JP2006031193A - データキャリアシステム - Google Patents

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茂 相原
Makoto Tsubaki
真 椿
Takeshi Kamata
武 鎌田
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Abstract

【課題】駆動電源の消耗に伴う電池切れによるシステムの停止の心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業や電池を充電する作業が発生せず,長寿命に所定の情報を送信できるデータキャリアシステムを提供する。
【解決手段】所定の情報を記憶する記憶手段101と該所定の情報を無線にて送信する送信手段102から構成され,所定の情報を非接触で読み取り/書き込み可能なデータキャリア100と,該データキャリアに電気的に接続された圧電体103と,データキャリアとデータ交信を行う質問器(リーダ/ライタ)1000とからなり,前記圧電体に印加された機械的衝撃又は応力に基づく発生電圧によりデータキャリアを駆動させ,該データキャリアは記憶手段に記憶された所定の情報を無線にて送信し,質問器(リーダ/ライタ)は前記送信された所定の情報を受信処理する。
【選択図】 図1

Description

この発明は,所定の情報を物・動物などに付加し,該所定の情報を非接触で読み取り又は書き込みが可能な情報媒体であるデータキャリアを用いたシステムに係り,特に,電磁界あるいは電波を利用して質問器(リーダ/ライタ)との間で非接触にて情報を送信または受信するRFIDを用い,その駆動電源として圧電体を用いたシステムに関する。
従来,所定の情報を物・動物などに付加し,該所定の情報を非接触で読み取り又は書き込みが可能な情報媒体であるデータキャリアを用いたシステムとしては,種々のものが知られている。通常は,データキャリアと質問器(リーダ/ライタ)との間で情報を交信し,データキャリアに記憶されている所定の情報を質問器(リーダ/ライタ)により読み出して,当該データキャリアの識別を行うものである。
データキャリアは,電磁界あるいは電波を利用して質問器(リーダ/ライタ)との間で非接触で情報を送信または受信するために,情報を記憶する記憶部と,情報を非接触で送信または送受信するためのアンテナを備えて構成されており,RFID,ICタグ,IDタグ,RFタグ,無線タグ,電子タグ,トランスポンダ等,様々な名称が使われている。ここでは特に名称としてRFIDを用いる。
RFIDを駆動させる電源に着目した場合,RFIDは,電源を内蔵するか外部から電源供給を受けるかの違い等により,自ら所定の情報を含んだ電波を発することが可能なアクティブタイプ(能動形)のRFIDと,外部からの電波(搬送波)の電力を利用して駆動するパッシブタイプ(受動形)のRFIDとの二つのタイプに分けることができる。このうち,アクティブタイプのRFIDにおいては,駆動用の電源が質問器(リーダ/ライタ)の側ではなく,RFIDの側にあり,通常,その駆動電源として電池を備えて構成され,質問器(リーダ/ライタ)と交信を行う。
データキャリアシステムは,このようなRFIDや質問器(リーダ/ライタ)からなっており,医療,物流,製造工程,博物館での利用等さまざまな用途に用いられている。
技術総合誌OHM 2003年12月号 第27項
しかしながら,駆動用の電池を備えたアクティブタイプのRFIDを用いたデータキャリアシステムの場合,所定の情報を送信する頻度(通常,アクティブタイプのRFIDは予め決められた間隔で情報を送信するように構成されている)や,送信に必要な電波の強度などに応じて,電池は徐々に消耗していき,ついには情報を送信する電力を発生できなくなる。即ち,RFIDからなるデータキャリアは能動的に情報を送信できなくなり,必要なときに所定の情報を送信できなくなる可能性があるという課題があった。また,一般に電池の寿命はRFIDの記憶部の寿命と比較して短く,このため,アクティブタイプのRFIDからなるデータキャリアシステムを使用するにあたり,電池が切れてシステムが停止するという心配があり,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは二次電池の場合には電池を充電する作業が発生するという課題があった。
