JP2006028377A - インク組成物及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エチレン性不飽和モノマー、着色剤及び重合開始剤を含有する組成物であって、600nm以上の光の照射により重合硬化することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
【選択図】 なし
Description
ところが、これらの水性インクの場合、耐水性はある程度向上するものの十分とはいい難く、該水性インク中の顔料や分散染料の分散物の保存安定性に欠け、インク吐出口での目詰まりを起こし易い等の問題がある。更に、写真画質用紙においては、前記顔料や染料を用いたインクは浸透性に乏しく、手で擦ると表面から前記顔料や染料が剥離し易いという問題もある。
また、ポリマーに塩形成基とポリアルキレンオキサイド基を導入することで、着色性、耐擦過性に優れたインクが提案されている(例えば、特許文献4参照)が、指による耐擦過性は良いものの、消しゴム擦りのような高レベルの耐擦過性は不十分である。
さらに、高沸点有機溶媒と染料を用いることで、色調や耐擦過性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)が、高レベルの画像耐久性が要求される場合は不十分であった。
しかしながら、現在発表されている紫外線硬化型インク組成物(特許文献6参照)は、インク組成物自体に紫外線遮光性があるため、紫外線域光源の高照度露光により対応されているが、高出力光源はコストがかかる上に照射によりオゾンや熱が発生し、経済性、安全性に問題があり、上記問題も十分解決されていない。
以上の通り、取扱性、臭気、安全性、経済性を具備すると共に、保存安定性に優れ、従って、インクに適用した場合に、ノズル先端での目詰まりがなく吐出安定性に優れ、発色性、色調(色相)に優れ、前記写真画質用紙を用いた場合でもインク浸透性に優れ、印字後の耐水性、特に画像保存性(特に耐光性、耐オゾン性)、耐擦過性に優れ、高濃度で高画質の記録を可能とするンク組成物は未だ提供されていないのが現状である。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
本発明に用いるエチレン性不飽和モノマー(以下、本モノマーと称することがある)としては、紫外線、熱または電子線等のエネルギー付与によって固体化する重合性のエチレン性二重結合を有する化合物である。このうち疎水性のエチレン性不飽和モノマーが好ましい。疎水性とは、水に対して10%以下の溶解度を有することを意味し、好ましくは3%以下の溶解度を有することを意味する。モノマーとしては、エチレン性不飽和基を1個有するいわゆる単官能の化合物(以後、単官能モノマーと記す)であっても良いし、2官能以上の化合物(以後、多官能モノマーと記す)であっても良いし、単官能モノマーと多官能のモノマーのそれぞれ1種以上を併用しても良い。モノマー種の選択は、着色微粒子の粘度やモノマーを重合した後のポリマーの物性制御(油溶性染料との相溶性、強度、基材との接着性など)を目的として、適宜選択する事ができる。
2.3x10-13[m3(STP)・m/(s・m2・kPa) ]以下のものが好ましい。
本発明において、重合後のポリマーの酸素透過係数は下記に示す公知の酸素電極法を用いて測定した値である。
有機化合物の酸素透過係数の測定法は成書に述べられており、例えば高分子と水分(高分子学会編、幸書房、昭和47年発行)の283頁から323頁に詳しく記載されている。本発明ではこの中で流動性の化合物も測定可能である酸素電極法を用いて酸素透過係数を算出した。測定には、酸素分析装置 (model 3600,隔膜2956A 25μm, オービスフェアラボラトリーズジャパンインク製)を用いた。測定する化合物を25度、湿度50%の条件で検出ヘッド上に均一な膜状に固定し、電極で検出した酸素濃度を、標準透過サンプルを用いて検量することで酸素透過係数を算出した。
重合後のポリマーの酸素透過係数を低下させるモノマーとしては、例えば、N−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、4-ヒドロキブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、2−クロロエチルアクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
PA-2) n-ブチルアクリレート/4−ヒドロキシブチルアクリレート共重合体(70:30)Mw=22200酸素透過係数:1.26
PA-3) n-ブチルアクリレート/2−クロロエチルアクリレート共重合体(70:30)Mw=30600酸素透過係数:1.20
PA-4) n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート共重合体(70:30)Mw=33000
酸素透過係数:1.25
PA-5) n-ブチルアクリレート/4-ヒドロキシエチルアクリレートグリシジルエーテルの共重合体 (70:30) Mw=18200酸素透過係数:1.72
PA-6) n-ブチルアクリレート/フェノキシエチルアクリレートクリレートの共重合体(70:30)MW=18500酸素透過係数:1.47
