JP2006023828A - 図形描画制御装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に正確な陰関数のグラフ描画を行い得る図形描画制御装置を実現する。
【解決手段】まず表示領域を陰関数F(x,y)についての座標平面上の格子z2に分割し、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各格子内に存在する一部の図形z1を描画する。そして描画された陰関数のグラフの図形の一部z1を含む前記表示領域中の部分領域b3を指定させ、指定された部分領域b3を前記各格子より細かな細密格子z6に分割し、細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部を判別し、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形z5を描画するようにした。
【選択図】図22

Description

本発明は、図形描画制御装置及びプログラムに関し、例えば、陰関数のグラフ表示機能を有する関数電卓に適用して好適なものである。
従来より、方程式計算、行列演算、複素数演算等の演算機能や統計機能といった豊富な機能を備えた電子計算装置の1つとして、入力された関係式等を表したグラフを図示するグラフ表示機能を備えた関数電卓が知られている。かかる関数電卓(以下、グラフ電卓と呼ぶ。)は、例えば、演算機能を利用して得られた各種技術計算の演算結果をグラフ化して表示させることができ、教育現場や研究機関等において広く活用されている。
このグラフ電卓に係る技術として、通常の陽関数(y=f(x)の形式の関数)のグラフを描画するとき、各xの値に対する各yの値をy=f(x)の式から計算して求めて、x−y座標上にグラフをプロットしていき、グラフ描画する技術が知られている。また、グラフを構成するドットを表示する画素自体の大きさや、トレースする単位数値の粗さ(トレース間隔)等に起因して2つのグラフの交点が正しく表示されない問題へ対処すべく、グラフの交点近傍におけるトレース間隔を通常より精密に行い、また、そのように精密にトレースされた区間においてカーソル等の表示様態を変化させる技術がある(例えば、特許文献1)。
特開平9−179829号公報
ところで、陽関数のグラフ描画では、各xの値に対する各yの値をy=f(x)の式から計算して求めて、x−y座標上にグラフをプロットしていくことで、容易にグラフ描画できた。しかし、陰関数表現による2変数x及びyの関係を関係式F(x,y)と定義すると、この陰関数表現の関係式F(x,y)では、各xの値に対する各yの値を直接求めることができず直接グラフ描画することができない。
そこで、関係式F(x,y)をf(x,y)=0と変形し、描画しようとするx及びyに適当な値を代入してf(x,y)=0となる点を描画していくことでグラフを描くといった方法が考えられる。
しかしながら、かかる方法を用いてグラフを描画しようとする場合、相当に多数の点について演算する必要があり、多くの描画時間を要する。
このように、従来のグラフ電卓においては、陰関数のグラフを描画しようとすると処理量が増え、描画時間が増大して実用性が悪化するという問題があった。
そのため、一定数の点を描画し、その各点を線分で結ぶことで陰関数のグラフ概形を表すといった方法も考えられるが、正確なグラフではないという重大な欠点がある。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたもので、容易に正確な陰関数のグラフ描画を行い得る図形描画制御装置を実現することを目的とする。
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の図形描画制御装置(例えば、図1のグラフ電卓1)においては、
陰関数を記憶する陰関数記憶手段(例えば、図4,23,29の関数式51)と、
表示領域を、前記陰関数についての座標平面上の格子に分割して、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各格子内に存在する一部の図形を描画させるように制御する描画制御手段(例えば、図2のCPU2;図8,20,25のステップA11,A13,図31のステップD11,D13)と、
この描画制御手段により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する領域指定手段(例えば、図2のCPU2;図8,20のステップA15,図25のステップC17,C19,C25,図31のステップD11)と、
この領域指定手段により指定された部分領域を、前記各格子より細かな細密格子に分割して細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部を判別し、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形を描画する細密描画制御手段(例えば、図2のCPU2;図8,20のステップA19,A21,A23,図25のステップC15,C19,C21,図31のステップD11,D13,D17)と、
を備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の図形描画制御装置(例えば、図1のグラフ電卓1)は、請求項1に記載の図形描画制御装置において、前記領域指定手段は、ユーザ操作に従って前記部分領域を指定する操作指定手段(例えば、図2のCPU2;図8のステップA15)を有することを特徴とする。
また、請求項3に記載の図形描画制御装置(例えば、図1のグラフ電卓1)は、請求項1又は2に記載の図形描画制御装置において、前記細密描画制御手段は、前記細密格子の大きさをユーザ操作に従って設定する格子サイズ設定手段(例えば、図2のCPU2;図20のステップB17,A19)を有することを特徴とする。
また、請求項4に記載の図形描画制御装置(例えば、図1のグラフ電卓1)は、請求項1に記載の図形描画制御装置において、前記領域指定手段は、
前記描画制御手段により分割された各格子について前記陰関数のグラフ図形の存否を判別する判別手段(例えば、図2のCPU2;図25のステップC17)と、