そこで本件の発明は,データキャリアシステムにおいて,駆動電源の消耗に伴う電池切れによるシステムの停止の心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは電池を充電する作業が発生せず,長寿命に所定の情報を送信できるデータキャリアシステムを提供することを目的とするものである。
以上のような課題を解決するために,請求項1の発明においては,所定の情報を記憶する記憶手段と,該所定の情報を無線にて送信する送信手段とを備えて構成され,所定の情報を非接触で読み取り又は書き込みが可能な情報媒体であるデータキャリアと,該データキャリアに電気的に接続されデータキャリアを駆動する,機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する圧電体と,データキャリアとデータ交信を行い,該データキャリアの記憶手段に記憶された所定の情報を受信処理する質問器(リーダ/ライタ)とからなり,前記圧電体に印加された機械的衝撃又は応力に基づく発生電圧によりデータキャリアを駆動させ,該データキャリアは記憶手段に記憶された所定の情報を無線にて送信し,質問器(リーダ/ライタ)は前記送信された所定の情報を受信処理することを特徴としてデータキャリアシステムを提供したものである。
これにより,機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する圧電体をデータキャリアに電気的に接続し,該圧電体に機械的な衝撃を印加することにより,所定の情報を送信するための駆動用の電力をデータキャリアに供給し,一般に,圧電体の寿命は,データキャリアの記憶手段の寿命と同程度に長寿命であるため,電池を用いた場合と比べて,電池が切れることによるデータキャリアシステムが停止するという心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは電池を充電する作業といった後工程の作業が発生することなくメンテナンスフリーで,しかも,データキャリアから能動的に情報を送信できなくなるおそれがなく長寿命に情報を送信が行えるデータキャリアシステムを提供することが可能となるものである。
また、請求項2の発明においては,前記データキャリアは,所定の情報を記憶する記憶領域と,該記憶領域から読み出された所定の情報を無線にて外部に送信する無線通信回路とを設けたICチップを備えたRFIDからなることを特徴として請求項1記載のデータキャリアシステムを提供したものである。
これにより,機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する圧電体を,RFIDに設けられるICチップに電気的に接続し,該圧電体に機械的な衝撃を印加することにより,所定の情報を送信するための駆動用の電力をデータキャリアに供給し,一般に,圧電体の寿命は,データキャリアの記憶領域や無線通信回路の寿命と同程度に長寿命であるため,電池を用いた場合と比べて,電池が切れることによるデータキャリアシステムが停止するという心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは電池を充電する作業といった後工程の作業が発生することなくメンテナンスフリーで,しかも,データキャリアから能動的に情報を送信できなくなるおそれがなく長寿命に情報を送信が行えるデータキャリアシステムを提供することが可能となるものである。
また,請求項3の発明においては,前記無線通信回路には,前記質問器(リーダ/ライタ)から送出される信号を受信する受信回路を備えたことを特徴として請求項2記載のデータキャリアシステムを提供したものである。
これにより,データキャリアシステムにおいて,圧電体を駆動電源としたデータキャリアの側から一方的に所定の情報を送信するだけでなく,質問器(リーダ/ライタ)からの要求信号を得た場合に,それに応じて所定の情報を応答送信することが可能となり,能動的,受動的両方の側面を持ち合わせたデータキャリアシステムを提供できる。
また,請求項4の発明においては,前記圧電体には,機械的衝撃又は応力により発生する分極に応じて正電荷が発生する部分,及び負電荷が発生する部分に少なくとも二つの電極が作製され,各々の電極は,前記ICチップと接続されることを特徴として請求項2又は請求項3記載のデータキャリアシステムを提供したものである。
