JP2006027002A - インクジェットヘッドのワイパ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノズル面を清掃するワイパ部材をさらにワイパ清掃部材で清掃してノズル面の汚染を確実に防止するとともに、ワイパ部材及びワイパ清掃部材を移動させる機構をコンパクト化することのできるインクジェットヘッドのワイパ機構の提供を課題とするものである。
【解決手段】 インクジェットヘッド10のノズル面70を払拭するワイパ部材61の払拭面61aに対し接離可能なワイパ清掃部材63を一端に有し、前記接離方向に揺動可能に設けられた揺動部材64と、ワイパ部材61をノズル面70に対して接離させる方向に移動させる第1カム部66、及び前記揺動部材を揺動させる第2カム部67とを有する回転可能な円板状のカム部材61とを備え、揺動部材64は、他端を第2カム部67に当接しカム部材61の回転軸線Bと直交する面方向に延在している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、インクジェットヘッドのノズル面を清掃するためのワイパ機構に関するものである。
先行技術のインクジェットヘッドとしては、前面に設けられた複数個のノズル及びそのノズル毎に対応する圧力室等を備え複数のプレートを重ね接合して形成されたキャビティユニットと、このキャビティユニットの背面に積層され各圧力室を選択的に駆動してインクを吐出させる圧電アクチュエータと、この圧電アクチュエータに電気的信号を供給するフレキシブルフラットケーブルとを具備する構造が知られている。前記ノズルは、被記録媒体である用紙等が移動する(搬送される)副走査方向(X方向)に沿って列状に配置されており、インクジェットヘッドが副走査方向に直交する主走査方向(Y方向)に移動しながらインクを吐出することにより、被記録媒体に対して記録が行われる。
このインクジェットヘッドのノズル面は、インクや紙紛等が付着して汚れやすく、これらの付着物が記録品質や吐出性能を低下させるので、通常インクジェットプリンタには、前記ノズル面を払拭して清掃するワイパ部材が備えられる。
しかしながら、このワイパ部材でノズル面の清掃を繰り返していると、ワイパ部材に一旦付着したインク等の汚れが、ノズル面に再付着してこれを汚染するので、従来から、ワイパ部材自体を清掃するための部材を付加する構造が知られている。
例えば、特許文献1及び2には、ノズル面を拭き取った後のワイパ部材に付着している不要インクを、スポンジ等からなるインク吸収部材にて吸収し、ワイパ部材の拭き取り面を清浄に保つ構造が記載されている。これらは、いずれもワイパ部材をノズル面に対して接離動させるとともに、インク吸収部材をワイパ部材に対して相対的に接離動させている。
そして、特許文献1では、ワイパ部材が固定されたワイパ部材用の支持台を移動させるカムと、インク吸収部材が固定されたインク吸収部材用の支持台を移動させるカムとを一体的に構成し、これら一体化されたカムを1つの駆動源で駆動して、ワイパ部材とインク吸収部材とを連動させている。また、インク吸収部材を斜め方向からワイパ部材に近付けて強く圧接させるために、インク吸収部材用の支持台の側面に斜めに溝を穿設し、この溝にワイパ部材用の支持台の側面に突設されたピンを係合させて両支持台を組み付けるように構成している。
一方、特許文献2では、ワイパホルダに、ワイパ部材が固定されるとともに、先端部にインク吸収部材を備える略L字状のアームの基端部が取り付けられ、ワイパホルダが、ワイパ部材ごとノズル面に対して進退動するにともなってアームが揺動し、インク吸収部材がワイパ部材に接離動する構成が記載されている。また、特許文献2には、ワイパ部材を、ノズル面と接触する位置とインク吸収体と接触する位置との間で揺動(回動)させる構造も記載されている。
特開平6−297723号公報(図2及び図3参照) 特開平9−57992号公報(図2及び図6参照)
ところで、ワイパ部材には、ノズル面に付着した液状のインクだけでなく、増粘したり固化したりしたインク、あるいは紙紛等の固形ゴミも付着している。そのため、ワイパ部材の清掃においては、単にインク吸収性を有する部材と接触するだけでは固形ゴミ等の除去には不十分であり、ワイパ部材の付着物に対する除去性能も向上させる必要があった。
