JP2006021508A - 成形品の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘性流動体であるエネルギー硬化型樹脂を、成形型のキャビティ内に注入するときに気泡の混入を確実に防止することができる成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】 成形型のキャビティC内に充填したエネルギー硬化型樹脂10を硬化させる成形品の製造方法であって、キャビティC内にエネルギー硬化型樹脂10を注入するノズル61の吐出口を、キャビティCの内壁面に近接させた状態でエネルギー硬化型樹脂10の吐出を開始し、その後、ノズル61の吐出口をキャビティCの内壁面から離反させつつ、エネルギー硬化型樹脂10の吐出を継続することを特徴とする成形品の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光や熱等により硬化するエネルギー硬化型樹脂を型成形する成形品の製造方法及び製造装置に関し、特に、粘性流動体であるエネルギー硬化型樹脂を成形型のキャビティ内に注入するときに気泡の混入を確実に防止することができる成形品の製造方法及び製造装置に関する。
従来から、合成樹脂成形品の材料として、熱可塑性プラスチック以外にエネルギー硬化型樹脂が広く用いられている。エネルギー硬化型樹脂には、例えば、紫外線や電子線又は可視光線の照射によって硬化する光硬化型樹脂、又は加熱することにより硬化する熱硬化型樹脂などが含まれ、いずれも、粘性流動体であるエネルギー硬化型樹脂を成形型のキャビティ内に充填した後、光の照射又は加熱によってエネルギー硬化型樹脂を硬化させて所望の成形品を製造している。
このように、硬化前のエネルギー硬化型樹脂が粘性流動体であるため、これを成形型のキャビティ内に注入するときに気泡の混入が問題となる。そこで、従来からエネルギー硬化型樹脂を成形型のキャビティ内に注入するときに気泡の混入を防止する種々の手段が提案されている。
例えば、特許第3216893号では、排気孔を有する型内に重合性レジンを低温低圧で射出充填した後、レジン供給孔又は排気孔の一方を閉鎖し、次いで、閉鎖してない排気孔又はレジン供給孔に連結した加圧手段によって、型内のレジンに充填圧以上の圧力を印加することにより、該型内のレジンに混入した気泡を消滅させる精密注型品の製造方法が提案されている。
また、特開平7−256658号では、第一の成形面を有する固定側成形型と、第二の成形面を有する可動側成形型とを備え、可動側成形型を固定側成形型の方向に移動させ、キャビティが閉じられる前に光硬化型樹脂を第一及び第二の成形面の間に注入することにより、前記キャビティ内から空気を排除する光学レンズの製造方法が提案されている。
特許第3216893号公報 特開平7−256658号公報
ところが、上述した従来の成形品の製造方法では、いずれもキャビティ内の高い部位から低い部位へとエネルギー硬化型樹脂を流動させ又は射出していたので、該エネルギー硬化型樹脂が途中で空気を巻き込んで気泡が混入してしまうという問題がある。また、該エネルギー硬化型樹脂が途切れた場合にも空気を巻き込んで気泡が混入してしまうという問題がある。さらに、このようにして混入してしまった気泡を加圧して排除するのであるが、エネルギー硬化型樹脂の粘性が高い場合は、キャビティ内の該エネルギー硬化型樹脂をいくら加圧しても排除することができないという問題がある。これに加え、新たに加圧手段を設けなければならず、装置がコスト高になるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、粘性流動体であるエネルギー硬化型樹脂を成形型のキャビティ内に注入するときに気泡の混入を確実に防止することができる成形品の製造方法及び製造装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の成形品の製造方法は、成形型のキャビティ内に充填したエネルギー硬化型樹脂を硬化させる成形品の製造方法であって、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入するノズルの吐出口を、前記キャビティの内壁面に近接させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂の吐出を開始し、その後、前記ノズルの吐出口を前記キャビティの内壁面から離反させつつ、前記エネルギー硬化型樹脂の吐出を継続するようにしてある。
好ましくは、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なくしたときに、前記ノズルの吐出口の離反速度を低速にするとともに、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を多くしたときに、前記ノズルの吐出口の離反速度を高速にする。
好ましくは、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記ノズルの吐出口から吐出される前記エネルギー硬化型樹脂と、既に前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面とが繋がった状態になる速度で、前記ノズルの吐出口を離反させる。
好ましくは、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記キャビティ内の横断面積が大きい部位では、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なし、前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くした。
