JP2005538034A - 非ホジキンリンパ腫の治療方法 - Google Patents

非ホジキンリンパ腫の治療方法 Download PDF

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Abstract

インターロイキン−2および少なくとも1つの抗CD20抗体の組み合わせを用いて、リンパ腫を有するヒトを処置するための方法を提供する。これらの治療薬剤は、投薬レジメンに従い、一方がIL−2を含み、他方が少なくとも1つの抗CD20抗体を含む2つの別々の薬学的組成物として投与される。これらの2つの治療薬剤を一緒に投与することは、どちらかの薬剤単独の効果を増強し、どちらかの薬剤単独を用いて観察される応答に関して改善されたポジティブな治療応答を生じる。これらの薬剤の治療効果は、低用量のIL−2を用いて達成され得、それによって、長期のIL−2投与の毒性および腫瘍の逃避の可能性を減少させる。

Description

(発明の分野)
本発明は、非ホジキンリンパ腫の治療方法に関し、より詳細には、インターロイキン2およびCD20B細胞表面抗原を標的化するモノクローナル抗体を用いた併用療法に関する。
(発明の背景)
非ホジキンリンパ腫は、優勢にB細胞起源である悪性疾患の多様な群である。Working Formulation分類スキームにおいて、これらのリンパ腫は、それらのナチュラルヒストリー(natural history)の観点から、低級、中級および高級のカテゴリーに分類される(「The Non−Hodgkin’s Lymphoma Pathologic Classification Project」Cancer 49(1982):2112〜2135を参照のこと)。低級リンパ腫は、無痛性であり、5〜10年の生存メジアンを有する(HorningおよびRosenberg(1984)N.Engl.J.Med.311:1471〜1475)。化学治療は、大部分の無痛性リンパ腫における寛解を誘導し得るが、治癒は稀であり、大部分の患者は、結局再発し、さらなる治療を必要とする。中級リンパ腫および高級リンパ腫は、さらに攻撃的な腫瘍であるが、それらは化学治療を用いた治癒のより高い可能性を有する。しかし、有意な割合のこれらの患者は、再発し、そしてさらなる処置を必要とする。
インターロイキン−2(IL−2)は、ナチュラルキラー(NK)細胞およびT細胞の増殖および機能の強力な刺激物質である(Morganら、(1976)Science 193:1007〜1011)。この天然に存在するリンホカインは、単独でかまたはリンホカイン活性化キラー(LAK)細胞もしくは腫瘍湿潤リンパ球(TIL)と組み合わされる場合のいずれかで、種々の悪性疾患に対して抗腫瘍活性を有することが示されている(例えば、Rosenbergら、(1987)N.Engl.J.Med.316:889〜897;Rosenberg(1988)Ann.Surg.208:121〜135;Topalianら、(1988)J.Clin.Oncol.6:839〜853;Rosenbergら、(1988)N.Engl.J.Med.319:1676〜1680;およびWeberら、(1992)J.Clin.Oncol.10:33〜40を参照のこと)。IL−2の抗腫瘍活性は、Proleukin(登録商標)IL−2(市販で入手可能なIL−2処方物)を使用する、転移性黒色腫および腎臓細胞癌を有する患者において記載されている。他の疾患(リンパ腫を含む)もまた、IL−2での処置に応答すると考えられる(Gisselbrechtら(1994)Blood 83(8):2020〜2022)。しかし、腫瘍増殖に関して、陽性の治療結果を達成するために使用されるIL−2の高い用量は、重度な副作用(毛細血管漏出、高血圧および神経学的変化を含む)を頻繁に引き起こす(例えば、Dugganら、(1992)J.Immunotherapy 12:115〜122;Gisselbrechtら、(1994)Blood 83:2081〜2085;ならびにSznolおよびParkinson(1994)Blood 83:2020〜2022を参照のこと)。
癌研究は、治療剤としてのモノクローナル抗体の使用に向けられる。診断抗体と同様の様式で惹起されるが、治療抗体は、腫瘍細胞を標的化するように設計され、それにより、腫瘍細胞の破壊を容易にする。治療的モノクローナル抗体の使用は、タンパク質の抗原性に関連する問題に起因して、過去、主に妨害されてきた。モノクローナル抗体は、慣用的にマウス産物であり、それによって、ヒトに注射した場合、抗マウス応答を生じる。これはいわゆるHAMA(ヒト抗マウス抗体)応答と呼ばれ、繰返し投薬がほとんど常に防止されるので、モノクローナル抗体の使用の際に大きな制限を与える。さらに、血清病のような重篤な合併症が、これらの薬剤の使用と共に報告されている。キメラ抗体またはヒト化抗体の出現で、モノクローナルの治療的利点が認められた。組換えDNA技術を使用して、抗体の可変性領域または抗原認識部位をヒト抗体の骨格に結合することによってモノクローナル抗体を構築することが可能である。この構築物は、宿主由来の外来性抗体のブロックまたは除去の頻度を大きく減少させる。この発展は、複数用量の抗体が与えられるのを可能にし、この治療を用いた再現性でかつ持続性の応答についての機会を提供する。
モノクローナル抗体はますます、B細胞型のリンパ腫の処置のための選択された方法となる。全てのB細胞は、共通の細胞表面マーカーを発現し、このマーカーとしては、CD20およびCD19が挙げられる。CD20は、33〜37kDのリンタンパク質であり、このリンタンパク質は、B細胞分化において早期に発現され、そして通常は成熟プラズマ細胞において消失する。CD19は、細胞が抗原に係合する場合、B細胞抗原レセプターと密接に関連し、そしてシグナルを送達するように機能する。CD20およびCD19は、リンパ腫細胞上でかなり高いレベルで発現される。約90%の低級リンパ腫は、CD20を発現するが、CD19は、骨髄前駆体およびプラズマ細胞を除く全てのB細胞からほとんど遍在的に発現される。
CD20は、B細胞抗原に指向されるモノクローナル治療についての主要な標的となる。インビトロでの研究は、CD20に指向されるモノクローナル抗体がアポトーシスによる細胞死を生じることを証明している(Shanら、(1998)Blood 91:1644〜1652)。他の研究は、B細胞死が抗体依存性細胞傷害(ADCC)によって主に媒介されることを報告する。ADCCは、その標的に結合したモノクローナル抗体のレセプターを運ぶ特定のエフェクター細胞に依存する細胞機構である。これらは、一般に、NK細胞、好中球および単球/マクロファージ系統を有する細胞上に存在するレセプターである。NK細胞は、この表現型の関連する媒介物であると考えられ、そしてCD20に対する抗体は、主にADCCによってそれらの細胞傷害性を媒介する。
抗CD20抗体の抗腫瘍活性の可能な免疫学的基礎に起因して、NK細胞機能を増強する他のサイトカインとの組み合わせが試験される。IL−12、IL−15、THF−α、THF−β、γ−IFNおよびIL−2のようなサイトカインを、ADCCの増強作用(NK細胞独特の機能である)について試験した。全てがADCCの増強の際に活性であると考えられるが、各因子は、それ自体の特定の毒性に関連する。
最も強制的な動物モデルは、Daudi細胞を用いて移植されたヌードマウスである。Daudi細胞は、バーキットリンパ腫、CD20を発現するB細胞腫瘍を有する患者由来の細胞株からの細胞である。このモデルにおいて、IL−2は、予防法として、および腫瘍が樹立した後の両方の非結合体化抗CD20抗体と組み合わせて試験された(Hooijbergら、(1995)Cancer Research 55:2627〜2634)。Hooijbergの研究は、IL−2が、非結合抗CD20抗体と組み合わせて、いくつかの動物において完全に腫瘍を排除し得ることを示した。この組み合わせは、腫瘍の完全な退行をもたらすのにかなり有効であった。他のサイトカインの組み合わせおよびサイトカイン単独での使用は、腫瘍を除去する際にあまり有効ではなかった。Hooijbergらはまた、腫瘍増殖を予防する際の組み合わせを試験し、そしてIL−2および抗CD20が腫瘍増殖を予防する際にかなり有効であることを見出した。
従って、この動物モデルは、IL−2が、抗CD20との組み合せにおいて、腫瘍の増殖予防において、B細胞腫瘍退化の強力なメディエーターであるという考えを支持する。この研究において、IL−2は、毎週与えられ、皮下に200,000単位/マウスを投与した。ヒトの等価量は、600MIUであり、これは、高用量のボーラスより大きい用量で腎臓細胞癌または転移性黒色腫の処置において利用される。
リツキシマブ(rituximab)(IDEC−C2B8;IDEC Pharmaceuticals Corp.、San Diego、California)は、キメラ抗CD20モノクローナル抗体であり、ヒトIgG1およびκ定常領域を含み、マウス可変領域(マウス抗CD20モノクローナル抗体(IDEC−2B8)(Reffら、(1994)Blood 83:435〜445)から単離したもの)を含む。リツキシマブの抗リンパ腫効果は、部分的に補体媒介性細胞傷害性(CMC)、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)、細胞増殖の阻害、および最終的にアポトーシスの直接的な誘導に起因する。初期の研究で、リツキシマブは、迅速なCD20正常B細胞およびリンパ腫細胞の枯渇を誘導する(Reffら、(1994)Blood 83:435〜445)。第I相試験の500mg/mまでの単回用量および375mg/mの4週用量は、低悪性度または濾胞性リンパ腫患者において用量を限定しない毒性を伴う臨床的な応答を示した(Maloneyら、(1994)Blood 84:2457〜2466)。第II相試験において、375mg/mの4週注入は、10.2ヶ月の進行に対する時間の中央値において、評価可能な低悪性度または濾胞性リンパ腫患者の34人中17人に応答を誘導した(Maloneyら、(1997)Blood 90:2188〜2195)。副作用は、最初のリツキシマブ注入に関し、通常自然に緩和した。最近報告された大規模の中心的な第II相試験において、低悪性度または濾胞性リンパ腫患者の166人の患者において目的の応答は、151人の評価可能な患者の76人(50%)について報告され、副作用は、以前に記載されるものと同一であった(McLaughlinら、(1998)J.Clin.Oncol.16:2825〜2833)。巨大細胞組織を有する患者においてのリツキシマブを用いた以前の試験は、非常に限定され、12人未満の患者が初期の第I相および第II相試験に含まれる。しかし、最近の研究は、リツキシマブが拡大した巨大細胞リンパ腫および外套(mantle)細胞リンパ腫患者において活性を有し、このような患者において化学療法の組み合せが試験されるべきであることを示す(Coiffierら(1998)Blood 92:1927〜1932)。
しかし、全ての最近の抗新生物治療の実態は、腫瘍が、種々のメカニズム(腫瘍の回避、薬物抵抗性の獲得、および細胞表面標的分子の下流制御などを含む)により、治療に抵抗するようになることである。最近の研究において、抗CD20抗体でのB細胞リンパ腫の治療は、CD20抗原発現を減じ得ることが示された(Davisら(1999)、Clin.Cancer Res.5:611〜615)。リツキシマブでの治療の二つの過程の後に、被験体は、もはやCD20を発現しない形質転換されたリンパ腫を発生した。
したがって、IL−2治療単独およびリツキシマブ治療単独では、リンパ腫の部分的な処置のための手段を提供するが、新たな治療は、この癌の持続的な処置を提供するのに必要とされる。
(本発明の要旨)
インターロイキン2(IL−2)またはその改変体(本明細書中で、以後、まとめて「IL−2」とする)と少なくとも1つの抗CD20抗体またはそのフラグメント(本明細書中で、以後、まとめて「抗CD20抗体」とする)との組み合わせを用いる、リンパ腫を有するヒト被験体に対する処置を提供する方法が、提供される。これらの2つの治療薬剤は、別々の薬学的組成物(一方はIL−2を含み、他方は少なくとも1つの抗CD20抗体を含む)として、それぞれ特定の投薬レジメンに従い、投与される。抗CD20抗体を含む薬学的組成物は、週に1回の投薬計画に従って、投与される。IL−2を含む薬学的組成物は、週に2回または3回の一定的IL−2投薬計画に従って、投与されるか、または2段階IL−2投薬レジメンに従って、投与される。この2段階IL−2投薬レジメンは、週あたりにより高い総用量のIL−2が被験体に投与されるIL−2投薬の第1期を含み、その後、週あたりにより低い総用量のIL−2が被験体に投与されるIL−2投薬の第2期が続く。IL−2投薬の第2期の間の週あたりのIL−2の総用量は、IL−2投薬の第1期の間の週あたりのIL−2の総用量より低い。IL−2投薬の第1期および/または第2期の間に投与される週あたりのIL−2の総用量は、1回の用量として投与され得る。あるいは、IL−2投薬の第1期および第2期のどちらかまたは両方の間の週あたりのIL−2の総用量は、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与される、一連の等用量に分割される。幾つかの実施形態において、抗CD20抗体を2段階IL−2投薬と組み合わせて用いる治療の多数のメンテナンス周期は、非ホジキンリンパ腫の処置を必要とする被験体に投与され、ここで、それぞれのメンテナンス周期は、抗CD20抗体を2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせて投与する工程を含む。これらの多数のメンテナンス周期の投与の必要性は、本発明の方法を用いる処置を受けている被験体のナチュラルキラー(NK)細胞数をモニターすることにより、評価される。この方法はまた、IL−2の2段階投薬レジメン中の中断を提供し、ここで、被験体が、IL−2投与の中止期間またはIL−2投与および抗CD20抗体投与の中止期間を、2段階IL−2投薬レジメンの第1期と第2期との間に与えられる。
本明細書中で述べる方法において、これらの2種の薬剤を一緒に投与することは、これらのどちらかの薬剤を単独で使用することにより達成され得るより大きな治療的有効性を提供し、陽性の治療的応答(どちらかの薬剤単独を用いて観察される応答より改善される)を生じる。さらに、これらの薬剤の有益な治療効果は、IL−2のより低い蓄積容量を用いて達成され得、これにより、長期のIL−2投与の毒性および腫瘍回避の可能性を減じ得る。
抗CD20抗体およびIL−2を用いた併用治療の期間中に経験する被験体の臨床的応答を予測する方法もまた、提供される。この方法は、併用療法の期間の開始後約1週間〜約14週間の上述の被験体において、ナチュラルキラー(NK)細胞の増殖をモニターする工程を、包含する。NK細胞の増殖の数の閾値が、提供され、これにより、これらの2つの治療薬剤の併用療法を受けている被験体における陽性の治療応答を予測する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、リンパ腫、より詳細には、非ホジキンB細胞リンパ腫を有するヒト被験体を処置する方法に関する。この方法は、インターロイキン−2またはこの改変体(本明細書中で、以後まとめて「IL−2」とする)および少なくとも1つの抗CD20抗体またはこれのフラグメント(本明細書中で、以後まとめて「抗CD20抗体」とする)を用いた組み合わせ治療を含む。これらの2つの治療薬剤の組み合わせ治療は、抗腫瘍活性を提供する。「抗腫瘍活性」は、細胞増殖の速度を減少させることを意図し、従って、存在する腫瘍の増殖速度を減少させるかまたは治療中に生じる腫瘍を減少させ、そして/または存在する新生物(腫瘍)細胞、または新たに形成される新生物細胞の破壊、従って治療中の腫瘍の全体の大きさを減少させることを意図する。本発明の方法に従い、IL−2および少なくとも1つの抗CD20抗体の組み合わせを用いる治療を受けている被験体は、B細胞リンパ腫(より詳細には非ホジキンB細胞リンパ腫)の処置に関して、有益な生理学的応答を経験する。
本発明の治療方法は、異常なB細胞型がCD20表面抗原を発現する、任意の非ホジキンB細胞リンパ腫の処置に関する。「CD20表面抗原」は、33〜37kD内在性膜リンタンパク質を意図する。このリンタンパク質は、前B細胞発生初期の間に発現され、成熟B細胞まで続くが、プラスマ細胞期に失われる。CD20は、正常B細胞において発現されるが、この表面抗原は、通常、新生物B細胞において非常に高いレベルで発現される。B細胞リンパ腫および慢性のリンパ性白血病の90%より多く、および前B細胞急性リンパ芽球性白血病の約50%が、この表面抗原を発現する。
IL−2および抗CD20抗体を用いた併用治療は、任意の型の癌(この癌の衰えずに増殖する細胞が、CD20表面抗原を発現する)の処置において、有用であり得ることが、理解される。従って、例えば、癌が異常なT細胞増殖を伴い、この異常なT細胞集団がCD20表面抗原を発現する場合、本発明の方法に従う併用治療は、この癌の処置に関する陽性の治療応答を提供する。CD20表面抗原を発現するヒトT細胞集団は、(B細胞に比べて少ない量であるが、)同定されている(Hultinら(1993)Cytometry 14:196〜204)。
本発明の方法は、改定された欧州および米国リンパ腫分類(Revised European and American Lymphoma Classification)(REAL)システムに従って分類されているB細胞リンパ腫の治療処置において有用であることが認識されている。このようなB細胞リンパ腫としては、前駆B細胞新生物として分類されるリンパ腫(例えば、Bリンパ芽球白血病/リンパ腫);末梢B細胞新生物(B細胞慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫、リンパ性プラズマ細胞様リンパ腫/免疫細胞腫、外套細胞腫(MCL)、小胞中心リンパ腫(小胞性)(拡散小細胞、拡散混合小細胞および大細胞、および拡散大細胞リンパ腫を含む)、周辺帯B細胞リンパ腫(結節外型、結節型、および脾臓型を含む)、有毛細胞白血病、プラズマ細胞腫/黒色腫、サブタイプ一次縦隔(胸腺)の拡散大細胞B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、およびバーキット様高級リンパ腫を含む);ならびに分類不能な低級または高級B細胞リンパ腫が挙げられるが、これらに限定はされない。
「非ホジキンB細胞リンパ腫」は、異常な、制御不能なB細胞増殖に関する任意の非ホジキンB細胞リンパ腫をベースとするリンパ腫を意図する。本発明の目的のために、このようなリンパ腫は、Working Formulation分類スキーム(「The Non−Hodgikin’s Lymphoma Pathologic Classification Project」、Cancer 49(1982):2112〜2135)に従って示され、これは、これらのB細胞リンパ腫が低悪性度、中悪性度、および高悪性度として分類されることを示している。低悪性度のB細胞リンパ腫は、小リンパ球性リンパ腫、濾胞性小分割細胞リンパ腫、ならびに濾胞性混合小分割細胞リンパ腫を含み;中悪性度リンパ腫は、濾胞性大細胞リンパ腫、びまん性核切れ込み小細胞リンパ腫、びまん性小細胞ならびに大細胞混合細胞、およびびまん性核切れ込み大細胞リンパ腫を含み;そして高悪性度リンパ腫は、大細胞免疫芽球リンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、およびバーキット型ならびに非バーキット型のリンパ腫の小細胞非分割細胞リンパ腫を含む。
本発明の方法は、既存の非ホジキンB細胞リンパ腫の処置に関するが、この方法は、治療の間に生じるさらなる腫瘍増殖を防止する際に有用であり得ることが認識される。本発明の方法は、低級B細胞リンパ腫を有する被験体、特にその被験体が標準的な化学療法後の再発を有する被験体の処置において有用である。低級B細胞リンパ腫は、中級および高級B細胞リンパ腫よりもより無痛性であり、そして再発/軽減経過によって特徴付けられる。従って、これらのリンパ腫の処置は、再発エピソードが数および重篤度において減少するように、本発明の方法を使用して改善される。
本発明の方法に従って、以下のいずれかで定義されるように、IL−2および少なくとも1つの抗CD20抗体は、非ホジキンB細胞リンパ腫に関する陽性治療応答を促進するために組み合わせて使用される。「陽性治療応答」は、組み合わせられたこれらの薬剤の疾患における改善および/または疾患に関連する症状における改善を意図する。従って、例えば、疾患における改善は、完全な応答として特徴付けられ得る。「完全な応答」は、任意の以前に異常であったX線撮影研究、骨髄、および脳脊髄液(CSF)の正常化を有する臨床的に検出可能な疾患の非存在を意図する。このような応答は、本発明の方法に従う処置後少なくとも1か月間持続しなければならない。完全な応答は、腫瘍症状のくり返し評価が最初の応答が評価されてから後少なくとも1ヶ月なされない場合、確認され得る。あるいは、疾患における改善は、部分的応答であるとして分類され得る。「部分的応答」は、新しい病変の非存在下および少なくとも1か月の持続下での全ての測定可能腫瘍負荷(すなわち、被験体に存在する腫瘍細胞の数)における少なくとも50%の減少を意図する。このような応答は、測定可能な腫瘍のみに適用可能である。これらの陽性治療応答に加えて、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療を受ける被験体は、この疾患に関連する症状における改善の有益な効果を経験し得る。従って、被験体は、いわゆるB症状(すなわち、寝汗、熱、体重減少、および/またはじんま疹)の減少を経験し得る。
ヒト被験体における非ホジキンリンパ腫に関する陽性治療応答の促進は、IL−2および少なくとも1つの抗CD20抗体の両方を用いる併用治療を介して達成される。「併用治療」は、両方の物質の組み合わせの治療効果が、治療を受ける被験体において引き起こされるように、ヒト被験体へIL−2および少なくとも1つの抗CD20抗体を提供することを意図する。併用治療は、特定の投薬レジメンに従い、IL−2を含む薬学的組成物の少なくとも1つの治療有効用量および少なくとも1つの抗CD20抗体を含む薬学的組成物の少なくとも1つの治療有効用量を投与することによって達成され得る。例えば、本発明の方法に従い、併用治療は、推奨される一週間総量のIL−2を含む薬学的組成物を、推奨治療的有効許容量の少なくとも一つの抗CD20抗体を含む薬学的組成物との組み合わせで投与することにより、達成される(それぞれの投与は、特定の投薬レジメンに従って投与される)。「治療的に有効な用量または量」は、他の治療薬剤の治療的に有効な用量または量を投与される場合、非ホジキンリンパ腫のようなB細胞リンパ腫の処置に関して陽性の治療応答を引き起こす、治療薬剤の量を意図する。別々の薬学的組成物の投与は、両物質の組み合わせの治療効果が治療を受けている被験体において引き起こされる限り、同じとき(すなわち、同時)または異なる時(すなわち、連続で、どちらかの順序で、同日または異なる日)であり得る。
治療的に活性な成分として、これらの抗治療剤を含む別々の薬学的組成物は、当該分野で公知の任意の受容可能な方法を使用して投与され得る。従って、例えば、IL−2を含む薬学的組成物は、任意の注射形態(静脈内(IV)、筋肉内(IM)、または皮下(SC)の注射を含む)よって投与され得る。本発明の幾つかの実施形態においては、IL−2を含む薬学的組成物は、SC注射によって投与される。本発明の他の実施形態において、IL−2を含む薬学的組成物は、徐放性の処方物であり、または徐放性デバイスを使用して投与される処方物である。このようなデバイスは、当該分野で周知であり、このようなデバイスとしては、経皮パッチ、およびミニチュアの移植可能ポンプが挙げられ、これは、連続的な定常状態様式の経時の薬物送達を、種々の用量において提供し得、非徐放性のIL−2薬学的組成物を用いて、徐放性効果を達成し得る。抗CD20抗体を含む薬学的組成物は、例えば、静脈内に投与される。静脈内に投与される場合、抗CD20抗体を含む薬学的組成物は、約1〜約10時間にわたる注入によって投与され得る。幾つかの実施形態において、投与される抗CD20抗体に依存して、抗体の注入は、約2〜約8時間にわたって、約3〜約7時間にわたって、約4〜約6時間にわたって、または約6時間にわたって投与される。