これにより,圧電体の分極に応じて発生する正電荷及び負電荷の部分に電極を設けることにより請求項2又は請求項3記載のデータキャリアシステムを提供したため,請求項2又は請求項3の効果に加えて,圧電体に発生する電圧を効率よく取り出すことが可能となるため,圧電体に加える外部からの衝撃力をより小さくすることができることにより,圧電体の破壊,損傷のおそれが低減し,したがって,より長寿命に情報を送信することが可能なデータキャリアシステムを提供することが可能となるものである。
本発明によれば,駆動電源の消耗に伴う電池切れによるシステムの停止の心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは電池を充電する作業が発生せず,長寿命に所定の情報を送信できるデータキャリアシステムを提供することができる。
次に,実施の形態について図面を用いて説明するが,先に説明に用いる語句について定義を行っておく。
データキャリアとは,所定の情報を物・動物などに付加し,該所定の情報を非接触で読み取りが可能な情報媒体を指す。この情報媒体としては,バーコード,2次元シンボル,RFID(Radio Frequency Identification)などを意味するが,本発明においては,特にRFIDを意味する。尚,2次元シンボルは,PDF417,Date Matrix,Maxi Code,QR Code等をいう。
RFIDとは,電磁界あるいは電波を利用して質問器(リーダ/ライタ)との間で非接触で情報を送信または送受信するタイプのデータキャリアを指す。
質問器(リーダ/ライタ)とは,データキャリアとのデータ交信,制御及びそのデータに関する処理を行う装置であり,アンテナと,制御部(信号処理部と外部インターフェース)とから構成される。
圧電体とは,機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する圧電性を持った物質で,機械的な衝撃や応力を受けると,衝撃や応力の大きさに比例した電圧を発生させるものである。通常,キュリー温度以下の強誘電体領域で圧電性を有するものをピエゾ素子(圧電素子)と呼び,キュリー温度以上の常誘電体領域で圧電性を有するものを電歪素子と呼ぶ。圧電性を有する物質は,自発分極(電荷の偏り)を有しており物質内部に正負それぞれの電荷の中心が存在する。このため,衝撃を受けた場合,物質全体としての分極の方向において物質の表面には正電荷及び負電荷が生じ,両電荷間において電圧を発生するものである。
ICとは,トランジスタ,抵抗,コンデンサ,ダイオードなどの素子を集めて基板の上に装着し,各種の機能を持たせた電子回路のことをいう。チップとは,パッケージされた電子回路(IC)を指す。
図1には本発明のデータキャリアシステムの第一の実施例を示している。データキャリアシステム1を構成するデータキャリア100は,所定の情報を記憶する記憶手段101と,該所定の情報を無線送信するための送信手段102とを備えて構成され,該記憶手段101,送信手段102に駆動用の電力を供給するための駆動電源としての圧電体103が設けられている。
記憶手段101に記憶される所定の情報は,ISOやIEC等で標準化されているように,個々のデータキャリアに登録されるユニークな情報(数値や文字からなるID)で,この所定の情報を用いて,データキャリアが付加される物・動物を識別することができるものである。通常,この所定の情報と,関連付けられたデータが存在し,データキャリアから所定の情報を読み出し,関連付けられたデータを参照することにより,その対象を知ることができる。
駆動電源として,圧電性を有する物質,即ち圧電体103を用いる。圧電体103の発電部とデータキャリア100とを電気的に接続し,機械的な衝撃や応力を印加した場合には,発生した電圧をデータキャリア100に供給することにより,記憶手段101,及び送信手段102を駆動させ所定の情報を送信する。
送信された所定の情報は質問器(リーダ/ライタ)1000により受信される。質問器(リーダ/ライタ)1000は,情報を受信するアンテナ1001と,該アンテナ1001と接続され,受信した情報(データ)を処理する制御部1002とから構成されている。制御部1002は受信データを復調してデータを取り出すデータ処理部や,取り出したデータを質問器(リーダ/ライタ)から外部の機器に伝送する外部インターフェースを備えている。
