JP2006015793A - 空気圧センサユニットおよびタイヤ空気圧監視システム - Google Patents

空気圧センサユニットおよびタイヤ空気圧監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】 バッテリを容易かつ短時間で交換可能とした空気圧センサユニットと、この空気圧センサユニットを用いたタイヤ空気圧監視システムとを提供する。
【解決手段】 バルブキャップ44には、センサケーシング42に電力を供給するためのバッテリ44bと、センサIDを記録したICチップ44cとがモールドされている。バルブキャップ44には、第1導電環43bの環状接点43dに弾力的に接する第1端子44fと、バルブステム41aの端面に弾力的に接する第3端子44hとがモールドされている。第1端子44fはバッテリ44bのマイナス極に接続され、第3端子44hはバッテリ44bのプラス極に接続されている。バルブキャップ44をタイヤバルブ41に取り付けると、第1導電環43bの環状接点43dに第1端子44fが弾力的に接し、センサケーシング42内の各センサ42a〜42cやCPU42d、送信器42eに規定電圧の電力が供給される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、空気圧センサユニットと、この空気圧センサユニットを用いたタイヤ空気圧監視システムとに関する。
自動車のタイヤ空気圧監視システムとしては、タイヤバルブと一体の空気圧センサユニットを各ホイールのリムに取り付け、これら空気圧センサユニットから送信されてきた検出信号に基づき、監視装置本体が各ホイールに装着されたタイヤの空気圧を監視するセンサ式が主流である(例えば、特許文献1参照)。空気圧センサユニットのケーシング(センサケーシング)は、通常、アクリル樹脂等の射出成形品であり、タイヤバルブの基端側(すなわち、リムの内側)に形成されている。センサケーシングには、圧力センサや温度センサ、送信回路等の電気素子が実装された回路基板の他、回路基板に電力を供給するバッテリ等がモールドされている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−227492号公報(段落0034〜00037、図1) 特開2003−118336号公報(段落0010〜0012、図1)
前記の空気圧センサユニットには、リムの内側に装着されるケーシングにバッテリが埋設されていることに起因して、以下に述べるような種々の問題点があった。例えば、長期間の使用によってバッテリが放電した場合、バッテリがケーシングに埋設されているため、高価な空気圧センサユニットを交換しなければならなかった。そして、空気圧センサユニットの交換作業は、自動車からホイールを取り外したうえ、更にホイールに対してタイヤを脱着する大掛かりなものとなっていた。また、空気圧センサユニットの作動を自由に停止させられないため、製造後の自動車をモータプール等で保管する場合や、海外等へ長距離輸送する場合等にも、検出信号の不要な送信やバッテリの放電を抑制することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、バッテリを容易かつ短時間で交換可能とした空気圧センサユニットと、この空気圧センサユニットを用いたタイヤ空気圧監視システムとを提供することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成するために創案されたものであり、請求項1に記載の空気圧センサユニットは、車両のホイールに装着されるタイヤバルブが一体化された空気圧センサユニットであって、前記タイヤバルブの基端側に設けられ、前記ホイールに装着されたタイヤの空気圧を検出する圧力センサと、この圧力センサの検出結果を送信する送信手段とを収納したセンサケーシングと、前記タイヤバルブの先端に装着され、当該タイヤバルブの空気充填孔を閉塞するとともに、前記圧力センサおよび前記送信手段を駆動するためのバッテリを内蔵したバルブキャップとを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明では、長期間の使用によって空気圧センサユニットのバッテリが放電した場合には、整備作業者等がバルブキャップのみを交換する。また、自動車の保管時や輸送時には、タイヤバルブに対してバルブキャップを緩める、あるいは、取り外すことにより、空気圧センサユニットの作動を一時停止させる。
また、請求項2に記載の空気圧センサユニットは、請求項1に記載の空気圧センサユニットにおいて、前記タイヤバルブが前記ホイールのリムに設けられたバルブ取付孔にシール部材を介して装着され、前記バルブキャップと前記センサケーシングとの電気的な接続に供され、当該バルブキャップ側に環状接点を有する導電部材が前記シール部材に内装されたことを特徴とする。
