JP2006012917A - ウェーハの面状態評価方法、ウェーハ製造工程の管理方法、ウェーハの製造方法及びウェーハ - Google Patents

ウェーハの面状態評価方法、ウェーハ製造工程の管理方法、ウェーハの製造方法及びウェーハ Download PDF

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Abstract

【課題】
静電チャックにおいて脱離特性に優れると共に、ドライエッチング工程等の精密なウェーハ温度制御を必要とする工程の品質のバラツキを抑制できるウェーハを供給するために、ウェーハの背面状態を適切に評価できる方法、この評価方法によってウェーハ製造工程を管理する方法、ウェーハ背面につき所定の面状態を有するウェーハの製造方法及びウェーハを提供する。
【解決手段】
表面が鏡面化されたウェーハの背面粗さの評価方法であって、温度調節が可能であるウェーハ保持プレート上にウェーハをその背面が接するように保持し、該ウェーハ保持プレートを所定の温度に調整すると同時に該ウェーハを加熱手段によって加熱しつつ該ウェーハの表面温度を測定することにより、該ウェーハの背面の粗さを評価するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ウェーハ、例えばシリコンウェーハなどの静電吸着特性の改善に関し、特にデバイス工程で安定した静電吸着特性を示すウェーハを供給するための、ウェーハの面状態評価方法、ウェーハ製造工程の管理方法、ウェーハの製造方法及びウェーハに関する。
半導体や液晶の製造プロセス、特にドライエッチング、イオン注入、蒸着等の工程においてはドライ化が進んでおり、さらに、真空及び高温化で行われる製造工程も増加している。
また、基板としてのシリコンウェーハやガラス基板などはその大口径化が進み、回路の高集積化、微細化に伴って、パターニング時の位置合わせ精度も益々厳しくなってきている。そのため、従来から基板の搬送や吸着固定には真空チャックが使用されているが、この真空チャックは真空条件下では圧力差が無いために使用できず、また、低真空下では基板を吸着することはできるが、吸着部分が局部的に吸引されるために、吸引された基板には部分的な歪を生じ、高精度な位置合わせができないという欠点があるため、最近の半導体や液晶プロセスには不適当なものとされている。
このような欠点を改善したものとして、静電気力を利用して基板を搬送、吸着固定する静電チャックが注目されている。さらに、最近の半導体、液晶の製造プロセスではデバイスの微細化に伴って、基板であるウェーハやガラス板の平坦度が益々重視され、その矯正に静電チャックを利用することも検討されている。また、高温腐食性ガス雰囲気のプロセスも多いことからセラミックス製の静電チャックも出現している。
この静電チャックは、静電チャックの機能を果たすチャック機能部と、このチャック機能部を装置に固定すると同時にプロセスにより発生した熱を逃がす働きをするアルミ製のプレート部から構成され、チャック機能部の材質には、一般的に半導体を汚染することのない各種セラミックスが使用され、絶縁性誘電体層を形成して静電吸着面として作用している。
しかしながら、大量に処理されているシリコンウェーハの中には印加電圧を切っても静電チャックの吸着面から離脱できない場合がある。この原因は、ウェーハ裏面の接触面積に原因があると考えられている。この対策として静電チャックの吸着条件の設定をウェーハ毎に変えることが考えられるが、現実の生産ラインではこのような吸着条件の変更は困難である。従って、シリコンウェーハの面状態を評価して、例えば、接触面積、又は、接触特性を許容範囲内に管理する必要がある。
さらに、ドライエッチングの場合には、プラズマにより加熱されたウェーハの熱は、静電チャックとの接触面を通して放熱するか、ウェーハと静電チャックの空間を流れるヘリウムを冷却媒体として冷却しているが、ウェーハの面状態によって冷却効果が変化し、エッチングレートに影響を及ぼす問題がある。
また、シリコンウェーハの製造工程において背面粗さを作りこむ工程は、ケミカルエッチング工程、研磨工程がある。これらの工程においては、ケミカルエッチングの手段や研磨方法により、多様な背面品質を作り出すことが可能であるが、同時にある程度の品質バラツキを持つという側面もある。
