JP2006001047A - リフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 リフィールの破棄時において、樹脂製のリフィール本体と金属性のチップ部材との分離が容易にでき、それぞれの分別破棄を行うことのできるリフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具を提供する。
【解決手段】 筆記具の外装体として筒状に形成された軸本体に、着脱自在に取り付けられるリフィール2において、前記リフィールは、筆記材料を収容した樹脂製のリフィール本体7と、前記リフィール本体に連結されたペン先としての金属チップ部材1とを有し、前記ペン先に、リフィールの軸方向に対して45度の方向から5N以上15N以下の荷重が作用することによって、前記リフィール本体7と前記チップ部材1とを連結する連結部10が、変形、破損し、前記リフィール本体7と前記金属製のチップ部材1とが分離する。
【選択図】 図1
【解決手段】 筆記具の外装体として筒状に形成された軸本体に、着脱自在に取り付けられるリフィール2において、前記リフィールは、筆記材料を収容した樹脂製のリフィール本体7と、前記リフィール本体に連結されたペン先としての金属チップ部材1とを有し、前記ペン先に、リフィールの軸方向に対して45度の方向から5N以上15N以下の荷重が作用することによって、前記リフィール本体7と前記チップ部材1とを連結する連結部10が、変形、破損し、前記リフィール本体7と前記金属製のチップ部材1とが分離する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、リフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具に関し、特に、筆記具の外装体として筒状に形成された軸本体内に着脱自在に取り付けられるリフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具に関する。
筆記具のうち、例えばボールペンは、外装体として筒状に形成された軸本体と、その内部に着脱自在に取り付けられたリフィールとを備えている。このリフィールは、その先端にペン先となるボールペンチップを有しており、リフィールを軸本体に装着した際、ボールペンチップが前記軸本体先端に形成された貫通孔から突出するように構成されている。
従来における、リフィールの構成について、説明する。図7に示すように、従来のリフィール200は、ペン先において筆記ボール201aを有する金属製のボールペンチップ201と、筆記材料であるインク203を収容した樹脂製のリフィール本体202とが嵌合等により連結して構成される。尚、前記リフィール本体202は、図示するように、インク203を収容するチューブ体204と継手部材205とが嵌合して構成される場合、あるいは、それらが一体形成されている場合がある。
図8(a)は、図7に示す継手部材205とボールペンチップ201との連結部の拡大図、図8(b)は、その断面図である。図8(b)に示すように従来においては、ボールペンチップ201と継手部材205との連結部において、その接触面積が大きく確保されている。また、連結部において継手部材205がチップ部材201を覆う部位205aの厚さ寸法が十分に大きく確保されている。
すなわち、従来は、このように連結部分が形成されることにより、チップ部材201とリフィール本体202との連結が強固になされていた。
すなわち、従来は、このように連結部分が形成されることにより、チップ部材201とリフィール本体202との連結が強固になされていた。
ところで、図7に示したリフィール200において、チップ部材201とリフィール本体202とが強固に連結され、リフィールの分解を容易に行えないため、廃棄時においては分別廃棄が困難であるという問題があった。すなわち、金属製のチップ部材201と、樹脂製のリフィール本体202とを分離し、別々に廃棄するという処理が困難であった。
特に、ボールペンにおいては、外装体としての軸本体に比べ、リフィールは使い捨ての部材であるため、廃棄回数が多い。このため、分別廃棄による環境への配慮が求められていた。
特に、ボールペンにおいては、外装体としての軸本体に比べ、リフィールは使い捨ての部材であるため、廃棄回数が多い。このため、分別廃棄による環境への配慮が求められていた。
本発明は、前記したような事情の下になされたものであり、リフィールの廃棄時において、樹脂製のリフィール本体と金属製のチップ部材との分離が容易にでき、それぞれの分別廃棄を行うことのできるリフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかるリフィールは、筆記具の外装体として筒状に形成された軸本体内に、着脱自在に取り付けられるリフィールにおいて、前記リフィールは、筆記材料を収容した樹脂製のリフィール本体と、前記リフィール本体に連結されたペン先としての金属製のチップ部材とを有し、前記ペン先に、リフィール本体の軸方向に対して45度の方向から5N以上15N以下の荷重が作用することによって、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部が、変形、破損し、前記リフィール本体と前記金属製のチップ部材とが分離することを特徴としている。
