JP2005532812A - 増加された種子蛋白質プラス油を有する高収率大豆植物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高収率と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油を呈する大豆種の植物を提供することによって、先行技術の欠陥を克服する。また、本発明は、これらの植物の誘導体および植物部分を提供する。さらに、本発明はこれらの植物の使用方法を提供する。油および蛋白質は重要な農学的特徴であるが、減少された収率と結びあわされると、これらの特徴の価値は減少または排除されることにおいて、本発明は有意である。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
本出願は、2002年7月11日に出願された米国特許仮出願番号第60/396,287号の優先権を主張し、その全開示は、本明細書中に、引用によって組み込まれる。
1.発明の分野
本発明は、一般に、大豆育種の分野に関する。具体的には、本発明は、高収率および高混合種子蛋白質プラス油含有量を有する大豆種に関する。
2.関連分野の記載
大豆は、蛋白質の優れた源であり(Mountsら, 1987; Fulmer, 1988)、絶えず増加する世界生産による使用のために十分かつ栄養価の高い食物および食餌を供給する可能性を有する。現在の大豆栽培品種は、平均的に、乾燥重量に基づき、約41%蛋白質および21%種子中油である(Leffel and Rhodes, 1993)。
ほとんどの商業的に生産された大豆は、食用油および1またはそれ以上の蛋白質製品を生産するために加工される。初期の蛋白質画分は大豆ミールであり、これは種子外皮からの繊維を含有する(44%蛋白質大豆ミール)か、あるいは外皮繊維から分離される(48.5%蛋白質大豆ミール)かのいずれかである。初期のミール画分は、しばしば、主に大豆蛋白質濃縮体または大豆蛋白質単離体といったより高度に精製された蛋白質製品を生産するためにさらに加工される。これらの蛋白質画分のいずれか−ミール、濃縮体または単離体−において、蛋白質成分は経済的なものであるか、栄養価のあるものである。大豆蛋白質は、人々および家畜に対する高栄養価質、およびゲルおよび泡形成といった機能的性質のため高く評価されている。代替の加工方法は、豆腐または豆乳のような蛋白質ベースの大豆食物を生産する。大豆蛋白質の経済的価値と共に、蛋白質のより高い濃度を持つ大豆は非常に望ましい。しかしながら、もし経済的利益を得るならば、より高い蛋白質含有量は、より低い油含有量またはより低い収率/エーカーと関連してはならない。
大豆種子の増加された蛋白質含有量のための育種プログラムは、長い間、開発されてきた(Burton, J.W. 1985; Hartwig, E.E. 1969; Hartwig, E.E. 1979; Johnson, H.W. 1961; and Leffel, R.C. 1988)。しかしながら、2、3の例外を除いて、現時点で開発された高蛋白質大豆は、商業的栽培品種の収率ほど高くはなかった。研究は、大豆種子収率および蛋白質含有量の間の負の遺伝的相関関係を示している(Caldwellら, 1966; Hinsonら 1972; Kwon and Torrie, 1964; Thorne and Fehr, 1970; Burton, 1988; Leffel and Rhodes, 1993; Serrettiら, 1994; Pantaloneら, 1996; Simpson and Wilcox, 1983: Shannonら 1972)。Hartwig (1973)は、特徴の間の高い負の相関関係から、高蛋白質含有量と高油を得ることは不可能であると結論づけた。OpenshawおよびHadley (1984)は、蛋白質および油の両方を増加させるように設計された育種方法は、制限された成功を見せると結論づけた。Orf (1988)は、高蛋白質、高油、および高収率を持つ大豆種を生産することは、育種観点からは困難であり、現実的な慣用的育種目的ではないかもしれないと結論づけた。Hymowitz (1976)は、もし重点が大豆の収率に置かれ続ければ、長い期間の間に、より低い蛋白質大豆が引き起こされる可能性があると示した。
負の関連は、強い遺伝的基盤(強固な連鎖、多面作用、あるいは両方)を有し、パーセント蛋白質の選択は結果的に減少された収率に繋がるはずである。収率およびパーセント蛋白質の両方を含む選択指数の研究は、一般に、負の関係を確証している。Caldwellら(1966)は、パーセント蛋白質が唯一の選択基準である時、収率は減少すると予測した。Burton (1984)は、いくつかの育種研究をまとめ、種子収率および種子蛋白質パーセントの間の遺伝子型の相関関係は、−0.12ないし−0.74を変動すると報告した。これらの2つの特徴の間に肯定的な遺伝子型の相関関係があったのは、1つの集団においてだけであった。SebernおよびLambert (1984)、SimpsonおよびWilcox (1983)、およびWehrmannら(1987)によるさらなる研究は、−0.23ないし−0.86の範囲の相関係数を持つ種子収率および種子蛋白質の間の中程度ないし強い逆関係を報告した。
過去に、系統および戻し交雑方法は、高パーセント蛋白質を持つ大豆系統を選択するのに制限された成功でもって使用されてきた。CianzioおよびFehr (1982)は、高蛋白質系統パンド(Pando)およびPI 153.269および高収率栽培品種WellsおよびWoodworthの間のF世代のF2−由来系統およびF世代のBC1−由来およびBC1−由来系統の種子蛋白質および油を評価した。交雑のいずれの組からの系統も、高蛋白質供与親のものほど高い蛋白質濃度を有しなかった。集団の平均蛋白質パーセントおよび遺伝的分散は、高収率親への戻し交雑の度に減少した。結果は、非常に高い蛋白質レベルのために、遺伝子を、低蛋白質を有する栽培品種に移すことは困難であろうことを示した。この研究において評価された育種系統に関して、収率データは記録されなかった。
Wehrmannら(1987)は、反復親が高収率系統であり、供与親が平均480gkg−1種子蛋白質を持つパンド(Pando)である各3集団の95 BC子孫を評価した。これらの集団において、いずれの戻し交雑由来系統も、反復親の収率を持つ組み合わされた例外的に高い種子蛋白質を回収しなかった。2つの集団の各々において、最高蛋白質系統は、平均してたったの422および433g kg−1蛋白質であり、収率あるいは反復親からの種子油において有意に異なることはなかった。第3の集団において、最高蛋白質系統は、平均して462g kg−1蛋白質であったが、収率および種子油濃度において、反復親よりも有意に低かった。
孤立した報告によれば、種子収率および種子蛋白質パーセンテージの間の遺伝子型相関は、文献が示唆しているほど強くはない(Bythら 1969; Wilcox and Cavins, 1995)。しかしながら、戻し交雑研究のいずれも、BC世代以上の子孫を評価しなかった。戻し交雑によって、例外的に高い種子蛋白質を高収率栽培品種に移すことの成功の欠落は、適合された生殖質または栽培品種のこれらの2つの特徴を組み合わせる可能性に疑問を投げかけている。
全作物種は、商業的有意性を持ついくつかの産物を収穫する目的のために栽培されている。産物の生産性または収率の増強は、ほとんどの植物育種プログラムの主な目的である。ほとんどの大豆栽培品種開発プログラムの最高の優先性は、種子収率を増加させることである。種子収率は、多くの遺伝子によって制御され、環境によって強く影響を受ける定量的特徴である。収率の遺伝率は、3ないし58%の範囲と推定される遺伝率をもって、栽培品種開発において考えられる主な農学特徴の中で最も低く、最も価値あるものである。収率は、ブリーダーが現在の栽培品種に存在するもののレベル以上に改良しようとする定量的特徴の一例である。病気耐性は、栽培品種の潜在的収率を保護するために、ほとんどのケースで必要とされる。
特徴の間に観察される負の相関を仮定すると、増加された蛋白質または油含有量を高収率栽培品種に組み込むというのは困難な試練である。もしブリーダーが1つの栽培品種への油含有量の喪失なしに全蛋白質を有意に増加させようと試みれば、商業的に受容される種を入手することは、数倍困難になる。恐らくこれらの困難のため、先行技術は、減少された種子油なしに高種子蛋白質を有する高収率大豆種を提供することができなかった。しかしながら、当該分野には、そのような大豆植物に対する大変な必要性がある。増加された種子蛋白質は、大豆収穫の価値を有意に改善することができる。商業的な有意性を有する種子蛋白質の増加につき、収率および/または油含有量は、実質的に影響を受けてはならない。すなわち、高収率であり、かつ高い組み合わされた蛋白質および油を有する大豆植物を提供することは、当該分野において実質的な利益を表し、農業家および消費者等に利益を与えるだろう。
発明の概要
1つの態様において、本発明は、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物を提供する。また、花粉、胚珠、細胞および種子を含むがこれらに限定されるものではないこの植物の部分を提供する。さらに、植物の再生可能な細胞の組織培養物を提供し、ここに該組織培養物は、植物の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能な大豆植物を再生する。本発明の1つの具体例において、再生可能な細胞は、胚芽、成長点の細胞、花粉、葉、根、根端または花あるいはプロトプラストまたはそれから由来するカルスである。さらに、本発明は、組織培養物から再生され、本発明の植物の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能な大豆植物を提供する。
本発明の植物は、特定の具体例において、さらに、単一遺伝子座変換を含んでいてもよい。そのような単一遺伝子座変換の例は、優性の対立遺伝子、劣性の対立遺伝子、形質転換によって大豆ゲノムに安定して挿入された単一の遺伝子座および単一の遺伝子を含むが、これらに限定されるものではない。
もう1つの態様において、本発明は、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物を提供し、ここに、植物は:(a)種SN30003の大豆植物を、第2の種に交雑させ、ここに該第2の種は商業的に有意な収率を有し;(b)該交雑から得られた子孫大豆植物を選択し;(c)子孫大豆植物をそれ自体または第3の植物と交雑させて、次の世代の子孫植物を生産し;(d)工程(b)および(c)を、さらなる3ないし10世代繰り返して、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物を生産する工程を含む方法によって調製される。本発明の1つの具体例において、第2の植物は、大豆種A2552、AGW26703、AG3003およびAG3302よりなる群から選択される大豆種からのものである。
さらにもう1つの態様において、本発明は、本発明の植物をそれ自体または第2の大豆植物と交雑させることを特徴とする、大豆植物を生産する方法を提供する。本発明の特定の具体例において、該方法は、さらに、植物を第2の異なる大豆植物に交雑させることを特徴とする、ハイブリッド大豆種子を調製する方法であってもよい。本発明の1つの具体例において、交雑は:(a)本発明の出発植物および第2の異なる大豆植物の種子を植え;(b)植物が開花するまで、種子から大豆植物を成長させ;(c)出発植物の花を第2の大豆植物からの花粉と交雑受粉させるかあるいは第2の大豆植物の花を出発植物からの花粉と交雑受粉させ;次いで(d)交雑受粉から得られた種子を収穫する工程を含む。
さらにさらなるもう1つの態様において、本発明は:(a)本発明によって提供される大豆植物、またはその部分を入手し;次いで(b)植物育種技術を用いて、植物または部分を育種材料の源として使用することを特徴とする、大豆育種プログラムにおいて大豆植物を開発する方法を提供する。本発明の1つの具体例において、植物育種技術は、反復性選択、質量選択、大量選択、戻し交雑、系統育種、遺伝子マーカー−補助選択および遺伝子形質転換よりなる群から選択されてもよい。方法において、本発明の植物は、雄性として使用されても、雌性として使用されてもよい。
さらにさらなるもう1つの態様において、本発明は、本発明の出発植物から由来する大豆植物を生産する方法を提供し、該方法は:(a)植物の植物を第2の大豆植物と交雑させることによって、出発植物から由来する子孫植物を調製し;次いで(b)子孫植物をそれ自体あるいは第2の植物と交雑させて、出発植物から由来する続く世代の子孫植物を生産する工程を含む。本発明の1つの具体例において、方法は、さらに:(c)続く世代の子孫植物をそれ自体または第2の植物と交雑させて;次いで(d)工程(b)および(c)を、少なくとも2ないし10のさらなる世代繰り返して、出発植物から由来する大豆植物を生産することを特徴とする。本発明の特定の具体例において、さらに、方法は、増加された種子蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産する方法であってもよく、ここに該大豆植物は第2の大豆植物に対して相対的に増加された種子蛋白質プラス油含有量を含み;さらに、増加された蛋白質含有量を持つ大豆植物を生産する方法であってもよく、ここに大豆植物は、第2の大豆植物に対して相対的に増加された種子蛋白質含有量を含み;ならびにさらに、増加された種子油および蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産する方法であってもよく、ここに大豆植物は、第2の大豆植物に対して相対的に増加された種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を含む。さらに、加えて、該方法は:(a)本発明の出発植物から由来する植物をそれ自体またはもう1つの大豆植物と交雑させて、出発植物から由来するさらなる子孫の種子を得;(b)植物成長条件下で種子を成長させて、出発植物から由来するさらなる植物を得;次いで(c)、(a)および(b)の交雑および成長工程を、0ないし7回繰り返して、さらに出発植物から由来する植物を発生させることを特徴としていてもよい。さらに、この方法によって生産されたその植物または部分を提供し、ここに植物は44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を有する種のものである。