現状、シリコンウェーハの背面の状態を表す方法としては、粗さ(RaやRmax等)や光沢度(%)が用いられているが、これらの指標ではデバイス工程における静電チャックの問題を防止する特性にはならないことがわかった。なお、ここでいうRaとは中心線平均粗さのことで、形状プロファイルから所定の測定長さの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線から凹凸までのへだたりの絶対値を平均し、その値をμm単位で表したものである。Rmaxは凹凸の最大幅(最大差)である。光沢度は、JIS Z8741(鏡面光沢度測定法)を参照し、同規格で指定の鏡面光沢度計(グロスメーターSD)を使用して、同法に準じた方法により測定したもので、対物位置に何も置かない状態の輝度を便宜上0%と仮想し、鏡面化されたウェーハの光沢度を100%と設定した条件で評価したものである。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、静電チャックにおいて脱離特性に優れると共に、ドライエッチング工程等の精密なウェーハ温度制御を必要とする工程の品質のバラツキを抑制できるウェーハを供給するために、ウェーハの背面状態を適切に評価できる方法、この評価方法によってウェーハ製造工程を管理する方法、ウェーハ背面につき所定の面状態を有するウェーハの製造方法及びウェーハを提供することを主たる目的とする。
本発明のウェーハの面状態評価方法は、表面が鏡面化されたウェーハの背面粗さの評価方法であって、温度調節が可能であるウェーハ保持プレート上にウェーハをその背面が接するように保持し、該ウェーハ保持プレートを所定の温度に調整すると同時に該ウェーハを加熱手段によって加熱しつつ該ウェーハの表面温度を測定することにより、該ウェーハの背面の粗さを評価することを特徴とする。これにより、ユーザーの要求するシリコンウェーハの背面品質を安定して製造する工程を確立することが可能となる。
本発明のウェーハの面状態の評価方法の要点は、温度調節可能なウェーハ保持プレートの上に評価用ウェーハを置き、該ウェーハ保持プレートと該ウェーハの背面間の熱の伝わり方を該ウェーハの表面温度として測定し、この表面温度から該ウェーハの背面の粗さを評価する点にある。
本発明のウェーハ製造工程の管理方法は、少なくともエッチング工程及び研磨工程を有するとともに表面が鏡面化されたウェーハの製造工程の管理方法であって、温度調節が可能であるウェーハ保持プレート上にウェーハをその背面が接するように保持し、該ウェーハ保持プレートを所定の温度に調整すると同時に該ウェーハを加熱手段によって加熱しつつ該ウェーハの表面温度を測定することにより、該ウェーハの背面の粗さを評価し、該ウェーハの表面温度が所定の範囲になるようにウェーハ製造工程を管理することを特徴とする。
本発明のウェーハ製造工程の管理方法においては、上記ウェーハの表面温度が所定の範囲になるように、上記エッチング工程におけるエッチング条件及び/又は上記研磨工程における該ウェーハの背面の研磨条件を設定することによってウェーハ製造工程を管理するのが好適である。
換言すれば、本発明のウェーハ製造工程の管理方法は、少なくともエッチング工程及び研磨工程を有するとともに、表面を鏡面化するウェーハの製造工程の管理方法であって、該研磨工程において鏡面研磨された評価用ウェーハの背面とウェーハ保持プレート間の熱の伝わり方をウェーハ表面温度として測定し、この表面温度が所定の範囲になるようにウェーハ製造工程を管理するものである。このようにウェーハの研磨後に背面の面状態に関する情報をこのようなウェーハ表面温度で評価することにより、ユーザーが要望する品質のウェーハを安定して供給することができる。
本発明のウェーハ製造方法は、本発明のウェーハ製造工程の管理方法によって管理されたウェーハの製造工程において前記ウェーハの表面温度を所定の範囲に管理してウェーハを製造することを特徴とするものである。このように各メーカーの要望に対応してウェーハの背面の面状態又は面品質を所定の範囲に収まるようにするために、本発明のウェーハ製造工程の管理方法に従ってウェーハの製造条件を制御又は変更してウェーハの製造を行う。
ウェーハの背面の制御は、主にケミカルエッチング工程や研磨工程の条件を制御することで実施できる。ウェーハの表面の研磨工程後に背面とウェーハ保持プレート間の熱の伝わり方をウェーハ表面温度として測定し、エッチング工程におけるエッチング条件及び研磨工程における背面の研磨条件などを設定すれば、安定したウェーハの製造ができる。
本発明の製造方法を適用することによってユーザーの要求するシリコンウェーハの背面品質を安定して製造する工程を確立することができる。本発明のウェーハは、本発明の製造方法によって製造され、ウェーハの背面の面状態又は面品質が所定の範囲にあることを特徴とする。
