JP2006015979A - ステアリングコラムの支持構造 - Google Patents

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謙二 今村
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Abstract

【課題】コラム側ブラケットの車体側ブラケットに対する移動離脱荷重を運転者がステアリングコラムに衝突する二次衝突時の衝突エネルギー吸収に有効に利用する。
【解決手段】コラム側ブラケット31は、車体側ブラケット32に対して締結手段(ボルト35,ナット36)により定位置にて車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されていて、定位置から車両前方に向けて設定値以上に移動することで、車体側ブラケット32に対する連結支持が解除されて、ステアリングコラム20が車両前方に向けて移動離脱する。前記締結手段による締結力は締結力変更装置40の作動により変更可能であり、車両の衝突を検知する衝突検知手段からの信号と運転者の運転状態を検知する運転状態検知手段からの信号に応じて電気制御装置が締結力変更装置40の作動を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両においてステアリングコラムが車両前方に向けて移動離脱可能に支持されるように構成したステアリングコラムの支持構造に関する。
ステアリングコラムの支持構造の一つとして、ステアリングコラム側に組付けられるコラム側部材が、車体の一部に組付けられる車体側部材に対して、連結機構を介して車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−81586号公報
上記した特許文献1に記載されているステアリングコラムの支持構造では、連結機構が、前記コラム側部材と前記車体側部材を連結可能なシェアピンと、このシェアピンを車両の衝突時に引き抜いて破断(剪断)可能な駆動装置を備えている。
ところで、上記した特許文献1に記載されているステアリングコラムの支持構造では、衝突時における運転者の運転状態(シートベルトの装着有無や、シートポジション等)に拘らず、車両の衝突時には、常に、シェアピンが駆動装置により引き抜かれるため、前記コラム側部材の前記車体側部材に対する移動離脱荷重は、小さなものとされる。したがって、この移動離脱荷重は、運転者がステアリングコラムに衝突する二次衝突時のエネルギー吸収に有効に利用することができない。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、ステアリングコラム側に組付けられるコラム側部材が、車体の一部に組付けられる車体側部材に対して、連結機構を介して車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されているステアリングコラムの支持構造において、前記連結機構は、車両の衝突を検知する衝突検知手段と、運転者の運転状態を検知する運転状態検知手段を備えるとともに、前記衝突検知手段により車両の衝突が検知されたとき前記運転状態検知手段によって検出される運転者の運転状態に応じて前記コラム側部材の前記車体側部材に対する移動離脱荷重を可変とする荷重可変手段を備えていることに特徴がある。
このステアリングコラムの支持構造では、連結機構が備える荷重可変手段により、衝突時における運転者の運転状態(シートベルトの装着有無や、シートポジション等)に応じて前記コラム側部材の前記車体側部材に対する移動離脱荷重を変更することが可能である。このため、ステアリングコラムに作用する二次衝突時の衝突エネルギーが大きい場合(例えば、シートポジションから予測される運転者の体格が大きくて、同運転者がシートベルトを装着していないような場合)に、前記移動離脱荷重を大きくすることや、ステアリングコラムに作用する二次衝突時の衝突エネルギーが小さい場合(例えば、シートポジションから予測される運転者の体格が大きくて、同運転者がシートベルトを装着しているような場合、またはシートベルトの着用有無に拘らずシートポジションから予測される運転者の体格が小さい場合)に、前記移動離脱荷重を小さくすることが可能である。したがって、本発明では、前記移動離脱荷重を二次衝突時の衝突エネルギー吸収に有効に利用することが可能である。
本発明の実施に際して、前記連結機構は、前記コラム側部材と前記車体側部材を離脱可能に締結する締結手段と、この締結手段による締結力を変更可能な締結力変更装置を備えていて、この締結力変更装置が前記荷重可変手段として機能するように構成することも可能である。
