JP2005531486A - 新規のデプシペプチドおよびこれを調製するためのプロセス - Google Patents

新規のデプシペプチドおよびこれを調製するためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、薬物耐性細菌を含む広範な範囲の細菌に対する抗菌活性を有する、新規の化合物であるデプシペプチド化合物、およびこれらの化合物を作製するためのプロセスを提供する。本発明はまた、これらの化合物の薬学的組成物に関し、そして抗菌性化合物としてこれらの化合物を使用する方法に関する。本発明はまた、これらの新規デプシペプチド化合物、およびこれらの化合物の作製において使用される中間体を作製する方法に関する。また、本発明は、被験体において細菌感染を処置する方法に関し、本発明の治療有効量の組成物を、被験体に投与する工程を包含する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、本明細書中でその全体が参考として援用される、2001年8月6日に出願された米国特許出願番号60/310,313の利益を主張する。
(発明の分野)
本発明は、新規のデプシペプチド化合物に関する。本発明はまた、これらの化合物の薬学的組成物、および抗菌剤としてこれらの化合物を使用する方法に関する。本発明はまた、これらの新規のデプシペプチド化合物およびこれらの化合物を生成する際に使用される中間体を生成する方法に関する。
(発明の背景)
グラム陽性感染(耐性細菌により引き起こされるものを含む)の発生の急速な増加は、新規のクラスの抗生物質の開発の新たな興味の口火となっている。有用な抗生物質としての能力を示している化合物のクラスは、環状デプシペプチドである。環状デプシペプチドの著名なメンバーは、例えば、以下に記載される、A−21978Cリポペプチドである:米国特許第RE 32,333号;同第RE 32,455号;同第RE 32,311号;同第RE 32,310号;同第4,482,487号;同第4,537,717号;および同第5,912,226号、および国際特許出願公開WO01/44272;WO01/44274;およびWO01/44271。さらに、米国特許第4,994,270号;同第5,039,789号;および同第5,028,590号に記載される、A54145クラスの化合物はまた、抗菌活性を保有することが示されている。
ダプトマイシン(LY 146032としてもまた公知)は、環状10アミノ酸ペプチドに連結した3つのアミノ酸鎖のN末端トリプトファンに連結したn−デカノイル側鎖からなる。ダプトマイシンは、重篤な疾患および生命を脅かす疾患を引き起こす、臨床的に関連性のあるグラム陽性細菌に対する、インビトロおよびインビボでの強力な殺菌活性を有する。これらの細菌としては、耐性病原体(例えば、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、糖タンパク質媒介感受性Staphylococcus aureus(GISA)、バンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)、およびペニシリン耐性Streptococcus pneumoniae(PRSP)、これらについて、いくつかの治療的代替物が存在する)が挙げられる。例えば、Tallyら、1999,Exp.Opin.Invest.Drugs 8:1223−1238を参照のこと。
(本発明の要旨)
既存の抗生物質が示している見込みにもかかわらず、新規の抗生物質の必要性が続いている。多くの病原体は、一般的に用いられる抗生物質に繰返し曝露されている。この曝露は、広範な範囲の抗生物質に対して耐性である、種々の抗菌株の選択をもたらす。耐性機構により引き起こされる、抗生物質の能力および効力の損失は、抗生物質を無効にし、そして、結果として、実際に処置不可能である、いくつかの生命の危険を脅かす感染を導き得る。新規の抗生物質が市場に現れると、病原体は、これらの新規の薬物に対する耐性を生じ得るか、または耐性を媒介し得、出現するこれらの株と闘うために、新規の抗菌性薬剤の潮流の必要性が実際上生じる。さらに、殺菌活性を示す化合物は、現在の静菌化合物を超える利点を与える。従って、新規の抗菌性薬剤は、「天然の」病原体のみならず、中間の薬物耐性病原体および薬物耐性病原体もまた処置するために有用であることが予想される。なぜならば、この病原体は、この新規の抗菌性薬剤には、これまで決して曝露されていないからである。新規の抗菌性薬剤は、異なる型の病原体に対して異なる有効性を示し得る。
本発明は、薬物耐性細菌を含む広範な範囲の細菌に対する抗菌活性を有する、新規の化合物、およびこれらの化合物を作製するためのプロセスを提供する。
本発明は、1つの局面において、以下の式Iの化合物:
Figure 2005531486
およびその塩を提供し;ここで:
(a)Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
(b)各RおよびRは、独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
(c)Rは、メチルまたは−CHCHCHであり;
(d)Rは、メチルまたは−CHCHCHCHであり;
(e)Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
(f)Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
(g)R、RおよびRの各々は、独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり;
(h)但し、
(1)Rが、−CHCHCHであり、Rが、以下のもの:
Figure 2005531486
以外である場合、
10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり;
(2)Rが、メチルであり、Rが、以下のもの:
Figure 2005531486
以外である場合、
11およびR12は、ヒドリド、C−C18非置換アルカノイル、C−C18非置換アルケノイル、C−C18非置換アルキル、またはC−C18選択的置換アルキル;あるいは、R11およびR12は、共に、C−C18アルキリデニルである。
別の局面において、本発明はまた、式Iの化合物を含む薬学的組成物およびその使用方法を提供する。
さらなる局面において、本発明は、式Iの化合物を調製するためのプロセスを提供する。
なおさらなる局面において、本発明は、式Iの化合物の調製のための中間体として有用である化合物を提供する。
(発明の詳細な説明)
(定義)
用語「活性化基」は、カルボニル基に隣接する場合に、このカルボニル基を活性化して、求核アミンにより攻撃し、活性化基の消失およびアミド結合の形成を生じる基を表す。活性化基の例は、アリールオキシ、アシルオキシ、イミダゾリル、
Figure 2005531486
である。
好ましい活性化基は、アリールオキシ基である。最も好ましい活性化基は、ペンタフルオロフェノキシである。
用語「アシル」は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基またはヘテロアリール基に結合したカルボニルラジカルを表し、例として、アセチルおよびベンゾイルのようなラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。用語アセチルのサブセットは、(1)非置換アルキル基に結合したカルボニルラジカルとして定義される「非置換アルカノイル」および(2)未置換アルケニル基に結合したカルボニルラジカルとして定義される「非置換アルケノイル」である。
用語「アシルアミノ」は、アシル基に隣接する窒素ラジカルとして定義される。
用語「アシルオキシ」は、アシル基に隣接する酸素ラジカルとして表される。
