縁の膜Wa’を全周にわたって一度にエッチングすることができる。したがって、エッチング工程の所要時間を極めて短くすることができる。
また、冷媒源70の冷媒を供給管81に送り込む。この冷媒は、供給管81を経て内側冷却部材50の端管部55に導入される。そして、上下の周管部53,54に分流して周方向に流れる。この周管部53,54での流通過程で、内側伝熱板51ひいては内側電極30を冷却することができる。ここで、内側伝熱板51は、広い伝熱面積を有し、しかも内側電極30に弾性的に押し当てられているので、両部材50,30間を良好な熱伝達状態にすることができる。更には、冷媒を、周管部53,54で約一周させることができ、しかも上下2条の周管部53,54で各々約一周させることができる。これにより、伝熱板51のほぼ全体を確実に冷却でき、ひいては、内側電極30のほぼ全体を確実に冷却することができる。
その後、冷媒は、端管部56で合流し、連結管82を経て、外側冷却部材60の端管部65に送られる。そして、上下の周管部63,64に分流して周方向に流れる。この周管部63,64での流通過程で、外側伝熱板61ひいては外側電極40を冷却することができる。ここで、外側伝熱板61は、広い伝熱面積を有し、しかも複数の第2ネジ部材18によって伝熱面(内周面)の全体を外側電極40に単に接触させるのではなく押し当てることができ、これにより良好な熱伝達状態にすることができる。更には、冷媒を、周管部63,64で約一周させることができ、しかも上下2条の周管部63,64で各々約一周させることができる。これにより、伝熱板61のほぼ全体を確実に冷却でき、ひいては、外側電極40のほぼ全体を確実に冷却することができる。その後、冷媒は、端管部66で合流し、排出管83によって排出される。
このように、常圧プラズマ処理装置によれば、冷却部材50,60によって環状電極30,40を確実に冷却できるとともに、環状電極30,40自体には温調媒体路を形成する必要がなく、製造の容易化を図ることができる。
常圧プラズマ処理装置によれば、第1ネジ部材17を外すことによって、内側電極30および内側冷却部材50を簡単に取り外したり組み付けたりすることができる。同様に、第2ネジ部材18を外すことによって、外側電極40および外側冷却部材60を簡単に取り外したり組み付けたりすることができる。ひいては、電極30,40のメンテナンス作業を容易化することができる。更に、C字形状の冷却部材50,60を拡縮させることにより、取り外し、組み付け作業を一層容易化することができる。
しかも、組み付けの際は、内側ホルダ部13の第1ネジ部材17によって、内側電極30を所定の基準位置に確実にセットすることができる。この内側電極30を基準にして、外側電極40が内側電極30と同心になるように、第2ネジ部材18のねじ込み量を調節する。これによって、外側電極40の芯出しを行なうことができる。これによって、電極間のプラズマ化空間1pを全周にわたって均一な幅にすることができる。ひいては、吹出し口1bからの吹出しプラズマを全周にわたって一様にすることができる。この結果、ウェハーWの外縁のエッチングを全周にわたって確実に均一化することができる。
さらに、処理ガスの導入口12h及び吹出し口1bの内側の周縁が内側電極30の外周より小径であり、かつ、導入口12h及び吹出し口1bの外側の周縁が外側電極40の内周より大径であるので、組み付け精度が多少ばらついても、電極間空間1pを導入口12h及び吹出し口1bに確実に連通させることができ、ウェハーWの外縁を全周にわたって確実にエッチング処理することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と同様の構成については図面に同一符号を付して説明を適宜省略する。
図5は、内側電極30のための基準位置固定構造の変形態様を示したものである。この態様のノズルヘッド1には、内側電極30に被固定部としての雌ネジ孔30cが設けられておらず、第1ネジ部材17も含まれていない。それに代えて、内側ホルダ部13の外径が、内側電極30の内径と実質的に等しくなっている。これによって、内側ホルダ部13の外周面と内側電極30の内周面が、実質的にゼロクリアランスで接している。この結果、内側電極30が、内側ホルダ部13と同心をなす基準位置にセットされている。
したがって、内側電極30を内側ホルダ部13の外側に嵌め込むように装着するだけで、該内側電極30の基準位置への固定を行なうことができる。
内側ホルダ部13の外周面は、嵌合式の被固定部を構成し、内側電極30の内周面は、嵌合式の第1電極固定手段を構成している。
また、この変形態様のノズルヘッド1には、冷却部材50が設けられていない。これに代えて、内側ホルダ部13の外周面には、全周にわたって環状の凹部が形成されており、この環状凹部と内側電極30の内周面とによって、環状の冷媒路57(温調媒体路)が構成されている。冷媒は、冷媒路57を一周して内側電極30を全体的に冷却した後、外側冷却部材60へ送られるようになっている。
