JP2005532148A - 高分子部材を塗装のために金属被覆する方法 - Google Patents

高分子部材を塗装のために金属被覆する方法 Download PDF

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Abstract

高分子物品の塗装面の性質が、その塗装されるべき物品の表面上に亜鉛または亜鉛合金のような金属の被膜を沈着させることにより改善される。例えば、亜鉛が、その物品の伝導性の表面に電着される。その金属被覆された高分子表面は、液体または粉末塗料の静電電着のための良好なベースを提供し、そして、その金属表面は、その塗料薄膜を乾燥または硬化するためにその物品を加熱する時に塗装面に欠陥が生成するのを防ぐ。

Description

発明の詳細な説明
本出願は、2002年 4月30日に出願された同時出願“高分子複合材料部材を塗装のために金属被覆する方法”という名称の米国特許出願 10/135,181 号の一部継続出願であり、そして本発明の受権者に権利譲渡される。
技術分野
本発明は、高分子または高分子複合材部材を塗装のために調製する(下準備する)方法に関する。例えば、本発明は、自動車車体用部材向けと考えられる全ての主要高分子基材に適用することができる。より特定すれば、本発明は、そのような部材の全表面に、後に続く塗装および塗料焼付け処理中に表面や端に欠陥が発生するのを実質的に排除するために、亜鉛金属に基づくコーティング、または他の適切な金属に基づくコーティングを施すことに関する。
本発明の背景
“高分子複合材”という用語は、特定用途向けにその性質を改善するための添加物を含むように配合処方されている高分子を基体とする組成物を広義に指している。この高分子複合材は、例えば、強化用繊維、充填材、顔料および他の重合体を含んでいてもよい。多くの商業用途で使用するための高分子複合材部材が入手可能である。それらは、自動車類での比較的軽量の車体パネル類や他の部材として非常に大きい可能性を提供する。
自動車の車体パネル用途の場合、高分子複合材に属するのは、例えば、不飽和ポリエステルおよびポリスチレン樹脂を含む圧縮成形されたシート成形用コンパウンド(SMC)、強化材入り反応射出成形(RRIM)ポリ尿素類、またはポリ(フェニレンオキシド)(PPO)/ナイロンに基づく樹脂類を含む射出成形品である。このような高分子複合材部材は、同程度の大きさのスチールパネルより軽い。しかし、これら複合材は、車体パネル用途では塗装されねばならず、そして、表面に欠陥が入ることなしに、これら車体パネルを塗装することは困難であった。普通、これらの複合材車体パネルは、塗料の電着または静電電着に適するような電気伝導性ではない。さらにこれらの複合材パネルは、高温での塗料焼付け処理中に溶媒蒸気またはガスを放散する傾向があり、その損傷が、その塗料層中に欠陥を導入する。
自動車の塗装作業は、普通、素地車体(body-in-white) で行われている。素地車体とは、溶接された、またはその他の方法で取付けられた、車体パネルおよび構造部材を含む未塗装の一体化車体構造物である。このような車体構造物は、普通、殆どスチールパネルから作られているが、現在は、幾つかの高分子複合材パネルを含んでいる場合もある。塗装工場での実施態様は、電気伝導性であって、そして腐食耐久性、塗料接着性および塗装表面仕上がり品質のための複数のコーティング層を受付けるところの車体のスチール部分向けに確立されている。複合材パネルは、スチールパネルと同じ方法による数種のコーティング工程には応じられない。例えば、自動車塗装作業には、リン酸亜鉛層、電着用液状プライム(即ち、水または有機溶媒を用いる)、液体または粉末プライマー・サーフェーサー層、液体ベース・カラーコートおよび液体または粉末クリア・トップコートを別々に施す工程が含まれることが多い。しかし標準的な高分子複合材パネル表面にはリン酸亜鉛コーティングまたは電着用プライムのどちらも沈着しない。
