JP2005533041A - 機能的生物学的物質の滅菌、安定化および保存 - Google Patents

機能的生物学的物質の滅菌、安定化および保存 Download PDF

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Abstract

機能的生物学的物質の滅菌、安定化および保存を開示する。機能的な生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子を滅菌し、それらの物質を室温で保存する方法を開示する。本発明により滅菌され、安定化した製品は、生物学的汚染物がタイターで著しく減少するか、または除去されるが、それら全体的な機能は維持されている。これらの材料は、骨のように主として構造的な機能を有するものでも、ヘモグロビンや抗体の場合のように活性分子状の機能を有するものでもよい。滅菌した生物学的物質を安定化させる処理には、材料温度の変化、放射線量の制御、照射時間の最適化、酸素含有量の制御、安定剤の使用、pHの規格、特定溶剤の包含、および使用する放射線タイプの変更が挙げられる。そのようにして処理された、滅菌および安定化された生物学的製品は、室温で保存することができ、従来の凍結乾燥させた、または低温保存された生物学的物質よりも、はるかに有用であり、使用が簡単である。

Description

関連出願
本願は、ここに参考として含める米国暫定出願第60/387,177号、2002年6月7日提出、の有益性を特許として請求するものである。
発明の背景
本発明は、一般的には生物化学および医学の分野に関し、より詳しくは、機能的な生物学的材料、生物化学的(存在)実在物、および生物学的に活性な分子、例えばヘモグロビン(赤血球中の、および独立した)、抗体、サイトカイン、形成要素および非形成要素の両方を包含する血液成分、タンパク質、その他の細胞質成分、無傷のヒトおよび動物組織、および敏感性および脱感作、およびワクチンを試験するための抗原として作用する材料の照射による保存に関する。
生物学的材料は、ヒト用および獣医学用途、診断用途、および実験または化学的製法にわたる広範囲な用途に長年の間使用されている。これらの材料は、生物学的に活性であることが多い、つまり元の生物または植物で行われるのと同じ、または類似の構造的、酵素的、または他の分子的機能を果たすことができるので、診断、予防または治療薬として使用できる。生物学的材料の膨大な有益性にも関わらず、それらの使用には危険性も存在する。これらの材料は、ウイルスから細菌、等にわたる様々な生物学的汚染物で汚染されることがある。これらの汚染物は、ヒトや動物に伝染すると、深刻な健康上の問題を引き起こすことがある。これらの汚染物は、汚染する材料の効能を下げるか、または破壊する能力さえ有する。
生物学的材料を生物学的汚染物または病原体に関して試験およびスクリーニングするための多くの技術があるが、これらのスクリーニング手順には欠点がある。これらの技術は、常に信頼性がある訳ではなく、経費がかかり、非常に特殊な汚染物しか試験できないことがある。広範囲な汚染物の危険性を下げる方がはるかに効果的である。熱処理、化学溶剤、および放射線を包含する多くの技術が、汚染物の危険性を下げるのに使用されている。熱処理は、製品の生物学的活性に悪影響を及ぼし、製品の効能を下げることが多いことが分かっている。化学溶剤、消毒薬、および抗細菌剤は、汚染の可能性、特に包装後で使用前の細菌増殖の機会を下げるために使用されている。これらの溶剤および薬剤は、ヒトと接触した時に有害である場合があり、ヒトに使用する前に製品から除去しなければならないことが多い。
放射線処理は、製品を滅菌するためのもう一つの方法である。放射線は、広範囲な、特に細菌およびウイルスを包含する生物学的汚染を低減するのに極めて有効である。この分野で刊行されている文献は、放射線滅菌の技術は極めて融通性が高いこと、および当業者は、使用する照射の種類、酸素含有量、pH、照射量、温度、溶剤、安定剤、等を包含する特定の基準を操作し、放射線に対する製品の反応を加減できることを開示している。しかし、放射線処理計画を立案する上でこれまでなされているほとんどの研究は、生物学的材料を構造および生物学的機能の両方でほとんど変化させずに、汚染物を不活性化する方法に焦点を合わせている。そのような滅菌された、安定化された製品は、機能的である、すなわち診断、予防または治療薬として使用できるように、元の生物または植物中で行われるのと同じ、または類似の構造的、酵素的、または他の分子的機能を果たすことができるべきである。
A.血液および血液成分
先行技術における欠点の一つは、医学用の血液および血液成分の調製にある。広範囲な傷害および医学的手順は、血液全体または様々な血液成分の投与を必要とする。すべての患者が全血を必要とする訳ではなく、実際、血液成分の全部が存在すると、医学的な問題を引き起こす場合もある。個別の血液画分を、輸血の時点でそれらの生物学的活性を確保するのに最も好適な、特殊な条件下で保存することができる。例えば、処理センターがドナー血液を受け取ると、赤血球を分離し、様々な方法で保存する。そのような細胞は、クエン酸塩−リン酸塩−デキストロース中、4℃で5週間まで、一般的に容積200〜300ml、ヘマトクリット値(赤血球体積百分率として表示)約70〜90%を有する包装された赤血球の単位として保存できる。赤血球は、グリセロールで処理し、次いで−30℃〜−196℃で凍結させ、グリセロール溶液中に7年間まで保存できるが、輸血用に十分に持ちこたえるためには、低温で凍結状態に維持しなければならない。これらの方法はどちらも、貯蔵温度を注意深く維持し、赤血球の望ましい生物学的活性の崩壊を避け、米国血液銀行協会(the American Association of Blood Bank)標準に従って実際に輸血に使用するための妥当なレベルであると考えられる、輸血した細胞の少なくとも70%に24時間の生存時間を与えることを必要とする。
赤血球を保存するための公知の一方法は、赤血球の凍結(凍結乾燥)であるが、これは、そのような細胞が、室温で長期間保存でき、容易に還元(reconstituted)されて哺乳動物に使用できるためである。多くの以前の方法により、例えば水性またはリン酸塩−緩衝された食塩水(PBS)溶液中で赤血球(RBC)を凍結乾燥させると、還元された細胞が、細胞が代謝できなくなり、細胞ヘモグロビンが酸素を運搬できなくなる程度に損傷を受ける。凍結乾燥され、還元された、グルタルアルデヒドで固定された赤血球は、主として凝集反応検定に使用されている。
血液の低線量ガンマ線照射を行い、輸血に関連する移植片対宿主反応病を予防できることは公知である。移植片対宿主反応病(GVHD)は、ドナーリンパ球が敏感な受血者中に移植される時に起こる。これらのドナーリンパ球は、増殖し、標的器官、特に骨髄、皮膚、肝臓、および胃腸管、に損傷を与え、これらの器官は最終的に死に至ることがある。この病気は、当初、子宮内輸血および全身照射を受けた患者への同種髄移植の受血者に対する輸血の合併症と考えられていた。GVHDは、細胞質血液物質の輸液、または希に、移植された器官により、ドナーリンパ球にさらされた免疫学的に不適格な患者にも見られている。最後に、輸血に関連するGVHD(TA−GVHD)に関して最も一般的に報告される環境は、生物学的に関連するか、またはHLA同一のドナーから来る血液の免疫学的に不適格な受血者である。TA−GVHDの場合に関連する製品には、非照射全血、包装された赤血球、血小板、顆粒球および新鮮な非凍結血漿が挙げられる。凍結された脱グリセロール処理された赤血球、新鮮な凍結血漿およびクリオプレシピテートは含まれていない。