特許文献1の構造は、インク吸収体を斜め方向からワイパ部材に押圧させるよう構成し、インク吸収体による除去性能を向上させている。しかしながら、近年のインクジェットプリンタの小型化に伴い、ワイパ部材の機構部分が占めるスペースにも、コンパクト化が望まれている。特許文献1の構造では、インク吸収体をその支持台ごと斜め方向に移動させてワイパ部材に接近させるように構成しているため、占有スペースの縮小化にも限界があった。
一方、特許文献2の構造は、インク吸収体またはワイパ部材を揺動させてこれらを接離動させているため、特許文献1に比べるとコンパクトに構成されているが、揺動に要するスペースを縮小したさらなるコンパクト化が要望されていた。
本発明は、上記課題を解消するものであり、ノズル面を清掃するワイパ部材をさらにワイパ清掃部材で清掃してノズル面の汚染を確実に防止するとともに、ワイパ部材及びワイパ清掃部材を移動させる機構をコンパクト化することのできるインクジェットヘッドのワイパ機構の提供を課題とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェットヘッドのワイパ機構は、被記録媒体に対してインクを吐出するノズルが設けられたインクジェットヘッドのノズル面を払拭するブレード状のワイパ部材と、前記ノズル面を払拭する前記ワイパ部材の払拭面に対し接離可能なワイパ清掃部材を一端に有し、前記接離方向に揺動可能に設けられた揺動部材と、前記ワイパ部材を前記ノズル面に対して接離させる方向に移動させる第1カム部、及び前記揺動部材を揺動させる第2カム部とをそれぞれ周方向に有する回転可能な円板状のカム部材とを備え、前記揺動部材は、他端を前記第2カム部に当接し前記カム部材の回転軸線と直交する面方向に延在していることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドのワイパ機構において、前記ワイパ部材は、ノズル面に対し接触可能な第1位置とその位置から離隔した第2位置との間で移動可能であり、前記揺動部材は、前記ワイパ部材が第1位置にあるとき、前記ワイパ清掃部材を前記ワイパ部材の払拭面から離間させる位置に揺動し、前記ワイパ部材が第1位置から第2位置へ移動するとき、前記ワイパ清掃部材を前記ワイパ部材の払拭面に接触させる位置に揺動することを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットヘッドのワイパ機構において、前記ワイパ部材の払拭面は、前記ノズル面における払拭方向と直交する方向に幅を有し、前記ワイパ部材は、そのワイパ部材の払拭面とほぼ平行な面に沿って前記第1位置と第2位置との間で移動可能であり、前記揺動部材は、前記カム部材の回転軸線と直交する前記面方向に対して略平行な軸線のまわりに揺動可能であり、前記ワイパ清掃部材は、前記ワイパ部材の払拭面の前記幅の方向にわたって接触することを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構において、前記ワイパ清掃部材は、前記ワイパ部材の払拭面に接触した位置にあるとき、前記ワイパ部材から払拭したインクを前記ワイパ部材から離れる方向に案内する傾斜形状を有していることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構において、前記第1カム部は、前記カム部材の周面に形成され、第2カム部は、そのカム部材の回転軸線と直交する面にその回転軸線方向に凸または凹状に形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構において、前記ワイパ部材は少なくとも前記ノズル面と接触する先端部がゴム状弾性体からなり、前記ワイパ清掃部材は少なくとも前記ワイパ部材と接触する先端部が樹脂材料からなり、前記ワイパ清掃部材の先端部は、前記ワイパ部材の先端部の払拭面に付勢されて接触することを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、ワイパ部材をノズル面に対して接離動させる第1カム部と、ワイパ清掃部材を有する揺動部材を揺動させる第2カム部とを円板状のカム部材に一体化しているから、ワイパ部材とワイパ清掃部材の連動を、簡単に且つコンパクトに構成することができる。また、前記揺動部材をカム部材の回転軸線と直交する面方向に延在している、換言すれば、円板状のカム部材の板面方向に延びるスペースを利用して揺動部材を配置しているから、カム部材の回転軸線方向に延びる占有スペースを小さくして揺動部材を配置することができる。
