JP2006024514A - ストラップ、鋳造用金型、入子、鋳造装置及び鋳造方法 - Google Patents

ストラップ、鋳造用金型、入子、鋳造装置及び鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】離型動作の妨げ要因が少なく、かつ、セル間接続部同士の高い溶接品質が得られるストラップを提供する。
【解決手段】鉛蓄電池用のストラップ1にあって、鉛蓄電池内で隔壁を隔てて隣接し合う同士が溶接されるセル間接続部2と、極板群の耳部と一体化される接続部3と、が略直角に対応するL型に形成され、かつ、前記セル間接続部2と接続部3の両側部がストレートに連なるように形成されると共に、前記セル間接続部2が0.6°〜1.0°の先細りのテーパー角をなすように形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、単車や乗用車、トラック、フォークリフト等の各種車両等に搭載される鉛蓄電池(バッテリ)用のストラップ、ストラップ等の鋳造に用いられる鋳造用金型、入子、鋳造装置及び鋳造方法に関する。
各種車両等に搭載される鉛蓄電池においては、極板群の耳部同士をストラップを介して接続するための方法としてキャストオンストラップ方式(COS方式)が従来より公知である(例えば、特許文献1〜7参照)。このCOS方式では2通りの方法が行われている。その一つは、鋳型を手作業または自動機で溶解槽内の溶湯(溶融鉛)に浸漬させてキャビティ内に溶湯を満たした後、鋳型を溶解槽から引き上げて極板群の耳部をキャビティ内に浸漬させて溶湯を凝固させることによりストラップを形成する方法である(特許文献1,4,5参照)。
別の方法では、鋳型を溶解槽近傍位置に配置し、ピストンポンプ等の移送手段でキャビティ内に溶湯を注入し、この注入溶湯を外部からヒータ(又はバーナ)等の加熱手段で加熱保温しつつ、その溶湯内に、予めフラックス処理して乾燥させた極板群の耳部の先端部分を浸漬させ、この状態で前記鋳型を冷却して溶湯を凝固させ、耳部をストラップに一体化させるようにしていた(特許文献2,3,6,7参照)。なお、キャビティ内への溶湯の注入方法については、堰を設けて溶湯を溶解槽からポンプで汲み上げ、余分の溶湯を溶解槽に戻す方法、湯面と鋳型の間に落差を設ける方法(重力方式)、トリベで直接注ぎ込む方法等々がある。
一方、このような従来のCOS方式で用いられるストラップ鋳造用金型のキャビティは一般に放電加工により有底状に形成され、例えば、図10(a)(b)に示すように、ストラップ51は、セル間接続部52と極板群との接続部53とが略直角に対応するようなL型に形成され、セル間接続部52の側面に離型性を良好にするための抜き勾配を設ける必要上から、セル間接続部52の幅が極板群との接続部53より大に設定され、かつ、そのセル間接続部52が3°の先細りのテーパー角(抜き勾配)をなすように設定されていた。なお、極板群との接続部53には鋳造工程で極板群の耳部が一体化され、セル間接続部52はセルの隔壁を隔てて隣接し合う同士が抵抗溶接により接合される。
特開平7−122259号公報 特開平9−199103号公報 特開平9−164469号公報 特開平10−294096号公報 特開2002−011562号公報 特開2002−279965号公報 特開2002−025534号公報
上述のような従来のCOS方式によるストラップの鋳造方法では種々の問題があった。即ち、(1)放電加工によって形成されるストラップ鋳造用金型のキャビティの形状に起因して、高価なボロン系等の離型剤が必要とされ、キャビティへの煩瑣な塗布工程を必要とする上に、かかる離型剤を塗布しても離型不良がしばしば発生した。(2)溶湯をポンプで汲み上げてキャビティ内に注入する場合には、ポンプ内や配管内での溶湯の詰まりに起因する注湯系統のトラブルが発生しやすく、メンテナンスに多大の時間と手間を要し、そのために、稼働率が低下することもあり、ランニングコストも高くなるという問題があった。
(3)キャビティ内に注入した溶湯をヒータで加熱する場合には、断線等のトラブルが発生することがあった。また、鋳型の加熱温度や冷却温度の安定保持が難しく温度のバラツキに起因する品質不良が発生しやすく、品質の安定化(品質管理)が容易でなかった。また(4)鋳造されたストラップを離型させる際に、ストラップを鋳型から押し出すための円形又は板状等に形成された押出当接部を有する押出ピンが必要とされ、装置の構造が複雑になる上に、その押出当接部はストラップの底部全面に当接するものではなく部分的にしか当接させることができないため、ストラップ底部に均等な押出力を作用させることができず離型動作が不安定になりやすく、かつ、押出ピンが変形しやすかった。
