JP2006031828A - 磁気転写用パターンドマスター担体およびその描画方法並びにプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気転写用パターンドマスター担体およびその描画方法並びにプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 振幅サーボパターンの要素特定とその精度規制を行って所望の位置サーボ特性が確保できるようにする。
【解決手段】 複数トラックの交互に隣接トラックに跨るA,Bバースト部と、複数トラックの交互に略トラック幅内に記録されるC,Dバースト部とが配置されてなるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターン12を転写パターンによって担持するパターンドマスター担体で、A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さWaの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さWbの中心位置とのトラック幅方向の距離Haの測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値Wの±10%の範囲内となるように精度規定してなる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、振幅再生方式のサーボ信号を有する振幅サーボパターンに対応する転写パターンを備えた磁気転写用パターンドマスター担体、および該パターンドマスター担体を作製する際に、ディスクに設けたレジストに対して電子ビームの照射によって転写パターンを構成するエレメントを描画露光するパターンドマスター担体の描画方法並びにプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
磁気記録媒体においては一般に、情報量の増加に伴い、多くの情報を記録する大容量で、安価で、かつ、好ましくは短時間で必要な箇所が読み出せる、いわゆる高速アクセスが可能な媒体が望まれており、各種の高密度磁気記録媒体が知られている。これらの高密度磁気記録媒体は情報記録領域が狭トラックで構成されており、狭いトラック幅を正確に磁気ヘッドにより走査させて高いS/Nで信号を再生するためには、いわゆるトラッキングサーボ技術が大きな役割を担っている。このトラッキングサーボを行うために、従来よりセクターサーボ方式が広く採用されている。
セクターサーボ方式とは、磁気ディスク媒体等の磁気記録媒体のデータ面に、一定角度で規則正しく配置されたサーボフィールドに、トラック位置決めのためのサーボ信号や、そのトラックのアドレス情報信号、再生クロック信号等のサーボ情報を記録しておき、磁気ヘッドがこのサーボフィールドを走査してサーボ情報を読み取り自らの位置を確認および修正する方式である。
トラック位置決めのためのサーボ信号には、サーボ信号の再生振幅情報を用いる方式が一般的に採用されている。一般的なサーボパターンは、サーボ信号がA、B、CおよびDバースト部からなり、Aバースト部およびBバースト部を構成するAバーストビット列およびBバーストビット列の各ビットがトラック中心線より1/2トラック幅ずつずらせて記録されるものである。再生磁気ヘッドがサーボフィールドを通過する際に、A、Bバーストビット列からの再生信号振幅が同じになるように位置決めサーボがかかる。
サーボ情報は、磁気記録媒体の製造時にプリフォーマットとして予め磁気記録媒体に記録する必要があり、現在は専用のサーボ記録装置を用いてプリフォーマットが行われている。現在用いられているサーボ記録装置は、例えばトラックピッチの75%程度のヘッド幅を有する磁気ヘッドを備え、磁気ヘッドをディスクに近接させた状態でディスクを回転させつつ、1/2トラック毎にディスク外周から内周に移動させつつサーボ信号を記録する。そのため、1枚のディスクのプリフォーマット記録に長時間を要し、生産効率の点で問題がある。
一方、このプリフォーマットを正確にかつ効率よく行う方法として、マスター担体に形成されたサーボ情報を担持するパターンを磁気記録媒体へ磁気転写により転写する方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
この磁気転写は、磁気ディスク媒体等の磁気記録媒体(スレーブ媒体)に転写すべき情報に応じた凹凸パターンからなる転写パターンを有するパターンドマスター担体を用い、このマスター担体とスレーブ媒体を密着させた状態で、転写用磁界を印加することにより、マスター担体の凹凸パターンが担持する情報(例えばサーボ信号)に対応する磁気パターンをスレーブ媒体に磁気的に転写するもので、マスター担体とスレーブ媒体との相対的な位置を変化させることなく静的に記録を行うことができ、正確なプリフォーマット記録が可能であり、しかも記録に要する時間も極めて短時間であるという利点を有している。
この磁気転写に使用されるマスター担体の作製方法としては、転写すべき情報に応じたレジストによる凹凸パターンが形成された原盤を基にして作製する、光ディスクスタンパー作製方法を応用した方法が考えられている。光ディスクスタンパーの作製の際には、レジストが塗布されたディスク(ガラス板等)を回転させながら、データをピットの長短に変換し、これに応じて変調したレーザービームを照射したデータをレジストに書き込むことがなされている。
また、半導体分野においては、既にレーザービームより小径のスポットによる露光が可能な電子ビームを利用したパターニングが行われており、この電子ビームを利用することにより、微細パターンの高精度なパターニングが可能となってきている。