このステアリングコラムの支持構造では、例えば、締結手段による初期の締結力を大きな設定値に設定しておいて、車両の衝突時には締結力変更装置の作動により締結手段による締結力を変更して小さくすることが可能である。したがって、通常時には、締結手段による締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重を大きな設定値として、ステアリングコラムを強固に保持することが可能であり、ステアリングコラムの振動・ガタを的確に防止することが可能である。また、車両の衝突時には、締結手段による締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重を運転者の運転状態に応じて小さくすることが可能であり、所定の低荷重にてコラム側部材を車体側部材に対して車両前方に向けて移動離脱させることが可能となる。
また、本発明の実施に際して、前記運転状態検知手段として運転者のシートベルト着用有無を検知するベルト着用有無検知センサを設けるとともに、このベルト着用有無検知センサによってシートベルト非着用が検知されたときには前記荷重可変手段の作動を禁止する禁止手段を設けることも可能である。
この場合には、例えば、締結手段による初期の締結力を大きな設定値に設定しておいて、運転者がシートベルトを着用している状態での車両の衝突時には、荷重可変手段(締結力変更装置)の作動により締結手段による締結力を変更して小さくすることが可能である。一方、運転者がシートベルトを着用していない状態での車両の衝突時には、禁止手段が荷重可変手段(締結力変更装置)の作動を禁止するため、締結手段による締結力は荷重可変手段(締結力変更装置)によって変更されず大きな設定値に維持される。したがって、このときには、締結手段による締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重をシートベルト着用時に比して大きくすることができて、この移動離脱荷重にて運転者の二次衝突時の衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記荷重可変手段(締結力変更装置)の車両衝突時における作動タイミングは、前記ステアリングコラム側に装着されている運転者保護エアバッグ装置のエアバッグ展開と略同時またはエアバッグ展開完了時に設定されていることも可能である。この場合には、エアバッグ展開によりステアリングコラムが車両前方に移動することを抑制して、ステアリングコラムの車両前方への移動量が減少することを抑制することが可能である。したがって、この発明は、ステアリングコラムの車両前方への移動によって運転者の二次衝突時の衝突エネルギーを吸収する衝撃エネルギー吸収機構を備えた車両に好適に実施することが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記連結機構は、前記コラム側部材と前記車体側部材に対して移動可能で前記コラム側部材と前記車体側部材を連結している状態ではこれらの相対移動によって破断可能な連結体と、この連結体を前記コラム側部材と前記車体側部材に対して移動させる移動装置を備えていて、この移動装置が前記荷重可変手段として機能するように構成されていることも可能である。
この場合には、連結機構が備える荷重可変手段(移動装置)により、衝突時における運転者の運転状態(シートベルトの装着有無や、シートポジション等)に応じて連結体をコラム側部材と車体側部材に対して移動させることが可能であり、コラム側部材の車体側部材に対する移動離脱荷重を変更することが可能である。
このため、ステアリングコラムに作用する二次衝突時の衝突エネルギーが大きい場合(例えば、シートポジションから予測される運転者の体格が大きくて、同運転者がシートベルトを装着していないような場合)に、前記移動離脱荷重を大きくすることや、ステアリングコラムに作用する二次衝突時の衝突エネルギーが小さい場合(例えば、シートポジションから予測される運転者の体格が大きくて、同運転者がシートベルトを装着しているような場合、またはシートベルトの着用有無に拘らずシートポジションから予測される運転者の体格が小さい場合)に、前記移動離脱荷重を小さくすることが可能である。したがって、この場合には、前記移動離脱荷重を二次衝突時の衝突エネルギー吸収に有効に利用することが可能である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1および図2は本発明によるステアリングコラムの支持構造の第1実施形態を示していて、この第1実施形態においては、ステアリングシャフト10を回転自在に支持するステアリングコラム20をチルトアンドテレスコピック可能に支持するコラム側ブラケット31が、車体の一部に組付けられる車体側ブラケット32にアッパプレート33、カラー34、ボルト35およびナット36を用いて、定位置にて車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されている。
