JP2006012521A - サーモプロテクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】はんだ等の可溶材による接合固定で保持されている弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて動作するタイプのサーモプロテクタの長期安定性を保証し、動作の信頼性の向上を図ることにある。
【解決手段】中間部分において曲げ剛性が他の部分よりも低くされた弾性体2の一端部を躯体面1に固定し、該弾性体2を長手方向に圧縮して凸曲線状に変形させた状態でその他端部を躯体面1に固定し、これら両固定の少なくとも一方の固定を可溶材3による面接合で行ない、前記凸曲線状弾性体2の中間部分に電極4を接触させ、前記可溶材3の溶融乃至は軟化による弾性体の歪エネルギーの解放に伴う前記電極4からの弾性体2の脱離で動作させる。
【選択図】図1

Description

本発明は可溶材の融点または軟化点を動作温度とするサーモプロテクタに関するものである。
電子・電気機器における異常発熱を感知し、この感知に基づくカットオフ動作で機器を電源から遮断して機器の過熱を防止し、火災の発生を未然に防止するサーモプロテクタとして、可動部に弾性歪みエネルギーを加え、この弾性歪みエネルギーを可溶材の固体状態で拘束しておき、所定温度のもとでの可溶材の溶融乃至は軟化で可動部を前記弾性歪みエネルギーから解放してサーモプロテクタを動作させる方式が知られている。
例えば図8の(イ)に示すように弾性金属片2'を強制的に曲げ、この曲げ弾性金属片1'の両端を曲げ反力に抗して一対の固定端子41',42'に所定融点の可溶合金(はんだ)3'で接合し、周囲温度が可溶合金2'の融点まで昇温して可溶合金が溶融されると、図8の(ロ)に示すように弾性金属片2'の曲げ応力を解除させて弾性金属片2'の一端を一方の固定端子42'から脱離させて通電を遮断するものが知られている(特許文献1参照)。
また、図9の(イ)に示すように一端にリード端子13'を取付けた金属ケース14'内に一端側から所定融点のペレット2'、座板15'、圧縮スプリング1'、座板16'を順次に収容し、更に外周が金属ケース内面に摺動接触されたコンタクト42'を金属ケース内に収容し、リードピン貫通ブッシング17'を金属ケース14'の他端側に固定し、このブッシング17'とコンタクト42'との間に引外しスプリング18'を組み込んでリード端子13'→金属ケース14'→コンタクト42'→リードピン41'を経る導通路を構成し、周囲温度がペレット2'の融点まで昇温されてペレット2'が溶融されると、図9の(ロ)に示すように圧縮スプリング1'の圧縮応力を解放させて引外しスプリング18'の圧縮応力でリードピン41'の先端からコンタクト42'を離隔させて前記導通路を遮断するものも知られており、いわゆる、ペレットタイプ温度ヒューズと称されている(非特許文献1参照)。
特開平7−29481号公報 電気工学ハンドブック1988の第818頁
しかしながら、図8に示す構成では、弾性金属片の曲げ反力M’及びn方向押し拡げ力F’が可溶合金(はんだ)及び可溶合金と固定端子との接合界面並びに可溶合金と弾性金属片との接合界面に作用するから、応力分布が複雑であり応力集中が生じ易く、可溶合金のクリープに基づく動作不良が発生し易い。更に、可溶合金が通電路の一部となっているので、可溶合金のクリープによる抵抗増大により発熱し、自己発熱による動作誤差も懸念される。
また、図9に示すペレットタイプでは、座板による均圧化のためにペレットを一様に圧縮できても構造が複雑であり、小型化やコスト面での不利を免れ得ない。
本発明の目的は、はんだ等の可溶材による接合固定で保持されている弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて動作するタイプのサーモプロテクタの長期安定性を保証し、動作の信頼性の向上を図ることにある。
請求項1に係るサーモプロテクタは、中間部分における曲げ剛性を他の部分よりも低くした弾性体の一端部を躯体面に固定し、該弾性体を長手方向に圧縮して凸曲線状に変形させた状態で他端部を躯体面に固定し、これら両固定の少なくとも一方の固定を可溶材による面接合で行ない、前記凸曲線状弾性体の中間部分に電極を接触させ、前記可溶材の溶融乃至は軟化による弾性体の歪エネルギーの解放に伴う前記電極からの弾性体の脱離で動作させることを特徴とする。
請求項2に係るサーモプロテクタは、請求項1のサーモプロテクタにおいて、弾性体の中間部分に孔を有することを特徴とする。