無論、ここで考察する用語「血液製品」は、全血(およびその画分)、血小板および/または赤血球を包含することがあり、通常は包含する。ここで使用する用語「白血球」は、単核細胞および好中球、リンパ球、および赤血球および血小板以外の、血液中に見られる他のすべての細胞を包含する白血球の一般的な区分を包含するものとする。また、実質的に「細胞を含まない」血液製品は、ある種の白血球を含むことがある。現在、血液製品のガンマ線照射が、輸血に関連するGVHDの予防に公知の唯一の方法である。最も一般的な照射線源はコバルト−60およびセシウム−137である。ほとんどの血液センターは、輸血用細胞質製品中のリンパ球を不活性化するのに、公称線量25Gyで、これらの同位元素用バッグのどの区域にも15Gy以上が送達されるようにしている。
輸血の使用を悩ます多くの問題の一つは、感染症を引き起こす動因が伝染することである。病原性生物は全血の様々な画分中に見られるので、輸血後の病気の危険性は、使用する血液製品または成分によって様々である。ヒト用、獣医学用または実験用に調製された幾つかの製品は、好ましくない、潜在的に危険な汚染物、例えばウイルス、細菌、酵母、カビ、マイコプラズマおよび寄生虫、を含むことがある。数多くのこれらの病原体は、これらの病原体が受血患者に対して危険であるのみならず、医師、および血液および血液製品を取り扱う他の病院職員に対しても危険なので、臨床的に非常に重要である。従って、そのような製品が、使用の前に汚染されていないことを確認することが非常に重要である。これは、製品を患者に直接、例えば輸血、臓器移植および他の形態のヒト治療で投与する場合に特に重大である。
B.抗体および抗原として作用する生物学的分子
先行技術の方法には、抗体、および抗原として作用する生物学的分子の保存に関しても欠陥がある。抗体は、現在、診断試験に広く使用されている。実際、多くの細菌学的および病理学的診断が、抗体と特定の抗原との反応に依存する試験により行われている。そのような試験は、血液をELISA(酵素免疫抗体法)試験にかけるのに使用する簡単な血球凝集検定を包含する。抗体を室温で保存することにより、確立された研究設備が無い地域で正確に、迅速な診断を達成できるように、野戦病院、例えば軍事行動の野戦病院、で抗体を即使用することができる。現在、冷蔵が必要なために、抗体製剤で患者を処置するのが非常に複雑になっている。従って、抗体の製造、輸送、および保存に法外な経費がかかり、コスト的に使用できない場合も多い。
C.医療用途に使用するための組織および器官
現在、低温保存は、同種移植組織および組織に由来する移植用材料を保存するための主要手段である。最近、銀行に保存されている骨や腱に由来する多くの感染が起きている。照射滅菌により、細菌性およびウイルス性病原体の両方の伝染を阻止することができる。さらに、照射後に室温で保存することにより、骨、コラーゲンおよび無細胞質(acellular)真皮を包含する同種移植組織およびそれらの誘導体の調製、保存および使用が非常に簡単になる。
以前は、ほとんどの手順に、生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子から形成された製品を特定の汚染物に関して、それらの製品から汚染物を除去するのではなく、スクリーニングまたは試験する方法が関与している。試験によりある汚染物に関して陽性であるとされた製品は、単に使用しない。スクリーニング手順の例は、血液ドナーから得たヒトの血液中の特定のウイルスに関する試験を包含する。しかし、そのような手順は、常に信頼性がある訳ではない。このために、誤った陰性結果に伴う結論に関して、その試験の価値または確実性が低下する。場合により、例えば後天性免疫不全症候群(AIDS)の場合、例えばヒト免疫不全ウイルス(HIV)に関して試験する場合、には、誤った陰性結果は、人命を脅かすことになる。さらに、場合により、その製品が汚染されているか、否かを確認するのに、数ヶ月ではなくても、数週間もかかることがある。
より最近の研究は、生物学的材料、生物化学的実在物、および生物学的に活性な分子中の汚染物を、それらを使用する前に除去するか、または不活性化する方法に焦点が絞られている。そのような方法には、熱処理、濾過、化学的不活性化剤の添加およびガンマ線または他の放射線による処理が挙げられる。ガンマ線照射がウイルスや細菌を死滅させるのに有効であることは、文献に数多く開示されている。事実、ある研究者は、ウイルスのレベルを低減または排除するのにガンマ線照射が最も効果的であると結論付けている。生物学的材料は照射により滅菌されているが、これらの材料は、伝統的には、処理の後、冷蔵または凍結により保存されている。苛酷な加熱滅菌によるウイルスの不活性化は、血液の機能的成分、特にエリトロサイト(赤血球)および栓球(血小板)および敏感な血漿タンパク質、も破壊する恐れがあるので、許容できない。
上記のことから、生物学的材料、生物化学的実在物、および生物学的に活性な分子を含む製品を滅菌するための、生物学的汚染物を効果的に除去し、同時に、製品には悪影響を及ぼさない方法を提供する必要がある。好ましくない生物学的汚染物の例には、ウイルス、最近、酵母、カビ、マイコプラズマおよび寄生虫が挙げられる。従って、ヒトの全血または血液製品中に存在する病原性ウイルス、微生物、または寄生虫を、そのような製品を受血者に輸血することにより受血者をそのような病原体で感染させる前に、根絶するための、安全で、経済的な方法が非常に望ましい。同時に、血液の汚染を適切に除去することにより、これらの体液を取り扱わなければならない病院職員に対する感染の脅威も回避される。この必要性は、ドナー血液および血液製品を保存し、処理する血液銀行ではさらに重大である。生物学的材料のヒトまたは動物組織(例えば皮膚、骨、膜、および腱)中に存在する病原性ウイルス、微生物または寄生虫を、そのような組織が受容者の中に導入または移植される前に根絶し、それによって、そのような病気による受容者の感染を防止する、安全で、経済的な方法および装置を提供することも等しく望ましい。従って、本発明は、これらの、および他の必要性に応えるものである。
発明の概要
端的かつ一般的に説明すると、本発明は、照射による生物学的材料、機能的な生物化学的実在物および生物学的に活性な分子の保存に関する。本発明は、生物学的材料、生物化学的実在物、生物学的に活性な分子に由来する製品を、周囲温度または室温で、特に照射前の凍結乾燥または照射後の凍結または冷蔵の必要性無しに、保存するための調製方法をさらに包含する。より詳しくは、本発明は、抗体、末梢血液細胞(例えば赤血球および血小板)、全血(例えばウイルス感染した患者の血液)から集められた血漿タンパク質画分(例えばアルブミンおよび凝固因子)、体液(尿、髄液、羊水、および滑液を包含するが、これらに限定するものではない)、抗ウイルスワクチンの製造に使用されるエクスビボ媒体、および細胞培地(例えばウシ胎児血清およびウシ血清)を包含する組成物、またはそのような組成物に由来する製品、および静脈内栄養補給用の糖、アミノ酸、ペプチド、および脂質の溶液の、潜在的な生物学的汚染物(例えばウイルス、細菌、酵母、カビ、マイコプラズマおよび寄生虫)の不活性化に関する。本発明はさらに、モノクローナル抗体、ボツリヌス毒素および植物由来のタンパク質、ヘモグロビン(赤血球中および独立した)、抗体およびワクチンを包含する(ただし、これらに限定するものではない)血液系タンパク質および生物学的に誘導されたタンパク質に関する。汚染が先行するものであるか、または潜在的なものであるかは、本発明の価値にとって前提条件ではない。
