JP2006025441A - 配信システム並びにユーザ端末及び配信サーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ユーザ端末が、周囲に存在する複数のプッシュ配信エリア(エリア)A〜Jに入ったことを自ら予測し測位回数を減らし、ピンポイントで店舗広告等の情報配信を可能とする、プッシュ配信サービス提供方法を提供する。
【解決手段】 データセンタが、エリアA〜Jの位置および半径の属性情報を携帯端末に送信し、携帯端末がその属性情報と自己予測位置との比較により携帯端末自身がエリアA〜Jに存在することを予測し、携帯端末が予測結果に基づいて属すると判定した場合は携帯端末自身の終点位置L2を実測し、その終点位置L2を補正した補正位置とエリアA〜Jとの比較によりエリアA〜J内に存在することを確認し、携帯端末がその確認結果に基づいてエリアA〜Jに付随する配信情報をデータセンタに要求し、データセンタが要求に基づいて携帯端末に対して配信情報を送信する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System:全地球測位システムを意味する。以下、GPSと称する。)などが搭載された携帯端末をもっている特定エリアにいる人に対して、自動的にその携帯端末に対して付近の店舗広告などの情報を配信(プッシュ)するサービス提供に用いて好適な、プッシュ配信サービス提供方法に関する。
近年、携帯電話,携帯通信端末などの携帯端末(ユーザ端末)の普及に伴い、各企業は、プッシュ型のプッシュ配信サービス(以下、プッシュ配信サービスと称する。)を提供している。このプッシュ配信サービスとは、携帯端末の電源のオン/オフの状態又は携帯端末のネットワーク接続の有無に関わらず、サーバシステム(複数の機能をもつ各サーバを合わせた複数のサーバ)から携帯端末に情報が配信されると、携帯端末が自動的にその情報を受信できるサービスである。携帯電話の待ち受け状態におけるメール受信と同様に、携帯端末が、サーバシステムからの情報を受信すると、携帯端末は、着信音などによってユーザに通知し、これにより、ユーザは情報を通知されたことを知るのである。この方法は、ユーザが自分自身でネットワークに接続せずに情報を得られるので、サーバシステムがユーザに対して情報をプッシュすると称される。これにより、ユーザは、リアルタイムな情報を受信できるのである。これに対して、ユーザが自分自身でネットワークに接続して情報を得る方法は、ユーザがサーバシステムから情報をプルすると称される。
プッシュ配信サービスを提供する事業者(以下、管理者と称する。)は、GPS衛星を利用して携帯端末の端末位置を測定(以下、測位[Positioning]という。)する方法を導入している。すなわち、GPS衛星が、所望の携帯端末を検索し、携帯端末の位置を登録し、さらに、携帯端末に対して情報を通知するのである。
そして、管理者は、このプッシュ配信サービスに参加する企業などとの間において、端末位置に関するデータフォーマットを共通化している。このGPS衛星を用いることにより、広い地域にサービスを提供できる。具体的には、端末位置の確定および保存,第三者の端末位置の取得、そして、端末位置情報の管理および交換が規格化されている。最近は、GPS衛星を用いたプッシュ配信の実験が行なわれている。
サーバシステムが特定エリアにいる携帯端末に対して、店舗広告などのコンテンツプッシュ配信サービスを提供する方法は2種類ある。第1に、携帯端末がその特定エリアにいるか否かを判定するために、ASP(Application Service Provider)が、携帯端末を定期的に測位し確認する方法である。なお、ASPとは、コンピュータのアプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーションと略称する。)をサーバシステム上でインターネットを通じて、各ユーザに提供する管理者をいう。第2に、携帯端末が自分自身で測位した実測位置(実測した端末位置)を定期的にASPに対して送信する方法である。
しかしながら、管理者が従来の技術を用いて、店舗広告などのコンテンツプッシュ配信サービスを提供する場合は、基地局が携帯端末をカバーするエリア(Coverage Area)を基礎として情報を配信する。ところが、配信するエリアは、エリアの形状が例えば四角形の場合は数キロメートル四方であり、また、形状が円形の場合でも同様に広いので、サーバシステムは、ユーザの位置付近に限定した店舗広告などを正確に特定(ピンポイント)することはできないという課題がある。
また、上記のGPSを用いる方法は、これらのいずれの方法が用いられても、ASP又は携帯端末が、常時、携帯端末の端末位置を測位するため、携帯電話ネットワークおよび測位をするためのサーバシステムの負荷がともに増大する。さらに、携帯端末および携帯電話ネットワークは、定期的に端末位置を測位するので、パケットを処理するための負担が大きくなるという課題がある。
従って、ユーザが位置情報サービスを利用すると、支払うべきパケット料が増大するという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、ユーザ端末が、ユーザ端末自身の周囲に存在する複数のプッシュ配信エリアに入ったことを自ら予測することにより、測位回数を減らすとともに、ピンポイントで店舗広告などのコンテンツプッシュ配信を可能とすることを目的とする。
このため、本発明のプッシュ配信サービス提供方法は、ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、サーバシステムが、複数のプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)をユーザ端末に送信する送信ステップと、ユーザ端末が、送信ステップにて送信された属性情報(C,R)のうちの範囲Rとユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)との比較により、ユーザ端末自身がプッシュ配信空間範囲に属することを予測する予測ステップと、ユーザ端末が、予測ステップの予測の結果に基づいて、ユーザ端末がプッシュ配信空間範囲に属すると判定した場合はユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する測位ステップと、ユーザ端末が、測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置とプッシュ配信空間範囲との比較により、ユーザ端末がプッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認ステップと、ユーザ端末自身が、確認ステップの結果に基づいて、プッシュ配信空間範囲に付随する配信情報をサーバシステムに要求する要求ステップと、サーバシステムが、要求ステップの要求に基づいてユーザ端末に対して配信情報を送信するコンテンツ提供ステップとをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項1)。
また、本発明に関連する情報提供サービスシステムは、プッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、複数のプッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、プッシュ配信空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともにサーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、ユーザ端末が、サーバシステムから送信された属性情報(C,R)とユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲への属否を判定するように構成されたことを特徴としている。
さらに、上記のサーバシステムは、球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位可能なユーザ端末が設けられ、プッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信されたユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データをデータベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、通知部から属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1とユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算されたユーザ端末自身の実測終点位置L2が、通知部から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球に属するプッシュ配信空間範囲に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
そして、上記のサーバシステムは、3次元空間範囲における自己位置,移動方向および移動量を測位可能なユーザ端末が設けられ、3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末の実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1と所定距離内にある複数の3次元空間範囲データのそれぞれに対応する複数の3次元空間範囲の各属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、各属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1と移動方向および移動量とに基づいて得られたユーザ端末自身の実測終点位置L2が各属性情報(C,R)によって決定される各3次元空間範囲のいずれかに属する場合に、属すると判定された複数の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
また、上記ユーザ端末は、ユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する測位部と、測位部が測位した実測始点位置L1をシステム側に対して送信する送信部と、実測始点位置L1に基づいてシステム側が予測した少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、システム側において、実測始点位置L1に基づいて予測された少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、属性情報(C,R)と、ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末の3次元空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、先読み処理部が属すると判定した場合は、実測終点位置L2を補正された補正位置と、受信した少なくとも1つの3次元空間範囲との比較により、ユーザ端末自身が3次元空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
さらに、上記情報提供サービスシステムは、ユーザ端末に対して情報を配信する配信システムにおいて、複数のプッシュ配信空間範囲情報と、各プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信される位置情報に基づいて、複数のプッシュ配信空間範囲情報の少なくとも一つをユーザ端末に送信する送信部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
加えて、上記ユーザ端末は、情報を配信する配信システムからの情報を受信するユーザ端末において、ユーザ端末の位置情報に基づいて、配信システムから受信する複数のプッシュ配信空間範囲情報を記録する記録部と、プッシュ配信空間範囲情報が示す3次元空間内に自ユーザ端末が存在することを検出すると配信システムに配信を要求する制御部とをそなえて構成されたことを特徴としている。
本発明によれば、以下の少なくともいずれか1つの効果ないし利点が得られる。
(1)本発明のプッシュ配信サービス提供方法によれば、サーバシステムが、複数のプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)をユーザ端末に送信する送信ステップと、ユーザ端末が、送信ステップにて送信された属性情報(C,R)のうちの範囲Rとユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)との比較により、ユーザ端末自身がプッシュ配信空間範囲に属することを予測する予測ステップと、ユーザ端末が、予測ステップの予測の結果に基づいて、ユーザ端末がプッシュ配信空間範囲に属すると判定した場合はユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する測位ステップと、ユーザ端末が、測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置とプッシュ配信空間範囲との比較により、ユーザ端末自身がプッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認ステップと、ユーザ端末が、確認ステップの結果に基づいて、前記配信情報をサーバシステムに要求する要求ステップと、サーバシステムが、要求ステップの要求に基づいてユーザ端末に対して配信情報を送信するコンテンツ提供ステップとをそなえて構成されているので、測位回数を削減できるほかに、測位時に必要なネットワーク負荷の軽減および測位サーバに必要な負荷の軽減が図れる。そして、連続測位に必要なパケット料金の軽減なども可能となり、ユーザ端末は情報プッシュ配信サービスを受けやすくなる(請求項1)。
(2)上記情報提供サービスシステムによれば、プッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、複数のプッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、プッシュ配信空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともにサーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、ユーザ端末が、サーバシステムから送信された属性情報(C,R)とユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲への属否を判定するように構成されているので、ユーザ端末がセル平面の内/外に関する考慮が不要となり、各管理者は、プッシュ領域の設定内容を自由に設計できる。また、これにより、特殊な無線プロトコルが不要となるので、プッシュ配信サービス提供システムを構築するための投資額を低減できる。
(3)上記サーバシステムによれば、球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位可能なユーザ端末が設けられ、プッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信されたユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データをデータベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、通知部から属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1とユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算されたユーザ端末自身の実測終点位置L2が、通知部から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球に属するプッシュ配信空間範囲に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されているので、実測位置は、ユーザ端末側にて得られるで、測位データをネットワークを介して送受信する回数が減少し、これにより、ネットワークの負担が大幅に軽減されるとともに、その負担を利用してデータを送受信の高速化が図れる。
(4)上記サーバシステムによれば、3次元空間範囲における自己位置,移動方向および移動量を測位可能なユーザ端末が設けられ、3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末の実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1と所定距離内にある複数の3次元空間範囲データのそれぞれに対応する複数の3次元空間範囲の各属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、各属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1と移動方向および移動量とに基づいて得られたユーザ端末自身の実測終点位置L2が各属性情報(C,R)によって決定される各3次元空間範囲のいずれかに属する場合に、属すると判定された複数の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されているので、企業又は店舗は、移動中の人に対して直接かつ即時的な広告を出すことができ、タイムサービスなどのきめ細かいサービスを提供でき、さらに、特定の年齢、性別又は職種に限定した客層に対して個別に広告が可能となる。
(5)上記ユーザ端末によれば、ユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する測位部と、測位部が測位した実測始点位置L1をシステム側に対して送信する送信部と、実測始点位置L1に基づいてシステム側が予測した少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、システム側において、実測始点位置L1に基づいて予測された少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、属性情報(C,R)と、ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末の3次元空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、先読み処理部が属すると判定した場合は、実測終点位置L2を補正された補正位置と、受信した少なくとも1つの3次元空間範囲との比較により、ユーザ端末自身が3次元空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されているので、ユーザ端末は自分自身の状態(位置,方位,傾斜角,ロール角,ピッチ角)に基づいて、どの方向にどの程度移動したかを知ることができる。