請求項2の発明では、タイヤバルブにバルブキャップを取り付けると、バルブキャップ側の接点がシール部材に内装された導電部材の環状接点に摺接し、例えば、バッテリの電力が圧力センサや送信手段に供給される。
また、請求項3に記載のタイヤ空気圧監視システムは、車両のホイールに設けられ、当該ホイールに装着されたタイヤの空気圧を検出し、その検出結果を外部に送信する空気圧センサユニットと、前記車両の車体に設けられ、前記検出結果を受信する受信手段と、前記車両の車体に設けられ、前記受信手段により受信された検出結果が所定の空気圧低下判定閾値以下となった場合に、前記タイヤの空気圧が低下したと判定する空気圧判定手段と、前記車両の車体に設けられ、前記空気圧判定手段の判定結果に基づき、前記車両の乗員に報知を行う報知手段とを備えたタイヤ空気圧監視システムであって、前記空気圧センサユニットが、請求項1または請求項2に記載の空気圧センサユニットであることを特徴とする。
請求項3の発明では、長期間の使用によって空気圧センサユニットのバッテリが放電した場合、空気圧センサユニット全体の付け替えは行わず、タイヤバルブのバルブキャップのみを付け替える。
請求項1の発明によれば、空気圧センサユニットのバッテリが容易かつ短時間で交換可能となる。また、請求項2の発明によれば、バルブキャップを取り外すだけで、空気圧センサユニットへの電力供給を停止できる。また、請求項3の発明によれば、空気圧センサユニットのバッテリ交換が極めて容易かつ短時間に行え、ユーザや整備作業者の負担が大幅に軽減される。
まず、本発明におけるタイヤ空気圧監視システムの概要について説明する。本発明のタイヤ空気圧監視システムでは、4輪自動車の各ホイールに取り付けられた空気圧センサユニットがタイヤ空気圧とタイヤ温度とを検出して検出結果を電波信号として出力する。電波信号(検出結果)は、車体下面中央に設置されたアンテナにより受信された後、車室内に設置された監視装置本体に送られる。監視装置本体は、検出結果に基づき各タイヤの空気圧を判定し、空気圧の低下したホイールが存在した場合にはインストルメントパネル等に設置された警告ランプの点灯と警告ブザーの吹鳴とにより乗員に警告を行う。
以下、図1〜図6を参照して、本発明の4輪乗用車に搭載されたタイヤ空気圧監視システムに適用した一実施形態を説明する。
≪実施形態の構成≫
<車両の装置構成>
先ず、図1(実施形態に係る車両の装置構成を示す平面図)を参照して、車両の装置構成について説明する。この説明にあたり、4本のホイールやそれらに対応して配置された部材、すなわち、タイヤおよび空気圧センサユニットについては、それぞれ数字の符号に前後左右を示す添字を付して、例えば、ホイール3fl(左前)、ホイール3fr(右前)、ホイール3rl(左後)、ホイール3rr(右後)と記す一方、総称する場合には、例えば、ホイール3と記す。
図1に示すように、車両(本実施形態では乗用車)1はタイヤ2が装着された4本のホイール3を備えており、各ホイール3にはタイヤ空気圧およびタイヤ内温度を測定する空気圧センサユニット4が装着されている。車両1には、車体11の下面中央に受信アンテナ6が設置され、車室内に監視装置本体7および警告機器8(警告灯81および警告ブザー82)が設置されている。
監視装置本体7は、種々の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)7aの他、プログラムやデータ等を記憶した不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)7b、空気圧センサユニット4からの検出信号を受信してCPU7aに送る受信器7c、CPU7aと警告機器8等との間で信号の受け渡しを行う入出力インタフェース7d等から構成されている。監視装置本体7は、入出力インタフェース7dを介して警告灯81や警告ブザー82と接続されている。また、受信アンテナ6と受信器7cとで受信手段が構成されている。なお、本実施形態の場合、警告灯81は、前後左右に計4個のランプを有しており、タイヤ空気圧の低下したタイヤ2の位置を示すことができる。
<空気圧センサユニットの構成>
次に、図2〜図6を参照して、空気圧センサユニットの構成を説明する。
なお、図2はホイールへの空気圧センサユニットの装着状態を示す図であり、図3はバルブキャップを外した状態の空気圧センサユニットの断面図であり、図4は図3中のA矢視図であり、図5はバルブキャップ単体の斜視図であり、図6はバルブキャップを装着した状態の空気圧センサユニットの断面図である。
<空気圧センサユニットの装着形態>