上記冷媒路57より上側の内側ホルダ部13の外周面は、上方へ向かって緩やかに縮径するテーパ面になっている。これによって、内側電極30の装着を容易化することができる。
なお、内側電極30の周方向の一箇所には、図示しない給電ピンが接続され、この給電ピンが給電線71を介してパルス電極70に接続されることにより、内側電極30への給電が行なわれるようになっている。
図6は、内側電極30のための基準位置固定構造の他の変形態様を示したものである。この態様では、ホルダ10の内側底板15の上面に凸部15aが設けられている。この凸部15aは、内側底板15の全周にわたる環状をなしているが、内側底板15の周方向に沿って間欠的に設けることにしてもよい。一方、内側電極30の底面には、凹部30aが形成されている。この凹部30aは、内側電極30の全周にわたる環状をなしているが、凸部15aが間欠的である場合には、それに合わせて内側電極30の周方向に沿って間欠的に形成することにしてもよい。そして、内側底板15の凸部15aが、内側電極30の凹部30aに嵌め込まれ、これによって、内側電極30が基準位置に固定されている。これら凸部15aと凹部30aの間のクリアランスは、実質的にゼロになっている。これによって、内側電極30を確実に基準位置に固定することができる。
内側電極30の凹部30aは、嵌合式の被固定部を構成し、内側底板15の凸部15aは、嵌合式の第1電極固定手段を構成している。なお、内側電極30に嵌合式の被固定部として凸部を設け、内側底板15に嵌合式の第1電極固定手段として凹部を設けることにしてもよい。ホルダ10の上蓋12に嵌合式の第1電極固定手段として凹部(又は凸部)を設け、内側電極30の上面に嵌合式の被固定部として凸部(又は凹部)を設けることにしてもよい。
図7は、外側電極40の芯出し構造の変形態様を示したものである。
外側電極40の外周面は、下に向かって縮径するテーパをなし、カムフォロア面を構成している。外側ホルダ部14は断面コ字状をなしており、この外側ホルダ部14と外側電極40の間に、カム部材90が上下スライド可能(径方向と交差する方向に変位可能)に設けられている。カム部材90は、外側電極40を向く面が斜面をなすとともに外側電極40とは逆側を向く面が垂直をなす断面台形のブロック状をなしている。カム部材90の斜面が、外側電極40のテーパ状の外周面に当接され、カム面を構成している。なお、カム部材90は、周方向に離れて複数(4〜8つ程度)設けられているが、図面では1つだけ図示する。
外側ホルダ部14の底部には、押し上げ用ネジ部材91と引き下げ用ネジ部材92が設けられている。押し上げ用ネジ部材91は、外側ホルダ部14の底部14dにねじ込まれるとともに、カム部材90の下面に突き当たっている。このネジ部材91によってカム部材90を押し上げることができる。カム部材90が押し上げられると、このカム部材90の斜面と外側電極40の外周テーパ面とのカム作用によって、外側電極40が当該カム部材90の180度反対方向にずらされる。引き下げ用ネジ部材92は、外側ホルダ部14の底部14dを通してカム部材90にねじ込まれている。このネジ部材92によってカム部材90を引き下げることができる。これにより、外側電極40を当該カム部材90の側にずらすことができる。周方向に離れた複数のカム部材90についてそれぞれネジ部材91,92により上下位置調節することによって、外側電極40の芯出しを行なうことができる。
ネジ部材91,92は、カム部材90を変位させるための「カム変位部材」を構成している。カム部材90とネジ部材91,92により、第2電極芯出し手段の「押し手段」が構成されている。
なお、外側底板16は、ネジ部材91,92の調節後(外側電極40の芯出し後)に取り付けるようになっているが、この外側底板16にネジ部材91,92の頭部を露出させる孔を設け、外側底板16を取り付けた状態でネジ部材91,92の調節(外側電極40の芯出し)を行なうことができるようにしてもよい。
各カム部材90には、冷媒路90a(温調媒体路)が形成されている。周方向に隣り合うカム部材90の冷媒路90aどうしは、フレキシブルな連結管(図示せず)にて連結されている。
図8に示すように、外側ホルダ部14の上部14eに押し下げ用ネジ部材91と引き上げ用ネジ部材92を設け、カム部材90を上側から高さ調節するようにしてもよい。
図示は省略するが、押し用ネジ部材91を外側ホルダ部14の上部14eと底部14dにそれぞれ設け、カム部材90を上下から押して高さ調節するようにしてもよい。