データキャリア100の送信手段を駆動させるための適切な電圧を発生させるためには,圧電性を有する物質の選定と,物質が破壊しない程度の適度な衝撃の印加または応力の印加が必要である。
圧電性を有する物質に機械的な衝撃を印加するために,種々の機構を用いることができる。使用状態によっては,人為的に機械的な衝撃を印加する場合と,データキャリア100を付加する対象にその制御プロセスにおいて機械的に衝撃を印加する場合とがある。
また,圧電性を有する物質としては,機械的なエネルギーを高効率に電気的なエネルギーに変換できる圧電性物質が有効である。例えば,チタン酸ジルコン酸鉛に代表されるPZT系や,ニオブ酸リチウム(LiNbO)などのような機械電気結合定数の高い圧電性を有する物質を用いて構成するとよい。
また,圧電性を有する物質は,軟質と硬質に分類され,軟質の圧電性を有する物質は,キュリー温度が低く,減極が起こりやすく,衝撃に対する再現性が乏しいのに対して,硬質の圧電性を有する物質は,キュリー温度が高く(300℃以上),減極が起こりにくく,再現性が高いため,硬質の圧電性を有する物質を用いることにより,より長寿命で再現性よく電圧を発生することができ,記憶手段101,及び送信手段102を駆動することが可能である。
次に,本実施例におけるデータキャリアシステムの動作について説明する。図7はデータキャリアシステムの処理フローを示した図である。
まず,圧電体103に機械的衝撃又は応力を印加する(ステップS001)。すると,圧電体103は発電し(ステップS002),発電電圧をデータキャリア100に供給する(ステップS003)。そしてデータキャリア100が駆動し(ステップS004),記憶手段から所定の情報を読み出す(ステップS005)。読み出された所定の情報は送信手段102により送出される(ステップS006)。
データキャリア100から送出された所定の情報は,質問器(リーダ/ライタ)1000に設けられたアンテナ1001により受信される(ステップS101)。受信された情報は,制御部1002でデータ処理され(ステップS102),外部インターフェースにより外部機器に伝送される(ステップS103)。
このように,データキャリア100を構成し,圧電体103と電気的に接続して設けたため,圧電体103に衝撃や応力を印加することにより電圧を発生させ,データキャリア100を駆動させることにより,所定の情報を送信し,該送信された所定の情報は質問器(リーダ/ライタ)1000により受信され,データキャリア100を識別することが可能なデータキャリアシステム1を提供できる。
次にデータキャリアシステムの第二の実施例を図2に示している。第二の実施例はデータキャリアはRFID200からなるものである。RFID200は,所定の情報を記憶する記憶領域2011と所定の情報を無線にて外部に送信する送信手段2012とを設けたICチップ201とを備えて構成され,該ICチップ201と接続されICチップに駆動用の電力を供給するための,駆動電源としての圧電体203が設けられる。
ICチップ201の記憶領域2011に記憶される所定の情報は,前述したように,ISOやIEC等で標準化された,個々のデータキャリアに登録されるユニークな情報(数値や文字からなるID)で,この所定の情報を用いて,データキャリアが付加される物・動物を識別することができるものである。通常,この所定の情報と,関連付けられたデータが存在し,データキャリアから所定の情報を読み出し,関連付けられたデータを参照することにより,データキャリアを識別することができる。
記憶領域2011は,システム領域と,ユーザ領域に分けられて構成されている。システム領域はRFIDの管理用に使用されるメモリ領域である。ユーザ領域は,利用者が自由に利用できるメモリ領域であり,所定の情報を書き込んで利用する。
送信手段には,所定の情報を無線にて外部に送信する無線通信回路2012が設けられており,変調回路が構成されている。また,質問器(リーダ/ライタ)1000から発信される無線信号を受信できるように受信回路,即ち復調回路を設けて構成される。無線信号を受信するアンテナについては,ICチップ201に外付けにより設けてもよいし,ICチップ201の回路に作りこんで設けてもよい。送受信する電波の周波数に応じて,信号を送信,受信できるように設ければよい。
