JP2005532260A - 器官保護剤としてのカッパ−pviia−関連コノトキシン - Google Patents

器官保護剤としてのカッパ−pviia−関連コノトキシン Download PDF

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Abstract

本発明はκ−PVIIA−関連コノトキシンおよび器官保護剤、すなわち、器官保護剤としてのその使用に関する。これらのコノトキシンは循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官のごとき器官を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。これらのコノトキシンは体細胞を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。

Description

発明の背景
本発明はκ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩、ならびに器官を保護する剤、すなわち、器官保護剤としてのその使用に関する。これらのコノトキシンは循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖器系器官、内分泌系器官または神経系器官のごとき器官を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。また、これらのコノトキシンは体細胞を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。
本発明の背景を説明するのにここで用いる刊行物および他の資料、特に、実施に関するさらなる詳細を提供する場合は引用により援用し、便宜には、以下のテキストでは著者および日付によって参照し、添付の文献目録には著者をアルファベット順にリストする。
紫色イモ貝Conus purpurascensの毒液から元来は精製された27個のアミノ酸のペプチドであるκ−PVIIA(Terlauら, 1996;米国特許第5,672,682号)は、以前には、Shaker H4カリウムチャネルの潜在的アンタゴニストとして同定された(IC50〜60nN)。同研究においては、電圧−ゲーテッドカリウムチャネルKv1.1またはKv1.4(Terlauら, 1996)に対する検出可能な活性が認められていなかった。該Shakerおよび該Kv1.1Kチャネルから構築されたキメラは、トキシン感受性の部位としての第5および第6膜貫通領域の間の推定ポア−形成性領域として同定された(Shonら, 1998)。κ−PVIIAはShakerチャネル上の外部テトラエチルアンモニウム結合部位と相互作用するようである。κ−PVIIAおよびカリブドトキシン(charybdotoxin)は共にShakerチャネルを阻害するが、それらは異なって相互作用するに違いない。F425G Shaker突然変異は3桁の大きさだけカリブドトキシンの親和性を増加させるが、κ−PVIIA感受性をなくしてしまう(Shonら, 1998)。κ−PVIIAは1:1の化学量論にてイオンポアをブロックするように見え、開いたまたは閉じたチャネルへのその結合は非常に困難である(Terlauら, 1999)。全卵母細胞または外部斑に慢性的に適用され、κ−PVIIA阻害は、該チャネルを活性化するのに用いられる脱分極パルスに応答しての電圧−依存性緩和のように見える(Garciaら, 1999)。
カリウムチャネルは興奮性細胞において静止膜ポテンシャルを制御するにおいて能力があり、広く3つの電圧−ゲーテッドKチャネル、Ca2+活性化KチャネルおよびATP−感受性Kチャネル(KATPチャネル)にさらに分けることができる。ATP−感受性カリウムチャネルは元来心臓組織で記載された(Noma, 1983)。引き続いての数年に、それらは膵臓細胞、骨格、血管およびニューロン組織でも同定された。Kチャネルのこの群は細胞内ATPレベルによって変調され、それ自体、細胞代謝を電気的活動にカップリングさせる。増強されたレベルのATPの結果、KATPチャネルが閉じられる。該KATPチャネルは、1:1の化学量論の2つの異なるサブユニット;チャネルのポアを形成すると考えられる弱い内向整流KチャネルKir6.X(6.1または6.2)、およびスルホニル尿素(SUR)サブユニットよりなる八量体複合体であると考えられる。これまでSURの3つの変種が同定されている:SUR1、SUR2AおよびSUR2B。該Kir6.2サブユニットは心臓、膵臓およびニューロン組織におけるKATPチャネルに共通しており(Kir6.1は血管平滑筋組織で選択的に発現される)、SURは異なって発現される。Kir6.2/SUR1はニューロン/膵臓ベータ−細胞KATPチャネルを復元し、他方、Kir6.2/SUR2Aは心臓KATPチャネルを復元すると提案されている。
カリウムチャネルは、細胞膜ポテンシャルの維持を通じて、正常な生物学的機能において基本的な大きくかつ多様な群の蛋白質を含む。Kチャネルを開ける化合物についての潜在的な治療適用は重要であり、これは、脳および心臓虚血症および喘息を含めた広い範囲の病気および負傷状態の治療を含む。最近、かなりの興味が、気道平滑筋の緩和を生じさせるKチャネルオープナーの能力に焦点が当てられ、それ自体、これらの化合物は気管支喘息の治療に対する新規なアプローチを提供し得る(Linら, 1998; Muller−SchweinitzerおよびFozard, 1997; Morley, 1994; Barnes, 1992)。さらに、Kチャネルオープナーの心臓保護効果は心臓虚血症の実験動物モデルで現在よく確立されている(Grover, 1996; Jungら, 1998; Kouchiら, 1998)。脳虚血症から引き起こされるニューロン損傷を制限するこれらの化合物の能力についてはほとんど知られていない。脳虚血症の治療におけるほとんどの進歩は、ナトリウムおよびカルシウムイオンの流れを減少させる化合物の開発に焦点を当ててきた。静止膜ポテンシャルを回復させるKチャネルオープナーを用いて、ニューロン組織における虚血エピソードに関連する急性損傷(Reshefら, 1998; Windら, 1997)を減少させ、ならびに、グルタミン酸−誘導興奮性毒性を低下させる(Lauritzenら, 1997)。しかしながら、KATPオープナーの臨床的使用は、心血管副作用(すなわち、血圧の降下)のため幾分制限されてきた。
かくして、器官保護剤として用いることができるATP−感受性カリウムチャネルを開けるための新しい剤を開発することが望まれる。
発明の概要
本発明は、κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩、ならびに器官を保護する剤、すなわち、器官保護剤としてのその使用に関する。これらのコノトキシンは循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官のごとき器官を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。また、これらのコノトキシンは体細胞を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることもできる。
本発明によると、κ−PVIIA−関連コノトキシンとはコノトキシンκ−PVIIA、E6.2、P6.1、P6.3、その同族体、そのアナログまたはその誘導体をいう。これらのペプチドは器官保護活性を有することが判明した。
1つの具体例において、本発明は、κ−PVIIA−関連コノトキシンまたはその医薬上許容される塩の治療上有効量を投与することにより器官を阻止し、維持しまたは保護する方法を提供する。本明細書中で用いるごとく、用語「阻止する」とは、心筋虚血症に由来する病理学的プロセスを停止させる行為におけるごとく停止させる行為を意味する。用語「維持する」とは、生存を維持し、または害または負傷から安全を維持する行為を意味する。用語「保護する」とは、心筋虚血症に由来する病理学的プロセスのごとき有害な影響に対して防御を提供する行為を意味する。
第2の態様において、本発明は、アデノシン受容体アゴニスト(A1、A2aまたはA3)と組み合わせてκ−PVIIA−関連コノトキシンまたはその医薬上許容される塩の治療上有効量を投与することによって器官を阻止し、維持しまたは保護する方法を提供する。
第3の具体例において、本発明は、アデノシン受容体アゴニストおよび局所麻酔剤と組み合わせてκ−PVIIA−関連コノトキシンまたはその医薬上許容される塩の治療上有効量を投与することによって器官を阻止し、維持しまたは保護する方法を提供する。
第4の具体例において、本発明は、カリウムチャネルオープナーまたはアゴニスト、および所望により動脈室(AV)ブロッカーと組み合わせてκ−PVIIA−関連コノトキシンまたはその医薬上許容される塩の治療上有効量を投与することによって器官を阻止し、維持しまたは保護する方法を提供する。
第5の具体例において、前記治療のいずれかを受ける個体に止血剤も投与する。そのような止血剤は(血餅破壊)剤、血栓溶解剤、抗−凝固剤または抗−血小板凝集剤であり得る。
本発明によると、保護できる適当な器官は循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官を含む。また、本発明の方法によって体細胞を保護することもできる。その用法の文脈により特記しない限り、用語「保護する」は、本明細書中で用いるごとく「阻止する」および「維持する」を含むことを意図する。
特に好ましい具体例においては、器官は心臓である。該方法は、心臓切開手術、血管形成術、弁手術、移植または心血管病の間に心臓を阻止し、保護しまたは維持して、心血管介入前または間または後の心臓損傷を減少させまたは再灌流負傷のごとき血液、栄養物または酸素の正常な流れが欠乏した心臓の一部を損傷から保護することができる。
好ましい具体例の詳細な記載
本発明は、κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩または器官を保護する剤、すなわち、器官保護剤としてのその使用に関する。これらのコノトキシンは循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官を阻止、保護、維持するのに用いる。これらのコノトキシンは体細胞を阻止し、保護し、または維持するのに用いることもできる。
本発明の目的では、κ−PVIIAとは、以下の一般式:
配列
(配列番号1)
(式中XaaおよびXaaは独立してArg、ホモアルギニン、オルニチン、Lys、N−メチル−Lys、N,N−ジメチル−Lys、N,N,N−トリメチル−Lys、いずれかの合成塩基性アミノ酸、Hisまたはハロ−Hisであり;XaaはProまたはヒドロキシ−Pro(Hyp)であり;XaaはPhe、Tyr、メタ−Tyr、オルト−Tyr、ノル−Tyr、モノ−ハロ−Tyr、ジ−ハロ−Tyr、O−スルホ−Tyr、O−ホスホ−Tyr,ニトロ−Tyr、Trp(DまたはL),ネオ−Tip,ハロ−Trp(DまたはL)またはいずれかの合成芳香族アミノ酸であり;およびXaaはHisまたはハロ−Hisである)を有するペプチドを言う。C−末端は遊離カルボキシル基またはアミド基を含むことができる。該ハロは好ましくは臭素、塩素またはヨウ素である。XaaがArgであり、XaaがHisであるのが好ましい。XaaがArgであり、XaaがLysであり、XaaがPheであって、XaaがHisであるのがより好ましい。C−末端が遊離カルボキシル基を含有するのがさらに好ましい。
本発明の目的では、E6.2は以下の一般式;
Xaa2-Cys-Xaa3-Xaa2-Xaa3-Gly-Xaa,-Xaa3-Cys-Xaa4-Xaa,-Xaas-Gln-Xaa3-Asp-Cys-Cys-Asn-Xaa3-Thr-Cys-Thr-Xaal-Ser-Xaa3-Cys-Xaa2(配列番号:26)
(式中、Xaa,Xaa,Xaa、XaaおよびXaaは前記定義の通りである。)を有するペプチドを言う。C−末端は遊離カルボキシル基またはアミノ基、好ましくは遊離カルボキシルを含むことができる。XaaがArgであり、Xaa3がLysであり、Xaa4がPheであって、XaaがHisであるのが好ましい。XaaがArgであり、Xaa2がProであり、Xaa3がLysであり、Xaa4がPheであって、XaaがHisであるのがより好ましい。
本発明の目的では、P6.1は以下の一般式:
Xaa2-Cys-Xaa3-Thr-Xaa2-Gly-Xaa,-Xaa3-Cys-Xaa4-Xaa2-Xaas-Gln-Xaa3-Asp-Cys-Cys-Gly-Xaal-Ala-Cys-Ile-Ile-Tllr-Ile-Cys-Xaa2(配列番号:27)