ステアリングシャフト10は、軸方向にて伸縮可能かつトルク伝達可能なアッパシャフト11とロアシャフト12を備える構成とされ、ステアリングコラム20は軸方向にて伸縮可能なアウターチューブ21とインナーチューブ22を備える構成とされていて、アッパシャフト11の上端にはエアバッグ装置Aを装備したステアリングホイール13が一体的に組付けられている。
エアバッグ装置Aは、ステアリングホイール13に折り畳んで収納されたエアバッグ本体(図示省略)と、このエアバッグ本体にガスを供給可能でその作動タイミング(ガス供給タイミング)を電気制御装置ECUによって制御されるインフレータ(図示省略)を備えていて、車両の衝突時に、運転者Hとステアリングホイール13間にて膨張展開したエアバッグ本体が運転者Hを受け止めることにより、運転者Hの二次衝突時の衝突エネルギーを吸収するようになっている。
コラム側ブラケット31は、その上端に水平方向に延びる左右一対のアーム部31aを有する部材であり、各アーム部31aにて車体側ブラケット32に車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されている。また、コラム側ブラケット31は、各アーム部31aに車両後方に向けて開口する取付孔31bを有していて、この取付孔31bに対応してボルト35の軸部35a、カラー34の筒部34aおよびアッパプレート33の筒部33aが組付けられている。この構成により、コラム側ブラケット31は、定位置から車両前方に向けて設定値以上に移動することで、ボルト35の軸部35a、カラー34の筒部34aおよびアッパプレート33の筒部33aに対する連結支持が解除されて、ステアリングコラム20が車両前方に向けて移動離脱可能である。
車体側ブラケット32は、コラム側ブラケット31の取付孔31bに対応するボルト挿通孔32aを有する部材であり、このボルト挿通孔32aをボルト35の軸部35aが貫通するようにしてボルト35が車体側ブラケット32に組付けられている。また、車体側ブラケット32には、ボルト35とナット36からなる締結手段による締結力を変更可能な締結力変更装置40が組付けられている。
アッパプレート33は、コラム側ブラケット31と車体側ブラケット32間に組付けられていて、コラム側ブラケット31の取付孔31bに嵌合する筒部33aと、この筒部33aの上端から径外方に所定量延びる環状プレート部33bと、この環状プレート部33bの外周縁部から上方に所定量突出する環状突起33cを有しており、環状プレート部33bの下面にてコラム側ブラケット31の上面に係合し、環状突起33cの上面にて車体側ブラケット32の下面に係合している。
カラー34は、アッパプレート33の筒部33aに嵌合されて貫通する筒部34aと、この筒部34aの下端から径外方に所定量延びる環状フランジ部34bを有していて、環状フランジ部34bの上面にてコラム側ブラケット31の下面に係合している。ボルト35は、その軸部35aの上端に形成した頭部35bにて車体側ブラケット32に溶接により固着されている。ナット36は、カラー34を貫通するボルト35のねじ部35cに設定トルクにて螺着されていて、ボルト35の頭部35b間にあるカラー34、コラム側ブラケット31、アッパプレート33および車体側ブラケット32を所定の締結力にて締め付けている。
これにより、上記した締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重がステアリングコラム20を強固に保持し得る程度に大きくされていて、車両走行時におけるステアリングコラム20の振動・ガタを的確に防止することが可能である。上記した車両前方への移動離脱荷重は、コラム側ブラケット31の車体側ブラケット32に対する車両前方への移動離脱荷重であり、アッパプレート33における環状プレート部33bの下面とコラム側ブラケット31の上面との係合部にて得られる係合摩擦と、カラー34における環状フランジ部34bの上面とコラム側ブラケット31の下面との係合部にて得られる係合摩擦によって得られている。
締結力変更装置40は、車両の衝突時に、ボルト35の頭部35bを介して車体側ブラケット32を、図3に示したように、部分的に弾性変形または塑性変形させることにより、ボルト35とナット36からなる締結手段による上記した締結力を変更低減させるものであって、車体側ブラケット32の上面に組付けたシリンダ41とピストン42とガス発生器43を備えている。
