JP2006013188A - 多層配線板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁層を介して少なくとも2層以上の配線層が形成されてなる可撓性を有する多層配線板において、前記配線層間の間隔が500μm以上の場合、前記配線層間に少なくとも一個のダミーパターンを配し、前記ダミーパターンの大きさが0.2mm2以下で、前記ダミーパターンと前記配線層との間隔及び前記ダミーパターン間の間隔が100μm以上、500μm以下に設定されていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
多層配線板(インターポーザー)のサイズを小さくして、なおかつ配線の高密度化を実現するための方法として、インターポーザーの配線層を多層にして、配線層相互の接続をとるビルドアップ工法がある。ビルドアップ工法においては、各配線層間で短絡のないように、配線層間に絶縁層を設け、配線層間の接続は所定の位置に配置されたビアホールを介して行われるのが通常である。
ここで、絶縁基材の樹脂としては、BT(ビスマレイド・トリアジン)レジン系樹脂やガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させたもの、あるいはポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムなどが用いられている。
このような可撓性をもったコア材、バッキング材を積層して多層配線板を製造する場合、各工程においてリール・トゥ・リール工法を用いると、生産性の面で大きな効果がある。リール・トゥ・リール工法を用いて、多層配線板を製造する場合には、配線パターンが形成されたコア材に、金属導体層が形成されたバッキング材を連続的に積層することが行われ、他の方法よりも高い生産性を得ることができる。
図8(a)はコア材200、接着剤層410及びバッキング材300を、図8(b)はコア材200とバッキング材300とをロールラミネータでラミネートしている状態をそれぞれ示す。
コア材200は樹脂フィルムからなる絶縁基材211の両面に配線層221および配線層
222が、バッキング材300は樹脂フィルムからなる絶縁基材311の片面に金属導体層321が形成されたものである。
コア材200とバッキング材300は接着剤層410を介してロールラミネータのロール510にて積層される。このとき、ロール510はその弾性のために、配線層221の凹凸にある程度追従する。
しかし、配線層221間の間隔Dが大きい場合には、ロール510は凹部に深く入り込み、その結果、配線層221端部の境界付近のA部に大きなストレスがかかり、シワ、折れ曲がり等が発生する。
そのような問題を解決する手段として、配線層間の間隔Dが大きい場合には、その間にダミーパターンを配置する多層配線板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
そして、配線層の金属導体層の部分は、吸湿によって多層配線板内部に入り込んだ水分が、加熱時に外部に抜けるのを阻害する傾向がある。とくに、ダミーパターンを配した場合は通常の配線と比較して、大面積となりやすく、その傾向が強い。
また、ダミーパターンを適切な大きさに制限することによって、多層配線板内の水分が加熱時に効率的に放出され、膨れ、層間の剥離などを抑えることができ、高信頼性の多層配線板を得ることができる。
図1は、本発明の多層配線板の一実施例を示す多層配線板100の模式構成断面図を示す。
多層配線板100は、コア材10aとバッキング材30とを接着剤層51を介してロールラミネータにて積層したもので、コア材10aの配線層21a間に本発明に係わるダミーパターン22を、配線層21b間に本発明に係わるダミーパターン23及びダミーパターン24をそれぞれ配し、ロールラミネータにて積層時の配線層21a及び配線層21b端部のシワ、折れ曲がり等の発生を防止し、高信頼性の多層配線板が得られるようにしている。
図2(a)〜(b)、図3(c)〜(e)及び図4(f)〜(i)は、本発明の多層配線板の製造方法の一実施例を工程順に示す模式構成断面図である。
まず、絶縁基材11の両面に銅箔等からなる金属導体層21が形成された両面銅箔付樹脂フィルム10を準備する(図2(a)参照)。
絶縁基材11については、多層配線板の支持体となるのに十分な剛性を有していなければならず、また多層配線板が可撓性を有するのに十分な可撓性、そのほかに、絶縁性、寸法安定性なども有していなければならない。樹脂の種類については、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドなどの高分子フィルム、あるいはガラスクロスに含浸させたエポキシ、BT樹脂などの中から適宜選択される。
また、絶縁基材10に金属導体層を積層する方法については、接着剤法、熱融着法、キャスト法、スパッタリング法などの中から自由に選択してよい。
ダミーパターン22は、配線層21a間に円形状のダミーパターン22を3列格子状に、ダミーパターン23は、配線層21b間に円形状のダミーパターン23を1列に、ダミーパターン24は、配線層21b間に円形状のダミーパターン24を2列格子状に、それぞれ配したものである。
ダミーパターンは、配線層間の間隔が500μm以上の場合に配し、大きさが0.2mm2以下で、ダミーパターンと配線層との間隔及びダミーパターン間の間隔が100μm以上、500μm以下になるように、ダミーパターンの大きさと配列を設定する。
図6(a)及び(b)に配線層間の間隔が600μmの場合のダミーパターンの配置例を、図7(a)及び(b)に配線層間の間隔が1000μmの場合のダミーパターンの配置例をそれぞれ示す。
間隔が600μmの配線層間に1列配置でダミーパターンを配した場合、図6(a)に示すように、360μmφの円形のダミーパターンで、配線層とダミーパターンの間隔は120μmとなる。