好ましくは、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、該キャビティのノズル導入口付近まで前記エネルギー硬化型樹脂が注入された後は、該エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なし、前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くした。
好ましくは、前記キャビティを形成する入子を移動可能とし、該キャビティ内に前記ノズルによってエネルギー硬化型樹脂を注入した後に前記入子を移動させて、前記キャビティ内を、所定の成形品を形成するための間隔とし、又は、前記キャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面がほぼ水平に上昇するような速度で前記入子を移動させる。
また、上記目的を達成するために、本発明の成形品の製造装置は、成形型のキャビティ内に充填したエネルギー硬化型樹脂を硬化させる成形品の製造装置であって、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入するためのノズルと、該ノズルの吐出口を前記キャビティの内壁面に近接及び離反させる駆動手段と、前記ノズルの吐出口からエネルギー硬化型樹脂を吐出させる加圧手段と、ノズルの吐出口の離反速度及びエネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を調整する制御手段とを備えた構成としてある。
好ましくは、前記キャビティを形成する移動可能な入子と、該入子を移動させる駆動手段と、前記入子の移動速度を調整する制御手段とを備え、前記キャビティ内に前記ノズルによってエネルギー硬化型樹脂を注入した後、前記入子を移動させて、前記キャビティ内を所定の成形品を形成するための間隔とする構成とする。
本発明の成形品の製造方法及び製造装置によれば、たとえエネルギー硬化型樹脂の粘性が高い場合であっても、該エネルギー硬化型樹脂をキャビティ内に注入する工程における気泡の混入を確実に防止することができる。
すなわち、エネルギー硬化型樹脂の吐出開始の段階では、ノズルの吐出口をキャビティの内壁面に近接させた状態でエネルギー硬化型樹脂の吐出を開始しているので、この段階での空気の巻き込みが生じず、該エネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。その後は、ノズルの吐出口をキャビティの内壁面から離反させつつ、エネルギー硬化型樹脂の吐出を継続するようにしているので、ノズルの吐出口に樹脂が付着することがなく、この点でも該エネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。
エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量に応じて、ノズルの吐出口の離反速度を調整することにより、吐出最中のエネルギー硬化型樹脂の途切れや、ノズルの吐出口に樹脂が付着することがなく、この点で該エネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。
ノズルの吐出口から吐出されるエネルギー硬化型樹脂と、既にキャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面とが繋がった状態になる速度で、ノズルの吐出口を離反させることにより、吐出最中のエネルギー硬化型樹脂の途切れをなくし、この点で該エネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。
キャビティ内の横断面積が大きい部位では、エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なくし、キャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くしたしたことによって、キャビティ内の横断面積が大きい部位の端部までエネルギー硬化型樹脂を行き渡らせることができ、該端部における気泡の混入を防止することができる。
キャビティのノズル導入口付近までエネルギー硬化型樹脂が注入された後は、該エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なし、キャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くしたことにより、エネルギー硬化型樹脂の充填完了直前の液面急上昇を抑え、該ノズル導入口付近における空気の巻き込みをなくして気泡の混入を防止することができる。
ここで、成形品の形状によってはキャビティ内にノズルを出し入れできない場合もあるが、このような場合は、キャビティを形成する入子を移動可能とし、該キャビティ内にノズルによってエネルギー硬化型樹脂を注入した後に入子を移動させて、キャビティ内を、所定の成形品を形成するための間隔とすることにより、上記と同様にエネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。
また、このような構成ないし方法とした場合に、キャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面がほぼ水平に上昇するような速度で入子を移動させることにより、キャビティ内に均等にエネルギー硬化型樹脂を行き渡らせることができ、該エネルギー硬化型樹脂への気泡の混入を防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置について、図面を参照しつつ説明する。まず、第一実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置について図1を参照しつつ説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置を説明するための、該製造装置の部分断面図である。
