JP2006005312A - 光センサおよび固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高感度でかつダイナミックレンジの広い光センサおよび固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 光センサ部12が受光部とホトン−パルス発生回路から構成し、受光部に入射したホトンが変換された光電子を検出する光電子検出部24を、第1量子ドット26と、第1量子ドット26の両側に互いに対向して配置された光電子蓄積領域28およびゲート電極29と、これらに対して垂直方向に配置され、抵抗R1を介して電源電圧が印加されたソース電極30およびドレイン電極31から構成する。第1量子ドット26に印加されるゲート電極29を第1量子ドット26が非導通となる電位に設定し、光電子蓄積領域28に保持された所定数の光電子の電位を付加することで第1量子ドット26を導通させ、ソース電極30−ドレイン電極31間に電流が流れる。その結果、ホトン数に応じたパルス信号が生成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は光センサおよび固体撮像装置に係り、特に光電子の検出部に量子ドットを備えた光センサおよび固体撮像装置に関する。
固体撮像装置は、CCD型やMOS型撮像素子の採用により小型化、軽量化が図られ、その機動性により戸外の様々な場面の記録あるいは報道用のカメラとして広く普及している。
機動性を一層高めるため、暗闇の被写体を撮影可能な超高感度の固体撮像装置が求められている。例えば、夜間であっても被写体を鮮明に捉えることで、正確な描写や情報の正確性が高まり、報道用あるいは研究用の映像としての価値を高めることができる。その一方、このような超高感度固体撮像装置は、超高感度の故、高輝度の被写体の映像がつぶれてしまったり、撮像素子が壊れる等の問題も生じ易い。超高感度で、広いダイナミックレンジを有する固体撮像装置が求められている。
固体撮像装置は、受光面に画素を形成する微少なフォトダイオードがマトリクス状に配置されている。フォトダイオードはアノードが接地され逆バイアスが印加されており、入射したホトン(光子)の数に応じた信号電荷がキャパシタを形成するpn接合部に蓄積され、信号電荷の蓄積によって生じたカソード電圧を順次読み出して、各画素を再構成して画像を得ている(例えば特許文献1および非特許文献1参照。)。
特開昭61−152176号公報 IEEE TRANASACTIONS ON ELECTRON DEVICES Vol.47 (2000) p.2123−2127
しかしながら、一般にこのようなフォトダイオードのみを光センサとして用いた固体撮像装置では、到来するホトンが数個あるいは数十個により変化するカソード電圧は微少であるので、これらのホトン数を識別することは極めて困難である。
また、アバランシェフォトダイオードを用いて高感度化しても十分ではなく、また、このような場合、輝度の高い部分を有する被写体では、カソード電圧等の飽和により、忠実に被写体を表現できなくなってしまう。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、高感度でかつダイナミックレンジの広い光センサおよび固体撮像装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、入射したホトン数に応じたパルス信号を送出するホトン検出手段と、前記パルス信号を計数する計数手段と、前記計数手段から計数値のデジタル信号を逐次読み出す走査手段と、を備える固体撮像装置であって、前記ホトン検出手段は、受光部とパルス発生回路とを備え、前記パルス発生回路が、前記ホトンにより生じた各々の光電子をパルス信号に変換するホトン検出部と、前記パルス信号に応じてホトン検出部に蓄積された光電子を取り出す制御を実行するリセット制御部とからなり、前記ホトン検出部が所定数の光電子から受ける電位に応じて導通する量子ドットを備えることを特徴とする固体撮像装置が提供される。