そして、図10(a)(b)に示されるストラップ51は、安定な離型動作の妨げとなる段差部分Dがあるため、高価な離型剤を使用しても、特に、その段差部分Dのコーナー部Rが金型に付着して離型しにくく、離型不良が発生するという問題(上記(1)項と関連)があった。また、離型性を良くするための抜き勾配として、セル間接続部52に(極板群との接続部53に引いた垂線に対して)3°の先細りのテーパー角を設けているため、隣接し合うセル間接続部52,52の背面同士の間では、セル隔壁を隔てて合計6°のテーパー状空隙が発生する。
従って、両セル間接続部52,52が電極チップによって両側から挟み付けられて抵抗溶接される際に、そのテーパー状空隙が強制的に押し潰されて密着状態になるため、極板群との接続部53,53と極板群の耳部の間で強制的に変形が発生する。セル間接続部52,52同士の溶接品質を向上させるためには、このような変形は少ない方が好ましい。そのためには、セル間接続部52の抜き勾配はできるだけ小さく設定しなければならない。しかしながら、放電加工では高い加工精度を得ることができないため、抜き勾配は、上述のように、少なくとも3°程度に設定せざるを得なかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、離型動作の妨げ要因が少なく、かつ、セル間接続部同士の高い溶接品質が得られるストラップと、高価な離型剤や押出ピンを必要とすることなく鋳造品を離型させることができる鋳造用金型、入子、その鋳造用金型を用いた鋳造装置及び鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
(1)本発明の鉛蓄電池用のストラップは、鉛蓄電池用のストラップ1にあって、
セル間接続部2と、極板群との接続部3とが略直角に対応するL型に形成され、かつ、前記セル間接続部2と、極板群との接続部3の両側部がストレートに連なるように形成されると共に、前記セル間接続部2の壁面2a,2b,2cが、先細りのテーパー角をなすように形成される。
このような構成によれば、セル間接続部2と、極板群との接続部3の両側部がストレートに連なるため、従来のような離型動作の妨げとなる段差がなくなり、離型が容易となる。また、セル間接続部2と極板群との接続部3の両側部をストレートにしたことで、ストラップ1を形成するためのキャビティ6の製作が容易となる上に、角部(突出部)がなくなったので、鉛(原材料)の使用量を少なくすることができ、軽量化が可能となる。
(2)前記テーパー角を、0.6°〜1.0°に設定することが特に好ましい。このようにすれば、鋳造品(ストラップ1)の鋳型からの離型が容易となる。また、隔壁を隔てて対向し合うセル間接続部2,2同士を抵抗溶接する際に、セル間接続部2,2間の隙間が少なくなるため、溶接作業性が向上し溶接部に残留応力が発生しにくくなり、溶接品質も向上する。なお、テーパー角が0.6°より小さくなると、ストラップ1を、例えば、鋳造によって形成する場合、鋳造品の鋳型からの離型が難しくなることがある。また、キャビティ6の形成に高い加工精度が要求され、加工条件がきびしくなり過ぎる。一方、テーパー角が1.0°より大になると、セル間接続部2,2同士を抵抗溶接する際に残留応力が発生しやすくなる。
(3)本発明の鋳造用金型は、金型本体に、上方への抜き勾配を有して段部のない貫通孔5aが形成され、該貫通孔5aの下部に、入子4が上方に向けて離脱可能に嵌装され、該入子4の上にキャビティ6が形成される。
このような構成によれば、貫通孔5aに嵌装された入子4がキャビティ6の底になるため、鋳造用金型5にキャビティ6の底を形成しなくてもよくなる。従って、鋳造用金型5の製作が容易となり、その貫通孔5aは、例えば、ワイヤカットによって形成することができる。その場合、従来の放電加工により有底のキャビティを形成する場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、抜き勾配を小さく設定することができ、かつ、コスト安に提供することができる。しかも、貫通孔5aの底部に嵌装させた入子4は、鋳造品1の底部全体に当接(接触)しているため、入子4を離脱させる動作で、鋳造品1を安定性よく離型させることができる。
(4)本発明の入子は、鋳造用のキャビティ6を形成するための入子4であって、
鋳造用金型5に形成された貫通孔5aの下部に、上方に向けて離脱可能に嵌装されてその上に前記キャビティ6を形成し、かつ、前記キャビティ6で鋳造品1を形成した後に前記貫通孔5aから入子4を離脱される際に、前記鋳造品1を離型させる。
このような構成によれば、入子4によってキャビティ6の底部が形成されるため、鋳造用金型5には貫通孔5aを形成するのみでよく、鋳造用金型5の形成が容易となり、例えば、貫通孔5aをワイヤカットにより形成することができる。その場合、従来の放電加工による場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、抜き勾配を小さく設定することができ、かつ、コスト安に鋳型の形成が可能となる。