(6)上記のプッシュ配信サービス提供方法によれば、3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のデータを保持するサーバシステムと、3次元空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともにサーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、ユーザ端末が、実測始点位置L1を測位する始点測位ステップと、ユーザ端末が、始点測位ステップにて測位された実測始点位置L1をサーバシステムに対して送信する送信ステップと、サーバシステムが、送信ステップにて送信された実測始点位置L1の周囲に存在する少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)をユーザ端末に対して通知する通知ステップと、ユーザ端末が、通知ステップにて通知された少なくとも一つの属性情報(C,R)と、ユーザ端末の移動方向および移動量を含む移動情報をユーザ端末自身のセンサを用いて計算したユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末の3次元空間範囲への属否を予測する予測ステップと、ユーザ端末が、予測ステップにて属すると判定した場合はユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する実測終点位置L2測位ステップと、ユーザ端末が、実測終点位置L2測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置と3次元空間範囲との比較により、ユーザ端末自身が3次元空間範囲に属することを確認する確認ステップと、ユーザ端末が、確認ステップにおける確認結果に基づいて、3次元空間範囲にて提供される配信情報をサーバシステムに要求する要求ステップと、サーバシステムが、ユーザ端末に対して配信情報を送信する提供ステップとをそなえて構成されているので、ユーザ端末の周囲に存在する複数のプッシュ配信平面に関する情報を、予めサーバシステム側からユーザ端末側にダウンロードし、自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)と周期的に比較できる。これにより、ユーザは、端末がプッシュ配信平面内にいるか否かを予測できる。
(7)上記情報提供サービスシステムによれば、球形のプッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位するとともにサーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、サーバシステムが、バルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信されたユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データをデータベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、通知部から属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1とユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算されたユーザ端末自身の実測終点位置L2が、通知部から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球に属するプッシュ配信空間範囲に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえるとともに、ユーザ端末が、上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位する測位部と、測位部が測位した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度をサーバシステムに対して送信する送信部と、送信部が送信した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度の周囲に存在する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)と、ユーザ端末自身の移動方向および移動量を含む移動情報を用いて計算したユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、先読み処理部が属すると判定した場合は、測位部がユーザ端末自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、受信部が受信した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲との比較により、ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されているので、ピンポイントで店舗広告などのコンテンツプッシュ配信が可能となる。
(8)通知部が、ユーザ端末の実測始点位置L1に基づいてユーザ端末の自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を予測し、先読み位置情報の周囲に存在する複数の3次元空間範囲の属性情報(C,R)を通知するように構成されてもよく、あるいは、通知部が3次元空間範囲データの個数に応じて先読み位置情報の範囲を、所定個数以内で調整するようにもでき、このようにすれば、実測位置が、サーバシステム側でなくユーザ端末側にて得られるで、測位データをネットワークを介して送受信する回数が減少し、これにより、ネットワークの負担が大幅に軽減されるとともに、その負担を利用してデータを送受信の高速化が図れる。
(9)データベースが、複数の3次元空間範囲の位置Cおよび範囲Rと、配信情報の種別とを相互に関連付けて保持する3次元空間範囲データ保持部と、複数の3次元空間範囲の配信情報を保持する配信情報保持部とをそなえて構成されてもよく、また、データベースが、ユーザ端末の識別子,複数の3次元空間範囲の識別子およびユーザ端末の識別子についての情報送信済み/情報未送信を表す情報とを相互に関連付けて保持する配信済み情報保持部をそなえて構成することもでき、このようにすれば、3次元空間を分割した各3次元空間範囲と各3次元空間範囲にて提供されるサービスとに基づいて、ユーザ端末が自分自身の実測位置をサーバシステムに対して送信すると、その実測位置に対応したサービス内容がユーザ端末に提供される。
(10)上記サーバシステムによれば、円形のプッシュ配信平面における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位可能なユーザ端末が設けられ、プッシュ配信平面の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信平面データと、プッシュ配信平面にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信されたユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信平面データをデータベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信平面データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)をユーザ端末に通知する通知部と、通知部から属性情報(C,R)を通知されたユーザ端末において、実測始点位置L1とユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算されたユーザ端末自身の実測終点位置L2が、通知部から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの円に属するプッシュ配信平面に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報をユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されているので、店舗は、平面内のユーザ端末に対して、例えば割引情報をプッシュでき、販売を促進でき、店舗の集客効果が向上する。
(11)上記ユーザ端末によれば、プッシュ配信空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを特定する緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位する測位部と、測位部が測位した実測始点位置L1をシステム側に対して送信する送信部と、システム側において、送信部が送信した実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データが抽出され、通知された少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を受信する受信部と、受信部が受信したシステム側からの属性情報(C,R)と、測位部が測位した移動情報を用いて計算したユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、先読み処理部が属すると判定した場合は、測位部がユーザ端末自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、受信部が受信した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲との比較により、ユーザ端末がプッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されているので、例えば、各店舗は、特定の年齢、性別又は職種に限定した客層に対して個別に広告が可能となり、また、公共機関は、多くのユーザの中から選択した特定のユーザに対して所望の情報を送信することができる。
(12)測位部が、グローバル・ポジショニング・システムを用いた位置情報と、方位を測定する方位センサと、水平線からの傾斜角度を測定する傾斜センサと、ユーザ端末の傾斜角度に関するデータを積分して出力するジャイロセンサとを用いて、移動方向および移動量を得るように構成されてもよく、このようにすれば、ユーザ端末が自分自身で実測位置を認識でき、複数のプッシュ配信平面から広告情報を自動的にプッシュされる。
(13)先読み処理部が、移動方向および移動量を含む移動情報を中心位置Cとし、かつ属性情報(C,R)の範囲を半径Rとする球形範囲に、ユーザ端末自身の予測位置が属するか否かを判定するように構成されてもよく、このようにすれば、ユーザ端末は、配信平面位置を予測して先読みでき、また、各ユーザ端末について平面毎に配信済みか否かを管理することによって、冗長な情報配信が回避される。
(14)上記情報提供サービスシステムによれば、複数のプッシュ配信空間範囲情報と、各プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、ユーザ端末から送信される位置情報に基づいて、前記複数のプッシュ配信空間範囲情報の少なくとも一つをユーザ端末に送信する送信部とをそなえて構成されているので、測位回数を削減でき、ネットワークおよび測位サーバ10の負荷が軽減され、また、パケット料金の軽減も図れる。
(15)上記ユーザ端末によれば、情報を配信する配信システムからの情報を受信するユーザ端末において、ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記配信システムから受信する複数のプッシュ配信空間範囲情報を記録する記録部と、プッシュ配信空間範囲情報が示す3次元空間内に自ユーザ端末が存在することを検出すると前記配信システムに配信を要求する制御部とをそなえて構成されているので、測位回数が減少し、ピンポイントで店舗広告などのコンテンツプッシュ配信が可能になる。
(16)上記仮想3次元空間の提供方法によれば、実3次元空間に対応する仮想3次元空間情報と第1ユーザの提供情報又はその提供情報の関連情報とを対応させて格納しておくことにより、情報提供を所望する第2ユーザの位置情報から関連する情報をユーザに提供する情報提供サービスシステムにおける、その仮想3次元空間の提供方法において、前記仮想3次元空間情報を複数の仮想3次元空間情報に予め分割し、情報を提供したい前記第1ユーザが所望する実3次元空間に対応する少なくとも一つの仮想3次元空間を分割されたその仮想3次元空間の提供方法であって、複数の仮想3次元空間情報から選択し、選択された仮想3次元空間に対応する料金を提示するように構成されているので、仮想3次元空間情報の範囲が可変にできるので、都心においてはその範囲を小さくし、郊外においてはその範囲を大きく設定でき、サービス地域に応じて、サービス内容の密度を変更できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の一実施形態の説明
図1は本発明の一実施形態に係るプッシュ配信サービス提供システムの構成図である。この図1に示すプッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末(ユーザ端末)1に対して情報を配信するものであって、電話,メールおよびウェブ(web)ページへのアクセスなどのサービスとともにプッシュ/プルサービスを携帯端末1に対して提供するものである。そして、プッシュ配信サービス提供システム200は、例えば移動通信システムの運営者又はその移動通信システムに用いられる携帯端末1を製造する製造者などの集合体によって運用されている。
また、この図1に示す携帯端末1は、以下に述べるプッシュ配信エリアA〜Jにおける携帯端末1自身の実測始点位置(移動開始前の位置)L1および実測終点位置(移動開始後の位置)L2を測位するとともにデータセンタ19と通信網101を介してデータを送受信するものである。
(1)プッシュ配信サービス提供システム200の説明
(1−1)プッシュ配信サービスの用途
プッシュ配信サービス自体は、よく知られたサービスであって、管理者の管理するデータセンタ19(サーバシステム:複数の機能をもつ各サーバを合わせた複数のサーバ)が、サービスを受けるための専用のJAVA(Sun Microsystems社の登録商標)アプリケーションをインストゥールしている携帯端末1に対して、各種情報を提供するものである。サービスの用途例は、携帯端末1に対して、企業,店舗又は公共機関の商品,サービス,企業広告又は公共情報をプッシュ配信(具体的にはメール送信すること)することや、あるいは、企業内の特定ユーザに対して、配信情報又は業務情報をプッシュ配信することなどが知られている。
(1−2)プッシュ配信サービス提供システム200のプッシュ配信サービス提供方法
(1−2−1)プッシュ配信エリア情報先読み処理方法
プッシュ配信サービス提供システム200のプッシュ配信サービス提供方法は、携帯端末1が、自分自身の周囲に存在するプッシュ配信エリアに入ったことを、携帯端末1自身が予測する方法(以下の説明において、先読み処理方法と称する。)を用いている。この先読み処理方法を用いることにより、各携帯端末1の測位回数を減らすのである。
(1−2−2)3次元空間範囲に基づくサービスの内容
プッシュ配信サービス提供システム200は、情報提供サービスを行なうに当たり、まず、データセンタ19が、3次元空間範囲とその3次元空間範囲にて提供されるサービスとを対応付けて予め保持しておく。この保持データについて更に詳述する。
図2は空間における建物配置を模式的に示す図である。この図2に示す4件の建物の位置は、いずれも、同一の経度を有し、異なる緯度を有する。例えば、Aビルは緯度A−1〜A+1の範囲に位置し、また、Bビル,Cスタジアム,Dタワーの中心位置は、それぞれ、緯度B,C,Dである。なお、これらの緯度,経度の単位は、ともに、゜(度),'(分),"(秒)であり、以下の説明でも同様である。ここで、ユーザがAビルの3階において、携帯端末1を用いて携帯端末1自身の端末位置を取得し、取得した実測位置をデータセンタ19に送信する。このデータセンタ19は、各3次元空間範囲と各3次元空間範囲にて提供されるサービスとを対応付けたデータをバルーンデータ(バブルデータとも称する。)として保持している。
また、バルーン(バブル)とは、3次元空間範囲情報が3次元空間における特定の空間であり、それが、3次元空間に浮かんだ泡のごときものであり、これを用いて現実の建物が再現されている。一般に、バルーンは、球形を連想するが、ここでは、特に球形に限定するものではなく、3次元空間を分割して得た各空間をも意味する。
そして、複数のプッシュ配信エリアA〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータと、複数のプッシュ配信エリアA〜Jのそれぞれにて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータがデータセンタ19に保持されている。
本発明のプッシュ配信サービス提供方法は、その複数のバルーンデータを保持するデータセンタ19と、プッシュ配信エリアA〜Jにおける携帯端末1の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともにデータセンタ19と通信網101を介してデータを送受信する携帯端末1とをそなえ、この携帯端末1が、データセンタ19から送信された属性情報(C,R)と携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、携帯端末1のプッシュ配信エリアA〜Jへの属否を判定するようになっている。
図3は本発明の一実施形態に係るバルーンデータの3次元空間範囲のイメージ(情報バルーン)を示す図であって、この図3に示す情報バルーン1〜17は、図2に示すA〜Dの建物に相当するイメージを表している。これらの情報バルーン1〜17は、いずれも、物体の緯度,経度,高度およびバルーン径からなる3次元空間範囲情報と、各建物において提供される商品又はサービスなどの情報とが対応付けられている。
図3に示す情報バルーン1,5,8,9は、それぞれ、Aビル,Bビル,Cスタジアム,Dタワーを表す。また、情報バルーン1は、その内部に、情報バルーン2,3,4を有する。これらの情報バルーン2,3,4は、それぞれ、Aビルの各階のフロアに相当するイメージを表す。そして、図3に示す番号(バルーン番号)1〜17は、それぞれ、図2に示す情報バルーンに付された識別番号である。また、バルーン径とは、情報バルーンが球形のときの半径を表す。情報バルーンが楕円球のときはその長径および短径を表し、それぞれに対応する値を設定する必要がある。さらに、情報バルーンが建物の容積に則した四角柱の形状のときはその四角柱の幅などを表す。
