JP2006012136A - ユーザの指紋に基づくドキュメント処理の制御 - Google Patents

ユーザの指紋に基づくドキュメント処理の制御 Download PDF

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Abstract

【課題】可能な限り短い時間だけユーザが装置のところに拘束され、且つ正確な手順によって、悩ませられないようにジョブを速やかに便利に処理する方法および装置を提供する。
【解決手段】指紋入力ユニットを含むローカルユーザインタフェースユニットを有するディジタル画像再生装置と、ユーザワークステーションと、ディジタル画像ファイルのための論理的格納空間の動的セットの管理ユニットとを含む、ドキュメント処理を制御する方法。
この方法は、指紋入力ユニットにてユーザが指紋を入力するのを検出することと、それに応じて、入力された指紋からユーザを識別することと、識別された通りのユーザのアクセス権限に従って論理的格納空間の1つにアクセスすることと、自動的に且つさらなるユーザの対話処理をも何ら必要とすることなく、上記アクセスされた論理的格納空間に関するドキュメント処理ワークフローを始動させることと、を備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ドキュメント処理のためのディジタル画像再生装置であって、指紋入力ユニットを含むローカルユーザインタフェースユニットを有するディジタル画像再生装置と、少なくとも1つのユーザワークステーションと、ディジタル画像ファイルのための論理的格納空間の動的セットを管理するための管理ユニットであって、各格納空間は、システムのそれぞれのユーザに専用として供され且つこのユーザの画像ファイルを格納するために動的に維持される、管理ユニットとを含む、ネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理を制御する方法であって、装置のローカルユーザインタフェースユニットにおけるユーザの操作に応答して、それぞれ1つの論理的格納空間にディジタルドキュメントを格納すること、または論理的格納空間からディジタルドキュメントを取り出す工程を含む、ディジタル画像再生装置におけるドキュメントを処理する工程を備える方法に関する。
本発明は、さらに、本発明を実現するコンピュータプログラム製品、システムに関する。
プリアンブルに記述されたようなネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理を制御する方法は、米国特許第6,545,769号により知られている。システムは、画像再生装置と、ユーザらがディジタルドキュメントを処理するためのワークステーション群と、ディジタルシート処理装置とワークステーションを接続するためのネットワークと、を含んでいる。ディジタル画像再生装置は、スキャナユニットと、プリンタユニットと、メモリと、この装置に一体化され且つユーザがオペレータ制御コマンドをこの装置へ与えるための入力デバイスおよびディスプレイが設けられたオペレータ制御ユニットを含むユーザインタフェースと、少なくともいくつかのユーザらのワークステーション群を含むディジタル環境と通信する目的のためにネットワークに結合するためのネットワーク接続ユニットと、管理ユニットとを含み、管理ユニットは、各々特定のユーザに割り当てられた、メモリ内の論理的格納空間の動的セットを維持する。装置内に存在するこのユーザのプリントまたはスキャンファイルが存在する限り、1つの論理的格納空間は、1人のユーザに割り当てられ、すなわち、もしもあるユーザがいかなるファイルをも有していないならば、ユーザに割り当てられた論理的格納空間は存在しない。管理ユニットは、上記ユーザのワークステーションからプリントのためのディジタルデータファイルを受信したとき、(もしも1つ存在するならば)関連するユーザの論理的格納空間にファイルを格納し、またはこのユーザに論理的格納空間を動的に割り当て且つそこにファイルを格納し、オペレータ制御ユニットからのコマンドであって、関連するファイルを識別する、コマンドによってのみ、ファイルをプリントのためにプリンタユニットに送り、また、オペレータ制御ユニットからのユーザ識別が提供されたそのようなジョブであるスキャンのための命令の受信によって、スキャナユニットによって生成されたデータを、関連するユーザの現存するまたは動的に割り当てられた論理的格納空間に格納し、それを、コマンドが関連するファイルを識別する、ワークステーションからのコマンドによってのみ、関連するユーザのワークステーションに送る。プリントまたはスキャン処理のための調整パラメータのセット群のような他のファイルも、論理的格納空間に格納され得る。
既知のシステムにおいては、ユーザがオペレータ制御ユニットのところに到達したときに、それぞれの論理的格納空間を選択し且つそれにアクセスすることによって、関連するプリントまたはスキャンジョブを識別し、関連するプリントジョブを選択し、プリントキーを操作しなければならない。プリントジョブは、従っていくつかの操作を必要とし、それは、さらにまた、正確になされなければならない。
米国特許第6,545,769号
本発明の目的は、可能な限り短い時間だけ、ユーザが装置のところに拘束され且つ正確な手順によって悩ませられないように、ジョブを速やかに且つ便利に処理するための方法および装置を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、目的は、冒頭のパラグラフに記述された通りの方法が、指紋入力ユニットにてユーザが指紋を入力するのを検出することと、それに応答して、入力された指紋からユーザを識別することと、識別された通りのユーザのアクセス権限に従って論理的格納空間の1つにアクセスすることと、自動的に且つさらなるユーザの対話処理をも何ら必要とすることなく、上記アクセスされた論理的格納空間に関するドキュメント処理ワークフローを始動させることと、を備えることにおいて達成される。
本発明の第2の態様によれば、目的は、方法を実行するためのコンピュータプログラム製品によって達成される。
本発明の第3の態様によれば、目的は、ドキュメント処理のためのディジタル画像再生装置であって、指紋入力ユニットを含むローカルユーザインタフェースユニットを有するディジタル画像再生装置と、各格納空間が、システムのそれぞれのユーザに専用として供され且つこのユーザの画像ファイルを格納するために動的に維持される、ディジタル画像ファイルのための論理的格納空間の動的セットを管理するための管理ユニットと、を備え、上記管理ユニットは、また、装置のローカルユーザインタフェースユニットにおけるユーザの操作に応答して、それぞれ1つの論理的格納空間にディジタルドキュメントを格納すること、または論理的格納空間からディジタルドキュメントを取り出すことを含む、ディジタル画像再生装置におけるドキュメントを処理することを制御するためにも作用するドキュメント処理システムであって、指紋入力ユニットにて指紋を入力したユーザの検出を受けて、管理ユニットが、入力された指紋からユーザを識別し、識別された通りのユーザのアクセス権限に従って論理的格納空間の1つにアクセスし、自動的に且つさらなるユーザの対話処理も何ら必要とすることなく上記アクセスされた論理的格納空間に関するドキュメント処理ワークフローを始動させることを特徴とするドキュメント処理システムによって、達成される。