さらにもう1つの態様において、本発明は:(a)種SN30003の大豆植物を、第2の種に交雑させ、ここに該第2の種は商業的に有意な収率を有し;(b)交雑から得られた子孫大豆植物を選択し;(c)子孫大豆植物をそれ自体または第3の植物と交雑させて、続く世代の子孫植物を生産し;(e)工程(b)および(c)をさらに3ないし10世代繰り返して、高収率と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産し、ここに選択は1またはそれ以上の世代にて、種子蛋白質含有量、種子油含有量および/または種子収率につき選択することを含み、ここに大豆植物は44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物を有することを含む高収率と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を有する種の大豆植物を生産する方法を提供する。該方法において、続く世代の子孫植物は、各世代にて、種子蛋白質含有量、種子油含有量および/または種子収率に基づいて、交雑につき選択されてもよい。また、本発明は、この方法によって作成され、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を含む植物を提供する。
本発明のさらにさらなるもう1つの態様は:(a)本発明の植物を入手し;(b)植物を成熟するまで栽培し;次いで(c)植物から食品を調製することを特徴とする、ヒトまたは動物消費用の食品を生産する方法である。本発明の特定の具体例において、食品は、蛋白質濃縮体、蛋白質単離体、ミール、油、粉末または大豆外皮であってもよい。
本発明の詳細な記載
本発明は、商業的に有意な収率および減少された種子含有量なしの高種子蛋白質(例えば、高蛋白質プラス油)を発現する大豆種を提供することによって、先行技術の欠陥を克服する。特に、本発明は、初めて、44%以上の平均全種子総蛋白質含有量および64%以上の平均全種子総蛋白質プラス油含有量を持つ高収率の農学的に優れた大豆種の植物を提供する。そのような農学的に優れた植物は、例えば、商業的に有意な収率を有していてもよい。先行技術は、恐らくこれらの特徴の間で観察される負の相関のため、そのような種の植物を提供することができなかった(Hartwig, 1973)。高蛋白質、蛋白質プラス油または収率特徴のうちの1つおよび、いくつかの例においては、2つを有する種の植物が調製されてきたが、これらの特徴の混合は成功していない。そのような植物を記載し、これらの植物を提供することによって、本発明により、組み合わされた高種子蛋白質および蛋白質プラス油と商業的に有意な収率を呈する潜在的に無制限な数の新規な大豆種の調製することが可能である。これは、一旦、そのような優れた種が生産され、および/または種の生産に対する親植物が同定されれば、組み合わされた蛋白質および油特性は、適当な戻し交雑および選択でもって他の種へと移されて、本明細書中で下記するように、所望の特徴を維持する。
本明細書中に記載される系統または本発明の方法を用いてそれから由来する種のようないずれかの新規の、所望の植物生殖質の開発には数多くの段階がある。植物育種は、現在の生殖質の問題および弱点の分析および定義、プログラムの目的の確立、および具体的な育種目的の定義と共に始まる。次の段階は、プログラムの目的に見合う特徴を有する生殖質の選択である。目的は、親の生殖質からの所望の特徴の改善された組合せを、単一の種内で組み合わせることである。商業的に有意な収率および高蛋白質プラス油に加えて、これらの重要な特徴は、例えば、病気および虫に対する耐性、より良い茎および根、乾燥および熱に対する耐性、より良い農学的質、除草剤に対する耐性、様々な組成上の特徴の改善を含んでいてもよい。
育種または選択方法の選択は、植物繁殖、改善される(複数の)特徴の遺伝率、および商業的に使用される種の型(例えば、Fハイブリッド種、純系種等)のモードによって決まる。高度に遺伝性の特徴につき、単一の位置にて評価された優等の個々の植物の選択は効果的であろうが、低い遺伝性を持つ特徴につき、選択は、関連する植物のファミリーの複製された評価から入手される平均価値に基づいているはずである。よく使用される選択方法は、共通して、系統選択、修飾された系統選択、質量選択、反復性選択および戻し交雑を含む。本発明と関連して使用されてもよい方法は、本明細書中に、詳細に下記される。
I.本発明の植物
本発明は、種子油における対応する減少なしに、商業的に有意な収率および高蛋白質を組み合わせる大豆種の植物およびその誘導体を提供する。特に、本発明は、初めて、44%以上の平均全種子総蛋白質含有量および64%以上の平均全種子総蛋白質プラス油含有量を持つ高収率の農学的に優れた大豆種の植物および誘導体を提供する。そのような農学的に優れた植物は、例えば、35ブッシェル/エーカーを超える収率を有することもある。本発明の特定の具体例において、本発明の植物の平均種子油含有量は、44%、45%、46%、48%、または50%以上であってもよい。さらに、本発明の植物は、64%、66%、68%、または70%の平均全種子総蛋白質プラス油含有量を含んでいてもよい。本発明の1つの具体例において、平均全種子総蛋白質含有量は、少なくとも45%で、最大で約50%であり、平均全種子総蛋白質プラス油含有量は66%以上であり、最大で約70%である。本発明のさらなる具体例において、平均全種子総蛋白質含有量は少なくとも46%、最大で50%であり、平均全種子総蛋白質含有量は68%以上、最大で約70%である。
本明細書中で上記したように、本発明の主な進歩は、本発明の植物が高蛋白質プラス油および商業的に有意な収率を提供する種のものであることである。本明細書中で使用されるように、商業的に有意な収率は、少なくとも35ブッシェル/エーカーないし約50、55および60またはそれ以上のブッシェル/エーカーを含む少なくとも36、37、38、40、42、44またはそれ以上のブッシェル/エーカーといった少なくとも35ブッシェル/エーカーないし約5の平均収率である。
本発明によって提供され、高種子蛋白質および蛋白質プラス油と組合せた商業的に有意な収率を呈する大豆植物の例は、大豆種0007583、0008079、0137335、0137472、0137441および0137810である。すなわち、本発明の1つの態様は、これらの種の植物およびその部分ならびにこれらの植物および植物部分を用いるための方法に指向されている。これらの種の植物部分は、花粉、胚珠および細胞を含むが、これらに限定されるものではない。さらには、本発明は、これらの種の再生可能な細胞の組織培養物を提供し、該培養物は、種の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能な大豆植物を再生する。そのような再生可能な細胞は、胚芽、成長点の細胞、花粉、葉、根、根端または花、あるいはそれから由来するプロトプラストまたはカルスを含んでいてもよい。また、本発明は、そのような組織培養物から再生された大豆植物を提供し、ここに、該植物は、再生可能な細胞細胞が入手されたものから、植物種の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能である。さらに、これらの種の植物は、単一遺伝子座変換を含む。そのような単一遺伝子座変換の例は、優性の対立遺伝子、劣性の対立遺伝子、形質転換によって大豆ゲノムに安定して挿入された単一の遺伝子座および単一の遺伝子を含む単一の遺伝子座を含む。
また、本発明は、本発明の大豆植物を交雑する方法を提供する。1つの具体例において、本発明の植物は、大豆種0007583、0008079、0137335、0137472、0137441または0137810のものである。方法は、植物をそれ自体または第2の大豆植物と交雑させることを特徴としてもよい。植物が、第2の、異なる植物と交雑させると、ハイブリッドが生産される。交雑は、例えば、種および第2の、異なる大豆植物の種子を植え;植物が開花するまで種子から大豆植物を成長させ;第1植物の花と第2の大豆植物からの花粉と交雑受粉させるか、あるいは第2の大豆植物の花を第1植物からの花粉と交雑受粉させ;次いで交雑受粉から得られた種子を収穫することを含んでいてもよい。
さらに、本発明は:本発明の大豆植物、またはその部分を入手し、次いで植物または部分を、植物育種技術を用いる育種材料の源として使用することを特徴とする、大豆育種プログラムにおいて大豆植物を発生させる方法を提供する。そのような種は、本発明の特定の具体例において、大豆種0007583、0008079、0137335、0137472、0137441または0137810を含んでいてもよい。該方法で使用できる植物育種技術は、反復性選択、質量選択、大量選択、戻し交雑、系統育種、遺伝子マーカー−補助選択および遺伝子形質転換を含む。該技術において、本発明の大豆植物は、雄性または雌性親として使用できる。
さらに、本発明は:(a)植物を第2の大豆植物と交雑させることによって、本発明の植物から由来する子孫植物を調製し;次いで(b)子孫植物をそれ自体または第2の植物と交雑させて、本発明の植物から由来する続く世代の子孫植物を生産することを特徴とする、本発明の植物から由来する種の大豆植物を生産する方法を提供する。さらに、該方法は:(c)続く世代の子孫植物をそれ自体または第2の植物と交雑させ;次いで(d)工程(b)および(c)を、少なくとも2ないし10のさらなる世代繰り返して、本発明の植物から由来する大豆植物を生産することを特徴とする。そのような方法は、本発明の特定の具体例において、さらに、増加された種子蛋白質および/または蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産する方法であってもよく、ここに本発明の該大豆植物および子孫植物は、第2の大豆植物に対して相対的に増加された種子蛋白質および/または蛋白質プラス油を含む。さらに、本発明は、この方法によって生産された植物を提供する。該方法は、さらに(a)本発明の植物から由来する植物をそれ自体またはもう1つの大豆植物と交雑させて、本発明の植物から由来するさらなる子孫を得;(b)工程(a)の子孫大豆種子を植物成長条件下で成長させて、本発明の植物から由来するさらなる植物を得;(c)(a)および(c)の交雑および成長工程を0ないし7回繰り返して、本発明の植物から由来するさらなる植物を発生させることを特徴としていてもよい。また、本発明は、この方法によって生産された植物を提供する。
II.本発明の植物の育種
本発明の植物は、新規な植物および植物種の開発用の育種手順で使用されてもよい。すなわち、本発明の1つの態様は、本発明の大豆植物をそれ自体または第2の植物と交雑させる方法およびそのような方法によって生産される種子および植物に関する。これらの方法は、大豆種の繁殖に使用することができ、あるいはハイブリッド大豆種子およびそれから成長した植物を生産するのに使用できる。ハイブリッド大豆植物は、大豆製品の商業的生産に使用することができ、あるいは新規な大豆種の生産用に育種手順で進められてもよい。本発明によって提供される種は、種の遺伝的背景の優れた性質、特に高収率と組み合わされた種の高蛋白質および蛋白質プラス油含有量に基づき、新たな種の開発に上手く適している。また、ハイブリッド植物は、所与の大豆種の単一遺伝子座変換の生産の間、戻し交雑手順中のいずれかの所与の段階で、反復親として使用することができる。
新規な大豆種を開発する目的のために、本発明の植物と交雑させる第2の植物を選択する際、典型的には、それら自体が1またはそれ以上の選択された所望の特徴を呈する植物を選択することが望ましい。潜在的に望ましい特徴の例は、種子収率、倒伏耐性、出芽、実生活発、病気耐性、成熟、植物の高さ、高蛋白質含有量、高蛋白質プラス油含有量および実こぼれ耐性を含む。
遺伝の複雑性は、育種方法の選択に影響を及ぼす。戻し交雑育種は、高遺伝可能な特徴につき1または2、3の好ましい遺伝子を、所望の種に導入するのに使用される。このアプローチは、病気耐性種を育種するのに広範に使用されている(Bowersら, 1992; Nickell and Bernard, 1992)。様々な反復性選択技術は、数多くの遺伝子によって制御された定量的に遺伝された特徴を改良するのに使用される。自家受粉作物における反復性選択の使用は、受粉の容易さ、各受粉から成功したハイブリッドの頻度、および各成功した交雑からのハイブリッド子孫の数によって決まる。
各育種プログラムは、育種手順の効率の周期的な、客観的評価を含むべきである。評価基準は目的および目標によって変動するが、発展した育種系統の適した標準の全体的な価値、およびインプットのユニットにつき(例えば、/年、/費やされたドル)生産された成功した種の数との比較に基づき、選択からの利益/年を含むべきである。
有望な発展した育種系統は、徹底的にテストされ、一般的に3またはそれ以上の年の間、(複数の)商業的標的領域を代表する環境での適した基準と比較される。最良の系統は、新たな商業種の候補である。2、3の特徴を欠落しているものは、親として使用して、さらなる選択用に新たな集団を生産することができる。
