JP2006000725A - 湖沼等における藻類の増殖抑制方法及びそのための装置 - Google Patents

湖沼等における藻類の増殖抑制方法及びそのための装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 温度差、高低差などの自然エネルギーを利用し、河川等の水の流入域において、該域に集積するアオコ等の藻類を表層水と一緒に中層の暗黒又は光不足の環境下に送り込むことにより、藻類の増殖を防止し、死滅させることができる新たな藻類の増殖抑制方法とそのための装置を提供すること。
【解決手段】 ダム湖Dなどの湖沼等における河川等Kの水が流入する流入域Rの水面上に、水の流入方向と略直交する向きに浮力性部材Fを設置すると共に、該浮力性部材Fの長さ方向に沿って複数の噴射口7aを有する水の噴射管7を設け、該噴射管7に前記河川等の上流の水を供給し、該上流の水を前記噴射口7aから噴射させることによりアオコ等の藻類Mが繁殖した表層水を前記河川等Kから流入する流入水5に乗せて水深の深い側に送るようにしたこと。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ダムや湖,沼,池などの湖沼等に流入する上流河川水や支流渓流水,湧水,砂防ダムの水(以下、河川等の水という)が有する自然エネルギー(位置及び水温エネルギー)を利用してアオコ等の藻類の増殖を抑制する湖沼等における藻類の増殖抑制方法及びそのための装置に関するものである。
ダム湖などの湖沼等は、主に夏期に成層し、図1に示したように表層1,中層2,底層3の三層構造を形成する。これは夏期における強い太陽光線によりダム湖Dの中の水に温度差が生じ比重に差が生じるためである。このように三層に分かれた各層の水は混じり合うことがなく、特に、表層1と中層2の境界には、水温躍層4が形成されるため、通常、この水温躍層4を破って表層1の水が中層2に移動することはない。
そのため、表層1,中層2,底層3の各層における水質も異なり、例えば、表層1の水にはアオコ等の藻類Mや酸素が多く含まれ、臭気が強いが、中層2の水は藻類Mや酸素は少なく、臭気は殆どないため水温は低いがきれいな水といわれている。底層3の水は、臭気が発生し水温が低くて重いために停滞し、光がとどかないために藻類は死滅するので、酸素は消失する。その結果、鉄やマンガンが溶出したり、またアンモニアなどが生成される。
上記のような成層期における河川等からの流入水5は、この流入水5と温度が略等しい層である中層2に流入する。一般的には夏期には水温躍層4の直下に、秋期には底層3の近くに流入するが、流入した水は、中層2内を直進し、ダム湖Dのコンクリート壁6に当った後、壁面6aに沿って放流ゲートGに向かいそこから放出される。放流ゲートGの位置は、ダム湖Dにより異なるが、上部の表層側に設けられている場合は、河川等から流入した水がコンクリート壁面6aに沿って上昇し、水温躍層4を破って放流ゲートGに向かい放出されるため、藻類Mが繁殖した表層水が放流ゲートGから放出されないで残ってしまうという問題があった。
また、アオコ等の藻類Mは、上記の通り、ダム湖Dの表層水中に発生するが、発生した藻類Mは、河川等の流入部に向う表面流によって流入域Rに運ばれここに集積するという問題があった。表面流が生じるのは、河川等からの水が流入部において中層2に流入するとき、流入水5の伴流によって表面水が失われるため、この表面水を補うために流入部に向う流れとして表面流hが誘起されるからである。
上記の問題を解決する方法として、ダム湖Dの水面に遮光部材を浮かべて水面の一部を遮光したり、水を強制的に循環させ、遮光部材の下を通過させて藻類を死滅させたり、或は、揚水塔を貯水池の底や水中に設置して水を水面側に強制的に送り込み表層水を太陽光線が到達しない暗所に循環させて藻類を死滅させ、その発生を抑制する湖沼等の水質改善方法とそのための装置が従来から種々提案され、実用化されている(特許文献1〜特許文献4参照)。
水深が浅いダム湖などでは、太陽光線が底側まで到達するため、遮光部材を水面に浮かべて藻類Mの繁殖を抑制する方法を使用せざるを得ないが、水深が深いダム湖などでは、太陽光線が到達しない暗所があるため、揚水筒などを使用して湖内の水を循環させ表層水を暗所に送ることにより、藻類Mの増殖を抑制し、死滅させることができる。