これらの治療薬剤の両方を本明細書中で示される様式で用いる併用治療は、これらのどちらかの薬剤を単独で使用することにより達成され得るより大きな治療的有効性を提供し、陽性の治療的応答(いずれかの薬剤単独を用いて観察される応答に対して改善される)を生じる。この陽性治療応答は、IL−2を単独の薬剤として使用して同様の治療有益性を得るために求められる用量より、低い蓄積用量のIL−2を用いて達成される。従って、普通は治療的に有効ではないIL−2単独の用量が、本発明の方法に従い、少なくとも1つの抗CD20抗体との組み合わせで投与される場合に、治療的に有効であり得る。このの有意性は、2倍である。まず、IL−2を用いたリンパ腫の処置の治療的有益性の可能性は、普通、長期のIL−2治療または高ボーラスのIL−2投与に関わる傷害性応答を縮小する、IL−2の用量で実現され得る。このような傷害性応答としては、慢性疲労、悪心、高血圧、熱、悪寒、体重増加、かゆみまたは発疹、呼吸困難、窒素血症、錯乱、血小板減少、心筋梗塞、胃腸毒性、および脈管漏出症候群(例えば、Allisonら(1989)J.Clin.Oncol.7(1):75−80)が挙げられるが、これらに限定されない。第2に、モノクローナル抗体による腫瘍細胞表面上の特定の分子の標的化は、抗体によって認識されないかまたはその結合に影響されないクローンを選択し得、腫瘍回避、および効果的な治療処置の喪失を生じる。このような腫瘍回避は、反復用量の抗CD20抗体を用いて記載されている(Davisら(1999)Clin.Cancer Res.5:611−615)。IL−2と組み合わせて投与される抗CD20抗体の改善された治療的有効性は、モノクローナル抗体のより頻繁でない投与に変換し得、それにより、腫瘍回避の可能性をより低くする。
IL−2の量と組み合わせて投与される少なくとも1つの抗CD20抗体の量および他の抗腫瘍剤の効力を増強するために必要なこれらの治療薬剤のどちらかの量は、本明細書中で示される開示が与えられれば、過度な実験を用いることなく、当業者によって容易に決定される。本明細書中で開示される投薬レジメンに従い、所定の量の少なくとも1つの抗CD20抗体と組み合わせて投与されるIL−2のそれぞれの量に影響する因子としては、投薬の形態、治療を受ける特定のリンパ腫、疾患の重篤度、疾患の履歴、および治療を受ける個体の年齢、身長、体重、健康、および身体状態が挙げられるが、これらに限定されない。同様に、これらの因子は、本明細書中で示される様式でのIL−2/抗CD20抗体の組み合わせ治療に対するくり返しの暴露の必要性に影響する。一般に、治療を受ける被験体の体重が増加するにつれて、これらの抗体薬剤のより高い投薬量が好ましい。c
本発明の方法に従い、本明細書中の以下で定義されるように、週に1回以上の抗CD20抗体の投薬の処置を受けているヒト被験体はまた、本明細書中の以下で定義されるように、一定的IL−2投薬レジメンまたは2段階IL−2投薬レジメンに従い、IL−2も、投与される。被験体に投与される第1の治療的に有効な投薬は、抗CD20抗体またはIL−2であり得、どちらのIL−2投薬レジメンが使用されたかによる。一般的に、個体が一定的IL−2投薬レジメンを受ける場合、投与される最初の治療的薬剤は抗CD20抗体であり、その後、IL−2の第1用量が投与される。IL−2の第1用量は、例えば、第1の治療有効用量の抗CD20抗体の投与後10日以内(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10日)に投与される。幾つかの実施形態において、一定的IL−2投薬レジメンは、第1の治療有効用量の抗CD20抗体の投与の7日以内(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日)の、第1用量のIL−2の投与によって、開始される。個体が2段階IL−2投薬レジメンを受ける場合、それぞれが本明細書中で開示される特定の投薬レジメンに従って、被験体が重複期間(両方の治療薬剤が被験体に投与される)を有する限り、いずれの治療薬剤もが最初に投与され得る。
従って、1実施形態において、IL−2の2段階投薬レジメンは、抗CD20抗体の治療有効用量の週1回の投与の開始に先んじて、開始される。この様式において、IL−2の第1用量は、抗CD20抗体の第1用量が投与される前1ヶ月以内に投与される。「1ヶ月以内」は、IL−2の第1用量が、抗CD20抗体投与の開始の少なくとも1日前に投与されるが、抗CD20抗体投与の開始の1ヶ月(すなわち、30日)以上前ではないことを、意図する。従って、IL−2投与は、第1治療有効用量の抗CD20抗体の投与の、例えば、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日(すなわち、1週間)、10日、14日(すなわち、2週間)、17日、21日(すなわち、3週間)、24日、28日(4週間)または1月(すなわち、30日)まで前に、開始され得る。
他の実施形態において、2段階IL−2投薬レジメンおよび抗CD20抗体投与は、同じ時(すなわち、同時投与)または異なる時(すなわち、どちらかの順番の連続的投与)で、同時に同日に始まる。従って、例えば、これらの2つの治療的薬剤を用いた併用治療は、処置期間の第1日目に始まる1実施形態においては、抗CD20抗体の第1の治療有効用量およびIL−2の第1の用量は、両方ともこの処置期間の第1日目に投与される。
代替の実施形態において、抗CD20抗体の第1の治療有効用量は、例えば、処置期間の第1日目に被験体に投与され、そして2段階IL−2投薬レジメンは、抗CD20抗体の第1の治療有効用量の投与の10日以内に、IL−2の第1の用量の投与により、開始される。このような実施形態において、好ましくは、2段階IL−2投薬レジメンが、抗CD20抗体の第1の治療有効用量の投与の7日以内にIL−2(例えば、1、2、3、4、5、6、または7日)の第1の用量の投与により開始される。疾患の重度、患者の健康、および患者の疾患の既往歴に依存して、本明細書中で開示される投薬レジメンに従った、IL−2および抗CD20抗体を用いた併用治療の反復セッションが、企図される。このような反復セッションは、本明細書中でメンテナンス周期と呼ばれ、以下でさらに詳細に記載される。
本発明の方法に従い、治療有効用量の抗CD20抗体は、一定的IL−2投薬レジメンと組み合わせるか、または2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせて、毎週投与される。治療有効用量の抗CD20抗体の毎週投与の期間は、およびどちらかのIL−2投薬レジメンの期間は、被験体の全体的な健康、疾患進行の履歴、および特定の抗CD20/IL−2投与プロトコルの耐性に依存する。一般的に、抗CD20抗体の毎週投与の期間は、約4週間〜約8週間(4、5、6、7または8週間を含む)である。IL−2投与の期間は、使用したIL−2投薬レジメンの関数である。
本発明の幾つかの実施形態において、これらの2つの治療薬剤の併用治療を受けている被験体は、一定的IL−2投薬レジメンを投与される。「一定的IL−2投薬レジメン」は、IL−2および抗CD20抗体を用いた併用治療を受けている被験体が、週あたりに一定の総用量のIL−2を投与されることを意図する。このIL−2の週あたりの総用量は、一連の等用量に分割され、これらの等用量が、週に2回または3回の投薬計画に従って投与される。一定的IL−2投薬レジメンに関して、「週に2回」「毎週2回」または「一週間につき2回」の投薬計画は、IL−2の週あたりの総用量が、2回の等用量に分割され、これら等用量が、7日間以内に被験体に投与される(投薬と投薬との間は最短72時間、最長96時間とされる)ことを意味することを意図される。「週に3回」「毎週3回」または「一週間につき3回」の投薬計画は、IL−2の週あたりの一定の総用量が、3回の等用量に分割され、これら等用量が、7日間以内に被験体に投与される(投薬と投薬との間は最短25時間、最長72時間とされる)ことを意味することを意図する。一定的IL−2投薬レジメンの期間は、約4週間〜約10週間(例えば、4、5、6、7、8、9、または10週間)である。
従って、このような実施形態の1つにおいて、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療は、4週間〜8週間の一定的IL−2投薬レジメンの投与と組み合わせて、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量を4週間、毎週投与することを包含し、ここで、IL−2の週あたりの推奨総用量は、それぞれ3つの等用量に分割され、これら等用量が、週3回投薬計画に従って、7日間以内に被験体に投与される(すなわち、投薬と投薬との間は最短25時間、最長72時間とされる)。1実施形態において、一定的IL−2投薬レジメンは、4週間の期間を有する;別の実施形態においては、一定的IL−2投薬レジメンは、8週間の期間を有する。例えば、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量が、処置期間の1日目、8日目、15日目、および22日目において投与され、そして4週間または8週間の一定的IL−2投薬レジメンが、同じ処置期間の3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、9日目、もしくは10日目に開始される。このような1つの実施形態において、4週間または8週間の一定的IL−2投薬レジメンは、同じ処置期間の8日目に始まり、IL−2の週あたりの推奨総用量は、それぞれ3つの等用量に分割され、週3回投薬計画に従って投与される(すなわち、IL−2の4週分の総用量は、計12回の等用量で投与される;またはIL−2の8週分の総用量は、計24回の等用量で投与される)。
従って、例えば、4週間の一定的IL−2投薬レジメンが企図され、治療有効用量の抗CD20抗体が、処置期間の1日目、8日目、15日目、および22日目に投与され、一方、12回分の等用量のIL−2は、同じ処置期間の8日目、10日目、12日目、15日目、17日目、19日目、22日目、24日目、26日目、29日目、31日目、および33日目に投与される。毎週投与される3回分の等用量のIL−2は、IL−2の投薬と投薬との間を最短25時間および最長72時間とするようにずらされるため、任意の所定の週のこの3回分の等用量は、例えば、IL−2投与の任意の所定の週の1日目、2日目、および5日目;任意の所定の週の1日目、3日目、および5日目;任意の所定の週の1日目、3日目、および6日目;任意の所定の週の1日目、4日目、および5日目;任意の所定の週の1日目、4日目、および6日目;または任意の所定の週の1日目、4日目、および7日目に(IL−2投薬の期間の間が最短25時間および最長72時間であり、そしてIL−2の一定的週総用量の全体が投与される限りで)投与され得る。
本発明の別の実施形態においては、約4週間〜約10週間(4、5、6、7、8、9、または10週間を含む)の期間を有する一定的IL−2投薬レジメンと組み合わせて、少なくとも1つの抗CD20抗体の週あたりの治療有効用量を全体で8週間にわたって投与すること以外は同様である投薬レジメンが、使用される。この実施形態において、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療は、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量の、処置期間の1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目、および50日目(計8回の抗CD20抗体の治療有効用量)における投与、および4週間〜10週間の一定的IL−2投薬レジメンの開始(同じ処置期間の3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、9日目、または10日目に始められる)を含み、ここで、IL−2の週あたりの推奨総用量は、それぞれ3つの等用量に分割され、これら等用量は、上で記載されたように週3回投薬計画に従って投与される。1実施形態において、一定的IL−2投薬レジメンは、処置期間の8日目(すなわち、2週目の始め)に始まり、そして同じ処置期間の連続して8週間にわたって続く(すなわち、推奨一定的週総用量が、2〜9週にわたって投与される)。
上述のそれぞれの実施形態において、4週間〜10週間の一定的IL−2投薬レジメンにわたって投与されるIL−2の推奨週総用量は、2回分の等用量に分割され、週2回の投薬計画に従って投与される。この様式において、一定的IL−2投薬レジメンのそれぞれの週の間、各週に2回の等用量が投与され、この投与は、IL−2投与の第1週の1日目に始まり、投薬と投薬との間の期間が、最短72時間および最長96時間である。従って、例えば、4週間〜10週間の一定的IL−2投薬レジメンが処置期間の8日目(すなわち、第1の抗CD20抗体の治療有効用量が投与されてから8日後)に始まる場合、その週の第2の用量は、処置期間の11日目または12日目に投与され得、次のIL−2の治療有効用量は、同じ処置期間の15日目に投与され得る。
従って、本発明の1実施形態において、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療は、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量の、処置期間の1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目、および50日目における投与(計8回の抗CD20抗体の治療有効用量)、および4週間〜10週間の一定的IL−2投薬レジメンの開始(同じ処置期間の3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、9日目、および10日目に始まる)を含み、ここで、それぞれのIL−2の推奨週総用量が、2回分の等用量に分割され、これら等用量が、週2回の投薬計画に従って投与される。このような1つの実施形態において、一定的IL−2投薬レジメンは、処置期間の8日目(すなわち、2週目の始め)に始まり、4週間(すなわち、IL−2の4週間分の週総用量が、計8回分の等用量として投与される)または8週間(すなわち、IL−2の8週間分の週総用量が、計16回分の等用量として投与される)の期間を有する。従って、例えば、IL−2投与が、8週間にわたり、抗CD20抗体の第1の治療有効用量の投与の一週間後に始まる場合、完全な処置期間は、9週間にわたる。代替の実施形態において、この4週間または8週間の一定的IL−2投薬レジメン(すなわち、処置期間のそれぞれ2〜5週の間、または2〜9週の間に投与される、IL−2の推奨週総用量)が行われ、一方、治療有効用量の抗CD20抗体は、週に1回、処置期間の最初の4週にわたって(すなわち、1日目、8日目、15日目、および22日目)、計4回分の治療有効用量の抗体抗腫瘍薬剤として、投与される。
本発明の他の実施形態において、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療は、「2段階IL−2投薬レジメン」を含む。「2段階IL−2投薬レジメン」は、IL−2および抗CD20抗体を用いた併用治療を受けている被験体が、IL−2投薬の2期間の間投与され、これらの投薬期間が約4週間〜約16週間(4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16週間を含む)の合わせられた期間を有することを意図する。1実施形態において、2段階IL−2投薬レジメンは、約4週間〜約12週間の組み合わせられた期間を有する;他の実施形態においては、2段階IL−2投薬レジメンは、約4週間〜約8週間(約4、5、6、7または8週間を含む)の合わせられた期間を有する。2段階IL−2投薬レジメンの第1期および第2期の間投与されるIL−2の週総用量は、IL−2の週あたりのより高い総用量が第1期の間に与えられ、そしてIL−2の週あたりのより低い総用量が第2期の間に与えられるように、選ばれる。2段階IL−2投薬レジメンの個々の第1期および第2期の期間は、個体の健康および疾患進行の履歴に依存して、変わり得る。一般的に、被験体は、4週間〜16週間の2段階IL−2投薬レジメンからの少なくとも1週間、より高い週総用量のIL−2を投与される。1実施形態において、より高い週総用量のIL−2が、2段階IL−2投薬レジメンの前半の間投与され、より低い週総用量が、2段階IL−2投薬レジメンの後半の間投与される。従って、例えば、2段階IL−2投薬レジメンが、8週間の合わせられた期間を有する場合、より高いIL−2の週総用量がIL−2投薬の最初の4週間に投与され、そしてより低いIL−2の週総用量がIL−2投薬の次の4週間に投与される。
特別な投薬レジメンが本明細書中で以下に開示されるが、本発明は、抗CD20抗体および2段階IL−2投薬レジメン(IL−2のより高い週総用量への最初の暴露およびその後のIL−2のより低い週総用量への暴露を提供する)を用いた併用治療を提供する、任意の投薬プロトコルを含むことが認識される。学説に結びつかないが、IL−2投薬の最初の段階の間のより高いIL−2用量の投与は、NK細胞活性の最初の刺激を提供し、これの刺激は、IL−2投薬のその後の週の間のより低い用量の投与によって維持され得る。IL−2の副作用は用量に関係するため、より低い用量は、延長された処置期間の間の耐久性を高める。
従って、本発明の方法は、約4週間〜約16週間(4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16週間を含む)の合わされた期間を有する2段階IL−2投薬レジメンと組み合わされて、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量が、週に1回、1週間以上(例えば、4週間または8週間)投与される処置レジメンを、意図する。この2段階IL−2投薬レジメンについて上で説明されたように、どちらかの薬剤が最初に投与される。例えば、1実施形態において、治療有効用量の抗CD20抗体が、例えば、処置期間の1日目に最初に投与され、その後、2段階IL−2投薬レジメンの開始が10日以内に続く。この2段階IL−2投薬レジメンの開始は、好ましくは、抗CD20抗体の第1の投与の7日以内(例えば、1日目以内、2日目以内、3日目以内、4日目以内、5日目以内、6日目以内、または7日目以内)である。2段階IL−2投薬レジメンの間、週あたりのより高い総用量のIL−2が、2段階IL−2投薬レジメンの第1期において(例えば、IL−2投与の最初の1〜4週間にわたって)投与され、そして週あたりのより低い総用量のIL−2が、2段階IL−2投薬レジメンの第2期において(すなわち、2段階投薬レジメンの残りの経過にわたって)投与される。
1実施形態において、本発明の方法は、少なくとも1つの抗CD20抗体を含む薬学組成物の治療有効用量の週毎の4週間にわたる投与を、4週間〜8週間(4、5、6、7、または8週間を含む)の合わされた期間を有する2段階IL−2投薬レジメンとの組み合わせで、提供する。この様式において、少なくとも1つの抗CD20抗体の治療有効用量は、処置期間の1日目、8日目、15日目、および22日目に投与され、そして4週間〜8週間の2段階IL−2投薬レジメンが、同じ処置期間の3日目、4日目、5日目、6日目、7日目、8日目、9日目または10日目から開始される。
このような1つの実施形態において、抗CD20抗体を含む薬学組成物の治療有効用量は、処置期間の1日目に始まって、週毎に4週間投与され、そして2段階IL−2投薬レジメンが、同じ処置期間の8日目に始まって、8週間続けられる(すなわち、処置期間の2〜9週間の間)。代替の実施形態において、この8週間の2段階IL−2投薬レジメンが、行われ(すなわち、処置期間の2〜9週の間に、IL−2の投与が行われる)、一方、抗CD20抗体を含む薬学組成物の治療有効用量は、週に1回、処置期間の最初の8週間にわたって(すなわち、処置期間の1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目、および50日目に)投与される。
治療有効用量の抗CD20抗体の週毎の投与を、2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせて用いる併用治療を受けているヒト被験体について、この2段階IL−2投薬レジメンの第1期および第2期の間のIL−2の週あたりの総用量は、1用量として投与され得るか、または一連の等用量に分割され、その等用量が、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与され得る。従って、例えば、第1期の間の週あたりのより高い総用量は、1用量として投与され得るか、または一連の等用量に分割され、その等用量が、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与され得る。同様に、第2期の間の週あたりのより低い総用量は、1用量として投与され得るか、または一連の等用量に分割され、その等用量が、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与され得る。2段階IL−2投薬レジメンの目的で、「週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画」は、週総用量がそれぞれ2回分、3回分、4回分、5回分、6回分または7回分の等用量に分割され、7日間にわたって被験体に投与され、24時間に1回の等用量より多くが投与されないことを、意味することを意図される。一連の等用量は、連日で投与され得るか、または任意の一連の2用量の間に、一週間に投与される等用量の回数に依存して、1日以上が存在し得るように投与され得る。
従って、例えば、IL−2の一連の2回の等用量が、一週間(すなわち、7日間にわたって)に投与され、そしてその週の第1の等用量が1日目に投与される場合、IL−2の第2の等用量は、その週の2日目、3日目、4日目、5日目、6日目、または7日目に投与され得る。1実施形態において、IL−2の週あたりの総用量は、2回分の等用量に分割され、7日間以内に、投薬の間が最短72時間および最長96時間となるように、被験体に投与される。
同様に、IL−2の一連の3回の等用量が、一週間に投与され、そしてその週の第1の等用量が1日目に投与される場合、第2の等用量は、その週の2日目、3日目、4日目、5日目、または6日目に投与され得、そして第3の等用量は、その週の3日目、4日目、5日目、6日目、または7日目に投与され得、ここで、等用量の投与の2回目と3回目との間に、約24時間が存在する。1実施形態において、IL−2の週あたりの総用量は、3回分の等用量に分割され、7日間以内に、投薬の間が最短25時間および最長72時間となるように、被験体に投与される。
IL−2の一連の4回の等用量が、一週間に投与され、そしてその週の第1の等用量が1日目に投与される場合、第2の等用量は、その週の2日目、3日目、4日目、または5日目に投与され得、第3の等用量は、その週の3日目、4日目、5日目、または6日目に投与され得、そして第4の等用量は、その週の4日目、5日目、6日目、または7日目に投与され得、ここで、任意の2つの一連の用量の投薬の間に、約24時間が存在する(すなわち、第1等用量と第2等用量との間、第2等用量と第3等用量との間、および第3等用量と第4等用量との間)。
一連の5回の等用量が、一週間に投与され、そしてその週の第1の等用量が1日目に投与される場合、第2の等用量は、その週の2日目、3日目、または4日目に投与され得、第3の等用量は、その週の3日目、4日目、または5日目に投与され得、第4の等用量は、その週の4日目、5日目、または6日目に投与され得、そして第5の等用量は、その週の5日目、6日目、または7日目に投与され得、ここで、任意の2つの一連の用量の投薬の間に、約24時間が存在する(すなわち、第1等用量と第2等用量との間、第2等用量と第3等用量との間、第3等用量と第4等用量との間、および第4等用量と第5等用量との間)。
IL−2の一連の6回の等用量が、一週間に投与され、そしてその週の第1の等用量が1日目に投与される場合、第2の等用量は、その週の2日目または3日目に投与され得、第3の等用量は、その週の3日目または4日目に投与され得、第4の等用量は、その週の4日目または5日目に投与され得、第5の等用量は、その週の5日目または6日目に投与され得、そして第6の等用量は、その週の6日目または7日目に投与され得、ここで、任意の2つの一連の用量の投薬の間に、約24時間が存在する(すなわち、第1等用量と第2等用量との間、第2等用量と第3等用量との間、第3等用量と第4等用量との間、第4等用量と第5等用量との間、および第5等用量と第6等用量との間)。