このプライム・コート、プライマー・サーフェーサーおよびクリア・トップコートの各々の施工に続いて、その新しい層の硬化または乾燥のために、そしてそのトップコートフィルムの流動を促進するために、車両として商業的に受容される仕上がりのために、 250 oF 以上の温度での焼付け処理がある。この塗装された複合材をこのように強烈に加熱すると、普通、ガス放出(“out-gassing ”) が起きる。ガス放出は、或る程度多孔性の複合材基材からの、閉込められた空気、溶媒、水分、および未硬化の化学物質や高分子前駆体物質の放散である。その結果余りにもしばしば、見苦しく、そして許容できない粗い表面になる。ガス放出は、250oFの焼付け温度で始めは液体プライマーサーフェイサー塗料で起こる。このような塗料系での表面の粗面化は、特別に処方された電気伝導性の高分子プライム・コートを、成形後のバリヤー・コートとして使用することにより、幾つかの例で、低減されてきた。複合材表面上のこの高分子プライム・コートは、その位置でのガス放出を減らすこともある。しかし、成形された高分子複合材と液状塗料の全ての組合せで、このコーティングが機能するとは考えられず、そして、より高くさえある焼付け温度(350 oF)を必要とする粉末塗料の流動中および硬化中でのガス放出を防ぐことには完全に失敗している。
従って、本発明の一つの目的は、高分子複合材および他の高分子製品の表面を、成形後の塗装操作中におけるガスの放出に起因する欠陥を避けるために処理する方法を提供することである。さらに、本発明の一つの目的は、例えば、自動車車体パネルのリン酸塩処理とそれに続くプライム・コーティングおよび均一な外観と高品質の表面仕上がりを与えるトップ・コーティングを可能にするために、成形された高分子の表面に、伝導性の金属コーティングを提供することである。
本発明の概要
本発明は、高分子複合材部材および他の成形された高分子部材の表面の塗装に適用できる。本発明は、塗装に先立って複合材表面上に金属または金属合金のコーティングを形成させる方法である。この金属コーティングの目的は、希望に応じて、高分子部材の表面をリン酸塩処理または類似の処理のために調製することである。この金属層は、液状(溶媒または水に基づく)塗料または乾燥粉末塗料による静電塗装のために、部材の表面を伝導性にし、そして、その高分子または高分子複合材から、新しく施された塗料層へのガス放出、特に乾燥または硬化工程時のガス放出、を防ぐための不透過層を提供する。
特に自動車塗装工場で加工されることが期待される自動車車体パネルでの施工では、この金属は、亜鉛または亜鉛に基づく適切な合金であるのが望ましい。亜鉛メッキした(galvanized)鋼板車体パネルで用いられるのは、勿論、亜鉛であり、そして塗装工場は、長い間、亜鉛または亜鉛合金で被覆されたスチール車体パネルのリン酸塩処理および塗装に適応させられてきた。しかし、鉄とアルミニウムおよびそれらの合金のような他の金属も本発明の実施態様で使用するのに適している。
本方法は、任意の高分子または高分子複合材部材、特に、自動車車体パネル用に作られている複数の部材に適用することができる。本発明の態様に従えば、この部材の表面は、金属バリアー層の沈着を受付けなければならない。この沈着法は、特に自動車製造作業での施工のためには安価で迅速でなければならない。その金属コーティングが亜鉛および亜鉛合金でなければならない場合、良く知られている推奨される実施法は、亜鉛材料を電解的に沈着させることである。これは、その高分子材料の表面が、その高分子材料をこのように“亜鉛メッキ”(“galvanizing ”)するのに十分な程度に電気伝導性でなければならないことを意味する。
幾つかの高分子複合材は、例えば、それらの配合処方中のカーボン粒子、黒鉛繊維さらにはまた伝導性高分子部位のような伝導性材料に因って、金属層の電着に十分な表面伝導性を持つ場合がある。他の非伝導性高分子部材は、亜鉛または他の金属層の電着のために十分な伝導性を付与するために、多くの既知の手段の一つで表面処理されてもよい。これらの処理法の幾つかは、以下の本明細書中に、より詳細に説明されるであろう。しかし本発明を概説するという目的では、高分子複合材の表面を処理するために推奨される実施態様の一つの例が用いられるであろう。
