JP2006028669A - ポリウレタンウレア弾性繊維及びその製造方法 - Google Patents

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裕司 植村
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Abstract

【課題】 優れた耐塩素脆化性能を有し、特に水着用途に好適に使用されるポリウレタン弾性繊維を提供する。
【解決手段】 ポリウレタンウレア重合体から構成される弾性繊維であって、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が約300以上である片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤とを含有するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタンウレア弾性繊維、その製造方法、伸縮性布帛ならびに水着に関する。さらに詳しくは、スイミングプールなどで使用される水着に好適な耐塩素性に優れたポリウレタンウレア弾性繊維に関するものである。
ポリウレタンやポリウレタンウレアからなる弾性繊維(以下、ポリウレタン系弾性繊維という)は、高度のゴム弾性を有し、引張応力、回復性などの機械的性質、熱的性質に優れているため、レッグウェア、インナーウェア、スポーツウエアなどに広く使用されている。
しかし、ポリウレタン系弾性繊維が使用された衣料製品は、塩素漂白剤に長時間浸せきし、洗濯を行うことを繰り返すことによってポリウレタン系弾性繊維の弾性機能が低下するという問題点がある。すなわち、ポリウレタン系弾性繊維を使用した水着を水泳プールなどの活性塩素濃度0.5〜3ppmの殺菌用塩素水中に繰り返し浸けると、ポリウレタン系弾性繊維の弾性機能が著しく損なわれたり、糸切れを生じるのである。
ポリウレタン系弾性繊維の耐塩素性を改善するためには、脂肪族ポリエステルジオールを原料に用いたポリエステル系ポリウレタン弾性繊維が好ましいが、それでも耐塩素性は不十分であった。しかも、脂肪族ポリエステルは生物活性が高いため、ポリエステル系ポリウレタン弾性繊維は黴に侵され易いという欠点があり、使用中または保管中に水着の弾性機能が低下したり糸切れが生じ易いという問題点がある。
一方、生物活性が極めて少ないポリエーテルジオールを原料に用いたポリエーテル系ポリウレタン弾性繊維は黴による脆化のおそれは少ないが、耐塩素性がポリエステル系ポリウレタン弾性繊維よりも劣るという問題点がある。ポリエーテル系ポリウレタン弾性繊維の耐塩素性を改善するために、各種の添加剤、すなわち塩素劣化防止剤が提案されている。例えば、塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛(特許文献1参照)、酸化マグネシウムや酸化アルミニウム等(特許文献2参照)、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等(特許文献3、4参照)、酸化マグネシウムと酸化亜鉛の固溶体(特許文献5参照)、酸化亜鉛の結晶にアルミニウムが固溶した酸化亜鉛固溶体(特許文献6参照)、亜鉛とアルミニウムの複合酸化物(特許文献7参照)、また、フンタイト及びハイドロマグネサイトの鉱物混合物(特許文献8参照)が、開示されているが、未だ満足すべきレベルには達していない。
また、塩素劣化防止剤として、フンタイト及びハイドロマグネサイトの混合物を用いる場合、非対称性両ヒンダードフェノール化合物及び/又はpクレゾール−ジビニルベンゼン重合体と、片ヒンダードフェノール化合物とを併用添加することにより、耐塩素性及び耐煙性が改善されることが提案されている(特許文献9参照)。しかし、この場合、非対称性両ヒンダードフェノール化合物及び/又はpクレゾール−ジビニルベンゼン重合体を添加することが必須であるので、添加剤の配合作業に手間がかかり、また、コスト高になるというデメリットがあり、さらなる改善が望まれるものであった。
特公昭60−43444号公報 特公昭61−35283号公報 特開昭59−133248号公報 特許第2887402号公報 特許第3228351号公報 特開2002−121537公報 特開平10−292225号公報 特表平10−508916号公報 米国特許公開2003/0073772公報
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、非対称性両ヒンダードフェノール化合物やpクレゾール−ジビニルベンゼン重合体を添加しなくても十分に優れた耐塩素性を有し、特に水着用途に好適に使用されるポリウレタンウレア弾性繊維を提供すること、及びこのポリウレタンウレア弾性繊維を安定に製造する方法を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明のポリウレタンウレア弾性繊維は、ポリウレタンウレア重合体から構成される弾性繊維であって、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が約300以上である片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤とを含有することを特徴とするものである。
