JP2006006676A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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功 桧山
Tetsushi Yoshida
哲士 吉田
Takashi Tomita
隆士 富田
Yuzuru Miyano
譲 宮野
Toshifumi Koike
敏文 小池
Keizo Kawamura
圭三 川村
Akinori Kaneko
哲憲 金子
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Abstract

【課題】
洗濯水、すすぎ水を外槽の底から吸い込んで洗濯兼脱水槽の上から吐出させて循環させるようにした場合、発泡が大きくなり、乾燥用のダクトの中に泡が入り込んで大きく成長する。この泡が防水処理をしていない箇所まで達すると、故障を引き起こす恐れがある。
【解決手段】
洗濯水、すすぎ水を外槽6の底から吸い込んで洗濯兼脱水槽2の上から吐出させて循環させる洗濯乾燥機において、外槽2の下方で連通し、上方へ伸びるダクト40に、給水手段を設けて泡の上方から給水して泡を消すようにした。給水としては、上記循環する洗濯水、すすぎ水の一部をダクト40内に供給する流路81を用いても、乾燥運転時の水冷除湿用の冷却水給水手段41aを用いてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗濯乾燥機に関する。
一般的な撹拌式の洗濯機は、外枠と、この外枠内に防振機構を介して吊り下げるように設けた洗濯水を溜める外槽と、この外槽内に回転可能に設けた縦型の洗濯兼脱水槽である内槽と、前記内槽内の底部に位置させて回転可能に設けた回転翼と、前記内槽および/または回転翼を選択的に回転駆動する駆動機構と、仕上げ剤投入機能付の洗剤投入器と、前記外槽または内槽内に洗濯水を給水し、洗剤投入器に洗剤流し込み水を給水する給水機構と、前記外槽内の洗濯水を排水する排水機構と、前記外槽内の洗濯水の水位を検出する洗濯水位検出手段と、前記外槽の底部に溜った洗濯水を内槽の上方から該内槽内に降り掛けるように循環させる洗濯水循環機構と、前記駆動機構と給水機構と排水機構と洗濯水循環機構を制御する制御装置を備える。
そして、乾燥機能付きの洗濯機(洗濯乾燥機)は、前述したような洗濯機に対して、外槽の底部から該外槽内の湿潤した空気を吸い出して冷却除湿し、除湿した後に加熱して洗濯兼脱水槽に吹き込む乾燥空気循環系を付設した構成である。
このような撹拌式の洗濯機における好ましい洗濯水の量は、一般的には、洗濯物の布量に応じて自動的に設定される。一般的な撹拌式の洗濯機において標準的な布量(6kg)の洗濯物を洗濯するときの洗濯水量は、60リットル程度であって洗濯物が洗濯水中を浮遊する形態となり、撹拌翼によって洗濯物および洗濯水を撹拌して洗濯する構成である。
一方、洗濯機(洗濯乾燥機)における洗いは、洗剤の化学的な洗浄力を有効に活用することによって洗濯物に対して作用させる機械力を軽減することができる。洗剤液を洗濯物に浸沈させて洗剤の化学的な洗浄力を有効に活用するときに好ましい洗剤濃度は、洗い水の好ましい洗剤濃度を1とするときに、略5〜30倍である。このような高濃度の洗剤液を生成して洗濯物に降り掛けるために、粉末洗剤を溶解して降り掛ける高濃度洗剤液生成供給装置が付加されている。
この高濃度洗剤液生成供給装置は、粉末洗剤を粉末洗剤溶解水に溶解して略100〜200倍の超高濃度洗剤液を生成し、この超高濃度洗剤液を希釈水して適度の高濃度洗剤液に希釈しながら洗濯物に降り掛けるように構成される。
因に、その後の洗いでは、洗い水を給水することから、洗い水の洗剤濃度は、標準濃度(粉末洗剤量20グラム/洗い水量30リットルの割合)となる。(特許文献1〜4参照)
特開2002−282577号公報 特開2002−360966号公報 特開2002−360981号公報 特開2002−360990号公報
このように撹拌式の洗濯乾燥機は、洗濯水の消費量が多く、また、洗剤の化学的な洗浄力を有効に活用しようとすると、格別な高濃度洗剤液生成供給装置を付加することが必要になる。このようなことから、少ない洗濯水で高い洗浄力を得ることができる比較的に簡単な構成の洗濯乾燥機の実現が望まれている。
そして、少ない洗濯水で高い洗浄力を得る洗濯方法は、押し洗い方法であり、ドラム式洗濯機による洗濯方法が該当する。しかしながら、洗濯槽(ドラム=内槽)を横軸に設置して回転させるドラム式洗濯機は、防振機構や防水機構が複雑になる問題がある。
このような問題を解決して押し洗い方法を実行することができる洗濯乾燥機として、撹拌式の洗濯乾燥機における回転翼に代えて回転することによって洗濯物に上方向の分力を繰り返し作用させるなだらかな傾斜面を提供する複数の隆起部を備えた脈動翼盤を設置し、外槽内に溜める洗濯水を前記脈動翼盤よりも低い水位に保ち、外槽の底部に溜った洗濯水を内槽の上方から該内槽内に降り掛けるように循環させながら脈動翼盤を正逆回転させることによって該脈動翼盤上の洗濯物に上方向の分力を繰り返し作用させて洗濯する構成の改良型の洗濯乾燥機を提案することができる。
このような改良型の洗濯乾燥機では、洗い水を含んで十分に湿潤した洗濯物を脈動翼盤上に万遍なく分散させた状態で該脈動翼盤を回転させて隆起部を洗濯物に作用させることによって上向きの分力を繰り返し作用させることが洗浄効率を高める上で重要である。そして、洗い中には、脈動翼盤上の洗濯物に多量の洗い水を降り掛けることが必要である。
しかし、洗濯物に洗い水を振り掛けるようにした場合、発泡が大きくなる。洗濯兼脱水槽の泡は、洗い水を上から降りかけて消滅させているため、泡が多くなりすぎることはない。洗濯乾燥機は、外槽い連通して上方に延びるダクトを有しており、洗濯行程及びすすぎ行程では、このダクトに洗い水、すすぎ水が浸入しているが、このダクトに泡が入り込んだ場合、泡が消滅せずに増えていきダクトの上端を超え、洗濯水またはすすぎ水が浸入することを想定していない個所に泡が達して、故障を引き起こす恐れがある。そのため、ダクト内に泡を発生させない、または発生した泡を消すことができれば、上記の問題は解決する。
本発明の目的は、洗濯乾燥機のダクト内に発生した泡を消すことができる、またはダクト内に泡を発生させない洗濯乾燥機を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するための、外槽と、前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、前記第一のダクト内へ前記洗濯水または前記すすぎ水を吐出する第二の循環通路を備えたことを特徴とする洗濯乾燥機である。
また、本発明は、上記の課題を解決するための、外槽と、前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、前記外槽内に給水する給水手段と、
前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、前記外槽内の水位を検出する水位センサと、前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、前記洗濯水またはすすぎ水を循環させているときに、前記第一のダクトに給水を行うことを特徴とする洗濯乾燥機である。
また、本発明は、上記の課題を解決するための、外槽と、前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、前記外槽内に給水する給水手段と、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトと、空気を乾燥させる加熱手段とを有し、洗濯行程またはすすぎ行程中に前記加熱した空気を前記第一のダクトに送風することを特徴とする洗濯乾燥機である。
このように構成した洗濯乾燥機は、洗濯乾燥機のダクト内に発生した泡に洗濯水を上からかけることにより、泡を消すことができる。また、ダクト内の泡に給水を行うことによっても、泡を消すことができる。また、泡を暖めることによって、泡を膨張させて消すことができる。
以下、本発明の実施例を図面によって説明する。
この実施例における洗濯乾燥機は、洗濯および乾燥を実行する形態であって、基本的には、次のようにして洗濯および乾燥を実行する構成である。
洗濯水を溜める外槽内に内槽である洗濯兼脱水槽を回転可能に設置し、この洗濯兼脱水槽の底部に位置させて脈動翼盤を回転可能に設置する。この脈動翼盤には、回転することによって脈動翼盤上に投入されている洗濯物に上向きの分力を繰り返し作用させるなだらかな傾斜面を提供する複数の隆起部と、前記隆起部の頂上部分を除く領域に分散させて設けた多数の貫通穴を設ける。前記洗濯兼脱水槽と脈動翼盤は、駆動機構によって選択的に回転駆動するように構成する。
前記洗濯兼脱水槽内には、前記脈動翼盤と対向する高さに位置させて内周壁面から内側に突出する膨出部の上面によって形成されて該内周壁面に沿って周方向に順次に高くなるように傾斜して伸びる山形の複数の傾斜面と、周方向における前記傾斜面の頂上部分から前記内周壁面の内側に膨出する形態で該内周壁面に沿って縦方向に伸びる突条を設ける。
更に、洗剤投入器および該洗剤投入器内の粉末洗剤を外槽の底部に導入する洗剤給水機構と、前記外槽内に洗濯水を給水する給水機構と該外槽内の洗濯水を排水する排水機構と、前記外槽の底部の洗濯水を前記洗濯兼脱水槽の上方から該洗濯兼脱水槽内に降り掛けるように循環させる洗濯水循環機構と、前記外槽内の空気を吸い出して水冷除湿した後に加熱して前記洗濯兼脱水槽内に吹き込むように循環させて洗濯物を乾燥させる空気循環除湿機構と、前記駆動機構と給水機構と排水機構と洗濯水循環機構と空気循環除湿機構を制御する制御装置であるコントローラを設ける。
そして、前記コントローラは、次のように洗濯および乾燥工程を制御する。
洗い工程では、その後の洗い工程において前記脈動翼盤の上面を越えない水位または僅かに越える水位を維持して前記外槽の底部に溜まるように給水して粉末洗剤を溶かすことによって該外槽の底部に高洗剤濃度の洗い水を生成し、この洗い水を洗濯物に降り掛けるように循環させながら脈動翼盤を正逆回転させて洗濯物に上向きの力を繰り返し作用させることによって押し洗いする。ここで、洗濯物の布量が通常の範囲内であるときの洗い水は脈動翼盤の上面を越えない水位とし、洗濯物の布量が通常の範囲を下回るときの洗い水はまたは僅かに越える水位とする。
濯ぎ工程では、洗い工程と同様に、脈動翼盤の上面を越えない水位または僅かに越える水位を維持して前記外槽の底部に溜まるように給水した濯ぎ水を洗濯物に降り掛けるように循環させながら脈動翼盤を正逆回転させて洗濯物に上向きの力を繰り返し作用させることによって該洗濯物に含まれる洗い水(洗剤成分)を押し出す濯ぎを行う。
そして、乾燥工程では、脈動翼盤を正逆回転させながら前記外槽内の空気を吸い出して水冷除湿した後に加熱して前記洗濯兼脱水槽内に吹き込むように循環させて洗濯物を乾燥させる。
図1は、このような洗濯および乾燥を実行する洗濯乾燥機を縦断した状態で側面を示す模式図であり、1は、外郭を構成する四角筒状の側枠である。2は、内槽を構成する洗濯兼脱水槽であり、その外周壁に通水および通風のための複数の小さな貫通穴2aを有し、その底壁に通水および通風のための複数の貫通穴2bを有し、その上縁部に流体バランサー3を備え、底部の内側には回転自在に脈動翼盤4を回転可能に設置する。