本発明によれば、ホトン検出部が、受光部でホトンから変換された所定数の光電子から受ける電位により導通する量子ドットを備えている。量子ドットを電流をオン−オフする電流スイッチング手段、あるいは流れる電流値の大小を制御する手段として用いることで、光電子をパルス信号に変換する。パルス信号を計数手段により計数することで、入射したホトン数を計数することができる。さらに、パルス信号に応じてパルス信号の基となった光電子をホトン検出部から取り出すことで、量子ドットが非導通あるいは流れる電流値が小となると共に、ホトン検出部が初期化される。その結果、ホトン数を計数することができ、暗闇のホトン数の少ない被写体を撮影することができ高感度化可能である。また、一つの受光部あたりのパルス発生回路の数を増加してホトン検出手段の動作周波数を増加することで、輝度の高い、ホトン数の多い被写体を撮影することができ、ダイナミックレンジの広い被写体を正確に撮像することができる。
本発明の他の観点によれば、入射したホトン数に応じたパルス信号を送出するホトン検出手段と、前記パルス信号を計数する計数手段とを備える光センサであって、前記ホトン検出手段は、受光部とパルス発生回路とを備え、前記パルス発生回路が、前記ホトンにより生じた各々の光電子をパルス信号に変換するホトン検出部と、前記パルス信号に応じてホトン検出部に蓄積された光電子を取り出す制御を実行するリセット制御部とからなり、前記ホトン検出部が所定数の光電子から受ける電位に応じて導通する量子ドットを備えることを特徴とする光センサが提供される。
本発明によれば、ホトンから変換された所定数の光電子の有無により量子ドットがオン−オフあるいは流れる電流値が増減するので、入射したホトン数を計数することができる。したがって、正確でダイナミックレンジの広い光センサが実現できる。
本発明によれば、所定数の光電子から受ける電位により導通する量子ドットを用いることで、入射したホトン数を正確に計数することができるので、高感度でかつダイナミックレンジの広い光センサおよび固体撮像装置を実現できる。
以下図面を参照しつつ実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の模式図、図2は、図1に示す固体撮像装置の1ラインの概略構成を示すブロック図である。
図1および図2を参照するに、本実施の形態の固体撮像装置10は、2次元の受光面11にマトリックス状に配置された光センサ部12と、光センサ部12の出力側に接続されたパルス増幅回路13およびパルス計数回路14と、パルス計数回路14からデジタル信号の計数値を読み出す水平走査回路15および垂直走査回路16から構成され、1つの画素19に対して、1組の光センサ部12、増幅回路13、およびパルス計数回路14が割り当てられる。
固体撮像装置10は、例えば基板の端面に光センサ部12が形成され、基板の表面に増幅回路13、パルス計数回路14、および水平走査回路15が形成され、絶縁層を介して複数の基板が積層されて、光センサ部12が受光面11にマトリクス状に配置される。
光センサ部12は到来したホトンを光電変換により光電子に変換し、さらに、光電子を電気的なパルス信号に変換する。光センサ部12に到来した所定数のホトンに対応して、1つのパルス信号が出力され、パルス増幅回路13で増幅された後、パルス計数回路14で積算される。一方、パルス増幅回路13ではパルス信号の出力と同時にリセット信号が光センサ部12に供給され、光センサ部12内の初期化が行われる(後ほど詳しく説明する。)
パルス増幅回路13は、光センサ部12からのパルス信号をパルス計数回路が検出可能な電圧にまで増幅する。パルス増幅回路13は設けてもよく、設けなくてもよい。
パルス計数回路14は、積算した計数値を保持し、水平走査回路15からの読み出し信号に応じて、デジタル信号として計数値を出力する。水平走査回路15は垂直走査回路16からの走査信号を受けて、所定の周期で読み出し信号を出力する。
このようにして、固体撮像装置10は、光センサ部12に到来したホトン数に相当する計数値からなる映像信号を出力することができる。次に、固体撮像装置10の光センサ部12について詳述する。
図3は、実施の形態に係る固体撮像装置を構成する光センサ部の概略構成を示すブロック図である。