この判別手段によりグラフ図形が存在すると判別された格子の部分を部分領域として指定する図形有格子部分指定手段(例えば、図2のCPU2;図25のステップC19)と、
を有することを特徴とする。
また、請求項5に記載の図形描画制御装置(例えば、図1のグラフ電卓1)は、請求項1に記載の図形描画制御装置において、
前記細密描画制御手段により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する部分領域指定手段(例えば、図2のCPU2;図31のステップD11)と、
この部分領域指定手段により指定された部分領域を、前記各細密格子より微細な微細格子に分割して各微細格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各微細格子内に存在する一部の図形を描画する微細描画制御手段(例えば、図2のCPU2;図31のステップD11〜D17)と、
を更に備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載のプログラムは、
コンピュータ(例えば、図2のCPU2)に、
陰関数を記憶する陰関数記憶機能(例えば、図4,23,29の関数式51)と、
表示領域を、前記陰関数についての座標平面上の格子に分割して、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各格子内に存在する一部の図形を描画させるように制御する描画制御機能(例えば、図8,20,25のステップA11,A13,図31のステップD11,D13)と、
この描画制御機能により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する領域指定機能(例えば、図8,20のステップA15,図25のステップC17,C19,C25,図31のステップD11)と、
この領域指定機能により指定された部分領域を、前記各格子より細かな細密格子に分割して細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部を判別し、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形を描画する細密描画制御機能(例えば、図8,20のステップA19,A21,A23,図25のステップC15,C19,C21,図31のステップD11,D13,D17)と、
を実現させることを特徴とする。
請求項1に記載の図形描画制御装置及び請求項6に記載のプログラムによれば、まず表示領域が陰関数についての座標平面上の格子に分割され、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部が判別され、この判別された各格子内に存在する一部の図形が描画される。そして描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域が指定され、指定された部分領域が前記各格子より細かな細密格子に分割され、細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部が判別され、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形が描画される。
従って、陰関数の図形が所定の細かさで表示領域に描画された後、指定された部分領域にのみ、より細かく陰関数の図形が描画されるから、描画の処理に費される総時間を徒に増大させることなく、必要とする部分領域についての高精度な描画が得られる。
また、請求項2に記載の図形描画制御装置によれば、ユーザ操作に従って部分領域が指定される。
従ってユーザは、表示領域に描画された図形の所望の箇所を、より細かく再描画させることができる。また、より細かく再描画させる部分領域の指定をユーザの主観的判断において行い得るから、例えば、詳しく見たい箇所をユーザ自らに探らせるような操作仕様を実現し、関数グラフの形状を探求的に観察するといった学習用途に適する。
また、請求項3に記載の図形描画制御装置によれば、より細かな格子に分割する際の格子の大きさがユーザ操作に従って設定される。
従ってユーザは、表示領域に描画された図形の指定された領域を、より細密な所望の細かさで再描画させることができるから、部分領域についてごく細密に再描画させたい場合にも、ユーザは再描画の操作を繰り返す必要がない。また、これにより描画の処理に費される総時間を徒に増大させない。
また、再描画させる際の細かさをユーザ自らに探らせるといった操作仕様を実現し、例えば、観測の精度の変化に応じた見栄えの変化の様子の観察といった学習用途に適する。
また、請求項4に記載の図形描画制御装置によれば、表示領域に陰関数の図形が描画された際の各格子についてグラフ図形の存否が判別され、グラフ図形が存在すると判別された格子の部分が部分領域として指定される。
従って、ユーザは、より細かく再描画させる必要のある部分領域を自ら指定する必要がない。
また、請求項5に記載の図形描画制御装置によれば、部分領域に描画されたより細かい図形の一部を含む、表示領域中の部分領域が指定され、この指定された部分領域が前記各細密格子より微細な微細格子に分割され、各微細格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部が判別され、この判別された各微細格子内に存在する一部の図形が描画される。
従って、図形がユーザの意に適う細かさで描画されるまで、ユーザ自らが再描画の操作を繰り返す必要がなく、容易に所望の正確さのグラフ概形を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下においては、本発明をグラフ表示機能を有する関数電卓に適用した場合について説明するが、本発明を適用可能な形態がこれに限定されるものではない。
1.共通的な構成について
図1及び図2は、各実施の形態におけるグラフ表示機能を有する関数電卓(以下、グラフ電卓と呼ぶ。)1の概観及び回路構成をそれぞれ示す図である。図2に示すようにグラフ電卓1は、CPU(Central Processing Unit )2と、当該CPU2にそれぞれ接続される入力部3、表示部4、RAM(Random Access Memory)5及びROM(Read Only Memory)6とを備えて構成されている。