前記脈動翼盤4は、図2〜図5に示すように、その上面に、洗濯兼脱水槽2の底部に位置して回転することによって該洗濯兼脱水槽2内に投入されて脈動翼盤4上に乗っている洗濯物に上向きの分力を繰り返し作用させる押し洗い力を発生するように回転方向になだらかに傾斜した複数の傾斜面を形成する隆起部4aと、多数の水抜き貫通穴4bを備える。隆起部4aは、回転方向に山形に傾斜し、且つ外周部位が順次に高くなるように径方向に傾斜し、更に、外周端面4cは上部を中心側に倒すように傾斜させた傾斜面とする。この実施例における脈動翼盤4は、約520mmの内径寸法の洗濯兼脱水槽2に対して、外径寸法を約470mmの大きさに構成した。このような大きさの脈動翼盤4は、隆起部4aの最高部の高は65〜70mmとすることが望ましく、この隆起部4aを形成する回転方向のなだらかな傾斜面の最大傾斜角度θは水平面に対して20〜30度とすることが望ましく、径方向の傾斜角度θは、水平面に対して10〜20度とすることが望ましく、前記外周端面4cの傾斜角度θは、垂直面に対して7〜15度とすることが望ましい。また、洗濯水を通過させる貫通穴4bは、隆起部4aにおける頂上部分の領域を除く領域に分散させて設ける。
脈動翼盤4が回転すると、この脈動翼盤4上の洗濯物は、脈動翼盤4上を滑りながら該脈動翼盤4の回転方向に回転すると共に隆起部4aに押されて上下方向に振動する。この滑りによって洗濯物と脈動翼盤4の間に水膜が形成される。水膜の厚さは、洗濯物から脈動翼盤4に作用する回転負荷トルクに影響し、水膜の薄いほど回転負荷トルクが増加する。水膜の厚さは、貫通穴4bの数が多いほど薄くなる。一方、洗濯物を上方向に押し上げる力は、隆起部4aの頂上部領域で最大となることから、この部分り水膜の厚さの大小が脈動翼盤4に作用する回転負荷トルクに大きく影響する。すなわち、この実施例のように、隆起部4aの頂上部領域に貫通穴4aがない形態では該頂上部領域に厚い水膜が形成されることから、洗濯物から脈動翼盤4に作用する回転負荷トルクが軽減する。また、脈動翼盤4と洗濯物の直接の摺動が起きにくいことから洗濯物の傷みの発生も軽減する。
このような形態の脈動翼盤4は、詳しくは後述するが、回転することによって脈動翼盤4上の洗濯物に対して上向きの適度の分力を繰り返し作用させ、また、隆起部4aと洗濯兼脱水槽2の内周面の間およびリフター(後述する)との間に洗濯物が噛み込んで脈動翼盤4が回転不能(ロック)になってしまうのを防止するのに好適である。
前記洗濯兼脱水槽2は、その内周壁面の底部に該内周壁面の近くに寄ってきた洗濯物に上向きの力を作用させて該洗濯物の偏りと布絡みを防止するためのリフター5を備える。このリフター5は、図6および図7に詳しく示すように、前記脈動翼盤4と対向する高さに位置して内周壁面から内側に円弧状に突出する膨出部5aの上面によって形成されて該内周壁面に沿って周方向に順次に高くなるように傾斜して伸びる山形の傾斜面5bと、周方向における前記傾斜面5bの頂上部分から前記内周壁面の内側に膨出する形態で該内周壁面に沿って縦方向(上向き)に伸びる突条5cを備える。前記傾斜面5bは、前記脈動翼盤4における隆起部4aを形成する回転方向になだらかな傾斜面の高さおよび傾斜角度と同様な高さおよび傾きとする。また、前記突条5cの膨出高さ(厚み)は、リフター5の膨出部5aと略同一の高さとし、10〜15mmであることが望ましい。この突条5cの膨出高さが過大になると、洗濯工程において脈動翼盤4の回転に伴う洗濯物の周方向の動きを抑制する作用が過大になって洗浄に悪影響を及ぼすようになる。このリフター5は、樹脂成型によって一体的に構成して取り付ける。
また、前記脈動翼盤4の隆起部4aの頂上部の外端縁と前記リフター5の傾斜面5bの頂上部分が対向したときの両者の対向縁の間には、約25mm以上の間隙gを確保することができる構成であることが望ましい。更に、脈動翼盤4の隆起部4aの頂上部の外端縁と洗濯兼脱水槽2の内面の間隙gは、30mm以上を確保することができるように構成することが望ましい。
これらの値は、洗濯物に対する洗濯や乾燥の効率を高めると共に洗濯物の噛み込み(後述する)を防止するのに好適である。すなわち、脈動翼盤4の隆起部4aの頂上部が外側に位置する方が洗濯物の動きを大きくすることができて洗濯や乾燥に有利であるが、脈動翼盤4とリフター5および洗濯兼脱水槽2との隙間が小さくなって洗濯物が噛み込み易くなる。
図8は、洗濯兼脱水槽2内における脈動翼盤4とリフター5の対向関係を洗濯兼脱水槽2を透視して示す斜視図である。この実施例では、脈動翼盤4に180度の間隔で2つの隆起部を設け、洗濯兼脱水槽2の外周壁内面にも180度の間隔で2つのリフター5を設置しているが、この図8では、一方のリフターの図示を省略している。
このように構成したリフター5は、洗濯工程においては、洗い水または濯ぎ水が降り掛けられて湿潤した洗濯物が脈動翼盤4上に直に乗った状態で該脈動翼盤4と共に回転しながら遠心力によって洗濯兼脱水槽2の内周壁面に押し付けられるように移動すると、リフター5の傾斜面5bによって洗濯物に上向きの力が作用し、更に、突条5cによって回転が抑制されて脈動翼盤4の中心側方向に移動することから、洗濯物が洗濯兼脱水槽2の内周壁面近くに偏った状態となって脈動翼盤4の隆起部4aから該洗濯物に作用する上向きの分力が減少して洗浄効率が低下するような現象が軽減し、また、洗濯物の布絡みも軽減する。更には、脈動翼盤4の隆起部4aの外周端面4cの適度の傾斜角度θを設けたこと、前記脈動翼盤4の外周端面4cとリフター5の膨出部5aおよび洗濯兼脱水槽2の内周壁面の間の適度の間隔を確保したこと、また、洗濯物がリフター5の膨出部5aと脈動翼盤4の隆起部4aの外周端面4cの間の隙間に入ろうとすると膨出部5aの傾斜面5bが洗濯物を上向きに押し出すように作用することにより、洗濯物が隙間に噛み込んで脈動翼盤4が回転不能になるようなことや、噛み込みによって洗濯物が損傷するようなことも防止できる。また、リフター5の膨出部5aの内周壁面は円筒状の湾曲面になっており、脈動翼盤4の隆起部4aの外周端面4cとリフター5の膨出部5aの間の隙間が円周方向に一定であることから、この隙間に洗濯物が侵入しても、そのまま隙間を通過し、隙間に噛み込むようなことがない。
また、乾燥工程においては、脈動翼盤4とリフター5は、最終脱水によって洗濯兼脱水槽2の内周壁面に偏った洗濯物を解きほぐし、リフター5の傾斜面5bによって洗濯物の上方向の動きを促進すると共に突条5cによって洗濯物の回転方向(円周方向)の動きを抑制して洗濯物の入れ替わりを促進し、循環空気と洗濯物の接触を良くして乾燥効率を高めるように作用する。
6は、前記洗濯兼脱水槽2を内包する外槽であり、その底部の外側には鋼板製の取り付けベース7を介して洗濯脱水駆動装置8を取り付ける。この外槽6は、図示説明は省略するが、側枠1の上端部の四隅部に設けた隅板に係止して垂下させた4本の支持棒に緩衝装置を介して該外槽6の四方位を係合させて均等に支持することにより該側枠1の中心部に懸垂する。
前記洗濯脱水駆動装置8は、インバータ駆動電動機または可逆回転型のコンデンサ分相単相誘導電動機を使用した洗濯脱水駆動電動機と電磁操作クラッチ機構と遊星歯車減速機構を内蔵し、洗濯脱水駆動電動機と電磁操作クラッチ機構を制御することによって、洗濯兼脱水槽2を静止させるように係止または自由に回転できるように解放した状態で脈動翼盤4を繰り返し正逆回転させる洗濯駆動モードと、洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に同一方向に回転させる脱水駆動モードを選択的に実行する駆動機能を有する。
外側衣類投入口9aを形成した上カバー9は、側枠1の上部開口を覆うように該上部開口端縁に嵌め込んで取り付けねじによって側枠1に固定するように取り付ける。この上カバー9は、必要に応じて、複数の部材を組み合わせて構成する。上カバー9に形成した前記外側衣類投入口9aは、基部ヒンジ10によって上カバー9に取り付けた外蓋11によって開閉自在に覆う。
上カバー9は、図9および図10に示すように、外蓋11が倒れて外側衣類投入口9aを閉じた状態となったときに該外蓋11の上面と該外蓋11によって覆われない上カバー9の左右および後側の縁部の上面に段差が発生しないように、外蓋11の前後左右縁が当接する外側衣類投入口9aの外周縁を凹ませて段差面9bとして形成し、この段差面9bの前側は、閉じた状態の外蓋11に覆われないように位置させて段差面9bと同幅で該段差面9bから下方に向けて前記外枠1の前面位置まで傾斜させたスイッチ実装面9cを形成している。
外蓋11は、前記基部ヒンジ10によって上カバー9に起伏自在に取り付ける後半部11aと該後半部11aの前縁に中間ヒンジ11bによって屈伸可能に結合した前半部11cによって構成する。
この外蓋11における前半部11cは、図11に示すように、外蓋11を手動で開閉操作するために指先を挿し入れるように前半部11cの後端部を凹ませて形成した取っ手部11dと該取っ手部11dの開口を塞ぐように位置すると共に指先で押圧することによって後退転角して該指先を取っ手部11d内に挿入可能にする取っ手部蓋11eと、この取っ手部11dの前側に連なるように位置させて設けた操作表示パネル部12を備える。
この外蓋11は、取っ手部11dに指先を挿し入れて前半部11cの後端部分を引き上げ/押し下げるように操作して後半部11aを基部ヒンジ10を支点にして起伏させることによって該後半部11aと前半部11cを山折りに起立させて(開)/平坦に平伏させて(閉)とするように開閉操作する。
また、上パネル9には、外蓋11の全閉状態を検出する外蓋全閉検出センサ(後述する)を設ける。
前記操作表示パネル部12は、外蓋11の前半部11cの上面に位置させて主として該外蓋11を閉じた状態で操作される指示入力ボタンスイッチ12aと表示パネル12bを実装し、パネル制御回路基板12cを内部に位置させて実装する。また、この操作表示パネル部12は、表示パネル12bを外蓋11の前記取っ手部11dの前側に連なるように位置させ、前記指示入力ボタンスイッチ12aを前記表示パネル12bの前側に連なるように位置させて該指示入力ボタンスイッチ12aが取っ手部11dから遠く離れるように配列するとこによって、取っ手部11dを手で掴んで外蓋11を開閉駆動操作するときに該手が指示入力ボタンスイッチ12aに触れ難くなるように構成する。
また、上カバー9における段差面9bの左側の前縁部分には、粉末洗剤を投入する洗剤投入器13を設置し、スイッチ実装面9cには、押しボタン式の電源スイッチ14と洗剤量検出指示スイッチ15を実装する。
前記洗剤投入器13は、図12〜図14に示すように、上カバー9の段差面9bに設けた隆起部9bの頂部に形成した粉末洗剤投入器設置窓9bに上向きに開口するように嵌着して取り付けた外側容器である外箱131に内側容器である内箱132を着脱自在に嵌着することによって構成する。このように上カバー9の段差面9bに設けた隆起部9bの頂部に形成した粉末洗剤投入器設置窓9bに上向きに開口するように洗剤投入器13を取り付ける構成は、所定の深さを確保して形成した洗剤投入器13の底部外壁面と外槽6の上端に設けた外槽上カバー(後述する)の間に必要な間隙を保持する構成を容易にし、また、外蓋11を利用して洗剤投入器13の開口を開閉するように構成する(具体的には後述する)ことを容易にする。
外箱131は、具体的構造は後述するが、給水電磁弁からの給水を嵌着された内箱132に供給し、内箱132から流れ出た粉末洗剤や仕上げ剤や溢水を受け入れて、図1に示すように、洗剤導入口から蛇腹管16を介在させた洗剤導入管17を介して外槽6内に導入し、また、過剰水位になると溢水口から蛇腹管18を介在させた溢水管19を介して外槽6内に溢水させるように機能する。洗剤導入管17から流れ出た洗剤や仕上げ剤は、洗剤給水あるいは仕上げ剤給水と共に外槽6の内壁面を伝って、あるいは外槽6と洗濯兼脱水槽2の間の隙間を通って外槽6の底部に導入されるために、洗濯兼脱水槽2内の洗濯物に直に降り掛かることがない。このために、高濃度の洗剤や仕上げ剤が洗濯物に付着して該洗濯物の色むらや色落ちなどを発生させることがない。
また、内箱132は、具体的な構造は後述するが、流出口と溢水口を有する粉末洗剤投入空間部と仕上げ剤投入空間部を区画して備え、各空間部は、外箱131から受水して該空間部内に投入されている粉末洗剤や仕上げ剤を該空間部の流出口から外箱131内に流し出し、また、過剰水位になったときには溢水口から外箱131内に溢水させて外部への漏水を防止するように機能する。