同図において、1は本実施形態に係る成形品の製造装置であり、光学素子である凸レンズを紫外線硬化型樹脂(エネルギー硬化型樹脂)10で型成形するものである。該成形品の製造装置1は、水平方向に互いに対向する可動側プラテン2と固定側プラテン3とを有しており、可動側プラテン2には可動側成形型4が固定してあり、固定側プラテン3には固定側成形型5が固定してある。
可動側成形型4は、可動側プラテン2側から順に、可動側取付板41と、該可動側取付板41の板面に固定したスペーサブロック42と、該スペーサブロック42内に収納した入子突出手段43と、前記スペーサブロック42の板面に固定した可動側受板44と、該可動側受板44の板面に固定した可動側型板45とを有している。
可動側型板45の中央には、凸面状の成形面を有する入子46が水平方向に進退可能に組み込んであり、該入子46を、入子突出手段43により固定側成形型5に向かって突出させる構成としてある。入子突出手段43は、スペーサブロック42の内部空間に摺動可能に設けた一対の突出板43a,43bと、これら一対の突出板43a,43bから可動受板44を貫通して入子46に当接する入子突出ピン43cと、可動側プラテン2及び可動側取付板41を貫通して一方の突出板43bに当接する進退自在な突出ロッド43dと、一対の突出板43a,43bの摺動時のがたつきを防止するガイドピン43eとを備えた構成となっている。
一方、固定側成形型5は、固定側プラテン3側から順に、固定側取付板51と、該固定側取付板51の板面に固定した固定側受板52と、該固定側受板52の板面に固定した固定側型板53とを有している。該固定側型板53の中央には、凹面状の成形面を有する入子54が組み込んである。該入子54は、石英ガラスに成形面となる凹面を鏡面加工で形成した構成としてあり、図示しないUV光源から照射される紫外線の透過が可能となっている。そして、前記可動側プラテン2を前進駆動させて可動側型板45を固定側型板53に突き合わせることによって、両入子46,54間に成形品を成形するためのキャビティCが形成される。
シリンジ6の内部には、紫外線硬化型樹脂10が充填してあり、該紫外線硬化型樹脂10をキャビティC内に注入するためのノズル61を備えている。また、シリンジ6には、チューブを介してディスペンサ7が接続してあり、該ディスペンサ7は、後述する制御手段9からの制御信号に基づいてシリンジ6にエアを供給し、キャビティC内へ紫外線硬化型樹脂10を吐出させる。さらに、シリンジ6には駆動手段8が接続してあり、該駆動手段8は前記制御手段9からの制御信号に基づいて、シリンジ6全体又はノズル61のみを昇降動作させ、該ノズル61の吐出口をキャビティCの内壁面に近接又は離反させる。
前記制御手段9は、例えば、CPU,ROM,RAM及びハードディスク装置等を備えたコンピュータであり、後述する本実施形態に係る成形品の製造方法を前記ディスペンサ7及び駆動手段8に実行させるための動作タイミングや動作の内容が設定してある。具体的に、制御手段9には、キャビティCの各横断面積の変化や、紫外線硬化型樹脂10の吐出開始からの時間経過等に基づいて、ノズル61をキャビティCの内壁面に近接させるための駆動量,紫外線硬化型樹脂10の吐出開始タイミング,ノズル61の吐出口の離反速度,光硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量を変化させるためのエア圧などが予め設定してある。
次に、本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法について、図1〜図7を参照しつつ説明する。図2〜図6は本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法の各工程を説明するための可動側成形型の正面図である。また、図7は紫外線硬化型樹脂の吐出開始から充填完了までの時間経過とノズル吐出口の離反速度の関係を示すグラフである。
まず、図2に示すように、駆動手段8(図1参照)によってシリンジ6(図1参照)全体又はノズル61のみを下降させ、該ノズル61の吐出口を、キャビティCの内壁面に近接させた状態で紫外線硬化型樹脂10の吐出を開始する。これにより、紫外線硬化型樹脂10がキャビティCの内壁面に到達する間における空気の巻き込みが生じず、該紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入を防止することができる。
仮に、図16に示すように、高所からキャビティCの内壁面に紫外線硬化型樹脂10を落下させれば、キャビティCの内壁面に到達する間に巻き込まれた空気が気泡11,11…となって紫外線硬化型樹脂10に混入してしまうという不都合を生じる。
次いで、図3に示すように、駆動手段8によってシリンジ6全体又はノズル61のみを上昇させ、ノズル61の吐出口をキャビティCの内壁面から離反させつつ、紫外線硬化型樹脂10の吐出を継続する。このとき、紫外線硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量に応じて、ノズル61の吐出口の離反速度を調整し、ノズル61の吐出口から吐出される紫外線硬化型樹脂10と、既にキャビティC内に注入された紫外線硬化型樹脂10の液面とが繋がった状態になる速度で、ノズル61の吐出口を離反させる(図7のP1参照)。これにより、吐出最中の紫外線硬化型樹脂10の途切れをなくし、該紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入を防止することができる。