本発明の実施は、その高分子部材の、如何なる特定の前準備工程によっても制約されないが、例えば、標準的な高分子複合材成形工程を説明することは、本発明の利用を理解する助けになるであろう。高分子複合材前駆体の適切な混合物を準備した後、その混合物は成形され、そして希望に応じて硬化される。最近の通常の実施態様では、自動車車体パネル用高分子混合物は、電気伝導性であるように調合されていないであろう。この場合、塗装されるべき複合材の表面は、亜鉛層の電着を可能にする最初の伝導性層を沈着させるために準備される。かくして、この複合材部材は、普通、その表面を粗面にしそして酸化するために、エッチング溶液中に浸漬される。余分のエッチング剤を除去した後、この表面は、銅またはニッケルの無電解コーティングのための表面上の部位を準備するために、適切なコロイド状金属触媒、しばしばパラジウム、で処理される。次いで、銅またはニッケルの薄いコーティングが施される。説明したように、この無電解銅コーティングまたは類似の伝導性コーティングが、亜鉛または適切な亜鉛メッキ用合金の沈着のための伝導性の基体(base)になる。この銅/ニッケル層の上に、その薄層を水平化(leveling)するため、または熱膨張特性または類似の性質を適合させるために、追加の金属層が施されることもある。
本発明の方法に従えば、次に、この無電解伝導性金属コーティング上に亜鉛の被膜が電気メッキされる。換言すると、この例では、その複合材部材が“亜鉛メッキされる”(galvanized)。この亜鉛コーティングは、この複合材を、リン酸塩処理そして/または静電塗装のために、より良く整える。しかし最も重要なのは、この亜鉛または亜鉛合金被膜が、塗料の乾燥および/または硬化中にその部材が遭遇する高温時のガス放出を防ぐことである。亜鉛コーティングのような適切な金属コーティングは、粉末コート塗装そして高温の塗料焼付けに続いて起るこのようなガス放出を防ぐための唯一の既知の方法である。かくして本発明の重要な利点は、自動車車体パネルのような高分子部材が、それらに期待される用途向きの物理的性質を提供し、しかも塗装に容易に適応し、そしてスチールパネルとちょうど同じような塗装表面の性質を提供するように調合され得ることである。本発明は、最近の粉末塗料調合処方での塗装(それらは 350 oF 程度の高い焼付け温度が必要条件であるから)を予定する高分子パネルにとって特に有用である。
以下の本発明の詳細な説明から、本発明の複数の他の目的および利点が、より明らかになるであろう。
推奨される実施態様の説明
成形された高分子複合材物品上に、続けて亜鉛金属被覆を電着するための伝導性表面を形成させる一つの方法を例示する実施例が示される。次の実施例は、成形された高分子物品をクロムで電気メッキするために調製するのに用いられている伝導性の銅の層を沈着させる方法である。この方法は、この目的のために、多くの異なる高分子基材に用いられており、それ故に広い施工適応性を示す。しかし本発明に不可欠な特徴である亜鉛(または同等の金属)を含む層の沈着のために、この複合材物品上に伝導性の表面を準備するためには、他の複数の方法が用いられ得ることを理解すべきである。
成形された複合材部材を、その表面を粗面化し、そして酸化するためにエッチング溶液(例えば硫酸とクロム酸の混合物)の中に浸漬する。エッチングは、沈着されるべき銅層と機械的に結合させるための粗面化された表面を提供する。この粗面化面は、基材と金属沈着物との間の接触面積も増加させ、従って、この両者の間の化学結合に利用できる部位が増加する。エッチングはまた、次の加工工程のために、その複合材表面をより親水性にもする。適切なエッチング処理時間の後、この部材をエッチング溶液から取出し、そして次の工程に有害な残存物を除去するために中和用洗浄液中に浸漬する。
次いで、このエッチングされた複合材の表面を、その表面上の部位にパラジウムの触媒活性核粒子を沈着させるために、塩化スズと塩化パラジウムの適切な混合物の水系コロイド状懸濁液で処理する。次いで、このパラジウム‐活性化表面から余分のスズを除去する。