「指紋」なる用語は、指紋におけるすじの実際のパターンだけでなく、適切なアルゴリズムによって指紋パターンから導出されるパラメータ値の1セットにも言及している可能性があることが理解されるべきである。以下においては、そのような1セットのパラメータ値も、「指紋データ」なる用語によって言及される。
本発明の実施形態においては、ユーザを識別する工程は、ユーザの指紋をユーザの識別と関連付けるための情報を包含する、ユーザのデータベースにおけるユーザの識別を検索することを含んでいる。
方法は、次の効果を有している。ディジタルドキュメント処理装置のところにユーザが到達したとき、ユーザは、指紋ユニットを操作することによってユーザ自身を識別させる。指紋ユニットにて入力された指紋は、例えばユーザデータベースに格納された、それぞれのユーザ指紋データおよびアクセス権限と組み合わされて、それぞれの論理的格納空間へ直接アクセスすることを許可し、上記アクセスされた論理的格納空間に関連するドキュメント処理ワークフローが、自動的に始動される。アクセスされる論理的格納空間および始動されるワークフローは、両方とも、与えられた指紋に関連するアクセス権限に含まれる優先度(preference)に依存しても良い。ユーザデータベースおよび/または論理的格納空間は、ディジタルドキュメント処理装置の内部の、またはシステムに結合された単独の装置、例えばネットワークに結合されたサーバの内部の機能として実現されてもよいことに留意されたい。さらにまた、論理的格納空間の所有者は、識別された通りのユーザであるかもしれないが、識別された通りのユーザとは異なるかもしれないのに対して、識別された通りのユーザは、上記アクセス権限に従ったアクセスが許可される。例えば、所有者は、ユーザの同僚、上司または秘書であってもよいが、部署または会社が、論理的格納空間の所有者であるかもしれない。この方法の利点は、ディジタルドキュメント処理装置を操作するために入力されるユーザの数が有意的に低減されると同時に、ドキュメント処理ワークフローを制御することの柔軟性を増大させることである。
本発明は、また、次の認識にも基づいている。ビジネス目的のために装置を設計し、プリントし、またはスキャンするとき、そのような装置の機能が容易にアクセス可能であることは大切である。指紋によってユーザを識別することは、既知であるかもしれないが、そのような作動は、セキュリティに共通に関連付けられている。また、セキュリティの理由のためにも、または個々の制御のためにも、プリントジョブは、指紋データによって提供されてもよい。例えば、米国特許出願公開第2001/0016912号明細書は、プリントジョブが、ワークステーションにおける指紋スキャンによって導出される、ユーザの指紋データによって提供され、それからプリンタに提出されるネットワークプリントシステムを開示している。そのとき、ユーザが、プリンタのところまで歩いて行き、プリント命令を入力し、そこで自身の指紋を入力することによって彼自身を認証させると、その結果プリンタがプリントデータを取り出し且つジョブをプリントする。したがって、ユーザは、自身のプリントジョブがプリントされるようにするためにいくつかの行動をとることが要求される。
さらに、しかしながら、このシステムにおけるようなプリントジョブへの指紋データの直接挿入は、また、例えば、ワークステーションでの指紋入力ユニットを必要とするような、操作上の使用における付加的な困難性へ導くかもしれない。さらにまた、このシステムは、ユーザに専用化された論理的格納空間のコンセプトを含んでおらず、複数のプリントジョブおよびスキャンジョブが、ユーザを招集する瞬間においてユーザがそれらを取り扱うまで、収集されるかもしれない。
欧州特許出願公開第1120701号明細書は、他の指紋保護プリンタシステムを開示しており、そこでは、ユーザが、格納されたプリントジョブへのアクセスを得るために自分の指紋を入力しなければならない。システムに認可されると、ユーザには、それからユーザが1つを選択し且つプリント命令を与えなければならないプリントジョブのリストが示されるので、このシステムは、ユーザが、自身のプリントジョブがプリントされるようにするためにいくつかの行動をとることを必要とする。
本発明の発明者らは、ディジタルドキュメント処理装置における指紋入力の要求は、特に指紋が、論理的格納空間にアクセスするためのアクセス権限と組み合わされたときに、ドキュメント処理ワークフローを効果的に制御するのに充分であることを実現している。
この方法の一実施形態においては、ワークステーションにおけるディジタルドキュメントに関するプリントジョブを生成し、プリントジョブに、ユーザ識別を含むことと、プリントジョブをディジタル画像再生装置に転送することと、ユーザ識別に専用として供された論理的格納空間にプリントジョブを格納することと、を含んでいる。この実施形態においては、ドキュメント処理ワークフローは、アクセスされた論理的格納空間におけるプリントジョブを検出することと、ディジタル画像再生装置でプリントジョブを実行することとを含んでいる。
含まれるユーザ識別は、プリントジョブの所有者としてワークステーションのユーザを識別し、且つ特定の1つの論理的格納空間、通常、このユーザ、またはユーザの部署等に割り当てられた論理的格納空間に、プリントジョブを格納することを決定する。ユーザ識別は、少なくとも特定の1つの論理的格納空間が、指紋を介して、ディジタルドキュメント処理装置にてアクセスされるべきであることにおいて、入力されるべき指紋に関連付けられている。加えて、さらなるパラメータが、例えば、アクセス権限、プリントジョブのタイプ、優先度等が、ユーザ識別に含められることができる。ドキュメント処理ワークフローは、ディジタルドキュメント処理装置におけるユーザの指紋に従ってアクセスされる論理的格納空間におけるプリントジョブを検出することを含んでいる。このことは、ユーザが、ディジタルドキュメント処理装置において自身の指紋を入力することによってワークフローを開始させるやいなや、すなわち指紋およびユーザデータベースに基づいてユーザが識別された後に、ワークステーションにおいて作られたユーザのプリントジョブが、自動的に実行されるという利点を有する。
特定の実施形態において、ドキュメント処理ワークフローは、アクセスされた論理的格納空間における、まだ実行されていない、プリントジョブを自動的に選択することと、選択されたプリントジョブをディジタル画像再生装置で実行することとを含んでいる。論理的格納空間のコンセプトは、複数のジョブを収集し、且つそれからこれらのジョブを一時に集合的に取り扱うことを可能にさせる。また、ジョブは、処理後に自動的に消去されないが、さらなる取り扱いのために、それらが能動的にまたは所定のタイムアウトの後に削除されるまで、維持される。しかしながら、ほとんどの状況において、ユーザは、自身の新たに提出されたプリントジョブをプリントすることのみを望むであろう。本発明は、新規のジョブのみを選択し且つプリントすることによってユーザを助ける。
本方法の一実施形態において、ドキュメント処理ワークフローは、ディジタルドキュメント処理装置のスキャナユニットに入れられた物理的ドキュメントをスキャンすることと、スキャンによって生成された画像ファイルを、アクセスされた論理的格納空間に格納することとを含んでいる。このことは、指紋により識別された通りのユーザの論理的格納空間に、画像ファイルが、直ちに格納されるという効果を有する。このことは、ユーザが、ユーザインタフェースにおいてコマンドを介して自身の論理的格納空間を開く必要はなく、ユーザの指紋のみが必要とされるという利点を有する。本方法の特別な実施形態において、ドキュメント処理ワークフローは、スキャナユニットの状態を検出することであって、スキャンされるべきドキュメントの存在を示すことと、その後にドキュメントをスキャンすることとを含んでいる。このことは、ユーザが最初に自身のドキュメントをスキャナユニットに入れ、その後に自身の指紋を入力して良いという利点を有している。
