JP2006023442A - 積層反射板2 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射板を液晶表示装置に組み込む際に、撓みが少なく、大寸法の場合でも装置への組み込みの作業性が優れ、且つ背面への光の漏洩が無い積層反射板を提供することにある。。
【解決手段】熱可塑性樹脂を主成分とし波長450〜750nmにおける分光反射率が90%以上で且つ厚さ50μm以上の光反射性フイルムの片面に、熱可塑性樹脂フイルムの表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含み、光学濃度が1以上で且つ厚さ50μm以上の光遮蔽性フイルムを積層する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶表示装置に使用する積層反射板に関し、さらに詳しくは、撓みが少なく、大寸法の場合でも装置への組み込みの作業性が優れ、且つ背面への光の漏洩が無い積層反射板に関する。
近年、液晶画面を使用した用途の拡大はめざましく、従来のノートパソコンの他に、据え置き型のパソコン、液晶テレビ、携帯電話のディスプレイ、各種ゲーム機などで広く採用されてきている。その中で、画面が比較的小面積の場合は、液晶画面の照明用基材として、冷陰極線管を照明光源とし、この光を導光板のエッジ部に導く、いわゆるエッジライト方式が広く使用されている(特許文献1)。この照明方法において、光をより効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲にランプリフレクターが設けられ、更に導光板により拡散した光を液晶画面側に効率的に反射させるために、導光板を介して、液晶画面側に対抗する側に反射板が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。
しかしながら、最近では、液晶テレビのような大画面で、更なる高輝度化、高精細化、高耐久性が求められており、特にこの高輝度特性は、エッジライト方式では望めないことから直下型ライト方式が採用されてきている。この直下型ライト方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を並列に設けるもので、反射板の上に平行に複数の冷陰極線管が並べられる。反射板は平面状であったり、冷陰極線管の部分を半円凹状に成形したものなどが用いられる。表示画面の明るさは、まず、光源より発光される光量に依存し、輝度が不足する場合には光源の出力を増加させるか、光源ランプ数を増加するか、あるいは反射板の反射率を高める方法が考えられる。
かかる反射板の反射率を高める方法として、例えば、熱可塑性プラスチックフイルムに有機、無機の染料、微粒子などを添加したもの;フイルムを構成する樹脂成分に、該樹脂成分とは非相溶性の樹脂、および/または有機もしくは無機の粒子を混合して溶融押出しした後、少なくとも1方向に延伸し、内部に微細な気泡を形成させたもの;発泡性粒子を添加し、溶融押出することによって発泡させたもの;炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させたものが提案されている。そして、耐久性向上のために、少なくとも片面に紫外線吸収能を有する物質と蛍光増白剤とを含有したコート層が設けられたものも提案されている(特許文献2)。
また、反射率を向上する方法として、樹脂基板上に、屈折率が1.48以下の結着剤樹脂中に平均粒径が0.1〜0.9μmで屈折率が2以上の白色顔料を分散させて成る白色高反射性塗料をコートしたことを特徴とする光の吸収損失が少なく、高い反射性を示し、バックライト方式の表示装置に使用したとき高い輝度を示す白色高反射性シートも提案されている(特許文献3)。
特開昭63−062104号公報 特開2002−040214号公報 特開2000−066012号公報このように、従来、液晶表示装置の液晶面のバックライト積層反射板については、表示輝度向上のため、主に反射板の反射率の向上および耐久性の向上の観点からの検討が行われてきた。
しかしながら、液晶表示面の大型化に伴って、バックライト反射部を構成する反射板も大寸法のものが必要になるが、従来使用されている反射板素材を単に大型化すると、反射板の撓み性が顕著となり、更に、ハンドリング時に、把持部近辺などにおいて折れじわが生じ易い。従って、大寸法の反射板を液晶表示装置に組み込むときは撓みのため取り扱いが困難になるが、可能な限り反射板の撓みを生じないように注意深く作業をすすめる必要があるため作業効率が低下すると共に、注意しても限度があり、やはり折れじわロスが生じ易い。また、反射板であるからには、導光板と反射板を介して液晶画面側(以下、表面側と略称することがある)と対向する側(以下、背面側と略称することがある)への反射板からの光の漏洩を極力少なくすることも考慮しなければならない。一方、上記の液晶表示装置には、全体の厚さを薄くして重量を軽量化するという要求もあり、これに応えるため、表示装置の背面部の構造を簡易化することも検討されてはいるが、この面からも、反射板自体からの光の漏洩を避ける必要性が増している。