所定の情報の書き込みについては,データキャリアを使用する前に質問器(リーダ/ライタ)等を用いて,予め書き込んでおく。書き込み時に使用する電源は,質問器(リーダ/ライタ)から送られてくる所定の情報を含んだ搬送波によるエネルギーを利用する。または,記憶手段に専用の書き込み装置を用いて直接書き込みを行う。
駆動電源として,圧電性を有する物質,即ち圧電体203を用いる。圧電体203の発電部とデータキャリアであるRFID200とを電気的に接続し,機械的な衝撃や応力を印加した場合には,発生した電圧をデータキャリア200に供給することにより,記憶領域2011,及び無線通信回路2012を駆動させ所定の情報を送信する。
送信された所定の情報は質問器(リーダ/ライタ)1000により受信される。質問器(リーダ/ライタ)1000は,情報を受信するアンテナ1001と,該アンテナ1001と接続され,受信した情報(データ)を処理する制御部1002とから構成されている。制御部1002は受信データを復調してデータを取り出すデータ処理部や,取り出したデータを質問器(リーダ/ライタ)から外部の機器に伝送する外部インターフェースを備えている。
送信手段を駆動させるための適切な電圧を発生させるために,圧電性を有する物質の選定と,物質が破壊しない程度の適度な衝撃の印加または応力の印加が必要であるが,第一の実施例と同様であるので説明を省略する。
次に,本実施例におけるデータキャリアシステムの動作について説明する。図8は第一の実施例と同じく,圧電体に衝撃を印加した場合のデータキャリアシステムの処理フローを示した図である。
まず,圧電体203に機械的衝撃又は応力を印加する(ステップS201)。すると,圧電体203は発電し(ステップS202),発電電圧をデータキャリアとしてのRFID200に供給する(ステップS203)。そしてRFID200が駆動し(ステップS204),記憶領域から所定の情報を読み出す(ステップS205)。読み出された所定の情報は送信手段102により送出される(ステップS206)。
RFID200から送出された所定の情報は,質問器(リーダ/ライタ)1000に設けられたアンテナ1001により受信される(ステップS301)。受信された情報は,制御部1002でデータ処理され(ステップS302),外部インターフェースにより外部機器に伝送される(ステップS303)。
次に,質問器(リーダ/ライタ)からRFIDに働きかけ,所定の情報を読み出す場合のデータキャリアシステムの処理フローを図9に示した。
まず,データキャリアであるRFID200に問合せ信号を送信する(ステップS311)。RFID200は,無線通信回路2012に設けられた受信回路にて,問合せ信号を受信する(ステップS211)。RFIDは質問器(リーダ/ライタ)1000から送出される所定の情報を含んだ搬送波に起因するエネルギーにより駆動する(ステップS212)。そして,記憶領域から所定の情報を読み出す(ステップS213)。読み出された所定の情報は送信手段である無線通信回路2012から送出される(ステップS214)。
RFIDから送出された所定の情報は,質問器(リーダ/ライタ)1000に設けられたアンテナ1001により受信される(ステップS312)。受信された情報は,制御部1002でデータ処理され(ステップS313),外部インターフェースにより外部機器に伝送される(ステップS314)。
このように,データキャリア200を構成し,圧電体203と電気的に接続して設けたため,圧電体103に衝撃や応力を印加することにより電圧を発生させたり,質問器(リーダ/ライタ)1000からの問合せ信号によりデータキャリア200を駆動させることにより,所定の情報を質問器(リーダ/ライタ)1000に向けて送信し,該送信された所定の情報は質問器(リーダ/ライタ)1000により受信され,RFID200を識別することが可能なデータキャリアシステム2を提供できる。
次に,駆動電源に着目し,圧電体に作製される電極について詳細に説明する。
図3には,圧電体の内部における分極と,発生する電荷の概略図を示している。発電素子(デバイス)として用いられる圧電体は,単結晶の場合もあるが通常は多結晶から構成されている圧電体セラミックスを用いる場合が多い。