これまでの放射線処理方法におけるほとんどの研究は、生物学的材料を構造および生物学的機能の両方でほとんど変化させずに、汚染物を不活性化する方法に焦点が絞られている。本発明は、公知の放射線処理方法を基礎とし、放射線処理が、滅菌のみならず、照射に続いて滅菌された製品の温度を明らかに制御しなくても、生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子の機能を保存することにも効果的であり得ることを開示する。本発明の独特な保存および処理方法により、滅菌された製品は、常温で保存でき、製品の生物学的活性および作用機構に関する効能を維持することができる。
これは、多くの理由から重大な進歩である。最も重要なことは、処理した製品を周囲温度で保存できることにより、取扱手順を厳守しなくても、材料の効能を損なう危険性が低下することである。世界の多くの地域では、冷蔵でさえ贅沢である。このことは、医薬品およびワクチンが、それらを冷蔵できないために日常的に不活性化するので、これらの地域における住民の健康に劇的な影響を及ぼす。周囲温度で安定しているワクチンや生物学的材料を発展途上の世界で供給できる能力は、これらの地域における人々の健康に大きな影響を与えるであろう。周囲温度における保存は、貯蔵や輸送にかかる費用を節約し、多くの場合により便利で、使い易い製品を提供し、経費のかからない製法で製造することにより、先進国においても大きな影響を与えるであろう。
本発明を使用する一つの機会は、医療用の血液および血液成分の調製である。本発明は、感染病、特にウイルスによる病気、が伝播する危険性が実質的に下がるか、または排除されるように、全血試料、または生物学的に誘導されたタンパク質または構造(植物または動物を起源とする形成された要素、例えば細胞や組織、を包含する)を滅菌し、保存する方法を包含する。本発明は、安価であり、医学界の大部分に容易に供給できる生物学的材料の製造方法をさらに包含する。そのような方法により、冷蔵または他の、大幅な経費増加につながる恐れがある処理を行う必要無しに、生物学的材料を保存することができる。さらに、本発明は、生物学的タンパク質を室温で安全に貯蔵でき、続いて細菌や特殊なウイルスによる汚染の危険性を大幅に下げて使用できるようにするための、生物学的タンパク質の滅菌および安定化、例えば血液の抗体や他の化学的成分の滅菌、を開示する。
本発明の方法により、多くの機能的な生物学的材料を製造することができる。そのような滅菌された製品は、有効量の生物学的材料を患者に投与するのに先立ち、生物学的材料を周囲温度で貯蔵できるので、体調または病気を予防または処置する方法に使用できる。同様に、照射した生物学的材料、生物化学的実在物、および生物学的に活性な分子から形成される、滅菌および安定化された製品は、診断試験方法およびキットに取り入れること、および工業的および化学的製法における要素として使用することができ。同様に、糖、アミノ酸、ペプチドおよび脂質を含む栄養補給溶液も、この方法により滅菌し、室温(周囲温度)で貯蔵することができる。
本発明の方法は、一種以上の生物学的材料、生物化学的(存在)実在物および生物学的に活性な分子を照射し、その機能を保存し、得られる滅菌された、安定化された製品を周囲温度またはその付近で貯蔵できるようにする方法を包含する。本発明で使用するのに好適な機能的生物学的材料には、血液または血液成分、例えば赤血球、単球を含む白血球、血小板、凝固因子、モノおよびポリ免疫グロブリンを包含する免疫グロブリン、が挙げられるが、これらに限定するものではない。同様に、好適な機能的生物学的材料には、動物組織(哺乳動物および他の動物門を包含する)、例えば軟骨、骨髄(骨髄細胞懸濁液を含む)、全または処理された靱帯、腱、神経、骨(脱無機物質された骨マトリックスを含む)、植接用片(graft)、関節、大腿骨、大腿骨頭、歯、皮膚移植片、心臓弁、角膜、動脈、静脈、脂質、炭水化物、コラーゲン(天然、無フィブリル(afibrillar)、発育不全性(atelomeric)、可溶性、不溶性、組換えおよびトランスジェニック、天然配列および変性の両方を包含する)および臓器(移植用臓器、例えば心臓、肝臓、肺、腎臓、腸、膵臓、肢および指を含む)が挙げられるが、これらに限定するものではない。
同様に、本発明は、非細胞材料、例えばタンパク質(組換えおよびトランスジェニックタンパク質を含む)、タンパク質状材料、アミノ酸、ペプチド、糖、脂質、酵素(消化酵素、例えばトリプシン、キモトリプシン、アルファ−グルコシダーゼおよびiduronodate-2-スルファターゼを含む)、抗原、髄、キチンおよびその誘導体(NO−カルボキシキトサン−NOCCを含む)にも適用できる。本発明の方法および得られる製品の滅菌および安定化の態様は、生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子の測定量を、ウイルス性および細菌性汚染の危険性を下げる、および生物学的材料を滅菌および安定化するのに効果的であるように計算した量の放射線で照射することを包含する。
本発明では、照射工程を、室温から、液体窒素の温度を包含する極低温までの一般的な範囲を含む(ただし、これらに限定するものではない)様々な温度で行うことができる。希に、標的試料を同時に加熱するのが有利である場合もある。
本発明の他の特徴および利点は、本発明の特徴を例として説明する添付の図面を参照しながら行う下記の詳細な説明から明らかである。
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子(生物学的物質)を滅菌および保存し、その中にある一種以上の潜在的生物学的汚染物または病原体、例えばウイルス、細菌(細胞間および細胞内細菌、例えばマイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナノバクテリア、クラミジア、リケッチア、を包含する)、酵母、カビ、真菌類、単核または多核寄生虫、および/または単独で、または組合せで伝染性海綿状脳疾患(TSE)を引き起こすプリオンまたは類似の物質、のレベルを低減させる方法に関する。そのような生物学的物質の現在の貯蔵方法では、典型的には滅菌前に生物学的物質を凍結乾燥する、および/または製品を滅菌後に冷蔵し、その後でヒトの身体に輸液または使用する。以前に開示されているある種の方法は、イオン化放射線を使用しているが、そのような方法は、放射線と連係して追加の添加剤および溶液を使用する。例えば、ある研究では、白血球を無くすことに焦点を絞っており、一般的に細胞および血漿中にあるウイルスを効果的に不活性化できない低線量を使用している。先行技術の文献には、赤血球を照射に続いて室温で保存する能力に関しても記載されていない。我々の方法は、これらの追加溶液を必要としない。数多くの研究が、公知の病原性ウイルスを不活性化するのに必要な線量により、赤血球は破壊されないことを示している。従って、本発明は、輸血の前に血液を保存し、滅菌するための簡単な方法であり、受血者にとって安全な方法である。
