JP2006014678A - 鳥類の飛来防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鳥類の飛来の防止を確実に実現する方法について提案する。
【解決手段】 鳥類の飛来場所に至る飛行経路を横切る向きに、ワイヤーを並列に張り渡して鳥類の飛来を阻止するに当たり、該飛来場所の足掛かり部に対して、ワイヤーを25〜75°傾斜させて配列する。
【選択図】図5

Description

本発明は、各種建造物に対する鳥類の飛来を未然に回避する鳥類の飛来防止方法に関するものである。
工場、倉庫、駅舎および橋などの比較的に大きな建造物では、構造材としてH型鋼などの型鋼を露出させたまま使用することが多い。特に、工場、倉庫および駅舎の梁や、橋の桁として、水平方向に張り渡したH型鋼には、図1に示すように、H型鋼1の上下のフランジ2aおよび2b間に凹所3が区画され、この凹所3に例えば鳩4が飛来し、そこに留まることが多い。これは、建造物の構外に限らず、工場、倉庫および駅舎の構内にまで鳩が入り込み、上記凹所3に留まる結果、H型鋼1のフランジ部分は勿論、型鋼の下方において主に糞による害(以下、鳥害と示す)が発生することは不可避である。
一方、中層ビルの屋上、マンションのベランダおよび住宅の屋根などには、鳩のほか烏が飛来することもあり、そこでも同様に鳥害が発生している。
鳩や烏を対象とした鳥害対策としては、その鳥害が発生している場所に、鳥類が飛来するのを防止することが有効であり、かような飛来防止を所期した方策には、いわゆる防鳥ワイヤーおよび防鳥ネットによる忌避装置が共によく知られている。
後者の手法は、鳥害が発生している場所全体、例えばH型鋼全体または、屋上やベランダの周囲を合成樹脂製のネットで覆って、鳥の侵入を回避するものであるが、美観を損ねること、また大面積の施工が必須であって費用が嵩むことが問題であった。
この点、前者のワイヤーによる手法は、景観に与える影響は比較的に少なく、また容易に施工でき費用も比較的に安価である利点がある。
例えば、特許文献1には、支持棒と支持棒との間において、各支持棒に間隔を置いて取り付けた複数のヒートンにワイヤーを順次掛け止めして、支持棒相互間にワイヤーを張り巡らせることが記載されている。具体的には、電柱、鉄塔、ベランダおよび軒先への適用が、それぞれ示されている。この方法は、支持棒相互間にワイヤーを張り渡し、平行に配列したワイヤーを面状に展開することによって、鳥の飛来経路を遮断するものである。
特開平11−18666号公報
しかしながら、かようなワイヤーによる方法を、上記のH型鋼の凹所3に適用した場合に、鳥の飛来を十分に防止することができないところに問題を残すものであった。また、ビルの屋上やマンションのベランダにおいては、鳥が一旦ワイヤーを掴んでから周囲に着地する事態を防止することが難しかった。
そこで、本発明は、上述した諸問題を解消して、鳥類の飛来の防止を確実に実現する方法について提案することを目的とする。
さて、上記の特許文献1に代表されるワイヤーの水平張りによる手法を、図1に示したH型鋼の凹所3に適用する場合は、図2に示すように、型鋼のフランジ2bの凹所3側に支持棒5の複数本を設け、これら支持棒5間にワイヤ−6を張り渡し、凹所3に至る鳥の飛来経路を平行に配列したワイヤー6で塞ぐようにするのが一般的である。
ここで、ワイヤーの相互間隔を狭くすればするほど、鳥の侵入率が下がることは勿論であるが、外観、費用並びに施工の観点から、例えば鳩を対象とする場合は25〜50mm程度の間隔でワイヤーを張るのが通例であるところ、鳥の侵入を完全に回避することが難しいのが現状である。