図3を参照するに、光センサ部12は、到来したホトンを光電子に変換する受光部18と、光電子をパルス信号に変換する複数のホトン−パルス発生回路20から構成され、ホトン−パルス発生回路20は、光電子を検出してパルス信号に変換するホトン検出部21、パルス信号を増幅する増幅部22、ホトン検出部21の光電子を取り出す制御を実行するリセット制御部23から構成される。増幅部22は出力信号として図1および2に示す増幅回路にパルス信号を送出し、リセット制御部23はパルス増幅回路13からリセット信号が供給される。ここで、増幅部22の出力は、パルス増幅回路13に対して並列に接続されており、それぞれのホトン−パルス発生回路20から出力されたパルス信号は時系列に配列されて送出される。なお、パルス信号が異なるホトン−パルス発生回路20から同時に送出された場合は、パルス信号が重畳されるが、パルス計数回路14においてパルス信号の電圧を加味して計数することで正確にパルス信号数を計数できる。
図4は光センサ部の回路図、図5(A)〜(I)は光センサ部の動作を説明するための波形図である。図5は、1個のホトンに対して1個のパルス信号が出力される場合について説明するものである。
図4および図5を参照するに、光電子検出部24は、第1量子ドット26と、第1量子ドット26の両側に、互いに対向して配置された光電子蓄積領域28およびゲート電極29と、これらに対して垂直方向に配置されたソース電極30およびドレイン電極31から構成される。
第1量子ドット26は、後ほど説明するが、例えば、シリコン基板上に近接して配置されたソース電極30およびドレイン電極31との間に形成される。これらの電極30、31を結ぶ仮想線に対してほぼ垂直方向に、第1量子ドット26を挟んでゲート電極29および光電子蓄積領域28が配置され、ゲート電極29に印加されるゲート電圧と光電子蓄積領域28に保持された光電子数に依存する電位により第1量子ドット26のコンダクタンスが制御される。
ソース電極30は接地され、ドレイン電極31は抵抗R1を介して正電圧の電源に接続されており、第1量子ドット26を挟んだソース電極30−ドレイン電極31間に電圧が印加されている。
また、ゲート電極29には定電圧電源31が接続されており、そのゲート電圧は、光電子蓄積領域28に所定数の光電子がない場合には第1量子ドット26のコンダクタンスがほぼ0、すなわち、第1量子ドット26を介したソース電極30とドレイン電極31との間にほぼ導通がないときの電圧に設定され、光電子蓄積領域28に所定数の光電子がある場合には第1量子ドット26のコンダクタンスが高い、すなわち、第1量子ドット26を介したソース電極30とドレイン電極31との間に導通があるときの電圧に設定される。この第1量子ドット26のコンダクタンスの変化は量子ドットのいわゆるクーロン振動により生じる。
クーロン振動は、ソース電極およびドレイン電極に電気的に接続された量子ドット中の量子準位が、量子ドットに近接して配置されたゲート電極のゲート電圧に応じてエネルギーレベルが変化し、ソース電極およびドレイン電極のフェルミ準位の間に入る度に量子ドットのコンダクタンスが高い状態に変化し、それ以外のゲート電圧ではコンダクタンスが0になる現象をいう。
図5(A)に示すように受光部18にホトンが到来すると、受光部18においてホトンが光電子に変換され、光電子は受光部18を伝導し、正に帯電する光電子蓄積領域28に引きつけられて保持される。図5(B)および(C)に示すように、光電子が光電子蓄積領域28に保持されると、光電子蓄積領域28の電極41の電位が変化し、電極41から第1量子ドット26に対して電界が印加される。なお、1個の光電子が光電子蓄積領域28に保持された後も受光部18にはホトンが到来し光電子に変換されるが、光電子蓄積領域28は1個の光電子が保持されたことでほぼ電荷中性となるので、2個目の光電子が光電子蓄積領域28に引きつけられて保持されることはなく、隣接する他の光電子蓄積領域28に保持される。
光電子が光電子蓄積領域28に保持されると、図5(C)に示すように第1量子ドット26が感じる電圧がコンダクタンスの低いV1から高いV2に変化し、第1量子ドット26のコンダクタンスが増加し、ソース電極30とドレイン電極31との間に電流が流れ、図5(D)に示すようにドレイン電極31の電圧が低下する。ここで図5(D)は下方向が電圧が増加する方向である。ここで、流れる電流量は、例えば数pA程度であるのでR1はトランジスタTr1のターンオフに必要な電圧値が得られる抵抗値に設定される。
ドレイン電圧の変化により、増幅部22のトランジスタTr1のゲート電圧が低下し、トランジスタTr1がターンオフとなって、図5(E)に示すようにパルス増幅回路13への出力電圧が変化し、“High”となる。またこれと同時に図5(F)に示すように、リセット制御部23のトランジスタTr3のゲート電圧が変化しトランジスタTr3をターンオンする。
