JP2007005066A - サーモプロテクタ及びその製作方法 - Google Patents

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俊朗 川西
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【課題】弾性歪エネルギーをはんだ等の可溶材による接合固定で支持している弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて動作するタイプのサーモプロテクタの長期安定性の向上や小型化を図る。
【解決手段】対向する一対のリード導体10,10が配設され、一方のリード導体1の先端が他方のリード導体10の先端を越えて平行部が設けられ、その平行部間に導電弾性体2が長さ方向に圧縮されると共に曲げ変形された状態でその導電弾性体一端部210が一方のリード導体10先端部に導電可溶材3を介して面接合され、同導電弾性体2の他端部201が他方のリード導体1の先端において折り返され、その折り返し部201が同リード導体先端部に連結されている。
【選択図】図1−1

Description

本発明は可溶材の融点または軟化点を動作温度とするサーモプロテクタ及びその製作方法に関するものである。
電子・電気機器における異常発熱を感知し、この感知に基づくカットオフ動作で機器を電源から遮断して機器の過熱を防止し、火災の発生を未然に防止するサーモプロテクタとして、弾性歪みエネルギーを蓄積させておき、可溶材の溶融乃至は軟化により弾性歪みエネルギーを解放させる方式が知られている。
例えば、図5に示すサーモプロテクタでは、導電弾性板2’の一端部21’がリード導体1’にリベッティングや溶接等により固定され、該導電弾性板2’が凸曲線状に曲げられて弾性曲げ歪エネルギーが加えられた状態で当該導電弾性板2’の他端部22’が前記リード導体1’に低融点可溶合金等の可溶材3’による面接合で固定されて導電弾性板2’の曲げ頂部が他方のリード導体10’に接触されており、可溶材3’の溶融乃至は軟化による前記弾性曲げ歪エネルギーの解放で前記接触が開放される(特許文献1参照)。
特開2005−78954号公報
しかしながら、このサーモプロテクタでは、次のような不具合がある。
(1)図5において、ハウジング内に収容するために点線で示す空間が必要である。
而るに、このサーモプロテクタでは、導電弾性体2’の両端部をリード導体1’に撓み角ほぼ0で面接合するために、ΔL及びΔL’のスペースが必要であり、小型化に適合しない。
(2)導電弾性板2’の凸曲線頂部とリード導体10’との接触点pの電気導通性が酸化や汚損等により低下し易く、経時的な性能低下が懸念され長期安定性に問題がある。
(3)また、接触点pの接触圧力を高くして電気導通性を高くするには、導電弾性板2’の曲げ剛性EIをある程度高くする必要があり、このように曲げ剛性を高くすると可溶材3’による接合界面に作用する法線方向反力、いわゆる劈開力が大となって接合界面が剥離し易くなり、長期安定性を保証し難い。
本発明の目的は、弾性歪エネルギーをはんだ等の可溶材による接合固定で支持している弾性体の弾性歪エネルギーが可溶体の溶融で解放されて動作するタイプのサーモプロテクタの長期安定性の向上や小型化を図ることにある。
請求項1に係るサーモプロテクタは、対向する一対のリード導体が配設され、一方のリード導体の先端が他方のリード導体の先端を越える平行部が設けられ、その平行部間に導電弾性体が長さ方向に圧縮されると共に曲げ変形された状態でその導電弾性体一端部が一方のリード導体先端部に導電可溶材を介して面接合され、同導電弾性体の他端部が他方のリード導体先端において折り返され、その折り返し部が同リード導体先端部に連結されていることを特徴とする。
請求項2に係るサーモプロテクタは、請求項1のサーモプロテクタにおいて、導電弾性体の他端部が他方のリード導体先端においてそのリード導体の裏面側に折り返され、その折り返し部が同リード導体先端部に連結されていることを特徴とする。
請求項3に係るサーモプロテクタは、請求項1または2のサーモプロテクタにおいて、連結が溶接により行われていることを特徴とする。