(式中、Xaa、Xaa2、Xaa3、Xaa4およびXaaは前記定義の通りである)を有するペプチドを言う。C−末端は遊離カルボキシル基またはアミド基、好ましくは遊離カルボキシルを含むことができる。XaaがArgであり、Xaa3がLysであり、Xaa4がPheであって、XaaがHisであるのが好ましい。XaaがArgであり、ProであるC−末端を例外としてXaa2がHypでありXaa3がLysであり、Xaa4がPheであってXaaがHisであるのがより好ましい。
本発明の目的では、P6.3は以下の一般式;
Xaa2-Cys-Xaa3-Xaa3-Thr-Gly-Xaa,-Xaa3-Cys-Xaa4-Xaa2,-Xaa5-Gln-Xaa3-Asp-Cys-Cys-Gly-Xaal-Ala-Cys-Ile-Ile-Thr-Ile-Cys-Xaa2(配列番号:28)(式中、Xaa、Xaa2、Xaa3、Xaa4およびXaa5は前記定義の通りである)を有するペプチドを言う。C−末端は遊離カルボキシル基またはアミド基、好ましくは遊離カルボキシル基を含むことができる。XaaがArgであり、Xaa3がLysであり、Xaa4がPheであって、XaaがHisであるのが好ましい。XaaがArgであり、Xaa2がProであり、Xaa3がLysであり、Xaa4がPheであって、Xaa5がHisであるのがより好ましい。
κ−PVIIAアナログとは、以下の式を有するペプチドを言う。
κ−PVIIA[R18A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Ala-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 2);
κ-PVIIA [R22A]: Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Ala-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 3);
κ-PVIIA [I3A]: Cys-Arg-Ala-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 4);
κ−PVIIA[K19A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Ala-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 :5) ;
κ-PVIIA [R2A]:Cys-Ala-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 6);
κ-PVIIA [F9A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Ala-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 7);
κ-PVIIA[K25A] : Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Ala-Cys-Val (配列番号 : 8);
κ-PVIIA [R2K] :Cys-Lys-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 9);
κ-PVIIA [K7A] :Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Ala-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 :10) ;
κ-PVIIA [F9M]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Met-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 :11) ;
κ-PVIIA [F9Y]: Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Tyr-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 12);
κ-PVIIA[R2Q]: Cys-Gln-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 13);
κ-PVIIA[H11A] :Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-Ala-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 14);
κ-PVIIA[D14A] :Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Ala-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 15);
κ-PVIIA[Q6A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Ala-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 16);
κ-PVIIA[N21A] :Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Ala-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 17);
κ-PVIIA[S17A] :Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ala-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 18);
κ-PVIIA[N24A]: Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Ala-Lys-Cys-Val (配列番号 :19) ;
κ-PVIIA[L12A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Ala-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 20);
κ-PVIIA[D13A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Ala-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 21);
κ-PVIIA[Q10A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Ala-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 22);
κ-PVIIA [V27A]: Cys-Arg-Ile-Hyp-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Ala (配列番号 : 23);
κ-PVIIA[04A]:Cys-Arg-Ile-Ala-Asn-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 24); および
κ-PVIIA[N5A]:Cys-Arg-Ile-Hyp-Ala-Gln-Lys-Cys-Phe-Gln-His-Leu-Asp-Asp-Cys-Cys-Ser-Arg-Lys-Cys-Asn-Arg-Phe-Asn-Lys-Cys-Val (配列番号 : 25)
C−末端は遊離カルボキシル基を含むのが好ましい。
本発明は、さらに、前記ペプチドまたはアナログの誘導体に関する。本発明によると、誘導体は、Xrg残基がLys、オルニチン、ホモアルギニン、ノル−Lys、N−メチル−Lys、N,N−ジメチル−Lys、N,N,N−トリメチル−Lysまたはいずれかの合成塩基性アミノ酸によって置換されていてよく;Xaa残基はArg、オルニチン、ホモアルギニン、ノル−Lys、またはいずれかの合成塩基性アミノ酸によって置換されていてよく;Tyr残基がいずれかの合成ヒドロキシ含有アミノ酸で置換されていてよく、Ser残基がThrまたはいずれかの合成ヒドロキシ化アミノ酸で置換されていてよく、Thr残基がSerまたはいずれかの合成ヒドロキシル化アミノ酸で置換されていてよく、TheおよびTrt残基がいずれかの合成芳香族アミノ酸で置換されていてもよく;およびAsn、Ser、ThrまたはHyp残基がグリコシル化されていてもよいペプチドまたはアナログを含む。Cys残基はDまたはL立体配置でよく、所望により、ホモシステイン(DまたはL)で置換されていてもよい。Tyr残基は125I-Tyrあるいは3−ヒドロキシルまたは2−ヒドロキシル異性体(メタ−Tyrまたはオルト−Tyr)および対応するO−スルホおよびO−スルホ誘導体で置換されていてもよい。酸性アミノ酸残基はいずれかの酸性合成アミノ酸、例えばGlyまたはAlaで置換されていてもよい。脂肪族アミノ酸は、非天然の脂肪族のn=8までおよびそれを含めた分岐または直鎖の側鎖C2n+2を担う合成誘導体によって置換されていてもよい。Leu残基はLeu(D)で置換されていてもよい。Gla残基はGluで置換されていてもよい。
本発明は、さらに、前記ペプチドの誘導体、および環状並べ換え体が天然トキシンの天然架橋パターンを保持する環状並換体であるペプチド誘導体に指向される。Craikら(2001)参照。
合成芳香族アミノ酸の例は、限定されるものではないが、ニトロ−Phe、4−置換−Pheを含み、ここに、該置換基はC−Cアルキル、カルボキシル、ヒドロキシメチル、スルホメチル、ハロ、フェニル、−CHO,−CN,−SO、HおよびNHAcである。合成ヒドロキシ含有アミノ酸の例は、限定されるものではないが、4−ヒロドロキシメチル、Phe、4−ヒドロキシフェニル−Gly、2,6−ジメチル、Tyrおよび5−アミノ−Tyrを含む。合成塩基性アミノ酸の例は、限定されるものではないが、N−1−(2−ピラゾリニル)−Arg、2−(4−ピペリニル)−Gly、2−(4−ピペリニル)−Glyおよび2−(4−ピペリニル)Ala,2−[3−(2S) ピロリニニル−Glyおよび2−[3−(2S)ピロリニニル)−Alaを含む。これらおよび他の合成塩基性アミノ酸、合成ヒドロキシ含有アミノ酸または合成芳香族アミノ酸は、RSP Amino Acid Analogues,Inc. Worcester, MA.による、そこから入手可能な、引用して援用するBuilding Block Index,バージョン3.0に記載されている(1999カタログ、ヒドロキシ含有アミノ酸および芳香族アミノ酸については4ないし47ページおよび塩基性アミノ酸については66-87ページ; http://www. amino-acids. com参照)。合成酸性アミノ酸の例は、各々、引用して援用する、Omsteinら(1993)およびin米国特許5,331,001号に記載されたカルボキシル、フォスフェート、スルホネート、合成テトラザリル誘導体を含めたおよび下記図式1ないし3に示されたごとき、酸性官能基を含む誘導体を含む。
Figure 2005532260
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所望により、前記したペプチドおよびアナログにおいては、Asn残基は、N−グルカンを含むように修飾することができ、Ser、ThrおよびHyp残基は、O−グルカン(例えば、g−N、g−S、g−Tおよびg−Hyp)を含むように修飾することができる。本発明によると、グルカンは、当該分野で知られた合成または酵素方法によって天然または修飾されたアミノ酸のいずれかのヒドロキシ、アミノまたはチオール基に結合させることができるいずれのN−、S−またはO−結合モノ−、ジ−、トリ−、ポリ−またはオリゴ糖も意味する。グルカンを形成する単糖は、限定されるものではないが、D−アロース、D−アルトロース、D−グルコース、D−マンノース、D−グロース、D−イドース、D−ガラクトース、D−タロース、D−ガラクトサミン、D−グルコサミン、D−N−アセチル−グルコサミン(GlcNAc)、D−N−アセチル−ガラクトサミン(GalNAc)、D−フコースまたはD−アラビノースを含む。これらの糖は、構造的に、例えば、その組合せも含めたシアル酸のごとき1以上のO−スルフェート、O−ホスフェート、O−アセチルまたは酸性基で修飾させていてもよい。また、グルカンは、D−ペニシラミン2,5およびそのハロゲン化誘導体またはポリプロピレングリコール誘導体のごとき同様なポリヒドロキシ基を含むこともできる。グリコシド結合はベータであり、1→4または1→3、好ましくは1→3である。グルカンおよびアミノ酸の間の結合はアルファまたはベータ、好ましくはアルファであって、1→である。