このように構成することによって、リフィールの廃棄時においては、リフィールを軸本体から取り出した状態で、筆記面に対しペン軸を45°傾け、5N以上、15N以下の荷重で押し付けることにより、前記連結部を変形、破損させて嵌合状態を緩め、チップ部材とリフィール本体とを分離する。
その結果、金属製のチップ部材と樹脂製のリフィール本体との分別廃棄を容易にすることができる。
なお、ここで、5N以上としたのは、リフィールを軸本体に装着あるいは軸本体から取り外す際に、チップ部材とリフィール本体との連結部が変形、破損し、分離するのを防止するためである。
その結果、金属製のチップ部材と樹脂製のリフィール本体との分別廃棄を容易にすることができる。
なお、ここで、5N以上としたのは、リフィールを軸本体に装着あるいは軸本体から取り外す際に、チップ部材とリフィール本体との連結部が変形、破損し、分離するのを防止するためである。
また、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、前記チップ部材の外周面に段差部が形成され、または前記リフィール本体の内周面と前記チップ部材の外周面の両方に段差部が形成され、前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることが望ましい。
このように、前記チップ部材、またはチップ部材及びリフィール本体に段差部が形成されることにより、ペン先に向けたペン軸方向の引張り荷重によって、リフィール本体からチップ部材が引抜かれるのを防止できる。
このように、前記チップ部材、またはチップ部材及びリフィール本体に段差部が形成されることにより、ペン先に向けたペン軸方向の引張り荷重によって、リフィール本体からチップ部材が引抜かれるのを防止できる。
また、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、前記リフィール本体には、チップ部材側端部から軸方向に沿って複数の溝部が形成されて、前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることが望ましい。
このように構成することによっても、連結部における軸方向以外の方向への荷重に対する強度を小さくすることができ、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
このように構成することによっても、連結部における軸方向以外の方向への荷重に対する強度を小さくすることができ、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
また、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、前記リフィール本体の先端部には、複数の切り欠き部が形成され、前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることが望ましい。
このように構成することによっても、連結部における軸方向以外の方向への荷重に対する強度を小さくすることができ、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
このように構成することによっても、連結部における軸方向以外の方向への荷重に対する強度を小さくすることができ、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
また、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入されて連結され、前記チップ部材における軸方向の全長のうち、前記連結部により支持されている長さAと、前記連結部における長さBとの関係が、A<0.25・Bであることが望ましい。
このように構成することによっても、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
このように構成することによっても、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
また、前記リフィール本体は継手部材を備え、前記継手部材に前記チップ部材が連結する連結部において、前記継手部材がポリプロピレンにより形成されることが望ましい。
このように強度の小さいポリプロピレンで構成することによっても、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