本発明のウェーハの面状態評価方法によれば、シリコンウェーハ等のウェーハの背面の面状態又は面品質をウェーハとウェーハ保持プレート間の熱伝導品質として示すことが可能となり、従来から使用されていたRaやRmax等の測定値では判断できなかったシリコンウェーハ等のウェーハの背面の面状態又は面品質を評価することが可能となった。この結果、デバイス工程の静電チャック特性に合わせたシリコンウェーハ等のウェーハの背面品質を製造・検査することが可能となり、静電チャック特性によるトラブルを未然に防止することが可能となる。本発明のウェーハ製造工程の管理方法によれば、所定の面品質を有するウェーハを製造する工程の管理を容易に行うことができる。本発明のウェーハの製造方法によれば所定の面品質のウェーハを効率よく製造することができる。
以下に本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことは言うまでもない。図1は本発明のウェーハの面状態評価方法の工程順の1例を示すフローチャートである。
本発明のウェーハの面状態評価方法においては、図1に示すように、評価用ウェーハを準備する(ステップ100)。この評価用ウェーハは、例えば、後述する様々な工程からなるウェーハ製造工程によってウェーハ加工された複数枚のウェーハから抜き取ったもので、表面が鏡面化されたウェーハが用いられる。次に、この評価用ウェーハを後述するウェーハ保持プレート上に背面が接するように保持しながら適切な温度に温度調節を行い、ウェーハ表面温度が所定の温度に安定するまで所定時間放置する(ステップ102)。その後、加熱手段、例えば、赤外線ランプを使用してウェーハを加温しつつウェーハ表面温度を熱電対又はサーモグラフィ、放射温度計等のウェーハ表面温度測定器を使用して計測、即ち、該ウェーハの表面温度変化を測定する(ステップ104)。この時の単位時間当たりの温度変化を評価する(ステップ106)ことによって、該ウェーハの背面の面状態又は面品質を評価する(ステップ108)。
この時に使用するウェーハ保持プレートは、ウェーハの温度調節を行うことが目的であり、デバイス工程で使用している静電チャックを使用することがウェーハの背面の面状態又は面品質を評価する上でより好ましい。
つまり、ウェーハ保持プレート、例えば、静電チャックによって保持されるウェーハの背面品質により、静電チャックとウェーハ背面の熱伝導に差が生じ、この影響によって起こるウェーハ表面温度差を測定することによって、ウェーハ背面の品質を評価するものである。
ウェーハ保持プレート、例えば、静電チャックの設定の例としては、評価用ウェーハが加熱手段、例えば、赤外線ランプによって加温されるため、ウェーハを冷却する条件に設定することができる。この時、ウェーハ保持プレートと評価用ウェーハの熱伝導性が高い場合には、加熱手段によって加熱されたウェーハの温度がウェーハ保持プレートによって冷却されて比較的低い温度で安定する結果となる。また、ウェーハ保持プレート、例えば、静電チャックと評価用ウェーハの熱伝導性が低い場合には、逆にウェーハ表面温度が上昇し高い温度で安定する結果となる。このように、加熱手段、例えば、赤外線ランプとウェーハ保持プレート、例えば、静電チャックの設定条件を一定にしておけば、ウェーハ背面の面状態又は面品質をウェーハ表面温度として評価することができる。
具体的な方法を説明すると、ウェーハ保持プレートとしては一般的に使用されているデバイスプロセス用静電チャックを用いることが好ましい。図2は静電チャックを示す断面的概略説明図である。図2において、10はシリコンウェーハ等のウェーハWを保持する静電チャックで、該静電チャックは高温腐食性ガス雰囲気中で使用されるためセラミックス製の材質が主に用いられている。該静電チャック10は、ウェーハWを静電チャックするチャック機能部12とプロセスにおいて発熱した熱を逃がすプレート部14から構成されている。
該プレート部14には静電チャック10の温度を調節するための冷却機構部16が接続されている。該冷却機構部16は該プレート部14にウェーハ冷却用Heガスを導入する導入パイプ18及び該冷却用Heを排気する排気パイプ20を有している。また、該静電チャック10には温度制御用熱媒体21を導入する熱媒体入口22及び温度制御用熱媒体を排出する熱媒体出口24が設けられており、温度制御用熱媒体を静電チャック10に導入することによって静電チャック10の温度を制御することができる。チャック機能部12の材質には、一般的に半導体を汚染することのない各種セラミックスが使用され、絶縁性誘電体層を形成して静電吸着面として作用している。