入子4は鋳造品1の離型方向に貫通孔5aから離脱可能であるため、鋳造品1の鋳造後、入子4を貫通孔5aから(例えば、2mm程度押し上げて)離脱させる動作で、鋳造品1をキャビティ6から離型させることができる。しかも、その入子4は、鋳造品1の底部全体に当接(接触)しているため、入子4を離脱させる際の鋳造品1の離型動作が安定化し、鋳造品1の離型性が格段に向上する。なお、入子4を上方に向けて移動させて貫通孔5aから離脱させてもよく、鋳造用金型5を下方に移動させて入子4を貫通孔5aから離脱させてもよい。また、鋳造品1の例としては、鉛蓄電池用のストラップや極柱等が挙げられるがこれに限定されることなく、その他の部品類等であってもよい。
(5)本発明の鋳造装置は、(3)項に記載の鋳造用金型5を固定支持する金型支持部23と、前記キャビティ6に溶湯26を注入する溶湯注入手段24と、前記キャビティ6に溶湯26を注入した後の余剰溶湯を前記鋳造用金型5の表面から除去する余剰溶湯除去手段25と、前記キャビティ6内に注入された溶湯26を冷却する冷却手段11と、前記入子4を前記貫通孔5aから離脱させる離脱手段27と、を備える。
このような構成によれば、固定支持された鋳造用金型5に溶湯26が注入されるため、注入された溶湯26がこぼれにくくなり、溶湯26の注入不良がなくなる。鋳造用金型5の貫通孔5aの底部に嵌装させた入子4は、鋳造品1の底部全体に当接(接触)しているため、入子4の離脱に伴う鋳造品1の離型動作が安定化し、鋳造品1の離型性が格段に向上する。また、余剰溶湯除去手段25によって、溶湯26を注入した後に鋳造用金型5の表面から余剰溶湯を除去するので、鋳バリの発生を抑えることができ鋳造品1の離型性が向上する。なお、入子4を貫通孔5aから離脱させるための離脱手段27は、入子4を固定して鋳造用金型5を移動させてもよく、鋳造用金型5を固定して入子4を移動させるようにしてもよい。
(6)このような鋳造装置の溶湯注入手段24は、固定支持された前記鋳造用金型5に対する前記溶湯26の浸漬度を可変とする昇降式のフロート24であってもよい。このようにすれば、フロート24の溶湯26に対する浸漬度を変化させることで湯面を上昇させてキャビティ6内に溶湯26を注入することができるため、ポンプで溶湯を汲み上げてキャビティ内に注入する従来装置のようにポンプ内や配管内で溶湯が詰まるようなトラブルが発生しなくなる。また、溶解槽22内で加熱された溶湯26がそのままキャビティ6内に注入されるため、従来のようなキャビティ内に注入した溶湯を外部から加熱するためのヒータ(又はバーナ)等の加熱手段が不要となり、構成を簡素化することができ、トラブルの発生を少なくすることもできる。
(7)本発明の鋳造方法は、金型本体に形成された貫通孔5aの底部に上方に向けて離脱可能に入子4を嵌装してその上にキャビティ6を形成し、該キャビティ6内に溶湯26を注入して鋳造品1を鋳造した後には、前記入子4を前記貫通孔5aから離脱させることにより前記鋳造品1を前記キャビティ6から離型させる。
このような方法によれば、鋳造品1を鋳造した後、貫通孔5aに嵌装した入子4を該貫通孔5aから離脱させる動作で、鋳造品1をキャビティ6から離型させることができる。しかも、貫通孔5aの底部に嵌装させた入子4は、鋳造品1の底部全体に当接(接触)しているため、入子4を離脱させる際の鋳造品1の離型動作が安定化し、鋳造品1の離型性が格段に向上する。また、その貫通孔5aには底が不要であるため鋳型の形成が容易となり、例えば、ワイヤカットによって貫通孔5aを形成することができる。その場合、従来の放電加工により有底のキャビティを形成する場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、抜き勾配を小さく設定することができ、かつ、コスト安に鋳型の形成が可能となる。
本発明の鉛蓄電池用のストラップは、セル間接続部と極板群との接続部の両側部がストレートに連なるように形成されるため、従来のような離型動作の妨げとなる角部乃至は段差がなくなり、離型が容易となる。また、セル間接続部と極板群との接続部の両側部をストレートにしたことで、ストラップを形成するためのキャビティの製作が容易となる上に、角部(突出部)がなくなったので、鉛(原材料)の使用量を少なくすることができ、軽量化が可能となる。
本発明の鋳造用金型は、鋳造品を鋳造するための貫通孔が、抜き勾配を有して段部なく形成されるので、鋳型の形成が容易となり、例えば、ワイヤカットによって貫通孔を形成することができる。その場合、従来の放電加工による場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、かつ、コスト安に提供することができる。しかも、貫通孔の下部に嵌装させた入子は、鋳造品の底部全体に当接(接触)しているため、入子を離脱させる際の鋳造品の離型動作が安定化し、鋳造品の離型性が格段に向上する。従って、従来のような押出ピンや高価な離型剤が不要となり、コスト安に鋳造品を鋳造することができる。
