JP2006025512A - 動圧空気軸受モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】動圧空気軸受モータにおいて、スラスト剛性を解決し、低振動・低騒音で信頼性の高いモータを得ることを目的とする。
【解決手段】シャフト1の先端には、磁気スラスト軸受の第一手段である固定側磁気スラストマグネット11と固定側磁気スラストマグネット11の外周に吸引方向で着磁されている回転側磁気スラストマグネット12が配置され、吸引力F1で吸引されている。磁気スラスト軸受の第二手段は、ロータマグネット7と、鉄からなる基板4との吸引力F2で構成される。
【選択図】図1

Description

本発明はポリゴンミラー回転駆動する動圧空気軸受モータに関するものである。
従来、動圧空気軸受モータとしては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがあった。図10は前記特許文献1に記載された従来の動圧空気軸受モータを示している。図10において、固定軸112の自由端部に永久磁石からなる磁石部材118が取り付けられる一方、スリーブ113の上端部に形成した段差119及び段差119に隣接するスリーブ113の大径面113aに他の磁石部材120を取り付け、両磁石部材118、120が非接触に対向して吸引してスラスト磁気軸受Sを構成し、スリーブ113は、このスラスト磁気軸受Sの磁気回路に悪影響を及ぼさないように非磁性体材料としていた。
しかし、軸方向の剛性が低下し、外部振動により回転部が上下に振動しやすくなる。これを対策するためスリーブ113の下端部とハウジング111との間にエアダンパ122を設けることにより、空気の流出入を抑制して軸方向の動きを抑制している。(例えば、特許文献1の第6−6頁、図1−図4参照)
また、スラスト磁気軸受とエアダンパとの複合したスラスト軸受ではなく、磁気吸引型での構成例として特許文献2に記載されているようなものがある。図11は、前記特許文献2に記載された従来の動圧空気軸受モータを示している。図11において、回転スリーブ403の下端には第一の磁気手段である永久磁石429aが固着され、永久磁石429aの磁気側面である外周面がモータハウジング406に固定された第2の磁気手段である永久磁石429bの磁気側面である内周面に対向してスラスト軸受が構成される。ロータマグネット424とステータコイル428のそれぞれの磁気的中心位置が互いに一致する状態で両永久磁石429a、429bのそれぞれの磁気的中心位置が上下にずれるように構成することでスラスト軸受に与圧を与えて軸受剛性を強化できる。(例えば、特許文献2の第4−5頁、図1−図4参照)
更に、動圧空気軸受として、別な方法でスラスト軸受を構成しているものもある。例えば、特許文献3に記載されているものであり、図12は前記特許文献3に記載された従来の動圧空気軸受モータを示している。図12において、503は回転側リング503a及び固定側リング503bにより構成されるスラスト軸受である。スラスト磁気軸受503は、固定軸511に対して垂直な同一平面内にラジアル空気軸受と共に設けられている。このため、モータの高さを低くすることができ、十分な小型化を実現することができる。また、スラスト磁気軸受503が回転体を支持する中心点は、ラジアル空気軸受が固定軸511に垂直な方向に発生させている圧力の均一な部分に配置されているため、振動の発生を防止することができる。(例えば、特許文献3の第5−5頁、図1−図6参照)
一方、軸受材料としては、例えば、特許文献4に記載されているようなものがある。
枢軸とスリーブと被駆動部材の何れもアルミニウム合金とし、スリーブと被駆動部材との互いの線膨張係数の差を15%以内にし、動的釣り合い変化を小さくし、性能を得るものもある。(例えば、特許文献4の第5−6頁、図1−図2参照)
スラスト軸受と圧力モーメントの位置関係を記載したものもある。例えば、特許文献5に記載されているものであり、図13は、前記特許文献5に記載された従来の動圧空気軸受モータを示している。図13において、スラスト軸受は、中空回転体604に固着されたリング状の磁気軸受回転側マグネット608とこのマグネット608の周りに配置されハウジング603に固定された磁気スラストマグネット609とで構成されている。磁気スラストマグネット608、609による中空回転体604の支持位置は、ラジアル空気軸受が中空回転体604を支持するために固定軸602に垂直な方向に発生させている圧