なお、ウェーハ、例えば、シリコンウェーハWの背面の面粗さが大きい場合には、熱伝導が小さくなるためウェーハ表面温度が高くなる結果となり、ウェーハ、例えば、シリコンウェーハWの面粗さが小さい場合には、熱伝導が大きくなるため静電チャック10の設定温度に近くなる結果となる。
本発明のウェーハの面状態評価方法では、前述したように、先ずはじめに様々な工程でウェーハ加工された復数枚のウェーハから評価用シリコンウェーハを抜き取り、該評価用ウェーハとして用いる。
ウェーハの加工工程により異なるが、少なくとも表面が鏡面化されたウェーハの背面の形状は、一般的に、アルカリエッチング面、酸エッチング面、研磨面と大きくわけて3種類の状態であり、更に同じアルカリエッチング面、酸エッチング面、研磨面でもその表面処理方法により多様な状態になる。
本発明のウェーハ面状態評価方法では、このような多様な背面状態のシリコンウェーハを図2のようなウェーハ保持プレート、例えば、静電チャックを用いて、評価用ウェーハの保持と温度調節を行い、さらにウェーハ表面に赤外線ランプによって熱を加えながらウェーハ表面温度の変化を測定するものである。
なお、このウェーハ保持プレートとしては、静電チャック以外にもウェーハを保持するとともに温度調節が可能な機構を有するものであれば使用可能であり、例えば、図3に示したような構成のものを採用することもできる。図3はウェーハ保持プレートの他の例を示す断面的概略説明図である。図3において、30はウェーハ保持プレートで、温度調節可能な保持プレート32上にウェーハWが保持される。該保持プレート32には温度制御用熱媒体が導入される内部空間34が形成されている。36は、温度制御用熱媒体を該内部空間34に導入する熱媒体入口であり、38は温度制御用熱媒体を該内部空間34から排出する熱媒体出口である。このように、温度制御用熱媒体を該保持プレート32に導入することによって該保持プレート32の温度を制御することができる。
上述したようにウェーハ表面温度を評価するに際して、ウェーハWの背面の面状態又は面品質の差(例えば、背面の面粗さの差)が熱伝導の差となり、さらにウェーハ表面温度の差となって表すことができる。従って、このウェーハ表面温度の差によってウェーハWの背面の面状態又は面品質を規定できる。
また、一般的に用いられている面粗さの指標であるRaやRmax等でウェーハ背面の品質を表示した場合には、例えば、図4(a)(b)(c)に示すような3種類のウェーハWの背面形状の場合、凹凸の幅dは同じであり、同じRmaxとなって評価されてしまう。しかし、図4(a)(b)(c)からも明らかであるように、同じRmaxであっても接触面積で表した場合には大きく異なる場合もあり、静電チャックの吸着面から離脱できない、又はドライエッチングにおいて正確なエッチング量や形状を制御できない等の問題が生じる。つまり、単純に粗さという定義でシリコンウェーハの背面の面状態又は面品質を表すことはできない。
そこで、シリコンウェーハ等のウェーハWが静電チャック又は保持プレートに保持された状態において、赤外線ランプによって適切なウェーハの加熱を行い、ウェーハ表面温度を測定することによって、各種シリコンウェーハ等のウェーハの背面の面状態又は面品質をウェーハ表面温度として得ることができる。
ウェーハ表面温度の評価方法は、前述の評価装置において一定時間のウェーハを保持した時のウェーハ表面温度の変化を単位時間当たりの変化温度、又は所定時間後の変化温度として比較をすることで行えば良い。例えば、保持プレートの温度を20℃〜30℃程度に保持し、ウェーハを100℃〜200℃に加熱したときの単位時間当りの温度変化を比較するようにすれば良い。
特に、デバイス工程で、好ましいウェーハがわかっていれば、その背面の面状態又は面品質を本評価方法により評価し、その評価結果を基準値(値としては、例えば、1)として相対的に評価すれば、定量的にウェーハ背面の面状態又は面品質を評価することができる。
そして、この基準値より任意の範囲でウェーハ背面を管理することにより、デバイス工程にて静電チャックの吸着面からウェーハを離脱できない、又は正確なエッチング量を制御できない等の問題が生じることなく安定したウェーハの供給をすることができる。