本発明の入子は、キャビティが形成される貫通孔の底部に、鋳造品の離型方向に離脱可能に嵌装されるので、貫通孔に底部を形成する必要がなくなるため、鋳型の形成が容易となり、例えば、貫通孔をワイヤカットにより形成することができる。その場合、従来の放電加工による場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、かつ、コスト安に鋳型の形成が可能となる。
この入子は、鋳造品の離型方向に離脱可能であるため、鋳造品を鋳造した後、入子を貫通孔から離脱させる動作で、鋳造品をキャビティから離型させることができる。しかも、その入子は、鋳造品の底部全体に当接(接触)しているため、入子を離脱させる際における鋳造品の離型動作が安定化し、鋳造品の離型性が格段に向上する。従って、従来のような押出ピンや高価な離型剤が不要となる。
本発明の鋳造装置は、固定支持された鋳造用金型に溶湯が注入されるため、溶湯がこぼれにくくなり、溶湯の注入不良がなくなる。鋳造用金型の貫通孔の下部に嵌装させた入子は、鋳造品の底部全体に当接(接触)しているため、入子を離脱させる際の鋳造品の離型動作が安定化し、鋳造品の離型性が格段に向上する。また、余剰溶湯除去手段によって、溶湯を注入した後に鋳造用金型の表面から余剰溶湯を除去するので、鋳バリの発生を抑えることができ鋳造品の離型性が向上し鋳造品質も向上する。
本発明の鋳造方法は、鋳造品を鋳造した後、貫通孔に嵌装した入子を離脱させる動作で鋳造品を離型させるので、貫通孔の下部に嵌装させた入子は鋳造品の底部全体に当接(接触)しているため、入子を離脱させる際の鋳造品の離型動作が安定化し、鋳造品の離型性が格段に向上する。従って、従来のような押出ピンや高価な離型剤が不要となり、コスト安に高品質の鋳造品を鋳造することができる。また、その貫通孔には底が不要であるため、鋳型の形成が容易となり、例えば、ワイヤカットによって貫通孔を形成することができる。その場合、従来の放電加工による場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上し、かつ、コスト安に鋳型の形成が可能となる。
以下に、本発明の最良の実施の形態に係るストラップ、入子、鋳造用金型、鋳造装置及び鋳造方法について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1はストラップ1を示し、図1(a)は側面図、図1(b)は正面図、図1(c)は斜視図である。このストラップ1は、セル間接続部2と電極接続部(本発明の極板群との接続部)3とが略直角に対応するL型に形成され、かつ、そのセル間接続部2と電極接続部3の両側部がストレートに連なるように形成され、離型阻害要因となる段差をなくしている。
そして、セル間接続部2の抵抗溶接される背面側2a及び正面側2bが、電極接続部3の接続面3a(又はその裏面3c)に引いた垂線に対して、例えば、図示下方内向きに1°のテーパー角(先細りのテーパー角)をなす抜き勾配を有し、また、セル間接続部2と電極接続部3の両側部2c,2cも図示下向きに1°のテーパー角(先細りのテーパー角)なす抜き勾配を有する。そして、電極接続部3の前面部3bは図示下方内向きに2°のテーパー角をなす抜き勾配を有する。つまり、上述のテーパー角は何れもストラップ1の離型方向(図示上方)に拡がるように形成される。なお、電極接続部3の接続面3aと裏面3cは平行に設定される。
上述のように、セル間接続部2と電極接続部3の両側部がストレートに連なっているため、従来のような離型動作の妨げとなる段差がなくなりキャビティからの離型が容易となる。また、ストラップ1を形成するためのキャビティの製作が容易となる上に、突出部がなくなったので、セル間接続部2と電極接続部3の厚みを従来と同じにした場合、鉛(原材料)の使用量を少なくすることができ、軽量化が可能となる。
そして、セル間接続部2の背面側2aが1°の先細りのテーパー角をなすので、隔壁8b(図6参照)を隔てて対向し合うセル間接続部2,2同士を両側から高圧で挟み付けて抵抗溶接する際に、セル間接続部2,2間の隙間(2°)が少なくなるため、溶接作業性が向上し溶接部に残留応力が発生しにくくなり、溶接品質も向上する。この点については、図6に基づいて後述する。
図2は入子4を示し、図2(a)は側面図、図2(b)は斜視図である。この入子4はストラップ1の電極接続部3の裏面3cに当接(接触)する上接面4a、その上接面4aに連なりストラップ1のセル間接続部2の正面側2bに当接(接触)する側接面4b、その下部に連なる側面4c、その側面4cと対向する側面4d、その両側面4c,4d間に形成される側面4f,4f及び底面4eからなる。