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、2〜約20個の炭素原子、好ましくは、3〜約10個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖のラジカルとして定義される。1つ以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。不飽和炭化水素鎖の二重結合部分は、シス立体配置またはトランス立体配置のいずれかであり得る。アルケニル基の例としては、エチルエニルまたはフェニルエチルエニルが挙げられるが、これらに限定されない。用語アルケニルのサブセットは、置換基を有さないアルケニル基として定義される、「非置換アルケニル」である。
用語「アルコキシ」は、アルキル基、シクロアルキル基またはヘテロシクリル基で置換された酸素ラジカルを表す。例としては、限定することなく、メトキシ、tert−ブトキシ、ベンジルオキシおよびシクロヘキシルオキシが挙げられる。
用語「アルキル」は、他で述べない限り、1〜約20個の炭素原子を有する、直鎖または分枝鎖の飽和ラジカルとして定義される。用語「低級アルキル」は、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基として定義される。1個以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。アルキル基の例としては、メチル、ブチル、tert−ブチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、ノニル、ウンデシル、オクチル、ドデシル、メトキシメチル、2−(2’−アミノフェナシル)、3−インドリルメチル、ベンジル、およびカルボキシメチルが挙げられるが、これらに限定されない。用語アルキルのサブセットは、(1)置換基を有さないアルキル基として定義される、「非置換アルキル」、(2)1個以上の水素原子が、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換される、アルキルラジカルとして表される、「置換アルキル」、および(3)(a)1個のプロトンが、ヒドロキシ、カルボキシ、C〜Cアルコキシから選択される基により置換されるか、または(b)1〜3個のプロトンが、ハロ置換基により置換されるアルキルラジカルを表す、「選択置換アルキル」である。
用語「アルキリデニル」は、以下の式の炭素ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、RおよびRx1は、独立して、ヒドリドまたはC〜C17非置換アルキルから選択され、RおよびRx1由来の炭素の総数は、17個を超えない。
用語「アルキニル」は、2〜約10個の炭素原子を有し、そして少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む、直鎖または分枝鎖のラジカルを表す。1つ以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。アルキニル基の例としては、プロピニルが挙げられるが、これに限定されない。
用語「アミノ」は、NHラジカルとして定義される。
用語「アミノ酸残基」は、以下の式の化合物:
Figure 2005531486
を表し、
ここで、Raaは、アミノ酸側鎖である。
用語「アミノ酸側鎖」は、天然に存在するアミノ酸または合成アミノ酸に由来する任意の側鎖(R基)を表す。例えば、3−インドリルメチルはまた、トリプトファン側鎖と呼ばれ得る。
用語「2−(2’−アミノフェナシル)」とは、以下の式のラジカル:
Figure 2005531486
をいう。
用語「アミノ保護基」とは、分子の他の部分で化学変化が生じる間に、分子上のアミノ酸が化学反応を受けることを防ぐために用いられ得る、任意の化学的化合物をいう。多数のアミノ保護基が、当業者に公知であり、そして例は、Theodora W.Greeneによる、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley and Sons,New York,1981に見出され得る。アミノ保護基の例としては、フタルイミド、トリクロロアセチル、STA−塩基、ベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、t−アミルオキシカルボニル、イソボロニルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、クロロベンジルオキシカルボニル、ニトロベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。好ましいアミノ保護基は、アミノ基に結合される場合にカルバメートを形成するアミノ保護基として定義される、「カルバメートアミノ保護基」である。好ましいアミノカルバメート保護基は、アリルオキシカルボニル(alloc)保護基、カルボベンジルオキシ(CBZ)保護基、およびtert−ブトキシカルボニル保護基である。
用語「アリール」または「アリール環」は、5〜14個の環メンバーを有する、単炭素環系または縮合炭素環系中の芳香族ラジカルとして定義される。好ましい実施形態では、この環系は、6〜10個の環メンバーを有する。1個以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ターフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アリールオキシ」は、アリール基またはヘテロアリール基で置換されたオキシ含有ラジカルを表す。例としては、フェノキシが挙げられるが、これに限定されない。
用語「カルバモイル」は、以下の式の窒素ラジカル:
Figure 2005531486
を表し、
ここで、Rx2は、ヒドリド、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択され、そしてRx3は、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択される。
用語「カルボアルコキシ」は、アルコキシ基またはアリールオキシ基に隣接するカルボニルラジカルとして定義される。
用語「カルボキシ」は、COOHラジカルを表す。
用語「カルボキシアミノ」は、CONHラジカルを表す。
用語「カルボキシアミド」は、一置換アミノ基または二置換アミノ基に隣接するカルボニルラジカルとして定義される。
用語「α−カルボキシアミノ酸側鎖」は、以下の式の炭素ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx4は、アミノ酸側鎖として定義される。
用語「カルボキシメチル」は、CHCOHラジカルを表す。
用語「シクロアルキル」または「シクロアルキル環」は、3〜12個の環メンバーを有する単炭素環系または縮合炭素環系中の飽和または部分的に不飽和の炭素環を表す。好ましい実施形態では、シクロアルキルは、3〜7個の環メンバーを有する環系である。1つ以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミン、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、およびシクロヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「二置換アミノ」は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールから独立して選択される、2個の置換基を含む窒素ラジカルとして定義される。好ましい二置換アミノラジカルは、「低級二置換アミノ」ラジカルであり、そのため、置換基は、低級アルキルである。また好ましい二置換アミノラジカルは、1個の置換基が低級アルキルであり、そして他の置換基が、α−カルボキシアミノ酸側鎖である、アミノラジカルである。
基「Fmoc」は、9−フルオレニルメトキシカルボニル基である。
用語「グアニジノ」は、以下の式の窒素ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx5、Rx7およびRx8の各々は、ヒドリド基、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から独立して選択され;Rx6は、アルキル基、アリール基、シクロアリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択される。