前記外箱131と内箱132の具体的な構造を説明する。
外箱131は、図13〜図18に示すように、上向きに開口する箱体であって、底壁に前記洗剤導入管17を接続する洗剤導入口(継手を含む)131aを備え、側壁中段部位に洗剤給水口(継手を含む)131bと仕上げ剤給水口(継手を含む)131cを備え、側壁上段部位に溢水口131dを備え、上カバー9の段差面9bに設けた隆起部9bの洗剤投入器設置窓9bに上向きに開口するように上端外周縁部を嵌着して設置するように構成する。この外箱131の底壁は、洗剤導入口131aの開口部が最も低くなるようにすり鉢状に形成する。
そして、前記洗剤給水口131bと仕上げ剤給水口131cは、図18に示すように、それぞれ、洗剤給水管133と仕上げ剤給水管134によって後述する給水機構48における洗剤給水電磁弁48aと仕上げ剤給水電磁弁48bに接続する。洗剤給水管133と仕上げ剤給水管134は、洗剤給水電磁弁48aと仕上げ剤給水電磁弁48bが閉じられた状態で内部に多量に残水しないように洗剤給水口131bと仕上げ剤給水口131c側が低くなるように傾斜させて配置することができるように洗剤給水口131bと仕上げ剤給水口131cと洗剤給水電磁弁48aと仕上げ剤給水電磁弁48bの高さ位置を設定する。
内箱132は、図12〜図14および図19,図20に示すように、前記外箱131内に下部空間を介在させて嵌着する上向き開口の箱体であって、内部を仕切壁132aによって区画して粉末洗剤投入空間部132bと仕上げ剤投入空間部132cを形成している。前記粉末洗剤投入空間部132bは、その底壁に洗剤流出口132dを備え、側壁中段部位に前記外箱131の洗剤給水口131bと接触して連通する整流室132jを備え、側壁上段部位に溢水口132fを備える。前記洗剤流出口132d内には、その直径方向に架橋する異物落下防止用のリブ132dを設ける。前記整流室132jは、洗剤給水口131bとの接触面と対向した面に横長のスリット形状の洗剤給水導入口132eを備える。この洗剤給水導入口132eは、粉末洗剤投入空間部132bの側壁内側に下向きに開口しており、その横幅は、粉末洗剤投入空間部132bの前後方向の幅からコーナー円弧部を除いた略全域にわたっている。そして、この洗剤給水導入口132eは、その両端に切欠き部132eを備える。また、粉末洗剤投入空間部132bにおける前記洗剤給水導入口132eと対向する側壁内面132kは、傾斜面に形成する。前記側壁内面132kは、洗剤給水導入口132eから遠く離れていることから水流が弱くなって粉末洗剤が残り易い部位であるが、この部位を傾斜面とすることによって、投入された粉末洗剤がこの部位に溜り難くなって該部位の洗剤量が減ることから洗剤残りを防止することができる。
粉末洗剤投入空間部132b内における洗剤給水の流れを図13および図19を参照して説明する。洗剤給水口131bから整流室132jに流入した洗剤給水は、整流室132j内の全域に広がると共に該整流室132jの円弧状の天井壁面によって流れ方向を下向きに変え、洗剤給水導入口132eから粉末洗剤投入空間部132の内壁面に沿って下向きの膜状の水流となって流出する。そして、粉末洗剤投入空間部132bの底壁全域に広がる略均一な流速の流れとなり、投入されている粉末洗剤を効率良く洗剤流出口132dに押し流す。底壁に沿って流れる洗剤給水の一部は洗剤流出口132dから流出し、残りは傾斜面132kの途中まで到達した後に該傾斜面132kに沿って流れ方向を変えて底壁に戻って洗剤流出口132dから流出する。また、洗剤給水導入口132eの両端の切欠き部132eを通った洗剤給水は、切欠き部132eから略水平方向に流出し、洗剤給水導入口132eの左右両側の側壁面に沿って流れて該側壁面に付着している粉末洗剤を洗い流す。
なお、整流室132jへ流入する洗剤給水の流速が早いほど洗剤給水導入口132eから流出する洗剤給水の流速が早くなって粉末洗剤を押し流す効率が良くなる。そのためには、洗剤給水口131bの出口面積を小さくすれば良い。しかし、洗剤給水口131bの出口面積を小さくすると、使用者が内箱132を取り付け忘れたときに、洗剤給水口131bから高速噴出する洗剤給水が外箱131の外に飛散する恐れがある。そこで、この実施例では、洗剤給水口131bの出口面積は小さくせず、内箱132を外箱131に嵌着したときに洗剤給水口131bの出口面積を絞ることができるように、整流室132jに隣接して、洗剤給水口131bの一部を塞ぐ絞り板132mを設けた。このように構成することによって、使用者が内箱132を取り付け忘れたときには洗剤給水口131bの出口面積が絞られることがなくなって洗剤給水が飛散することがなくなる。
前記仕上げ剤投入空間部132cは、その底壁にサイフォン式の仕上げ剤流出口132gを備え、側壁中段部位に前記外箱131の仕上げ剤給水口131cと接触して連通する仕上げ剤給水導入口132hを備え、側壁上段部位に溢水口132iを備える。また、溢水口132iが詰った場合に、仕上げ剤投入空間部132c内の仕上げ剤給水を粉末洗剤投入空間部132bへ逃がすための溢水堰132nを仕切壁132aの上段部位(溢水口132iより近い位置)に設ける。なお、図12は、キャップを取り外した状態のサイフォン式の仕上げ剤流出口132gを示している。
この洗剤投入器13における内箱132は、乾燥工程において外槽6内の湿潤した空気が洗剤導入管17および溢水管19を通して洗剤導入口131aおよび溢水口131dから内箱132内に逆流してくることから、湿潤空気が内箱132から漏出するのを防止するために、前記外蓋11の内側に該外蓋11を倒して外側衣類投入口9aを閉じたときに内箱132の開口を気密状態に塞ぐ洗剤投入器蓋部を設ける。
この洗剤投入器蓋部の構造を図21および図22を参照して説明する。この洗剤投入器蓋部20は、外蓋11を開けたときに前下がりに傾斜するように起立する前半部11cの内側に、外蓋11を閉じたときに内箱132の開口縁に当接して開口を気密状態に閉じることができるように位置させて、洗剤投入器蓋20aとパッキング20bを備える。洗剤投入器蓋20aは、外蓋11を開けることによって前半部11cが前下がりに傾斜するように起立したときに下縁部となる部位に内側に向けて開口する結露水受け箱20aを備える。この結露水受け箱20aは、外側衣類投入口9aを開けるために前半部11cが前下がりに傾斜するように起立したときに前記開口が上向き状態となって洗剤投入器蓋20aの内側面に付着して該内側面に沿って流下する結露水を受入れ、外側衣類投入口9aを閉じるために前半部11cが倒れたときに前記開口が下向き状態となって結露水受け箱20aに溜っている結露水を内箱132内に放出するような形態に構成する。
前記洗濯兼脱水槽2を内包した外槽6の上側開口端には、内側衣類投入口21aを備えた外槽上カバー21を取り付けることによって外槽6と洗濯兼脱水槽2の間の間隙を覆う。外槽上カバー21に形成した内側衣類投入口21aは、ヒンジ22によって外槽上カバー21に取り付けた内蓋23によって開閉自在に覆うように構成する。
外槽上カバー21には、洗濯兼脱水槽2内に向けて開口するように噴気口24を貫通させて取り付け、給水口25を前記ヒンジ22の下側に位置させて内側衣類投入口21aの中心部に向けて開口するように設け、洗濯兼脱水槽2と外槽6の間の間隙に向けて開口するように前記洗剤投入管17と溢水管19を貫通させる。
内蓋23は、その内側に散水管26を備える。この散水管26は、内蓋23を閉じた状態で、先端の散水口26aを洗濯兼脱水槽2の略中心部の上方に下向きに開口させて洗濯水を洗濯兼脱水槽2内に広く降り掛けるように構成し、基端の受水口26bを前記給水口25に当接して受水するように構成する。
また、外槽6は、その下部の側壁に水位検出のためのエアトラップ6aを形成し、エアチューブ27を介して水位検出手段である感圧式の水位検出センサ28に接続し、底部には排水兼排気口6bを設ける。
前記排水兼排気口6bは、蛇腹管29と内部配管30を介して排水電磁弁31と電動駆動の洗濯水循環ポンプ32の各入水口に接続する。この排水電磁弁31と洗濯水循環ポンプ32は、外枠1に関連した固定部材に設置し、排水電磁弁31の出水口は、外部排水ホース33に接続し、洗濯水循環ポンプ32の出水口は、内部配管34と蛇腹管35と内部配管36を介して前記給水口25に接続する。前記内部配管36の途中には、糸屑フィルタ37を着脱可能に設置する。
ここで、前記排水兼排気口6bと蛇腹管29と内部配管30と洗濯水循環ポンプ32と内部配管34,36と蛇腹管35と給水口25と散水管26は、洗濯水循環機構を構成する。
外枠1の後側面の内側には、水冷除湿機構38を設置する。この水冷除湿機構38の基本的な構成は、既に知られているように、外槽6内の湿潤した空気を排水兼排気口6bから吸い出し、水冷除湿した後に加熱することによって相対湿度を低下させて洗濯兼脱水槽2の上方から該洗濯兼脱水槽2内に吹き込むように構成する乾燥空気循環系の一部を構成する。
水冷除湿機構38は、蛇腹管39を介して前記排水兼排気口6bに接続された水冷除湿風路40を備え、この水冷除湿風路40内には上端部に冷却水流出管41aを備えた水冷除湿板41を設置し、途中に糸屑フィルタ42と電動送風機43を設ける。水冷除湿風路40は、蛇腹管39から上方に向けて伸びるように設けた上昇風路40a内に前記水冷除湿板41を設置する。そして、上昇風路40aの上端部から折り返して下方に向けて伸びる下降風路(図示省略)を設け、この折り返し部に前記糸屑フィルタ42を着脱可能に設置する。下降風路内には該下降風路内を流れる空気の湿度に感応する湿度検出センサ(後述する)を設置する。この下降風路の下端部に前記電動送風機43の吸気口を接続し、この電動送風機43の排気口から上方に向けて伸びる上昇風路(図示省略)を設ける。
上昇風路の先は、空気加熱管44と蛇腹管45を介して前記噴気口24に接続し、前記空気加熱管44内には循環空気を加熱する電熱ヒータであるPTCヒータ46を内装する。
上カバー9の後部には、後部収納部9eを形成し、この後部収納部9e内に前記水位検出センサ28を設置し、更に、水道からの受水口47や風呂水(残り湯)吸水ポンプ(図示省略)や前記洗剤投入器13の外箱131に設けた洗剤給水口131bと仕上げ剤給水口131cや前記散水口管26や前記水冷除湿機構38における水冷除湿板41の冷却水流出管41aへの給水を制御する電磁弁やポンプなどの給水機構48を内蔵する。給水機構48から散水管26への給水は、内部配管36を介して行うように構成する。
この洗濯乾燥機の制御装置を構成する制御系は、図23に示すように、操作表示パネル部12に設けた指示入力ボタンスイッチ12aは、各種の洗濯コースを設定するコース設定スイッチやスタートを指示するスタートスイッチなどのスイッチ群を備え、表示パネル12bは、設定された洗濯コースの表示と各工程(処理)の進行状態や検出した洗剤量を表示する。
コントローラ49は、マイクロコンピュータ49aと負荷駆動回路49bと内部電源回路49cと電源自己保持リレー49dを備え、電源スイッチ14が投入されると、内部電源回路49cが機能し、マイクロコンピュータ49aが起動して制御処理プログラムを実行することによって負荷駆動回路49bと電源自己保持リレー49dと表示パネル12bを制御するように構成する。このコントローラ49は、上カバー9内に設けた空間または外枠1内に設けた空間に実装する。
そして、コントローラ49におけるマイクロコンピュータ49aは、操作表示パネル部12に実装した指示入力ボタンスイッチ12aと洗剤量検出指示スイッチ15と水位検出センサ28と湿度検出センサ50と外蓋全閉検出センサ51に接続してこれらからの信号を入力し、負荷駆動回路49bは、前記洗濯脱水駆動装置8における洗濯脱水駆動電動機8aと電磁操作クラッチ機構8bと、前記排水電磁弁31,洗濯水循環ポンプ32,電動送風機43,PTCヒータ46と、前記給水機構48における洗剤給水電磁弁48aと仕上げ剤給水電磁弁48bと洗濯給水電磁弁48cと風呂水吸水ポンプ48dと冷却給水電磁弁48eを接続してこれらへの給電を制御する。