上述の側面4cは、例えば、上接面4aに引いた垂線に対して図示下方内向きに1°のテーパー角をなし、側面4dは、同垂線に対して図示下方内向きに2°のテーパー角をなす抜き勾配を有する。なお、側面4c,側面4dのテーパー角を異ならせることで、入子4をストラップ鋳造用金型5(図3(c)参照)の貫通孔5aに挿入する際に正しい向きに挿入することができる。また、ストラップ1の正面側2bに当接(接触)する側接面4bは、例えば、同垂線に対して図示上方内向きに1°のテーパー角をなす抜き勾配を有する。一方、両側面4f,4fは下向きに1°のテーパー角をなしている。上述のように、各テーパー角は入子4の離脱方向(図示上方)に拡がるように形成される。
図3は、ストラップ1、入子4及びストラップ鋳造用金型(本発明の鋳造用金型)5を示し、図3(a)はストラップ1の側面図、図3(b)は入子4の側面図、図3(c)はストラップ1及び入子4がストラップ鋳造用金型5の貫通孔5aに嵌装された状態の側断面図である。このストラップ鋳造用金型5に形成される貫通孔5aは、4つの側壁からなり、対向し合う2つの側壁5b,5cが、それぞれ図示下方内向きにそれぞれ1°,2°のテーパー角(ストラップ1の離型方向に拡がるテーパー角)をなす抜き勾配を有し、その両側壁5b,5c間に対向し合うように形成される2つの側壁(符号なし)は下向きに1°のテーパー角(ストラップ1の離型方向に拡がるテーパー角)をなす。
ストラップ1の鋳造に先立って、まず、入子4を貫通孔5aに嵌入すると、側壁5b,5cのテーパー角(図示下方内向きに1°,2°)によって抜け止めされた状態で底部に嵌装され、このとき、入子4の底部(4e)が貫通孔5aから若干突出する。この状態にて、入子4の上接面4aと側接面4b及び貫通孔5aの側壁5b,5c等によって囲まれた空間にストラップ1を鋳造(成形)するためのキャビティ6が形成される。なお、図3(c)はキャビティ6内でストラップ1が鋳造された状態を示す。
この貫通孔5aは、入子4の嵌装によってキャビティ6の底部が形成されるため、抜き勾配を有する段部のない貫通状に形成することができ、ストラップ鋳造用金型5の形成が容易となり、例えば、その貫通孔5aをワイヤカットにより形成することができる。その場合、従来の放電加工による場合よりも表面仕上げ精度が格段に向上するため、上述のように、抜き勾配を小さく設定することができ、かつ、コスト安にストラップ鋳造用金型5を提供することができる。
そして、キャビティ6の底部を形成する入子4が、ストラップ1の離型方向に離脱可能であるため、ストラップ1を鋳造した後、入子4を貫通孔5aから上方に離脱させる動作(入子4を約2mm程上方に押し上げる動作)で、鋳造されたストラップ1を離型させることができる。しかも、その入子4は、ストラップ1の底部全体に当接(接触)しているため、及び、抜き勾配が小さく設定されているため、入子4を離脱させる際におけるストラップの離型動作が安定化し、ストラップの離型性が格段に向上する。従って、高価な離型剤を必要とせず、また、押出ピンが不要となるため、鋳造装置の簡素化を図ることができる。
図4は、鋳造用金型5としてのストラップ鋳造用金型の平面図を示す。図示の例では、金型本体に貫通孔5aを6個2列(計12個)に設け、各貫通孔5aに入子4を嵌装してキャビティ6を形成している。その2列の貫通孔5a群の両側に、2つの冷却水通路(本発明の冷却手段)11(11a,11b)が形成され、その一端側は穿孔後にプラグ14,14で閉栓され、各冷却水通路11a,11bの両端下部が、4本のクーリングポスト12内の冷却水通路の上端開口に接続される。
そして、金型本体の両側部には、6本のガイドピン13が立設され、中央部に配設される2本のガイドピン13は位置決め用とされ段付き状に形成され、両端の4本のガイドピン13には、後述するように、極板群の各耳部を一様に所定の寸法(3mm程度)だけ浸漬させるように搬送手段(図示省略)に掛止されるための被掛止片13aが突設されている。このようなストラップ鋳造用金型5の貫通孔5aは、前述したように、ワイヤカットにより形成することができるが、これに限らず、その他の機械加工(フライス加工等)によっても形成することができる。
図5は、極板群7にストラップ1が一体化された状態の斜視図を示す。極板群7は、4枚の正極板71と5枚の負極板72がそれぞれセパレータ73を介して絶縁された状態で交互に重ね合わされ、後述するストラップ1の鋳造過程で、正極板71の耳部71a同士が一方のストラップ1の電極接続部3の接続面3a内に一体化され、負極板72の耳部72a同士が他方のストラップ1の電極接続部3の接続面3a内に一体化される。なお、各耳部71a,72aは、その先端部の3mm程が電極接続部3内に入り込んだ状態で一体化される。