特開平10−40544号公報 特開平10−269566号公報
ところで、磁気記録媒体の記録容量の増大に対するトラック幅の狭小化に伴い、そこに記録される振幅サーボパターンの形成精度も、ヘッドのトラッキング性能を確保する上では重要な要素となる。
具体的には、設計上は拡大した記録面にサーボパターンの微細な構成要素を描画しても、実際には原寸のレジスト面上にこのサーボパターンを構成するエレメントを1つずつ電子ビームを偏向照射し、微細な構成要素を順に描画することになり、設計通りに描画することは困難である。
そして、実際に電子ビームで描画したサーボパターンに基づいて、転写用凹凸パターンを有するパターンドマスター担体を作製し、これを用いて磁気記録媒体に振幅サーボパターンを磁化パターンによって記録し、この磁気記録媒体を実際にドライブに格納して記録再生を行った場合に、ヘッドが正確にトラックを追従するトラッキング性能が、必ずしも設計通りには得られないことが発生している。
基本的にサーボパターンの作製精度が低いと当然に位置サーボの精度が低下して、設計上のトラック位置をヘッドが走査することができずにトラックより外れる場合も生じる。しかし、サーボパターンのすべての要素を高精度に作製することは、実質的には不可能であり、特にトラッキングキング性能を確保する上で必要とされるサーボパターンの精度規制を検討し、実用上問題のない位置サーボが得られるサーボパターンの形成精度が要求される。
また、その精度を確保するためのサーボパターンの描画方法についても検討が必要とされている。
ところで、前述のような振幅サーボパターンは、前記特許文献1,2に図示されているように、略1トラック分の間隔をもって異なるトラックにトラック幅方向に隣接して配置されたバーストビット列によるサーボバースト信号を有するものであり、このバーストビット列はトラックの幅方向中央を中心としてほぼトラック幅に形成されるものと、これとはトラック幅方向に1/2トラックずれて、トラック幅の略中央より隣接するトラックの略中央に2つのトラックに跨って形成されるものとがあり、電子ビームの次トラック描画への偏向操作および半トラックずれたエレメントの描画への偏向操作が正確に行われることが、位置サーボを確保する上で重要であることが判明した。
特に、上述の磁気転写用マスター担体の作製には、同心円状にパターニングする必要があるため、半導体の分野で利用されている、XYステージによる電子ビーム描画方法をそのまま適用しただけでは、良好なパターン形成は困難であるため、良好なパターン描画が可能な描画方法が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みて、振幅サーボパターンの要素特定とその精度規制を行って所望の位置サーボ特性が確保できるようにした振幅サーボパターンを備えてなる磁気転写するための磁気転写用パターンドマスター担体およびその描画方法並びにプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の磁気転写用パターンドマスター担体は、所定のトラックピッチで等間隔に形成された複数トラックの交互に、トラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部と、前記複数トラックの交互に、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部とが、トラック方向に並んで配置されてなるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する磁気転写用パターンドマスター担体であって、前記転写パターンにおけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の±10%の範囲内となるように精度規定してなる振幅サーボ転写パターンを備えてなることを特徴とするものである。
また、本発明の他の磁気転写用パターンドマスター担体は、所定のトラックピッチで等間隔に形成された複数トラックの交互に、トラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部と、前記複数トラックの交互に、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部とが、トラック方向に並んで配置されてなるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する磁気転写用パターンドマスター担体であって、前記A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の1/2値の±10%の範囲内となるように精度規定してなることを特徴とするものである。
前記A〜Dバースト部のトラック幅方向の長さを、トラックピッチの設計値の90%〜120%で記録するように精度規定してなるものが好適である。
本発明のパターンドマスター担体の描画方法は、磁気転写用パターンドマスター担体のA〜Dバースト部で構成されるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを担持する転写パターンを、回転ステージに設置されレジストが塗布されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビームを走査することにより前記転写パターンを構成するエレメントの描画を行う描画方法であって、前記振幅サーボパターンのトラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部の一方と、これとトラック幅方向の中心位置が1/2トラックずれ、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画するものであり、前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することを特徴とするものである。