間隔が600μmの配線層間に2列の格子配置でダミーパターンを配した場合、図6(b
)に示すように、120μmφの円形のダミーパターンで、配線層とダミーパターンの間隔及びダミーパターン同士の間隔は120μmとなる。
また、間隔が1000μmの配線層間に1列配置でダミーパターンを配した場合、図7(a)に示すように、700μmφの円形のダミーパターンで、配線層とダミーパターンの間隔は150μmとなる。
間隔が1000μmの配線層間に3列の格子配置でダミーパターンを配した場合、図7(b)に示すように、180μmφの円形のダミーパターンで、配線層とダミーパターンの間隔が110μm、ダミーパターン同士の間隔は120μmとなる。
一つのダミーパターンを配置しただけでは、間隙を500μm以下にできない場合には、複数のダミーパターンを配置するが、この場合に、ダミーパターン同士の間隔が小さすぎると、ダミーパターン個々が規準を満たした大きさであっても、ダミーパターン間から水分が放出される効果が十分でなく、膨れや剥がれの原因となるので、ダミーパターン間の間隔は100μm以上、500μm以下の範囲で適宜設定する。
また、ダミーパターンの形状については特に制限はなく、円形、多角形、その他の形状などから、多層配線板の電気的、機械的性能を考慮し、適切なものを選択してよい。
バッキング材30は、樹脂フィルム等からなる絶縁基材31の片面上に、金属導体層41が積層された構造をとっているが、絶縁基材の材質、金属導体層41の積層方法については、コア材10の場合と同様である。
バッキング材30は、その金属導体層41が外側になるような向きで、コア材10aと積層される。コア材10aとバッキング材30の間には、接着剤層51が配置される。接着剤層51の材質については、エポキシ系、ブタジエン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系あるいはそれらの混合系などから、自由に選択することができる。
ストパターンを剥離処理して電極42a及び42bを形成する(図4(g)参照)。
ここで、ソルダーレジスト層の種類にはとくに制限はなく、エポキシ系、フェノール樹脂系、キシレン系、アクリル系、ポリイミド系などのなかから、用途に合わせて自由に選んでよい。
さらに、必用であれば上記バッキング材の積層、パターニング処理工程を繰り返すことにより、所望の多層配線板を得ることができる。
まず、キャスティング法によって、厚さ25μmのポリイミドフィルムからなる絶縁基材11の両面に厚さ12μmの電解銅箔からなる金属導体層21を積層した銅箔付フィルム(三井化学製ネオフレックスNEX)10を、巾105mm、長さ100mのテープ状とし、300mmφのリールに巻いて使用した(図2(a)参照)。
以下、すべての工程について、この大きさのリールを用いたリール・トゥ・リール工法によって行った。
配線層21b間のダミーパターン23は、配線層21b間の間隔が600μmであったので、図6(a)に示すような、配線層21bとダミーパターン23の間隔が120μmとなる360μmφの円形のダミーパターンを1列で配した。
配線層21b間のダミーパターン24は、配線層21a間の間隔が600μmであったので、図6(b)に示すような、配線層21bとダミーパターン24の間隔が120μm、ダミーパターン24同士の間隔は120μmとなる120μmφの円形のダミーパターンを2列の格子配列で配した。
ラミネートにはリール・トゥ・リール方式のロールラミネータを用い、ロール91の硬度は上下ともに70度、ロール温度は上下ともに180℃とした。ロール圧は線圧にて3kg/cmとした。
次に、ソルダーレジスト層61をマスクにして開口部62及び63の電極42a及び42b上にニッケル、金皮膜を形成し、一方の面にパッド71を、他方の面にはんだボール81を形成し、配線層間に所望のダミーパターンが形成された多層配線板100を得た(図4(i)参照)。
また、85℃、85%の環境下、168時間前処理を行った後、260℃を10秒の条件で3回、リフロー炉に投入してリフロー試験を行い、外観を光学顕微鏡で観察した結果、膨れ、層間の剥離等の外観上の問題は認められなかった。
このように、配線層間に適正なダミーパターンを設けた多層配線板100は、ロールラミネータによる加工性も良好であり、またリフロー試験においても合格することができた。
10a、200……コア材
11、31、211、311……絶縁基材
21、41、321……金属導体層
21a、21b、221、222……配線層
22、23、24……ダミーパターン
30、300……バッキング材
32……ビア用孔
51、410……接着剤層
42……導体層
42a、42b……電極
43……ビアホール
62、63……開口部
71……パッド
81……はんだボール
91、510……ロール
100……多層配線板
Claims (2)
- 絶縁層を介して少なくとも2層以上の配線層が形成されてなる可撓性を有する多層配線板において、前記配線層間の間隔が500μm以上の場合、前記配線層間に少なくとも一個のダミーパターンを配し、前記ダミーパターンの大きさが0.2mm2以下であることを特徴とする多層配線板。
- 前記ダミーパターンと前記配線層との間隔及び前記ダミーパターン間の間隔が100μm以上、500μm以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の多層配線板。
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JP2004189359A JP2006013188A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 多層配線板 |
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2004
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