JP2006029485A - マイクロバルブ及び該バルブを有するマイクロ流体デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロ流体デバイス内で使用することができる、極めて簡単な構造のマイクロバルブを提供する。
【解決手段】 対面基板と、該対面基板の上面に貼り合わされる中間基板と、該中間基板の上面に貼り合わされる上面基板とからなる三層構造を有し、前記中間基板の一部に上面から下面に達する、幅を持たない亀裂のみの切開部からなることを特徴とするマイクロバルブ。
【選択図】 図3

Description

本発明はマイクロバルブに関する。更に詳細には、本発明は、マイクロ流体デバイス内で流体制御素子として使用可能なマイクロバルブに関する。
本発明は遺伝子解析などの化学/生化学分析などに広く使用されるマイクロ流体デバイスに関する。更に詳細には、本発明はマイクロ流体デバイスの基板内に形成された微細流路(マイクロチャネル)や反応容器内における流体の移送を制御するための逆止弁及び/又は開閉弁として機能するマイクロバルブに関する。
最近、マイクロスケール・トータル・アナリシス・システムズ(μTAS)又はラブ・オン・チップ(Lab-on-Chip)などの名称で知られるように、基板内にマイクロチャネルや反応容器及びポートなどの微細構造を設け、該微細構造内で物質の化学反応、合成、精製、抽出、生成及び/又は分析など各種の操作を行うように構成されたマイクロデバイスが提案され、一部実用化されている。このような目的のために製作された、基板内にマイクロチャネル、ポート及び反応容器などの微細構造を有する構造物は総称して「マイクロ流体デバイス」又は「マイクロチップ」と呼ばれる。マイクロ流体デバイスは遺伝子解析、臨床診断、薬物スクリーニングなどの化学、生化学、薬学、医学、獣医学分野のみならず、化学工業、環境計測などの幅広い用途に使用できる。常用サイズの同種の装置に比べて、マイクロ流体デバイスは(1)サンプル及び試薬の使用量が著しく少ない、(2)分析時間が短い、(3)感度が高い、(4)現場に携帯し、その場で分析できる、及び(5)使い捨てできるなどの利点を有する。
従来のマイクロ流体デバイス100は、例えば、図7A及びBに示されるように、第1の基板101に少なくとも1本の微細流路(マイクロチャネル)102が形成されており、このマイクロチャネル102の少なくとも一端には入出力ポート103,104が形成されており、基板101の下面側に対面基板105が接着されている。この対面基板105の存在により、ポート103,104及びマイクロチャネル102の底部が封止される。入出力ポート103,104の主な用途は、(a)試薬や検体サンプルの注入(分注)、(b)廃液や生成物の取り出し、(c)気体圧力の供給(主に、送液のための正圧や負圧の印加)、(d)大気開放(送液時に発生する内圧の分散や、反応で生じたガスの解放)及び(e)密閉(液体の蒸発防止や故意に内圧を発生させる目的のため)などである。
このようなマイクロ流体デバイスには連続的な流体(例えば、液体又は気体)の流れや、微小液滴の移送を制御する目的で、マイクロチャネルの途中にマイクロバルブが配設されることがある。このようなマイクロバルブは例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されている。
特許文献1の図1に記載されているマイクロバルブは、太い第1の導管と、この第1の導管より細径に形成されると共に、一方の端部が第1の導管と連通するように連接された複数本の細管と、この細管より大径に形成されると共に、細管の他方の端部と連通するように連接された第2の導管を有し、細管の内壁面は疎水性に形成されていることからなる。このマイクロバルブによれば、第1の導管内に液体を導入した際に、この液体を境界とした第1の導管側の圧力と第2の導管側の圧力との圧力差に応じて第1の導管内の液体に位置を任意に制御することができる。しかし、特許文献1のマイクロバルブでは、複数本の細管を形成するのが非常に困難であるばかりか、圧力差が大きすぎると細管が破損される危険性がある。また、この細管部分だけを特異的に疎水性にする処理も非常に困難である。更に、特許文献1のマイクロバルブの細管は、逆止弁としての機能は発揮できず、しかもポンプを使用しなければ圧力差を発生させることができない。