請求項3に係るサーモプロテクタは、請求項1または2のサーモプロテクタにおいて、弾性体の中間部分が薄くされていることを特徴とする。
請求項4に係るサーモプロテクタは、請求項1〜3何れかのサーモプロテクタにおいて、弾性体の中間部分の巾が欠切されていることを特徴とする。
請求項5に係るサーモプロテクタは、請求項1〜4何れかのサーモプロテクタにおいて、弾性体が金属または合成樹脂或いは金属と合成樹脂との複合体であることを特徴とする。
請求項6に係るサーモプロテクタは、請求項5のサーモプロテクタにおいて、可溶材が低融点金属または合成樹脂の軟化点よりも低い所定軟化点の熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
弾性体を長手方向圧縮により凸曲線状に変形させた状態で両端部を固定し、この凸曲線状弾性体の中間部に電極を接触させている。この場合、弾性体の中間部の曲げ剛性を低くしてあるから、その中間部の電極面への接触平坦化に伴い生じる曲げ反力を充分軽度にとどめ得、この曲げ反力が伝達されることにより生じる前記固定箇所での応力分布に及ぼす影響を僅かにとどめ得る。
従って、弾性体他端部と躯体面との間の可溶材による接合を面で行ない、弾性体に加えた弾性歪エネルギーをこの接合面で支えたことによる接合界面の一様な剪断応力分布を前記曲げ反力の影響を充分に排除してよく保持でき、可溶材における応力集中やクリープをよく防止できる。更に、可溶材を常時導通路から除外できる。従って、サーモプロテクタの長期安定性を保証できる。
図1は本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造を示す図面である。
図1において、1は躯体である。2は板状、箔状等の弾性体であり、中間部分の曲げ剛性を他の部分の曲げ剛性よりも低くしてある。3は可溶材、4は電極である。
図1において、弾性体2の一端部21を躯体面に平行接触で固定し、弾性体他端部22を躯体面に平行に接触させた状態で当該弾性体他端部22に長手方向圧縮荷重fを作用させて弾性体2を凸曲線状に変形させ、この変形に基づく弾性曲げ歪エネルギーを弾性体に加えたままで弾性体他端部22を躯体面に可溶材3により面接合し、更に凸曲線状弾性体2の中間部に電極4を接触させてある。
而して、外部温度が上昇されて可溶材3が溶融若しくは軟化されると、接合界面32が破断され、弾性曲げ歪エネルギーが解放されて弾性体2が元の直線形状に復帰されると共に電極4から弾性体2が脱離される。
図1において、点線は電極4との接触が無いと仮想したときの弾性体を示している。
図1において、凸曲線状弾性体の中間部が電極4に接触されて凸曲線状の高さがhより(h−Δh)に圧縮されている。すなわち、点線で示す弾性体の中間部の湾曲が電極4との接触により直線化されている。この弾性体の中間部の直線化に伴う曲げ歪みのために曲げ反力が作用しているが、弾性体中間部の曲げ剛性を低くしてあるから、その曲げ反力は充分に小にとどめられる。
この曲げ反力が弾性体他端部22と躯体面との接合界面32に伝達されるが、その曲げ反力を実質上無視でき、この接合界面32に作用する主な力は前記長手方向圧縮荷重fに基づく剪断力であり、接合界面の面積をSとすれば、接合界面の剪断応力τは、
τ=f/S
で与えらる。
前記接合界面の剪断応力τ=f/Sに対し、接合界面32の剪断強度をf/Sを越える強度とする必要がある。この剪断強度は充分な安全率を有するものでなくてはならず、このため面接合される弾性体他端部または躯体面の一方または双方に、孔、窪み、切欠きを設けて可溶材を食い込ませたり、または/及び面接合される弾性体他端部または躯体面の一方または双方を粗面として接合界面の剪断強度を増強することが望ましい。
前記躯体1には、前記剪断力fに耐え得る強度の絶縁体または金属体或いは両者の複合体が用いられる。後述するサーモプロテクタのように、前記躯体1としてプロテクタのベース躯体を用いることもできる。
前記弾性体2には、金属、合成樹脂または金属と合成樹脂との複合体を用いることができる。複合体には、金属粉を混合した樹脂も含まれる。
前記可溶材3には、はんだ等の可溶合金、単体金属または熱可塑性樹脂、或いは導電性粉末を添加した導電性熱可塑性樹脂を用いることができる。
前記した通り、弾性体の一端部を躯体面に平行接触で固定し、次いで弾性体他端部を躯体面に平行接触させた状態で長手方向荷重fを加えて弾性体を凸曲線状に曲げ変形させ、次いで弾性体他端部と躯体面との間に可溶材を介在させ、この可溶材の加熱溶融・凝固により接触界面を接合するが、可溶材の溶融温度のもとでも弾性体の曲げ歪を保持させるように、すなわち弾性体が焼鈍されることのないように、可溶材の融点乃至は軟化点を弾性体の融点乃至は軟化点よりも充分に高くしてある。