図6は、最終製品としてのバッテリ8を示す。図示の例では、ケーシング8aは5枚の隔壁8bによって仕切られて6つのセル8cが形成され、各隔壁8bを隔てて対向し合うストラップ1,1のセル間接続部2,2(の背面側2a,2a)同士が抵抗溶接によって接合される。一端側(図示右端)のセル8cでは、極板群7の正極板71の耳部71a同士が極柱9に一体化され、他端のセル8c(図示省略)では、極板群7の負極板72の耳部72a同士が極柱9に一体化され、各極柱9にはそれぞれ端子10が接続され、一方の端子10が正極、他方の端子10が負極となる。
隔壁8bを隔てて対向し合うストラップ1,1のセル間接続部2,2の背面側2a,2a同士を抵抗溶接する際に、背面側2aのテーパー角が1°に設定されているため、対向し合う背面側2a,2a同士間には計2°のテーパーの隙間が発生するが、その隙間は、従来の6°に比して格段に少なくなっている。従って、電極チップで背面側2a,2a同士を加圧するときに、ストラップ1の電極接続部3と電極板群7の耳部71a,72aとの間に発生する変形はきわめて少なくなる。従って、溶接後の残留応力の発生も少なくなるため、溶接品質が向上し耐久性も向上する。
上述のセル間接続部2は、0.6°〜1.0°の先細りのテーパー角をなすように形成すれば、対向し合う隣接するセル間接続部2,2同士を抵抗溶接する際に、セル間接続部2,2間の隙間が少なくなるため、溶接作業性が向上し溶接部に残留応力が発生しにくくなり、溶接品質も向上する。なお、テーパー角が0.6°より小さくなると、ストラップ1を、例えば、鋳造によって形成する場合、キャビティ6の形成に高い加工精度が要求され、加工条件がきびしくなり過ぎる。テーパー角が1.0°より大になると、セル間接続部2,2同士を抵抗溶接する際に残留応力が発生しやすくなる。
図7はフロート式のストラップ鋳造装置(本発明の鋳造装置)21の要部断面図、図8はその斜視図である。このストラップ鋳造装置21は、加熱装置(図示省略)付きの溶解槽22と、ストラップ鋳造用金型5を固定するための金型支持部23と、ストラップ鋳造用金型5のキャビティ6に溶湯26を注入するための溶湯注入手段として昇降式のフロート24と、キャビティ6に溶湯26を注入した後の余剰溶湯をストラップ鋳造用金型5の表面から除去するための余剰溶湯除去手段25と、を備えている。なお、図7中、符号L1は溶湯26の湯面の下限位置、L2は湯面の上限位置を示し、フロート24が実線の位置にある時は、溶湯26の湯面は下限位置L1にあり、フロート24が二点鎖線の位置に降下した時は、溶湯26の湯面は上限位置L2になる。
上述の金型支持部23は、入子4をキャビティ6から離脱させるための離脱手段としての鋳型引き込み装置27の上部に設けられ、ストラップ鋳造用金型5を、溶湯26の湯面下限L1と湯面上限L2の間に浮島状に支持し、鋳造終了後には、ストラップ鋳造用金型5から入子4を離脱させることによってストラップ1をキャビティ6から離型させる。その際に、ストラップ1をキャビティ6から安定性よく離型させることができるため、従来のような押出ピンは必要としなくなり、装置の構成を簡素化することができる。なお、後述するように、入子4をストラップ鋳造用金型5から離脱させる前に、キャビティ6内に浸漬された極板群7の耳部71a,72aがストラップ1の電極接続部3に一体化されている。
鋳型引き込み装置27は、図示は省略するが、例えば、内部に冷却水通路を有する4本のクーリングポスト12(図4参照)の上部に設けた金型支持部23にガスケットを介してストラップ鋳造用金型5を固定する一方、上下可動のプレートに入子4を固定し、例えば、エアシリンダ等の駆動源によって、鋳造終了後に、入子4をストラップ鋳造用金型5に対して上方に離脱させる動作で、ストラップ1を離型させるように構成される。4本のクーリングポスト12の冷却水通路の上端開口は、図4に示すように、ストラップ鋳造用金型5の2つの冷却水通路11a,11bの両側(一方が注入側、他方が排出側)にそれぞれ接続され、溶湯26がキャビティ6内に注入された後の冷却工程で両冷却水通路11a,11bに冷却水が供給され、キャビティ6内の溶湯を所定の温度まで冷却できるようになっている。そして、冷却サイクル終了時には、冷却水入口側電磁弁を閉じた後、冷却水通路11a,11bに対して圧縮空気によるエアパージを行い、残留水分を除去することで、過冷却の発生を抑制する。なお、図示の例では、金型支持部23は、2つのストラップ鋳造用金型5,5を隣り合わせに連ねて支持しているが、これに限定されることなく、ストラップ鋳造用金型5の数は使用条件等に応じて適宜に選択されてよい。
