JP2006027185A - ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】表面強度の向上した外観の優れたヒートシール性の2軸延伸ポリオレフィン系発泡フイルムを提供する。
【解決手段】本発明の積層ポリオレフィン系発泡フィルムは、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成されている。そして、該表面層(B)及び中間層(C)が実質的に発泡しておらず、かつ、中間層(C)に、シール層(D)を形成する樹脂の少なくとも一種類を、30重量部以上70重量部以下含有している。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒートシール性を付与したポリオレフィン系発泡フィルムに関し、さらに詳しくは高いヒートシール強度と、発泡による低比重化を両立することを特徴とする、各種包装材料構成要素として使用した場合に有用なヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムに関するものである。
一般的に、包装材料は、内容物の種類等の目的・用途に応じて隠蔽性、バリア性、美観性などの性質を考慮し、適当な素材・構成が選択される。
そのような包装材料としての重要な特性のひとつとしてヒートシール性が挙げられる。現状有るヒートシール性を有するフィルムとしては、(1)各種延伸フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等)を基材とし、ヒートシール性を有するシーラントフイルム(無延伸ポリプロピレン、ポリエチレンなど)をラミネートした積層フィルム、(2)シーラント樹脂と、ポリプロピレン等とを共押出しし、延伸することで得る積層フィルムが主流である。特許文献1ではA/B、A/B/A、またはA/B/Cの2層または3層からなるポリオレフィン系低温シール性フイルムについて紹介している。
また、包装材料としての重要な特性として隠蔽性も挙げられる。包装用フィルムの隠蔽性付与の方策として (1)印刷、(2)顔料や着色剤等の練り込み、添加、(3)発泡剤添加による延伸時の発泡の利用などが挙げられるが、クッション性、断熱性も合わせて付与出来る方法として発泡剤の添加は主流の一つといえる。
また延伸時の発泡による隠蔽性付与においては、その樹脂を非相溶状態にしておくことでパール調やマット調といった特殊な外観を形成可能なことはすでに公知となっている。このように包装用フィルムの、隠蔽性・クッション性・断熱性・特殊な外観の付与、軽量化を達成する手段として、発泡剤の添加によるフィルムの発泡は有用である。特許文献2ではポリプロピレン、ポリプロピレンを主成分とする共重合体、無機質フィラ−を含有することを特徴とする、真珠様光沢性を有する二軸延伸ポリプロピレン系フイルムが紹介されている。
上記で述べたように、包装材料として、ヒートシール性付与と発泡剤の添加による特性付与は最も重要な特性の一つであるが、これらを高い水準で両立するフィルムのデザインは難しい。すなわち、ヒートシール性発泡フィルムでは、発泡により発生したボイドのため、非発泡フィルムと比較して層間強度が低く、そのため、ヒートシールした基材を剥離する際、シール層界面ではなく層間における剥離が発生するため、シール強度としては低い値となってしまう。
以前、我々は、高いシール強度と低比重性を両立する二軸延伸ポリプロピレン系発泡フイルムとして、発泡層、中間層、シール層からなる3種3層構成のヒートシール性発泡フイルムを提案してきた。
詳しくは発泡層とシール層間に中間層を設け、該中間層に、シール層を形成する樹脂の少なくとも一種類を含有し、かつ、中間層が、実質的に発泡していないことを特徴とするフイルムを提案した。
特開平7−24980号公報 特許第3281410号公報
しかし、上記組成のヒートシール性二軸延伸ポリプロピレン系発泡フイルムでは、発泡層が表面に露出するため、外観が悪く、またテープ剥離時に層間剥離が発生するなど表面強度が弱い点が欠点として挙げられる。
本発明は、上記の様な事情に着目してなされたものであり、その目的は、表面強度の向上した外観の優れたヒートシール性の2軸延伸ポリオレフィン系発泡フイルムを提供しようとするものである。
上記問題を解決することができた本発明に係る2軸延伸ポリオレフィン系フィルムとは、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(B)及び中間層(C)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、中間層(C)に、シール層(D)を形成する樹脂の少なくとも一種類を、30重量部以上70重量部以下含有することを特徴とする、ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムである。
さらに好ましくは表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの10〜40%、20〜70%、10〜40%、5〜20%であることを特徴とするヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムである。
上記の様に、本発明に係るヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムでは、層間強度の向上が起因となるヒートシール性の向上及び外観に光沢があり、表面強度の良化を達成することが可能となる。
本発明に係るヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムは、層間強度の高いことに起因してヒートシール性が良好であるとともに、外観に光沢があり、表面強度が非常に高い。
