JP2006001364A - 車両のタイヤ空気圧監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ空気圧の異常判定を行うために設定した標準空気圧領域を、主にタイヤ空気圧監視装置の検査時に変更し、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、空気圧異常という結果になって不要に警報装置が作動することを防止し、このタイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行うことができる車両のタイヤ空気圧監視装置を提供する。
【解決手段】 タイヤ空気圧監視装置10において、C/U12は、車両1が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定し、第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域を変更する。このタイヤ空気圧監視装置10を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成され、前記第1状態は非検査モードになった状態を含み、前記第2状態は検査モードになった状態を含む。
【選択図】 図2
【解決手段】 タイヤ空気圧監視装置10において、C/U12は、車両1が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定し、第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域を変更する。このタイヤ空気圧監視装置10を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成され、前記第1状態は非検査モードになった状態を含み、前記第2状態は検査モードになった状態を含む。
【選択図】 図2
Description
本発明は車両のタイヤ空気圧監視装置に関し、特に、タイヤ空気圧の適正な監視・異常警報を行えるように改善した技術に関するものである。
従来、車両の各タイヤに空気圧検出センサと送信機を設け、この空気圧検出センサで検出された空気圧の信号を車体側の信号処理装置に無線で送信し、そのタイヤ空気圧をメータ等に表示して監視できるタイヤ空気圧監視装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、検知されたタイヤ空気圧がどのタイヤのものであるか判別できるように、各送信機から信号処理装置へは空気圧信号と共に個別のIDを送信するようにしている。特許文献1には、このIDの一般的な登録の仕方が開示されている。
さて、自動車の標準的なタイヤ空気圧は、例えば、180〜300kPaである。即ち、タイヤ空気圧監視装置では、例えば、標準空気圧領域として180〜300kPaが設定されており、信号処理装置が受信した検出値(タイヤ空気圧)がこの標準空気圧領域にない場合に警報装置が作動するようにしている。つまり、乗員等はこうした警報によって、タイヤ空気圧が異常であることを確実且つ迅速に知ることができる。
ところで、自動車工場における車両の組み立てラインでは、タイヤ組付けの際に、タイヤ空気圧監視装置について、空気圧検知ユニットの送信機が信号を確実に送信し信号処理装置が信号を確実に受信して正常に動作するか検査するようにしている。ここで、タイヤ空気圧については、徐々に空気が漏れて低下していくが、車両市販の際に適切な空気圧となるように、自動車工場におけるタイヤ組付け時、即ち、タイヤ空気圧監視装置の検査時には、標準空気圧領域よりも高めにしておくことが望ましい。
特開2000−71726号公報
前記のように、自動車工場における車両の組み立てラインにおいて、タイヤ組付け時、即ち、タイヤ空気圧監視装置を検査するときには、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにしておくことが望ましいが、この場合、タイヤ空気圧監視装置では、タイヤ空気圧が標準空気圧領域にないと判定してしまう虞がある。つまり、タイヤ空気圧を高めにしておきたい場合があるが、そうして、そのタイヤ空気圧が異常という結果になると、不要に警報装置が作動し、このタイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行うことができないという問題がある。
そこで、タイヤ空気圧監視装置において、予め拡大した標準空気圧領域(例えば、180〜400kPa)を設定して対処することが考えられる。しかし、この車両市販後において、空気圧が高くなり過ぎても異常判定を行うことができず、つまりは、空気圧の適正な監視・異常警報を行うことができない、ということになる。
本発明の目的は、タイヤ空気圧の異常判定を行うために設定した標準空気圧領域を、主にタイヤ空気圧監視装置の検査時に変更し、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、空気圧異常という結果になって不要に警報装置が作動することを防止し、このタイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行い、車両市販後には、タイヤ空気圧の適正な監視・異常警報を確実に行うことができる車両のタイヤ空気圧監視装置を提供することである。
請求項1の車両のタイヤ空気圧監視装置は、車両のタイヤに設けられた空気圧検出センサとこの空気圧検出センサの検出値と識別信号とを含む信号を送信する送信機とを有する空気圧検知手段と、この送信機からの送信信号を受信する信号処理手段と、この信号処理手段が受信した前記検出値が所定の標準空気圧領域にない場合に警報する警報手段とを備えたタイヤ空気圧監視装置において、前記信号処理手段は、前記車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定する状態判定手段と、前記状態判定手段により車両が第2状態であると判定された場合に、前記標準空気圧領域を変更する空気圧領域変更手段とを備えたことを特徴とする。