力のモーメントが等しくなる平衡点Pと一致している。こうすることで、スラスト磁気軸受のラジアル方向に対するアンバランスによる回転中の振動や、起動停止時に軸受に与えるダメージを軽減でき、軸受寿命を伸ばすことができる。(例えば、特許文献5の第5−6頁、図1−図2参照)
特許第3240637号公報 特許第3313941号公報 特開平8−170642号公報 特許第3282306号公報 特許第3306933号公報
しかしながら、特許文献1では、固定軸112の自由端部に取り付けられている磁石部材118とスリーブ113に取り付けられている磁石部材120の吸引によるスラスト磁気軸受Sがラジアル方向に吸引している。この状態でステータコアとロータマグネット161のスラスト方向中心部が一致しているため、スラスト方向の剛性が低く、スラスト方向の振動が大きいという課題がある。
また、特許文献2では、ロータマグネット424とステータコイル428の磁気的中心位置が互いに一致する状態で両永久磁石429a、429bのそれぞれの磁気的中心位置が上下にずれるように構成することでスラスト軸受の剛性を確保している。共にラジアル方向の吸引力を利用しているのが特徴である。ラジアル方向の吸引力は、片側の永久磁石をスラスト方向へ移動していくと磁気的中心位置近辺はスラスト方向の剛性が弱い、永久磁石のグレードやクリアランスにもよるが、スラスト方向に対し1mm程度弱くなる部分が発生し、スラスト方向の剛性を得るためには、両永久磁石の磁気的中心位置のズレ量を大きくしなければならず、スラスト方向のスペースが必要となり、小型化には向かないという課題がある。
更に、特許文献3では、回転側リング503a及び固定側リング503bにより構成される磁気スラスト軸受であるが、特許文献1同様にスラスト方向の剛性が低く、スラスト方向の振動が大きいという課題がある。
一方、構成材料に関しては、特許文献4記載のように枢軸とスリーブの何れもアルミニウム合金とし、線膨張係数の差を15%以内にすることで、動的釣り合い変化を小さくしたものがあるが、15%以内では、あまりにも線膨張係数差が大きく、小型化や薄型化に伴う、枢軸とスリーブのクリアランスを小さくし、剛性を高めることができない。例えば軸径φ10の場合、常温で5μmのクリアランスがあったとすると80℃ではクリアランスが約1μm変化することになる。このように温度変化に伴い、クリアランスの変化や軸受構成材料の線膨張係数差の課題がある。
特許文献5では、磁気スラストマグネット608、609による中空回転体604の支持位置は、ラジアル空気軸受が中空回転体604を支持するために固定軸602に垂直な方向に発生させている圧力モーメントが等しくなる平衡点Pと一致させることで、アンバランスや振動を軽減する。しかしながら、モータにかかる負荷としては、ポリゴンミラーが最も大きな負荷となり、加工精度や取り付けによるバランス増大の一原因となっている。特許文献5の構成では、ポリゴンミラー部のバランス増大に対しては、対応できない構造になっており、振動や長寿命の課題がある。
このように、上記従来の構成では、スラスト軸受の剛性が低く、回転体の振動や騒音が大きいという課題がある。また部品単価や組立工数の増加、小型化や寿命の課題があった
本発明は、このような従来の課題を解決するもので、低騒音低振動であり、小型化を追及するとともに長寿命及び低コストを提供した動圧空気軸受モータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の動圧空気軸受モータは、巻線と、ロータフレームに取り付けられ、多極着磁されたロータマグネットと、互いに嵌合して動圧流体軸受機構を構成しロータフレームを軸支するシャフトとスリーブと、スラスト方向に支持するスラスト軸受手段を有し、スラスト軸受手段は、磁気スラスト軸受第一手段と磁気スラスト軸受第二手段からなり、シャフトの上部に第一の永久磁石を設け、対応して着磁方向が吸引するようにスリーブ上部に第二の永久磁石を設けた磁気スラスト軸受第一手段と、モータの取り付けでもある鉄基板にロータマグネットが吸引される磁気スラスト軸受第二手段を備えたものであり、鉄基板にロータマグネットが吸引されるスラスト方向の吸引力を採用することを特徴とする。
