JP2006026404A - 生体素材よりウイルス活性を除去する方法 - Google Patents

生体素材よりウイルス活性を除去する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、下記の工程を含む生体素材よりウイルス活性を除去する方法を提供する。
【解決手段】レイノルズ数が2000に等しいか、又はそれ以下の非乱流条件下で、高圧流体を不活性化処理しようとする生体素材などが入っている容器内に導入し、その素材に存在しているウイルスを不活性化せしめる。
本発明の方法により、無毒性の高圧流体を使用して、医療物品或いは材料などに存在する可能性のあるウイルスを不活性化せしめ、その他の毒性又は癌を引き起こす可能性のある添加剤を加える必要がない。又、本発明の方法は、比較的低い温度条件下で行われるので、特に生物活性を有するタンパク質など熱に不安定な素材のウイルス不活性化処理に適用される。
【選択図】なし

Description

本発明は、生体素材よりウイルス活性を除去する方法、特に、高圧流体を利用して生体素材よりウイルス活性を除く方法に関する。
物質は、固相、液相と気相の三つの形態を備え、その系統温度と圧力がある一定の時点に到達した際、気−液二相の密度は近寄る傾向を示し、二相は一体となり均一相を示す。この時点がその物質の臨界点であり、これに対応する温度、圧力と密度とを、それぞれその物質の臨界温度(Tc)、臨界圧力(Pc)と臨界密度(ρc)と称する。一旦、この時点を超えると、圧力を如何に増大させても液化せず、温度を如何に高めても気相にもどらず、その物質は超臨界状態に入り、このような臨界温度と臨界圧力より高い均一相を示す物質の形態を超臨界流体という。
超臨界流体の物性は、すべて気体と液体間にあり、気体の拡散性と液体の溶解能力に近似し、特に、その溶解能力は、温度、圧力と極性に従って変化し、同時に低粘度と低表面張力の特性を有し、微細な間隙に浸透できる物質であるので、超臨界流体、無水洗浄、抽出、捺染などの分野で非常に有用である。
超臨界流体技術の応用分野は相当に広く、数十種類の領域が挙げられ、最も早い工業面での応用として、天然物の抽出があり、例えば、ドイツでは、超臨界二酸化炭素を利用してカフェインと植物香料などを抽出し、更に、捺染や工業洗浄の分野までその用途を広げている。将来、技術面での進展と高品質に対する要望、エネルギーの節約、環境保全の必要などに伴い、更にナノテク、化学工業、石油化学、製薬、バイオテクノロジー、半導体などの分野で応用されるものと思われる。
二酸化炭素は、臨界点に到達しやすく、臨界温度は、約31.1℃と低く、一般の室温に近い。臨界圧力は72.9barであり、それ自身無毒、無色、無臭であって、自燃性がなく、光化学反応を生じないし、オゾン層をも破壊せず、煙霧をも発生しないなど多くの特性を示す。その使用の際、その溶解能力は温度と圧力の条件により変化し、回収しやすく再利用できて、かつ容易に手に入れることができ、安全でしかも低コストであるので、超臨界流体として多くの領域での用途に適する。
二酸化炭素自身が、酸性のイナートガスであるのに鑑み、真空の密閉した槽内において、二酸化炭素を注入して洗浄する場合、二酸化炭素は細菌の細胞膜を貫通し、その酸性ガスの性質により細胞を死に追い込み、そこで殺菌効果を発揮する。しかし、この超臨界二酸化炭素が殺菌できる菌種と洗浄効果については、更に検討する必要があり、殺菌条件についても明らかにする必要がある。例えば、菌種によっては、その適用温度が異なり、高温を必要とするもの、低温で可能のもの、更に、紫外線殺菌装置などその他の追加設備を必要とするものなどが挙げられる。
又、通常、常用されている高温、或いは高圧殺菌方法は、熱に不安定の素材には適用しがたい。そこで低温条件下で殺菌可能の方法が求められている。
本発明の第一目的は、無毒性でウイルス活性を除去する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、簡単にウイルス活性を除去する方法を提供するものである。
本発明の又一つの目的は、比較的低い温度条件下で、ウイルス活性を除去する方法を提供するものである。
本発明のいま一つの目的は、熱に不安定な素材に対して適用して殺菌を行い、そのウイルス活性を除去する方法を提供するものである。
本発明の更に一つの目的は、敏感な蛋白質素材に適した殺菌を行い、そのウイルス活性を除去する方法を提供するものである。
本願発明者らは、上記の目的を到達すべく、レイノルズ数(Reynold number;Reと略す)が2000に等しいか、又は、それ以下の非乱流条件下で、不活性化処理しようとするウイルスを含み、かつ生物活性を有する生体素材などが入っている容器内に高圧流体を導入して、ウイルスを不活性化させる工程を含む、生体素材よりウイルス活性を除去する方法を提供するものである。