1実施形態において、IL−2の週あたりの総用量は、7回分の等用量に分割されて、これら等用量が、7日間にわたって毎日投与され、ここで、それぞれの一連の用量の間に、約24時間が存在する。
2段階IL−2投薬レジメンの第1期および第2期について、同じ投薬計画が行われる必要はない。従って、抗CD20抗体治療と組み合わされた延長されたIL−2の治療に対する個体の耐性に適応させるため、およびこれらの2つの治療薬剤を用いた同時治療に対する個体の応答性を反映させるために、投薬計画は、調整され得る。これらの2つの期間中の好ましい投薬計画は、患者の医療履歴を与えられた管理医師および本明細書中で提供されるガイダンスにより、容易に決定され得る。
従って、本発明は、非ホジキンリンパ腫を有するヒト被験体を、週1回の抗CD20抗体の治療有効用量の投与を、一定的IL−2投薬レジメンまたは2段階IL−2投薬レジメンのどちらかと組み合わせて用いる同時治療を用いて、処置する方法を、提供する。本発明の目的のために、毎週投与される少なくともひとつの抗CD20抗体の治療有効用量は、約100mg/m〜約550mg/m、約125mg/m〜約500mg/m、約225mg/m〜約400mg/m、または約375mg/mの範囲である。抗CD20抗体を含む薬学的組成物は、例えば、本明細書中の上で述べられたように、静脈内に投与される。IL−2は、例えば、IV注射、IM注射、またはSC注射によって、抗CD20抗体治療と組み合わせて投与され、以下でより完全に記載されるような、一定的IL−2投薬レジメンの間または2段階IL−2投薬レジメンの間のIL−2の推奨週総用量を提供する。以下の実施形態は、適切な投薬レジメンに関するガイダンスを提供する。任意の数の異なった投薬レジメンが、本明細書中で示される開示を知らされた当業者によって、企図され得る。
以下の、一定的または2段階のIL−2投薬レジメンの間に投与される週あたりのIL−2の総用量の議論の目的のために、Proleukin(登録商標)IL−2(Chiron Corporation,Emeryville,California)の商標名の下で市販される多量体IL−2薬学組成物が、参考IL−2標準として、使用される。「参考IL−2標準」により、少なくとも1つの抗CD20抗体と組み合わせて、望ましい一定的または2段階のIL−2投薬レジメンに従い、リンパ腫を有するヒト被験体に投与される、週あたりのIL−2総量量の決定の基礎として働く、IL−2の処方物が意図される。このIL−2処方物は、望ましい陽性効果(すなわち、これらの治療剤どちらかの単独で観察されたのと比べて改善された陽性の治療応答)を達成する。
Proleukin(登録商標)IL−2が、一定的IL−2投薬レジメンに従って投与される場合、週あたりの総用量は、約30.0MIU〜約54.0MIUであり、処置期間の持続時間、およびIL−2が週に2回または週に3日のどちらの投薬計画で投薬されるかに依存する。一方一週間に投与される抗CD20抗体の治療有効用量は、約100mg/m〜約550mg/m、約125mg/m〜約500mg/m、約225mg/m〜約400mg/m、または約375mg/mの範囲である。従って、例えば、幾つかの実施形態において、一定的IL−2投薬レジメンの一部として週ごとに投与されるProleukin(登録商標)IL−2の総量は、約30.0MIU、約32.0MIU、約35.0MIU、約37.0MIU、約40.0MIU、約42.0MIU、約45.0MIU、約47.0MIU、約50.0MIU、約52.0MIU、または約54.0MIUであり、抗CD20抗体の総量は、週あたり約225mg/m、約250mg/m、約275mg/m、約300mg/m、約325mg/m、約350mg/m、約375mg/m、または約400mg/mの用量である。Proleukin(登録商標)IL−2のの週あたりの総用量が約30.0MIU〜約42.0MIUである場合、抗CD20抗体の総量は、週あたり約325mg/m、約350mg/m、約375mg/m、または約400mg/mの用量である。1実施形態において、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量は約42.0MIUであり、そして抗CD20抗体の総量は、約375mg/m/週あたりの用量である。上述のように、一定的IL−2投薬レジメンの間のIL−2の週あたりの総用量は、2つまたは3つの等用量に分割され、これらは、それぞれ週2回または週3回の投薬計画に従って投与される。従って、例えば、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量が30.0MIUである場合、それぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の3つの等用量は、10.0MIUであり、そしてそれぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の2つの等用量は、15.0MIUである。同様に、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量が54.0MIUである場合、それぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の3つの等用量は、18.0MIUであり、そしてそれぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の2つの等用量は、27.0MIUである。
Proleukin(登録商標)IL−2が2段階IL−2投薬レジメンに従って投与される場合、この投薬レジメンの第1期の間に投与される週あたりのより高い総用量は、約30.0MIU〜約54.0MIUであり、そしてこの投薬レジメンの第2期の間に投与される週あたりのより低い総用量は、約18.0MIU〜約39.0MIUである。上述のように、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間(例えば、この投薬レジメンの前半の間)に投与される週あたりの総用量は、常に、2段階IL−2投薬レジメンの第2期の間(例えば、この投薬レジメンの後半の間)に投与される週あたりの総用量より多い。
従って、幾つかの実施形態において、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間に投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより高い総用量は、約30.0MIU〜約54.0MIU(約30.0MIU、約32.0MIU、約35.0MIU、約37.0MIU、約40.0MIU、約42.0MIU、約45.0MIU、約47.0MIU、約50.0MIU、約52.0MIU、または約54.0MIU、およびこのより高い投薬範囲内に収まる他のこのような値を含む)である;そしてProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより低い総用量は、約18.0MIU〜約39.0MIU(約18.0MIU、約20.0MIU、約23.0MIU、約25.0MIU、約27.0MIU、約30.0MIU、約32MIU、約35.0MIU、約37.0MIU、および約39.0MIU、ならびにこのより低い投薬範囲内に収まる他のこのような値を含む)である。1実施形態において、2段階IL−2投薬レジメンは、組み合わせられた4週間〜8週間の期間を有し、ここで、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間に投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより高い総用量は、約30.0MIU〜約42.0MIU(例えば、30.0MIU、32.0MIU、34.0MIU、36.0MIU、38.0MIU、40.0MIU、42.0MIU)であり、そして2段階IL−2投薬レジメンの第2期の間に投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより低い総用量は、約18.0MIU〜約30.0MIU(例えば、18.0MIU、20.0MIU、22.0MIU、24.0MIU、26.0MIU、28.0MIU、30.0MIU)である。1つのこのような実施形態において、第1期の間に投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより高い総用量は、42.0MIUであり、そして第2期の間に投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりのより低い総用量は、30.0MIUである。上述のように、2段階IL−2投薬レジメンの第1期および第2期の間のIL−2の週あたりの総用量は、単一用量として投与されるか、または一連の同じ用量に分割され、これらは、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与される。従って、例えば、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間のProleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量が42.0MIUである場合、それぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の3つの等用量は、14.0MIUであり、そしてそれぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の2つの等用量は、21.0MIUである。同様に、2段階IL−2投薬レジメンの第2期の間のProleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量が30.0MIUである場合、それぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の3つの等用量は、10.0MIUであり、そしてそれぞれの週の間に投与される参考IL−2標準の2つの等用量は、15.0MIUである。
本発明の方法に従い、被験体は、この2段階IL−2投与レジメンを、抗CD20抗体の治療有効用量の毎週の投与と組み合わせて投与される。毎週投与される抗CD20抗体の治療有効用量は、約100mg/m〜約550mg/m、約125mg/m〜約500mg/m、約225mg/m〜約400mg/m、または約375mg/mの範囲である。従って、例えば、幾つかの実施形態において、抗CD20抗体の総量は、週あたり約225mg/m、約250mg/m、約275mg/m、約300mg/m、約325mg/m、約350mg/m、約375mg/m、または約400mg/mの用量である。他の実施形態において、抗CD20抗体の総量は、週あたり約325mg/m、約350mg/m、約375mg/m、または約400mg/mの用量である。
好ましい実施形態において、抗CD20抗体の治療有効用量は、処置期間の1日目に始まって、週に1回、4週間〜8週間投与され、そして2段階IL−2投薬レジメンは、この治療期間の8日目に開始され、8週間の組み合わされた持続時間を有する。この実施形態において、処置期間の2週〜5週の間投与される、週あたりのより高い総用量のIL−2は、約30.0MIU〜約54.0MIUであり、好ましくは約30.0MIU〜約42.0MIUである。そして処置期間の6週〜9週の間投与される、週あたりのより低い総用量のIL−2は、約18.0MIU〜約39.0MIUであり、好ましくは約18.0MIU〜約30.0MIUである。IL−2の週あたりのより高い総用量およびIL−2の週あたりのより低い総用量は、単一用量として投与されるか、または同じ用量に分割され、これらは、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与される。このような1実施形態において、処置期間の2週〜5週の間投与される、週あたりのより高い総用量のIL−2は、約30.0MIU〜約42.0MIU(例えば、約42.0MIU)であり、そして週あたりのより低い総用量のIL−2は、約18.0MIU〜約30.0MIU(例えば、約30.0MIU)である。この実施形態において、IL−2の週あたりのより高い総用量およびIL−2の週あたりのより低い総用量の各々は、2つの同じ用量に分割され、これらは、週に2回の投与計画に従って投与される。ここで、2つの同じ用量は、7日間以内に被験体に投与され、投薬と投薬との間は最短約72時間、最長96時間とされる。代替の実施形態において、IL−2の週あたりのより高い総用量およびIL−2の週あたりのより低い総用量の各々は、3つの同じ用量に分割され、これらは、週に3回の投与計画に従って投与される。ここで、3つの同じ用量は、7日間以内に被験者に投与され、投薬と投薬との間は最短約25時間、最長72時間とされる。
上述の参考IL−2標準Proleukin(登録商標)IL−2の治療有効用量は、MIUに換算して表現され、これは、週ごとの基準においてヒト被験体に投与される、総量または絶対用量を表す。ヒトに投与される週あたりのProleukin(登録商標)IL−2の対応する相対総用量は、容易に計算され得る。平均的なヒトは、およそ1.7mである。従って、投与されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりの絶対総用量が、約30.0MIU〜約54.0MIUである場合、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの対応する相対総用量は、約17.6MIU/m〜約31.8MIU/mである。同様に、週あたりの絶対総用量が、約30.0MIU、約32.0MIU、約35.0MIU、約37.0MIU、約40.0MIU、約42.0MIU、約45.0MIU、約47.0MIU、約50.0MIU、約52.0MIU、または約54.0MIUである場合、週あたりの対応する相対総用量は、それぞれ、約17.6MIU/m、約18.8MIU/m、約20.6MIU/m、約21.8MIU/m、約23.5MIU/m、約24.7MIU/m、約26.5MIU/m、約29.4MIU/m、約30.6MIU/m、および約31.8MIU/mである。これらのIL−2の週あたりの相対総用量は、一定的IL−2投薬レジメンに従って投与される用量を表し、また、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間に投与される、IL−2の週あたりの相対総用量の範囲も表す。2段階IL−2投薬レジメンの第2期の間に投与される週あたりの絶対総用量(すなわち、18.0MIU〜約39.0MIUの範囲内(例えば、18.0MIU、20.0MIU、23.0MIU、25.0MIU、27.0MIU、30.0MIU、32MIU、35.0MIU、37.0MIU、および39.0MIUを含む))は、約10.6MIU/m〜約22.9MIU/m(それぞれ、約10.6MIU/m、約11.8MIU/m、約13.5MIU/m、約14.7MIU/m、約15.9MIU/m、約17.6MIU/m、約18.8MIU/m、約20.6MIU/m、約21.8MIU/m、および約22.9MIU/mを含む)の、週あたりの対応する相対総用量を有する。
MIUは、タンパク質の生物学的活性についての国際単位を表す。IL−2の生物学的活性についての国際単位は、1988年に、世界保健機構(WHO)International Laboratory for Biological Standardにおいて確立された。IL−2の生物学的参考物質は、WHO所属のNational Institute for Biological Standard and Control(NIBSC)によって提供され、ネイティブのヒトJurkat由来IL−2の1アンプルあたり100の国際単位を有する。IL−2産物の活性は、この国際標準に対し、HT−2細胞増殖によるインビトロ効力アッセイにおいて、測定され得る。従って、例えば、Proleukin(登録商標)IL−2は、HT−2細胞増殖アッセイにより決定される場合、このIL−2産物1mgあたり約15MIUの生物学的活性を有する(例えば、GearingおよびThorpe(1988)J.Immunological Methods 114:3〜9;Nakanishiら(1984)J.Exp.Med.160(6):1605〜1621を参照のこと)。この産物において使用される活性部分は、組換えヒトIL−2ムテインアルデスロイキン(デス−アラニル−1,セリン−125 ヒトインターロイキン2と呼ばれる;米国特許第4,931,543号参照)である。この情報を使用して、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたり推奨絶対総用量を、マイクログラムで計算し得る。従って、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの絶対総用量が、約30.0MIU〜約54.0MIUである場合、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの対応する絶対総用量(マイクログラムで)は、この産物の約2000μg〜約3600μgである。同様に、この週あたりの絶対総用量(MIU)が、約18.0MIU〜約39.0MIUである場合、その週あたりの対応する絶対総用量(μg)は、約1200μg〜約2600μgである。従って、MIUで表現されるProleukin(登録商標)IL−2の週あたりの所定の絶対総用量を考慮すると、当業者は、容易にこのIL−2産物の週あたりの関連相当総用量(MIU/mで表現される)または週あたりの絶対総用量(μgで表現される)を計算し得る。以下の実施例7もまた、参照せよ。
本発明を説明する目的で、IL−2の用量は、参考IL−2標準としてProleukin(登録商標)IL−2を使用して、示されている。当業者は、IL−2の任意の形態を含む任意のIL−2産物についての対応する用量がいくらであるか、Proleukin(登録商標)IL−2について24時間の間集計された匹敵する薬物速度論(PK)データおよびPKデータについての血清濃度−時間曲線(AUC)に基づく変換因子を使用して、容易に決定し得る。PKデータを使用して、参考IL−2標準の1用量を投与されたヒト被験体におけるIL−2暴露が、決定された。これらの被験体は、以前外因性IL−2治療を受けたことのないように選択された(すなわち、これらの被験体はIL−2治療を未経験である)。「外因性IL−2治療」は、任意の介入を意図し、この介入により、天然に存在するIL−2の身体からの産生によって生じる曝露とは反対に、被験体は、外因性のIL−2の供給源に暴露される。これらの被験体の幾人かは、参考IL−2標準の4.5MIUの単一用量を受けており、一方、他の被験体は参考IL−2標準の7.5MIUまたは18.0MIUの単一用量を受けている。本明細書中の以下の実施例8を参照のこと。
参考IL−2標準の単一用量の投与後、血清中のIL−2暴露を、注射後最初の10時間〜12時間にわたってモニターし、次いで24時間まで外挿し、そしてこの24時間の間に集められたデータについての血清濃度−時間曲線(AUC)の下の面積を計算した。この血清濃度−時間曲線の下の面積は、本明細書中でAUC0−24と呼ばれる。この様式でIL−2暴露を測定する方法は、当該分野で周知である。例えば、Gustavson(1998)J.Biol.Response Modifiers 1998:440〜449;Thompsonら(1987)Cancer Research 47:4202〜4207;Kirchnerら(1998)Br.J.Clin.Pharmacol.46:5〜10;Piscitelliら(1996)Pharmacotherapy 16(5):754〜759;および以下の実施例8を参照のこと。従って、Proleukin(登録商標)IL−2の4.5MIU(300μg)の用量を受けている被験体については、AUC0−24値は56IU時間/ml(SD=15)であった;Proleukin(登録商標)IL−2の7.5MIU(500μg)の用量を受けている被験体については、AUC0−24値は86IU時間/ml(SD=31.5)であった;およびProleukin(登録商標)IL−2の18.0MIU用量を受けている被験体については、AUC0−24値は375IU時間/ml(SD=139)であった。このようなAUC0−24データは、参考IL−2標準(Proleukin(登録商標)IL−2)について決定され、本明細書中で記載される治療有効用量は、約22IU時間/ml血清〜約653IU時間/ml血清の範囲内のIL−2暴露を生じた(以下の実施例8を参照)。
個々の用量からの個々のAUC0−24の総計は、個々の用量に分割された週あたりの総AUC0−24を含む。例えば、18MIUの用量が週に3回投与される場合、個々のAUC0−24は、375IU時間/mlと見積もられ、そして週あたりの総AUC0−24は、以下の表1において示される用量を用いた増加したAUC0−24の直線的前提に基づき、1125IU時間/mlとなる。
Figure 2005538034
27MIUの週2回の投薬または約11MIUの週5回の投薬により、1125IU時間/mlの週あたりの同じ総AUC0−24が、得られ得る。
任意の他のIL−2の供給源(すなわち、任意の他のIL−2処方物またはIL−2の任意の形態(ネイティブまたはムテインのような生物学的に活性なIL−2改変体を含む))について、本発明の方法における使用のための匹敵する推奨用量は、Proleukin(登録商標)IL−2についてのAUC0−24データに基づき、決定され得る。この様式において、目的のIL−2供給源の単一用量が、ヒト被験体に投与され、そしてこの最初のIL−2暴露後の血清中のIL−2レベルが、目的のIL−2供給源についてのPKデータを集めることおよびAUC0−24を生成することによって、決定される。「最初のIL−2暴露」により、上述のように、IL−2暴露を測定するために使用される被験体が、IL−2の外因性供給源を用いた治療を以前に受けたことがないことが、意図される。このAUC0−24は、次いでProleukin(登録商標)IL−2についてのAUC0−24と比較され、変換因子(Proleukin(登録商標)IL−2についての推奨用量と匹敵するIL−2供給源の用量を計算するために使用され得る)を決定する。例えば、代表的単量体IL−2処方物(L2−7001)についての計算(以下の実施例8で示す)を参照のこと。従って、本発明の方法において使用される任意のIL−2供給源について、一定的IL−2投薬レジメンの間または2段階IL−2投薬レジメンの間に投与されるべきIL−2の週あたりの総用量は、ヒトPKデータから得られた血清濃度−時間曲線の下の面積により、決定されるように、参考IL−2標準(すなわち、Proleukin(登録商標)IL−2)の週あたりの推奨総用量と同じ量である。
本発明の方法はまた、治療有効用量の抗CD20抗体の毎週の投与および2段階IL−2投薬レジメンの投与を用いた同時治療を受けている被験体が、2段階IL−2投薬レジメンの第1期の終結と2段階IL−2投薬レジメンの第2期の開始との間に、「薬物休暇(drug holiday)」すなわちIL−2投薬またはIL−2投薬および抗CD20抗体投薬の中断期間を与えられる実施形態も、企図する。これらの実施形態において、2段階IL−2投薬レジメンは、IL−2投薬が、週あたりのより高い総用量が投与されている間の2段階IL−2投薬レジメンの第1期の終結後、約1週間〜約4週間控えられるように、中断される。このIL−2投薬の中断期間の間、被験体は、治療有効用量の抗CD20抗体の毎週の投与を受け続け得るか、あるいは、抗CD20抗体投与はまた、停止され得る。この中断の長さは、被験体の健康、疾患進行の履歴、および2段階IL−2投薬レジメンの第1期の間に受けた最初のIL−2/抗体治療に対する被験体の感受性に依存する。