従って、これらの複数のバルーンデータは、3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する配信情報との各々を対応付けられて保持されている。
これらの建物においては、例えば玩具などの商品又は飲食店などのサービスが提供されている。すなわち、各3次元空間範囲と各3次元空間範囲にて提供されるサービスなどとが対応付けられた情報バルーンが、予め、データセンタ19に生成されているのである。
そして、携帯端末1が携帯端末1自身の緯度,経度,高度からなる実測位置を測位し、その測位した実測位置をデータ化した実測位置データをデータセンタ19に対して送信する。データセンタ19は、その実測位置データを受信すると、その携帯端末1自身の実測位置を含む3次元空間範囲にて提供されるサービスを、予め3次元空間範囲とその3次元空間範囲にて提供されるサービスとを対応付けて保持したデータから検索する。そして、データセンタ19は、検索して得た提供サービスをその携帯端末1に対して送信するのである。
図4は本発明の一実施形態に係るバルーンデータを説明するための図であって、この図4に示すバルーン番号1〜23のうちの1〜17が、図3に示すバルーン番号1〜17に対応するものである。そして、A/X/0/3で表されたデータは、緯度/経度/高度/バルーン径を表しており、例えば、バルーン番号2は、図3に示すAビルの3階に対応したものであって、データセンタ19は、このデータを、図4に示すように、緯度A(単位:度数)、経度X(単位:度数)、高度3(45mに相当)およびバルーン径1と変換して保持するのである。なお、高度0は建物が地面に接している場合を表し、高度1,2,3はいずれも真値(例えば15m,30m,45m)に対応した値を表し、また、バルーン径0.5〜4もそれぞれ真値(例えば、1m〜8m)に対応した値である。ここで、バルーン径とは、情報バルーンが球形のときの半径を表す。
図5(a)〜図5(h)はいずれも本発明の一実施形態に係る3次元空間範囲データの一例を示す図であり、これらの図に示される(A,B,C)は、情報バルーンの中心位置である。プッシュ配信サービス提供システム200は、図5(b)に示す球形を採用している。そして、データセンタ19が表示する情報バルーンの範囲については、契約料などによって、変更でき、企業又は店舗は、バルーン径を変化させて広告手段として使用するのである。
なお、情報バルーンが楕円球のときのバルーン径の定義は、その長径および短径とし、情報バルーンが建物の容積に則した四角柱の形状のときはその四角柱の幅などである。また、情報バルーンの中心位置についても同様である。図5(a)に示すD,EおよびFはそれぞれ緯度幅,経度幅,高度幅を表し、例えば20m,20m,10mという値がデータセンタ19に予め保持される。
これにより、携帯端末1が情報をプルするときは、各3次元空間範囲と各3次元空間範囲にて提供されるサービスとに基づいて、携帯端末1が自分自身の実測位置をデータセンタ19に対して送信すると、その実測位置に対応したサービス内容が携帯端末1に提供されるのである。
すなわち、本発明のプッシュ配信サービス提供方法は、予めその管理者が3次元空間をサービス提供のために複数の3次元空間範囲に分割し、分割した各3次元空間範囲と各3次元空間範囲にて提供されるサービスとを対応付けてデータセンタ19に設けられたサーバ(図示省略)などに保持する。そして、データセンタ19は、携帯端末1からその携帯端末1自身が確定させた実測終点位置L2を受信すると、その受信した実測終点位置L2を含む3次元空間範囲にて提供されるサービスを表示するコンテンツ情報をその携帯端末1に対して送信するのである。
このように、プッシュ配信サービス提供システム200においては、データセンタ(サーバシステム)19が、複数のプッシュ配信エリアA〜Jのエリア位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を保持しており、また、各携帯端末1が、そのデータセンタ19と通信網101を介して接続され、端末側で受信したプッシュ配信エリアA〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)と携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とを比較することにより、携帯端末1自身がプッシュ配信エリアA〜Jに属することを予測できる。従って、携帯端末1は、頻繁に携帯端末1自身の空間位置を実測せずに、端末位置を予測する。従って、実測したデータは、通信網101を介して測位サーバ10と送受信される回数が減少し、これにより、通信網101の負担が大幅に軽減されるとともに、その負担を利用してデータを送受信の高速化が図れる。
(1−3)情報バルーンをプッシュ配信サービスに適用したサービス方法
図6は本発明の一実施形態に係るプッシュ配信サービスの提供方法を説明するための図である。この図6に示すバルーンBは、多数の店舗のうちの最も手前にある店舗を表す球形のバルーンである。ここで、データセンタ19のデータベースの世界においては、バルーンBと、携帯端末1を有するユーザとが接触している。換言すれば、この図6には、中央通りとその通りの両側に存在する店舗とが存在する現実空間とバルーンBとが重畳した合成イメージが表示されている。
具体的には、プッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末1に対して、各店舗の広告をプッシュ配信する場合、データセンタ19のサーバに保持されたバルーンの緯度,経度および高度のデータと、携帯端末1の緯度,経度および高度のデータとが重なり合い、また、データセンタ19は、その重なり合った部分のバルーンにて提供されるサービスを抽出するのである。このため、概念的には、移動するユーザとバルーンとがあたかも接触しているように見え、ユーザがその接触したバルーンに含まれる広告を自動的に受信するように見える。このバルーンを用いた広告により、前記(1−1)にて説明したような、携帯端末1に対する企業又は店舗の広告のプッシュ配信や、企業内の特定ユーザに対する業務情報のプッシュ配信が可能となる。このプッシュ配信機能は、HotSpot(エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の出願商標)機能と称される。
(1−4)HotSpotサービスの説明
図20は本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第1例を示す図である。この図20に示すプッシュ配信エリアEは、エリア内の携帯端末1に対して、例えば、商品の安売りに関する情報をプッシュする。これにより、管理者は、各店舗における購買を支援できる。
図21は本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第2例を示す図である。この図21に示すプッシュ配信エリアFは、エリア内の携帯端末1に対して、割引情報をプッシュし、これにより、店舗は、販売を促進でき、店舗の集客効果が向上する。このように、プッシュ配信エリア内に情報をプッシュすることによって、各店舗は、集客が可能となる。
図22は本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第3例を示す図である。この図22に示すプッシュ配信エリアGは、携帯端末1に対して防犯情報をプッシュしている。これにより、公共機関からの情報を一方向に配信することもできる。
図23は本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第4例を示す図である。この図23に示すプッシュ配信エリアHは、掲示板機能を有し、不特定多数のユーザが、例えば音楽バンドのメンバー募集又は参加希望などの情報を共有できるようになっている。
(2)プッシュサービス提供システム200の構成
図1に示すプッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末1に対して情報バルーンを用いてプッシュ配信サービスを提供している。このプッシュ配信サービス提供システム200は、企業又は店舗からの配信情報(例えばコンテンツ情報)を情報プッシュ配信エリアごとに保持し携帯端末1にプッシュ配信するとともに携帯端末1からの情報をプルし携帯端末1と通話接続をするものであって、例えば4基のGPS衛星(人工衛星)90と、これらのGPS衛星90からの電波を受信可能な市街エリア150と、基地局とデータを送受信する通信網101と、この通信網101と接続された測位サーバ10と、通信網101と接続されたデータセンタ19と、携帯端末1および図示を省略するが多数の他の携帯端末1とをそなえて構成されている。
(2−1)市街エリア150
図1に示す市街エリア150は、例えば新宿,渋谷といった市街を表し、送信電力値の設計又は営業方針などによって、その範囲(大きさ)が設定される。例えば、市街エリア150の範囲は、都心においては小さく、また、郊外においては大きく設定されるのである。すなわち、空間の分割は、都市部と近郊部とによって、密度を変更して保持できる。この図1に示す市街エリア150には、複数のプッシュ配信エリアA〜Jが表示されている。
(2−2)プッシュ配信エリアA〜J
プッシュ配信エリアA〜Jは、携帯端末1が各種情報をプッシュされるエリアである。具体的には、プッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末1がこのプッシュ配信エリアA〜Jのいずれかに入っていると判断すると、その携帯端末1に対して例えばニュースなどの情報又は現在いる位置の近辺の各種の店舗広告をプッシュするのである。
このプッシュ配信エリアの設定例について更に詳述する。
データセンタ19は、図1の斜線部に示す市街エリア150を複数のプッシュ配信エリアA〜Jに分割する。なお、複数のプッシュ配信エリアA〜Jの形状は、いずれも、所望の半径を有する円形のほかに楕円形,多角形又はこれらの形状の部分を組み合わせた形状、もしくは球形,柱形の立体形状にすることもできる。さらに、その半径は、地域(都心からの距離),契約料金又は広告の用途などによって種々の大きさが設定されるようになっている。
これにより、複数のプッシュ配信エリアA〜Jは、データセンタ19に契約料を納付することによって、ユーザに対して自社の広告を個別に送信するのである。例えば、プッシュ配信エリアGに属する店舗が、「17:00からタイムサービスをする」旨をこのプッシュ配信エリアGに圏内に入った携帯端末1に対して送信するのである。また、例えば、プッシュ配信エリアEに属する別の店舗は、「人気のテレビゲームを入荷した」旨を広告することができる。
従って、各店舗は、店舗の近くを歩行又は車両などにより移動中の人に対して直接、店舗宣伝が可能となり、放送媒体又は新聞、雑誌などの紙ベースの広告と比較して即時的に情報を提供できる。
これにより、タイムサービスなどのきめ細かいサービスを提供することができる。また、これにより、各店舗は、特定の年齢、性別又は職種に限定した客層に対して個別又はピンポイント的に広告できる。また、公共機関は、多くのユーザの中から選択した特定のユーザに対して所望の情報を送信することができる。
(2−3)GPS衛星90
図1に示す4基のGPS衛星90は、いずれも、高度2万キロメートルの複数の円軌道に配置され、市街エリア150を受信可能なエリアとしてカバーしている。各GPS衛星90は、正確な原子時計を有し、電波の送信時刻と衛星のID(Identification:識別子)とを含むデータを送信する。そして、市街エリア150において、携帯端末1は、各GPS衛星90からの電波を受信しその受信時刻に基づいて、各GPS衛星90と端末自身の受信ポイントとの間の距離を計算する。具体的には、携帯端末1は、例えば球、楕円球,立方体又は直方体の3次元空間範囲における自己位置(携帯端末1自身の位置),移動方向および移動量を測位でき、これにより、携帯端末1は、緯度、経度、高度などを正確に測位できる。
ここで、移動方向とは、2次元平面においては方位又は方角であり、また、3次元空間においては方位又は方角に仰角又は俯角が加えられたものである。さらに、移動量とは、携帯端末1が実際に移動した距離である。なお、本実施形態においては、ユーザは同一場所を徘徊せずに、移動するものとする。
この実測は、携帯端末1に設けられたアプリケーションを用いて携帯端末1自身によって計算される。この計算量は大きいので、携帯端末1が自ら計算して携帯端末1から通信網101に対する計算用データが送信されないので、通信網101の負担が軽減する。
一方、携帯端末1が受信した時刻は誤差を有する。この誤差の原因は、主に、携帯端末1の時計の精度はGPS衛星90の原子時計の精度よりも低いという理由と、電波が大気を通過することによって劣化するという理由とに基づく。このため、位置データに含まれる誤差を補正する必要があり、このため、携帯端末1は、その距離を用いて得られた位置データのうちの最小限のデータを測位サーバ10に対して送信するようになっている。
(2−4)測位サーバ10
測位サーバ10は、携帯端末1から送信された位置データを受信し、この位置データに生じる誤差を補正し、そして、その補正した各携帯端末1の位置データを保持し、各携帯端末1の位置を追跡するようになっている。また、測位サーバ10は、各携帯端末1から送信される疑似ファイルを受信し、このファイルを保持するようにもなっている。
(2−5)通信網101
通信網101は、無線通信網および有線通信網とからなる。無線通信網は、図示を省略するが、例えば、無線基地局、基地局制御装置、下位交換局、上位交換局などである。有線通信網は、例えば、加入者交換局、上位交換局、公衆網および他の電話サービス事業者との接続点に設けられた関門交換局などである。
(2−6)データセンタ19
データセンタ19は、上記のバルーンデータを保持するものであり、サーバシステムとして機能するものである。このデータセンタ19が保持する複数のバルーンデータは、プッシュ配信エリアA〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータと、複数のプッシュ配信エリアA〜Jにて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられている。
また、データセンタ19は、通信網101に接続され、各携帯端末1から送信される位置データに基づいて、種々の処理又は操作をするようになっており、具体的には、携帯端末1がプッシュ配信エリアに入ると、プッシュ配信要求を受信して、携帯端末1に対して例えばコンテンツ情報を配信するのである。
データセンタ19は、3次元空間における物体(例えば建物,建物の各フロア,看板など現実に存在する物又は空間を移動する物)又は所望空間の緯度,経度,高度および後述するバルーン径からなる3次元空間範囲情報(3次元空間占有情報又は空間領域情報)とが対応付けられたバルーンデータを保持又は管理するために、データセンタ19を設けている。
図7は本発明の一実施形態に係るデータセンタ19の構成図である。下記の各部を有する一つのサーバシステムが、データセンタ19を構成する例を説明する。なお、このデータセンタ19の機能は、通信網101に分散して設けることもできる。
図7に示すデータセンタ19は、球形のプッシュ配信エリアA〜Jの中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータと、プッシュ配信エリアA〜Jにて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するものである。ここで、各種情報とは、建物に関連する施設情報であり、例えば、ビル,東京タワーおよびそれらのビルなどにある店舗情報などや、公共輸送機関の駅情報などをいう。そして、サービス情報とは、その施設情報に関する情報であって、例えば、企業ビルの自社製品情報,東京タワーの開館情報およびビル内のレストランや飲食店のメニューなどや、駅の時刻表情報をいう。以下の説明においては、特に断らない限り、これらについて同様の意味で使用する。
また、データセンタ19は、携帯端末(図示省略)1と通信可能となっている。この携帯端末1は、球形のプッシュ配信エリアA〜Jにおける自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位するとともにデータセンタ19と通信網101を介してデータを送受信するものである。
このデータセンタ19は、処理受付部(サーバ受信部)19aと、配信エリアデータ保持部(3次元空間範囲データ保持部)19bと、配信情報保持部(データベース又はエリア毎の配信情報保持部)19cと、配信済み情報保持部(配信済情報保持部)19dと、情報フィルタ19eと、計算部19fと、提供部(送信部又はサーバ送信部)19gとをそなえて構成されている。
ここで、処理受付部19aは、携帯端末1から送信された携帯端末1自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1と、携帯端末1自身の移動方向および移動量を含む移動情報とを受信するものである。また、処理受付部19aは、通信網101と接続され携帯端末1からプッシュ配信エリアに入ったときに送信されるプッシュ配信要求メッセージを受信するとともに、各携帯端末1に対してデータを送信する提供部19gを有する。
この提供部19gは、提供部19g自身から送信された1又は複数の属性情報のうちの携帯端末1が選択した属性情報を受信し、その属性情報に対応するバルーンデータの配信情報を携帯端末1に提供するものである。
提供部19gは、また、後述する計算部19fが計算した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)に基づいて、実測始点位置L1の周囲に存在する1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jの属性情報を携帯端末1に対して送信するようにもなっている。この機能は図示を省略する光ファイバ,光送受信ユニット又は電気−光の相互変換ユニットなどが協働することにより実現される。
また、配信エリアデータ保持部19bは、複数の3次元空間範囲の位置Cおよび範囲Rと、配信情報の種別とを相互に関連付けて保持するものであり、具体的には、配信エリアを識別するための配信エリアIDと、その配信エリアが有する属性情報(C,R)とを関連付けて保持するものである。属性情報(C,R)とは、例えば、配信エリアの中心位置を表す配信エリア位置情報などである。なお、ハードディスクその他の情報記録媒体によってこの機能は実現される。
