JP2006007486A - 多層樹脂フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】磨耗せず、装飾性も高い絵柄を印刷した多層樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】多層樹脂フィルム10は、絵柄11が印刷された、ポリエチレンテレフタレートまたはホログラム製の被印刷層12と、被印刷層12の両面を被覆する軟質塩化ビニル製の保護層14とを含む。絵柄11は紫外線硬化型インキを用い、多色オフセット印刷方式によって印刷されている。
【選択図】図1
【解決手段】多層樹脂フィルム10は、絵柄11が印刷された、ポリエチレンテレフタレートまたはホログラム製の被印刷層12と、被印刷層12の両面を被覆する軟質塩化ビニル製の保護層14とを含む。絵柄11は紫外線硬化型インキを用い、多色オフセット印刷方式によって印刷されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、印刷絵柄を含む多層樹脂フィルムに関するものである。
今日、絵柄や文字を印刷して装飾効果を高めた樹脂フィルム製品が多数開発されている。このような絵柄が印刷された樹脂フィルムは、例えば、携帯電話機用ストラップに使用されている。特開平5-278134号公報(特許文献1)、特開平6-198824号公報(特許文献2)または特開平9-109329号公報(特許文献3)などに開示されているように、樹脂フィルム製品の原料となる樹脂は、汎用プラスチックである塩化ビニルや、いわゆるエンジニアリングプラスチックであるポリエステルであることが多い。また、特開平6-314058号公報(特許文献4)、特開平7-219435号公報(特許文献5)または特開平8-54818号公報(特許文献6)に開示されているように、ポリエステルフィルムにアルミニウムのパウダーを融着させ、レーザで凹凸を付けて立体的な絵柄を表すホログラムも、このような製品の原料として使用されている。
特開平5-278134号公報
特開平6-198824号公報
特開平9-109329号公報
特開平6-314058号公報
特開平7-219435号公報
特開平8-54818号公報
しかし、従来の樹脂フィルム製品は、樹脂表面に絵柄が印刷されていて、樹脂表面が物と接触することによって磨耗するため、印刷された絵柄も時間の経過とともに薄れ、長持ちしないという問題があった。
また多色印刷を可能とするオフセット印刷方式によって樹脂フィルムに印刷を行う場合、インキがフィルムに十分に密着しないという問題点があり、従来、樹脂フィルム製品に対する印刷は、単色スクリーン印刷によって行われることが多かった。スクリーン印刷は、シルクなどの布の繊維の間からインクを転写する孔板印刷の一種であり、樹脂フィルムを含む様々な材料に印刷できる点が利点である。しかし単色でしか印刷できないため、装飾効果の面で多色印刷に劣っていた。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、磨耗せず、多色印刷が可能な装飾効果の高い印刷絵柄を含む多層樹脂フィルムを提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、絵柄が印刷された熱可塑性樹脂から成る被印刷層と、被印刷層の両面を被覆する熱可塑性樹脂から成る保護層とを含む多層樹脂フィルムを提供する。
被印刷層はポリエチレンテレフタレートまたはホログラム製であり、保護層は軟質塩化ビニル製である。絵柄は紫外線硬化型インキを用い、多色オフセット印刷方式によって印刷されている。
本発明によれば、印刷された絵柄は保護層によって保護されるため、磨耗しない。また、樹脂フィルムへの多色オフセット印刷が可能であり、完成した多層樹脂フィルムの装飾性が高くなる。さらに、被印刷層としてホログラムを使用すれば、複製の困難性により、模倣品の製造を防止する効果もある。
このように本発明に係る多層樹脂フィルムによれば、被印刷層に多色オフセット印刷によって印刷された絵柄は、保護層によって保護される。したがって、従来の、例えば塩化ビニル製フィルムの表面に直接単色スクリーン印刷されていたものと比較し、印刷された絵柄が磨耗しないという利点が得られる。
また本発明によれば、従来は困難であった樹脂フィルムへの多色オフセット印刷が可能であり、完成した多層樹脂フィルムの装飾性が高い。
このように物に触れても磨耗せず、多色印刷によって装飾性も高い多層樹脂フィルムは、例えば携帯電話機用ストラップなど、人間の手その他の物に頻繁に接触しつつ、装飾効果を必要とする製品に広く用いることができる。
さらに、被印刷層としてホログラムを使用すれば、複製の困難性により、模倣品の製造を防止する効果もある。
次に添付図面を参照して本発明による多層樹脂フィルムの実施例を詳細に説明する。なお本発明に直接関係のない要素は省略する。また、同様の要素は同一の参照符号を用いて表すこととする。
図1は本発明による多層樹脂フィルムの実施例の断面図である。多層樹脂フィルム10は3層から成り、一方の面に絵柄11が印刷された熱可塑性樹脂から成る被印刷層12と、被印刷層12を両面から被覆する熱可塑性樹脂から成る2つの保護層14とを含む。
被印刷層12はいわゆるエンジニアリングプラスチック製であり、本実施例ではポリエチレンテレフタレート(PET; PolyEthylene Terephthalate)製である。またPETと特性が類似しPETとともに「ポリエステル」の名称でまとめて扱われるポリブチレンテレフタレート(PBT; PolyButylene Terephthalate)としてもよい。また他の典型例として、ポリエステルフィルムにアルミニウムのパウダーを融着させ、レーザで凹凸を付けて立体的な絵柄を表すホログラム製としてもよい。さらに、ポリアセタールやポリアミドなど、あらゆる種類のエンジニアリングプラスチックとしてよい。
一方、保護層14はいわゆる汎用プラスチック製であり、本実施例では塩化ビニル製である。特に可塑剤を加えた軟質塩化ビニルが適している。ただし保護層14は軟質塩化ビニルに限られるものではなく、他の汎用プラスチック、例えばポリエチレン、ポリスチレンまたはポリプロピレン製としてもよい。
本実施例では、被印刷層12は厚さ23μmであるが、この値は増減させてよい。本願では便宜上、厚みが0.2mm以上のものをシート、それ以下のものをフィルムと呼ぶこととする。本発明は「フィルム」という名称を有するように、フィルムを対象とするものであるが、それ以上の厚さを有するシートにも適用可能である。