発明者は、かように面状にワイヤ−6を張り渡してもなお、凹所3内に鳩が侵入する原因について究明したところ、鳩は型鋼のフランジ2bの側縁部20を足掛かりとして、この側縁部20に足を掛けた状態で頭をワイヤー相互の隙間に入れ、ワイヤーの撓みを利用して隙間を拡大し、この隙間から侵入することが新たに判明したのである。この問題は、特許文献1に記載されたワイヤーの水平張りのほか、ワイヤーを鉛直方向に張り渡す垂直張りにおいても同様に発生する。なお、ワイヤーを支持する間隔が広いほど鳩が侵入し易いのは勿論であるが、一般的に実施されている鳩が進入しないと言われる間隔においても鳩の侵入があるのが実状である。
そこで、ワイヤーの張設条件に関して、図3に示すような、4羽の鳩が繁殖を目的に営巣する巣箱10において、次の実験を行った。すなわち、巣箱10は幅800mmおよび高さ300mmの開口11を南北方向に向いた計二箇所に有し、その内部に奥行1500mmの床面が地上から4500mmの高さにあり、実験3箇月前は、両開口部に0.81mmφのワイヤーを水平に25mm間隔で11列設置したが、鳩は開口中央から、ワイヤーの撓みを利用してワイヤー相互間隔を広げて、頭から身体をこじ入れて侵入する方法を学習した結果、設置したワイヤーを潜り内部に自由に出入りしていた。一方、脱出時は、内部の床面が十分な足掛かりとなるため、侵入より容易に行動していた。すなわち、飛来した鳩は、開口部11の外縁11aと最下段ワイヤーとを掴んで足掛かり部として、2段および3段目のワイヤー間から侵入していた。
以上の環境において、実験は、南北2箇所の開口部11の四囲に、図4に示すように、アルミ枠12を取り付け、このアルミ枠12内にワイヤー6を種々の傾斜角度で斜めに張り、鳩の出入りの状況を観察し、飛来侵入および歩行脱出を阻害する角度を調査した。すなわち、ワイヤーは、例えば図4(a)〜(d)のように種々の傾斜角度に設定し、25mmの相互間隔で開口部11を完全に覆う形で面張りし、その反転型をもう一方の開口部11に取り付け、傾斜の向きによる効果の相違を検証した。
そして、飛来場所の足掛かり部、ここでは開口部11の外縁11aに対するワイヤー6の傾斜角度を15°から90°まで5°刻みで設定して、8時および16時の1日2回、鳩の侵入または脱出状況を、それぞれの傾斜角度において調査、記録した。その結果を表1に示す。
Figure 2006014678
表1に示すように、飛来する鳩は、外縁11aに対する傾斜角度が20°以下の緩い傾斜でワイヤーを張ると鳩の出入りを阻止することはできず、同25°になると侵入はほとんど不可能になった。なお、傾斜が30°未満ではワイヤーを掴み侵入を試みる鳩が観察されたが、30°以上になると、ワイヤーを掴む行動は見せなくなり、外縁11aを足掛かりとして内部に潜り込む様に侵入を試みる程度であった。飛来する鳩が最も戸惑いを示したのは、ワイヤー傾斜角35〜65°の範囲であり、侵入した鳩は皆無であった。一方、ワイヤーが70°以上に立ち上がってくると、徐々に侵入が始まり、80°以上では侵入が認められた。
本発明は、上記の実験結果に基づいて成されたものであって、その要旨は次のとおりである。
(1)鳥類の飛来場所に至る飛行経路を横切る向きに、ワイヤーを並列に張り渡して鳥類の飛来を阻止するに当たり、該飛来場所の足掛かり部に対して、ワイヤーを25〜75°傾斜させて配列することを特徴とする鳥類の飛来防止方法。