特許文献2の図3に記載されているマイクロバルブは、2つのポリジメチルシロキサン(PDMS)マイクロ流路チップと1枚のメンブレンからなり、バルブ領域において変位するメンブレンが弁座に離着して作動流体通路を開閉する弁機構を有する。更に、このマイクロバルブでは、バルブ領域において駆動流体の圧力が作用する圧力室を有する駆動流体通路が前記メンブレンに接着して形成されており、圧力室に駆動流体の圧力を給排することによってメンブレンを変位させて弁座と離着させて一方弁として開閉するように構成されている。しかし、特許文献2に記載されているマイクロバルブは、弁座に離着するメンブランが圧力室に向かって片方向に変位するだけなので、バルブ開時のメンブランと弁座との隙間が不十分であり、流体の流動性が低く脈流が発生する原因となっていた。また、駆動流体の圧力はガラスパイプを介して真空ポンプから供給されるので、装置全体が複雑かつ高価となる。
特許文献3の図1には、構成要素として含む2つの部材の少なくとも一方が、少なくとも部材の一方の表面に達し、かつ、流体の流路をなす欠損部を有し、両部材が欠損部形成面を接触面として接着され、かつ、前記部材の一方の非欠損部の一部に対して前記部材の他方が非接着部とされ、常態において、前記非接着部が前記非欠損部の一部に当接して前記流路を遮断し、前記非接着部を変形させたときに、該流路が導通する構成とされているマイクロ流体デバイスが図示されている。しかし、このような、非接着部が非欠損部の一部に当接して流路を遮断する構造のバルブは、2つの平板部材の“貼り合わせ”の行為を行うため、非接着部と非欠損部との当接箇所では流体の流れを完全に遮断することが困難であった。特に、流体が気体の場合には、当接箇所の微小な隙間から漏出が発生してしまう。
特開2000−27813号公報 特許第3418727号明細書 特開2003−139660号公報
従って、本発明の目的は、マイクロ流体デバイス内で使用することができ、極めて簡単な構造でありながら、液体及び気体の両方とも完全に遮断することができるマイクロバルブを提供することである。
前記課題を解決するための手段として請求項1に記載の発明は、対面基板と、該対面基板の上面に貼り合わされる中間基板と、該中間基板の上面に貼り合わされる上面基板とからなる三層構造を有し、前記中間基板の一部に上面から下面に達する、幅を持たない亀裂のみの切開部からなることを特徴とするマイクロバルブである。
前記課題を解決するための手段として請求項2に記載の発明は、前記中間基板は弾性材料から形成されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロバルブである。
前記課題を解決するための手段として請求項3に記載の発明は、前記中間基板はポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成されていることを特徴とする請求項2記載のマイクロバルブである。
前記課題を解決するための手段として請求項4に記載の発明は、前記中間基板には微細流路及び/又はポートが形成されており、該微細流路及び/又はポート間を接続するために使用される請求項1〜3の何れかに記載のマイクロバルブである。
前記課題を解決するための手段として請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載のマイクロバルブを有することを特徴とするマイクロ流体デバイスである。
本発明のマイクロバルブは中間基板内に幅を持たない亀裂のみの切開部を設けるだけで構成することができ、特許文献1及び特許文献2に記載されたマイクロバルブに比べて構造が極めて簡単である。従って、その製造コストも比較にならないほど安価である。また、本発明のマイクロバルブは開閉弁として使用できるばかりか、逆止弁としても機能するので、マイクロ流体デバイス内の各反応ステップ間の間仕切りとして使用できる。そのため、多チャネルの流路から複数の検体を1つのポート内で反応させることが可能となる。また、マイクロバルブを開口させるための圧力を加減することにより、送出する液量の調整も可能である。
以下、図面を参照しながら本発明のマイクロバルブ及び該バルブを有するマイクロ流体デバイスの好ましい実施態様について具体的に説明する。
図1は、本発明のマイクロバルブを有するマイクロ流体デバイスの一例の概要平面図であり、図2は図1におけるII-II線に沿った断面図であり、図3は図1におけるIII-III線に沿った断面図である。
図1に示されるマイクロ流体デバイス1は、マイクロバルブ3を有する。マイクロバルブ3の一端には液体又は気体などの流体を供給するための、大気に向かって開口したポート5が連通されている。また、マイクロバルブ3の他端には中間溜まり7が連通されている。中間溜まり7は更に微細流路9に連通しており、この微細流路9の他端には液体又は気体などの流体を排出するための、大気に向かって開口したポート11が連通されている。マイクロバルブ3の長さ(L)は0.1μm〜20mmの範囲内で適宜選択することができる。一般的に、マイクロバルブ3の長さ(L)が短い方が、流体押し出し圧力は小さくて済み、流体をゆっくりと移動させることができるが、バルブとしての閉塞能力が低くなる。一方、マイクロバルブ3の長さ(L)が長いと、バルブとしての閉塞能力は高くなるが、流体押し出し圧力も高くなり、流体は突発的に流動しはじめ制御が難しくなる。