仮に、図17に示すように、紫外線硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量が少ないにもかかわらず、ノズル61の吐出口を高速で離反させた場合には、吐出最中の紫外線硬化型樹脂10が途切れてしまい、途切れた該紫外線硬化型樹脂10が空気を巻き込んで気泡11,11…が混入してしまう不都合を生じる。
次いで、図4に示すように、キャビティC内の横断面積が大きい部位(成形品たる凸レンズの直径に相当)では、紫外線硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量を少なくし、キャビティC内に注入された紫外線硬化型樹脂10の液面の上昇速度を遅くする(図7のP2参照)。これにより、キャビティC内の横断面積が大きい部位の端部まで紫外線硬化型樹脂10を行き渡らせることができ、該端部における気泡の混入を防止することができる。
仮に、図18に示すように、キャビティC内の横断面積の大きさの変化にかかわらず、紫外線硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量と、ノズル61の吐出口の離反速度とを一定とすれば、キャビティC内の横断面積が大きい部位の端部まで紫外線硬化型樹脂10が行き渡らなくなり、該端部において気泡が混入してしまう不都合を生じる。
次いで、図5に示すように、キャビティCのノズル導入口C1付近まで紫外線硬化型樹脂10が注入された後は、該紫外線硬化型樹脂10の単位時間あたりの吐出量を少なし、キャビティC内に注入された紫外線硬化型樹脂10の液面の上昇速度を遅くする。これにより、紫外線硬化型樹脂10の充填完了直前の液面急上昇を抑え、該ノズル導入口C1付近における空気の巻き込みをなくして気泡の混入を防止することができる。
仮に、図19に示すように、キャビティCのノズル導入口C1付近の液面急上昇を放置すれば、ノズル導入口C1付近において空気の巻き込みが生じ、紫外線硬化型樹脂10に気泡11が混入してしまう不都合を生じる。
その後、ディスペンサ7(図1参照)からシリンジ6へのエアの供給が停止するとともに、シリンジ6全体又はノズル61のみの上昇動作も停止して(図7のP3参照)、キャビティC内への紫外線硬化型樹脂10の充填が完了する。
このような本実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置によれば、たとえ紫外線硬化型樹脂10の粘性が高い場合であっても、該紫外線硬化型樹脂10をキャビティC内に注入する工程における気泡の混入を確実に防止することができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置について、図面を参照しつつ説明する。まず、第二実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置について、図8を参照しつつ説明する。図8は本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置を説明するための、該製造装置の部分拡大図である。
同図において、本実施形態に係る成形品の製造装置は、可動側成形型4(図1参照)の入子46を入子突出ピン43cと連結することにより、相手方の入子54に対して進退移動が可能な構成としてある。上述の通り、入子突出ピン43cは、一対の突出板43a,43b(図1参照)を介して突出ロッド43d(図1参照)に連結してあり、該突出ロッド43dと連動して入子46が進退するようにしてある。
また、突出ロッド43dの図示しない駆動手段(例えば、エアシリンダ又は油圧シリンダであって、突出ロッド43dがシリンダロッド)を制御手段9(図1参照)によって制御することにより、入子46の移動速度を調整している。その他の構成は、上述した第一実施形態の成形品の製造装置1とほぼ同様の構成となっている。
次に、本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法について、図9〜図11を参照しつつ説明する。図9〜図11は本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法の各工程を説明するための上記製造装置の部分拡大図である。
まず、図9に示すように、入子46を後退させてキャビティC内のスペースを拡大し、上述した第一実施形態と同様に、シリンジ6(図1参照)全体又はノズル61のみを下降させ、該ノズル61の吐出口を、キャビティCの内壁面に近接させた状態で紫外線硬化型樹脂10の吐出を開始する。次いで、図10に示すように、成形品たる凸レンズを形成するのに十分な紫外線硬化型樹脂10を吐出し、ノズル61を上昇させてキャビティCから退避させる。
その後、図11に示すように、入子46を、相手方の入子54に向かって前進させ、キャビティC内を、成形品たる凸レンズを形成するための間隔とする。このとき、キャビティC内に注入された紫外線硬化型樹脂10の液面がほぼ水平に上昇するような速度で入子46を移動させる。これにより、キャビティC内への紫外線硬化型樹脂10が充填完了する。
このような本実施形態の成形品の製造方法及び製造装置によれば、成形品の形状によってはキャビティC内にノズル61を出し入れできない場合でも、該キャビティC内にノズル61によって紫外線硬化型樹脂10を注入した後に入子46を移動させて、キャビティC内を、所定の成形品を形成するための間隔とすることにより、上述した第一実施形態と同様に紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入を防止することができる。