請求項4に係るサーモプロテクタは、請求項1〜3何れかのサーモプロテクタにおいて、導電弾性体の一端部が折り返され、その折り返し部が一方のリード導体に導電性可溶材を介して面接合されていることを特徴とする。
請求項5に係るサーモプロテクタは、請求項1〜4何れかのサーモプロテクタにおいて、導電弾性体の弾性歪エネルギーが前記導電性可溶材の軟化乃至は溶融により開放されて前記面接合の界面が離脱される際、面接合箇所から離脱された導電弾性体端部をフロートさせるガイド部を有することを特徴とする。
請求項6に係るサーモプロテクタは、請求項1〜5何れかのサーモプロテクタにおいて、可溶材を介しての接合面に可溶材が入り込む孔、窪みまたは切欠きが設けられていることを特徴とする。
請求項7に係るサーモプロテクタは、請求項1〜6何れかのサーモプロテクタにおいて、導電性可溶材と導電弾性体との接合面または導電性可溶材とリード導体との接合面を粗面としたことを特徴とする。
請求項8係るサーモプロテクタは、請求項1〜7何れかのサーモプロテクタにおいて、導電弾性体が金属または金属と樹脂との混合物若しくは積層体であることを特徴とする。
請求項9に係るサーモプロテクタは、請求項1〜8何れかのサーモプロテクタにおいて、導電性可溶材が低融点金属または導電性熱可塑性樹脂であることを特徴とする。
請求項10係るサーモプロテクタは、請求項1〜9何れかのサーモプロテクタにおいて、導電弾性体が多層の重畳体とされていることを特徴とする。
請求項11係るサーモプロテクタの製作方法は、一対の対向するリード導体の重ねられた先端部間に導電弾性体が配置され、導電弾性体の一端部が一方のリード導体の先端部に導電可溶材を介して面接合され、同導電弾性体の他端部が他方のリード導体の先端部側に連結されてなる導電弾性体付きリード導体の各リード導体に上下分割ハウジングの各ハウジング片を両ハウジング片相互間を導電弾性体長さ方向にずらせた状態で装着し、この装着に伴い導電弾性体付きリード導体間の間隔を上下に広げ、上下の両ハウジング片を前記ずれに対し位置的に揃えて導電弾性体に長手方向圧縮力を加え、この状態で両ハウジング片を接合することを特徴とする。
(1)導電弾性体の他端部を他方のリード導体先端において折り返して同リード導体先端部に連結しており、折り返さずに連結する場合に較べ他方のリード導体長さを短くでき、サーモプロテクタを小型化できる。
(2)通電路中にオーミックな接触部位が存在しないので、接触部位の酸化や汚損による性能低下の問題がない。
(3)蓄積させる弾性歪エネルギーの大部分を導電弾性体の長手方向圧縮力により得ており、この長手方向圧縮力に対して可溶材の接合界面に作用する反力が主に剪断応力であって接合界面に作用する法線方向の反力が僅かであるために接合界面に作用する劈開力を充分に小さくして接合界面を安定に保持できる。
(4)サーモプロテクタの製作においては、導電弾性体付きリード導体の各リード導体に各ハウジング片を装着し、これらの両ハウジング片を接合する際に、導電弾性体に曲げ及び長手方向圧縮力が加えられて導電弾性体に弾性歪エネルギーが加えられる。従って、導電弾性体付きリード導体を応力フリーの状態で製作でき、その製作が容易である。また、導電弾性体付きリード導体の寸法や機械的特性の管理及びハウジング片の位置決め管理により弾性歪エネルギーのバラツキを排除でき、サーモプロテクタの動作を一定にできる。
図1−1は本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造を示す図面である。
図1−1において、1及び10は対向する一対の平行リード導体であり、一方のリード導体の先端が他方のリード導体の先端を越えている。2は導電弾性板、3は導電性可溶材、4は溶接等の連結箇所箇所であり、図1−2の(イ)に示すように、導電弾性板2の一端部201が一方のリード導体1の先端において折り返され、その折り返し部201が一方のリード導体1の先端部裏面側にスポット溶接、レーザ溶接等の溶接4により連結され、図1−2の(ロ)に示すように導電弾性体2の他端210が導電性可溶材3を介して他方のリード導体10に撓み角ほぼ0で面接合されている。