上記揚水筒方式は、ダム湖Dの大きさに対応した台数を適切な位置に設置できれば、藻類Mの繁殖を抑制し、増殖を防止する方法として優れた方式であるが、湖内の水を循環させるための動力とそのためのエネルギーを外部から絶えず供給する必要があるという欠点があった。
ところで、ダム湖Dなどの湖沼等に流入する上流河川水,支流渓流水,湧水などは、夏期においてはダム湖Dの表層水より10℃程度低温で水温エネルギーを有し、また、これらの水は上流より取水しパイプで導水すれば高低差による位置エネルギーを有していることから、これらの自然のエネルギーを利用して上流の水をアオコ等の藻類Mが集積した河川等の水の流入域Rにおいて水面に撒水しまた水中から噴射すれば、アオコ等の藻類Mが繁殖している表層水を藻類Mと一緒に中層2の暗黒又は光不足の環境下に送り込むことができるが、現時点でこのような方法やそのための装置は提案されていない。
特開平11−128963号公報 特開2001−321794号公報 特開2000−263034号公報 特開平10−165988号公報
本発明は、温度差、高低差などの自然エネルギーを利用し、河川等の水の流入域において、該域に集積するアオコ等の藻類を表層水と一緒に中層の暗黒又は光不足の環境下に送り込むことにより、藻類の増殖を防止し、死滅させることができる新たな藻類の増殖抑制方法とそのための装置を提供することを、その課題とするものである。
上記課題を解決することを目的として案出された本発明の方法の構成は、ダム湖などの湖沼等における河川等の水が流入する流入域の水面上に、水の流入方向と略直交する向きに浮力性部材を設置すると共に、該浮力性部材の長さ方向に沿って複数の噴射口を有する水の噴射管を設け、該噴射管に前記河川等の上流の水を供給し、該上流の水を前記噴射口から噴射させることによりアオコ等の藻類が繁殖した表層水を前記河川等から流入する流入水に乗せて水深の深い側に送るようにしたことを特徴とするものである。
また、上記課題を解決することを目的として案出された本発明の装置の構成は、ダム湖などの湖沼等における河川等の水が流入する流入域の水面上に水の流入方向と略直交する向きに設置した浮力性部材と、該浮力性部材の長さ方向に沿って設けた複数の噴射口を有する水の噴射管と、河川等の上流の水を前記噴射管に供給するための導水管を具備し、前記噴射管の噴射口から上流の水を噴射させてアオコ等の藻類が繁殖している表層水を、河川等から流入する流入水に乗せて水深の深い側に送るようにしたことを特徴とするものである。
本発明は、上記方法の構成において、水の噴射管は、浮力性部材の長さ方向に沿ってその下側、又は、上側、若しくは、上下両側、或は、浮力性部材の左右の一側、又は、左右両側に沿って設けることができる。また、水中に設ける水の噴射管は、2本以上を互いに略平行に適宜間隔を開けて設ける構成にすることもできる。更に、水の噴射管の少なくとも1本を、上流の水を湖沼等の水面に撒く撒水管にすることもできる。更には、水の噴射管の噴射口に噴射ノズルを設けると共に、前記ノズルの下方に垂下させて、上部側に該ノズルの先端側を囲み周方向に開いた拡開部を有し、下部側を河川等から流入した流入水の中又はその流れの下側に位置させた誘導管を設けることもできる。
また、本発明は、上記装置の構成において、水の噴射官は、浮力性部材の長さ方向に沿ってその下側、又は、上側、若しくは、上下両側、或は、浮力性部材の左右の一側、又は、左右両側に沿って設けた構成にすることができ、また、水中に設ける水の噴射管は、2本以上を互いに略平行に適宜間隔を開けて設ける構成にすることができる。更に、水の噴射管の少なくとも1本を、上流の水を湖沼等の水面に撒く撒水管とすることができる。更には、水の噴射管の噴射口に噴射ノズルを設けると共に、前記ノズルの下方に垂下させて、上部側に該ノズルの先端側を囲み周方向に開いた拡開部を有し、下部側を河川等から流入した流入水の中又はその流れの下側に位置させた誘導管を設けてもよい。
本発明によれば、河川等の上流において取水しパイプなどにより導水した水は、高低差による位置エネルギーと温度差による水温エネルギー(夏期において表層水より温度が10℃程度低いというエネルギー)を有しているので、この水をダム湖などの河川等の水の流入域の水面に撒布し、また水中より噴射させれば、表層水より密度が高く重たいため、また、噴射により下向きに勢いがある水の流れが生じるため、流入域に集積しているアオコ等の藻類を表層水と一緒に降下させて河川等の流入水に乗せることができ、水温躍層下の暗黒又は光不足の環境下に藻類を移動させて死滅させることができる。従って、このような自然エネルギーを利用した本発明は、外部から電気エネルギーなどを供給する必要はなく、藻類の生長を停止又は枯死させることができるという効果が得られる。