このタイヤ空気圧監視装置では、車両の各タイヤに空気圧検知手段を設け、信号処理手段をこれら空気圧検知手段に対して共通にすることができる。各空気圧検知手段において、空気圧検出センサによりタイヤ空気圧が検出され、送信器によりその検出値と識別信号とを含む信号が信号処理手段に送信される。信号処理手段は、各空気圧検知手段から送信信号を受信して、その識別信号に基づいて送信信号がどのタイヤに対応するものであるのか判別して、その検出値(タイヤ空気圧)をタイヤに対応付けて報知することにより、車両の各タイヤのタイヤ空気圧を監視することができる。また、信号処理手段が受信した前記検出値(タイヤ空気圧)が所定の標準空気圧領域にない場合、例えば、その異常空気圧がどのタイヤのものであるのか対応付けて、警報手段により警報される。
このタイヤ空気圧監視装置では、状態判定手段により、車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定される。ここで、例えば、車両が組み立てラインに存在している場合、車両が高速走行している場合等に、車両を第2状態とすることができ、それ以外を第1状態とすることができる。所定の標準空気圧領域については、例えば、この車両に合った標準的な空気圧領域が設定される。車両が組み立てラインに存在している場合にタイヤが組付けられるが、車両市販の際に、タイヤ空気圧が適切な空気圧となるように、タイヤ組付け時、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにしておくことが望ましい。また、車両が高速走行している場合に走行安定性を高めるために、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにすることもある。
このように、第2状態では、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにすることが多くなると想定されるが、従来の技術では、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合、そのタイヤ空気圧が異常であるという結果になり、不要に警報装置が作動し、このタイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行うことができなくなる虞がある。本発明では、状態判定手段により車両が第2状態であると判定されると、空気圧領域変更手段により標準空気圧領域が変更されるため、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、そのタイヤ空気圧が変更後の空気圧領域に含まれるようにして、空気圧異常という結果になって不要に警報装置が作動することを防止し、タイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行うことが可能になる。
請求項1の発明においては、次の構成を採用可能である。
前記空気圧領域変更手段は、前記標準空気圧領域の最大空気圧を高い方に拡大する(請求項2)。前記車両が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成し、その車両が組み立てラインからラインオフすることにより第1状態になるように構成する(請求項3)。このタイヤ空気圧監視装置を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成し、前記第1状態は非検査モードになった状態を含み、前記第2状態は検査モードになった状態を含む(請求項4)。
前記空気圧領域変更手段は、前記標準空気圧領域の最大空気圧を高い方に拡大する(請求項2)。前記車両が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成し、その車両が組み立てラインからラインオフすることにより第1状態になるように構成する(請求項3)。このタイヤ空気圧監視装置を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成し、前記第1状態は非検査モードになった状態を含み、前記第2状態は検査モードになった状態を含む(請求項4)。
前記空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、イグニションスイッチの操作回数が所定回数になった場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設ける(請求項5)。前記空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、所定時間経過した場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設ける(請求項6)。前記第2状態は、車両が高速走行している状態を含む(請求項7)。
請求項1の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、空気圧検知手段の送信機からの送信信号を受信する信号処理手段に、車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定する状態判定手段と、状態判定手段により車両が第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域を変更する空気圧領域変更手段とを設けた。車両が組み立てラインに存在している場合、車両が高速走行している場合等に、車両を第2状態とすることができ、この第2状態では、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにすることが多いものとする。即ち、状態判定手段により車両が第2状態であると判定した場合に、空気圧領域変更手段により標準空気圧領域を変更することにより、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、そのタイヤ空気圧が変更後の空気圧領域に含まれるようにして、空気圧異常という結果になって不要に警報装置が作動することを防止し、タイヤ空気圧監視装置の検査も確実に行うことが可能になる。