上記の問題を解決する方法として、素材としての反射板すなわち光反射性フイルムの厚さを厚いものに変更することが考えられ、例えば、前記の発泡PETタイプの光反射性フイルムの場合、厚いものには250μmのものがあるが、この厚さのものでも、大寸法の場合、前記の撓みを避け、且つ背面の光漏洩を抑制するためには不十分であった。
本発明が解決しようとする問題点は、反射板を液晶表示装置に組み込む際に、撓みが少なく、大寸法の場合でも装置への組み込みの作業性が優れ、且つ背面への光の漏洩が実質的に無い積層反射板を提供することにある。
本発明の要旨は、熱可塑性樹脂を主成分とし波長450〜750nmにおける分光反射率が90%以上で且つ厚さ50μm以上の光反射性フイルム(以下、表面フィルムということがある)の片面に、熱可塑性樹脂フイルムの表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含み、光学濃度が1以上で且つ厚さ50μm以上の光遮蔽性フイルム(以下、裏面フィルムということがある)を積層して成り、水平方向に長さ20cm突き出したときの撓み角度が30°以下であることを特徴とする積層反射板にある。なお、本発明において、撓み角度とは、A4版大の試験片について、その反射面を下側にしてその長辺方向の20cm部分をテーブルの端部から突き出し、テーブル上の試験片の長辺部分約9cm巾をガラス板で押さえ、突き出し部分が自重によって垂れ下がった先端部位置とテーブル面の延長線とのなす角(°)の値をいう。
本発明の積層反射板は、熱可塑性樹脂を主成分とし波長450〜750nmにおける分光反射率が90%以上で且つ厚さ50μm以上の光反射性フイルムの片面に、熱可塑性樹脂フイルムの表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含み、光学濃度が1以上で且つ厚さ50μm以上の光遮蔽性フイルムを積層して成ることにより、撓み角度が小さくて腰が強いため、大型の液晶表示装置用の大寸法の反射層として組み込む場合でも、反射板がその撓みによる作業上の不自由さがなく、且つ折れじわ発生の虞がない。そして、光遮蔽性フイルムが表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含むため背面への光漏洩が全くなく、従って、光漏洩をカバーするための過重の背面構造を省略できる。
以下、光反射性フイルムと光遮蔽性フイルムとを積層して成る本発明の積層反射板の形態を詳しく説明する。
上記の光反射性フイルムとしては、波長450〜750nmにおける分光反射率が90%以上のものであれば特に制限されないが、好ましくは95%以上であり、例えば、熱可塑性樹脂の内部に微細な気泡を多数形成させたものは光反射率が高く、好適に使用することができる。このフイルムは通常白色である。上記の熱可塑性樹脂としては、溶融押出しによってフイルムを形成し得るものであれば特に限定しないが、好ましい例として、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフェニレンスルフィドなどを挙げることができる。特に本発明においては、寸法安定性や機械的特性が良好で、可視光線域における吸収がほとんどないなどの観点からポリエステルが好ましい。
上記のポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略称する)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下PENと略称する)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどを挙げることができる。もちろん、これらのポリエステルはホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、好ましくはホモポリマーである。コポリマーである場合の共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、炭素数2〜15のジオール成分、たとえばイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、分子量400〜2万のポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。これらのポリエステル中には本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、耐光剤、帯電防止剤、核剤、カップリンブ剤などが添加されていてもよい。