本構成によって、ラジアル方向の吸引力で支持している磁気スラスト軸受第一手段とスラスト方向の吸引力で支持している磁気スラスト軸受第二手段を採用することからラジアル方向の吸引力のみで支持するより、剛性の向上と維持がしやすくなる。更に、ステータコアのスラスト方向中心とロータマグネットのスラスト方向中心をずらし、吸引される磁気スラスト軸受を追加することにより、スラスト軸受剛性は更に高まる。
また、本発明の動圧空気軸受モータは、ポリゴンミラーのスラスト方向重心位置と上側軸受の最大圧力部を一致し、ロータマグネット又はステータコアのスラスト方向中心と下側軸受の最大圧力部を一致することにより、構成部材で動く可能性のあるポリゴンミラーの取付部や通電による磁気アンバランス発生源となるロータマグネット又はステータコアの振動を低減することを特徴とする。
シャフトとスリーブはアルミニウム合金とし、スリーブとシャフトの材質を全く同じにすることで、環境温度に対するクリアランスの変化を全くなくすことができる。更にシャフトの表面をダイヤモンドライクカーボンにすることで硬度、耐磨耗性を向上することで信頼性の向上を図ることができる。
請求項1記載の発明によれば、第一の磁気スラスト軸受手段でロータを浮上させ、第二の磁気スラスト軸受であるロータマグネットと基板の反対方向の吸引力でスラスト軸受の剛性を高め、ロータマグネットの径は、シャフトに対し、数倍大きいのでスラスト軸受が安定するという有利な効果が得られる。
磁気スラスト軸受第一手段の吸引力F1とし、磁気スラスト軸受第二手段の吸引力をF2としたとき、F1>F2であるため、第一の磁気スラスト軸受で浮上を確保し、第二の磁気スラスト軸受で剛性を高める効果が得られる。
また、請求項4記載の発明によれば、更に第三の磁気スラスト軸受を設けることによって更にスラスト剛性の安定性を確保し、スラスト変動を小さくすることができる。スラスト変動が小さくなるように第三の磁気スラスト軸受の吸引力を設定することで騒音や振動を低減することができる。
請求項8記載の発明によれば、ラジラル方向のそれぞれの部材の重心位置とラジアル軸
受の最大圧力部を一致することで負荷変動に強く信頼性の高い軸受が得られる。
請求項10記載の発明によれば、シャフトをダイヤモンドライクカーボンでコーティングし、スリーブをニッケル−リン無電解メッキをすることで耐磨耗性を向上した軸受が得られる。
このように本発明は、スラスト方向の剛性を高め、また、ラジアル方向も剛性の高い動圧最大圧力部に重心を配置することで、振動・騒音の低減し信頼性の高い動圧空気軸受モータが得られる。よって、モータサイズの最小化や軸径を小さくすることができ、低コストの動圧空気軸受モータが得られる。
以下本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施例1に係る動圧空気軸受モータの構造断面図である。
図1において、多面鏡であるポリゴンミラー5を有し、その回転支持をするためシャフト1の周囲を囲み回転するスリーブ2を嵌合し、シャフト1又はスリーブ2のいずれかに動圧発生溝が形成されている。回転することによって動圧発生溝で圧力が発生し、スリーブ2を非接触状態で支持する。スリーブ2には、モータを駆動するためのロータマグネット7がロータフレーム6を介して固定されており、対向した位置に巻線9を有するステータコア8を配置し、ハウジング3を介して取り付け基準となる基板4にかしめ工法にて取り付けられている。更に、スリーブ2には、ポリゴンミラー5を精度良く取り付け、ミラー押さえバネ10にて固定される。ハウジング3にはシャフト1が固定ネジ14にて取り付けられている。シャフト1の先端には、磁気スラスト軸受の第一手段である固定側磁気スラストマグネット11と固定側磁気スラストマグネット11の外周に吸引方向で着磁されている回転側磁気スラストマグネット12が配置され、吸引力F1で吸引されている。吸引力F1の大きさは、固定側磁気スラストマグネット11と回転側磁気スラストマグネット12のラジアル方向のクリアランスを変化させたり、マグネット材のグレードによりコントロールすることができる。