請求項2の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、空気圧領域変更手段は、標準空気圧領域の最大空気圧を高い方に拡大するので、車両が組み立てラインに存在している場合、車両が高速走行している場合等、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、そのタイヤ空気圧が、標準空気圧領域の最大空気圧を高い方に拡大するように変更した空気圧領域に確実に含まれるように構成できる。
請求項3の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、車両が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成し、その車両が組み立てラインからラインオフすることにより第1状態になるように構成したので、車両が組み立てラインに存在している場合に、タイヤ空気圧を高めにしておいて、このタイヤ空気圧監視装置の検査を、空気圧異常となることなく確実に行うことができると共に、車両市販後には適切なタイヤ空気圧となるようし、また、車両市販後にはタイヤ空気圧の適正な監視・異常警報を確実に行うことができる。
請求項4の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、このタイヤ空気圧監視装置を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成し、第1状態は非検査モードになった状態を含み、第2状態は検査モードになった状態を含むので、状態判定手段は、この検査モード又は非検査モードに基づいて状態を確実に判定することができ、空気圧領域変更手段は、非検査モードから検査モードへ切換わったときに、標準空気圧領域を確実に変更することができる。
請求項5の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、イグニションスイッチの操作回数が所定回数になった場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設けたので、標準空気圧領域を変更した後、外部からタイヤ空気圧監視装置を何ら操作することなく、イグニションスイッチの操作回数が所定回数になる適切な時期に、元の標準空気圧領域に自動的に変更し復帰させることができる。
請求項6の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、所定時間経過した場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設けたので、標準空気圧領域を変更した後、外部からタイヤ空気圧監視装置を何ら操作することなく、所定時間経過した適切な時期に、元の標準空気圧領域に自動的に変更し復帰させることができる。
請求項7の車両のタイヤ空気圧監視装置によれば、第2状態は、車両が高速走行している状態を含むので、車両が高速走行している場合に走行安定性を高めるために、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにした場合でも、車両の高速走行時に、空気圧異常という結果になって不要に警報装置が作動することを防止し、タイヤ空気圧の適正な監視・異常警報を確実に行うことができる。
本発明の車両のタイヤ空気圧監視装置は、車両のタイヤに設けられた空気圧検出センサとこの空気圧検出センサの検出値と識別信号とを含む信号を送信する送信機とを有する空気圧検知手段と、この送信機からの送信信号を受信する信号処理手段と、この信号処理手段が受信した前記検出値が所定の標準空気圧領域にない場合に警報する警報手段とを備えたものであり、信号処理手段は、車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定する状態判定手段と、状態判定手段により車両が第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域を変更する空気圧領域変更手段とを備えている。
図1、図2に示すように、本実施例のタイヤ空気圧監視装置10は、車両1の4輪のタイヤ2の空気圧を夫々監視する為の装置である。このタイヤ空気圧監視装置10は、4つのタイヤ2に夫々設けられた4つの空気圧検知ユニット11と、これら空気圧検知ユニット11に対して共通のコントロールユニット12(以下、C/U12という)と、このC/U12に接続された空気圧表示器13とを備えている。C/U12と空気圧表示器13は、車両1の車体側に設けられている。また、C/U12には、車速センサ16とイグニションスイッチ17が直接的又は間接的に接続されている。
各空気圧検知ユニット11はタイヤ2の内部に設けられており、CPUとメモリ(ROM、EEPROM、RAM等)とを有するマイクロコンピュータ20と、タイヤ2の内部の空気圧を検出する空気圧検出センサ21と、空気圧検出センサ21の検出値(タイヤ空気圧)と識別情報とを含む信号をC/U12へ無線にて送信する送受信機22と、マイクロコンピュータ20と空気圧検出センサ21と送受信機22を作動させるバッテリ23を有する。各空気圧検知ユニット11には、そのマイクロコンピュータ20のEEPROMに、他の空気圧検知ユニット11とは異なる個別のIDが登録され、そのIDが送受信機22により識別信号としてC/U12へ送信される。
C/U12は、CPUとメモリ(ROM、EEPROM、RAM等)とを有するマイクロコンピュータ25と、各空気圧検知ユニット11の送受信機22からの送信信号を受信する受信機26とを有する。このマイクロコンピュータ25のEEPROMには、4つの空気圧検知ユニット11に夫々対応する4つのIDが登録される。
C/U12は、各空気圧検知ユニット11から送信信号を受信して、そのIDに基づいて送信信号がどのタイヤ2に対応するものであるのか判別して、空気圧表示器13によりその検出値(タイヤ空気圧)がタイヤ2に対応付けて表示される。また、C/U12は、受信した前記検出値(タイヤ空気圧)が予め設定された所定の標準空気圧領域(例えば、180〜300kPa)にあるか否か判定し、標準空気圧領域にない場合、その異常空気圧がどのタイヤのものであるのか対応付けて、空気圧表示器13により警報される。