フロート24は、例えば、SUS304で直方体状に形成されて内部に断熱材が充填されており、例えば、図9に示すように、装置本体に架設された架台31に立設されたスライドブッシュ32,32に上下方向に案内されるガイドシャフト33,33の下端、及び、その両ガイドシャフト33,33の中間に上下可動に立設されたジャッキ34の下端に、それぞれボルト締結等により吊持される。ジャッキ34の入力軸に取り付けられた被動ギヤ35は、チェーン36を介して、架台31に載設されたモータ37の出力軸に取り付けられた駆動ギヤ38に伝動連結されており、フロート24を所定の速度で昇降動作させることができる。例えば、フロート24の自重が約71kgf(体積0.08m3 程度)の場合、18mm/sec程度の昇降速度で、最大ストロークを140mm程度に設定し、必要な溶湯排斥量を確保できるようにしている。なお、初期の鉛インゴット溶解量を適切に設定することにより、フロート24が最大ストローク移動しても溶湯26は溢出しないようにしている。
また、一方のガイドシャフト33に近接させてセンサブラケット39が立設され、その上部と下部に設けた近接スイッチ40,41によって、一方のガイドシャフト33に固定されたカラー42の位置を検出できるようになっており、カラー42が図示の位置(実線で示す)では、フロート24が上限位置にあることが検知され、カラー42が二点鎖線で示す下方の位置にあるときには、フロート24が下限位置の少し手前(上方)の警報位置にあり、この位置までフロート24が降下するとパトライトにより作業者にインゴット投入準備を促し、さらに運転を続けた場合はフロート24は下限値で自動停止し、品質異常となるおそれのある鋳造品の発生が防止される。
このようなフロート24を溶湯26に浸漬させる動作で湯面を上昇させて、キャビティ6内に溶湯26を注入するため、溶湯をポンプで汲み上げてキャビティ内に注入する従来装置のようなポンプ内や配管内で溶湯が詰まるようなトラブルが発生しなくなる。また、溶解槽22内で加熱された溶湯26がそのままキャビティ6に注入されるため、従来のようなキャビティ内に注入した溶湯を外部から加熱するためのヒータ(又はバーナ)等の加熱手段が不要となり、構成を簡素化することができ、加熱系統のトラブルの発生を少なくすることもできる。
キャビティ6に溶湯26を注入した後の余剰溶湯をストラップ鋳造用金型5の表面から除去するための余剰溶湯除去手段25は、装置本体に架設された支持部45に沿ってエア又は油圧等の流体圧駆動手段等(図示省略)によって水平方向に往復駆動される一対の除去板46,46を備え、その除去板42の先端(下端)をストラップ鋳造用金型5の表面に摺接させて溶湯注入後の余剰溶湯の除去を行うように構成される。このような余剰溶湯除去手段25によって、溶湯26を注入した後にストラップ鋳造用金型5の表面から余剰溶湯を除去するので、離型性も向上し鋳バリの発生を抑えることができ鋳造品質も向上する。
以上のように構成されるフロート式のストラップ鋳造装置21によるストラップ1の鋳造方法について説明すると、まず、ストラップ鋳造用金型5の貫通孔5a内に入子4を嵌装して、その入子4を底とするキャビティ6を形成し、そのストラップ鋳造用金型5を金型支持部23に位置決め状態に載置する。このとき、ストラップ鋳造用金型5の冷却水通路11(11a,11b)に4本のクーリングポスト12の冷却水通路を接続し、ストラップ鋳造用金型5の温度を計測するための熱電対を配置する。次いで、フロート24を所定の温度に加熱された溶湯26に所定の深さまで浸漬させて湯面を上昇させ、キャビティ6内に溶湯26を注入する。
ストラップ鋳造用金型5が所定の温度に達した後、フロート24を引き上げ、ストラップ鋳造用金型5の表面を露出させ、ストラップ鋳造用金型5の表面に残留している余剰の溶湯を余剰溶湯除去手段25によって除去する。次いで、極板群(正極板71:4枚,負極板72:5枚)7の耳部71a,72bを下に向けてキャビティ6内に3mm程度浸漬させ(このとき、段付きのガイドピン13によって極板群7が位置決めされる)、冷却水通路11a,11bに冷却水を流通させてストラップ鋳造用金型5を所定の温度まで冷却した後、鋳型引き込み装置27により、ストラップ鋳造用金型5の貫通孔5aから入子4を離脱させれば、極板群耳部71a,72bが電極接続部3に一体化された状態のストラップ1(図5参照)を入子4に載せた状態でキャビティ6から離型させることができる。
このような入子4を用いたストラップ鋳造用金型5によるCOS方式では、鋳型引き込み装置27によって入子4を貫通孔5aから離脱させることで、ストラップ1の離型動作が安定するため、未硬化のストラップ1を変形させることなく離型させることができ、離型剤を用いなくても、離型不良を極減することができる。このようなCOS方式にあって、キャビティ6への溶湯の注入方法は、フロート式に限定されることなく、ストラップ鋳造用金型5を溶湯中に手動又は自動で浸漬させてもよく、トリベでキャビティ6に溶湯を注入してもよく、その他の適宜な注入手段によって溶湯をキャビティ6に注入してもよい。なお、本実施の形態では、鋳型引き込み装置27によって引き込まれた状態のストラップ鋳造用金型5の貫通孔5aから入子4を離脱動作させているが、ストラップ鋳造用金型5を移動させて、入子4を貫通孔5aから離脱させるようにしてもよい。