而して、可溶材がその融点乃至は軟化点近傍までに加熱された際でも弾性体の弾性歪エネルギーを保持させ得、可溶材がその融点乃至は軟化点にまで加熱されるとサーモプロテクタを確実に動作させ得る。
前記弾性体一端部21と躯体面との固定箇所においても、前記サーモプロテクタの製作時及び動作時の何れの加熱に対しても安定に保持される必要であり、その固定には、躯体が合成樹脂(可溶材の軟化点よりも高い軟化点を有する)の場合、予め設けた突起を固定子とするリベッティング、可溶材の融点乃至は軟化点よりも高い融点乃至は軟化点を有する接着剤を使用でき、躯体面が金属の場合、抵抗溶接や電磁誘導加熱溶接等の溶接(フラックスを使用した溶接が好ましい)を使用できる。
図1の構成では、弾性体の他端部のみを可溶材で躯体面に面接合しているが、弾性体の一端部も可溶材で躯体面に面接合することができる。
図2の(イ)は本発明に係るサーモプロテクタの一実施例の平面図を、図2の(ロ)は図2の(イ)におけるロ−ロ断面図を、図2の(ハ)は図2の(イ)におけるハ−ハ断面図をそれぞれ示している。
図2において、1はベース躯体であり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体から構成してある。41,42は扁平リード導体であり、リード導体42の先端部には折り曲げ電極部4を設けてある。2は中間部の曲げ剛性を他の部分よりも低くした弾性金属板であり、一端部21を一方のリード導体41と共に面接触でベース躯体1にリベット5や溶接等により固定し、この状態で弾性板2の他端部22に前記長手方向荷重fを作用させて弾性板2に曲げ歪エネルギーを加え、更に弾性板2の他端部22を一方のリード導体41の最先端部に面接触で可溶合金や熱可塑性樹脂等の可溶材3の溶融・凝固(可溶材の溶融温度は弾性板の焼き鈍し温度よりも充分に低くしてある)により接合固定し、前記弾性板2の凸曲線外面の中間部を前記他方のリード導体42の折り曲げ電極部4に接触させてある。
6はハウジングであり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体で構成してあり、融着例えば高周波溶着(ベース1及びハウジング6が共に合成樹脂の場合)や接着剤や嵌合方式等によりベース躯体に結着してある。
このサーモプロテクタにおいて、常時は、一方のリード導体→弾性板→弾性板と他方のリード導体の電極部との接触面→他方のリード導体の経路で導通されており、弾性板2の中間部と電極部4とが充分に広い接触面積で面接触されているので、その導通抵抗を充分に低くできる。可溶材3は、導通経路に含まれていないので、その導通性に可溶材の導電性が関与することはない。
このサーモプロテクタの動作について説明すれば、外部温度の上昇により可溶材3がその融点乃至は軟化点にまで加熱されると、弾性板2の曲げ歪エネルギーにより弾性板他端部22と一方のリード導体41の最先端部411との間の可溶材3による面接合が解放され、図3に示すように弾性板2が元の平板状に復元されて弾性板の曲げ高さが0にされ、前記弾性板2と他方のリード導体42の電極部4との接触が脱離されて非復帰の通電オフが行なわれる。
図2の(ロ)における弾性板2の曲げ外面と電極部4との接触面での接触抵抗の低減を図るために、その接触面を前記した可溶材よりも低融点のはんだで接合することもできる。
図2に示すサーモプロテクタを製作するには、図4の(イ)に示すようにベース躯体1に一方のリード導体41の先端部410を配置し、該先端部410上に弾性板2を配置し、該弾性体2の一端部21を前記先端部410と共にリベット等5によりベース躯体1に固定し、次いで、図4の(ロ)に示すように、弾性板2の他端部22に長手方向荷重fを加えて弾性板2に曲げ歪エネルギーを与え、この状態で図4の(ハ)に示すように弾性板2の他端部22と一方のリード導体41の先端側411との接触界面を可溶合金や熱可塑性樹脂等の可溶材3の溶融・凝固により接合固定し、次いで図4の(ニ)に示すように他方のリード導体42を配置して当該リード導体42の折り曲げ電極部4を弾性板2の凸曲線外面の中間部に接触させ、ついで図4の(ニ)に示すようにハウジング6を融着、接着剤または嵌合方式によりベース躯体1に結着し、これにて製作を終了する。
この製作時、ハウジング6の結着により凸曲線状弾性体2の中間部がリード導体42の折り曲げ電極部4に押えられて弾性体2に曲げ反力が生じるが、弾性板2の中間部の曲げ剛性が小さいためにこの曲げ反力を充分に小さくでき、図4の(ニ)において、可溶材3による接合面にこの曲げ反力が伝達されるにもかかわらず、弾性板他端部と一方のリード導体電極部先端側との間の可溶材3による接合面での単純な剪断応力の一様分布をよく維持できる。