以下、本発明のヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの実施の形態を説明する。
本発明における表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成されたヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)に使用されるベースポリマーは、プロピレンを主たるモノマー単位として含むものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと共重合可能なα―オレフィン、すなわち、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめた共重合体を使用することができる。該共重合体においてはプロピレンが90モル%以上の重合体であることが好ましい。また上記ポリプロピレン樹脂はメルトインデックス(MI、JIS−K−7210;230℃、2.16kg荷重)が0.5〜40g/10分、特に1〜15g/10分のものが好ましい。また融点は一般的に120〜180℃、好ましくは150〜170℃である。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)に使用される発泡剤としては、炭酸カルシウム、シリカ等の無機質系フィラー、ポリメチルアクリレート等の有機質系フィラーが好ましい。特に好ましくは炭酸カルシウムである。また、発泡剤の配合量としては10重量%〜20重量%が好ましく、特に15重量%〜20重量%であることが好ましい。発泡剤が10重量%未満では良好な発泡が得られず、低比重化が困難となり、20重量%より多いとボイド率が高すぎ、層間強度が悪化する。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの発泡層(A)には本発明の効果を損なわない範囲であれば、隠蔽性、滑り性、生産性等を向上させる手段として、無機質あるいは有機質の微細粒子を配合することも可能である。無機質微細粒子としては、二酸化珪素、炭酸カルシウム、二酸化チタン、タルク、カオリン、雲母、ゼオライトなどが挙げられ、これらの形状は、球状、楕円状、円錐状、不定形と種類を問うものではなく、その粒子径もフィルムの用途、使用法により所望のものを使用配合することができる。
有機質の粒子としては、アクリル、アクリル酸メチル、スチレン−ブタジエン、などの架橋体粒子を使用することができ、形状、大きさに関しては無機質微細粒子と同様に様々なものを使用することが可能である。また、これら無機質あるいは有機質の微細粒子表面に各種の表面処理を施すことも可能であり、また、これらは単独で使用し得るほか、2種以上を併用することも可能である。
また、通常ポリオレフィンフイルムに配合される公知の安定剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、加工助剤、可塑剤も適宜配合できる。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムのシール層(D)に使用されるポリマーとしては、アイソタクチックポリプロピレンよりも低い融点を持つ、ポリプロピレンとα−オレフィン、すなわち、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめたコポリマー、もしくはターポリマーを用いることが好ましい。これらのコポリマー、ターポリマーは必ずしも1種である必要はなく、用途、目的によって2種類以上を混合しても良い。この場合、用いるコポリマー、ターポリマーの融点がポリプロレンと同等もしくはそれ以上であると、シール開始温度の上昇、シール強度の減少などが発生し、本発明の目的の一つに挙げられる良好なシール性が達成できなくなる。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムのシール層(D)に使用されるポリマーとしては、アタクチックポリプロピレン樹脂を用いても良い。この場合も上記コポリマー、ターポリマーと同様に、融点がアイソタクチックポリプロピレンと同等もしくはそれ以上であると、シール開始温度の上昇、シール強度の減少などが発生し、本発明の目的の一つに挙げられる良好なシール性が達成できなくなる。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの中間層(C)及びに使用されるポリマーとしては、上記シール層(D)を形成する樹脂の、少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂種を30重量部以上70重量部以下含有することが好ましい。
中間層(C)に、シール層(D)を形成する樹脂の、少なくとも1種のポリオレフィン系樹脂種を30重量部以上70重量部以下含有することで、高い層間強度を得ることが可能になる。30重量部以下では層間強度の向上効果が少なく、また、70重量部以上ではフイルムの強度不足、フイルムのブロッキングが発生する。また、該中間層(C)においては実質的に発泡していないことが好ましい。中間層が発泡することで、層間強度が低下し、本発明の目的の一つに挙げられる良好なシール性が達成できなくなる。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの中間層(C)には本発明の効果を損なわない範囲であれば、隠蔽性、滑り性、生産性等を向上させる手段として、無機質あるいは有機質の微細粒子を配合することも可能である。無機質微細粒子としては、二酸化珪素、二酸化チタン、ゼオライト等が挙げられ、これらの形状は、球状、楕円状、円錐状、不定形と種類を問うものではなく、その粒子径もフィルムの用途、使用法により所望のものを使用配合することができる。
該ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムの表面層(B)に使用されるベースポリマーは、プロピレンを主たるモノマー単位として含むものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンと共重合可能なα―オレフィン、すなわち、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、4−メチルペンテン−1などを共重合せしめた共重合体を使用することができる。該共重合体においてはプロピレンが90モル%以上の重合体であることが好ましい。また上記ポリプロピレン樹脂はメルトインデックス(MI、JIS−K−7210;230℃、2.16kg荷重)が0.5〜40g/10分、特に1〜15g/10分のものが好ましい。融点は一般的に120〜180℃、好ましくは150〜170℃である。融点が低いと本発明の狙いである、表面の光沢性付与が困難となる。また、該表面層(B)においては実質的に発泡していないことが好ましい。表面層が発泡することで、表面平滑性が低下し、本発明の目的の一つに挙げられる外観の良化が達成できなくなる。
この時のフィルム厚みは、その用途や使用方法によって異なるが、包装フィルムとしてのポリプロピレン系発泡フィルムは一般的に10〜200μm程度であり、機械的強度やハンドリングの点において、より好ましくは、20〜150μm程度である。また、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの10〜40%、20〜70%、10〜40%、5〜20%が好ましい。この場合、発泡層(A)の厚みが薄い場合、発泡不足となり、低比重化できず、一方、厚みが厚い場合ボイド率が増加し、層間強度の低下を招く。また、中間層(C)の厚みが薄いと、層間強度が低下し、厚みが厚いと発泡不足となり、低比重化できない。シール層(D)の厚みが薄い場合、シール強度の低下が起こり、一方、厚みが厚い場合発泡不足となり、低比重化できない。表面層(B)の厚みについても厚みが薄いと光沢性低下して外観悪化し、厚みが厚いと発泡不足となり、低比重化できない。
尚、本発明における樹脂組成にて表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成されたヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを製膜する方法は、特に限定低されるものではなく、通常の押し出し機、例えばTダイ法などで原反を製膜し、適宜、所望の温度、倍率で延伸することができる。例えば、一般的なポリオレフィンの場合の製膜条件となんら変わるものではなく、押し出し温度150〜300℃の温度で溶融押し出しした樹脂組成物を、10〜100℃の冷却ロールで固化させたシートに延伸を施すことによって得られる。
但し、本発明のフィルムは3種類の樹脂層を積層することが必須であり、その積層方法は、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)をそれぞれ別々の押し出し機より溶融混錬し、Tダイ内で積層した上で押し出すことが好ましい実施態様である。
延伸工程では、面積倍率で8〜50倍程度、好ましくは10〜40倍程度に延伸することができる。また、延伸方法は、1軸延伸、2軸延伸を問うものではなく、2軸延伸の場合も、同時2軸延伸法、逐次2軸延伸法、インフレーション法などで実施することができるが逐次2軸延伸が一般的である。
次に本発明の内容および効果を実施例によって説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり以下の実施例に限定されるものではない。尚、本明細書中における特性値の測定方法は以下の通りである。
(ヒートシール強度)
JIS Z1707に準拠してシール強度測定実施した。具体的な手順を簡単に以下に記す。ヒートシーラーにて、サンプルのシール層面同士を接着。該接着サンプルを、引張強度試験機(東洋測機社製:商品名テンシロンUTM)を使用して、T時剥離強度の測定を行った。この時のシール圧力は10N/cm、シール時間は1秒、シール温度は130℃、引張速度は200mm/分、試験片幅は15mm幅である。単位はN/15mmで示す。
(比重)
サンプルを280mm×400mmのサイズにカットし、化学天秤にて重さを測定する。その後ダイヤルゲージを用いて厚みを測定する。それらの結果を以下の式(1)に当てはめ算出する。
見かけ比重(g/cm)=重さ(g)/(面積(cm)×厚み(μm)) (1)
(全光線透過率)
JIS K7105に準拠して全光線透過率を測定した。
(フイルム強度)
JIS K7127に準拠して引張り強度、F−5値を測定した。F−5値とはフイルム5%歪み時の引張り応力であり、フイルムの腰感を表す尺度として用いる。単位はMPaで示す。
(光沢度)
JIS K7105に準拠して光沢度(45℃)を測定した。
(テープ剥離)
セロハンテープ(ニチバン製 15mm幅)をフィルムサンプルに貼着後、急激剥離し、層間剥離もしくは凝集破壊の有無・程度を目視で確認する。
[実施例1]