図示説明は省略するが、この実施例における洗濯脱水駆動電動機8aは、インバータ駆動電動機であって、負荷駆動回路49bは、電源電圧を約280Vに昇圧した直流電圧を生成する倍電圧整流機能と、洗濯脱水駆動電動機8aに印加する交流電圧を発生するインバータ機能と、交流電圧波形内をパルス状に細断してパルス幅制御することによって洗濯脱水駆動電動機8aに印加する交流電圧の実効値を制御する実効値制御機能を備える。
前記マイクロコンピュータ49aは、電源スイッチ14が押されて電源が投入されると起動し、図24および図25に示すような洗濯および乾燥の基本的な制御処理プログラムを実行するように構成する。
この実施例における洗濯乾燥機では、洗濯工程において外槽6の底部に溜める洗い水および濯ぎ水の水位は、基本的には、脈動翼盤4を正逆回転させながら洗濯水を循環させている洗濯状態において、外槽6の底部に溜っている洗濯水が脈動翼盤4の上面を大幅に越えて該脈動翼盤4上の洗濯物を浮遊させるように浸すような水位まで大幅に上昇するのを避けなければならない。但し、脈動翼盤4上の洗濯物に多量の洗濯水を含ませた後に脈動翼盤4の回転と洗濯水の循環を停止した状態を長時間継続すると、洗濯物に含まれる洗濯水と洗濯水循環系内の洗濯水は、重力で流下して外槽6の底部に溜ることから、このような状態での洗濯水位が脈動翼盤4の上面を越えることは許容される。そこで、この実施例では、洗濯水給水制御のための設定水位として、通常の布量の洗濯物の洗濯では、洗濯兼脱水槽2内の脈動翼盤4の下面の高さより僅かに低い水位hを設定し、通常の布量を下回る極少布量の洗濯物の洗濯では、前記水位hよりも僅か(約10cm程度)に高い水位(洗濯兼脱水槽2内の脈動翼盤4の隆起部4cの頂上部の最高部位に略等しい水位)hを設定した。そして、給水工程においては、所定量の水を給水して洗濯物の量に応じて投入された粉末洗剤を溶かして高洗剤濃度の洗い水を生成する。洗い工程では、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら外槽6の底部に溜った高洗剤濃度の洗い水を洗濯物に降り掛けるように循環させることによって、脈動翼盤4上で高洗剤濃度の洗い水を含んだ洗濯物に該脈動翼盤4の隆起部4aの傾斜面から該洗濯物に上向きの分力を繰り返し作用させる押し洗いを行う。濯ぎ工程では、洗い工程と同様な水位の濯ぎ水により、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら外槽6の底部に溜った濯ぎ水を洗濯物に降り掛けるように循環させることによって、脈動翼盤4上で洗い水を含んだ洗濯物に該脈動翼盤4の隆起部4aの傾斜面から該洗濯物に上向きの分力を繰り返し作用させて洗い水を押し出す濯ぎを行う。乾燥工程では、遠心脱水された洗濯兼脱水槽2内の洗濯物を脈動翼盤4の正逆回転によって撹拌しながら外槽6内の湿潤した空気を吸い出して水冷除湿した後に加熱して洗濯兼脱水槽2内に吹き込むように循環させる。
この実施例の脈動翼盤4は、隆起部4aが回動することによってその表面が上下動して洗濯物を繰り返し押し上げて振動させることにより洗浄力を発生する。具体的には、洗濯物は、脈動翼盤4上を滑りつつ上下方向と円周方向に振動するように動いて洗浄される。
洗い工程における洗濯物の動きおよび洗浄作用について、図26および図27の模式図を参照して説明する。図26は、脈動翼盤4を円周方向に展開して該脈動翼盤4上の円周方向の各位置における洗濯物60の上下方向の動きを示すものであり、図27は、脈動翼盤4を上方から見て該脈動翼盤4上の洗濯物60の円周方向の動きを示すものである。各位置における洗濯物60の動きと洗浄力発生の原理は、次の通りである。
(1)隆起部4aの周方向の傾斜面を上る部分(図26における(a)の位置)
隆起部4aの上り勾配によって洗濯物60aを下から繰り返し押し上げることにより、洗濯物60aを繰り返し圧縮して押し洗い作用の洗浄力を発生する。
(2)隆起部4aの頂点を越える部分(図26における(b)の位置)
隆起部4aの上り勾配によって上方に押し上げられる洗濯物60bは、隆起部4aを越えた位置で跳ね上がって該隆起部4aとの間に隙間が発生する。また、このとき、円周方向の速度が増加し、円周方向に隣接する洗濯物間(洗濯物60aと洗濯物60bの間および洗濯物60dと洗濯物60eの間)に隙間が発生する。上方から降り掛けられる高洗剤濃度の洗い水は、これらの隙間に侵入して洗濯物60の内部に効果的に浸透する。そのために、脈動翼盤4の上面を越えない水位を維持した状態であっても洗濯物60の全体に洗い水が行き渡る。
(3)隆起部4aの傾斜面を下る部分から谷部4dまでの部分(図26における(c)の位置)
隆起部4aにおいて跳ね上げられた洗濯物60cは、隆起部4aの下り勾配から谷部4dの位置に落下することによって押し洗いと叩き洗い作用の洗浄力を発生する。このとき、円周方向の速度が遅い隣の洗濯物60dとの衝突も発生し、円周方向前後の洗濯物60同士の間でも押し洗いと叩き洗い作用の洗浄力が発生する。更に、洗濯物60内に滲み込んでいた洗い水が汚れと共に押し出される。
(4)洗濯物60の上下方向の運動の向きが逆の部分(図26における(b)と(c)の間および(c)と(a)の間)
隆起部4aによって跳ね上げられる洗濯物60bと落下する洗濯物60cおよび落下する洗濯物60cと押し上げられる洗濯物60aは、運動方向が逆方向であり、洗濯物を両手で互いに逆方向に運動させて洗う手揉み洗いと同様に運動する揉み洗い作用で洗浄力が発生する。
なお、上記(1)〜(4)の洗浄作用を最大限に発揮するためには、前記脈動翼盤4の望ましい寸法においては、脈動翼盤4の回転速度を130〜140rpmとすることが望ましい。回転速度がこれよりも遅い場合には、洗濯物60の動きが小さくなって洗浄作用が低下する。そして、回転速度がこれよりも早い場合には、脈動翼盤4表面の上下動に洗濯物60が追従できずに該洗濯物60の動きが小さくなって洗浄作用が低下する。
このように、脈動翼盤4を回転させながら高洗剤濃度の洗い水を循環させて行なう洗浄は、非常に少ない洗い水で、押し洗い、叩き洗い、揉み洗いの三つの作用を同時に複合的に発揮して高い洗浄力が得られる。
このような脈動翼盤4による洗濯物60の運動は、濯ぎ工程においても好適である。洗濯物が跳ね上げられて発生した洗濯物間の隙間は濯ぎ水の侵入を容易にして該洗濯物60内に浸透させることから、洗濯物60内に滲み込んでいた洗い水と洗剤成分を同様な作用で押し出して濯ぎ効率を高める。
また、乾燥工程においても好適である。洗濯物が跳ね上げられて発生した洗濯物間の隙間は温風が進入することから、洗濯物の外周表面だけでなく該洗濯物の内部にも温風が行き渡って水分蒸発を促進して乾燥効率を高める。更に、布絡みが少ない洗濯物の運動は皺の少ない乾燥を実現する。
このような洗濯および乾燥を実現するために前記マイクロコンピュータ49aが実行する制御処理を図24および図25を参照して説明する。
ステップS101
電源自己保持リレー49dを閉じて電源を確保すると共に状態確認および初期設定を行う。
ステップS102
操作表示パネル部12の表示パネル12bを点灯表示し、指示入力ボタンスイッチ12aからの指示入力に従って洗濯コースを設定する。所定時間経過後に洗濯する予約コースもこの洗濯コース設定において設定する。指示入力がない状態では、標準の洗濯コースまたは前回実施の洗濯コースを自動的に設定する。
ステップS103
洗剤量検出指示スイッチ15からの指示入力信号を監視し、その指示入力に応じて処理を分岐する。使用者は、外蓋11と内蓋23を開けて洗濯兼脱水槽2内に洗濯物を投入し、または洗濯物を投入すると共に洗剤投入器13の粉末洗剤投入空間部132bに粉末洗剤を投入し、仕上げ剤投入空間部132cを投入して内蓋23および外蓋11を閉じ、そして、洗濯物のみを投入したときには投入する洗剤の適量を知るために洗剤量検出指示スイッチ15を操作する。
ステップS104
洗剤量検出指示スイッチ15から指示入力があると、布量を検出して洗剤量を求め、更に洗濯水量(水位)を設定する処理を実行する。この布量の検出は、洗い水を給水する前の乾布状態において、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を一方向に回転させたときに該脈動翼盤4に作用する回転負荷量に基づいて洗濯物の布量を検出するように洗濯脱水駆動装置8における洗濯脱水駆動電動機8aと電磁操作クラッチ機構8bを制御して行。洗剤量の算出は、検出した布量に基づいて洗剤の適量(洗剤量)を求めることによって行う。好ましい洗剤量は、予め設定した布量と洗剤量の対照テーブルを参照することによって求める。具体的には、布量の検出は、洗濯脱水駆動電動機8aとしてインバータ駆動電動機を使用した構成では洗濯脱水駆動電動機8aを回転させるように所定時間給電したときの到達回転速度を検出することによって行い、洗濯脱水駆動電動機8aとしてコンデンサ分相単相誘導電動機を使用した構成では洗濯脱水駆動電動機8aを飽和回転速度まで上昇させるように給電した状態で断電した後の惰性回転減速特性を検出することによって行う。
洗濯水量は、布量が所定の布量の範囲(適量)内のときには脈動翼盤4を越えない水位を維持して外槽6の底部に溜まるように洗濯水量(水位h)を設定し、所定の布量の範囲を下回る過少のときには脈動翼盤4を僅かに越える水位を維持して外槽6の底部に溜まるように洗濯水量(水位h)を設定する。
また、この検出結果(布量)に基づいて洗濯時間を求めて設定する。
布量検出が行われないときには、それぞれ、標準の値を設定する。
ステップS105
求めた洗剤量を操作表示パネル部12の表示パネル12bに表示する。使用者は、表示された量の粉末洗剤を洗剤投入器13の粉末洗剤投入空間部132bに投入した後に外蓋11を閉じるように操作する。粉末洗剤投入空間部132bに投入された粉末洗剤の一部は、洗剤流出口132dから洗剤導入口131aおよび洗剤導入管17を通して外槽6の底部に落下する。
ステップS106
操作表示パネル部12の指示入力ボタンスイッチ12aにおけるスタートスイッチからの指示入力を監視して処理を分岐する。
ステップS107
指示入力ボタンスイッチ12aにおけるスタートスイッチからの指示入力があると、水位検出センサ28から出力する水位検出信号を参照して外槽6内の水位を確認して処理を分岐する。外槽6内の水位が設定水位h,hから粉末洗剤を流し込むための洗剤給水量による水位上昇分を差し引いた水位を越える水位が検出されていたときには異常水位とし、それ以下の水位が検出されたときには正常水位とする。
ステップS108
外槽6内の水位を正常水位まで下げるように排水電磁弁31を開放して外槽6内の水を排水する。
ステップS109
外槽6内の水位が設定水位h,hから粉末洗剤を流し込むための洗剤給水量による水位上昇分を差し引いた水位以下の水位が検出されると、正常水位として、排水電磁弁31を閉じる。
ステップS110
外蓋全閉検出センサ51から出力する蓋検出信号を確認して処理を分岐する。
ステップS111
外蓋11が閉じていないときには、外蓋11を閉じるように勧告する警報を行う。
ステップS112
外蓋11が閉じているときには、洗剤給水電磁弁48aを開放して洗剤投入器13の粉末洗剤投入空間部132bに所定量の洗剤給水を実行する。この洗剤給水電磁弁48aの開放は、先ず、他の給水電磁弁(例えば、洗濯給水電磁弁48cや冷却給水電磁弁48e)を開いて洗剤給水電磁弁48aの入り口の水道水圧を低下させた状態で行って洗剤給水管133内への洗剤給水の流入速度を抑制することによって、洗剤給水管133内の空気が洗剤給水によって洗剤給水導入口132eから強い勢い押し出されて粉末洗剤投入空間部132b内の粉末洗剤を飛散させるのを防止する。この実施例では、洗剤給水量を洗剤量に関わらずに約10リットルに設定した。この水量は、この後の洗剤溶かし工程において、洗濯兼脱水槽2を回転させることによって該洗濯兼脱水槽2の底(外壁)で外槽6の底部の水と粉末洗剤を撹拌するのに十分な水量から決定したものである。