図5の(イ)は本発明に係るサーモプロテクタの別実施例の平面図を、図5の(ロ)は図5の(イ)におけるロ−ロ断面図をそれぞれ示し、一方のリード導体を弾性金属製とし、このリード線先端部をサーモセンサの弾性体に使用している。
図5の(ハ)は同上実施例の動作後を示す図面である。
図5において、1はベース躯体であり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体から構成してある。41は一方のリード導体であり、弾性金属製とされ、先端部2を板状とし、この板状部の中間部の曲げ剛性を他の部分よりも低くしてある。この板状部2の先端から所定の距離を隔てた箇所を躯体面に面接触でリベットや溶接等5により固定し、この状態で当該リード導体41の先端に長手方向荷重fを加えて板状部2に曲げ歪エネルギーを与え、更に、最先端部411を躯体面に面接触で可溶合金や熱可塑性樹脂等の可溶材3の溶融・凝固(可溶材の溶融温度は弾性リード導体の焼き鈍し温度よりも充分に低くしてある)により接合固定してある。
前記躯体面への弾性リード導体41の面接触下での溶接固定5や板状部2の最先端部411の面接触下での可溶合金3による接合固定には、金属箔の貼付・エッチングや金属粉ペーストの印刷・焼き付けにより躯体面を金属化したうえで行なうことができる。
42は他方の扁平リード導体であり、先端部を折り曲げ電極部4に成形し、この電極部4に弾性リード導体41の先端板状部2の凸曲線状外面を接触させてある。
6はハウジングであり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体から構成してあり、融着例えば高周波溶着(ベース及びハウジングが共に合成樹脂の場合)や接着剤や嵌合方式等によりベース躯体に結着してある。
前記一方のリード導体には、弾性丸線の先端部を薄く圧潰加工したものを使用することもできる。
このサーモプロテクタにおいて、常時は、一方のリード導体41→一方のリード導体先端部2と他方のリード導体42の電極部4との接触面→他方のリード導体42の経路で導通されている。可溶材3は、導通経路に含まれていないので、可溶材の導電性の関与はない。
このサーモプロテクタの動作について説明すれば、外部温度の上昇により可溶材3がその融点乃至は軟化点にまで加熱されると、一方の弾性リード導体の先端板状部2の曲げ歪エネルギーにより一方のリード導体最先端部411と躯体面との間の可溶材3による面接合が解放され、図5の(ロ)に示すように弾性リード導体先端部2が元の平板状に復帰されて当該先端部2の曲げ高さが0にされ、前記一方の弾性リード導体先端板状部2と他方のリード導体42の先端電極部4との接触面が脱離されて非復帰の通電オフが完結される。
上記においても、弾性リード導体先端板状部2の曲げ外面と他方のリード導体42の先端電極部4との接触面の接触抵抗の低減を図るために、その接触面を前記した可溶材より低融点のはんだで接合することもできる。
図6の(イ)は本発明に係るサーモプロテクタの他の別実施例の平面図を、図6の(ロ)は図6の(イ)におけるロ−ロ断面図をそれぞれ示し、固定接点材と可動接点材とを有し、本発明に係るサーモセンサを組み込んである。図6の(ハ)は同上実施例の動作後を示す図面である。
図6において、1はベース躯体であり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体から構成してある。4200はベース躯体に固定した固定電極材、42は固定電極材4200に一体に形成したリード導体である。4は可動電極材、41は可動電極材4に一体に形成したリード導体である。2は中間部の曲げ剛性を他の部分よりも低くした弾性板であり、一端部21を躯体面に面接触でリベットや溶接等5により固定し、この状態で当該弾性板2の他端部22に前記と同様に長手方向荷重fを加えて弾性板2に曲げ歪エネルギーを与え、更に弾性板他端部22を躯体面に面接触で可溶合金や熱可塑性樹脂等の可溶材3の溶融・凝固(可溶材の溶融温度は弾性リード導体の焼き鈍し温度よりも充分に低くしてある)により接合固定してある。
前記躯体面への弾性板2の面接触下での溶接固定5や面接触下での可溶合金3による接合固定には、金属箔の貼付・エッチングや金属粉ペーストの印刷・焼き付けにより躯体面を金属化したうえで行なうことができる。