その際、前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号における、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号を、前記転写パターンにおけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値とのずれ量に応じて調整制御するのが好適である。
また、本発明の他のパターンドマスター担体の描画方法は、磁気転写用パターンドマスター担体のA〜Dバースト部で構成されるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを担持する転写パターンを、回転ステージに設置されレジストが塗布されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビームを走査することにより前記転写パターンを構成するエレメントの描画を行う描画方法であって、前記振幅サーボパターンのトラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部の一方と、これとトラック幅方向の中心位置が1/2トラックずれ、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画するものであり、前記ディスクの1回転中における前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することを特徴とするものである。
その際、前記ディスクの1回転中における前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号における、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号を、前記A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値の1/2値とのずれ量に応じて調整制御するのが好適である。
また、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて、トラック幅方向への電子ビーム偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送るトラック幅方向シフト制御信号に加えて、トラック方向への電子ビーム偏向制御の描画位相のシフト制御信号を別々に制御して同時に行うことが好ましい。
さらに、本発明のプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法は、本発明の磁気転写用パターンドマスター担体と磁気記録媒体とを密着させた重畳体に磁気転写用磁場を印加して、振幅サーボパターンを前記磁気記録媒体に転写することを特徴とするものである。
本発明の磁気転写用パターンドマスター担体は、サーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する際に、転写パターンにおけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の±10%の範囲内となるように精度規定してなる振幅サーボ転写パターンを備えてなることにより、精度のよいサーボパターンが形成されてトラック内の所定位置にヘッドを走査させることができ、位置制御の信頼性が高まり、周内で均一なオントラックが行え、隣接トラック間でのヘッドの軌跡を一定にできる。
また、本発明の他の磁気転写用パターンドマスター担体は、サーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する際に、A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の1/2値の±10%の範囲内となるように精度規定してなることにより、上記と同様に精度のよいサーボパターンが形成されてトラック内の所定位置にヘッドを走査させることができ、位置制御の信頼性が高まり、周内で均一なオントラックが行え、隣接トラック間でのヘッドの軌跡を一定にできる。
また、A〜Dバースト部のトラック幅方向の長さを、トラックピッチの設計値の90%〜120%で記録するように精度規定すると、良好なトラッキング制御による位置サーボが行え、90%未満ではヘッドが受ける信号が弱くヘッドが間をさまよう恐れがあり、120%を越えると、出力が半分以上となり、オントラックしないで信頼性の確保が困難となる。
一方、本発明のパターンドマスター担体の描画方法は、振幅サーボパターンのAバースト部およびBバースト部の一方と、Cバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画し、電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することにより、転写パターンの位置精度が高まり、信頼性の高い位置サーボが行える良好な振幅サーボパターンの描画が行える。
その際、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号を、両バースト部のトラック幅方向の長さの中心位置同士の距離の測定値とトラックピッチの設計値とのずれ量に応じて調整制御すると、パターンの位置精度の調整制御が容易に行え、精度のよい振幅サーボパターンの描画が行える。