CPU2は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた所定の処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、グラフ電卓1を統括的に制御する。具体的には、入力部3を介した入力操作等に応じてROM6に格納された各処理プログラムを読み出し、当該処理プログラムに従って処理を実行し、処理結果をRAM5に保存するとともに表示部4に表示出力する。
入力部3は、図1に示すように、グラフ電卓1の機能に係る各プログラムの実行や各種情報等の入力に必要な各キーとして、方向キー部31、操作の確定指示等を行うための決定キー32、所定の入力受付状態における取消しの動作(即ち、キャンセル)を行うためのキャンセルキー33、文字数字キー部34、記号キー部35、関係式の登録を行うための関係式登録キー36及び描画開始キー37を備えて構成される。
方向キー部31は、表示部4上のカーソル等を上、下、左及び右方向へ移動させるための、それぞれ上キー31U、下キー31D、左キー31L及び右キー31Rを備えて構成される。
文字数字キー部34は、「x」や「y」といった変数文字、小数点及び各数字等を入力するための諸キーを備えて構成される。
記号キー部35は、関係式を入力する際に必要となる、例えば、括弧(「(」及び「)」)、等号(「=」)、累乗の記号(「^」)、加算の記号(「+」)、減算の記号(「−」)、正弦関数(「sin」)及び指数関数(「exp」)といった種々の演算記号や組込み関数等を入力するための諸キーを備えて構成される。
描画開始キー37はグラフ描画を開始するためのキーである。この描画開始キー37が押下されると、各実施の形態におけるグラフ描画処理が開始され、後に詳述する所定の各処理をCPU2が実行するようになされている。
RAM5(図2)は、CPU2が実行する各種処理プログラムや、これらのプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持する格納領域を備えて構成される。なお、これらの格納領域の詳細については、後述する各実施の形態において説明する。
ROM6は、例えば不揮発性の記憶媒体を用いて構成される補助記憶装置であり、各種初期設定やハードウェアの検査、必要なプログラムのロード等を行う為の初期プログラムが格納される。また、ROM6には、それらの他にもグラフ電卓1の動作に係る各種処理プログラムや種々の機能を実現する為のデータ等が格納される。なお、これらのプログラムやデータ等の詳細については、後述する各実施の形態において説明する。
表示部4は、行方向及び列方向に配列された表示画素でなるLCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、CPU2から送信される制御信号に基づいて、画像メモリ(図示せず。)に記憶されているビットマップデータを表示する。なお、以下の説明においては、このビットマップデータが表示される領域の全体を表示領域と呼ぶこととし、画像メモリ及びビットマップデータに係る詳細な説明及び図示を省略することとする。
また、簡単のため以下の説明においては、例えば図3に示すように、表示領域の形状は長方形であり、表示領域の長辺である行方向60画素と短辺である列方向40画素とが互いに直交するように表示画素が配列されて構成されていることとする。
そして、同図に示すように、この表示部4にxy座標平面を表示する場合、x及びy方向の1を表す大きさと10画素とがそれぞれ対応し、かつ、原点Oが表示領域の中央と一致するよう、即ち、常に領域{(x,y)|−3≦x<3かつ−2<y≦2}が表示されるよう、CPU2が制御することとする。
2.第1の実施の形態
本実施の形態のグラフ電卓1は、RAM5として、図4に示すRAM5aを用いて構成される。同図に示すようにRAM5aは、関数式51、格子サイズ値52、格子サイズ値変更率53、指定範囲54、第1の格子テーブル55及び第2の格子テーブル56を備えて構成される。
関数式51は、2変数x及びyに係る関数式を格納する領域である。CPU2は、グラフ電卓1の関係式登録キー36が押下されると、所定の入力画面(図示せず。)において、陰関数表現による2変数x及びyの関係である関係式F(x,y)の入力を受け付け、この関係式F(x,y)をf(x,y)=0と変形した場合の関数式f(x,y)を関数式51に格納するようになされている。そして後述するように、グラフ電卓1の描画開始キー37が押下されると、この関数式51の内容に基づいて関係式Fのグラフ概形の描画を行うようになされている。
格子サイズ値52は、後述する領域内描画処理における処理の単位となる格子の大きさ(以下、格子サイズ値と呼ぶ。)についての情報を格納する領域であり、例えば図11に示す格子r11や格子r12といったxy座標平面上の一様な正方形の小領域の1辺の大きさを記憶する。
格子サイズ値変更率53は、所定の処理において格子サイズ値52を改める際に適用される、新値の旧値に対する比の値(以下、格子サイズ値変更率と呼ぶ。)を格納する領域であり、1より小さい所定の値が格納される。例えば、後述する第1の描画処理のステップA19においては、格子サイズ値52にこの格子サイズ値変更率53を乗じた値が新たに格子サイズ値52として格納され、格子サイズ値52の値がより小さな値へ更新されることとなる。
ここに、本実施の形態の場合、この格子サイズ値52及び格子サイズ値変更率53には、所定の初期処理(図示せず。)においてそれぞれの規定値、例えば、「1」及び「0.5」が設定されることとする。
指定範囲54は、所定の操作を経て指定されたxy座標平面上の領域を表す情報を記憶する領域であり、例えば、指定された領域の最も左上に位置する点(以下、最左上点と呼ぶ。)及び最も右下に位置する点(以下、最右下点と呼ぶ。)の座標をそれぞれ記憶している。
第1の格子テーブル55及び第2の格子テーブル56は、それぞれ、後述する領域内描画処理においてxy座標平面上の各格子を識別するためのデータ(以下、格子データと呼ぶ。)の集合でなる一時的なテーブル変数(以下、格子テーブルと呼ぶ。)を格納する領域である。
格子テーブルは、例えば図10に示す構造を有している。即ち、各格子データはそれぞれ、所定の格子を識別するための「格子番号」、当該格子の最左上点の座標を表す「最左上点座標」及び当該格子内にグラフの図形が有るか否かを表す「図形有無」といった項目を有している。