図2に示されるように、本発明のマイクロ流体デバイス1は、対面基板13と、中間基板15と、上面基板17とからなる三層構造になっている。マイクロバルブ3は中間基板15に配設されている。マイクロバルブ3は中間基板15の下面から上面に達する隙間の無い(すなわち、幅を持たない)亀裂のみの切開部からなる。中間基板15には中間溜まり7及び微細流路9も配設されている。上面基板17はマイクロバルブ3及び中間溜まり7の上部を封止するために必要である。ポート5及びポート11は上面基板17及び中間基板15を貫通して開設されている。ポート5には流体送入用のチューブ19を接続することができる。同様に、ポート11には流体排出用のチューブ21を接続することができる。チューブ19の他端には図示されていないが、シリンジポンプ又は注射器などの公知慣用の圧送手段を接続することができる。チューブ21の他端にも同様に、図示されていないが、シリンジポンプ又は注射器などの公知慣用の吸引手段を接続することができる。
中間基板15は弾性材料から形成することが好ましい。弾性材料としては例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、天然ゴム、ネオプレンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、ハイパロン及びアクリルゴムなどが好適に使用できる。マイクロバルブ3や微細流路9などを形成する作業適性の観点からPDMSが好ましい。中間基板15の厚さは微細流路9の高さ(又は深さ)やマイクロバルブ3の閉塞能力などを考慮して適宜決定することができる。一般的に、中間基板15の厚さは500μm〜5mmの範囲内であることが好ましい。中間基板15内への微細流路の形成は常用の光リソグラフィー法により行うことができる。このような光リソグラフィー法による微細流路の形成は前記特許文献1及び特許文献2などにも詳述されている。
上面基板17は中間基板15と同様なPDMS製であることもできるし、あるいは、別の合成樹脂(例えば、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピレン等)であるか、又は無機材料(例えば、ガラス、セラミック等)でもよい。上面基板17の厚さは一般的に、100μm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
対面基板13はガラス、シリコン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PDMSなどの材料から構成することができる。中間基板15がPDMS製である場合、このPDMS中間基板15と恒久接着させることができるガラスからなる対面基板13を使用することが好ましい。対面基板13の厚さは一般的に、50μm〜1.5mmの範囲内であることが好ましい。
中間基板15がPDMSなどのような弾性材料から構成されているので、図3(A)に示されるように、本発明のマイクロバルブ3は、大気圧又は負圧状態では、切開面同士が吸着し合っているので閉じた状態を維持する。一方、シリンジポンプ又は注射器などの公知慣用の圧送手段を用いてチューブ19から液体又は気体などの流体を加圧しながら注入すると、この圧力により、図3(B)に示されるように、マイクロバルブ3の切開面が押し広げられて開口23が生じ、この開口23を介して流体はポート5から中間溜まり7及び微細流路9に向かって流される。チューブ19からの加圧を停止し、圧力を大気圧に戻せば、バルブ3は中間基板15自体の弾性と切開面の吸着性により自然に閉止する。ポート11側から高圧を印加しなければ、マイクロバルブ3が開くことはないので、中間溜まり7及び微細流路9に送出された流体がポート5側に逆流することはない。この点で、本発明のマイクロバルブ3は逆止弁として機能することもできる。
マイクロバルブ3は例えば、中間基板15の上面の所定箇所をカッター又はレーザで少しだけ切り込みを入れ、その後、手で裂くことにより、中間基板15の上面から下面に達する深さを有するマイクロバルブ3が完成される。中間基板15の上面から下面までカッター又はレーザでマイクロバルブ3を切開することもできる。その他の切り裂き方法も使用できる。重要なことは、切り裂きにより形成される切開部が、幅を持たない亀裂のみからなることである。すなわち、通常の状態では、切開面同士が吸着し、全く隙間が存在しないように切開部を形成しなければならない。
