JP2006020500A - 電力変換装置の主回路端子構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力変換装置の主回路端子相互間のピッチ間隔を縮小して装置外形寸法の拡大を抑制することにある。
【解決手段】合成樹脂のモールド構造でなる主回路端子台の第1導体搭載面43と第2導体搭載面53の高さと前後位置とをずらして端子間ピッチを縮小させる。第1導体搭載面43には端子ナットを落とし込む端子取付け凹部44と取付けナットを差し込む導体取付け部45を設け、第1導体40の取付けと外線端子の取付け作業を容易にすると共に、モールド金型の構造の複雑化を防ぐ。
【選択図】 図6
【解決手段】合成樹脂のモールド構造でなる主回路端子台の第1導体搭載面43と第2導体搭載面53の高さと前後位置とをずらして端子間ピッチを縮小させる。第1導体搭載面43には端子ナットを落とし込む端子取付け凹部44と取付けナットを差し込む導体取付け部45を設け、第1導体40の取付けと外線端子の取付け作業を容易にすると共に、モールド金型の構造の複雑化を防ぐ。
【選択図】 図6
Description
この発明は、電力変換装置に交流電源または直流電源を接続する際の切替えを容易にすると共に、主回路端子部寸法を縮小できる電力変換装置の主回路端子構造に関する。
電力変換装置としては、直流→直流,直流→交流,交流→直流,など各種の変換を行う装置があるが、もっとも一般的なものは交流→交流の変換,すなわち商用交流電源に接続して所望の電圧と周波数の交流電力を得るインバータ装置である。このインバータ装置に接続する負荷がコンピューターの場合は、電圧や周波数の変動を避けたいので、一定電圧・一定周波数の交流電力を出力するCVCFインバータ装置を使用するが、負荷が誘導電動機でその回転速度を自由に変化させたい場合は、可変電圧・可変周波数の交流電力を出力するVVVFインバータ装置を使用する。負荷である誘導電動機の容量が数十kW以下の場合は、VVVFインバータ装置を壁掛型の構造にするのが大部分である。そこで以下では、誘導電動機を可変速運転させる壁掛型のVVVFインバータ装置を例にして本発明の詳細を説明する。
図8はVVVFインバータ装置の従来例を示した主回路接続図であって、商用交流電源1から入力する交流電力は、ダイオードで構成している第1電力変換器としての整流器2で直流電力に変換し、この直流電力をIGBT(絶縁ゲートバリスティックトランジスタ)で構成している第2電力変換器としてのインバータ3で可変電圧・可変周波数の交流電力に変換し、誘導電動機4を可変速運転させる。整流器2の直流側とインバータ3の直流側とを結合している直流中間回路には、平滑コンデンサ5と、限流抵抗6と短絡用接触器7との並列接続でなる初期充電回路と、を備えている。この初期充電回路は、当該VVVFインバータ装置の始動時に平滑コンデンサ5へ過大な充電電流が突入するのを抑制する。
なお、商用交流電源1からの交流電力をVVVFインバータ装置へ入力させるための三相主回路端子R,S,Tと、誘導電動機4へ可変電圧・可変周波数の交流電力を出力するための三相主回路端子U,V,Wは、通常は壁掛型装置の下側部分に集中して設置することが多い。更に、直流中間回路に接続しているP1,N1なる主回路端子を、前述の主回路端子と同様に壁掛型装置の下側部分に設置する。この主回路端子P1とN1との間にスイッチと抵抗器との直列回路を接続すれば、誘導電動機4は発電制動によりその速度を素早く低下させることができる。
なお、商用交流電源1からの交流電力をVVVFインバータ装置へ入力させるための三相主回路端子R,S,Tと、誘導電動機4へ可変電圧・可変周波数の交流電力を出力するための三相主回路端子U,V,Wは、通常は壁掛型装置の下側部分に集中して設置することが多い。更に、直流中間回路に接続しているP1,N1なる主回路端子を、前述の主回路端子と同様に壁掛型装置の下側部分に設置する。この主回路端子P1とN1との間にスイッチと抵抗器との直列回路を接続すれば、誘導電動機4は発電制動によりその速度を素早く低下させることができる。
図9は従来の主回路端子の構成を示した構造図である。外部電線との接続を容易にするために、前述したように、これらの主回路端子は壁掛型装置の下側部分に纏めて設置するが、この主回路端子には市販の端子ブロックを使用したい。しかし、通電電流が大きくなると導体バー寸法や電線端末に装着する圧着端子の寸法に適合した端子ブロックを選定するのは困難になる。そこで図9に図示の主回路端子構造が採用されている。