カム部材は、外側電極40の外周テーパ面と接する斜面(カム面)と、ネジ部材91,92の係合部があればよく、必ずしもブロック状である必要はない。例えば、図9に示すカム部材95は、斜面部95aと底板部95bを有するV字断面の板状をなしている。底板部95bに押し上げ用ネジ部材91が突き当てられるとともに引き下げ用ネジ部材92がねじ込まれている。斜面部95aが、外側電極40の外周テーパ面と接してカム作用を起こす。斜面部95aの外側電極40との当接面とは反対側の面には冷媒管96(温調媒体路)が取り付けられている。上記冷媒路90aと同様に、周方向に隣り合うカム部材95の冷媒管96どうしは、図示しないフレキシブル連結管にて連結されている。
図10は、電極30,40の給電・接地構造の変形態様を示したものである。この態様では、内側の第1ネジ部材17の少なくとも1つが、金属(導電性部材)にて構成されている。この金属製の第1ネジ部材17の頭部に、パルス電極70からの給電線71が接続されている。これによって、第1ネジ部材17を介して内側電極30への給電が行なわれるようになっている。なお、金属製ネジ部材の頭部は、絶縁樹脂からなるカバー19にて覆われている。
同様に、外側の第2ネジ部材18の少なくとも1つは、金属(導電性部材)にて構成されている。この金属製の第2ネジ部材18の頭部から接地線72が延びている。これによって、外側電極40が、第2ネジ部材18を介して電気的に接地されている。
ここまでの実施形態では、内側電極30を第1電極として基準位置に固定し、外側電極40を第2電極として芯出しするようになっていたが、これを逆転させて、外側電極40を第1電極として基準位置に固定し、内側電極30を第2電極として芯出するように構成してもよい。
例えば、図11は、図1〜図4に示す第1実施形態に対し、第1電極と第2電極を逆転させた変形態様を示したものである。第1電極である外側電極40の外周面には、螺合式の被固定部として複数(例えば8つ、図では1つのみ図示)の雌ネジ孔40cが、周方向に一定間隔置きに形成されている。雌ネジ孔40cの内周面には雌ネジが刻設されている。雌ネジ孔40cは、外側電極40の外周面から径方向内側へ延び、外側電極40の厚さ方向の中間部付近で止まっている(内周面へ貫通していない)。また、外側冷却部材60の伝熱板61には、それを厚さ方向すなわち径方向に貫く挿通孔61cが、周方向に一定間隔置きに雌ネジ孔40cと同数形成されている。さらに、第1ホルダ部としての外側ホルダ部14には、雌ネジ孔14cに代えて、内周面が滑らかな挿通孔14cxが形成されている。挿通孔14cxは、外側ホルダ部14を厚さ方向すなわち径方向に貫くとともに、外側ホルダ部14の周方向に一定間隔置きに雌ネジ孔40cと同数配置されている。
外側ホルダ部14の外側から各挿通孔14cxに第1ネジ部材18X(引き手段)が挿通されている。第1ネジ部材18Xは、その頭部が、外側ホルダ部14の外周面に引っかかるとともに、先端部が、伝熱板61の挿通孔61cを通って外側電極40の雌ネジ孔40cにねじ込まれている。これによって、外側電極40が、外側ホルダ部14の鍔14bの内周面や上蓋12の環状凸部12dの内周面にしっかりと当てられ、外側ホルダ部14と同心をなす所定の基準位置に固定されている。第1ネジ部材18Xは、螺合式の第1電極固定手段を構成している。
なお、外側冷却部材60の伝熱板61の内径は、自然状態において外側電極40の外径より若干小さく、外側冷却部材60が、外側電極40の外周面に弾性をもって押し当てられている。
第2電極である内側電極30には、雌ネジ孔30cが形成されていない。また、内側冷却部材50の伝熱板51には、挿通孔51cが形成されていない。一方、第2ホルダ部である内側ホルダ部13には、内周面の滑らかな挿通孔13cに代えて、内周面に雌ネジが刻設された雌ネジ孔13cxが形成されている。雌ネジ孔13cxは、内側ホルダ部13を厚さ方向すなわち径方向に貫くとともに、内側ホルダ部13の周方向に一定間隔置きに複数(例えば8つ、図では1つのみ図示)配置されている。これら雌ネジ孔13cxに、ホルダ部13の内周側から硬質絶縁樹脂製の第2ネジ部材17Xがそれぞれねじ込まれている。この第2ネジ部材17Xの先端が、伝熱板51に突き当たり、この伝熱板51を介して内側電極30を径方向外側へ押している。複数の第2ネジ部材17Xどうしのねじ込み量を互いに調節することにより、内側電極30を、外側電極40と同心をなすように芯出しすることができる。第2ネジ部材17Xは、押し手段からなる第2電極芯出し手段を構成している。
内側ホルダ部13と第2ネジ部材17Xは、「第2電極芯出し手段」を構成している。
なお、内側冷却部材50は、自然状態において伝熱板51の内径が内側電極30の内径より若干大きく、内側電極30の内周面に弾性をもって押し当てられているが、自然状態において伝熱板51の内径が内側電極30の内径と実質的に等しいか若干小さくなるようにし、第2ネジ部材17Xによって拡径されて内側電極30に押し付けられるようにしてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を採用可能である。