ここで、飛来場所とは、鳥が『とまる』事を目的として飛来する場所であり、いわゆる止まり木となる条件、すなわち、安全である、無駄なエネルギーを使わずに身体を支える事が可能である、上下、左右に安定している、水平または水平に近い平面である、掴むまたは乗ることが可能な形状である、そして地上や周囲を観察できる高所である、などの条件を満足する場所である。例えば、屋上笠木、フェンスフレーム天端、梁、50mm以上の平面を有する壁面突出部、ベランダの手摺、排水パイプの水平部、電線やワイヤー、窓枠水切りパネル等がある。さらに、この飛来場所の足掛かり部とは、鳥が一時的に足や爪を使って、身体を支えたり姿勢を変えたりする為の足場となるところを言う。例えば、H型鋼の縁は勿論、壁面に突出するボルトや金物、防虫金網のフレーム、外装タイルの目地、壁面の段差、電話線や支持金物等が、代表例である。
(2)ワイヤーの足掛かり部に対する傾斜角度が35〜65°であることを特徴とする上記(1)に記載の鳥類の飛来防止方法。
(3)ワイヤーは、複数のローラーを介して張り渡すことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の鳥類の飛来防止方法。
(4)複数のローラーが一列以上に並ぶローラー群を、飛行経路を挟んで対向する位置に少なくとも1対配置し、これらローラー群の一方から他方のローラー間にワイヤーを張り渡すことを特徴とする上記(3)に記載の鳥類の飛来防止方法。
(5)1本のワイヤーを複数のローラー間に張り渡すことを特徴とする上記(3)または(4)に記載の鳥類の飛来防止方法。
次に、ワイヤーを鳥の飛来場所の足掛かり部に対して25〜75°に傾斜させて配列するための手段について、図5以降を参照して具体的に説明する。
先に図1に示したH型鋼1の上下のフランジ2aおよび2b間にワイヤー6を張り渡して飛行経路を遮断し、凹所3への鳥の侵入を防止する場合について説明する。すなわち、上下のフランジ2aおよび2bのそれぞれに、横フレーム7aおよび7bを取り付けるとともに、H型鋼1の長手方向においてワイヤーを施工する範囲の始端および終端位置に、横フレーム7aおよび7b間に跨る縦フレーム8aおよび8bを取り付ける。これらフレーム7a、7b、8aおよび8bには、それぞれ複数個のローラー9が等間隔に設けられ、各フレームがローラー群を形成している。
次に、このように四囲に並べた多数のローラー9を介してワイヤー6を張り渡す手順について述べる。ここでは、鳥が足掛かり部とするフランジ2bの側縁部20に対してワイヤー6を25〜75°傾斜させて配列する際に、1本のワイヤーで長い距離を一度に施工する場合を示す。
先ず、始点となるローラー9−1に、ワイヤー6の先端を固定する。
例えば、図6に示すように、ローラー9−1に巻き回したワイヤー6の先端をワイヤー6の中間部にスリーブ60をかしめて留めて、ワイヤー6をローラー9−1に引掛けて固定する。
または、図7に示すように、ローラー9−1の替わりにフレーム8aに固定したボルト61に、スプリング62を介してワイヤー6の先端を取り付け、ワイヤー6に張力を付加した状態で固定することも可能である。このように、スプリングを介してワイヤーを取り付けることにより、施工後にワイヤーの一部または全部の取り外し、そして復元を簡単に行う事が可能である。
ワイヤー6の先端を固定したならば、フレーム7aのローラー9とフレーム8aのローラー9との間に順次ワイヤー6を斜め方向に通していき、引き続きフレーム7aのローラー9とフレーム7bのローラー9との間を斜めに通し、さらにフレーム8bのローラー9とフレーム7bのローラー9との間を斜めに通し、最後にフレーム8bのローラー9−2にワイヤー6の終端を固定する。ここでのワイヤー6の固定は、上述したワイヤー先端と同様に行うことができる。