本発明により、照射後の材料の安全性を改良しながら、赤血球を保存し、貯蔵するためのより簡単な方法が得られる。先行技術は、赤血球を照射後に周囲温度(例えば室温)で貯蔵することは記載していない。先行技術は、照射工程の際に追加の溶液も取り入れている。赤血球から漏れるカリウムを相殺する溶液、例えばカリウムを結合する薬剤を含むか、または含まない緩衝剤、を加えることは有益であろう。この溶液は、赤血球に追加のエネルギー源を供給するために血液バッグ中に追加のグルコースを含むこともできる。赤血球をそれらの基本的な貯蔵バッグ中の適切な溶液環境中で単純に照射することにより、多くの公知の病原体を除去し、赤血球を室温で貯蔵することができる。
I.汚染物
ここで使用する用語「生物学的汚染物または病原体」は、生物学的材料と直接または間接的に接触することにより、生物学的材料それらの受容者に対して悪影響を及ぼすことがある汚染物または病原体(単独で、または組合せで)を意味する。そのような生物学的汚染物または病原体には、各種のウイルス、細菌(細胞間および細胞内細菌、例えばマイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナノバクテリア、クラミジア、リケッチア、を包含する)、酵母、カビ、真菌類、単核または多核寄生虫、プリオン、TSEを引き起こす物質、および他の、生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子中に見られるか、またはこれらに感染することが当業者には公知である物質が挙げられる。生物学的汚染物または病原体の他の例には、ウイルス(例えばヒト免疫不全症ウイルスおよび他のレトロウイルス)、ヘルペスウイルス、フィロ(filo)ウイルス、シルコ(circo)ウイルス、パラミクソウイルス、サイトメガロウイルス、肝炎ウイルス(肝炎A、B、およびCおよび他の変種を包含する)、ポックスウイルス、トガウイルス、Epstein-Barrウイルスおよびパルヴォウイルス、細菌(マイコプラズマ、ウレアプラズマ、ナノバクテリア、クラミジア、リケッチアを包含する)、例えばEscherichia、Bacillus、Campylobacter、StreptococcusおよびStaphylococcus、寄生虫、例えばPlasmodium種を包含するTrypanosomaおよびマラリア寄生虫、酵母、カビ、およびプリオン、または単独で、または組合せでTSEを引き起こす類似の物質、例えばscrapie、kuru、BSE(ウシ海綿状脳疾患)、CJD(クロイツフェルト−ヤコブ病)、Gerstmann-Straeussler-Scheinkler症候群、および致死性家族性不眠症、が挙げられるが、これらに限定するものではない。ここで使用する用語「活性生物学的汚染物または病原体」は、単独で、または他のファクター、例えば第二生物学的汚染物または病原体、または天然タンパク質(野生型または突然変異体)または抗体、との組合せで、生物学的材料および/またはそれらの受容者中に悪影響を引き起こすことができる生物学的汚染物または病原体を意味する。
II.生物学的物質
A.生物学的材料
ここで使用する用語「生物学的材料」は、生物に由来するか、または生物から得られるすべての物質を意味する。生物学的材料の代表的な例には、細胞、組織、血液、血液成分、タンパク質(組換え体タンパク質、トランスジェニックタンパク質およびタンパク質状材料を包含する)、アミノ酸、ペプチド(すべての天然および合成ペプチドを包含する)、糖、脂質、消化酵素(例えばトリプシン、キモトリプシン、アルファ−グルコシダーゼおよびiduronodate-2-スルファターゼ)を含む酵素、免疫グロブリン(モノグロブリンおよびポリ免疫グロブリンを包含する)、植物性薬品および食品が挙げられるが、これらに限定するものではない。生物学的材料の好ましい例には、靱帯、腱、神経、骨(脱無機物質された骨マトリックス、植接用片、関節、大腿骨および大腿骨頭を含む)、骨髄(全または加工した骨髄細胞懸濁液を含む)、歯、皮膚移植片、心臓弁、軟骨、角膜、動脈、静脈、臓器(移植用臓器、例えば心臓、肝臓、肺、腎臓、腸、膵臓、を含む)、肢、指、脂質、炭水化物、コラーゲン(天然、無フィブリル、発育不全性、可溶性および不溶性、組換えおよびトランスジェニック、天然配列および変性の両方を包含する)、酵素、キチン、およびその誘導体(NO−カルボキシキトサン「NOCC」を含む)、幹細胞、ランゲルハンス島細胞および他の移植用細胞(遺伝子的に変化させた細胞を含む)、赤血球、白血球(単球を包含する)および血小板が挙げられるが、これらに限定するものではない。
1.血液
これまで必要とされてはいるが、利用できないのは、輸血用の血液、血液成分および血液製品を滅菌するが、輸血の形成された要素およびタンパク質の機能は保存するための迅速、且つ安全な手段である。放射線により、安全性を高めた輸血成分を製造する手段が得られるのみならず、以前に凍結または冷蔵した血液成分および全血を室温で貯蔵することもできる。そのような製品およびそれらの製造方法により、室温で貯蔵できるために、血液および血液成分の供給がより安全になり、より容易に利用できるようになるので、大きな有益性が得られる。照射した血液および血液製品の貯蔵寿命は、冷蔵した血液の貯蔵寿命をはるかに超えることも期待される。現在、輸血単位の約20%が輸血前に古くなっている。貯蔵寿命の増加により、現在は古くなって廃棄されているこれらの単位を使用することができる。従って、この貯蔵寿命延長には、血液供給増加の効果、すなわちこの新規な技術を導入することのもう一つの有益な効果がある。
本発明は、生物学的汚染物を除去するための組織の処理に、より詳しくは、血液および血液成分の滅菌および貯蔵に関する。その上、本発明は、照射に続いて赤血球を室温で保存することに関する。本発明により、血液銀行の血液を室温で輸送および貯蔵できる。ここで使用する用語「血液成分」は、全血から分離できる一種以上の成分を意味し、細胞質血液成分(例えば赤血球、白血球、および血小板)、血液タンパク質(例えば血液凝固因子、酵素、アルブミン、プラスミノーゲン、フィブリノーゲン、および免疫グロブリン)および液体血液成分(例えば血漿、血漿タンパク質画分「PPF」、クリオプレシピテート、血漿画分、および血漿含有組成物)を包含するが、これらに限定するものではない。ここで使用する用語「液体血液成分」は、全血の一種以上の液体、非細胞質成分、例えば血漿(ヒトまたは動物の全血の、凝固前に見られる液体、非細胞質部分)および血清(ヒトまたは動物の全血の、凝固後に見られる液体、非細胞質部分)、を意味する。
