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  1. コイルの2つの端部の一方に各々接続された2つの電力ライン区間または伝送ライン区間を含み、これにより前記ライン区間は前記コイルとともに所定の共振周波数を呈する発振回路または第1の発振回路を形成する、コイル、特にNMRコイルまたはサンプルコイルの電力回路であって、2つのライン区間(3、3’)は各々少なくとも2つの導体(5、5’、5’’、5’’’)を備え、そのうちの1つ(5、5’)はコイル(2)に接続されており、またそれら区間の間で同じ構造および同じ長さの接続された導体を呈しており、これによりこの共通の長さが実質的に前記発振回路(4)の共振波長の半分の倍数であることと、その端部の一方においてコイル(2)に接続された導体(5、5’)はこの発振回路(4)を完成する調整可能な同調回路または構成部品(6)によって、その他端において相互に接続されていることと、対称的構造の前記発振回路(4)は一次電力回路(7)によって、コイル(2)および同調回路または構成部品(6)に接続された2つの導体(5、5’)のうち少なくとも1つとの前記一次電力回路(7)の電磁結合、静電結合、または電磁−静電結合によるエネルギーの移送を用いて給電されることとを特徴とする電力回路。
  2. 一次電力回路(7)は、回路(7’)の共通の部分をこの第1の発振回路(4)と一体にすることによって部分的にマージされ、一方では第1の発振回路(4)の所定の共振周波数に同調され、かつ結合コンデンサ(8’)を用いて調整可能な対称的同調回路または構成部品(6)の端子において前記第1の発振回路(4)に接続された無線周波数発生器(8)と、他方では、調整可能な対称的同調回路または構成部品(6)の他方の端子に接続された適合化回路または構成部品(10)とを備え、これにより適合化構成部品(10)および調整可能な対称的同調構成部品(6)は、連続的、断続的、またはサージで動作するコンデンサおよび発生器(8)から構成された2つの回路(4および7)の一部になっている請求項1に記載の電力回路。
  3. 一次電力回路(7)は別個の回路から構成され、かつコイル(2)および同調回路または構成部品(6)に接続された1つまたは複数のライン区間(3、3’)の2つの導体(5、5’)の少なくとも1つとの結合に関与する1つまたは複数の部分(9、9’)の所定の共振周波数に同調された無線周波数発生器(8)に加えて、前記結合を最適化するとともに前記一次電力回路(7)においてその作用の一部を制限することを意図した適合化回路または構成部品(10)も備え、これにより発生器(8)は連続的、断続的、あるいはサージで動作する請求項1に記載の電力回路。
  4. 前記結合は事実上実質的に磁気的な結合であり、かつ適合化回路または構成部品(10)は一次電力回路(7)において誘導リアクタンスを取り消すことが意図された調整可能なコンデンサである請求項1および3のいずれかに記載の電力回路。
  5. 一次電力回路(7)と発振回路(4)との間の結合によるエネルギーの移送は二重結合から構成され、かつ2つの伝送ライン区間(3および3’)のコイル(2)に接続された導体(5および5’;5’’および5’’’)を対称的かつ等価に割り当てる請求項1、3、および4のいずれかに記載の電力回路。
  6. 前記エネルギーの移送を実行する前記結合または2つの結合の各々は、発振回路(4)のライン区間(3、3’)の一方のコイル(2)に接続された導体(5、5’)の区間(11)と、一次電力回路(7)内の適合化構成部品(10)に発生器(8)を接続するラインの区間(9、9’)との間の一次電磁結合から構成され、これによりこのような2つの所定の長さの区間(11および9、9’)は並列かつ相互に近接して設置され、レッヘルラインを形成する、請求項3に従属する場合における請求項4および5のいずれかに記載の電力回路。
  7. エネルギーの移送を実行する前記結合は、一次電力回路(7)内に直列に設置されたソレノイド(9)と、発振回路(4)内に直列に設置されたコンデンサ/インダクタンスユニット(11’)との間の対称的または非対称的な電磁−静電結合から構成されており、これにより前記コンデンサは同調構成部品(6)に対応することができ、かつ前記インダクタンスは任意にはLC回路の一部である各々によって前記コンデンサ(6)の両側に直列に設置された2つの等価なインダクタンス(15、15’)を備えることができる、請求項3に従属する場合における請求項4および5のいずれかに記載の電力回路。