市場での売買および配給の最終段階へと繋がるこれらの工程は、最初の交雑が作り出された時から8年ないし12年ほどかかるかもしれない。すなわち、新たな種の開発は、時間のかかる工程であり、正確な進んだ計画、資源の効果的な使用、および最小限の方向の変更を必要とする。
ほとんどの特徴につき、真の遺伝子型価値は、他の混乱する植物特徴または環境要因によってマスクされているため、最も困難な仕事は、遺伝的に優等な個体の同定である。優等な植物を同定する1つの方法は、他の実験的植物および1またはそれ以上の広範に成長した標準種に対して相対的に、その能力を観察することである。単一の観察は、一般に決定的ではないが、複製された観察は、遺伝的価値のより良い評価を提供する。
植物育種の目的は、新たな、ユニークかつ優等な大豆種およびハイブリッドを開発することである。ブリーダーは、最初に2またはそれ以上の親系統を選択し交雑させ、引き続いて、自己増殖および選択を繰り返して、多くの新たな遺伝的組合せを作り出す。毎年、植物ブリーダーは生殖質を選択して、次の世代へと進める。この生殖質を、ユニークかつ異なる地理的、気候性および土壌条件下で成長させ、次いで、成長する季節の間およびその終わりにさらなる選択を行う。開発される種は、予測不能である。この予測不能は、ブリーダーの選択が、一般にDNAレベルでの調節なしで(慣用的育種手順を用いて)、無数の異なる可能な遺伝的組合せを発生させ、ユニークな環境で起こるためである。当該分野のブリーダーは、恐らく非常に総体的かつ一般的な様式を除いては、開発する最終的に得られる系統を予測することはできない。同一のブリーダーは、全く同一の起源親および同一の選択技術を用いることによって、二度、同一種を生産することはできない。この予測が不可能なことにより、優等な新たな大豆種を開発するための大量のリサーチ資金の出費を招く。しかしながら、出発生殖質源の同定によって、特定の特徴は、連続する選択および交雑によって、子孫へと受け継がれる。所与の親交雑から得られるいずれかの所与の子孫は、特定の特徴を有すると予測することはできないが、所望の特徴または1または両方の親の特徴の組合せを持つ子孫の選択は、様々な世代の子孫の観察および選択を介して、繰り返し行うことができる。一旦、出発親系統が1またはそれ以上の所望の特徴を有すると同定されれば、さらなる子孫を、ルーチンおよび繰り返される交雑および選択を介して、所望の特徴を有するように調製できる。
新たな大豆種の開発は、大豆種の開発および選択、これらの種の交雑および優等なハイブリッド交雑からの子孫の選択を必要とする。ハイブリッド種子は、選択された雄性−繁殖性親の間の手動交雑によって、あるいは雄性不稔系を用いることによって生産される。ハイブリッドは、さやの色、花の色、柔毛の色または種子が真にハイブリッドであることを示唆する除草剤耐性といった特定の単一遺伝子座特徴を用いることによって同定することができる。親の系統ならびにハイブリッドの表現型に関するさらなるデータは、特定のハイブリッド交雑で続けるべきかどうかというブリーダーの決断に影響を及ぼす。
系統育種および反復性選択育種方法は、育種集団から種を開発するのに使用される。育種プログラムは、2またはそれ以上の種からの所望の特徴または様々な広範に基づく源を、種が自己増殖および所望の表現型の選択によって開発される育種プールへと組み合わせる。新たな種は、どれが商業的な可能性を有するかを決定するように評価される。
系統育種は、共通して、自家受粉作物の改良用に使用される。好ましい、補助的な特徴を有する2つの親は、交雑されて、Fを生産する。F集団は、1またはいくつかのFを自己増殖することによって生産される。最良の個体の選択は、F集団で始まってもよく(あるいはブリーダーの目的によって後で);次いで、Fで始まり、最良のファミリーの最良の個体は選択され得る。ファミリーの複製されたテストは、FまたはF世代で始まって、低い遺伝性を持つ特徴につき、選択の効果を改善することができる。同系交配の進んだ段階で(つまり、FおよびF)、最良の系統または表現型的に似た系統の混合物は、新たな種としての潜在的放出につき、テストされる。
質量および反復性選択を使用して、自家受粉または交雑受粉作物の集団を改良することができる。ヘテロ接合性の個体の遺伝的に変動する集団は、いくつかの異なる親を交雑雑種することによって、同定されるかあるいは作られる。最良の植物は、個体の優等性、傑出した子孫、または優秀な混合能力に基づき、選択される。選択された植物は、交雑雑種されて、選択のさらなる周期が続けられる新たな集団を生産する。
戻し交雑育種は、単に遺伝された、高度に遺伝された特徴につき、遺伝子座を反復親である所望のヘテロ接合性の種に導入するのに使用されている。導入される特徴の源は、供与親または非反復親と呼ばれる。得られた植物は、反復親(例えば、種)の特質および供与親から移された所望の特徴を有すると考えられる。最初の交雑後、供与親の表現型を有する個体が選択され、反復親へと繰り返し交雑(戻し交雑)される。得られた植物は、反復親(例えば、種)の特質および供与親から導入された所望の特徴を有すると考えられる。
厳密な意味での単一種子下降手順は、分離する集団を植え、1種子/植物の試料を収穫し、1種子試料を用いて、次の世代を植えることを指す。集団がFから同系交配の所望のレベルまで進められると、系統が由来する植物は、各々、異なるF個へと追跡するだろう。出芽するいくつかの種子または少なくとも1つの種子を生産するいくつかの植物の失敗により、集団の植物の数は、各世代、減少する。結果として、世代進化が完了する時、集団で元々試料採取されたF植物の全てが、子孫によって表されるというわけではない。
複数の種子手順において、大豆ブリーダーは、共通して、集団中の各植物からの1またはそれ以上のさやを収穫し、バルクを形成するようにそれらを一緒に脱穀する。バルクのある程度は、次の世代を植えるのに使用され、ある程度は、貯蔵に置かれる。手順は、修飾された単一種子下降またはさや−バルク技術と呼ばれている。
複数の種子手順は、収穫時に労力を節約するのに使用されている。単一種子手順用に、機械でさやを脱穀する方が、手で各々から1種子を除去するよりもかなり早い。また、複数の種子手順によって、同系交配の各世代ごとに、集団の種子の同一数を植えることが可能になる。出芽しなかった、あるいは種子を生産しなかった植物を補うのに十分な種子が収穫される。
異なる特徴および作物につき、共通して使用される他の育種方法の記載は、いくつかの文献のうちの1つで見つけることができる(例えば、Allard, 1960; Simmonds, 1979; Sneepら, 1979; Fehr, 1987a,b)。
適したテストは、いずれの主な欠陥も検出し、優等性のレベルまたは現在の種にわたる改良を確立するべきである。優等な性質を示すことに加えて、産業基準に適合するかあるいは新たな市場を開拓する新たな種に対する需要がなければならない。新たな種の導入は、特別な宣伝およびマーケティング、改変された種子および商業的生産習慣、ならびに新たな産物使用につき、種子生産者、栽培者、加工者および消費者へのさらなるコストを引き起こすだろう。新たな種の放出に先立つつとは、リサーチおよび開発コストならびに最終種の技術的優等性を考慮するべきである。種子繁殖種につき、種子を容易にかつ経済的に生産するためには実行可能でなければならない。
大豆、グリシンマックス(L)は、重要かつ価値ある作物である。従って、植物ブリーダーの継続する目的は、農学的に健全な高収率大豆種を開発することである。この目的の理由は、使用される土地で生産される穀物の量を最大化し、動物およびヒト両方のための食物を供給することである。この目的を達成するために、大豆ブリーダーは、優等な種に繋がる特徴を有する大豆植物を選択し開発しなければならない。
育種プログラムにおける関心のある特徴(例えば、高収率、病気耐性、蛋白質および/または蛋白質プラス油特質)を持つ遺伝子型を選択する有効性は:1)集団における個々の植物の関心のある特徴における変動性が、遺伝的要因の結果であり、従って選択された遺伝子型の子孫に受け継がれる限り;ならびに2)植物間の関心のある特徴(収率、病気特徴、蛋白質および/または蛋白質プラス油特質)における変動性が、どの程度、異なる遺伝子型が成長する環境によるものかによって決まる。特徴の遺伝は、発現が環境によって影響を受けない1つの主な遺伝子(つまり、定性的特徴)による制御ないし効果が環境によって大いに影響を受ける多くの遺伝子(つまり、定量的特徴)による制御を変動する。さらに、定量的特徴に関する育種は:1)各遺伝子の効果から得られる差異は小さく、それらを個々に同定することを困難あるいは不可能にし;2)特徴に寄与する遺伝子の数は大きいため、もし入手されても、異なる分離率はほとんどない;および3)遺伝子の効果は、環境的変動に基づき、異なる様式で発現されるという事実によって特徴付けられる。従って、関心のある特徴を持つ超集団または優等な遺伝子型の正確な同定は、非常に困難であり、その成功は、植物ブリーダーの環境変動の集団の定量的特徴の発現への影響を最小化する能力によって決まる。調節集団を同定する可能性は、1つの遺伝子型に組み合わされた特徴の数が増加されるにつれて、大きく減少される。例えば、もし交雑が、収率、病気耐性および蛋白質および/または蛋白質プラス油特質といった3つの複雑な特徴が異なる栽培品種の間で行われれば、3つの特徴の各々につき、1つの遺伝子型に好ましい遺伝子の最大数を組換えるのと同時に回収することは非常に困難である。結果的に、ブリーダーは、一般に、2番目の特徴に対する遺伝子の好ましい分類と、除草剤耐性遺伝子に加えて1つの遺伝子型へと組み合わされた最初の複雑な特徴に対する遺伝子の好ましい分類を入手することを望むだけである。
栽培品種開発プログラムで使用される方法および成功の可能性は、収率、病気耐性、および蛋白質および/または蛋白質プラス油特質といった改良される特徴の数によって決まる。集団の複数の特徴につき、所望の個体の分布は、改良される各特徴に対する集団で予想される所望の個体の分布を掛けることによって得られる。これは、特徴は独立して受け継がれ、つまり、遺伝的に連結していないことを仮定する。
これらの原理は、従来的に育種された系統だけでなく、トランスジェニック系統にも適用することができる。所望の従来的かつトランスジェニック特徴を、トランスジェニック系統のハイブリダイゼーションまたは複数の遺伝子の共形質転換を介して、組み合わせるか否かに拘わらず、収率に対して組み合わされた効果は、増殖性である可能性が高い。例えば、適した収率および病気耐性が、高度に遺伝可能な特質で形質転換された系統の1%で見受けられるならば、3つのそのような特質を組み合わせる可能性は、0.01X0.01X0.01または1X10−6であるはずである。
大豆植物(グリシンマックスL.)は、天然または機械的技術(例えば、Fehr, 1980参照)によって交雑することができる。天然の受粉は、自家受粉または典型的に受粉生物体によって補助される天然の交雑受粉のいずれかによって、大豆内で起こる。天然または人工授粉のいずれかにおいて、開花および開花時期を十分に考慮するべきである。大豆は、短日植物であるが、光周期に対する感受性について、考慮すべき遺伝的変動がある(Hamner, 1969; Criswell and Hume, 1972)。開花に関して、限界日長は、熱帯緯度に適合された遺伝子型につき約13時間ないし高緯度で成長する光周期−非感受性遺伝子型につき24時間の間を変動する(Shiblesら, 1975)。発芽後9日間、大豆は日長に対して非感受性であるようである。限界日長より短い光周期は、開花誘導を完了するまで、7ないし26日を必要とする(Borthwick and Parker, 1938; Shanmugasundaram and Tsou, 1978)。
日長に対する感受性は、遺伝子型が適合の領域外で成長する時に、十分に考慮しなければならない。熱帯緯度に適合された遺伝子型が、高緯度の土壌で成長する時、それらは厳寒前に成熟しないかもしれない。人工的に短日を作るか、あるいは接木することによって、植物をより早く開花および成熟するように誘導することができる(Fehr, 1980)。大豆は、しばしば、日長が臨界日長よりずっと短い熱帯緯度の海面レベルに位置する冬の苗床で成長する。短い日長および温かい温度は、より早い開花および種子成熟を起こさせ、遺伝子型は、植えた後90日またはそれより短い期間で種子作物を生産する。1つの植物につき2、3の自家受粉種子のみが必要である時、より早い開花は世代進行に有用であるが、花は、ハイブリダイゼーションを操作するのに十分大きい前に自家受粉するため、人工的ハイブリダイゼーションには有用ではない。人工光を使用して、自然日長を約14.5時間まで延長して、ハイブリダイゼーションに適した花を入手し、自家受粉種子の収率を増加させることが可能である。
開花および種子収率に対する短い光周期の影響は、恐らく低温度の影響によって、緯度によってある程度抑えることができる(Majorら, 1975)。熱帯緯度では、北米に適合された種は、海面レベルよりも、高緯度の南米に適合されたもののように機能する。
開花を遅らせるのに必要な光レベルは、源から放出される光の質および成長される遺伝子型によって決まる。約480nmの波長を持つ青光は、開花を阻害するのに、約640nmの波長を持つ赤光の30倍以上のエネルギーを必要とする(Parkerら, 1946)。
また、温度は開花および大豆の成長において有意な役割を演じる(Majorら, 1975)。それは、開花の時期およびハイブリダイゼーションに対する開花の適性に影響を及ぼす。21℃以下の温度または32℃以上の温度は、花芽形成または果実当たりの種子数を減少させることができる(Hamner, 1969; van Schaik and Probst, 1958)。より低い温度は、それらが操作するのに十分大きくなる前に、花粉脱粒を減少させ、自家受粉する花を形成するため、人工ハイブリダイゼーションは、26℃および32℃の間で最も成功する。より温かい温度は、しばしば、湿度ストレスによって引き起こされた増加された花の発育不全と関連しているが;しかしながら、もし土壌の湿気が十分であれば、成功する交雑は、約35℃で可能である。