かくして、上下のフランジ2aおよび2b間の開口を、一筆書きの要領でワイヤー6を傾斜張りすることができる。その際、ワイヤーの転回は回転するローラー9を介して行われるため、屈折部でワイヤーを痛めることがなく、充分な張力を加えた施工が可能となる。従って、ワイヤーが撓んで配列ワイヤー相互間に隙間が開くことを未然に回避できる。
勿論、任意のローラーにワイヤーをスリーブ留めし、そこから新たにワイヤーを継ぎ足して複数本のワイヤーによる張り渡しを行ってもよいが、施工上および効果の面からは1本張りが推奨される。
また、施工場所の近くに別の飛来場所が存在する場合には、ワイヤーの傾斜角度を飛来場所毎に変えて設置し、場所毎に変化を持たせることが好ましい。
なお、ワイヤーの相互間隔や傾斜角度は、ローラーの配置間隔および位置を調節することにより任意の設定が可能である。その際、0.5〜1mm径のワイヤーを20〜50mmの間隔で配置することが好ましい。
すなわち、径が0.5〜1mmのワイヤーを用いるのは、まず強度および耐久性の観点から0.5mm以上の径が必要であり、また設置場所によっては、安全上人が視認し易い事が必要であるためである。一方、径が1mmを超えると、鳩が掴みやすくなりワイヤーに止まる可能性があるため、ワイヤー径は1mm以下とすることが好ましい。
ちなみに、ワイヤーは屋外で使用する場合には、ステンレス鋼製のもの、とりわけステンレス鋼線の複数本を撚り合わせたものが適合するが、紫外線の影響の無い屋内では、極めて伸びの少ないポリエチレン製の釣り糸も有効である。
一方、ワイヤーの相互間隔は、対象となる鳥の大きさ、設置場所、地上高などの条件により異なる。たとえば、飛行中の鳩に対しては、80〜100mm間隔で充分な効果が得られるが、ワイヤーを視認出来なかった鳩が、衝突、飛び込む様に進入することを考慮すると、飛行を妨害する目的で設置する場合でも、50mm以下が望ましい。フレーム間のワイヤーの長さが2mを超える場合には、ワイヤーの撓みが大きくなる為、間隔を小さく取る必要がある。H型鋼のように足掛かりが存在する場合には、20〜25mmが最適であり、この範囲で確実に効果があるから、20mm未満にする必要はない。ワイヤーには、主にステンレス鋼線を撚り合わせたものが有利に適合する。なぜなら、単線ではキンクなどの問題があるからである。
また、H型鋼1の上下のフランジ2aおよび2bにフレーム7aおよび7bを取り付けるには、図8および9に示すように、フランジ2aおよび2bにブラケット70をクランプの要領でボルト71にて押さえ留めし、このブラケット70にフレーム7aまたは7bをボルト72で締結すればよい。さらに、縦のフレーム8aおよび8bは、フレーム7aおよび7b間にたとえばボルト締めで固定すればよい。
ここで、ローラー9の構造は、例えば図8や9に示したように、スプール90の外側にワイヤーの脱落防止の縁91が付いたステンレス鋼製のものが適合する。上記したワイヤーに対しては、幅:5〜10mmおよび直径:15〜25mmのスプール90に直径:20〜30mmの縁91を有するものが好適である。
ちなみに、上記の構造のローラーは比較的に高コストを要するため、図10に示す安価な構造のローラーを用いてもよい。このローラーは市販のボルト92、ワッシャー93、ナット94およびパイプ95を組み合わせたものであり、フレーム7aに、図示の順序でボルト92、ワッシャー93、ナット94およびパイプ95を取り付けることによって、ボルト92とナット94との間に配置したパイプ95をスリーブとし、ワッシャー93を縁とし、ワッシャー93間でワイヤー6を案内するものである。