6はハウジングであり、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体から構成してあり、融着例えば高周波溶着(ベース及びハウジングが共に合成樹脂の場合)や接着剤や嵌合方式等によりベース躯体1に結着してある。
このサーモプロテクタにおいて、常時は、一方のリード導体→固定電極材→固定電極材と可動電極材との接触面→可動電極材→他方のリード導体の経路で導通されている。可溶材3は、導通経路に含まれていないので、その導通性への可溶材の導電性の関与はない。
このサーモプロテクタの動作について説明すれば、外部温度の上昇により可溶材3がその融点乃至は軟化点にまで加熱されると、弾性板2の曲げ歪エネルギーにより当該弾性板2と躯体面との間の可溶材3による面接合が解放され、図6の(ハ)に示すように同弾性板2が元の平板状に復帰されて当該弾性板2の曲げ高さが0にされ、可動電極材4がその弾性により弾性板2と共に移動され固定電極材4200より脱離されて非復帰の通電オフが完結される。
上記弾性金属体には、例えばリン青銅を使用できる。弾性体として樹脂製を使用する場合、樹脂(熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂)をガラス繊維、金属繊維、合成繊維等の繊維で補強したFRP、高剛性エンジニアリングプラスチック等を可溶材として使用する熱可塑性樹脂との融点との相対的な関係を考慮して選択できる。弾性体として、弾性金属体と合成樹脂体との複合体、例えばリン青銅板とポリアミドフィルムとの複合体を使用することもできる。
弾性体として、弾性金属板と合成樹脂層との複合体を使用する場合、図2、図5に示す実施例に対しては金属面が電極4に接触される。特に図2に示す実施例においては、その複合体の金属面とリード導体41との電気的接続が必要であり、リベット5をその電気的接続に使用することができる。
弾性体の中間部の曲げ剛性を低くするために、図7の(イ)〜(ハ)に示すように、弾性体2の中間部に孔2aを設けたり、図7の(ニ)に示すように弾性体2の中間部の巾を欠切したり、図7の(ホ)に示すように、弾性体2の中間部の厚みを薄くしたりすることができる。更に、これらの組合せにより弾性体の中間部の曲げ剛性を低くすることも可能である。
図7の(イ)〜(ホ)において、5’はリベット用孔を示している。
上記弾性材としての樹脂や可溶材としての熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンサルファイド、ポリサルホン等のエンジニアリングプラスチック、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルイミド等のエンジニアリングプラスチックやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、AS樹脂、ABS樹脂、アイオノマ−、AAS樹脂、ACS樹脂等中から所定融点のものを選定できる。
上記可溶材としての可溶合金としては、PbやCd等の生体系に有害な元素を含まないものを使用することが好ましく、次ぎの組成[A](1)43%<Sn≦70%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(2)25%≦Sn≦40%,50%≦In≦55%,残Bi、(3)25%<Sn≦44%,55%<In≦74%,1%≦Bi<20%、(4)46%<Sn≦70%,18%≦In<48%,1%≦Bi≦12%、(5)5%≦Sn≦28%,15%≦In<37%,残Bi(但し、Bi57.5%,In25.2%,Sn17.3%とBi54%,In29.7%,Sn16.3%のそれぞれを基準にBi±2%,In及びSn±1%の範囲を除く)、(6)10%≦Sn≦18%,37%≦In≦43%,残Bi、(7)25%<Sn≦60%,20%≦In<50%,12%<Bi≦33%、(8)(1)〜(7)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(9)33%≦Sn≦43%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(10)47%≦Sn≦49%,51%≦In≦53%の100重量部にBiを3〜5重量部を添加、(11)40%≦Sn≦46%,7%≦Bi≦12%,残In、(12)0.3%≦Sn≦1.5%,51%≦In≦54%,残Bi、(13)2.5%≦Sn≦10%,25%≦Bi≦35%,残In、(14)(9)〜(13)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(15)10%≦Sn≦25%,48%≦In≦60%,残