また、このような構成ないし方法とした場合に、キャビティC内に注入された紫外線硬化型樹脂10の液面がほぼ水平に上昇するような速度で入子46を移動させることにより、キャビティC内に均等に紫外線硬化型樹脂10を行き渡らせることができ、該紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入を防止することができる。
仮に、図20に示すように、入子46を急速に前進させれば、紫外線硬化型樹脂10がキャビティCの両側に回り込み、中央部に空気を巻き込んで気泡が混入してしまうという不都合を生じてしまう。
次に、本発明の第三実施形態に係る成形品の製造方法について、図12及び図13を参照しつつ説明する。図12は本発明の第三実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す成形型の断面図である。また、図13は本第三実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了直前の状態を示す成形型の断面図である。
これら図面において、本実施形態では、上下開閉式の成形型21,22を型開き状態にし、該成形型21のキャビティCの一端側にノズル61の吐出口を近接させて紫外線硬化型樹脂10の吐出を開始した後、該ノズル61の吐出口を水平方向に後退させながら紫外線硬化型樹脂10の吐出を継続するようにしてある。その後、所定量の紫外線硬化型樹脂10の吐出が完了したときに、ノズル61を退避させて成形型21,22を型閉めする。このような方法によっても、紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入や、ノズル61への紫外線硬化型樹脂10の付着を防止することができる。
次に、本発明の第四実施形態に係る成形品の製造方法について、図14及び図15を参照しつつ説明する。図14は本発明の第四実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す成形型の断面図である。また、図15は本第四実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了直前の状態を示す成形型の断面図である。
これら図面において、本実施形態では、上下開閉式の成形型31,32を型閉めした後、水平方向に設けたノズル導入口C1を介してノズル61をキャビティC内に挿入し、該ノズル61の吐出口をキャビティCの一端側に近接させて紫外線硬化型樹脂10の吐出を開始する。その後、該ノズル61の吐出口を水平方向に後退させながら紫外線硬化型樹脂10の吐出を継続するようにしている。このような方法によっても、紫外線硬化型樹脂10への気泡の混入や、ノズル61への紫外線硬化型樹脂10の付着を防止することができる。
なお、本発明の成形品の製造方法及び製造装置は、上述した各実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の成形品の製造方法及び製造装置は、紫外線硬化型樹脂10の成形に限定されるものではなく、可視光又は熱により硬化するエネルギー硬化型樹脂に広く適用することができる。また、レンズ,プリズム又はミラー等の光学素子に限らず、気泡の混入が望ましくないあらゆる成形品に広く適用することができる。
本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置を説明するための、該製造装置の部分断面図である。 本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す可動側成形型の正面図である。 本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法におけるノズル吐出口の離反時の状態を示す可動側成形型の正面図である。 本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法におけるキャビティの横断面積が最大となったときの紫外線硬化型樹脂の吐出状態を示す可動側成形型の正面図である。 本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了直前の状態を示す可動側成形型の正面図である。 本発明の第一実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了の状態を示す可動側成形型の正面図である。 紫外線硬化型樹脂の吐出開始から充填完了までの時間経過とノズル吐出口の離反速度の関係を示すグラフである。 本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法及び製造装置を説明するための、該製造装置の部分拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す上記製造装置の部分拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出完了の状態を示す上記製造装置の部分拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了の状態を示す上記製造装置の部分拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す成形型の断面図である。 本発明の第三実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了直前の状態を示す成形型の断面図である。 本発明の第四実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の吐出開始時の状態を示す成形型の断面図である。 本発明の第四実施形態に係る成形品の製造方法における紫外線硬化型樹脂の充填完了直前の状態を示す成形型の断面図である。 紫外線硬化樹脂を落下させた場合の気泡の混入状態を示す可動側成形型の正面図である。 紫外線硬化樹脂が途切れた場合の気泡の混入状態を示す可動側成形型の正面図である。 キャビティの横断面積が大きい箇所での気泡の混入状態を示す可動側成形型の正面図である。 紫外線硬化型樹脂の充填完了直前における気泡の混入状態を示す可動側成形型の正面図である。 入子を急速に前進させた場合における気泡の混入状態を示す可動側成形型の正面図である。