大豆は、開花開始後茎終止(stem termination)の急激さに基づき、無限成長性、亜有限成長性、および有限成長性として分類されている(Bernard and Weiss, 1973)。適合した緯度で成長する時、無限成長性遺伝子型は、主茎の節の約半分が発達している時に開花する。それらは、ほとんど花をつけない花序を有し、それらの末端節は2、3の花のみを有する。また、亜有限成長性遺伝子型は、主茎の節の約半分が発達している時に開花するが、主茎の節発達および開花は、無限成長性よりもより急激に止まる。植物の下部よりも数倍多くの花を有する末端花序を除いて、それらの花序は短く、ほとんど花をつけない。有限成長性種は、全てまたはほとんどの主茎の節が発達している時に開花し始める。それらは、大抵、長さ数センチメートルで、数多くの花を有する細長い花序を有する。茎終止および開花習慣は、2つの主な遺伝子によって調節されると報告されている(Bernard and Weiss, 1973)。
典型的には、大豆花は、花冠が開く日に、自家受粉される。典型的には、ミツバチのような昆虫媒介動物と関連する自然交雑の量は、条内の隣接する植物につき約1%で、隣接する条内の植物の間では0.5%である。大豆花の構造は、他の野菜種のものに似ていて、5つの萼片、5つの花弁を持つ花冠、10の雄しべ、および1つの雌しべを持つ萼よりなる(Carlson, 1973)。萼は、開花前日まで、花冠を包含する。花冠は、出現し、展開して、通常の2つの翼弁、および2つの竜骨弁を暴露する。開花した花は、萼の下から旗弁の上まで約7mmの長さで、旗弁にわたり6mmの幅である。雌しべは、1ないし5つの胚珠、旗弁に向かって曲がる花柱、およびクラブ型の柱頭を含有する単一の子房よりなる。子房は、開花の約1日前に、受粉に対して受容性であり、もし花弁が除去されなければ、開花後2日間、受容性のままである。9つの雄しべの花糸は融合され、旗弁に最も近いものは遊離している。雄しべは、開花約1日前まで柱頭の下に輪を形成し、次いでそれらの花糸は早く伸長し始め、柱頭の回りの葯を上昇させる。葯は、開花の日に裂開し、花粉粒は柱頭に落ち、10時間以内に、花粉管は子房に達し、受粉は完了する(Johnson and Bernard, 1963)。
自家受粉は、花の操作なしに、大豆内で自然に起こる。2つの大豆植物の交雑につき、必要ではないが、典型的には、人工ハイブリダイゼーションを使用することが好ましい。人工ハイブリダイゼーションにおいて、交雑で雌として使用される花は、花からの花粉の成熟前に、手動で交雑受粉され、それにより自家受粉を防ぐか、あるいは代わりに、花の雄部分は、当該分野で知られる技術を用いて除雄される。大豆花の雄部分を除雄する技術は、例えば、雄部分の力学的除去、雄不稔性を授与する遺伝的要因、および雄部分に対する化学的生殖体撲滅薬の適用を含む。
除雄を用いる人工ハイブリダイゼーションにつき、次の日に開花すると予測される花が、雌親に対して選択される。芽は膨らみ、花冠は萼を通して丁度見えるかあるいは開き始めている。大抵、親植物対して2以上の芽は調製されず、全自己受粉花または未成熟な芽が鉗子で除去される。葉腋の托葉の下に隠され、後で花へと発達することができる未成熟な芽を除去するのに、特別な注意が必要である。花を親指および人差し指の間で掴んで、萼片を調べることによって、柱頭の位置が決定される。長い、曲がった萼片は、竜骨弁をカバーし、柱頭は花の反対側にある。萼片を鉗子で掴み、それを花の下および周りに引っ張って、5つの萼片が除去されるまで手順を繰り返すことによって、萼は除去される。暴露された花冠は、萼の傷のすぐ上でそれを掴み、次いで引き上げて、同時に鉗子を揺り動かすことによって除去される。柱頭を傷つけずに竜骨弁を除去するのに十分低く花冠を掴むように注意する。葯が花弁と除去されない限り、花冠が除去された後も葯は見える。次いで、例えば、雄性花が収集されているペトリ皿または封筒を用いて、交雑受粉を行うことができる。塩化カルシウム結晶を含有するデシケーターを、いくつかの環境で使用して、雄性花を乾燥させて、十分な花粉脱粒を得る。
除雄は、自家受粉を防ぐのに不必要であることが示されている(Walkerら, 1979)。除雄が使用されない時、柱頭の近くの葯は、受粉につき明確になるように、しばしば除去される。数時間の遅れが種子組を減少させるようではないが、雌性花は、大抵、調製された後、直ぐに手動で受粉される。典型的に、花粉脱粒は、朝に始まり、温度が30℃を超える頃に終わるか、あるいはそれより後に始まり、より中程度の温度で日中のほとんどを通して続く。
花粉は、最近開いた花冠を持つ花から入手可能であるが、花粉脱粒と関連した花冠開きの度合いは、日の間変動する。多くの環境において、雄性花を収集し、貯蔵なしですぐに使用することが可能である。南米および他の湿性の気候において、雌性花がより未成熟で午後よりも操作が困難である時、花粉脱粒は、朝起こり、花は大量の露から湿っぽいかもしれない。そういった状況において、雄性花は、朝に、封筒またはペトリ皿に収集され、開いた容器は、典型的に、約25℃の温度にて、約4時間、デシケーターに置かれる。デシケーターは、朝に畑に持って行き、陰に置いて、それの中で過剰な温度が発生するのを防ぐ。花粉生存能力は、約5℃で貯蔵される時、最大2日間、花の中で維持することができる。3℃のデシケーターにおいて、花は、数週間上手く貯蔵することができるが、生存能力は、長期間の貯蔵後に発芽する花粉のパーセンテージで異なるかもしれない(Kuehl, 1961)。
雌性花の除雄あるなしで、手動受粉は、雄性親の花から鉗子で雄しべおよび雌しべを除去し、雌性花の柱頭に対して葯をゆっくりとブラッシングすることによって行うことができる。雄しべへのアクセスは、正面の弁および竜骨弁を除去するか、あるいは閉じた鉗子で竜骨弁を刺して、それらを開かせて、弁を押し出すことによって達成できる。柱頭の葯をブラッシングすることでそれらは断裂し、花粉が柱頭上で明確に見える時、成功した交雑の最高パーセンテージが得られる。花粉脱粒は、柱頭をブラッシングする前に、葯を叩くことによってチェックできる。いくつかの雄性花は、条件が好ましくない時に適した花粉脱粒を得るために使用されなければならず、あるいは同一の雄を使用して、良い花粉脱粒を持ついくつかの花を受粉させることができる。
雄性花を収集し、デシケーターで乾燥させる必要がない時、お互いに隣接する交雑の親を植えることが望ましいかもしれない。大抵、植物は、65ないし100cm離れて条で成長させて、苗畑内で職員の動きを促進する。個々の植物からの自家受粉種子の収率は、植物密度の関数として、2、3の種子ないし1000以上の間を変動する。30植物/条のmの密度は、30またはそれ未満の植物が十分である時に使用され、10植物/mは、約100種子/植物を得るのに使用され、3植物/mは、大抵、1植物につき、最大の種子生産を招く。12植物/mまたはそれ未満の密度は、普通、人工ハイブリダイゼーションに使用される。
7ないし14日間離れた複数の植え時期は、通常、異なる開花時期の親をマッチさせるのに使用される。開花時期の差が親の間で極端な場合、遅い方の親の開花は、人工的に短日を作り出すことによって早めることができ、あるいは人工的な長日の使用または植えるのを遅らせることによって、早い方の親の開花を遅らせることができる。例えば、箱、大きな缶、または似た容器で、遺伝子型をカバーして、主茎に三葉の葉を持つ節がある場合に始まる約15日間、約12時間の短日を人工に作り出すことによって、北米の位置で南米に適合された遺伝子型との交雑が行われる。早く開花するように誘発される植物は、それらが小さい時に自家受精する花を有する傾向があり、ハイブリダイゼーションに調製するのは困難である。
移植を使用して、開花が遅い遺伝子型の開花を早めることができる。開花し始めている台木に移植された遅い遺伝子型からの若枝は、通常より42日早く開花し始める(Kiihlら, 1977)。若枝の最初の花は、移植後21ないし50日で現れる。
遺伝的雄性不稔性は、大豆で入手可能であり、本発明の状況で、特に反復性選択プログラムでハイブリダイゼーションを促進させるのに有用であり得る(Brim and Stuber, 1973)。交雑ブロックの完全な単離に必要な距離は明らかではない;しかしながら、雄性−不稔植物が外来花粉源から12mまたはそれ以上の時、外交配は0.5%未満である(Boerma and Moradshahi, 1975)。交雑ブロックの境界上の植物は、恐らく、外来花粉との外交配のほとんどを維持し、収穫時に排除されて、汚染を最小化する。
交雑受粉は、隣接する条よりも、条内でよくある;すなわち、四角グリッド上で遺伝的雄性不稔性を持つ集団を成長させて、全方向に条を作ることが好ましいかもしれない。例えば、各ブロックの雄性不稔性植物からの種子と同量のバルクからの収穫のために、丘の同数のブロックへ領域をサブ分割して、50cm中心上の単一植物丘を使用してもよい。
一般的に、成功した交雑を同定するのに、受粉後の7日間、さやの発達を観察すれば十分である。さやおよび種子の発育不全は、受粉後数週間で起こるが、もし植物ストレスが最小限であれば、大抵、発育不全のパーセンテージは低い(Shiblesら, 1975)。人工ハイブリダイゼーションから発生するさやは、萼片の除去によって引き起こされる萼の傷の存在によって、自家受粉さやから識別することができる。萼片は、さやが成熟するにつれて落ち始め;従って、収穫は、さやが成熟した色に達する時あるいはその直後に完了するべきである。また、早くさやを収穫することで、倒伏による喪失を避けることができる。
一旦、収穫されれば、さやは、典型的には、種子が13%またはそれ未満の湿気を含有するまで、38℃以下で空気乾燥され、次いで、種子は手で除去される。もし相対的湿度が50%またはそれ未満ならば、種子は、最大で1年間、約25℃にて十分に貯蔵される。湿性の気候では、種子が7%湿気まで乾燥され、室温で気密な容器に貯蔵されない限り、発芽パーセンテージは、すぐに下がる。いずれの気候での長期貯蔵も、7%湿気まで種子を乾燥させ、50%の相対湿度に維持された部屋内で10℃またはそれ未満で貯蔵するか、気密な容器内で貯蔵することによって、最良に達成される。
III.単一遺伝子座変換
用語大豆種が、本発明の状況で使用される時、これは該種のいずれの単一遺伝子座変換も含む。用語単一遺伝子座変換植物は、本明細書中で、戻し交雑と呼ばれる植物育種技術によって発生される大豆植物を指し、ここに、戻し交雑技術を介して種へと形質転換される単一の遺伝子座に加えて、種の所望の形態学的かつ生理学的特徴の実質的に全てが回収される。戻し交雑方法は、本発明と使用して、特徴を改良するか、あるいは特徴を本発明の種に導入することができる。用語戻し交雑は、本明細書中で使用するように、ハイブリッド子孫の、該ハイブリッドの親の大豆植物の1つへの反復された交雑を指す。所望の特徴につき遺伝子座に寄与する親の大豆植物は、非反復または供与親と呼ばれる。この用語は、反復親は、戻し交雑手順において1度使用され、従って繰り返されないという事実を指す。非反復親からの遺伝子座または座が移される親の大豆植物は、戻し交雑手順で数回使用される反復親として知られている(Poehlmanら, 1995; Fehr, 1987a,b; Sprague and Dudley, 1988)。
典型的な戻し交雑手順において、関心のある起源種(反復親)は、移される関心のある単一の遺伝子座を持つ第2の種(非反復親)に交雑される。次いで、この交雑から得られた子孫は、反復親に再び交雑され、工程は、大豆親が得られる間で繰り返され、ここに、非反復親からの単一形質転換された遺伝子座に加えて、反復親の所望の形態学的および生理学的特徴の実質的に全ては変換された植物において回収される。
適した反復親の選択は、成功する戻し交雑手順の重要な工程である。戻し交雑手順の目的は、単一の特徴または起源種の特徴を改変または置換することである。これを達成するため、起源種の所望の遺伝的、すなわち所望の生理学的かつ形態学的構造の残りの実質的に全てを維持しつつ、反復種の単一の遺伝子座は、非反復親からの所望の遺伝子座で修飾または置換される。特定の非反復親の選択は、戻し交雑の目的によって決まるだろう;主な目的の1つは、商業的に望ましく農学的に重要な特徴を植物に付加することである。正確な戻し交雑手順は、適当なテスト手順を決定するために、改変される特徴または特質によるだろう。移される特徴が優性の対立遺伝子である時、戻し交雑方法は単純化されるが、劣性の対立遺伝子もまた移されるかもしれない。この例では、所望の特徴が上手く移されているか否かを決定するために、子孫のテストを導入することが必要かもしれない。
また、大豆種は、2つ以上の親から発生させることもできる(Fehr, 1987a)。修飾された戻し交雑として知られる技術は、戻し交雑の間、異なる反復親を使用する。修飾された戻し交雑を使用して、特定のより望ましい特徴を有する種で、元来の反復親を置き換えるか、あるいは複数の親を使用して、各々から異なる所望の特徴を得ることができる。
多くの単一の遺伝子座特徴は、新たな同系交配の発達において、定期的に選択されないが、戻し交雑技術によって改善することが可能であると同定されている。単一の遺伝子座特徴は、トランスジェニックであるか、あるいはそうでないかもしれない;これらの特徴の例は雄性不稔性、除草剤耐性、細菌、真菌、またはウィルス病に対する耐性、昆虫耐性、雄性稔性の修復、高められた栄養価値、収率安定性、および収率拡大を含むが、これらに限定されるものではない。これらは、一般に核を介して受け継がれる遺伝子を含む。