従って、上記プッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末1に対して情報を配信する配信システムにおいて、複数のプッシュ配信エリアA〜Jの範囲に関する情報(プッシュ配信空間範囲情報を表す。例えば、プッシュ配信エリアA〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を表す。)と、各プッシュ配信エリアA〜Jにて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持する配信情報保持部(データベース)19cと、携帯端末1から送信される位置情報に基づいて、複数のプッシュ配信エリアA〜Jの範囲に関する情報のうちの一つ以上を携帯端末1に送信する提供部(送信部又はサーバ送信部)19gとをそなえて構成されたことになる。
これにより、測位回数を削減でき、通信網101および測位サーバ10の負荷が軽減され、また、パケット料金の軽減も図れる。
図8(a)は本発明の一実施形態に係る配信エリアデータフォーマットの一例を示す図であり、サーバなどに保存されるときのデータフォーマットを表している。この図8(a)に示す配信エリアデータは、配信エリアID,配信エリア位置情報のほかに、エリアの範囲を表す配信エリア半径(半径)と、飲食店情報やタイムサービス情報などの情報内容の種別を表す情報カテゴリデータと、保持された場所を表す配信データ先頭アドレスとの各種の属性データが関連付けられている。これにより、ユーザは、携帯端末1を用いてデータセンタ19に対して配信を希望する配信エリアに関する情報についてどの程度の詳細なデータが必要であるかを予め登録することができる。
また、情報カテゴリデータは、情報を選択するためのフィルタリングにも用いられ、その選択により、アクセスがある度に1万個のデータを検索するといった負担を回避するようになっている。なお、このデータは、半径の変更にも用いられる。これにより、携帯端末1とデータセンタ19との間においては、不要なデータが送受信されなくなり、通信網101の処理負担が大幅に減少する。
そして、図7に示す配信情報保持部19cは、複数の3次元空間範囲の配信情報を保持するものである。具体的には各エリアの配信情報(コンテンツ)を保持するものであって、バルーンデータを保持するデータベースとして機能している。この配信情報は、例えば図8(b)に示すようにN(Nは整数を表す。)種類の配信データとして、配信エリアIDと配信データ(コンテンツ自体)とが関連付けられて保持されている。これにより、データセンタ19は、携帯端末1からプッシュ配信エリアに入ったときに送信されるプッシュ配信要求を受信すると、その要求メッセージに含まれる配信エリアIDを抽出し、その抽出したIDに対応するコンテンツをこの配信情報保持部19cの中から読み出してその携帯端末1に対して送信するのである。
すなわち、配信情報保持部19cは、プッシュ配信エリアA〜Jの中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータと、プッシュ配信エリアA〜Jにて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持している。
ここで、処理受付部19a,提供部19gと配信情報保持部19cとが協働することにより、通知部として機能している。そして、この通知部(19a,19c)は、携帯端末1から送信された携帯端末1自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする半径Rに属する1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータを配信情報保持部19cから抽出し、抽出した1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータの中心位置Cおよび半径Rを含む1又は複数の属性情報(C,R)を携帯端末1に通知するようになっている。
また、通知部(19a,19c)は、3次元空間範囲データの個数に応じて先読み位置情報の範囲を、所定個数以内で調整するようになっている。この通知部(19a,19c)は、3次元空間の形状が、球又は円形以外の場合には、半径以外の距離を用いて3次元空間範囲を定義することができる。具体的には、通知部(19a,19c)は、空間形状が楕円球の場合は長軸を使用し、携帯端末1の実測始点位置L1からその長軸の距離内の1又は複数の3次元空間範囲データをデータベースから抽出し、抽出した1又は複数の属性情報(C,R)を携帯端末1に通知するのである。さらに、空間形状が立方体の場合は、通知部(19a,19c)は、その立方体の6面を構成する各面の一辺の半分の距離や、各面の対辺の半分の距離を、3次元空間範囲として定義することができるのである。
これにより、データセンタ19は、携帯端末1からの位置情報を受信すると、その位置情報から予めユーザが登録した距離内にあるプッシュ配信エリアA〜Jを抽出し、その抽出した例えばプッシュ配信エリアEを携帯端末1に対して送信する。
そして、通知部(19a,19c)から属性情報(C,R)を通知された携帯端末1において、携帯端末1自身の実測終点位置L2が、実測始点位置L1と移動方向および移動量とを用いて計算される。また、その実測終点位置L2が、データセンタ19の通知部(19a,19c)から通知された属性情報(C,R)に含まれる位置Cおよび範囲Rを有する複数の3次元空間範囲のいずれかに属すると判定されると、判定された1又は複数の属性情報(C,R)に対応する1又は複数のバルーンデータの配信情報を携帯端末1に提供する。
従って、やはり、従来のように頻繁に携帯端末1とデータセンタ19との間において、データが何度も送受信されることが防止され、データ送受信の高速化が図れる。
さらに、図7,図8(c)に示す配信済み情報保持部19dは、携帯端末1のユーザID,複数の配信エリアID(3次元空間範囲の識別子)および配信済みエリアID(携帯端末1の識別子についての情報送信済み/情報未送信を表す情報)とを相互に関連付けて保持するものである。既に配信されたか否かを保持する理由は、同一の携帯端末1が同一の配信情報を重複して受信することを回避するためである。各携帯端末1は、移動によって一度通過したプッシュ配信エリアに再度戻ることがある。この場合、各携帯端末1について同一のプッシュ配信エリアA〜Jへの入出に関する履歴を保持することにより、重複する情報の配信を防止するのである。さらに、携帯端末1が2個のエリアの境界線にある場合には、両エリアにおいて、それぞれ、配信情報を一時的にキャッシュできるようにもなっている。更に図8(c)を用いて詳述する。
図8(c)は本発明の一実施形態に係る配信済み情報データの一例を示す図であり、この図8(c)に示す配信済み情報データ001〜111は、それぞれ、固有のユーザID[001]〜[111]をもつ携帯端末1に対応して保持され、これにより、管理されるようになっている。例えばユーザID[001]の携帯端末1について、配信済みエリアID(1),ID(2),…,ID(N)の各欄が設けられており、処理受付部19aがこれらの欄に配信済み/未配信を表すフラグを読み書きし、一度プッシュ配信した情報が複数回数携帯端末1に対して配信しないように管理している。これにより、ユーザは、同一情報を何回も表示されなくなるのである。なお、この配信済み情報は、クリアすることも可能であり、例えば、深夜又は未明にクリアされた場合、日中に再度同一の携帯端末1に対して情報を配信することも可能である。
また、図7に示す情報フィルタ19eは、前記配信エリアデータ、配信情報(コンテンツ)、配信済み情報などの多数の情報について、予めユーザ意思による選択又は企業,店舗による広告方針に基づいて選択出力するものである。
図24は本発明の一実施形態に係る配信情報(コンテンツ)のフィルタリングを説明するための図である。この図24に示す配信情報は、飲食店、タイムサービス,おすすめスポット,…,玩具店,子供服などの情報カテゴリごとにレイヤが割り当てられるようになっている。そして、情報フィルタ19eは、ユーザの希望又は企業,店舗の営業対象に基づいて多数のレイヤのうちの所望のレイヤを選択し、その選択されたレイヤに登録した情報をユーザに対して送信するのである。すなわち、データセンタ19は、各情報バルーンの位置又は半径を変更制御することによって情報をフィルタリングする。例えば、データセンタ19は、携帯端末1のメモリ容量に応じてコンテンツ数を配信でき、加えて、ユーザの契約料に応じてコンテンツ数に制限が設けられている場合は、送信する情報量を制限できる。
これにより、図7に示す提供部19gは、通知部(19a,19c)が携帯端末1に対して通知した属性情報(C,R)のうち携帯端末1によって選択された1又は複数の属性情報(C,R)と、携帯端末1の移動方向および移動量を含む移動情報を用いて計算された携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて携帯端末1自身の3次元空間範囲への属否を予測する。ここで、属すると判定された場合、処理受付部19aは、実測終点位置L2を補正した補正位置と3次元空間範囲との比較により、携帯端末1自身が3次元空間範囲に属することを確認し、その確認結果に基づいて配信情報に対応するバルーンデータの配信情報を携帯端末1に提供するのである。
そして、携帯端末1は、データセンタ19の通知部(19a,19c)から属性情報(C,R)を通知されると、携帯端末1において、携帯端末1から送信された携帯端末1自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1と携帯端末1自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算された携帯端末1自身の実測終点位置L2が、通知部(19a,19c)から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球内(又は円内)に存在するプッシュ配信エリアA〜Jに属する場合に、属すると判定された1以上の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報が携帯端末1に提供されるのである。
換言すれば、通知部(19a,19c)は、実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする半径Rに属する1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータを配信情報保持部19cから抽出し、抽出した1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jのデータの中心位置Cおよび半径Rを含む1又は複数の属性情報(C,R)を携帯端末1に通知するのである。そして、携帯端末1においては、データセンタ19から通知された属性情報(C,R)のうち選択された1又は複数の属性情報(C,R)と、自己予測位置とに基づいて携帯端末1自身のプッシュ配信エリアA〜Jへの属否を予測し、これらのエリアA〜Jに属すると判定した場合は実測終点位置L2を測位し、この実測終点位置L2をデータセンタ19に対して送信する。
さらに、データセンタ19は、実測終点位置L2を補正した補正位置とプッシュ配信エリアA〜Jとの比較により、携帯端末1自身がプッシュ配信エリアA〜Jに属することを確認し、その確認結果に基づいて配信情報に対応するバルーンデータの各種情報又はサービス情報を携帯端末1に提供する。
従って、企業又は店舗は、ユーザをグループ分けして管理できるので、付加価値の高い情報をユーザに対して提供できる。また、情報がレイヤ管理されるので、データセンタ19は、携帯端末1に対して送信する情報量を適応的に変更できる。加えて、企業又は店舗は、各配信エリアを独自に設定することもでき、ユーザのグループ管理により、予め特定のユーザを選択して情報をメール配信できる。
また、プッシュ配信エリアの形状が円の場合(球を平面に投影した場合又は円でプッシュ配信平面を管理する場合の両方を含む。)は、データセンタ19が携帯端末1に通知するプッシュ配信エリア数の上限が設けられ、そのプッシュ配信エリアA〜Jの個数に応じた先読みエリアの半径が決定されるようになっている。
図9(a),(b)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る先読みエリアの半径の変更を説明するための図である。この図9(a)に示す市街150には、多数のプッシュ配信エリア(実線の円形のもの)が表示されており、×を付したところが携帯端末1の位置である。そして、この携帯端末1の位置を中心にして、半径r1の先読みエリアと半径r2(なお、r1>r2とする。)の先読みエリアとがそれぞれ点線で表示されている。図9(b)に示す関係は、先読みエリアの半径とその半径をもつ円が読み出すことができる配信エリア数との対応が示されており、半径r1,r2の円は、それぞれ、14個,7個の配信エリアを読み出し、それを携帯端末1に表示させることができる。ここで、配信エリア数の閾値が例えば10と予め決定されている場合、半径r1から半径r2に変更されるのである。
以上が、本実施形態に必要なものである。なお、データセンタ19に、携帯端末1の位置を予測するための計算機能を設けることもでき、計算部19fはそのために用いられる。ここで、計算部19fは、処理受付部19aが受信した実測始点位置L1と移動情報とに基づいて、携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を計算するものである。この計算機能を通信網101側に設けることにより、携帯端末1は位置に関するデータのみを通信網101側に送信するだけでよくなり、電力消費量が有利になる。
(2−7)携帯端末1
図10は本発明の一実施形態に係る携帯端末1のブロック図である。この図10に示す携帯端末1は、例えば携帯電話の音声又はデータの送受信機能のほかに、携帯端末1自身の3次元空間における位置(実測位置又は端末位置をいう。以下、実測位置と称する。)を測位する測位機能を有する。携帯端末1は、測位アンテナ300a、送受信アンテナ300b、測位部301、CPU(Central Processing Unit)302、記録部(記憶部)303、通信部(送受信部)304、ジャイロセンサ部(3Dジャイロセンサ部)305、方位センサ部306、入出力部307および先読み処理部(先読み処理アプリケーション)308、コンテンツカテゴリ設定部(配信情報カテゴリ設定用アプリケーション)309を有する。
ここで、送受信アンテナ300bは、無線信号を送受信するものである。
通信部304は音声又はデータを変調して無線信号を送信するとともに受信した無線信号を復調して音声又はデータを復調するものであって、データの受信機能と送信機能とを有する。送信機能に着目すると、通信部304は、実測始点位置L1又は実測終点位置L2などの空間位置を特定するために測位部304が測位した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度をデータセンタ19に対して送信する。また、受信機能に着目すると、通信部304は、実測始点位置L1又は実測終点位置L2などに基づいてデータセンタ19が予測した1又は複数の3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する。
また、CPU302は、各種の演算をするためのものであって、図示を省略するROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とが協働することによって主制御部および確認部310としても機能する。確認部310とは、先読み処理部308が属すると判定した場合は、測位部301が携帯端末1自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、通信部(受信部)304が受信した1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jとの比較により、携帯端末1のプッシュ配信エリアA〜Jに属することを確認する機能を有する。
記録部(記憶部)303は、携帯端末1の位置情報に基づいて、プッシュ配信サービス提供システム200から受信する複数のプッシュ配信エリアA〜Jの範囲に関する情報を記録(記憶)するものである。
入出力部307は、ユーザがデータを入力するため又はユーザに対して情報を知らせるためのものであって、図示を省略するが、ユーザがデータを入力するためのキーパッドおよび音声用のマイクロフォンと、画面などの表示を出力するディスプレイウィンドウ、着信音を鳴らすリンガ、スピーカ又はバイブレータ、および表示用のLED(Light Emitting Diode)などである。
また、先読み処理部308は、受信部が受信した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1の周囲に存在する1又は複数のプッシュ配信エリアA〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)と、携帯端末1自身の移動方向および移動量を含む移動情報を用いて計算した携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、携帯端末1のプッシュ配信エリアA〜Jへの属否を判定するものである。これらについては、例えば図11を用いて後述する。
更に先読み処理部308について詳述する。この先読み処理部308の一例は、携帯端末1がデータセンタ19からサービスを受けるための専用のJAVA(登録商標)アプリケーションである。
この先読み処理部308の機能は、携帯端末1の実測終点位置L2を得るための処理をするためのアプリケーションによって実現され、ユーザがマニュアルによりキー(入出力部307)を押下することによって、起動されるようになっている。この先読み処理部308は、先読みの必要/不要を表す先読みフラグ(先読みフラグ保持部)308aを有する。この先読みフラグ308aは、RAMなどに設けられており、例えば、先読みが必要なときはビットが1であり、先読みが不要なときはビットが0とされ、識別可能になっている。換言すれば、先読み処理部308が先読みフラグのオン(ON)を読むと、主制御部302に対して新たに実測を依頼し、これにより、主制御部302は、測位部301に対して測位させるのである。
さらに、コンテンツカテゴリ設定部309は、ユーザが配信を希望するコンテンツのカテゴリ又は種類をデータセンタ19に対して予め登録するためのアプリケーションである。この登録とは、データセンタ19が有する極めて多数のコンテンツのうちのユーザが配信を希望するコンテンツカテゴリを選択することである。すなわち、飲食店、玩具店などの店舗種類や、安売り商品、タイムサービス、お奨め商品などのサービス内容のうちユーザが必要なものをフィルタリングできるようにしておくのである。