多結晶からなる圧電体セラミックスは,各々の結晶においては分極の方向が散逸的であるものの,全体としては一定の方向に分極が発生している。圧電体に衝撃力を加えると,互いの結晶の分極が作用し合い,結晶の片面には正の,他面には負の電荷が発生する。結晶の表面において電荷が発生する部分に電極を作製することで,電極と,電圧供給先とを電気的に接続することにより,衝撃力に応じた電圧を電圧供給先に供給することが可能である。
駆動電源となる圧電体としては,高い機械電気結合定数を有する単結晶やセラミックスを用いることができる。例えばチタン酸ジルコン酸鉛に代表されるPZT系や,ニオブ酸リチウム(LiNbO)からなる圧電体を用いる。
図4には,圧電体とICチップとの接続を示した図を示している。圧電体203は,該圧電体における分極を生ずる方向において,片面203aと,その対向する面203bとがICチップ201に電気的に接続されている。圧電体203に機械的な衝撃が印加された場合には片面203aと対向する面203bとの間には電位差が生じICチップ201に電源を供給できる。
片面203a及びその対向する面203bには,二つの電極A204a及び電極B204bを作製し,各々の電極A,Bと,ICチップ201とを電気的に接続する,即ち,片極の電極,この場合電極A204aと隣り合うようにICチップ201を設けて電気的に接続し,他極の電極,この場合電極B204bとICチップ201とを電気的に接続205する。圧電体203に,機械的な衝撃を印加した場合には,発生した電圧を効率的に取り出せ,ICチップに設けられた記憶手段2011及び送信手段2012を駆動させ所定の情報を送信する。
図5には,圧電体を含んで構成されたRFID300の概略図を示している。図4においては,圧電体203はRFID200の外部に設けられていたが,図5においてはRFID300に圧電体303を含めて一体に構成している。301はICチップ,304a,304bは圧電体303に作製された電極である。ICチップ及び圧電体の接続は,図4の実施例と同様であるので説明は省略する。
このようにRFID300に圧電体303を含んで構成したため,RFID300単体で使用を行いたい場合などに適用できる。
その他の例として,所定の情報の無線送信を感度よく行うため,また,質問器(リーダ/ライタ)からの送信電波の受信をより感度よく行うため,アンテナをICチップの外部に設けて構成した例を図6に示した。この場合のRFIDを400とする。
アルミ,銅,銀などで構成されたアンテナ402をICチップ401と接続してRFID400を構成する。アンテナは通信する周波数に合わせて適宜設ければよい。ICチップの送信手段,即ち無線通信回路に内蔵させて,ICチップと一体に設けた場合と比べて,より感度よく送受信が行える。アンテナをICチップと一体に設けた場合には,RFIDを使用するにあたり,アンテナが邪魔にならずに使用が行え,より小型化できるため,データキャリアであるRFIDを付加する対象や用途に応じて,アンテナを外付けにする場合,一体二設ける場合と適宜選べばよい。
このように構成したデータキャリア600に外部から機械的な衝撃を印加すると,圧電体403において発生した電圧はICチップ401に供給され,該ICチップ401の記憶領域に記憶された所定の情報が無線通信回路によりアンテナ402を介して送信される。
尚,いずれの場合においても,印加する衝撃は,圧電体が破壊しないよう適切に与える必要がある。
また,本発明の実施例として説明を行ってきた記憶手段101やICチップにおける記憶領域を読み込み及び書き込み可能なメモリを用い,無線通信回路に変調回路及び復調回路を設けて,リードオンリー形のRFIDのみならず,リードライト形のRFIDを構成することができる。前述したように,書き込みに用いる電源は,質問器(リーダ/ライタ)から送られてくる所定の情報を含んだ搬送波によるエネルギーを利用する。
このほか,記憶手段や記憶領域に用いるメモリを一回のみ書き込み可能なメモリを用いて,ライトワンス形,即ち質問器(リーダ/ライタ)を用いて,記憶手段や記憶領域に一度だけ所定の情報の書き込みができ,以降は所定の情報の読み取りのみが可能なタイプとしての使用が可能である。さらに記憶手段や記憶領域に用いるメモリをビット単位もしくはバイト単位で分割し,各分割領域に一度だけ書き込みを行うことでメモリの容量に応じて書き込み回数を複数回可能とした追記形としても用いることができる。