直接的選択は、単一の遺伝子座が優性の特徴として作用する際に適用される。優性の特徴の例は、除草剤耐性特徴である。この選択工程につき、最初の交雑の子孫は、戻し交雑前に、除草剤で散布される。散布することによって、所望の除草剤耐性特徴を有さないいずれの植物をも排除し、除草剤耐性遺伝子を有する植物のみが、続く戻し交雑で使用される。次いで、この工程は、全てのさらなる戻し交雑世代につき繰り返される。
特定の有用性を有する単一の遺伝子座特徴の1つの型は、除草剤グリフォセートに対して耐性を与える遺伝子である。グリフォセートは、芳香族アミノ酸の生合成経路で活性な酵素EPSPSの作用を阻害する。この酵素の阻害によって、アミノ酸フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファンおよびそれから由来する二次代謝産物の欠乏が起こる。グリフォセートに対して耐性のあるこの酵素の突然変異体が入手可能である。例えば、米国特許第4,535,060号は、aroAと呼ばれるEPSPSに、サルモネラティフィリウム遺伝子を有する生物体に対するグリフォセート耐性を与えるEPSPS突然変異体の単離を記載する。また、似た突然変異を有する突然変異体EPSPS遺伝子は、トウモロコシからクローンされている。突然変異遺伝子は、残基102および106にて、アミノ酸変化を持つ蛋白質をコードする。これらのまたは他の似た遺伝子が、遺伝的形質転換によって、植物に導入されると、除草剤耐性表現型が生じる。
突然変異されたEPSPS遺伝子を含むトランスジーンを受け継いでいる植物は、植物に対する有意な損傷なしに、直接的に、除草剤グリフォセートで処置されてもよい。この表現型は、広域性除草剤グリフォセートの適用によって、除草剤耐性特徴を有する植物の畑で、雑草の成長を制御する利益を農夫に提供する。例えば、グリフォセート耐性大豆が成長する畑に、除草剤ラウンドアップ(ROUNDUP)TM、Monsanto Companyによって製造され販売されるグリフォセートの商業用処方を提供することができる。除草剤適用率は、1エーカー当たり、ラウンドアップTMの約4オンスないし約256オンスラウンドアップTMの間を変動してもよい。より好ましくは、ラウンドアップTMの約16オンスないし約64オンス/エーカーを、畑に適用してもよい。しかしながら、適用率は、処理される雑草の存在比および/または型に基づき、必要に応じて、増加されたり、減少されたりしてもよい。加えて、雑草の生長および雑草侵襲の型に影響を及ぼすであろう畑の位置および天候条件によって、さらなるグリフォセート処理を行うことが望ましいかもしれない。また、第2のグリフォセート適用は、処理される1エーカーにつき、ラウンドアップTMの約16オンスないし約64オンスの適用を含む。再び、処理率は畑の状況に基づき調整される。農作物に対する除草剤の適用のそのような方法は、当該分野でよく知られており、Anderson, 1983に、一般に概要がある。
除草剤耐性遺伝子座は、耐性遺伝子を有する植物の直接的選択に使用できることを、当業者は理解するだろう。例えば、ラウンドアップTMの約16ないし64オンス/エーカーを、除草剤耐性特徴を有するか欠失しているかいずれかの大豆植物の集団に適用することによって、特徴を欠失している植物は死滅するか、損傷を受ける。このように、除草剤耐性植物は選択でき、商業的適用に使用したり、あるいは特定の育種手順で進められてもよい。この適用は、除草剤耐性に優れた大豆種の育種および開発の間、具体的な用途を見つけるかもしれない。
白い花の色は、劣性単一遺伝子座特徴の一例である。この例において、最初の戻し交雑世代(BC)から得られた子孫を成長させ、自己増殖させる。BC植物からの自己増殖した子孫を成長させて、そのBC植物が白い花の色の劣性遺伝子を持っているかを決定する。他の劣性特徴において、さらなる子孫テスト、例えばBCといったさらなる世代を成長させることが、どの植物が劣性遺伝子を持っているかを決定するのに必要かもしれない。
育種用の大豆植物の選択は、植物の表現型に依存性である必要はなく、代わりに、遺伝子調査に基づくことができる。例えば、関心のある特徴に遺伝的に近く連結した適した遺伝子マーカーを使用してもよい。従って、これらのマーカーの1つを使用して、特定の交雑の子孫における特徴の存在または不在を同定し、すなわち、続く育種のための子孫の選択に使用してもよい。この技術は、共通して、マーカー補助選択と呼ばれる。また、遺伝子マーカーのいずれかの他の型または植物における関心のある特徴の相対的な存在または不在を同定することが可能な他のアッセイは、育種目的に有用であり得る。大豆の育種に適用可能なマーカー補助選択のための例示的な手順は、米国特許第5,437,697号、および同第5,491,081号で開示され。この開示の両方は、その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる。そのような方法は、劣性特徴および可変表現型の場合、または慣用的アッセイが高額で時間を費やすものであるか、さもなければ不利益的な場合に、特に役立つだろう。本発明に従い使用可能な遺伝子マーカーの型は、Simple Sequence Length Polymorphisms (SSLPs) (Williamsら, 1990)、Randomly Amplified Polymorphic DNAs (RAPDs)、DNA Amplification Fingerprinting (DAF)、Sequence Characterized Amplified Regions (SCARs)、Arbitrary Primed Polymerase Chain Reaction (AP-PCR)、Amplified Fragment Length Polymorphisms (AFLPs) (EP 534 858, その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる)、およびSingle Nucleotide Polymorphisms (SNPs) (Wangら, 1998)を含むが、これらに限定する必要はない。
また、多くの定性的な特徴は、大豆において表現型−ベースの遺伝子マーカーとしての潜在的使用を有する;しかしながら、いくつかまたは多くは、親として共通して使用される種の間で異ならない(Bernard and Weiss, 1973)。最も広範に使用される遺伝子マーカーは、花の色(白に対して優性な紫)、軟毛の色(灰色に対して優勢な茶色)、およびさやの色(褐色に対して優勢な茶色)である。普通、紫の花を持つ紫胚軸色および白い花を持つ緑胚軸色の関連を使用して、実生段階のハイブリッドを同定する。また、親の間の成熟度、高さ、臍の色、および害虫耐性の差を使用して、ハイブリッド植物を検証することができる。
IV.例示的単一遺伝子座変換植物の起源および育種の歴史
戻し交雑の技術の例として、1またはそれ以上の特徴を所与の種に導入することができるが、さもなければ該種の実質的に全ての特徴を維持することを当業者は知っている。特徴を出発種に導入するそのような戻し交雑の手順の例は、米国特許第6,140,556号に記載されており、その全開示は、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる。米国特許第6,140,556号に記載される手順は、次のようにまとめることができる:Williams ’82 [グリシンマックス L. Merr.] (登録番号222, PI 518671)として知られる大豆種は、Rps遺伝子を含む遺伝子座を種Williamsに導入するために、戻し交雑技術を用いて開発された(Bernard and Cremeens, 1988)。Williams ’82は、BC世代からの4つの耐性系統の複合体であり、これはWilliams x Kingwaからの12畑−テストされた耐性系統から選択された。種Williamsは、戻し交雑において反復親として使用され、種KingwaはRps遺伝子座の源として使用された。この遺伝子座は、真菌剤疫病菌の24品種のうち19に対する耐性を与える。
各戻し交雑ラウンドからのFまたはF実生は、品種5の種菌を用いて、胚軸接種によって真菌に対する耐性をテストされた。最終世代は、品種1ないし9の種菌を用いてテストされた。このような戻し交雑において、反復親に移されている所望の特徴が、戻し交雑の間にすぐに評価できる主な遺伝子によって制御されている場合、広範な複製されたテストにおいて収率のような具体的な特徴につき個々の子孫をテストすることを避けるのに十分な戻し交雑を行うのが普通である。一般に、4またはそれ以上の戻し交雑が、収率のような特定の特徴に対する子孫の評価がない場合に使用される。この例のように、反復親の表現型を持つ系統は、個々の系統における収率、蛋白質または油パーセンテージのような特徴に対する通常の複製されたテストなしに合成されてもよい。
種Williams ’82は、疫病菌に対する耐性以外の全ての特徴において、反復親種Williamsに匹敵する。例えば、両方の種は、38の成熟度、無限成長性主茎、白い花、茶色い軟毛、成熟時の褐色のさやおよび黒色ないし薄い黒色のヒラを持つ輝く黄色の種子を有する。
V.大豆植物の組織培養物およびインビトロ再生
本発明のさらなる態様は、本発明の大豆種の組織培養物に関する。本明細書中で使用されるように、用語「組織培養物」は、同一または異なる型の単離された細胞あるいは植物の部分に組織化されたそのような細胞を含む組成物を示す。組織培養物の例示的な型は、プロトプラスト、カルスおよび植物または胚芽、花粉、花、葉、根、根端、葯等のような植物の部分で無傷な植物細胞である。好ましい具体例において、組織培養物は、胚芽、プロトプラスト、成長点の細胞、花粉、葉または葯を含む。
再生可能な大豆細胞の組織培養物を調製し、それから大豆植物を再生させる例示的な手順は、米国特許第4,992,375号;同第5,015,580号;同第5,024,944号、および同第5,416,011号において開示され、これらの開示の各々は、その全文において、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる。
組織培養物の重要な能力は、稔性植物を再生させる能力である。これにより、例えば、組織培養物の形質転換、引き続いてのトランスジェニック植物の再生が可能となる。形質転換が効率的であり成功するために、DNAは植物または生殖系列組織を生じる細胞へ導入されなければならない。
典型的には、大豆は、2つの異なる工程;苗条形態形成および体細胞胚形成を介して再生される(Finer, 1996)。苗条形態形成は、苗条成長点組織化および発達の工程である。苗条は、源組織から成長し、切り出され、植えられて、無傷の植物を得る。体細胞胚形成の間、苗条および根軸の両方を含有する(接合体胚芽によく似ている)胚芽は、体細胞性植物組織から形成される。植えられた苗条よりもむしろ無傷の植物が、体細胞胚の発芽から得られる。
苗条形態形成および体細胞胚形成は困難な工程であり、再生の特定の経路は、主に、外植片源および組織培養物操作に使用される媒体によって決まる。システムは困難であるが、両方のシステムは、いくつかの系統が他よりも組織培養物操作により応答性のある種特異型応答を見せる。苗条形態形成において高度に応答性のある系統は、あまり多くの体細胞胚を発生させないかもしれない。「誘導」工程の間、大量の胚芽を生産する系統は、早く成長する増殖性培養物を生じないかもしれない。従って、各々の大豆系統に対して、組織培養物条件を最適化することが望ましいだろう。こういった最適化は、小スケール培養物研究を介して、組織培養物の当業者によってすぐに行うことができる。系統特異型応答に加えて、増殖性培養物は、苗条形態形成および体細胞胚形成の両方と一緒に観察される。増殖は単一の形質転換細胞が生殖系列組織に寄与するであろうところまで増殖することを可能とするため、増殖は両方のシステムによって有益である。
苗条形態形成は、苗条が大豆実生の子葉の節から新規に得られるシステムとして、Wrightら(1986)によって初めて報告された。苗条成長点は表皮下で形成され、形態形成の組織は、ベンジルアデニン(BA)を含有する媒体上で増殖することができた。苗条の表皮下の多細胞性起源が認識され、増殖性培養物が利用されれば、このシステムを形質転換に使用することができる。新たな苗条を生じるであろう組織を標的し、成長点の組織内の細胞を増殖させて、キメラ現象と関連した問題を少なくしようという考えである。形質転換細胞が十分に増殖されず、生殖系統を生じないならば、成長点の単一の細胞のみの形質転換から生じるキメラの形成は問題である。一旦、システムがよく理解され上手く再現されれば、大豆形質転換用の標識組織として使用できる。
大豆の体細胞胚形成は、胚形成の組織が、最初に接合体胚軸から得られるシステムとして、Christiansonら(1983)によって初めて報告された。これらの胚形成の培養物は増殖性であるが、システムの反復性は低く、胚の起源は報告されなかった。異なる増殖性胚形成の大豆培養物の後の組織学的研究は、増殖性胚が胚形成に寄与する少数の細胞を持つ根端または表面の起源のものであることを示した。主な胚(初期の外植片から由来する最初の胚)の起源は、外植片および誘導媒体中のオーキシンレベルによって決まる(Hartweckら, 1988)。増殖性胚性培養物と共に、「より古い」体細胞胚の表面の細胞の単一細胞または小群は、「より新しい」胚を形成する。
また、胚の起源が認識され、増殖性胚形成培養物の生物学的限界が理解されれば、胚形成の培養は、トランスジェニック植物の再生を含む再生のために上手く使用することができる。生物学的限界は、増殖性胚形成培養物を開発する困難性および長期間増殖性胚形成培養物から再生された植物と関連する減少された稔性問題(培養物誘発性変動)を含む。これらの問題のいくつかは、延長した培養で強調される。より最近培養された細胞の使用は、そのような問題を減少させるか、排除するかもしれない。
VI. 大豆の遺伝的形質転換