図2に示すように、ホイール3のリム31には、その外周にタイヤ2とともに空気室21を形成する環状壁32が形成され、側壁にはバルブ取付孔33が穿設されている。バルブ取付孔33には空気圧センサユニット4がスナップイン方式で取り付けられている。
<空気圧センサユニットの構成>
図3に示すように、空気圧センサユニット4は、タイヤ2へのエア充填に供されるタイヤバルブ41と、タイヤバルブ41の基端に設けられたセンサケーシング42と、タイヤバルブ41に外嵌・固着されたシール部材であるグロメット43と、タイヤバルブ41の先端に装着されるバルブキャップ44とから構成されている。
タイヤバルブ41は、金属を素材とする円筒形状のバルブステム41aと、バルブステム41aの先端内側にねじ込まれたバルブ本体(逆止弁)41bと、バルブステム41aとバルブ本体41bとの間のシールを行うOリング41cとからなっている。
センサケーシング42は、アクリル樹脂等を素材としており、バルブステム41aの外周に射出成形等により一体成形されている。センサケーシング42には、タイヤ空気圧を検出する圧力センサ42aと、タイヤ温度(タイヤ2の空気室21の温度)を検出する温度センサ42bと、ホイール3の加速度を検出するGセンサ42cと、種々の演算処理を行うCPU42dと、検出信号等を外部に送信する送信器(送信手段)42eとがモールドされている。各センサ42a〜42cと、CPU42dと、送信器42eとは、互いに電気的に接続されるとともに、バルブステム41aに結線されている。また、圧力センサ42aおよび温度センサ42bは、どちらもその一部が空気室21に露出している。
グロメット43は、ゴム等の弾性体を素材としており、図3に示すように、ホイール3のリム31(バルブ取付孔33の縁)が外嵌する環状溝43aを外周に備えた円筒形状を呈している。グロメット43には、図3,図4に示すように、導電性ゴム等の導電体を素材とする大小の第1、第2導電環(導電部材)43b、43cが同心状に埋設されている。第1,第2導電環43b,43cは、その両端部がグロメット43の両端面に露出している。第1導電環43bは、そのセンサケーシング42側の端部が各センサ42a〜42c、CPU42d、および送信器42eの各アース端子(図示せず)に接続される一方、バルブキャップ44側の端部が環状接点43dとなっている。また、第2導電環43cのセンサケーシング42側の端部は、CPU42dのID信号入力ポート(図示せず)に接続される一方、バルブキャップ44側の端部が環状接点43eとなっている。
バルブキャップ44は、アクリル樹脂等を素材とする射出成形品であり、図3,図5に示すように、バルブステム41aの先端外周に螺合する雌ねじ部44aを有した円筒形状を呈している。バルブキャップ44には、センサケーシング42に電力を供給するためのバッテリ44bと、センサIDを記録したICチップ(識別情報記憶手段)44cとがモールドされている。バッテリ44bは、ボタン型のリチウム電池等であり、比較的長期間(例えば、2〜3年)に亘って空気圧センサユニット4を駆動できる量の電力を蓄えている。バルブキャップ44において、バッテリ44bを収納した部位は円弧状に突出した指掛け部44dとなっており、この指掛け部44dの側面に位置記号(図5では、FR)44eが陰刻または陽刻されている。位置記号44eは、車両1におけるホイール3の位置(図1参照)を示すもので、FL(左前)とFR(右前)とRL(左後)とRR(右後)との4種類が存在する。
バルブキャップ44には、図6に示すバルブステム41aへの装着時において、第1導電環43bの環状接点43dに弾性力で接する第1端子44fと、第2導電環43cの環状接点43eに弾性力で接する第2端子44gと、バルブステム41aの端面に弾接する第3端子44hとがモールドされている。各端子44f〜44hは燐青銅等を素材とするプレス成形品の板端子であり、第1端子44fはバッテリ44bのマイナス極に接続され、第2端子44gはICチップ44cに接続され、第3端子44hはバッテリ44bのプラス極に接続されている。
≪実施形態の作用≫
<タイヤ空気圧監視システム>
本実施形態のタイヤ空気圧監視システムにおいて、各ホイール3に装着された空気圧センサユニット4では、所定の検出インターバルで、圧力センサ42aがタイヤ空気圧を検出し、温度センサ42bがタイヤ温度を検出し、Gセンサ42cがホイール3の加速度を検出する。各センサ42a〜42cの検出結果は、CPU42dに送られた後、CPU42d内でバッテリ44bの電圧信号やセンサIDと結合されて検出信号となる。検出信号は、CPU42dから送信器42eに伝達され、送信器42eから外部に送信される。