シリンダ41は、複数のねじ44を用いて車体側ブラケット32の上面に固着されていて、ピストン42が下動可能に組付けられるとともに、ガス発生器43が移動不能に組付けられている。ピストン42は、シリンダ41内にてガス発生器43間に圧力室Rを形成していて、下端に突起42aを有しており、圧力室R内のガス圧により下方に押動されたとき、突起42aにてボルト35の頭部35bを介して車体側ブラケット32を部分的に変形させることが可能である。ガス発生器43は、作動によってガスを発生して圧力室R内のガス圧を瞬時に高めるものであり、その作動タイミングは電気制御装置ECUによって制御されるように構成されている。
電気制御装置ECUは、図1にて示したように、車両の衝突を例えば車体の変形によって検知する衝突検知センサS1と、運転者Hのシートベルト着用有無を例えばシートベルト装置50のシートベルト51に組付けたタングプレート52がバックル53に装着されているか否かによって検知するベルト着用有無検知センサS2に電気的に接続されるとともに、エアバッグ装置Aのインフレータおよび締結力変更装置40のガス発生器43に電気的に接続されている。
また、電気制御装置ECUは、CPU、ROM、RAM、インターフェース、タイマ等を有するマイクロコンピュータを備えていて、衝突検知センサS1とベルト着用有無検知センサS2からの検出信号に応答して、電気制御装置ECUのCPUが図4のフローチャートに対応した制御プログラムを微少時間毎に実行して、エアバッグ装置Aのインフレータおよび締結力変更装置40のガス発生器43の各作動を制御する。
上記のように構成したこの第1実施形態においては、通常時、衝突検知センサS1が車両の衝突を検出しないため、図4に示したフローチャートのステップ101が実行されるとき、「No」と判定されて制御プログラムの実行が終了する。このため、このときには、エアバッグ装置Aのインフレータおよび締結力変更装置40のガス発生器43が作動しない。したがって、ボルト35とナット36からなる締結手段による締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重が大きい設定値に維持されて、ステアリングコラム20を強固に保持することが可能であり、ステアリングコラム20の振動・ガタを的確に防止することが可能である。
また、運転者Hがシートベルト51を着用している状態での車両の衝突時、衝突検知センサS1が車両の衝突を検出するとともに、ベルト着用有無検知センサS2がベルト着用有を検出するため、図4に示したフローチャートのステップ101が実行されるとき、「Yes」と判定されて、ステップ102が実行され、また、ステップ102に連続してステップ103が実行されるとき、「Yes」と判定されて、ステップ104が実行されて制御プログラムの実行が終了する。このため、このときには、ステップ102の実行によりエアバッグ装置Aのインフレータが作動し、ステップ104の実行により締結力変更装置40のガス発生器43が作動する。
したがって、このときには、エアバッグ装置Aにおけるインフレータの作動により、運転者Hとステアリングホイール13間にてエアバッグ装置Aのエアバッグ本体が膨張展開して運転者Hを受け止めることにより、運転者Hの二次衝突時の衝突エネルギーが吸収される。また、このときには、締結力変更装置40におけるガス発生器43の作動により、締結力変更装置40のピストン42が下動して突起42aにてボルト35の頭部35bを介して車体側ブラケット32を部分的に変形させる。このため、ボルト35とナット36からなる締結手段による締結力に応じて定まる保持力および車両前方への移動離脱荷重を小さくすることができて、所定の低荷重にてコラム側ブラケット31を車体側ブラケット32に対して車両前方に向けて移動離脱させることが可能となる。
また、運転者Hがシートベルト51を着用していない状態での車両の衝突時、衝突検知センサS1が車両の衝突を検出するものの、ベルト着用有無検知センサS2がベルト着用有を検出しないため、図4に示したフローチャートのステップ101が実行されるとき、「Yes」と判定されて、ステップ102が実行されるものの、ステップ102に連続してステップ103が実行されるとき、「No」と判定されて制御プログラムの実行が終了する。このため、このときには、ステップ102の実行によりエアバッグ装置Aのインフレータが作動するものの、ステップ104の実行が禁止されて、締結力変更装置40におけるガス発生器43の作動が禁止される。