用語「ハロ」は、ブロモラジカル、クロロラジカル、フルオロラジカルまたはヨードラジカルを表す。
「ヘテロアリール」または「ヘテロアリール環」は、5〜15個の環メンバーを有する、単複素環または縮合複素環中のO、N、S、またはSOから選択される、1〜4個のヘテロ原子またはヘテロ基を含む、芳香族ラジカルとして定義される。好ましい実施形態では、ヘテロアリール環系は、6〜10個の環メンバーを有する。1個以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基で置換され得る。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル基、チアゾリル基、チアジアゾイル基、イソキノリニル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、オキサジアゾイル基、トリアゾリル基、およびピロリル基が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヘテロシクリル」、「複素環式」または「ヘテロシクリル環」は、3〜12個の環メンバーを有する単複素環系または縮合複素環系中のO、N,NH、N(低級アルキル)、S、SOまたはSOから選択される、1〜4個のへテロ原子またはヘテロ基を含む、飽和または部分的に不飽和の環を表す。好ましい実施形態では、ヘテロシクリルは、3〜7個の環メンバーを有する環系である。1つ以上の水素原子はまた、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アルケニル、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アミノ、アリール、アリールオキシ、カルバモイル、カルボアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアミド、カルボキシアミノ、シアノ、二置換アミノ、ホルミル、グアニジノ、ハロ、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロオキシ、イミノアミノ、一置換アミノ、ニトロ、オキソ、ホスホンアミノ、スルフィニル、スルホンアミノ、スルホニル、チオ、チオアシルアミノ、チオウレイド、またはウレイドから選択される置換基により置換され得る。ヘテロシクリル基の例としては、モルホリニル、ピペリジニル、およびピロリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヒドリド」は、1つの水素原子(H)として定義される。
用語「イミノアミノ」は、以下の式の窒素ラジカル:
Figure 2005531486
を表し、
ここで、Rx9およびRx11の各々は、ヒドリド基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から独立して選択され;そしてRx10は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択される。
用語「修飾剤」は、(a)求核受容体、または(b)アルキル化アミンを形成する還元条件下でアミンと反応するアルデヒドもしくははケトンとして定義される。
用語「一置換アミノ」は、ヒドリド基およびアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールから選択される置換基を含む窒素ラジカルを表す。好ましい一置換アミノラジカルは、「低級一置換アミノ」ラジカルであり、それによって、置換基は低級アルキル基である。より好ましい一置換アミノラジカルは、αーカルボキシアミノ酸側鎖を含むアミノラジカルである。
用語「求核受容体」は、一級アミンまたは二級アミンによる求核攻撃に感受性である化合物として定義される。求核受容体の例としては、イソシアネート、イソチオシアネート、活性エステル、酸塩化物、塩化スルホニル、活性スルホンアミド、活性へテロシクリル、活性へテロアリール、クロロホルメート、シアノホルメート、チオエステル、塩化ホスホリル、ホスホルアミダイト、イミデートおよびラクトンが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ホスホンアミノ」は、以下の式の窒素ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx12は、ヒドリド、アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロシクリルから選択され;Rx13およびRx14の各々は、アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、シクロアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから独立して選択される。
用語「スルフィニル」は、オキソ置換基およびアルキル基、シクロアルキル基、ヘテロシクリル基、アリール基、またはヘテロアリール基からなる群より選択される第2の置換基で置換された四価の硫黄ラジカルを表す。
用語「スルホンアミノ」は、以下の式のアミノラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx15は、ヒドリド基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択され;そしてRx16が、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択される。
用語「スルホニル」は、2つのオキソ置換基およびアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリルアリール、またはヘテロアリールから選択される第3の置換基で置換された六価の硫黄ラジカルを表す。
用語「チオ」は、二価の硫黄原子(例えば、メチルチオおよびフェニルチオ)に結合された、ヒドリド、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールから独立して選択される置換基を含むラジカルとして定義される。
用語「チオアシルアミノ」は、以下の式のアミノラジカル:
Figure 2005531486
を表し、
ここで、Rx17は、ヒドリド基、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択され;そしてここで、Rx18は、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から選択される。
用語「チオウレイド」は、以下の式の硫黄ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx19およびRx20の各々は、ヒドリド基、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から独立して選択され;Rx21は、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基から選択される。
基トリチルは、トリフェニルメチル基である。
用語「ウレイド」は、以下の式の窒素ラジカル:
Figure 2005531486
として定義され、
ここで、Rx21およびRx22の各々は、ヒドリド基、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基またはヘテロシクリル基から独立して選択され;そしてRx23は、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基、またはヘテロシクリル基から選択される。