なお、先読み処理部308およびコンテンツカテゴリ設定部309の機能は、いずれも、例えば、前記CPU302、入出力部307、ROM、RAMなどによって実現される。なお、これらの機能は、データセンタ19に設けてもよく、さらに、端末の電源オン時に自動的に起動されるようにもできる。
これにより、主に、送受信アンテナ300b、通信部304、CPU302および入出力部307が協働することによって、送受信機能が実現される。
また、測位アンテナ300aは、複数のGPS衛星90から送信される電波を受信するものである。
測位部301は、GPS衛星90を用いた位置情報を取得するものである。この測位部301は、3次元空間範囲における携帯端末1の実測始点位置L1および実測終点位置L2と携帯端末1自身の移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する。具体的には、測位部301は、緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位するものであり、その受信データから実測位置を表す位置データを抽出する。この位置データは、CPU302によって、データを保持するための記録部303に書き込まれ、また、所定の間隔で通信部304に読み出されるようになっている。
さらに、ジャイロセンサ部305は、携帯端末1の傾斜角度に関するデータを積分して出力するものであり、角速度を検出するようになっている。このジャイロセンサ部305の出力が時間積分されることによって、携帯端末1の携帯端末1の傾斜角度の測位を開始した時間から現在までのその携帯端末1の移動量が得られるようになっている。
そして、方位センサ・傾斜センサ部306は、方位を測定する方位センサと、水平線からの傾斜角度を測定する傾斜センサとの両機能を有するセンサである。この方位センサにより、地磁気を利用して携帯端末1の移動方向(方位又は方角)が計算され、また、傾斜センタにより、加速度センサを利用して携帯端末1の傾斜角が計算される。また、携帯端末1が置かれている状態(位置,方位,傾斜角,ロール角,ピッチ角)に関する情報が、それぞれ、CPU302にて演算され、携帯端末1がどちらの方向にどの程度の距離を移動したかが得られるようになっている。この演算結果は、入出力部307により表示されるとともに、記録部303に記録される。
そして、主に、CPU302および入出力部307のほかに、測位アンテナ300a、測位部301、記録部303、ジャイロセンサ部(3Dジャイロセンサ部)305、方位センサ部306、入出力部307が協働することによって、測位機能が実現され、移動方向および移動量を得ることができ、また、携帯端末1は実測位置の認識が可能となる。
従って、携帯端末1は、GPS処理の測位部301、方位センサ306、傾斜センサ304、3次元ジャイロセンサ305を搭載した携帯端末1を用いて自己位置を予測する予測手段と、複数のプッシュ配信エリアA〜Jが占める範囲情報を入手する入手手段と、複数のプッシュ配信エリアA〜Jと自己位置とを比較する比較手段とを有することになる。
また、従って、本携帯端末1は、情報を配信するプッシュ配信サービス提供システム200からの情報を受信するものにおいて、携帯端末1の位置情報に基づいて、プッシュ配信サービス提供システム200から受信する複数のプッシュ配信エリアA〜Jを記録する記録部303と、プッシュ配信エリアA〜Jが示す3次元空間内に自携帯端末1が存在することを検出するとプッシュ配信サービス提供システム200に配信を要求する主制御部302とをそなえて構成されたことになる。
これにより、測位回数が減少し、ピンポイントで店舗広告などのコンテンツプッシュ配信が可能になる。
このように、携帯端末1は、送受信機能と測位機能とが協働することによって、プッシュ配信サービス提供システム200の複数のプッシュ配信エリアA〜Jから広告情報を自動的に得られるのである。
(2−8)先読みエリア100
図1に示す複数のプッシュ配信エリアA〜Jとは別個に先読みエリア100が表示されている。この先読みエリア100とは、データセンタ19(サーバシステム側)が携帯端末1に対して隣接プッシュ配信エリアA〜Jの情報を通知するためエリアである。具体的には、データセンタ19は、各携帯端末1の位置を把握し、各携帯端末1が現在いる場所付近のプッシュ配信エリアA〜Jの情報を携帯端末1に通知するようになっている。
従って、本データセンタ19は、ユーザの位置の周囲に存在する複数のプッシュ配信エリアA〜Jの位置と範囲とを携帯端末1に通知する通知部(19a,19c)と、携帯端末1の周囲のプッシュ配信エリアA〜Jの個数に応じて先読みエリアの範囲を調整する調整部とをそなえて構成されたことになる。
(3)測位方法の説明
(3−1)従来の測位方法
図1に示すプッシュ配信エリアEにいる携帯端末1は、通信網101との間に物理的なリンクQ1,Q2を介して、データセンタ19又は測位サーバ10とデータを送受信している。ここで、リンクQ1は、携帯端末1および無線基地局(図示省略)間の無線リンクと、その無線基地局および測位サーバ10間の有線リンクとからなる。そして、プッシュ配信サービス提供システム200は、携帯端末1自身の正確な位置を常時把握するために、このリンクQ1を用いて、携帯端末1が測位した測位データを測位する度に送信させるようにしていた。携帯端末1は、プッシュ配信を得るために、データセンタ19に対してプッシュ配信を要求していた。
また、リンクQ2は、携帯端末1および無線基地局間の無線リンクと、無線基地局およびデータセンタ19間の有線リンクとからなる。そして、携帯端末1は、GPS衛星90を用いて得た位置情報を測位サーバ10に対して送信し、一方、測位サーバ10がその位置情報に基づいて携帯端末1の位置を計算し、その計算した結果を再度携帯端末1に対して送信していた。
これにより、携帯端末1は、リンクQ1およびQ2の双方を用いて、携帯端末1の位置情報、各携帯端末1からのプッシュ配信エリアに入ったときに送信されるプッシュ配信要求の受信処理およびそのプッシュ配信される情報データが頻繁に送受信されていた。従って、市街150の多数の携帯端末1が、通信網101を利用し、このため、通信網101にかかる負担が大きかった。
(3−2)本発明を適用した測位方法
図11を用いて携帯端末1が移動したときに、携帯端末1が自分自身の位置を予測する方法について説明する。
図11は本発明の一実施形態に係る測位回数の削減を説明するための図であって、市街エリア150を上方から見たものである。この図11に示す円形の情報配信エリアGは、各携帯端末1が現在いる場所付近の情報を通知されるエリアであり、3次元空間として保持されているバルーンデータを2次元平面として表示したものである。すなわち、プッシュ配信エリアGは、球又は楕円球のバルーンデータを、2次元座標平面(x,y)に投影して表示したものである。また、先読みエリア100は、携帯端末1の移動に伴って形成されるエリアである。両エリアの形状は、一例として、いずれも、円形であって、先読みエリア100,プッシュ配信エリアGの中心位置は、それぞれ、L1,C1であり、また、両エリアの半径は、それぞれ、r,R1である。ここで、L1,L2は、それぞれ、携帯端末1の実測された空間位置(実測位置)であり、L1−a,L1−bは、それぞれ、携帯端末1の自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)である。また、実測始点位置L1は、プッシュ配信エリアGの外である。なお、両エリアの形状は、直方形などであってもよく、その場合の中心位置およびこの中心位置からの距離は、設計方針に応じて、種々変更できる。
本発明のプッシュ配信サービス提供方法は、データセンタ19が、複数のプッシュ配信エリアA〜Jの位置および半径によって決定される各プッシュ配信エリアA〜Jのデータを携帯端末1に送信し(送信ステップ)、携帯端末1が、その送信されたプッシュ配信エリアA〜Jの範囲に関するデータと携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)との比較により、携帯端末1自身がプッシュ配信エリアA〜Jに属することを予測し(予測ステップ)、そして、携帯端末1が、予測により得られた予測結果に基づいて携帯端末1が属すると判定された場合は携帯端末1自身の実測終点位置L2を測位する(測位ステップ)。次に、携帯端末1は、測位により得られた実測終点位置L2を補正した補正位置とプッシュ配信エリアA〜Jとの比較により、携帯端末1自身がプッシュ配信エリアA〜Jに属することを確認し(確認ステップ)、携帯端末1が、その確認の結果に基づいて、プッシュ配信エリアA〜Jに付随する配信情報をデータセンタ19に要求し(要求ステップ)、そして、データセンタ19が、要求に基づいて携帯端末1に対して配信情報を送信する(コンテンツ提供ステップ)のである。
これにより、ユーザは、携帯端末1を持って、実測始点位置L1から、L1−a,L1−b,L2(L1−c)と移動し、プッシュ配信エリアG内に入る。この移動において、ユーザは、最初に、実測始点位置L1にて位置を実測する。次に、ユーザが一定時間移動すると、携帯端末1は実測始点位置L1を起点として、ジャイロセンサ部305,方位センサ部306などを用いて現在位置を予測し、その予測結果としてL1−aを得る。さらに、ユーザが一定時間移動し、自己位置を予測し、予測結果としてL1−bを得て、その後、一定時間移動したときに、再度、予測してL1−cを得る。
また、携帯端末1は、移動中にもGPS衛星90からの位置情報を用いて実測をも行なっており、この実測結果を予測結果とともに用いることによって、実測位置を正確に知ることができる。なお、この予測をするタイミングは、一定の時間ごとにする以外の方法を用いることもできる。
すなわち、先読み処理部308(図10参照)が、移動方向および移動量を含む移動情報を中心位置Cとし、かつ属性情報(C,R)の範囲を半径Rとする球形範囲に、携帯端末1自身の予測位置が属するか否かを判定するように構成されたことになる。
従って、ユーザがL1から順番にL2の方向へ移動している場合において、端末端末1は、ジャイロセンサ部305などを用いて移動情報(移動方向および移動量)を知ることができる。また、携帯端末1は、プッシュ配信エリア(例えば、プッシュ配信エリアG)に関するデータ(C,R)を保持しているため、プッシュ配信エリアGの内/外を予測できる。
つまり、携帯端末1は、L1−a,L1−bの両地点においては、いずれも、自分自身がプッシュ配信エリアGに入っていないことを予測する一方、L1−Cの地点においては、プッシュ配信エリアGに入っていることを予測する。そして、携帯端末1は、自分自身がプッシュ配信エリアGに入っていると予測した場合は、予測結果を確認するために実際に測位するのである。
このように、携帯端末1は、プッシュ配信エリア内又はエリア外を識別するとともに、エリア外と予測される地点においては、測位をしないため、測位回数を大幅に削減できる。
また、このように、携帯端末1は、自己位置を予測しながら、情報プッシュエリアと予測される位置にて測位するので、測位時に必要な通信網101の負荷の軽減および測位サーバに必要な負荷の軽減が図れる。そして、連続測位に必要なパケット料金の軽減なども可能となり、携帯端末1は情報プッシュ配信サービスを受けやすくなる
このように、携帯端末1側は、自分自身がプッシュ配信エリアに属することを予測することができ、また、測位結果に基づくので、正確な実測位置とプッシュ配信エリアとを比較できる。さらに、コンテンツは、プッシュ配信エリアに付随するものであり、携帯端末1からの要求に基づいてデータセンタ(サーバシステム)19側からコンテンツを送信する。
このように、プッシュ配信サービス提供システム200によれば、従来技術のように携帯端末1がセルエリアの内又は外に関する考慮が不要となる。従って、各管理者は、プッシュ領域の設定内容を自由に設計できる。また、これにより、例えば、Bluetooth(Bluetooth-SIG [Bluetooth-Special Interest Group] 社Bluetoothの技術標準化や仕様の策定を推進する業界団体の登録商標。)などの特殊な無線プロトコルが不要となるので、プッシュ配信サービス提供システム200を構築するための投資額が低減できる。
(4)動作説明
上述のごとく構成された本システムにおけるプッシュ配信サービス方法について、先読みエリアの先読み処理を説明する。
(4−1)予測による先読み処理方法
図12は本発明の一実施形態に係る予測による先読み処理方法を説明するためのフローチャートである。サービスは、ステップA1において、ユーザが端末内のアプリケーションを起動することによって開始される。この状態においては、先読みフラグはオン(ON)であり、アプリケーションを起動した状態においては、携帯端末1は、現在位置を把握できていない。このオンは、先読みエリアのデータをデータセンタ19から入手すべき状態であることを意味している。このアプリケーションは、データセンタ19側に設けてもよく、さらに、アプリケーションをマニュアルで起動せずに端末の電源オン時に自動的に起動されるようにもできる。
このため、携帯端末1は、測位サーバ10との間において測位して現在位置を取得し(ステップA2)、測位結果を測位サーバ10に対して送信する。測位サーバ10は、測位結果について位置補正し(ステップA3)、その補正した位置情報を携帯端末1に対して送信する。ここで位置情報送受信用のデータフォーマットは、例えば図13に示すように、測位結果および位置情報の双方とも、宛先を含むヘッダと実測位置情報とからなる。
ステップA4において、携帯端末1は、先読みエリア更新フラグがオンであるか否かをチェックする。ここで、ステップA1において先読みフラグの値がオンであるため、携帯端末1は、データセンタ19から先読みエリアデータを得る。このデータを得る方法は、携帯端末1からデータセンタ19に対して先読み配信エリア更新要求が送信され、データセンタ19にて配信エリアデータが検索され(検索処理SR)、その検索された先読み配信エリアデータがデータセンタ19から携帯端末1に対して通知されるのである。なお、先読み配信エリア更新要求のデータフォーマットは、例えば図14に示すように、ヘッダ(宛先および先読みエリア更新オーダ識別子を含む)と実測位置情報とを有する。
また、データセンタ19における検索処理SRの詳細は、例えば図15に示すように、データセンタ19は、半径Rに属する配信エリア数を検索し(ステップSR1)、ここで、図24に示すように情報量がフィルタリングにより削減される。具体的には、配信エリア数が予め設定した閾値よりも大きいときは、(配信エリア数>閾値)と付されたルートを通り、半径Rの値を小さくして(ステップSR2)、ステップSR1の処理を続行する。また、ステップSR1にて、配信エリア数が閾値であるときは、(配信エリア数≦閾値)と付されたルートを通り、先読み配信エリアデータを携帯端末1に対して通知するのである。これにより、プッシュ配信エリアA〜Jの各半径が所望の大きさに調整される。
この先読みエリアデータは、実測位置から半径Rの先読みエリアの半径に属するプッシュ配信エリアに関するデータであり、プッシュ配信エリアが複数の場合は、例えば図14に示すように、ヘッダ(宛先,先読み配信エリア通知オーダ識別子を含む)と先読みエリアの半径とのほかに、配信エリアID(Identification)、配信エリアの中心の位置情報(配信エリア位置情報)および配信エリア半径の3種類の要素が一組となったデータが複数送信される。
そして、図12に示すステップA5において、携帯端末1は、先読みフラグをオフ(OFF)にする。携帯端末1はさらに、自分自身がプッシュ配信エリアにいるか否かを、タイマー(図示省略)を起動し一定時間内の実測によりチェックする(ステップA6)。携帯端末1がエリア内の場合は、Yesルートを通り、データセンタ19に対してプッシュ配信依頼を送信する。
図16はプッシュ配信依頼/配信/受信完了通知用のデータフォーマットの一例を示す図である。プッシュ配信依頼用のデータフォーマットは、ヘッダ(宛先,プッシュ配信依頼用オーダ識別子)とユーザIDと配信エリアIDとを有する。
一方、図12において、データセンタ19は、この依頼を受信すると、その受信データが配信希望した情報であるか否かを予め登録した履歴情報に基づいてチェックし(ステップA7)、その受信データが配信希望した情報の場合は、Yesルートを通り、エリアに登録されている情報(コンテンツ)を携帯端末1に対して配信する(ステップA8)。このコンテンツ配信用のデータフォーマットは例えば図16に示すようにヘッダ(宛先,コンテンツ配信オーダ識別子)とコンテンツデータとを有する。そして、図12において、携帯端末1がこのコンテンツを受信すると、受信完了通知をデータセンタ19に対して送信する。この受信完了通知用のデータフォーマットは例えば図16に示すようにヘッダ(宛先,受信完了通知オーダ識別子,配信エリアID)とユーザIDと配信エリアIDとを有する。
そして、図12において、データセンタ19は、この通知を受信すると、その携帯端末1が現在いるエリアの配信済みエリアID(図8(c)参照)を「配信済み」と書き込む(ステップA9)。これにより、その携帯端末1が現在いる現在エリアから出て他のエリアに移動した後、再度現在エリアに戻ったときに、配信済みの情報が再配信されることが回避される。なお、ステップA7において、配信希望した情報でない場合は、Noルートを通り、データセンタ19は、情報を配信しない。また、ステップA6において、携帯端末1は自分自身がプッシュ配信エリア外と判断した場合は、Noルートを通る。
続いて、ステップA10において、携帯端末1は、一定周期毎に、ジャイロセンサ情報,方位センサ情報および実測位置情報に基づいて現在の自分自身の位置を計算し、以下に述べる3種類のチェックをする。すなわち、携帯端末1は、その計算した結果を用いて、自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)が先読みエリアに属するか否かをチェックし(ステップA11)、存在しない場合には、Noルートを通り、先読みエリア更新フラグをオンにし(ステップA14)、ステップA1からの処理を実行する。
また、携帯端末1は、ステップA11において、自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)が先読みエリアに属する場合には、Yesルートを通り、更に自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)が配信エリアに属するか否かをチェックする(ステップA12)。ここで、携帯端末1は、自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)が配信エリア内に存在しない場合は、Noルートを通り、ステップA1の処理を実行する。一方、携帯端末1は、ステップA12において、その自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)が存在する場合は、Yesルートを通り、その配信エリアが配信済みエリアID(図8(c)参照)に書き込まれているか否かをチェックし(ステップA13)、配信済みの場合はYesルートを通り、ステップA10の処理に戻る一方、未配信の場合はNoルートを通り、ステップA1の処理を実行する。