この「最左上点座標」は、格子を一意に特定するための情報として、代表点の一例である最左上点の座標を、例えばxy座標平面及び画素位置それぞれについて表すようになされている。なお、格子を一意に特定するための情報であれば、この「最左上点座標」に替えて他の代表点の座標や、当該格子の別の種類の情報を適宜用いるようにしてもよい。
また、本実施の形態のグラフ電卓1は、ROM6として、図5に示すROM6aを用いて構成される。同図に示すようにROM6aは、第1の描画処理プログラム61a、領域内描画処理プログラム62及び概形対応表63を備えて構成される。
概形対応表63は、例えば格子内の所定の複数の代表点における関数fの各値といった、格子内における関数fの振舞いに応じて、当該格子を分類し、その分類に基づく当該格子におけるグラフ概形及び図形有無を記憶している領域であり、CPU2は、関係式Fの所定の格子内におけるグラフ概形の特定及びグラフ図形の有無判別を行う際、この概形対応表63を用いて行う。
この概形対応表63には、例えば図6に示すように、格子内の後述する5点P1、P2、P3、P4及びP5における関数値f1、f2、f3、f4及びf5の符号とグラフ概形及び図形有無とを対応付けたデータ(以下、分類行と呼ぶ。)が記憶されている。なお、同図における、関数値f5の符号が空白である分類行は、符号の正負が分類に寄与しない、即ち符号が何れであっても構わない分類行を表している。
ここに、上述した関数値f1、f2、f3、f4及びf5は、それぞれ、図7に示すような、格子の4頂点P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3)、P4(x4,y4)及び中央の点P5(x5,y5)における関数値f(x1,y1)、f(x2,y2)、f(x3,y3)、f(x4,y4)及びf(x5,y5)であることとする。
そして、例えば5点P1、P2、P3、P4及びP5における関数値f1、f2、f3、f4及びf5の符号が、それぞれこの順に正、負、負、正及び負となるような格子の場合、点P1と3点P2、P5、P3との間、また、3点P2、P5、P3と点P4との間で関数fの符号が変化しているから、この格子内における関係式Fのグラフは概ね図6に示す概形a1であるとして対応付けたのが概形対応表63における分類行a2となっている。なお、他の各場合の格子についても、同様の要領で対応付けられた分類行が概形対応表63にそれぞれ記憶されている。
第1の描画処理プログラム61aは、本実施の形態のグラフ描画処理である第1の描画処理を実現するための処理プログラムである。CPU2は、入力部3の描画開始キー37が押下されると、この第1の描画処理プログラム61aを実行することにより、関係式F(x,y)を表すグラフの概形を表示部4上のxy座標平面に表示する第1の描画処理を行うようになされている。
また、CPU2は、この第1の描画処理の必要に応じて、xy座標平面上の所定の領域を指定して領域内描画処理プログラム62を実行することにより、当該領域に対する領域内描画処理を行うようになされている。
次に、かかるグラフ電卓1において、CPU2がこれら各処理プログラムを実行することにより実現される動作について、図8及び図9に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
ただし、以下の説明においては簡単のため、関係式F(x,y)として既に入力されている(4x2+y22=25(4x2−y2)をf(x,y)=0と変形し、関数f(x,y)とした(4x2+y22−25(4x2−y2)が関数式51として格納されていることとする。
図8は、本実施の形態のグラフ電卓1の第1の描画処理を表したフローチャートである。グラフ電卓1の描画開始キー37が押下されると、CPU2は、ROM6aの第1の描画処理プログラム61aを実行することによりこの第1の描画処理を行う。
描画開始キー37が押下され、本処理を開始すると、CPU2はまず、格子サイズ値52に基づいて表示領域を格子に分割する(ステップA11)。なお、本実施の形態においては、簡単のため、表示領域を正方形の領域でなる格子に分割することとし、本ステップ時点の格子サイズ値52、即ち規定値である「1」を当該格子の一辺の長さとする。
この場合CPU2は、具体的には、例えば図10に示す第1の格子テーブル55をRAM5aに作成することにより、必要に応じてCPU2が各格子を一意に特定し得るようにする。
例えば、図11に示すような、表示領域を一辺が1である格子に分割する本ステップの場合、CPU2は、格子r11、r12、・・・といった各格子に対応する格子データa3、a4、・・・を図10に示す第1の格子テーブル55に記憶する。そして、各格子データa3、a4、・・・は、格子r11、r12、・・・を一意に特定するための具体的情報として、例えば、各格子の最左上点v11、v12、・・・の座標を保有している。
次いでCPU2は、格子に分割されたこの表示領域に対して、後述する領域内描画処理を行う(ステップA13)。因みに、後に詳述するように、当該領域内描画処理において、CPU2は概形対応表63を用いて各格子へグラフ概形を次々描画していく。
かくして図12に示すように、格子z2が導入された表示領域の全体に亘って関係式Fのグラフ概形z1が表示されることとなる。
次いでCPU2は、入力部3の各キーやポインティングデバイス(図示せず。)を用いた所定の範囲指定操作を介してxy座標平面上の領域の指定を受け付け、指定された領域(以下、指定領域と呼ぶ。)を表す情報を指定範囲54へ格納する(ステップA15)。
この場合CPU2は、例えば図13に示すように、まず、方向キー部31を用いた移動操作が可能な選択枠a5(図13(a))を表示し、選択枠a5への方向キー部31を用いた移動操作中に決定キー32の押下を2回受け付け、決定キー32の押下がなされた第1の箇所a6及び第2の箇所a7を向かい合う2隅とする長方形の領域a8(図13(b))を指定領域として特定する。そしてCPU2は、例えば、この指定領域a8の最左上点及び最右下点の座標を指定範囲54へそれぞれ記憶する。
かかる範囲指定操作を経て、例えば、同図における{(x,y)|−0.7≦x<0.8かつ−1<y≦1}で表される領域a8が指定領域として特定されたこととする。