遺伝的形質転換は、本発明の大豆種に選択されたトランスジーンを挿入するのに使用されてもよく、あるいは、代わりに、戻し交雑によって、大豆に導入され得るトランスジーンの調製に使用してもよい。大豆を含む多くの経済的に重要な植物の形質転換の方法は、当業者によく知られている。大豆の遺伝的形質転換に使用できる技術は、エレクトロポレーション、微粒子銃、Agrobacterium媒介形質転換およびプロトプラストによる直接的DNA取り込みを含むが、これらに限定されるものではない。
エレクトロポレーションによる形質転換を達成するために、細胞の懸濁培養液のようなもろい組織または胚形成カルスのいずれかを使用してもよく、あるいは、代わりに、未成熟胚または他の生物体組織を直接的に形質転換してもよい。この技術において、選択された細胞を、ペクチン分解酵素(pectolyase)に暴露することによって、それらの細胞壁を部分的に分解するか、あるいは制御された様式で、組織を機械的に傷つけるだろう。
また、プロトプラストは、植物のエレクトロポレーション形質転換に使用することができる(Bates, 1994; Lazzeri, 1995)。例えば、子葉由来のプロトプラストのエレクトロポレーションによるトランスジェニック大豆植物の世代は、国際特許出願公開公報番号WO92/17598中のDhirおよびWidholmによって記載され、その開示は、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる。国際特許出願公開公報番号
DNAセグメントを植物細胞に形質転換することを送達する特に効率的な方法は、微粒子銃である。この方法において、粒子は核酸で覆われ、動力によって、細胞へと送達される。例示的な粒子は、タングステン、白金、および金よりなるものを含む。銃のために、懸濁液中の細胞は、フィルターまたは固体培養物媒体上で濃縮される。別法として、未成熟な胚または他の標的細胞は、固体培養物媒体上で並べられてもよい。撃たれる細胞は、微粒子停止プレートの下の適した距離に置かれる。
加速によってDNAを植物細胞に送達する方法の説明的な具体例は、Biolistics Particle Delivery Systemであり、これを使用して、DNAまたは細胞で覆われた粒子を、ステンレス鋼またはNytexスクリーンのようなスクリーンを通って、標的大豆細胞で覆われた表面へと進ませることができる。スクリーンは粒子を分散するため、それらは大きな凝集体中の受容細胞へは送達されない。発射体装置および撃たれる細胞の間に介在するスクリーンは、発射体の凝集体のサイズを減少させ、大きすぎる発射体によって受容体細胞に与えられる損傷を減少させることによって、形質転換のより高頻度に寄与することができると考えられる。
微粒子銃技術は、広範に適用可能であり、これを使用して、実質的にいずれの植物種をも形質転換することができる。大豆の形質転換のための微粒子銃の適用は、例えば、米国特許第5,322,783号に記載され、その開示は、その全文において、引用によって本明細書中に具体的に組み込まれる。
Agrobacterium媒介導入は、遺伝子座を植物細胞に導入するもう1つの広範に適用可能なシステムである。技術の利点は、DNAが全植物組織に導入され、それによりプロトプラストからの無傷の植物の再生に対する必要性を顧慮しない。近代のAgrobacterium形質転換ベクターは、E. coliならびにAgrobacterium中での複製が可能であり、それにより、便利な操作が可能になる(Kleeら, 1985)さらに、Agrobacterium媒介遺伝子移動のためのベクターの最近の技術的進歩は、遺伝子の配列およびベクターにおける制限部位を改善して、様々なポリペプチドコード遺伝子を発現することが可能なベクターの構築を促進する。記載されたベクターは、プロモーターに隣接する便利なマルチリンカー領域および、挿入されたポリペプチドコード遺伝子の直接的発現のためのポリアデニル化部位を有する。加えて、備えられたTi遺伝子および備えられていないTi遺伝子の両方を含有するAgrobacteriumは、形質転換に使用することができる。
Agrobacterium媒介形質転換が効率的である植物株において、遺伝子座導入の容易かつ特徴づけられた性質のため、それは選択の方法である。Agrobacterium媒介植物組み込みベクターを使用してDNAを植物細胞に導入することは、当該分野でよく知られている(Fraleyら, 1985;米国特許第5,563,055号)。大豆形質転換の状況でのAgrobacteriumの使用は、例えば、CheeおよびSlightom(1995)によって、米国特許第5,569,834号に記載されており、その開示はその全文において、引用によって、本明細書中に具体的に組み込まれる。
また、植物プロトプラストの形質転換は、リン酸カルシウム沈殿、ポリエチレングリコール処理、エレクトロポレーション、およびこれらの処理の組合せに基づく方法を用いて達成することができる(例えば、Potrykusら, 1985; Omirullehら, 1993; Frommら, 1986; Uchimiyaら, 1986; Marcotteら, 1988参照)。プロトプラストから大豆植物を再生させる示された能力は、これらの技術の各々が大豆に対して適用可能にする(Dhirら, 1991)。
VII.大豆植物の使用
本発明によって提供される大豆植物は、価値があると考えられるいずれの目的にも使用できる。共通した仕様は、ヒト消費用の食物の調製、非−ヒト動物消費用の食餌および産業的使用を含む。本明細書中で使用されるように、「産業的使用」または「産業的取り扱い」は、大豆または大豆ベース製品のために非−食物および非−食餌使用を指す。
大豆は、普通、2つの主要産物、大豆蛋白質(ミール)および粗製大豆油へと加工される。通常、これらの産物の両方は、特定の使用のためにさらに精製される。精製された油産物は、グリセロール、脂肪酸およびステロールへと分けられる。これらは、食物、食餌または産業的使用のためのものであり得る。食用食物製品使用例は、コーヒークリーマー、マーガリン、マヨネーズ、医薬品、サラダドレッシング、ショートニング、菓子製品、およびチョコレートコーティングを含む。
大豆蛋白質製品(例えば、ミール)は、食物/食餌産業的使用の両方を有する大豆粉濃縮物および単離体へと分けられる。しばしば、大豆粉およびグリットは、肉増粘剤および類似体、ペット食物、ベーキング材料および他の食物製品の製造において使用される。大豆粉および単離体から作られた食物製品は、ベビーフード、キャンディー製品、シリアル、食物飲料、麺類、酵母、ビール、エール等を含む。特に、大豆ミールは、通常、家畜食餌、主にブタおよび家禽における蛋白質源として使用される。従って、食餌は、養殖餌、蜂餌、子ウシ餌代替物、魚餌、家畜餌、家禽餌およびペット餌等を含むが、これらに限定されるものではない。
また、全大豆産物も食物または食餌として使用できる。共通の食物使用は、種子、もやし、焼大豆、様々なベーキング製品で使用される全脂肪大豆子、菓子として使用されるロースト大豆、大豆ナッツバター、大豆コーヒー、および東洋食物の他の大豆誘導体のような製品を含む。食餌使用につき、外皮は、通常、大豆から除去され、食餌として使用される。
加えて、大豆は多くの産業的使用を有する。大豆の1つの共通の産業的使用は、複合体を製造するのに使用可能な結合剤の調製である。例えば、木材複合体を、修飾された大豆蛋白質、加水分解された大豆蛋白質およびPF樹脂の混合物、粉樹脂を含有する大豆粉、および発泡のりを含有する大豆蛋白質を用いて生産することができる。大豆ベースの結合剤を使用して、70年以上にわたり、ベニヤ板のような普通の木製品を製造してきた。尿素−ホルムアルデヒドおよびフェノール−ホルムアルデヒド樹脂の導入によって、木製品における大豆ベース接着剤の使用は減少しているが、再生可能な供給原材から作られる接着剤に対する環境的な懸念および消費者の好みによって、木材合成物産業用に新たな大豆ベースの製品を開発する興味が復活している。
接着剤の調製は、大豆のもう1つの共通の産業的使用を表す。大豆接着剤の例は、大豆加水分解物接着剤および大豆粉接着剤を含む。大豆加水分解物は、熱(120℃)および圧力(30psig)下で、5パーセント水酸化ナトリウム溶液中で、大豆蛋白質単離体を反応させることによって作られる無色の水溶液である。得られた分解された大豆蛋白質溶液は、塩基性(pH11)で、室温にて流動性(約500cps)である。大豆粉は、大豆から作られる細かくすりつぶされた、脱脂されたミールである。種々の接着剤処方が大豆粉から作成でき、最初の工程は、通常、水酸化ナトリウム溶液中に粉を溶解することを必要とする。得られた処方の強さおよび他の特質は、処方中の添加剤によって変動するだろう。また、大豆粉接着剤は、他の商業的に入手可能な樹脂と組み合わせられてもよいかもしれない。
大豆油は、多くの産業的使用において適用を見つけることができる。大豆油は、最もすぐに入手可能であり、世界で最低コストの野菜油の1つである。大豆油の共通の産業的使用は、静電剤、コーキングコンパウンド、消毒剤、殺真菌剤、インク、塗料、保護コーティング、壁板、消泡剤、アルコール、マーガリン、塗料、インク、ゴム、ショートニング、化粧品等の構成成分としての使用を含む。また、大豆油は、長い間、担体溶媒中に溶解されて油ベースの塗料を作るアルキド樹脂の主な材料であって。野菜油を熱および圧力下でアルキド樹脂に変換する基本的な化学は、当業者によく理解されている。
商業的に入手可能な未精製または精製、食用級状態の大豆油は、かなり安定した遅乾性油である。また、大豆油は、外界状況下で反応性を高めるように修飾されてもよく、あるいは、種々の形態のエネルギーの入力をもって、油を共重合させたりまたは乾燥したフィルムに加硫させてもよい。修飾のこれらの形態のいくつかは、エポキシ化、アルコール分解またはエステル交換、直接的エステル化、複分解、異性化、モノマー修飾、および熱形態化を含む重合の種々の形態を含んでいている。二重結合を持つ大豆油の反応性リノール酸構成成分は、多くの産業的使用につき、より広く行きわたっているオレイン酸およびリノール酸構成成分よりも有用である。
また、溶媒は、大豆ベースの材料を用いて調製できる。例えば、大豆メチル、大豆油ベースのメチルエステルは、部分洗浄および脱脂、塗料およびインク除去、ならびに油よごれ改善のような適用において、優れた溶媒代替物として市場支持を増やしている。また、それは、ハンドクリーナー、車のワックスおよび落書き除去剤を含む多くの処方された消費者製品で売られている。大豆メチルは、大豆油をメタノールでエステル交換することによって生産される。それは、多くの製造者および供給者から商業的入手可能である。溶媒として、大豆メチルは、産業的適用に対して魅力的にする重要な環境的−および安全性関連性質を有する。ほとんどの他の溶媒よりも有毒性が低く、すぐに生分解可能で、非常に高いフラッシュポイントおよび揮発性有機化合物(VOC)を低レベル有する。大豆メチルの適合性は、金属、プラスチック、ほとんどのエラストマーおよび他の有機溶媒とで優れている。大豆メチルの現在の使用は、クリーナー、塗料はがし、油汚れ洗浄剤およびバイオレメディエーション、殺虫剤補助剤、腐食保存料およびバイオディーゼル燃料添加剤を含む。
VIII.定義
続く記載および表において、多くの用語が使用される。明細書および請求の範囲の明白かつ一貫した理解を提供するために、次の定義が提供される:
1つの(A):単語「含む」または請求の範囲中の他の公開言語と関連して使用される時、単語「1つの(a)」および「1つの(an)」は「1つまたはそれ以上」を意味する。
農学的に優れている:本明細書中で使用されるように、生産者が商業的有意性のある製品を収穫することを可能にする出芽、活力、野菜活力、病気耐性、結実、立つ能力および脱穀能力のような多くの識別可能な特徴の最高点を有する遺伝子型を意味する。
対立遺伝子:その全てが対立遺伝子が1つの特徴または特質に関連する遺伝子座の1またはそれ以上の代替形態のいずれか。二倍体細胞または生物体において、所与の遺伝子の2つの対立遺伝子は、一対の相同性染色体上の対応する遺伝子座を占有する。
戻し交雑:ブリーダーがハイブリッド子孫を繰り返し交雑する工程、例えば、初代ハイブリッド(F)をハイブリッド子孫の親の1つに戻す。戻し交雑を使用して、1つの遺伝的背景からの1またはそれ以上の単一遺伝子座変換をもう一方に導入することができる。
商業的に有意な収率:少なくとも15環境以上にわたり、測定された平均としての少なくとも35ブッシェル/エーカーの実際の穀物収率によって表される栽培者にとって商業的有意性を有する穀物の収率。
交雑:2つの親植物の交配。
交雑受粉:異なる植物からの2つの生殖体の結合による受精。
出芽:これは、植えられた後に土壌から種子が出芽する能力を示すスコアである。各遺伝子型は、出芽のそのパーセントに基づき1ないし9スコア与えられる。1スコアは、出芽の優れた割合およびパーセントを示し、中間スコアの5は平均的割合を示し、9スコアは出芽の非常に乏しい割合およびパーセントを示す。
酵素:生物学的反応において触媒として作用することができる分子。
ハイブリッド:2つの非同質遺伝子的植物の交雑の初代子孫。
遺伝子型:細胞または生物体の遺伝的構成。
産業的使用:大豆植物用の非植物および非食餌使用。用語「大豆植物」、植物部分および大豆植物の誘導体を含む。
鉄分欠乏白化:視覚的観察に基づく1ないし9の間を変動する植物スコアシステム。スコア1は植物の発育阻止なしまたは葉の黄色化なしを意味し、スコア9は、鉄分欠乏白化によって植物が枯れているか枯れつつあることを示し、スコア5はいくつかの葉の黄色化がある中間的健康を有することを意味する。
連鎖:同一の染色体上の対立遺伝子が、もしそれらの伝達が独立していたら、偶然予測されるよりも頻繁に一緒に分離する現象。
倒伏耐性:倒伏は1ないし9のスケールで評価される。スコア1は、直立した植物を示す。スコア5は、植物が地面に対して45度の角度で傾いていることを示し、スコア9は、植物が地面上に横たわっていることを示す。