また、本発明の他のパターンドマスター担体の描画方法は、振幅サーボパターンのAバースト部およびBバースト部の一方と、Cバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画し、電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、Aバースト部またはBバースト部の描画とCバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することにより、転写パターンの位置精度が高まり、信頼性の高い位置サーボが行える良好な振幅サーボパターンの描画が行える。
その際、Aバースト部またはBバースト部の描画とCバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号を、A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値の1/2値とのずれ量に応じて調整制御すると、パターンの位置精度の調整制御が容易に行え、精度のよい振幅サーボパターンの描画が行える。
また、Aバースト部またはBバースト部の描画とCバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて、トラック幅方向への電子ビーム偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送るトラック幅方向シフト制御信号に加えて、トラック方向への電子ビーム偏向制御の描画位相のシフト制御信号を別々に制御して同時に行うと、各バースト部のトラック方向への位置がずれるのが防止でき、描画時の位置制御が容易に行える。
さらに、本発明のプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法は、所定の精度特性を有する磁気転写用パターンドマスター担体と磁気記録媒体とを密着させた重畳体に磁気転写用磁場を印加して、振幅サーボパターンを磁気記録媒体に転写するものであるため、精度のよい振幅サーボパターンの転写記録が容易に短時間で行える。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の電子ビーム描画方法により描画する磁気転写用マスター担体のパターンを示す平面図(a)およびそのパターンを構成するエレメントの基本的な描画形態を示す拡大模式図(b)、図2は振幅サーボパターンの要素構成例を示す拡大模式図、図3は図2の実施形態におけるビーム偏向制御を実施するY方向偏向電圧(a)およびX方向偏向電圧(b)およびブランキング信号(c)を示す図である。図4はサーボパターンの各エレメントの精度規制を行う際の寸法関係を示す図、図5はサーボパターンのビットエレメントの形状の他の形態を示す図である。図6は本発明の電子ビーム描画方法を実施する一実施形態の電子ビーム描画装置の要部側面図(a)および上面図(b)である。
図1(a)に示すように、磁気転写用パターンドマスター担体10に形成される微細凹凸形状による転写パターン12(サーボパターン)は、円盤状のディスク11(円形基盤)に、外周部11aおよび内周部11bを除く円環状領域に形成される。このパターン12は、転写情報がサーボ信号の場合であり、ディスク11の同心円状トラックに等間隔で、中心部からほぼ放射方向に延びる細幅の領域に形成されてなる。なお、この例のサーボパターン12の場合には、半径方向に連続した湾曲放射状に形成されている。
1つのサーボパターン12の一部を拡大してみると、図1(b)および図2に示すように、同心円状のトラックTには転写する情報に対応する微細なエレメント13が配置され、それらの集合体で構成される。このエレメント13の形状は、幅がWでトラック幅に相当し、長さ(ビット長)がLの平行四辺形である。最終的なマスター担体ではエレメント13の部分が凸部(または凹部)に、その他の部分が平坦部(ランド)となる。
上記サーボパターン12の各エレメント13の描画は、表面にレジストが塗布されたディスク11を後述の回転ステージ41(図6参照)に設置して回転させつつ、例えば、内周側のトラックより外周側トラックへ順に、またはその反対方向へ、1トラックずつ電子ビームEBで各エレメント13を描くように走査しレジストを露光するものである。
本発明の電子ビーム描画方法の基本態様は、図1(b)に示すように、ディスク11を一方向Aに回転させつつ、ディスク11のトラック幅方向Y(半径方向)に対して直交するトラック方向X(周方向)に、微視的に見れば直線状に延びる同心円状のトラックT(トラック幅:W)の所定位相位置に平行四辺形(矩形状でもよい)のエレメント13をその形状を塗りつぶすように微小径の電子ビームEBで走査して描画するものである。
上記走査は、エレメント13の最小幅より小さいビーム径の電子ビームEBを、トラック方向Xへ一定の振幅Lで高速に往復振動させて振らせるとともに、矢印Dの方向へトラック幅方向Yおよびトラック方向Xへ電子ビームEBを偏向させることで、電子ビームEBがエレメント13の形状を三角波状の軌跡で塗りつぶすように走査して描画する。
図2は振幅サーボパターンの実施の形態を示す拡大図であり、図2にはそのパターンの一部を示している。
所定のトラックピッチWで等間隔に複数のトラックTが同心円状に形成されており、そのトラックTに振幅サーボパターン12が記録される。振幅サーボパターン12すなわちサーボ信号は、トラック方向Xに順にA,B,CおよびDバースト部A1〜D1,A2〜D2からなる再生振幅サーボによる位置制御のためのトラッキングサーボ信号で構成される。各A〜Dバースト部(バーストビット列)は、複数の前記エレメント13(バーストビット)の列状配置で構成される。