空気圧センサユニット4の送信器42eから送信された検出信号は、車体11の下面中央の受信アンテナ6を介して監視装置本体7の受信器7cにより受信された後、受信器7cからCPU7aに入力される。CPU7aは、先ず、検出信号からセンサIDを抽出し、このセンサIDをEEPROM7bから読み出した位置テーブル(ホイール3の装着位置とセンサIDとを対応づけた情報)と照合し、検出信号がどのホイール3のものであるかを認識する。
次に、CPU7aは、検出信号からタイヤ空気圧とタイヤ温度とを抽出した後、タイヤ温度で補正したタイヤ空気圧を所定の空気圧低下判定閾値と比較する。そして、タイヤ2のパンクやスローリークにより、タイヤ空気圧が空気圧低下判定閾値より小さくなった場合、CPU7aは、入出力インタフェース7dを介して警告機器8にタイヤ空気圧低下時の警告信号を出力する。これにより、警告灯81が点灯するとともに警告ブザー82が吹鳴し、乗員がタイヤ空気圧の低下を認識する。尚、本実施形態の場合、警告灯81は、前後左右に計4個のランプを有しており、タイヤ空気圧の低下したホイール3の位置が示される。
<タイヤのローテーション>
自宅車庫やガソリンスタンド等でタイヤのローテーションを行う場合、ユーザや整備作業者(ユーザで代表させる)は、先ず車体11から複数(前後各1輪、あるいは4輪すべて)のホイール3を取り外す。次に、ユーザは、決められた手順に従って、前後および左右を入れ替えたうえで車体11にホイール3を再び装着し、タイヤのローテーションを完了する。この際、バルブキャップ44に位置記号44eが付されているため、ユーザは、取り外したホイール3の元の装着位置を容易に判別できる。
本実施形態において、タイヤのローテーションを終えたユーザは、次に各ホイール3のタイヤバルブ41からバルブキャップ44を一旦取り外し、しかる後にバルブキャップ44をその位置記号44eに対応する位置に装着されたホイール3のタイヤバルブ41に取り付ける。これにより、センサケーシング42内のCPU42dには、バルブキャップ44内のICチップ44cからホイール3の装着位置に対応したセンサIDが伝達され、位置テーブルとセンサIDとが整合することになる。
<空気圧センサユニットの一時停止>
メーカで製造された自動車は、販売会社等に運ばれる前にモータプール等で保管されることや、自動車運搬船に積載されて海外等へ長距離輸送されることがある。また、販売後の自動車においても、ユーザが遠隔地に出張する場合等には、自宅車庫等に長期間駐車されることがある。
このような場合、車両管理者やユーザは、各ホイール3のタイヤバルブ41に対してバルブキャップ44を所定の回数(例えば、2回転)緩める。すると、本実施形態の空気圧センサユニット4では、バルブキャップ44とグロメット43およびタイヤバルブ41との間に間隙が生じ、第1端子44fと第1導電環43bの環状接点43dとの接触が断たれ、第2端子44gと第2導電環43cの環状接点43eとの接触が断たれ、更に第3端子44hとバルブステム41aの端面との接触も断たれる。これにより、センサケーシング42内の各センサ42a〜42cやCPU42d、送信器42eへの電力供給が一時的に停止され、送信器42eからの電波の送信やバッテリ44bの放電が起こらなくなる。なお、バルブキャップ44を取り外しても、同様の結果が得られるが、その場合にはタイヤバルブ41内への異物の侵入を防止する必要がある。
<バッテリの放電時>
製造後に長期間(例えば、3年程度)に亘って車両1が運行されると、空気圧センサユニット4のバッテリ44bが限度近くまで放電する。監視装置本体7は、検出信号に含まれた電圧信号からバッテリ44bの残量が少ないことを認識すると、入出力インタフェース7dを介して警告機器8にバッテリ放電時の警告信号を出力する。これにより、例えば、バッテリ44bが放電した位置のホイール3に対応する警告灯81のランプが点滅する。これにより、車両1の乗員は、空気圧センサユニット4のバッテリ44bが放電したことを、その空気圧センサユニット4が装着されたホイール3の位置とともに認識できる。
本実施形態では、空気圧センサユニット4のバッテリ44bが放電した場合、整備工場において、その空気圧センサユニット4のタイヤバルブ41からバルブキャップ44が取り外され、同一の位置記号44eを有する新たなバルブキャップ44が取り付けられる。これにより、センサケーシング42内の各センサ42a〜42cやCPU42d、送信器42eに規定電圧の電力が再び供給されることになる。
バルブキャップ44が交換されると、バルブキャップ44のICチップ44cに記録された新たなセンサIDが空気圧センサユニット4のCPU7aに伝達され、送信器42eから送信される検出信号中のセンサIDが変わってしまう。そのため、整備工場の作業者は、バルブキャップ44を交換した後に、専用機器を用いてバルブキャップ44が交換された空気圧センサユニット4から新たなセンサIDを読み取り、これを監視装置本体7に入力して、位置テーブルと各ホイール3のセンサIDとが整合するように位置テーブルを変更させる。なお、前記の4アンテナ方式のタイヤ空気圧監視システムや、各ホイール3に対応するイニシエータを備えた1アンテナ方式のタイヤ空気圧監視システム等で、監視装置本体が始動時に位置テーブルの書き換えを行う場合、上述した作業が不要となるため、バルブキャップ44(すなわち、バッテリ44b)の交換をユーザ等が行うことが可能である。