この薬物休暇(すなわち、IL−2投与の中断期間、またはIL−2投与および抗CD20抗体投与の中断期間)の間、ナチュラルキラー(NK)細胞数がモニターされ、これにより、いつIL−2の2段階投薬レジメンを再開するか、またはいつIL−2の2段階投薬レジメンおよび週1回の抗CD20抗体投与を再開するかを、決定する。この様式において、NK細胞数は、IL−2の2用量投薬レジメンの間、2週に1回または月に1回測定され、そしてIL−2の2段階投薬レジメンの第1期が完了した後、薬物休暇が開始される。NK細胞数が受容可能な閾値レベルを超える場合、2段階IL−2投薬レジメンは、中断され得る。「受容可能な閾値レベル」により、処置を受けている被験体が、約150細胞/μl以上(好ましくは約200細胞/μl以上)のNK細胞数を有することが意図される。IL−2投薬の断絶(抗CD20抗体の投与の断絶を含んでも含まなくてもよい)の後、次いで、NK細胞数を、その後、週に1回または2回(好ましくは週に1回)測定する。約150細胞/μlの受容可能な細胞数未満に収まるNK細胞数(例えば、150細胞/μl未満のNK細胞数)は、2段階IL−2投薬レジメンを再開する必要性、または2段階IL−2投薬レジメンおよび抗CD20抗体投薬レジメンを再開する必要性を示し、ここで、薬物休暇はまた、抗CD20抗体投与の中断期間も含む。好ましくは、2段階IL−2投薬レジメンは、NK細胞数が約200細胞/μlの閾値レベルより下に収まる場合(すなわち、NK細胞数が200細胞/μl未満の場合)に、再開される。この時、被験体は、2段階IL−2投薬レジメンの第2期(週あたりのより低い総用量のIL−2が、週1回の治療有効用量の抗CD20抗体の投与と組み合わせて投与される)を投与される。
上述の投薬レジメンに従う治療を受けている被験体が、部分的応答を示す場合、または延長された寛解期間後の再発を示す場合、その後の同時治療の経過は、疾患の完全な寛解を達成するために必要とされ得る。従って、第1期処置(一定的IL−2投薬レジメンまたは2段階IL−2投薬レジメンを含み得る)の中断期間の後、被験体は、一定的または2段階のIL投薬レジメンのどちらかを含む、1回以上の追加の処置期間を、抗CD20抗体の投与と組み合わせて、受け得る。このような処置期間と処置期間との間の中断機関は、本明細書中で、断絶期間(period of discontinuance)と呼ばれる。断絶期間の長さは、任意の先行のこれらの2つの治療剤を用いた同時治療の処置期間を用いて達成された、腫瘍応答の程度(すなわち、完全 対 部分的)に依存することが、認識される。
従って、例えば、被験体が、週1回の抗CD20抗体用量および2段階IL−2投薬レジメンを用いた同時治療(2段階IL−2投薬レジメンの第1期と第2期との間に、薬物休暇を含んでも含まなくてもよい)を受けている場合、その処置レジメンは、複数の処置セッションを含み得、この処置セッションのそれぞれが、週1回の抗CD20抗体用量および2段階IL−2投薬レジメンを用いた同時治療を含む。これらの複数の処置セッションは、本明細書中で、メンテナンス周期と呼ばれ、それぞれのメンテナンス周期は、完成された2段階投薬レジメンと組み合わせた抗CD20抗体の投与を含む。「完成された2段階投薬レジメン」により、被験体が、週あたりのより高い総用量投薬の第1期および週あたりのより低い総用量投薬の第2期の両方を投与されていることが、意図される。複数のメンテナンス周期の必要性は、いつ薬物休暇が保証されるか、そしていつこのような薬物休暇を完了させるべきかを、決定するために使用されるのと同様の様式で、NK細胞数をモニターすることにより、評価され得る。従って、任意の所定のメンテナンス周期における2段階IL−2投薬レジメンの完了時に、処置する医師は、NK細胞数の測定値を得る。次いで、このインジケーターが、任意の所定の2段階IL−2投薬レジメンの完了の後、1ヶ月間隔(すなわち、月に1回)で測定される。薬物休暇と同様に、受容可能な閾値レベル以下に収まるNK細胞数(すなわち、約150細胞/μl未満、好ましくは約200細胞/μl未満)は、被験体への別のメンテナンス周期の投与の必要を示し得る。メンテナンス周期とメンテナンス周期との間の持続期間は、約1ヶ月〜約6ヶ月(1ヶ月、1.5ヶ月、2ヶ月、2.5ヶ月、3ヶ月、3.5ヶ月、4ヶ月、4.5ヶ月、5ヶ月、5.5ヶ月、6ヶ月、または、約1ヶ月〜約6ヶ月の範囲内に収まる他のこのような期間を含む)であり得る。
従って、本発明の投与方法は、ヒト患者における非ホジキンB細胞リンパ腫を御するための改善された手段を提供する。週2回または週3回の投薬計画に従う一定量のIL−2投薬は、間欠性の投薬計画を提供し、これは、抗CD20抗体治療の間のIL−2投与の頻度の低下、および長期間IL−2治療に対するより良い耐性を可能にする。2段階IL−2投薬レジメンは、患者に週あたりのより高い総用量のIL−2を提供する機械を与え、このことはIL−2投薬後の何週間かの間、より低い用量により維持され得るNK細胞数の拡大を提供する。IL−2副作用は用量関連性であるため、低用量は、長い処置期間の間の耐性を高める。この投与プロトコルは、週あたりのより高い用量の投薬計画と週あたりのより低い容量の投薬計画との間に薬物休暇を提供し、抗CD20抗体およびIL−2を用いた併用治療に対する耐性を高めることに、再び寄与する、さらなる魅力を有する。
用語「IL−2」は、本明細書中で使用される場合、正常な末梢血リンパ球によって産生されるリンホカインをいい、これは、低濃度で体内に存在する。IL−2は、Morganら((1976)Science 193:1007〜1008)によって最初に記載され、そして本来は、刺激されたTリンパ球の増殖を誘導するその能力に起因してT細胞増殖因子と呼ばれていた。これは、13,000〜17,000の範囲の報告された分子量を有するタンパク質であり(GillisおよびWatson(1980)J.Exp.Med.159:1709)、そして6〜8.5の範囲の等電点を有する。本発明の目的について、用語「IL−2」は、哺乳類供給源(例えば、マウス、ラット、ウサギ、霊長類、ブタ、およびヒト)を含むIL−2の任意の供給源を含むことを意図され、そしてネイティブであっても、組み換え技術によって得られてもよい。IL−2は、ネイティブなポリペプチド配列であり得るか、または改変体IL−2ポリペプチドは、本明細書中で記載されるような目的のIL−2の生物学的活性を保持している限り、本明細書中の以下で記載されるように、ネイティブIL−2ポリペプチドの改変体であり得る。好ましくは、このIL−2ポリペプチドまたはこの改変体は、ヒト供給源に由来し、そして組換え的に産生されたヒトIL−2(例えば、微生物宿主により産生された組換えヒトIL−2ポリペプチドおよび目的のIL−2の生物学的活性を保持するヒトIL−2の改変体)を含む。治療的に活性な成分としてIL−2を含む任意の薬学的組成物は、本発明の実践において、使用され得る。
本発明の方法において有用なIL−2分子は、ネイティブなIL−2の生物学的に活性な改変体であり得る。このような改変体IL−2ポリペプチドは、この改変体ポリペプチドを含む薬学的組成物が、被験体に投与された場合にネイティブなポリペプチドを含む薬学的組成物と同じ治療効果を有するように、ネイティブのポリペプチドの望ましい生物学的活性を保持するべきである。すなわち、改変体ポリペプチドは、ネイティブなポリペプチドについて観察されるのと類似の様式で、薬学的組成物において治療的に活性な成分として作用する。改変体ポリペプチドが所望の生物学的活性を保持し、故に薬学的組成物中で治療的に有効な成分として作用するか否かを決定するための方法は、当該分野で利用可能である。生物学的な活性は、ネイティブなポリペプチドまたはタンパク質の活性を測定するために特別に設計されたアッセイ(本発明において記載されるアッセイを含む)を用いて測定され得る。さらに、生物学的に活性なネイティブポリペプチドに対して惹起された抗体は、改変体ポリペプチドに結合するその能力に関して試験され得、ここで、有効な結合は、ネイティブなポリペプチドと類似のコンフォメーションを有するポリペプチドの指標である。
本発明の目的のために、目的のIL−2生物学的活性は、IL−2を活性化させ、そして/またはナチュラルキラー(NK)細胞を増大させて、リンホカイン活性化キラー(LAK)活性および抗体依存的細胞性細胞傷害性(ADCC)を媒介する能力である。従って、本発明の方法における使用のためのIL−2改変体(例えば、ヒトIL−2のムテイン)は、ナチュラルキラー(NK)細胞を活性化し、そして/または増大させて、それにより、リンホカイン活性化キラー(LAK)活性および抗体抗体依存的細胞性細胞傷害性(ADCC)を媒介する。NK細胞は、「NK細胞感受性」標的と呼ばれる特定の細胞標的(例えば、ヒト赤白血病K562細胞株)に対する自発的または天然の細胞傷害性を、媒介する。IL−2による活性化後、NK細胞はLAK活性を獲得する。このようなLAK活性は、IL−2活性化NK細胞が、広範な種々にわたる腫瘍細胞および他の「NK感受性」標的(通常、残留型(非活性化)NK細胞による溶解に抵抗性である、ドージ(Daudi)B細胞リンパ腫株など)を殺傷する活性により、アッセイされ得る。同様に、ADCC活性は、IL−2活性化NK細胞が「NK非感受性」標的細胞(例えば、ドージB細胞リンパ腫株)または残留型NK細胞によって容易に溶解されない他の標的細胞を、最適濃度の関連の腫瘍細胞特異的抗体の存在下で溶解する能力によって、アッセイされ得る。NK/LAK細胞の細胞傷害性活性およびADCCを産生する方法ならびにこれらを測定する方法は、当該分野で公知である。例えば、Current Protocols in Immunology:Immunologic Studies in Humans,Supplement 17,Unit 7.7,7.18,および7.27(John Wiley & Sons,Inc.,1996)を、参照のこと。本発明の目的のために、IL−2改変体により本発明の方法における使用のために活性化されたNK細胞は、NK非感受性細胞の、抗体存在下(ADCC活性)または非存在下(LAK活性)における特異的な溶解活性を証明し、より詳細には、NK非感受性ドージ細胞の、B細胞特異的抗体(リツキシマブを含む)の存在下における特異的な溶解活性を証明する。この特異的な溶解活性は、標準的4時間51Cr放出細胞傷害性アッセイにおいて、標的に対するエフェクターを12.5〜50:1の割合で、使用して測定された、残留型(すなわち、非活性型)NK細胞の溶解活性のベースラインより、少なくとも約20%以上、または少なくとも約25%以上、または30%、または35%、または40%以上大きい(Current Protocols in Immunology:Immunologic Studies in Humans,Unit 7.7,Supplement 17,Section17.18.1(John Wiley & Sons,Inc.,1996)を、参照のこと)。幾つかの実施形態において、これらのIL−2改変体活性化NK細胞の特異的溶解活性は、上述のように測定された場合の残留型NK細胞のベースライン溶解活性より、少なくとも約45%以上、少なくとも約50%以上、少なくとも約55%以上、または少なくとも約60%以上大きい。
ネイティブなIL−2または天然に存在するIL−2の適切な生物学的に活性な改変体は、これらのポリペプチドのフラグメント、アナログ、および誘導体であり得る。「フラグメント」によって、インタクトなポリペプチド配列および構造の一部のみからなるポリペプチドが意図され、そしてネイティブなポリペプチドのC末端欠失またはN末端欠失であり得る。「アナログ」によって、ネイティブなポリペプチドまたはこのネイティブなポリペプチドのフラグメントのいずれかのアナログが意図され、ここで、これらのアナログは、1つ以上のアミノ酸置換、挿入、または欠失を有するネイティブなポリペプチド配列および構造を含む。「ムテイン」(例えば、本明細書中において記載されるムテイン)および1つ以上のペプトイド(peptoid)(ペプチド模倣物)を有するペプチドがまた、用語「アナログ」によって含まれる(国際公開番号WO91/04282を参照のこと)。「誘導体」によって、ネイティブなポリペプチドの所望の生物学的活性が保持される限り、目的のネイティブなポリペプチド、このネイティブポリペプチドのフラグメント、またはこれらそれぞれのアナログの任意の適切な改変(例えば、グリコシル化、リン酸化、ポリマー結合体化(例えば、ポリエチレングリコールを用いて)または外来部分の他の付加)が意図される。ポリペプチドフラグメント、アナログ、および誘導体を作製するための方法は、一般的に当該分野で利用可能である。
例えば、ポリペプチドのアミノ酸配列改変体は、目的のネイティブなポリペプチドをコードするクローン化されたDNA配列における変異によって調製され得る。変異誘発およびヌクレオチド配列改変のための方法は、当該分野で周知である。例えば、WalkerおよびGaastra,編(1983)Techniques in Molecular Biology(MacMillan Publishing Company,New York);Kunkel(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:488−492;Kunkelら(1987)Methods Enzymol.154:367−382;Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor,New York);米国特許第4,873,192号;ならびにこれらに引用される参考文献を参照のこと。目的のポリペプチドの生物学的活性に影響を与えない適切なアミノ酸置換に関する手引きは、Dayhoffら(1978)Atlas of Protein Sequence and Structure(Natl.Biomed.Res.Found.,Washington,D.C.)(これは、本明細書中に参考として援用される)中のモデルに見出され得る。保存的置換(例えば、1つのアミノ酸と類似の特性を有する別のアミノ酸との交換)が、好ましくあり得る。保存的置換の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2005538034
目的のIL−2ポリペプチドの改変体の構築において、改変体が所望の活性を保持し続けるように改変が作製される。明らかに、改変体ポリペプチドをコードするDNA中に作製されるいずれの変異も、リーディングフレームの範囲外に配列を配置するべきではなく、好ましくは二次mRNA構造を生成し得る相補的領域を作製しない。EP特許出願公開番号75,444号を参照のこと。
IL−2の生物学的に活性な改変体は、一般的に、参照ポリペプチド分子のアミノ酸配列(これは、比較のための基礎としてはたらく)に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは約90〜95%もしくはそれより多く、そして最も好ましくは約98%以上のアミノ酸配列同一性を有する。従って、IL−2参照分子がヒトIL−2である場合、その生物学的に活性な改変体は、ヒトIL−2についてのアミノ酸配列に対して、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは約90〜95%もしくはそれより多く、そして最も好ましくは約98%以上の配列同一性を有する。目的のネイティブなポリペプチドの生物学的に活性な改変体は、わずか1〜15アミノ酸だけか、わずか1〜10(例えば、6〜10)だけ、わずか5だけ、わずか4、3、2、またはさらに1アミノ酸残基だけ、そのネイティブなポリペプチドと異なり得る。「配列同一性」によって、同じアミノ酸残基が、改変体ポリペプチド内および参照としてはたらくポリペプチド分子内において見出されること(改変体の特定された連続するアミノ酸配列セグメントが、この参照分子のアミノ酸配列と整列され、かつ比較される場合)が意図される。2つのアミノ酸配列間の配列同一性のパーセンテージは、同一のアミノ酸残基が両配列において生じる位置の数を決定して一致した位置の数を得ること、参照分子に対する比較を受けたセグメントにおける位置の総数でこの一致した位置の数を除算し、そして結果に100を掛けて配列同一性のパーセンテージを得ることによって、算出される。
2つの配列の最適な整列の目的のために、改変体のアミノ酸配列の連続セグメントは、参照分子のアミノ酸配列に関して、追加のアミノ酸残基、または欠失されたアミノ酸残基を有し得る。参照アミノ酸配列に対する比較のために使用される連続セグメントは、少なくとも20個連続するアミノ酸残基を含み得、そして30、40、50、100またはより多くの残基であり得る。改変体のアミノ酸配列におけるギャップの含有と関連する増加した配列同一性についての補正は、ギャップペナルティーを割当てることによって作製され得る。配列整列の方法は、アミノ酸配列およびアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列の両方に関して、当該分野で周知である。
従って、任意の2つの配列間のパーセント同一性の決定は、数理的なアルゴリズムを用いて達成され得る。配列比較のために利用される数理的なアルゴリズムの1つの好ましい非限定的な例は、MyersおよびMiller(1988)CABIOS 4:11−17のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG配列整列ソフトウェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(第2版)において利用される。PAM120重量残基表、12のギャップの長さのペナルティー、および4のギャップペナルティーが、アミノ酸配列を比較する場合に、ALIGNプログラムを用いて使用され得る。2つの配列間を比較する場合に使用するための数理的なアルゴリズムの別の好ましい非限定的な例は、KarlinおよびAltschul(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:2264(KarlinおよびAltschul(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5873−5877のように改変された)のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、Altschulら(1990)J.Mol.Biol.215:403のNBLASTプログラムおよびXBLASTプログラムに組込まれる。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実行されて、目的のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に相同なヌクレオチド配列を獲得し得る。BLASTタンパク質検索は、XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長=3を用いて実行されて、目的のポリペプチドに相同なアミノ酸配列を獲得し得る。比較目的のためのギャップの入った整列を得るために、ギャップBLAST(Gapped BLAST)を、Altschulら(1997)Nucleic Acids Res.25:3389に記載されるように利用し得る。あるいは、PSI−Blastを使用して、分子間の遠位の関係を検出する反復検索を実行し得る。Altschulら(1997)(前出)を参照のこと。BLASTプログラム、ギャップBLASTプログラム、およびPSI−Blastプログラムを利用する場合、それぞれのプログラムのデフォルトパラメーター(例えば、XBLASTおよびNBLAST)が、使用され得る。http://www.ncbi.nlm.nih.govを参照のこと。ALIGNプログラム(Dayhoff(1978)Atlas of Protein Sequence and Structure 5:補遺3(National Biomedical Research Foundation,Washington,D.C.)およびWisconsin Sequence Analysis Package,Version 8中のプログラム(Genetics Computer Group,Madison,Wisconsinから入手可能)(例えば、GAPプログラム)(これらのプログラムのデフォルトパラメーターが利用される)もまた、参照のこと。
アミノ酸配列同一性のパーセンテージを考慮すると、いくつかのアミノ酸残基の位置は、保存的アミノ酸置換(これは、タンパク質機能の特性に影響を与えない)の結果として異なり得る。これらの例において、保存的置換されたアミノ酸における類似性に起因して、配列同一性のパーセントは、上方へ調節され得る。このような調節は、当該分野で周知である。例えば、MyersおよびMiller(1988)Computer Applic.Biol.Sci.4:11−17を参照のこと。
IL−2活性を有するポリペプチドの正確な化学構造は、多くの要因に依存する。この分子中にイオン化可能なアミノ基およびカルボキシル基が存在するため、特定のポリペプチドは、酸性塩または塩基性塩として得られ得るか、あるいは中性形態で得られ得る。適切な環境条件に置かれた場合に、その生物学的活性を保持するこのような調製物の全ては、本明細書中で使用される場合、IL−2活性を有するポリペプチドの定義に含まれる。さらに、このポリペプチドの一次アミノ酸配列は、糖部分を用いる誘導体化(グリコシル化)によって、または他の補助的な分子(例えば、脂質、ホスフェート、アセチル基など)によって増強され得る。これはまた、糖類との結合体化によっても増強され得る。このような増強の特定の局面は、産生する宿主の翻訳後プロセシング系を介して達成される;他のこのような改変は、インビトロで導入され得る。任意の事象において、このような改変は、このポリペプチドのIL−2活性が破壊されない限り、本明細書中で使用されるIL−2ポリペプチドの定義に含まれる。このような改変は、種々のアッセイにおいて、このポリペプチドの活性を増強するかまたは減少するかのいずれかによって、この活性に量的または質的に影響し得ることが予想される。さらに、この鎖内の個々のアミノ酸残基は、酸化、還元、または他の誘導体化によって改変され得、そしてこのポリペプチドは切断されて、活性を保持するフラグメントが得られ得る。活性を破壊しないこのような変化は、本明細書中で使用される目的のIL−2ポリペプチドの定義から、このポリペプチド配列を除去しない。
この技術は、ポリペプチド改変体の調製および使用に関する実質的なガイダンスを提供する。IL−2改変体の調製において、当業者は、ネイティブタンパク質のヌクレオチドまたはアミノ酸配列に対するどの改変が、本発明の方法において使用される薬学的組成物の治療的に活性な成分としての使用に適切な改変体を生じるかを、容易に決定し得る。
本発明の方法において使用するためのIL−2は、任意の供給源由来であり得るが、好ましくは、組換えIL−2である。「組換えIL−2」によって、ネイティブな配列のIL−2に匹敵する生物学的活性を有し、そして、例えばTaniguchiら(1983)Nature 302:305−310およびDevos(1983)Nucleic Acids Research 11:4307−4323において記載される組換えDNA技術によって調製されるか、またはWangら(1984)Science 224:1431−1433によって記載されるように、変異的に変更されたIL−2である、インターロイキン−2が意図される。一般に、IL−2をコードする遺伝子はクローニングされ、本明細書中に記載されるように、形質転換された生物体、好ましくは微生物(例えば、E.coli)において発現される。この宿主生物体は、発現条件下で、IL−2を生成するための外来遺伝子を発現する。合成組換えIL−2はまた、真核生物(例えば、酵母またはヒト細胞)において作製され得る。細胞からIL−2を増殖、収集、破壊、または抽出するためのプロセスは、当該分野に公知であり、例えば、米国特許第4,604,377号;同第4,738,927号;同第4,656,132号;同第4,569,790号;同第4,748,234号;同第4,530,787号;同第4,572,798号;同第4,748,234号;および同第4,931,543号において、明示される。
改変体IL−2タンパク質の例については、欧州(EP)特許EP136,489(天然に存在するIL−2のアミノ酸配列における1つ以上の以下の変化を開示する:Asn26〜Gln26;Trp121〜Phe121;Cys58〜Ser58またはCys58〜Ala58、Cys105〜Ser105またはCys105〜Ala105;Cys125〜Ser125またはCys125〜Ala125;Arg120以下の全ての残基の欠失;およびこれらのMet−1形態);および1983年10月13日出願の欧州特許出願番号83306221.9(番号109,748で1984年5月30日公開)に記載される組換えIL−2ムテインは、ベルギー国特許第893,016号、共有に係る米国特許第4,518,584号(ネイティブのヒトIL−2に関連して番号付けされた125位のシステインが、欠失されるか、または中性のアミノ酸と置き換えられた、組換えヒトIL−2ムテイン(アラニル−ser125−IL−2;およびdes−アラニル(alanayl)−ser125−IL−2)を開示する)に対する等価物である。米国特許第4,752,585号(以下の改変体IL−2タンパク質を開示する:
Figure 2005538034
)および米国特許第4,931,543号(他のIL−2ムテインと同様に、本明細書中の実施例で使用されたIL−2ムテイン(des−アラニル−1,ser−125ヒトIL−2)を開示する)もまた、参照せよ。
欧州特許公報EP200,280(1986年12月10日公表)もまた、参照せよ。これは、104位のメチオニンが保存的アミノ酸と置換されている組換えIL−2ムテインを開示する。例としては、以下のムテインが挙げられる:
Figure 2005538034

欧州特許公報EP118,617および米国特許第5,700,913号もまた、参照せよ。これらは、N末端のアミノ酸として、ネイティブIL−2のメチオニンの代わりにアラニンを有する、非グリコシル化ヒトIL−2改変体;N末端のアミノ酸として、ネイティブIL−2の開始メチオニンを欠失し、プロリンがN末端のアミノ酸である、非グリコシル化ヒトIL−2改変体;N末端のアミノ酸であるメチオニンとプロリンとの間に挿入されたアラニンを有する、非グリコシル化ヒトIL−2改変体を開示する。
他のIL−2ムテインとしては、WO99/60128において開示されたIL−2(ヒスチジンもしくはイソロイシンを用いた20位でのアスパルテートの置換、アルギニン、グリシン、もしくはイソロイシンを用いた88位でのアスパラギンの置換、またはロイシンもしくはグルタミン酸を用いた126位でのグルタミンの置換)(NK細胞および低減されたIL−2傷害性よりむしろ、高親和性IL−2レセプター(T細胞レセプターを発現する細胞によって発現される)についての選択的活性を有すると伝えられる);米国特許第5,229,109号において開示されたムテイン(アラニンを用いた38位でのアルギニンの置換、またはリジンを用いた42位でのフェニルアラニンの置換)(ネイティブのIL−2と比較される場合、高親和性IL−2レセプターに対して低減された結合を示し、一方で、LAK細胞を刺激する能力を保有する);国際公開番号WO00/58456において開示されたムテイン(ネイティブなIL−2における天然に存在する(x)D(y)配列(Dはアスパラギン酸、(x)はロイシン、イソロイシン、グリシン、またはバリン、および(y)はバリン、ロイシンまたはセリンである)の改変または欠失)(脈管漏出症候群(vascular leak syndrome)を減少させると主張される);国際公開番号WO00/04048において開示されたIL−2pl−30ペプチド(IL−2の最初の30アミノ酸に対応し、IL−2のa−ヘリックスA全体を含み、そしてIL−2レセプターのb鎖と相互作用する)(NK細胞およびLAK細胞の誘導を刺激すると報告される);および、また国際公開番号WO00/04048において開示されたIL−2pl−30ペプチドの変異体形態(リジンでの20位でのアスパラギン酸の置換)(脈管出血を誘発すると報告されるが、LAK細胞を産生する能力を保持する)が挙げられる。さらに、IL−2は、増大した溶解性および変化した薬物動態学的プロフィールを提供するために、ポリエチレングリコールを用いて改変され得る(米国特許第4,766,106号を参照のこと)。
本明細書中で使用される場合、用語「IL−2」はまた、IL−2融合体またはIL−2結合体を含むことを意図され、このIL−2融合体またはIL−2結合体は、2次タンパク質に融合されたIL−2、またはポリプロリンもしくは水溶性ポリマーに共有結合され、投薬の頻度を減少させるか、またはIL−2耐性を改善する。例えば、IL−2(または上で定義されたようなその改変体)は、当該分野で公知の方法を使用して、ヒトアルブミンまたはアルブミンフラグメントと融合され得る(WO01/79258を参照のこと)。あるいは、IL−2は、当該分野で公知である方法を使用して、ポリプロリンまたはポリエチレングリコールホモポリマーおよびポリオキシエチル化ポリオルと共有結合され得、ここで、ホモポリマーは、非置換であるか、または1端をアルキル群で置換されており、そしてポプリオル(poplyol)は非置換である(例えば、米国特許第4,766,106号、同第5,206,344号、および同第4,894,226号を、参照のこと)。
治療活性成分としてIL−2を含む任意の薬学的組成物は、本発明の方法において使用され得る。このような薬学的組成物は、当該分野で公知であり、これらとしては、米国特許第4,745,180号;同第4,766,106号;同第4,816,440号;同第4,894,226号;同第4,931,544号;および同第5,078,997号において開示される組成物が挙げられるが、これらに限定されない。従って、IL−2を含む、当該分野で公知の液体組成物、凍結乾燥組成物、または噴霧乾燥組成物は、本発明の方法に従って、後で被検体に投与するための水性溶液もしくは非水性溶液、または懸濁液として調製され得る。これらの組成物の各々は、治療的または予防的に活性な成分としてIL−2を含む。「治療的または予防的に活性な成分」により、この薬学的組成物が被検体に投与される場合に、この被検体における疾患または状態の処置、予防または診断に関する所望の治療応答または予防応答をもたらすために、この組成物にIL−2が特異的に組み込まれることが、意図される。好ましくは、この薬学的組成物は、調製および貯蔵の間のタンパク質安定性および生物学的活性の損失に関連する問題を最小化するために、適切な安定化剤、バルキング剤、またはその両方を含む。
本発明の好ましい実施形態において、本発明の方法において有用なIL−2含有薬学的組成物は、安定化単量体IL−2を含む組成物、多量体IL−2を含む組成物、および安定化凍結乾燥IL−2または安定化噴霧乾燥IL−2を含む組成物である。
安定化された単量体IL−2を含む薬学的組成物は、「Stabilized Liquid Polypeptide−Containing Pharmaceutical Compositions」と題された国際公開番号WO01/24814において開示される。「単量体」IL−2により、本明細書中に記載される薬学的組成物において、実質的にその単量体形態で存在するが、凝集形態では存在しないタンパク質分子が意図される。従って、IL−2の共有結合性のオリゴマーもしくは凝集体、または疎水性のオリゴマーもしくは凝集体は、存在しない。簡潔に言うと、これらの液体組成物におけるIL−2は、貯蔵の間のIL−2の凝集体の形成を減少するのに十分な量のアミノ酸塩基を用いて処方される。このアミノ酸塩基は、アミノ酸またはアミノ酸の組み合わせであり、ここで、任意の所定のアミノ酸は、その遊離塩基形態またはその塩の形態のいずれかで存在する。好ましいアミノ酸は、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸からなる群から選択される。これらの組成物は、さらに、IL−2の安定性についての許容範囲内にこの液体組成物のpHを維持するための緩衝剤を含み、ここで、この緩衝剤は、その塩形態を実質的に含まない酸、その塩形態である酸、または酸およびその塩形態の混合物である。好ましくは、この酸は、コハク酸、クエン酸、リン酸およびグルタミン酸からなる群から選択される。このような組成物は、本明細書中で、安定化された単量体IL−2薬学的組成物といわれる。
これらの組成物中のアミノ酸塩基は、IL−2をこの液体薬学的組成物の貯蔵の間の凝集体の形成に対して安定化するように働き、一方、その塩形態を実質的に含まない酸、その塩形態である酸、または酸およびその塩形態の混合物の緩衝剤としての使用は、ほぼ等張の浸透圧を有する液体組成物を生じる。この液体薬学的組成物は、さらに、他の安定化剤(より詳細には、メチオニン、ポリソルベート80のような非イオン性界面活性剤、およびEDTA)を組み込み、このポリペプチドの安定性をさらに増加し得る。このような液体薬学的組成物は、その塩形態を実質的に含まない酸、その塩形態である酸、または酸およびその塩形態の混合物と組み合わせてのアミノ酸塩基の添加と同様に、安定化されるといわれ、これらの2つの成分の組み合わせの非存在下において処方される液体薬学的組成物と比較して、増加した貯蔵安定性を有する組成物を生じる。
安定化された単量体IL−2を含むこれらの液体薬学的組成物は、水性液体形態で使用されるか、または後での使用のために凍結状態で貯蔵されるか、あるいは本発明の方法に従って被検体に投与するために適切な液体形態または他の形態へと後で再形成するための乾燥形態のいずれかであり得る。「乾燥形態」により、液体の薬学的組成物または処方物が、フリーズドライ(すなわち、凍結乾燥;例えば、WilliamsおよびPolli(1984)J.Parenteral Sci.Technol.38:48−59を参照のこと)、噴霧乾燥(Masters(1991)、Spray−Drying Handbook(5th ed;Longman Scientific and Technical,Essez,U.K.),pp.491−676;Broadheadら(1992)Drug Devel.Ind.Pharm.18:1169−1206;およびMumenthalerら(1994)Pharm.Res.11:12−20を参照のこと)、または風乾(CarpenterおよびCrowe(1988)Cryobiology 25:459−470;およびRoser(1991)Biopharm.4:47−53)のいずれかによって乾燥されることが、意図される。
IL−2をその非凝集化単量体状態で含むIL−2処方物の他の例としては、WhittingtonおよびFaulds(1993)Drugs 46(3):446−514において記載される処方物が、挙げられる。これらの処方物としては、組換えIL−2産物が挙げられる。ここで、組換えIL−2ムテインテセロイキン(Teceleukin)(アミノ末端に付加されたメチオニン残基を有する非グリコシル化ヒトIL−2)は、等張性生理食塩水中で再構成される凍結乾燥粉末において、0.25%のヒト血清アルブミンを用いて処方され、そして、組換えIL−2ムテイン バイオロイキン(Bioleukin)(アミノ末端に付加されたメチオニン残基、およびヒトIL−2配列における125位でのシステイン残基のアラニンとの置換を有する、ヒトIL−2)は、0.1〜1.0mg/ml IL−2ムテインが酸と結合するように調製され、ここで、この処方物は3.0〜4.0のpH(有利には、緩衝液を含まない)1000mmhos/cm未満(有利には550mmhos/cm未満)の導伝率を有する。EP373,679;Xhangら(1996)Pharmaceut.Res.13(4):643〜644;およびPrestrelskiら(1995)Pharmaceut.Res.12(9):1250−1258を、参照のこと。
単量体IL−2を包含する薬学的組成物の例は、共有に係る米国特許第4,604,377号に開示される。「多量体」により、タンパク質分子が、この薬学的組成物中に、10〜50分子の平均分子会合を有する微小凝集形態で存在することが意図される。これらの多量体は、ゆるく結合した、物理的に会合したIL−2分子として存在する。これらの組成物の凍結乾燥形態は、Proleukin(登録商標)(Chiron Corporation)の商品名で、市販されている。この参考文献中に開示される凍結乾燥処方物は、選択的に酸化した、微生物により生成された組換えIL−2を含み、ここで、この組換えIL−2は、バルクを提供する水溶性キャリア(例えば、マンニトール)、および組換えIL−2の水への溶解性を保証するのに十分な量のドデシル硫酸ナトリウムと混合される。これらの組成物は、非経口的投与のための水性注射物中での再構築のために適切であり、そして、ヒト患者において安定かつ十分に耐性である。再構築の際に、このIL−2は、その多量体状態を保持する。多量体IL−2を含むこのような凍結乾燥組成物または液体組成物は、本発明の方法に含まれる。このような組成物は、本明細書中において、多量体IL−2薬学的組成物と呼ばれる。
本発明の方法はまた、IL−2を含む、安定化された凍結乾燥薬学的組成物または噴霧乾燥薬学的組成物を使用し得、これらの組成物は、本発明の方法に従って投与するために、液体形態または適切な他の形態へと再構築され得る。このような薬学的組成物は、「Methods for Pulmonary Delivery of Interleukin−2」と題された国際公開番号WO01/24814に開示される。これらの組成物は、さらに、少なくとも1つのバルキング剤、乾燥プロセスの間にこのタンパク質を安定化するのに十分な量の少なくとも1つの薬剤、またはそれら両方を含み得る。「安定化された」により、IL−2タンパク質またはその改変体が、そのモノマーまたはマルチマー形態を保持し、そしてこの組成物の固体形態または乾燥粉末形態を得るための凍結乾燥または噴霧乾燥の後に、その質、純度および効力の、他の重要な特性を保持することが意図される。これらの組成物において、バルキング剤としての使用のために好ましいキャリア材料としては、グリシン、マンニトール、アラニン、バリン、またはこれらの任意の組み合わせが挙げられ、最も好ましくは、グリシンである。このバルキング剤は、使用される薬剤に依存して、0%〜約10%(w/v)の範囲でこの処方物中に存在する。安定化剤として使用するための好ましいキャリア材料としては、任意の糖または糖アルコール、あるいは任意のアミノ酸が挙げられる。好ましい糖としては、スクロース、トレハロース、ラフィノース、スタキオース、ソルビトール、グルコース、ラクトース、デキストロースまたはこれらの任意の組み合わせが挙げられ、好ましくはスクロースである。安定化剤が糖である場合、これは約0%〜約9.0%(w/v)の範囲、好ましくは約0.5%〜約5.0%、より好ましくは約1.0%〜約3.0%、最も好ましくは約1.0%で存在する。この安定化剤がアミノ酸である場合、これは、約0%〜約1.0%(w/v)の範囲、好ましくは約0.3%〜約0.7%、最も好ましくは約0.5%で存在する。これらの安定化された凍結乾燥組成物または噴霧乾燥組成物は、必要に応じて、メチオニン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、またはその塩の1つ(例えば、EDTA二ナトリウム)あるいは他のキレート剤を含み得、これらは、メチオニン酸化に対してIL−2を保護する。この様式におけるこれらの薬剤の使用は、国際公開番号WO01/24814において記載される。この安定化された凍結乾燥組成物または噴霧乾燥組成物は、緩衝剤を使用して処方され得、この緩衝剤は、液相の場合、例えば処方プロセスの間またはこの組成物の乾燥形態の再構築後に、この薬学的組成物のpHを、許容範囲内、好ましくは約pH4.0〜約pH8.5に維持する。緩衝液は、これらが、乾燥プロセスと適合性であり、かつ処理の間および貯蔵の際にこのタンパク質の質、純度、効力および安定性に影響を与えないように選択される。
以前に記載された安定化された単量体IL−2薬学的組成物、多量体IL−2薬学的組成物および安定化された凍結乾燥IL−2薬学的組成物または噴霧乾燥IL−2薬学的組成物は、本発明の方法における使用のための適切な組成物を表す。しかし、治療活性成分としてIL−2を含む任意の薬学的組成物が、本発明の方法に含まれる。
本明細書において用いる場合、用語「抗CD20抗体」は、CD20 B細胞表面抗原を特異的に認識する任意の抗体を包含する。抗CD20抗体としては、ポリクローナル抗CD20抗体、モノクローナル抗CD20抗体、ヒト抗CD20抗体、ヒト化抗CD20抗体、キメラ抗CD20抗体、異種抗CD20抗体、およびCD20 B細胞表面抗原を特異的に認識するこれらの抗CD20抗体のフラグメントが挙げられる。好ましくは、この抗体は、実際には、モノクローナル抗体である。「モノクローナル抗体」は、実質的に相同な抗体の集団(すなわち、集団を含む個々の抗体は、少量で存在し得る、天然に存在する可能性のある変異体を除いて同一である)から得られた抗体を意図する。モノクローナル抗体は、非常に特異的であり、単一の抗原部位(すなわち、本発明においてはCD20 B細胞表面抗原)に対して指向されている。さらに、代表的には、異なる決定基(エピトープ)に対する異なる抗体を含む従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対して指向されている。修飾語句「モノクローナル」は、抗体の実質的に相同な集団から得られるような、抗体の特徴を示すものであり、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とするとは解釈されてはならない。例えば、本発明に従って用いられるべきモノクローナル抗体は、Kohlerら(1975)Nature 256:495によって最初に記載されたハイブリドーマ法によって作製され得るか、または組換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照)によって作製され得る。「モノクローナル抗体」はまた、例えば、Clacksonら(1991)Nature 352:624〜628およびMarksら(1991)J.Mol.Biol.222:581〜597に記載の技術を用いてファージ抗体ライブラリーから単離され得る。
マウス起源の抗CD20抗体は、本発明の方法における使用に適切である。このようなマウス抗CD20抗体の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定はされない:B1抗体(米国特許第6,015,542号に記載);1F5抗体(Pressら(1989)J.Clin.Oncol.7:1027を参照のこと);NKI−B20およびBCA−B20抗CD20抗体(Hooijbergら(1995)Cancer Research 55:840〜846に記載);およびIDEC−2B8(IDEC Pharmaceuticals Corp.,San Diego,Californiaから市販されている);2H7抗体(Clarkら(1985)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:1766〜1770に記載);ならびにClarkら(1985)(前出)およびStashenkoら(1980)J.Immunol.125:1678〜1685)に記載の他の抗体。
本明細書において用いられる場合、用語「抗CD20抗体」とは、キメラ抗CD20抗体を包含する。「キメラ抗体」により、最も好ましくは、組換えデオキシリボ核酸技術を用いて誘導され、そしてヒト(免疫学的に「関連した」種、例えば、チンパンジーを含む)の成分および非ヒト成分の両方を含む抗体が意図される。従って、キメラ抗体の定常領域は、最も好ましくは、天然のヒト抗体の定常領域と実質的に同一である;キメラ抗体の可変性領域は、最も好ましくは非ヒトの供給源に由来し、そしてCD20細胞表面抗原に対して所望の抗原特異性を有する。この非ヒト供給源は、ヒトCD20細胞表面抗原またはヒトCD20細胞表面抗原を含有する物質に対する抗体を産生するために用いられ得る、任意の脊椎動物の供給源であり得る。このような非ヒトの供給源としては、げっ歯類(例えば、ウサギ、ラット、マウスなど;例えば、米国特許第4,816,567号を参照のこと)、および非ヒト霊長類(例えば、旧世界ザル、類人猿など;例えば、米国特許第5,750,105号および同第5,756,096号を参照のこと)が挙げられるがこれらに限定されない。最も好ましくは、非ヒト成分(可変領域)は、マウスの供給源由来である。本明細書において用いる場合、語句「免疫学的に活性な」は、キメラ抗CD20抗体に関して使用する場合、ヒトC1qに結合するキメラ抗体を意味し、ヒトBリンパ腫細胞株の補体依存性溶解(「CDC」)を媒介し、そして抗体依存性細胞傷害性(「ADCC」)を通じてヒト標的細胞を溶解する。キメラ抗CD20抗体の例としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:IDEC−C2B8(リツキシマブ(IDEC Pharmaceuticals Corp.,San Diego,California)の名称で市販されており、そして、米国特許第5,736,137号、同第5,776,456号、および同第5,843,439号に記載される);米国特許第5,750,105号に記載のキメラ抗体;米国特許第5,500,362号;同第5,677,180号;同第5,721,108号;および同第5,843,685号に記載されるキメラ抗体)。
ヒト化抗CD20抗体はまた、本明細書において用いる場合、用語、抗CD20抗体に包含される。「ヒト化」により、非ヒト免疫グロブリン配列に由来する最小配列を含む抗CD20抗体の形態が意図される。ほとんどの部分について、ヒト化抗体は、ヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)であり、ここでレシピエントの超可変性領域由来の残基は、所望の特異性、親和性および能力を有する、マウス、ラット、ウサギまたは非ヒト霊長類のような非ヒト種(ドナー抗体)の超可変性領域由来の残基と置き換えられている。例えば、米国特許第5,225,539号;同第5,585,089号;同第5,693,761号;同第5,693,762号;同第5,859,205号を参照のこと。いくつかの場合、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク残基は、対応する非ヒト残基で置き換えられている(例えば、米国特許第5,585,089号;5,693,761号;同第5,693,762号を参照のこと)。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体においても、ドナー抗体においても見出されない、残基を含む。これらの改変は、抗体の能力をさらに洗練する(例えば、所望の親和性を得る)ためになされる。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つの可変ドメイン、代表的には2つの可変ドメインの、実質的に全てを含む。ここで超可変性領域の全て、または実質的に全てが、非ヒト免疫グロブリンの超可変性領域に相当し、そしてこのフレームワーク領域の全てまたは実質的に全てが、ヒト免疫グロブリン配列のフレームワーク領域に相当する。ヒト化抗体はまた、必要に応じて、免疫グロブリン定常領域(Fc)、代表的にはヒト免疫グロブリンの定常領域の、少なくとも1部分を含む。さらなる詳細については、Jonesら(1986)Nature 331:522〜525;Riechmannら(1988)Nature 332:323〜329;およびPresta(1992)Curr.Op.Struct.Biol.2:593〜596を参照のこと。
用語、抗CD20抗体により、非ヒト哺乳動物宿主、より詳細には、トランスジェニックマウス(不活性な内因性免疫グロブリン(Ig)遺伝子座によって特徴づけされた)において産生された、異種の抗CD20抗体または改変された抗CD20抗体もまた、包含される。このようなトランスジェニック動物において、宿主免疫グロブリンの軽鎖サブユニットおよび重鎖サブユニットの発現のためにコンピテントな内因性遺伝子は、機能しないようにされ、そして類似しているヒト免疫グロブリン遺伝子座で置換されている。これらのトランスジェニック動物は、軽鎖または重鎖の宿主免疫グロブリンサブユニットが実質的に存在しないヒト抗体を産生する。例えば、米国特許第5,939,598号を参照のこと。
抗CD20抗体のフラグメントは、全長抗体の所望の親和性を保持する限り、本発明の方法における使用に適切である。従って、抗CD20抗体のフラグメントは、CD20 B細胞表面抗原に結合する能力を保持する。抗体のフラグメントは、全長抗体の一部、一般にはその抗原結合領域または可変領域を含む。抗体フラグメントの例としては、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメント、およびFvフラグメント、ならびに単鎖抗体分子が挙げられるが、これらに限定されない。「単鎖Fv」または「sFv」抗体フラグメントにより、抗体のVドメインおよびVドメインを含むフラグメントが意図される。ここでこれらのドメインは、単鎖ポリペプチドに存在する。例えば、米国特許第4,946,778号;同第5,260,203号;同第5,455,030号;同第5,856,456号を参照のこと。一般に、Fvポリペプチドは、さらに、VドメインとVドメインとの間にポリペプチドリンカーを含み、これによってsFvは、抗原結合のための所望の構造を形成することが可能になる。sFvの概説については、Pluckthun(1994),The Pharmacology of Monoclonal Antibodies、第113巻、RosenburgおよびMoore編(Springer−Verlag、New York)、第269〜315を参照のこと。