PA-7) n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミドの共重合体 (90:10)Mw=30600酸素透過係数:2.11
PA-8) n-ブチルアクリレート/N-イソプロピルアクリルアミドの共重合体 (90:10)Mw=30300酸素透過係数:2.15
PA-9) メチルアクリレート/M-90G(新中村化学(株)製)の共重合体 (70:30)Mw=2
5800酸素透過係数:2.48
PA-10)n-ブチルアクリレート/N-イソプロピリアクリルアミド共重合体 (70:30)Mw=30600酸素透過係数:0.09
PA-11)n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミドの共重合体 (50:50)MW=25900酸素透過係数:0.16
本発明において、重合開始剤は、有機色素と有機ホウ素化合物とを含むものが好ましい。
(有機色素)
本発明に用いる有機色素は、公知の化合物の中から適宜選択することができるが、中でも600〜1000nmに最大吸収波長を有する有機色素であることが好ましい。上記波長領域にある有機色素から所望の任意の色素を選択し、用いる光源に適合するよう感光波長を調整することによって高感度を得ることができ、また、画像露光に用いる光源に青色、緑色、赤色の光源や赤外レーザー等を好適に選択することができる。
本発明に使用する光重合性組成物に含まれる有機ホウ素化合物は、下記一般式(I)
で表される有機ホウ素化合物である。
該有機ホウ素化合物としては、特開昭62−143044号公報、特開平9−188685号公報、特開平9−188686号公報、特開平9−188710号公報、特願平11−108466号明細書に記載の有機ホウ素化合物が挙げられる。該有機ホウ素化合物を上記有機色素と共存させることによって、その分光吸収波長領域の露光光源に効率よく感応するため、高感度化が図られ、かつ600nm以上にある任意の光源を用いてラジカルの発生を制御することができる。
着色剤としては、染料及び顔料が挙げられ、この内、水に不溶性の顔料や油溶性染料が好ましく、特に油溶性染料(油溶性色素)が好ましい。
本発明のインクにおいては、油溶性染料は1種を単独で用いてもよく、また数種類を混合して用いてもよい。更に、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、他の水溶性染料や分散染料、顔料等の着色材が含有されていてもよい。
上記アルキル基の具体例としては、例えば、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、及び4−スルホブチルが好適に挙げられる。
上記シクロアルキル基の具体例としては、例えば、シクロヘキシルが好適に挙げられる。
上記アラルキル基の具体例としては、ベンジル、及び2−フェネチルが好適に挙げられる。
上記アリール基の具体例としては、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、及びm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが好適に挙げられる。
上記アルキルチオ基の具体例としては、メチルチオ基、及びエチルチオ基が好適に挙げられる。
上記アリールチオ基の具体例としては、例えば、フェニルチオ基及びp−トリルチオが好適に挙げられる。
R1、R3、R5及びR8で表されるアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基及び無置換のアルコキシ基が含まれる。上記アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜20のアルコキシ基が好ましく、上記置換基の例としては、ヒドロキシル基、及びイオン性親水性基が含まれる。
上記アルコキシ基の具体例としては、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、及び3−カルボキシプロポキシが好適に挙げられる。
上記アリールオキシ基の具体例としては、例えば、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ及びo−メトキシフェノキシが好適に挙げられる。
R8で表されるアシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基及び無置換のアシルアミノ基が含まれる。上記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2〜20のアシルアミノ基が好ましく、上記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。
上記アシルアミノ基の具体例としては、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド及び3、5−ジスルホベンズアミドが好適に挙げられる。
前記スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜20のスルホニルアミノ基が好ましく、置換基の例には、メチル基、エチル基、iso-プロピル基、n−ブチル基、。iso-ブチル基、tert-ブチル基が含まれる。