本方法の一実施形態において、ドキュメント処理ワークフローは、ディジタルドキュメント処理装置のユーザインタフェースのディスプレイ上に上記アクセスされた論理的格納空間を開くことと、ユーザインタフェースを介して、1セットのワークフローオプションを提示する工程とを含んでいる。このことは、ユーザが、自身の論理的格納空間に格納されたジョブ、および識別された通りのユーザのアクセス権限および優先度に依存してもよいさらなるワークフローオプションの概観を検討するという利点を有している。そのようなオプションの1つは、格納空間におけるいかなるプリントジョブも個別的に且つ選択された設定によってプリントされ得るような、選択的なプリントのオプションであるかもしれない。
本方法の一実施形態においては、ワークフローオプションのセットは、指紋入力ユニットにて異なるユーザの指紋を入力することによって、ユーザインタフェース上で、上記アクセスされた論理的格納空間に対する異なるユーザのアクセス権限を設定するための権限付与オプションを含んでいる。このことは、ユーザが、異なる人物、例えば、ユーザのプリントジョブを行うための秘書に、容易に権限付与することができるという利点を有している。そのように権限付与された人物が、異なる所有者の論理的格納空間にアクセスするために特別な指を使用し得る、例えば、秘書は、彼女が、その人物のために働く人々の各人物のために異なる指を使用し得る、ことに留意されたい。
本方法の一実施形態において、ワークフローオプションのセットは、識別された通りのユーザのアクセス権限に従って、識別された通りのユーザ以外の、所有者の論理的格納空間の1つに、アクセスするためのオプションを含んでいる。ユーザは、もしもユーザに割り当てられたアクセス権限が、そのようなアクセスを許容するならば、ユーザの指紋を入力した後に異なる格納空間にアクセスしても良い。アクセス権限は、ユーザデータベース内に格納されていてよく、例えば、秘書が、上司の論理的格納空間にアクセスするような、特定の異なる所有者の論理的格納空間へのアクセス、あるいは、告知またはその日の冗談のような、公開的な種類のドキュメントを含んでいる可能性のある、部署または会社のような、包括的な所有者の論理的格納空間へのアクセスを提供する。
一実施形態において、本方法は、指紋入力ユニットにて第2のユーザが指紋を入力したのを検出することと、それに応答して、入力された指紋から第2のユーザを識別することと、識別された通りのユーザらの組み合わされたアクセス権限に従って安全な論理的格納空間にアクセスすることと、安全な論理的格納空間に関連付けられたドキュメント処理ワークフローを始動させることとを有している。
第2の指紋を要求することの効果は、安全な論理的格納空間に関連付けられたいかなる活動も原指紋に加えて第2の指紋が入力されたときに、のみ実行され得ることにある。このことは、高度に機密な資料が、容易にプリントされることから保護され得るという利点を有する。
本方法の一実施形態において、いくつかの異なるドキュメント処理ワークフローの1つが、1人のユーザの異なる指の指紋群の検出を受けて、自動的に選択され且つ始動される。このことは、ユーザが、自分自身の識別のために異なる指群を使用しても良いという利点を有する。本方法の特別な実施形態において、論理的格納空間の1つの上記アクセス、またはドキュメント処理ワークフローは、選択された指に依存している。このことは、ユーザが、論理的格納空間またはワークフローの選択に直ちに影響を及ぼしても良く、例えば、ユーザのEメールを直ちにプリントするために特定の指を用い、あるいは同僚または上司のプリントジョブをプリントするという利点を有する。
システムに知られていないユーザが、画像再生装置にて自身の指紋を入力したとき、彼自身を識別するために単純に彼に尋ねることによって、ユーザおよび彼の指紋をデータベース内に入力するための容易な手続きも方法は含んでいる。ユーザデータベースが異なる場所に、例えばサーバ内に維持されている実施形態において、新規なユーザは、送信元ステーション(すなわちサーバ)において、ユーザについての個人識別コードおよび個人識別コード検証データを生成する工程と、個人識別コード検証データを、ディジタル画像再生装置に転送する工程と、ディジタル画像再生装置のユーザインタフェースを介して、個人識別コードを入力することを要請する工程と、入力された通りの個人識別コードが、転送された通りの個人識別コード検証データに対応する場合、その後に、指紋入力ユニットにて入力されたユーザの指紋に基づく指紋データを格納のために送信元ステーションに戻し転送する工程と、を備える手続きによって入力されても良い。
本方法の代わりの実施形態において、指紋データは、予備的にワークステーション内に格納され、且つ、それがプリンタに伝送されたときに、ユーザ識別としてプリントジョブに埋め込まれても良い。プリンタの管理ユニットは、それからこの特定の指紋データに専用として供された論理的格納空間を開く。ここで、関連するユーザが、プリンタのところへ歩いて近寄りそして自身の指紋を入力し得る。それに反応して、管理ユニットは、関連する論理的格納空間にアクセスし、新たに到着したプリントジョブを取り出し、それらを自動的にプリントする。この実施形態において、ユーザデータベースは、必要ではない。直前に説明したような新たなユーザを入力するための同様の手続きも、この場合に使用されても良い。
本発明に従った装置のさらなる好ましい実施形態は、その開示がここに参照により組み込まれている添付された特許請求の範囲の請求項において与えられている。
本発明のこれらのそして他の態様は、以下の記述において例を用いて説明されている実施形態を参照し且つ添付図面を参照して明白にされ、且つさらに解明されるであろう。
図面は、概略であり、且つ一定の比率で描かれてはいない。各図において、既に説明された要素に対応する要素は、同一の参照番号を有している。
図1は、ドキュメントを処理するための装置1を示しており、そこでは異なる部分は、線図形態にで分離されて示されている。ドキュメントは、通常、紙ドキュメントであるが、情報を掲載するためのいかなるタイプのシートをも、例えばオーバーヘッドシート、本、図面等をも、含んでいて良い。
装置は、それ自体既知の電子写真処理部を含むプリンタユニット130を有しており、そこでは、光導電性媒体がディジタル画像データに従ってLEDアレイを介して露光されて帯電され、且つトナー粉末によって現像され、その後にトナー画像が転写され且つ画像支持体、通常は一枚の紙上に定着される。異なるフォーマットおよび方向での画像支持体の蓄積は、供給部140においてなされ得る。トナー画像を伴う画像支持体は、必要ならばそれらを集めて揃え且つそれらをホッチキス留めし、それらを排出トレイ151に積み重ねる仕上げおよび排出部150に移送される。