抗体または抗体フラグメントは、McCaffertyら(1990)Nature 348:552〜554(1990)に記載の技術を用いて生成された抗体ファージライブラリーから単離され得る。Clacksonら(1991)Nature 352:624〜628およびMarksら(1991)J.Mol.Biol.222:581〜597は、ファージライブラリーを用いた、マウスおよびヒト抗体の単離を、それぞれ記載する。その後の刊行物は、チェーンシャッフリングによる高親和性(nM範囲)のヒト抗体の産生(Marksら(1992)Bio/Technology 10:779〜783)、ならびに非常に大きいファージライブラリーを構築するためのストラテジーとしての、コンビナトリアル感染およびインビボ組換え(Waterhouseら(1993)Nucleic.Acids Res.21:2265〜2266)を記載する。従って、これらの技術は、モノクローナル抗体の単離のための伝統的なモノクローナル抗体ハイブリドーマ技術に対する実行可能な代替法である。
ヒト化抗体は、非ヒトである供給源から導入される1つ以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトアミノ酸残基は、しばしば、「ドナー」残基と呼ばれ、これは、代表的には「ドナー」可変ドメインからとられる。ヒト化はげっ歯類のCDRまたはCDR配列をヒト抗体の相当する配列で置換することによって、Winterおよび共同研究者の方法(Jonesら(1986)Nature 321:522〜525;Riechmannら(1988)Nature 332:323〜327;Verhoeyenら(1988)Science 239:1534〜1536)に従い、本質的に実施され得る。例えば、米国特許第5,225,539号;同第5,585,089号;同第5,693,761号;同第5,693,762号;同第5,859,205号を参照のこと。従って、このような「ヒト化された」抗体は、インタクトなヒト可変ドメインよりも実質的に少ないドメインが非ヒト種由来の相当する配列によって置換された抗体を含み得る。実際に、ヒト化抗体は、代表的にヒト抗体であり、この抗体では、いくつかのCDR残基およびおそらくいくつかのフレームワーク残基が、げっ歯類抗体の類似性部位由来の残基で置換される。例えば、米国特許第5,225,539号;同第5,585,089号;同第5,693,761号;同第5,693,762号;同第5,859,205号を参照のこと。米国特許第6,180,370号および国際公開番号WO01/27160もまた、参照のこと。ここでは、所定の抗原に対する改善された親和性を有するヒト化抗体およびヒト化抗体を産生するための技術が、開示される。
種々の技術が、抗体フラグメントの産生のために開発されている。従来、これらのフラグメントは、インタクトな抗体のタンパク質分解性消化を介して誘導された(例えば、Morimotoら(1992)Journal of Biochemical and Biophysical Methods 24:107〜117(1992)、およびBrennanら(1985)Science 229:81を参照のこと)。しかし、これらのフラグメントは、今では組換え宿主細胞によって直接産生され得る。例えば、抗体フラグメントは、上で議論された抗体ファージライブラリーから単離され得る。あるいは、Fab’−SHフラグメントは、E.coliから直接回収され得、そして化学的に結合されて、F(ab’)フラグメントを形成し得る(Carterら(1992)Bio/Technology 10:163〜167)。別のアプローチに従って、F(ab’)フラグメントは、組換え宿主培養から、直接単離され得る。抗体フラグメントの産生についての他の技術は、当業者に明白である。
さらに、前に記載した抗CD20抗体のいずれかは、本発明の方法における使用の前に結合体化され得る。このような結合体化抗体は、当該分野で利用可能である。従って、抗CD20抗体は、間接的標識および間接的標識アプローチを用いて標識され得る。「間接的標識」または「間接的標識アプローチ」により、キレート剤が抗体に共有結合すること、そして少なくとも1つの放射性核種が、このキレート剤に挿入されることが、意図される。例えば、SrivagtavaおよびMease(1991)Nucl.Med.Bio.18:589〜603に記載されるキレート剤および放射性核種を参照のこと。あるいは、抗CD20抗体は、「直接的標識」または「直接的標識アプローチ」を用いて標識され得る。ここでは、放射性核種は、抗体に(代表的にはアミノ酸残基を介して)直接共有結合する。好ましい放射性核種は、SrivagtavaおよびMease(1991)(前出)において、提供されている。間接的な標識アプローチが特に好ましい。例えば、また、米国特許第6,015,542号に記載の抗CD20抗体の標識された形態を参照のこと。
抗CD20抗体は、代表的には、標準的技術によって、薬学的に受容可能な緩衝液(例えば、滅菌生理食塩水、滅菌緩衝化水、プロピレングリコール、前述の組み合わせ、など)中で提供される。非経口的に投与可能な薬剤を調製する方法は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(第18版;Mack Pub.Co.:Eaton,Pennsylvania,1990)に記載されている。例えば、国際公開番号WO 98/56418も参照のこと。これは、本発明の方法における使用に適切な安定化抗体薬学的処方物を記載する。
本発明は、本明細書中で開示される投薬レジメンに従い、抗CD20抗体およびIL−2を用いる併用治療期間を経験する被験体の臨床応答を予測する方法を、さらに提供する。この方法は、この被験体において、これらの2つの治療薬剤を用いた併用治療期間の開始後の、約1週間〜約7週間、好ましくは約1〜約14週間、ナチュラルキラー(NK)細胞発現をモニターする工程を、包含する。好ましくは、NK細胞数が、併用治療の始まりに先行して決定され、そして併用治療期間を通してモニターされ、従って、NK細胞の拡大の時間経過が、追跡され得る。この様式において、NK細胞数は、抗CD20抗体およびIL−2を用いた併用治療、ならびにIL−2の最終投与から4〜6週間後の経過にわたって、患者において毎週決定される。NK細胞数を決定する方法は、当該分野で公知である。例えば、Suzukiら(1983)J.Immunol.130:981〜987;Herberman(1987)Prog.Clin.Biol.Res.244:267〜274;およびMeropolら(1998)Cancer Immunol.Immunother.46:318〜326において開示される方法を、参照のこと。IL−2および抗CD20抗体を用いた組み合わせ治療(本明細書中で概略を示したように、4週間にわたって週2回、週3回または毎日のIL−2投薬を用いる)を受ける場合、約200細胞/μlより多いNK細胞数の拡大を有する、治療開始後10週間の患者は、14週目の評価において、非進行者である(すなわち、完全な応答者であるか、部分的応答者であるか、または安定病態によって特徴付けられる)ことが予測される。対照的に、約200細胞/μl未満のNK細胞数の拡大を有する、治療開始後10週間の患者は、14週目の評価において、進行者である(すなわち、再発または進行性の疾患を有する)ことが予測される。従って、リツキシマブおよびIL−2との組み合わせ治療を受けている患者における、NK細胞数の拡大のモニタリングは、患者のこの治療の予後についての重要な診断ツールとして役立ち得る。
従って、本発明は、少なくとも1回の治療有効用量の抗CD20抗体を被験体に投与する工程、およびこの被験体におけるナチュラルキラー(NK)細胞数を、受容可能な閾値レベルより高く維持する手段を提供する工程を包含する、ヒト被験体におけるリンパ腫(より特定には非ホジキンB細胞リンパ腫)の処置のための方法を、提供する。この受容可能な閾値レベルは、約150細胞/μlのNK細胞数、好ましくは約175細胞/μlのNK細胞数である。幾つかの実施形態において、この方法は、被験体における約200細胞/μlより多いNK細胞数を、効果的に維持する。NK細胞数が維持される手段は、少なくとも1つの治療有効用量のIL−2が約22IU時間/ml血清〜約653IU時間/mlの範囲内の最初のIL−2暴露を生じる量で被験体に投与され、ここで、このIL−2暴露がヒト薬物速度論(PK)データにより決定される血清濃度時間曲線(AUC)の下の面積として測定されるように、IL−2が被験体に投与される、任意のプロトコルを含む。
NK細胞数を受容可能閾値レベルより上に維持する1つの手段は、本明細書中で開示される一定的IL−2投薬レジメンに従ってIL−2を投与することを含む。従って、被験体は、少なくとも1つの治療有効用量のIL−2を、参照IL−2標準(すなわち、Proleukin(登録商標)IL−2)の約666.67μg〜約1200μgの用量の範囲内と同じ最初のIL−2暴露(ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積により決定される)を達成するために必要な量で、投与される。このような実施形態において、被験体はまた、治療有効用量の抗CD20抗体も、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内で、投与される。抗CD20抗体は、本明細書中で上述されるような毎週の投薬計画に従って投与される。NK細胞数を受容可能閾値レベルより上に維持するための手段は、本明細書中で開示される一定的IL−2投薬レジメンを含み、治療有効用量のIL−2は、週2回または週3回の投薬計画に従って、2000μg〜3600μgの範囲内(例えば、2800μg〜3600μg)の参照IL−2標準の週あたりの総用量(ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積により決定される)と同量であるIL−2の週あたりの総用量が被験体に投与されるように、投与され得る。抗CD20抗体の投薬期間は、約4週間〜約8週間であり得、そして一定的IL−2投薬レジメンの期間は、約4週間〜約10週間であり得る(本明細書中で述べられる)。一定的IL−2投薬と組み合わせられた抗CD20抗体の特定の投薬レジメンについてのさらなる指示は、本明細書中に上で提供される。
NK細胞数を受容可能閾値レベルより上に維持する別の手段は、IL−2の2段階投薬レジメンの施与を含む。ここで、IL−2の2段階投薬レジメンは、週あたりのより高い総用量のIL−2をこの被験体に投与する第1期を含み、この後、週あたりのより低い総用量のIL−2をこの被験体に投与する第2期が続く(本明細書中で上に開示する)。この実施形態において、IL−2の週あたりのより高い総用量は、2000μg〜3600μgの範囲内の参照IL−2標準の週あたりの総用量(ヒト薬物速度論(PK)データ由来の血清濃度時間曲線の下の面積により決定される)と同量であり、IL−2の週あたりのより低い総用量は、1200μg〜2600μgの範囲内の参照IL−2標準の週あたりの総用量(ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積により決定される)と同量である。以前上で述べられたように、IL−2の週あたりのより低い総用量は、IL−2の週あたりのより高い総用量より低い。このような実施形態において、抗CD20抗体の治療有効用量は、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内である。
NK細胞数を受容可能閾値レベルより上に維持する手段がIL−2の2投薬レジメンである場合、IL−2の第1用量は、抗CD20抗体の第1用量より先行して(例えば、抗CD20抗体の第1用量の投与より約1週間〜約30日先行する)被験体に投与され得る。あるいは、IL−2の第1用量は、抗CD20抗体の第1用量と共に(すなわち、同じ日に、同時にかまたはどちらかの順序で一連のいずれかで)被験体に投与され得る。さらに別の実施形態において、IL−2の第1用量は、抗CD20抗体の第1用量が被験体に投与された後(例えば、被験体への抗体の投与から10日以内、好ましくは7日以内)に投与され得る。本明細書中の上述のように、IL−2の週あたりのより高い総用量は、単回用量として投与され得るか、または週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与される、第1の一連の等用量に分割され得、IL−2の週あたりのより低い総用量は、単回用量として投与され得るか、または週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投与計画に従って投与される、第2の一連の等用量に分割され得る。抗CD20抗体の投薬期間は、約4週間〜約8週間であり得、2段階IL−2投薬レジメンの期間は、約4週間〜約16週間であり得る(上述)。NK細胞数を維持する手段は、2段階IL−2投薬レジメンの第1期(すなわち、IL−2の週あたりのより高い総用量が投与される)と2段階IL−2投薬レジメンの第2期(すなわち、IL−2の週あたりのより低い総用量が投与される)との間に、薬物休暇を被験体に与える工程を、さらに含む(本明細書中で記載される)。
必要な場合、被験体は、抗CD20抗体および2段階IL−2投薬レジメンの併用治療の多数のメンテナンス周期を施与され、NK細胞数を受容可能な閾値レベルより上(すなわち、約150細胞/μl)に維持し得る。上述のように、このようなメンテナンス周期のそれぞれは、週1回の抗CD20抗体の投与を、完全な2段階IL−2投薬レジメン(すなわち、被験体は、より高い週総投薬の第1期およびより低い週総投薬の第2期の両方を完了させる。ここで、完全な2段階IL−2投薬レジメンは、薬物休暇をさらに含み得る)と組み合わせて、含む。2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせられた、抗CD20抗体の特定の投薬レジメンについてのさらなる指示は、本明細書中の上記に提供される。
以下の実施例は、例示の目的で提供されるものであり、限定の目的ではない。
(実施例1:非ホジキンリンパ腫を有する患者における、Proleukin(登録商標)IL−2の一定週総用量と組み合わせた毎週のリツキシマブ治療の第I相研究)
本研究で使用されるIL−2処方物は、Chiron Corporation of Emeryville,Californiaにより、Proleukin(登録商標)IL−2の商標の下で製造される。この処方物におけるIL−2は、組換え的に産生された、非グリコシル化ヒトIL−2ムテイン(アルデスロイキン(aldesleukin)と呼ばれる)であり、最初のアラニン残基が欠失され、125位のシステイン残基がセリン残基と置換されている(des−アラニル−1,セリン−125ヒトインターロイキン2と呼ばれる)点で、ネイティブなヒトIL−2アミノ酸配列と異なる。このIL−2ムテインは、E.coliで発現され、その後、ダイアフィルトレーション(diafiltration)およびカチオン変換クロマトグラフィにより、精製される(米国特許第4,931,543号に記載される)。Proleukin(登録商標)IL−2として市販されるIL−2処方物は、タンパク質1.3mg(22MIU)を含むバイアル中で、無菌の、白からオフホワイトの保存料非含有凍結乾燥粉末として供給される。
本実施例および以下の実施例において使用された抗CD20抗体は、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ;IDEC−C2B8;IDEC Pharmaceuticals Corp.,San Diego,California)である。これは、包装挿入物の用量(6時間にわたって375mg/mを注入)毎に投与される。
本研究の第1の目的は、CD20+ B細胞非ホジキンリンパ腫の段階IIIまたは段階IVの処置のために、週1回の一定量(375mg/m)のRituxan(登録商標)(リツキシマブ)の静脈(IV)注入と併用して、3回の等用量で皮下的に投与された場合の、Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの最大耐性用量(MTD)を決定することであった。2つ目の目的は、IL−2の効果を、リツキシマブと同時に、ナチュラルキラー(NK)細胞の拡大の程度、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)により測定されるNK細胞機能、抗腫瘍応答、抗腫瘍応答の期間、ならびにIL−2およびリツキシマブの薬物速度論において、調査することであった。
(研究設計)
これは、IL−2の増大する用量を、週に1回、計4用量注入される375mg/mのリツキシマブと組み合わせた、開放標識研究であった。多数の研究中心が、予測される。IL−2の週あたりの総用量は、13.5百万国際単位(すなわち、週に3回の4.5MIUのIL−2用量)、30.0MIU(すなわち、週に3回の10.0MIUのIL−2用量)、42.0MIU(すなわち、週に3回の14.0MIUのIL−2用量)、および54.0MIU(すなわち、週に3回の18.0MIUのIL−2用量)である。これらは、約7.9MIU/m、約17.6MIU/m、約24.7MIU/m、および約31.8MIU/mの相対的な週あたりの総用量に相当する。Proleukin(登録商標)IL−2の週あたりの総用量(本明細書中で、以後、本実施例においてIL−2と呼ぶ)を、3回分の等用量に分割し、これを、リツキシマブの週1回のIV注入と共に、週に3回(tiw)、皮下注射によって投与した。インターロイキン2処置を、リツキシマブの最初のIV注入の1週間後に始め、5週目の終わりまで続けた。患者を、この時期の全体、一定量のIL−2に留めた。
(投与した処置および用量増加方法論)
患者は、375mg/mのリツキシマブを用いた処置を、IV注入により、1日目に始め、次いで、さらに3週間、週1回で行った。週3回のIL−2の皮下注射を、8日目に所定の用量で始め、計4週間続けた。IL−2の週3回の処置を、注射と注射との間に少なくとも48時間を有する、IL−2の週3回の投与として規定した。最初のIL−2の注射を、リツキシマブ注入の開始後30分以内に与えた。続く2回のIL−2注射を、48時間間隔で投与した。IL−2皮下注射の2週目〜4週目を、リツキシマブ注入と共に開始した。5週目は、IL−2皮下注射のみであった。研究した週3回のIL−2用量レベルは、4.5百万国際単位(4.5MIU)、10.0MIU、14.0MIU、および18.0MIUであった。これらは、13.5MIU、30.0MIU、42.0MIU、および54.0MIUの週あたりの総用量に相当する。
用量限定毒性(DLT)は、血液学的毒性および熱毒性(DLTと考えられるには4級の傷害性等級付けが必要である)を除き、国立癌研究所(National Cancer Institute)(NCI)判定基準(すなわち、NCI共通毒性判定基準)により、3級または4級の毒性等級付けで、処置依存性有害反応として定義される。研究の過程の間に現われ得る幾つかの特定の判定基準は、3級の毒性(例えば、白血球数(1.0〜<2.0×10/μlの値)、血小板(25〜49×10/μlの値)、ヘモグロビン(6.5〜<8.0×g/dlの値)、感染(重度、生命の危険はない)、嘔吐(充分な制吐治療の存在下で、24時間に6〜10回)、肺(通常レベルの労働での呼吸困難)、低血圧(治療および入院を必要とする;試験投薬を止めて48時間以内の分解)、神経感覚(neurosensory)(主要な知覚の重篤な喪失または機能に干渉する感覚異常)、運動支配系(機能の障害を有する主要な弱さ)、熱(口内が39.6〜40.4℃を超える)疲労(通常の活動性が50%を超えて低下し、働く能力がない)、研究における体重増加(少なくとも20.0%)、局所応答(10cmを超える硬化;重度または長期の潰瘍化または壊死)など)および2級の毒性(例えば、心律動異常(再発性または永続性だが治療を必要としない)、心機能(安静時排出画分の20%を超える低下)、心筋虚血(無症候性ST−T波変化)、および心膜(臨床診断基準による心膜炎))である。本明細書中で列挙されたものを除き、任意の3級毒性は、用量限定と考えられる。有害反応の特定の例(DLTと考えられるためには4級でなければならない)は、以下である:絶対好中球数(ANC)<5×10/μl;総白血球数(WBC)<1×10/μl;ヘモグロビン(Hgb)<6.5g/dl;血小板<25×10/μl;および40.5℃または105°Fを超える熱(口内)。
3患者のコホートを、それぞれのIL−2用量レベルで登録した。患者における用量限定毒性(DLT)の有害事象を、5週目の終わりまでモニターした。5週目の終わりまで通して、IL−2のその時の用量レベルに対し、全ての3患者が耐性であり、DLTのいかなる有害事象も有さない場合、IL−2の次に高い用量レベルで別の3患者のコホートを登録した。この次に高い用量レベルの患者は、DLTデータに基づき、IL−2の3週目(本研究の4週目)で登録され、リツキシマブを受け得るが、コホート内の全ての患者が5週間レジメンを完了するまで、IL−2を投与しなかった。3患者の1人が、5週間レジメンの間の任意の時にDLTの有害事象を経験した場合、さらなる3人の患者を、この用量レベルで登録した。3人のさらなる患者が、DLTの有害事象を経験せずに5週間を完了しない限り、IL−2の用量を、次の用量レベルまで増やさなかった。次の用量レベルの患者は、登録され、リツキシマブを受け得るが、コホート内の全ての患者が5週間レジメンを完了するまで、IL−2を投与しなかった。IL−2の外来患者MTDは、最低用量レベル(DLTの有害事象が2人以上の患者で観察された用量レベル)の直ぐ下の用量レベルであると考えられた。
(研究集団の選択)
本研究において登録される患者についての診断基準に包含される主なものは、以下であった:CD20+ B細胞非ホジキンリンパ腫III段階またはIV段階の資料の活用;患者は再発したか第1線処置に対し再発性であるかまたは難治性であるべきである;Karnofsky Performance Scoreが70%以上である;そして18歳未満ではない。患者を、以下の理由のために研究から除外した:IL−2を用いた以前の処置;本研究の処置の前3ヶ月以内の、リツキシマブを用いた任意の兆候に対する処置;およびリツキシマブまたはIL−2の使用と矛盾する、現在または以前の医療履歴。
(測定、安全性、および効能)
本研究の主要な目的は、375mg/mのリツキシマブの週1回の用量と共に投与される場合の、週3回のIL−2のMTDを決定することであった。MTDを見積もる目的のために、患者は、1回を超えるIL−2用量を連続的に受け損なうことも、30%以上の上述のIL−2用量を受け損なうことも可能ではなく、分析に入れられるために、リツキシマブの全ての4用量を受けねばならなかった(患者がIL−2に対しての間DLTを経験しない限り)。
NK細胞の数および機能ならびにT細胞の数を本研究の経過の間に増大させることを確立するための、提案された組み合わせ治療を成功させることが、重要であった。これらの細胞型は、IL−2処置の後に増殖され得、これは、リツキシマブ抗腫瘍活性のために不可欠であり得る。従って、NK細胞の数および機能ならびにT細胞部分集合数の測定を、行った。この様式において、リンパ球の部分集合(CD3、CD4、CD8、CD16+56、およびCD19を発現するリンパ球のパーセントおよび絶対数、ならびにCD20を発現するリンパ球のパーセント)およびNK細胞ADCC機能を、1週間間隔で、本研究を通して測定し、その後、標準的プロトコルを用いて、リツキシマブ注入を行った。NK細胞の増殖は、リツキシマブ活性の増強のための臨床的な必要条件と考えられ、そしてNK細胞増殖の程度は、未来の研究におけるその後の投薬決定の構成部分である。本研究で観察された他の変数は、腫瘍の応答および期間、ならびにIL−2の薬物速度論を含んだ。