なお、かかる範囲指定操作として入力部3の各キーを用いた場合を示したが、これに限らず、例えばマウスやペンタブレットといったポインティングデバイスを用いたドラッグ操作によって範囲指定操作を行うようにしても良い。
次いでCPU2は、RAM5aの格子サイズ値変更率53を格子サイズ値52に乗じて得られる、より小さい格子サイズ値によって格子サイズ値52の値を更新する(ステップA19)。従って、本実施の形態の場合、規定値の「1」であった格子サイズ値52に格子サイズ値変更率である「0.5」が乗算され、格子サイズ値52は新たな値「0.5」に更新される。
次いでCPU2は、この更新された格子サイズ値52に基づいて、指定領域を格子に分割する(ステップA21)。この場合も、具体的には、例えば図14に示す第2の格子テーブルをRAM5aに作成することにより指定領域の各格子を一意に特定し得るようにする。即ちCPU2は、図15に示すような、領域a8における一辺が0.5である各格子を一意に特定するための各格子データを、図14に示す第2の格子テーブルに記憶する。
次いでCPU2は、格子に分割されたこの指定領域に対して、後述する領域内描画処理を行う(ステップA23)。かくして表示部4の指定領域に関係式Fの、より詳密なグラフ概形が表示されることとなる。
従って表示領域においては、例えば図16に示すように、指定領域以外の領域にはステップA13により描画されたグラフ概形z1が、指定領域には当該グラフ概形より詳密なグラフ概形z4が、それぞれ表示されることとなる。
かくして本処理によれば、まず表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形が描画され、次いで、指定された指定領域におけるグラフ概形が、より詳密に描画される。
次に、本実施の形態の領域内描画処理について、これをフローチャートで表した図9を用いて詳細に説明する。CPU2は、例えば、上述した第1の描画処理のステップA13においてROM6aの領域内描画処理プログラム62を実行することにより、同図に示す領域内描画処理を行う。
なお、先述したように、本処理の実行にあたっては、格子に分割されたxy座標平面上の所定の領域が処理対象として指定される。以下の説明においては、当該指定された領域を処理対象領域と呼び、また、当該処理対象領域に対応する、例えば第1の格子テーブル55や第2の格子テーブル56といった格子テーブルを処理対象格子テーブルと呼ぶこととする。
本処理を開始すると、CPU2は、処理対象領域の中からまず1つの格子(以下、処理対象格子と呼ぶ。)を採り挙げ、当該格子の4頂点及び中心点における関数fの値を求める(ステップE11)。即ち、図7に示した点P1、P2、P3、P4及びP5における関数値f1、f2、f3、f4及びf5を求める。
次いでCPU2は、処理対象格子におけるグラフ線の図形の有無を判別し、また、概形状を特定する(ステップE13)。
この場合、具体的には、CPU2はまず、ROM6aの概形対応表63(図6)を参照して関数値f1、f2、f3、f4及びf5の符号に応じたグラフ概形及び図形有無を取得する。そして、処理対象格子テーブル上の、処理対象格子に対応する格子データの「図形有無」項目に、取得した図形有無を格納する。
次いでCPU2は、ステップE13において取得されたグラフ概形を、表示部4の処理対象格子の位置に描画してステップE17へ移行する(ステップE15)。
従って、例えば、図10に示した第1の格子テーブル55を処理対象格子テーブルとし、図11に示す格子r11を処理対象格子とする場合、関数値f1、f2、f3及びf4の符号がそれぞれこの順に正、正、正及び負となることにより、グラフ概形及び図形有無は図6に示した分類行a9により特定されることとなる。
かくして、例えば図17に示すように、第1の格子テーブル55上の、格子r11に対応する格子データa3の図形有無a10に、グラフ図形が有る旨を表す文字「○」が格納され、また、例えば図18に示すように、表示部4の格子r11の位置には、図9に示した分類行a9のグラフ概形a12が描画されることとなる。
ステップE17へ移行すると、CPU2は、処理対象格子が処理対象領域における最後の格子であるか否かを判別し(ステップE17)、処理対象格子が最後の格子でない場合(ステップE17:No)、処理対象領域の中から次の格子を採り挙げてこれを処理対象格子としてステップE11へ戻る(ステップE19)。
一方、ステップE17において処理対象格子が最後の格子である場合(ステップE17:Yes)、CPU2は本処理を終了する。
即ちCPU2は、処理対象領域の中の全ての格子について、1つの格子におけるグラフ概形を描画するステップE11〜E15の処理を繰り返すこととなる。
因みに、CPU2は、例えば処理対象格子テーブルを参照することにより、処理対象格子が最後の格子であるか否かの判別や、次の処理対象格子の特定を行うことができる。
かくして本処理によれば、格子に分割された処理対象領域の格子毎にグラフ概形が描画され、関係式Fのグラフ概形が処理対象領域の全体に亘って描画されることとなる。
この場合、格子の大きさに関わらず、1つの格子につき高々5点における関数値の計算を行うことで、類型に当てはめるような処理のみによってグラフ概形を特定するから、例えば処理対象領域中の関数値を虱潰しに調べてグラフを描画する場合に比べ、ごく少ない計算量で処理対象領域の全体に亘るグラフ概形を描画することとなる。
かくして、本実施の形態のグラフ電卓1によれば、まず表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形が描画され、次いで、指定された指定領域におけるグラフ概形が、より詳密に描画されるから、描画の処理に費される総時間を徒に増大させることなく、必要な領域についての高精度な描画が得られる。
また、詳密化を行う指定領域はユーザの主観的判断において指定し得るから、例えば、詳しく見たい箇所をユーザ自らに探らせるような操作仕様を実現し、関数グラフの形状を探求的に観察するといった学習用途に適するグラフ電卓を提供し得る。
3.第2の実施の形態
本実施の形態のグラフ電卓1は、第1の実施の形態におけるグラフ電卓1と同様に、例えば、描画開始キー37が押下されると、まず表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形が描画され、次いで、指定された領域に、より詳密なグラフ概形が描画されるようになされている。