コアO−グルカンは、ここに引用して援用するVan de Steenら(1998)によって記載されている。ムチンタイプのO−結合オリゴ糖はGalNAc残基によってSerまたはThr(または本発明の他のヒドロキシル化残基)に結合している。単糖形成ブロックおよびこの第1のGalNAc残基に結合した結合はコアグルカンを規定し、そのうち8つが同定されている。ギリコシド結合のタイプ(配向および結合性)は各コアグリカンについて定義される。適当なグリカンおよびグリカンアナログは、さらに、各々引用して援用する1990年10月19日に出願された米国シリアル番号09/420,797、および1999年10月19日に出願されたPCT出願PCT/US99/24380(PCT公開WO 00/23092)に記載されている。好ましいグリカンはGal(β1→3)GalNAc(α1→)である。
所望により、前記ペプチドにおいては、Cys残基の対は、Ser/(GluまたはAsp)、Lys/(GluまたはAsp)またはCys/Ala組合せのごとき、等電子状態ラクタムまたはエーテル−チオエーテル置換で対様式で置換することができる。公知の方法(Barnayら, 2000; Hrubyら, 1994; Bitanら, 1997)による順次のカップリングは、天然のCysブリッジのラクタムブリッジでの置換を可能とする。チオエーテルアナログは、RSP Amino Acid Analoguesから商業的に入手可能なハロ−Ala残基を用いて容易に合成することができる。加えて、個々のCys残基は、ジスルフィドブリッジがCys−ホモCysまたはCys−ペニシラミン、またはホモCys−ペニシラミン等の間に形成できるように、ホモCys、セレノ−Cysまたはペニシラミンで置換することができる。
本発明は、もう1つの態様において、有効量のκ−PVIIA−関連コノトキシンを含む医薬組成物に関する。そのような医薬組成物は、器官を保護する剤、すなわち、器官保護剤として作用することができる能力を有する。これらのコノトキシンは、循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官のごとき器官を阻止し、保護しまたは維持するのに用いることができる。
該κ−PVIIA−関連コノトキシンは、米国特許第5,672,682号に記載されているごときConusから単離することができるか、あるいはそれが米国特許第5,672,682号に記載されているごとき一般的な合成方法によって化学的に合成することができる。別法として天然ペプチドは、各々を引用により援用する、κ−PVIIAをコードするDNA(Shonら, 1998)または米国特許出願セリアル番号09/910,082号および国際特許出願番号PCT/US01/23041に記載されているE6.2、P6.1またはP6.3をコードするDNAのようなコノトキシンをコードするDNAを用い、慣用的な組換えDNA技術によって合成することができる(Sambrookら, 1989)。また、該ペプチドは自動合成器を用いても合成される。アミノ酸は、Advanced Chem Tech357 自動ペプチド合成器を用い、C−末端で開始し、MBHA Rink樹脂(典型的には、100mgの樹脂)に順次カップリングさせる。カップリングは、N−メチルピロリジノン(NMP)中の1,3−ジイソプロピルカルボジイミドを用い、あるいは2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)およびジエチルイソプロピルエチルアミン(BIEA)によって行われる。FMOC保護基は、ジメチルホルムアミド(DMF)中のピペリジンの20%溶液での処理によって除去される。樹脂を引き続いてDMFで洗浄し(2回)、続いてメタノールおよびNMPで洗浄する。
これまでのκ−PVIIA−関連コノトキシンペプチドのムテイン、アナログまたは活性断片もここでは考えられ得る。例えば、Hammerlandら(1992)参照。該コノトキシンペプチドの誘導体ムテイン、アナログまたは活性断片は、各々ここに引用して援用する、米国特許第5,545,723号(特に、第2欄第50行ないし第3欄第8行参照)、第5,534,615号(特に、第19欄第45行ないし第22欄第33行参照)、および第5,364,769号(特に、第4欄第55行ないし第7欄第26行参照)に概説されたごとき、保存的アミノ酸置換を含めた公知の技術によって合成することができる。
本発明によると、κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩は器官を阻止し、保護しまたは維持するのに用いられる。器官は対象中で無傷であるか、あるいは(移植用のごとき)摘出されたものでよい。該器官は循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官または神経系器官であり得る。本発明は、特に、心臓切開手術、血管形成術、弁手術、バイパス手術、移植、心血管病の間に心臓を阻止し、保護しまたは維持して、心血管介入前、間または後に心臓損傷を低下させ、あるいは血液、栄養物および/または酸素の正常な流れが枯渇した(再灌流負傷)の部分を保護するのに用いられる。本発明は、特に、通常、冷カリウム添加溶液の注入を用い、心臓手術の間における心筋維持の技術である心停止法で特に有用である。また、温(体温)血を用いる技術の、本κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩で用いることもできる。
κ−PVIIA−関連コノトキシンおよび医薬上許容されるその塩は、本発明に従い、器官を阻止し、保護しまたは維持するための他の剤と組み合わせて用いることができる。かくして、κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩はアデノシン受容体アゴニスト、局所麻酔剤、カリウムチャネルオープナーまたはアゴニスト、AVブロッカーおよび/または止血剤と共に投与することができる。アデノシン受容体アゴニストの例は、は限定されるものではないが、A1、A2aおよびA3剤を含む。A1は、限定されるものではないが、CPA、NECA、CGS−21680、AB−MECA、AMP579、9APNEA、CHA、ENBAを含む。A2aは、限定されるものではないが、R−PIA、DPMA、CGS−21680、ATL146eを含む。A3剤は、限定されるものではないが、CCPA、CI−IB−MECA、IB−MECAを含む。適当な局所麻酔剤は、限定されるものではないが、メキシリチン、ジフェニルヒダントイン、プリロカイン、プロカイン、ミピビカイン、ブピビカイン、リドカインおよびクラス1B抗−不整脈剤、すなわち、リグノカインを含む。適当なカリウムチャネルオープナーまたはアゴニストは、限定されるものではないが、クロマカリン、ピナシジル、ニコランジル、NS−1619、ジアゾキシドおよびミノキシジルを含む。適当なAVブロッカーは、限定されるものではないが、ベラパミルを含む。止血剤は「血餅破壊剤」、血栓溶解剤、抗−凝固剤または抗−血小板凝集剤であり得る。適当な「血餅破壊剤」は、限定されるものではないが、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよびECPIVASEを含む。適当な血栓溶解剤は、限定されるものではないが、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、レテプラーゼおよびテネクテプラーゼを含む。適当な抗−凝固剤は、限定されるものではないが、ヘパリン、エノキサパリンおよびダルテパリンを含む。適当な抗−血小板凝集剤は、限定されるものではないが、アスピリン、クロピドグレル、アブシキマブ、エピティフィバチドおよびチロフィバンを含む。
本明細書中で開示したκ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩は、不整脈、尿失禁、狭心症、再灌流負傷、糖尿病、網膜障害、神経傷害、腎臓障害、末梢循環器障害、急性心不全、高血圧、くも膜下出血を伴う脳血管麻痺、不安、障害、脳虚血症、冠動脈バイパス移植(CABG)外科手術、虚血性心臓病、鬱血性心不全の治療で用いることもできる。また、本明細書中で開示したκ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩は、心臓切開手術、バイパス手術、心臓移植手術および心停止法で用いることもできる。心停止法は、心筋繊維の阻止を達成し、その酸素消費をほとんどない状態まで低下させるために、時々は血液で固定された冷カリウム添加溶液の注入を用いる心臓手術の間の心筋保持の技術である。温(体温)血液を用いる技術も用いられる。
有効成分として本発明の化合物またはその医薬上許容される塩を含有する医薬組成物は、慣用的な医薬調合技術に従って調製することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences第18版(1990, Mack Publishing Co. , Easton, PA)参照。典型的にはATP−感受性カリウムチャネル開口量の有効成分を医薬上許容される担体と混合する。該担体は、投与に望まれる製剤の形態に依存して、広く種々の形態、例えば静脈内、経口または非経口の形態を取ることができる。該組成物は、さらに、抗酸化剤、安定化剤、保存剤などを含むことができる。送達方法の例については、ここに援用して引用する米国特許5,844,077号を参照されたし。
「医薬組成物」は、医療的投与に適した物理的に区別される統一のある部分を意味する。「投与単位形態の医薬組成物」とは、各々が、日用量または多数(4倍まで)または複数下(1/40まで)の日用量の、担体と組み合わせたおよび/または包みに包まれた有効化合物を含有する医療的投与に適した物理的に区別される統一のある単位を意味する。
組成物は日用量または、例えば日用量の半分、1/3または1/4を含むか否かは医薬組成物を各々、1日につき1回、または2回または3回投与すべきかに依存する。
本明細書中で用いる「塩」は、無期または有機酸および/または塩基とで形成された酸性および/または塩基性塩、好ましくは塩基性塩を示す。医薬上許容される塩が好ましいが、特に、本発明の化合物を医薬として用いる場合、他の塩は、例えば、これらの化合物を処理する用途で、あるいは非−医薬タイプが考えられる場合にその用途を見出す。これらの化合物の塩は、当該分野で認められた技術によって調製することができる。
そのような医薬上許容される塩の例は、限定されるものではないが、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩および酢酸塩、トリフルオロ酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、イソチオン酸塩、テオフィリン酢酸塩、サリチル酸塩のごとき無機および有機付加塩を含む。低級アルキル第四級アンモニウム塩等は同様に適当である。
本明細書中で用いる用語「医薬上許容される担体」は、非毒性の不活性固体、半固体液体充填剤、希釈剤、カプセル化物質、いずれかのタイプの処方補助剤、または単純に生理食塩水のごとき滅菌水性媒体を意味する。医薬上許容される担体として働くことができる物質のいくつかの例は、ラクトース、グルコースおよびスクロースのごとき糖、コーンスターチおよびジャガイモ澱粉のごとき澱粉、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸ナトリウムのごときセルロースおよびその誘導体;粉末化トラガカント、モルト、ゼラチン、タルク;カカオバターおよび坐薬ワックスのごとき賦形剤、落花生油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびタイズ油のごとき油類;プロピレングリコールのごときグリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールのごときポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのごときエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのごとき緩衝剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水、等張生理食塩水、リンゲル液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液溶液、ならびに医薬処方で用いられる他の非毒性の適合性物質を含む。