即ち、ポリプロピレンは、曲げ強さが低く、変形し易く、またインク等に対する耐薬品性、更に水性インク等における揮発を原料させるための吸湿性といった特性を有しているため、好ましい。
このように強度の小さいポリプロピレンで構成することによっても、リフィールを筆記面に対し傾けて押し付けることで、連結部を容易に変形、破損させることができる。
即ち、ポリプロピレンは、曲げ強さが低く、変形し易く、またインク等に対する耐薬品性、更に水性インク等における揮発を原料させるための吸湿性といった特性を有しているため、好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明にかかる筆記具は、上記リフィールが用いられた筆記具において、前記軸本体の先端には貫通孔が形成され、前記貫通孔から前記チップ部材の先端部が突出すると共に、チップ部材が前記貫通孔の側壁に支持され、リフィールが軸本体に対し固定されることを特徴としている。
このように構成することにより、リフィールを軸本体に装着した状態においては、チップ部材が支持されリフィールが軸本体に対し固定され、前記連結部に対して軸方向からの荷重のみが作用するため、連結部に変形、破損は生じない。
即ち、リフィール自体に作用した場合に連結部を変形、破損させる荷重が、軸本体に収納されているチップ部材に作用しても、連結部に変形、破損は生じない。
このように構成することにより、リフィールを軸本体に装着した状態においては、チップ部材が支持されリフィールが軸本体に対し固定され、前記連結部に対して軸方向からの荷重のみが作用するため、連結部に変形、破損は生じない。
即ち、リフィール自体に作用した場合に連結部を変形、破損させる荷重が、軸本体に収納されているチップ部材に作用しても、連結部に変形、破損は生じない。
本発明によれば、リフィールの廃棄時において、樹脂製のリフィール本体と金属製のチップ部材との分離が容易にでき、それぞれの分別廃棄を行うことのできるリフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具を得ることができる。
以下、本発明にかかる実施の形態につき、図に基づいて説明する。図1は、本発明に係る筆記具としてのボールペンの全体構成を示す断面図である。
このボールペン100は、図1に示すように、外装体として筒状に形成された軸本体3と、この軸本体3の中に装着されたリフィール2とを備えている。
リフィール2は、軸本体3内に着脱自在に取り付けられており、リフィール2を交換する際には、軸本体3のうち、螺合により連結された上部材3aと下部材3bとを緩めて分解することによりなされる。
また、このリフィール2を軸本体3に装着した際には、ボールペンチップ1が、軸本体3の先端に形成された貫通孔3cから突出した状態となり、ボールペンチップ1が貫通孔3cの側壁に支持されることにより、リフィール2が軸本体3に対しがたつくことなく固定される。
このボールペン100は、図1に示すように、外装体として筒状に形成された軸本体3と、この軸本体3の中に装着されたリフィール2とを備えている。
リフィール2は、軸本体3内に着脱自在に取り付けられており、リフィール2を交換する際には、軸本体3のうち、螺合により連結された上部材3aと下部材3bとを緩めて分解することによりなされる。
また、このリフィール2を軸本体3に装着した際には、ボールペンチップ1が、軸本体3の先端に形成された貫通孔3cから突出した状態となり、ボールペンチップ1が貫通孔3cの側壁に支持されることにより、リフィール2が軸本体3に対しがたつくことなく固定される。
また、リフィール2は、先端に筆記ボール1aを有するペン先としてのボールペンチップ(チップ部材)1と、このボールペンチップ1に連結されたリフィール本体7とで構成される。さらに、リフィール本体7は、インク6(筆記材料)を内部に収容した樹脂製のチューブ体4と、このチューブ体4と前記ボールペンチップ1とを連結する継手部材5とで構成される。
なお、前記継手部材5は、樹脂により形成され、例えば、ポリプロピレン製であることが好ましい。即ち、ポリプロピレンのように、曲げ強さが低く、変形し易く、インク等に対する耐薬品性、水性インク等の揮発を減量させるための吸湿性といった諸特性を有していることが望ましい。
なお、前記継手部材5は、樹脂により形成され、例えば、ポリプロピレン製であることが好ましい。即ち、ポリプロピレンのように、曲げ強さが低く、変形し易く、インク等に対する耐薬品性、水性インク等の揮発を減量させるための吸湿性といった諸特性を有していることが望ましい。
図2は、図1のボールペンが有するボールペンチップと継手部材との連結部の構造を示す拡大図である。すなわち、図2(a)は、ボールペンチップと継手部材の側面図、図2(b)は、その縦断面図、図2(c)は、図2(a)のC−C断面図である。