このように、携帯端末1は、プッシュ配信エリアA〜Jを予め先読みでき、また、各携帯端末1についてエリア毎の配信済みか否かが管理されるので冗長な情報を配信されなくなる。
また、ステップA7,A8において、それぞれ、データセンタ19は、予め、ユーザから配信を希望するコンテンツを登録している。この登録方法について図17を用いて説明する。
(4−2)配信希望情報の登録方法
図17は本発明の一実施形態に係るコンテンツカテゴリの登録処理を説明するためのフローチャートである。この図17に示すステップC1にて、携帯端末1は、コンテンツカテゴリ(配信情報カテゴリ)設定部309を起動すると、携帯端末1は、データセンタ19に対して配信情報カテゴリ一覧の送信を要求する。データセンタ19がこの要求を受信すると、所定処理を行なって、配信情報カテゴリ一覧を携帯端末1に対して送信する。ユーザがその一覧から配信して欲しい情報カテゴリを選択すると(ステップC2)、携帯端末1は配信情報カテゴリ登録要求をデータセンタ19に対して送信し、データセンタ19は、配信カテゴリを登録し(ステップC3)、配信情報カテゴリ登録完了を携帯端末1に対して通知する。
このように、予めユーザは、希望するコンテンツの内容をデータセンタ19に登録できるので、企業又は店舗は、効果の高い広告をユーザに対して提供することができる。
次に、携帯端末1が、配信エリア位置を実測により先読み処理する方法について図18を用いて説明する。
(4−3)実測による先読み処理方法
図18は本発明の一実施形態に係る実測による先読み処理方法を説明するためのフローチャートである。
携帯端末1が端末内のアプリケーションを起動すると(ステップB1)、サービスが開始される。ここで、先読みフラグがオンであり、先読みエリアのデータをデータセンタ19から入手すべき状態であることを意味している。このため、携帯端末1は、測位サーバ10に対して、測位サポート情報送信を要求し、測位サーバ10がこの要求を受信すると処理(ステップB1y)を行ない、測位サポート情報を携帯端末1に対して送信する。
携帯端末1は、測位を実施し(ステップB2)、先読みエリア更新フラグがオンであるか否かをチェックし(ステップB3)、先読みフラグの値がオンの場合は、Yesルートを通り、データセンタ19から先読み配信エリアデータを通知される。このデータを通知される方法は、携帯端末1からデータセンタ19に対して先読み配信エリア更新要求が送信されると、データセンタ19は、実測位置から半径r内の配信エリアデータを検索し(図15に示す検索処理SR)、その検索された先読み配信エリアデータを携帯端末1に対して通知する。携帯端末1は、この先読み配信エリアデータを受信すると、先読みフラグをオフにする(ステップB4)。なお、先読み配信エリア更新要求のデータフォーマットは、図14に示すフォーマットと同様である。
一方、ステップB3において、先読みフラグの値がオフの場合は、携帯端末1は、Noルートを通り、ユーザが配信エリアにいるか否かをチェックし(ステップB5)、携帯端末1がエリア内の場合は、Yesルートを通り、データセンタ19に対してプッシュ配信依頼を送信する。データセンタ19は、この依頼を受信すると、その受信データが配信希望した情報であるか否かをチェックし(ステップB6)、その受信データが配信希望した情報の場合は、Yesルートを通り、エリアに登録されている情報(コンテンツ)を携帯端末1に対して配信し(ステップB7)、携帯端末1がこの情報を受信すると、受信完了通知をデータセンタ19に対して送信し、データセンタ19は、この通知を受信すると、そのエリアを表す配信済みエリアID(図8(c)参照)を配信済みと書き込む(ステップB8)。なお、ステップB6において、配信希望した情報でない場合は、Noルートを通り、データセンタ19は、情報を配信しない。
ステップB5において、ユーザが配信エリア外の場合は、Noルートを通り、携帯端末1は、実測位置が先読みエリアに属するか否かをチェックする(ステップB9)。ここで、存在する場合にはYesルートを通り、ステップB2の処理が行なわれ、また、存在しない場合にはNoルートを通り、ステップB10において、携帯端末1は、先読みエリア更新フラグをオンにする。
従って、携帯端末1は、配信エリア位置を実測して先読みすることができる。
このように、携帯端末1は、GPS衛星90および方位センサ・傾斜センサ部306、ジャイロセンサ部305を用いて、自分自身の置かれている状態(位置,方位,傾斜角,ロール角,ピッチ角)に基づいて、どの方向にどの程度移動したかを知ることができる。そして、プッシュ配信サービス提供システム200は、端末の周囲に存在する複数のプッシュ配信エリアA〜Jに関する情報を、予めデータセンタ19側から端末側にダウンロードし、自己の予測位置と周期的に比較する。これにより、ユーザは、端末がプッシュ配信エリア内にいるか否かを予測できる。
また、携帯端末1がプッシュ配信エリア内にいると予測した場合、携帯端末1は、自分自身を測位し、これにより、正確な位置確認が行なえる。一方、携帯端末1がプッシュ配信エリア内である場合、携帯端末1は、測位サーバ10に対してコンテンツ送信要求を送信し、測位サーバ10は送信してきたユーザに関する配信可否設定情報を参照する。測位サーバ10は、この設定情報が配信可である場合にのみエリアに付随するコンテンツを端末に配信する。
以上の説明は、先読みエリアが1個のプッシュ配信エリアと接触する場合についてのものであった。
次に、先読みエリアが複数のプッシュ配信エリアA〜Jと接触する場合について、図19(a),(b)を用いて説明する。
(4−4)先読みエリアが複数の場合
図19(a),(b)はそれぞれ先読みエリアが複数のプッシュ配信エリアA〜Jと接触する場合の動作を説明するための図である。この図19(a)に示す市街エリア150は、複数のプッシュ配信エリアA〜G,Jが表示されており、携帯端末1が図19(a)に示す位置L1,L2,L3の順に移動している。また、図19(b)には、実測位置,先読みエリアおよびプッシュ配信内容の対応関係が示されている。ここで、携帯端末1の位置がL1のときの先読みエリアは、プッシュ配信エリアA,Bと接触し、また、L2のときの先読みエリアは、プッシュ配信エリアC,F,Jと接触する。そして、携帯端末1がL3にくると、携帯端末1の先読み処理部308は自分自身がプッシュ配信エリアJにきたとみなすのである。この場合、先読みエリアは不要と判断される。このように、先読みエリアが複数のプッシュ配信エリアA〜Jと接触する場合においても、携帯端末1は、的確なプッシュ配信エリアを得ることができ、通信網101は、多量のデータが送受信されることが回避されるので、やはり、通信網101の負担が大幅に減少する。さらに、データ量の低減によって通信の高速化が図れる。
このように、本発明によれば、実測位置の測位回数を削減するとともに、ユーザは、自分がいる位置付近に限定した店舗情報をピンポイントで得られる。また、企業は、ユーザに対してユーザのいる位置付近の限定した店舗情報をピンポイントで提供することができる。
(5)本発明の効果の一例の説明
以下、プッシュ配信サービス提供システム200を用いた場合の効率化の達成例について説明する。なお、数値は一例を表し、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
(5−1)携帯電話のメモリに蓄積できるバルーンデータ数
バルーンデータ数=(JAVAデータ部のメモリ容量)÷(1バルーンのデータ量)=1000個
ここで、JAVAデータ部とは、上記JAVAアプリケーションに相当するものであり、このJAVAデータ部のメモリ容量は100KB(キロバイト)であり、1バルーンのデータ量はかなり多めに見積もって100バイトである。なお、JAVAは上記の登録商標である。
(5−2)1000個のバルーンが占めるエリアの1辺のバルーンの個数
個数=1000の平方根=約31(個)
(5−3)各エリアの1辺の距離(m)
距離=31(個)*(バルーン1個の直径)=1550(m)
ここで、*は乗算を表し、バルーン1個の直径は50m(プロト実験で用いた値)である。
(5−4)エリア1辺をユーザが真直ぐに歩行する場合に要する時間
時間=1550*60÷(人間の歩行スピード)=23.25(分)
ここで、人間の歩行スピードは4000m/時間とした。
(5−5)ネットワーク(通信網101)にアクセスする回数
従来は23分÷(ネットワークアクセス頻度)=23回であり、今回は1回アクセスである。ここで、ネットワークアクセス頻度は1回/分と仮定した。
従って、(5−1)〜(5−5)の計算により、1/23に効率化ができる。
(6)変形例の説明
本発明は上述した実施態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
(6−1)情報を複数のバルーンを介して伝えるサービス
プッシュ配信サービス提供システム200は、別形態のサービスとして、情報を複数のバルーンを介して伝えるようにもできる。複数のバルーンのうちの隣接又は近隣のバルーン同士あるいは特定のリンク付けされたバルーン同士の間において、1個のバルーン情報が更新されると、その更新が他のバルーンにも同様に行なわれるのである。
(6−1−1)バルーンの更新を店舗間で連動させる例
本店と複数の支店又はチェーン店とがそれぞれバルーン登録している場合において、本店が各支店の情報を更新する場合に、本店が一個の本店バルーンを更新することにより、他の全ての支店又はチェーン店バルーンが連動して更新する。これにより、各店舗のデータの同一性が簡便な操作により維持される。
なお、各店舗バルーンが、地域ごとの営業情報に連動して更新されるようにもできる。例えば、東京、大阪、ニューヨークの各支店ごとにバルーンが登録され、それらのバルーンが更新されるようにもできるのである。
(6−1−2)交通情報通知サービス
プッシュ配信サービス提供システム200は、高速道路上の所定の距離ごと又はサービスエリアに交通情報を表すバルーンを登録し、この登録により、リンク付けされた各バルーンの情報が更新され、ユーザは、車両の混雑度合いおよび気象情報などを得ることができる。
このほかに、危険物を輸送するトラックは、道路に入るときに、その危険物に関する安全情報(例えば、中和剤の名称など)をバルーンに登録する。この登録により、安全情報が、リンク付けされた複数のバルーンを介して伝わり、道路上の各車両のドライバーは、注意を喚起される。
このように、安全情報を登録することがトリガとなり、動的に有用な情報が伝わる。
(6−1−3)リンク元のホームページを更新する例
プッシュ配信サービス提供システム200は、また、各地域の名産品を紹介するホームページにおいて、各地域ごとにリンクが設定されている場合に静的に情報を伝えることもできる。そのリンク先のホームページが、複数のバルーンの情報を参照している場合において、各バルーンの内容が更新されると、そのバルーンを参照する他の全てのホームページを訪問するユーザは、更新された情報を得ることができる。
このように、プッシュ配信サービス提供システム200は、情報を複数のバルーンを介して伝えることができる。これにより、あたかもドミノ倒しのように、ユーザが1部分を打つことによって、その影響が、他の部分又は全体に拡散するのである。そして、これにより、複数の組織において所望の情報がプッシュ配信されるようにできる。
(6−2)プッシュ配信エリアA〜Jを2次元平面として管理する方法
また、上述の3次元空間範囲は、データセンタ19および携帯端末1のいずれについても、2次元エリア範囲として配信情報保持部19cを構成することも可能である。
(6−2−1)データセンタ19
データセンタ19については、2次元平面における自己位置,移動方向および移動量を測位可能な携帯端末1が設けられるとともに、データセンタ19が配信情報保持部19cと、通知部(19a,19c)と、処理受付部19aとをそなえて構成されてもよい。ここで、配信情報保持部19cは、プッシュ配信平面の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信平面データと、プッシュ配信平面にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するものである。
また、通知部(19a,19c)は、携帯端末1から送信された携帯端末1自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、実測始点位置L1を中心点とする半径Rに属する1又は複数のプッシュ配信平面データを配信情報保持部19cから抽出し、抽出した1又は複数のプッシュ配信平面データの中心位置Cおよび半径Rを含む1又は複数の属性情報(C,R)を携帯端末1に通知するものである。さらに、処理受付部19aは、通知部(19a,19c)から属性情報(C,R)を通知された携帯端末1において、実測始点位置L1と携帯端末1自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算された携帯端末1自身の実測終点位置L2が、通知部(19a,19c)から通知された属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの円に属するプッシュ配信平面に属する場合に、属すると判定された1以上の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を携帯端末1に提供するものである。
ここで、通知部(19a,19c)は、携帯端末1の実測始点位置L1に基づいて携帯端末1の自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を予測し、この自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)の周囲に存在する複数の2次元平面の属性情報(C,R)を通知するように構成されてもよく、あるいは、2次元平面データの個数に応じて先読みプッシュ配信エリアA〜Jの範囲を、所定個数以内で調整することもできる。
さらに、配信情報保持部19cは、複数の2次元平面の位置Cおよび範囲Rと、配信情報の種別とを相互に関連付けて保持する2次元平面データ保持部と、複数の2次元平面の配信情報を保持する配信情報保持部とをそなえて構成することもでき、加えて、ユーザID,配信エリアIDおよび配信済みエリアIDとを相互に関連付けて保持することもできる。
(6−2−2)携帯端末1
一方、携帯端末1についても、同様である。
すなわち、測位部301は、プッシュ配信平面A〜Jにおける携帯端末1の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを特定する緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位することができる。さらに、送信部は、測位部が測位した実測始点位置L1をシステム側に対して送信するものである。受信部は、システム側において、送信部が送信した実測始点位置L1を中心点とする半径Rに属する1又は複数のプッシュ配信平面A〜Jデータが抽出され、通知された1又は複数のプッシュ配信平面A〜Jの位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を受信するものである。
さらに、先読み処理部は、受信部が受信したシステム側からの属性情報(C,R)と、測位部が測位した移動情報を用いて計算した携帯端末1自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、携帯端末1のプッシュ配信平面A〜Jへの属否を判定するものである。確認部310は、先読み処理部にて判定された属否に基づいて、携帯端末1自身が、受信部にて受信された1又は複数の2次元平面に属することを確認するものである。
(7)仮想3次元空間の提供方法
上記プッシュ配信サービス提供システム200で構築されるバルーンに情報を載せるユーザ(企業、商店等)に、どのようにバルーンを割り当てかつ収益を上げるかのサービスについて説明する。例えば現実空間(実空間)に対応する仮想空間(サーバに格納されるバルーンの3次元空間情報の集合に対応する空間を表す。)をメッシュ状に分割し、プッシュ配信サービス提供システム200のホームページ上で仮想空間の販売を行なう。ユーザはインターネットを介し、上記ホームページにアクセスし、実空間に対応する分割された複数の仮想空間から所望の仮想空間を選択する。
その結果、ユーザ選択した仮想空間(これがバルーンであり、所定の3次元空間情報を有する。)に、宣伝等を掲示するための料金等が表示され、ユーザが望めば、登録することにより、その分割仮想空間をそのユーザが利用可能となる。つまり、所定の3次元空間と、宣伝等を掲載したURL(Uniform Resource Locator,ユニフォーム・リソース・ロケータ)とのリンクを設定することが可能となる。その情報の登録等の設定方法等については、同一出願人による特願平2000-318537(特許出願日:平成12年10月18日)に詳述されている。
上記料金の設定等は、プッシュ配信サービス提供システム200、または前記特許出願に開示されているような空間情報提供システムを提供するサービス業者が任意に設定することもでき、又は実空間の地価に連動させることもできる。例えば実空間における1平方メートル当たりの地価情報を実3次元空間情報(緯度、経度)と対応させてテーブル化しておく。また、宣伝等を掲示するための基本料金を決めておき、ユーザが所望する選択された仮想空間の緯度、経度情報に対応する実空間の緯度、経度情報から、前記テーブルの地価情報に基づき前記基本料金を増減させることにより、地価情報に対応する仮想区間の料金設定が可能となる。
従って、上記の仮想3次元空間の提供方法は、実3次元空間に対応する仮想3次元空間情報と、企業、商店等のユーザの提供情報又はその提供情報の関連情報とを対応させて格納しておくことにより、情報提供を所望する顧客ユーザの位置情報から関連する情報を顧客ユーザに提供するプッシュ配信サービス提供システム200における、その仮想3次元空間の提供方法である。ここで、管理者が、この仮想3次元空間情報を複数の仮想3次元空間情報に予め分割し、情報を提供したい企業、商店等のユーザが所望する実3次元空間に対応する一以上の仮想3次元空間を分割された複数の仮想3次元空間情報から選択し、選択された仮想3次元空間に対応する料金を提示するようになっている。
これにより、仮想3次元空間情報の範囲が可変にできるので、都心においてはその範囲を小さくし、郊外においてはその範囲を大きく設定でき、サービス地域に応じて、サービス内容の密度を変更できる。
具体的には、実空間のA地点の地価情報をA円、B地点の地価情報をB円とし、また、仮想空間情報の使用基本料金をC円、その対応する実空間の地価をD円とする。ユーザが実空間A地点に対応する仮想空間を選択すると、その料金は、