湿潤剤、乳化剤、およびラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムのごとき滑沢剤、着色剤、離形剤、コーティング剤、甘味剤、フレーバー剤および香料剤、防腐剤および抗酸化剤も処方者の判断に従って組成物に存在させることもできる。医薬上許容される抗酸化剤の例は、限定されるものではないが、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、のごとき水溶性抗酸化剤;パルミチン酸、アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールのごとき油溶性抗酸化剤;およびクエン酸、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などのごとき金属キレート化剤を含む。
経口投与では、化合物は、カプセル剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ、メルト、粉末、懸濁液またはエマルジョンのごとき固体または液体製剤に処方することができる。経口投与形態の組成物を調製するにおいて(例えば懸濁液、エリキシル剤および溶液のごとき)経口液体製剤の場合には、例えば、水、グリコール、油、アルコール、フレーバー剤、防腐剤、着色剤、懸濁化剤;または(例えば、粉末、カプセル剤および錠剤のごとき)経口固体製剤の場合には、澱粉、糖、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などのごとき担体のような、通常の医薬媒体のいずれを使用することもできる。投与のその容易性のため、錠剤およびカプセル剤は、最も有利な経口投与単位形態を表し、その場合、固体医薬担体が自明なことには使用される。所望であれば、錠剤は、標準的な技術によって糖被覆し、または腸溶被覆することもできる。活性剤は、それを胃腸管を通過するのに適したようにするために、カプセル化することができ、同時に脳−血液関門の通過を可能とする。たとえば、WO96/11698参照。
非経口投与では、化合物は医薬担体に溶解させ、溶液または懸濁液いずれかとして投与することができる。適当な担体の例は水、生理食塩水、デキストロース溶液、フルクトース溶液、エタノール、または動物、植物もしくは合成起源の油である。該担体は、他の成分、例えば、防腐剤、懸濁化剤、可溶化剤、安定化剤、緩衝液などを含むこともできる。1つの特に適当なここで考えられるコノトキシンペプチドについての安定化剤はカルボキシメチルセルロースである。この剤は、特に、考えられるコノトキシンペプチドの過剰な正の電荷のため効果的であろう。化合物を鞘内投与すべき場合、それは脳脊髄液に溶解させることもできる。
種々の投与経路が利用できる。選択された特別の態様は、もちろん、選択された特定の薬物、治療すべき病気状態の重症度、および治療効果必要な投与量に依存するであろう。本発明の方法は、一般的に言えば、医学的に許容されるいずれの投与形態を用いても実施することができ、臨床的に許容されない悪影響を引き起こすことなく活性化合物の効果的なレベルを生じさせるいずれの態様も意味する。そのような投与形態は経口、直腸、舌下、局所、鼻孔、経皮または非経口経路を含む。用語「非経口」は、皮下、静脈内、硬膜内、灌注、筋肉内、徐放ポンプまたは注入を含む。
例えば、本発明に従っての活性剤の投与は、
(a)ポンプ(例えば、Lauer & Hatton (1993), Zimmら(1984), Ettingerら(1978)およびMedtronic, Inc.の心停止法システム参照);
(b)マイクロカプセル化(例えば、米国特許第4,352,883号;第4,353,888号;および第5,084,350号参照);
(c)連続的放出ポリマーインプラント(例えば、米国特許第4,883,666号参照);
(d)マクロカプセル化(例えば、米国特許第5,284,761号、第5,158,881号、第4,976,859号および第4,968,733号ならびに公開されたPCT特許出願WO 92/19195、WO 95/05452参照);
(e)CNSへの裸のまたはカプセル化されていない細胞移植片(例えば、米国特許第5,082,670号および第5,618,531号参照);
(f)注射(皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、または他の適切な部位);または
(g)カプセル、液体、錠剤、丸剤、または延長放出処方の経口投与;
を含めたいずれかの適当な送達手段を用いて達成することができる。
本発明の1つの具体例において、活性剤は、CNS、好ましくは脳室(例えば、i.c.v.)、脳実質、鞘内スペースまたは他の適当なCNS位置に、最も好ましくは鞘内に直接送達される。
別法として、標的化療法を用いて、活性剤を、抗体または細胞−特異的リガンドのごとき標的化システムを用いることによって、より特異的にあるタイプの細胞に送達することができる。標的化は、種々の理由で、例えば、もし剤が許容できないほど毒性である場合、もし余りにも高い用量が必要である場合、または、もし標的細胞に進入することができない場合に望ましいであろう。
ペプチドである活性な剤は細胞ベースの送達システムで投与することもでき、ここに、活性な剤をコードするDNA配列を、患者の身体、特に脊髄領域への移植のために設計された細胞に導入される。適当な送達系は米国特許第5,550,050号および公開されたPCT出願WO 92/19195、WO 94/25503、WO 95/01203、WO 95/05452、WO 96/02286、WO 96/02646、WO 96/40871、WO 96/40959およびWO 97/12635に記載されている。適当なDNA配列は、開発された配列および公知の遺伝子暗号に基づいて各活性剤につき合成により調製することができる。
活性剤は、好ましくは、治療上有効量で投与される。活性化合物の「治療上有効量」または単に「有効量」とは、いずれかの医療処置に適用できる合理的な利点/危険性の比率にて器官を阻止し、維持しまたは保護する化合物の十分な量を意味する。投与される現実の量、および投与の速度および時間経過は治療すべき疾患の性質および重症度に依存するであろう。投与は連続的なものであっても、または間欠的なものであってもよい。治療の処方、例えば、投与量、タイミング等についての決定は一般的な実行者または専門家の責任の範囲内のものであり、典型的には、治療すべき障害、個々の患者の状態、送達の部位、投与の方法および実行者に知られた他の因子を考慮する。技術およびプロトコルの例はRemington's Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
投与量は、適切には、所望の薬物レベルを局所的にまたは全身的に達成するように調整することができる。典型的には、本発明の活性な剤は、有効成分の約0.001mg/kgないし約250mg/kg、好ましくは約0.01mg/kgないし約100mg/kg、より好ましくは約0.05mg/kgないし約75mg/kgの投与量範囲にてその効果を呈する。適切な用量は1日当たり複数のサブ−用量で投与することができる。典型的には、用量またはサブ−用量は、単位投与形態当たり約0.1mgないし約500mgの有効成分を含むことができる。より好ましい投与量は単位投与形態当たり、約0.5mgないし約100mgを含む。投与量は一般には、より低いレベルで開始し、所望の効果は達成されるまで増加させる。
有利には、化合物は投与単位として処方され、各単位は固定された用量の有効成分を供するように適合される。錠剤、被覆錠剤、カプセル剤、アンプルおよび座薬は本発明による投与形態の例である。有効成分は有効量を構成すること、すなわち、適当な効果的な投与量が単一または複数の単位用量で使用される投与形態に合致することのみが必要である。正確な個々の投与量、ならびに毎日の投与量は、ヒトまたは動物で用いる医師または獣医の指令下で標準的な医学原理に従って決定される。
医薬組成物は、一般に、全組成物の約0.0001ないし99重量%、好ましくは約0.001ないし50重量%、より好ましくは約0.01ないし10重量%の有効成分を含む。活性な剤に加え、医薬組成物および医薬は他の医薬上許容される化合物を含むこともできる。他の医薬上活性な化合物の例は、限定されるものではないが、アデノシン受容体アゴニスト、局所麻酔剤、止血剤、カリウムチャネルオープナーまたはアゴニスト、AVブロッカーおよび臨床医学の主な領域の全てにおける治療剤を含む。他の医薬活性化合物と共に用いる場合、本発明のコノトキシンペプチドは薬物カクテルの形態で送達することができる。カクテルは本発明で有用な化合物のいずれか1つともう1つの薬物もしくは剤との混合物である。この具体例においては、共通の投与ビヒクル(例えば、丸剤、錠剤、インプラント、ポンプ、注射溶液等)は補助的な増強剤と組み合わせた本発明の組成物を含有するであろう。該カクテルの個々の薬物は、各々、治療上有効量にて投与される。治療上有効量は前記したパラメーターによって決定されるが、結局は、所望の効果を達成するのに効果的である時間を薬物が必要とする身体の領域において薬物のレベルを確立するその量である。
κ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩および本明細書中に記載する器官を保護する剤、すなわち、器官保護剤としてのその使用は、ヒトまたは動物の治療において、すなわち、動物適用で用いることができる。これらのコノトキシンおよびそれらの使用は、小児および老人患者を含めたいずれの年齢の個体で利用することもできる。
本明細書中で開示したκ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩は不整脈、尿失禁、狭心症、再灌流負傷、糖尿病、網膜障害、神経傷害、腎臓障害、末梢循環障害、急性心不全、高血圧、くも膜下出血を伴う脳血管麻痺、不安障害、脳虚血症、CABG外科手術、虚血性心臓病および鬱血性心不全の治療で用いることもできる。本明細書中で開示したκ−PVIIA−関連コノトキシンおよびその医薬上許容される塩は心臓切開手術、バイパス手術、心臓移植手術および心停止法で用いることもできる。心停止法は、心筋繊維の阻止を達成し、その酸素消費をほとんどゼロまで低下させるために、時々は血液で固定された、冷カリウム添加溶液の注入を通常は使用する心臓手術の間の心筋維持の技術である。温(体温)血液を用いる技術も用いられる。
ATPチャネルのアクチベーターは、とりわけ、喘息、心臓虚血症および脳虚血症脳治療で治療的有用性を有する。
喘息:喘息は米国単独においてほぼ1200万人のヒトを冒す深刻かつ通常の疾患である。この障害は特に子供においてひどく、最大数の喘息患者は18歳以下の者であると推定されている(National Health Survey, National Center of Health Statistics, 1989)。該病気は気道の慢性炎症および過敏な応答性によって特徴付けられ、その結果、ぜん鳴の周期的な発作および呼吸の困難がもたらされる。発作は、トリガー物質への暴露の結果として、気道の平滑筋が炎症し、膨潤する場合に起こる。ひどい場合には、平滑筋の修飾の結果として気道はブロックされるか、または閉塞される。さらに問題を悪化させる問題は、気道をブロックするようにも作用する大量の粘液の放出である。慢性喘息者は吸入コルチコステロイドで予防的に処置され、吸入気管支拡張剤、通常はβ−2アゴニストで急性処置される。しかしながら、吸入されたコルチコステロイドでの慢性的治療は免疫系損傷、高血圧、骨粗鬆症、副腎機能不全および心筋感染への増大した微感性の危険が伴う(Rakel, 1997)。加えて、β−2アゴニストの使用は、振せん、頻拍、動悸および筋肉けいれんを含めた有害な反応を引き起こすといくつかのケースで報告されている(Rakel, 1997)。従って、より少ない副作用を持つ抗−喘息剤を開発する大きな必要性がある。
チャネルオープナーは、無傷気道の過敏性誘導閉塞を低下させる気道平滑筋の効果的な弛緩剤であることが示されている。低温保持ヒト気管支(Muller-SchweinitzerおよびFozard, 1997)においては、および摘出されたモルモット気管調製物(Linら, 1998; Andoら, 1997; Nielson-Kudsk, 1996; Nagaiら, 1991)においては、筋肉がある範囲のスパスモーゲンによって自然に修飾するか、または誘導されるかを問わず、KATPオープナーは緩和を生じた。これらの条件下で、KチャネルオープナーはKイオン流出および結果としての膜過分極を生じるように作用すると考えられる。その結果、電圧−感受性Ca2+チャネルは閉じ、細胞内カルシウムレベルは降下し、筋肉の弛緩を生じさせる。新しくより特異的なKATPオープナーの開発は、喘息の予防的および兆候的処置双方に対して新しいアプローチを提供することができる。