更に、図1−2の(ハ)に示すように、導電弾性体2が横方向力F及び長手方向圧縮力Sにより弾性変形され、この弾性変形が保持されて弾性歪エネルギーが蓄積されている。
図1−2の(ロ)において、間隙寸法H’がほぼ0であって導電弾性体2とリード導体1とが実質的に接触しているとする。
この場合、図1−2の(ロ)において、導電弾性体2の端部201の撓み角を0とみなし得、前記した通り導電弾性体2の端部210の撓み角も0としてあるから、図1−1または図1−2の(ハ)における導電弾性体2の曲げ形状yは
y=H(1−cosxπ/L)/2
で表すことができる。
この曲げにおける横方向反力Fは、図1−2の(ロ)〜(ハ)において、導電弾性体の曲げ剛性をEI、導電弾性体の長さをL’とすると、
〔式1〕 F=3EIH/L’3
で与えられる。
図1−1または図1−2の(ハ)において、位置(x,y)における前記横方向力Fによる曲げモーメントMyは
My=Fx
で与えられ、
長手方向圧縮力Sによる曲げモーメントMxは
Mx=Fy
で与えられ、
蓄積弾性歪エネルギーWは
W=∫(My)/(2EI)dx+∫(Mx)/(2EI)dx
={F23+(9S22L)/8}/(6EI)
で与えられる(積分領域は0〜L)。
〔式1〕のF=3EIH/L’3において、導電弾性体2の長さL'が図1−2の(ハ)の曲げ形状の巾Lにほぼ等しいから、
〔式2〕
W=(FH/2)+(9S22L)/(48EI)
で表すことができる。
前記横方向Fは、導電可溶材3による接合界面に法線方向反力を発生させ、この法線方向反力Fはその接合界面の劈開力として作用する。
而して、〔式2〕から可溶材3の接合面に作用する劈開力Fを小さくしても長手方向圧縮力Sのために導電弾性体に充分な量の弾性歪エネルギーWを蓄積させることができる。
このように、導電弾性体2に充分に強い弾性歪エネルギーを蓄積させることができるから、サーモプロテクタを高速で動作させることができる。また可溶材3の接合界面に作用する劈開力Fを低減できるから、可溶材3による接合界面でのクリープ変形を排除して長期安定性を保証できる。
前記の〔式1〕の横方向力Fは、導電弾性体2の端部201がリード導体1に撓み角0で固定されているとして求められている。
しかしながら、図1−1や図1−2で説明した実施形態では、導電弾性体2の端部201をリード導体1の先端において当該リード導体1の裏面側に折り返して溶接しており、リード導体1の厚みのために折り返しにより生じる曲げ径が0にならずにある程度の曲げ半径の曲がり部が形成される。この曲がり部が曲がり易いために、横方向反力Fは〔式1〕で表されるものよりも小さくなり、かかる面からも、図1−1や図1−2で説明した実施形態は導電可溶材による接合界面の劈開防止に有利である。
前記の〔式1〕から明らかな通り、可溶材3の接合界面に作用する劈開力Fを低減するには導電弾性体2の曲げ剛性EIを低減することが有効であり、前記の〔式2〕から明らかな通り、曲げ剛性EIの低減は弾性歪エネルギーWの増加にも有効である。
この導電弾性体の曲げ剛性の低減には、多層積重構成とすることが有効である。1枚ものの導電弾性板の厚みをt、巾をb、弾性率をEとすると、その導電弾性板の曲げ剛性EIは
EI=Ebt/12
で与えられ、この1枚もの導電弾性板の厚みtをn分割して積重構成にすると、その積重導電弾性板の曲げ剛性EI’は
EI’=Ebn(t/n)/12=Ebt/(12n
で与えられ、例えばn=2の場合、曲げ剛性を1/4にできる。
従って、導体断面積を同一にして曲げ剛性を1/4にできる結果、可溶材による接合界面に作用する劈開力を充分に低くでき、接合界面の可溶材の常時でのクリープをよく排除できて接合界面の可溶材がクリープすること等に起因する動作不良を良好に防止できる。
可溶材3による接合界面をより一層に安定化するために、接合界面の弾性体2またはリード導体10の一方または双方に、孔、窪み、切欠きを設けて可溶材を食い込ませたり、面接合される弾性体2の端部またはリード導体10の一方または双方を粗面として接合界面の剪断強度を増強することが望ましい。