図9において、インバータ装置を収納している箱体21に絶縁台固定ねじ24を使って絶縁台19を取付け、装置内部から引き出されて来る導体バー20を導体固定ねじ23により絶縁台19に固定する。また、外線端子ボルト22,外線端子ナット25,外線端子座金26,外線端子ばね座金27を使って、図示していない外線端子を導体バー20の先端に取り付ける。
図9において、インバータ装置を収納している箱体21に絶縁台固定ねじ24を使って絶縁台19を取付け、装置内部から引き出されて来る導体バー20を導体固定ねじ23により絶縁台19に固定する。また、外線端子ボルト22,外線端子ナット25,外線端子座金26,外線端子ばね座金27を使って、図示していない外線端子を導体バー20の先端に取り付ける。
一般のVVVFインバータ装置の大多数の主回路は図8に図示の構成であるから、短納期で且つ低価格で供給できるように、これを標準品として多数台を一括して製作することが多い。ところが誘導電動機4で駆動する機械の特性や、その運転状況によっては、図8に図示の主回路構成では使用できないこともある。この場合は、特殊な要求を満足させるために別途の装置を設計・製作しなければならないので、納期が長くなり、価格も上昇してしまう不都合を生じる。この特殊な要求の大部分は、商用交流電源1から交流電力を受電する代わりに、別途に用意した直流電源から受電する場合である。例えば誘導電動機4を個別のVVVFインバータ装置と組み合わせて運転する場合に、これの多数組へ共通の直流電源から電力を供給することがある。このようにすると、制動運転中の電動機が回生するエネルギーを、他の電動機の力行運転に利用することができるし、減速運転中の電動機が発生するエネルギーを、前述した別途の直流電源を介して電源側へ回生させることもできるので、省エネルギー効果が得られる。
図10は交流電力を入力するVVVFインバータ装置の従来の主回路端子部の構成を示した構造図であって、符号16は3つ(R,S,T各相)の交流電源用主回路端子とその導体であり、符号19はこれらを支える絶縁台,符号2は整流器である。
図11は直流電力を入力するVVVFインバータ装置の従来の主回路端子部の構成を示した構造図であって、3つの交流電源用主回路端子16とこれらを支持する3つの絶縁台19と整流器2とを取り去り、その代わりにP2なる記号を付した正極側直流端子18を、絶縁台19と共に新たに設置する。この正極側直流端子18(記号P2)は、前述した初期充電回路(図8に図示の限流抵抗6と短絡用接触器7)よりも電源側の位置に設ける端子である。直流中間回路には既にN1なる負極側端子(図8参照)が設けられているから、別途の直流電源をこのN1とP2との間に接続すれば、前述した初期充電回路を介して平滑コンデンサ5を充電することができる。しかしながら、交流電源を接続する構成の図10と、直流電源を接続する構成の図11とを比較しても明らかなように、主回路端子部は大改造しなければならないから、この改造に要する手間と時間は大きく、無視することはできない。
図11は直流電力を入力するVVVFインバータ装置の従来の主回路端子部の構成を示した構造図であって、3つの交流電源用主回路端子16とこれらを支持する3つの絶縁台19と整流器2とを取り去り、その代わりにP2なる記号を付した正極側直流端子18を、絶縁台19と共に新たに設置する。この正極側直流端子18(記号P2)は、前述した初期充電回路(図8に図示の限流抵抗6と短絡用接触器7)よりも電源側の位置に設ける端子である。直流中間回路には既にN1なる負極側端子(図8参照)が設けられているから、別途の直流電源をこのN1とP2との間に接続すれば、前述した初期充電回路を介して平滑コンデンサ5を充電することができる。しかしながら、交流電源を接続する構成の図10と、直流電源を接続する構成の図11とを比較しても明らかなように、主回路端子部は大改造しなければならないから、この改造に要する手間と時間は大きく、無視することはできない。
図12は図9で既述の従来の主回路端子の構成を正面から見た正面図である。この図12で明らかなように、各主回路端子間には、回路電圧に対応した絶縁距離Dを確保しなければならないが、導体バー20の先端に外線端子ボルト22を使って外線端子を取り付ける際に、外線端子が回転すると相間短絡の恐れがあることから、この絶縁距離Dを規定値よりも大きくしなければならない。これは当該VVVFインバータ装置の外形寸法を必要以上に大きくする不具合を生じる。そこで各主回路端子の間には図示していない隔壁を立てて絶縁距離Dの縮小を図るのであるが、隔壁を立てたり固定したりするのに多大の手間がかかる不都合を生じてしまう。また、主回路端子数が増える場合(例えば三相インバータを六相インバータにしたい場合は、電源側主回路端子数は3から6に増える)には、装置の外形寸法はますます拡大してしまう。