さらに、ワイパ清掃部材にてワイパ部材を払拭するように清掃しているため、ワイパ部材の汚れに対する除去性能が向上される。
請求項2に記載の発明によれば、ワイパ部材が前記第1位置にあってノズル面を清掃しているときには、ワイパ清掃部材はワイパ部材から離隔して待機し、ワイパ部材がノズル面の清掃を終えて第1位置から第2位置に移動するときに、ワイパ清掃部材はワイパ部材の払拭面に接触するから、汚れが付着した直後のワイパ部材の払拭面とワイパ清掃部材とが摺接し、ワイパ部材の汚れを効率よくワイパ清掃部材に移すことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、ワイパ部材は、ワイパ部材の払拭面とほぼ平行な面に沿って進退動するから、ワイパ部材の移動において、その払拭面と直交する方向の占有スペースを小さくすることができる。
また、揺動部材は、カム部材の回転軸線と直交する前記面方向に対してほぼ平行な軸線のまわりに揺動するように構成しているから、短い揺動範囲でワイパ清掃部材をワイパ部材に対して接離動させることが可能となる。
また、前記ワイパ清掃部材は、ワイパ部材の払拭面にその幅方向にわたって接触するから、ワイパ部材の移動と協働して、前記払拭面に付着した汚れを一括して払拭することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、ワイパ部材からワイパ清掃部材に移ったインク等の汚染物が、傾斜形状に沿ってワイパ部材から離れる方向に案内されるから、前記汚染物が、再度ワイパ清掃部材からワイパ部材に付着することを防止することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、ワイパ部材を進退動させるための第1カム部と、揺動部材を揺動させるための第2カム部とをコンパクトに一体化することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、ワイパ部材の少なくとも先端部をゴム状弾性体製としているから、ノズル面との接触においてワイパ部材に弾性変形が生じ、ノズル面の損傷を防止できる。また、ワイパ清掃部材の少なくとも先端部を樹脂材料製とし、ワイパ清掃部材はワイパ部材の払拭面に付勢されて接触するから、ワイパ部材の払拭面が弾性で撓んでも、確実にワイパ清掃部材でワイパ部材を清掃することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態のインクジェットプリンタにおける記録部周辺の平面図、図2は記録部の下面(ノズル面)側からの斜視図、図3はインクジェットヘッドの分解斜視図、図4は図1のIV−IV線矢視断面図、図5(a)及び図5(b)は図4のV−V線矢視でのワイパ部材の動作を示す説明図、図6(a)及び図6(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材の払拭を開始したときの状態を示す説明図、図7(a)及び図7(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材を押圧して払拭しているときの状態を示す説明図、図8(a)及び図8(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材の払拭を終了したときの状態を示す説明図、図9は図5(a)のIX−IX線矢視断面図である。
本発明のインクジェットヘッド10が搭載されたインクジェットプリンタは、被記録媒体としての用紙Pにインクを吐出させて記録する記録部100(図1参照)を、本体フレーム(図示せず)の内部に備えている。このインクジェットプリンタは、例えば、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能装置(MFD:Multi Function Device )のプリンタ機能として適用されるものである。