管状の継手部材5において、図2(a)、(b)に示す嵌合部5aが前記チューブ体4と強固に嵌合し、チューブ体4に収容されたインク6が、図2(b)の断面図に示す流路9に供給される。
管状の継手部材5において、図2(a)、(b)に示す嵌合部5aが前記チューブ体4と強固に嵌合し、チューブ体4に収容されたインク6が、図2(b)の断面図に示す流路9に供給される。
また、継手部材5における前記嵌合部5aとは反対側の端部に、ボールペンチップ1が嵌入することにより、継手部材5とボールペンチップ1とが連結されている。その連結部10において、前記ボールペンチップ1には周面に沿って内方に突出した段差部1bが形成されている。この段差部1bは、ボールペンチップ1のペン先方向の引張り荷重に対して、前記ボールペンチップ1が継手部材5から脱落しないために、設けられている。
また、前記連結部10において、継手部材5には、ペン軸方向に沿って複数(図2(c)では4つ)の溝部5bが形成されている。この溝部5bが形成されることにより、前記連結部10は、ペン軸方向に沿って加えられる荷重に対しては、耐久性(機械的強度)を維持し、ペン軸方向を除く方向(例えば、45度方向)からの荷重に対しては耐久性(機械的強度)が低く、変形、破損が生じるようになされている。
尚、図2(c)に示すように4箇所(3箇所以上が望ましい)の溝部5bを、継手部材5の軸周りに均等に形成することにより、ペン軸周りの位置に関係なく、ペン先を筆記面に押し付けた際に、応力がいずれかの溝部5bに集中し、継手部材5の先端がその溝部5bから引き裂かれ、ボールペンチップ1と継手部材5とを容易に分離することができる。
尚、図2(c)に示すように4箇所(3箇所以上が望ましい)の溝部5bを、継手部材5の軸周りに均等に形成することにより、ペン軸周りの位置に関係なく、ペン先を筆記面に押し付けた際に、応力がいずれかの溝部5bに集中し、継手部材5の先端がその溝部5bから引き裂かれ、ボールペンチップ1と継手部材5とを容易に分離することができる。
続いて、以上のように構成されたボールペン100において、リフィール2の交換時及びボールペン使用時での前記連結部10の作用について説明する。
先ず、リフィール2の交換時における前記連結部10の作用について説明する。
インク6をすべて消費した後のリフィール2の廃棄時においては、軸本体3からリフィール2を取り出した状態から樹脂製のリフィール本体7と金属製のボールペンチップ1とが分離されて、分別廃棄される。
先ず、リフィール2の交換時における前記連結部10の作用について説明する。
インク6をすべて消費した後のリフィール2の廃棄時においては、軸本体3からリフィール2を取り出した状態から樹脂製のリフィール本体7と金属製のボールペンチップ1とが分離されて、分別廃棄される。
即ち、図3に示すように、リフィール2の軸を、筆記面に対して例えば45°の角度に傾け、ボールペンチップ1を筆記面に対し、所定の荷重(15N以下が望ましい)で押し付ける。このとき、筆記面に対し、軸が傾斜した状態のボールペンチップ1と継手部材5との連結部10には、筆記面に対し垂直方向からの荷重が作用する。
このため、継手部材5に形成された溝部5bは、ボールペンチップ1の周面に押し付けられながら幅広に裂け(変形、破損等)、ボールペンチップ1と継手部材5との嵌合が緩い状態となる。
その結果、ボールペンチップ1と継手部材5の分離が容易な状態となり、作業車は金属と樹脂との分別廃棄を容易に行うことができる。
このため、継手部材5に形成された溝部5bは、ボールペンチップ1の周面に押し付けられながら幅広に裂け(変形、破損等)、ボールペンチップ1と継手部材5との嵌合が緩い状態となる。
その結果、ボールペンチップ1と継手部材5の分離が容易な状態となり、作業車は金属と樹脂との分別廃棄を容易に行うことができる。
また、新たなリフィール2には、インクの揮発を防止するために、ボールペンチップ1の先端に被覆部材(図示せず)が取り付けられている。
そして、この新たなリフィール2を軸本体3に装着する際には、使用者自身で先ず前記被覆部材を取り除く作業が必要となる。その作業の際、前記連結部10には、前記被覆部材を引き抜く方向(ペン軸方向)に荷重が加わる。しかしながら、ボールペンチップ1には前記段差部1aが形成されているため、前記荷重による前記連結部10の分離に対する抑止力が働き、ボールペンチップ1と継手部材5との分離を防ぐことができる。
このときの引抜き力は、一般的に最大10N程度であるため、ボールペンチップ1と継手部材5とが、10N以上の引抜き抵抗力をもって、嵌合するように構成するのが好ましい。
そして、この新たなリフィール2を軸本体3に装着する際には、使用者自身で先ず前記被覆部材を取り除く作業が必要となる。その作業の際、前記連結部10には、前記被覆部材を引き抜く方向(ペン軸方向)に荷重が加わる。しかしながら、ボールペンチップ1には前記段差部1aが形成されているため、前記荷重による前記連結部10の分離に対する抑止力が働き、ボールペンチップ1と継手部材5との分離を防ぐことができる。