ステップS113
洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に緩速回転(約70rpm)させることによって該洗濯兼脱水槽2で洗剤溶かし水と粉末洗剤を撹拌して高洗剤濃度の洗い水を生成する洗剤溶かしを実行する。このときの洗い水の洗剤濃度は、約7倍である。ここで、標準濃度は、粉末洗剤量20グラム/洗い水量30リットルの割合である。この洗剤溶かし工程では、洗濯物は乾いている状態であることから、洗濯物の偏りによるアンバランスは少なく、洗濯兼脱水槽2は安定して回転する。なお、洗剤溶かしのための洗濯兼脱水槽2の緩速回転は、ステップS112における洗剤給水の途中から始めても良い。洗剤給水の途中から洗濯兼脱水槽2の回転を始めると、洗剤投入から洗剤溶かし撹拌までの時間が短縮され、水に触れると固まって溶けにくくなるような粉末洗剤でも溶け残りを防ぐことができる。
ステップS114
予約コースが設定されているかどうかを確認して処理を分岐する。
ステップS115
予約コースが設定されているときには、予約時刻(時間経過)まで待機する。この待機中には、所定時間毎に洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に所定時間緩速回転(約70rpm)させることによって該洗濯兼脱水槽2で洗い水を撹拌(洗剤溶かし)を実行して洗剤成分の沈殿固化を防止する。
ステップS116
予約コースが設定されていないとき、または予約時刻に達すると、水位検出センサ28から出力する水位検出信号を参照して外槽6内の水位を確認して処理を分岐する。外槽6内の水位が洗濯物の布量に応じて設定された設定水位h,hを越えているときには異常水位とし、それ以下であれば正常水位とする。
ステップS117
外槽6内の水位が設定水位h,h以下となるように排水電磁弁31を開放して外槽6内の水を排水する。
ステップS118
外槽6内の水位が設定水位h,h以下になったのを検出すると、正常水位として排水電磁弁31を閉じる。
ステップS119
洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に緩速回転(35〜40rpm)させながら洗濯給水電磁弁48cを開いて洗い水を洗濯物に降り掛けるように散布して該洗濯物を濡らすプレ給水を行う。このプレ給水量は、ステップS104で洗濯物の布量に応じて設定した水位になるまで行う。すなわち、洗濯物の布量が通常の範囲であるときには低水位hであり、極少量であるときには高水位hである。予め設定水位h,hになっているときには実質的なプレ給水がなくなる。
生成りや淡色の天然素材でできた衣料品の色むらの原因となる粉末合成洗剤に含まれる蛍光増白剤は、染料の一種であり、洗濯物に触れると直ぐに吸着する。このために、高洗剤濃度の洗い水が直接かかる洗濯物の最上位部が最も蛍光増白剤を吸着し易い。従って、乾いた洗濯物に高洗剤濃度の洗い水を降り掛けると、高洗剤濃度洗い水の浸透過程で該高洗剤濃度洗い水が多く流れた部分とそうでない部分で蛍光増白剤の吸着量に差が生じ、色むらが発生する。一方、洗濯物の最上位部からある程度離れると、浸透してくる高洗剤濃度の洗い水に含まれる蛍光増白剤は、殆どなくなっており、蛍光増白剤の影響を受け難くなる。プレ給水を行って洗濯物を濡らしておくと、高洗剤濃度洗い水がより浸透し易くなって洗濯物内に均一に拡散することから、蛍光増白剤が洗濯物内に均一に吸着して色むらの発生を防止することができる。
ステップS120
前洗いを実行する。この前洗いは、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させる撹拌を間欠的に行ない、脈動翼盤4の正逆回転中に洗濯水循環ポンプ32を運転することによって外槽6の底部の洗い水を散水口26に送って洗濯物上に降り掛けるように間欠的に循環させ、脈動翼盤4と洗濯水循環ポンプ32の停止期間中に水位検出センサ28の検出信号を参照しながら洗剤給水電磁弁48aおよび洗濯給水電磁弁48cを開いて水位が設定水位h,hを越えないように補給水する運転を3回繰り返すことによって洗濯物を洗い水に馴染ませて脈動翼盤4上に分散させるように行なう。
この前洗いにおける脈動翼盤4の回転速度は、中速回転(約100rpm)とし、第1回目の正逆回転は、回転時限(正回転時間/停止時間/逆回転時間)を約0.6秒間回転,約0.8秒間停止として約30秒間繰り返し、第2回目の正逆回転は、回転時限(正回転時間/停止時間/逆回転時間)を約0.6秒間回転,約0.8秒間停止として約1分30秒間繰り返し、第3回目の正逆回転は、回転時限(正回転時間/停止時間/逆回転時間)を約2秒間回転,約1秒間停止として約3分間繰り返すように行なう。
第1回目の正逆回転時には、洗剤濃度が約7倍の洗い水が洗濯物に降り掛かって該洗濯物内に浸透していく。この高洗剤濃度の洗い水の作用で洗濯物から汚れが浮き上がるために高い洗浄力が得られ。補給水を繰り返すことによって洗濯物に降り掛かる洗い水の洗剤濃度が低下して行き、前洗い終了段階では、標準濃度の2倍程度となる。
また、前洗いにおいて、第1回目の正逆回転の時間を最も短く設定しているのは、最初、洗濯物はプレ給水の水を含んでいるだけで乾いた部分も多く、洗い水を循環させて降り掛けると直ぐに洗濯物に吸収されて外槽6内の底部の洗い水が短時間に大幅に減少して該洗い水の循環ができなくなってしまうのを防止するためである。また、正逆回転の回転時限が前洗いの前半で短いのは、降り掛けた洗い水が洗濯物に効率良く浸透させることができるからであり、このようにすることによって、早い時期に洗濯物の全体に洗い水を含ませることができる。そして、洗い水が洗濯物の略全体に行き渡った第3回目の正逆回転は、長い回転時限で長い時間行うことにより、効率良く洗浄力を高めることができる。
ステップS121
本洗いを実行する。この本洗いでは、先ず、前述したと同様な方法で布量検出を行なって設定されている洗濯時間を補正して設定する。その後に、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら洗濯水循環ポンプ32を運転して外槽6の底部に溜った洗い水を散水管26の散水口26aから洗濯物に降り掛ける洗い水循環を行なう約2分間の押し洗い撹拌と、洗濯水循環ポンプ32の運転を停止して洗い水の循環を止めた状態で脈動翼盤4を正逆回転させる約1分間の布解し撹拌を繰り返し、最後に、洗濯水循環ポンプ32の運転を停止して洗い水の循環を止めた状態で脈動翼盤4を正逆回転させる約1分間の均一化撹拌を実行して本洗い時間を終了させるようにする。この本洗い中における脈動翼盤4の正逆回転の回転速度は、押し洗い撹拌を高速回転(約130rpm)、布解し撹拌を中速回転(約100rpm)とし、正逆回転時限(正回転時間/停止時間/逆回転時間)は、布解し撹拌における回転時限を押し洗い撹拌における回転時限よりも長くし、例えば、押し洗い撹拌における回転時限を約2.5秒、布解し撹拌における回転時限を約3.0秒、何れも停止時限を約1秒とする。
ステップS122
シャワー濯ぎを実行する。このシャワー濯ぎでは、先ず、洗い水の排水と洗濯物に含まれる洗い水の遠心脱水を実行する。洗い水の排水は、排水電磁弁31を開放して外槽6内の洗い水を排水兼排気口6bから蛇腹管29,内部配管30,排水電磁弁31を通して外部排水ホース33に流し出すように行う。そして、遠心脱水は、洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に高速回転させるように洗濯脱水駆動装置8を制御することによって行う。この洗い水脱水時の洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4の回転速度は、後述する最終脱水における回転速度(約1000rpm)と同様に設定し、高い脱水率(約60%)を実現するように約2分30秒間脱水運転する。次に、槽回転シャワー濯ぎを実行する。この槽回転シャワー濯ぎは、排水電磁弁31を閉じた状態で、洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に緩速回転(35〜40rpm)させながら洗濯給水電磁弁48cを開放して水道水または風呂水吸水ポンプ48dを運転して風呂の残り湯を散水口26aから脈動翼盤4上の洗濯物に降り掛けるように吐出させることによって行う。このときの濯ぎ水量は、約9リットルとする。また、この槽回転シャワー濯ぎ中には、必要に応じて、洗濯水循環ポンプ32を運転して外槽6の底部に溜った濯ぎ水を散水管26に供給して散水口26aから噴出させて循環させる。
ステップS123
第1回目の溜め濯ぎを実行する。この溜め濯ぎでは、先ず、排水電磁弁31を開いて外槽6の底部に溜っている槽回転シャワー濯ぎの濯ぎ水を排水した後に洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に回転させて洗濯物に含まれている濯ぎ水を遠心脱水する。この濯ぎ水脱水時の洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4の回転速度は、後述する最終脱水における回転速度(約1000rpm)と同様に設定し、高い脱水率(約60%)を実現するように約2分30秒間の脱水運転を行なう。
その後、排水電磁弁31を閉じて洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的に一方向に緩速回転(35〜40rpm)させながら洗濯給水電磁弁48cを開放して水道水を散水口26aから脈動翼盤4上の洗濯物に降り掛けるように給水する。このときの濯ぎ水給時間は約30秒間で、約8リットルの給水量である。
次に、洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4の回転を停止した状態で外槽6の底部の水位が設定水位h,hを越えないように約30秒間の濯ぎ水給水を行なう。このときの給水量は、約8リットルである。
次に、本洗いにおける押し洗い撹拌と同様に、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら洗濯水循環ポンプ32を運転して外槽6の底部に溜った濯ぎ水を散水口26aから脈動翼盤4上の洗濯物に降り掛けるように循環させる濯ぎ水循環撹拌濯ぎを実行する。この濯ぎ水循環撹拌濯ぎは、約30秒間行なう。
次に、脈動翼盤4の回転と洗濯水循環ポンプ32の運転を停止した状態で外槽6の底部に溜る濯ぎ水の水位を検出しながら水位が設定水位h,hを越えないように約15秒間の補給水を行なう。この補給水量は、約4リットルである。
次に洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら洗濯水循環ポンプ32を運転して外槽6の底部に溜った濯ぎ水を散水口26aから脈動翼盤4上の洗濯物に降り掛けるように循環させる濯ぎ水循環撹拌濯ぎを実行する。この濯ぎ水循環撹拌濯ぎは、約1分30秒間行なう。
その後、電動循環ポンプ32を停止して濯ぎ水の循環を止めた状態で脈動翼盤4の正逆回転を継続する均一化撹拌を行なう。この均一化撹拌は、約1分間行なう。
ステップS124
第2回目の溜め濯ぎを実行する。この第2回目の溜め濯ぎは、仕上げ剤給水電磁弁48bを開いて洗剤投入器13における仕上げ剤投入空間部132cに給水することによって該仕上げ剤投入空間部132c内の仕上げ剤を外槽6の底部に導入する制御を付加して第1回目の溜め濯ぎと同様に行なう。