全ての患者において、効能を、第2の変数として評価した。評価可能な患者を、以下のように定義した:被験体は、4週間のリツキシマブ治療および上述のProleukin(登録商標)IL−2用量および計画の70%を受けねばならない。応答を、以下のように評価した。腫瘍測定は、最長の直径と最大の垂線を用いた、垂直な直径の測定に基づいた。腫瘍応答の等級付けは、非ホジキンリンパ腫の応答診断基準を標定するための国際ワークショップ(International Workshop to Standardize Response Criteria)の報告に基づき(Chesonら(1999)J.Clin.Oncol.17:1244〜1253を参照)、そしてプロトコル定義診断基準は、以下のようである:
・完全応答(CR)−任意の以前の異常なX線撮影研究、骨髄および脳脊髄液(CSF)の正常化を有する、臨床的に検出可能な疾患の非存在として定義される。応答は、少なくとも1ヶ月続かねばならない。化学療法に先行してリンパ腫に対して陽性の骨髄を有する患者は、くり返し生検を取るべきである(1ヵ月後にリンパ腫に対して陰性であることが確認される)。
・部分的応答(PR)−新規の病巣の非存在下で、全ての測定可能な腫瘍負荷における少なくとも50%の減少として定義され、少なくとも1ヶ月続く(測定可能な腫瘍にのみ適用可能)。
患者を、Proleukin(登録商標)IL−2およびリツキシマブ治療の効果について、以下の点でまた評価した:
・応答期間−最初の記載される応答から進行性の疾患までの時間で定義される。
・進行する時間−研究開始から、進行性疾患、再発または死までの時間として定義される。
・安定病態(SD)−進行性疾患の非存在下で、腫瘍負荷における50%未満の減少として定義される。
・進行性疾患(PD)−腫瘍負荷における25%以上の増加の提示または新たな疾患部位の出現として、定義される。
・再発(R)−完全応答の記載後の腫瘍の出現として、定義される。
腫瘍応答による効能の評価が、第2の目的である。効能を、また、NK細胞の拡大の程度により、測定した;ADCCにより測定されるようなNK細胞の機能;抗腫瘍応答;および抗腫瘍応答の期間。
合計15名の患者が、上述の第I相臨床試験に登録されている。週3回投薬レジメンは、一般的に、14MIU用量レベルでよく耐えられていた。18MIUの用量において、3人の患者は、全用量で治療を完了した。4人目の患者は、用量限定傷害性(過敏性)を発達させ、さらなる処置を止めた。
13人の患者は、治療を完了し、14週目において、最大の腫瘍応答が評価されている。全体で、7患者が応答(4人が完全応答(CR)、および3人が部分応答(PR))した;4患者は安定病態(SD)を有した;そして2患者は進行性疾患(PD)を有した。7人の応答者全ては、週3回計画における最も高い3用量の1組を受けた。2件のCRは、中程度または重度のリンパ腫を有する患者において起こり、そして2件のCRは軽度のリンパ腫を有する患者において起こった。3件のPRは、中程度または重度の患者において見られ、これは、マントル細胞リンパ腫を有する1人を含んだ。
図1は、非ホジキンリンパ腫の処置のための週1回のリツキシマブ治療(375mg/m2)および週3回用量のProleukin(登録商標)IL−2(組換えヒトIL−2ムテイン)の併用治療を受けている11人の患者における、ナチュラルキラー(NK)細胞数(CD16/CD56細胞)(パネルA)、CD4細胞数(パネルB)、およびCD8細胞数(パネルC)についての時間経過を示す。NK細胞数を、フローサイトメトリにより決定した。リツキシマブを、1日目(D1)、8日目(D8)、15日目(D15)および22日目(D22)に、6時間までの間の注入により、投与した。Proleukin(登録商標)IL−2を、皮下的に、週に3回、8日目から始めて、4週間投与した。Proleukin(登録商標)IL−2の用量は、4.5MIU(患者3人)、10MIU(患者3人)、14MIU(患者3人)および18MIU(患者2人)であった。入手可能なデータを有する9人の患者(投薬レジメンの全体を完了している)についての10週目の対応細胞数 対 治療に対する14週目のその臨床的応答を、パネルD(NK細胞数)、パネルE(CD4細胞数)およびパネルF(CD8細胞数)に示す。PD=進行性疾患;SD=安定病態;CR/PR=完全な応答または部分的な応答。
1人(疾患進行を有した)を除く全ての患者において、ナチュラルキラー(NK)CD56+CD16+細胞数は、週3回のIL−2投与により、増加した(図1、パネルA)。4週目の始めに、5人中4人の応答者は、572細胞/μlより多い絶対NK細胞数を有した。一方、進行性疾患を有する4人の患者は、394細胞/μl未満のNK細胞数を有した(個々の患者のデータは示さない;細胞数の中央値については、図2を参照のこと)。現在10週目のNK細胞値が得られる10人の患者について、週3回計画におけるIL−2治療中のNK CD56+CD16+細胞の増殖の程度は、応答者(完全応答者または部分的応答者)において、非応答者(安定病態患者および進行性疾患患者)におけるより高かった(中央値155細胞/μl(40〜195細胞/μlの範囲)に比べて中央値382細胞/μl(215〜494細胞/μl)を有する)(図1、パネルD;図2をまた参照のこと)。10週目におけるNK細胞数の中央値は、これらの群の間の統計的に有意な差異を示した(p=0.01;図2)。
3集団の集められた細胞数のうちNK細胞数は、IL−2と組み合わせられた場合のリツキシマブに対する応答についての重要な予測指標と考えられる。NK細胞数が、この週3回IL−2投薬および週1回のリツキシマブ投薬の14週目の腫瘍応答に対してプロットされる場合、安定病態または完全応答もしくは部分的応答を有するこれらの患者が、リツキシマブ治療開始後10週目に、少なくとも185細胞/μlを有することが見られ得る(図1パネルD;図2)。
さらに、NK感受性LAK抵抗性K562細胞株に対する新鮮なエキソビボNK媒介性天然細胞溶解性殺傷、ならびにNK感受性LAK抵抗性ドージB細胞株に対するLAKおよびADCC媒介性機能が、最適濃度のリツキシマブの存在下または非存在下で、50:1〜1.56:1のエフェクター:標的比率の標準4時間51Cr放出細胞傷害性アッセイにおいて、応答者および非応答者(両方ともIL−2投薬プロトコル中である)について評価されている。この細胞傷害性アッセイの記載については、例えば、Vlasveldら(1995)Cancer Immunol.Immunother.40(1):37〜47を、参照のこと。この研究のために、フィコールヒパーグ(Ficoll Hypague)密度遠心法により、このプログラムに登録された患者の血液からPBMCを単離した。リツキシマブ処置(1日目;d1)の前、IL−2処理(8日目;d8)、IL−2処置の1週間後(15日目;d15)、IL−2処置の2週間後(22日目;d22)、および本研究を通じたその後の時点で、PBMCを単離した。PBMCを50:1〜56:1の範囲のエフェクター対標的(E:T)の比率で、51Cr標識標的細胞のパネルに対し、試験した。51Cr標識標的細胞の群は、K562細胞、ドージ細胞、および最適濃度のリツキシマブ(2μg/ml)の存在下のドージ細胞からなり、それぞれ、NK活性、LAK活性、ADCC活性を評価した。51Cr放出を、4時間のインキュベーション時間後に測定した。
このプロトコルにおける応答者は、NK天然細胞傷害性、LAK媒介性殺傷、およびADCC媒介性殺傷として言及される持続的NK媒介性活性を証明した。このNK媒介活性は、次第に増加し、IL−2投薬を5週目の終わりに完了したという事実にもかかわらず、10週目で維持された(図3)。この傾向はまた、応答者について観察されたより少ない程度であるが、安定病態の患者でも観察された(データは示さない)。対照的に、進行性疾患を発達させた患者は、より低い一時的なNK媒介性殺傷活性レベルを示し、これは、IL−2処置の中断後、急速に低下した(データは示さない)。まとめて、NK細胞数データおよびNK機能データは、IL−2媒介性NK細胞の増殖および機能が、IL−2およびリツキシマブを用いる併用治療に対する、臨床的応答結果の重要な相互依存性決定因子であることを、示唆する。
従って、IL−2およびリツキシマブを用いた併用治療を、本明細書で概略されるように(週3回投薬を4週間)受けている場合、治療の開始後10週目に、約170細胞/μlより多いNK細胞数の増殖を有する患者は、完全応答者、部分的応答者と予測されるか、または安定病態と特徴付けられる。対照的に、治療の開始後10週目に、約170細胞/μl未満までのNK細胞数の増殖を有する患者は、再発または進行性の疾患を有すると予測される。従って、リツキシマブおよびIL−2を用いた併用治療を受けている患者におけるNK細胞の増殖のモニタリングは、患者のこの治療の予後についての重要な診断ツールとして役立ち得る。
(実施例2:非ホジキンリンパ腫を有する、以前にリツキシマブが作用しなかった患者における、4週間の週1回リツキシマブ治療を、Proleukin(登録商標)IL−2の8週間の2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせた、第II相/第III相臨床試験)
第II相/第III相臨床試験は、CD20+B細胞非ホジキンリンパ腫の治療のための、Proleukin(登録商標)IL−2の8週間の2段階IL−2投薬レジメン(2〜9週)と組み合わせられた4週間のリツキシマブ治療(すなわち、1〜4週)の、以前リツキシマブに応答しなかったか、または処置の6ヶ月以内に再発した患者における、安全性および効能を評価するために行われる。第2の目的は、ナチュラルキラー(NK)細胞の増殖の程度、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)によって測定されるようなNK細胞機能、抗腫瘍応答、抗腫瘍応答の期間、ならびにIL−2およびリツキシマブの薬学速度理論に対するリツキシマブと同時に用いたIL−2の効果を、さらに証明することである。
(研究設計)
これは、2用量のIL−2を、週に1回注入される375mg/mのリツキシマブ(6時間注入)と組み合わせて使用する、開放標識研究である。患者は、一定量(375mg/m)のRituxan(登録商標)(リツキシマブ)のIV注入を、4週間の間のそれぞれの週の1日目の始めに、毎週施与される(すなわち、計4用量)。従って、リツキシマブは、1日目、8日目、15日目、22日目に投与される。患者は、同時のProleukin(登録商標)IL−2(本明細書中で、以後、参照IL−2標準と呼ぶ)投与を、皮下注射により、2週目の1日目(すなわち、処置期間の8日目)に始める。週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され、週に3回の投薬計画(投与と投与との間に最短48時間を有する)に従って、8週間投与される(すなわち、処置期間の2〜9週の間、計24用量)。2〜5週の間、3回の等用量として投与される週あたりのIL−2総用量は、42.0MIUである(すなわち、それぞれの等用量は14.0MIU)。IL−2投与の4週間後、週あたりのIL−2総用量は、30.0MIUに下げられる。従って、6〜9週の間、30.0MIUの週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され(すなわち、それぞれ10.0MIU)、週に3回の投薬計画に従って投与される。患者は、この処置レジメンの効能と安全性を、9週間の処置期間にわたってモニターされ、16週間を通して(すなわち、IL−2投与の最終週の後7週間)追跡調査決定される。
(研究集団の選択)
患者は、CD20+、B細胞、先行治療後の測定可能な再発または非応答性の疾患を有する軽度または濾胞性組織の非ホジキンリンパ腫を持っていることが望ましい。さらに、彼らは以前、リツキシマブ単独の薬剤の経過を受けたことがあり、腫瘍応答を見せなかったか、または6ヶ月未満の応答を有した。以前投与されたリツキシマブは、標準4週間レジメン(4×375mg/m)の少なくとも75%を含まねばならない。以前のリツキシマブ処置および応答の記録が、その現場の原書類として入手可能でなければならない。他の主な包含および排除の基準は、第I相臨床試験(上の実施例2で記載)について述べられたものと同様である。
(測定、安全性、および効力)
本研究の主な目的は、週1回の375mg/mのリツキシマブ用量と共に、8週連続で投与される場合の、週3回のIL−2の安全性と効力を決定することである。患者は、1回を超えるIL−2用量を連続的に受け損なうことも、30%以上の処方されたIL−2用量を受け損なうことも許されず、第1効力分析に含まれるために、リツキシマブの全ての4用量を受けねばならない。
効力は、腫瘍応答および腫瘍応答の期間によって、実施例1に記載される第I相臨床試験について述べられた手順および診断基準を用いて、評価される。腫瘍応答は、フローサイトメトリによって決定されるNK細胞における増加と関連する。本研究で、患者の部分集団において観察される他の変数は、実施例1に記載される第I相臨床試験について述べられるように、NK細胞機能およびIL−2の薬物速度理論である。
(実施例3:攻撃的な非ホジキンリンパ腫を有する患者における、Proleukin(登録商標)IL−2の8週間2段階IL−2投薬レジメンと組み合わせられた8週間の週1回のリツキシマブ治療)
8週間まで延長された週1回のリツキシマブ治療を除いて、実施例2で概略を示されたのと同様の投薬計画が、攻撃的な非ホジキンリンパ腫(段階IIIまたは段階IV、すなわち、中程度または重度)を有する被験体で、実行される。この様式において、被験体は、8週間リツキシマブ治療(すなわち、1〜8週)を、Proleukin(登録商標)IL−2の8週間2段階IL−2用量レジメン(2〜9週)と組み合わせて、与えられる。第2の目的は、IL−2の効果を、リツキシマブと共に、ナチュラルキラー(NK)細胞の増殖の程度、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)によって測定されるNK細胞機能、腫瘍応答、腫瘍応答の期間に対する効果を、さらに証明することである。
望ましい被験体は、固定量(375mg/m)のRituxan(登録商標)(リツキシマブ)のIV注入を、8週間の間のそれぞれの週の1日目の始めに、毎週投与される(すなわち、計8用量)。従って、リツキシマブは、1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目、50日目に投与される。被験体は、同時のProleukin(登録商標)IL−2(本明細書中で、以後、参照IL−2標準と呼ぶ)投与を、皮下注射により、2週目の1日目(すなわち、処置期間の8日目)に始める。週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され、週に3回の投薬計画(投与と投与との間に最短48時間を有する)に従って、8週間投与される(すなわち、処置期間の2〜9週の間、計24用量)。2〜5週の間、3回の等用量として投与される週あたりのIL−2総用量は、42.0MIUである(すなわち、それぞれの等用量は14.0MIU)。IL−2投与の4週間後、週あたりのIL−2総用量は、30.0MIUに下げられる。従って、6〜9週の間、30.0MIUの週あたりのIL−2総用量は、3つの等用量に分割され(すなわち、それぞれ10.0MIU)、週に3回の投薬計画に従って投与される。被験体は、この処置レジメンの効力と安全性を、9週間の処置期間にわたってモニターされ、16週目まで(すなわち、IL−2投与の最終週の後7週間)追跡調査決定される。
(実施例4:非ホジキンリンパ腫を有する患者における、単量体IL−2の4週間一定的週1回の総用量と組み合わせられた、4週間の週1回のリツキシマブ治療を用いた、第I相臨床試験)
第I相臨床試験が、CD20+B細胞非ホジキンリンパ腫の処置のためのIL−2の単量体処方物(L2−7001)の使用を試験するために、実行される。使用される特定の単量体IL−2処方物は、L2−7001である。この液体処方物は、この処方の前の最後の精製工程を除いてはProleukin(登録商標)IL−2と同じである、ヒトIL−2ムテイン(アルデスロイキン)を含む。上の実施例1で述べられたように、このIL−2ムテインはE.coliから発現される。アルデスロイキンを得るための最初の精製工程は、この2つの処方物と同様である。米国特許第4,931,543号を参照せよ。どちらの場合においても、組換え的に産生されるIL−2ムテインは、宿主細胞内で、屈折小体(refractile body)として生じる。細胞破壊の後、この屈折小体は単離され、サイズ排除クロマトグラフィーおよびRP−HPLCを用いて、最初に精製される。L2−7001に使用されるIL−2ムテインのための残りの精製工程は、以下のようである。生じたタンパク質沈殿物は、グアニジン塩酸塩によって溶解され、次いで、ダイアフィルトレーション、イオン交換クロマトグラフィおよびその後のダイアフィルトレーションによって処理され、L2−7001処方物を生成するための最終精製IL−2ムテインを得る。対照的に、IL−2ムテインがProleukin(登録商標)IL−2において使用される場合、最初の精製工程から生じるタンパク質沈殿物は、1%SDSに溶解され、次いで、サイズ排除クロマトグラフィーおよびダイアフィルトレーションによって処理される。精製されたIL−2ムテインは、次いで、「Stabilized Liquid Polypeptide−Containing Pharmaceutical Compositions」と題された同時係属出願(2000年10月3日出願)、および譲渡された米国特許出願番号09/677,643において開示された方法に従って、L2−7001に処方される。
これは、Proleukin(登録商標)IL−2について記載されたのと同様の、MTD用量探索研究である。この研究において、L2−7001の一定の週あたりの総用量が、4週間にわたって、4週間の週に1回のリツキシマブの推奨される用量(すわなち、375mg/m)と組み合わせて、投与される。週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され、週に3回の投薬計画(投与と投与との間に最短48時間を有する)に従って投与される。用量増大方法論は、上述のものと同様である。最初の増大するL2−7001の週あたりの総用量は、540μg、810μg、1080μg、および1500μgである(L2−7001の薬学速度論についてのAUCデータから決定される)。下の実施例8の表4を参照のこと。研究設計および集められたデータは、上の実施例1において記載されたものと同様である。安全性および効力は、上述の臨床試験において述べられたように、評価される。
(実施例5:非ホジキンリンパ腫を有する、以前にリツキシマブを失敗している患者における、L2−7001の8週間2回の投薬レジメンと組み合わせられた4週間の週1回リツキシマブ治療)
実施例2で概説された投薬レジメンから変わって、望ましい被験体は、Proleukin(登録商標)IL−2の代わりに単量体IL−2処方物L2−7001を投与される。この様式において、被験体は、固定量(375mg/m)のRituxan(登録商標)(リツキシマブ)のIV注入を、4週間の間のそれぞれの週の1日目の始めに、毎週投与される(すなわち、計4用量)。従って、リツキシマブは、1日目、8日目、15日目、22日目に投与される。被験体は、同時のL2−7001(本明細書中で、以後本実施例において、IL−2と呼ぶ)投与を、皮下注射により、2週目の1日目(すなわち、処置期間の8日目)に始める。週あたりのIL−2総用量は、3つの等用量に分割され、週に3回の投薬計画(投与と投与との間に最短48時間を有する)に従って、8週間投与される(すなわち、処置期間の2〜9週の間、計24用量)。2〜5週の間、3回の等用量として投与される週あたりのIL−2総用量は、810μgである(すなわち、それぞれの等用量は270μg)。IL−2投与の4週間後、週あたりのIL−2総用量は、540μgに下げられる。従って、6〜9週の間、540μgの週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され(すなわち、それぞれ180μg)、週に3回の投薬計画に従って投与される。被験体は、この処置レジメンの効力と安全性を、9週間の処置期間にわたってモニターされ、16週目まで(すなわち、IL−2投与の最終週の後7週間)追跡調査決定される。
(実施例6:攻撃的な非ホジキンリンパ腫を有する患者における、L2−7001の8週間2回の投薬レジメンと組み合わせられた8週間の週1回リツキシマブ治療を用いた第II/III相臨床試験)
実施例3で示された投薬レジメンから変わって、望ましい被験体は、Proleukin(登録商標)IL−2の代わりに単量体IL−2処方物L2−7001を投与される。固定量(375mg/m)のRituxan(登録商標)(リツキシマブ)のIV注入を、8週間の間のそれぞれの週の1日目に始めに、毎週投与される(すなわち、計8用量)。従って、リツキシマブは、1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、36日目、43日目、50日目に投与される。被験体は、同時のL2−7001(本明細書中で、以後本明細書において、IL−2と呼ぶ)投与を、皮下注射により、2週目の1日目(すなわち、処置期間の8日目)に始める。週あたりのIL−2総用量は、3つの等用量に分割され、週に3回の投薬計画(投与と投与との間に最短48時間を有する)に従って、8週間投与される(すなわち、処置期間の2〜9週の間、計24用量)。2〜5週の間、3回の等用量として投与される週あたりのIL−2総用量は、810μgである(すなわち、それぞれの等用量は270μg)。IL−2投与の4週間後、週あたりのIL−2総用量は、540μgに下げられる。従って、6〜9週の間、540μgの週あたりのIL−2総用量は、3回分の等用量に分割され(すなわち、それぞれ180μg)、週に3回の投薬計画に従って投与される。被験体は、この処置レジメンの効力と安全性を、9週間の処置期間にわたってモニターされ、16週目まで(すなわち、IL−2投与の最終週の後7週間)追跡調査決定される。
(実施例7:異なった測定単位におけるProleukin(登録商標)IL−2の等用量の計算)
第I相および第II相の臨床試験における上述のProleukin(登録商標)IL−2の用量は、MIUで絶対量を表している。MIU/mでの対応する相対用量を、平均的なヒトはおよそ1.7mであるとして、容易に決定し得る。同様に、対応する絶対用量をμg単位で決定し得る(Proleukin(登録商標)IL−2は、1μgにつきこのIL−2産物の約15MIUの生物学的活性を有するように与えられる)。表2は、異なった測定単位における、Proleukin(登録商標)IL−2についての週あたりの等しい総用量を、提供する。
Figure 2005538034
(実施例8:IL−2の薬学的処方物についてのIL−2血清濃度時間曲線の計算)
450万国際単位(MIU)(およそ300μgタンパク質と同等)における、皮下的に(SC)投与されるProleukin(登録商標)IL−2の血清濃度時間曲線(AUC)の下の面積を、未発表のHIV研究から得られたデータを用いて決定した。血清濃度時間プロファイルを、8人のIL−2未経験のHIV患者において、本研究におけるIL−2投薬に対する最初の暴露後に、測定した。それぞれの患者について、AUCを、線形台形公式(linear trapezoidal rule)を用いて、最後の測定可能な濃度まで計算し、24時間に外挿した(Winnonlin software version 3.1,Pharsight Corporation,California)。4.5MIU用量におけるAUC0−24平均値、SD、および95%信頼区間の上限および下限を、表3に示す。