以下、本実施の形態におけるグラフ電卓1に特徴的な構成について詳述する。その際、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態のグラフ電卓1は、ROM6として、図19に示すROM6bを用いて構成される。同図に示すようにROM6bは、第1の実施の形態におけるROM6aと同様の領域内描画処理プログラム62及び概形対応表63の他、本実施の形態のグラフ描画処理である第2の描画処理を実現するための第2の描画処理プログラム61bを備えて構成される。
CPU2は、入力部3の描画開始キー37が押下されると、この第2の描画処理プログラム61bを実行することにより、第2の描画処理を行うようになされている。
この第2の描画処理は、関係式Fを表すグラフの概形を表示部4上に表示する第1の描画処理において、初回より後の領域内描画処理における処理対象領域の格子の大きさをユーザ操作により設定し得るようにしたものである。
以下、かかる第2の描画処理について、図20を用いて詳細に説明する。
描画開始キー37が押下され、本処理を開始すると、CPU2は、第1の描画処理と同様にステップA11〜A15を行い、ステップB17へ移行する。
従って、表示部4においては、例えば図13(b)に示すように、関係式Fのグラフ概形が表示された表示領域において指定領域が指定された表示状態となる。
次いでCPU2は、ステップB17へ移行すると、格子サイズ値変更率を指定する所定のユーザ操作を受け付け、指定された格子サイズ値変更率を格子サイズ値変更率53へ格納する。
この場合CPU2は、例えば図21に示すような、格子サイズ値変更率の指定入力を受け付けるための数値入力欄b2を有する変更率指定ウィンドウb1を表示部4に表示し、数値入力欄b2に入力された、例えば「0.15」といった数値を格子サイズ値変更率53へ格納する。
そしてCPU2は、第1の描画処理と同様にステップA19〜A23を行う。即ち、格子サイズ値52に、ステップB17において指定された格子サイズ値変更率53を乗じた値が新たに格子サイズ値52へ格納され、この格子サイズ値52に基づいて指定領域が格子に分割され、分割されたこの指定領域に対して領域内描画処理が行われる。
かくして本処理によれば、例えば図22に示すように、格子z2が導入された表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形z1が描画された後、指定された指定領域b3に、格子サイズ値変更率を指定するユーザ操作に従った格子サイズ値に応じて、格子z6が導入され、より詳密なグラフ概形z5が描画されることとなる。
かくして、本実施の形態のグラフ電卓1によれば、グラフ概形の描画単位である格子の目の大きさを変更する際の割合である格子サイズ値変更率を、ユーザの所望の値とすることができ、格子サイズ値をユーザの所望の値にすることができる。
即ち、規定値よりもごく小さい格子サイズ値を設定することが可能であるから、指定領域をごく高い精度で再描画させたい場合にも、ユーザは再描画の操作を繰り返す必要がなく、従ってまた、結果的に描画の処理に費される総時間を徒に増大させない。
また、これにより、表示されるグラフ概形の精度をユーザ自らに探らせるといった操作仕様が実現されるから、例えば、観測の精度の変化に応じた見栄えの変化の様子を観察するといった用途に供することも可能である。
なお、本実施の形態においては、ユーザ操作に応じて格子サイズ値変更率を設定するようにしたが、本発明はこれに限らず、ユーザ操作に応じて直接、格子サイズ値を設定するようにしてもよい。要は、格子サイズ値をユーザの操作に従って変更できればよい。
4.第3の実施の形態
本実施の形態のグラフ電卓1は、第1の実施の形態におけるグラフ電卓1と同様に、例えば、描画開始キー37が押下されると、まず表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形が描画され、次いで、所定の領域に、より詳密なグラフ概形が描画されるようになされている。
以下、本実施の形態におけるグラフ電卓1に特徴的な構成について詳述する。その際、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態のグラフ電卓1は、RAM5として、図23に示すRAM5cを用いて構成される。同図に示すようにRAM5cは、第1の実施の形態におけるRAM5aと同様の関数式51、格子サイズ値52、格子サイズ値変更率53、第1の格子テーブル55及び第2の格子テーブル56を備えて構成される。
また、本実施の形態のグラフ電卓1は、ROM6として、図24に示すROM6cを用いて構成される。同図に示すようにROM6cは、第1の実施の形態におけるROM6aと同様の領域内描画処理プログラム62及び概形対応表63の他、本実施の形態のグラフ描画処理である第3の描画処理を実現するための第3の描画処理プログラム61cを備えて構成される。
CPU2は、入力部3の描画開始キー37が押下されると、この第3の描画処理プログラム61cを実行することにより、第3の描画処理を行うようになされている。
この第3の描画処理は、関係式Fを表すグラフの概形を表示部4上に表示する第1の描画処理において、初回の領域内描画処理によりグラフ概形の描画がなされた各格子を次回以降の処理対象領域として領域内描画処理を行うようにしたものである。
以下、かかる第3の描画処理について、図25を用いて詳細に説明する。
描画開始キー37が押下され、本処理を開始すると、CPU2は、第1の描画処理と同様のステップA11及びA13を行うことにより、例えば図12に示すように、表示領域の全体に亘って関係式Fのグラフ概形を表示する。
次いでCPU2は、RAM5cの格子サイズ値変更率53を格子サイズ値52に乗じることにより、格子サイズ値52の値をより小さな値に更新する(ステップC15)。
次いでCPU2は、格子に分割された表示領域の中からまず1つの格子を着目して採り挙げ、当該格子(以下、着目格子と呼ぶ。)内にグラフ図形が有るか否かを判別する(ステップC17)。
この場合CPU2は、具体的には、例えば図17に示す第1の格子テーブル55を参照することにより、例えば格子データa3に対応する1つの格子を着目格子とし、また、当該格子データa3の図形有無a10により着目格子内にグラフ図形が有るか否かを判別する。