ステップS125
最終脱水処理を実行する。最終脱水は、排水電磁弁31を開放としたままの状態で洗濯兼脱水槽2と脈動翼盤4を一体的にして一方向に約1000rpmの高速回転させるように洗濯脱水駆動装置8を運転して洗濯兼脱水槽2内の洗濯物を遠心脱水するように行う。この最終脱水の運転時間は、所望の脱水率が得られる時間に設定する。
ステップS126
乾燥を実行する。この乾燥は、排水電磁弁31を開放したままの状態として、洗濯工程と同様に、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら、水冷除湿風路40の途中に設けた電動送風機43を運転することによって外槽6内の空気を排水兼排気口6bから蛇腹管39を通して水冷除湿風路40内に吸い出し、この水冷除湿風路40における上昇風路40a内を通過するときに該上昇風路40a内に設置した水冷除湿板41および該水冷除湿板41の表面を流れ落ちる冷却水に触れさせて冷却除湿した後に糸屑フィルタ(図示省略)を通して糸屑を捕集し、空気加熱管44内に設けたPTCヒータ46によって加熱した後に蛇腹管45を介して噴気口24に送り込んで該噴気口24から洗濯兼脱水槽2内に吹き込むことにより行う。
冷却水は、冷却給水電磁弁48eを開放することによって水道水を冷却水流出管41aに供給して水冷除湿板41の表面に流出させて該水冷除湿板41の表面に沿って流下させ、水冷除湿板41を流れ落ちた冷却水は、蛇腹管39,排水兼排気口6b,蛇腹管29,内部配管30,排水電磁弁31を介して外部排水ホース33に流し出して排水する。
この乾燥制御は、水冷除湿した後の空気の湿度に感応する湿度検出センサ50から出力する検出信号を監視しながら実行し、所定の湿度まで低下したときに終了する。
この洗濯乾燥機における洗濯水の循環は、洗濯水循環ポンプ32を長時間に亘って連続運転して継続すると、洗濯水に含まれる糸屑が循環水路中に溜って該循環水路の目詰り障害(水路狭窄現象)を発生することから、継続時間が所定時間(例えば1分間)を越えるときには所定時間毎に洗濯水循環ポンプ31の運転を断続(オン・オフ)させたり、循環水路中に流量センサを設けて循環水の流量を監視または水位検出センサ28から出力する水位検出信号を監視して洗濯水循環ポンプ31を運転したときの外槽6の底部の洗濯水位の降下量(流量の減少に伴って降下量も減少する)に基づいて流量を求めることによって該流量が所定値以下に減少したときには洗濯水循環ポンプ31の運転を断続(オン・オフ)するように制御する。洗濯水循環中に洗濯水循環ポンプ31の運転を断続すると、断(オフ)時には循環中の洗濯水が逆流し、続(オン)時には洗濯水が正流(循環)することから、循環水路中を循環する洗濯水は振動するように流れ、従って、循環水路中の一部に溜った糸屑は揺り解されて洗濯水と共に流れ出ることから、目詰り障害の発生を防止することができる。この洗濯水循環ポンプ32の断続運転における周期は、この実施例では、約2秒オン/3秒オフを12回繰り返し、その後は、再び連続運転に戻るように構成した。
このように構成した洗濯乾燥機は、基本的には、洗い工程では、前記脈動翼盤の上面を越えない水位または僅かに越える水位を維持して前記外槽の底部に溜まるように給水して粉末洗剤を溶かすことによって高洗剤濃度の洗い水を生成し、この高洗剤濃度の洗い水を洗濯物に降り掛けるように循環させながら脈動翼盤を正逆回転させて洗濯物に上向きの力を繰り返し作用させて押し洗いし、濯ぎ工程では、洗い工程と同様に、脈動翼盤の上面を越えない水位または僅かに越える水位を維持して前記外槽の底部に溜まるように給水した濯ぎ水を洗濯物に降り掛けるように循環させながら脈動翼盤を正逆回転させて洗濯物に上向きの力を繰り返し作用させて該洗濯物に含まれる洗い水(洗剤成分)を押し出す濯ぎを行い、そして、乾燥工程では、脈動翼盤を正逆回転させて洗濯工程と同様に洗濯物を撹拌しながら前記外槽内の空気を吸い出して水冷除湿した後に加熱して前記洗濯兼脱水槽内に吹き込むように循環させて洗濯物を乾燥させるので、少ない洗濯水で高い洗浄効率を得ることができ、また、効率良く乾燥することができる。
そして、具体的には、次のような作用効果が得られる。
洗濯および乾燥工程において脈動翼盤4を正逆回転させることによって該脈動翼盤4上の洗濯物が脈動翼盤4と共に回転しながら遠心力によって洗濯兼脱水槽2の内周壁面に押し付けられるように移動するが、洗濯兼脱水槽2の内周壁面に沿うように移動した洗濯物には該洗濯兼脱水槽2の内周壁面に位置するリフター5が作用するので、洗濯物が洗濯兼脱水槽2の内周壁面近くに偏って堅く布絡みしてしまうのを防止することができる。
また、特に、洗濯工程において、洗濯物との摩擦によって脈動翼盤4の回転負荷トルクを増大させるように作用する該脈動翼盤4の貫通穴4bは、脈動翼盤4の隆起部4aの頂上部分を除く領域に分布させるように設けているので、脈動翼盤4に作用する回転負荷トルクを軽減して比較的に小型の洗濯脱水駆動電動機8aによって回転駆動することが可能となる。
しかも、脈動翼盤4の隆起部4aの好ましい値に設定した各種の傾斜角度およびリフターとの間の間隙や洗濯兼脱水槽2の内面との間の間隙は、洗濯物が脈動翼盤4の隆起部4aと洗濯兼脱水槽2の内周壁面の間やリフター5との間に噛み込んでしまうのを防止する。
また、洗い工程の初期段階である前洗いにおいて、脈動翼盤4の正逆回転および洗い水の循環と脈動翼盤4の正逆回転休止および洗い水の循環休止を繰り返し、脈動翼盤4の正逆回転休止および洗い水の循環休止期間中に水位を監視しながら補給水するようにしているので、多量の洗い水を含んで十分に湿潤した洗濯物を脈動翼盤4上に万遍なく分散させることができ、また、洗い水が洗濯物に含まれて外槽6内の底部に溜る洗い水が不足して洗い中に脈動翼盤4上の洗濯物に降り掛ける洗い水が減少することがないように十分な洗い水量とすることができる。
また、洗濯兼脱水槽2を静止させた状態で脈動翼盤4を正逆回転させながら外槽6の底部に溜った洗い水を洗濯物に降り掛けるように循環させる洗いを実行しているときに、前記脈動翼盤4の正逆回転中に洗濯物に対する洗い水の降り掛けと降り掛け休止を繰り返すようにしているので、洗い水の降り掛け休止中に脈動翼盤4上の洗濯物の含水量を減少させて解きほぐすことによって該脈動翼盤4上に分散させることができ、洗浄効率を高めることができる。
しかも、洗濯物の布量が所定の範囲(適量)を下回って極端に少ないときには、脈動翼盤4を僅かに越える水位を維持して外槽6の底部に溜まるように洗濯水量(水位h)を設定しているので、湿潤した洗濯物が脈動翼盤4上に付着した状態で該脈動翼盤4と共に回転してしまうようなことがなくなり、回転する脈動翼盤4の隆起部4aから洗濯物に上向きの分力を作用させることができなくなって洗浄効率や濯ぎ効率が低下してしまうようなことがなくなる。
また、洗濯水循環ポンプ32の連続運転が所定時間(例えば1分間)を越えるときや循環流量が減少したときには、洗濯水循環ポンプ31の運転を断続(オン・オフ)するように制御することから、循環水路中の一部に溜った糸屑は揺り解されて洗濯水と共に流れ出て目詰り障害の発生を防止する。
また、外槽6の底部に対する粉末洗剤および仕上げ剤の投入は、外枠1の上カバー9の手前側に位置する段差面9bに洗剤投入器13を設置し、洗剤投入容器13に投入された粉末洗剤および仕上げ剤を洗剤給水および仕上げ剤給水によって外槽6の底部に流し込むようにしているので、洗剤および仕上げ剤の投入操作を容易にすると共に外槽6の底部に円滑に導入することができる。
また、上カバー9の後部に設けた後部収納部9e内に設置した洗剤給水電磁弁48aおよび仕上げ剤給水電磁弁48bと洗剤投入器13を結ぶ洗剤給水管133と仕上げ剤給水管134は、洗剤給水電磁弁48aと仕上げ剤給水電磁弁48bが閉じられた状態で内部に残水しないように洗剤給水口131bと仕上げ剤給水口131c側が低くなるように傾斜させて配置しているので、寒冷期における残水の凍結を防止することができる。
また、洗剤給水電磁弁48aによる洗剤給水は、先ず、他の給水電磁弁(例えば、洗濯給水電磁弁48cや冷却給水電磁弁48e)を開いて洗剤給水電磁弁48aの入り口の水道水圧を低下させた状態で行うことによって洗剤給水管133内への洗剤給水の流入速度を抑制するようにしているので、洗剤給水管133内の空気が洗剤給水によって洗剤給水導入132eから強く押し出されて粉末洗剤投入空間部132b内の粉末洗剤を吹き飛ばして飛散させるのを防止することができる。
また、洗剤投入器13は、乾燥工程においては、外槽6内の湿潤した空気が洗剤導入経路を逆流して粉末洗剤投入空間部132bと仕上げ剤投入空間部132c内に侵入し、外蓋11の内側に設けた洗剤投入器蓋部20に触れて結露する。しかしながら、この結露水は、外蓋11(洗剤投入器蓋部20)を開けたときには結露水受け箱20a内に流れ落ちて収容され、外蓋11(洗剤投入器蓋部20)を閉じたときには結露水受け箱20a内から洗剤投入器13内に流れ落ちて外槽6に流出するので、内槽2内で乾燥した洗濯物を濡らしてしまうことがない。
また、洗剤給水および洗い開始に先立って外槽6内の水位を検出し、外槽6内の水位が過剰であるときには、所定の水位になるまで排水するようにしているので、過剰な水量によって各種の不都合が発生するのを防止することができる。
また、外槽6の底部に粉末洗剤および仕上げ剤を流し込む洗剤投入器13は、外枠1の上カバー9の手前側に位置する段差面9bに設けた隆起部9b上に取り付けて設置した外箱131内に内箱132を着脱自在に嵌着する構成であるので、粉末洗剤が付着して汚れる内箱132は、取り外して容易に洗浄することができる。内箱132の粉末洗剤投入空間部132bの側壁中断部位に形成した横長のスリット形状の洗剤給水導入口132eは、粉末洗剤投入空間部132b内の粉末洗剤を残さずに流し出すのに好適な壁面に沿った幅広い層状の水流を発生する。更に、上カバー9に付着した水滴が流れ込んで粉末洗剤を溶着させてしまうようなこともない。
また、コントローラ49は、予約コースを設定したときには、洗剤投入器13に投入された粉末洗剤を外槽6の底部に導入して洗剤溶かし水で溶かした状態で所定時間の経過待ちを行う制御を行うので、待ち時間中に粉末洗剤が洗剤投入器13に付着して固化してしまうようなことがない。また、外槽6の底部に導入して溶かした粉末洗剤が待ち時間中に所定時間毎に洗濯兼脱水槽を回転させて撹拌(洗剤溶かし)を実行するので洗剤成分の沈殿固化を防止することができる。
図28に、本実施例において、乾燥運転を行うために、洗濯乾燥機の背面に設けられたダクト71の斜視図を示す。ダクト71は、大きく三つに分けられている。第一のダクト71aは、外槽6の下側に設けられた排水兼排気口6bに蛇腹管を介して連通している。また、内部に水冷除湿版41を有し、内部を通る乾燥用空気の冷却を行っている。また、第一のダクト71aの上方では、第二のダクトと連通している。そして、第一のダクト71aの上方で、第二のダクト71bとの間には、乾燥用フィルタケース72aに乾燥用フィルタ72が挿入されるようになっている。第二のダクト71bは第一のダクトの側方に位置している。第二のダクト71bと第三のダクト71cの下方には、ファンケース73aがあり、乾燥用空気を循環させる循環ファン73が内包されている。本実施例では、この循環ファン73をターボファンとし、大風量を出すことができ、また騒音が小さくなるようにしてある。第二のダクト71cの側方で、循環ファン73の上方には、第三のダクト71cが備えられている。そして、第三のダクトcの上方には、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ74が備えられている。