図5は本発明によるウェーハ製造工程の管理方法の工程順の1例を示すフローチャートである。本発明のウェーハ製造工程の管理方法においては、まず、ウェーハ加工された複数枚のウェーハから評価用のウェーハを抜き取り、その評価用ウェーハの少なくとも表面を鏡面化して、評価用ウェーハを準備する(ステップ200)。次に、この評価用ウェーハを前述したウェーハ保持プレート上に当該ウェーハの背面が接するように保持しながら適切な温度に温度調節を行い、ウェーハ表面温度が所定の温度に安定するまで所定時間放置する(ステップ202)。その後、加熱手段、例えば、赤外線ランプを使用してウェーハを加温しつつウェーハ表面温度を熱電対又はサーモグラフィ、放射温度計等のウェーハ表面温度測定器を使用して計測、即ち、該ウェーハの表面温度変化を測定する(ステップ204)。この時の単位時間当たりの温度変化を評価する(ステップ206)。このように、評価用ウェーハを本発明の評価方法にて評価し、ウェーハの背面の面状態又は面品質が所定の範囲に収まるように、つまり、このウェーハ表面温度が所定の範囲に収まるようにウェーハ製造工程を管理する(ステップ208)。このように管理されたウェーハ製造工程においてウェーハを製造することによって、ウェーハの背面が所定の面状態を有するウェーハを製造することができる。
なお、ステップ208において、ウェーハ表面温度変化が所定の範囲に収まるように、エッチング工程のエッチング条件及び/又はウェーハ背面の研磨条件を設定することによってウェーハ製造工程を制御するのが好適である。
ウェーハ製造工程は一般的に、単結晶インゴットをスライスして薄円板状にのウェーハを得るスライス工程と、該スライス工程によって得られたウェーハの割れ、欠けを防止するためにその外周部を面取りする面取り工程と、このウェーハを平坦化するラッピング工程と、面取り及びラッピングされたウェーハに残留する加工歪みを除去するエッチング工程と、そのウェーハ表面及び裏面を鏡面化する研磨(ポリッシング)工程と、研磨されたウェーハを洗浄して、これに付着した研磨剤や異物を除去する洗浄工程を有している。なお、このウェーハ製造工程は、主な工程を示したもので、他に熱処理工程や平面研削工程等が加わったり、同じ工程を多段で行ったり、工程順が入れ替えられたりする。このような工程で特にウェーハ背面の面状態又は面品質に影響するのはエッチング工程又は研磨工程において背面側も研磨する場合である。従って、上記ウェーハ表面温度が所定の範囲に収まるように制御することは、このエッチング工程のエッチング条件及び/又はウェーハ背面の研磨条件を適切に設定することにより行うことができる。
本発明のウェーハの製造方法は、上記した本発明のウェーハ製造工程の管理方法によって管理されたウェーハの製造工程においてウェーハを製造するものである。また、本発明のウェーハは本発明の製造方法によって製造され、ウェーハの背面の粗さが所定範囲に制御されているものである。
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるものではないことは言うまでも無い。
(実施例1)
製造工程の異なる直径200mmのシリコンウェーハA,B,C(基準ウェーハ),D,E5種類を用意した。
次に図2に示すような評価装置により、ウェーハ背面を静電チャックにより保持し、ウェーハ表面温度が安定するまで放置した。この時に、ウェーハの温度が20℃になるように静電チャック冷却用の冷却水温度設定、Heガス流量を所定の値に設定した。
赤外線ランプによる評価用ウェーハの加熱を所定の時間行った。この時、同時にウェーハ表面温度を測定し、時間の経過と共にウェーハ表面温度の経過をモニタリングした。
ウェーハの温度が100℃となるまでの時間を測定し、単位時間当りの温度変化値を算出した。その結果を表1及び図6に示す。
Figure 2006012917
ウェーハの製造方法の違いにより、同じ評価装置で同じように評価してもウェーハ表面温度が異なり、ウェーハ背面の面状態又は面品質の違いを評価できることがわかった。基準ウェーハCに対して、ウェーハA及びBは熱伝導性が高く、D及びEは熱伝導性が低い面状態又は面品質を有し、サンプル全てのウェーハが異なる面状態又は面品質であることがわかった。
(実施例2:管理方法)
直径200mmのシリコンウェーハを鏡面研磨後3枚/日の割合で抜き取り、実施例1の手法で各ウェーハの単位時間の温度変化値を測定し3枚の平均値を算出した。そして、3枚の平均値を目標値±5%に管理すべく平均値が±3%を超えたところでエッチング時間を変更するように工程管理を行った。その結果を表2に示す。表2に示すように3日目と7日目に温度変化値が±3%を超えたため、それぞれエッチング時間の変更を行うことにより、平均値を目標の±5%に管理することができた。
Figure 2006012917
(比較例1)
上記A,B,C(基準ウェーハ),D,Eの5種類のウェーハについて、従来から用いられている触針式の粗さ計により評価した。この結果を示した表3において、表面温度評価法による結果と比較すると、ウェーハ表面温度とウェーハ背面の粗さの相関が認められないことがわかった。従って、基準ウェーハCに対するウェーハA、B、D,及びEの面状態又は面品質の評価を行うことは不可能であった。