C/U12は、車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定し、車両が第2状態であると判定された場合に、第1状態に適用される標準空気圧領域(例えば、180〜300kPa)の最大空気圧(例えば、300kPa)を例えば+150kPa拡大して、標準空気圧領域を第2状態に適用される特別標準空気圧領域(例えば、180〜450kPa)に変更する。即ち、この特別標準空気圧領域を用いて異常空気圧の判定処理が行われ、その領域外の空気圧が異常空気圧であると判定される。
ここで、車両1が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成され、その車両1が組み立てラインからラインオフした後に第1状態になるように構成されている。具体的に説明すると、C/U12は、このタイヤ空気圧監視装置10を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成されている。例えば、組み立てラインに存在している車両1のタイヤ空気圧監視装置10を検査する場合、先ず、専用の検査モードスイッチ(図示略)を操作することにより、C/U12により検査モードに切換えられる。
また、C/U12は、標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更した後、イグニションスイッチ16の操作回数をカウントし、その操作回数が所定回(例えば、5回)になった場合に、特別標準空気圧領域から第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる。イグニションスイッチ16の操作回数とは、イグニションスイッチ16がオフ状態からオン状態に切り換わった回数であり、その車両1が組み立てラインからラインオフした後に非検査モードに切換わるように、前記所定回数が設定されている。
次に、C/U12のマイクロコンピュータ25が実行する、状態判定空気圧領域変更処理について、図3のフローチャートに基づいて説明する。尚、フローチャート中のSi(i=1、2、3・・・)は各ステップを示す。尚、この処理を実行するプログラムは、マイクロコンピュータ25のROM又はEEPROMに格納されている。
図3に示すように、この処理が開始されると、先ず、イグニションスイッチ17からの信号に基づいて、イグニションスイッチ17がオンか否か判定され(S1)、オフの場合には(S1;No)、リターンし、オンの場合には(S1;Yes )、次に、検査モードであるか非検査モードであるか判定される(S2)。前記のように、非検査モードから検査モードへの切換えは、例えば、専用の検査モードスイッチを操作して行われ、検査モードのときには検査フラグが設定され、その検査フラグに基づいてS2の判定が行われる。
非検査モードの場合には(S2;No)、リターンし、検査モードの場合には(S2;Yes )、次に、モード切換フラグが1であるか否か判定される(S3)。このモード切換フラグは検査モードに切換わった時に設定される。モード切換フラグが1の場合(S3;Yes )、即ち、検査モードに切換えられると、標準空気圧領域(180〜300kPa)から特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に変更設定され(S4)、続いて、リセットカウンタCrに所定回数(例えば、5(回))がセットされ(S5)、モード切換フラグが0にセットされる(S6)。検査モードに切換わって暫くは、リセットカウンタCrが0でないため(S9;No)、その後リターンする。
一方、イグニションスイッチ17がオンで検査モードであるが、モード切換フラグが0の場合には(S1;Yes 、S2;Yes 、S3;No)、次に、イグニションスイッチ17がオフ状態からオン状態に切り換わったか否か(切り換わった時であるか否か)判定される(S7)。S7;Noの場合、リターンするが、S7;Yes の場合、リセットカウンタCrが1減算され(S8)、次に、リセットカウンタCrが0であるか否か判定される(S9)。リセットカウンタCrが0でない場合(S9;No)、リターンするが、リセットカウンタCrが0の場合(S9;Yes )、次に、特別標準空気圧領域(180〜450kPa)から元の標準空気圧領域(180〜300kPa)に変更設定され(S10)、その後、検査モードから非検査モードに切換わり(S11)、リターンする。
尚、空気圧検知ユニット11が空気圧検知手段に相当し、C/U12が信号処理手段に相当し、送受信機22が受信機に相当し、空気圧表示器13が警報手段に相当する。また、C/U12のマイクロコンピュータ25が実行する、S2とS3が状態判定手段に相当し、S4が空気圧領域変更手段に相当し、S5とS8とS9とS10が空気圧領域復帰手段に相当する。
こうして、図4に示すように、車両1の組み立てラインにおいて、空気圧監視装置10の検査を行うことができる。つまり、先ず、本ラインの車両1に、タイヤAssyライン左の左前輪と左後輪を組み付け、タイヤAssyライン右の右前輪と右後輪を組み付けるが、車両1にはC/U12と空気圧表示器13が組み付けられ、各タイヤ2には空気圧検知ユニット11が組み付けられている。
ここで、車両1に4つのタイヤ2を組み付けて、各タイヤ2の空気圧を標準空気圧領域よりも高くし、その組み付けの際に、専用の検査モードスイッチを操作することにより、C/U12を検査モードに切換えてから、走行テスターを用いて車両1をテスト走行させた状態で、このタイヤ空気圧監視装置10の検査を行うことができる。
この空気圧監視装置10によれば、次の効果を奏する。