排水兼排気口6bから導入された乾燥用空気は、蛇腹管39を介して乾燥用空気導入口71dからダクト内に入り、第一のダクト71aを下から上へ流れながら、水冷除湿板41上を流れる冷却水に冷やされながら水分を放出し、乾燥用フィルタ72で含まれている糸くずを除去され、第二のダクトを下へ流れて、循環ファン73で循環力を付与され、第三のダクト71cを上に流れ、PTCヒータによって加熱されて高温の乾燥した空気となり、乾燥用空気吐出口74aから外槽6及び洗濯兼脱水槽2内に吹出して乾燥を行う。
図29は、図28のダクトを後方から見た斜視図である。ダクトの側方には、オーバーフロー管75が備えられている。オーバーフロー管75は、その上部に設けられた連通口75aで第一のダクト71aと連通し、また、下方に設けられた排水口75bは、ビニル管(図示せず)を介して排水ホース(図示せず)に連通している。オーバーフロー管75の役目は、異常水の排水である。制御の異常や給水弁または排水弁の異常で所定量異常の水(異常水)が給水された場合に、外槽6から水が溢れて洗濯乾燥機の周囲に水を洩れてしまう恐れがある。第一のダクト71aは、下方で外槽6と連通しているため、洗濯行程やすすぎ行程では、水が浸入するようになっている。連通口75aは、洗濯行程及びすすぎ行程の水位よりも上で外槽の上端よりも下に位置しており、異常水が給水されたときには水位が連通口75aまで上昇し、連通口75aからオーバーフロー管75内に流れ込み、排水口75bから排水ホースに到って排水される。
なお、オーバーフロー管75は排水ホースに連通して大気に接続されているが、乾燥運転時には、第一のダクト71a及びオーバーフロー管75内が負圧になり、排水口75bに接続した柔らかいビニル管がつぶれて空気を通さなくなるので、乾燥運転時は乾燥風路が密閉されるようになる。
本実施例では、オーバーフロー管75を外槽後方のダクトの側方、すなわち略四角形の側枠1の横断面の頂点付近に位置させることで、側枠1内に効率よく高密度で部材を配置するのに貢献している。
また、第一のダクト71aの側方からは、冷却ノズル76を挿入している。乾燥運転時には、冷却ノズル76から冷却水を冷却除湿板41の両面に向けて流すことで、乾燥用空気の冷却を行う。
また、第一のダクト71aの側方で、冷却ノズル76の近傍には、後述する消泡ノズル77がある。
図30は、循環ファン73の斜視図である。図30(a)は、ファンケース73aであり、第二のダクト71bに接続される吸気口73bから乾燥用空気を吸い込み、第三のダクト71cに接続される吐出口73cから乾燥用空気を吐出する。
図30(b)は、ファンケース73の内部の図である。循環ファン73は、ファンケース73aに回動自在に取付けられており、吸気側と吐出側を分ける仕切り板73dによってカバーされている。
図30(c)は、循環ファン73の斜視図である。この循環ファン73は、回転方向に対して羽根が後ろ向きになっているターボファンである。ターボファンは、従来の洗濯乾燥機で用いられてきたシロッコファンに比べて、大量の空気を循環させるのに適しており、本洗濯乾燥機では、乾燥運転時の循環風量を多くして、乾燥時間の短縮を図っている。循環ファン73の側面には、周方向にリブ73gが設けてある。循環ファン73は、製造時には、側板と羽根を有する部品73eと側板とリブを有する部品73fをそれぞれ成型した後に、部品73eと73fを溶着する。リブ73gがなかった場合には、部品73fは側板だけとなってしまい、剛性が小さくなるため、溶着前に折れ曲がったりして循環ファン73の製造精度が落ちてしまう。リブ73gを設けることにより、部品73fの剛性を高めて、循環ファン73を精度良く製造することができる。また、循環ファン73の使用時においては、リブ73gは循環ファン73と仕切り板73dとの間に空気が入り込むのを防止して、空気の流れを整流して、循環ファンの出力向上と騒音低減に貢献している。また、循環ファン73の吐出側の空気が、循環ファン73と仕切り板73dの間を通って吸込側に戻るのを、リブ73gのラビリンス構造によって防止し、循環ファン73の効率を良くしている。
図31にPTCヒータ74とその周辺の斜視図を示す。図31(a)は、ヒータカバー74bを備えたときのPTCヒータの斜視図であり、説明のためにヒータカバー74bを半透明にしてある。乾燥運転時には、乾燥用空気は第三のダクト71cと連通している吸込口74cより入り、PTCヒータ74によって加熱されて高温の乾燥した空気となり、吐出口74aから洗濯兼脱水槽2内に吹出す。
PTCヒータ74の発熱体は、温度がある温度を超えると、急激に電気抵抗が高くなり、発熱量が小さくなるため、温度が上がりすぎによる事故を防止することができるものである。しかし、PTCヒータ74の温度が一定に制御されているため、加熱された空気の温度は、PTCヒータ74の発熱体に用いられる物質に依存し、設計者が自由に調整することができない。そこで、本実施例では、PTCヒータ74とヒータカバー74bの間にバイパス通路としての隙間を設けて、乾燥用空気が通過できるようにしてある。これによって、設計者がヒータカバー74bの形状等を変更して、PTCヒータ74を通過する空気とPTCヒータ74とヒータカバー74bの隙間を通る空気の量を調整することにより、吐出口74aから吹出す乾燥用空気の温度を調整することができる。
図31(b)は、ヒータカバー74bを取り外した図である。PTCヒータ74の前方で空気流れの下流に金網74dを設けている。この金網74dは、万が一PTCヒータが高温で溶け出したり爆発したときに、洗濯兼脱水槽2内の乾燥運転中で水分が少ない洗濯物が発火して被害が拡大することを防止するものである。
図32(a)は、乾燥用フィルタ72周辺の斜視図であり、図32(b)は、乾燥用フィルタ72を下側から見た斜視図である。乾燥用フィルタケース72aは、第一のダクト71aと連通する吸込口(図示せず)から乾燥用空気を取り込み、乾燥用フィルタ72を通した後に第二のダクト71bと連通した吹出口71cから乾燥用空気を送り出す。乾燥用フィルタ72は、内部に平板状フィルタ72Cと、空気入口72g側から挿入される袋状フィルタ(図示せず)とを有している。袋状フィルタは、平板状フィルタ72cの上流に位置しているため、主に袋状フィルタで塵埃を収集するようになっている。袋状フィルタは袋状のため、表面積が大きく、糸くずが詰まっても通気抵抗を悪化させにくいようになっている。また、乾燥用フィルタ72から簡単に取り外せるようになっており、袋の内部に塵埃をためるようになっているので、塵埃を容易に捨てることができる。平板状フィルタ72cは、袋状フィルタを支えるために、樹脂性の骨組みを有している。また、高熱によってゆがまないように、金属枠72dを有している。また、乾燥用フィルタ扉72eには、ダクトの密閉性を確保するためにパッキン72fが設けられている。
使用者が乾燥用フィルタにたまった塵埃を捨てる行為は、乾燥運転を終えた直後に行うことが十分に考えられる。乾燥運転直後には、乾燥用フィルタケース72aの内部に結露水がたまっており、使用者が乾燥用フィルタ72を引き出したときに結露水が乾燥用フィルタケース72aから洗濯兼脱水槽2の中に流れ込み、乾燥を行ったばかりの洗濯物が濡れてしまう恐れがある。本実施例では、乾燥用フィルタケース72aの内部下面の前側に結露水用溝72bを設け、結露水を第二のダクト71bに導くことにより、上記の問題を防いでいる。なお、ダクト内には、湿度センサが設けられるが、本実施例では第二のダクト71bに結露水を導いていることから、湿度センサ78(図28)を結露水による誤検知の恐れがない第三のダクト71c内に設けている。
図33(a)は、本実施例の第一のダクトを上から見た横断面図、33(b)は、図33(a)のダクトを斜め後方から見た斜視図である。第一のダクト71aの側方には、オーバーフロー管75が設けられており、前方には、乾燥用空気導入口71dが突き出している。また、第一のダクト71aの内部には、冷却除湿板41が設けられており、冷却除湿板41の両側のダクト内に洗濯水またはすすぎ水を導入する消泡しノズル81が設けられている。
本実施例では、洗濯水またはすすぎ水を循環させて洗濯を行うため、従来の洗濯に比べて泡が立ちやすくなっている。また、使用する水が少ないため、水の循環を行っているうちに、泡が排水兼排気口6bに吸寄せられて浸入し、その泡が第一のダクト71aに浸入してしまう。洗濯兼脱水槽2内の泡は、循環して上方より落下する水により消されるが、第一のダクト71a内の泡は放っておくとどんどん増えていき、第一のダクト71aの上端を越えて第二のダクト71bに浸入してしまうと、防水をしていない循環ファン73等が故障を引き起こす恐れがある。
そこで、本実施例では、循環する洗濯水またはすすぎ水の一部を第一のダクト71a内の水面の上から落下させて循環させることにより、第一のダクト内の泡を消すようにした。泡は水冷除湿板41の両側に発生するが、抵抗を考慮して泡消しノズル81は一個とし、側方から水冷除湿板41に噴出してあてて、水冷除湿板41の両側に水が行き渡るようにしてある。
図34は、泡消しのための水路を模式的に表した図である。水を循環させる水路は、外槽6底の排水兼排気口6bからポンプ32を通り、内部配管34を経て給水口25から外槽6内に循環する。また、乾燥風路は、外槽6の底の排水兼排気口6bから第一のダクト71a、第二のダクト71b、第三のダクト71cを通って、吐出口74aから洗濯兼脱水槽2内に循環する。泡消し配管82は、内部配管34のポンプ下流から分岐し、第一のダクト71aの泡消しノズルまで繋がっている。泡を消すことだけが目的なので、泡消し配管82の径は、内部配管34の径の半分以下である。また、全体の循環量が少ないときでも、泡消し配管82の循環量を確保できるように、外槽6よりも下方で泡消し配管82が内部配管34から分岐している。また、泡消し配管82の最も高い位置は、内部配管34の最も高い位置よりも低くしている。また、泡消しノズル81の位置は、冷却水流出管41aの位置よりも低くしている。泡消しノズル81から出る水は、洗濯水とすすぎ水といった、不純物を多く含んだものであり、ステンレス製の水冷除湿板41についたままにしておくと、不純物の作用によってステンレスが錆びてしまう恐れがある。そこで、乾燥運転時に冷却水流出管41aから流れる水道水で不純物を流し落とすことで、冷却除湿板41の錆びを防止できる。
以上のように構成すれば、第一のダクト71a内の泡を消して、泡による故障等を防止することができる。
実施例1では、泡消しノズル81や泡消し配管82を用いて泡消しを行ったが、本実施例では、冷却除湿板41に冷却水を流す冷却水流出管41aを用いる。本洗濯乾燥機では、水を循環させて少量の水で洗濯を行っている。そして、水位センサは洗濯行程、脱水行程中も水位を監視している。洗濯行程やすすぎ行程では洗濯物が水を吸うため、水位が低くなることがある。そして、水位が低くなったときには水道水を新たに給水する。本実施例では、その給水を冷却水流出管41aより行う。
図35に本実施例の循環水路、乾燥風路を模式的に表した図である。実施例1(図34)との相違点は、泡消しノズル81と泡消し配管82がないことである。なお、冷却水流出管41aは、図34では省略してある。
本実施例では、冷却水流出管41aを用いて泡消しを行うので、他に部材を追加する必要がない。また、水位が低くなった分だけ冷却水流出管41aにより給水を行うので、泡消しに使用することができる水量に限りがあるが、ダクト内の泡消しに用いる水の量は元々少ないので、一回の洗濯行程、すすぎ行程中に追加給水する水の量で十分に泡消しを行うことができる。