前記記録部100は、図1に示すように、Y方向(用紙搬送方向Xと直交する方向、主走査方向)に平行に延びる横長の板状のガイドレール51、52と、インクジェットヘッド10を搭載しガイドレール51、52に摺動可能に跨って往復移動するキャリッジ53と、このキャリッジ53を往復移動させるタイミングベルト56と、タイミングベルト56が掛け渡される駆動プーリ57及び従動プーリ58と、タイミングベルト56を駆動するために駆動プーリ57に連結された駆動モータ(図示せず)等を備えている。
キャリッジ53には、図2に示すように、略箱状の本体部54aとこの本体部54aから用紙搬送方向下流側(図1及び図2の矢印A方向)に突出する連結支持片54bとを備えるヘッドホルダ54、そのヘッドホルダ54の底板54cの下面側において用紙Pに対向するように固定されたインクジェットヘッド10、及びこのインクジェットヘッド10にインクを供給するように連通し前記底板54cの上面側に固定されたバッファタンク(図示せず)等が搭載されている。
この実施形態では、搬送される用紙Pの幅より外側には、その一端側(実施形態では図1における左側)にインク受け部59が設けられており、他端側(図1における右側)にメンテナンスユニット50が配置されている。これにより、記録動作中に定期的にインクジェットヘッド10は前記インク受け部59が設けられたフラッシング位置にてノズルの目詰まりを防止するためのインク吐出を行い、インク受け部59にてインクを受ける。メンテナンスユニット50に対応して設けられたキャリッジ53の待機位置では、メンテナンスユニット50におけるキャップ部71(図4参照)がインクジェットヘッド10のノズル面を下方から覆って色毎にインクを選択的に吸引したり、前記バッファタンク(図示せず)内の気泡を除去する回復処理等を行ったりする。
また、メンテナンスユニット50には、インクジェットヘッド10のノズル面を払拭するための後述するワイパ機構60が設けられており、キャリッジ53が前記待機位置から、用紙Pに対する記録領域へ移動する際に、ノズル面70のクリーニングが行われる。
このインクジェットプリンタには、フルカラー記録のためのインク供給源として、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、ブラックインク(Bk)の個別のインクタンク(図示せず)が、本体フレーム内に静置されており、これらの各インクタンクからインク供給管(図示せず)及びバッファタンク(図示せず)等を介してインクジェットヘッド10にインクが供給される。
インクジェットヘッド10は、用紙Pに対してインクを吐出するための多数のノズル4を外部に露出する面(前面)に有するキャビティユニット1と、このキャビティユニット1の背面に積層固定されるプレート型の圧電アクチュエータ2と、圧電アクチュエータ2の背面に外部機器との接続のために積層固定されるフレキシブルフラットケーブル3とを備えている(図3参照)。
メンテナンスユニット50に配置された前記ワイパ機構60には、図4に示すように、ノズル面70を払拭するワイパ部材61と、ワイパ部材61の払拭面61aに対し接離可能なワイパ清掃部材63と、このワイパ清掃部材63を一端に有しワイパ清掃部材63を前記接離方向に揺動させる揺動部材64と、ワイパ部材61をノズル面70に対して接離させる方向に移動させる第1カム部66、及び揺動部材64を揺動させる第2カム部67とを有する回転可能な円板状のカム部材65とを備えている。
このカム部材65は、駆動源(図示せず)に連結された駆動軸68により回転駆動される。この駆動軸68には、前記キャップ部材71もカム部材73を介して連結されており、駆動軸68の回転に伴って、キャップ部材71がメンテナンス位置にあるキャリッジ53のノズル面70に対して進退動するように構成されている。なお、図4から図8では、駆動軸68及びカム部材65の軸線をB、移動するノズル面70の位置を一点鎖線Cとして図示する。