また、本発明のポリウレタン弾性繊維の製造方法は、ポリウレタンウレア重合体を溶質とする重合体溶液に、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が約300以上である片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤とを含有させた紡糸溶液を、溶液紡糸することによりポリウレタン弾性繊維を製造することを特徴とするものである。
本発明によれば、十分に優れた耐塩素脆化性能を有し、特に水着用途に好適に使用されるポリウレタンウレア弾性繊維を提供することができる。また、本発明のポリウレタンウレア弾性繊維を用いることにより、スイミングプール等の塩素水による劣化が少なく、耐久性に優れた伸縮性布帛及び水着を提供することができる。さらにまた、前記したとおりの2種の添加剤配合でもって実用上十分に満足できる耐塩素脆化性能を有するポリウレタンウレア弾性繊維とすることができるので、添加剤の配合作業が効率化でき、コスト低減を図ることができ、工業的生産上有利なものである。
以下、本発明について、さらに詳細に述べる。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維は、ポリウレタンウレア重合体から形成された弾性繊維である。
本発明におけるポリウレタンウレア重合体としては、主構成モノマ成分がポリオールとジイソシアネートとジアミンであるものが好ましい。
ポリウレタンウレア重合体に用いられるポリオールとしては、ポリエーテル系グリコール、ポリエステル系グリコール、ポリカーボネートジオールなどが用いられる。
ポリウレタンウレア弾性繊維を特に水着に使用する場合に要求される、黴による脆化の防止という観点から、ポリオールとしては、ポリエーテル系グリコールが好ましい。このポリエーテル系グリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、PTMGと略す)、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す)と環状エーテルやジオールとを共重合させた共重合ポリテトラメチレンエーテルグライコール(以下、共重合PTMGと略す)が挙げられる。この共重合PTMGとしては、例えば、THFと3−メチルTHFとの共重合体(以下、3M−PTMGと略す)、THFと2,3−ジメチルTHFとの共重合体、THFとエチレンオキシドとの共重合体がある。さらに、特許第2615131号公報などに開示される側鎖を両側に有するポリオールなども用いることが出来る。また、これらのポリエーテル系グリコールの1種または2種以上を混合もしくは共重合させて使用するのも好ましい。
また、ポリウレタンウレア弾性繊維として耐摩耗性や耐光性が特に必要とされる場合には、ブチレンアジペート、ポリカプロラクトンジオール、特公平5−8728号公報などに開示されている側鎖を有するポリエステルポリオールなどのポリエステル系グリコールや、ポリカーボネートジオールなどが、ポリオールとして好ましい。
また、こうしたポリオールは単独で使用してもよいし、2種以上を混合もしくは共重合させて用いてもよい。伸度、強度、弾性回復力、耐熱性に優れたポリウレタン弾性繊維を得る観点から、本発明のポリウレタンウレア重合体に用いられるポリオールの数平均分子量は1000以上8000以下の範囲にあるのが好ましく、1800以上6000以下の範囲にあるのがより好ましい。
本発明のポリウレタンウレア重合体に用いられるジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性体(カーボジイミド変性体、ウレタン変性体、ウレトジオン変性体など)及びこれらの2種以上の混合物などが好ましい。
前記芳香族ジイソシアネートの具体例としては、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略記する)、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートベンゼン、キシリレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネートなどが好ましい。
前記脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが好ましい。
前記脂環族ジイソシアネートの具体例としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下、H12MDIと称する。)、メチルシクロヘキサン2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン2,6−ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネート、ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート、オクタヒドロ1,5−ナフタレンジイソシアネートなどが好ましい。
前記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例としては、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが好ましい。