ここで使用する用語「細胞質血液成分」は、全血の、細胞、例えば赤血球、白血球、幹細胞、および血小板を含んでなる一種以上の成分を意味する。生存できる赤血球は、ATP合成能力、細胞形態、p50値、オキシヘモグロビン、メトヘモグロビンおよびヘミクローム値、MCV、MCH、およびMCHC値、細胞酵素活性、および生体内生存の一つ以上により特徴付けられる。従って、凍結乾燥され、次いで還元され、ウイルスに関して不活性化された細胞が、その細胞がATPを代謝または合成できない程度に損傷を受けているか、または細胞循環が損なわれている場合、それらの輸血医学における有用性は損なわれる。反対に、照射された赤血球は、核酸合成活性の必要無しに、生物化学的機能をまだ果たすことができる。ほとんどの他の哺乳動物細胞と異なり、赤血球は、核を持たない点で独特であり、従って、細胞のDNAよりもはるかに小さく、従って、滅菌線の入射する放射線により不活性化され難いので、より耐性の高い標的を代表し、照射後にもタンパク質要素がなお機能することができる。
ここで使用する用語「血液タンパク質」は、全血中に通常見られる一種以上のタンパク質を意味する。動物中に見られる血液タンパク質の代表的な例には、ビタミンK依存性(例えば因子VIIおよび因子IX)および非ビタミンK依存性(例えば因子VIIIおよびvon Willebrands因子)の両方の凝固タンパク質、アルブミン、リポタンパク質(HDL)、低密度リポタンパク質(LDL)、超低密度リポタンパク質(VLDL)、補体タンパク質グロブリン(免疫グロブリンIgA、IgM、IgGおよびIgE)が挙げられるが、これらに限定するものではない。好ましい群の血液タンパク質には、因子I(フィブリノーゲン)、因子II(プロトロンビン)、因子III(組織因子)、因子V(プロアクセレリン)、因子VI(アクセレリン)、因子VII(プロコンバーチン、血清プロトロンビン転化)、因子VIII(抗血友病因子A)、因子IX(抗血友病因子B)、因子X(Stuart-Prower因子)、因子XI(プラズマトロンボプラスチン前駆物質)、因子XII(ハーゲマン因子)、因子XIII(プロトランスグルタミダーゼ)、von Willebrands因子(vWF)、因子Ia、因子IIa、因子IIIa、因子Va、因子VIa、因子VIIa、因子VIIIa、因子IXa、因子Xa、因子XIa、因子XIIa、および因子XIIIaが挙げられる。別の好ましい群の血液タンパク質には、赤血球の内側に見られるタンパク質(例えばヘモグロビン)、各種の成長因子、およびそのようなタンパク質の誘導体が挙げられる。
血漿および血清(凝塊形成後の液相)は血液の成分である。数多くのタンパク質および他の因子が存在し、広範囲な医療用途に有用である。血漿および血清中には抗体が存在する。抗体は、患者の処置(ガンマグロブリン、混注抗体の場合のように)および研究で多くの用途に使用できる。ここに詳細に説明する赤血球の保存方法は、抗体や他のタンパク質の製造にも、そのような単離物を照射して滅菌および室温保存できるという点で、適用される。このことは、医療分野および実験室研究に非常に有用である。この技術は、ヒト血液から、または他の動物の血液から、もしくは抗体を製造する培地から得た組織培養液から製造された抗体に応用できる。この技術は、室温で貯蔵するための無菌ウイルスワクチンの製造にも使用でき、それによってワクチンの流通および投与が大幅に簡素化される。さらに、赤血球は、室温で処理および保存し、血球凝集血液型試験に使用することができる。
2.血液バッグ
滅菌し、安定化させた生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子用のバッグおよび他の容器を製造するための好適な材料には、シリコーン、プラスチック、およびホイルが挙げられるが、これらに限定するものではない。例えば、照射した生物学的物質、例えば滅菌し、安定化させた血液製品、を保存するには、潰すことができる、酸素透過性のシリコーンバッグが好適である。そのようなバッグの使用は、照射の際に形成されるメトヘモグロビンを輸血の前にオキシヘモグロビンに転化する上で重要であろう。酸素濃度の高い環境も、低い総放射線線量でより効果的に照射するのに役立つであろう。ポリ(エチレン−酢酸ビニル)(E.V.A.)プラスチック製のたわみ性のある、潰すことができるバッグは、イリノイ州、DeerfieldのBaxter Travenol Laboratories, Inc.のFenwal Divisionから市販されている。
赤血球を、洗浄し、血液中の白血球の数を減少させることが多い。白血球は、受血者から免疫応答を引き出すことがある。血液の細菌による汚染の危険性があるために、これらの洗浄工程は、赤血球の貯蔵寿命を24時間に減少させる。血液保存用のバッグを再密封し、照射することにより、貯蔵寿命が大幅に延長される。照射に続く貯蔵寿命の現在の標準は、照射時または単位上の本来の有効期限のどちらか早い方から28日間である。これによって、洗浄された赤血球の貯蔵寿命が大幅に延長される。
B.生物化学的(存在)実在物
本発明は、照射による機能的生物化学的(存在)実在物および生物学的に活性な分子、例えばヘモグロビン(赤血球中および独立した)、抗体、ペプチド(天然および合成の両方)、ワクチンおよび他の抗原(ただし、これらに限定するものではない)、の保存に関する。より詳しくは、本発明は、抗体、末梢血液細胞(例えば赤血球および血小板)、全血(例えばウイルス感染した人の血液)から集められた血漿タンパク質画分(例えばアルブミンおよび凝固因子)、体液(尿、髄液、羊水、および滑液)、抗ウイルスワクチンの製造に使用されるエクスビボ媒体、および細胞培地(例えばウシ胎児血清およびウシ血清)を包含する組成物、またはそのような組成物に由来する製品、の潜在的な生物学的汚染物(例えばウイルス、細菌、酵母、カビ、マイコプラズマおよび寄生虫)の不活性化に関する。本発明はさらに、室温で保存するための全血製品の製造方法を包含する。本発明はさらに、ボツリヌス毒素および植物由来のタンパク質を包含する(ただし、これらに限定するものではない)、血液系タンパク質および生物学的に誘導されたタンパク質に関する。
本発明の別の実施態様では、抗体、凝固因子、成長因子、および他の、全ウイルスまたはその一部を包含する生物学的に誘導されるタンパク質、を、血液および血液成分に関して上に記載した照射技術で保存することができる。高線量ガンマ線照射が、細菌およびウイルスを不活性化し、照射された材料を室温で保存できるようにする。これによって、非常に重要な生物学的製剤、例えば現在冷蔵しなければならないポリオワクチン(これは、低温貯蔵を必要とするワクチンを保存できる冷蔵庫がある施設がほとんど無い中央アフリカのような、必要としている地域での使用に傷害となっている)、の有用性がより大きくなる。
C.生物学的に活性な分子
ここで使用する用語「タンパク質状材料」は、少なくとも一種のタンパク質またはペプチドを含んでなる生物に由来するか、またはそこから得たすべての材料を意味する。タンパク質状材料は、天然産の材料(その自然の状態にあるか、または加工/精製および/または誘導体化された)でも、人工的に製造された材料(化学合成または組換え/トランスジェニック技術により製造され、所望により加工/精製および/または誘導体化された)でもよい。タンパク質状材料の代表的な例には、細胞培養、ミルクおよび他の乳製品から製造されたタンパク質およびペプチド、腹水、ホルモン、成長因子、動物組織または植物材料から抽出または単離された材料(インスリンのような薬剤を包含する)、血漿および血漿タンパク質画分(新鮮な、凍結した、および凍結乾燥させたものを含む)、フィブリノーゲンおよびその誘導体(例えばフィブリン、フィブリンI、フィブリンII、可溶性フィブリン、フィブリンモノマーおよびフィブリンシーラント製品)、全血、タンパク質C、タンパク質S、アルファ−1−アンチトリプシン(アルファ−1プロテアーゼ阻害剤)、ブチル−コリンエステラーゼ、抗凝集素、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性剤(tPA)、エリスロポエチン(EPO)、ウロキナーゼ、NEUPOGEN(filgrastim、顆粒球刺激因子)、アンチ−トロンビン−3、アルファ−ガラクトシダーゼ、iduraonate-2-スルファターゼ、(胎児)ウシ血清/ウマ血清、肉、免疫グロブリン(抗血清。モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体および遺伝子操作した、または製造された抗体を包含する)、アルブミン、アルファ−グロブリン、ベータ−グロブリン、ガンマ−グロブリン、凝固タンパク質、補体タンパク質、およびインターフェロンが挙げられるが、これらに限定するものではない。