上記の微細な気泡を含有させたものとしては、公知の方法で製造したもの、例えば(1)発泡剤を含有せしめ押出時や製膜時の熱によって発泡、あるいは化学的分解により発泡させたもの、(2)押出時にガスまたは気化可能な物質を添加したもの、(3)ポリエステルと非相溶性の熱可塑性樹脂を添加し、溶融押出後、1軸または2軸に延伸したもの、(4)有機、無機の微粒子を添加して溶融押出後、1軸または2軸に延伸したものなどを挙げることができるが、本発明においては、微細な気泡を形成することにより反射界面を増加させたものがより好ましく、すなわち、上記の(3)もしくは(4)の方法で製造したものが、より好ましい。
上記の光反射性フイルムは市場でも容易に入手することができ、例えば、東レ・ルミラーE60Lタイプ、E60Vタイプ、E6SLタイプ、6SVタイプの反射性フイルムを挙げることができる。また、本発明において使用される光反射性フイルムの厚さは、上記の光反射率を呈するものであれば特に制限するものではないが、通常50μm以上、積層体としての撓み性を抑制する観点から、好ましくは100μm以上のもの、より好ましくは150μm以上のものを使用する。
上記の光反射性フイルムの使用時に露出面となる表面には紫外線防止層が形成されているのが望ましい。かかる紫外線防止層を構成する成分は、紫外線吸収能を有する化合物を主成分レジンとしての樹脂に混合したもの、或いは紫外線吸収能を有する化合物のモノマーと重合性モノマーとの共重合体のいずれでもよいが、後者の共重合体の方が耐久性等の点で好ましい。また、これらと光安定剤との併用は、耐久性に優れ特に好ましい。
上記の紫外線吸収能を有する化合物のモノマーと重合性モノマーとの共重合体としては、公知のものを採用することができるが、例えば、紫外線吸収能を有する化合物のモノマー、例えば、サリチル酸系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系などの化合物モノマーと、これらのモノマーと共重合可能なモノマー、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基など)と、架橋性官能基を有するモノマー、例えばカルボキシル基、メチロール基、酸無水物基、スルホン酸基、アミド基、メチロール化されたアミド基、アミノ基、アルキロール化されたアミノ基、水酸基、エポキシ基などを有するモノマーとを共重合したものが挙げられる。
また、光安定剤としては、ヒンダードアミン系:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、上記以外:ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2−チオビス(4−tーオクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ・t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチルジチオカーバメート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ・t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート、上記の化合物は、単独でも2種以上の併用であってもよい。
上記の主成分レジンとしての樹脂成分としては、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素系樹脂、およびこれらの共重合体、2種以上の混合物などが使用できる。紫外線吸収能を有する化合物との混合は、樹脂成分および紫外線吸収能を有する化合物をそれぞれ溶解する溶媒に溶解もしくは分散させて塗液状態として用いる。また紫外線吸収能を有する化合物が共重合されたものはそのままコート材料として用いてもよい。上記の紫外線防止性層の厚さは通常2〜20μm程度、実用的に4〜10μmである。
本発明においては、前記の光反射性フイルムの撓み性を抑制し、大寸法の場合でも撓みによる欠点が解消され得るようにするために、また、反射板の背面側への光の漏洩を避けるために、上記の光反射性フイルムの片面に光遮蔽性フイルムを積層する。かかる光遮蔽性フイルムとしては、熱可塑性樹脂フイルムの表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含むものが使用されるが、中でも、熱可塑性樹脂フイルム表面にカーボンブラック微粒子含有層を設けたものが特に実用的である。
