JP2006029170A - スロットルバルブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 吸気通路内に回転可能に支持された弁体1の傾斜角度に応じてエンジンへの吸入空気量を可変するスロットルバルブにおいて、弁体1の外周面に、弁体1の下流に発生する吸入空気の渦の位置を互いに異ならせる第1端面3と第2端面4とを設けた。
【選択図】 図1
Description
吸気通路内に回転可能に支持された弁体の傾斜角度に応じてエンジンへの吸入空気量を可変するスロットルバルブにおいて、
前記弁体の外周面に、弁体の下流に発生する吸入空気の渦の位置を互いに異ならせる第1端面と第2端面とを設けたことを特徴とする。
図1は、実施例1のスロットルバルブの弁体1の構造を示す図であり、弁体を吸気通路のエンジン側から見た図である。
[流線の剥離位置の集中に起因する気流騒音]
図2は、一般的な弁体の外周縁部を示す図であり、通常、弁体の外周面は上流側面および下流側面に対し、一様に垂直に形成されているため、外周面付近を通過する吸入空気の流線の剥離位置は、弁体上部と弁体下部でそれぞれ一カ所に集中する。
これに対し、実施例1のスロットルバルブでは、図3に示すように、弁体1の外周面に、弁体1の下流に発生する吸入空気の渦の位置を互いに異ならせる第1端面3と第2端面4とを設けた。
実施例1のスロットルバルブにあっては、下記に列挙する効果が得られる。
実施例2では、弁体12の上部1aと下部1bにおいて、第2端面4に接する流線の剥離位置に対し、その両側に設けられた2つの第1端面3に接する流線の剥離位置が下流側に移動する。よって、実施例1よりも渦の発生タイミングをよりばらつかせることができる。
実施例2のスロットルバルブにあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、下記の効果が得られる。
実施例3では、弁体13の上部1aと下部1bにおいて、第1端面3に接する流線の剥離位置に対し、その両側に設けられた2つの第2端面4に接する流線の剥離位置が下流側に移動する。よって、実施例1よりも渦の発生タイミングをよりばらつかせることができる。
実施例3のスロットルバルブにあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、下記の効果が得られる。
(5) 第1端面3を弁体13の回転軸方向中央部分に設け、第2端面4をその両側に設けたため、通気抵抗を増大させることなく、気流騒音の抑制を図ることができる。
[流線の剥離位置の分散による気流騒音低減作用]
実施例4では、第1端面3と第2端面4を、弁体14の周方向に等ピッチで10個ずつ設けている。よって、図9に示すように、より小さな範囲で流線の剥離位置がずれるため、実施例1〜3と比較して、より小さい渦が発生している。
実施例4のスロットルバルブにあっては、実施例1の効果(1),(2)に加え、以下に列挙する効果が得られる。
[流線方向の変化抑制作用]
スロットルバルブを通過する吸入空気は、弁体15の表面形状に応じてその流線方向が変化するため、通気抵抗をより小さくするためには、できるだけ吸入空気の流線を変化させないようにする必要がある。
実施例5のスロットルバルブにあっては、実施例4の効果に加え、下記の効果が得られる。
図12は、図11の断面A、断面Bおよび断面Cを示す図であり、第1端面3に接する流線の剥離位置に対し、第2端面4aに接する流線の剥離位置は、下流側に移動している。一方、第2端面4bに接する流線の剥離位置は、第1端面3に接する流線の剥離位置よりも上流側に移動している。
実施例6のスロットルバルブにあっては、実施例1の効果(1),(2)と実施例4の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例7では、弁体17の上部1aと下部1bにおいて、第1端面3に接する流線の剥離位置に対し、第2端面4aに接する流線の剥離位置が下流側にずれ、第2端面4bに接する流線の剥離位置が上流側にずれるため、渦の発生位置が上部1aで3カ所、下部1bで3カ所の計6カ所に分割される。
実施例7のスロットルバルブにあっては、実施例6の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例8では、第1端面3と第2端面4を、それぞれ、弁体18の周方向に不等ピッチで8個ずつ設けているため、図15に示すように、2つの第1端面3a,3bの下流に発生する渦の位置は同じであるが、異なる大きさとなる。同様に、2つの第2端面4a,4bの下流に発生する渦の位置は同じであるが、異なる大きさとなる。
実施例8のスロットルバルブにあっては、実施例1の効果(1),(2)と実施例4の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例9では、第1端面3と第2端面4を、それぞれ、弁体18の周方向に不等ピッチで8個ずつ設けている。よって、実施例9では、隣接する渦の発生位置を異ならせると同時に、同じ位置に発生する渦の大きさを不均等にすることで、大きな渦が発生するのを抑制できる。
実施例9のスロットルバルブにあっては、実施例8の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例10では、弁体20の上部1aと下部1bにおいて、第1端面3a,3b同士の径方向長さと周方向長さを異ならせ、隣接する第2端面4a,4b同士の径方向長さと周方向長さを異ならせているため、隣接する渦の発生位置と大きさを同時にばらつかせることができ、実施例8と比較して、スロットルバルブの気流騒音をより小さくできる。