次いで、この活性化された複合材表面を、適切な無電解銅メッキ組成物の浴と接触させる。この触媒活性化された複合材表面は、成形された複合材物品の表面に銅のコーティング膜を沈着させるために、浴中の銅化合物(一種または複数)の還元を促進する。この銅膜の厚さは、例えば、約 0.5〜1 ミクロンである。この銅層の代わりに無電解ニッケルを沈着させることもある。無電解ニッケル沈着物は、少量のリンおよび/またはホウ素を含んでいてもよい。しかしこの金属沈着工程の目的は、この複合材表面を均等に伝導性にし、そして適切な亜鉛または亜鉛合金コーティングの電気メッキを受け付けるようにすることである。
銅またはニッケルの無電解沈着のための良く知られている系は、微細な峰および谷を有するエッチングされた表面上に、伝導性金属の非常に薄い被覆を与える。時によっては、この無電解伝導性コーティングを水平化する目的で、またはこのコーティングの熱膨張係数を改変するために、または後でのその部材の電気化学的加工または研磨のために、追加の金属層を加えることが推奨される。このような目的のために、一層以上の任意の適切な金属の層が、任意の適切な手段によって施される。しかしこの特定実施例では、この無電解伝導性層を覆うこのような介在層は必要とは考えない。
この伝導性複合材表面の亜鉛電気メッキを、今や行うことができる。亜鉛または亜鉛合金は、商業的に行われている任意の適切な酸性またはアルカリ性亜鉛メッキ法で電気メッキすることができる。亜鉛合金の一つの例は 6〜12または13重量パーセントのニッケルを含んでいる合金である。厚さ約15〜25ミクロンの亜鉛コーティング、または他の金属のコーティングが推奨される。今や、この複合材表面は、その最終高分子複合材製品の所要条件に応じて、リン酸塩処理および/または塗装するための準備ができている。ともかく、この亜鉛コーティングは、この複合材物品を、特に、自動車塗装工場で行われるタイプの塗装作業用に調製する。
以下は、ドア、フェンダー、ロッカー・パネルまたは類似物のような複合材の車体外装パネルのための標準的自動車塗装工程の概要である。
亜鉛被覆複合材パネルが、素地自動車車体(即ち、未塗装車体)の部材として塗装工場に到着すると、その車体は、表面の汚れを除去するために洗浄され、脱グリースされる。そのスチールパネルおよび複合材パネルを含む全車体を適切なリン酸塩処理浴に浸漬し、リン酸塩の接着性の一体化層を形成させる。自動車工学で良く知られているように、このリン酸塩層は、その車体パネルに塗料接着性を提供し、そして、使用中の車での、石で削られたり、またはその他の損傷に起因するパネルの腐食を制限する。この複合材パネル上の亜鉛層は、スチールパネル上に“亜鉛メッキされた”亜鉛層と同じ様に機能する。そして、複合材上のこの亜鉛層は、複合材パネル上でのリン酸塩層の生成を容易にする。
洗浄および乾燥後、このリン酸塩処理された車体は、プライムコート塗料組成物の電解浴に浸漬される。この電着プライマーは、浸漬された車体全体の上に電解的に分散される。また、この車体の複合材パネル部分の上の亜鉛層は、その耐腐食性プライマーコーティングの沈着を促進する。この浴から、車体を取出し、液を切って、洗浄し、次いで 350 oF またはその程度の温度で、そのプライムコート層を硬化するために、焼付け処理し、その車体全体の上に密着したフィルムを生成させる。この亜鉛層は、この複合材パネルが高温に曝される間、その複合材表面の発泡を防ぐ。
次いで、このプライムコートした車体に、液状または粉末のプライマー・サーフェイサー被覆が施される。この液状または粉末のプライマー・サーフェイサー塗料は、普通、電荷を有しており、そして車体は、スプレイされるコーティングをより良く引きつける目的で電気的にアースされている。複合材パネル上のこの伝導性の亜鉛被覆は、この塗装作業を助ける。このプライマー・サーフェイサー被覆も、そのプライマー・サーフェイサーが液体に基づく処方であるか、粉末基づく処方であるかに依り 250 oF または 350 oF の温度で、その自動車車体上に焼付けられる。複合材層上のこの亜鉛被覆は、塗装された表面でのガス放出を止める。