前記第1カム部66はカム部材65の周面に形成されており、カム部材65の回転軸線Bを中心とする円弧状部66aとこの円弧状部66aより外周側に膨出した膨出部66bとを有している。前記第2カム部67は、カム部材65の回転軸線Bと直交する面において、回転軸線Bに沿う方向に凸または凹状に形成されている。この実施形態では、第2カム部67は凸状に形成されており、平面視では回転軸線Bを中心とする円弧に沿った帯状を呈し、側面視では、上底が短い台形状を呈している(図5(a)及び図8参照)。この第2カム部67の台形状における、斜辺に対応する面を第1傾斜領域67a及び第2傾斜領域67c、上底に対応する面を平坦領域67b、下底の延長にあってカム部材65の回転軸線Bに直交する面を平坦領域67dとそれぞれ記載する(図8参照)。
ワイパ部材61は、ワイパ保持部材62の上端にノズル面70へ向かって突出した状態に支持され、そのワイパ保持部材62は、図示しないフレームに上下方向(駆動軸68の回転軸線と直交する)に移動可能に支持されている。ワイパ保持部材62の下端は、第1カム部66の周面に当接している。また、ワイパ部材61は、図5(a)及び図5(b)に示すように、ゴム状弾性体製でブレード状を呈しており、その先端部がカム部材61の回転軸線Bに直交する面方向に沿ってノズル面70の位置C側に延びている。ワイパ部材61の払拭面61aは、ノズル面70の払拭方向(図4の矢印D参照)と直交する方向に幅を有している。すなわち、ノズル面70を有するキャリッジ53は主走査方向(Y方向)に移動するため、ワイパ部材61の払拭面61aは副走査方向(X方向)に幅を有している(図5参照)。
そして、第1カム部66が回転軸線Bを中心に回転することにより、ワイパ部材61の先端部は、ノズル面70に対して接触可能な第1位置と、その位置から離隔した第2位置との間を、ワイパ部材61の払拭面61aと平行な面に沿って進退動する。なお、ここでいう払拭面61aは、ワイパ部材61がノズル面70及びワイプ清掃部材63と接触していない、撓みのない状態を指している。
一方、一端(先端部)にワイパ清掃部材63を有する揺動部材64は、その他端(基端部)が前記第2カム部67に当接し、前記カム部材65の回転軸線Bと直交する面方向、すなわち円板状のカム部材の板面方向に沿って延びている。また、揺動部材64は、前記カム部材65の回転軸線Bと直交する面方向に対して略平行な軸線のまわりに揺動可能に図示しないフレームに支持されている。この実施形態では、揺動部材64は、その基端部に設けられた半球状の突部69にて第2カム67と当接し、その中途部が回転軸線Bと直交する面方向に対して平行に設けられた支軸72に支持されて、先端部のワイパ清掃部材63がワイパ部材61の払拭面61aに対して接離動する。また、このワイパ清掃部材63は、ノズル面70の位置Cと交錯しない位置、すなわち位置Cよりも下方(カム部材65側)に配置されているため、ワイパ部材61を清掃しない待機状態では、ワイパ部材61からわずかな距離だけ離隔すればよく、揺動範囲はきわめて小さくすることができる。
ワイパ清掃部材63はブレード状を呈し、その先端縁が、前記ワイパ部材61の払拭面61aの幅方向(X方向)にわたって接触する。このワイパ清掃部材63は、ワイパ部材61の払拭面61aに接触した位置にあるとき、前記ワイパ部材61から払拭したインクを前記ワイパ部材61から離れる方向に案内する傾斜形状を有している。また、ワイパ清掃部材63はワイパ部材61よりも硬質の樹脂材料からなっており、ワイパ清掃部材63をワイパ部材61の払拭面61a側に付勢する付勢手段(図示せず)も設けられている。
このように構成された上記実施形態では、キャリッジ53が待機位置(図1の右側)で休止している間に、メンテナンス作業として、インクジェットヘッド10のノズル面70をメンテナンスユニット50のキャップ部材71にて覆った状態で、図示しないポンプ手段によりノズル4からインクを吸引して、インク中の気泡や固化したインクや微細なゴミを吸い出す作業が行われる。