前記導電性可溶材3には、はんだ等の可溶合金、単体金属または熱可塑性樹脂に導電性粉末を添加した導電性熱可塑性樹脂を用いることができる。
導電弾性体全長の片面または両面に可溶材をコーティングして弾性体全長の曲げ剛性を均等化することは、曲げ応力の集中化防止に有効である。
本発明に係るサーモプロテクタを製作するには、図1−2の(イ)〜(ロ)で説明したように導電弾性体付きリード導体を使用できる。
図2−1の(イ)はこのようにして得た導電弾性体付きリード導体を示している。
本発明に係るサーモプロテクタを製作するには、図2−1の(ロ)に示すように導電弾性体付きリード導体の各リード導体1(10)にハウジング片6(60)を両ハウジング片6,60相互間を導電弾性体2の長さ方向に対しずらせた状態で装着し、各リード導体1(10)と各ハウジング片6(60)との間をリベッティング等(図示されていない)により固着する。この装着時に前記した横方向力Fが作用する。
次で、図2−1の(ハ)に示すように両ハウジング片6,60を上下に位置合わせする。この位置合わせ時に前記の長手方向圧縮力Sが作用する。最後に両ハウジング片6,60を接合し、これにてサーモプロテクタの製作を終了する。
本発明に係るサーモプロテクタの製作においては、図2−2に示すように、導電弾性体2の他端210を所定の角度で折り返し、その折り返し部をリード導体10に可溶材3を介し面接合することもできる。
この場合、図5に示す従来例に対し、ΔLのみならずΔL’も実質的に0にできるので、サーモプロテクタのより一層の小型化を図ることができる。
導電弾性体付きリード導体は、図2−3の(イ)に示すように広巾導電弾性板材2aの一端部を広巾リード導体10aの先端部に可溶材3aを介しヒートローラや電磁誘導加熱等で面接合し、図2−3の(ロ)に示すように、広巾導電弾性板2aを所望の角度で折り返し、図2−3の(ハ)〜(ニ)に示すように、所定の形状にカットすると共にリベッティング用孔aを穿孔し、更に図2−3の(ホ)に示すようにリベッティング用孔a付きのリード導体1を導電弾性体2上に導電弾性体先端部を残して重ね、更に図2−3の(ヘ)に示すように導電弾性体2の先端部をリード導体1の先端部上に折り返し、次で図2−3の(ト)に示すように、この折り返し部201をリード導体1の先端部にスポット溶接4することにより得ることができる。
ハウジングには、セラミックスや合成樹脂等の絶縁体が使用され、上下二つ割れ構成とし、融着例えば高周波溶着や接着剤や嵌合方式等により組み立てることができる。
図3は本発明に係るサーモプロテクタの動作状態を示し、常時は図3の(イ)に示すように、リード導体10→このリード導体10と導電弾性体2との導電性可溶材3による接合面→導電弾性体2と他方のリード導体1とのリベッティング4等による連結箇所→リード導体1の経路で導通されている。
外部温度の上昇により可溶材3がその融点乃至は軟化点にまで加熱されると、図3の(ロ)に示すように、導電弾性体2の弾性歪エネルギーにより導電弾性体他端部とリード導体1との間の可溶材3による面接合が解放され、導電弾性体2が元の平板状に復帰され、前記弾性板2とリード導体1との電気的接続が脱離されて非復帰の通電オフが行なわれる。
動作後、導電弾性体端部20とリード導体1との確実な絶縁を保証するために、図3の(ロ)に示すように、導電弾性体端部210をガイド部2000により逃がしてフロートさせることが望ましい。
このように導電弾性体端部210をガイド部2000により逃がしてフロートさせる場合は、図1−2の(ロ)においてH’を増して図1−2の(ハ)における撓みによる横方向反力Fを小とすることができ、このFの減少により前記した導電可溶材による接合面に作用する劈開力の一層の低減を図ることができる。
本発明に係るサーモプロテクタにおいては、上下のハウジング片を共通化することが好ましい。
図4−1〔図4−1の(イ)は平面図、同じく(ロ)は図4−1の(イ)のロ−ロ断面図、同じく(ハ)は左側面図、同じく(ニ)は右側面図〕はハウジング片60の一例を示し、ベース部61の両脇に側壁部62,62を設け、その長手方向中央において段差63を付け、各側壁部62,62の長手方向一端側にリード導体押え用凸部5,5を設け、各側壁上面の内側半分の面に超音波溶着用エネルギーダイレクタとしての三角凸条64を設けてある。また、ベース部の一端側にハウジング片内巾よりも狭巾のリベッティング突部40を設けてある。
