JP2006007270A - シリンダブロック鋳造用ボアピン - Google Patents

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敏幸 服部
Takumi Ohata
拓己 大畑
Kazunori Sugino
員規 杉野
Hirochika Tomita
弘哉 冨田
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Abstract

【課題】 ボアピン表面の耐摩耗性を向上させることにより、シリンダボアの形成位置精度を良好に維持でき、従来材料に比べて耐用寿命が長いシリンダブロック鋳造用ボアピンを提供する。
【解決手段】 シリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、該ボアピンがサーメットからなることを特徴とし、前記サーメットが炭化タングステンを40%以上含有する超硬合金であることを特徴とする。また、シリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、炭化タングステンを40%以上含有する超硬合金からなる母材の少なくともライナと接触する部分に硬質皮膜を形成したことを特徴とし、前記硬質皮膜は、TiNおよびTiCNのいずれか
からなることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車用エンジン等のシリンダブロックを鋳造する際に用いるボアピンに関する。
自動車用エンジンのシリンダブロックは、軽量化を図るためにアルミニウム合金等の軽合金材料をダイキャスト法等で鋳造して成形される。そして、シリンダブロックにはピストンが摺動する部位であるシリンダボアが気筒の数に応じて形成される。しかしながら、シリンダボアを軽合金材料単体で形成した場合、ピストンの摺動に対して十分な耐摩耗性を得られない。このため、シリンダブロック成形の際に鋳型内のシリンダボア部に耐摩耗性材料からなる円筒状のライナ(スリーブとも称される)を配置しておき、このライナを軽合金で鋳ぐるむことによりシリンダボアを形成することが行なわれている。
シリンダボアの内面に設ける耐摩耗性に優れたライナとして、FC材(ねずみ鋳鉄)や、アルミニウム合金中に炭化ケイ素粒子や強化繊維等の強化材を分散させた複合材料などが用いられている。
この種のライナを備えたシリンダブロックを成形する場合、鋳型のキャビティ内にボアピンを突出させ、そのボアピンにライナを嵌め込んで保持させた状態で、キャビティ内にアルミニウム合金等の溶湯を充填する。このようなシリンダブロック鋳造用ボアピンに係わる先行技術として例えば以下のものが挙げられる。
特許文献1には、シリンダブロック鋳造用金型内のシリンダボアを形成すべき位置に、スリーブを装着するボアピンを配設して、ボアピンにその軸線方向に沿って基端部側から先端部側へ冷却室を形成すると共に、ボアピンの基端部側に、その開口端を冷却室内に臨ませて冷却液配管を挿入配設してなるボアピンの冷却構造において、冷却液配管の開口端の位置を金型配設時に、金型のシリンダヘッド接合部形成面位置またはこの位置近傍の金型の内方位置としたシリンダブロック鋳造用ボアピンの冷却構造が記載されている。
特許文献2には、シリンダボアを成形するための入子となるボア金型用ピンを有する鋳造金型に、ボア部を形成する筒状のシリンダライナを、そのボア金型ピンを挿入させて配置する工程と、鋳造金型内にアルミニウム合金溶湯を注湯し、鋳ぐるんで凝固させる工程とを含んでなるシリンダブロックの鋳造方法であって、ボア金型ピンは、鋳造後のシリンダライナの内周面が真円となるように、鋳造後の残留応力によるシリンダライナの内周面の変形を見込んでその断面が異形状に調製されているシリンダブロックの鋳造方法が記載されている。
特許文献3には、アルミニウム溶湯又はアルミニウム合金溶湯を、入子を有する鋳型内に注湯するステップと、溶湯が、入子及び鋳型の内側面によって形成された溶湯の流路が急激に絞られて細くなる挟路部を流れるステップと、この挟路部を流れた後、鋳型及び入子の間のキャビティに溶湯が充填保持されるステップと、このキャビティに充填保持された溶湯が凝固されるステップとを含んでなるアルミニウム又はアルミニウム合金の鋳造方法において、挟路部に近接する入子の端面に凹部を設け、凹部に溶湯が流れ込むことにより挟路部の溶湯の凝固を遅らせる鋳造方法が記載されている。