リセット制御部23では、トランジスタTr2にパルス増幅回路13からリセット信号が供給される。リセット信号は、増幅部22からの出力電圧の変化に応じて生成される。パルス計数回路には、複数の光センサ部12からパルス信号が供給されるので、それらのパルス信号毎に図5(G)に示すようにリセット信号がトランジスタTr2のゲートに供給され、Tr2がターンオンする。
一方、光電子取出し部25は、第2量子ドット33、ゲート34、ホトン検出部21と共通の光電子蓄積領域28、およびドレイン35から構成される。光電子取出し部25は、ホトン検出部21の増幅部22からの出力電圧の変化が生じた後に、光電子蓄積領域28に保持された光電子を取り出して、次の光電子を取り込めるように初期化するものである。
ゲート電極34は、リセット制御部23のTr2およびTr3のいずれかがオフの場合は、第2量子ドット33のコンダクタンスが0の状態になるゲート電圧V3に設定される。そして、ゲート電極34は、Tr2とTr3が同時にオンの状態では、第2量子ドット33のコンダクタンスが高い状態になるゲート電圧V4に設定される。ゲート電圧V4は、Tr2とTr3のソース−ドレイン間オン抵抗の合成値とR3、あるいはR3のかわりに設けるR3’との分圧により設定される。なお、R3およびR3’は両方とも設けてもよい。
図5(F)および(G)に示すように、Tr2とTr3が同時にオンになると、ゲート電極34の電圧が第2量子ドット33のコンダクタンスが高い状態になり、光電子蓄積領域28に保持された光電子が第2量子ドットを介してドレイン電極35から電源電圧に流れ込み、光電子蓄積領域28の光電子がない状態になる。その結果、第1量子ドット26のコンダクタンスが0となり、ドレイン電極31の電圧が変化し、Tr1はターンオンとなり、パルス増幅回路13への出力は“Low”となり、Tr3がターンオフとなる。これにより光電子検出部24は次の光電子の取込みが可能となる。
以上の説明では、光センサ部12は、ホトンから変換された個々の光電子についてパルス信号に変換しパルス計数回路に送出するものである。光センサ部12の光電子蓄積領域28の格納可能な光電子数とゲート電極29に印加するゲート電圧とを制御することで、第1量子ドット26のコンダクタンスが増加する光電子数を2個以上の所定数に設定することも可能である。すなわち、2個以上の到来したホトンから1個のパルス信号に変換し、ホトン数を2個以上の単位で計数することもできる。その動作については、上記の説明において、1個の光電子を所定数の光電子に置き換えるだけであるので、その説明を省略する。
図6は、光センサ部の一構成例を示す図である。
図6を参照するに、光センサ部12には、シリコン基板39のほぼ中央に配置された受光部18、受光部18を囲む多数のホトン−パルス発生回路20、ホトン−パルス発生回路20と増幅回路を接続する配線部38等から構成される。一つのホトン−パルス発生回路20は、図示を省略するが、上述したように、ホトン検出部、増幅部、リセット制御部から構成され、ホトン検出部が受光部18側に、増幅部およびリセット制御部が配線部38側に配置される。
図6に示すように、ホトン−パルス発生回路20は、1個の光センサ部12(画素)当たり十分な受光部18の面積が確保できる限り多数個が設けられることが好ましい。光センサ部12が精度よく受光できる照度の明るい側の範囲が広くなりダイナミックレンジが広がる。例えば、1個のホトン毎に計数するように設定した場合、ホトンが受光部18に到来してパルス計数回路がパルス信号を処理するサイクルをfHzとすると、1個の光センサ部12(1画素)当たり、ホトン−パルス発生回路20を2個設けると、1個の光センサ部12は毎秒f×2個まで数え落としなく到来ホトンの数を計数できる。
通常の撮影では被写体照度2000ルクスにおいてF11を基準とする場合が多く、この場合は受光部12の大きさを10μm×10μmに形成すると、受光部の照度は約2ルクスとなる。このとき、1ルクスの白色光が照射されている場合、1m2当たりに到来するホトン数は1.3×1016個といわれているので、受光部に到来するホトン数は毎秒約2×1.3×106個となる。毎秒60枚の画像を取得する場合、1枚の画像の1受光部12への到来ホトン数は約43000個となる。したがって、上記fが2kHzの場合、1受光部当たり22個のホトン−パルス発生回路20を設けることで、被写体照度2000ルクス、F11での撮影において、数え落としなく到来ホトンの数を計数できる。