Biを100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn−Bi系合金の組成[B](16)30%≦Sn≦70%,0.3%≦Sb≦20%,残Bi、(17)(16)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn−Sb系合金の組成[C](18)52%≦In≦85%,残Sn、(19)(18)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn系合金の組成[D](20)45%≦Bi≦55%,残In、(21)(20)の組成の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Bi系合金の組成、[E](22)50%Bi≦56%,残Sn、(23)(22)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn系合金の組成[F](24)Inの100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(25)90%≦In≦99.9%,0.1%≦Ag≦10%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(26)95%≦In≦99.9%,0.1%≦Sb≦5%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加等のIn系合金の組成(27)2%≦Zn≦15%,70%≦Sn≦95%,残Bi及びその合金100重量部にAu、In、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加した合金の組成等からサーモプロテクタの動作温度に適合した融点の組成を選定することができる。
また、可溶合金にb.c.cやc.p.h等の結晶構造の金属を多く含ませることにより塑性変形を抑止しクリープ強度を向上させることができる。
上記リード導体には、ニッケル、銅、銅合金等の導電性金属乃至は合金を使用でき、必要に応じ鍍金することができる。
上述した通り、リード導体の先端に電極部を設けることができ、また弾性金属リード導体の先端部を圧潰加工して弾性板状とすることもできる。
これらの場合、躯体及びハウジング外のリード導体の形状は任意の形状にできる。
本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの一実施例を示す図面である。 図2に示すサーモプロテクタの動作状態を示す図面である。 図2に示すサーモプロテクタの製作過程をを示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの上記とは別の実施例を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの上記とは別の実施例を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタにおいて使用する弾性体の異なる例を示す面面である。 従来のサーモプロテクタを示す図面である。 従来のサーモプロテクタの上記とは別の例を示す図面である。
符号の説明
1 躯体
2 弾性体
21 弾性体の一端部
22 弾性体の他端部
3 可溶材
32 接合面
4 電極
6 ハウジング

Claims (6)

  1. 中間部分における曲げ剛性を他の部分よりも低くした弾性体の一端部を躯体面に固定し、該弾性体を長手方向に圧縮して凸曲線状に変形させた状態で他端部を躯体面に固定し、これら両固定の少なくとも一方の固定を可溶材による面接合で行ない、前記凸曲線状弾性体の中間部分に電極を接触させ、前記可溶材の溶融乃至は軟化による弾性体の弾性歪エネルギーの解放に伴う前記電極からの弾性体の脱離で動作させることを特徴とするサーモプロテクタ。
  2. 弾性体の中間部分に孔を有する請求項1記載のサーモプロテクタ。
  3. 弾性体の中間部分が薄くされている請求項1または2記載のサーモプロテクタ。
  4. 弾性体の中間部分の巾が欠切されている請求項1〜3何れか記載のサーモプロテクタ。
  5. 弾性体が金属または合成樹脂或いは金属と合成樹脂との複合体である請求項1〜4何れか記載のサーモプロテクタ。
  6. 可溶材が低融点金属または合成樹脂の軟化点よりも低い所定軟化点の熱可塑性樹脂である請求項5記載のサーモプロテクタ。
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