例えば、固定側磁気スラストマグネット11および回転側磁気スラストマグネット12は、ネオジボンドマグネットにすることで強力な吸引力を得ることができ、スリーブ2を吸引力によって浮上させている。回転側磁気スラストマグネット12の上部には、スラストカバー13が配置され、軸受内部を密封空間にすることにより、密封された空気の圧力により、シャフト1がスリーブ2から抜けなくなり、抜け止めを廃止することができる。更に、磁気スラスト軸受の第二手段は、ロータマグネット7と、鉄からなる基板4との吸引力F2で構成されている。基板4は、鉄基板で説明しているが、鉄基板とアルミ板を合わせた複合品やアルミ基板と鉄板を合わせた複合品でも構わない。磁気スラスト軸受第一手段と磁気スラスト軸受第二手段の吸引力は反対方向であり、スラスト軸受第一手段の吸引力で上方向に回転体を持ち上げ、ロータマグネットの吸引力で下方向引っ張ることで外乱や、振動に対し優れるという作用を有する。また、F1>F2であり、スラスト軸受第一手段の吸引力で回転体を浮上させ、スラスト軸受第二手段の吸引力を小さくしたことにより、回転体とステータの接触を防止することができる。
なお、実施例1では、シャフト1は固定軸で説明しているが、回転軸でも良い。また、ステータコアに巻線を巻装した形態で説明しているが、ステータコアのないコアレスでも構わない。
図2は本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのロータ部断面図である。
図3は本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのスリーブ断面図である。
図2において、スリーブ2の内周面には、動圧が発生する動圧溝が形成されている。この動圧溝には、上下2ヶ所にラジアル方向の圧力が高くなるように上側動圧最大圧力部16と下側動圧最大圧力部17が形成されている。上側動圧最大圧力部16とポリゴンミラー5のスラスト方向重心位置18とをスラスト方向で一致させ、下側動圧最大圧力部17とロータマグネット7のスラスト方向中心位置19を一致させる。したがって、負荷として大きいポリゴンミラー5に対し、仮にポリゴンミラー5の締結が緩み、バランスを悪化させても、上側動圧最大圧力部16の動圧による剛性でクリアランスを確保できる。下側も同様にロータマグネット7とステータコア8間で発生する磁気変動に対し、下側動圧最大圧力部17の動圧で十分クリアランスを確保できる。したがって、モータのバランスや変動の大きい部分に意図的に動圧発生部の最大部を配置することで、信頼性の高い動圧空気軸受モータが得られる。
さらに、シャフト1とスリーブ2は、アルミニウム合金とし、同じ材質を使用することで、環境温度に対するシャフト1とスリーブ2のクリアランス変化を無くし、クリアランスの確保ができる。シャフト1の円筒部表面には、ダイヤモンドライクカーボンのコーティングがなされ、スリーブ2にはニッケル−リン無電解メッキをコーティングすることで起動停止時に発生するシャフト1とスリーブ2の接触に対する耐磨耗性向上、摩擦係数の低下することができ、信頼性の高い動圧空気軸受モータを得ることができる。
磁気スラスト軸受の第一手段の吸引力F1は、磁気スラスト軸受の第二手段の吸引力F2より、大きくすることで磁気ダンピングの変動を小さくした。
次に動作について説明する。
図4は本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのロータ一回転分のスラスト吸引力を表したグラフである。
定常回転時、F1とF2の関係をロータ一回転分を示したものである。本発明のモータは一回転しても、F1及びF2の変化はなく、合成した吸引力F1+F2も変化が無い状態であり、安定した吸引力が得られる。
図5は、本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのスラスト浮上チャート図である。磁気スラスト軸受の第一手段の吸引力F1と磁気スラスト軸受の第二手段の吸引力F2の合成であるが、磁気スラスト軸受の第二手段の吸引力は、巻線に電流を流さなくても流しても吸引力は変化がない。したがってこの図のように、停止時からモータ電源をONして起動〜定常回転時〜停止とも、スラスト方向の変位はほとんど無いスラスト軸受が得られる。
図6は本発明の実施例2に係る動圧空気軸受モータの構造断面図である。