実施例10のスロットルバルブにあっては、実施例8の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例11のスロットルバルブにあっては、実施例10の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例12では、弁体1の上部1aと下部1bにおいて、第1端面3a〜3eの周方向長さをそれぞれ異ならせたため、隣接する渦の大きさを不均等にすることで、大きな渦が発生するのを抑制できる。
実施例12のスロットルバルブにあっては、実施例4の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例13のスロットルバルブにあっては、実施例12の効果に加え、下記の効果が得られる。
実施例14では、第2端面4と段差面5に継ぎ目が無いため、継ぎ目のある実施例1〜14の構成と比較して、吸入空気の流線方向の変化を少なくして乱流の発生を抑制でき、通気抵抗がより小さく抑えられる。
実施例14のスロットルバルブにあっては、下記の効果が得られる。
実施例15では、第1端面3と段差面5、および第2端面4と段差面5に継ぎ目が無いため、実施例14よりもより乱流の発生を抑制でき、通気抵抗がより小さく抑えられる。
実施例15のスロットルバルブにあっては、下記の効果が得られる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜15に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施例1〜15に限定されるものではなく、例えば、第1端面と第2端面を滑らかな曲面で形成してもよい。また、第1端面と第2端面の個数や周方向長さ、径方向長さ等は任意に設定できる。
1a 上部
1b 下部
1c 上流側面
1d 下流側面
2 回転軸
3 第1端面
4 第2端面
5 段差面
6 溝
Claims (11)
- 吸気通路内に回転可能に支持された弁体の傾斜角度に応じてエンジンへの吸入空気量を可変するスロットルバルブにおいて、
前記弁体の外周面に、弁体の下流に発生する吸入空気の渦の位置を互いに異ならせる第1端面と第2端面とを設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1に記載のスロットルバルブにおいて、
前記弁体を、吸気通路の形状に応じた円盤状とし、
前記弁体の外周面を前記第1端面とし、
前記弁体の外周縁部に、外周縁に向かって傾斜した底面と、この底面と第1端面とに接する段差面とを有する溝を形成し、
前記底面を第2端面としたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1または請求項2に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面を弁体の回転軸方向中央から左右一方側に設け、第2端面を他方側に設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1または請求項2に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面と第2端面の一方を、弁体の回転軸方向中央部分に設け、他方をその両側に設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1または請求項2に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面と第2端面を、弁体の周方向に等ピッチで複数設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1または請求項2に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面と第2端面を、弁体の周方向に不等ピッチで複数設けたことを特徴とするスロットバルブ。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面および第2端面を、弁体の中心から放射状に設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面および第2端面を、吸入空気の流線方向に沿って設けたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面と第2端面の少なくとも一方の、隣接する端面同士の径方向長さを互いに異ならせたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項5ないし請求項9のいずれか1項に記載のスロットルバルブにおいて、
前記第1端面と第2端面の少なくとも一方の、隣接する端面同士の周方向長さを互いに異ならせたことを特徴とするスロットルバルブ。 - 請求項2ないし請求項10に記載のスロットルバルブにおいて、
前記段差面を曲面で形成し、第1端面と第2端面の少なくとも一方と滑らかに接続したことを特徴とするスロットルバルブ。
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