本発明の化合物の塩としては、酸付加塩および塩基付加塩が挙げられる。好ましい実施形態では、塩は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩である。用語「薬学的に受容可能な塩」は、アルカリ金属塩を形成するためおよび遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成するために一般的に用いられる塩を包含する。塩の性質は、それが薬学的に受容可能であれば、重要ではない。本発明の化合物の適切な薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製され得る。このような無機酸の例としては、塩酸、臭素酸、ヨウ素酸、硝酸、炭酸、硫酸およびリン酸が挙げられるが、これらに限定されない。適切な有機酸は、脂肪族クラスの有機酸、脂環式クラスの有機酸、芳香族クラスの有機酸、アリール脂肪族クラスの有機酸、複素環式クラスの有機酸、カルボキシル基クラスの脂肪有機酸、およびスルホン基クラスの有機酸から選択され得、これらの例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、マレイン酸、エンボン(embonic)酸(パモ(pamoic)酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、パントテン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルファニル酸、メシル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルゲン酸(algenic)、β−ヒドロキシ酪酸、マロン酸、ガラクチン(galactic)酸、およびガラクツロン酸が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物の適切な薬学的に受容可能な塩基付加塩としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から作製される金属塩、またはN,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、リシンおよびプロカインから作製される有機塩が挙げられるが、これらに限定されない。これらの塩の全ては、例えば、適切な酸または塩基を用いて本発明の化合物を処理することにより、本発明の対応する化合物から従来の手段により調製され得る。
本発明の化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有し得、従って、光学異性体の形態およびそのラセミ混合物または非ラセミ混合物の形態で存在し得る。本発明の化合物は、単一の異性体または立体化学異性体形態の混合物として本発明において有用であり得る。ジアステレオ異性体(すなわち、重ね合わすことの出来ない立体化学異性体)は、従来の手段(例えば、クロマトグラフィー、蒸留、結晶化または昇華)により分離され得る。光学異性体は、従来のプロセスに従ってラセミ混合物の分割により(例えば、光学活性な酸または塩基を用いる処理によるジアステレオ異性体塩の形成により)得られ得る。適切な酸の例としては、酒石酸、酒石酸ジアセチル、酒石酸ジベンゾイル、酒石酸ジトルイル、およびショウノウスルホン酸が挙げられるが、これらに限定されない。ジアステレオマーの混合物は、結晶化、次いで、光学活性な塩からの光学活性塩基の遊離により分離され得る。光学異性体の分離のための代替プロセスとしては、エナンチオマーの分離を最大にするように最適に選択されたキラルクロマトグラフィーカラムの使用が挙げられる。さらに別の方法としては、本発明の化合物と、活性化形態の光学的に純粋な酸または光学的に純粋なイソシアネートとの反応による、共有結合性ジアステレオマー分子の合成が挙げられる。合成されたジアステレオマーは、従来の手段(例えば、クロマトグラフィー、蒸留、結晶化または昇華)により分離され得、次いで、加水分解されて、鏡像異性的に純粋な化合物を獲得し得る。本発明の光学活性化合物は、光学活性な出発物質を利用することにより同様に得られ得る。これらの異性体は、遊離酸、遊離塩基、エステルまたは塩の形態であり得る。
本発明はまた、単離された化合物を包含する。単離された化合物とは、混合物中で、少なくとも10%、好ましくは、少なくとも20%、より好ましくは、少なくとも50%および最も好ましくは少なくとも80%の化合物の存在を表す化合物をいう。好ましい実施形態では、化合物、その薬学的に受容可能な塩、または化合物を含む薬学的組成物は、従来の生物学的アッセイ(例えば、本明細書中に記載されるもの)において試験した場合、検出可能な(すなわち、統計学的に有意な)抗微生物活性を示す。
(デプシペプチド化合物)
1つの局面では、本発明は、以下の式Iの化合物:
Figure 2005531486
およびその塩を提供し;ここで:
(a)Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
(b)各RおよびRは、独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
(c)Rは、メチルまたは−CHCHCHであり;
(d)Rは、メチルまたは−CHCHCHCHであり;
(e)Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
(f)Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
(g)R、RおよびRの各々は、独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり;
(h)但し
(1)Rが、−CHCHCHであり、Rが、以下:
Figure 2005531486
以外である場合、
10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、およびホスホンアミノであり;
(2)Rが、メチルであり、Rが、以下:
Figure 2005531486
以外である場合、
11およびR12の各々は、ヒドリド、C−C18非置換アルカノイル、C−C18非置換アルケノイル、C−C18非置換アルキル、またはC−C18選択置換アルキルであるか;あるいは、R11およびR12は、共に、C−C18アルキリデニルである。
好ましくは、Rは、以下:
Figure 2005531486
であり、
ここで、Raa、Raa2およびRaa3の各々は、独立して、アミノ酸側鎖であり、そしてR13は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノである。
本発明の1つの実施形態では、Rは、2−(2’−アミノフェナシル)であり;RおよびRの各々は、ヒドリドであり;Rは、−CHCHCHであり;RおよびRの各々は、メチルであり;そしてRは、ヒドロキシルである。この実施形態は、以下の式IIの化合物:
Figure 2005531486
を提供する。
本発明の別の実施形態では、Rは、イソプロピルまたは2−ブチルであり;RおよびRの各々は、メチルであり;Rは、−CHCHCHCHであり;Rは、メトキシであり;そしてRは、カルボキシアミノである。この実施形態は、以下の式IIIの化合物を提供し:
Figure 2005531486
ここで、R14は、ヒドリドまたはメチルである。
表Iは、式IIの例示的化合物を提供する。
(表I)
(式IIの化合物)
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
ここで、R7**は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり、そしてRaa4、Raa5、およびRaa6の各々は、独立して、アミノ酸側鎖である。
表IIは、式IIIの例示的化合物を提供する。
(表II)
(式IIIの化合物)
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
ここで、R7**は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり、そしてRaa4、Raa5、およびRaa6の各々は、独立して、アミノ酸側鎖である。
(中間体)
本発明はまた、式Iの化合物の調製のための中間体として特に有用である、以下の式IVの化合物:
Figure 2005531486
およびその塩を提供し、ここで:
(a)Rは、2−ブチル、イソプロプルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
(b)RおよびRの各々は、独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
(c)Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
(d)Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
(e)R15は、ヒドリド、
Figure 2005531486
であり、
ここで:R18は、アミノまたはヒドロキシであり;R19は、ヒドリドまたはヒドロキシであり;そしてR20は、カルボキシアミノまたはカルボキシメチルであり、
(f)R16は、メチルまたは−CHCHCH21であり;
(g)R17は、メチルまたは−CHCHCHCH22であり;
21およびR22の各々は、独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノである。
本発明の好ましい実施形態では、R21およびR22の各々は、−NHR23であり、ここで、R23は、アミノ保護基である。本発明のより好ましい実施形態では、R23は、アリルオキシカルボニル、カルボベンジルオキシカルボニルおよびtert−ブトキシカルボニルから選択されるカルバメートアミノ保護基である。最も好ましい実施形態では、R23は、アリルオキシカルボニルである。
より好ましい実施形態では、本発明は、式Iの化合物の調製のための中間体として特に有用である、以下の式V、VI、VII、VIII、IXおよびXの中間体:
Figure 2005531486
Figure 2005531486
を提供し、ここでRおよびR14は、以前に定義されている通りであり、
Figure 2005531486
ここで、RおよびR14は、以前に定義されている通りであり、
Figure 2005531486
ここで、RおよびR14は、以前に定義されている通りである。
(薬学的組成物およびその使用方法)
本発明は、式Iの化合物、またはその塩を含む薬学的組成物または薬学的処方物を提供する。
本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)、またはその薬学的に受容可能な塩は、疾患(特に、細菌感染)の治療的または予防的な処置のために、経口投与、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与または非経口的投与のために処方され得る。経口投与または非経口的投与について、本発明の化合物は、従来の薬学的キャリアおよび賦形剤と混合されて、錠剤、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップ、カシェ剤などの形態で使用され得る。本発明の化合物を含む組成物は、約0.1〜約99重量%、およびより一般的には約10〜約30%の活性化合物を含む。
本明細書中で開示される薬学的調製物は、標準的な手順に従って調製され、そして感染を減少、予防、または排除するように選択される投薬量で投与される(ヒトの治療のための種々の抗生物質の投与方法の一般的な記載として、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Easton,PAならびにGoodmanおよびGilman’s The Pharceutical Basis of Therapeutics,Pergamon Press,New York,NY(これらの内容は、本明細書中で参考として援用される)を参照のこと)。本発明の組成物(好ましくは式Iの化合物)は、制御された(例えば、カプセル)かまたは徐放性の送達システム(例えば、生分解性マトリックス)を使用して送達され得る。本発明の組成物(好ましくは、式Iの組成物)の投与に適切である、薬物送達のための例示的な遅延放出送達システムは、米国特許第4,452,775号(Kentに対して発行)、同第5,239,660号(Leonardに対して発行)、同第3,854,480号(Zaffaroniに対して発行)に記載される。
本発明の薬学的に受容可能な組成物は、1つ以上の無毒性の薬学的的に受容可能なキャリアおよび/または希釈剤および/またはアジュバントおよび/または賦形剤(本明細書中では、集合的に「キャリア」材料といわれる)、ならびに所望の場合には他の活性成分に従って、本発明の1つ以上の化合物(好ましくは、式Iの化合物)を含む。この組成物は、通常のキャリアおよび賦形剤(例えば、コーンスターチまたはゼラチン、ラクトース、ショ糖、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、リン酸二カルシウム、塩化ナトリウムおよびアルギン酸)を含み得る。この組成物は、クロスカルメロース(croscarmellose)ナトリウム、微結晶性セルロース、コーンスターチ、グリコール酸デンプンナトリウムおよびアルギン酸を含み得る。
含まれ得る錠剤結合剤は、アカシア、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドン(Povidone)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ショ糖、デンプンおよびエチルセルロースである。
使用され得る潤滑剤としては、ステアリン酸マグネシウムまたは他の金属ステアリン酸塩、ステアリン酸、シリコーン流体、滑石、蝋、油およびコロイド状シリカが挙げられる。
矯味矯臭剤(例えば、ペパーミント、ウインターグリーン油、チェリーフレーバリングなど)もまた、使用され得る。剤形の外観をより美しくするため、または製品の確認を助けるために、着色剤を添加することもまた所望され得る。
経口使用について、固体処方物(例えば、錠剤およびカプセル剤)は、特に有用である。徐放性または腸溶性の被膜調製物もまた、考案され得る。小児科および老人性の適用について、懸濁液、シロップおよび噛むことができる錠剤が特に適切である。経口投与について、この薬学的組成物は、例えば、錠剤、カプセル、懸濁液または液体の形態である。この薬学的組成物は、好ましくは、治療有効量の活性成分を含む投薬量単位の形態で作製される。このような投薬量単位の例は、錠剤およびカプセルである。治療目的について、この錠剤およびカプセルは、活性成分に加えて、以下のような従来のキャリアを含み得る:例えば、結合剤(例えば、アカシアゴム、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ソルビトール、またはトラガント);充填剤(例えば、リン酸カルシウム、グリシン、ラクトース、トウモロコシのデンプン、ソルビトール、またはショ糖);潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、シリカ、または滑石);崩壊剤(例えば、ジャガイモのデンプン)、矯味矯臭剤または着色剤、あるいは受容可能な湿潤剤。一般に水性または油性の溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップまたはエリキシルの形態である経口液体調製物は、従来の添加剤(例えば、懸濁剤、乳化剤、非水性薬剤(non−aqueous agent)、保存剤、着色剤および矯味矯臭剤)を含み得る。液体調製物のための添加剤の例としては、アカシア、アーモンド油、エチルアルコール、分画されたやし油、ゼラチン、グルコースシロップ、グリセリン、硬化食用脂、レシチン、メチルセルロース、メチルまたはプロピルパラ−ヒドロキシベンゾエート、プロピレングリコール、ソルビトール、またはソルビン酸が挙げられる。
静脈内(IV)使用について、本発明の化合物は、通常使用される静脈内流体のいずれかに溶解または懸濁され得、そして注入によって投与され得る。静脈内流体としては、生理学的な生理食塩水またはリンガー溶液が挙げられるが、これらに限定されない。静脈内投与は、限定しないが、シリンジ、ミニポンプまたは静脈内ラインを使用することによって達成され得る。