符号の説明
1 成形品の製造装置
2 可動側プラテン
3 固定側プラテン
4 可動側成形型
41 可動側取付板
42 スペーサブロック
43 入子突出手段
43a,43b 突出板
43c 入子突出ピン
43d 突出ロッド
43e ガイドピン
44 可動側受板
45 可動側型板
45a 加熱冷却水路
46 入子
5 固定側成形型
51 固定型取付板
52 固定側受板
53 固定側型板
54 入子
6 シリンジ
7 ディスペンサ
8 駆動手段
9 制御手段
10 紫外線硬化型樹脂(エネルギー硬化型樹脂)
C キャビティ

Claims (9)

  1. 成形型のキャビティ内に充填したエネルギー硬化型樹脂を硬化させる成形品の製造方法であって、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入するノズルの吐出口を、前記キャビティの内壁面に近接させた状態で前記エネルギー硬化型樹脂の吐出を開始し、その後、前記ノズルの吐出口を前記キャビティの内壁面から離反させつつ、前記エネルギー硬化型樹脂の吐出を継続することを特徴とする成形品の製造方法。
  2. 前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なくしたときに、前記ノズルの吐出口の離反速度を低速にするとともに、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を多くしたときに、前記ノズルの吐出口の離反速度を高速にしたことを特徴とする請求項1記載の成形品の製造方法。
  3. 前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記ノズルの吐出口から吐出される前記エネルギー硬化型樹脂と、既に前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面とが繋がった状態になる速度で、前記ノズルの吐出口を離反させたことを特徴とする請求項1又は2記載の成形品の製造方法。
  4. 前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、前記キャビティ内の横断面積が大きい部位では、前記エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なし、前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くしたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の成形品の製造方法。
  5. 前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入する工程中、該キャビティのノズル導入口付近まで前記エネルギー硬化型樹脂が注入された後は、該エネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を少なし、前記キャビティ内に注入された前記エネルギー硬化型樹脂の液面の上昇速度を遅くしたことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の成形品の製造方法。
  6. 前記キャビティを形成する入子を移動可能とし、該キャビティ内に前記ノズルによってエネルギー硬化型樹脂を注入した後に前記入子を移動させて、前記キャビティ内を、所定の成形品を形成するための間隔とすることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の成形品の製造方法。
  7. 前記キャビティ内に注入されたエネルギー硬化型樹脂の液面がほぼ水平に上昇するような速度で前記入子を移動させることを特徴とする請求項6記載の成形品の製造方法。
  8. 成形型のキャビティ内に充填したエネルギー硬化型樹脂を硬化させる成形品の製造装置であって、前記キャビティ内にエネルギー硬化型樹脂を注入するためのノズルと、該ノズルの吐出口を前記キャビティの内壁面に近接及び離反させる駆動手段と、前記ノズルの吐出口からエネルギー硬化型樹脂を吐出させる加圧手段と、ノズルの吐出口の離反速度及びエネルギー硬化型樹脂の単位時間あたりの吐出量を調整する制御手段とを備えたことを特徴とする成形品の製造装置。
  9. 前記キャビティを形成する移動可能な入子と、該入子を移動させる駆動手段と、前記入子の移動速度を調整する制御手段とを備え、前記キャビティ内に前記ノズルによってエネルギー硬化型樹脂を注入した後、前記入子を移動させて、前記キャビティ内を所定の成形品を形成するための間隔とすることを特徴とする請求項8記載の成形品の製造装置。
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WO2007108444A1 (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. エネルギ線硬化樹脂射出成形装置および成形品の製造方法

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