各空気圧検知ユニット11の送受信機22からの送信信号を受信するC/U12が、車両1が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定し、車両が第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域(180〜300kPa)を特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に変更する。本実施例では、車両1が組み立てラインに存在している場合に、車両1を第2状態とすることができる。
各空気圧検知ユニット11の送受信機22からの送信信号を受信するC/U12が、車両1が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定し、車両が第2状態であると判定された場合に、標準空気圧領域(180〜300kPa)を特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に変更する。本実施例では、車両1が組み立てラインに存在している場合に、車両1を第2状態とすることができる。
ここで、前記のように、車両市販後に、タイヤ空気圧が適切な空気圧となるように、タイヤ組付け時、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにしておくものとする。即ち、C/U12により、車両1が第2状態であると判定した場合に、標準空気圧領域の最大空気圧(300kPa)を高い方に拡大するように、標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更することにより、タイヤ空気圧を高めにしておいた場合でも、そのタイヤ空気圧が変更後の特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に含まれるようにして、空気圧異常という結果になって不要に空気圧表示器13が作動して警報を行うことを防止し、このタイヤ空気圧監視装置10の検査も確実に行うことができる。
こうして、車両1が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成し、その車両1が組み立てラインからラインオフした後に第1状態になるように構成できるので、車両1が組み立てラインに存在している場合に、タイヤ空気圧を高めにしておいて、このタイヤ空気圧監視装置10の検査を、空気圧異常となることなく確実に行うことができると共に、車両市販後には適切なタイヤ空気圧となるようし、また、車両市販後にはタイヤ空気圧の適正な監視・異常警報を確実に行うことができる。
このタイヤ空気圧監視装置10を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成し、第1状態は非検査モードになった状態を含み、第2状態は検査モードになった状態を含むので、C/U12は、この検査モード又は非検査モードに基づいて状態を確実に判定することができ、非検査モードから検査モードへ切換わったときに、標準空気圧領域を確実に変更することができる。
C/U12は、標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更した後、イグニションスイッチ17の操作回数が所定回数(5回)になった場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させるので、標準空気圧領域を変更した後、外部からタイヤ空気圧監視装置10を何ら操作することなく、イグニションスイッチ17の操作回数が所定回数になる適切な時期に、元の標準空気圧領域に自動的に変更し復帰させることができる。
実施例2の状態判定空気圧領域変更処理は、実施例1の図3の処理において、S7を省略し、S5とS8とS9を変更したものであり、その他は実施例1と同様である。即ち、図5に示すように、S4において、標準空気圧領域(180〜300kPa)から特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に変更設定された後、リセットタイマTrに所定時間(例えば,60(分))がセットされ(S5A)、S6へ移行する。また、S3;Noの場合に、リセットタイマTrが減算され(S8A)、S6又はS8Aの後、リセットタイマTrが0であるか否か判定され(S9A)、0でない場合(S9A;No)、リターンし、0の場合(S9A;Yes )、S10へ移行する。
こうして、C/U12は、標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更した後、所定時間(60分)経過した場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させるので、標準空気圧領域を変更した後、外部からタイヤ空気圧監視装置10を何ら操作することなく、所定時間経過した適切な時期に、元の標準空気圧領域に自動的に変更し復帰させることができる。尚、S5AとS8AとS9AとS10が空気圧領域復帰手段に相当する。その他実施例1と同様の作用・効果を奏する。
実施例3は、前記第2状態が車両1が高速走行している状態を含むようにしたものであり、図6に示すように、この状態判定空気圧領域変更処理が開始されると、先ず、イグニションスイッチ17からの信号に基づいて、イグニションスイッチ17がオンか否か判定され(S20)、オフ場合には(S20;No)、リターンし、オンの場合には(S20;Yes )、次に、車速センサ16からの信号に基づいて、車両1が高速走行中(例えば、100km/h以上で走行中)であるか否か判定される(S21)。
高速走行中でない場合(S21;No)、リターンし、高速走行中の場合には(S21;Yes )、標準空気圧領域(180〜300kPa)から特別標準空気圧領域(180〜450kPa)に変更設定され(S22)、その後、高速走行が継続されると(S23;Yes )、特別標準空気圧領域が変更されることなく適用され、高速走行中でなくなると(S23;No)、特別標準空気圧領域から元の標準空気圧領域に設定変更され(S24)、リターンする。