料金=C×A/D (×,/はそれぞれ、乗算,除算を表す。)
により求めることができ、ユーザが選択した仮想空間の使用料金が上記テーブルと演算とにより自動的に求められる。なお、上記の計算方法は一例であり、料金がある程度高くなると演算された料金に係数0.9を掛け、又はある程度料金か低くなると係数1.1を掛ける等柔軟に対応することが可能である。
仮想空間に情報を掲載するためのユーザに対する仮想空間の販売サービスを説明したが、上記は一例であり、インターネットを介した手法や料金設定は一実施の形態であり、これに限られるものではない。
(B)付記
(付記1) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
サーバシステムが、複数のプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)をユーザ端末に送信する送信ステップと、
該ユーザ端末が、該送信ステップにて送信された属性情報(C,R)のうちの範囲Rと該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)との比較により、該ユーザ端末自身が該プッシュ配信空間範囲に属することを予測する予測ステップと、
該ユーザ端末が、該予測ステップの予測の結果に基づいて、該ユーザ端末が該プッシュ配信空間範囲に属すると判定した場合は該ユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する測位ステップと、
該ユーザ端末が、該測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置と該プッシュ配信空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該プッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認ステップと、
該ユーザ端末が、該確認ステップの結果に基づいて、該プッシュ配信空間範囲に付随する配信情報を該サーバシステムに要求する要求ステップと、
該サーバシステムが、該要求ステップの要求に基づいて該ユーザ端末に対して該配信情報を送信するコンテンツ提供ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、プッシュ配信サービス提供方法。
(付記2) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のデータを保持するサーバシステムと、
3次元空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともに該サーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、
該ユーザ端末が、該実測始点位置L1を測位する始点測位ステップと、
該ユーザ端末が、該始点測位ステップにて測位された実測始点位置L1を該サーバシステムに対して送信する送信ステップと、
該サーバシステムが、該送信ステップにて送信された実測始点位置L1の周囲に存在する少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を該ユーザ端末に対して通知する通知ステップと、
該ユーザ端末が、該通知ステップにて通知された少なくとも一つの属性情報(C,R)と、該ユーザ端末の移動方向および移動量を含む移動情報を該ユーザ端末自身のセンサを用いて計算した該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該3次元空間範囲への属否を予測する予測ステップと、
該ユーザ端末が、該予測ステップにて属すると判定した場合は該ユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する実測終点位置L2測位ステップと、
該ユーザ端末が、該実測終点位置L2測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置と該3次元空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該3次元空間範囲に属することを確認する確認ステップと、
該ユーザ端末が、該確認ステップにおける確認結果に基づいて、該配信情報を該サーバシステムに要求する要求ステップと、
該サーバシステムが、該ユーザ端末に対して該配信情報を送信する提供ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、プッシュ配信サービス提供方法。
(付記3) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
プッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、複数のプッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、
プッシュ配信空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2を測位するとともに該サーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、
該ユーザ端末が、
該サーバシステムから送信された該属性情報(C,R)と該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末のプッシュ配信空間範囲への属否を判定するように構成されたことを特徴とする、情報提供サービスシステム。
(付記4) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
球形のプッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、
球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位するとともに該サーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、
該サーバシステムが、
該バルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末から送信された該ユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、該実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データを該データベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
該通知部から該属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該ユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算された該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が、該通知部から通知された該属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球に属するプッシュ配信空間範囲に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえるとともに、
該ユーザ端末が、
上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位する測位部と、
該測位部が測位した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を該サーバシステムに対して送信する送信部と、
該送信部が送信した上記の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度の周囲に存在する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)と、該ユーザ端末自身の移動方向および移動量を含む移動情報を用いて計算した該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該プッシュ配信空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、
該先読み処理部が属すると判定した場合は、該測位部が該ユーザ端末自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、該受信部が受信した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲との比較により、該ユーザ端末の該プッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴とする、情報提供サービスシステム。
(付記5) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
球形のプッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するサーバシステムと、
球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位するとともに該サーバシステムとネットワークを介してデータを送受信するユーザ端末とをそなえ、
該サーバシステムが、
該バルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末から送信された該ユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1と、該ユーザ端末自身の移動方向および移動量を含む移動情報とを受信するサーバ受信部と、
該サーバ受信部が受信した該実測始点位置L1と該移動情報とに基づいて、該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を計算する計算部と、
該計算部が計算した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)に基づいて、該実測始点位置L1の周囲に存在する少なくとも一つのプッシュ配信空間範囲の属性情報を該ユーザ端末に対して送信するサーバ送信部と、
該サーバ送信部から送信された少なくとも一つの属性情報のうちの該ユーザ端末が選択した属性情報を受信し、該属性情報に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえるとともに、
該ユーザ端末が、
該実測始点位置L1および該実測終点位置L2を測位する測位部と、
該測位部が測位した実測始点位置L1又は実測終点位置L2を該サーバシステムに対して送信する送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、情報提供サービスシステム。
(付記6) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
球形のプッシュ配信空間範囲における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位可能なユーザ端末が設けられ、
プッシュ配信空間範囲の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信空間範囲データと、プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末から送信された該ユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、該実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データを該データベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
該通知部から該属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該ユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算された該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が、該通知部から通知された該属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの球に属するプッシュ配信空間範囲に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴とする、サーバシステム。
(付記7) 該提供部が、
該ユーザ端末において、通知した属性情報(C,R)のうち選択された少なくとも一つの属性情報(C,R)と、該実測終点位置L2を予測した先読み位置情報とに基づいて該ユーザ端末自身の該プッシュ配信空間範囲への属否を予測し、属すると判定された場合は該実測終点位置L2を測位し、
該実測終点位置L2を補正した補正位置と該プッシュ配信空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該プッシュ配信空間範囲に属することを確認し、その確認結果に基づいて該配信情報に対応するバルーンデータの各種情報又はサービス情報を該ユーザ端末に提供するように構成されたことを特徴とする、付記6記載のサーバシステム。
(付記8) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
所定形状の3次元空間範囲における自己位置,移動方向および移動量を測位可能なユーザ端末が設けられ、
3次元空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、複数の3次元空間範囲のそれぞれに関連付けられた複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末から送信された該ユーザ端末の実測始点位置L1から所定距離内の少なくとも1つの3次元空間範囲データを該データベースから抽出し、抽出した少なくとも1つの属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
該通知部から属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該移動方向および該移動量とを用いて計算された該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が、該通知部から通知された属性情報(C,R)に含まれる位置Cおよび範囲Rを有する複数の3次元空間範囲のいずれかに属すると判定されると、判定された少なくとも1つの属性情報(C,R)に対応する少なくとも1つのバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴とする、サーバシステム。
(付記9) 該提供部が、
該通知部が該ユーザ端末に対して通知した属性情報(C,R)のうち該ユーザ端末によって選択された少なくとも一つの属性情報(C,R)と、該ユーザ端末の移動方向および移動量を含む移動情報を用いて計算された該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて該ユーザ端末自身の該3次元空間範囲への属否を予測し、属すると判定された場合は該実測終点位置L2を測位し、該実測終点位置L2を補正した補正位置と該3次元空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該3次元空間範囲に属することを確認し、その確認結果に基づいて配信情報に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供するように構成されたことを特徴とする、付記8記載のサーバシステム。
(付記10) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
3次元空間範囲における自己位置,移動方向および移動量を測位可能なユーザ端末が設けられ、
3次元空間範囲に関する属性情報(C,R)を有する複数の3次元空間範囲データと、3次元空間範囲に付随する配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末の実測始点位置L1を受信し、該実測始点位置L1と所定距離内にある複数の3次元空間範囲データのそれぞれに対応する複数の3次元空間範囲の各属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
各属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該移動方向および該移動量とに基づいて得られた該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が各属性情報(C,R)によって決定される各3次元空間範囲のいずれかに属する場合に、属すると判定された複数の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴とする、サーバシステム。
(付記11) 該提供部が、
該実測始点位置L1と該移動方向および該移動量とに基づいて得られた該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が各属性情報(C,R)によって決定される各3次元空間範囲のいずれかに属する場合に、属否を予測して属すると判定された場合は該実測終点位置L2を測位し、該実測終点位置L2を補正した補正位置と該3次元空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該3次元空間範囲に属することを確認しその確認結果に基づいて前記配信情報に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供するように構成されたことを特徴とする、付記10記載のサーバシステム。
(付記12) 該通知部が、
該ユーザ端末の実測始点位置L1に基づいて該ユーザ端末の自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を予測し、該自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)の周囲に存在する複数の3次元空間範囲の属性情報(C,R)を通知するように構成されたことを特徴とする、付記8〜付記11のいずれか一に記載のサーバシステム。
(付記13) 該通知部が、
該3次元空間範囲データの個数に応じて該属性情報(C,R)の範囲を、所定個数以内で調整することを特徴とする、付記12記載のサーバシステム。