前記スルホニルアミノ基としては、例えば、メチルスルホニルアミノ、及びエチルスルホニルアミノが好適に挙げられる。
上記アルコキシカルボニルアミノ基の具体例としては、エトキシカルボニルアミノが好適に挙げられる。
上記ウレイド基の具体例としては、例えば、3−メチルウレイド、3、3−ジメチルウレイド及び3−フェニルウレイドが好適に挙げられる。
上記アルコキシカルボニル基の具体例としては、例えば、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルが好適に挙げられる。
前上記ルバモイル基の具体例としては、例えば、メチルカルバモイル基及びジメチルカルバモイル基が好適に挙げられる。
R8で表されるスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基及び無置換のスルファモイル基が含まれる。上記置換基の例には、アルキル基が含まれる。
上記スルファモイル基の具体例としては、例えば、ジメチルスルファモイル基及びジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が好適に挙げられる。
R2、R8で表されるアシル基には、置換基を有するアシル基及び無置換のアシル基が含まれる。上記アシル基としては、炭素原子数が1〜20のアシル基が好ましく、上記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。
上記アシル基の具体例としては、アセチル及びベンゾイルが好適に挙げられる。
上記置換アミノ基の具体例としては、メチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ及び2−クロロアニリノが好適に挙げられる。
上記置換基としては、イオン性親水性基、炭素原子数が1〜12のアルキル基、アリール基、アルキル又はアリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルファモイル基、スルホンアミノ基、カルバモイル基、及びアシルアミノ基等が挙げられ、上記アルキル基及びアリール基等は更に置換基を有していてもよい。
特に好ましい構造としては、特開2002−121414号の段落番号[0084]〜[0122]に記載されている一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料が挙げられ、その具体例としては、特開2002−121414号の段落番号[0123]〜[0132]の化合物が挙げられる。尚、上記一般式(3)及び(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインクやレッドインク等のいかなる色のインクに用いてもよい。
特に好ましい構造としては、特開2002−121414号の段落番号[0133]〜[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料が挙げられ、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましく挙げられる。その具体例としては、特開2002−121414号の段落番号[0198]〜[0201]の化合物が挙げられる。尚、上記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインク等のいかなる色のインクに用いてもよい。
本発明の組成物には、前記のエチレン性不飽和モノマー、着色剤及び重合開始剤以外に、組成物自身の粘度や極性の調整、重合活性の調整の目的で、高沸点の疎水性有機溶媒やポリマーを適宜含むことができる。
本発明のインク組成物としては、前期エチレン性不飽和モノマー、着色剤(好ましくは油溶性染料)、重合開始剤等を攪拌混合して製造される非水系(油性)のインク組成物がある。
また、これら油性成分を水性媒体に分散してなるインク組成物もある。
後者のインク組成物の製造法としてはは、前期エチレン性不飽和モノマー等を乳化分散させる方法が挙げられる。この乳化分散法としては、該モノマーを含有する有機溶媒相に水を添加すること、並びに、水中に該有機溶媒相を添加すること、のいずれかにより、該モノマーを乳化させ微粒子化させる方法が好適に挙げられる。
前記浸透促進剤としては、例えば、エタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等が挙げられる。前記浸透促進剤は、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)等を生じない範囲内で含有され、インク組成物中に5〜30質量%程度含有されれば通常十分な効果を発揮する。
本発明の画像形成方法は、本発明のインク組成物を被記録材にインクジェット記録法により画像記録を行なう工程とその後に600nm以上の光の照射によりエチレン性不飽和モノマーを重合させる工程を有することを特徴とする。