以上のように、本発明による多層樹脂フィルムは、多色オフセット印刷によって絵柄を印刷した被印刷層12を保護層14によって上下から被覆した構成を有する。このような多層樹脂フィルムの製造方法について、以下、図2ないし図7を参照して説明する。
図2は本発明による多層樹脂フィルムの製造工程を示すフローチャートである。本発明による多層樹脂フィルムの製造は、大別すると、押出成形工程S20、印刷工程S22およびプレス工程S24の順番で行われる。これらの工程について、順を追って説明する。
図3は図2に示す押出成形工程S20を実行する押出機の一例を示す構成図である。図示の便宜上、押出機30は断面図として表している。本発明による多層樹脂フィルム10を構成する3つの層12、14はいずれも、上述の通り、熱可塑性樹脂であるため、押出成形によって成形可能である。具体的には、押出機30のホッパ32からペレット状の樹脂33を投入し、シリンダ34内で樹脂を溶融し、溶融樹脂35をスクリュー36によって送り、Tダイ38からフィルム状に押し出す。押し出されたフィルム状樹脂40は冷却水槽42によって冷却し、引取ロール44によって引き取る。フィルム状樹脂40はさらに、切断機46によって所定の長さに切断し、本発明による多層樹脂フィルム10を構成する層12、14となる。
図4は図2に示す印刷工程S22を実行する印刷機の一例を示す構成図である。図4は図示の便宜上、一点鎖線51によって左右に分割した図5および図6によって分けて示す。本実施例では、紫外線によって乾燥・硬化し、樹脂フィルムへの密着性に優れている紫外線硬化型インキを用いた枚葉オフセットUV(UltraViolet)印刷機50を用いている。図5および図6に示すように、多層樹脂フィルム10を構成する被印刷層12を、7箇所の印刷ユニット52A〜52Gと、3箇所のUV照射部54A〜54Cとに通して、多色オフセット印刷を行う。
UV照射部54A〜54Cは発熱を最小限にとどめる無電極型UV装置であり、樹脂フィルムなどの印刷物を熱から守ることを可能にしている。また、UV照射部54A〜54Cが印刷ユニット52A〜52G間に配置されることによって、印刷ライン上でUV加工が可能となり、多色印刷や精密印刷に威力を発揮する。このような印刷機50によって、オフセット印刷における樹脂フィルムへのインキの密着が不十分であるという従来の問題点は解消され、印刷物へのコーティング処理が1ラインで可能となる。
なお、印刷ユニットおよびUV照射部の数は図4に示す数に限られるものではなく、自由に増減させてよい。また、図4では片面印刷方式のみを示しているが、被印刷層12には両面印刷を行ってもよい。被印刷層12のいずれの面に印刷した絵柄も、被印刷層12を両面から保護する保護層14によって保護されることとなる。
図7は図2に示すプレス工程S24の一例を示す図である。図7に示すように、図3において押出成形された保護層14の一面に、まず、塗布部60のロールによって接着剤を塗布する。次にコンベヤ62によって保護層14を搬送する間に、塗布した接着剤を乾燥させる。そして、図4において絵柄11が印刷された被印刷層12を、2枚の保護層14の間に挟み、中間体64を作成する。所定の複数の中間体64を作成するとそれらを1ロットとして、平圧プレス機66で圧力および熱を加え、冷却後に取り出す。このようにして、本発明による多層樹脂フィルム10が完成する。なおプレスの条件は、積層する層12、14の材質および接着剤によって多種多様にしてよい。
以上、本発明による多層樹脂フィルムの製造方法について説明した。しかし、本製造方法は一例を示したものにすぎない。すなわち、図1に示す構成を有する多層樹脂フィルムであれば、いかなる方法によって製造してもよい。
10 多層樹脂フィルム
11 印刷絵柄
12 被印刷層
14 保護層
11 印刷絵柄
12 被印刷層
14 保護層
Claims (5)
- 絵柄が印刷された熱可塑性樹脂から成る被印刷層と、該被印刷層の両面を被覆する熱可塑性樹脂から成る保護層とを含むことを特徴とする多層樹脂フィルム。
- 請求項1に記載の多層樹脂フィルムにおいて、前記被印刷層はポリエチレンテレフタレート製であり、前記保護層は軟質塩化ビニル製であることを特徴とする多層樹脂フィルム。
- 請求項1に記載の多層樹脂フィルムにおいて、前記被印刷層はホログラム製であり、前記保護層は軟質塩化ビニル製であることを特徴とする多層樹脂フィルム。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の多層樹脂フィルムにおいて、前記絵柄は、紫外線硬化型インキによって印刷されていることを特徴とする多層樹脂フィルム。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載の多層樹脂フィルムにおいて、前記絵柄は、多色オフセット印刷方式によって印刷されていることを特徴とする多層樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004185391A JP2006007486A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 多層樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004185391A JP2006007486A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 多層樹脂フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006007486A true JP2006007486A (ja) | 2006-01-12 |
Family
ID=35775264
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004185391A Withdrawn JP2006007486A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 多層樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006007486A (ja) |
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2004
- 2004-06-23 JP JP2004185391A patent/JP2006007486A/ja not_active Withdrawn
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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