更に絶縁台19には、導体バー固定ねじと絶縁台固定ねじをねじ込むための金属製インサートが、当該絶縁台19に挿入されるので、環境についての国際基準(ISO)に基づいたリサイクルを行い難い不具合もある。金属製インサートの代わりに、ナットを取り外しが自由にできる構造ではめ込もうとすると、モールド成形用金型の構成が複雑になってしまう。
そこでこの発明の目的は、主回路端子相互間のピッチ間隔を縮小して装置外形寸法の拡大を抑制することにある。
そこでこの発明の目的は、主回路端子相互間のピッチ間隔を縮小して装置外形寸法の拡大を抑制することにある。
前記の目的を達成するために、この発明の電力変換装置の主回路端子構造は、
合成樹脂のモールド構造でなる主回路端子台の第1導体搭載面に、矩形断面導体バーの先端に外線端子接続穴とこの穴よりも内側に取付け穴を備えた第1導体を搭載して前記取付け穴により固定し、当該主回路端子台の第2導体搭載面に、前記第1導体と同じ構造の第2導体を前記第1導体に平行して搭載し固定する第2導体搭載面とを備えるが,これら両搭載面は異なる高さとし,異なる前後位置とし,且つ両導体のピッチ間隔を各導体の最大幅または各端子の最大幅よりも狭い寸法とする。
幅が取付けナットの二面幅で深さが取付けナットの厚みより大なる凹部を設け、この凹部の側面には幅が取付けナットの二面幅で高さが取付けナットの厚みの空洞を設けるが、この空洞の上側には取付けナットの二面幅より狭い幅の上部スリットを開口させ、この空洞の下側には前記上部スリット開口部に対応する部分のみを残存させてこの残存部の両側に下部スリットを開口させた導体取付け部を、前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面のそれぞれの導体に設けた取付け穴に対応する位置に設ける。形状が端子ナットに合致して深さが端子ナットの厚みよりやや大なる凹部でなる端子取付け部を、前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面のそれぞれの導体に設けた外線端子接続穴に対応する位置に設ける。
合成樹脂のモールド構造でなる主回路端子台の第1導体搭載面に、矩形断面導体バーの先端に外線端子接続穴とこの穴よりも内側に取付け穴を備えた第1導体を搭載して前記取付け穴により固定し、当該主回路端子台の第2導体搭載面に、前記第1導体と同じ構造の第2導体を前記第1導体に平行して搭載し固定する第2導体搭載面とを備えるが,これら両搭載面は異なる高さとし,異なる前後位置とし,且つ両導体のピッチ間隔を各導体の最大幅または各端子の最大幅よりも狭い寸法とする。
幅が取付けナットの二面幅で深さが取付けナットの厚みより大なる凹部を設け、この凹部の側面には幅が取付けナットの二面幅で高さが取付けナットの厚みの空洞を設けるが、この空洞の上側には取付けナットの二面幅より狭い幅の上部スリットを開口させ、この空洞の下側には前記上部スリット開口部に対応する部分のみを残存させてこの残存部の両側に下部スリットを開口させた導体取付け部を、前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面のそれぞれの導体に設けた取付け穴に対応する位置に設ける。形状が端子ナットに合致して深さが端子ナットの厚みよりやや大なる凹部でなる端子取付け部を、前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面のそれぞれの導体に設けた外線端子接続穴に対応する位置に設ける。
前記主回路端子台には、前記第1導体搭載面または第2導体搭載面のいずれか一方の搭載面の両側には、その立ち上がり部に導体の幅に対応した凹みを有する隔壁を設ける。
この発明によれば、各主回路端子相互間のピッチ間隔を従来よりも大幅に縮小しているので、電力変換装置の外形寸法を小型化できる効果が得られるし、主回路端子数を増やしたい要求に対しても、装置の外形寸法を増大させずに済む効果も得られる。更に、外線端子の接続作業や、導体を主回路端子台に固定する作業を、一本のスパナで行うことができるので、作業効率が向上する効果も得られる。更に、絶縁台などを取り付ける際に、当該絶縁台に挿入するインサートを使用しないので、リサイクルが容易になり、環境に配慮した装置にすることができる効果も得られる。