車両1が高速走行している場合に走行安定性を高めるために、タイヤ空気圧を標準空気圧領域よりも高めにすることができるが、高速走行中には、標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更するため、その空気圧は正常であるにも関わらず空気圧異常という結果になり、不要に警報装置が作動することを防止することができる。その他の基本的な構成は実施例1と同様である。
1]標準空気圧領域を特別標準空気圧領域に変更した後、再び元の標準空気圧領域に変更し復帰させる条件として、イグニションスイッチの操作回数が所定回数になる、所定時間経過する、とする以外に、専用の復帰スイッチを操作する、特定の操作(例えば、クラクションを一定時間鳴らす、ブレーキペダルを一定時間踏む等)を行う、検査結果を取り込む為の専用装置をC/U12に接続する、所定速度で一定時間走行し続ける等、種々の条件を設定することができる。こうして、特に、車両1が組み立てラインからラインオフすることにより第1状態になるように構成することができる。
2]標準空気圧領域、特別標準空気圧領域、図3のS5でセットする所定回数、図5のS5Aでセットする所定時間等については、適宜変更可能である。
3]空気圧表示器13としては、車速やエンジン回転数等を表示するメータを適用してもよい。
3]空気圧表示器13としては、車速やエンジン回転数等を表示するメータを適用してもよい。
4]C/U12として、車両の種々の制御を行うコントロールユニットを適用してもよいし、ドアの施錠・施錠解除等を無線にて行うキーレスユニットのコントロールユニットを適用してもよいし、その他の信号処理装置を適用してもよい。
5]本発明は、乗用車、トラック、バス等の種々の自動車、自動2輪車、自転車、その他種々の車両に適用することができる。
5]本発明は、乗用車、トラック、バス等の種々の自動車、自動2輪車、自転車、その他種々の車両に適用することができる。
1 車両
2 タイヤ
10 タイヤ空気圧監視装置
11 空気圧検知ユニット
12 コントロールユニット(C/U)
13 空気圧表示器
21 空気圧検出センサ
22 送受信機
2 タイヤ
10 タイヤ空気圧監視装置
11 空気圧検知ユニット
12 コントロールユニット(C/U)
13 空気圧表示器
21 空気圧検出センサ
22 送受信機
Claims (7)
- 車両のタイヤに設けられた空気圧検出センサとこの空気圧検出センサの検出値と識別信号とを含む信号を送信する送信機とを有する空気圧検知手段と、この送信機からの送信信号を受信する信号処理手段と、この信号処理手段が受信した前記検出値が所定の標準空気圧領域にない場合に警報する警報手段とを備えたタイヤ空気圧監視装置において、
前記信号処理手段は、
前記車両が通常の第1状態であるか或いはこの第1状態以外の第2状態であるか判定する状態判定手段と、
前記状態判定手段により車両が第2状態であると判定された場合に、前記標準空気圧領域を変更する空気圧領域変更手段と、
を備えたことを特徴とする車両のタイヤ空気圧監視装置。 - 前記空気圧領域変更手段は、前記標準空気圧領域の最大空気圧を高い方に拡大することを特徴とする請求項1に記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。
- 前記車両が組み立てラインに存在している場合に第2状態になるように構成され、その車両が組み立てラインからラインオフすることにより第1状態になるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。
- このタイヤ空気圧監視装置を検査する検査モードとそれ以外の非検査モードの何れかに切換え可能に構成され、
前記第1状態は非検査モードになった状態を含み、前記第2状態は検査モードになった状態を含むことを特徴とする請求項2に記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。 - 前記空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、イグニションスイッチの操作回数が所定回数になった場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。
- 前記空気圧領域変更手段が標準空気圧領域を変更した後、所定時間経過した場合に、第1状態に適用される元の標準空気圧領域に変更し復帰させる空気圧領域復帰手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。
- 前記第2状態は、車両が高速走行している状態を含むことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の車両のタイヤ空気圧監視装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004178443A JP2006001364A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | 車両のタイヤ空気圧監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004178443A JP2006001364A (ja) | 2004-06-16 | 2004-06-16 | 車両のタイヤ空気圧監視装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010517855A (ja) * | 2007-02-09 | 2010-05-27 | コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | ホイール電子装置、ならびにホイール電子装置の動作方法 |
WO2014083625A1 (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-05 | トヨタ自動車株式会社 | 空気圧監視装置および異常判定しきい値決定方法 |
-
2004
- 2004-06-16 JP JP2004178443A patent/JP2006001364A/ja active Pending
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