III.放射線
ここで使用する用語「滅菌」は、本発明により処理している生物学的材料中に見られる少なくとも一種の活性な、または潜在的に活性な生物学的汚染物または病原体のレベルを下げることを意味する。ここで使用する用語「放射線」は、照射される生物学的材料の少なくともある成分を滅菌するのに十分なエネルギーを有する放射線を意味する。放射線の種類には、粒子(原子より小さい粒子、例えば中性子、電子および陽子、の流れ)、電磁波(様々な電磁場から生じる、例えば電波、可視光−単色光および多色光の両方、不可視光、赤外、紫外放射線、X線、ガンマ線、およびそれらの組合せ)、音波および圧力波が挙げられるが、これらに限定するものではない。そのような放射線は、イオン化放射線(照射された材料中にイオンを形成し得る)、例えばガンマ線、および非イオン化放射線、例えば可視光、のどちらかとして説明されることが多い。そのような放射線の供給源は、様々であり、一般的に、滅菌を行うのに十分な放射線が適切な時間に、適切な率で与えられれば、放射線の特定供給源を選択することは重要ではない。実際には、ガンマ線は、通常コバルトまたはセシウムの同位元素により発生するのに対し、UVおよびX線は、UVおよびX線をそれぞれ放出する機械により発生させる。電子は、機械により電子を発生させる「e−線」照射と呼ばれる方法で材料を滅菌するのに使用されることが多い。可視光、すなわち単色光および多色光の両方、は、機械により発生させ、同じ機械または異なった機械で発生させる不可視光、例えば赤外およびUV、と組み合わせることができる。
この分野では、放射線に対して敏感な生物学的材料を、その生物学的材料を滅菌するのに有効な線量で、その生物学的材料を滅菌するのに有効な時間、照射することにより、滅菌し、その生物学的材料を放射線から保護する方法が公知である。ここにその内容を参考として含める米国公開第2003/0012687A1号(Macphee et al.)、第09/973,958号、現在は米国特許第6,xxx,xxx号、の各明細書参照。しかし、本発明は、そのような先行技術の開示に基づき、生物学的に活性な分子、例えば全血試料、を滅菌し、調製し、周囲温度で保存できる生物学的物質として使用するためのガンマ線照射の、最初の公知の使用を開示する。感染病、例えばHIV、肝炎、および他のウイルス性疾患、が伝播する危険性があるために、安全で、有効で、安価な方法を使用することは明らかである。この技術の有用性を制限している唯一の明白なファクターは、好適な生物学的に活性な分子(例えば血液、血液成分、生物学的タンパク質、ワクチン、ウイルスおよび他の抗原)およびコバルト−60線源、または他の好適な放射線供給源の入手性である。本発明の方法は低コストであり、生物学的に活性な分子がウイルスを含まない、特にHIVを含まないと云う事実により、この方法は、様々な必要性を有する様々な患者に使用する、生物学的に活性な分子を製造するための最も魅力的な手段になる。本発明の方法は、本方法を実行する前に、生物学的に活性な分子を含む製品の冷却、凍結または化学的処理を必要とせずに、周囲温度で行えることが多いので、先行技術の方法にある特別な処理工程の幾つかを省略することができる。
本発明の方法の一つにより、ガンマ放射線を長時間照射し、生物学的に活性な分子を含む製品に対する損傷を実質的に低減させる。典型的には、照射を10時間以上、好ましくは約20〜約40時間、より好ましくは約20〜約30時間、行う。照射線量は、滅菌すべき製品ならびに照射時間の長さに応じて、約0.5kGy/時間〜約3.0kGy/時間である。照射の総線量は、典型的には約20〜約32kGyの範囲内であるが、これは、これらのレベルが、ウイルスのような汚染物のレベルを下げるのに有効であることが示されているためである。4.0kGy/分までの高い放射線量を5分間以上までの短い時間照射し、生物学的製品を滅菌し、機能を維持し、続いて室温で貯蔵することもできる。
生物学的に活性な分子(例えば全血、血液成分、生物学的タンパク質およびウイルス)のガンマ放射線による保存には、多くの利点があり、そのような生物学的に活性な分子を、現状では使用できない区域、例えば小規模病院、医者の事務所、および世界の発展途上国、で使用する可能性が開ける。照射された全血の調製は安価であり、簡単に行うことができ、基本的な材料およびコバルト−60供給源の入手が必要なだけである。照射された全血は、室温で棚に保管することができ、液体窒素や低温凍結保存を必要としない。照射された全血は、他の全血保存方法に見られるような、解凍、洗浄または再水和処理を必要としない。
本発明の一方法では、生物学的に活性な分子を含む製品を、好ましくは20%未満の固体を含む形態で照射することができる。従って、ある種の製品は、照射前に希釈することができる。希釈された形態で処理することにより、照射の際の製品の分解を低減させることもできる。希釈剤の選択は、照射すべき製品の性質によって異なる。例えば、血液細胞を照射する場合、生理学的に許容できる希釈剤、例えばクエン酸塩リン酸塩デキストロース、を選択することになろう。
本発明の方法は、照射に敏感な有機製品を処理するのに有用である。そのような製品は、標準的な方法で照射すると、分解し易い場合がある。しかし、敏感な製品を本発明の方法により照射しても、それらの製品に有害であることは予想されない。本方法は、典型的には生物学的製品、例えば血液および血液成分、に適用されるが、それに限定するものではない。生きている細胞(例えば血液細胞)を照射する場合、フリーラジカルおよび他の、細胞にとって毒性である物質を結合するための補集剤を加えるとよい。好適な補集剤には、酸化防止剤、フリーラジカル補集剤、および分子を安定化するリガンドが挙げられるが、これらに限定するものではない。
本発明の他の態様は、生物学的に活性な分子の試料を、滅菌線量の放射線を与えるのに十分な時間、照射することにより実行することができる。従って、そのような線量は、原料測定の通常のパラメータを使用して計算する。滅菌を行うのに十分な照射線量はこの分野で公知である。すすぎは、本発明を実行する上で必要という訳ではない。
赤血球を照射するためのガンマ放射線量およびその線量を送達する時間を包含する計画の一例は、下記の事項を包含する。
(i)送達する照射線量は、2500cGyを容器の中央部分に向け、他の地点における最小線量は1500cGyにすべきである。