本発明の方法において、臨界二酸化炭素又は液体二酸化炭素を高圧流体として用い、医療物品又は素材に存在しているウイルスの活性を除去する。この方法により、毒性又は癌を引起す可能性のある添加剤を使用せずとも殺菌することができ、しかも、超臨界二酸化炭素と液体二酸化炭素は、共に無色、無毒、無味で不燃性であり、かつ科学的にもイナートガスで、価格も安く、簡単に高濃度の液体が製造できる特性を有しているので、処理後、更に毒性物質を除去する工程を必要としないから、方法が簡単で低コストという特徴を有する。別に、二酸化炭素の臨界温度は室温に近く低温で、しかも臨界圧力も高くないので、通常の高温、高圧殺菌方法に比べ、本発明の方法では、より低温条件下で殺菌を行い、例えば、コロナウイルス、ブタの生殖呼吸系症候群ウイルス(Porcine reproductive and respiratory syndrome virus PRRSV MD006株と略す)、日本脳炎ウイルス(Japan encephalitis virus, JEVと略す)、仮性狂犬病ウイルス(Pseudorabies virus, PRVと略す)等のウイルス活性を除去し、特に、熱不安定性な素材や熱に敏感な蛋白質素材の殺菌に適用される。
以下に、実施例により本発明の実施形態を詳細に説明する。本分野を熟知するものにとっては、これら開示の内容により速やかに本発明の特徴と効果が理解できるであろう。
通常、いわゆる「臨界流体(critical fluid)」とは、温度と圧力がそれぞれ臨界温度、又は、臨界温度を超え、臨界圧力又は臨界圧力を超える臨界状態にある流体を指すものである。別に、いわゆる「近臨界流体(near critical fluid)」とは、その温度と圧力がそれぞれ臨界温度又は臨界温度に近く、臨界圧力又は臨界圧力に近い状態にある流体である。本発明において、「高圧流体」とは超臨界流体と液体流体を含み、「超臨界流体(supercrilica fluid, SCFと略す)」とは、温度と圧力がそれぞれ臨界温度、近臨界温度又は臨界温度を超えた状態および臨界圧力、近臨界圧力又は臨界圧力を超えた状態にある臨界、近臨界と超臨界流体を指す。同様にして、本発明において、いわゆる「超臨界二酸化炭素」とは、その温度と圧力がそれぞれ臨界温度(31.1℃)、近臨界温度又は臨界温度を超え、同時に臨界圧力、近臨界圧力又は臨界圧力を超えた臨界、近臨界および超臨界の二酸化炭素を指す。
本発明において、「不活性化処理しようとする素材」とは、コロナウイルス、ブタの生殖呼吸系症候群ウイルス、日本脳炎ウイルス或いは仮性狂犬病ウイルス等のウイルスを含み、かつ生物活性を有する物質であり、具体的には、例えば、生体素材、例えば蛋白質、ペプチド、核酸、生体活性分子、血小板、血液因子等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、生体素材よりウイルス活性を除去する方法としては、レイノルズ数が2000に等しいか、又は低い非乱流条件下で、先ず、高圧流体を処理しようとする素材を入れた容器内に導入して殺菌を行い、次に、その処理素材から高圧流体を除き、処理素材に存在しているかも知れないウイルスを不活性化させるか、又はそのウイルスを同時に除去する。
通常、レイノルズ数は、流体の流れを伴うような問題において使用される数で、流動形態の指標となる。レイノルズ数が2100以下の流体を層流(laminar flow)と称し、流体が流動する際、流体層が互いに平行して、ほとんど互いに混ざり合わずに流れるものであり、レイノルズ数が4000以上の流体を乱流(turbulent flow)と称し、流体は前に流れる他、多くの渦巻に紬かく砕け、側にある流れと混ざり合うものであり、レイノルズ数が2100〜4000の問にある流体を転移流(transitional flow)と称し、層流から乱流に移行する中間状態の流れを示し、流体は不安定であり、時には層流となり、時には乱流となるものである。
レイノルズ数の定義を下記式(I)に示す:
Figure 2006026404
本発明の方法においては、レイノルズ数が2000に等しいか又は低い非乱流条件下で、高圧流体を処理しようとする素材の入った容器内に導入して殺菌を行うが、液体又は固体をの、処理しようとする素材に適用される。そこで、高圧流体はレイノルズ数が2000に等しいか又は低い非乱流条件下で導入され、ウイルスの不活性化は、流体が超臨界に達したことによるもので、流体の乱流により不活性化されたものではないことが確定される。高圧流体の導入比率として、処理しようとする素材1g当たり、好ましくは100〜500g;更に好ましくは300gの高圧流体を導入するが、これらに限定されるものではない。