  8. 第1の発振回路(4)の共振周波数とは異なる共振周波数を呈する少なくとも1つの付加的な発振回路(12、12’)を備え、該付加的な発振回路の各々は必要に応じて、第1の発振回路(4)の2つのライン区間(3、3’)の、任意には、その個々の導体(13’’、14’’)の少なくとも一方の端部の1つによって2つの上記ライン区間(3、3’)の導体(5、5’、5’’、5’’’)の1つに各々接続され、かつそれらの間で同一の構造および長さを呈する付加的な2つの伝送ライン区間(13、13’;14、14’)の、導体(5、5’、5’’、5’’’)の相互に等価な部分によって、コイル(2)を介して形成されており、前記付加的な2つの伝送ライン区間(13、13’;14、14’)の各々の長さおよびそれぞれ2つのライン区間(3、3’)の一方に関連する導体(5、5’;5’’、5’’’)の部分の長さの合計は、該当する付加的な発振回路(12、12’)の共振波長の半分の倍数であり、付加的な2つの伝送ライン区間(13、13’;14、14’)は、その他方の端部において同調回路または構成部品(6’、6’’)に接続されており、前記付加的な発振回路(12、12’)の少なくとも1つまたは各々は、それ自身の対応する一次電力回路(16、16’)によって、付加的な2つの伝送ライン区間(13、13’;14、14’)の少なくとも一方の第1の発振回路(4)のライン区間(3、3’)に接続されたか、またはその一部である導体(13’’;14’’)の少なくとも一方との、この個々の対応する一次電力回路(16、16’)の電磁結合、静電結合、または電磁−静電結合によるエネルギーの移送を用いて給電される請求項1から7のいずれかに記載の電力回路。
  9. 付加的な発振回路(12、12’)の各々に固有の前記一次電力回路(16、16’)は、共通の回路の一部分をこの付加的な発振回路と一体にすることによって該関連する付加的な発振回路に部分的にマージされ、一方では、対象となる前記付加的な発振回路の所定の共振周波数に同調され、かつ結合コンデンサを用いてこの付加的な発振回路の調整可能な対称的同調回路または構成部品の端子において該付加的な発振回路に接続された無線周波数発生器と、他方では、上記調整可能な対称的同調回路または構成部品の他方の端子に接続された適合化回路または構成部品とを備え、これにより前記適合化構成部品および前記調整可能な対称的同調構成部品はコンデンサから構成された2つの回路の一部になっている請求項8に記載の電力回路。
  10. 各々付加的な発振回路(12;12’)に固有の一次電力回路(16;16’)は、
    前記所定の共振周波数に同調され、かつ付加的なライン区間(13’、13’’;14’、14’’)の導体(13’’;14’’)の少なくとも1つとの結合に関与する1つまたは複数の部分(18、18’;19、19’)である無線周波数発生器(17;17’)に加えて、前記結合を最適化するとともに前記適した一次電力回路(16;16’)においてその作用の一部を制限することを意図した適合化回路または構成部品(20;20’)を備え、これにより発生器(17;17’)は連続的、断続的、あるいはサージで動作する請求項8に記載の電力回路。
  11. 前記発振回路または前記付加的な発振回路(12;12’)とその別個のまたは個々に関連する一次電力回路(16;16’)との間のエネルギーの移送の結合は実質的に電磁結合からなり、かつ適合化回路または構成部品(20;20’)は該当する適した一次電力回路(16;16’)において誘導リアクタンスを打ち消すことが意図された調整可能なコンデンサである請求項8および10のいずれかに記載の電力回路。
  12. 付加的な発振回路(12;12’)に関連する適した一次電力回路(16;16’)と該付加的な発振回路との間の結合によるエネルギーの移送は、任意には2つの実質的に同じ結合ゾーンを有し、第1の発振回路(4)の伝送ライン区間(3、3’)に接続された付加的な伝送ライン区間(13、13’;14、14’)の対称的かつ等価な導体(13’’;14’’)を割り当てる二重結合から構成される請求項8、10、および11のいずれかに記載の電力回路。