以上説明を行ってきたように,圧電体による発電電圧を駆動電圧として用いるようデータキャリアシステムを構成したため,駆動電源の消耗に伴う電池切れによるシステムの停止の心配がなく,電池の残存容量の確認や電池の交換作業,もしくは電池を充電する作業が発生せず,超寿命に所定の情報を送信できるデータキャリアシステムを提供することが可能となる。
本発明におけるデータキャリアを駆動させる方法では,電池が不要で,衝撃が印加された場合に駆動電力を能動的に発生させ,長寿命に使用できるため,産業上機械的な衝撃や応力が加わる状況で用いることができる可能性がある。
第一の実施例を示すブロック図。 第二の実施例を示すブロック図。 圧電体の発電を示した概略図。 圧電体とICチップとの接続を示した図。 圧電体とICチップとの接続を示した図。 アンテナを外部に設けた例を示した図。 第一の実施例におけるデータキャリアシステムの処理フロー。 第二の実施例におけるデータキャリアシステムの処理フロー。 所定の情報を読み出す場合の処理フロー。
符号の説明
100 データキャリア
101 記憶手段
102 送信手段
103 圧電体
1000 質問器(リーダ/ライタ)
1001 アンテナ
1002 制御部
200 RFID
201 ICチップ
2011 記憶領域
2012 無線通信回路
203 圧電体
204a 電極A
204b 電極B
205 電気的接続
300 RFID
301 ICチップ
3011 記憶領域
3012 無線通信回路
303 圧電体
304a 電極A
304b 電極B
305 電気的接続
400 RFID
401 ICチップ
402 アンテナ
403 圧電体
404a 電極A
404b 電極B
405 電気的接続

Claims (4)

  1. 所定の情報を記憶する記憶手段と,該所定の情報を無線にて送信する送信手段とを備えて構成され,所定の情報を非接触で読み取り又は書き込みが可能な情報媒体であるデータキャリアと,
    該データキャリアに電気的に接続されデータキャリアを駆動する,機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する圧電体と,
    データキャリアとデータ交信を行い,該データキャリアの記憶手段に記憶された所定の情報を受信処理する質問器(リーダ/ライタ)とからなり,
    前記圧電体に印加された機械的衝撃又は応力に基づく発生電圧によりデータキャリアを駆動させ,
    該データキャリアは記憶手段に記憶された所定の情報を無線にて送信し,
    質問器(リーダ/ライタ)は前記送信された所定の情報を受信処理することを特徴とするデータキャリアシステム。
  2. 前記データキャリアは,所定の情報を記憶する記憶領域と,該記憶領域から読み出された所定の情報を無線にて外部に送信する無線通信回路とを設けたICチップを備えたRFIDからなることを特徴とする請求項1記載のデータキャリアシステム。
  3. 前記無線通信回路には,前記質問器(リーダ/ライタ)から送出される信号を受信する受信回路を備えたことを特徴とする請求項2記載のデータキャリアシステム。
  4. 前記圧電体には,機械的衝撃又は応力により発生する分極に応じて正電荷が発生する部分,及び負電荷が発生する部分に少なくとも二つの電極が作製され,各々の電極は,前記ICチップと接続されることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のデータキャリアシステム。


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JP2000311226A (ja) * 1998-07-28 2000-11-07 Toshiba Corp 無線icカード及びその製造方法並びに無線icカード読取り書込みシステム
JP2004024551A (ja) * 2002-06-26 2004-01-29 Renesas Technology Corp センサシステム用半導体装置
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