非経口的投与のための処方物は、水性または非水性の等張性滅菌注入溶液または懸濁液の形態であり得る。これらの溶液または懸濁液は、経口投与のための処方物における使用のために言及したキャリアのうちの1つ以上を有する滅菌された粉末または顆粒から調製され得る。これらの化合物は、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、コーン油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、および/または種々の緩衝液中に溶解され得る。
筋肉内調製物について、本発明の化合物の滅菌処方物、またはこの化合物の適切な溶解性塩形態(例えば、塩酸塩)は、薬学的希釈剤(例えば、注入のための水(WFI)、生理学的生理食塩水または5%グルコース)中に溶解され、そして投与され得る。この化合物の適切な不溶性形態は、水性ベースまたは薬学的に受容可能な油ベースの懸濁液(例えば、オレイン酸エチルのような長鎖脂肪酸のエステル)として調製され、そして投与され得る。
本発明の化合物の静脈内処方物、筋肉内処方物または非経口処方物の用量は、ボーラスとしてかまたはゆっくりとした注入によって投与され得る。ボーラスは、30分未満で投与される用量である。好ましい実施形態において、ボーラスは、15分未満または10分未満で投与される。より好ましい実施形態において、ボーラスは、5分未満で投与される。さらにより好ましい実施形態において、ボーラスは1分以下で投与される。注入は、30分以上の速度で投与される用量である。好ましい実施形態において、この注入は、1時間またはそれ以上である。別の実施形態において、注入は実質的に一定である。
局所使用について、本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)はまた、皮膚、または鼻および咽喉の粘膜への適用に適切な形態で調製され得、そして、クリーム、軟膏、液体スプレーまたは吸入剤、ロゼンジ、あるいは咽喉塗布剤の形態を取り得る。このような局所処方物は、この活性成分の表面浸透を促進するために、ジメチルスルホキシド(DMSO)のような化合物をさらに含み得る。
眼または耳への適用について、本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)は、軟膏、クリーム、ローション、塗布剤または散剤として、疎水性または親水性の基剤中に処方された液体または半液体の形態で存在し得る。
直腸投与について、本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)は、カカオ脂、蝋または他のグリセリドのような従来のキャリアと混合された坐剤の形態で投与され得る。
あるいは、本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)は、送達の時点で、薬学的に受容可能な適切なキャリア中で再構成するための粉末の形態であり得る。別の実施形態において、この化合物の単位剤形は、滅菌された密封シールされたアンプルまたは滅菌のシリンジ中の、適切な希釈剤中のこの化合物、または好ましくはその塩の溶液であり得る。単位投与量におけるこの化合物の濃度は、使用される化合物およびその溶解性、ならびに医師によって所望される用量に依存して、例えば約1パーセント〜約50パーセントで変化し得る。この組成物が投薬量単位を含む場合、各投薬量単位は、好ましくは1〜500mgの活性物質を含む。成人の処置について、用いられる投薬量は、投与の経路および頻度に依存して、好ましくは1日当たり5mg〜10gにわたる。
別の局面において、本発明は、微生物(好ましくは、細菌)の増殖を阻害するための方法を提供し、この方法は、本発明の化合物の生物および微生物との接触を可能にする条件下で、この生物を本発明の化合物と接触させる工程を包含する。このような条件は、当業者に公知であり、そして実施例において例示される。この方法は、微生物細胞を、治療有効量の本発明の化合物(好ましくは式Iの化合物)と、インビボまたはインビトロで接触させる工程を包含する。
本発明のこの局面に従って、本明細書中に開示される新規の組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中に置かれ、そして薬物送達の公知の方法に従って、レシピエント被験体(好ましくはヒト)に送達される。一般に、インビボで本発明の組成物を送達するための本発明の方法は、当該分野で認識されたプロトコルにおいて、薬物を本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)に交換する実質的な手順改変のみを有する、薬剤を送達するための当該分野で認識されたプロトコルを利用する。同様に、培養物中の細胞を処置するため(例えば、細胞培養物の細菌混入のレベルを除去または減少させるため)の、本発明の組成物を使用するための方法は、当該分野で認識されたプロトコルで使用される薬剤を本発明の化合物(好ましくは、式Iの化合物)に交換した実質的な手順改変のみを有する、抗生物質で細胞培養物を処置するための当該分野で認識されたプロトコルを用いる。
1つの実施形態において、本発明は、被験体における感染(特に、グラム陽性細菌によって引き起こされる感染)を、治療有効量の本発明の化合物で処置するための方法を提供する。抗生物質を送達するための例示的な手順は、米国特許第5,041,567号、およびPCT特許出願番号EP94/02552(公開番号WO 95/05384)に記載される(これらの文書の内容全体は、その全体において本明細書中で参考として援用される)。本明細書中で使用される場合、句「治療有効量」は、発症を予防するか、症状を緩和するか、または細菌感染の進行を停止させる、本発明の化合物の量を意味する。用語「処置」は、感染の発生の予防および感染の制御または排除の両方のために、被験体に、本発明の化合物の治療有効量を投与することとして定義される。用語「被験体」は、本明細書中で使用される場合、哺乳動物、植物、または細胞培養物として定義される。好ましい実施形態において、被験体は、抗菌処置を必要とするヒト患者または他の動物患者である。
この方法は、被験体に本発明の化合物の有効な用量を投与する工程を包含する。有効な用量は、一般に、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩の、約0.1mg/kgと約100mg/kgとの間である。好ましい用量は、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩の、約0.1〜約50mg/kgである。より好ましい用量は、本発明の化合物またはその薬学的に受容可能な塩の、約1〜25mg/kgである。細胞培養物についての有効な用量は、通常は0.1μg/mLと1000μg/mLとの間、より好ましくは0.1μg/mLと200μg/mLとの間である。
本発明の化合物を含む組成物は、1日1回の用量または1日当たり複数の用量で投与され得る。処置レジメは、長期(例えば、数日または2〜4週間)にわたる投与を必要とし得る。投与される用量当たりの量または投与される総量は、感染の性質および重症度、患者の年齢および身体全体の健康状態、この化合物および感染に関与する微生物に対する患者の耐性のような要因に依存する。患者へのダプトマイシン(デプシペプチド化合物クラスの別のメンバー)の投与方法は、1999年9月25日に出願された米国特許出願番号09/406,568(これは、1998年9月25日に出願された米国仮出願番号60/101,828および1999年3月24日に出願された60/125,750に対して利益を主張する)に開示され、これらの内容は、本明細書中で参考として援用される。
本発明の化合物はまた、患者または動物の食餌または飼料中で投与され得る。総食事摂取の一部として投与される場合、使用される化合物の量は、食餌の1重量%未満であり得、そして好ましくは0.5重量%以下であり得る。動物のための食餌は、通常の食品であり得、これにこの化合物が添加され得るか、またはこの化合物は、プレミックス(premix)に添加され得る。