ドキュメントを処理するための装置は、プリンタのみであるかもしれないが、好ましくは、さらにスキャン、コピー、またはファックス機能を含む多機能装置、例えば多用途コピー機、である。ドキュメントフィーダ110には、ドキュメントの積み重ねの導入のための入力トレイ111、ドキュメントを1つずつスキャナユニット120に沿って移送するための移送機構(図示せず)、およびドキュメントがスキャン後に配置される排出トレイ112が設けられている。スキャナユニット120は、その上に原稿ドキュメントが配置され得るガラスプラテン、CCDアレイ、およびCCDアレイ上でドキュメントを画像化するための可動ミラーおよびレンズ系を有するイメージングユニットが設けられた、フラットベッドスキャナを含んでいる。これらの状況において、CCDアレイは、それ自体既知の方法にてディジタル画像データに変換される電気的信号を生成する。
装置の制御ユニットは、参照符号170によって概略的に示されており、図2を参照してサブユニット12、20、21、25、26、27、28に一層詳細に説明されている。ケーブル171は、制御ユニット170をネットワークユニット15、16を介してローカルネットワーク10(図2に示される)に接続しても良い。ネットワークは、有線であっても良いが、部分的にまたは完全に無線であっても良い。
装置は、例えばそれの操作のために装置に設けられるオペレータ制御パネル160を含むユーザインタフェースを有する。ユーザインタフェースは、ディスプレイおよびキー群が設けられていてよい。本発明によれば、ユーザインタフェースは、ユーザの指紋を使用するのに感応性があり、指紋を構成するパターンを表現する電子信号を供給する指紋ユニット161を有している。指紋ユニットおよび電子的指紋パターンを導出する方法は、それ自体既知である。ドキュメント処理ワークフローを制御するための指紋ユニットの動作は、下に述べられている。
図2は、ネットワークシステムにおけるドキュメント処理装置の構成部分の図を示している。図2において、制御接続は細い矢印を用い、且つデータ転送接続は太い矢印を用いて、示されている。多機能コピー機である装置1は、スキャナユニット3、セットメモリ4、プリンタユニット5およびこれらのユニットのための、以下においてはコピーコントローラと称される、制御ユニット6を包含するベーシックユニット2を備えている。ベーシックユニット2は、単純なコピーを作るために必要とされるユニット群および機能群を包含している。原稿ドキュメントのスキャンの間に、スキャナ3は、ディジタル画像データを生成し且つそれらをセットメモリ4に格納し、その後にプリンタ5は、セットメモリ4から画像データを読み出し、それらを画像支持体、通常1枚の紙上にプリントする。この処理が、コピーコントローラ6によって制御される。この説明におけるセットメモリ4は、これは本発明に必須ではなく且つそれゆえ詳細には説明されないが、画像処理機能を含んでいても良い。
装置1は、ネットワーク環境からローカルネットワーク10を介して供給されるディジタル画像データをプリントするのに、およびスキャナ3によって生成されたディジタル画像データを同一のローカルネットワーク10を介してネットワーク環境にエクスポートするために、必要とされるいくつかのユニット群をも含んでいる。ここに用いられるネットワークシステムまたは環境は、その上で本発明に従って装置と通信するためにプログラムが動作可能で、且つそれらもローカルネットワーク10に接続されている、1つ以上のワークステーション11a、11b、11cを含んでいる。加えて、1つ以上のサーバステーションが、ネットワーク化されたシステムに結合され、下に説明されているようにユーザデータまたはアクセス権限を格納するような、中央サービスを提供するようにしても良い。
装置1には、以下において、ジョブマネージャと称され、ドキュメント処理プロセスを管理し且つ存在する全てのコピー、スキャン、およびプリントジョブについての管理システムをもアップデートする管理ユニット12と、装置1の操作のためのディスプレイおよびキー群と共に、装置ハウジング上のオペレータ制御パネルが設けられたユーザインタフェースUI13と、ユーザの指紋を入力するための指紋ユニット14と、が設けられている。さらに、装置は、ネットワーク環境からネットワーク10を介して装置に到達するディジタルデータを受信し且つ送信するための入力ハンドラ15と、ディジタルデータをネットワーク10を介してディジタル環境へ送るための出力ハンドラ16とを含んでいる、ネットワークユニットを有している。ジョブマネージャ12は、直線の破線矢印によって概略的に示されているワークステーション群11aから11cに論理的に接続されている。
装置1は、高容量ハードディスクによって形成される格納ユニット20と、以後においてジョブサーバと称され、格納ユニット20上のデータファイルを管理するためおよび処理プロセスを制御するためのユニット21とを有していても良い。装置の電子制御は、以後においてはプリントハンドラと称され、プリントプロセスを制御するために専用として供される制御ユニット25と、以後においては、スキャンハンドラと称され、スキャンプロセスを制御するために専用として供される制御ユニット26と、特にユーザの権限付与およびアクセスコードを管理するアカウントおよびセキュリティユニット27と、ディジタルデータファイルを異なるフォーマットに変換するためのコンバージョンユニット28とを、さらに含んでいても良い。これらの機能は、サーバステーションにおいて集中的に収容されても良いことに留意されたい。
ネットワーク化されたシステムは、プリントジョブまたはスキャンジョブのように、ドキュメント処理アイテムを格納するために所有者に割り当てられた論理的格納空間の動的セットを提供する。メールボックスとも呼ばれる、ユーザのための論理的格納空間は、ユーザのジョブのための一時格納を提供する。ジョブは、実行後に削除されても良く、あるいは後の使用のために維持されても良いことに留意されたい。論理的格納空間は、装置内に、例えばジョブマネージャ12によって、装置内に適応され且つジョブを格納ユニット20に物理的に格納しても良く、あるいはシステム内のどこか、例えばサーバステーション、に適応されても良い。論理的格納空間は、このユーザのために格納されたジョブ、例えば、特定のプリンタに送られたプリントジョブがある限り、ユーザに一時的に割り当てられたデータ空間である。全てのジョブが、実行されおよび/または除去されてしまうとすぐに、メールボックスは削除される。
ワークステーション11aは、ワークステーションをディジタルドキュメント処理装置1に接続するためのネットワーク10を介して通信するための、ネットワークユニット17を有している。さらに、ワークステーションは、ワークステーションにおけるディジタルドキュメントに関連付けられたプリントジョブを作成するための制御ユニット18を有している。プリントのためのネットワークを介して装置1に送られるディジタルデータファイルは、直接プリントタイプのもの、すなわち装置におけるオペレータの部分へのさらなる行動なしにプリントされるジョブからなってもよい。好ましくは、ジョブは、ユーザの論理的格納空間にネットワーク化されたシステムを介して入力され且つ装置におけるオペレータの要請があるまで実行されない、制御された処理タイプからなる。ジョブのタイプは、ユーザのワークステーションにおいて決定され、且つ転送されたデータに付加された属性から明白である。制御された処理ジョブの取り扱いおよびユーザのための論理的格納空間の適応は、導入部において述べられたように米国特許第6,545,769号に広範囲に説明されている。本発明によれば、プリントジョブに、次に説明されているように、指紋およびユーザデータベースに関連付けられてユーザ識別が含められる。