このサーボパターン12におけるAバースト部A1,A2およびBバースト部B1,B2のエレメント13の記録領域は、トラックTの幅方向の略中央より隣接するトラックTの幅方向の略中央に跨って配置される。例えば、バースト部A1の場合にはトラックT1の幅方向中央からトラックT2の幅方向中央に至るまで各エレメント13が配置される。そして、多数のトラックT1,T2,T3,…に(図2ではT1〜T3の3つのトラックのみ表示)、上記のように隣接する2つのトラックに跨るAバースト部とBバースト部とがこの順で交互に配置される。また、Cバースト部C1,C2およびDバースト部D1,D2のエレメント13の記録領域は、一方が奇数トラックに他方が偶数トラックに複数トラックTの交互に、それぞれトラックTの幅中央を中心として略1トラックWの長さに記録される。
図2において、両矢印R方向に回動可能な不図示のアーム先端に取り付けられた磁気ヘッド15の読み取り素子(例えばAMR素子)を第2のトラックT2に位置決めするために、A1バースト部およびB2バースト部が用いられ、A1バースト部は第1のトラックT1および第2のトラックT2に跨っており、B2バースト部は第2のトラックT2および第3のトラックT3に跨っている。上記A1バースト部は、第1のトラックT1上にヘッド15を位置決めするためにも用いられるものであり、一方、B2バースト部は、第3のトラックT3上にヘッド15を位置決めする際にも用いられるものである。
そして、第2のトラックT2を走行するヘッド15には、A1バースト部とB2バースト部からの再生振幅が同等となるように位置サーボがかかり第2のトラックT2に位置決めされる。
上記の振幅サーボパターン12において、第1のトラックT1および第2のトラックT2に跨って記録されているA1バースト部と、第3のトラックT3および第4のトラックT4に跨って記録されているA2バースト部とは、略1トラックピッチ幅Wの間隔を空けて、トラック幅方向Yに隣り合って記録されるものであるが、両者は互いのエレメント13のトラック方向X(磁気ディスク回転方向)の位相が磁気ヘッド15の読み取りおよび書き込み素子の各ギャップが延びる方向に対して一致するように配置されている。その他のB〜Dバースト部においても同様に、各バースト部は1トラックピッチ幅Wに相当する間隔を持って隣り合う相互のエレメント13の位相が磁気ヘッド15の読み取りおよび書き込み素子の各ギャップが延びる方向に対して一致するように配置されている。
上記サーボパターン12の描画は、トラック幅Wの略中央より隣接するトラックTのトラック幅Wの略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部の一方と、これとトラック幅方向Yの中心位置が1/2トラックずれ、トラック幅Wの中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画するものである。つまり、第1のトラックT1の描画時には、A1バースト部とC1バースト部とを連続して描画し、第2のトラックT2の描画時には、B2バースト部とD2バースト部とを連続して描画し、第3のトラックT3の描画時には、A2バースト部とC2バースト部とを連続して描画する。
そして、第1のトラックT1の描画時における電子ビームEBの偏向制御を、図3に基づき説明する。図3(a)はY方向偏向電圧すなわちトラック幅方向Yの偏向制御であり、(b)はX方向偏向電圧すなわちトラック方向Xの偏向制御であり、(c)は後述のブランキングBLKのオン・オフ信号を示す図である。
まず、第1のトラックT1のトラック幅Wの中央を中心とするC1バースト部の描画制御は、トラック幅方向Yの偏向制御はそのベース信号Vybを第1のトラックT1の基準位置に合わせ、これより各エレメント13に対応する三角波形信号によって前記図1(b)のように電子ビームEBをトラック幅方向Yに偏向させる。その際の、トラック方向Xの偏向制御はそのベース信号Vxbを基準位置に合わせ、これよりディスク11の回転方向Aに対し各エレメント13に対応する三角波形信号によって電子ビームEBをトラック方向Xに偏向させ、さらにX方向に往復微振動させることで、エレメント13の形状を塗りつぶすように電子ビームEBを走査してなる。さらに、電子ビームEBの照射をオン・オフするブランキング信号BLKは、各エレメント13の露光走査を行う際にオン動作してビーム照射し、その他の空白部位ではオフ動作してビーム照射を遮断する。
さらに、第1のトラックT1と第2のトラックT2に跨るA1バースト部の描画制御は、上記C1バースト部の描画制御を基準とし、トラック幅方向Yの偏向制御はそのベース信号Vybに半トラックピッチW/2に相当するシフト信号Vyを加算し、第1のトラックT1の基準位置より1/2トラック幅シフトした位置に合わせ、これより各エレメント13に対応する三角波形信号によって電子ビームEBをトラック幅方向Yに偏向させる。その際の、トラック方向Xの偏向制御は、単純にY方向だけにシフトすると、他のバースト部とのトラック方向の位相関係がずれることより、そのベース信号Vxbにシフト信号Vxを加算して位相を合わせ、これより同様に各エレメント13に対応する三角波形信号によって電子ビームEBをトラック方向Xに偏向させ、さらにX方向に往復微振動させることで、エレメント13の形状を塗りつぶすように電子ビームEBを走査してなる。電子ビームEBの照射をオン・オフするブランキング信号BLKは、同様に各エレメント13の露光走査を行う際にオン動作してビーム照射し、その他の空白部位ではオフ動作してビーム照射を遮断する。
第1のトラックT1の描画が終了すると、前述のトラック幅方向Yのベース信号Vybに1トラックピッチ分のシフト信号を加算して、次の第2のトラックT2の描画に移行して、同様に、B2バースト部とD2バースト部のエレメント13を描画する。