上記の光遮蔽性フイルムを構成する熱可塑性樹脂としては、前記の光反射性フイルムを構成する熱可塑性樹脂として列記したものを採用することができるが、積層反射板の腰の補強の観点から、少なくとも一軸方向に延伸したポリエステル樹脂が好ましく、実用性の観点から、中でも汎用樹脂として使用されているポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂組成物を少なくとも一軸延伸したものが好適に使用される。そして、その厚さは通常50〜1000μm、好ましくは100〜500μmであるが、上記の光反射性フイルムが薄い場合は、積層反射板の撓み性を小さくするため、必要に応じて、さらに厚いものを使用することもできる。
上記のカーボンブラック微粒子の含有層としては、特に限定されないが、通常、微粒子をバインダー樹脂に混合し分散させたカーボンブラック微粒子含有塗料をコートし乾燥して形成される。上記のバインダー樹脂としては特に限定されず、公知の樹脂を使用することができるが、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルポリウレタン系樹脂、アクリル−ポリオール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などと、ポリイソシアネート類、エポキシ類またはメラミン類とを組み合わせたものが挙げられ、中でも主成分樹脂としてアクリルポリオール系樹脂と硬化剤としてイソシアネート系硬化剤を併用したものを好適に挙げることができる。上記の塗料中に含有される微粒子の含有量は、バインダー樹脂に対して通常5〜50質量%程度であり、15〜30質量%のものが使用しやすい。また、上記のカーボンブラック微粒子含有層の厚さは、反射率および光遮蔽性の観点から通常2〜10μmとされるが、実用的には、4〜6μmである。このようにしてカーボンブラック微粒子含有層をコートした光遮蔽性フイルムは、光遮蔽性すなわち光学濃度として2.0以上、好ましくは3.0以上になるように調製される。
上記の光反射性フイルムと光遮蔽性フイルムとを積層するのに使用される接着剤の主要成分としては、公知のものを使用することができるが、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル−ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルポリウレタン系樹脂、アクリル−ポリオール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などと、架橋剤としてポリイソシアネート類、エポキシ類またはメラミン類とを組み合わせたものが挙げられ、中でもポリエーテルポリウレタン系樹脂とポリイソシアネート類とを配合したものが好適に使用できる。
上記のイソシアネート系架橋剤は、大きく分けると、脂肪族系と芳香族系に分けられ、芳香族系のものには、一部水素添加したものも含まれるが、本発明においては、それらのいずれも使用することができる。かかるイソシアネート系架橋剤としては、例えば、2,4−TDI(トリレンジイソシアネート)、2,6−TDI(トリレンジイソシアネート)、TDI−TMPアダクト、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、HMDI−ビューレットタイプ、HMDI−トリマー、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、TMDI(トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート)などのトリイソシアネート化合物等が挙げられ、中でもHMDI系ポリイソシアネートがより好ましい。かかるイソシアネート系架橋剤の配合量は、樹脂類100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部程度である。
本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料などの添加剤を添加してもよい。
上記の接着剤は、前記の主要成分およびその他の添加剤を有機溶媒に溶解して接着剤溶液として得られ、光反射性フイルムと光遮蔽性フイルムとの積層用接着剤として使用される。上記の溶解に使用する有機溶媒としては、上記の各成分を溶解できるものであれば排除するものではないが、通常、酢酸エチル及び/又はトルエンが使用される。また、上記の接着剤溶液の非揮発性成分濃度は、塗布方法、塗布量などにより適宜設定されるが、通常15〜40質量%程度、好ましくは20〜30質量%とされる。
上記の光反射性フイルムと光遮蔽性フイルムの積層方法は、特に限定されないが、工業的には、通常、コート手段を備えたラミネーターにより行われる。この場合、積層する一方のフイルムの積層用表面に接着剤溶液をコートし、乾燥後にその表面に他方の積層表面を重ね合わせ、ニップして積層が完成する。上記の積層に使用される接着剤のコート量は、通常、乾燥後の厚さとして3〜50μm、実用的には5〜25μmとされる。また、そのコート方法は、特に制限されないが、具体的には例えば、ローラー塗装法、刷毛塗装法、スプレー塗装法、浸漬塗装法の他、ダイコーター、バーコーター、ナイフコーターなどを用いた方法が挙げられる。上記の乾燥条件は、通常、80〜150℃の温風中で30〜120秒間、好ましくは100〜130℃の温風の中で40〜90秒間とされる。上記のようにして積層して得られる積層反射板は、接着強度の安定のため、通常、40〜60℃の環境下で2〜5日間エージングされる。