図1は交流電力を入力する場合の本発明の第1実施例を表した構造図であって、この図1ではS相が特定相である。図1において、R相導体31とT相導体33は整流器2に接続され、S相導体32はS相接続導体34を介して整流器2に接続されている。整流器2の正極側直流出力は正極側直流出力導体35と短絡用接触器7とを経て直流中間回路へ出力するように回路が構成されている。
図2は直流電力を入力する場合の本発明の第1実施例を表した構造図であって、交流電力を入力していた図1の構成から、入力電力が直流電力に切り替わった場合の構造を表している。直流電力を入力する場合は、特定相であるS相に属するS相接続導体34の向きを逆にすることで、正極側直流出力導体35にこのS相接続導体34が接触状態になる。よってこの両者をねじ等で結合すれば、S相導体32に入力した直流電源の正極側は、そのまま短絡用接触器7を経て直流中間回路へ出力することになる。なお、図2ではR相導体31とT相導体33は不要であるから取り除いた状態を図示しているが、除去しなくても機能的な不都合は無い。
図2は直流電力を入力する場合の本発明の第1実施例を表した構造図であって、交流電力を入力していた図1の構成から、入力電力が直流電力に切り替わった場合の構造を表している。直流電力を入力する場合は、特定相であるS相に属するS相接続導体34の向きを逆にすることで、正極側直流出力導体35にこのS相接続導体34が接触状態になる。よってこの両者をねじ等で結合すれば、S相導体32に入力した直流電源の正極側は、そのまま短絡用接触器7を経て直流中間回路へ出力することになる。なお、図2ではR相導体31とT相導体33は不要であるから取り除いた状態を図示しているが、除去しなくても機能的な不都合は無い。
図3は本発明の第2実施例である特定相接続導体の構造を表した構造図である。特定相接続導体としてのS相接続導体34は、底辺部36と直立部37とでなるL形導体の上部に上端部38が付属した構造であって、底辺部36には接続穴36Aが開口し、直立部37には正極側直流出力導体35との接続のための正極側導体接続穴37Aが開口し、上端部38にはS相導体32を接続するための接続穴38Aが開口しているが、上端部38の形状は自由である。
図4は入力が交流電力の場合と直流電力の場合とで特定相接続導体の切替え状態を表した説明図であって、左側の図4(A)は交流電力を入力する場合、右側の図4(B)は直流電力を入力する場合を表している。左側の図4(A)において、S相接続導体34の底辺部36に設けた接続穴36Aの中心と直立部37との間隔はdであり、接続穴36Aの中心と正極側直流出力導体35との間隔もdとなるようにS相接続導体34と正極側直流出力導体35とを配置している。このときS相接続導体34へ入力してくるS相交流電力は、S相接続導体34→S相正極側ダイオード(図示せず)→正極側直流出力導体35の経路で短絡用接触器7(図示せず)へ流れる。
図4は入力が交流電力の場合と直流電力の場合とで特定相接続導体の切替え状態を表した説明図であって、左側の図4(A)は交流電力を入力する場合、右側の図4(B)は直流電力を入力する場合を表している。左側の図4(A)において、S相接続導体34の底辺部36に設けた接続穴36Aの中心と直立部37との間隔はdであり、接続穴36Aの中心と正極側直流出力導体35との間隔もdとなるようにS相接続導体34と正極側直流出力導体35とを配置している。このときS相接続導体34へ入力してくるS相交流電力は、S相接続導体34→S相正極側ダイオード(図示せず)→正極側直流出力導体35の経路で短絡用接触器7(図示せず)へ流れる。
直流電力が入力する場合は右側の図4(B)に図示のように、S相接続導体34の向きを逆にしているので、S相接続導体34は正極側直流出力導体35に接触する。よってS相接続導体34へ入力してくる直流電力の正極側は、S相接続導体34→正極側直流出力導体35の経路で、図示していない短絡用接触器7へ流れる。
図5は直流電源を入力した場合に特定相接続導体で主回路接続が変更されることを表した主回路接続図であって、S相接続導体34により整流器2がバイパスされている。
従来の電力変換装置の主回路端子部は、電力変換装置の使用方法に対応して端子部を改造するのに多大の手間と時間が必要になる不都合もあるが、本発明では、標準的な交流入力の電力変換装置を直流入力で使用する際の改造の手間と時間を大幅に削減することができるので、非標準の直流入力でも、納期や価格を従来よりも低減できる。