本発明はまた、式Iの化合物またはその薬学的組成物を、それを必要とする被験体に、細菌感染を低減するかまたは排除するのに有効な量で投与する方法を提供する。この化合物は、経口的に、非経口的に、吸入によって、局所的に、直腸的に、経鼻的に、頬的に、膣内に、あるいは移植されたレザバ、外部ポンプ、またはカテーテルによって投与され得る。この化合物は、眼使用またはエアロゾル使用のために調製され得る。本発明の化合物は、肺炎または他の肺に基づく感染の処置のためのエアロゾルとして投与され得る。好ましいエアロゾル送達ビヒクルは、無水または乾燥した粉末吸入器である。式Iの化合物またはその薬学的組成物はまた、膿瘍、室(ventricle)または関節に直接注入または投与され得る。非経口的投与としては、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、槽、鞘内、肝臓内、病巣内および頭蓋内の注射または注入が挙げられる。好ましい実施形態において、本発明の化合物は、静脈内、皮下的、または経口的に投与される。式Iに従う化合物を、細胞培養物に投与するための好ましい実施形態において、この化合物は、栄養培地中に投与され得る。
本発明の方法は、感染が任意の型の細菌(特にグラム陽性細菌)によって引き起こされるかまたは悪化される細菌感染を有する被験体を処置するために使用され得る。1つの実施形態において、本発明の化合物またはその薬学的組成物は、本発明の方法に従って患者に投与される。好ましい実施形態において、細菌感染は、グラム陽性細菌によって引き起こされるかまたは悪化され得る。これらのグラム陽性細菌としては、メチシリン感受性およびメチシリン耐性のブドウ球菌(Staphylococcus aureus、S.epidermidis、S.haemolyticus、S.hominis、S.saprophyticus、およびコアグラーゼ陰性ブドウ球菌を含む)、グリコペプチド媒介感受性S.aureus(GISA)、バンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)、ペニシリン感受性およびペニシリン耐性の連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae、S.pyogenes、S.agalactiae、S.avium、S.bovis、S.lactis、S.sangiusならびにStreptococci C群、Streptococci G群およびviridans streptococciを含む)、腸球菌(Enterococcus faecalisおよびE.faeciumのようなバンコマイシン感受性およびバンコマイシン耐性の株を含む)、Clostridium difficile、C.clostridiiforme、C.innocuum、C.perfringens、C.ramosum、Haemophilus influenzae、Listeria monocytogenes、Corynebacterium jeikeium、Bifidobacterium spp、Eubacterium aerofaciens、E.lentum、Lactobacillus acidophilus、L.casei、L.plantarum、Lactococcus spp.、Leuconostoc spp.、Pediococcus、Peptostreptococcus anaerobius、P.asaccarolyticus、P.magnus、P.micros、P.prevotii、P.productus、Propionibacterium acnes、Actinomyces spp.、Moraxella spp.(M.catarrhalisを含む)およびEscherichia spp.(E.coliを含む)が挙げられるがこれらに限定されない。
好ましい実施形態において、古典的な「耐性」株に対する式Iの化合物の抗菌活性は、インビトロ実験において、古典的な「感受性」株に対する活性に匹敵する。別の好ましい実施形態において、感受性株に対する、本発明に従う本発明の化合物の最小阻止濃度(MIC)値は、代表的には、バンコマイシンの値と同様またはそれよりも低い。従って、好ましい実施形態において、本発明の化合物またはその薬学的組成物は、本発明の方法に従って、他の化合物(バンコマイシンまたはダプトマイシンを含む)に耐性である細菌感染を示す患者に投与される。さらに、グリコペプチド抗生物質とは異なり、本発明において開示されるようなデプシペプチド化合物は、グラム陽性生物に対して、迅速な濃度依存性殺菌活性を示す。従って、好ましい実施形態において、本発明に従う化合物またはその薬学的組成物は、本発明の方法に従って、迅速に作用する抗生物質治療を必要とする患者に投与される。
本発明の方法は、身体における任意の器官または組織の任意の細菌感染について使用され得る。好ましい実施形態において、細菌感染は、グラム陽性の細菌によって引き起こされる。これらの器官または組織としては、骨格筋、皮膚、血流、腎臓、心臓、肺および骨が挙げられるがこれらに限定されない。本発明の方法は、これらに限定されないが、皮膚および軟部組織の感染、菌血症および尿路感染症を処置するために使用され得る。本発明の方法は、地域(community)後天性呼吸器感染(中耳炎、静脈洞炎、慢性の気管支炎および肺炎(薬物耐性のS.pneumoniaeまたはH.influenzaeによって引き起こされる肺炎を含む)が挙げられるがこれらに限定されない)を処置するために使用され得る。本発明の方法はまた、異なる型のグラム陽性細菌を含むか、またはグラム陽性およびグラム陰性の細菌両方を含む、混合感染を処置するために使用され得る。これらの型の感染としては、腹腔内感染および産科/婦人科の感染が挙げられる。本発明の方法はまた、心内膜炎、腎炎、敗血症性関節炎、腹腔内敗血症、骨感染および関節感染、ならびに骨髄炎が挙げられるが、これらに限定されない、感染を処置するために使用され得る。好ましい実施形態において、任意の上記の疾患は、本発明に従う化合物またはその薬学的組成物を使用して処置され得る。
本発明の方法はまた、1つ以上の他の抗菌(antimicrobial)剤(例えば、抗菌(antibacterial)剤(抗生物質))または抗真菌剤の投与と同時に実施され得る。1つの局面において、この方法は、本発明に従う1より多くの本発明の化合物を投与することによって実施され得る。別の実施形態において、この方法は、本発明に従う化合物を、ダプトマイシンのようなリポペプチド化合物または、例えば、国際特許出願公開WO01/44272;WO01/44274;およびWO01/44271に記載されるリポペプチド化合物と共に投与することによって実施され得る。
本発明に従う化合物と共に同時投与され得る抗生物質およびそれらのクラスとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ペニシリンおよび関連の薬物、カルバペネム(carbapenem)、セファロスポリンおよび関連の薬物、アミノグリコシド、バシトラシン、グラミシジン、ムピロシン、クロラムフェニコール、チアンフェニコール、フシジン酸ナトリウム、リンコマイシン、クリンダマイシン、マクロライド、ノボビオシン、ポリミキシン、リファマイシン、スペクチノマイシン、テトラサイクリン、バンコマイシン、テイコプラニン、ストレプトグラミン(streptogramin)、葉酸代謝拮抗薬(スルホンアミド、トリメトプリムおよびその組み合わせ、ならびにピリメタミンを含む)、合成抗生物質(ニトロフラン、メタンアミンマンデル酸塩およびメタンアミン馬尿酸塩を含む)、ニトロイミダゾール、キノロン、フルオロキノロン、イソニアジド、エタンブトール、ピラジナミド、パラ−アミノサリチル酸(PAS)、シクロセリン、カプレオマイシン、エチオナミド、プロチオンアミド、チアセタゾン、バイオマイシン、エベミノマイシン(eveminoomycin)、グリコペプチド、グリシルサイクリン、ケトリド、オキサゾリジノン;イミペネム、アミカシン、ネチルマイシン、ホスホマイシン、ゲンタマイシン、セフトリアキソン、Ziracin、LY 333328、CL 331002、HMR 