これらのうち、各種用途において、最終製品の強度を向上させ、優れた耐熱性や強度を得る観点から、芳香族ジイソシアネートが好ましく、特に好ましいものはMDIである。また、ポリウレタンウレア弾性繊維の黄変を抑制する観点からは脂肪族ジイソシアネートが好ましい。そして、これらのジイソシアネートは単独で使用されてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明のポリウレタンウレア重合体に用いられる鎖伸長剤のジアミンとしては、低分子量ジアミン等が好ましい。低分子量ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−シクロヘキシルジアミン、ヘキサヒドロメタフェニレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ビス(4−アミノフェニル)フォスフィンオキサイドなどが好ましい。これらの低分子量ジアミンから1種または2種以上を選択して使用すればよい。なかでも、伸度及び弾性回復性、さらに耐熱性に優れたものを得る観点からエチレンジアミンが好ましい。
なお、鎖伸長剤として、エタノールアミンのような水酸基とアミノ基を分子中に有するものが使用されるのも好ましい。これらの鎖伸長剤に、架橋構造を形成することのできるトリアミン化合物、例えば、ジエチレントリアミンなどが効果が失われない程度に使用されるのも好ましい。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維には、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が300以上の片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO系の特定の塩素劣化防止剤(即ち、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤)(以下、ZnO系塩素劣化防止と略す)とを、ともに含有させることが必要である。この添加剤の組合せで含有させる場合、非対称性両ヒンダードフェノール化合物やpクレゾール−ジビニルベンゼン重合体という他の添加剤を併用しなくても優れた耐塩素劣化効果を発揮することができる。
本発明で用いる片ヒンダードフェノール化合物としては、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも2つ含み、かつ、ビスエステル、アルキリデンから選択される骨格を有する化合物であることが好ましい。ここで、ヒドロキシフェニル基における水酸基に隣接する環位置に存在するアルキル基はターシャリーブチル基であることが望ましく、水酸基の当量が600以下であることが更に望ましい。
かかる片ヒンダードフェノール化合物としては、例えば、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基がビスエステル骨格に共有結合した構造のエチレン−1,2−ビス(3,3−ビス[3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]ブチレート)(下記の化学式I)、 片ヒンダードのヒドロキシフェニル基がアルキリデン骨格に共有結合した構造の1,1−ビス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン(下記の化学式II)、1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン(下記の化学式III)が好ましい。
Figure 2006028669
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更に次に示す化学構造の片ヒンダードフェノール化合物も望ましいものである。
Figure 2006028669
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Figure 2006028669
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ポリウレタンウレア弾性繊維中に、前記した片ヒンダードフェノール化合物と、前記したZnO系塩素劣化防止剤とを含有させることにより、耐塩素劣化の効果を大幅に高めることができる。即ち、従来より各種金属化合物の塩素劣化防止剤が提案され、例えば、ZnO、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等が知られているが、塩素劣化防止剤の効果を高めるために前記した片ヒンダードフェノール化合物を併用する場合、それら塩素劣化防止剤の中でも、特に、ZnO系塩素劣化防止剤との組合せで併用することが効果的であり、耐塩素劣化の効果を最も高めることができる。
この効果を十分なものとし、かつ、繊維の物理的特性に悪影響を与えない観点から、片ヒンダードフェノール化合物の含有量は繊維重量に対し0.15〜3重量%であることが好ましく、0.5〜2重量%含有されるのがより好ましい。また、同様の観点から、ZnO系塩素劣化防止剤の含有量は、繊維重量に対し0.1〜10重量%であることが好ましく、1〜5重量%含有されるのがより好ましく、2〜4重量%含有されるのがさらに好ましい。
前記した片ヒンダードフェノール化合物とともに含有させるZnO系塩素劣化防止剤は、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上である。その金属系固溶体としては、ZnOとMgOの固溶体、及び/又は、ZnOにAlが固溶した酸化亜鉛系固溶体が好ましい。また、その金属複合酸化物としては、xZnO・ZnAl24(但し、xは2〜5の整数を示す。)が好ましい。
ZnO系塩素劣化防止剤は、紡糸溶液中に配合された後に紡糸されるので、紡糸の安定性の観点から、平均粒径2μm以下の微細な粉末であることが好ましく、平均粒径1μm以下の微細な粉末であることが一層好ましい。