このように、本実施形態では、空気圧センサユニットのバッテリ交換が極めて容易かつ短時間行えるとともに、交換部品のコストも低くなり、ユーザや整備作業者の負担が大幅に軽減された。また、車両が長期間運転されないときには、バルブキャップをタイヤバルブに対して緩めること等で空気圧センサユニットの作動を一時的に停止させれば、送信器からの電波の送信やバッテリの放電が起こらなくなった。また、車体から不用意に複数のホイールを取り外しても、バッテリ44bの位置記号により、バルブキャップを装着すべき位置が容易かつ明確に認識できるようになった。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限られるものではない。例えば、実施形態ではセンサIDを記録したICチップとバッテリとをバルブキャップにモールドしたが、バルブキャップからICチップあるいはバッテリを着脱できるようにしてもよいし、バルブキャップにはバッテリのみを収納し、センサケーシング側でセンサIDを記憶するようにしてもよい。また、本実施形態は1アンテナ方式のタイヤ空気圧監視システムに本発明を適用したものであるが、4アンテナ方式のタイヤ空気圧監視システムや、各ホイールに対応するイニシエータを備えた1アンテナ方式にも適用できる。その他、空気圧センサユニットの具体的構造やタイヤ空気圧監視システムの具体的構成についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
実施形態に係る車両の装置構成を示す平面図である。 ホイールへの空気圧センサユニットの装着状態を示す図である。 バルブキャップを外した状態の空気圧センサユニットの断面図である。 図3中のA矢視図である。 バルブキャップ単体の斜視図である。 バルブキャップを装着した状態の空気圧センサユニットの断面図である。
符号の説明
1 車両
2 タイヤ
3 ホイール
4 空気圧センサユニット
42a 圧力センサ
6 受信アンテナ(受信手段)
7 監視装置本体(空気圧判定手段)
7c 受信器(受信手段)
7d 入出力インタフェース
11 車体
31 リム
33 バルブ取付孔
41 タイヤバルブ
42 センサケーシング
42a 圧力センサ
42e 送信器(送信手段)
43 グロメット(シール部材)
43b 第1導電環(導電部材)
43c 第2導電環(導電部材)
43d 環状接点
43e 環状接点
44 バルブキャップ
44b バッテリ
81 警告灯(報知手段)
82 警告ブザー(報知手段)

Claims (3)

  1. 車両のホイールに取り付けられるタイヤバルブ一体型の空気圧センサユニットであって、
    タイヤバルブの基端側に設けられ、前記ホイールに装着されたタイヤの空気圧を検出する圧力センサと、この圧力センサの検出結果を送信する送信手段とを収納したセンサケーシングと、
    前記タイヤバルブを閉塞すべく当該タイヤバルブの先端に装着されるとともに、前記圧力センサおよび前記送信手段を駆動するためのバッテリを内蔵したバルブキャップと
    を備えたことを特徴とする空気圧センサユニット。
  2. 前記タイヤバルブが前記ホイールのリムに設けられたバルブ取付孔にシール部材を介して装着され、
    前記バルブキャップと前記センサケーシングとの電気的な接続に供され、当該バルブキャップ側に環状接点を有する導電部材が前記シール部材に内装されたことを特徴とする、請求項1に記載の空気圧センサユニット。
  3. 車両のホイールに設けられ、当該ホイールに装着されたタイヤの空気圧を検出し、その検出結果を外部に送信する空気圧センサユニットと、
    前記車両の車体に設けられ、前記検出結果を受信する受信手段と、
    前記車両の車体に設けられ、前記受信手段により受信された検出結果が所定の空気圧低下判定閾値以下となった場合に、前記タイヤの空気圧が低下したと判定する空気圧判定手段と、
    前記車両の車体に設けられ、前記空気圧判定手段の判定結果に基づき、前記車両の乗員に報知を行う報知手段と
    を備えたタイヤ空気圧監視システムであって、
    前記空気圧センサユニットが、請求項1または請求項2に記載の空気圧センサユニットであることを特徴とするタイヤ空気圧監視システム。
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