そして、このメンテナンス作業が終了して、キャリッジ53が記録領域への移動を開始する直前に、これと連動してカム部材65が回転させられ、第1カム部66の膨出部66bに案内されて、ワイパ部材61はその先端部がノズル面70に接近する。そして、ワイパ保持部材62の基端部が膨出部66bの頂点と接するときに、ワイパ部材61の先端部が、図5(a)に示すように、ノズル面70の位置Cを超えて、キャリッジ53側に突出する第1位置に達する。ノズル面70が記録領域(図4の矢印D方向)へ移動するためにワイパ部材61の位置を通過してこれと摺接し、ノズル面70の汚れがブレード状のワイパ部材61の払拭面61aに付着する。このとき、ワイパ部材61は、ゴム状弾性体からなっているため弾性変形し、ノズル面70に対する損傷が防止される。また、揺動部材64の基端部に設けられた突部69は、図4に示すように、第2カム部67の第2平坦領域67dと当接しているため、ワイパ清掃部材63はワイパ部材61と離間した待機位置にある。
次に、カム部材65が、図5(a)に示す状態からさらに反時計回りに回転すると、図6(a)及び図6(b)に示すように、ワイパ保持部材62の基端部は、膨出部66bの頂点から円弧状部66aに近づく方向に案内されるとともに、揺動部材64の突部69は、第2カム部67の第1傾斜領域67aと当接し始める。これにより、ワイパ部材61は、払拭面61aと平行な面に沿って移動しノズル面70の位置Cから徐々に離れ、ワイパ清掃部材63は、支軸72を中心に揺動してワイパ部材61の払拭面61aに徐々に接近する。
そして、カム部材65の回転が進むと、図7(a)及び図7(b)に示すように、ワイパ保持部材62の基端部は、円弧状部66aにさらに近づく方向に膨出部66bに案内されるととも、揺動部材64の突部69は、第1平坦領域67bと当接し始める。これにより、ワイパ部材61は、ノズル面70の位置Cからさらに離れる方に移動し、それと同時にワイパ清掃部材63はワイパ部材61を押圧する位置まで揺動させられる。その結果、相対的に、ワイパ部材61の払拭面61aをワイパ清掃部材63が払拭して、ワイパ部材61に付着した汚れを擦りとる。ワイパ部材61からワイパ清掃部材63に移ったインク等の汚れは、ワイパ清掃部材63の先端部の傾斜形状に従って、ワイパ部材61から離れる方向に流れるため、ワイパ部材61に再付着する心配がない。
そして、さらにカム部材65の回転が進むと、図8(a)及び図8(b)に示すように、ワイパ保持部材62の基端部が、第1カム部66の円弧状部66aに達し、ワイパ部材61がノズル面70の位置Cから最も離れた第2位置に移動する。このとき揺動部材64の突部69は、まだ平坦領域67bにあり、ワイパ部材61の払拭面61aを押圧していたワイパ清掃部材63は、ワイパ部材61の先端を超え、ワイパ部材61の先端のインクを除去する。その後、揺動部材64の突部69は第2傾斜領域67cと当接し、ワイパ清掃部材63は、ワイパ部材61に対する押圧力を弱めて徐々にワイパ部材61の延長平面から離れる。そして、揺動部材64の突部69が、第2平坦領域67dと当接すると、ワイパ清掃部材63はワイパ部材61と完全に離隔して待機位置に保たれる。
このように本発明では、ワイパ部材61をワイパ清掃部材63で払拭して清掃することにより、ワイパ部材61の汚れを確実にワイパ清掃部材63に移し取って、ノズル面70へ汚れが再付着することを防止できる。特に、ワイパ清掃部材61を単にインク吸収性を有する素材でインクを吸収するのではなく、ブレード状の部材で払拭するようにしているため、固体化した汚れであってもその除去性能を向上させることができる。
さらに、ワイパ部材61を進退動させるための第1カム部66とワイパ清掃部材63を揺動させるための第2カム部67とをカム部材65として一体化させて、その構成を簡略化し且つ省スペース化している。これに加え、揺動部材64を円板状のカム部材65の回転軸線Bと直交する面方向に延在させていること、また、揺動部材64を回転軸線Bと直交する面方向に対して略平行な軸線のまわりに小さい揺動範囲で揺動させていること、さらに、ワイパ部材61を払拭面61aに平行な面方向(回転軸線Bに直交する面方向)に沿って進退動させていることにより、このワイパ機構60を回転軸線Bに直交する面方向に延びる薄型に構成でき、カム部材61の回転軸線Bに沿って延びる方向に占有するスペースをきわめて小さくできる。その結果、インクジェットプリンタ全体の小型化を図ることができる。