特開平6−71405号公報 特開2002−153967号公報 特開2002−178133号公報
前述したようにライナを備えたシリンダブロックを成形する場合、金型のキャビティ内にボアピンを突出させ、そのボアピンにライナを嵌め込んで保持させた状態で、キャビティ内にアルミニウム合金等の溶湯を充填する。そして、鋳型内の溶湯が凝固した後に、鋳型内からライナを鋳ぐるんだシリンダブロックを取り出すとともに、ボアピンからライナを引き抜く。
そこで、ボアピンは十分な耐熱性とともに、耐摩耗性材料からなるライナから引き抜かれるため十分な耐摩耗性が要求される。従来のボアピンとして、JIS SKD61相当の熱間工具鋼や、さらにこれに焼入れ、焼戻し等の熱処理を施した後、軟窒化処理を施して耐熱性、耐摩耗性を付与したものなどが使用されている。
一方、シリンダブロックのシリンダボアは形成位置の精度が高く要求されるため、ボアピンとライナは互いに緊密に嵌合されている。また、鋳造成形時、まれにボアピンとライナの嵌合部の隙間に微量の溶湯が差し込むことがある。また、ボアピンは溶湯や繰り返して使用される鋳型の熱の影響を受けて昇温して熱膨張する。
このような状態の中では、ボアピンとライナとを脱着すると両者がかじりやすくなる。このため、従来のボアピンにおいては、ボアピン表面の摩耗が著しくなり、シリンダボアの形成位置精度を良好に維持できなくなる、また損傷して耐用寿命が短くなるという問題があった。
この課題に鑑みて本発明は、ボアピンの耐摩耗性を向上させることにより、シリンダボアの形成位置精度を良好に維持でき、従来材料に比べて耐用寿命が長いシリンダブロック鋳造用ボアピンを提供することを目的とする。
シリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、該ボアピンがサーメットからなることを特徴とする。また、前記サーメットが超硬合金であることを特徴とする。さらに、該超硬合金が、炭化タングステンを40%以上含有することを特徴とする。
また、第2の本発明はシリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、超硬合金からなる母材の少なくともライナと接触する部分に硬質皮膜を形成したことを特徴とする。また、該超硬合金は炭化タングステンを40%以上含有することを特徴とする。
また、第2の本発明において、前記硬質皮膜は、TiNおよびTiCNのいずれかからなることを特徴とする。さらに、前記硬質皮膜は、CVD法、PVD法、溶射法のいずれかにより形成させたことを特徴とする。
本発明のシリンダブロック鋳造用ボアピンは、サーメット、なかでも超硬合金で形成するとともに、従来の熱間工具鋼に比べ格段に耐摩耗性を向上させることができる。さらに、ボアピンの母材を形成する超硬合金の外周表面にCVD法、PVD法、溶射法のいずれかにより耐摩耗性に優れるTiNまたはTiCNのいずれかからなる硬質皮膜を形成させることにより、従来材であるSKD61に比べ格段に耐摩耗性が向上する。
本発明の母材を形成する超硬合金としては、耐摩耗性に優れる炭化タングステンを質量比率で40%以上含有するのが好ましい。炭化タングステンの含有率が質量比率で70%以上含有するものがより好ましい。具体的な超硬合金として、タングステン−コバルト系合金、炭化タングステン−ニッケル系合金、炭化タングステン−コバルト−ニッケル系合金が挙げられ、なかでもニッケルを含む炭化タングステン−ニッケル系合金、炭化タングステン−コバルト−ニッケル系合金は耐食性および耐熱性の点でも優れる。
本発明のシリンダブロック鋳造用ボアピンは母材が超硬合金で形成されている。超硬合金は熱伝導率(60〜90W/m・K)が従来の熱間工具鋼の熱伝導率(35〜55W/m・K)に比べて高いので、ボアピンの冷却効果が格段に優れる。その上、超硬合金は熱膨張率(5.0〜8.0×10−6/K)が従来の熱間工具鋼(10.0〜12.0×10−6/K)に比べて小さいので、稼動時の膨張量が少なくライナからの引き抜きが格段に容易になる。よって、ボアピンとライナ間でのかじりや摩耗が減少し、耐用寿命が向上する。
(実施例1)
図1は本発明実施例1のボアピンの概略断面図を示す。図1において、ボアピン1は直径70mm、長さ200mmのWC−Co系超硬合金からなる。図1中の2はボアピンの母材である超硬合金、3はシリンダブロックのライナであり、4は鋳型である。