ZnO系塩素劣化防止剤を微細粉末化するためには、それらZnO等の金属化合物を、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略す)、ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)、ジメチルスルホキシド(以下、DMSOと略す)、N−メチルピロリドン(以下、NMPと略す)などやこれらを主成分とする溶剤の液(必要に応じ、増粘剤等の添加剤を含んでもよい)と混合し、スラリーを調製し、縦型または横型ミル等によって粉砕する方法を用いることが好ましい。
また、ZnO系塩素劣化防止剤の繊維中への分散性を向上させ、また紡糸を安定化させる等の目的で、このZnO系塩素劣化防止剤として、その表面が、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、リン酸エステル、ポリオール系有機物等の有機物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤またはこれらの混合物でもって表面処理された物を用いてもよい。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維の繊度、断面形状などは特に限定されるものではない。例えば、断面形状は円形であってよく、また扁平であってもよい。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維は、本発明の効果を阻害しない程度であれば、必要に応じ各種安定剤や顔料などが含有されていてもよい。例えば、耐光剤、酸化防止剤などとして、チバガイギー社製“チヌビン”等のベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系薬剤、住友化学工業(株)製の“スミライザー”P−16等のリン系薬剤、各種のヒンダードアミン系薬剤、酸化チタン、カーボンブラック等の無機顔料、フッ素系樹脂粉体またはシリコーン系樹脂粉体、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸、また、銀や亜鉛やこれらの化合物などを含む殺菌剤、消臭剤、またシリコーン、鉱物油などの滑剤、硫酸バリウム、酸化セリウム、ベタインやリン酸系などの各種の帯電防止剤などが添加され、またポリマと反応して存在することが挙げられる。そして、特に光や各種の酸化窒素などへの耐久性をさらに高めるには、酸化窒素捕捉剤、例えば日本ヒドラジン(株)製のHN−150、熱酸化安定剤、光安定剤、例えば、住友化学工業(株)製の“スミソーブ”300#622などの光安定剤などを含有させることが好ましい。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維は、種々の用途で使用することができるが、なかでも、他の天然繊維、化学繊維、合成繊維、半合成繊維と交編織して伸縮性布帛にすることが好ましく、さらに、染色仕上げ加工後、縫製して水着等の製品とするのが好ましい。布帛としては、織物、編物のいずれであってもよいが、水着用途とするためには編物であるのが好ましい。
ポリウレタンウレア弾性繊維と他の繊維からなる編地を編成するには種々の交編方法が用いられる。かかる編地は、経編でも緯編でもよいが水着用途の場合、その機能からみて経編が好ましい。また、トリコット編機で編成されてもよいし、ラッセル編機で編成されてもよい。編組織はハーフ編、逆ハーフ編、ダブルアトラス編、ダブルデンビー編などいずれでもよい。また、編地表面が他の天然繊維、化学繊維、合成繊維、半合成繊維で構成されていることが風合の点で好ましい。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維が交編職された布帛を、通常の方法を用いて染色加工後、縫製することにより、水着を製造することができる。得られた水着は、スイミングプール等の塩素水による劣化が少なく、耐久性が向上する。
次に、本発明のポリウレタンウレア弾性繊維の製造方法について説明する。
本発明法においては、最初に、ポリウレタンウレア重合体を溶質とする溶液を調製するのが好ましい。
これらポリウレタンウレア重合体を製造する方法はいずれの方法であってもよい。すなわち、溶融重合法でも溶液重合法のいずれでもよい。しかし、より好ましいのは溶液重合法である。溶液重合法の場合は、ポリウレタンウレア重合体にゲルなどの異物の発生が少なく、低繊度のポリウレタン弾性繊維を得やすい。また、溶液重合法の場合、溶液にする労が省け、生産効率の観点からも好ましい。
本発明で使用されるポリウレタンウレア重合体としては、分子量が1000以上8000以下のポリオールと、MDIと、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−シクロヘキシルジアミン及び2−メチルペンタメチレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも一種のジアミンとから合成された重合体であって、かつ、高温側の融点が250℃以上300℃以下のものが好ましい。
ポリウレタンウレア重合体の合成方法としては、例えば、ポリオールとMDIをまず溶融反応せしめた後、反応物をDMAc、DMF、DMSO、NMPなどやこれらを主成分とする溶剤に溶解し、次いで、前記ジアミンと反応せしめ、ポリウレタンウレア溶液とする方法等が好ましい。