前記電子ビームEBのトラック幅方向Yの偏向を制御する図3(a)の制御信号は、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームEBの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御する。
前記転写パターン12におけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向Yに1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値とのずれ量に応じて調整制御する。
さらに、前記図3(a)における、前記ディスク11の1回転中における前記電子ビームEBのトラック幅方向Yの偏向を制御する制御信号は、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームEBの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御する。
また、上記のような図2に示すサーボパターン12の描画で、その要素特定とその精度規制を行って所望の位置サーボ特性が確保できるように、図4に示すような、位置関係における寸法精度を確保するものである。
第1に、転写パターン12におけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向Yに1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向Yの長さの中心位置とのトラック幅方向の距離Haの測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値Wの±10%の範囲内となるように精度規定してなる振幅サーボ転写パターンを備えてなる。
つまり、1トラックずれた関係になるのは、Aバースト部とBバースト部、Cバースト部とDバースト部との間であり、Aバースト部のトラック幅方向の長さWaの中心位置と、Bバースト部のトラック幅方向の長さWbの中心位置とのトラック幅方向Yの距離Haの測定値、および、Cバースト部のトラック幅方向の長さWcの中心位置と、Dバースト部のトラック幅方向の長さWdの中心位置とのトラック幅方向の距離Haの複数回の測定値のうち、少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値Wの±10%の範囲内となるように精度規定する。
第2に、前記A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離Hbの測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値Wの1/2値の±10%の範囲内となるように精度規定してなる。
つまり、1/2トラックずれた関係になるのは、Aバースト部とCバースト部の組、Bバースト部とDバースト部の組、Bバースト部とCバースト部の組、並びにAバースト部とDバースト部の組であり、例えば、Aバースト部のトラック幅方向の長さWaの中心位置と、Cバースト部のトラック幅方向の長さWcの中心位置とのトラック幅方向の距離Hbの測定値、Bバースト部のトラック幅方向の長さWbの中心位置と、Dバースト部のトラック幅方向の長さWdの中心位置とのトラック幅方向の距離Hbの複数回の測定値のうち、少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値Wの±10%の範囲内となるように精度規定する。Aバースト部とDバースト部の組み合わせ、Bバースト部とCバースト部の組み合わせでもよい。
第3に、前記A〜Dバースト部のトラック幅方向の長さを、トラックピッチの設計値Wの90%〜120%で記録するように精度規定してなる振幅サーボ転写パターを備えてなる。つまり、A〜Dバースト部のそれぞれのトラック幅方向の長さWa〜Wdが、トラックピッチの設計値Wの90〜120%の範囲となるように、−10%を越えて短くなく、20%を越えて長くないように描画する。
上記のような各バースト部のトラック幅方向Yの長さWa〜Wdの中心位置の相互関係は、多数のトラックにおいて同様の関係が成り立つように規定するものである。
また、バースト部のエレメント13の形状は、図5(a)に示すように端部が曲線状に描画される場合、または、図5(b)に示すようにトラック幅方向と平行で端部が曲線状に描画される場合があり、これらのエレメント13での前記トラック方向の長さWaの計測は、エレメント13の円弧状を含む曲線端部の両端におけるトラック幅方向(半径方向)の長さで測定する。
なお、上記エレメント13の長さWa〜Wdの測定に伴うバラツキにより、各トラックTでの長さWa〜Wdの中心位置の間の距離Ha,Hbの標準偏差σの3倍値がトラックピッチの設計値WまたはW/2の10%となるように精度規定してもよい。
次に、上記のようなサーボパターン10の描画を行うために、図6に示すような電子ビーム描画装置40(露光装置)を使用する。この電子ビーム描画装置40は、ディスク11を支持する回転ステージ41および該ステージ41の中心軸42と一致するように設けられたモータ軸を有するスピンドルモータ44を備えた回転ステージユニット45と、回転ステージユニット45の一部を貫通し、回転ステージ41の一半径方向Yに延びるシャフト46と、回転ステージユニット45をシャフト46に沿って移動させるための直線移動手段49とを備えている。回転ステージユニット45の一部には、上記シャフト46と平行に配された、精密なネジきりが施されたロッド47が螺合され、このロッド47は、パルスモータ48によって正逆回転されるようになっており、このロッド47とパルスモータ48により回転ステージユニット45の直線移動手段49が構成される。また、回転ステージ41の回転に応じて基準クロック信号を発生する手段(不図示)を備える。