例えば、外側電極40を第1電極(内側電極30を第2電極)とする構造において、外側電極40の外周面を嵌合式の被固定部とし、外側ホルダ14の内周面を嵌合式の第1電極固定手段とし、これら周面どうしが実質的にクリアランスゼロで嵌合するようにしてもよい。或いは、外側電極40に嵌合式の被固定部としての凹部又は凸部を設け、外側ホルダ14に嵌合式の第1電極固定手段として凸部又は凹部を設けることにしてもよい。また、第2電極としての内側電極30を径方向に押す押し手段として、図7〜図9のようなカム部材及びカム変位部材を用いることにしてもよい。さらに、この外側電極40を第1電極(内側電極30を第2電極)とする構造においても、図10態様のようにネジ部材18X,17Xを金属(導電部材)にて構成し、これらネジ部材18X,17Xを介して電極30,40の給電・接地を行なうことにしてもよい。
図1〜図10のように、内側電極30を第1電極として基準位置に固定し、外側電極40を第2電極として芯出しする構造においては、処理ガス導入口12h及び吹出し口1bの外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも外側の周縁が外側電極40の内径より大径であればよく、内側の周縁については内側電極30の外周面と面一になるようにしてもよい。
図11のように、外側電極40を第1電極として基準位置に固定し、内側電極30を第2電極として芯出しする構造においては、処理ガス導入口12h及び吹出し口1bの外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも内側の周縁が内側電極30の外径より小径であればよく、外側の周縁については外側電極40の内周面と面一になるようにしてもよい。
第1電極の第1電極固定手段として、ホルダの上蓋や底板と第1電極をネジ止めすることにしてもよい。
外側電極40に電源70を接続し、内側電極30を電気的に接地することにしてもよい。
電極30,40やホルダ部13,14は、真円の環状に限らず、楕円や直線を含む円等の非真円の環状になっていてもよい。それに合わせて、冷却部材50,60のC字形状も、一部切欠非真円状になっていてもよい。内側電極30は、環状に限らず、中実であってもよい。
外側ホルダ部14が、内側ホルダ部13に対して偏芯するように位置固定されていてもよく、外側電極40が、正規の位置において内側電極30に対し偏芯するようになっていてもよい。
内側ホルダ部13と上蓋12と外側ホルダ部14が、別部材ではなく一体物になっていてもよい。
温調用の媒体は、電極を冷却するものに限らず、処理内容によっては加温するものであってもよい。
本発明は、常圧下に限らず、減圧下でのプラズマ表面処理にも適用でき、エッチングに限られず、洗浄、表面改質、アッシングなどの種々のプラズマ表面処理にあまねく適用できる。
本発明の一実施形態に係る常圧プラズマ処理装置のノズルヘッドの平面断面図である。 図1のII−II線に沿う上記ノズルヘッドの縦断面図を含む上記常圧プラズマ処理装置の概略構成図である。 図1のIII−III線に沿う上記ノズルヘッドの縦断面図である。 上記ノズルヘッドの分解斜視図である。 基準位置固定構造の変形態様を示す縦断面図である。 基準位置固定構造の他の変形態様を示す縦断面図である。 芯出し構造の変形態様を示す縦断面図である。 芯出し構造の他の変形態様を示す縦断面図である。 芯出し構造の他の変形態様を示す縦断面図である。 電極の給電・接地構造の変形態様を示す縦断面図である。 第1電極と第2電極を逆にした変形態様を示す縦断面図である。
符号の説明
1b 吹出し口
1p 電極間空間
10 ホルダ
12h 処理ガス導入口
13 内側ホルダ部(第1ホルダ部又は第2ホルダ部)
13c 挿通孔
14 外側ホルダ部(第2ホルダ部又は第1ホルダ部)
14cx 挿通孔
15a 凸部(第1電極固定手段)
17 第1ネジ部材(第1電極固定手段)
17X 第2ネジ部材(第2電極芯出し手段、押し手段)
18 第2ネジ部材(第2電極芯出し手段、押し手段)
18X 第1ネジ部材(第1電極固定手段)
30 内側電極(第1電極又は第2電極)
30a 凹部(被固定部)
30c 雌ネジ孔(被固定部)
40 外側電極(第2電極又は第1電極)
40c 雌ネジ孔(被固定部)
50,60 冷却部材(温調部材)
52,62 冷媒管(温調媒体路)
70 パルス電源(電界印加手段)
90,95 カム部材
91,92 ネジ部材(カム変位部材)

Claims (13)