18MIU等価量(1200μg)でSC投与されたProleukin(登録商標)IL−2のAUC0−24値を、このIL−2産物がSC投与された3つの異なった研究から得られたデータを用いて、見積もった。2つは発表された研究であり、1つはHIV患者におけるもの(N=3)(Piscitelliら(1996)Pharmacotherapy 16(5):754〜759)で、1つは癌患者におけるもの(N=7)(Kirchnerら(1998)Br.J.Clin.Pharmacol.46:5〜10)である。3つ目は、未発表の研究で、ここでは、血清濃度時間データを、6人の癌患者から、IL−2のSC投薬後に得た。癌患者およびHIV患者におけるAUCの類似性は、以前に確立されている(未発表データ)。これらの3つの研究において投与された実際の用量は、18〜34MIUの範囲におよぶ。2つの公表された試験について、24時間までのAUC(AUC0−24)値を、18の指数およびMIUでの実際用量を用いたAUCを乗算することにより、18MIU用量に規格化した。例えば、20MIU用量についてのAUC0−24を400と算出した場合、規格化AUC0−24は、40018/20=360となる。未発表の癌患者研究について、個々のAUC値を、線形台形公式を用いて、最後の測定可能濃度まで、血清濃度時間データから計算して、24時間に外挿し(Winnonlin software version 3.1,Pharsight Corporation,California)、次いで、上述のように、18MIU用量に規格化した。方程式1および方程式2を用い、全ての3つの研究についての全体平均およびSDを、平均値と分散の加重平均(weighted average)としてそれぞれ計算した。
Figure 2005538034
、n、n
Figure 2005538034
および
Figure 2005538034
は、各3研究についての、それぞれ被験体の数、平均値、および分散である。
Figure 2005538034
およびSDは、全体平均および標準偏差の概算である。18MIUにおけるAUC全体平均、SD、および95%信頼区間の上限および下限もまた、表2に示す。
Figure 2005538034
Proleukin(登録商標)IL−2と同様に、L2−7001(単量体IL−2の液対処方物)を、50〜180μgの範囲の用量で、HIV患者に投与した(未発表データ)。AUCによって測定された、この研究から得られた暴露を、表4に示す。これらの暴露値は、Proleukin(登録商標)IL−2を使用して出された暴露値の範囲内であった(表3)。
Figure 2005538034
IL−2暴露データ(AUC)を、公表文献から得た(ここでは、組換えヒト天然IL−2が、0.1MU〜3.0MUの範囲の用量で、8人の癌患者に、SC投与される)。0.3MU、1MUおよび3MU用量レベルについての報告された平均(%CV)AUCは、120(38)、177(36)、および359(46)Uhr/mlであった(Gusravson(1998)J.Biol.Response Modifiers 1998:440〜449)。Thompsonら(1987)Cancer Research 47:4202〜4207において示されたように、本研究において測定された単位を、WHOによる国際単位(IU)(Gearing and Thorpe(1988)J.Immunological Methods 114:3〜9)として後に採用された、BRMP単位(Rossioら(1986)Lymphokine Research 5(補足1):S13〜S18)に基準化した。本研究条件の下で出されたAUC値もまた、確立されたProleukin(登録商標)IL−2暴露と一致する。
本明細書において言及された全ての刊行物および特許出願は、本発明に関連する当業者のレベルを示す。全ての刊行物および特許出願は、それぞれ個々の刊行物または特許出願が、特定にそして個々に参考として援用されるように、同程度で、本明細書中で参考として援用される。
当業者は、慣用的に実験以上を使用することなく、本明細書中で記載された本発明の特定の実施形態に対する、多くの等価物を、理解するか、または確かめ得る。このような等価物は、添付の特許請求の範囲によって包含されることを意図される。
図1A〜図1Fは、非ホジキンリンパ腫の処置のための週1回のリツキシマブ治療(375mg/m2)および週3回のProleukin(登録商標)IL−2投与の併用治療を受けている11人の患者における、ナチュラルキラー(NK)細胞数(CD16/CD56細胞)(1A)、CD4細胞数(1B)、およびCD8細胞数(1C)についての時間経過を示す。リツキシマブを、1日目(D1)、8日目(D8)、15日目(D15)および22日目(D22)に、6時間までの注入により、投与した。Proleukin(登録商標)IL−2を、皮下的に、週に3回、8日目から始めて、4週間投与した。Proleukin(登録商標)IL−2の用量は、4.5MIU(患者3人)、10.0MIU(患者3人)、14.0MIU(患者3人)および18.0MIU(患者2人、データは示さない)であった。9人の患者についての対応する細胞数(腫瘍評価および入手可能な10週目のリンパ球数部分集合の両方を有する)を、1D(NK細胞数)、1E(CD4細胞数)および1F(CD8細胞数)に示す。PD=進行性疾患;SD=安定病態;CR/PR=完全な応答または部分的な応答。 図2は、Proleukin(登録商標)IL−2およびリツキシマブを用いた併用治療の、ベースライン、開始後4週目、および開始後10週目のNK細胞数の中央値を、図1で記載した研究から、応答者(完全応答または部分的応答)対非応答者(安定病態または進行性疾患)について、示す。統計的有意性は、Wilcoxon Rank Sum Testを用いて、計算した。 図3は、NK細胞機能(NK媒介性細胞溶解機能(NK)ならびにLAK媒介性機能(LAC)およびADCC媒介性機能(ADCC)を含む)についてのインビトロアッセイを使用した、ナチュラルキラー(NK)細胞活性の時間経過を示す(完全な応答者(CR)について決定した)。CR患者は、図1に記載した、週3回の18.0MIU Proleukin(登録商標)IL−2/週1回のリツキシマブの投薬レジメンに、参加した。機能的アッセイに関する詳細については、以下の実施例1を参照のこと。このデータは、CR患者において、NK活性が維持されることを証明する。

Claims (74)

  1. ヒト被験体において非ホジキンB細胞リンパ腫を処置する方法であって、該方法は、抗CD20抗体およびインターロイキン2(IL−2)を用いた併用治療の少なくとも1メンテナンス周期を該被験体に投与する工程を包含し、ここで、該メンテナンス周期は、治療的に有効な週あたりの用量の抗CD20抗体をIL−2の2段階投薬レジメンの投与と組み合わせて投与する工程を包含し、ここで、該IL−2の2段階投薬レジメンは、週あたりのより高い総用量のIL−2が該被験体に投与される第1期を含み、その後、週あたりのより低い総用量のIL−2が該被験体に投与される第2期が続く、方法。
  2. IL−2の最初の用量が、抗CD20抗体の最初の用量より前に前記被験体に投与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量が前記被験体に投与される1ヶ月前以内に投与される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量が前記被験体に投与される1週間前に投与される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量と同時に前記被験体に投与される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量が前記被験体に投与された1週間後に前記被験体に投与される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記抗CD20抗体が、週ごとに4週間〜8週間投薬される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記抗CD20抗体の前記治療的な有効量が、約125mg/m〜約500mg/mの範囲である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記IL−2の2段階投薬レジメンが、組み合わされた4週間〜16週間の期間を有する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記IL−2の2段階投薬レジメンの前記第1期が、前記組み合わされた4週間〜16週間の期間のうち、少なくとも1週間の持続期間を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記IL−2の2段階投薬レジメンの前記第1期が、前記組み合わされた4週間〜16週間の期間の2分の1の持続期間を有する、請求項9に記載の方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第1の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与され、そして前記週あたりのより低い用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第2の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与される、方法。
  13. 前記IL−2が、静脈内、筋肉内、および皮下からなる群から選択される経路により投与される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、1用量として投与される、請求項12に記載の方法。
  15. 前記第1の一連の等用量が、週に2回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  16. 前記第1の一連の等用量が、週に3回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  17. 前記第1の一連の等用量が、週に4回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  18. 前記第1の一連の等用量が、週に5回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  19. 前記第1の一連の等用量が、週に6回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  20. 前記第1の一連の等用量が、週に7回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  21. 前記週あたりのより低い総用量のIL−2が、1用量として投与される、請求項12に記載の方法。
  22. 前記第2の一連の等用量が、週に2回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  23. 前記第2の一連の等用量が、週に3回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  24. 前記第2の一連の等用量が、週に4回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  25. 前記第2の一連の等用量が、週に5回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  26. 前記第2の一連の等用量が、週に6回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  27. 前記第2の一連の等用量が、週に7回の投薬計画に従って投与される、請求項12に記載の方法。
  28. 請求項1に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、参照IL−2標準の一週間の総用量と等量であり、ヒト薬物速度論(PK)データ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される2000μg〜3600μgの範囲内であり、ここで、前記週あたりのより低い用量のIL−2が、参照IL−2標準の一週間の総用量と等量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される1200μg〜2600μgの範囲内である方法であり、そして、ここで、該週あたりのより低い用量のIL−2が、該週あたりのより高い総用量のIL−2より低い、方法。
  29. 請求項28に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第1の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与され、前記週あたりのより低い総用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第2の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与される、方法。
  30. 前記週あたりのより高い総用量のIL−2が2800μgであり、そして前記週あたりのより低い総用量のIL−2が2000μgである、請求項28に記載の方法。
  31. 前記抗CD20抗体の前記治療的に有効な用量が、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内である、請求項28に記載の方法。
  32. 前記抗CD20抗体の前記治療的に有効な用量が、約225mg/m〜約400mg/mの範囲内である、請求項31に記載の方法。
  33. 請求項1に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、参照IL−2標準の一週間の総用量と等量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される2000μg〜3600μgの範囲内であり、前記週あたりのより低い用量のIL−2が、参照IL−2標準の一週間の総用量と等量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される1200μg〜約2000μgの範囲内である方法であり、そして、ここで、該週あたりのより低い総用量のIL−2が、該週あたりのより高い総用量のIL−2より低い、方法。
  34. 前記週あたりのより高い総用量のIL−2が2800μgであり、そして前記週あたりのより低い総用量のIL−2が2000μgである、請求項33に記載の方法。
  35. 前記IL−2が、単量体IL−2薬学的組成物、多量体IL−2薬学的組成物、安定化された凍結乾燥IL−2薬学的組成物、および安定化された噴霧乾燥IL−2薬学的組成物からなる群から選択される薬学的組成物として提供される、請求項1に記載の方法。
  36. 前記IL−2が、組換え的に産生されたIL−2であり、該IL−2が、ヒトIL−2のアミノ酸配列またはその改変体を有し、該改変体が、ヒトIL−2のアミノ酸配列に対し少なくとも70%の配列同一性を有する、請求項1に記載の方法。
  37. 前記ヒトIL−2の改変体が、デス−アラニル−1、セリン125ヒトインターロイキン2である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記抗CD20抗体が、免疫学的に活性な抗CD20抗体である、請求項1に記載の方法。
  39. 前記抗CD20抗体が、IDEC−C2B8またはそのフラグメントである、請求項38に記載の方法。
  40. 前記抗CD20抗体が、ヒト抗CD20抗体、ヒト化抗CD20抗体、またはキメラ抗CD20抗体である、請求項1に記載の方法。
  41. 1つ以上のその後のメンテナンス周期が、第一メンテナンス周期の完了または任意のその後のメンテナンス周期の完了から約1ヶ月〜約6ヶ月後に開始される、請求項1に記載の方法。
  42. 請求項41に記載の方法であって、ナチュラルキラー(NK)細胞数が前記被験体においてモニターされ、前記メンテナンス周期のそれぞれがいつ開始されるかを決定し、該メンテナンス周期が、NK細胞数が受容可能な閾値レベルより少ない時に開始される、方法。
  43. 前記受容可能な閾値レベルが200細胞/μl以下である、請求項42に記載の方法。
  44. 前記受容可能な閾値レベルが150細胞/μl以下である、請求項43に記載の方法。
  45. 前記IL−2の2段階投薬レジメンにおける中断をさらに包含する、請求項1に記載の方法であって、該中断は、該IL−2の2段階投薬レジメンの前記第1期および前記第2期の間のIL−2投与の中止期間を含む、方法。
  46. 前記中断が、抗CD20抗体投与の中止期間をさらに含む、請求項45に記載の方法。
  47. 請求項45に記載の方法であって、ナチュラルキラー(NK)細胞数が前記ヒトにおいてモニターされ、前記2段階投薬レジメンの前記第2期がいつ開始されるかを決定し、該第2期が、NK細胞数が受容可能な閾値レベルより少ない場合に開始される、方法。
  48. 前記受容可能な閾値レベルが200細胞/μl以下である、請求項47に記載の方法。
  49. 前記受容可能な閾値レベルが150細胞/μl以下である、請求項48に記載の方法。
  50. 前記中断が、約1週間〜約4週間の期間を有する、請求項45に記載の方法。
  51. ヒトにおいて非ホジキンB細胞リンパ腫を処置する方法であって、該方法は、治療的な有効量の抗CD20抗体を、週に1回、4週間〜8週間、処置期間の1日目から、該ヒトに投与する工程、治療的な有効量のIL−2を、週に3回、4週間〜10週間、該処置期間の8日目から投与する工程を包含し、ここで、該治療的な有効量の抗CD20抗体は、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内であり、ここで、該治療的な有効量のIL−2は、参照IL−2標準の用量と同じ開始時IL−2暴露を達成するために必要な量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される約933.33μg〜約1200μgの範囲内である、方法。
  52. 前記IL−2が皮下的に投与される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、週に1回、4週間投与され、かつ、前記治療的な有効量のIL−2が、週に3回、4週間または8週間投与される、請求項51に記載の方法。
  54. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、週に1回、8週間投与され、かつ、前記治療的な有効量のIL−2が、週に3回、8週間投与される、請求項51に記載の方法。
  55. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、約225mg/m〜約400mg/mの範囲内である、請求項51に記載の方法。
  56. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、約375mg/mである、請求項55に記載の方法。
  57. 前記ヒトが、参照IL−2標準の一週間の総用量と同量のIL−2の一週間の総用量を投与され、該総用量が、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される約2800μg〜約3600μgの範囲内である、請求項51に記載の方法。
  58. 抗CD20抗体およびIL−2の併用治療期間を受けている被験体の、臨床的応答を予測する方法であって、該方法が、該被験体におけるナチュラルキラー(NK)細胞の増殖を、該併用治療期間の開始後の約1週間〜約10週間、モニターする工程を包含する、方法。
  59. 前記併用治療期間が約5週間であり、ここで、該NK細胞の増殖をモニターする工程が、該併用治療期間の開始後の約4週間〜約10週間に起こる、請求項58に記載の方法。
  60. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、処置期間の第1日目に始めて4週間、週に1回投与され、そして、前記治療的な有効量のIL−2が、該処置期間の第8日目に始めて4週間、週に3回投与され、ここで、前記NK細胞の増殖が、該併用治療期間の開始後約10週間モニターされる、請求項59に記載の方法。
  61. 前記ヒトが、参照IL−2標準の一週間の総用量と同量のIL−2の一週間の総用量を投与され、該総用量が、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される2800μg〜3600μgの範囲内である、請求項60に記載の方法。
  62. 前記被験体が少なくとも約170細胞/μlのNK細胞数を有し、そして、完全な応答、部分的な応答、または安定病態を有する該被験体を特徴付ける、請求項60に記載の方法。
  63. ヒト被験体において非ホジキンB細胞リンパ腫を処置する方法であって、該方法は、少なくとも1つの治療的な有効量の抗CD20抗体を、該被験体に投与する工程、および該被験体における受容可能閾値レベル以上のナチュラルキラー(NK)細胞数を維持するための手段を提供する工程を包含し、該手段は、治療的な有効量のインターロイキン2(IL−2)を、少なくとも1回、投与する工程を包含し、ここで、該治療的な有効量のIL−2は、約22IU時間/ml血清〜約653IU時間/ml血清の範囲内の開始時IL−2暴露を生じる量であり、ここで、該IL−2暴露は、ヒト薬物速度論(PK)データによって決定される血清濃度時間曲線(AUC)の下の面積として測定される、方法。
  64. 前記受容可能な閾値レベルが約150細胞/μlである、請求項63に記載の方法。
  65. IL−2が一定的IL−2投薬レジメンに従って投与され、ここで、該治療的な有効量のIL−2は、参照IL−2標準の用量と同じ開始時IL−2暴露を達成するために必要な量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される約933.33μg〜約1200μgの範囲内である、請求項63に記載の方法。
  66. 前記抗CD20抗体の前記治療的な有効量が、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内である、請求項65に記載の方法。
  67. 前記一定的IL−2投薬レジメンが、前記治療的な有効量のIL−2を、週に2回または週に3回の投薬計画に従って投与する工程を包含する、請求項65に記載の方法。
  68. 請求項63に記載の方法であって、IL−2が、IL−2の2段階投薬レジメンに従って投与され、ここで、該IL−2の2段階投薬レジメンは、週あたりのより高い総用量のIL−2が前記被験体に投与される第1期を含み、その後、週あたりのより低い総用量のIL−2が該被験体に投与される第2期が続く、方法。
  69. 請求項68に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、参照IL−2標準の週あたりの総用量と等量であり、ヒト薬物速度論(PK)データ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される2000μg〜3600μgの範囲内であり、ここで、前記週あたりのより低い総用量のIL−2が、参照IL−2標準の週あたりの総用量と等量であり、ヒトPKデータ由来の血清濃度時間曲線の下の面積によって決定される1200μg〜2600μgの範囲内であり、そして、ここで、該週あたりのより低い総用量のIL−2が、該週あたりのより高い総用量のIL−2より低い、方法。
  70. 前記治療的な有効量の抗CD20抗体が、約125mg/m〜約500mg/mの範囲内である、請求項69に記載の方法。
  71. IL−2の最初の用量が、抗CD20抗体の最初の用量の投与より前に前記被験体に投与される、請求項69に記載の方法。
  72. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量と同時に前記被験体に投与される、請求項69に記載の方法。
  73. 前記IL−2の最初の用量が、前記抗CD20抗体の最初の用量が前記被験体に投与された1週間後に該被験体に投与される、請求項69に記載の方法。
  74. 請求項69に記載の方法であって、前記週あたりのより高い総用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第1の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与され、前記週あたりのより低い総用量のIL−2が、1用量として投与されるか、または第2の一連の等用量に分割され、週に2回、3回、4回、5回、6回または7回の投薬計画に従って投与される、方法。
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