図6において図1〜図5と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図6においてステータコア8のスラスト方向センターとロータマグネット7のスラスト方向センターを意図的にズレ量eずらすことによって磁気スラスト軸受の第三手段を形成し、下側方向にF3の吸引力が働く。
図7は、本発明の実施例2による動圧空気軸受モータのロータ一回転分のスラスト吸引
力を表したグラフである。
定常回転時、F1、F2及びF3の関係をロータ一回転分を示したものである。本発明のモータは一回転しても、F1及びF2の変化はない、しかし、ステータコア8のスラスト方向センターとロータマグネット7のスラスト方向センターをずらしているため、巻線に通電することでスラスト方向に吸引力F3が働き、このF3は通電することでリップルを持つ。そのため、合成した吸引力F1+(F2+F3)もF3で発生したリップルのため、リップルを持ち合わせた合成の吸引力となる。この様にすることでスラスト方向の剛性を高め、大きなポリゴンミラー5でも対応できる。
図8は本発明の実施例2による動圧空気軸受モータのスラスト浮上のチャート図である。
停止中は、実施例1と同様にロータが浮上した状態であり、電源をONし、巻線9に電流を流すことでロータが下方向へ移動し、定常回転になった時に移動が止まる。電源ONから定常回転までの移動量がスラスト変動量δ2になる。よって、吸引力F3は電源をON/OFFすることで変化し、スラスト方向の剛性をいっそう高めることができる。定常回転時は、モータのスラスト方向のリップルつまり、スラスト変動量δ1が発生し、このスラスト変動量は、図8のリップルに相当する。また、このスラスト変動量δ1は、ステータコア8のスラスト方向センターとロータマグネット7のスラスト方向センターのズレ量eに比例する。
図9は本発明の動圧空気軸受モータのスラスト方向負荷に対してのスラスト変位量を表すグラフである。
従来例は、スラスト方向負荷が増加するにつれスラスト変化量も増加していくが、本発明の実施の形態1は、T1のようなカーブになり、従来と同じスラスト方向負荷でもスラスト変位量が小さくなる。つまり、従来品と比較し、スラスト剛性が向上する。更に、実施例2の様に磁気スラスト軸受第三手段により、T2のようなカーブになり、更にスラスト剛性が向上する。
本発明の動圧空気軸受モータは、軸受剛性を高めることが出来るとともに、低騒音・低振動が得られ、信頼性の高いモータが得られ、高速回転として用いられる動圧空気軸受モータの用途に有用である。
本発明の実施例1による動圧空気軸受モータを示す構造断面図 本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのロータ部断面図 本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのスリーブ断面図 本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのロータ一回転分のスラスト吸引力を表した図 本発明の実施例1による動圧空気軸受モータのスラスト浮上チャート 本発明の実施例2による動圧空気軸受モータを示す構造断面図 本発明の実施例2による動圧空気軸受モータのロータ一回転分のスラスト吸引力を表した図 本発明の実施例2による動圧空気軸受モータのスラスト浮上チャート 本発明の動圧空気軸受モータのスラスト方向負荷に対してのスラスト変位量を表す図 特許文献1に記載された従来の動圧空気軸受モータを示す構造断面図 特許文献2に記載された従来の動圧空気軸受モータを示す構造断面図 特許文献3に記載された従来の動圧空気軸受モータを示す構造断面図 特許文献5に記載された従来の動圧空気軸受モータを示す構造断面図
符号の説明
1、112、511、602 シャフト(固定軸)
2、113、403 スリーブ(回転スリーブ)
3、103、111、406、603 ハウジング(モータハウジング)
4 基板
5 ポリゴンミラー
6 ロータフレーム
7、161、424 ロータマグネット
8 ステータコア
9、428 巻線(ステータコイル)
10 ミラー押さえバネ
11、118、429b、609 固定側磁気スラストマグネット(永久磁石、磁性材料)