同様に、顔料を添加した塗料層も、普通、車体に静電的に施され、次いで透明なトップコートが施される。これらの層もフィルムの流動と硬化のために焼付け処理される。また、この複合材パネル上の亜鉛被覆は、表面に欠陥ができるのを防ぐ。
従って、本発明は、塗装された複合材車体の表面に目ざわりな欠陥ができるのを避けながら高温塗料焼付け処理するために、高分子マトリックス複合材物品を調製する方法を提供する。複合材表面上に亜鉛に基づくコーティングを形成させると、保護用でそして装飾用のリン酸塩層および/または塗料層を施さなければならない複合材パネルの自動車用用途での広汎な利用が可能になる。
上の実施例では、亜鉛または亜鉛合金は、素地の車体に組入れられた高分子車体パネルのリン酸亜鉛処理および塗装に必要な電気伝導性の層として用いられた。この亜鉛を含む層は、塗装された表面の仕上がり外観を保存するための、塗料焼付け処理中における高分子複合材のガス放出に対するバリアーとしても役立つ。アルミニウムまたは鉄のような他の金属も同様に、高分子部材の伝導性表面上に沈着させることが可能で、亜鉛材料が用いられた場合と同じ適応性で用いることができる。例えば、鉄は、高分子パネルの伝導性表面上に、それらの塗装および焼付け支援機能に必要な厚さに、適切に電着させることができる。アルミニウムは、スパッタリング法、電子ビーム蒸発法(electron beam evaporation) または類似の方法のような真空技術を用いて容易に沈着させることができる。その金属層の厚さが、特定の高分子部材に施工した場合について測定される。一般に、本明細書に説明されたタイプの標準的高分子複合材では、亜鉛または亜鉛合金のバリアーの厚さは、約10〜25ミクロンの範囲が適当であることが見いだされた。
説明したように、高分子複合材からの自動車車体パネルは、軽量化および他の利点のために成形製造されている。このような利用に適した機械的および化学的性質を提供する高分子を含む数種の複合材調合処方が、開発されている。高分子を含む組成物での一つの必要条件は、それらが、塗装工場での一回以上の塗料焼付けサイクル中に車体が遭遇する温度に耐え得ることである。一般に、本明細書で、広義に規定したような複数の高分子複合材が、自動車用途用に許容できるコストで、必要な諸性質を十分良く提供した。しかし本発明は、自動車パネル用途で普通に要求される性質を提供するのに添加物を必要としないような高温耐久性の重合体にも適用できることが理解されるべきである。
かくして、本発明は、例示実施例によって説明された。しかし他の実施態様も、高分子表面に有用な金属コーティングを形成させるために適応され、そして、それにより、本発明の利点を実現し得る。従って、本発明の範囲は、以下の請求範囲によってのみ限定されると考えるべきである。

Claims (20)

  1. 高分子物品の表面を、該表面に一層以上の塗料層を施すために調製する方法であって、該物品は、該施された塗料層の少なくとも一層を塗料焼付け処理され、該方法は、塗料焼付け処理中における該高分子物品からのガス放出に対するバリアーコーティングとして、該表面上に金属コーティングを形成させることを含んでいる方法。
  2. 該金属バリアーコーティングが、アルミニウム、鉄または亜鉛からなる群から選ばれる金属を含む請求項1に記載の方法。
  3. 該金属バリアーコーティングが、亜鉛または亜鉛に基づく合金である請求項1に記載の方法。
  4. 該高分子物品の該表面が、電着により、該表面上に該金属バリアーコーティングを形成させるめに、電気伝導性である請求項1に記載の方法。
  5. 該高分子物品の該表面に伝導性金属の少なくとも一つの層を形成させ、次いで、該伝導性金属層上に電着により該金属バリアーコーティングを形成させることを含む請求項1に記載の方法。
  6. 該金属バリアーコーティングが鉄または亜鉛を含み、そして該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である、請求項5に記載の方法。