ATPチャネルは標的組織を超えて多くの組織タイプで存在し、従って、それらの活性化の結果、望まない副作用が起こり得る。特に、KATPチャネルは、血管平滑筋で見出されるので、KATPオープナーの有益な抗−喘息特性に加えて、血圧の関連する降下があり得る。直接的な気道平滑筋からの吸入剤中での化合物の送達は、化合物濃度をかなり低下させ、それにより、有害な反応を最小化する可能性がある。
心臓虚血症:心臓組織における多数のサブタイプのカリウムチャネルは未だ十分に特徴付けされていないので、KATPチャネルオープナーは心臓保護剤として大いに有望である。狭心症を持つ患者でのKチャネルオープナーによって供される有益な血管拡張効果は、今日よく確立されている(Chenら, 1997; Goldschmidtら, 1996; Yamabeら, 1995; Koikeら, 1995)。さらに、KATPチャネルの活性化は、短い虚血時間に続いての心筋層の急性必須条件に関与するようにも見え、再灌流梗塞の危険性(Pellら,1998)およびサイズ(Kouchiら,1998)を減少させるように作用する。
ATPチャネルの低温保護特性に対する直接的な証拠は、Jovanovicら(1998a)によって示されている。これらの研究において、Kir6.2/SUR2A(心臓KATPチャネル)につきコードするDNAがCOS−7サル細胞にトランスフェクトされ、カルシウム負荷の程度がモニターされている。トランスフェクトされていない細胞は、低酸素症/再酸素添加後に観察される細胞内カルシウムの増加を受けやすいことが示された。しかしながら、該細胞のKATPチャネルでのトランスフェクションは低酸素症/再酸素添加の潜在的損傷効果に対する抵抗性を付与した。かくして、心臓KATPチャネルは、再灌流負傷に対して心筋層を保護するにおいて重要な役割を演じているらしい。
脳虚血症:脳虚血症の治療は過去30年間にわたりかなり進歩したが、脳虚血症(発作)は依然として合衆国の第3の主な死亡原因のままである。500,000を超える新しい発作/虚血症のケースが毎年報告されている。初期の死亡率は高い(38%)が、合衆国では300万人近くの生存者がおり、合衆国におけるこれらの患者のリハビリに対する毎年のコストは170億ドルに近い(Rakel,1997)。初期の細胞効果は虚血症エピソード後に非常に迅速に起こり(数分)、他方、急性の細胞破壊は、梗塞後数時間または数日までは起こらない。初期の効果は、生体エネルギー欠損による脱分極および、Naチャネルの不活性化を含む。電圧−ゲーテッドカルシウムチャネルは活性化され、その結果、細胞内カルシウムがかなり増加する。問題をさらに悪化するのは、それ自体がイオノトロフィーグルタミン酸受容体を介するNaおよびCa2+流入双方を増大させるグルタミンの大量の一時的放出である。グルタミン酸はメタボトロフィー受容体に結合し、この結果イノシトールリン酸経路が活性化される。これは、細胞内貯蔵からのカルシウムからのさらなる放出を含めた細胞内事象のカスケードを誘発する。今日、細胞内カルシウムのこの初期の過剰負荷は、最終的には、数時間または数日後に観察される遅延した細胞傷害に導くことがよく受け入れられている。最近、非常に短い低酸素攻撃に曝されたドーパミン作動性ニューロンは、KATPチャネルの開口を主として通じて過剰分極する。(Guatteoら,1998)。この刺激効果は、増大した代謝要求および細胞内ATPレベルの結果としての降下の直接的結果であると示唆された。さらに、Jovanovicら(1998b)は、最近、Kir6.2/SUR1(ニューロンKATPチャネル)につきコードするDNAでトランスフェクトされた細胞が、低酸素−再酸素添加を通じてひき起こされた負傷に対する抵抗性の増大を示したことを報告している。従って、KATPの開口は、ニューロン組織における減少した酸素の短い期間の間に、生体低温保護役割を演じることができる。かくして、このカルシウム流入を予防的に妨げるように作用するのみならず、損傷した組織において正常な静止膜ポテンシャルを再確立するのを助ける化合物を開発するにおいて多大な治療的潜在能力がある。κ−PVIIA−関連コノトキシンでの処理は、KATPチャネルを開かせるように作用し、膜の過剰分極を誘導し、電圧−ゲーテッドCA2+チャネルの閉鎖を間接的に生じさせ、それにより、かなりのカルシウム流入の有害な降下を妨げるか、または低下させる。
本発明によると、イン・ビトロでの気管培養において最大過剰分極を生じさせるのに必要なよりもはるから高いκ−PVIIAの濃度の静脈内(IV)注射が、麻酔ラットにおいて血圧または心拍に何ら影響しないことが見出された。
我々の予備的なデータはκ−PVIIAが、かなり優れた様式にて筋肉細胞の一次培養においてグリベンクラミド−感受性電流を誘導することを示す。さらに、κ−PVIIAの存在下での初代筋肉細胞培養のインキュベーションは、低酸素−誘導脱分極に対する保護を付与する。さらなるデータは、κ−PVIIAが梗塞サイズを低下させ、かくして、再灌流負傷から器官に対して保護を提供することを示す。
また、本発明は、本明細書中に記載した目的で用いることができるさらなる薬物の同定のための合理的な薬物デザインに関する。合理的な薬物デザインの目標は、それと相互作用して(例えば、アゴニスト、アンタゴニスト、阻害剤)、例えば、ポリペプチドのより活性なまたは安定な形態である、または例えばイン・ビボにてポリペプチドの機能を増強し、またはそれに干渉する薬物を作り出す、注目する、または小分子の生物学的に活性なポリペプチドの構造的アナログを得ることである。合理的薬物デザインで用いるいくつかのアプローチは、三次元構造、アラニンスキャン、分子モデリングの分析、および抗−id抗体の使用を含む。これらの技術は当業者によく知られている。そのような技術は、該第1のポリペプチドおよび該第2のポリペプチドによって形成される蛋白質複合体の三次元構造を規定する原子座標を提供し、該原子座標に基づいて、第1のポリペプチドおよび第2のポリペプチドの間の相互作用に干渉できる化合物を設計し、または選択することを含む。
ポリペプチド活性を変調する、またはそれに影響する物質の同定の後、該物質はさらに調査することができる。さらに、それは製造しおよび/または調製、すなわち、製造または処方、あるいは医薬、医薬組成物、または薬物のごとき組成物で用いることができる。これらは個体に投与することができる。
ポリペプチド機能のモジュレーターとして同定された物質は天然ではペプチドまたは非−ペプチドであり得る。非−ペプチド「小分子」は、しばしば、多くのイン・ビボ医薬用途で好ましい。従って、物質(特に、もしペプチドであれば)のミメティックまたはミミックが、医薬用途で設計することができる。
公知の医薬的に活性な化合物に対するミメティックスの剤は「リード」化合物に基づいての医薬の開発に対する公知のアプローチである。このアプローチは、活性化合物が合成するのに困難であるか、または高価である場合、あるいは投与の特定の方法に不適切である場合、例えば、純粋なペプチドが消化管中のプロテアーゼによって迅速に分解される傾向があるので、それが経口組成物で不適当な活性剤である場合に望ましいであろう。ミメティックスデザイン、合成およびテストは、一般に、標的特性についての非常に多数の分子をランダムにスクリーニングすることを回避するのに用いられる。
一旦ファルマコフォアーが見出されれば、その構造は、ある範囲の源、例えば、分光学的技術、x−線回折データおよびNMRからのデータを用い、その物理的特性、例えば、立体化学、結合、サイズおよび/または電荷に従ってモデリングすることができる。コンピューター解析、(原子間の結合よりはむしろ、ファルマコフォアーの電荷および/または容量をモデリングする)同様性マッピングおよび他の技術をこのモデリングプロセスで用いることができる。
次いで、鋳型分子を選択し、それに対してファルマコフォアーを模倣する化学基を移植することができる。鋳型分子およびそれに移植された化学基は、便宜には、リード化合物の生物学的活性を維持しつつ、ミメティックスが容易に合成され、薬理学的に許容され、イン・ビボで分解しないように選択することができる。別法として、ミメティックがペプチドに基づく場合、ペプチドを環化し、その剛性を増加させることによって、さらなる安定性を達成することができる。次いで、このアプローチによって見出されたミメティックまたはミメティックスをそれらが標的特性を有するか否かまたはどの程度までそれが示されるかにつきスクリーニングすることができる。次いで、さらなる最適化または修飾を行って、イン・ビボまたは臨床試験のために1以上の最終のミメティックスに到達することができる。
本発明は、さらに、天然トキシンと同一の機能的部位にて、または部分的にそこでその作用を発揮し、天然トキシンと同様の機能的応答を誘導できる。小分子の発見のために、イン・ビトロおよびイン・ビボ双方にて分子ツールとしての、本明細書中に記載するκ−PVIIA−関連コノトキシンの標識された(例えば、放射性標識、フルオロフォアー、クロモフォアー等)アナログの使用に関する。1つの具体例において、候補薬物剤によるその受容体または他の複合体からの標識κ−PVIIA−関連コノトキシンの置換を用いて、適当な候補薬物を同定する。第2の具体例において、治療活性を決定するためのテスト化合物について生物学的アッセイを行い、κ−PVIIA−関連コノトキシン生物学的アッセイから得られた結果と比較する。第3の具体例において、小分子のκ−PVIIA−関連コノトキシンの受容体に対する結合親和性を測定し、κ−PVIIA−関連コノトキシンのその受容体に対する結合親和性と比較する。
本発明を以下の実施例を参照して記載し、これは、説明のために記載するのであり、断じて本発明を限定する意図のものではない。当該分野でよく知られた標準的技術または後に具体的に記載する技術を利用した。
実施例1
実験方法
1.細胞培養プロトコル
ラット新生児皮質細胞、心室筋肉細胞、気管平滑筋細胞および海馬細胞の初代培養を調製した。皮質半球から骨髄膜を除去し、海馬を摘出し、20U/mlパパインを用いて別々に解離した。細胞は37℃にて45分間一定に撹拌しつつ解離した。10ml培地(DMEM/F12±10%胎児ウシ血清±B27ニューロン補足物;Life Technologies)中の画分V bsa(1.5mg/ml)およびトリプシン阻害剤(1.5mg/ml)で消化を停止した。細胞を軽くトリチュレートして、周囲の結合組織から細胞を分離した。流体を取り扱うロボット(Quadra96, Tomtec)を用い、細胞をプリマリア−処理96ウェルプレート(Becton-Dickinson)に沈降させた。各ウェルにほぼ25,000細胞を負荷した。プレートを37℃の湿潤5%COインキュベーターに入れ、蛍光スクリーニング前に少なくとも5日間保持した。脳室を2mm角ピースにダイシングし、20U/mlパパインおよびトリプシン/EDTA 1×(Life Technologies)の存在下で消化した。気管の表面の平滑筋細胞は、同消化酵素を用いて培養した。培養技術は前記方法に従った。
2.フルオリメトリーアッセイ
フルオリメトリーアッセイで用いた生理食塩水は[mM単位で]137 NaCl、5 KCl、10 HEPES、25グルコース、3CaCl2および1MgCl2を含有した。
ジ−8−ANEPP:電圧−感受性色素:膜−ポテンシャルに対する化合物の効果は、電圧−感受性色素ジ−8−ANEPPを用いて調べた。該ジ−8−ANEPP(2μM)をDMSOに溶解させ(最終浴濃度0.3%)、10%プルロニン酸(pluronic acid)の存在下で細胞に負荷した。プレートを40分間インキュベートし、次いで、実験を開始する前に生理食塩水で4回洗浄した。ジ−8−ANEPPはプルロニン酸の存在下で膜と交差し、色素の細胞質プールを生じた。ジ−8−ANEPPは原形質膜に挿入され、そこで、ポテンシャルが変化し、その結果分子が再編成される。過剰分極の間に、該色素は、細胞質の色素の貯蔵庫からの原形質膜の外部小葉にインターカレートする。過剰分極は正シフト、および蛍光レベルの負のシフトとしての脱分極として表される。ANEPP色素は膜ポテンシャルの100mV変化当たり蛍光強度のかなり均一な10%変化を示し、それ自体、蛍光変化は膜ポテンシャルの変化と相関させることができる。