本実施例としては、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成された発泡フィルムであり、表面層(B)と中間層(C)は、同一の押出し機から押出しし、ダイス前のアダプターにて分流させた同一の樹脂組成物からなる構成である。詳細には一方の押し出し機より発泡層(A)としてポリプロピレン単独重合体(MI=2.5g/10分)45重量部、炭酸カルシウム含有マスターバッチ(ポリプロピレン50%、ポリスチレン25%、炭酸カルシウム25%)40重量部、二酸化チタンマスターバッチ(ポリプロピレン40%、二酸化チタン60%)15重量部を混合後、250℃の樹脂温度で溶融押し出しし、もう一方の押し出し機により表面層(B)及び中間層(C)として、ポリプロピレン35重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MI=3g/10分、エチレン成分2%、ブテン成分5%のターポリマー)35重量部、二酸化チタンマスターバッチ(ポリプロピレン40%、二酸化チタン60%)30重量部にアンチブロッキング剤を2000ppm添加し、240℃の樹脂温度にて溶融押し出しし、さらにもう一方の押し出し機よりシール層(D)として、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MI=3g/10分、エチレン成分2%、ブテン成分5%のターポリマー)70重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MI=3g/10分、エチレン成分2%、ブテン成分5%のターポリマー)30重量部にアンチブロッキング剤として炭酸カルシウム粒子(平均粒子径5μm)1500ppmを添加し、260℃の樹脂温度で溶融押し出しし、Tダイ内にて、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)、シール層(D)を積層し、60℃の冷却ロールにて冷却固化し未延伸シートを得た。引き続き、130℃に加熱された金属ロール間で、周速差を利用してタテ方向に4.5倍延伸し、さらにテンター延伸機に導入し、ヨコ方向に9.0倍の延伸を行った上で、フィルムワインダーにより巻き取ってフィルムを得た。最終的なフィルム厚みは、30μmである。また表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの17%、59%、17%、7%であった。
本フィルムは、高いシール強度と低比重性を両立し、外観良好であり、かつ表面強度の強いフィルムであった。フィルムの層構成を表1に示し、特性値を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の3層構成に変更した以外は全く同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、光沢性悪く、外観の悪いフイルムとなった。またテープ剥離評価の結果、表面強度の弱いフィルムとなった。フィルムの層構成を表1に示し、特性値を表2に示す。
[比較例2]
実施例1において、層構成を、シール層(D)、発泡層(A)、シール層(D)に変更した以外は全く同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、シール強度、光沢性が悪いフィルムとなった。フィルムの層構成を表1に示し、特性値を表2に示す。
[比較例3]
実施例1において、表面層(B)、中間層(C)として、ポリプロピレン60重量部、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体(MI=3g/10分、エチレン成分2%、ブテン成分5%のターポリマー)10重量部、二酸化チタンマスターバッチ(ポリプロピレン40%、二酸化チタン60%)30重量部にアンチブロッキング剤を2000ppm添加し、240℃の樹脂温度にて溶融押し出した以外は全く同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、シール強度、表面強度が弱いフィルムとなった。フィルムの層構成を表1に示し、特性値を表2に示す。
[比較例4]
実施例1において、表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)のそれぞれの層構成をフィルム全体厚みの7%、79%、7%、7%とした以外は全く同様の方法でヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムを得た。本フイルムは実施例1のフイルムと比較し、シール強度、表面強度が弱いフィルムとなった。フィルムの層構成を表1に示し、特性値を表2に示す。
Figure 2006027185
Figure 2006027185
本発明のヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルムは、隠蔽性・ヒートシール性を両立すると共に、外観、表面強度を改善した、包装材料に好適なフィルムである。

Claims (2)

  1. 表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)の4層から構成された積層ポリオレフィン系発泡フィルムであり、該表面層(B)及び中間層(C)が実質的に発泡していないことを特徴とし、かつ、中間層(C)に、シール層(D)を形成する樹脂の少なくとも一種類を、30重量部以上70重量部以下含有することを特徴とする、ヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルム。
  2. 表面層(B)、発泡層(A)、中間層(C)及びシール層(D)のそれぞれの層構成がフィルム全体厚みの10〜40%、20〜70%、10〜40%、5〜20%であることを特徴とする請求項1記載のヒートシール性ポリオレフィン系発泡フィルム。
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