図5に示したワイヤー6の配列は、ワイヤー相互を始端から終端までの全域にわたって平行にしたものであるが、この配列に限定されることはなく、例えば図11に示すワイヤー配列としてもよい。この例では、ワイヤーの張り渡しの初期および後期の段階に、平行配列でなく放射状にワイヤーを配列した。すなわち、ワイヤー6の始端をローラー9−1に固定し、このローラー9−1を起点として縦列に並ぶ複数のローラー9のそれぞれとの間でワイヤー6を張り渡して放射状に配置し、その後は図5にしめしたところと同様の平行配列を行う。次いで、ローラー9−2以降は、このローラー9−2を起点として縦列に並ぶ複数のローラー9のそれぞれとの間でワイヤー6を張り渡して放射状に配置し、ローラー9−2でワイヤー6の終端を固定する。このワイヤーの張設では、放射状配置の起点となるローラー9−1および9−2は、そのスプール部分の厚みを増加し、ワイヤーの巻きつけ回数に応じたスプール厚みを確保する必要がある。
以上のワイヤー施工は、H型鋼のほかにも、例えば鉄道や道路の橋梁、橋脚の点検口に適している。すなわち、かような点検口から鳥が内部に入り営巣することが多々あり、点検口からの鳥の侵入を阻止することは有意義である。点検口では、点検の際に外部からよく見えること、ワイヤーを取り外し可能であることが肝要である。その点、ワイヤーでは、内部の状況が確認でき、ワイヤーの端部にスプリングを取り付けて固定する場合(図7参照)、ワイヤーにはローラーの働きにより引っ張り力が伝達されるから、誰にでも簡単に取り外し復元できる利点がある。当然、傾斜を付けたワイヤーによる、水平張りには無い高い鳥の忌避効果が得られる。また、点検口は、サイズおよび形状が決まっている為、事前にフレームを量産し、設置作業の効率をあげることが出来る。他にも、渡り廊下の開口部や、建物の外壁に存任する開口部においても、同様に有効である。
また、工場や倉庫の天井部では、複雑に組まれた鋼材の全てが、止まり木となる条件を持つ為、対策箇所が非常に多くなる事が特徴である。防鳥ネットによる対策が適するが、上述の通り問題も多いため、本発明の適用が有意義である。
特に、鋼材間の一定の空間を面として捉え、そこに本発明のワイヤーの傾斜張りを適用すれば、ネットの利点を生かしつつ欠点を補うものとなる。すなわち、複数の止まり木となる鋼材を、一面で対策する事ができ、施工費を抑えられる。さらに、一部分の取り外しが可能であり、見栄えも良い。同様の条件を持つ設置場所として、駅舎構内天井部、建物の大庇軒下がある。
さらに、吹き抜けの梁と開口部では、上下の梁を利用し、壁面に沿って面張りする。ネットに比べ見栄えが良く、施工が簡単である。同様の場所として、駐車場ビルの開口部がある。
一方、屋上周囲の笠木やマンションのベランダなど、上方が開放された飛来場所においても、本発明は有効である。例えば、図12に示すように、屋上周囲の笠木30に間隔を置いて取り付けた支柱31に、複数のローラー9を設置し、これらローラー9相互間にワイヤー6を笠木31に対して傾斜させて張り渡すことによって、鳥の飛来を回避できる。すなわち、ワイヤーに角度を付けて設置すると、鳥が掴んで止まる事が非常に少なくなるため、従来の水平張りのように鳥が一旦ワイヤーを掴んでから笠木30上に着地する事態を回避できるのである。
また、上記の支柱31に、図13に示すように水平の足を設け、ここにもローラー9を設置するとともに、ローラー9の縦列配置を2列にすることによって、ワイヤーの傾斜配列に、交差張りなどの更なるバリエーションを付加することができる。
図14に示す、大屋根32の下に2本のH型鋼1を離間して水平に設置した倉庫内において、2本のH型鋼1を跨ぐ大空間を、ワイヤー張りにて塞ぐ施工を行った。すなわち、図5に示した並列ローラー群間を一筆書きの要領で張り渡す施工に従って、ステンレス鋼線の7本撚りワイヤー(0.81mmφ)を、傾斜角60°および相互間隔20mmで取り付けた。