PBFI:K感受性色素:PBFI色素の脂溶性AMエステルを用いて、細胞内カリウムレベルに対するκ−PVIIAの効果を調べた。20%プルロニン酸を含む細胞質に色素を負荷し、そこで、エステラーゼは、該エステルから色素を切断し、細胞内に色素を効果的にトラップする。細胞内カリウムの増加(Ki)は蛍光の上昇として反映され、蛍光の降下としてKiの減少を反映する。スクリーニング先立って、細胞を、5μM PBFI中で3ないし4時間プレインキュベートした。ジ−8−ANEPP色素に関しては、実験の開始に先立って、プレートを生理食塩水で4回濯いだ。
フルオ−3−カルシウム−感受性色素:細胞内カルシウムの変化を調べるために、フルオ−3色素の脂溶性エステル(DMSO中2μM、DMSO0.3%の最終浴濃度)を、20%プルロニン酸の存在下で細胞に負荷する。プレートを35分間インキュベートし、実験を開始する前に生理食塩水で4回洗浄する。細胞内カルシウムの濃度の増加および減少は、各々、パーセント蛍光の正および負の変化として反映される。
エチジウムホモダイナー−1:細胞生存性色素: 細胞傷害剤によって生じた細胞損傷の程度は色素エチジウムホモダイナー−1(Molecular Probes)を用いて測定した。この色素は無傷原形質膜と交差しないが、容易に損傷した細胞に入ることができる。核酸への結合に際し、該色素は蛍光増強を受ける。かくして、細胞損傷の程度は、蛍光の量と相関させることができる。興奮毒性アッセイのための調製において、細胞を3回すすぎ、κ−PVIIAまたは等容量の生理食塩水で予備処理した。細胞を15分間インキュベートし、グルタミン酸(5ないし500um)をプレートの適当なレーンに添加した。細胞をさらに30分間インキュベートし、徹底的に4回洗浄した。エチジウム色素(4uM)を全てのウエルに負荷し、直ちに読みを採取した。次いで、1時間間隔で読みを採取した。
3.フルオリメトリープロトコル
フルオリメトリー測定は、96ウエルプレートのウエル当たりほぼ25,000細胞からの細胞応答の平均である。皮質からの細胞の培養は少なくとも錐体ニューロン、二極性ニューロン、インターニューロンおよび神経膠星状細胞を含む。膜ポテンシャル(ジー8−ANEPP)、細胞損傷(エチジウムホモダイマー−1)、細胞内K(PBFI)および細胞内Ca2+(Fluo−3)の変化を、κ−PVIIA単独で、あるいは特異的受容体/イオンチャネルアゴニストまたはアンタゴニスト存在下でのκ−PVIIAで誘導された応答の尺度として用いた。濃度−応答をκ−PVIIAに関して収集して、効果的な範囲を決定した。ウエル間の変動を最小化するために、予備処理における蛍光の程度を処理後におけるそれと比較することによって各ウエルをそれ自身の対照として作用させた。この正規化プロセスは、プレート間および培養間の相対的応答の比較を可能とする。各ウエルにおける混合細胞集団をフルオリメーターで測定し、個々の細胞シグナリング応答を平均化した。8つのウエルからの平均、および該平均の標準誤差を含めた統計処理は、処理の間の有意な差の比較を可能とした。結果を蛍光のパーセント変化として表した。プレートの初期の読みは生理食塩溶液にて採取した。ジ−8−ANEPP、Fluo−3またはPBFI色素を用いる測定は15秒、2分、5分、10分、20分および30分間隔で、化合物の存在下で行った。エチジウムホモダイマー−1での読み取りは1時間間隔で行った。
4.気管平滑筋調製
頸部脱臼によってモルモットを犠牲とし、気管を切り出し、結合組織を除去した。気管を4または5のセクションに切断し、気管筋肉と反対側の軟骨のリングを通じての切断によって切開した。各セグメントを、(nm)NaCl 118.2; KCl 4.7; MgSO 1.2; KHPO 1.2; グルコース、11.7; CaCl 1.9およびNaHCO 25.0を含有する器官浴中に設置した。該浴を37℃で維持し、95%Oおよび5%COを通気した。調製物を1gの張力下に維持し、実験を開始する前に平衡化した。Grassポリグラフに連結した力−変位変換器を用い、収縮を等尺的に測定した。60分の平衡期間の後に、気管を最大下濃度のヒスタミンに暴露した。スパスモーゲンに対する収縮応答が一定となるまでこの工程を反復した。κ−PVIIAの増大する濃度の弛緩効果を、ヒスタミンの不存在下および存在下で測定した。
5.パッチクランプ記録
全細胞パッチクランプ記録は、ポリオルニチン/ポリ−D−リシンで被覆した。カバーグラス上の皮質ニューロンから(培養5ないし28日)および未被覆カバーグラス上の筋肉細胞から行った。パッチピペットを薄壁ホウケイ酸ガラスから引き出し、それは、4Mないし6Mの抵抗性を有した。電流をEPC9増幅器(HEKA)で記録し、MacintoshパワーPCで作動させるソフトウエア(Pulse, HEKA)によって制御した。全細胞電流を10kHzで低通過濾過し、VR−10bデジタルデータレコーダを介してデジタル化して、94kHzのサンプリング速度にてビデオテープに貯蔵した。細胞内ピペットは(mM単位):107KCl、33KOH、10EGTA、1MgCl、1CaClおよび10HEPESを含有した。溶液をNaOHでpH7.2とし、0.1ないし0.5mM NaATPおよび0.1mM NaADPを実験直前に添加した。細胞該溶液は、(mM単位):60KCl,80NaCl,1MgCl、0.1CaClおよび10HEPESを含有した。外部溶液のpHをNaOHでph7.4とした。高濃度のカリウムの結果、−20mvのカリウムについての逆転ポテンシャルが計算された。その結果、もし保持ポテンシャルが−20mvよりも負であれば、Kチャネルの開口の結果Kイオンの内向きフラックスおよび全細胞電流の下向き偏向がもたらされる。KATPチャネルは弱い内向き整流特性を有し、それ自体、より大きな内向き電流が予測されるので、これらの溶液を選択した。進行中の実験は、低いカリウムレベルの溶液中でのκ−PVIIAの降下を探るものである。
6.電気生理学溶液
2つの細胞外溶液を異なるKイオンおよびNaイオン濃度で用いた。溶液1は5mMKClを含有し、−84mVのカリウム平衡ポテンシャル(E)を有し、溶液2は60mMを含有し、−20mVの対応するEを有する。細胞外溶液1は(mM単位):5 KCl,135NaCl,1MgCl,0.1CaClおよび10HEPESを含有した。外部溶液のpHはNaOHでpH7.4に修正した。細胞外溶液2は(mM単位):60KCl,80NaCl,1MgC,0.1CaClおよび10HEPESを含有した。外部溶液のpHをNaOhでpH7.4に修正した。細胞内ピペットは(mM単位):107KLCl,3KOH,10EGTA,1MgCl,1CaClおよび10HEPESを含有した。溶液をNaOHでpH7.2とし、実験直前に0.1ないし0.5mM NaATPおよび0.1mM NaADPを添加した。
7.電気生理学結果の解釈
低濃度の外部Kイオン(溶液1)の存在下にて、かつ−84mVよりも脱分極した保持ポテンシャルにて、Kチャネルの開口の結果、Kイオンの外向き流れが生じる。高濃度のK(溶液2)の存在にて、Kイオンの外向き移動が観察されるためには、膜ポテンシャルは−20mVよりも負でなければならないであろう。もし2つの異なる細胞外溶液においてκ−PVIIAによって誘起された電流の現実の逆転ポテンシャルが計算された値と同一であるならば、κ−PVIIA−誘導電流はKイオンのフラックスの結果である。電流の逆転ポテンシャルは、細胞を計算されたEkに保持し、増大させる濃度のκ−PVIIAの存在下および不存在下双方にて、−100mVないし+80mVの500ミリ秒の電圧ランプを実行することによって計算した。4つの対照ランプの平均を、κ−PVIIAの存在下で誘起された4つのランプの平均から差し引いた。得られた追跡は当該化合物の存在によって誘導された現実の電流であった。これは多項式機能および計算された逆転ポテンシャルと合致した。
8.微速度共焦点Ca2+イメージング
皮質細胞培養に、イメージング実験から40分前に、蛍光Ca2+インジケーターFluo3−AM (Molecular Probes, Eugene OR; 0.1%プルロン酸を含む2mM最終濃度)を負荷した。細胞を含むカバーグラスを層流灌流チャンバー(Cornell-Bell設計;Warner Instruments, Hamden, CT)に設置し、少なくとも5分間生理食塩水(137mM NaCl、5mM KCl、3mM CaCl、1mM MgCl、10mM HEPES、および20mMソルビトール、pH7.3)中ですすいで、過剰のFluo−3AMを除去した。微速度イメージを、Zeiss Axiovert135倒立顕微鏡(Carl Zeiss, Inc., Thornwood, NY)を備えたNikon PCM200(Melville, NY)共焦点走査レーザー顕微鏡で収集し、1.8秒毎に平均しつつフレームなくして光学メモリーディスクレコーダー(Panasonic TQ3031F, Secaucus NJ)(Kimら, 1994にさらに記載された方法参照)にダウンロードした。イメージ分析を、視野中の各神経膠星状細胞における細胞質の標準化された5×5画素領域で行って、データ解析における偏りを防止した。強度測定(蛍光の%変化)の時間プロットは、H.Sontheimer(Birmingham, AL)によって書かれたプログラムを用いて得られ、Origin(MicroCal Northampton, MA)を用いてプロットした。ルーチン分析は、少なくとも5回のトライアルで、視野当たり200までの細胞についての時間プロットよりなり、かくして、しばしば、実験当たり数千の細胞からのデータ解析を得た。
実施例2
κ−PVIIAへの暴露は細胞内Kの用量−依存性減少を生じる。
κ−PVIIAは元来紫色イモ貝(Conus purpurascens)から単離され、ショウジョウバエH4 shaker Kチャネルをブロックすることが判明している(ら, 1998)。同一実験において、ペプチドの効果は、哺乳動物shaker−様電圧−感受性KチャネルKv1.1およびKv1.3を発現する卵母細胞では観察されなかった。皮質の初代培養に存在する他の電圧−ゲーテッドKチャネルをブロックするペプチドの能力を本実験でテストした。96−ウェルのフルオリメトリーアッセイを用いて、電圧−ゲーテッドカリウムチャネル(Kv)が活性化される脱分極条件下でカリウムレベルの変化を調べた。細胞にカリウムインジケーター式をPBFLを予め負荷した。もし化合物が脱分極環境中でKvチャネルをブロックするように活動すれば、細胞内Kの増加が得られるであろう。しかしながら、該結果は、100nMまでの濃度において、未処理静止調製物において細胞内K濃度の減少があり(図1)、ならびにそれらの調製物が10ないし100uMアコニチンで脱分極したことを示唆した。κ−PVIIAで誘起されたPBFI色素での蛍光の変化は小さいが、それらは重要であり、反復可能であることを強調するのは重要である。
実施例3
κ−PVIIAへの暴露は用量−依存性過剰分極を生じさせる。
電圧−感受性ジ−8−ANEPPの存在下でフルオリメトリー実験を反復し、細胞内Kレベルの降下が(蛍光の正のシフトによって表される、図2A−2B)調製物の有意な過剰分極が伴って観察された。κ−PVIIAはこのアッセイにおいて極端に優れており、皮質において8×10−16M、筋肉細胞培養物において9×10−16M、および気管筋肉細胞の初代培養において9×10−18MのEC50を示した。
実施例4
κ−PVIIA−誘導過剰分極はKATPアンタゴニストへの暴露によってブロックされる。
κ−PVIIA−誘導過剰分極における異なるKチャネルサブタイプの関与を決定するために、5つのよく記載されているKチャネルアンタゴニスト(4−アミノピリジン(4−AP)、イベリオトキシン(IBTX)、アパミン、トルブタミドおよびグリベングラミド)の効果をテストした。皮質調製物においては、4−AP、IBTXおよびアパミンの適用は100nM κ−PVIIAで観察された過剰分極に対して検出可能な効果がなかった。しかしながら、KATPチャネルのアンタゴニストであるトルブタミド(1ないし100uM)およびグルベンクラミド(10nM)双方は、κ−PVIIA誘導過剰分極において有意な減少を生じさせた(図3B)。また、グリベングラミドは、筋肉細胞の培養においてκ−PVIIA−誘導過剰分極の有意な減少を生じさせた(図3A)。
実施例5
κ−PVIIAはトルブタミドまたはグリベンクラミド−感受性電流を誘導する。
ATPアンタゴニストに対する応答の感度は、全細胞パッチクランプ技術を用いて確認した。これらの実験において、細胞カリウム濃度を60mMまで増加させ、カリウムに対する逆転ポテンシャル(Ek)が−20mVとなるように溶液を計算した。かくして、膜ポテンシャルが−20mVよりも負である場合のKチャネルの開口の結果、Kイオンの流入が起こる。皮質および心筋細胞の双方の初代培養において、100nM κ−PVIIAの注入は、−20mV近くで逆転した正のイオンの内向き流れを誘導し、これはKイオンの関与を示す。−80mVの保持ポテンシャルにて、κ−PVIIAによって誘導された電流は、皮質調製物(26.2±6.2pA、n=4)と比較して、筋肉細胞調製物(87.7±5.9pA、n=8)よりも有意に大きかった。電流を細胞キャパシタンスについての補正した場合でさえ、筋肉細胞によって生じた応答は皮質調製物で観察されたものよりも大きかった(各々、4.6±0.4pA/pfおよび2.4±0.7pA/pf)。