このときの引抜き力は、一般的に最大10N程度であるため、ボールペンチップ1と継手部材5とが、10N以上の引抜き抵抗力をもって、嵌合するように構成するのが好ましい。
また、ボールペン100使用時については、前記したように、前記リフィール2は、ボールペンチップ1が軸本体3の先端に形成された貫通孔3cの側壁に支持されるため、がたつくことが無い。
すなわち、ペン使用時において、ボールペンチップ1と継手本体5との連結部10に対しては、ペン先からペン軸方向に沿った荷重が作用する。図2に示した継手部材5に形成された溝部5bはペン軸方向に沿って形成されているため、ペン軸方向からの荷重に対しては、破損、変形することなく、耐久性(機械的強度)が維持される。したがって、ペン使用中においては、ボールペンチップ1との連結部10が破損することはない。
すなわち、ペン使用時において、ボールペンチップ1と継手本体5との連結部10に対しては、ペン先からペン軸方向に沿った荷重が作用する。図2に示した継手部材5に形成された溝部5bはペン軸方向に沿って形成されているため、ペン軸方向からの荷重に対しては、破損、変形することなく、耐久性(機械的強度)が維持される。したがって、ペン使用中においては、ボールペンチップ1との連結部10が破損することはない。
以上のように、本発明に係る一実施形態によれば、ボールペンチップ1と継手部材5(リフィール本体2)との連結部10は、ペン軸方向からの荷重には、破損、変形が起こり難く、耐久性が高く、ペン軸方向以外からの荷重には、破損、変形し易く形成されている。
したがって、リフィール2の廃棄時においては、リフィール2を軸本体3から取り出し、筆記面に対しペン軸を45度傾けた状態で、15N以下の荷重で押し付けることにより、前記連結部10における嵌合状態を緩め、容易にボールペンチップ1と継手部材5とを分離することができる。
その結果、金属製のボールペンチップ1と樹脂製のリフィール本体7とを容易に分別廃棄することができる。
したがって、リフィール2の廃棄時においては、リフィール2を軸本体3から取り出し、筆記面に対しペン軸を45度傾けた状態で、15N以下の荷重で押し付けることにより、前記連結部10における嵌合状態を緩め、容易にボールペンチップ1と継手部材5とを分離することができる。
その結果、金属製のボールペンチップ1と樹脂製のリフィール本体7とを容易に分別廃棄することができる。
なお、前記実施の形態においては、図2に示したように、ボールペンチップ1に段差部1aが形成された例を示したが、ペン先方向に荷重が作用する状況がないものには、図4に示すように、前記段差部を形成しなくてもよい。尚、図4(a)は、ボールペンチップと継手部材の側面図、図4(b)は、その縦断面図、図4(c)は、図4(a)のC−C断面図である。
また、図5に示すように、前記連結部10において、継手部材5が肉薄となるように、その周面に段差部5cを形成し、さらにその先端に複数の切り欠き部5dを形成してもよい。尚、切り欠き部5dは、少なくとも3箇所以上が望ましい。
このように、段差部5cによって、継手部材5の先端が肉薄となるため、ペン軸方向以外からの荷重に対して、破損、変形し易い。
また、3箇所以上の切り欠き部5bを軸周りに均等に形成することにより、ペン軸周りの位置に関係なく、ペン先を筆記面に押し付けた際に、応力がいずれの切り欠き部5bに集中し、継手部材5の先端が切り欠き部5bから引き裂かれ、ボールペンチップ1と継手部材5とを、容易に分離することができる。
このように、段差部5cによって、継手部材5の先端が肉薄となるため、ペン軸方向以外からの荷重に対して、破損、変形し易い。
また、3箇所以上の切り欠き部5bを軸周りに均等に形成することにより、ペン軸周りの位置に関係なく、ペン先を筆記面に押し付けた際に、応力がいずれの切り欠き部5bに集中し、継手部材5の先端が切り欠き部5bから引き裂かれ、ボールペンチップ1と継手部材5とを、容易に分離することができる。
また、図6に示すように、ボールペンチップ1と継手部材5との連結部10の長さBと、連結部により支持されるボールペンチップ1の長さAとの関係が、A<0.25・Bとなるように形成しても良い。
このように形成することによって、連結部10におけるペン軸方向の長さが短いため、ペン軸方向以外からの荷重によって継手部材5を破損、変形させることができ、ボールペンチップ1を継手部材5から、容易に分離することができる。
このように形成することによって、連結部10におけるペン軸方向の長さが短いため、ペン軸方向以外からの荷重によって継手部材5を破損、変形させることができ、ボールペンチップ1を継手部材5から、容易に分離することができる。
尚、図示しないが、図2、図4、図5、図6に示した形態のいずれか同士を組み合わせて、前記連結部10を構成してもよい。すなわち、連結部10の構造が、ペン軸方向からの荷重に対しては、変形、破損することなく、ペン軸方向以外からの荷重(例えば、45度方向からの荷重)によって、容易に変形、破損する構造であればよい。