ここではインクジェットプリンターによるインクジェット記録方法を使用するのが好ましい。前記インクジェット記録方法においては、前記インク組成物を用いて被記録材に記録を行うが、その際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。その後に疎水性エチレン性不飽和モノマーを重合させる方法は600nm以上の光の照射による。600nm以上の光線を照射する光源としては、YLF固体レーザー、半導体レーザー、LED等が使用できる。
被記録材としては特に制限はなく、公知の被記録材、例えば、普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。前記被記録材の中でも、インクジェット専用紙が好ましく、例えば、特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報、等に記載されているものがより好ましい。
窒素ガスで置換した300mLの三径フラスコにエタノール25部を加えた。65℃に昇温後、アゾビスバレロニトリル(V−65)0.23部を加えた。
次いで、アクリル酸n−ブチル25部、t−ブチルアクリルアミド25部、エタノール50部の混合溶液を2時間かけて滴下した。続く2時間の反応後、V65 0.10部を後添加し、73℃に昇温した。さらに2時間の反応後、目的とする固形分濃度42%のポリマー溶液を得た(MW=29000)。
以下、これをポリマー溶液(PA-11)と略記する。
<非水系インクジェット記録用マゼンタインク101の作製>
モノマー:n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミド=50/50
(PA-11ポリマー原料) 3.0g
モノマー:DPCA60(日本化薬製) 1.0g
モノマー:1,6ヘキサンジオールジアクリレート
(HDDA ダイセル・ユーシービー製) 16.0g
N-エチルジエタノールアミン 0.6g
光重合開始剤:
有機色素1−9 0.2g
有機ホウ素化合物 A−12 0.15g
着色剤:M−1 0.8g
以上の成分を撹拌混合し、マゼンタインク101を得た。
マゼンタインク101の調整において、油溶性染料の種類、モノマーの種類、開始剤の種類、開始剤の使用量を下表1の如く変更した以外は、マゼンタインク101と同じ用にして本発明の非水系インクジェット記録用インク102〜111及び比較例112から116を作製した。
イルガキュアー1870:(ヒ゛ス(2,6-シ゛メトキシヘ゛ンソ゛イル)-2,4,4-トリメチル-ヘ゜ンチルフォスフィンオキサイト゛/1-ヒト゛ロキシ-シク ロヘキシル-フェニル-ケトン=70/30混合物)
作製したインク101〜116をインクジェットプリンター(マイクロジェット社製 試験器、印字密度:300dpi、打滴周波数:4KHz、ノズル数:64)でアート紙上に濃度〜OD=1.0になるように印字してから、次の露光条件で露光処理した。
1:波長657nmの半導体励起のYLF固体レーザー露光処理
2:波長780nmの半導体レーザー露光処理
3:波長830nmの半導体レーザー露光処理
4:ヘッド直下でDeep UVランプ(ウシオ製 SP-7)で露光処理
カートリッジをプリンタにセットし、全ノズルからのインクの吐出を確認した後、A4用紙10枚に画像を出力し、印字の乱れを以下の基準で評価した。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れが無かった。
B:印刷開始から終了までに時々印字の乱れが発生した。
C:印刷開始から終了まで印字の乱れがあった。
印刷面を指で触り、
ベタツキが無いものを (A)
若干べたつくものを (B)
著しくべたつくものを(C)
と三段階で官能評価した。
前記画像を形成したアート紙を、画像印字後、30分間経時した画像について、消しゴムで10往復擦り、変化を観察した。濃度の低下がまったくないものをA、濃度の低下が僅かに生じたものをB、濃度の低下が多いものをCとして、三段階で評価した。
前記画像を形成したアート紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を用いて、キセノン光(85000lx)を4日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。尚、前記反射濃度は、〜1.0で測定した。色素残存率が90%以上の場合をA、89〜80%をB、79〜70%未満をC、69〜50%をD、49%未満をEとして五段階で評価した。
耐オゾン性については、オゾン濃度5.0ppmの条件下に試料を3日間保存する前後での濃度を、X-rite 310にて測定し染料残存率を求め評価した。
色素残存率が90%以上の場合をA、89〜80%をB、79〜70%未満をC、69〜50%をD、49%未満をEとして五段階で評価した。
上記結果を下記表3にまとめた。
<水系インクジェット記録用マゼンタインク201の作製>
染料(M-1) 0.45g
n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミド=50/50
(PA-11ポリマー原料) 4g
光重合開始剤:
有機色素1-9 0.04g
有機ホウ素化合物:A-12 0.03g
N-エチルシ゛エタノールアミン 0.04g
得られた乳化物と下記の素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水系インクジェット記録用マゼンタインク201を調製した。