  1. 環状をなす外側電極と、この外側電極の内側に配置された内側電極と、これら電極のためのホルダとを備え、
    前記外側電極と内側電極のうち一方(以下第1電極ともいう)には、螺合又は嵌合式の被固定部が設けられ、
    前記ホルダには、前記被固定部と螺合又は嵌合して第1電極を所定の基準位置に固定する第1電極固定手段と、前記外側電極と内側電極のうち他方(以下第2電極ともいう)を前記基準位置の第1電極に対して芯出し可能に支持する第2電極芯出し手段とが設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第1電極の被固定部が、雌ネジ孔を含み、
    前記第1電極固定手段が、前記ホルダを通して前記雌ネジ孔にねじ込まれる第1ネジ部材を含むことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1電極が、環状をなし、その第2電極側とは逆側を向く周面には、前記雌ネジ孔が、周方向に離間して複数配置されており、
    前記ホルダが、前記第1電極を挟んで第2電極とは逆側に配置された環状の第1ホルダ部を有し、この第1ホルダ部に、前記第1ネジ部材が、前記雌ネジ孔と対応するように周方向に離間して複数挿通されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記第1電極が、環状をなし、その第2電極側とは逆側を向く周面が前記被固定部を構成しており、
    前記ホルダが、前記第1電極を挟んで第2電極とは逆側に配置された第1ホルダ部を有し、この第1ホルダ部の第1電極側の周面が、前記第1電極の被固定部と実質的にクリアランスゼロで嵌合することにより前記第1電極固定手段を構成していることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記第1電極とホルダの一方に凹部が設けられ、他方に前記凹部に嵌合する凸部が設けられ、これら凹部と凸部によって前記被固定部と第1電極固定手段が構成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記第2電極が、環状をなし、
    前記ホルダが、前記第2電極を挟んで第1電極とは逆側に配置された第2ホルダ部を有し、この第2ホルダ部には、前記第2電極を径方向に沿って第1電極の側へ押す押し手段が、周方向に互いに離間して複数設けられ、これら押し手段が、前記第2電極芯出し手段を構成していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記押し手段が、前記第2ホルダ部にねじ込まれるとともに前記第2電極に突き当てられる第2ネジ部材を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記押し手段が、径方向と交差する方向に変位することにより第2電極を径方向に押すカム部材と、このカム部材を変位させるカム変位部材を含むことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記外側電極の外周または環状をなす内側電極の内周には、温調媒体を通す媒体路を有して拡縮可能なC字形状をなす熱伝導性の温調部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記第1電極が内側電極であり、前記第2電極が外側電極であり、
    前記ホルダには、前記外側電極と内側電極どうし間の環状の空間に連なる処理ガス導入口又は吹出し口が環状に形成され、この口の外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも外側の周縁の径が、外側電極の内径より大径であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記第1電極が外側電極であり、前記第2電極が内側電極であり、
    前記ホルダには、前記外側電極と内側電極どうし間の環状の空間に連なる処理ガス導入口又は吹出し口が環状に形成され、この口の外側の周縁と内側の周縁のうち少なくとも内側の周縁の径が、内側電極の外径より小径であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記第1電極に電界印加手段が接続され、前記第2電極が、電気的に接地されていることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記内側電極に電界印加手段が接続され、前記外側電極が、電気的に接地されていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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