したがって、このときには、エアバッグ装置Aにおけるインフレータの作動により、運転者Hとステアリングホイール13間にてエアバッグ装置Aのエアバッグ本体が膨張展開して運転者Hを受け止めることにより、運転者Hの二次衝突時の衝突エネルギーが吸収されるものの、締結力変更装置40におけるガス発生器43の作動が禁止されるため、ボルト35とナット36からなる締結手段による締結力は締結力変更装置40によって変更されず大きい状態に維持される。したがって、このときには、ボルト35とナット36からなる締結手段による締結力に応じて定まる車両前方への移動離脱荷重をシートベルト着用時に比して大きくすることができて、この移動離脱荷重にて運転者Hの二次衝突時の衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能である。
また、上記第1実施形態においては、締結力変更装置40におけるガス発生器43の車両衝突時における作動タイミング(図4のステップ104の実行)がエアバッグ装置Aにおけるインフレータの作動タイミング(図4のステップ102の実行)すなわちエアバッグ本体の膨張展開開始と略同時に設定されているため、エアバッグ本体の膨張展開によりステアリングコラム20が車両前方に移動することを抑制して、ステアリングコラム20の車両前方への移動量が減少することを抑制することが可能である。したがって、この実施形態は、ステアリングコラム20の車両前方への移動によって運転者Hの二次衝突時の衝突エネルギーを吸収する衝撃エネルギー吸収機構を備えた車両に好適に実施することが可能である。
上記した第1実施形態においては、締結力変更装置40におけるガス発生器43の車両衝突時における作動タイミングをエアバッグ装置Aにおけるインフレータの作動タイミングと略同時に設定して実施したが、ガス発生器43の作動タイミングをインフレータの作動タイミングより僅かに遅らせて、エアバッグ装置Aのエアバッグ本体が膨張展開を完了したときに設定して実施することも可能である。
また、上記した第1実施形態においては、車体側ブラケット32に固着したボルト35と、このボルト35に螺着されるナット36によって締結手段を構成して実施したが、車体側ブラケットに固着したナットと、このナットに螺着されるボルトによって締結手段を構成して実施することも可能である。
また、上記した第1実施形態においては、運転者Hの運転状態を検知する運転状態検知手段として、運転者Hのシートベルト着用有無を検知するベルト着用有無検知センサS2を採用して実施したが、運転状態検知手段として、例えば、図1に仮想線にて示したシートポジションセンサS3を採用すること、または同シートポジションセンサS3を追加採用して実施することも可能である。
シートポジションセンサS3では、運転者Hの着座位置(シートポジション)から運転者Hの体格の大小を予測することが可能であり、このシートポジションセンサS3からの信号に基づいて、上記した第1実施形態と同様に移動離脱荷重を変更すること、或いはシートベルトの着用有無に拘らずシートポジションから予測される運転者Hの体格が小さい場合に、前記移動離脱荷重を小さくすることが可能である。
図5〜図7は本発明によるステアリングコラムの支持構造の第2実施形態を示していて、この第2実施形態においては、上記第1実施形態のコラム側ブラケット31と同様に、ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムをチルトアンドテレスコピック可能に支持するコラム側ブラケット131が、車体の一部に組付けられる車体側ブラケット132にカプセル133、ボルト135およびナット136を用いて、定位置にて車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されている。
カプセル133は、コラム側ブラケット131に樹脂ピン137とワイヤ138を介して連結されていて、かかる状態にてボルト135とナット136を用いて車体側ブラケット132に組付けられており、組付けられた状態では車体側部材となっている。樹脂ピン137は、コラム側ブラケット131とカプセル133に設けた取付孔に対して中空状に射出成形されていて、コラム側ブラケット131とカプセル133を連結している。
ワイヤ138は、中空状の樹脂ピン137に引き抜き可能に嵌合されていて、コラム側ブラケット131とカプセル133に対して移動可能であり、図6および図7に示した移動装置140の作動によって樹脂ピン137から引き抜かれるように構成されている。また、ワイヤ138は、図5に示したように、樹脂ピン137を介してコラム側ブラケット131とカプセル133を連結している状態では、コラム側ブラケット131とカプセル133の相対移動、具体的には、コラム側ブラケット131のカプセル133に対する車両前方への移動離脱によって、樹脂ピン137とともに破断(剪断)可能である。
移動装置140は、車両の衝突時に運転者の運転状態(具体的には、シートベルトの着用有無)に応じて作動して、その作動時にワイヤ138を引っ張って樹脂ピン137から引き抜くものであり、アーム141、スリーブ142、錘143およびストッパロッド144を備えている。