また、本発明の装置は、市販されているプラスチック製のフレキシブルパイプなどを使用し安価に製作でき、しかも構造が簡単であるので殆ど故障することがなく、メンテナンスが容易であるという効果もある。
更に、本発明を適用するダム湖への河川等の流入深度と放流深度とが合致していれば、中層に移送された藻類は湖外に放流され、一両日中に海に達して死滅させることができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態例を図に拠り説明する。図1は夏期及び秋期におけるダム湖の内部構造を模式的に示す側断面図、図2は本発明の一例を適用したダム湖の平面図、図3は河川等の流入域に本発明の一例を適用した要部拡大側断面図、図4は本発明における浮力性部材と噴射管の設置の態様例を示すブロック図で、イは噴射管を浮力性部材の下側に、ロは左右の両側に、ハは撒水管を2本の浮力性部材の上側に、ニは上側に撒水管を下側に噴射管をそれぞれ設けた状態を示している。図5は本発明の別例の浮力性部材の下側に3本の噴射管を適宜間隔を開けて略平行に配設した状態を示す要部拡大側断面図、図6は図5の正断面図、図7は本発明の他の別例を示す要部拡大側断面図である。
図2は、図1により説明したダム湖Dに本発明の一例の方法を適用した状態を示している。図2において、K1は、ダム湖Dに流入する水の主要河川、K2は、渓流水が流入する河川、K3は、上流に砂防ダムdが設けられている河川、K4は上流に湧水の池wがある河川である。これらの河川K1〜K4は例示で、ダム湖Dによっては、主要河川K1と渓流河川K2しかない場合もある。
ここでは本発明の藻類の増殖抑制装置を主要河川K1に設置した構成について説明するが、他の河川K2〜K4についても同様に設置してある。F1は、河川K1の水がダム湖Dに流入する流入域R1の水面上に設置した浮力性部材であり、流入域R1の幅に見合う長さのもので、河川K1の流入水5の流入方向と略直交する向きに配設してある。浮力性部材F1の前後両端は、川岸に直接又は係止索を介して固定されているが、底に係止索などにより固定してもよい。浮力性部材F1は、ここでは前後の開口部を閉じたプラスチック製のパイプを用いているが、浮力性があれば軽量な金属からなるパイプを用いてもよく、また、発泡プラスチック材や木製部材などを用いてもよい。浮力性部材F1としては、例えば、直径20cm〜30cmのプラスチック製のパイプで、前後の端部開口が閉じられたものを使用することができる。また、浮力性部材F1の長さは、設置する河川K1の水がダム湖Dに流入する流入域R1の幅により異なり、例えば、流入域R1の幅が20mの場合は、20mかそれより短い長さにする。また、流入域R1の幅が100mの場合は、100mかそれより短い長さにする。なお、この浮力性部材F1は次に述べる噴射管や撒水管を固定する役割をするが、流入域R1に表面流hに乗って集積するアオコ等の藻類Mが河川K1の上流側に移動しないように堰き止める役割もしている。
7は、浮力性部材F1の右側、即ち、河川K1の水が流入する側にこの浮力性部材F1の長さ方向に沿って設けられた噴射管で、下側に複数の水の噴射口7aが設けられている。8は、浮力性部材F1の左側、即ち、ダム湖Dの内表面側にこの浮力性部材F1の長さ方向に沿って設けられ撒水管で、図示しないがダム湖Dの内表面側、斜め上方に向けて複数の水の撒水口8aが設けられている。なお、この撒水管8の代わりに噴射管を設けてもよいく、また、噴射管7のみを浮力性部材F1の右側に設けてもよい。これらの噴射管7,撒水管8は、一例として直径5cm〜10cmのポリエチレンやポリスチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製パイプを用いることができるが、直径10cm以上のパイプを用いることもあり、また、直径5cm以下にしてもよい。なお、噴射管7,撒水管8の先端側は閉じられており、後端部に次に述べる導水管が接続される。
9は河川K1の上流において河川K1の本流水から分岐した上流の水を案内するフレキシブルなプラスチック製の導水管で、ここでは先端が分流器10により分流されてそれぞれ接続管9a,9bにより噴射管7と撒水管8に接続され、後端9cが河川K1の上流の適宜高さ位置において河川K1の本流水の中に挿入されている。なお、上流の途中に本流水が流れ込む小さな溜池を設け、そこに導水管9の後端9cを入れるようにしてもよい。