(付記14) 該データベースが、
該複数の3次元空間範囲の位置Cおよび範囲Rと、該配信情報の種別とを相互に関連付けて保持する3次元空間範囲データ保持部と、
該複数の3次元空間範囲の配信情報を保持する配信情報保持部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記8〜付記11のいずれか一に記載のサーバシステム。
(付記15) 該データベースが、
該ユーザ端末の識別子,該複数の3次元空間範囲の識別子および該ユーザ端末の識別子についての情報送信済み/情報未送信を表す情報とを相互に関連付けて保持する配信済み情報保持部をそなえて構成されたことを特徴とする、付記14記載のサーバシステム。
(付記16) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
円形のプッシュ配信平面における自己位置,移動方向および移動量をそれぞれGPS衛星,方位センサおよびジャイロセンサを用いて測位可能なユーザ端末が設けられ、
プッシュ配信平面の中心位置Cおよび半径Rを含む属性情報(C,R)を有する複数のプッシュ配信平面データと、プッシュ配信平面にて提供される各種情報又はサービス情報を含む複数の配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末から送信された該ユーザ端末自身の緯度,経度,高度,方位および傾斜角度に基づいて特定された実測始点位置L1を受信し、該実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信平面データを該データベースから抽出し、抽出した少なくとも1つのプッシュ配信平面データの中心位置Cおよび半径Rを含む少なくとも1つの属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
該通知部から該属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該ユーザ端末自身が測位した移動方向および移動量とを用いて計算された該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が、該通知部から通知された該属性情報(C,R)の中心位置Cを中心とする半径Rの円に属するプッシュ配信平面に属する場合に、属すると判定された少なくとも一つの属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴とする、サーバシステム。
(付記17) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
2次元平面における自己位置,移動方向および移動量を測位可能なユーザ端末が設けられ、
2次元平面に関する属性情報(C,R)を有する複数の2次元平面データと、2次元平面に関する配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
該ユーザ端末の実測始点位置L1を受信し、該実測始点位置L1と所定距離内にある複数の2次元平面データのそれぞれに対応する複数の2次元平面の各属性情報(C,R)を該ユーザ端末に通知する通知部と、
各属性情報(C,R)を通知された該ユーザ端末において、該実測始点位置L1と該移動方向および該移動量とに基づいて得られた該ユーザ端末自身の実測終点位置L2が各属性情報(C,R)によって決定される各2次元平面のいずれかに属する場合に、属すると判定された複数の属性情報(C,R)に対応するバルーンデータの配信情報を該ユーザ端末に提供する提供部とをそなえて構成されたことを特徴とする、サーバシステム。
(付記18) 該通知部が、
該ユーザ端末の実測始点位置L1に基づいて該ユーザ端末の自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)を予測し、該自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)の周囲に存在する複数の2次元平面の属性情報(C,R)を通知するように構成されたことを特徴とする、付記16又は付記17記載のサーバシステム。
(付記19) 該通知部が、
該2次元平面データの個数に応じて該属性情報(C,R)の範囲を、所定個数以内で調整することを特徴とする、付記18記載のサーバシステム。
(付記20) 該データベースが、
該複数の2次元平面の位置Cおよび範囲Rと、該配信情報の種別とを相互に関連付けて保持する2次元平面データ保持部と、
該複数の2次元平面の配信情報を保持する配信情報保持部とをそなえて構成されたことを特徴とする、付記18記載のサーバシステム。
(付記21) 該データベースが、
該ユーザ端末の識別子,該複数の2次元平面の識別子および該ユーザ端末の識別子についての情報送信済み/情報未送信を表す情報とを相互に関連付けて保持する配信済み情報保持部をそなえて構成されたことを特徴とする、付記18記載のサーバシステム。
(付記22) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
プッシュ配信空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを特定する緯度,経度,高度,方位および傾斜角度を測位する測位部と、
該測位部が測位した実測始点位置L1を該システム側に対して送信する送信部と、
該システム側において、該送信部が送信した実測始点位置L1を中心点とする所定半径に属する少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲データが抽出され、通知された少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)を受信する受信部と、
該受信部が受信した該システム側からの属性情報(C,R)と、該測位部が測位した移動情報を用いて計算した該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該プッシュ配信空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、
該先読み処理部が属すると判定した場合は、該測位部がユーザ端末自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、該受信部が受信した少なくとも1つのプッシュ配信空間範囲との比較により、該ユーザ端末が該プッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ユーザ端末。
(付記23) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
3次元空間範囲におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する測位部と、
該測位部が測位した実測始点位置L1を該システム側に対して送信する送信部と、
該システム側において、該送信部が送信した実測始点位置L1に基づいて予測された少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、
該受信部が受信した属性情報(C,R)と、該測位部が測位した移動情報を用いて計算した該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該3次元空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、
該先読み処理部が属すると判定した場合は、該測位部が該ユーザ端末自身の実測終点位置L2を補正した補正位置と、該受信部が受信した少なくとも1つの3次元空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該3次元空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ユーザ端末。
(付記24) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
ユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する測位部と、
該測位部が測位した実測始点位置L1を該システム側に対して送信する送信部と、
該実測始点位置L1に基づいて該システム側が予測した少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、
該システム側において、該実測始点位置L1に基づいて予測された少なくとも1つの3次元空間範囲の属性情報(C,R)を受信する受信部と、
該属性情報(C,R)と、該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該3次元空間範囲への属否を判定する先読み処理部と、
該先読み処理部が属すると判定した場合は、該実測終点位置L2を補正された補正位置と、受信した少なくとも1つの3次元空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該3次元空間範囲に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ユーザ端末。
(付記25) 該測位部が、
グローバル・ポジショニング・システムを用いた位置情報と、方位を測定する方位センサと、水平線からの傾斜角度を測定する傾斜センサと、の傾斜角度に関するデータを積分して出力するジャイロセンサとを用いて、該移動方向および移動量を得るように構成されたことを特徴とする、付記22〜付記24のいずれか一に記載のユーザ端末。
(付記26) 該先読み処理部が、
該移動方向および該移動量を含む移動情報を中心位置Cとし、かつ該属性情報(C,R)の範囲を半径Rとする球形範囲に、該ユーザ端末自身の予測位置が属するか否かを判定するように構成されたことを特徴とする、付記22〜付記24のいずれか一に記載のユーザ端末。
(付記27) ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
2次元平面におけるユーザ端末の実測始点位置L1および実測終点位置L2と移動方向および移動量を含む移動情報とのそれぞれを測位する測位部と、
該測位部が測位した実測始点位置L1を該システム側に対して送信する送信部と、
該送信部が送信した実測始点位置L1について該システム側が予測した少なくとも1つの2次元平面の属性情報(C,R)を受信する受信部と、
該受信部が受信した該属性情報(C,R)と、該測位部が測位した移動情報を用いて計算した該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)とに基づいて、該ユーザ端末の該2次元平面への属否を判定する先読み処理部と、
該先読み処理部にて判定された属否に基づいて、該ユーザ端末自身が、該受信部にて受信された少なくとも1つの2次元平面に属することを確認する確認部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ユーザ端末。
(付記28) ユーザ端末に対して情報を配信する配信システムにおいて、
複数のプッシュ配信空間範囲情報と、各プッシュ配信空間範囲にて提供される各種情報又はサービス情報を含む配信情報との各々を対応付けられた複数のバルーンデータを保持するデータベースと、
ユーザ端末から送信される位置情報に基づいて、前記複数のプッシュ配信空間範囲情報の少なくとも一つをユーザ端末に送信する送信部とをそなえて構成されたことを特徴とする、情報提供サービスシステム。
(付記29) 情報を配信する配信システムからの情報を受信するユーザ端末において、
ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記配信システムから受信する複数のプッシュ配信空間範囲情報を記録する記録部と、
プッシュ配信空間範囲情報が示す3次元空間内に自ユーザ端末が存在することを検出すると前記配信システムに配信を要求する制御部とをそなえて構成されたことを特徴とする、ユーザ端末。
(付記30) 実3次元空間に対応する仮想3次元空間情報と第1ユーザの提供情報又は該提供情報の関連情報とを対応させて格納しておくことにより、情報提供を所望する第2ユーザの位置情報から関連する情報をユーザに提供する情報提供サービスシステムにおける、該仮想3次元空間の提供方法において、
前記仮想3次元空間情報を複数の仮想3次元空間情報に予め分割し、
情報を提供したい前記第1ユーザが所望する実3次元空間に対応する少なくとも一つの仮想3次元空間を分割された該複数の仮想3次元空間情報から選択し、
前記選択された仮想3次元空間に対応する料金を提示するように構成されたことを特徴とする、仮想3次元空間の提供方法。
本発明のプッシュ配信サービス提供方法によれば、自己位置を予測しながら、情報プッシュエリアと予測される位置にて測位するので、測位時に必要な通信網の負荷の軽減および測位サーバに必要な負荷の軽減が図れる。そして、連続測位に必要なパケット料金の軽減なども可能となり、本ユーザ端末は情報プッシュ配信サービスを受けやすくなる。
本発明の一実施形態に係るプッシュ配信サービス提供システムの構成図である。 空間における建物配置を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るバルーンデータの3次元空間範囲のイメージを示す図である。 本発明の一実施形態に係るバルーンデータを説明するための図である。 (a)〜(h)はいずれも本発明の一実施形態に係る3次元空間範囲データの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るプッシュ配信サービスの提供方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るデータセンタの構成図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る配信平面データフォーマットの一例を示す図であり、(b)はサーバシステムに保存されるときのデータフォーマットの一例であり、(c)は本発明の一実施形態に係る配信済み情報データの一例を示す図である。 (a),(b)はそれぞれ本発明の一実施形態に係る先読み平面の半径の変更を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るユーザ端末のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る測位回数の削減を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る予測による先読み処理方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る位置情報送受信用のデータフォーマット例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る予測平面要求および予測平面データ通知用のデータフォーマット例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る配信平面半径の調整処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るプッシュ配信依頼/配信/受信完了通知用のデータフォーマットの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るコンテンツカテゴリの登録処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る実測による先読み処理方法を説明するためのフローチャートである。 (a),(b)はそれぞれ予測平面が複数のプッシュ配信平面と接触する場合の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第1例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第2例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第3例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るHotSpotサービスの第4例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る配信情報のフィルタリングを説明するための図である。
符号の説明
10 測位サーバ
19 データセンタ(サーバシステム)
19a 処理受付部(サーバ受信部)
19b 配信エリアデータ保持部(3次元空間範囲データ保持部)
19c 配信情報保持部(データベース)
19d 配信済み情報保持部
19e 情報フィルタ
19f 計算部
19g 提供部(送信部,サーバ送信部)
90 GPS衛星
100 予測平面
101 通信網(ネットワーク)
200 プッシュ提供サービスシステム
300a 測位アンテナ
300b 送受信アンテナ
301 測位部
302 CPU
303 記録部(記憶部)
304 通信部(送信部,受信部)
305 ジャイロセンサ部
306 方位センサ部
307 入出力部
308 先読み処理部
308a 先読みフラグ
309 コンテンツカテゴリ設定部
310 確認部

Claims (1)

  1. ユーザ端末に対して情報を配信するシステムにおいて、
    サーバシステムが、複数のプッシュ配信空間範囲の位置Cおよび範囲Rを含む属性情報(C,R)をユーザ端末に送信する送信ステップと、
    該ユーザ端末が、該送信ステップにて送信された属性情報(C,R)のうちの範囲Rと該ユーザ端末自身が予測した自己予測位置(L1−a,L1−b,L1−c)との比較により、該ユーザ端末自身が該プッシュ配信空間範囲に属することを予測する予測ステップと、
    該ユーザ端末が、該予測ステップの予測の結果に基づいて、該ユーザ端末が該プッシュ配信空間範囲に属すると判定した場合は該ユーザ端末自身の実測終点位置L2を測位する測位ステップと、
    該ユーザ端末が、該測位ステップにて得られた実測終点位置L2を補正した補正位置と該プッシュ配信空間範囲との比較により、該ユーザ端末自身が該プッシュ配信空間範囲に属することを確認する確認ステップと、
    該ユーザ端末が、該確認ステップの結果に基づいて、該プッシュ配信空間範囲に付随する配信情報を該サーバシステムに要求する要求ステップと、
    該サーバシステムが、該要求ステップの要求に基づいて該ユーザ端末に対して該配信情報を送信するコンテンツ提供ステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、プッシュ配信サービス提供方法。
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