12、120、429a、608 回転側磁気スラストマグネット(永久磁石、磁性材料)
13 スラストカバー
14 固定ネジ
15 バランスパテ
16 上側動圧最大圧力部
17 下側動圧最大圧力部
18 スラスト方向重心位置
19 スラスト方向中心位置
20 動圧発生溝
113a 大径面
119 段差
122 エアダンパ
F1 磁気スラスト軸受の第一手段による吸引力
F2 磁気スラスト軸受の第二手段による吸引力
F3 磁気スラスト軸受の第三手段による吸引力
δ1 スラスト変動量
δ2 スラスト移動量
e ステータコアとロータマグネットのスラスト方向センターズレ
S、503 スラスト磁気軸受
503a 回転側リング
503b 固定側リング
604 中空回転体
P 平衡点
T1、T2 スラスト変化量

Claims (10)

  1. 巻線と、ロータフレームに取り付けられ、多極着磁されたロータマグネットと、互いに嵌合して動圧流体軸受機構を構成するシャフトとスリーブと、スラスト方向に支持するスラスト軸受手段を有し、前記スラスト軸受手段は、磁気スラスト軸受第一手段と磁気スラスト軸受第二手段からなり、前記シャフトの上部に第一の永久磁石を設け、対応して着磁方向が吸引するように前記スリーブ上部に第二の永久磁石を設けた磁気スラスト軸受第一手段と、モータの取り付けでもある鉄基板に前記ロータマグネットが吸引される磁気スラスト軸受第二手段を備えた動圧空気軸受モータ。
  2. 前記磁気スラスト軸受第一手段と前記磁気スラスト軸受第二手段の吸引力は反対方向である請求項1記載の動圧空気軸受モータ。
  3. 前記磁気スラスト軸受第一手段の吸引力をF1とし、前記磁気スラスト軸受第二手段の吸引力をF2としたとき、F1>F2である請求項1記載の動圧空気軸受モータ。
  4. 巻線を巻装したステータコアと、前記ステータコアに対向配置してロータフレームに取り付けられ、多極着磁されたロータマグネットと、互いに嵌合して動圧流体軸受機構を構成するシャフトとスリーブと、スラスト方向に支持するスラスト軸受手段を有し、前記スラスト軸受手段は、磁気スラスト軸受第一手段・磁気スラスト軸受第二手段と磁気スラスト軸受第三手段からなり、前記シャフトの上部に第一の永久磁石を設け、対応して着磁方向が吸引するように前記スリーブ上部に第二の永久磁石を設けた磁気スラスト軸受第一手段と、モータの取り付けでもある鉄基板に前記ロータマグネットが吸引される磁気スラスト軸受第二手段と、前記ステータコアのスラスト方向中心と前記ロータマグネットのスラスト方向中心をずらし、吸引される磁気スラスト軸受第三手段を備えた動圧空気軸受モータ。
  5. 前記磁気スラスト軸受第一手段に対し、前記磁気スラスト軸受第二手段の吸引力と前記磁気スラスト軸受第三手段の吸引力は反対方向である請求項4記載の動圧空気軸受モータ。
  6. 前記磁気スラスト軸受第一手段の吸引力をF1とし、前記磁気スラスト軸受第二手段の吸引力をF2とし、前記磁気スラスト軸受第三手段の吸引力をF3としたとき、F1>F2+F3である請求項4記載の動圧空気軸受モータ。
  7. 前記第一の永久磁石と前記第二の永久磁石が希土類磁石である請求項1又は、請求項4記載の動圧空気軸受モータ。
  8. 巻線を巻装したステータコアと、前記ステータコアに対向配置してロータフレームに取り付けられ、多極着磁されたロータマグネットと、互いに嵌合して動圧流体軸受機構を構成するシャフトとスリーブと、スラスト方向に支持するスラスト軸受手段を有し、前記シャフト又は前記スリーブのどちらかに動圧発生用の溝を設け、ポリゴンミラーのスラスト方向重心位置と上側動圧最大圧力部を一致し、前記ロータマグネット又は前記ステータコアのスラスト方向中心と下側動圧最大圧力部を一致した動圧空気軸受モータ。
  9. 回転体の重心位置を前記上側動圧最大圧力部と前記下側動圧最大圧力部の間に配置した請求項8記載の空気動圧軸受モータ。
  10. 前記シャフト及びスリーブはアルミニウム合金からなり、前記シャフトはダイヤモンドライクカーボンコーティングがなされ、前記スリーブはニッケル−リン無電解メッキをコーティングした請求項1、請求項4ないし請求項8記載の動圧空気軸受モータ。
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