図5は直流電源を入力した場合に特定相接続導体で主回路接続が変更されることを表した主回路接続図であって、S相接続導体34により整流器2がバイパスされている。
従来の電力変換装置の主回路端子部は、電力変換装置の使用方法に対応して端子部を改造するのに多大の手間と時間が必要になる不都合もあるが、本発明では、標準的な交流入力の電力変換装置を直流入力で使用する際の改造の手間と時間を大幅に削減することができるので、非標準の直流入力でも、納期や価格を従来よりも低減できる。
図6は本発明の第3実施例を表した構造図であって、合成樹脂でモールドした主回路端子台であって、2つの導体,すなわち第1導体40と第2導体50をそれぞれ第1導体搭載面43と第2導体搭載面53に別個に搭載する構成である。ここで第1導体40と第2導体50にはそれぞれ外線端子を接続するための外線端子接続穴41,51と、これら各導体を搭載面に固定するための取付け穴42,52が設けられている。また第1導体搭載面43と第2導体搭載面53には、搭載した各導体に開口している外線端子接続穴41,51に対応する位置に端子取付け凹部44,54が、取付け穴42,52に対応する位置には導体取付け部45,55が設けられている。
前述したように、インバータ装置から端子部へ引き出される導体の大きさは、主回路の通電電流に対応した断面積を必要とするし、これに接続する外線と外線端子も所定の大きさが必要になるから、各端子相互間のピッチ寸法は、導体または外線端子の最大幅に絶縁距離を加算した値となり、端子部が占める大きさが装置の外形寸法を決定してしまうことが多い。本発明では各端子相互間のピッチ寸法を縮小することで端子部寸法を縮小するものである。
前述したように、インバータ装置から端子部へ引き出される導体の大きさは、主回路の通電電流に対応した断面積を必要とするし、これに接続する外線と外線端子も所定の大きさが必要になるから、各端子相互間のピッチ寸法は、導体または外線端子の最大幅に絶縁距離を加算した値となり、端子部が占める大きさが装置の外形寸法を決定してしまうことが多い。本発明では各端子相互間のピッチ寸法を縮小することで端子部寸法を縮小するものである。
図6に図示のように、当該主回路端子台の取付け面から第1導体搭載面43までの高さと第2導体搭載面53までの高さとは同じでは無い。また両搭載面の前後位置も揃えていない。このようにすることで、第1導体40と第2導体50のピッチ間隔を大幅に縮小しても、両者間には十分な絶縁距離を確保できる。しかしながらインバータ装置には多数の主回路端子が必要であるため、図6に図示の主回路端子台の複数を並べることになる。このとき隣り合った外線端子が接触するのを防ぐために、第1導体搭載面43の両側に絶縁用の隔壁61,62を設けて、不用意に相間短絡が生じるのを予防する。しかし前述したように各導体間のピッチ間隔が第1導体40の幅よりも小さければ、第1導体40を第1導体搭載面43に取り付けることはできない。そこでこのような不具合が生じないようにするために、隔壁61,62の立ち上がり部分には第1導体40を通過させるための凹み部63,64を設けている。
第1導体40と図示していない外線端子とは、従来は両手に持った別個のスパナで端子ボルト46と端子ナット47を回して締め付けていたが、本発明では第1導体搭載面43に設けた端子取付け凹部44に端子ナット47をはめ込めば、端子ボルト46を片手で締め付けることができるので、外線接続作業が容易に行える。
図7は本発明の第4実施例を表した構造図であって、導体搭載面に設けた導体取付け部の詳細を表しており、図7(A)は取付けナットを凹部にはめ込んだ状態、図7(B)は取付けナットを空洞部へスライドさせた状態、図7(C)は導体取付け部の側断面をそれぞれが表している。すなわち取付けナット49を凹部にはめ込んでから空洞部へスライドさせることにより、当該取付けナット49は回転しないので、取付けねじ48で第1導体40を第1導体搭載面43に固定することが簡単に実施できる。なお、図7(C)の側断面図で明らかなように、空洞部の下側は開口しているので、主回路端子台の成形は上下2分割の金型で良いから、金型を複雑にしない利点を有する。