また、ポリウレタンウレア重合体の高温側の融点を250℃以上300℃以下に調節することは、ポリオール、MDI、ジアミンの種類と比率をコントロールすることにより達成され得る。例えば、ポリオールの分子量が高い場合には、MDIの割合を相対的に多くすることにより高温側の融点が高いポリウレタンウレア重合体を得ることができる。ポリオールの分子量が1000以上の場合、ポリウレタンウレア重合体の高温側の融点を250℃以上とするためには、ジイソシアネートに基づくNCO基とポリオールに基づく水酸基のモル数との比率(付加比率)[=(ジイソシアネートに基づくNCO基のモル数)/(ポリオールに基づく水酸基のモル数)]を1.3以上とするのが好ましい。
なお、かかるポリウレタンウレア重合体の合成に際し、アミン系触媒や有機金属触媒を1種または2種以上混合して使用することも好ましい。
アミン系触媒としては、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−エチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N,’N’−テトラメチルヘキサンジアミン、ビス−2−ジメチルアミノエチルエーテル、N,N,N’,N’,N’−ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチル−ピペラジン、N−(2−ジメチルアミノエチル)モルホリン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N’−トリエチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノエチル)フェノール、N,N−ジメチルアミノヘキサノール、トリエタノールアミンなどが好ましい。
また、有機金属触媒としては、オクタン酸スズ、二ラウリン酸ジブチルスズ、オクタン酸鉛ジブチルなどが好ましい。
本発明法においてポリウレタンウレア溶液の濃度は、通常、30重量%以上80重量%以下の範囲とするのが好ましい。
本発明法においては、上記ポリウレタンウレア溶液に、ZnO系塩素劣化防止剤、及び、片ヒンダードフェノール化合物を、所定の含有量となるように添加する。この添加方法としては任意の方法を採用することができ、例えば、スタティックミキサーによる方法、攪拌による方法などが好ましい。各々の添加剤成分をそれぞれ単独に添加することでもよいし、あらかじめ他の数種類の添加剤を混合したスラリーを添加することでもよい。
次いで、ポリウレタンウレア重合体を溶質として含み、かつ、ZnO系塩素劣化防止剤と片ヒンダードフェノール化合物とを含有する紡糸溶液を、溶液紡糸する。その紡糸方法としては乾式紡糸でも湿式紡糸でもよいが、なかでも乾式紡糸が好ましい。乾式紡糸の方法は特に限定されるものではなく、任意の方法を採用することができる。
得られるポリウレタンウレア弾性繊維のセット性と応力緩和は、紡糸工程におけるゴデローラーと巻取機の速度比に特に影響を受けやすいので、その速度比条件は、繊維用途に応じて適宜決定するのが好ましい。本発明のポリウレタンウレア弾性繊維製造の場合は、ゴデローラーと巻取機の速度比を1.15以上1.65以下として巻き取るのが好ましい。なかでも、特に高いセット性と、低い応力緩和のポリウレタンウレア弾性繊維を製造する場合には、前記速度比を1.15以上1.40以下として巻き取るのがより好ましく、1.15以上1.35以下として巻き取るのがさらに好ましい。一方、低いセット性と、高い応力緩和のポリウレタンウレア弾性繊維を製造する場合には、前記速度比を1.25以上1.65以下として巻き取るのがより好ましく、1.35以上1.65以下として巻き取るのがさらに好ましい。
また、製造するポリウレタンウレア弾性繊維の強度を向上させる観点から、紡糸速度は450m/分以上とするのが好ましい。
以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明する。
最初に本発明における強度、伸度、応力緩和、セット性、耐塩素脆化能の測定法を説明する。
[強度、伸度、応力緩和、セット性]
強度、伸度、応力緩和、セット性は、試料糸を“インストロン”4502型引張試験機を用い、引張テストをすることにより測定した値であり、これらは下記により定義される。
5cm(L1)長の試料糸を50cm/分の引張速度で300%伸長させ回復させる操作を5回繰返した。5回目の300%伸長時の応力を(G1)とした。次に、300%伸長状態を30秒間保持し、30秒間保持後の応力を(G2)とした。次に、伸長を回復せしめ応力が0になった際の試料糸の長さを(L2)とした。さらに6回目に試料糸が切断するまで伸長し、この破断時の応力を(G3)、破断時の試料糸の長さを(L3)とした。
以下、前記特性は下記式により与えられる。
強度 =(G3)
応力緩和=100×((G1)−(G2))/(G1)
セット性=100×((L2)−(L1))/(L1)
伸度 =100×((L3)−(L1))/(L1)
[耐塩素脆化能]
次亜塩素酸ナトリウム液をイオン交換水で希釈して有効塩素濃度3ppmとし、さらに尿素を添加して尿素濃度3ppmとし、硫酸の緩衝溶液でpHを7.2に調整し、塩素水を調製した。この塩素水を28℃に温度調節した恒温槽に入れ、試料糸を5gの加重をかけて浸漬させ、試料糸が切れるまでの時間を測定した。
また、試料が編地の場合は、ヨコ方向に50%伸張した状態の編地を、上記と同じ塩素水恒温槽の中に浸漬し、編地中のポリウレタン弾性糸の切れが認められるまでの時間を測定した。
[実施例1]