さらに、電子ビーム描画装置40は、電子ビームEBを出射する電子銃23、電子ビームEBをY方向(トラック幅方向)およびY方向に直交するX方向(トラック方向)へ偏向させる偏向手段21,22、電子ビームEBの照射をオン・オフするためのアパーチャ25およびブランキング26(偏向器)を備えており、電子銃23から出射された電子ビームEBは偏向手段21、22および図示しないレンズ等を経て、ディスク11上に照射される。なお、パターン描画時には、偏向手段21、22を制御して電子ビームEBを、ディスク11の周方向Xに一定の振幅で微小往復振動させる。
上記アパーチャ25は、中心部に電子ビームEBが通過する透孔を備え、ブランキング26はオン・オフ信号の入力に伴って、オン信号時には電子ビームEBを偏向させることなくアパーチャ25の透孔を通過させて照射し、一方、オフ信号時には電子ビームEBを偏向させてアパーチャ25の透孔を通過させることなくアパーチャ25で遮断して、電子ビームEBの照射を行わないように作動する。そして、前述の図3(c)のように、エレメント13を描画している際にはオン信号が入力されて電子ビームEBを照射し、エレメント13の間の移動時にはオフ信号が入力されて電子ビームEBを遮断し、露光を行わないように制御される。
上記スピンドルモータ44の駆動すなわち回転ステージ41の回転速度、パルスモータ48の駆動すなわち直線移動手段49による直線移動、電子ビームEBの変調、偏向手段21および22の制御、ブランキング26の制御等は制御手段であるコントローラ50から送出された描画データ信号によって基準クロック信号に基づいて行われる。
前記回転ステージ41に設置するディスク11は、例えばシリコン、ガラスあるいは石英からなり、その表面には予めポジ型電子ビーム描画用レジストが塗設されている。
そして、上記描画装置40による描画時には、ディスク11をA方向に回転させるとともに、前記図3のように、Y方向およびX方向偏向手段21、22をそれぞれ三角波等の周期関数信号で互いに同期させて制御して電子ビームEBを所定の方向に一定の振幅で周期的に振動させることにより、結果として電子ビームEBをエレメント13の周方向Xに複数回走査させて、その形状を描画し、これを繰り返すことによりパターン12の描画を行う。特に、AバーストおよびBバーストのエレメント13を描画する際には、Y方向偏向手段21の駆動電圧のベース電圧をシフトして印加し、Y方向への幅Wの変動中心を半トラック分外周側にずらせる制御を行うことで、連続してディスクの1回転で両エレメント13の描画を行うものである。さらに、前述の各エレメント13の描画位置精度の規定に対応する計測に基づき、前述のような制御信号の独立制御を実行するようになっている。
なお、各エレメント13の形状と電子ビーム描画用レジストの感度とを考慮しながら、電子ビームEBの出力およびビーム径を調整することが望ましい。
次に、前述のようにして作製された磁気転写用パターンドマスター担体10を用い、該パターンドマスター担体10の凹凸転写パターン12と磁気記録媒体(不図示)の磁気記録層とを密着させた重畳体に、磁気転写用磁場を印加して転写パターン12の形態に応じて磁化反転させ、振幅サーボパターンを磁気記録媒体に転写記録することでプリフォーマットされた磁気記録媒体を製造するものである。
本発明の電子ビーム描画方法により描画する磁気転写用マスター担体のパターンを示す平面図(a)およびそのパターンを構成するエレメントの基本的な描画形態を示す拡大模式図(b) 振幅サーボパターンの要素構成例を示す拡大模式図 図2の実施形態におけるビーム偏向制御を実施するY方向偏向電圧(a)およびX方向偏向電圧(b)およびブランキング信号(c)を示す図 サーボパターンの各エレメントの精度規制を行う際の寸法関係を示す図 サーボパターンのビットエレメントの形状の他の形態を示す図 本発明の電子ビーム描画方法を実施する一実施形態の電子ビーム描画装置の要部側面図(a)および上面図(b)
符号の説明
10 パターンドマスター担体
11 ディスク
12 パターン
13 エレメント
21、22 偏向手段
23 電子銃
40 電子ビーム描画装置
41 回転ステージ
44 スピンドルモータ
45 回転ステージユニット
49 直線移動手段
50 コントローラ
D 偏向送り
EB 電子ビーム
T トラック
X トラック方向
Y トラック幅方向

Claims (9)

  1. 所定のトラックピッチで等間隔に形成された複数トラックの交互に、トラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部と、前記複数トラックの交互に、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部とが、トラック方向に並んで配置されてなるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する磁気転写用パターンドマスター担体であって、
    前記転写パターンにおけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の±10%の範囲内となるように精度規定してなる振幅サーボ転写パターンを備えてなることを特徴とする磁気転写用パターンドマスター担体。