実施形態のインクジェットプリンタにおける記録部周辺の平面図である。 記録部の下面(ノズル面)側からの斜視図である。 インクジェットヘッドの分解斜視図である。 図1のIV−IV線矢視断面図である。 (a)及び(b)は図4のV−V線矢視でのワイパ部材の動作を示す説明図である。 (a)及び(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材の払拭を開始したときの状態を示す説明図である。 (a)及び(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材を押圧して払拭しているときの状態を示す説明図である。 (a)及び(b)はワイパ清掃部材がワイパ部材の払拭を終了したときの状態を示す説明図である。 図5(a)のIX−IX線矢視断面図である。
符号の説明
1 キャビティユニット
2 圧電握手テータ
3 フレキシブルフラットケーブル
4 ノズル
10 インクジェットヘッド
50 メンテナンスユニット
53 キャリッジ
54 ヘッドホルダ
59 インク受け部
60 ワイパ機構
61 ワイパ部材
62 払拭面
63 ワイパ清掃部材
64 揺動部材
65 カム部材
66 第1カム部
66a 円弧状部
66b 膨出部
67 第2カム部
67a 第1傾斜領域
67b 第1平坦領域
67c 第2傾斜領域
67d 第2平坦領域
68 駆動軸
69 突部
70 ノズル面
71 キャップ部
72 支軸
100 記録部

Claims (6)

  1. 被記録媒体に対してインクを吐出するノズルが設けられたインクジェットヘッドのノズル面を払拭するブレード状のワイパ部材と、
    前記ノズル面を払拭する前記ワイパ部材の払拭面に対し接離可能なワイパ清掃部材を一端に有し、前記接離方向に揺動可能に設けられた揺動部材と、
    前記ワイパ部材を前記ノズル面に対して接離させる方向に移動させる第1カム部、及び前記揺動部材を揺動させる第2カム部とをそれぞれ周方向に有する回転可能な円板状のカム部材と
    を備え、前記揺動部材は、他端を前記第2カム部に当接し前記カム部材の回転軸線と直交する面方向に延在していることを特徴とするインクジェットヘッドのワイパ機構。
  2. 前記ワイパ部材は、ノズル面に対し接触可能な第1位置とその位置から離隔した第2位置との間で移動可能であり、
    前記揺動部材は、前記ワイパ部材が第1位置にあるとき、前記ワイパ清掃部材を前記ワイパ部材の払拭面から離間させる位置に揺動し、前記ワイパ部材が第1位置から第2位置へ移動するとき、前記ワイパ清掃部材を前記ワイパ部材の払拭面に接触させる位置に揺動することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドのワイパ機構。
  3. 前記ワイパ部材の払拭面は、前記ノズル面における払拭方向と直交する方向に幅を有し、前記ワイパ部材は、そのワイパ部材の払拭面とほぼ平行な面に沿って前記第1位置と第2位置との間で移動可能であり、
    前記揺動部材は、前記カム部材の回転軸線と直交する前記面方向に対してほぼ平行な軸線のまわりに揺動可能であり、前記ワイパ清掃部材は、前記ワイパ部材の払拭面の前記幅の方向にわたって接触することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドのワイパ機構。
  4. 前記ワイパ清掃部材は、前記ワイパ部材の払拭面に接触した位置にあるとき、前記ワイパ部材から払拭したインクを前記ワイパ部材から離れる方向に案内する傾斜形状を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構。
  5. 前記第1カム部は、前記カム部材の周面に形成され、第2カム部は、そのカム部材の回転軸線と直交する面にその回転軸線方向に凸または凹状に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構。
  6. 前記ワイパ部材は少なくとも前記ノズル面と接触する先端部がゴム状弾性体からなり、前記ワイパ清掃部材は少なくとも前記ワイパ部材と接触する先端部が樹脂材料からなり、前記ワイパ清掃部材の先端部は、前記ワイパ部材の先端部の払拭面に付勢されて接触することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットヘッドのワイパ機構。
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