上記の導水管9により送られて来る上流の水は、河川K1の上流の水で、ダム湖Dの表層1の水面よりかなり高いところから引いているので、これを噴射管7に供給すると、水中の噴射口から勢いよく下側に向けて水を噴射させることができ、その勢いと比重差(水温差による)により表層水を藻類Mと一緒に下側に移動させることができる。また、上流の水は夏期にはダム湖Dの表層1の水より温度が10℃程度低いため、撒水管8により流入域Rの水面に撒布すれば比重があり重たいので、表層水を藻類Mと一緒に下側に移動させることができる。このようにして下側に移動させられた表層水は藻類Mと一緒に、流入域R1の下側に中層1に向かい流れている流入水5と混じり合い、その流れに乗せられるので、暗黒又は光不足の環境下に送り込むことができ、そこで藻類Mの生長を停止させ、死滅させることができる(図3参照)。
次に、導水管9から噴射管7,撒水管8に供給する水の量は、図示しないが、供給量調節装置により調節することができる。例えば、コンクリート壁6の近傍にある表層水が10日間程度で流入域R1に到達する程度の流速を表面流hに付与できるように調節できれば好ましい。これは藻類の生長サイクルが10日程度であるからである。なお、他の河川K2〜K4にも同様に藻類増殖抑制装置が設置されているときは、それらが協働するので、10日以上の日数になるような表面流hの流速に調節することもある。
図2,図3に示したものは、浮力性部材F1〜F4の左右両側に噴射管7と撒水管8がそれぞれ設けられているが、これは一例であり、これ以外に、図4に例示したような配設態様にすることができる。具体的には、図4のイは、浮力性部材Fの下側にその長さ方向に沿って噴射管7を設けた例、図4のロは、浮力性部材Fの左右両側に沿って2本の噴射管7を設けた例、図4のハは、2本の浮力性部材Fの接合部の上側に沿って撒水管8を設けた例、図4のニは、2本の浮力性部材Fの接合部の上側に沿って撒水管8を設けると共に、その下側に沿って噴射管7を設けた例をそれぞれ示している。なお、図4のイ〜ニに示したものも例示であり、これら以外の配設態様にすることもできる。
次に、図5,図6は、河川Kからの流入水5がダム湖Dの中層2の深くで底層3に近い側に流れ込む場合、流入水5の流れが流入域Rの水深の深い側にできるため、図4にイに示した配設態様をベースに、浮力性部材Fの下側に設けた噴射管71の下側に更に2本の噴射管72,73を適宜間隔をあけて配設した構成の装置を示しいる。Jは3本の噴射管71,72,73を浮力性部材Fの下に略平行に適宜間隔を保持させて固定するための接合部材である。これらの噴射管71,72,73にはそれぞれ上流の水の導水管9から分岐した管91,92,93から上流の水が供給されるので、深さ方向において上下の噴射管71,72,73から噴射された水が水中において連繋し、より深い側に表層水を伴って移動させることができる。なお、噴射管の本数は、流入水5の流れ込む深さにより、2本の場合もあり、4本以上の場合もある。また、水中における噴射管の配設は、図4のロをベースにそれぞれの噴射管7,7の下側に、上記のように別の水の噴射管を略平行に適宜間隔を開けて設けることもでき、また、図4のニをベースに、撒水管8を上側に設け、水の噴射管7の下側に別の水の噴射管を略平行に適宜間隔を開けて設けることもできる。
図7は、噴射管7の噴射口7aに噴射ノズルNを設けると共に、このノズルNの下方に垂下させて誘導管11を設けた構成の装置を示している。この誘導管11は、その上部側には噴射ノズルNの先端側を囲み周方向に開いた拡開部11aを有し、下部側が河川等から流入した流入水5の中又はその流れの下側に位置するように設けられている。このようにすることによって、噴射ノズルNから誘導管11の中に水が勢いよく噴射されるとき、拡開部11aにより表層1の水を広く集めて誘導管11内に導くことができるので、表層の水を藻類Mと一緒に流入水5の中に又は流入水5の流れより深い側の光が到達しないところに送ることができるので、藻類Mを確実に減少させ、死滅させることができる。なお、誘導管11は、直径5cm〜10cmのプラスチック製のパイプにより形成し、下端に重錘(図示せず)を取付け、上部側を索12により浮力性部材Fに係止させているが、これは一例であり、金属製などのパイプ部材を使用してもよく、また、直径も5cm以下、若しくは10cm以上にしてもよい。