次いで、ワイヤーの設置後の7日間、毎夕17時から18時に点検し、鳩の侵入の有無を確認した。なお、ワイヤーの設置前にH型鋼1の凹所およびフランジ上面を清掃後に、白い紙を敷いて糞や足跡から侵入を確認できる様にした。
ワイヤーの設置から5日間は、6羽から9羽の鳩が侵入を試みる状況が見られたが、6日目には、鳩の飛来数は4羽に減少し、設置したワイヤーに接近する事も無くなった。さらに、設置から7日間、鳩の侵入は確認されず、内部に敷いた白紙にも侵入の形跡は見られなかった。
以上の結果から、60°の傾斜角度で面張りしたワイヤーによって、鳩の侵入を完全に防止できたことがわかる。
次に、図15(a)に示す建物の垂直面に存在する段差に、本発明を適用した。すなわち、段差の天端は垂直壁面の地上高12mみに位置し、奥行きが100mmで3000mmの長さで延びる水平面である。この段差に対して、図15(b)に示すように、支柱31に配置した並列ローラー群間を一筆書きの要領で張り渡す施工に従って、ステンレス鋼線の7本撚りワイヤー(0.81mmφ)を、傾斜角30°および相互間隔50mmで取り付けた。
次いで、ワイヤーの設置後に1箇月および3箇月を経た時点で、鳩の侵入の痕跡を確認したところ、いずれの場合も侵入の痕跡は認められなかった。なお、ワイヤーの設置前に段差部分を清掃して侵入を確認できる様にした。
以上では、主に鳩および烏を対象に説明したが、本発明の方法は、これらの鳥以外にも、
鳩と同等以上の大きさの鳥類に対して適用可能である。
H型鋼の凹所内に飛来する鳩の様子を示す図である。 H型鋼の凹所に従来のワイヤー張りの手法を適用した例を示す図である。 ワイヤー傾斜張りに関する実験を行った場所を示す図である。 ワイヤーの傾斜張りの複数態様を示す図である。 本発明のワイヤー傾斜張りを示す図である。 ワイヤーの端部処理を示す図である。 ワイヤーの端部処理を示す図である。 H型鋼に対するローラーフレームの取付構造を示す図である。 H型鋼に対するローラーフレームの取付構造を示す図である。 ローラーの他の形態を示す図である。 ワイヤー傾斜張りの別の形態を示す図である。 ワイヤー傾斜張りの別の形態を示す図である。 ワイヤー傾斜張りの別の形態を示す図である。 ワイヤー傾斜張りの実施形態を示す図である。 ワイヤー傾斜張りの実施形態を示す図である。
符号の説明
1 H型鋼
2a,2b フランジ
3 凹所
4 鳩
5 支持棒
6 ワイヤー
7a,7b,8a,8b フレーム
9 ローラー

Claims (5)

  1. 鳥類の飛来場所に至る飛行経路を横切る向きに、ワイヤーを並列に張り渡して鳥類の飛来を阻止するに当たり、該飛来場所の足掛かり部に対して、ワイヤーを25〜75°傾斜させて配列することを特徴とする鳥類の飛来防止方法。
  2. ワイヤーの足掛かり部に対する傾斜角度が35〜65°であることを特徴とする請求項1に記載の鳥類の飛来防止方法。
  3. ワイヤーは、複数のローラーを介して張り渡すことを特徴とする請求項1または2に記載の鳥類の飛来防止方法。
  4. 複数のローラーが一列以上に並ぶローラー群を、飛行経路を挟んで対向する位置に少なくとも1対配置し、これらローラー群の一方から他方のローラー間にワイヤーを張り渡すことを特徴とする請求項3に記載の鳥類の飛来防止方法。
  5. 1本のワイヤーを複数のローラー間に張り渡すことを特徴とする請求項3または4に記載の鳥類の飛来防止方法。
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