図1に示されるマイクロ流体デバイス1はDNA断片をPCR法により増幅した後で、そのまま電気泳動するためのデバイスとして使用することができる。例えば、ポート5の下面に温度制御手段(図示されていない)を配置し、チューブ19からPCR増幅に必要なサンプル及び試薬類をポート5内に注入した後、温度制御手段でPCR増幅に必要な温度サイクルを実行する。その後、チューブ19から加圧してマイクロバルブ3を開き、ポート5内の増幅産物を中間溜まり7に送出する。中間溜まり7、微細流路9にはポート11から予め電気泳動に必要なゲル電解質が充填されている。ポート11が大気に開放されているため、マイクロバルブ3から中間溜まり7に増幅産物を送出することができる。次いで、上面基板17から中間溜まり7内に電極を突き刺し、ポート11から別の電極を挿入し、両電極間に電圧を印加することにより、増幅産物を電気泳動させることができる。電極を挿入する代わりに、対面基板13の所定箇所(すなわち、中間溜まり7及びポート11)に電極を予めプリントしておくこともできる。
図4は本発明のマイクロバルブを有する別のマイクロ流体デバイスの実施態様を示す概要平面図である。図4に示されたマイクロ流体デバイス1Aは、主微細流路9に直交するように複数個のマイクロバルブ3が配設されている。この各マイクロバルブ3にはそれぞれポート5が接続されている。図4に示されたマイクロ流体デバイス1Aは、微細流路9内で逐次混合及び反応を行わせることにより最終生成物を得るためのマイクロリアクターとして使用することができる。例えば、出発物質をポート25に注入し、ポート25から圧力を印加して、これを微細流路9のマイクロバルブ3−1の前に送る。ポート5−1には例えば、試薬Aが注入されており、ポート5−1から圧力を印加することによりマイクロバルブ3−1を開いて試薬Aを微細流路9の出発物質と混合し、反応させ、反応生成物Aを得る。次いで、ポート25から圧力を印加して、この反応生成物Aをマイクロバルブ3−2の前に送る。ポート5−2には例えば、試薬Bが注入されており、ポート5−2から圧力を印加することによりマイクロバルブ3−2を開いて試薬Bを微細流路9の反応生成物Aと混合し、反応を行わせ反応生成物Bを得る。同様な処理を繰り返し、マイクロバルブ3−5のところで目的とする最終生成物Eを生成し、ポート11から取り出す。ポート5−1〜5−5の何れか一つのポートから圧力を印加して、該当するポートに接続されているマイクロバルブ3−1〜3−5が開かれると、この開放バルブから圧力が流路9内に逃げ出してくるが、この逃げ出してきた圧力は流路9内に分散されるばかりか、ポート11から大気に抜き出されるので、逃げ出した圧力で他のマイクロバルブが開かれることはない。そのため、微細流路9内の流体は他のポート5−1〜5−5には逆流しない。
図5は本発明のマイクロバルブを有する更に別のマイクロ流体デバイスの実施態様を示す概要平面図である。図5に示されたマイクロ流体デバイス1Bは、主微細流路9に対して放射状にマイクロバルブ3が配設されている。このマイクロ流体デバイス1Bでは、一枚のチップで多種類の反応を実施したり、多数の検体を取り扱うことができ、一検体一チップが原則であった従来のマイクロ流体デバイスに比べて極めて経済的である。図5に示されたマイクロ流体デバイス1Bでは、メインの微細流路9の両端にはポート25及び11が配設されており、更に、微細流路9の中間に反応ポート29が配設されている。この反応ポート29に対して放射状のマイクロバルブ3−1〜3−6が接続されている。各マイクロバルブ3−1〜3−6にはポート5−1〜5−6と流路27−1〜27−6がそれぞれ接続されている。しかし、流路27−1〜27−6を省いて、ポート5−1〜5−6とマイクロバルブ3−1〜3−6を直接接続することもできる。図5に示されたマイクロ流体デバイス1Bの使用方法としては、例えば、ポート25から標準試薬を注入し、圧力で反応ポート29にまで送り、次いで、ポート5−1から第1の検体を注入し、加圧してマイクロバルブ3−1を開いて第1の検体を反応ポート29に送出して標準試薬と反応させる。生成した反応生成物について、この反応ポート29の上面側又は下面側から、例えば、光学的手段(例えば、蛍光検出装置等)で測定する。測定終了後、反応ポート29内の反応生成物などはポート25から圧力によりポート11に送り、ここから排出する。微細流路9内を洗浄した後、ポート5−2について前記と同じ反応処理を行い、以下、ポート5−6まで同様な操作を行う。これにより、1枚のマイクロ流体デバイスで6個の検体を処理することができる。言うまでもなく、その他の様々な使用方法も実施可能である。