本発明実施例1のボアピンは次のように製造した。超硬合金原料粉末を質量%でWC原料粉末75%、Co原料粉末25%の割合で配合し、ボールミルで50時間湿式混合した後乾燥させ、ボアピン用の超硬合金原料粉末とした。この超硬合金原料粉末にパラフィンを成形剤として添加し、この粉末を所定の寸法の型に充填した後CIP成形した。成形体の寸法は焼結後の収縮を考慮に入れて決定した。CIP成形体の成形密度は、真密度の50%である。
前記の成形体を真空炉に装入し、400℃でパラフィンを脱脂した。その後、続けて1250〜1450℃に適宜加熱することにより超硬合金を焼結させ、超硬合金の焼結体を得た。前記超硬合金の焼結体に仕上げ加工を施し、外径70mm、長さ200mmのシリンダブロック鋳造用ボアピン1を完成させた。
前記の方法で製造したボアピン1を、自動車エンジンのシリンダブロック用ダイカスト鋳造機に適用したところ、ボアピン1の耐摩耗性が向上し、なおかつシリンダボアの形成位置精度を長期間にわたって良好に維持できた。また、冷却効果に優れ熱膨張量が小さいことから、かじりおよび摩耗量が減少し、従来材料に比べて耐用寿命が格段に延びることが確認できた。
(実施例2)
図2に本発明の他の形態のシリンダブロック鋳造用ボアピンの概略断面図を示す。本実施例2は実施例1で製造した直径70mm、長さ200mmの超硬合金を母材2としたボアピン1の表面に、PVD法を用いてTiNからなる硬質皮膜5を母材2の表面に層状に10μm形成させたものである。
なお、本発明のシリンダブロック鋳造用ボアピンは図2に示すように、ボアピン内部に中空の冷却室6を設けて、冷却室6内に水等の冷却液を流し込み、ボアピン1を冷却してボアピン1の熱膨張を抑制し、ライナ3の引き抜きを容易にする構造としても良い。
このボアピンを自動車エンジンのシリンダブロックのダイカスト鋳造に用いたところ、シリンダボアの形成位置精度が良好に維持できた。また、冷却効果に優れ熱膨張量が小さいことから、かじりおよび摩耗量が減少し、従来材料に比べて耐用寿命が格段に延びることが確認できた。
本発明のシリンダブロック鋳造用ボアピンによれば、シリンダブロックの鋳造において、シリンダボアの形成位置精度を良好に維持でき、従来材料に比べて耐用寿命が長いので、高品質のシリンダブロックを安定して製造できる。
本発明の実施例のボアピンを示す概略断面図である。 本発明の他の実施例のボアピンを示す概略断面図である。
符号の説明
1 ボアピン、 2 母材、 3 ライナ、 4 鋳型、
5 硬質皮膜、 6 冷却室

Claims (6)

  1. シリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、該ボアピンがサーメットからなることを特徴とするシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  2. 前記サーメットが炭化タングステンを質量比率で40%以上含有する超硬合金であることを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  3. シリンダブロックを鋳造する際にライナに嵌め込んで用いられるボアピンであって、超硬合金からなる母材の少なくともライナと接触する部分に硬質皮膜を形成したことを特徴とするシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  4. 前記超硬合金が炭化タングステンを質量比率で40%以上含有することを特徴とする請求3に記載のシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  5. 前記硬質皮膜は、TiNおよびTiCNのいずれかからなることを特徴とする請求項3または4に記載のシリンダブロック鋳造用ボアピン。
  6. 前記硬質皮膜は、CVD法、PVD法、溶射法のいずれかにより形成させたことを特徴とする請求項3〜5に記載のシリンダブロック鋳造用ボアピン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107900290A (zh) * 2017-11-15 2018-04-13 贵溪博远金属有限公司 一种制造铜管或铜钯银键合线的模具
WO2020129271A1 (ja) * 2018-12-20 2020-06-25 本田金属技術株式会社 鋳造装置

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