このハウジング片を用いて本発明に係るサーモプロテクタを製作するには、図2−3の(イ)〜(ト)の工程で得た導電弾性体付きリード導体(リード導体の一端側の巾は両押え用凸部620,620間の内巾に等しくするようにやや狭くしてある)Aに対し、図2−4の(イ)に示すように、両ハウジング片60,60を上下および長手方向に逆向きとし、かつ導電弾性体の長手方向に対し所定の距離だけずらして配し、図4−2の(ロ)に示すように、導電弾性体付きリード導体Aの一方のリード導体1を孔aにおいて一方のハウジング片60にリベッテング突部40の加熱圧潰により固定し、また、他方のリード導体10についても、孔aにおいて他方のハウジング片60にリベッテング突部40の加熱圧潰により固定し、次いで、図4−2の(ハ)に示すように、これら両ハウジング片60,60を重畳して両ハウジング片60,60の側壁を段差63,63の噛み合いで勘合して両ハウジング片を上下に揃え、図4−3〔図4−2の(ハ)におけるIII−III断面図)に示すように、導電弾性体付きリード導体Aのリード導体1,10の巾両側に他方のハウジング片のリード導体押え用凸部5,5を当接し、ついで超音波溶着機にセットし、図4−2の(ニ)に示すように、両ハウジング片60,60の前記エネルギーダイレクタを圧潰溶着させ、これにてサーモプロテクタの製作を終了する。
前記超音波溶着に代え、レーザー溶着や接着剤を使用することも可能である。
両リード導体の1,10のリード部1r、10rの高さレベルを合わせるように、図4−4に示すように一方のリード導体1のリード部1rをハウジング端面に沿い段差を経て折り曲げ加工することもできる。
本発明に係るサーモプロテクタに用いる金属製の導電弾性体には、例えばリン青銅やベリリウム銅を使用できる。導電弾性体として、弾性金属材と合成樹脂との複合体、例えばリン青銅板とポリアミドフィルムとの積層体を使用することもできる。
導電弾性体の寸法は、金属弾性板の場合、例えば厚み0.008〜0.1mm、巾0.3〜4.6mm、長さ1.5〜11mmとされる。
上記弾性材としての樹脂や可溶材としての熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリアミド、ポリイミド、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンサルファイド、ポリサルホン等のエンジニアリングプラスチック、ポリアセタ−ル、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエ−テルエ−テルケトン、ポリエ−テルイミド等のエンジニアリングプラスチックやポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、AS樹脂、ABS樹脂、アイオノマ−、AAS樹脂、ACS樹脂等中から所定融点のものを選定できる。
ハウジングには、これらの樹脂の外、セラミックスも使用できる。ハウジングの寸法は、例えば厚み0.3〜1.5mm、巾1〜5mm、長さ2〜12mmとされる。
上記可溶材としての可溶合金としては、PbやCd等の生体系に有害な元素を含まないものを使用することが好ましく、次ぎの組成[A](1)43%<Sn≦70%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(2)25%≦Sn≦40%,50%≦In≦55%,残Bi、(3)25%<Sn≦44%,55%<In≦74%,1%≦Bi<20%、(4)46%<Sn≦70%,18%≦In<48%,1%≦Bi≦12%、(5)5%≦Sn≦28%,15%≦In<37%,残Bi(但し、Bi57.5%,In25.2%,Sn17.3%とBi54%,In29.7%,Sn16.3%のそれぞれを基準にBi±2%,In及びSn±1%の範囲を除く)、(6)10%≦Sn≦18%,37%≦In≦43%,残Bi、(7)25%<Sn≦60%,20%≦In<50%,12%<Bi≦33%、(8)(1)〜(7)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(9)33%≦Sn≦43%,0.5%≦In≦10%,残Bi、(10)47%≦Sn≦49%,51%≦In≦53%の100重量部にBiを3〜5重量部を添加、(11)40%≦Sn≦46%,7%≦Bi≦12%,残In、(12)0.3%≦Sn≦1.5%,51%≦In≦54%,残Bi、(13)2.5%≦Sn≦10%,25%≦Bi≦35%,残In、(14)(9)〜(13)の何れか100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(15)10%≦Sn≦25%,48%≦In≦60%,残Biを100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn−Bi系合金の組成[B](16)30%≦Sn≦70%,0.3%≦Sb≦20%,残Bi、(17)(16)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn−Sb系合金の組成[C](18)52%≦In≦85%,残Sn、(19)(18)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Sn系合金の組成[D](20)45%≦Bi≦55%,残In、(21)(20)の組成の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Sb、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のIn−Bi系合金の組成、[E](22)50%<Bi≦56%,残Sn、(23)(22)の100重量部にAg、Au、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、等のBi−Sn系合金の組成[F](24)Inの100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(25)90%≦In≦99.9%,0.1%≦Ag≦10%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加、(26)95%≦In≦99.9%,0.1%≦Sb≦5%の100重量部にAu、Bi、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加等のIn系合金の組成(27)2%≦Zn≦15%,70%≦Sn≦95%,残Bi及びその合金100重量部にAu、In、Cu、Ni、Pd、Pt、Ga、Ge、Pの1種または2種以上を合計0.01〜7重量部添加した合金の組成等からサーモプロテクタの動作温度に適合した融点の組成を選定することができる。
また、可溶合金にb.c.cやc.p.h等の結晶構造の金属を多く含ませることにより塑性変形を抑止しクリープ強度を向上させることができる。
これらの合金、特に、Biリッチ合金の場合は、金属弾性体に予め層状に被覆しておくことが好ましい。
上記のリード導体には、ニッケル、銅、銅合金等の導電性金属乃至は合金を使用でき、必要に応じ鍍金することができる。
リード導体にはリード部付きのものが使用され、リード導体の先端部を扁平に圧潰加工してリード導体部とすることもできる。
リード導体の寸法は、例えば厚み、0.05〜0.3mm、巾0.5〜4.6mmとされる。
リチウムイオン2次電池、リチウムポリマー2次電池等に対する電池パックにおいては、電池や電力トランジスター等の異常発熱を検知して不通電とするサーモプロテクタが必要であるが、本発明に係るサーモプロテクタにおいては小型化が容易であり電池パックに良好に組み込み得、その電池用サーモプロテクタとして好適に利用できる。