本実施例は、水ではなく他の方法で泡を消す実施例である。本実施例では、乾燥運転で用いるPTCヒータ74及び循環ファン73を用いて、熱によって泡を消す。泡は熱を加えると、内部の空気が膨張するため大きくなり、やがて圧力に耐え切れずに泡が割れて壊れる。本実施例では、洗濯行程、すすぎ行程において、PTCヒータ74を動作させ、循環ファン73ゆっくりと逆回転させることによって、空気を温め、その空気を第一のダクト71a内に送って泡を温めて泡消しを行う。本実施例では、循環ファン73は羽根が後ろ向きのターボファンであるため、乾燥運転時とは逆に羽根が前向きになる方向に、そして遠心力が小さくなるようにゆっくりと回転させることで、第三のダクト71cから第一のダクト71aの方向へ空気の流れができる。羽根が前向きのシロッコファンを用いた場合には、乾燥運転時と同じ方向にゆっくりと回せばよい。このようにして、加熱された空気は、第一のダクト71a内に流れ込み、泡を温めて泡消しを行った後、オーバーフロー管75を通って排水口へ排気させる。本実施例のオーバーフロー管75は柔らかいビニル管を有しているため、ダクト内が負圧のときはビニル管がつぶれて空気を通さないが、正圧の時には空気を通して排気するからである。泡消しは洗濯行程、すすぎ行程中常に行わなくてはならないわけではないので、PTCヒータ74、循環ファン73は適宜、間欠運転を行ってもよい。また、温度調整を目的としてPTCヒータ74のみ間欠運転を行って、循環ファンは動作させたままでも良い。
また、圧力変化によって泡を消すこともできる。洗濯行程、すすぎ行程中に循環ファン73を回すと、第一のダクト71aは負圧に対しては密閉されるようになっているため、第一のダクト71a内の圧力が下がる。そして、周辺の圧力が下がったため、泡は膨張してやがて割れて消える。循環ファン73を間欠運転すると、第一のダクト71a内に圧力変化をかけることができるので、より効果的に泡消しを行うことができる。
以上のように構成することで、既存の洗濯乾燥機の構成を用いて温度や圧力に変化を加え、泡消しを行うことができる。
実施例1〜3では、発生した泡を消すためのものであるが、本実施例は泡を発生させない、または発生を抑えるものである。
図36は、本実施例の循環水路、乾燥風路を模式的に示す。本実施例では、排水兼脱水口6bを設けず、排水口83a及び排気口83bをそれぞれ別に備えている。この構成によって、循環によって泡が吸寄せられて浸入するのは排水口83aのみとなる。排気口83b及び第一のダクト71a内は水の流れがなく、入り込む泡の量は極めて少なし。したがって泡消しが必要になるほどの量の泡が生じないので、泡消し手段は設けなくてもよい。
図37は、本実施例の他の循環水路、乾燥風路を模式図である。本実施例では、排水兼排気口6bを設けてるが、乾燥風路は循環水路よりも低い位置に設けられている。したがって、洗濯行程、すすぎ行程において、泡は循環流にのって内部配管34と泡消し配管82の分岐点までは来るが、水よりも軽い泡は循環流なしではそれ以上下には進みづらく、したがって泡消し配管82を経て第一のダクト71aに入り込む泡は少なく、泡消し手段を設けなくてもすむ。
以上のように、排水口と排気口を別々に構成したり、泡消し配管を内部配管よりも低い位置に設ければ、ダクト内に入り込む泡を抑えることができ、泡消し手段を設けなくてもよくなる。
本発明の実施例1の洗濯乾燥機を縦断した状態で示す側面の模式図である。 実施例1の洗濯乾燥機における脈動翼盤の斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機における脈動翼盤の平面図である。 図3に示した脈動翼盤のIV−IV断面図である。 図3におけるV−V断面図である。 実施例1の洗濯乾燥機におけるリフターの斜視図である。 図6に示したリフターの正面図である。 実施例1の洗濯乾燥機における洗濯兼脱水槽内に組み込んだ脈動翼盤とリフターの対向関係を洗濯兼脱水槽を透視して示す斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機の上部を外蓋を閉じた状態で示す外観斜視図である。 図9に示した洗濯乾燥機の上部を外蓋を開いた状態で示す外観斜視図である。 図9に示した洗濯乾燥機における外蓋部分の縦断側面図である。 図10に示した洗濯乾燥機における洗剤投入器部分の斜視図である。 図12に示した洗剤投入器部分の粉末洗剤投入空間部を縦断して示す正面図である。 図12に示した洗剤投入器部分の仕上げ剤投入空間部を縦断して示す背面側からの斜視図である。 図12に示した洗剤投入器の外箱の斜視図である。 図15に示した洗剤投入器の外箱の平面図である。 図16に示した洗剤投入器の外箱のXVII−XVII断面図である。 図12に示した洗剤投入器に対する給水系を示す斜視図である。 図12に示した洗剤投入器の内箱の平面図である。 図19に示した洗剤投入器の内箱の左側面図である。 図9および図10に示した洗濯乾燥機における洗剤投入器と洗剤投入器蓋部の部分を外蓋を閉めた状態で示す縦断側面図である。 図9および図10に示した洗濯乾燥機における洗剤投入器と洗剤投入器蓋部の部分を外蓋を開けた状態で示す縦断側面図である。 図1に示した洗濯乾燥機の制御系のブロック図である。 図23に示した制御系のコントローラにおけるマイクロコンピュータが実行する制御処理の一部を示すフローチャートである。 図23に示した制御系のコントローラにおけるマイクロコンピュータが実行する制御処理の他の一部を示すフローチャートである。 実施例1における脈動翼盤を円周方向に展開して該脈動翼盤上の円周方向の各位置における洗濯物の上下方向の動きを示す模式図である。 実施例1における脈動翼盤を上方から見て該脈動翼盤上の洗濯物の円周方向の動きを示す模式図である。 実施例1の洗濯乾燥機の背面に設けられたダクトの斜視図である。 図28に示したダクトを後方から見た斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機における循環ファンの斜視図である 実施例1の洗濯乾燥機におけるPTCヒータ74とその周辺の斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機における乾燥用フィルタ周辺の斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機における第一のダクトを上から見た横断面図と斜視図である。 実施例1の洗濯乾燥機における循環水路、乾燥風路の模式図である。 実施例2の洗濯乾燥機における循環水路、乾燥風路の模式図である。 実施例4の洗濯乾燥機における循環水路、乾燥風路の模式図である。 実施例4の洗濯乾燥機における循環水路、乾燥風路の模式図である。
符号の説明
1…側枠、2…洗濯兼脱水槽、4…脈動翼盤、4a…隆起部、4b…貫通穴、4c…外周端面、5…リフター、5a…膨出部、5b…傾斜面、5c…突条、6…外槽、8…洗濯脱水駆動装置、8a…洗濯脱水駆動電動機、9…上カバー、9a…外側衣類投入口、9e…後部収納部、11…外蓋、12…操作表示パネル部、12a…指示入力ボタンスイッチ、12b…表示パネル、13…洗剤投入器、131…外箱、132…内箱、132b…粉末洗剤投入空間、132c…仕上げ剤投入空間、132e…洗剤給水導入口、133…洗剤給水管、134…仕上げ剤給水管、20…洗剤投入器蓋部、20a…洗剤投入器蓋、20a…結露水受け箱、28…水位検出センサ、31…排水電磁弁、32…洗濯水循環ポンプ、37…糸屑フィルタ、38…水冷除湿機構、42…糸屑フィルタ、43…電動送風機、46…PTCヒータ、48…給水機構、48a…洗剤給水電磁弁、48b…仕上げ剤給水電磁弁、48c…洗濯給水電磁弁、48e…冷却給水電磁弁、49…コントローラ、49a…マイクロコンピュータ、50…湿度検出センサ、60…洗濯物、71a…第一のダクト、72…乾燥用フィルタ、73…循環ファン、74…PTCヒータ、75…オーバーフロー管、81…泡消しノズル、82…泡消し内管

Claims (14)

  1. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の
    吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、
    前記第一のダクト内へ前記洗濯水または前記すすぎ水を吐出する第二の循環通路を備えたことを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 請求項1において、
    前記第二の循環経路の最も高い位置は、前記循環経路の最も高い位置よりも低いことを特徴とする洗濯乾燥機。
  3. 前記循環通路と前記第二の循環経路は、前記外槽よりも下で分岐することを特徴とする洗濯乾燥機。
  4. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の水位を検出する水位センサと、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、
    前記洗濯水またはすすぎ水を循環させているときに、前記第一のダクトに給水を行うことを特徴とする洗濯乾燥機。
  5. 請求項4において、
    前記水位センサの検出した水位が所定の値よりも低かったときに前記第一のダクトに給水を行うことを特徴とする洗濯乾燥機。
  6. 請求項4または請求項5において、
    前記第一のダクトは、冷却水給水手段が給水する冷却水によって空気を冷却する水冷除湿手段を内部に有し、
    前記給水は、前記冷却水給水手段が行うことを特徴とする洗濯乾燥機。
  7. 請求項6において、
    前記水冷除湿手段は冷却除湿板を有し、
    前記冷却水の給水は、前記冷却除湿板の両側に行うことを特徴とする洗濯乾燥機。
  8. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトと、
    空気を乾燥させる加熱手段とを有し、
    洗濯行程またはすすぎ行程中に前記加熱した空気を前記第一のダクトに送風することを特徴とする洗濯乾燥機。
  9. 請求項8において、
    前記乾燥風路は、前記空気を循環させる循環ファンを有し、
    前記洗濯行程またはすすぎ行程では、前記循環ファンは乾燥運転時よりも低い回転数で回転することを特徴とする洗濯乾燥機。
  10. 請求項8または請求項9において、
    前記加熱手段は間欠的に動作することを特徴とする洗濯乾燥機。
  11. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトと、
    前記第一のダクトの下流に設けられ、空気を循環させる循環ファンとを有し、
    洗濯行程またはすすぎ行程中に前記循環ファンを動作させることを特徴とする洗濯乾燥機。
  12. 請求項9または請求項11において、
    前記循環ファンは間欠的に動作することを特徴とする洗濯乾燥機。
  13. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の
    吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、
    前記循環通路と前記乾燥風路は、それぞれ別々に前記外槽に連通していることを特徴とする洗濯乾燥機。
  14. 外槽と、
    前記外槽に回転自在に内置される洗濯兼脱水槽と、
    前記洗濯兼脱水槽を駆動する駆動装置と、
    前記外槽内に給水する給水手段と、
    前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水を導入し、前記外槽内の洗濯水またはすすぎ水の上方から前記導入した洗濯水またはすすぎ水を吐出する循環通路と、
    前記外槽内の乾燥用空気を導入し、前記乾燥用空気を冷却した後に加熱して前記外槽内の
    吐出する乾燥風路とを備えた洗濯乾燥機であって、
    前記乾燥風路は、前記外槽と連通する乾燥用空気導入口から上方へ延びる第一のダクトを有し、
    前記外槽の下部に位置し、前記外槽の排水及び排気を行う排水兼排気口を有し、
    前記乾燥風路と前記循環通路は前記排水兼排気口に連通しており、前記乾燥風路は、前記循環通路との分岐点よりも低い位置を通ることを特徴とする洗濯乾燥機。
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