また、前記実施の形態においては、筆記具としてボールペンを例にしたが、これに限らず、シャープペンシル等にも本発明に係る筆記具を適用することができる。
続いて、本発明に係る筆記具について、実施例に基づき、さらに説明する。
本発明に係る筆記具において、リフィール本体とボールペンチップとを分離させるに適した荷重の値について検討するため、従来構成のリフィールを用い、実験を行った。
この実験においては、被験者に対し、リフィールを筆記面に対し45°程度に傾け、筆記面に対し押し付けるよう指示し、その場合の荷重の値を測定した。
尚、その際、継手部材とボールペンチップとを分離させるつもりで押し付けるよう指示した。また、より強く押し付けるよう指示し、その荷重の値を測定した。さらに、前記リフィールを用い、被験者に対し、直径3cm程度の螺旋を筆記するよう指示し、そのときの筆記圧を測定した。
本発明に係る筆記具において、リフィール本体とボールペンチップとを分離させるに適した荷重の値について検討するため、従来構成のリフィールを用い、実験を行った。
この実験においては、被験者に対し、リフィールを筆記面に対し45°程度に傾け、筆記面に対し押し付けるよう指示し、その場合の荷重の値を測定した。
尚、その際、継手部材とボールペンチップとを分離させるつもりで押し付けるよう指示した。また、より強く押し付けるよう指示し、その荷重の値を測定した。さらに、前記リフィールを用い、被験者に対し、直径3cm程度の螺旋を筆記するよう指示し、そのときの筆記圧を測定した。
被験者は、女性3名、男性3名の計6名とした。また、本実験に用いた従来構成のリフィールは、筆記面に対して傾けた状態でペン先を筆記面に強く押し付けても、実際にはリフィール本体とボールペンチップとが分離しないものを使用した。表1に本実験の結果を示す。
本実験の結果、本発明に係る筆記具において、リフィールを傾け、普通に(連結部を分離させるつもりで)筆記面に押し付け、無理なくリフィール本体とボールペンチップ(チップ部材)とを分離させるための荷重は、15N以下が望ましいと考察された。
但し、個人差を考慮して、より軽く押し付けて容易に分離させるためには、10N程度以下が好ましいと考察された。
但し、個人差を考慮して、より軽く押し付けて容易に分離させるためには、10N程度以下が好ましいと考察された。
また、ボールペンチップと継手部材とを分離させるつもりで押し付けた際の荷重値と筆記圧とが略同じ範囲であることから、例えば15N以下でボールペンチップと継手部材とが分離するリフィール構造の場合、リフィールを軸本体に装着しない状態では、当然普通に筆記することはできないと考えられる。
したがって、実際にボールペンを使用する状態、すなわち、リフィールを軸本体に装着した状態では、本実施で説明したように、ペン軸方向からの荷重のみがボールペンチップと継手部材の連結部に加わるよう構成する必要があると考察された。
したがって、実際にボールペンを使用する状態、すなわち、リフィールを軸本体に装着した状態では、本実施で説明したように、ペン軸方向からの荷重のみがボールペンチップと継手部材の連結部に加わるよう構成する必要があると考察された。
以上の実施例の結果から、本発明に係る筆記具によれば、使用時においてはペン先での分解、破損等が生じることなく使用でき、また、リフィールの破棄時においては、容易に金属製のチップ部材と樹脂製のリフィール本体とを分離して分別破棄することができることを確認した。
本発明にかかる筆記具は、外装体としての軸本体と、前記軸本体内に着脱自在に形成されたリフィールとを備えた筆記具に好適に用いることができる。
1 ボールペンチップ(チップ部材)
1a 筆記ボール
1b 段差部
2 リフィール
3 軸本体
3c 貫通孔
4 チューブ本体
5 継手部材
5b 溝部
5c 段差部
5d 切り欠き部
6 インク(筆記材料)
7 リフィール本体
10 連結部
100 ボールペン(筆記具)
A ボールペンチップ(チップ部材)において、連結部より支持される部位の長さ
B ボールペンチップ(チップ部材)において、連結部における長さ
1a 筆記ボール
1b 段差部
2 リフィール
3 軸本体
3c 貫通孔
4 チューブ本体
5 継手部材
5b 溝部
5c 段差部
5d 切り欠き部
6 インク(筆記材料)
7 リフィール本体
10 連結部
100 ボールペン(筆記具)
A ボールペンチップ(チップ部材)において、連結部より支持される部位の長さ
B ボールペンチップ(チップ部材)において、連結部における長さ
Claims (7)
- 筆記具の外装体として筒状に形成された軸本体内に、着脱自在に取り付けられるリフィールにおいて、
前記リフィールは、筆記材料を収容した樹脂製のリフィール本体と、前記リフィール本体に連結されたペン先としての金属製のチップ部材とを有し、