ステップC17において、着目格子内にグラフ図形がある場合(ステップC17:Yes)、CPU2はまず、更新された格子サイズ値52に基づいて、着目格子を更なる格子(小格子)に分割する(ステップC19)。この場合CPU2は、具体的には、この着目格子に対応する格子テーブルである第2の格子テーブル56をRAM5cに作成する。
従って例えば、図26に示すような、格子データa3(図17)に対応し格子内にグラフ図形を有する格子r11が着目格子である場合、例えば図27に示す第2の格子テーブル56がRAM5cに作成される。
即ちこの場合、同図の第2の格子テーブル56における各格子データは、図26の各小格子r41、r42、r43及びr44にそれぞれ対応し、各小格子の最左上点v41、v42、v43及びv44の座標を保有することにより、これら各小格子をCPU2が一意に特定し得るようになされている。
次いでCPU2は、小格子に分割されたこの着目格子に対して領域内描画処理を行いステップC23へ移行する(ステップC21)。即ち、着目格子を処理対象領域として領域内描画処理を行う。
従って例えば、着目格子r11(図26)の各小格子r41、r42、r43及びr44に対し、概形対応表63に基づくグラフ概形がそれぞれ描画され、かくして図28に示すように、より詳密なグラフ概形が着目格子r11に描画されることとなる。
一方、ステップC17において格子内にグラフ図形がない場合(ステップC17:No)、CPU2は、ステップC19及びC21を行うことなくステップC23へ移行する。即ち、より詳密なグラフ概形を描画しても着目格子にグラフ図形が描画されないと見込まれる場合、かかる描画の処理を行わず、これにより無駄な計算処理を排している。
ステップC23へ移行すると、CPU2は、第1の格子テーブル55に基づいて、着目格子が表示領域における最後の格子であるか否かを判別し(ステップC23)、着目格子が最後の格子でない場合(ステップC23:No)、表示領域中の次の格子を採り挙げ、これを着目格子としてステップC17へ戻る(ステップC25)。
一方、ステップC23において着目格子が最後の格子である場合(ステップC23:Yes)、CPU2は本処理を終了する。
即ちCPU2は、グラフ図形がある着目格子に対してのみ、より詳密なグラフ概形を描画するステップC17〜C25の処理を繰り返すこととなる。
かくして本処理によれば、表示領域中の、第1の格子テーブル55に基づく全ての格子のうちグラフ図形がある格子ばかりに対してのみ、より詳密なグラフ概形が描画されることとなる。
従って、本実施の形態のグラフ電卓1によれば、より高い精度で再描画する必要のある箇所をユーザの手で指定する必要がない。また、必要と判別された箇所のみをより高い精度で再描画するから、描画の処理に費される総時間を徒に増大させることがない。
5.第4の実施の形態
本実施の形態のグラフ電卓1は、第1の実施の形態におけるグラフ電卓1と同様に、例えば、描画開始キー37が押下されると、まず表示領域の全体に亘って関係式Fを表すグラフの概形が描画され、次いで、所定の領域に、より詳密なグラフ概形が描画されるようになされている。
以下、本実施の形態におけるグラフ電卓1に特徴的な構成について詳述する。その際、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態のグラフ電卓1は、RAM5として、図29に示すRAM5dを用いて構成される。同図に示すようにRAM5dは、第1の実施の形態におけるRAM5aと同様の関数式51、格子サイズ値52、格子サイズ値変更率53及び第1の格子テーブル55を備えて構成される。
また、本実施の形態のグラフ電卓1は、ROM6として、図30に示すROM6dを用いて構成される。同図に示すようにROM6dは、第1の実施の形態におけるROM6aと同様の領域内描画処理プログラム62及び概形対応表63の他、本実施の形態のグラフ描画処理である第4の描画処理を実現するための第4の描画処理プログラム61dを備えて構成される。
CPU2は、入力部3の描画開始キー37が押下されると、この第4の描画処理プログラム61dを実行することにより、第4の描画処理を行うようになされている。
この第4の描画処理は、関係式Fを表すグラフの概形を表示部4上に表示する第1の描画処理において、処理対象領域の格子の大きさを下げながら領域内描画処理を繰り返し行うようにしたものである。
以下、かかる第4の描画処理について、図31を用いて詳細に説明する。
描画開始キー37が押下され、本処理を開始すると、第1の描画処理の場合と同様に、CPU2はまず、格子サイズ値52に基づいて表示領域を格子に分割する(ステップD11)。そしてCPU2は、格子に分割されたこの表示領域に対して領域内描画処理を行う(ステップD13)。
かくして、例えば図12に示すように、表示領域の全体に亘って関係式Fのグラフ概形が表示されることとなる。
次いでCPU2は、グラフ概形の描画を確定する旨の、即ち、更なる詳密表示を必要としない旨の、所定のユーザ操作(以下、描画確定操作と呼ぶ。)がなされたか否かを判別する(ステップD15)。
この場合例えば、CPU2はまず、所定のダイアログ(図示せず。)を表示部4に表示してグラフ概形の描画を確定するか否かをユーザに問い、かかる問いへの肯定的応答をもって描画確定操作がなされたと判別するようにすればよい。
又は、本処理の実行中になされた、例えばキャンセルキー33への押下といった所定のキー操作の検出に応じて所定の検出フラグ(図示せず。)を設定する所定の割込み操作(図示せず。)を行うようにし、本ステップD15において、その検出フラグが設定されていることをもって描画確定操作がなされたと判別するようにしてもよい。
描画確定操作がなされたと判別されなかった場合(ステップD15:No)、CPU2は、RAM5dの格子サイズ値変更率53を格子サイズ値52に乗じることにより格子サイズ値52の値をより小さな値に更新して、ステップD11へ戻る(ステップD17)。
一方、描画確定操作がなされたと判別される場合(ステップD15:Yes)、CPU2は本処理を終了する。