図3は、本発明に従ってネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理を制御する概略的な方法を示している。ネットワーク化されたシステムは、図2を参照して上述において説明されている。この方法は、次の各工程を有している。第1のステップ30において、ドキュメント処理のための装置のユーザインタフェースの指紋ユニットにおける指紋の入力が、待たれる。続いて、指紋入力ユニットにおけるユーザからの指紋に応答して、ステップ31で、指紋パターンが、ユーザデータベースにおいて利用可能なユーザの指紋データと照合される。実際の指紋パターンは、最初に、1セットのパラメータ値群に変換されていても良く、且つ実際の事実においてこれらのデータが、さらに使用されることに留意されたい。ステップ32において、入力された指紋および利用可能な指紋データに基づいてユーザが識別され得るかどうかが決定される。もしも、何も識別されなければ、ユーザは、新規なユーザであり、図5と共に説明されるように専用に供される新たなユーザルーチン33が開始される。
ステップ32においてユーザが識別されたと仮定すれば、続いてステップ34において、ユーザのそれぞれの論理的格納空間(メールボックス)がアクセスされる。代わりに、下において説明されたように識別されたユーザのアクセス権限に従って、異なる所有者の論理的格納空間がアクセスされてもよいことに留意されたい。次に、ステップ35において、ドキュメント処理ワークフローが、アクセスされた論理的格納空間に関連付けられて始動される。特に、論理的格納空間の内容が、分析され、それぞれのジョブについてのワークフロー設定に従ってジョブが実行される。例えば、スキャンジョブが、ユーザの好みに従って実行されても良く、あるいはプリントジョブが、プリントジョブに属するとされたようなプリント設定に従って実行されても良い。最新のプリントジョブは、メールボックスが開かれるとすぐに自動的に開始されても良い。ユーザが、異なる優先性を有する異なる指を、例えば、全ての未決定の(まだプリントされていない)プリントジョブ群の単一のコピーを自動的にプリントするデフォルトのワークフローのために人差し指を、自動的にプリントしないが、メールボックスを開くだけのワークフローのために中指を、使用しても良いことに留意されたい。ワークフローの一部として、ユーザが、ステップ36において、ユーザインタフェースを介して他のワークフローをさらに選択するためのオプションを有していても良い。ワークフローおよびさらなるオプションのいくつかの例は、以下に与えられている。最後に、ステップ37によって示されるように、ユーザが、自身のジョブを終了したとき、ユーザはワークフローを能動的に終端して自身の論理的格納空間を閉じても良く、あるいは、論理的格納空間が、タイムアウト機能、または次のユーザの指紋入力によって閉じられても良い。
ドキュメント処理装置においてワークフローを開始する前に、ユーザは、ディジタルドキュメントに関するプリントジョブ、スキャンジョブ、あるいは自身のワークステーションにおける他のジョブを作成しても良い。ジョブは、ユーザ識別を含んでおり、ユーザ識別は、ディジタルドキュメント処理装置において入力されるべき指紋の指紋データに結合されたユーザデータベースにおけるエントリに対応する。例えば、ユーザ識別は、特有の番号またはディジタル署名であるかもしれない。ユーザデータベースは、指紋データを含むユーザデータに、ジョブに添付されたユーザ識別をリンクさせるために対応する固有の番号またはデコードするキーを含んでいることに留意されたい。
普通は、ユーザ識別は、ワークステーションのプリンタドライバにおけるプリントジョブに、またはプリントマネージャソフトウェアプログラムに自動的に含められる。指紋データは、ウィンドウズ(登録商標)レジストリ(レジストリのユーザ特定フォルダ内)から取り出されるようにしてもよい。レジストレーションプロセスは、もしも指紋データが何も利用可能でない場合にトリガされてもよい。
作成の後で、プリントジョブは、ネットワークを介して論理的格納空間の1つに転送される。デフォルトとして、ジョブは、選択されたまたはデフォルトのドキュメント処理装置におけるユーザの論理的格納空間に格納されるであろうが、代わりに、ユーザが、異なる所有者、例えばユーザの秘書、の論理的格納空間にジョブを転送することを選択しても良いことに留意されたい。
上述は、ユーザの指紋を検証するための指紋データが、ユーザの識別データとの組合せでデータベース内に格納されていることを仮定している。しかしながら、代わりにまたは付加的に、指紋データそれ自体が、架空のユーザ名としてプリンタに送られるジョブに含められ、この特別な「ユーザ名」のために動的に作られる論理的格納空間内に格納される。ジョブに含められる指紋データは、ワークステーションにおいてローカル的に入力されまたは格納され、あるいはワークステーションによってユーザデータベースから取り出される。実行するために、この論理的格納空間内のジョブは、ドキュメント処理装置において入力される指紋をジョブに含まれる指紋データと照合することによってアクセスされまたは選択される。装置における後続のワークフローは、入力された指紋および指紋を介してアクセスされた論理的格納空間に従って、ジョブにおける指紋データに結合された優先性にオプション的に従って制御される。
図4は、ドキュメント処理装置における制御されたワークフローを示している。ドキュメント処理装置におけるワークフローの開始は、ステップ40に示される通り、指紋を入力し、且つ図3と共に上に説明されたようなユーザデータベースにおける指紋データに指紋を照合することによって始動される。ディジタルドキュメント処理装置は、通例、ドキュメントをコピーし且つスキャンすることが可能である。原稿ドキュメントは、ディジタルドキュメント処理装置のスキャナユニットの自動ドキュメントフィーダに入れられる。ステップ41において、スキャナユニットの状態が検出され、状態は自動ドキュメントフィーダにおけるスキャンされるべきドキュメントの存在を示す。この場合、ステップ42において、ドキュメントまたはドキュメント群は、その後にスキャンされ、ディジタル画像ファイルが作成される。ステップ43において、スキャンにより生成された画像ファイルは、ユーザのために開かれている論理的格納空間に格納される。作成された画像ファイルは、識別されたユーザの論理的格納空間内に自動的に配置されても良く、あるいは、ユーザが、画像ファイルを格納するために、自身がアクセス権を有する特定の論理的格納空間を選択するためのオプションを提示されても良い。
もしも、スキャニングを必要とするドキュメントがなければ(すなわち、ドキュメントフィーダにドキュメントが存在しない)、ワークフローは、ステップ44において、1つ以上の論理的格納空間に選択的にアクセスすることによって、進む。メールボックスの選択的アクセスは、ユーザデータベースに格納されている、識別された通りのユーザのアクセス権限に基づいており、上に説明された通りの選択された指に依存しても良い。アクセスされたメールボックス内には、1つ以上のプリントジョブまたは他の処理ジョブが存在するかもしれず、ステップ45において、検出される。新たな(すなわちまだプリントされていない)プリントジョブが、ステップ46a、46b等において実行される。ジョブが終了した後、またはジョブが存在しなければ、ユーザは、ステップ47において、以前に既にプリントされている古いジョブをプリントすること、クリーンアップ機能、またはスキャンジョブを実行することのような、付加的な機能を含むワークフローオプションのセットを提示される。例えば、メンテナンスオペレータが、例えば、画像品質を検査するための、機能を処理するために専用に供された自分自身の特別なメールボックスを持っていても良い。ステップ48a、48b等において1つ以上のオプションの機能を実行した後、ステップ49でワークフローが終端される。