上記のようにして得られる本発明の積層反射板は、その積層界面の接着強度が、JIS K−6854法に準じて180度法で表面側の光反射性フイルムを200mm/分で剥離する場合の剥離強度として、通常、0.2N/mm以上に管理するが、好ましくは0.3N/mm以上、より好ましくは0.4N/mm以上であり、また、上記の積層反射板の光反射率が、450〜750nmの全波長域で通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上であり、光学濃度が、通常3.0以上、好ましくは4.0以上であり、その撓み角度が、通常30°以下、好ましくは20°以下、更に好ましくは10°以下である。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の場合に限定されるものではない。なお、以下の実施例において製造された積層反射板の諸特性の評価方法は、以下の試験法に準じて行った。
(剥離強度):JIS K−6854、180度法、200mm/分、表面側の光反射性フイルムを掴んで剥離。
(光学濃度):JIS K−71 マクベス濃度計(TD−90、サカタインクス株式会社製)を使用して測定。
(全光線透過率):JIS K−7105 ヘーズメーター(HGM−2、スガ試験機株式会社製)を使用して測定。
(光反射率):多光分光測色計(MSC−P スガ試験機株式会社製)を使用して測定。
光の波長分布は、450nm、600nm、750nmの値で代表した。
(撓み角度):A4版大の試験片について、その反射面を下側にしてその長辺方向の20cm部分をテーブルの端部から突き出し、テーブル上の試験片の長辺部分約9cm巾をガラス板で押さえ、突き出し部分が自重によって垂れ下がった先端部位置とテーブル面の延長線とのなす角(°)の値とした。
(作業性)
幅65cm、高さ49cmの積層反射板を横長方向にして左右両端を把持し、積層反射板を垂直に維持した後、水平方向にシフトしたとき、積層反射板面に折れじわが生じたとき評価を×とし、しわが生じないとき評価を○、積層反射板の寸法が幅93cm、高さ70cmの場合に同様にして積層反射板面にしわが生じないとき評価を◎とした。
[実施例1]
(フイルム材料)
表面側の光反射性フイルムは、表面に紫外線防止層が設けられている厚さ255μmの発泡ポリエステルタイプフイルム(ルミラー250E6SVタイプ、東レ株式会社製)を使用した。また、裏面側の光遮蔽性フイルムは、厚さ125μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PETフイルム)(ルミラー125T60、東レ株式会社製)にカーボンブラック微粒子含有塗料をコートしたものを使用した。
(カーボンブラック微粒子含有塗料の調製およびコートフイルムの作製)
カーボンブラック微粒子含有樹脂液(VMD−795黒、大日精化製)30質量部およびイソシアネート系硬化剤(VMD硬化剤)3.0質量部にトルエン/酢酸エチル=50/50の混合溶媒6.2質量部を添加し、よく攪拌してカーボンブラック微粒子含有塗料を調製し、グラビヤロールを使用して上記のカーボンブラック微粒子含有塗料を上記の厚さ125μmのPETフイルムに乾燥後の厚さが5μmとなるようにコートし、100℃の熱風中で1分間乾燥し、カーボンブラック微粒子含有層コートフイルムを作製した。
(積層用接着剤の調製および積層)
ポリエーテルポリウレタン樹脂(タケラックA−610、タケダ薬品工業株式会社製品)87.8質量部とHMDI系イソシアネート(コロネートHL、日本ポリウレタン工業株式会社)12.2質量部とを、酢酸エチル/トルエン(50/50)のシンナー300質量部に投入し、よく攪拌溶解して積層用接着剤溶液を得た。次いで、上記のカーボンブラック微粒子含有層コートフイルムのコート層側表面に上記の接着剤溶液を乾燥後の厚さが5μmになるようにコートし、100℃の温風中で1分間乾燥し、これに上記の光反射性フイルムの裏面を重ね合わせて積層フイルムを得た。
(特性評価)
得られた積層フイルムを45℃の環境下に3日間エージングし、全厚390μmの本発明の積層反射板とした。この積層反射板について、剥離強度、光学濃度、全光線透過率、光反射率および撓み角度を前記の評価方法に従って評価し、その結果を表1に示した。
[実施例2]
(フイルム材料)