被写体照度2000ルクス、F11以上の明るさの場合は飽和状態となるので、その5倍程度の光を正確に受光できる110個のホトン−パルス発生回路20を設けることが好ましい。これよりも照度が大きい被写体に対してはむしろ飽和状態とすることがさらに好ましい。図6では一例として26個のホトン−パルス発生回路20を設けているが、例えば、縦の列を23個×2列、横の列を22個×2列とすることで110個のホトン−パルス発生回路20を設ける。
図7(A)は、図6に示すホトン−パルス発生回路のホトン検出部の一構成例を示す図、(B)は(A)のA−A線断面図である。
図7(A)および(B)を参照するに、ホトン検出部21は、受光部18と共通するシリコン基板39に形成される。受光部18のシリコン基板39には、p型の不純物、例えばB、In等が導入され、p型不純物領域が形成されている。
光電子蓄積領域28は、シリコン基板39中に形成されたn型不純物領域40とその上に形成された電極41から構成される。n型不純物領域40および電極41は受光部18側に面して配置され、図6に示す隣接するホトン−パルス発生回路20の方向に長い形状で形成される。隣接するn型不純物領域40および電極41との間隙Bは互いに電子が移動しない程度の距離に形成される。このように光電子蓄積領域28を配置することで、受光部18で生成された光電子をn型不純物領域40に確実に誘導でき、ホトン検出部21のドレイン電極31やゲート電極34の側に光電子が移動して検出漏れが生じることを防止する。
n型不純物領域40は、シリコン基板39中にn型の不純物(ドナー)、例えばP、As等を希薄に導入し形成される。n型不純物領域40の不純物濃度は、例えばp型不純物領域の不純物濃度よりもわずかに高い2〜3倍程度に設定することで、n型不純物領域40が完全空乏化された状態に形成される。すなわち、n型不純物領域40はドナー原子の電子が抜かれており、かつその電子がほぼ存在しない状態なので、電荷中性が崩れわずかに正に帯電している。したがって、所定数の光電子を保持していない状態ではn型不純物領域40はわずかに正に帯電し、所定数の光電子を保持するとほぼ電気的に中性になる。このようにすることで、所定数の光電子が保持されていない状態では受光部18で生成した光電子をn型不純物領域40に誘導し、所定数の光電子を保持した状態ではそれを超える数の光電子がn型不純物領域40に入ることを防止できる。なお、完全空乏化したn型不純物領域40は、例えば、イオン注入することで形成し、電荷中性となる上記所定の光電子数はイオン注入量の制御により制御する。
電極41には、受光部18の反対側に第1突部41−1および第2突部41−2の2つの突部が形成されている。第1突部41−1は光電子検出部24の一部をなし、ゲート電極29と対向している。一方、第1突部41−1とゲート電極29とを結ぶ方向に対して垂直方向にソース電極30とドレイン電極31とが配置され、これら電極の端部41−1a、29a〜31aに囲まれて第1量子ドット26がシリコン基板39中に形成される。第1量子ドット26は、これらの電極に囲まれた数10nm〜数100nm程度の寸法のシリコン基板39中の領域に量子論的に形成されるものである(第2量子ドットもこの点については同様である。)。ソース電極30の端部とドレイン電極31の端部との距離は例えば400nmに設定され、第1突部41−1の端部とゲート電極29との距離は例えば300nmに設定される。
ゲート電極29には、光電子蓄積領域28に所定数の光電子が保持された場合に第1量子ドット26のコンダクタンスが増加し、それ以外はコンダクタンスが略0となるようにゲート電圧が設定される。
このように光電子検出部24を構成することで、上述したように、受光部18に到来したホトンは光電子に変換されて、その光電子がn型不純物領域40に誘導され、n型不純物領域40に所定数の光電子が保持されるとソース電極30とドレイン電極31のそれぞれの端部30a、31a間のシリコン基板29のコンダクタンスが増加し電流が流れる。