アーム141は、ホーク状に形成されていて、スリーブ142に一体的に設けられており、その中間部にはワイヤ138の球状端部138aが係止されている。スリーブ142は、図6に示した支持ピン145を介してコラム側ブラケット131に回転可能に組付けられている。錘143は、スリーブ142に一体的に設けられていて、車両の衝突時に車両前方(図6の矢印方向)に向けて移動可能であり、移動時にはスリーブ142を介してアーム141を図6の矢印方向に向けて揺動させる。
ストッパロッド144は、錘143の動きを許容・規制するものであって、コラム側ブラケット131に車両の左右方向にて移動可能に組付けられている。このストッパロッド144は、運転者がシートベルトを着用している状態では、図7の実線で示した状態(錘143の前方から退避した状態)にあって、錘143の車両前方への移動を許容し、運転者がシートベルトを着用していない状態では、図7の仮想線で示した状態(錘143の前方にあって先端をロッド受146に支持される状態)にあって、錘143の車両前方への移動を規制するように構成されている。
上記のように構成したこの第2実施形態においては、通常時、錘143に作用する車両前方への慣性力が小さくて、中空状の樹脂ピン137とワイヤ138の嵌合部での係合力が、錘143に作用する車両前方への慣性力より勝っている。このため、樹脂ピン137とワイヤ138は図5に示した状態に維持される。
また、運転者がシートベルトを着用している状態での車両の衝突時には、錘143の車両前方への移動が許容されていて、錘143に作用する車両前方への慣性力が中空状の樹脂ピン137とワイヤ138の嵌合部での係合力より大きくなる。このため、このときには、錘143が車両前方へ移動し、これに伴ってワイヤ138が中空状の樹脂ピン137から引き抜かれる。また、このときには、上記第1実施形態と同様に、ステアリングホイールに装着したエアバッグ装置のインフレータが作動する。
したがって、このときには、エアバッグ装置におけるインフレータの作動により、運転者とステアリングホイール間にてエアバッグ装置のエアバッグ本体が膨張展開して運転者を受け止めることにより、運転者の二次衝突時の衝突エネルギーが吸収される。また、このときには、ワイヤ138が中空状の樹脂ピン137から引き抜かれることにより、コラム側ブラケット131とカプセル133の連結が樹脂ピン137のみとなる。このため、コラム側ブラケット131のカプセル133に対する車両前方への移動離脱荷重を小さくすることができて、所定の低荷重にてコラム側ブラケット131を車体側ブラケット132およびカプセル133に対して車両前方に向けて移動離脱させることが可能となる。
また、運転者がシートベルトを着用していない状態での車両の衝突時には、錘143に作用する車両前方への慣性力が中空状の樹脂ピン137とワイヤ138の嵌合部での係合力より大きくなるものの、錘143の車両前方への移動がストッパロッド144によって規制されている。このため、このときには、錘143が車両前方へ移動せず、ワイヤ138は中空状の樹脂ピン137から引き抜かれない。なお、このときにも、上記第1実施形態と同様に、ステアリングホイールに装着したエアバッグ装置のインフレータが作動する。
したがって、このときには、エアバッグ装置におけるインフレータの作動により、運転者とステアリングホイール間にてエアバッグ装置のエアバッグ本体が膨張展開して運転者を受け止めることにより、運転者の二次衝突時の衝突エネルギーが吸収される。また、このときには、コラム側ブラケット131とカプセル133の連結が樹脂ピン137とワイヤ138によって維持される。このため、コラム側ブラケット131のカプセル133に対する車両前方への移動離脱荷重をシートベルト着用時に比して大きくすることができて、この移動離脱荷重にて運転者の二次衝突時の衝突エネルギーを効果的に吸収することが可能である。
上記した第2実施形態においては、ワイヤ138の引き抜き移動を錘143とストッパロッド144にて制御するように構成して実施したが、図8に示した第3実施形態のように、ワイヤ138の引き抜き移動を火薬151と発火装置152を備えるアクチュエータ150にて制御するように構成して実施すること、或いは図9に示した第4実施形態のように、ワイヤ138の引き抜き移動をソレノイド160にて制御するように構成して実施することも可能である。