双方の場合、電流は、KATPアンタゴニストであるトルブタミド(100uM)またはグルベンクラミド(10nM)いずれに対しても感受性であった(図4AおよびB)。κ−PVIIA誘導電流の逆転ポテンシャルは、−100ないし+60mVの電圧ランプを用い、結果を四次多項式に適合させることによって決定した(図4C)。実験的に決定されたE(−23mV)は、これらの高いカリウム溶液についての−20mVの計算されたEに近く、これはKチャネルの関与を示す。
実施例6
κ−PVIIAは細胞内カルシウムのゆっくりと発生する低下を生じる。
細胞内カルシウムレベルに対するκ−PVIIAの効果は、96−ウェルフルオリメトリーアッセイプレートを用い、細胞にCa2+インジケーター色素Fluo−3を負荷することによって測定した。皮質ニューロンの初代培養において、κ−PVIIAは細胞内カルシウムの有利な低下を生じた。経時的を除き、15秒においては1nM κ−PVIIAではほとんど効果は認められず(−2.15±0.95%、2回のトライアル)、カルシウム濃度の降下はより顕著になった(30分、−8.8±3.9%)。
実施例7
κ−PVIIAは低酸素症−誘導脱分極に対して保護する。
−誘導低酸素症の脱分極効果を、96ウェルフルオリメトリーアッセイプレートにおいて電圧感受性色素ジ−8−ANEPPを用いて心臓心室筋肉細胞でモニターした。Nガスを一定に通気することによって溶液から酸素を欠乏させ、対照未処理生理食塩水での結果と比較した。これらの条件下で、低酸素症は調製物の有意な脱分極を生じさせ(蛍光降下として反映される)、10nMのκ−PVIIAと共に調製物をインキュベートすると、膜ポテンシャルにおけるいずれの低酸素症−誘導変化も妨げた(図5)。
実施例8
κ−PVIIAはグルタミン酸−誘導興奮傷害性に対して保護する。
96−ウェルフルオリメトリーアッセイおよびエチジウムホモダイマー−1死滅細胞色素を用い、グルタミン酸−誘導興奮傷害性に対するκ−PVIIAの保護効果をテストした。96−ウェルプレートの5つのレーンを100pMのκ−PVIIAに予め暴露し、さらに5つを対照生理食塩水に暴露した。次いで、グルタミン酸を30分間適用し、その時点で、全プレートを徹底的に洗浄して、全てのκ−PVIIAおよびグルタミン酸を除去した。エチジウム色素を負荷し、初期の読みを採取し、遅延した細胞傷害性の量を6時間モニターした。蛍光の増加は増大した細胞の破壊を表す。図6から分かるように、κ−PVIIAにおける皮質細胞のプレ−インキュベーションの結果、100uMグルタミン酸の遅延した(6時間)細胞傷害効果に対して非常に効果的な保護がもたらされた。この保護は100uMトルブタミドによってブロックされた(KATPアンタゴニスト)。
実施例9
κ−PVIIAの細胞傷害性
200nM κ−PVIIAと共に初代皮質培養を20分間インキュベーションすると、検出可能なプロテアーゼ活性を誘導しなかった(3回のトライアル)。比較として5%トリトンでの20分間インキュベーションは、Enzchekプロテアーゼ−感受性色素によって検出されるごとく、蛍光の〜14%を増加を生じさせた。
実施例10
低酸素症のイン・ビトロモデルにおけるκ−PVIIAの保護能力の評価
96−ウェルフルオリメトリーアッセイ、電気生理学、および共焦点顕微鏡の組合せを用いて、初代培養において酸素を一過的に欠乏させる急性効果に対して保護するκ−PVIIAの能力を評価する。多チャンバー生理食塩水貯蔵器は、送達プレートの下半分が、Nを通気する生理食塩水で満たされるように構築した。個々のチャンバーは、酸素を減少させる効果が、異なる濃度のκ−PVIIAの存在下および不存在下でモニターできるようにする。電位差色素ジ−8−ANEPPを用いての心室筋肉細胞の初代培養における初期スクリーニングは、低酸素症誘導脱分極に対するκ−PVIIAの強力な保護効果を示す。同様の結果が皮質および気管で観察される。カルシウム−感受性色素fluo-3を用いて、低酸素症攻撃によって誘導された細胞内カルシウムレベルの変化を観察すると、κ−PVIIAは、全ての3つの組織調製物において低酸素症に対する保護を供することができるのが観察される。同様の結果が、低酸素症電気生理学によって誘導された膜ポテンシャルの変化をモニターするための全細胞パッチクランプ技術の電流−クランプモードを用いて得られる。この技術は非常に感度が良好で、単一の気管、ニューロンまたは筋肉細胞に対するκ−PVIIAの効果の調査を可能とする。
実施例11
興奮傷害性のイン・ビトロモデルにおけるκ−PVIIAの保護能力の評価
高濃度のグルタミン酸に対する攻撃後に生じた遅延細胞死滅の程度をモニタリングする予備的フルオリメトリー実験を皮質の初代培養で行った。結果は、κ−PVIIAの存在が、用量−依存的にグルタミン酸−誘導興奮傷害性の程度を効果的に低下させることを示す。全−細胞パッチクランプ技術の電流−クランプモードを用い、膜ポテンシャルの現実の変化に対するフルオリメトリー結果の相関を調べる。κ−PVIIAの存在は初期グルタミン酸−誘導脱分極を妨げ、それにより、グルタミン酸−誘導カルシウム流入に対して保護を付与することが観察される。
実施例12
梗塞サイズに対するκ−PVIIAの効果
最初に、摘出されたウサギ心臓における梗塞サイズに対するκ−PVIIAの効果を分析した。このモデルにおいては、梗塞は、冠動脈の30分間の閉塞、続いての2時間の再灌流によって摘出された心臓で誘導される。10nMおよび100nM κ−PVIIAでの10分間の灌流は梗塞のサイズを低下させることが判明した。また、1nM κ−PVIIAでの10分間の灌流は梗塞サイズに対して効果を有しないことも判明した。これらの結果を考慮して、イン・ビボモデルをさらなる分析で用いた。
この実験では、再灌流に先立って与えた心筋層を救出するκ−PVIIAの能力をテストした。この実験は、The Guide for the Care and Use of Laboratory Animals(National Academy Press, Washington, DC, 1996)に従って行った。
体重が1.6ないし2.7kgの双方の性のNew Zealand Whiteウサギをペントバルビタール(30mg/kg,静脈内)麻酔し、気管切開を通じてチューブを挿入し、正圧レスピレーターを介して100%酸素を通気した。通気速度および1回換気量を調整して、動脈血液ガスを生理学的範囲に維持した。体温は38ないし39℃に維持した。血圧をモニタリングするためにカテーテルを左頸動脈に挿入した。薬物注入用にもう1つのカテーテルを右頸静脈に挿入した。左側気管切開を第4肋間膜で行い、心膜を開いて心臓を露出させた。曲面テーパー針上の2−10絹縫合を左側冠動脈の主分岐周りの心筋層を通した。縫合の端部を柔軟なビニルチューブの小片を通してスネアを形成した。該スネアを引き、次いで、該チューブを小さな血管鉗子によって固定することによって誘導した。虚血症はチアノーゼの出現によって確認した。全ての動物に30分の虚血性傷害を与えて(指標虚血症)梗塞を生じさせた。再灌流はスネアを開放することによって達成し、心室表面での目に見える充血によって確認した。
再灌流の3時間後に、ウサギに過剰容量のペントパルビタールを与え、胸から素早く心臓を摘出し、Langendorff装置に設置し、生理食塩水を灌流して血液を十分に洗浄する。次いで、冠動脈を再度閉塞し、5mlの0.1%蛍光マイクロスフィア(1ないし10μm直径、Duke Scientific Corp, Palo Alto, CA)を灌流物に注入して、蛍光のない組織の領域としての危険ゾーンの境界を定めた。心臓を秤量し、凍結し、2.5−rom−厚みのスライスに切断した。該スライスを37℃にてリン酸ナトリウム緩衝液中の塩化トリフェニルテトラゾリウム(TTC)中で20分間インキュベートした。スライスを10%ホルマリンに浸漬して、染色された(生きた)および染色されていない(壊死)組織の間のコントラストを増強させて、次いで、正確に2mm離したガラスプレートの間で圧搾した。危険な心筋層は、スライスに紫外線を照射することによって同定した。処理に対して知らされていない研究者によって、梗塞および危険ゾーン領域を明瞭なアセテートシート上で追跡し、デジタルプランメトリーで定量した。面積にスライスした厚みを乗ずることによって、面積を容量に変換した。梗塞サイズは危険ゾーンのパーセンテージとして表す。
プロトコルは以下の通りであった。グループIは対照として供し、20分間の安定化の後に、30分間の閉塞、続いての3時間の灌流を与えた。グループ2には5分のプレコンディショニングPCを経験させ、既知の保護介入用の陽性対照として供した。グループ3には再灌流5分前に静脈内ボーラスとして10μg/kg κ−PVIIAを与えた。グループ4には再灌流5分前に100μg/kg κ−PVIIAを与えた。2つの他の群を含めた。新しい研究者をこのプロジェクトで用いたので、その者は指標虚血症10分前にボーラスとして10μg/kg κ−PVIIAを与えた小さな群で行い、以前の研究者のデータと重複し得るかを判断させた。最後の群は、100μg/kg κ−PVIIAを再灌流から10分後に与えた。これは、薬物が再灌流においてその保護を発揮したか否かをテストするものである。
図7は、危険ゾーンの%として表した得られた梗塞サイズを示す。PCは我々の過去の経験のごとく梗塞サイズの劇的な低下を引き起こしたことに注意されたし。κ−PVIIAでの予備処理もまたPCとほとんど同程度に優れた保護効果を引き起こした。また、再灌流前に与えた10μg/kg容量は同等に保護を示した。(p<0.003 vs 対照,ANOVA)。薬物を再灌流から10分後に開始した場合には、保護は失われた(p=NS vs.対照)。
図8は、危険な領域に対してプロットした梗塞サイズを示す。経験によると、梗塞のサイズは未処理ウサギにおける危険なゾーンサイズとは正確には比例していないが、通常、約0.35cmの危険サイズを持つゼロ梗塞サイズを有することを示す(Xuら,2000)。非−ゼロ交点は、この特定の対照群では出現しないが、より大きな群を分析した場合には、それは起こることが示される。この関係の効果は、危険ゾーンが独立して、梗塞サイズが危険ゾーンのパーセンテージとして正規化した場合に梗塞サイズに影響しえることである。事実、保護されるように見える群は、保護されないかもしれないが、単純により小さな危険サイズを有する。我々は、この人工物につき、危険ゾーンサイズに対して梗塞をプロットすることによってテストする。該線は、対照心臓についての回帰を示す(黒色丸)。保護は、該関係の下方シフトによって示される。全ての保護された群における全ての心臓は、対照回帰下まで降下し、これは真実の保護を示す。
κ−PVIIAは、いずれの容量においてもいずれの血液動力学効果のないことが判明した。全ての動物は、延長された外科手術手法のストレスのため、再灌流の後記段階で血圧降下を有する傾向がある。
これらの結果は、それを予備処理として与えるので、再灌流前に投与した場合にκ−PVIIAは保護剤であることを明らかとする。過酸化水素ナトリウム交換阻害剤(カリポリド)およびアデノシンおよび他のGi−結合受容体アゴニストを含むプレコンディショニングミメティックスのような予備処理、およびジアゾキシドのごときミトコンドリアKATPオープナーとして与えた場合、多くの薬物は梗塞サイズを制限できる。あいにくと、もし一旦虚血症が開始したならば、これらの薬物のいずれも保護を示さない。予備処理は臨床環境ではほとんど選択されない。というのは、患者は冠動脈血栓が既に起こるまで示さないからである。必要とされるのは、虚血症が開始した後に投与される心筋層を吸収する薬物である。κ−PVIIAはその要件を満たすようである。我々は、κ−PVIIAが血栓形成および直接的血管形成術に対する協力体として急性心筋梗塞患者で用いられると考える。
再灌流時に保護し得ることが突き止められた薬物は非常に少ない。1980年代においては、フリーラジカルスカベンジャーは、もしそれが再灌流の間に血漿中にあれば、梗塞サイズを制限し得ると提案されていた。あいにくと、それらの報告の実質的に全ては再現性がないことが判明しており、このクラスの剤が効果的であるようには見えない。我々は、現在、Aventisよって開発されつつある薬物AMP579(Xuら,2001a;Xuら,2000)を扱ってきた。AMP579はアデノシンA1/A2受容体アゴニストである、κ−PVIIAに対して同様の能力を有する。薬理学は、A2A受容体がAMP579の保護に関与することを明らかにしている。というのは、このサブタイプのブロッカーは保護を失うが、興味あるA2aアゴニストまたはアデノシンそれ自体はAMP579の効果を模倣できないからである(Xuら,2001b)。