・ジエチレングリコール 5部
・グリセリン 15部
・ジエタノールアミン 1部
・オルフィンE1010 1.1部
・水 全体で100部になる量
水系インクジェット記録用インク201の調製において、油溶性染料の種類とモノマーの種類、使用比率を下表3の如く変更した以外は、水系インクジェット記録用インク201と同じにして本発明の水系インクジェット記録用インク202〜208を作成した。重合開始剤の量は、重合性エチレン性不飽和モノマーの量に対して、〜10%質量比となるように使用した。さらに、同様にして比較用水系インクジェット記録用インク209〜211を作成した。水系インクジェット記録用インク201〜211において、最終インク中のジエチレングリコール、グリセリン、その他の添加剤の濃度は一定である。
作製したインク201〜211を、インクジェットプリンターPX−V700(EPSON(株)製)のカートリッジに充填し、同機を用いて、インクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩」(富士写真フイルム(株)製)に画像を記録したのち、実施例1の各露光条件で露光処理した。
得られた画像について以下の評価を行った。評価結果を表5に示す。
カートリッジをプリンタにセットし、全ノズルからのインクの吐出を確認した後、A4用紙10枚に画像を出力し、印字の乱れを以下の基準で評価した。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れが無かった。
B:印刷開始から終了までに時々印字の乱れが発生した。
C:印刷開始から終了まで印字の乱れがあった。
記録した画像のベタツキを評価し、べたつきが全くない物をA(良好)、若干のべたつきがあるが接触した物を汚すほどではないものをB(許容)、べたつきに問題のあるものをC(不良)として3段階で評価した。
印字、加熱終了後、30分経過した画像について、消しゴムで擦って、画像の濃度変化の有無を目視で評価した。濃度変化が殆ど観測されないものをA(良好)とし、濃度変化を観測したものをB(不良)とした。
前記画像を形成したフォト光沢紙を、1時間室温乾燥した後、30秒間水に浸漬し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みがないものをA、滲みが僅かに生じたものをB、滲みが多いものをCとして、三段階で評価した。
前記画像を形成したフォト光沢紙に、ウェザーメーター(アトラスCi65)を用いて、キセノン光(85000lx)をTACフイルターを通して7日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。色素残存率が85%以上の場合をA、70%以上85%未満をB、70%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
耐オゾン性については、オゾン濃度5.0ppmの条件下に試料を3日間保存する前後での濃度を、X-rite 310にて測定し染料残存率を求め評価した。
色素残存率が90%以上の場合をA、89〜80%をB、79〜70%未満をC、69〜50%をD、49%未満をEとして五段階で評価した。
Claims (8)
- エチレン性不飽和モノマー、着色剤及び重合開始剤を含有する組成物であって、600nm以上の光の照射により重合硬化することを特徴とするインクジェット記録用インク組成物。
- 重合開始剤が、有機色素と有機ホウ素化合物とを含むものである請求項1記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 有機色素が、カチオン性、アニオン性及びノニオン性の色素から選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2記載のインクジェット記録用インク組成物。
- エチレン性不飽和モノマーが、重合後のポリマーの酸素透過係数が2.6x10-13[m3(STP)・m/(s・m2・kPa) ]以下であるエチレン性不飽和モノマーである請求項1、2又は3記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 着色剤が油溶性染料である請求項1〜4の何れか1項記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 油溶性染料の酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である請求項5記載のインクジェット記録用インク組成物。
- エチレン性不飽和モノマー、着色剤及び重合開始剤を含有する液が水性媒体中に乳化分散していることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載のインクジェット記録用インク組成物。
- 請求項1〜7の何れか1項記載のインク組成物を被記録材にインクジェット記録法により画像記録を行なう工程と、その後に600nm以上の光の照射によりエチレン性不飽和モノマーを重合させる工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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