  13. 付加的な発振回路(12;12’)に固有の一次電力回路(16;16’)と該付加的な発振回路との間でエネルギーの移送を実行する前記結合または2つの結合の各々は、第1の発振回路(4)のライン区間(3、3’)の一方に接続された付加的なライン区間(13、13’;14、14’)の導体(13’’;14’’)の区間(21;21’)と、該当する付加的な発振回路(12;12’)に関連する適した一次電力回路(16;16’)内の適合化構成部品(20;20’)に発生器(17;17’)を接続する区間(18、18’;19、19’)との間の電磁結合から構成され、これによりこのような2つの所定の長さの区間(21;21’および18、18’;19、19’)は並列かつ相互に近接して設置され、レッヘルラインを形成する請求項10に従属する場合における請求項11および12のいずれかに記載の電力回路。
  14. 付加的な発振回路(12;12’)に固有の一次電力回路(16;16’)と該付加的な発振回路との間でエネルギーの移送を実行するエネルギーの移送を生じる前記結合は、前記適した一次電力回路(16;16’)内に直列に設置されたソレノイド(18、19)と、該当する付加的な発振回路(12;12’)内に直列に設置されたコンデンサ/インダクタンスユニット(24;24’)との間の対称的または非対称的な電磁−静電結合から構成されており、これにより前記コンデンサは同調構成部品(6’;6’’)に対応することができ、かつ前記インダクタンスは任意にはLC回路の一部である各々によって前記コンデンサ(6’;6’’)の両側に直列に設置された2つのインダクタンス(25、25’;26、26’)を備えることができる請求項10に従属する場合における請求項11および12のいずれかに記載の電力回路。
  15. 前記付加的な発振回路(12;12’)の少なくとも1つまたは各々の一部である2つの付加的なライン区間(13および13’;14および14’)は、このような最後のライン区間(3および3’)の導体(5、5’)の干渉しない冷点(27、27’)において第1の発振回路(4)の一部であるライン区間(3および3’)に個々に接続された請求項1から14のいずれかに記載の電力回路。
  16. 前記少なくとも1つの付加的な発振回路(12;12’)である2つの付加的なライン区間(13および13’;14および14’)は、第1の発振回路(4)の同調回路または構成部品(6)の端子に関して第1の発振回路(4)の一部であるライン区間(3および3’)に個々に接続された請求項8から14のいずれかに記載の電力回路。
  17. 第1の発振回路(4)および/または付加的な発振回路(12;12’)の少なくとも1つは、1つまたは複数の帯域阻止絶縁フィルタ(28、29)を組み込み、その各々は必要に応じて他の発振回路(4、12または12’)の一方または他方の共振周波数に同調される請求項8から16のいずれかに記載の電力回路。
  18. 絶縁フィルタ(28または29)はフィルタ(28または29)の対の形式を取り、フィルタ(28、29)の所与の対の各々のフィルタは、第1の発振回路(4)のコイル(2)に、または第1の発振回路(4)の伝送ライン(3、3’)に接続された該当する付加的な発振回路(12または12’)の付加的なライン区間(13、13’;14、14’)の導体(13’’;14’’)の一方に接続された導体(5、5’)の一方と、直列に接続されるか、または直列に設置された請求項17に記載の電力回路。
  19. 第1の発振回路(4)および2つの付加的な発振回路(12および12’)の存在下において、前記発振回路(4、12、12’)のうち少なくとも1つは2対の絶縁フィルタ(28および29)を組み込み、これによりフィルタ(28、29)の各対は他の2つの発振回路(4、12、12’)の1つである(4、12、または12’)の共振周波数に同調されるので、フィルタ(29)の少なくとも1つは周波数で、好適には連続的に調整され得る請求項17または18に記載の電力回路。
  20. 絶縁フィルタ(28、29)はLC回路対から構成されており、任意には周波数で調整可能であるフィルタ対(29)は、該フィルタを同調する相互の機械的制御(31)とともに可変コンデンサ(30)を連続して組み込んでいる請求項17および18のいずれかに記載の電力回路。