従ってCPU2は、この更新された格子サイズ値52に基づいて表示領域を格子に分割し、表示領域に対して領域内描画処理を行い、格子サイズ値52の値をより小さな値に更新するステップD11以降を、描画確定操作がなされるまで繰り返し行うこととなる。
かくして本処理によれば、段階的に描画の精度を上げつつ表示領域に対して領域内描画処理を繰り返し行い、ユーザの意に適った時点で描画が終了することとなる。
従って、本実施の形態のグラフ電卓1によれば、ユーザは、意に適う精度でグラフ概形が描画されるまで、再描画の操作を自ら繰り返し行う必要がないから、容易に所望の正確さのグラフ概形を得ることができる。
6.他の実施の形態
なお、上述した各実施の形態においては、簡単のため、表示領域や指定領域を正方形の領域でなる格子に分割することとしたが、本発明はこれに限らず、例えば正三角形の領域でなる格子によって表示領域や指定領域を一様に分割するようにしてもよい。
要は、格子内の所定の複数の代表点における関数値といった、格子内における関数fの振舞いに応じて、当該格子を分類し、類型に当てはめるような処理により格子内のグラフ概形を特定することができればよい。
本発明を適用した実施の形態のグラフ電卓の概観を示す略線図である。 グラフ電卓の回路構成を示すブロック図である。 グラフ電卓の表示部を示す図である。 第1及び第2の実施の形態におけるRAMの構成を示す図である。 第1の実施の形態におけるROMの構成を示す図である。 概形対応表の構成を示す図である。 概形対応表の説明に供する図である。 第1の描画処理の処理フローを示す図である。 領域内描画処理の処理フローを示す図である。 第1の格子テーブルを示す図である。 表示領域の分割の説明に供する図である。 表示領域への描画の説明に供する図である。 指定領域を指定する操作の説明に供する図である。 指定領域に係る第2の格子テーブルを示す図である。 指定領域の分割の説明に供する図である。 指定領域への描画の説明に供する図である。 格子内の図形有無の説明に供する図である。 処理対象領域への描画の説明に供する図である。 第2の実施の形態におけるROMの構成を示す図である。 第2の描画処理の処理フローを示す図である。 格子サイズ値変更率に係る変更率指定ウィンドウを示す図である。 指定領域への描画の説明に供する図である。 第3の実施の形態におけるRAMの構成を示す図である。 第3の実施の形態におけるROMの構成を示す図である。 第3の描画処理の処理フローを示す図である。 着目格子の分割の説明に供する図である。 着目格子に係る第2の格子テーブルを示す図である。 着目格子への描画の説明に供する図である。 第4の実施の形態におけるRAMの構成を示す図である。 第4の実施の形態におけるROMの構成を示す図である。 第4の描画処理の処理フローを示す図である。
符号の説明
1 グラフ電卓
2 CPU
4 表示部
51 関数式
52 格子サイズ値
a8,b3 指定領域
r11,r12 格子
r41,r42,r43,r44 小格子

Claims (6)

  1. 陰関数を記憶する陰関数記憶手段と、
    表示領域を、前記陰関数についての座標平面上の格子に分割して、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各格子内に存在する一部の図形を描画させるように制御する描画制御手段と、
    この描画制御手段により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する領域指定手段と、
    この領域指定手段により指定された部分領域を、前記各格子より細かな細密格子に分割して細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部を判別し、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形を描画する細密描画制御手段と、
    を備えることを特徴とする図形描画制御装置。
  2. 前記領域指定手段は、ユーザ操作に従って前記部分領域を指定する操作指定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の図形描画制御装置。
  3. 前記細密描画制御手段は、前記細密格子の大きさをユーザ操作に従って設定する格子サイズ設定手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の図形描画制御装置。
  4. 前記領域指定手段は、
    前記描画制御手段により分割された各格子について前記陰関数のグラフ図形の存否を判別する判別手段と、
    この判別手段によりグラフ図形が存在すると判別された格子の部分を部分領域として指定する図形有格子部分指定手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の図形描画制御装置。
  5. 前記細密描画制御手段により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する部分領域指定手段と、
    この部分領域指定手段により指定された部分領域を、前記各細密格子より微細な微細格子に分割して各微細格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各微細格子内に存在する一部の図形を描画する微細描画制御手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の図形描画制御装置。
  6. コンピュータに、
    陰関数を記憶する陰関数記憶機能と、
    表示領域を、前記陰関数についての座標平面上の格子に分割して、各格子内に存在する陰関数のグラフ図形の一部を判別し、この判別された各格子内に存在する一部の図形を描画させるように制御する描画制御機能と、
    この描画制御機能により描画された陰関数のグラフの図形の一部を含む前記表示領域中の部分領域を指定する領域指定機能と、
    この領域指定機能により指定された部分領域を、前記各格子より細かな細密格子に分割して細密格子内の陰関数のグラフの図形の一部を判別し、この判別された各細密格子内に存在する一部の図形を描画する細密描画制御機能と、
    を実現させるためのプログラム。
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