(ii)該線量を送達するのに必要な時間は、供給源の放射線強度に基づくべきである。線源の崩壊は、製造業者の指示により計算すべきである。FDAは現在、セシウム−137に関しては線源を毎年、コバルト−60に関しては半年ごとに再校正することを推奨している。照射者用の操作説明書に含まれる、崩壊を計算するための手順は、標準操作手順(SOP)中に記載することができる。
(iii)SOPは、一度に照射できる血液または血液成分の最大単位数を示すべきである。これは1回分の量であり、装置製造業者の手順により、会社の保証期限に基づいて指示することができる。
(iv)総照射線量は、容器のどの部分でも、決して5000cGyを超えてはならない。
あるいは、血液の細菌、ウイルス、および他の潜在的病原体を死滅させ、続いて室温で貯蔵するためには、30.0kGyのオーダーの放射線量に血液を露出することができる。
IV.諸例
図1〜21は、本発明の方法の一実施態様を使用して全血に対して行った実験のデータをまとめる。ここで図1に関して、血液銀行から得た血液をガンマ線で総線量30kGyで照射した。血液は、USP抗凝血薬クエン酸塩リン酸塩デキストロースアデニン溶液(CPDA−1)血液−パック単位(Baxter Healthcare Corporation, Deerfield, IL)中で回収した。この血液は、保証期限後、照射前に4℃で1週間保存した。この表は、照射前後における血液の幾つかの特徴を挙げている。pO、HbO、およびO飽和が照射後に大幅に低下していることが分かる。ヘモグロビン中の鉄原子の酸化を反映するMetHb(メトヘモグロビン)が著しく増加している。この知見は、照射した血液が輸血後に酸素をより容易に運び得るように、これらの変化を小さくする方法を見出す必要性を示している。
本発明による全血照射の効果を立証する実験結果を図1に見ることができる。このデータを得た実験の計画は下記の通りである。新しく引き出した、5ミリリットル(ml)の排気した管中でEDTAで抗凝血処理した全血を、室温でガンマ線照射により、10kGy段階で0から50kGyまで変化する線量で照射した。管の数の半分を、対になった、メチレンブルー1%溶液0.01ml(10mg/ml)を加えた管に対する比較用として使用した。分析前に、メチレンブルーを含む管を通して酸素ガスを短時間吹き込み、オキシヘモグロビンが高濃度で形成されるかを試験した。照射後、血液試料を、病院の血液学研究所でその施設の標準的な機械を使用して分析した。多くの結果を図2〜21に示す。
ここで図2に関して、実験は、本発明の開示に従う全血のガンマ線照射後、ヘマトクリットが維持されることを立証している。メトヘモグロビン血症患者の治療に使用する1〜2mg/kgの薬理学的投与量に等しい、5ml試料管1本あたり1%メチレンブルー溶液0.01ml(10mg/ml)を加えた。メチレンブルーを加え、酸素に露出して照射した後の酸素の分圧曲線である図3に示すように、試料管中のpOが高い。ここで図4に関して、実験データは、メチレンブルー処理し、照射した試料におけるヘモグロビンの酸素飽和が一様に高い(100%に近い)ことを立証している。メチレンブルーを含まない管に対する2および3Mradsにおける飽和は、血液を試験用の準備で攪拌した時に酸素化が起きるためであると考えられる。これは、メチレンブルー処理し、照射した血液を酸素にさらすことにより、酸素ガスを結合し得ることを立証している。酸素に結合したヘモグロビンの画分は、図5に示すように、放射線量の増加と共に減少する。
ここで図6に関して、実験は、放射線の増加がメトヘモグロビン含有量の増加と相関することを立証している。メチレンブルーを含まない管に対するMetHbレベルは、上記の図1の観察を包含する他の観察から、予期せぬ程低い。同様に、および図7に示すように、溶血した遊離ヘモグロビンの画分は、メチレンブルーを加えていない管ではるかに高い。さらに、血液試料管中のナトリウム濃度は、相対的低ナトリウム血症を立証している。比較用およびメチレンブルー含有試料は、類似の値を示している(図8)。同様に、および図9および10に示すように、白血球数および赤血球数は、照射またはメチレンブルーの存在により重大な影響を受けない。
ここで図11に関して、実験データは、ヘモグロビン含有量gm%が照射により影響されることを示している。これは、放射線誘発された変化の結果生じた人工物を反映していると考えられる。他の研究者は、ここで(図12)幾つかの試料に見られるような、ヘマトクリットが増加する放射線後大赤血球増多症(macrocytosis)を報告している。図13に示すように、平均赤血球体積は、他の研究者が気付いているように、照射と共に増加すると思われる。図14および16は、本発明により行った実験で測定した平均赤血球ヘモグロビンおよび平均赤血球ヘモグロビン濃度を示す。これらのデータは、赤血球分布幅(図17)が、ある種の系統的な誤差を表していると考えられる一点を除いて、劇的に異なっていないことを示している。これらのデータは、恐らくは血液濃縮の結果であろう血小板計数の増加も示している(図15)が、平均血小板体積は実験条件下では劇的に変化していない(図18)。
全血の照射した単位から得た試料を、顕微鏡下で適切な血液学的染色により検査し、無傷の赤血球を30.0kGyのガンマ線照射後に観察した(図19)。生物化学的分析により、実際の医療で使用されている標準的な技術で可逆的なメトヘモグロビン血症が示された。メチレンブルーの添加および酸素露出が、ヘモグロビン中の鉄を酸化されたFe+++状態から、機能的ヘモグロビン中に通常存在するFe++状態に転化するのに有効であると思われる。さらに、シリコーン血液バッグが、輸血の前に酸素を血液中に、およびFe++原子上に拡散させることにより、この転化を助けることができる。
本発明の一実施態様では、HIVおよび肝炎陰性ドナーから得た全血を、その期限切れ時に得ることができる。そのようなHIV感染した血液を4℃で保存し、30kGyのガンマ線照射で照射することができる。次いで、その血液を出荷し、室温で長期間保存することができる。
図20には、抗−A抗体の、A群赤血球を凝集させる能力を示す。この実験には、抗−A抗血清を二つのアリコートに分割した。一方を冷蔵庫中で保存し、他方を30kGyのガンマ線照射で照射し、室温で一箇月間保存した。この実験では、二つの抗血清A群細胞を凝集させる能力を、A群細胞を含む丸底ウェル中で、抗体の生理学的食塩水中、連続的な1:2希釈で試験した。冷蔵した抗体のタイターは1:80であったが、照射し、室温で保存した抗体のタイターは1:40であった。
本発明の特別な形態を例示し、説明したが、当業者には明らかなように、本発明の精神および範囲から離れることなく、様々な修正を加えることができる。より詳しくは、本発明が、具体的に挙げた生物学的材料、生物化学的実在物および生物学的に活性な分子の保存に限定されるものではなく、具体的には記載しなかった多くの好適な生物学的物質の保存にも適用できることは明らかである。同様に、本発明は、開示する本発明の方法および製品を実行し得る特別な医療用装置構造に限定されない。従って、本発明は、付随する請求項以外には制限されない。