ドキュメント処理ワークフローが、識別された通りのユーザのためにワークフローが進行されている期間の間いつでも、ディジタルドキュメント処理装置のスキャナユニットに入れられた物理的ドキュメントをスキャンすることを含んでいても良いことに留意されたい。逆に、自動的なスキャンがスキャナユニットの状態に基づいて開始される場合でさえも、アクセスされた論理的格納空間からのプリントジョブが、同時に開始される。例えば、ユーザが最初にプリントジョブを実行し、後にスキャナユニットにスキャンされるべき原稿ドキュメントを入れても良い。
実施形態においては、ワークフローオプションのセットが、異なるユーザのアクセス権限を設定するための権限付与オプションを含んでいる。ワークフローにおいてユーザは、ステップ44で論理的格納空間を選択的に開いていることに留意されたい。ユーザは、ユーザインタフェースにて適切なコマンドを与えることによって、異なるユーザに、開いた論理的格納空間にアクセスする権限を付与しても良い。次に、権限付与されるべき異なるユーザは、指紋ユニットにて指紋を入力しなければならない。権限付与された指紋は、身元不明であるかもしれないし、ユーザデータベース内に既に存在するユーザかもしれないことに留意されたい。第1の場合において、異なるユーザの指紋データが、発生され且つユーザデータベースに含められると同時に、後者の場合において存在するユーザのアクセス権限が適合されても良い。
ユーザは、異なる論理的格納空間にアクセスするためのアクセス権限を有していても良い。ワークフローは、識別された通りのユーザのアクセス権限に従った、識別されたユーザとは異なる所有者の論理的格納空間の1つにアクセスするためのオプションを提示しても良い。例えば、ユーザは、最初に開かれるべき好ましい論理的格納空間のセットを有していても良い。他の論理的格納空間が、ステップ47において、ワークフローオプションのセットにおいて後に開くために提示されても良い。
ワークフローは1つ以上の論理的格納空間における新たなジョブのプリントを実行することを自動的に含むが、選択的なプリントオプションがステップ47におけるワークフローオプションのセットに提示されるかもしれない。選択的なプリントオプションが、例えば、特定のプリントジョブ番号を入力することによって、識別された通りのユーザとは異なるソースから生起されたプリントジョブを実行することを含んでいても良い。また、特定のタイプのプリントジョブ、例えば週間ワークシート、または他の形態が選択されても良い。さらにまた、以前に既にプリントされているプリントジョブを選択すること、プリントされるコピーの枚数を設定することのようなプリントプロセスの設定を変更すること、またはプリントジョブのプリントの順序の選択が含まれていても良い。プリントジョブの実行の順序は、プリントジョブに含まれる優先度データに従って、あるいはプリントジョブ転送の時系列的なまたは反時系列的な順序に従っても良い。
本方法の実施形態においては、ユーザデータベースは、ユーザの異なる指群についてのいくつかの異なる指紋データを含むべく構成されている。ユーザデータベースは、もしもユーザがある指を使用することができなければ、バックアップとして使用するために異なる指紋データを含んでいても良い。このため、図3におけるステップ31およびステップ32において、異なる指が指紋ユニットに当てられたとしても、同一のユーザが識別されるであろう。しかしながら、付加的に、ユーザ選択またはアクセス権限の異なるセットが、異なる指群に結合されても良い。第1の例においては、それぞれの指が、特定のワークフローに結びつけられている。このことは、適切な指を選択することによって、ドキュメント処理装置におけるワークフローを制御することを可能とする。例えば、特定の指は、最新のプリントジョブのみをプリントすべく設定されるのに対して、異なる指は、全ての係属中のプリントジョブをプリントし、またはEメールのみをプリントすべく設定されていても良い。さらなる例においては、それぞれの指は、異なる論理的格納空間についての特定のアクセス権限に結びつけられている。第1の指は、ユーザ自身の論理的格納空間に対するアクセス権限が割り当てられるのに対して、異なる指は、異なる所有者、例えば上司または同僚、の論理的格納空間に対するアクセス権限に割り当てられていても良い。特定の指は、部署によって、または会社によって、または第三者によってさえも、所有されている論理的格納空間に対するアクセス権限に割り当てられていても良い。第三者は、商業団体、健康サービス等であっても良い。それゆえ、上記論理的格納空間の1つにアクセスすることは、選択された指に依存している。
ユーザデータベースへ指紋データを入力することについては、いくつかの手続きが使用され得る。例えば、特別な指紋ユニットが、ユーザデータベースの内容を管理する管理者の制御下にあるワークステーションまたはサーバステーションに結合されても良い。管理者は、関係のある人物の適切な識別の後にユーザのそれぞれの指に、それぞれアクセス権限およびユーザ選択を割り当てても良い。ユーザは、例えばユーザ自身のワークステーション上で選択またはアクセス権限のいくつかまたは全てを加えまたは変更するオプションをも有していても良い。ユーザは、例えば、ユーザ自身の論理的格納空間に自身のプリントジョブのいくつかまたは全てに異なる人物がアクセスする権限を付与しても良い。新規ユーザまたは付加的な指紋データを含む特別な方法は、次の通りである。
新たなユーザが、装置に自身の指紋を入力する場合、図3のステップ31および32は、この指紋がユーザデータベースにおけるどの指紋データとも符合しないことを判定し、そのユーザに未知であると標識する。その後に、装置は、警告メッセージを表示しまたは(オプション的に)プリントして、指紋ユニットにおける再試行オプションまたは新規ユーザのための参入する手続きを提示する。加えて、装置は、ユーザヘルプメッセージ、例えば指紋ユニットの機能、または新たなユーザのための手続きを説明する短いマニュアル、をプリントするオプションを提示しても良い。それゆえ、既存のユーザは、自身の指紋を再入力する機会を持つであろう。その代わりとして、ユーザが、指紋入力を用いることなく、リストからの選択によって、自身の論理的格納空間にアクセスしても、もしかするとパスワードによって保護される。
もしも、一方において、ユーザが、図3にステップ33として示される参入する手続きを選択すれば、装置は、ディスプレイ上のメッセージを介して、例えばユーザが1つでも持っていれば、リストから自身の論理的格納空間を選択することによって、自身のユーザ識別データを入力することと、指紋入力ユニットにおいて指紋を入力することをユーザに要請する。指紋データを高い信頼性で生成するためには、装置は、何回か回数を追加してユーザの指紋を入力することを、ユーザに要求しても良い。そのとき、装置は、ユーザ識別データと一緒に指紋データをユーザデータベースに入力する。