また、フロート式のストラップ鋳造装置21により、ストラップ鋳造用金型5を溶解槽22内に浮島状に固定支持させるため、鋳造工程中にストラップ鋳造用金型5を移動させることがなく、溶湯26がこぼれにくくなり充填ミスをなくすことができる(鉛の溶湯は、比重が大であるため、ストラップ鋳造用金型5に僅かの傾斜や振動があるとこぼれる虞がある)。そして、溶湯26中に極板群耳部71a,72bを浸漬させたときに、溶湯26の一部が耳の表面を伝わって這い上がりメニスカスを形成するので、キャビティ6内に溶湯26を満杯状態に注入しても溶湯26が溢出することがなく、溶湯不足による極板群耳部の接合不良が解消される。
尚、本発明は、実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、使用条件等に応じて、設計変更や改良等を行うことは自由であり、例えば、鋳造用金型5で鋳造される鋳造品1は、ストラップに限られることなく、例えば、極柱であってもよく、その他の部品類であってもよい。
本発明の実施の形態に係るストラップを示し、(a)はその側面図、(b)は正面図、(c)は斜視図である。 同入子を示し、(a)はその側面図、(b)は斜視図である。 同ストラップ、入子及び鋳造用金型を示し、(a)はストラップの側面図、(b)は入子の側面図、(c)は鋳造用金型の断面図である。 同鋳造用金型の平面図である。 同電極板群にストラップが一体化された状態の斜視図である。 同バッテリの半断面図である。 同鋳造装置の要部断面図である。 同斜視図である。 同フロートの昇降機構の正面図である。 放電加工によって形成された従来のストラップの一例を示し、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
符号の説明
1…鋳造品(ストラップ)、2…セル間接続部、3…極板群との接続部、4…入子、5…鋳造用金型、5a…貫通孔、6…キャビティ、11…冷却手段、23…金型支持部、24…溶湯注入手段、25…余剰溶湯除去手段、26…溶湯、27…離脱手段

Claims (7)

  1. 鉛蓄電池用のストラップ(1)であって、
    セル間接続部(2)と、極板群との接続部(3)とが略直角に対応するL型に形成され、かつ、前記セル間接続部(2)と、極板群との接続部(3)の両側部がストレートに連なるように形成されると共に、前記セル間接続部(2)の壁面(2a,2b,2c)が、先細りのテーパー角をなすように形成されることを特徴とするストラップ。
  2. 前記テーパー角は、0.6°〜1.0°に設定されることを特徴とする請求項1に記載のストラップ。
  3. 金型本体に、上方への抜き勾配を有して段部のない貫通孔(5a)が形成され、該貫通孔(5a) の下部に、入子(4)が上方に向けて離脱可能に嵌装され、該入子(4)の上にキャビティ(6)が形成されることを特徴とする鋳造用金型。
  4. 鋳造用のキャビティ(6)を形成するための入子(4)であって、
    鋳造用金型(5)に形成された貫通孔(5a)の下部に、上方に向けて離脱可能に嵌装されてその上に前記キャビティ(6)を形成し、かつ、前記キャビティ(6)で鋳造品(1)を形成した後に前記貫通孔(5a)から離脱される際に、前記鋳造品(1)を離型させることを特徴とする入子。
  5. 請求項3に記載の鋳造用金型(5)を固定支持する金型支持部(23)と、前記キャビティ(6)に溶湯(26)を注入する溶湯注入手段(24)と、前記キャビティ(6)に溶湯(26)を注入した後の余剰溶湯を前記鋳造用金型(5)の表面から除去する余剰溶湯除去手段(25)と、前記キャビティ(6)内に注入された溶湯(26)を冷却する冷却手段(11)と、前記入子(4)を前記貫通孔(5a)から離脱させる離脱手段(27)と、を備えたことを特徴とする鋳造装置。
  6. 前記溶湯注入手段(24)は、固定支持された前記鋳造用金型(5)に対する前記溶湯(26)の浸漬度を可変とする昇降式のフロートであることを特徴とする請求項5に記載の鋳造装置。
  7. 金型本体に形成された貫通孔(5a)の底部に上方に向けて離脱可能に入子(4)を嵌装してその上にキャビティ(6)を形成し、該キャビティ(6)内に溶湯(26)を注入して鋳造品(1)を鋳造した後、前記入子(4)を前記貫通孔(5a)から離脱させることにより前記鋳造品(1)を前記キャビティ(6)から離型させることを特徴とする鋳造方法。
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