一方、電極41の第2突部41−2は光電子取出し部25の一部をなし、ドレイン電極35と対向している。第2突部41−2とドレイン電極35とを結ぶ方向に対して垂直方向の一方の側にゲート電極34が配置され、これらの端部に囲まれて第2量子ドットがシリコン基板39中に形成される。第2突部41−2の端部とドレイン電極35の端部との距離は、例えば400nmに設定され、第2突部41−2とドレイン電極35の中心を貫く中心線とゲート電極34との距離は例えば150nmに設定される。
このように光電子取出し部25を構成することで、図5(H)に示すゲート電圧がV4に設定されることで、第2量子ドット33のコンダクタンスが増加して、光電子蓄積領域28の光電子がドレイン電極35に流れる。これにより光電子蓄積領域28に保持される光電子が0個となり、次の光電子を取り入れる状態(初期状態)に設定される。
シリコン基板39の表面は、ホトン検出部21等を構成する電極等と共にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の保護膜42に覆われてもよい。信頼性および耐久性等が向上する。
ホトン検出部21の構成は、上述した第1および第2量子ドット26、33を離隔した電極間のシリコン基板中に形成する以外に、2本の多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を用いて、それら端部を対向して配置すると共に端部間の半導体基板の近くにゲート電極を配置して、端部間の半導体基板中に形成した量子ドットを用いてもよく、さらに、上述したように、2個の量子ドットを組み合わせられる構成の公知の量子ドットを用いてもよい。
図8は、光センサ部の他の例を示す構成図である。図8を参照するに、光センサ部12は、複数のホトン−パルス発生回路51が水平方向に一列に配置されたホトン−パルス発生回路列52a〜52cが、受光部18を介して垂直方向に3段に配列されて構成される。ホトン−パルス発生回路列52a〜52cは、3段に限定されず、1段でもよく、4段以上でもよい。
ホトン−パルス発生回路51は互いに離隔して配置され、図示を省略しているが、図7で示した光電子蓄積領域28は、ホトン−パルス発生回路51の辺に沿ってその内側に形成され、ホトン−パルス発生回路51の外側に位置する受光部18で生成された光電子を誘導する。また、光電子が生成された位置に近い光電子蓄積領域28が既に所定数の光電子を保持している場合に、ホトン−パルス発生回路51間の間隙の受光部18を通過して他のホトン−パルス発生回路列52a〜52cの光電子蓄積領域28に移動することもでき、光電子の検出漏れを抑制することができる。
なお、ホトン−パルス発生回路51とパルス増幅回路(不図示)とを電気的に接続する配線部は、ホトン−パルス発生回路51から垂直配線部を介してホトン−パルス発生回路51の上側に配線層を設けてパルス増幅回路に接続してもよく、ホトン−パルス発生回路51のシリコン基板39に貫通電極を設け、裏側からパルス増幅回路に接続してもよい。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、実施の形態では光センサ部を2次元に配列した例を示したが、本発明は、光センサ部を1次元に配列したラインセンサに適用できる。
また、図1に示す固体撮像装置のパルス増幅回路およびパルス計数回路を受光面に配置してもよい。1枚のシリコン基板上に光センサ部とこれらの回路を同時に形成でき製造工程が簡便となる。なお、パルス増幅回路およびパルス計数回路は隣接する光センサ部の水平方向や垂直方向の境界部に形成する。
本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の模式図である。 図1に示す固体撮像装置の1ラインの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る固体撮像装置を構成する光センサ部の概略構成を示すブロック図である。 光センサ部の回路図である。 (A)〜(I)は光センサ部の動作を説明するための波形図である。 光センサ部の一構成例を示す図である。 (A)は、図6に示すホトン−パルス発生回路のホトン検出部の一構成例を示す図、(B)は(A)のA−A線断面図である。 光センサ部の他の構成例を示す図である。
符号の説明
10 固体撮像装置
11 受光面
12 光センサ部
13 パルス増幅回路
14 パルス計数回路
15 水平走査回路
16 垂直走査回路
18 受光部
20 ホトン−パルス発生回路
21 ホトン検出部