本発明に係るサーモプロテクタの基本的構造を示す図面である。 図1−1のサーモプロテクタにおける導電弾性板の弾性歪エネルギーの付与経過を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの製作過程を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの上記とは別の異なる実施例の要部を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタにおいて使用される導電弾性体付きリード導体の製作過程を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタの動作状態を示す図面である。 本発明に係るサーモプロテクタに使用されるハウジングの一例を示す図面である。 図4−1に示すハウジングを用いた本発明に係るサーモプロテクタを示す図面である。 図4−2の(ハ)におけるIII−III断面図である。 本発明に係るサーモプロテクタの上記とは別の実施例の要部を示す図面である。 従来のサーモプロテクタを示す図面である。
符号の説明
1 リード導体
10 リード導体
2 導電弾性体
3 可溶材
4 溶接箇所
6 ハウジング
60 ハウジング片
A 導電弾性体付きリード導体

Claims (11)

  1. 対向して一対のリード導体が配設され、一方のリード導体の先端が他方のリード導体の先端を越える平行部が設けられ、その平行部間に導電弾性体が長さ方向に圧縮されると共に曲げ変形された状態でその導電弾性体一端部が一方のリード導体先端部に導電可溶材を介して面接合され、同導電弾性体の他端部が他方のリード導体先端において折り返され、その折り返し部が同リード導体先端部に連結されていることを特徴とするサーモプロテクタ。
  2. 導電弾性体の他端部が他方のリード導体先端においてそのリード導体の裏面側に折り返され、その折り返し部が同リード導体先端部に連結されていることを特徴とする請求項1記載のサーモプロテクタ。
  3. 連結が溶接により行われていることを特徴とする請求項1または2記載のサーモプロテクタ。
  4. 導電弾性体の一端部が折り返され、その折り返し部が一方のリード導体に導電性可溶材を介して面接合されていることを特徴とする請求項1〜3何れか記載のサーモプロテクタ。
  5. 導電弾性体の弾性歪エネルギーが前記導電性可溶材の軟化乃至は溶融により開放されて前記面接合の界面が離脱される際、面接合箇所から離脱された導電弾性体端部をフロートさせるガイド部を有することを特徴とする請求項1〜4何れか記載のサーモプロテクタ。
  6. 可溶材を介しての接合面に可溶材が入り込む孔、窪みまたは切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1〜5何れか記載のサーモプロテクタ。
  7. 導電性可溶材と導電弾性体との接合面または導電性可溶材とリード導体との接合面を粗面としたことを特徴とする請求項1〜6何れか記載のサーモプロテクタ。
  8. 導電弾性体が金属または金属と樹脂との混合物若しくは積層体であることを特徴とする請求項1〜7何れか記載のサーモプロテクタ。
  9. 導電性可溶材が低融点金属または導電性熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜8何れか記載のサーモプロテクタ。
  10. 導電弾性体が多層の重畳体とされていることを特徴とする請求項1〜9何れか記載のサーモプロテクタ。
  11. 一対の対向するリード導体の重ねられた先端部間に導電弾性体が配置され、導電弾性体の一端部が一方のリード導体の先端部に導電可溶材を介して面接合され、同導電弾性体の他端部が他方のリード導体の先端部側に連結されてなる導電弾性体付きリード導体の各リード導体に上下分割ハウジングの各ハウジング片を両ハウジング片相互間を導電弾性体長さ方向にずらせた状態で装着し、この装着に伴い導電弾性体付きリード導体間の間隔を上下に広げ、上下の両ハウジング片を前記ずれに対し位置的に揃えて導電弾性体に長手方向圧縮力を加え、この状態で両ハウジング片を接合することを特徴とするサーモプロテクタの製作方法。
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