  21. 第1の発振回路(4)の一部である伝送ライン(3および3’)は、同軸ラインのほか、好適には付加的な伝送ライン(13、13’;14、14’)から構成される請求項8から20のいずれかに記載の電力回路。
  22. 前記第1の発振回路の一部である伝送ライン区間(3および3’)は、3軸のライン区間または3つの同心の導体(5、5’’、5’’’;5’、5’’’、5’’’’)から構成され、これにより少なくとも第1の発振回路(4)は前記3軸のライン(3および3’)のコイル(2)に直接接続された導体(5および5’)を組み込み、前記発振回路(12、12’)の少なくとも1つの他方は前記3軸のライン区間(3および3’)の付加的な同心の導体(5’’および5’’’)を組み込み、これにより、前記3軸のライン区間(3および3’)のライン容量が分散されているので、エネルギーの移送はこれら個々に関連する同心の導体(5’’、5’’’および5、5’)によって実行される請求項8から20のいずれかに記載の電力回路。
  23. 3軸のライン(3および3’)のコイル(2)に直接接続された導体(5および5’)は、該3軸のライン(3および3’)の中間導体から構成され、付加的な発振回路(12、12’)の少なくとも一方は、コイル(2)に接続されていない中心導体(5’’および5’’’)に接続され、かつそれを組み込み、これによりこのような中心導体と中間導体との間に分配されるライン容量は該当する前記付加的な発振回路(12、12’)が中間導体(5および5’)を介してコイル(2)に対して閉回路を形成できるようにするエネルギーの移送によって接続を提供する請求項22に記載の電力回路。
  24. 中間導体(5および5’)は各々、個々の干渉しない冷点(27、27’)においてカットオフまたは物理的不連続(34)を呈し、かつ付加的な発振回路(12、12’)の少なくとも一方の付加的なライン区間(13、13’;14、14’)は前記冷点において、コイル(2)に接続された中間導体(5および5’)の一部に接続され、これにより前記カットオフまたは物理的不連続(34)に直面する前記導体(5および5’)の一部は周波数選択性のエネルギー伝達回路(32)を介して、例えば、第1の発振回路(4)の共振周波数に集められ、かつこの周波数に対して最大のエネルギーを伝達する帯域フィルタを介して、相互に接続される請求項23に記載の電力回路。
  25. 3軸のライン(3および3’)のコイル(2)に直接接続された導体(5および5’)は該3軸のラインの中心導体から構成され、付加的な発振回路(12)の少なくとも一方はコイル(2)に接続されていない中間導体(5’’および5’’’)を組み込んでおり、これによりこのような中心導体と中間導体との間に分配されたライン容量は、該当する前記付加的な発振回路(12、12’)が中心導体(5および5’)を介してコイル(2)に対して閉回路を形成できるようにするエネルギーの移送によって接続を提供する請求項23に記載の電力回路。
  26. 少なくとも1つの他の付加的な発振回路(12’)の付加的なライン区間(13、13’;14、14’)の導体(13’’、14’’)は、このような導体の干渉しない冷点(27、27’)において中心導体(5および5’)に接続され、中心導体(5および5’)の間で阻止フィルタ(29)が第1の発振回路(4)、および導体(13’’、14’’)が前記中心導体(5および5’)に接続された付加的な回路または複数の回路(12’)を絶縁し、かつ発振回路(4および12’)も、阻止フィルタ(28)によってコイル(2)に接続されていない中間導体(5’’および5’’’)を組み込んでいる少なくとも1つの付加的な発振回路(12)から絶縁されている、請求項25に記載の電力回路。
  27. 多周波NMRプローブであって、請求項1から26のいずれかに記載のサンプルコイル(2)の電力回路(1)を備えた多周波NMRプローブ。
  28. 特に固相分光測定用のNMRスペクトロメータであって、請求項1から26のいずれかに記載のサンプルコイル(2)の電力回路(1)を備えたNMRスペクトロメータ。
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