再灌流において保護するように見えるもう1つのクラスの薬物は成長因子受容体アゴニストである。ウロコルチンはこのクラスで最も研究されているものである(Latclunm,2001)、TGF−β−1も保護することが報告されている(Baxterら,2001)。再灌流時に保護するこれらの薬物の全ての共通の特徴は、ERK(細胞外受容体キナーゼ、AKA:p42/p44/MAPキナーゼ)阻害剤であるPD98059が保護をブロックすることである。これは、ERK活性化が関与し得ることを示唆する。(Baxterら,2001)。なぜERK活性化が保護を示すかは未知であり、また、PD98059が、いくつかの非特異的効果とは反対に、ERKをブロックすることによって保護をブロックすることも証明されていないからである。
実施例13
AMIのイヌモデルにおけるκ−PVIIAの効果
第2の種における活性を確認するために、κ−PVIIAの心臓保護効果をAMIの開胸バルビタール麻酔イヌモデルで評価した。このモデルについての一般的な参照のためには、Mizumuraら(1995)を参照されたし。
これらの実験のために、麻酔イヌ(〜15kg)を、左前下降冠動脈(LAD)を60分間閉塞させ、3時間再灌流した。全てのイヌを血液動力学の測定のために設置した。放射性ミクロスフィアーを用いて、局所的血液流動を測定した。再灌流の後に、心臓を摘出し、ウサギモデル用のTTZで染色して、梗塞損傷の程度を測定した。イヌの4つの群を、閉塞のスネア開放放出の5分前にIVボーラスとして30、100または300μg/kgとして与えるκ−PVIIAまたはビヒクルいずれかで処理した(閉塞後55分)。
図9から分かるように、100μg/kgおよび300μg/kgの用量でのκ−PVIIAの静脈内投与が、有意な保護を示し、梗塞サイズをほぼ60%だけ減少させた。30ug/kgのより低い用量では有意な効果は観察されなかった。
かくして、この実験は第2の種における心臓保護効果を確認したが、最低の有効投与量はウサギと比較したイヌではわずかにより高かった(100μg/kg vs.10μg/kg)。
ウサギ実験に関しては、血圧(図10A)または心拍(図10B)の減少はκ−PVIIAのいずれの用量においても認められなかった。事実、300μg/kg κ−PVIIAの最高用量においては、現実には、このイヌモデルにおける再灌流で通常は観察される血圧降下を妨げた。
このイヌモデルにおいては、閉塞スネアの開放直後の心室細動をイヌが経験するのは異常ではない。これは、通常、心臓を通常の血脈洞リズムに戻すのに電気ショッキングを必要とする。価値ある知見は、心室細動の発生が、対照と比較した場合に調べた用量の全てにおいてκ−PVIIAの投与の後には少ないことである(図11)。この知見は統計学的に有意ではないが、おそらくは、小さな試料サイズ(n=6)のため、それが抗−不整脈効果を示す。
本発明の方法および組成物は種々の具体例の形態に取り込むことができ、その少数のみをここに開示することが認識されよう。他の具体例が存在し、それは本発明の精神を逸脱しないことは当業者に明らかであおる。かくして、記載された具体例は説明的なものであって制限するものと解釈されるべきではない。
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図1は、心室筋肉細胞の初代培養において増大させる濃度のκ−PVIIAへの暴露の後の(PBFI色素で測定した)細胞内Kのフルオリメトリー測定を示す。示されたデータは1つの試験からものであり、蛍光±標準偏差の平均的変化(p<0.05,片側t−検定)として表す。 図2Aないし2Bは、心室筋肉細胞(図2A)または皮質(図2B)の初代培養において増大させる濃度のκ−PVIIAへの暴露後の(ジ−8−ANEPP色素で測定した)膜ポテンシャルのフルオリメトリー測定を示す。実験の少なくとも6日前に細胞を96ウェルプレートに負荷した。結果は平均±SEMとして表し、これは、2回および5回の間の個々の試験からの平均データを表す。 図3Aないし3Bは、筋肉細胞の初代培養における10nMグリベンクラミド(Glib)での(図3A)、または皮質の初代培養における50uMトルブタミド(Tolb)での(図3B)κ−PVIIA(100nM)の阻害を示す棒グラフである。 図4Aないし4Cは、(図4A)皮質細胞および(図4B)筋肉細胞においてκ−PVIIAによって誘導された電流を示す全細胞記録である。図4Cは、心筋細胞からのκ−PVIIA−誘導電流のI−V関係を示す。 図5は、低酸素症誘導脱分極に対する10nM κ−PVIIAの保護効果を示す棒グラフである。棒線は平均±SEMを表す。 図6は、グルタミン酸洗浄から6時間後に測定したグルタミン酸−誘導(100uM)興奮細胞傷害性に対する増大させる濃度のκ−PVIIAの効果を示す(3ないし6回の試験)。 図7は、実験した6つの群についてプロットして危険領域(虚血症ゾーン)の%としての梗塞サイズを示す。塗りつぶしていない記号は個々の実験を示し、塗りつぶした記号は群の平均を示す。三角形は、再灌流から5分後に薬物を摂取した動物を示し、および再灌流から10分後に薬物を摂取した動物を示す。 図8は、梗塞サイズvs.危険ゾーンのサイズのプロットである。塗りつぶした丸印は、未処理対照についてのプロットを示し、線はその群についての回帰である。保護された群は全て塗りつぶしていない記号によって示される下方にある。 図9は、イヌAMIモデルにおける危険な領域のパーセンテージとして表した梗塞サイズのκ−PVIIA(CGX−1051)誘導低下を示すグラフである。データは用量当たり6匹のイヌからの平均±SEMを表す。CON−対照、閉塞30分後のOCC(30’)、薬物投与直後のDRUG、再灌流から1、2および3時間後のREP1、REP2、REP3。 図10Aおよび10Bは、血圧(図10A)および心拍(図10B)に対するκ−PVIIA(CGX−1051)の調べた用量のいずれかの効果の欠如を示すグラフである。 図11は、κ−PVIIA(CGX−1051)の投与後の心室細動の発生の低下を示すグラフである。
【配列表】
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Claims (32)

  1. κ−PVIIA−結合部位に結合する化合物の有効量を、それを必要とする対象哺乳動物または器官に投与することを必要とする対象の哺乳動物の器官を阻止し、保護し、および/または維持する方法。
  2. 該化合物がκ−PVIIA−関連コノトキシンである請求項1記載の方法。
  3. 該κ−PVIIA−関連コノトキシンがκ−PVIIA、E6.2,P6.1、P6.3、その同族体、そのアナログおよびその誘導体よりなる群から選択される請求項2記載の方法。
  4. 該器官が対象の体内で無傷であるか、あるいは摘出されたものである請求項1、2または3記載の方法。
  5. 該器官が循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官、神経系器官、または体細胞よりなる群から選択される請求項1、2または3記載の方法。
  6. 該循環器系器官が心臓である請求項5記載の方法。
  7. 心臓切開手術、心停止法、血管形成術、弁手術、移植、狭心症または心血管病の間に、心血管介入の前、間または後に心臓損傷を低下させ、または正常な血流、栄養物および/または酸素が欠乏した心臓の部分を保護するように、心臓が阻止され、保護されまたは維持される請求項6記載の方法。
  8. 該器官が、循環器系器官、呼吸器系器官、泌尿器系器官、消化器系器官、生殖系器官、内分泌系器官、神経系器官、または体細胞よりなる群から選択される請求項4記載の方法。
  9. 該循環器系器官が心臓である請求項8記載の方法。
  10. 心臓切開手術、心停止法、血管形成術、弁手術、移植、狭心症または心血管病の間に、心血管介入の前、間または後に心臓損傷を低下させ、または正常な血流、栄養物および/または酸素が欠乏した心臓の部分を保護するように、心臓が阻止され、保護されまたは維持される請求項9記載の方法。
  11. アデノシン受容体アゴニストが該対象に投与される請求項1ないし10いずれか1記載の方法。
  12. アデノシン受容体アゴニストがCPA、NECA、CGC−21680、AB−MECA、AMP579、qAPNEA、CHA、ENBA、R−PIA、DPMA、CGS−21680、ATA146e、CCPA、CI−IB−MECA、IB−MECAよりなる群から選択される請求項11記載の方法。
  13. 局所麻酔剤が該対象に投与される請求項1ないし12いずれか1記載の方法。
  14. 該局所麻酔剤がメキシリチン(mexilitine)、ジフェニルヒダントイン、プリロカイン、プロカイン、ミピビカイン(mipivicaine)、ブピビカイン(bupivicaine)、リドカイン、クラス1B抗−不整脈剤よりなる群から選択される請求項13記載の方法。
  15. 該クラス1B抗−不整脈剤がリグノカインである請求項14記載の方法。
  16. カリウムチャネルオープナーまたはアゴニストが該対象に投与される請求項1ないし15いずれか1記載の方法。
  17. カリウムチャネルオープナーまたはアゴニストがクロマカイン(cromakalin)、ピナシジル(pinancidil)、ニコランジル(nicorandil)、MS−1619,ジアゾキシドおよびミノキシジルよりなる群から選択される請求項16記載の方法。
  18. 止血剤も対象に投与される請求項1ないし17いずれか1記載の方法。
  19. 該止血剤が血餅破壊剤、血栓溶解剤、抗凝固剤、抗血小板凝集剤およびその組合せよりなる群から選択される請求項18記載の方法。
  20. 該血餅破壊剤がストレプトキナーゼ、ウロキナーゼおよびACTIVASEよりなる群から選択される請求項19記載の方法。
  21. 該血栓溶解剤が、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ(alteplase)、レテプラーゼ(reteplase)およびテネクテプラーゼ(tenecteplase)よりなる群から選択される請求項19記載の方法。
  22. 該抗凝固剤がヘパリン、エノキサパリンおよびダルテパリンよりなる群から選択される請求項19記載の方法。
  23. 該抗−血小板凝集剤がアスピリン、クロピドグレル(clopidogrel)、アビキシマブ(abciximab)、エピティフィバチド(eptifibatide)およびティロフィバン(tirofiban)よりなる群から選択される請求項19記載の方法。
  24. AVブロッカーも対象に投与される請求項1ないし12いずれか1記載の方法。
  25. 該AVブロッカーがベラパミルである請求項24記載の方法。
  26. 各剤または剤の組合せが経口、直腸、大脳室内、鞘内、硬膜外、静脈内、筋肉内、皮下、鼻孔内、経皮、経粘膜、舌下、灌漑、徐放ポンプまたは注入よりなる群から選択される経路によって投与される請求項1ないし25いずれか1記載の方法。
  27. 該経路が静脈内であって、各剤または剤の組合せが連続的にまたは間欠的に投与される請求項26記載の方法。
  28. 各剤または剤の組合せが剤の到達に先立ってドナーの血液と混合され、ただし、該ドナーの血液は対象の血液と適合するものとする請求項27記載の方法。
  29. κ−PVIIA−関連コノトキシンと同一の機能性部位における、または部分的に同一の機能性部位におけるその作用、および該コノトキシンとしての同様の機能的応答を誘導するその能力につき、薬物候補をスクリーニングすることを特徴とする、器官の阻止、保護または維持剤として用いる薬物候補を同定する方法。
  30. 候補薬物剤によるその受容体または他の複合体からの標識されたκ−PVIIA−関連コノトキシンの置き換えを用いて、適当な候補薬物を同定する請求項29記載の方法。
  31. 治療活性を特定するためのテスト化合物の生物学的アッセイを行い、κ−PVIIA−関連コノトキシンの生物学的アッセイから得られた結果と比較する請求項29記載の方法。
  32. κ−PVIIA−関連コノトキシンの受容体に対する小分子結合親和性を測定し、κ−PVIIA−関連コノトキシンのその受容体への結合親和性と比較する請求項29記載の方法。
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