本発明の方法において、高圧流体として超臨界二酸化炭素を用いる場合、その臨界二酸化炭素の圧力として、通常は60〜240bar、好ましくは100〜200bar、より好ましくは150〜190bar、最も好ましくは160bar範囲が用いられる、その超臨界二酸化炭素の温度として、好ましくは40〜80℃、より好ましくは40〜60℃、最も好ましくは40〜50℃範囲であるが、これらに限定されるものではない。更に、殺菌時間としては、実際に導入する超臨界二酸化炭素の温度によって異なるが、通常、2時間又は2時間以内で行われ、好ましくは、1時間以内で良いが、必要な場合、処理しようとする素材を考慮して殺菌時間を調整することができる。本発明の方法において使用される高圧流体に用いられる流体としては、上記の二酸化炭素の外、水、プロパン、キセノン、一酸化二窒素、水素又は塩素が用いられる。
本発明の具体例において、必要な場合、高圧流体に共溶媒(co−solvent)を加えて流体の溶解を促進することができる。その共溶媒の具体例としては、例えば、アセトン、ヘキサン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチルエステル、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサン、トリクロロメタン、ジクロロメタン、ピリジン、エチルエーテル、ニトロメタンとアニソールなどの有機溶剤と微生物抑制剤、例えば、過酢酸、過酸化水素などの過酸化物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、o−フタルアルデヒドなどのアルデヒド類、例えば、ヨードなどのハロゲン剤、Sterilox(ステリロクス;商標)、エタノール、酸及び塩基などが挙げられる。これら共溶媒と微生物抑制剤の添加時間と添加量には、特に限定はなく、必要によりこの技法を周知するものにより決定される。
本発明の方法は、ウイルスの活性を除去するに止まらず、更に処理しようとする素材から存在しているウイルスを除去することができる。又、本発明の方法は、酵素或いはウイルスに係わる生体物質から活性を除去することにも使用され、蛋白酵素を抑制することで、ウイルスの拡散と増殖を抑制することができる。
材料:
ST細胞株(ATCC CRL−1746由来)−第114世代、コロナウイルス属の感染性胃腸炎ウイルス(Transmissible gastroenteritis virus,略称 TGEV)の台湾野外分離株(TF I)を材料に用いて試験を行った。
実施方法:
ウイルス力価TCID50が10/mlのTGEVを解凍後、8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチン溶液を等量加え、ガラス製の小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃で使用する迄保存する。
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、表1に記載の処理条件で超臨界二酸化炭素を、サンプル1g当たり300gの比率で導入した。
その後、サンプルを回収し、遠心分離を行い、上澄液を取り、96穴プレートを用いST細胞株についてTCID50を検定し、6回重複試験した。その後、細胞がウイルスに感染したか否かの細胞病変(cytopathic effects, CPEと略す)の有無により、ウイルスの存在活性を決定し、次にリード−ムウンチ法(Reed-Muench)によりサンプル中のウイルス力価を計算した。
最後に、上記の実験方法により重複試験を行い、実施条件(1)〜(3)と対照例(1)において、それぞれのTCID50値を得て、そのウイルス含量を測定し、ウイルス力価を記録して、下記の式により幾何平均値(GM)を求めた。
Figure 2006026404
結果を表1に示す。
Figure 2006026404
* ウイルス力価測定限界:100.69/0.1ml
** ウイルス力価は6回測定の幾何平均値(GM)にて表わした。
材料:
MARC−104細胞株、ブタ生殖呼吸系症候群ウイルス(Porcine reproductive and respiratory syndrome virus,PRRSV MD006株と略す)を材料に使用して試験した。
実施方法:
ウイルス力価TCID50が107.5/mlのPRRSVを解凍した後、8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチン溶液を等量加え、ガラス製小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃の下で使用する迄保存する。
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、表2に記載の処理条件で超臨界二酸化炭素を、サンプル1g当たり300gの比率で導入した。
その後、サンプルを回収し、遠心分離を行い、上澄液を取りリード−ムウンチ法により、96穴プレートを用いMARC―104細胞株についてTCID50を検定し、6回重複試験を行い、細胞CPEの有無により、ウイルス活性の存否について、又、リード−ムウンチ法を用いサンプル中のウイルス力価を計算した。
最後に、上記の実験方法により試験を重複し、実施条件(4)〜(6)と対照例(2)について、それぞれTCID50値を得て、そのウイル含量を測定し、ウイルス力価を記録して、下記の式により幾何平均値(GM)を求めた:
Figure 2006026404
結果を表2に示す。
Figure 2006026404
* ウイルス力価の測定限界:10/0.1ml
** ウイルス力価は6回測定の幾何平均値(GM)にて表わした。
材料:
Vero細胞株、日本脳炎ウイルス(Japan encephalitis virus, JEVと略す)株を使用して試験した。
実施方法:
ウイルス力価TCID50が107.1/mlのJEVを解凍した後、8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチン溶液を等量加え、ガラス製小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃の下で使用する迄保存する。
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、表3に記載の処理条件で、超臨界二酸化炭素をサンプル1g当たり300gの比率で導入した。
その後、サンプルを回収し、遠心分離を行い、上澄液を取りリード−ムウンチ法により、96穴プレートを用いVero細胞株についてTCID50を検定し、6回重複試験した。更にCPEの有無により、ウイルス活性の存否について、リード−ムウンチ法によりサンプル中のウイルス力価を計算した。
最後に、上記の実験方法を用い、重複試験し、実施条件(7)〜(9)と対照例(3)についてそれぞれTCID50値を得て、そのウイルス含量を測定し、ウイルス力価を記録して、下記の式により幾何平均値(GM)を求めた。
Figure 2006026404
結果を表3に示す。
Figure 2006026404
*ウイルス力価測定限界:10/0.1ml
**ウイルス力価は6回測定の幾何平均値(GM)にて表わした。
材料:
RK細胞株、仮性狂犬病ウイルス(Pseudorabies virus, PRVと略す)台湾野外分離株を材料に用いて試験した。
実施方法:
ウイルス力価TCID50が106.3/mlのPRVを解凍した後、8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチン溶液を等量加え、ガラス製小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃の下で使用する迄保存する。
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、下記の表4に記載の処理条件下で、超臨界二酸化炭素をサンプル1g当たり300g導入した。
しかる後、サンプルを回収し、遠心分離を行い上澄液をとり、リード−ムウンチ法を用い、96穴プレートによりRK細胞株についてTCID50を検定し、6回重複試験を行い細胞CPEの有無により、ウイルス活性の存否について、又リード−ムウンチ法を用いサンプル中のウイルス力価を計算した。
最後に、上記の試験方法を用い、重複試験し、実施条件(10)〜(12)と対照例(4)〜(5)について、それぞれTCID50値を得て、そのウイルス含量を測定し、ウイルス力価を記録して、下記の式により幾何平均値(GM)を求めた。
Figure 2006026404
結果を表4に示す。
Figure 2006026404
*ウイルス力価の測定限界:10/0.1ml
**ウイルス力価は6回測定の幾何平均値(GM)にて表わした。
生物活性を有する蛋白質に対する超臨界二酸化炭素の作用。
材料:
MARC−104細胞株、ブタ生殖呼吸系症候群ウイルス(Porcine reproductive and respiratory syndrome virus, PRRSV MD006株)とブタ感染性胃腸炎ウイルス(Porcine Transmissible gastroenteritis virus (TGEV))の抗体血清などを材料に用いて測定した。
実施方法:
ウイルス力価TCID50が107.5/mlのPRRSVを解凍した後(20m1)、等量の8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチン溶液(20m1)を加え、更に、1mlのブタ感染性胃腸炎ウイルスの抗体血清を加え、均一に混合した後、ガラス製小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃で使用する迄保存する。
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、表5に記載の処理条件下で、サンプル1g当たり300gの比率で超臨界二酸化炭素を導入した。
しかる後、サンプルを回収し、遠心分離を行い、上澄液を取り、リード−ムウンチ法を用い、96穴プレートによりMARC−104細胞株について、PRRSVのTCID50を検定し、6回重複試験を行い、その細胞のCPEの有無により、ウイルス活性の存否を決定し、更に、リード−ムウンチ法を用いサンプル中のウイルス力価を求めた。
最後に、TGEV中和抗体検定方法により、OIEの規定に従い、先にサンプルを100μlとり、2倍で連続希釈(2−1〜2−12)した後、等量の100μlのウイルス力価が、100TCID50のTGEVを1時間作用せしめ、更に、混合液をすでに平面状に成長した細胞株に移し、5日後に中和抗体力価を判定した。
Figure 2006026404
*ウイルス力価の測定限界:10/0.1ml
**GM:幾何平均
生物活性を有する蛋白質に対する超臨界二酸化炭素の作用。
材料:
RK細胞株、仮性狂犬病ウイルス(Pseudorabies virus; PRV)台湾野外分離株とブタ感染性胃腸炎ウイルスの抗体血清などを材料に用いて測定した。実施方法;
ウイルス力価TCID50が10/mlのPRVを解凍した後(20m1)、等量の8%(W/V、無菌蒸留水を用いて調製)のゼラチンを含む溶液(20m1)を加え、更に、1mlのブタ感染性胃腸炎ウイルスの抗体血清を加え、均一に混合した後、ガラス製小瓶に均一に分注し、ゼラチンが凝固した後、密封し4℃の下で用いる迄保存する,
次に、レイノルズ数が2000の非乱流条件下、表6に記載の処理条件下で、超臨界二酸化炭素をサンプルlg当たり300gの比率で導入した。
しかる後、サンプルを回収し、遠心分離を行い、上澄液を取り、リード−ムウンチ法を用い、96穴プレートによりRK細胞株について、PRV TCID50を検定し、6回重複試験を行い、その細胞のCPEの有無により、ウイルス活性の存否を決定し、更に、リード−ムウンチ法を用いてサンプル中のウイルス力価を計算した。
最後に、TGEV検定方法により、OIEの規定に従い、まず、サンプルを2倍連続希樟(2−1〜2−12)した後、等量の100 TCID50 TGEVを加え1時間作用せしめた後、その混合液をすでに平面状に成長した細胞株に移し、5日後に力価を判定した。
Figure 2006026404
*ウイルス力価の測定限界:10/0.1ml
**GM:幾何平均
高圧流体として、超臨界二酸化炭素を使用してウイルス活性を除去する場合、160barの圧力条件下で、40℃〜50℃の温度で30〜60分間処理することにより、優れた殺菌効果を得ることができる。コロナウイルスを例に拳げると、40℃で60分間、又は50℃で30分間処理することで、優れた殺菌効果が得られる。上記の結果より、TGEV中和抗体をウイルス中に加えて同時処理した場合、中和抗体の力価は大きな変化を示さず、生物活性を有する中和抗体は、このような処理で力価を失わないことが判る。そこで、本発明の方法は、特に低い温度条件下で、生物活性とダンパク質など熱に不安定性の素材に対してウイルスを不活性化せしめる処理に適用される。
本発明は、更にその他の異なる具体例により実施又は応用することができる。本発明は、特許請求の範囲に限定される範囲を逸脱しない限り、本発明の明細書に示される細部は、更に異なる観点と応用面の必要上、それぞれ修飾、変更することができる。

Claims (21)

  1. 生体素材よりウイルス活性を除去する方法において、レイノルズ数が2000に等しいか、又はそれ以下の非乱流条件下で、不活性化処理しようとするウイルスを含み、かつ生物活性を有する生体素材などが入っている容器内に高圧流体を導入し、ウイルスを不活性化させる工程を含むことを特徴とする、生体素材よりウイルス活性を除去する方法。