図1は、供試試料の特徴を示す表である。 図2は、メチレンブルーを含む/含まない、HctとMradの関係を示すグラフである。 図3は、メチレンブルーを含む/含まない、pOとMradの関係を示すグラフである。 図4は、メチレンブルーを含む/含まない、OSATとMradの関係を示すグラフである。 図5は、メチレンブルーを含む/含まない、FOHbとMradの関係を示すグラフである。 図6は、メチレンブルーを含む/含まない、FMetHbとMradの関係を示すグラフである。 図7は、メチレンブルーを含む/含まない、FHHbとMradの関係を示すグラフである。 図8は、メチレンブルーを含む/含まない、NaとMradの関係を示すグラフである。 図9は、メチレンブルーを含む/含まない、WBCとMradの関係を示すグラフである。 図10は、メチレンブルーを含む/含まない、RBCとMradの関係を示すグラフである。 図11は、メチレンブルーを含む/含まない、HGBとMradの関係を示すグラフである。 図12は、メチレンブルーを含む/含まない、HCTとMradの関係を示すグラフである。 図13は、メチレンブルーを含む/含まない、MCVとMradの関係を示すグラフである。 図14は、メチレンブルーを含む/含まない、MCHとMradの関係を示すグラフである。 図15は、メチレンブルーを含む/含まない、PLTとMradの関係を示すグラフである。 図16は、メチレンブルーを含む/含まない、MCHCとMradの関係を示すグラフである。 図17は、メチレンブルーを含む/含まない、RDWとMradの関係を示すグラフである。 図18は、メチレンブルーを含む/含まない、MPVとMradの関係を示すグラフである。 図19は、本発明による照射から4週間後の、生物学的活性を保存した抗体を示す滴定プレートの写真である。 図20は、本発明によりガンマ線照射し、室温で4週間保存した後の、赤血球のライト染色を示す滴定プレートの写真である。 図21は、本発明による照射から4週間後の、生物学的活性を保存した抗体を示す滴定プレートの一部の写真である。

Claims (22)

  1. 機能的生物学的材料の保存方法であって、
    機能的生物学的材料を用意すること、
    前記生物学的材料に照射をし、その機能を保存すること、および
    前記生物学的材料を第一の温度で保存することを含んでなる、方法。
  2. 機能的生物学的材料を用意することが、赤血球、白血球、単球、血小板、凝固因子、免疫グロブリン、モノグロブリンおよびポリ免疫グロブリンからなる群から選択された血液成分を用意することを包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 機能的生物学的材料を用意することが、軟骨、骨髄、骨髄細胞懸濁液、靱帯、腱、神経、骨、脱無機物質された骨マトリックス、植接用片、関節、大腿骨、大腿骨頭、歯、皮膚移植片、心臓弁、角膜、動脈、静脈、臓器、炭水化物およびコラーゲンからなる群から選択された動物組織を用意することを包含する、請求項1に記載の方法。
  4. 機能的生物学的材料を用意することが、タンパク質、タンパク質状材料、酵素、抗原、アミノ酸、ペプチド、糖、脂質および髄からなる群から選択された非細胞質材料を用意することを包含する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、前記生物学的材料を滅菌するのに有効な量の放射線を付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、前記生物学的材料を滅菌するのに有効な量のガンマ放射線を付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、ウイルスを不活性化するのに有効な量の放射線を付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、細菌を殺すのに有効な量のガンマ放射線を付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、ガンマ放射線を総露出量30kGyで付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  10. 前記生物学的材料に照射することが、前記生物学的材料に、約5分間.時間〜約40時間の期間、ガンマ放射線を約0.5kGy/時間〜約4.0kGy/分間の線量で、付与することを包含する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記生物学的材料を保存することが、前記生物学的材料を使用の前に室温で保存できることを包含する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記生物学的材料を保存することが、前記生物学的材料を使用の前に周囲温度で保存できることを包含する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記生物学的材料を保存することが、前記生物学的材料を5℃〜100℃の第一温度に維持することを包含する、請求項1に記載の方法。
  14. 前記生物学的材料を保存することが、前記生物学的材料を約10℃〜約30℃の第一温度に維持することを包含する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記生物学的材料に照射をする際に、前記生物学的材料の第二温度を制御することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  16. 前記生物学的材料に照射をする際に、前記生物学的材料の第二温度を約10℃〜約30℃に維持することをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  17. 機能的生物化学的実在物の保存方法であって、
    機能的生物化学的実在物を用意すること、
    前記生物化学的実在物に照射をし、その機能を保存すること、および
    前記生物化学的実在物を周囲温度で保存することを含んでなる、方法。
  18. 前記生物化学的実在物に照射することが、前記生物化学的実在物に、前記生物学的実在物を滅菌するのに有効な量の放射線を付与することを包含する、請求項17に記載の方法。
  19. 機能的な生物学的に活性な分子の保存方法であって、
    生物学的に活性な分子を用意すること、
    前記生物学的に活性な分子に照射をし、その機能を保存すること、および
    前記生物学的に活性な分子を室温で保存すること
    を含んでなる、方法。
  20. 前記生物学的に活性な分子に照射することが、前記生物学的に活性な分子に、前記生物学的に活性な分子を滅菌するのに有効な量の放射線を付与することを包含する、請求項19に記載の方法。
  21. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法により製造された、機能的な生物学的材料。
  22. 体調または病気の予防または治療方法であって、
    請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法により製造された生物学的材料を用意すること、
    前記生物学的材料を周囲温度で保存すること、および
    有効量の前記生物学的材料を患者に投与することを含んでなる、方法。
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