Figure 2006012917
(比較例2)
上記A,B,C,D,Eの5種類のウェーハについて、従来から用いられている光沢度により評価した。この結果を示した表3において、表面温度評価法による結果と比較すると、ウェーハ表面温度とウェーハ背面の光沢度の相関が認められないことがわかった。従って、基準ウェーハCに対するウェーハA、B、D,及びEの面状態又は面品質の評価を行うことは不可能であった。
(比較例3:管理方法)
直径200mmのシリコンウェーハを鏡面研磨後3枚/日の割合で抜き取り、実施例1の手法で各ウェーハの単位時間の温度変化値を測定し3枚の平均値を算出した。この測定値による製造条件の変更は行わなかった。その結果を表4に示す。表4に示すように平均値は目標の最大8.5%まで変動してしまった。
Figure 2006012917
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術範囲に包含される。
本発明のウェーハの面状態評価方法によればウェーハの背面の面状態又は面品質を容易に評価することができる。本発明のウェーハ製造工程の管理方法は、本発明の評価方法を利用することによって、ウェーハ製造工程の管理を容易に行うことができる。本発明のウェーハの製造方法は、本発明のウェーハ製造工程の管理方法を適用した製造工程によってウェーハを製造するもので、本発明のウェーハの製造方法によれば、ウェーハの背面の面状態又は面品質を容易に所定の範囲に収めることが可能となり、デバイス工程で安定した静電吸着特性を示すウェーハを供給することができる。
本発明のウェーハの面状態評価方法の工程順の1例を示すフローチャートである。 静電チャックを示す断面的概略説明図である。 ウェーハ保持プレートの他の例を示す断面的概略説明図である。 3種のウェーハの背面形状を模式的に示した説明図である。 本発明によるウェーハ製造工程の管理方法の工程順の1例を示すフローチャートである。 実施例1におけるウェーハ背面種類と表面温度変化を示すグラフである。
符号の説明
10:静電チャック、12:チャック機能部、14:プレート部、16:冷却機構部、18:導入パイプ、20:排気パイプ、21:温度制御用熱媒体、22:熱媒体入口、24:熱媒体出口、32:保持プレート、34:熱媒体入口、36:熱媒体出口、W:ウェーハ。

Claims (5)

  1. 表面が鏡面化されたウェーハの背面粗さの評価方法であって、温度調節が可能であるウェーハ保持プレート上にウェーハをその背面が接するように保持し、該ウェーハ保持プレートを所定の温度に調整すると同時に該ウェーハを加熱手段によって加熱しつつ該ウェーハの表面温度を測定することにより、該ウェーハの背面の粗さを評価することを特徴とするウェーハの面状態評価方法。
  2. 少なくともエッチング工程及び研磨工程を有するとともに表面が鏡面化されたウェーハの製造工程の管理方法であって、温度調節が可能であるウェーハ保持プレート上にウェーハをその背面が接するように保持し、該ウェーハ保持プレートを所定の温度に調整すると同時に該ウェーハを加熱手段によって加熱しつつ該ウェーハの表面温度を測定することにより、該ウェーハの背面の粗さを評価し、該ウェーハの表面温度が所定の範囲になるようにウェーハ製造工程を管理することを特徴とするウェーハ製造工程の管理方法。
  3. 前記ウェーハの表面温度が所定の範囲になるように、前記エッチング工程におけるエッチング条件及び/又は前記研磨工程における該ウェーハの背面研磨条件を設定することによってウェーハ製造工程を管理することを特徴とする請求項2記載のウェーハ製造工程の管理方法。
  4. 表面が鏡面化されたウェーハの製造方法であって、請求項2又は3記載のウェーハ製造工程の管理方法によって管理されたウェーハの製造工程において前記ウェーハの表面温度を所定の範囲に管理してウェーハを製造することを特徴とするウェーハの製造方法。
  5. 請求項4記載のウェーハの製造方法によって製造されたウェーハであって、ウェーハの背面の粗さが所定範囲に管理されていることを特徴とするウェーハ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009238773A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd ウェハ熱処理装置における温度計測方法、並びに温度制御方法

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