  2. 所定のトラックピッチで等間隔に形成された複数トラックの交互に、トラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部と、前記複数トラックの交互に、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部とが、トラック方向に並んで配置されてなるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを凹凸転写パターンの形成によって担持する磁気転写用パターンドマスター担体であって、
    前記A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値のうち少なくとも80%の測定値が、トラックピッチの設計値の1/2値の±10%の範囲内となるように精度規定してなることを特徴とする磁気転写用パターンドマスター担体。
  3. 前記A〜Dバースト部のトラック幅方向の長さを、トラックピッチの設計値の90%〜120%で記録するように精度規定してなる振幅サーボ転写パターを備えてなることを特徴とする請求項1または2記載の磁気転写用パターンドマスター担体。
  4. 磁気転写用パターンドマスター担体のA〜Dバースト部で構成されるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを担持する転写パターンを、回転ステージに設置されレジストが塗布されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビームを走査することにより前記転写パターンを構成するエレメントの描画を行う描画方法であって、
    前記振幅サーボパターンのトラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部の一方と、これとトラック幅方向の中心位置が1/2トラックずれ、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画するものであり、
    前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することを特徴とするパターンドマスター担体の描画方法。
  5. 前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号における、次のトラックの描画への移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1トラックピッチ送る制御信号を、
    前記転写パターンにおけるA〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1トラックずれて配置されるバースト部間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値とのずれ量に応じて調整制御することを特徴とする請求項4記載のパターンドマスター担体の描画方法。
  6. 磁気転写用パターンドマスター担体のA〜Dバースト部で構成されるサーボバースト信号を有する振幅サーボパターンを担持する転写パターンを、回転ステージに設置されレジストが塗布されたディスク上に、前記回転ステージを回転させつつ、電子ビームを走査することにより前記転写パターンを構成するエレメントの描画を行う描画方法であって、
    前記振幅サーボパターンのトラック幅の略中央より隣接するトラックのトラック幅の略中央に跨って記録されるAバースト部およびBバースト部の一方と、これとトラック幅方向の中心位置が1/2トラックずれ、トラック幅の中央を中心として略トラック幅に記録されるCバースト部およびDバースト部の一方とをディスクの1回転で同時に描画するものであり、
    前記ディスクの1回転中における前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号を、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号と、各バースト部のトラック幅方向の長さの電子ビームの偏向を制御する制御信号とを独立して調整制御することを特徴とするパターンドマスター担体の描画方法。
  7. 前記ディスクの1回転中における前記電子ビームのトラック幅方向の偏向を制御する制御信号における、前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて電子ビームの偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送る制御信号を、
    前記A〜Dバースト部の間で、互いにトラック幅方向に1/2トラックずれて配置されるバースト部との間で、一方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置と、他方のバースト部のトラック幅方向の長さの中心位置とのトラック幅方向の距離の測定値とトラックピッチの設計値の1/2値とのずれ量に応じて調整制御することを特徴とする請求項6記載のパターンドマスター担体の描画方法。
  8. 前記Aバースト部またはBバースト部の描画と前記Cバースト部またはDバースト部の描画との移行に応じて、トラック幅方向への電子ビーム偏向制御の描画ベース位置を1/2トラックピッチ送るトラック幅方向シフト制御信号に加えて、トラック方向への電子ビーム偏向制御の描画位相のシフト制御信号を別々に制御して同時に行うことを特徴とする請求項6に記載のパターンドマスター担体の描画方法。
  9. 請求項1に記載の磁気転写用パターンドマスター担体と磁気記録媒体とを密着させた重畳体に磁気転写用磁場を印加して、振幅サーボパターンを前記磁気記録媒体に転写することを特徴とするプリフォーマットされた磁気記録媒体の製造方法。
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