マーカー:環境的可変構成成分なしに、つまり1の遺伝率で、好ましくは共優性様式で受け継がれる(二倍体ヘテロ接合体中の遺伝子座の両方の対立遺伝子がすぐに検出可能である)すぐに検出可能な表現型。
成熟日:植物は、95%のさやが成熟色に達した時、成熟したと考えられる。成熟日は、典型的に、北半球の8月31日以降の測定日で記載される。
表現型:その特徴が遺伝子発現の徴候である細胞または生物体の検出可能な該特徴。
疫病菌耐性:疫病菌根腐病に対する耐性は、1スコアが最良または最高耐性で植物が疫病菌に対して全く耐性を有していないことを示す9スコアへと変動する1ないし9のスケールで評価される。
植物の高さ:植物の高さは土壌の頂点から植物の頂部節までであり、インチで測定される。
定量的特徴遺伝子座(QTL):定量的特徴遺伝子座(QTL)は、通常連続して分配される数値的に表現可能な特徴をある程度制御する遺伝子座を指す。
再生:組織培養物からの植物の発生。
相対的成熟度:所与の成長領域にわたる大豆産業によって設計された成熟度分類。この図は、一般に相対的な成熟度群の1/10に分けられる。狭い比較の中で、相対的成熟度群の1/10の差は、大体、収穫時の成熟度の差に等しい。
種子蛋白質ペルオキシダーゼ活性:種子蛋白質ペルオキシダーゼ活性は、種皮中のペルオキシダーゼの存在または不在に基づき、種を分離するための化学分類学的技術と定義される。高ペルオキシダーゼ活性を有するもの(暗赤色)および低ペルオキシダーゼ活性を有するもの(無色)の2つの型の大豆種がある。
自家受粉:同一の植物の葯から柱頭への花粉の移動。
実こぼれ:収穫前のさや裂開の量。さや裂開は、さやから土壌へと落ちる種子を含む。これは、所与のテスト内の全遺伝子型を比較した1ないし9の視覚的スコアである。1スコアは、さやは開いておらず、種子は落ちていないことを意味する。スコア5は、さやの約50%が開き、種子が地面に落ちていることを示し、スコア9は100%のさやが開いていることを示す。
単一遺伝子座変換(変換)植物:戻し交雑と呼ばれる植物育種技術によって発生する植物、ここに、戻し交雑技術を介して、および/または遺伝的形質転換によって、種へと移された単一遺伝子座の特徴に加えて、大豆種の実質的に全ての所望の形態学的および生理学的特徴が回復される。
実質的に同等:比較された時、平均から統計学的に有意な差を示さない(例えば、p=0.05)特徴。
組織培養物:同一または異なる型の単離された細胞あるいは植物の部分に組織化されたそのような細胞の集団を含む組成物。
トランスジーン:形質転換によって、大豆植物のゲノムへと導入されている配列を含む遺伝子座。
IX.実施例
次の実施例は、本発明の好ましい具体例を示すために含まれる。続く実施例で開示される技術が、本発明の実施において上手く機能する発明者らによって発見された技術を表し、すなわち、その実施に対して好ましい態様を構成すると考えられることを当業者は理解するだろう。しかしながら、当業者は、本開示に鑑みて、開示される特定の具体例において多くの変更を行うことができ、本発明の理論、精神および範囲から逸脱することなしに、同様のまたは似た結果をなお入手することができることを理解するはずである。より具体的には、同一またはよく似た結果が達成されつつ、化学的かつ生理学的に関連した特定の剤が、本明細書中で開示される剤と置き換えられてもよいことが明白であろう。当業者に明白な全てのそのような似た代理および修飾は、添付の請求の範囲によって定義されるように、本発明の精神、範囲および理論内にあると考えられる。
実施例1
大豆種0007583の発生
本発明は、大豆種0007583の植物、種子および誘導体に関連する方法および組成物を提供する。大豆種0007583は、中間群2大豆成長領域に適合され、複数の疫病菌品種に耐性があり、高収率と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油を呈する。種は、大豆種A2553およびSN30003の初期交雑から由来した。種A2553は、Asgrow Seed Companyの商業用種であり、SN30003は、例えばWilcox (1998)に記載され、United Stated Department of Agriculture Germplasm Resources Information Network (GRIN)の受入番号PI 599584に与えられた種c1944に対応する。種007583を、次のように発生させた:1996−97の冬の間、Isabella, PRにて、A2553およびSN30003の最初の交雑を行った。F1種子を、1997年にJanesville, WIで成長させ、F2種子を、1997−98の冬の間、Isabella, PRで成長させた。増大されたF3種子を、1998年にJanesville, WIで成長させ、単一植物選択を大きな集団から行い、個々に脱穀した。F3:4種子を、Janesville, WIにて、1999年にPRYT(単一植物収率テスト)に植えた。F3:5種子を、2000年にウィスコンシン州の5つの場所で植えて、収率および遺伝子型につきテストしたが、ブリーダー種子をBeaman, IAで成長させた。F3:6種子を、2001年に中西部にわたり11の場所に植えて、収率および遺伝子型につきテストしたが、ブリーダー種子はBeaman, IAで増加された。種々の世代の種を選択するのに使用した基準のいくつかは:種子収率、倒伏耐性、出芽、実生活力、病気耐性、成熟度、植物の高さおよび種子油および蛋白質含有量を含む。
大豆種0007583は、育種目的およびテストにつき、均一であると判断されている。種0007583は、農学分野の当業者に知られるように、自家受粉または同胞受粉条件下で種の種子を植え、成長させることによって再生することができる。種0007583は、環境によって通常予測されるであろうことあるいは繰り返される有性生殖の間にほとんど全ての特徴に起こり得ること以外に変種を見せない。種の客観的記載の結果は、下記の表1において示す。環境によって変動し得る典型的な値および実質的に同等な他の値は、本発明の範囲内であることを当業者は理解するだろう。
Figure 2005532812
大豆種0007583の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査した特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏、種子蛋白質および油含有量および鉄分欠乏白化等級を含んだ。分析の結果を、下記、表2−7において示す。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
実施例2
大豆種0008079の発生
大豆種0008079は、高収率および農学的に優れた背景と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油を呈するグリフォセート耐性種である。種は、Rps1k対立遺伝子からのPhytophthoraの複数の品種に対する耐性を呈する。種は、中間群2大豆成長領域に適合され、2.8の相対的成熟度を有する。種は、大豆種SN30003および1996−97年の冬の間にIsabella, PRで作られたAGW26703の初期交雑から由来した。種を次の通り発生させた。F1種子は、1997年にJanesville, WIで成長させ、F2種子は1997−98年の冬の間、Isabella, PRで成長させた。F3種子のかたまりを1998年にJanesville, WIで成長させ、単一植物選択を大量の集団から行い、個々に脱穀した。F3:4種子は、Janesville, WIに、1999年にPRYT(単一植物収率テスト)において植えた。F3:5種子を、2000年にウィスコンシン州の5つの場所で植えて、ブリーダー種子がBeaman, IAで成長している間、収率および遺伝子型につきテストした。F3:6種子を、2001年に中西部の至る所の10カ所に植えて、ブリーダー種子がBeaman, IAで増加されている間、収率および遺伝子型につきテストした。種々の世代の種を選択するのに使用したいくつかの基準は、収率、倒伏耐性、出芽、実生活力、病気耐性、成熟度、植物の高さ、種子油および蛋白質含有量を含んだ。
大豆種0008079は、育種目的およびテストに対して均一であると判断した。種0008079は、農学分野の当業者に知られるように、自家受粉または同胞受粉状況下で、種の種子を植えて成長させることによって再生できる。種0008079は、環境によって通常予測されることまたは繰り返された有性生殖の間にほとんど全ての特徴に起こるであろうこと以外の変種は示さない。種の客観的な記載の結果を下記、表8に示す。当業者は、これらが環境によって変動し得る典型的な値であり、実質的に同等である他の値が本発明の範囲内であることを認識するだろう。
Figure 2005532812
また、大豆種0008079の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査された特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏、Phytophthora根腐病、収率、種子蛋白質および油含有量を含んだ。分析の結果は下記、表9−13に示される。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
実施例3
大豆種0137335の発生
大豆種0137335はグリフォセートに耐性があり、高収率および農学に優れた背景と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を有する。大豆種0137335は、アイオワ州、イリノイ州中部およびインデアナ州中部成長領域に適合され、23の成熟度を有する。種は、大豆種および1998年にAmes, IAで作られたAG3003の初期交雑から由来した。AG3003は、Asgrow Seed Co.の商業種である。種0137335を次の通り発生させた。F1およびF2種子を、1998年の秋および1999年の冬の終わり頃に、Isabela, PRで成長させた。F2植物を選択して、個々に脱穀した。F2:3種子を、Ames, IAに1999年に、PROW(子孫作条)プロットに植えた。F3植物を、最良の農学的特徴を呈するPROWプロットから選択し、個々に脱穀した。各F3植物からの種子を、蛋白質含有量につき分析した。最高の蛋白質含有量を持つF3:4系統は、2000年にAmes, IAにPROWプロットに植えられた。
2000年の秋に、最良の農学的特徴を持つ系統を大量に収穫した。これらのうち、最高の穀物蛋白質レベルを持つ系統を2001年収率テスト用に選択した。F3:5種子をアイオワ州の5つの場所に植えて、収率および農学的性能につきテストした。ブリーダー種子増加は、Beaman, IAで、2002年に植えられるだろう。種々の世代の種を選択するのに使用したいくつかの基準は、収率、倒伏耐性、出芽、実生活力、病気耐性、成熟度、植物の高さ、種子油および蛋白質含有量を含んだ。
生産された種の客観的な記載の結果を下記の表14に示す。当業者は、これらが環境によって変動し得る典型的な値であって、実質的に同等な他の値が本発明の範囲内であることを認識するだろう。
Figure 2005532812
大豆種0137335の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査した特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏、種子蛋白質および種子油含有量を含んだ。分析の結果を下記の表15−17に示す。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
実施例4
大豆種0137472の発生
種0137472は、アイオワ州、イリノイ州中部およびインディアナ州中部成長領域に適合に適合され、24の成熟度を有する。種はグリフォセートに耐性であり、高収率および農学的に優れた背景と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を呈する。種は、SN30003および1998年にAmes, IAで作られたFPG2975の初期交雑から由来した。種FPG2975は、Asgrow Seed Co.によって開発された(例えば、米国特許第6,313,380号を参照)。種0137472を次の通り発生させた:F1およびF2種子を1998年の秋および1999年の冬の終わり頃にIsabela, PRで成長させた。F2植物を選択し、個々に脱穀した。F2:3種子をAmes, IAに、1999年に、PROW(子孫作条)プロットに植えた。F3植物を、最良の農学的特徴を呈するPROWプロットから選択し、個々に脱穀した。各F3植物からの種子を、蛋白質含有量につき分析した。最高の蛋白質含有量を持つF3:4系統を、2000年にAmes, IAでPROWプロットに植えた。
2000年の秋に、最良の農学的特徴を持つ系統を大量に収穫した。これらのうち、最高の穀物蛋白質レベルを持つ系統を、2001年収率テスト用に選択した。F3:5種子をアイオワ州の5つの場所に植えて、収率および農学的性能につきテストした。ブリーダー種子増加は、Beaman, IAで、2002年に成長するだろう。多様な世代の種0137472を選択するのに使用したいくつかの基準は:収率、倒伏耐性、出芽、実生活力、病気耐性、成熟度、植物の高さ、種子油および蛋白質含有量を含んだ。
種の客観的記載の結果は、下記の表18に示される。当業者は、これらは環境によって変動し得る典型的な値であり、実質的に同等である他の値は本発明の範囲内であることを認識するだろう。
Figure 2005532812