分子量1800のテトラメチレンエーテルグライコールとMDIとを付加比率が1.58になるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させた。次に、エチレンジアミン及びジエチレンアミンを含むDMAc溶液を前記反応物が溶解した溶液に添加して、ポリマ中の固体分が35重量%であるポリウレタンウレア溶液(溶液A1)を調製した。
次に、溶液A1に、下記の添加剤2種を加えて2時間攪拌し、紡糸溶液B1とした。
片ヒンダードフェノール化合物: 弾性繊維中の含有量が2重量%となる量のエチレン−1,2−ビス(3,3−ビス[3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]ブチレート(“Hostanox”(登録商標)O3(Clariant Corporation 製))、
塩素劣化防止剤: 弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量の微細酸化亜鉛(本荘ケミカル(株)製)、
ゴテローラと巻取機の速度比が1.20となるようにし、540m/分のスピードで、紡糸溶液B1を乾式紡糸することにより、ポリウレタンウレア弾性繊維(44デシテックス、4フィラメント)を製造し巻き取った。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は、耐塩素脆化能が215時間と、極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。また、強度42cN、伸度476%、応力緩和27%、セット性21%と、強伸度、伸縮特性、セット性の点でも優れたものであった。
[実施例2]
“Hostanox”(登録商標)O3の弾性繊維中における含有量を1重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。その結果を併せて表1に示す。
[実施例3]
塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛の代わりに、ZnOとMgOの固溶体(MgO/ZnO=65/35)の粉体を用い、弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。その結果を併せて表1に示す。
[実施例4]
塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛の代わりに、3ZnO・ZnAl24の粉体を用い、弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。その結果を併せて表1に示す。
[実施例5]
片ヒンダードフェノール化合物として、“Hostanox”(登録商標)O3の代わりに、1,1−ビス[2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]ブタン(“Lowinox”(登録商標)44B25(Great Lakes Chemicals 製))を用い、弾性繊維中の含有量が2.5重量%となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。その結果を併せて表1に示す。
[実施例6]
片ヒンダードフェノール化合物として、“Hostanox”(登録商標)O3の代わりに、1,1,3−トリス[2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]ブタン(“Lowinox”(登録商標)CA22(Great Lakes Chemicals 製、)を用い、弾性繊維中の含有量が2.5重量%となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は極めて優れた耐塩素脆化性能を有するものであった。その結果を併せて表1に示す。
[比較例1]
実施例1で調製したポリウレタンウレア溶液A1に塩素劣化防止剤として弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量の微細酸化亜鉛(本荘ケミカル(株)製)のみを加え、2時間攪拌し、紡糸溶液B2とした。
ゴテローラと巻取機の速度比が1.20となるようにし、540m/分のスピードで紡糸溶液B2を乾式紡糸することにより、ポリウレタンウレア弾性繊維(44デシテックス、4フィラメント)を製造し巻き取った。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は、耐塩素脆化性能が低いものであった。その結果を併せて表1に示す。
[比較例2]
塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛の代わりに、MgOの粉体を用い、弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は、耐塩素脆化性能が低いものであった。その結果を併せて表1に示す。
[比較例3]
塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛の代わりに、Al(0H)3の粉体を用い、弾性繊維中の含有量が3重量%及び平均粒径が1μm以下となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維の耐塩素脆化性能は低いものであった。その結果を併せて表1に示す。
[比較例4]