図5は、ユーザデータベースが、遠隔のコンピュータ/サーバ内に収容されているときに特に適する、ユーザデータベースに新たな指紋データを入力する追加的な方法を示している。この方法は、指紋データがプリントジョブに埋め込まれている、上に説明された、本発明の代わりの実施形態のためのワークステーションへ指紋データを格納するためにも有益である。
ステップ50で、サーバ、または中央設備、またはユーザのワークステーション(以下においては、「送信元ステーション」と称する)にて、新規なユーザの指紋データを入力するためのプロセスが開始される。ステップ51において、ユーザ識別データは、送信元ステーションにて、例えばユーザ名のように、定義される。ステップ51は、プリントまたはスキャンジョブのような、特定のタイプのジョブのためのユーザ選択を設定することを含んでいても良い。次のステップ52において、個人識別コードおよび対応する個人識別コード検証データが送信元ステーションによって生成される。セキュリティの理由のために、個人識別コードと個人識別コード検証データとの間のリンクは、暗号機能を介していても良い。ユーザは、個人識別コード、例えば4桁の番号を記憶しなければならない。次のステップ53において、個人識別コード検証データは、新たなユーザジョブとして、またはある(最初の)プリントジョブに含められて、ディジタルドキュメント処理装置に転送される。ユーザは、ディジタルドキュメント処理装置のところまで行き、ユーザインタフェースを介して装置を制御するのを開始させ、ここでユーザは、適切な新規ユーザジョブを選択することによって、ユーザが新規ユーザ処理を実行することを欲していることを直ちに示しても良い。その後に、ステップ54において、装置は、ユーザに個人識別コードを入力することを要請し、個人識別コードデータに基づいて個人識別コードを検証する。もしも、入力された通りの個人識別コードが、転送された通りの個人識別コード検証データに対応するならば、装置は、ステップ55において、新たなユーザに、自身の指紋を入力することを要請する。その代わりに、装置が、入力された新たな指紋を自動的に検出して、その後ユーザに新規ユーザジョブを選択するためのオプションを提示し、且つ個人識別コードの入力を要請するようにしても良い。新たな指紋が入力されたとき、装置は、入力された指紋から指紋データを生成し、指紋データは、後に、それぞれのユーザの新たな指紋入力を照合するために使用されることになる。指紋データの信頼できる生成のために、装置は、ユーザに自身の指紋を何回か付加的に入力することを要求しても良い。ステップ56において、指紋データは、送信元ステーションに伝送され、そこではユーザデータと共に、場合によっては新規なユーザジョブに含められるさらなる選択またはアクセス権限と共に、組み合わせて格納される。
一実施形態において、ドキュメント処理の制御は、特別な安全プリントオプションを含んでいる。ワークフローは、第1のユーザによって開始された後に、指紋入力ユニットにおける第2のユーザからの第2の指紋に応答して、第2のユーザを識別することを含んでいる。第2のユーザは、第2の指紋およびユーザデータベースに基づいて識別されることになる。この場合、識別された通りの両ユーザの組み合わされたアクセス権限に従って安全な論理的格納空間がアクセスされ、ワークフローが、安全な論理的格納空間に関連付けられて始動される。安全な論理的格納空間は、2人のユーザが両方ともプリンタのところにいる場合にのみ配布され得る機密のプリントジョブを含んでいても良いことに留意されたい。その代わりに、安全な論理的格納空間に対して、安全なプリントワークフローが、特別なプリントジョブであると識別されるべく、第2のユーザのユーザ識別を付加することによって、通常の論理的格納空間における特別なプリントジョブのために始動されるようにしても良い。
本発明は、会社環境における、例えば部署内でのプリントのための、実施形態によって主として説明されてきたが、本発明は、新聞サービスまたは店舗におけるカラープリンタ上での個人的写真のプリントのような、公共的商業サービスのように、異なる規模でのドキュメント処理のためにも適していることに留意されたい。このドキュメントにおいて、動詞「備える」およびその語形変化は、リストされたもの以外の要素または工程の存在を排除せず、個数が付されていない要素は、複数のそのような要素の存在を排除せず、いかなる参照符号も特許請求の範囲を限定せず、上述された本発明およびあらゆるユニットまたは手段は、適切なハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実現されて良く、いくつかの「手段」または「ユニット」は、同一のアイテムによって表されても良いことに留意されたい。さらに、本発明の範囲は、実施形態に限定されることなく、且つ本発明は、上述において説明された各々およびあらゆる新規な特徴または特徴の組み合わせに存在する。
ドキュメントを処理するための装置を示す図である。 ネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理装置の構成部分を示す図である。 ネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理を制御する方法を示す図である。 ドキュメント処理装置における制御されたワークフローを示す図である。 遠隔地のコンピュータにおける新たな指紋データを入力する方法を示す図である。
符号の説明
1 ドキュメント処理装置
2 ベーシックユニット
3、120 スキャナユニット
4 セットメモリ
5、130 プリンタユニット
6、170 制御ユニット
10 ローカルネットワーク
11a、11b、11c ワークステーション
12 管理ユニット
13 ユーザインタフェースUI
14、161 指紋入力ユニット
15 入力ハンドラ
16 出力ハンドラ
20 格納ユニット
21 ユニット
25 プリントハンドラ
26 スキャナハンドラ
27 セキュリティユニット
28 コンバージョンユニット
110 ドキュメントフィーダ
111 入力トレイ
112、151 排出トレイ
140 供給部
150 排出部
160 オペレータ制御パネル

Claims (20)

  1. ・ ドキュメント処理のためのディジタル画像再生装置であり、前記装置は指紋入力ユニットを含むローカルユーザインタフェースユニットを有するディジタル画像再生装置と、
    ・ 少なくとも1つのユーザワークステーションと、
    ・ ディジタル画像ファイルのための論理的格納空間の動的セットを管理する管理ユニットであり、各格納空間は、システムのそれぞれのユーザに専用として供され且つこのユーザの画像ファイルを格納するように動的に維持される、管理ユニットと、
    を含むネットワーク化されたシステムにおけるドキュメント処理を制御する方法であって、この方法は、
    ・ 装置のローカルユーザインタフェースユニットにおけるユーザの操作に応答して、論理的格納空間の1つにディジタルドキュメントを格納する工程または論理的格納空間の1つからディジタルドキュメントを取り出す工程を含む、ディジタル画像再生装置におけるドキュメントを処理する工程、
    を備え、
    ・ 指紋入力ユニットにてユーザが指紋を入力するのを検出することと、それに応答して、
    ・ 入力された指紋からユーザを識別することと、
    ・ 識別された通りのユーザのアクセス権限に従って論理的格納空間の1つにアクセスすることと、
    ・ 自動的に且つさらなるユーザの対話処理をも何ら必要とすることなく、前記アクセスされた論理的格納空間に関するドキュメント処理ワークフローを始動させることと、