  2. 前記高圧流体に用いられた流体が、二酸化炭素、水、プロパン、キセノン、一酸化二窒素、水素と塩素からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記高圧流体が、超臨界二酸化炭素であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記高圧流体が、液体二酸化炭素であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 不活性化処理しようとする素材lg当たりにつき、前記超臨界二酸化炭素を100〜500gの範囲で導入することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 不活性化処理しようとする素材1g当たりにつき、前記超臨界二酸化炭素を300gで導入することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記超臨界二酸化炭素の圧力が60〜240barの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  8. 前記超臨界二酸化炭素の圧力が100〜200barの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  9. 前記超臨界二酸化炭素の圧力が150〜190barの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  10. 前記超臨界二酸化炭素の圧力が160barであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  11. 前記超臨界二酸化炭素の温度が40〜80℃の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  12. 前記超臨界二酸化炭素の温度が40〜60℃の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記超臨界二酸化炭素の濃度が40〜50℃の範囲であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記高圧流体が共溶媒を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 前記共溶媒が有機溶剤であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記有機溶剤は、アセトン、ヘキサン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチルエステル、メタノール、エタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサン、トリクロロメタン、ジクロロエタン、ピリジン、ジエチルエーテル、ニトロメタンとアニソールなどからなる群より選ばれることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記高圧流体が微生物抑制剤を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  18. 前記微生物抑制剤が、過酢酸、過酸化水素、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、o−フタルアルデヒド、ヨードとエタノールからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記ウイルスとして、コロナウイルス、ブタ生殖呼吸系症候群ウイルス、日本脳炎ウイルスまたは仮性狂犬病ウイルスを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. 前記生体素材が生物活性を有する素材であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 前記生物活性を有する素材が蛋白質、ペプチド、核酸、血小板、生物活性分子又は血液因子であることを特徴とする請求項20に記載の方法。
JP2005203292A 2004-07-12 2005-07-12 生体素材よりウイルス活性を除去する方法 Pending JP2006026404A (ja)

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