表面側の光反射性フイルムとして、表面に紫外線防止層が設けられている厚さ193μmの発泡ポリエステルタイプフイルム(ルミラー188E60Vタイプ、東レ株式会社製)を使用した。また、裏面側の光遮蔽性フイルムとして、厚さ188μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PETフイルム)(ルミラー188T60、東レ株式会社製)表面にカーボンブラック微粒子含有塗料をコートして使用した。
(積層および特性評価)
まず、実施例1の場合と同様にして、上記の厚さ188μmの二軸延伸PETフイルム表面に、実施例1に記載したカーボンブラック微粒子含有塗料を乾燥後の厚さが5μmに成るようにコートし、100℃の熱風中で1分間乾燥してカーボンブラック微粒子含有層コートフイルムを作製した。次いでこのコートフイルムのカーボンブラック微粒子層コート面に実施例1に記載した接着剤溶液を乾燥後の厚さが5μmになるようにコートし、100℃の温風中で1分間乾燥し、これに上記の光反射性フイルムの裏面を重ね合わせて積層フイルムを得た。得られた積層フイルムを45℃の環境下に4日間エージングし、全厚392μmの本発明の積層反射板とした。この積層反射板について、剥離強度、光学濃度、全光線透過率、光反射率および撓み角度を前記の評価方法に従って評価し、その結果を表1に示した。
[比較例1]
裏面層としての光遮蔽性フイルムを使用しないで、表面に紫外線防止層が設けられている厚さ255μmの発泡ポリエステルタイプフイルム(ルミラー250E6SVタイプ、東レ株式会社製)から成る表面層の光反射性フイルムのみを反射板として使用した。このフイルムを実施例1における積層反射板の場合と同様にして光学濃度、全光線透過率、光反射率および撓み角度を評価し、その結果を表1に示した。
[比較例2]
裏面層としての光遮蔽性フイルムを使用しないで、表面に紫外線防止層が設けられている厚さ193μmの発泡ポリエステルタイプフイルム(ルミラー188E60Vタイプ、東レ株式会社製)から成る表面層の光反射性フイルムのみを反射板として使用した。このフイルムを実施例1における積層反射板の場合と同様にして光学濃度、全光線透過率、光反射率および撓み角度を評価し、その結果を表1に示した。

Figure 2006023442
(結果のまとめ)
実施例1,2の結果のように、本発明の積層反射板は、実施例(1,2)とそれに対する比較例(それぞれ1、2)の結果を比較すれば明らかなように、撓み性が著しく抑制されて撓みによる作業性の不自由さが解消され、且つ、光遮蔽性が改良され、背面への光線透過を実質的に遮断している。
本発明の積層反射板は、撓みが少なく、大寸法の場合でも装置への組み込みの作業性が良く、折れしわ発生の虞が無く、しかも、光線透過率が著しく抑制されており、背面への漏洩が実質的に無いため、光漏洩をカバーするための過重の背面構造を省略でき、本発明の積層反射板は産業上の効果は大である。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂を主成分とし波長450〜750nmにおける分光反射率が90%以上で且つ厚さ50μm以上の光反射性フイルムの片面に、熱可塑性樹脂フイルムの表面または内部にカーボンブラック微粒子含有層を含み、光学濃度が2以上で且つ厚さ50μm以上の光遮蔽性フイルムを積層して成り、水平方向に長さ20cm突き出したときの撓み角度が30°以下であることを特徴とする積層反射板。
  2. 光反射性フイルムが、内部に微細な気泡を多数形成させた熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請求項1に記載の積層反射板。
  3. 光遮蔽性フイルムが、熱可塑性樹脂フイルムの表面にカーボンブラック微粒子含有のコート層を設けたものであって、光学濃度が1以上のものであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層反射板。
  4. 積層反射板の光学濃度が4.0以上であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の積層反射板。
  5. 光反射性フイルムの主成分が少なくとも一軸方向に延伸したポリエステルフイルムであることを特徴とする請求項1から4までのいずれか一つに記載の積層反射板。
  6. 光遮蔽性フイルムの主成分が少なくとも一軸方向に延伸したポリエステルフイルムであることを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の積層反射板。
  7. 光反射性フイルムの露出側表面に紫外線防止層が設けられていることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の積層反射板。
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