22 増幅部
23 リセット制御部
24 光電子検出部
25 光電子取出し部
26 第1量子ドット
28 光電子蓄積領域
29 ゲート電極
30 ソース電極
31 ドレイン電極
32 定電圧電源
33 第2量子ドット
34 ゲート電極
35 ドレイン電極
38 配線部
39 シリコン基板
40 n型不純物領域
41 電極
41−1 第1突部
41−2 第2突部
42 保護膜
50 光センサ部
51 ホトン−パルス発生回路
52a〜52c ホトン−パルス発生回路列

Claims (9)

  1. 入射したホトン数に応じたパルス信号を送出するホトン検出手段と、
    前記パルス信号を計数する計数手段と、
    前記計数手段から計数値のデジタル信号を逐次読み出す走査手段と、を備える固体撮像装置であって、
    前記ホトン検出手段は、受光部とパルス発生回路とを備え、
    前記パルス発生回路が、
    前記ホトンにより生じた各々の光電子をパルス信号に変換するホトン検出部と、
    前記パルス信号に基づいてホトン検出部に蓄積された光電子を取り出す制御を実行するリセット制御部とからなり、
    前記ホトン検出部が所定数の光電子から受ける電位に応じて導通する量子ドットを備えることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記ホトン検出部は、
    前記量子ドットに電気的に接続された第1の電極および第2の電極と、
    前記量子ドットの電位を制御する制御電極および光電子蓄積部を備え、
    前記第1の電極と第2の電極との間に電圧が印加され、
    前記光電子蓄積部に所定数の光電子がある場合に量子ドットを介して第1の電極と第2の電極との間が導通し、パルス信号が送出されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記ホトン検出部は、前記パルス信号に基づいてリセット制御部から送出される制御信号の電位により導通する他の量子ドットを備え、
    前記光電子がホトン検出部から取出されることを特徴とする請求項1または2記載の固体撮像装置。
  4. 前記ホトン検出部は、前記他の量子ドットに電気的に接続された第3の電極および前記光電子蓄積部と、前記リセット制御部と電気的に接続され、該他の量子ドットの電位を制御する他の制御電極とをさらに備え、
    前記リセット制御部からの制御信号に応じて、他の量子ドットを介して第3の電極および前記光電子蓄積部が導通し、光電子蓄積部から光電子が取出されることを特徴とする請求項2または3記載の固体撮像装置。
  5. 前記ホトン検出手段は、前記ホトン検出部から供給されたパルス信号を増幅する増幅部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の固体撮像装置。
  6. 前記ホトン検出手段は、複数の前記パルス発生回路が受光部を囲むように配置されると共に、前記光電子蓄積部が受光部に面して配置されてなることを特徴とする請求項2〜5のうち、いずれか一項の固体撮像装置。
  7. 前記ホトン検出手段は、複数の前記パルス発生回路が互いに離隔されて列状に配置されてなり、隣接するパルス発生回路の間隙に受光部が設けられてなることを特徴とする請求項2〜6のうち、いずれか一項記載の固体撮像装置。
  8. 前記受光部は、シリコン基板に形成されたp型の不純物領域からなり、
    前記光電子蓄積部が前記p型の不純物領域中に形成された空乏化されたn型の不純物領域を有することを特徴とする請求項1〜7のうち、いずれか一項記載の固体撮像装置。
  9. 入射したホトン数に応じたパルス信号を送出するホトン検出手段と、
    前記パルス信号を計数する計数手段とを備える光センサであって、
    前記ホトン検出手段は、受光部とパルス発生回路とを備え、
    前記パルス発生回路が、
    前記ホトンにより生じた各々の光電子をパルス信号に変換するホトン検出部と、
    前記パルス信号に応じてホトン検出部に蓄積された光電子を取り出す制御を実行するリセット制御部とからなり、
    前記ホトン検出部が所定数の光電子から受ける電位に応じて導通する量子ドットを備えることを特徴とする光センサ。
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