図7は本発明の第4実施例を表した構造図であって、導体搭載面に設けた導体取付け部の詳細を表しており、図7(A)は取付けナットを凹部にはめ込んだ状態、図7(B)は取付けナットを空洞部へスライドさせた状態、図7(C)は導体取付け部の側断面をそれぞれが表している。すなわち取付けナット49を凹部にはめ込んでから空洞部へスライドさせることにより、当該取付けナット49は回転しないので、取付けねじ48で第1導体40を第1導体搭載面43に固定することが簡単に実施できる。なお、図7(C)の側断面図で明らかなように、空洞部の下側は開口しているので、主回路端子台の成形は上下2分割の金型で良いから、金型を複雑にしない利点を有する。
1 商用交流電源
2 第1電力変換器としての整流器
3 第2電力変換器としてのインバータ
4 誘導電動機
6 限流抵抗
7 短絡用接触器
16 交流電源用主回路端子
18 正極側直流端子
19 絶縁台
20 導体バー
21 箱体
22 外線端子ボルト
23 導体固定ねじ
24 絶縁台固定ねじ
31 R相導体
32 S相導体
33 T相導体
34 S相接続導体
35 正極側直流出力導体
36 S相接続導体の底辺部
36A S相接続導体の接続穴
37 S相接続導体の直立部
37A S相接続導体の正極側導体接続穴
38 S相接続導体の上端部
40 第1導体
41,51 外線端子接続穴
42,52 取付け穴
43 第1導体搭載面
44,54 端子取付け凹部
45,55 導体取付け部
46,56 端子ボルト
47,57 端子ナット
48,58 取付けねじ
49,59 取付けナット
50 第2導体
53 第2導体搭載面
61,62 隔壁
63,64 凹み部
2 第1電力変換器としての整流器
3 第2電力変換器としてのインバータ
4 誘導電動機
6 限流抵抗
7 短絡用接触器
16 交流電源用主回路端子
18 正極側直流端子
19 絶縁台
20 導体バー
21 箱体
22 外線端子ボルト
23 導体固定ねじ
24 絶縁台固定ねじ
31 R相導体
32 S相導体
33 T相導体
34 S相接続導体
35 正極側直流出力導体
36 S相接続導体の底辺部
36A S相接続導体の接続穴
37 S相接続導体の直立部
37A S相接続導体の正極側導体接続穴
38 S相接続導体の上端部
40 第1導体
41,51 外線端子接続穴
42,52 取付け穴
43 第1導体搭載面
44,54 端子取付け凹部
45,55 導体取付け部
46,56 端子ボルト
47,57 端子ナット
48,58 取付けねじ
49,59 取付けナット
50 第2導体
53 第2導体搭載面
61,62 隔壁
63,64 凹み部
Claims (3)
- 電力変換装置の主回路電流を通流させる矩形断面導体バーの先端に外線端子接続用の穴を開口し,この外線端子接続穴よりも内側に取付け穴を開口した第1導体と、
前記第1導体と同様に外線端子接続穴と取付け穴を備えてなる第2導体と、
合成樹脂のモールド構造でなり,前記第1導体を搭載して前記取付け穴により固定する第1導体搭載面と,前記第2導体を前記第1導体に平行な状態で搭載して固定する第2導体搭載面とを備えるが,これら両搭載面は異なる高さとし,異なる前後位置とし,且つ両導体のピッチ間隔を各導体の最大幅または各端子の最大幅よりも狭い寸法にしている主回路端子台と、
を備えることを特徴とする電力変換装置の主回路端子構造。 - 前記主回路端子台には、
幅が取付けナットの二面幅で深さが取付けナットの厚みより大なる凹部の側面に幅が取付けナットの二面幅で高さが取付けナットの厚みの空洞を設け、この空洞の上側には取付けナットの二面幅より狭い幅の上部スリットを開口させ、この空洞の下側には前記上部スリット開口部に対応する部分のみを残存させてこの残存部の両側に下部スリットを開口させた導体取付け部を、前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面の、前記第1導体と第2導体に設けた取付け穴に対応する位置に設け、
形状が端子ナットに合致して深さが端子ナットの厚みよりやや大なる凹部でなる端子取付け部を前記主回路端子台の第1導体搭載面と第2導体搭載面の、前記第1導体と第2導体に設けた外線端子接続穴に対応する位置に設けることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置の主回路端子構造。 - 前記主回路端子台には、
前記第1導体搭載面または第2導体搭載面のいずれか一方の搭載面の両側には、その立ち上がり部に導体の幅に対応した凹みを有する隔壁を設けることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置の主回路端子構造。
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