    を特徴とする、方法。
  2. ユーザを識別する工程は、ユーザの指紋をユーザの識別と関連付けるための情報を包含する、ユーザのデータベースにおけるユーザの識別を検索する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  3. ワークステーションにおけるディジタルドキュメントに関するプリントジョブを生成することと、
    ・ プリントジョブに、ユーザ識別を含むことと、
    ・ プリントジョブをディジタル画像再生装置に転送することと、
    ・ ユーザ識別に専用として供された論理的格納空間にプリントジョブを格納することと、
    をさらに含み、
    前記ドキュメント処理ワークフローは、アクセスされた論理的格納空間におけるプリントジョブを検出することと、ディジタル画像再生装置でプリントジョブを実行する工程とを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ドキュメント処理ワークフローは、アクセスされた論理的格納空間における、まだ実行されていない、プリントジョブを自動的に選択することと、選択されたプリントジョブをディジタル画像再生装置で実行することとを含む、請求項3に記載の方法。
  5. ドキュメント処理ワークフローは、ディジタル画像再生装置のスキャナユニットに入れられた物理的ドキュメントをスキャンすることと、スキャンによって生成された画像ファイルを、アクセスされた論理的格納空間に格納することとを含む、請求項1または2に記載の方法。
  6. ドキュメント処理ワークフローは、スキャナユニットの状態であって、スキャンされるべき物理的ドキュメントの存在を示す状態を検出することと、その後にドキュメントをスキャンすることとを含む、請求項5に記載の方法。
  7. ドキュメント処理ワークフローは、ディジタルシート処理装置のユーザインタフェースのディスプレイ上に前記アクセスされた論理的格納空間を開くことと、ユーザインタフェースを介して、1セットのワークフローオプションを提示することとを含む、請求項1に記載の方法。
  8. ワークフローオプションのセットは、指紋入力ユニットにて異なるユーザの指紋を入力することによって、ユーザインタフェース上で、前記アクセスされた論理的格納空間に対する異なるユーザのアクセス権限を設定するための権限付与オプションを含む、請求項7に記載の方法。
  9. ワークフローオプションのセットは、識別された通りのユーザのアクセス権限に従って、識別された通りのユーザ以外の、ユーザの論理的格納空間の1つに、アクセスするためのオプションを含む、請求項7に記載の方法。
  10. ワークフローオプションのセットは、選択的プリントオプションを含む、請求項7に記載の方法。
  11. ・ 指紋入力ユニットにて第2のユーザが指紋を入力したのを検出することと、それに応答して、
    ・ 入力された指紋から第2のユーザを識別することと、
    ・ 識別された通りのユーザらの組み合わされたアクセス権限に従って、安全な論理的格納空間にアクセスすることと、
    安全な論理的格納空間に関連付けられたドキュメント処理ワークフローを始動させることと、
    をさらに備える、請求項2に記載の方法。
  12. いくつかの異なるドキュメント処理ワークフローの1つは、1人のユーザの異なる指の指紋群の検出を受けて、自動的に選択され且つ始動される、請求項1または2に記載の方法。
  13. いくつかの異なる論理的格納空間の1つは、1人のユーザの異なる指の指紋の検出を受けてアクセスされる、請求項1または2に記載の方法。
  14. ・ ユーザデータベースにおける指紋データに符合しない指紋の入力によって、ユーザを未知であると識別することと、その後に、
    ・ ユーザにユーザ自身の身元を明らかにすることを要請することと、
    ・ ユーザデータベースにおける非符合指紋に基づいて指紋データを格納することと、
    をさらに備える、請求項2に記載の方法。
  15. ・ 送信元ステーションにおいて、ユーザについての個人識別コードおよび個人識別コード検証データを生成する工程と、
    ・ 個人識別コード検証データを、ディジタル画像再生装置に転送する工程と、
    ・ ディジタル画像再生装置のユーザインタフェースを介して、個人識別コードを入力することを要請する工程と、
    ・ もしも、入力された個人識別コードが、転送された個人識別コード検証データに対応するならば、その後に、指紋入力ユニットにて入力されたユーザの指紋に基づく指紋データを、格納のために送信元ステーションに戻し転送する工程と、
    をさらに備える、請求項1に記載の方法。
  16. プログラムは、プロセッサに請求項1から15のいずれか一項に記載された方法を実行するようにさせるべく作用する、ドキュメント処理を制御するためのコンピュータプログラム製品。
  17. ・ ドキュメント処理のためのディジタル画像再生装置(1)であって、前記装置は、指紋入力ユニット(14)を含むローカルユーザインタフェースユニット(13)を有する装置と、
    ・ 各格納空間が、システムのそれぞれのユーザに専用として供され且つこのユーザの画像ファイルを格納するように動的に維持される、ディジタル画像ファイルのための論理的格納空間の動的セットを管理する管理ユニット(12)と、
    を備え、
    前記管理ユニット(12)は、装置のローカルユーザインタフェースユニット(13)におけるユーザの操作に応答して、論理的格納空間の1つにディジタルドキュメントを格納することまたは論理的格納空間の1つからディジタルドキュメントを取り出すことを含む、ディジタル画像再生装置におけるドキュメントを処理することを制御するためにも作用する、ドキュメント処理システムにおいて、
    指紋入力ユニットにて指紋を入力したユーザの検出を受けて、管理ユニット(12)は、
    ・ 入力された指紋からユーザを識別し、
    ・ 識別された通りのユーザのアクセス権限に従って論理的格納空間の1つにアクセスし、
    ・ 自動的に且つさらなるユーザの対話処理も何ら必要とすることなく、前記アクセスされた論理的格納空間に関するドキュメント処理ワークフローを始動させる、
    ことを特徴とする、ドキュメント処理システム。
  18. ユーザの指紋をユーザ識別と関連付けるための情報を含むユーザのデータベースを維持するデータベースユニット(27)をさらに備え、前記管理ユニット(12)は、データベースユニット(27)を調べることによって、ユーザを識別する、請求項17に記載のシステム。
  19. ディジタル画像再生装置は、プリンタユニット(4)を含んでおり、管理ユニット(12)は、ドキュメント処理ワークフローにおいて、アクセスされた論理的格納空間内のプリントジョブを検出し、且つ自動的にプリンタユニット(4)におけるプリントジョブを実行するように構成されている、請求項17または18に記載のシステム。
  20. ディジタル画像再生装置は、スキャナユニット(3)を含んでおり、管理ユニット(12)は、ドキュメント処理ワークフローにおいて、スキャナユニット(3)に入れられた物理的ドキュメントをスキャンし、且つスキャンにて生成された画像ファイルを、アクセスされた論理的格納空間に格納するように構成されている、請求項17または18に記載のシステム。
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