  7. 該金属バリアーコーティングが亜鉛または亜鉛に基づく合金であり、該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である請求項5に記載の方法。
  8. 高分子物品の表面を塗装する方法であって、該物品は塗料焼付け処理に掛けられ、該方法が、
    該焼付け処理中における該高分子物品からのガス放出に対するバリアーコーティングとして該表面に金属コーティングを形成させる工程、
    該バリアーコーティングを有する該表面上に塗料のコーティングを沈着する工程および、その後で、
    該塗料・コーティングを焼付ける工程、
    を含む方法。
  9. 該金属バリアーコーティングが、アルミニウム、鉄または亜鉛からなる群から選ばれる金属を含む請求項8に記載の方法。
  10. 該金属バリアーコーティングが、亜鉛または亜鉛に基づく合金である請求項8に記載の方法。
  11. 該高分子物品の該表面に伝導性金属の少なくとも一つの層を形成させ、次いで、該伝導性金属層上に電着により該金属バリアーコーティングを形成させることを含む請求項8に記載の方法。
  12. 該金属バリアーコーティングが鉄または亜鉛を含み、そして該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である、請求項11に記載の方法。
  13. 該金属バリアーコーティングが亜鉛または亜鉛に基づく合金であり、該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である、請求項11に記載の方法。
  14. 自動車の素地車体を塗装する方法であって、この場合、該車体は成形された高分子車体パネルを含んでおり、そして該車体は、該塗装に続いて塗料焼付け処理され、該方法は:
    該素地車体を、塗装されるべき該パネルの表面上に、該塗料焼付け処理中における該パネルからのガスの放出に対するバリアーコーティングとして役立つ金属コーティングを有する該高分子車体パネルで組立てる工程;
    該パネルの該表面を含む該素地車体に、少なくとも一層の塗料のコーティングを施す工程、そして次いで、
    該パネルを含む該車体を該焼付け処理する工程;を含む方法。
  15. 該金属バリアーコーティングが、アルミニウム、鉄または亜鉛からなる群から選ばれる金属を含む請求項14に記載の方法。
  16. 該金属バリアーコーティングが、亜鉛または亜鉛に基づく合金である請求項14に記載の方法。
  17. 該金属バリアーコーティングが、アルミニウム、鉄または亜鉛からなる群から選ばれる金属を含み、そして該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である、請求項14に記載の方法。
  18. 該金属バリアーコーティングが亜鉛または亜鉛に基づく合金であり、該バリアーコーティングの厚さが約10ミクロン以上である請求項14に記載の方法。
  19. 請求項14に記載の自動車の素地車体を塗装する方法であって、該方法が:
    該素地車体を、塗装されるべき該パネルの表面上に、該塗料焼付け処理中における該パネルからのガスの放出に対するバリアーコーティングとして役立つ金属コーティングを有する該高分子車体パネルで、組立てる工程、
    該パネルの該表面を含む該素地車体にリン酸亜鉛コーティングを施す工程、
    該パネルの該表面を含む該素地車体に、電着または静電電着により、少なくとも一層の塗料のコーティングを施す工程、そして次いで、
    該パネルを含む該車体を 250 oF 以上の温度での焼付け処理にかける工程、を含む方法。
  20. 請求項14に記載の自動車の素地車体を塗装する方法であって:
    該パネルの該表面を含む該素地車体に、静電電着により粉末塗料の少なくとも一層のコーティングを施す工程、および、
    該パネルを含む該車体を 250 oF 以上の温度での焼付け処理にかける工程、を含む方法。
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