図6は本発明のマイクロバルブの別の使用形態を示す部分概要平面図である。図6に示されるように、本発明のマイクロバルブ3は微細流路9−1と9−2の中間に配設し、流路間の開閉弁又は逆止弁として使用することも可能である。この場合、マイクロバルブ3は微細流路9−1側から微細流路9−2側に流体を流すために使用することもできるし、あるいは、この逆に、微細流路9−2側から微細流路9−1側に流体を流すために使用することもできる。
図1及び図2に示されるような三層構造のマイクロ流体デバイスを作製した。対面基板13には厚さ1mmの白ガラスを使用し、中間基板15には厚さ2mmのシリコーンゴム(PDMS)を使用し、上面基板17には厚さ1mmのシリコーンゴム(PDMS)を使用した。中間基板15に配設されている微細流路9の流路幅は200μm、深さは100μm、流路長は40mmであった。微細流路9の形成において、ウエハに厚膜レジストをフォトリソグラフィー法によりパターニング(露光、現像)することで、シリコーンゴムモールド用鋳型として使用した。シリコーンゴムモールド前に、鋳型に離型膜として20nmのCHF膜を形成させた後、シリコーンゴムをモールドし、脱気した。その後、100℃で4時間加温することでシリコーンゴムを重合させた。その後、鋳型から引き剥がし、微細流路9を完成させた。液溜まり部7の径はφ2mm、マイクロバルブ3の長さは15mmとした。中間基板15にポート5、7及び11を予め作製した後、ポート5とポート7との間にカッターで深さ0.5mm程度の切り込みを入れた。その後、両手でシリコーンゴムを曲げ、切り込み部を完全に亀裂させた。自然亀裂した部分は、破砕なく、鏡面的に仕上げることができた。曲げることで亀裂させた後、曲げ応力を解除すると再び、シリコーンゴムの弾性により元に戻り、一見亀裂していないように見える。最終的に、対面基板13、中間基板15及び上面基板17を相互に恒久接着させ、ポート5に外径φ2mm、内径1mmのシリコーンゴムチューブ19を接着させ、接着剤として同じくシリコーンゴムを使用した。赤インク送液実験として、シリンジポンプにより15kPa以上の圧力をかけることでマイクロバルブ3が開き、赤インクが液溜まり7及び微細流路9に流れ込むのが確認できた。圧力を0kPaにすると、マイクロバルブ3がシリコーンゴムにより形成されているため自然に閉となり、送液が遮断された。
以上、本発明の好ましい実施態様について説明してきたが、本発明は図示された実施態様のみに限定されない。例えば、本発明のマイクロバルブはマイクロ流体デバイスやマイクロチップだけでなく、様々な分野における微量流体制御機構で使用することもできる。
本発明のマイクロ流体デバイスの一例の概要平面図である。 図1におけるII-II線に沿った概要断面図である。 図1におけるIII-III線に沿った概要断面図である。 本発明のマイクロ流体デバイスの別の例の概要平面図である。 本発明のマイクロ流体デバイスの更に別の例の概要平面図である。 本発明のマイクロバルブの別の配設例を示す部分概要平面図である。 (A)は従来のマイクロ流体デバイスの一例の概要平面図であり、(B)は(A)におけるB−B線に沿った概要断面図である。
符号の説明
1,1A,1B 本発明のマイクロ流体デバイス
3 マイクロバルブ
5,11,25 ポート
7 中間液溜まり
9 微細流路
13 対面基板
15 中間基板
17 上面基板
19,21 チューブ
23 マイクロバルブの開口
27 流路

Claims (5)

  1. 対面基板と、該対面基板の上面に貼り合わされる中間基板と、該中間基板の上面に貼り合わされる上面基板とからなる三層構造を有し、前記中間基板の一部に上面から下面に達する、幅を持たない亀裂のみの切開部からなることを特徴とするマイクロバルブ。
  2. 前記中間基板は弾性材料から形成されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロバルブ。
  3. 前記中間基板はポリジメチルシロキサン(PDMS)から形成されていることを特徴とする請求項2記載のマイクロバルブ。
  4. 前記中間基板には微細流路及び/又はポートが形成されており、該微細流路及び/又はポート間を接続するために使用される請求項1〜3の何れかに記載のマイクロバルブ。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のマイクロバルブを有することを特徴とするマイクロ流体デバイス。
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