前記ペン先に、リフィール本体の軸方向に対して45度の方向から5N以上15N以下の荷重が作用することによって、前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部が、変形、破損し、前記リフィール本体と前記金属製のチップ部材とが分離することを特徴とするリフィール。 - 前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、
前記チップ部材の外周面に段差部が形成され、または前記リフィール本体の内周面と前記チップ部材の外周面の両方に段差部が形成され、
前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることを特徴とする請求項1に記載されたリフィール。 - 前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、
前記リフィール本体には、チップ部材側端部から軸方向に沿って複数の溝部が形成されて、
前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたリフィール。 - 前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、
前記リフィール本体の先端部には、複数の切り欠き部が形成され、
前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入、連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたリフィール。 - 前記リフィール本体と前記チップ部材とを連結する連結部において、
前記チップ部材が前記リフィール本体に嵌入されて連結され、
前記チップ部材における軸方向の全長のうち、前記連結部により支持されている長さAと、前記連結部における長さBとの関係が、A<0.25・Bであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたリフィール。 - 前記リフィール本体は継手部材を備え、前記継手部材に前記チップ部材が連結する連結部において、
前記継手部材がポリプロピレンにより形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたリフィール。 - 前記請求項1乃至請求項6のいずれかに記載されたリフィールが用いられた筆記具において、
前記軸本体の先端には貫通孔が形成され、
前記貫通孔から前記チップ部材の先端部が突出すると共に、チップ部材が前記貫通孔の側壁に支持され、リフィールが軸本体に対し固定されることを特徴とする筆記具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004177269A JP2006001047A (ja) | 2004-06-15 | 2004-06-15 | リフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004177269A JP2006001047A (ja) | 2004-06-15 | 2004-06-15 | リフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006001047A true JP2006001047A (ja) | 2006-01-05 |
Family
ID=35769857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004177269A Withdrawn JP2006001047A (ja) | 2004-06-15 | 2004-06-15 | リフィール及びこのリフィールが用いられた筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006001047A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021215256A1 (ja) * | 2020-04-20 | 2021-10-28 | 大成化工株式会社 | 薬液塗布容器の中栓、およびそれを備える薬液塗布容器 |
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2004
- 2004-06-15 JP JP2004177269A patent/JP2006001047A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021215256A1 (ja) * | 2020-04-20 | 2021-10-28 | 大成化工株式会社 | 薬液塗布容器の中栓、およびそれを備える薬液塗布容器 |
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