無機系塩素劣化防止剤として、酸化亜鉛の代わりに、Mg3Ca(CO34(フンタイト)及びMg4(CO34・Mg(OH)2・4H2O(ハイドロマグネサイト)の50:50の混合物(英国 Microfine Minerals Ltd.製)を用い、弾性繊維中の含有量が3重量%となる量を添加した以外は、実施例1と同様にして紡糸溶液を調製し、ポリウレタンウレア弾性繊維を製造した。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維の耐塩素脆化性能は低いものであった。その結果を併せて表1に示す。
[比較例5]
実施例1で調製したポリウレタンウレア溶液A1をそのまま紡糸溶液とし、ゴテローラと巻取機の速度比が1.20となるようにし、540m/分のスピードで乾式紡糸することにより、ポリウレタンウレア弾性繊維(44デシテックス、4フィラメント)を製造し巻き取った。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維は、耐塩素脆化性能が極めて低いものであった。その結果を併せて表1に示す。
Figure 2006028669
[実施例7]
実施例1で製造したポリウレタンウレア弾性繊維と、ポリヘキサメチレンアジパミドを溶融紡糸して得られたポリアミド繊維(55.6デシテックス/17フィラメント)とを用いて通常の方法で経編みの2ウェイトリコットを作製した。さらに、このトリコット編地を染色仕上げ加工した後、縫製し、水着を作製した。
染色したトリコット編地は耐塩素脆化能が165時間と優れたものであり、風合いも優れたものであった。また、得られた水着を実際のスイミングプールで実着用テストした結果、ポリウレタン弾性糸の糸切れが認められるまでの時間が154時間(4着の平均値)と耐久性に優れていた。
[比較例6]
比較例1で製造したポリウレタンウレア弾性繊維と、実施例7で用いたポリアミド繊維とを用いて、実施例7と同様にトリコット編地及び水着を作製した。染色後のトリコット編地の耐塩素脆化能は87時間と短く、水着の実着用テストでも80時間でポリウレタン弾性糸の糸切れが認められた。
本発明のポリウレタンウレア弾性繊維は、種々の用途で使用することができる。なかでも、他の繊維と交編織して伸縮性布帛にすることが好ましく、さらに、染色仕上げ加工後、縫製して水着等の製品とするのが好ましい。

Claims (11)

  1. ポリウレタンウレア重合体から構成される弾性繊維であって、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が約300以上である片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤とを含有することを特徴とするポリウレタンウレア弾性繊維。
  2. ZnOを含む金属系固溶体が、ZnOとMgOの固溶体、及び/又は、ZnOにAlが固溶した酸化亜鉛系固溶体であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンウレア弾性繊維。
  3. ZnOを含む金属複合酸化物が、xZnO・ZnAl24(ただしxは2〜5の整数を示す。)であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンウレア弾性繊維。
  4. 片ヒンダードフェノール化合物を0.15〜3重量%含有し、かつ、塩素劣化防止剤を0.1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維。
  5. 片ヒンダードフェノール化合物が、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも2つ含み、かつ、ビスエステル、アルキリデンから選択される骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維
  6. 片ヒンダードフェノール化合物が、エチレン−1,2−ビス(3,3−ビス[3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]ブチレート)、1,1−ビス(2−メチル−5−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)ブタン、及び、1,1,3−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4ヒドリキシフェニル)ブタン)のうちのいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維
  7. 片ヒンダードフェノール化合物の含有量が0.5〜2重量%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維を含有することを特徴とする伸縮性布帛。
  9. 請求項8に記載の伸縮性布帛からなることを特徴とする水着。
  10. ポリウレタンウレア重合体を溶質とする重合体溶液に、片ヒンダードのヒドロキシフェニル基を少なくとも1個有する分子量が約300以上である片ヒンダードフェノール化合物と、ZnO、ZnOを含む金属系固溶体、及び、ZnOを含む金属複合酸化物のうちのいずれか1種以上の塩素劣化防止剤とを含有させた紡糸溶液を、溶液紡糸することによりポリウレタン弾性繊維を製造することを特徴とするポリウレタンウレア弾性繊維の製造方法。
  11. 紡糸方法が乾式紡糸であることを特徴とする請求項10に記載のポリウレタンウレア弾性繊維の製造方法。

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