大豆種0137472の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査した特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏および種子蛋白質および油含有量を含んだ。分析の結果は下記の表19−20に示される。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
実施例5
大豆種0137441の発生
大豆種0137441は、高収率および農学的に優れた背景と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油を呈するグリフォセート耐性種である。大豆種0137441は、アイオワ州、イリノイ州中部およびインディアナ州中部成長領域に上手く適合され、26の成熟度を有する。種は、大豆種SN30003および1998年にAmes, IAに作られたAG3302の初期交雑から作られた。種AG3302は、Asgrow Seed Co.の商業種である。種0137441は次の通り発生させた:F1およびF2種子は1998年の秋および1999年の冬後期に、Isabela, PRで成長させた。F2植物を選択し、個々に脱穀した。F2:3種子を、Ames, IAで、1999年にPROW(子孫作条)プロットに植えた。F3種子を、最良の農学的特徴を呈するPROWプロットから選択し、個々に脱穀した。各F3植物からの種子を蛋白質含有量につき分析した。最高蛋白質含有量を持つF3:4系統を、2000年にAmes, IAで、PROWプロットに植えた。
2000年の秋に、最良の農学的特徴を持つ系統を大量に収穫した。これらのうち、最高の穀物蛋白質レベルを持つ系統を2001年収率テスト用に選択した。F3:5種子を、アイオワ州の5つの場所に植えて、収率および農学的性能につきテストした。ブリーダー種子増加は、Beaman, IAで、2002年に成長するだろう。多様な世代の種0137441を選択するのに使用したいくつかの基準は:収率、倒伏耐性、出芽、実生活力、病気耐性、成熟度、植物の高さ、種子油および蛋白質含有量を含んだ。
種の客観的記載の結果を下記の表21に示す。当業者は、これらは環境によって変動し得る典型的な値であり、実質的に同等である他の値は本発明の範囲内であることを認識するだろう。
Figure 2005532812
大豆種0137441の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査した特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏および種子蛋白質および油含有量を含んだ。分析の結果は下記の表22−24に示す。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
実施例6
大豆種0137810の発生
大豆種0137810は、アイオワ州南部、イリノイ州中部およびインディアナ州中部成長領域に適合され、31の成熟度を有する。種は、高収率および農学的に優れた背景と併せて高種子蛋白質および蛋白質プラス油を呈する。種はグリフォセート耐性である。種は、大豆種SN30017および1998年にAmes, IAで作られたAG3003の初期交雑から由来した。AG3003はAsgrow Seed Co.の商業種であり、SN30017は、例えばWilcox (1998)によって記載され、the United Stated Department of Agriculture Germplasm Resources Information Network(GRIN)で受入番号PI 599585を有する種c1945に対応する。種0137810は次の通り発生させた:F1およびF2種子は1998年の秋および1999年の冬後期に、Isabela, PRで成長させた。F2植物を選択し、個々に脱穀した。F2:3種子を、Ames, IAで、1999年にPROW(子孫作条)プロットに植えた。F3種子を、最良の農学的特徴を呈するPROWプロットから選択し、個々に脱穀した。各F3植物からの種子を蛋白質含有量につき分析した。最高蛋白質含有量を持つF3:4系統を、2000年にAmes, IAで、PROWプロットに植えた。
2000年の秋に、最良の農学的特徴を持つ系統を大量に収穫した。これらのうち、最高の穀物蛋白質レベルを持つ系統を2001年収率テスト用に選択した。F3:5種子を、アイオワ州の5つの場所に植えて、収率および農学的性能につきテストした。ブリーダー種子増加は、Beaman, IAで、2002年に成長するだろう。種の客観的記載の結果は下記の表25に示す。当業者は、これらは環境によって変動し得る典型的な値であり、実質的に同等である他の値は本発明の範囲内であることを認識するだろう。
Figure 2005532812
大豆種0137810の性能特徴を分析し、競合する種と比較した。検査した特徴は、成熟度、植物の高さ、倒伏および種子蛋白質および油含有量を含んだ。分析の結果は下記の表26−28に示す。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
引用文献
それらが本明細書記載のものに補助的な例示的手順の記載あるいは他の記載を提供する限り、次の引用文献は引用によって本明細書中に具体的に組み込まれる。
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812
Figure 2005532812

Claims (40)

  1. 44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物。
  2. 請求項1記載の植物の植物部分。
  3. さらに、請求項1記載の植物の花粉である請求項2記載の植物部分。
  4. さらに、請求項1記載の植物の胚珠である請求項2記載の植物部分。
  5. さらに、請求項1記載の大豆植物の細胞である請求項2記載の植物部分。
  6. 請求項1記載の植物の種子。
  7. 組織培養物が、請求項1記載の植物の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能な大豆植物を再生する請求項1記載の植物の再生可能な細胞の組織培養物。
  8. 再生可能な細胞が、胚、成長点の細胞、花粉、葉、根、根端または花であるか、あるいはそれから由来するプロトプラストまたはカルスである請求項7記載の組織培養物。
  9. 再生された大豆植物が、請求項1記載の植物の全生理学的および形態学的特徴を発現することが可能である請求項7記載の組織培養物から再生された大豆植物。
  10. さらに、単一遺伝子座変換を含む請求項1記載の大豆植物。
  11. 単一遺伝子座変換が優性の対立遺伝子を含む請求項10記載の大豆植物。
  12. 単一遺伝子座変換が劣性の対立遺伝子を含む請求項10記載の大豆植物。
  13. 単一の遺伝子座が、形質転換によって大豆ゲノムへ安定して挿入された請求項10記載の大豆植物。
  14. 該単一の遺伝子座が単一の遺伝子を含む請求項10記載の大豆植物。
  15. 植物が:
    (a)種SN30003の大豆植物を、第2の種に交雑させ、ここに該第2の種は商業的に有意な収率を有し;
    (b)該交雑から得られた子孫大豆植物を選択し;
    (c)子孫大豆植物をそれ自体または第3の植物と交雑させて、次の世代の子孫植物を生産し;
    (d)工程(b)および(c)を、さらなる3ないし10世代繰り返して、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物を生産する工程を含む方法によって生産される44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有する種の農学的に優れた大豆植物。
  16. 請求項1記載の植物をそれ自体または第2の大豆植物と交雑させることを特徴とする大豆種子を生産する方法。
  17. さらに、請求項1記載の植物を第2の異なる大豆植物に交雑させることを特徴とするハイブリッド大豆種子を調製する方法である請求項16記載の方法。
  18. 交雑が:
    (a)請求項1記載の植物および第2の異なる大豆植物の種子を植え;
    (b)該種子からの大豆植物を、該植物が開花するまで成長させ;
    (c)請求項1記載の植物の花を該第2の大豆植物からの花粉と交雑受粉させるか、あるいは該第2の大豆植物の花を請求項1記載の植物からの花粉と交雑受粉させ;次いで
    (d)該交雑受粉から得られた種子を収穫する工程を含む請求項17記載の方法。
  19. (a)請求項1記載の大豆植物、またはその部分を得;次いで
    (b)該植物または部分を植物育種技術を用いて育種物質の源として使用することを特徴とする大豆育種プログラムにおいて大豆植物を発生させる方法。
  20. 植物育種技術が、反復性選択、質量選択、大量選択、戻し交雑、系統育種、遺伝子マーカー−補助選択および遺伝子形質転換よりなる群から選択される請求項19記載の方法。
  21. 請求項1記載の大豆植物が雌性の親として使用される請求項20記載の方法。
  22. 請求項1記載の大豆植物が雄性の親として使用される請求項20記載の方法。
  23. 方法が:
    (a)請求項1記載の植物の植物を、第2の大豆植物と交雑させることによって、請求項1記載の植物から由来する子孫植物を調製し;次いで
    (b)子孫植物をそれ自体または第2の植物と交雑させて、請求項1記載の植物から由来する次の世代の子孫植物を生産する工程を含む請求項1記載の植物から由来する大豆植物を生産する方法。
  24. さらに:
    (c)次の世代の子孫植物をそれ自体または第2の植物と交雑させ;次いで
    (d)工程(b)および(c)を、少なくとも2ないし10のさらなる世代の間、繰り返して、請求項1記載の植物から由来する大豆植物を生産することを特徴とする請求項23記載の方法。
  25. さらに、大豆植物が、該第2の大豆植物に対して相対的な増加された種子蛋白質プラス油含有量を含む増加された種子蛋白質プラス油含有量を持つ該大豆植物を生産する方法である請求項24記載の方法。
  26. さらに、大豆植物が、該第2の大豆植物に対して相対的な増加された種子蛋白質を含む増加された蛋白質含有量を持つ該大豆植物を生産する方法である請求項24記載の方法。
  27. 大豆植物が、該第2の大豆植物に対して相対的な増加された種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を含む増加された種子油および蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産する方法である請求項24記載の方法。
  28. さらに:
    (a)請求項1記載の植物から由来する植物をそれ自体またはもう1つの大豆植物と交雑させて、請求項1記載の植物から由来するさらなる子孫の種子を得;
    (b)植物成長条件下で該種子を成長させて、請求項1記載の植物から由来するさらなる種子を得;次いで
    (c)(a)および(b)の交雑および成長工程を、0ないし7回、繰り返して、請求項1記載の植物から由来するさらなる植物を発生させることを特徴とする請求項24記載の方法。
  29. 植物が請求項24記載の方法によって生産され、該植物が、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有する請求項1記載の植物から由来する種の該植物またはその部分。
  30. (a)種SN30003の大豆植物を、第2の種と交雑させ、ここに該第2の種は商業的に有意な収率を有し;
    (b)該交雑から得られた子孫大豆植物を選択し;
    (c)子孫大豆植物をそれ自体または第3の植物と交雑させて、次の世代の子孫植物を生産し;
    (e)工程(b)および(c)を、さらなる3ないし10世代の間、繰り返して、高収率と共に高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を持つ大豆植物を生産し、ここに、選択は、種子蛋白質含有量、種子油含有量および/または種子収率につき、1またはそれ以上の該世代にて、選択することを含み、ここに該大豆植物は、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量および商業的に有意な収率を有することを特徴とする高収率と共に高種子蛋白質および蛋白質プラス油含有量を有する大豆植物を生産する方法。
  31. 次の世代の子孫植物が、該種子蛋白質含有量、種子油含有量および/または種子収率に基づく交雑につき、各世代にて選択される請求項30記載の方法。
  32. 請求項30記載の方法によって生産され、44%および50%の間の平均全種子総蛋白質含有量、64%および70%の間の平均全種子総蛋白質プラス油含有量を含み、商業的に有意な収率を有する大豆植物。
  33. (a)請求項1記載の植物を得;
    (b)該植物を成熟まで栽培し;次いで
    (c)食物または食餌を該植物から調製することを特徴とする食物または食餌を生産する方法。
  34. 該食物が蛋白質濃縮体である請求項33記載の方法。
  35. 該食物が蛋白質単離体である請求項33記載の方法。
  36. 該食物が食事である請求項33記載の方法。
  37. 該食物が油である請求項33記載の方法。
  38. 該食物が粉末である請求項33記載の方法。
  39. 該食餌が大豆外皮を含む請求項33記載の方法。
  40. (a)請求項1記載の植物を得;
    (b)該植物を成熟まで栽培し;次いで
    (c)該植物から産業使用用に製品を調製することを特徴とする産業使用用製品を生産する方法。
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