本発明は、以上の通りであり、ダムや湖,沼,池などの湖沼等に流入する河川水や渓流水,湧水,砂防ダムの水が有する自然エネルギー(位置と水温エネルギー)を利用して流入水の流入層内又は流入水の流れより下側深くに導きアオコ等の藻類の増殖を抑制し、死滅させることができる。しかも市販されているプラスチック製のパイプなどを用いて安価に製作できるので、きわめて利用価値が高い。また、自然のエネルギーを利用してるので、外部からエネルギーを供給する必要がなく、運転経費が殆どかからないという利点がある。
夏期及び秋期におけるダム湖の内部構造を模式的に示す側断面図。 本発明の一例を適用したダム湖の平面図。 河川等の流入域に本発明の一例を適用した要部拡大側断面図。 本発明における浮力性部材と噴射管の設置の態様例を示すブロック図で、イは噴射管を浮力性部材の下側に、ロは左右の両側に、ハは撒水管を2本の浮力性部材の上側に、ニは上側に撒水管を下側に噴射管をそれぞれ設けた状態を示している。 本発明の別例の浮力性部材の下側に3本の噴射管を適宜間隔を開けて略平行に配設した状態を示す要部拡大側断面図。 図5の正断面。 本発明の他の別例を示す要部拡大側断面図。
符号の説明
1 表層
2 中層
3 底層
4 水温躍層
5 流入水
6 コンクリート壁
7 噴射管
8 撒水管
9 導水管
10 分流器
11 誘導管
D ダム湖
K,K1〜K4 河川
R 流入域
F 浮力性部材
G 放流ゲート
M 藻類
h 表面流
J 接合部材
N 噴射ノズル

Claims (10)

  1. ダム湖などの湖沼等における河川等の水が流入する流入域の水面上に、水の流入方向と略直交する向きに浮力性部材を設置すると共に、該浮力性部材の長さ方向に沿って複数の噴射口を有する水の噴射管を設け、該噴射管に前記河川等の上流の水を供給し、該上流の水を前記噴射口から噴射させることによりアオコ等の藻類が繁殖した表層水を前記河川等から流入する流入水に乗せて水深の深い側に送るようにしたことを特徴とする湖沼等における藻類の増殖抑制方法。
  2. 水の噴射管は、浮力性部材の長さ方向に沿ってその下側、又は、上側、若しくは、上下両側、或は、浮力性部材の左右の一側、又は、左右両側に沿って設けた請求項1の湖沼等における藻類の増殖抑制方法。
  3. 水中に設ける水の噴射管は、2本以上を互いに略平行に適宜間隔を開けて設けた請求項2の湖沼等における藻類の増殖抑制方法。
  4. 水の噴射管の少なくとも1本は、上流の水を湖沼等の水面に撒く撒水管である請求項1〜3のいずれかの湖沼等における藻類の増殖抑制方法。
  5. 水の噴射管の噴射口に噴射ノズルを設けると共に、前記ノズルの下方に垂下させて、上部側に該ノズルの先端側を囲み周方向に開いた拡開部を有し、下部側を河川等から流入した流入水の中又はその流れの下側に位置させた誘導管を設けた請求項1〜4のいずれかの湖沼等における藻類の増殖抑制方法。
  6. ダム湖などの湖沼等における河川等の水が流入する流入域の水面上に水の流入方向と略直交する向きに設置した浮力性部材と、該浮力性部材の長さ方向に沿って設けた複数の噴射口を有する水の噴射管と、河川等の上流の水を前記噴射管に供給するための導水管を具備し、前記噴射管の噴射口から上流の水を噴射させてアオコ等の藻類が繁殖している表層水を、河川等から流入する流入水に乗せて水深の深い側に送るようにしたことを特徴とする湖沼等における藻類の増殖抑制装置。
  7. 水の噴射官は、浮力性部材の長さ方向に沿ってその下側、又は、上側、若しくは、上下両側、或は、浮力性部材の左右の一側、又は、左右両側に沿って設けた請求項6の湖沼等における藻類の増殖抑制装置。
  8. 水中に設ける水の噴射管は、2本以上を互いに略平行に適宜間隔を開けて設けた請求項7の湖沼等における藻類の増殖抑制装置。
  9. 水の噴射管の少なくとも一本は、上流の水を湖沼等の水面に撒く撒水管である請求項6〜8のいずれかの湖沼等における藻類の増殖抑制装置。
  10. 水の噴射管の噴射口に噴射ノズルを設けると共に、前記ノズルの下方に垂下させて、上部側に該ノズルの先端側を囲み周方向に開いた拡開部を有し、下部側を河川等から流入した流入水の中又はその流れの下側に位置させた誘導管を設けた請求項6〜9のいずれかの湖沼等における藻類の増殖抑制装置。
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