図8に示した第3実施形態のアクチュエータ150は、コラム側ブラケット131に組付けられていて、電気制御装置(図示省略)によって作動を制御されるように構成されており、運転者がシートベルトを着用している状態での車両の衝突時にのみ発火装置152が作動して、火薬151が爆発するように設定されている。なお、火薬151が爆発すると、ワイヤ138が引っ張られて中空状の樹脂ピン137から引き抜かれる。このため、この第3実施形態においても、上記した第2実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
図9に示した第4実施形態のソレノイド160は、コラム側ブラケット131に組付けられていて、電気制御装置(図示省略)によって作動を制御されるように構成されており、運転者がシートベルトを着用している状態での車両の衝突時にのみ作動して、ワイヤ138を引っ張るように設定されている。このため、この第3実施形態においても、上記した第2実施形態と同様の作用効果を得ることが可能である。
本発明によるステアリングコラムの支持構造の第1実施形態を示した側面図である。 図1に示したステアリングコラムの支持構造の要部を拡大して示した縦断正面図である。 図2に示した締結力変更装置の作動説明図である。 図1に示した電気制御装置が有するマイクロコンピュータのCPUが衝突検知センサとベルト着用有無検知センサからの検出信号に応答して実行する制御プログラムに対応するフローチャートである。 本発明によるステアリングコラムの支持構造の第2実施形態を示した要部縦断正面図である。 図5に示したワイヤを移動させる移動装置の側面図である。 図6に示した移動装置の背面図である。 本発明によるステアリングコラムの支持構造の第3実施形態を示した要部縦断正面図である。 本発明によるステアリングコラムの支持構造の第4実施形態を示した要部縦断正面図である。
符号の説明
10…ステアリングシャフト、20…ステアリングコラム、31…コラム側ブラケット、32…車体側ブラケット、33…アッパプレート、34…カラー、35…ボルト、36…ナット、40…締結力変更装置、41…シリンダ、42…ピストン、43…ガス発生器、S1…衝突検知センサ、S2…ベルト着用有無検知センサ、S3…シートポジションセンサ、A…エアバッグ装置、ECU…電気制御装置、H…運転者、131…コラム側ブラケット、132…車体側ブラケット、133…カプセル、135…ボルト、136…ナット、140…移動装置、141…アーム、142…スリーブ、143…錘、144…ストッパロッド、150…アクチュエータ、151…火薬、152…発火装置、160…ソレノイド

Claims (5)

  1. ステアリングコラム側に組付けられるコラム側部材が、車体の一部に組付けられる車体側部材に対して、連結機構を介して車両前方に向けて移動離脱可能に連結支持されているステアリングコラムの支持構造において、
    前記連結機構は、車両の衝突を検知する衝突検知手段と、運転者の運転状態を検知する運転状態検知手段を備えるとともに、前記衝突検知手段により車両の衝突が検知されたとき前記運転状態検知手段によって検出される運転者の運転状態に応じて前記コラム側部材の前記車体側部材に対する移動離脱荷重を可変とする荷重可変手段を備えていることを特徴とするステアリングコラムの支持構造。
  2. 請求項1に記載のステアリングコラムの支持構造において、前記連結機構は、前記コラム側部材と前記車体側部材を離脱可能に締結する締結手段と、この締結手段による締結力を変更可能な締結力変更装置を備えていて、この締結力変更装置が前記荷重可変手段として機能するように構成されていることを特徴とするステアリングコラムの支持構造。
  3. 請求項1または2に記載のステアリングコラムの支持構造において、前記運転状態検知手段として運転者のシートベルト着用有無を検知するベルト着用有無検知センサを設けるとともに、このベルト着用有無検知センサによってシートベルト非着用が検知されたときには前記荷重可変手段の作動を禁止する禁止手段を設けたことを特徴とするステアリングコラムの支持構造。
  4. 請求項1、2または3に記載のステアリングコラムの支持構造において、前記荷重可変手段の車両衝突時における作動タイミングは、前記ステアリングコラム側に装着されている運転者保護エアバッグ装置のエアバッグ展開と略同時またはエアバッグ展開完了時に設定されていることを特徴とするステアリングコラムの支持構造。
  5. 請求項1に記載のステアリングコラムの支持構造において、前記連結機構は、前記コラム側部材と前記車体側部材に対して移動可能で前記コラム側部材と前記車体側部材を連結している状態ではこれらの相対移動によって破断可能な連結体と、この連結体を前記コラム側部材と前記車体側部材に対して移動させる移動装置を備えていて、この移動装置が前記荷重可変手段として機能するように構成されていることを特徴とするステアリングコラムの支持構造。
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