3647、Zyvox(登録商標)、Synercid(登録商標)、Aztreonam、およびMetronidazole、Epiroprim、OCA−983、GV−143253、Sanfetrinemナトリウム、CS−834、Biapenem、A−99058.1、A−165600、A−179796、KA 159、Dynemicin A、DX8739、DU6681;Cefluprenam、ER 35786、Cefoselis、Sanfetrinem celexetil、HGP−31、Cefpirome、HMR−3647、RU−59863、Mersacidin、KP 736、Rifalazil;AM 1732、MEN 10700、Lenapenem、BO 2502A、NE−1530、PR 39、K130、OPC 20000、OPC 2045、Veneprim、PD 138312、PD 140248、CP 111905、Sulopenem、リチペナムアコキシル(ritipenam acoxyl)、RO−65−5788、Cyclothialidine、Sch−40832、SEP−132613、ミカコシジン(micacocidin)A、SB−275833、SR−15402、SUN A0026,TOC 39、カルモナム、Cefozopran、Cefetamet pivoxil、およびT3811。
本発明に従う化合物と共に同時投与され得る抗真菌剤としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:Caspofungen、Voriconazole、Sertaconazole、IB−367、FK−463、LY−303366、Sch−56592、Sitafloxacin、DB−289ポリエン(例えば、Amphotericin、Nystatin、Primaricin);アゾール(例えば、Fluconazole、ItraconazoleおよびKetoconazole);アリルアミン(例えば、NaftifineおよびTerbinafine);ならびに代謝拮抗剤(例えば、Flucytosine)。他の抗真菌剤としては、Fostelら、Drug Discovery Today 5:25−32(2000)(本明細書中で参考として援用される)に開示される抗真菌剤が挙げられるが、これに限定されない。Fostelらは、Corynecandin、Mer−WF3010、Fusacandins、Artrichitin/LL 15G256、Sordarins、Cispentacin、Azoxybacillin、AureobasidinおよびKhafrefunginを含む抗真菌化合物を開示する。
本発明に従う化合物は、細菌感染が根絶されるかまたは減少されるまで、この方法に従って投与され得る。一実施形態において、式Iの化合物は、2日から6ヶ月の期間投与される。好ましい実施形態において、式Iの化合物は、7日から56日間投与される。より好ましい実施形態において、式Iの化合物は、7日から28日間投与される。さらにより好ましい実施形態において、式Iの化合物は、7日から14日間投与される。式Iの化合物は、そのように所望される場合、より長いかまたは短い期間投与され得る。
(新規デプシペプチドの調製)
(1.半合成プロセス)
およびRの少なくとも1つが、メチル以外であり、RおよびRが、それぞれ独立してNHである、式Iの化合物の調製のためのプロセス。
(手順A)
およびRの少なくとも1つが、メチル以外であり、RおよびRが、それぞれ独立してNHである式Iの化合物について、本発明の1つの局面によれば、このプロセスは以下の工程を包含する:
(a)式XIのデプシペプチド誘導体あるいはこれらの塩を提供する工程であって、
Figure 2005531486
ここで:R、R、R、R、R、R18、R19、およびR20は、上記されたとおりであり;R25は、アルキル基であり;R26は、メチルまたは−CHCHCHNHであり;ならびにR27は、メチルまたは−CHCHCHCHNHである、工程;
(b)式XIの化合物の遊離アミノ基を保護基で保護し、保護されたデプシペプチド化合物を得る工程;
(c)(b)で得られた保護化デプシペプチド化合物を脱アシル剤で処理し、末端アミノ化合物を得る工程;
(d)(c)で得られた末端アミノ化合物のトリプトファンアミノ酸残基を除去し、デストリプトファン化合物を得る工程;
(e)(d)で得られたデストリプトファン化合物の末端アミノ酸残基を除去し、デスジペプチド化合物を得る工程;
(f)(e)で得られたデスジペプチド化合物の末端アミノ酸残基を除去し、デプシペプチドコア化合物を得る工程;
(g)(f)のデプシペプチドコア化合物を、修飾剤で処理する工程;および
(h)保護された式Iの化合物から保護基を除去し、式Iaの化合物を得る工程。
手順Aは、スキームIにおいて示される。
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
本発明の1つの局面に従う、半合成プロセスは、式XIの化合物を提供する工程(工程(a))を包含する。式XIの化合物は、米国特許RE32,333号;RE32,455号;RE32,311号;米国特許第4,482,487号;同第4,537,717号;同第4,800,157号,同第4,874,843号;同第4,885,243号;同第5,912,226号;同第4,994,270号;同第5,039,789号;および同第5,028,590号;国際特許出願番号WO01/44272号,WO01/44274号,WO01/44271号,WO01/53330号,およびWO02/059,322号に開示される方法によって得られ得、これらの各々は、本明細書中に参考として援用される。
好ましい実施形態において、式XIの化合物は、RおよびRの各々が、ヒドリドであり;RおよびRの各々が、メチルであり;Rが、ヒドロキシルであり;R25が、7−メチルノニル、9−メチルデシル、9−メチルウンデシル、ノニル、デシルまたはこれらの混合物であり、そしてR26が、−CHCHCHNHである、化合物である。
別の好ましい実施形態において、式XIの化合物は、Rが、イソプロピルまたは2−ブチルであり;RおよびRの各々が、メチルであり;Rが、メトキシであり、Rが、カルボキシアミノであり;R25が、8−メチルノナノイル、n−デカノイル、または8−メチルデカノイルであり;そしてR27が、−CHCHCHCHNHである、化合物である。
式XIの化合物の遊離アミンを、保護基で処理し、式XIIの保護されたデプシペプチド化合物を得(工程(b))、ここで:R、R、R、R、R、R18、R19、R20、およびR25は、上記されたとおりであり;R28は、メチルまたは−CHCHCHNHPであり;R29は、メチルまたは−CHCHCHCHNHPであり;ここでPは、アミノ保護基またはその塩である。
アミノ保護基の例およびこれらの基でアミンを保護するための方法は、本明細書中で参考として援用されるTheodora W. Greeneによる、Protective Groups in Organic Synthesis(New York:John Wiley and Sons,Inc.),1981(本明細書中以下「Greene」)に見出され得る。好ましいアミノ保護基は、カルバメートアミノ保護基である。より好ましいアミノ保護基(amino group)は、アリルオキシカルボニル(alloc)、カルボベンジルオキシ(CBZ)、およびtert−ブトキシカルボニル保護基である。最も好ましいカルバメートアミノ保護基は、アリルオキシカルボニルである。ダプトマイシン、A54145および関連するリポペプチドのアミンを保護する方法は、米国特許RE32,310号;RE32,311号;米国特許第4,482,487号;同第4,524,135号,同第4,537,717号;同第5,039,789号;および同第5,028590号;国際特許出願番号WO01/44272号、WO01/44274号、およびWO01/44271号に見出され得る。
次いで、この保護されたデプシペプチド化合物は、脱アシル剤で処理され、式XIIIの末端アミノ化合物を形成する(工程(c))。本発明に適した脱アシル剤は、酵素的脱アシル剤である。式XIIの化合物の脱アシル化に有用な酵素は、Actinoplanaceaeのファミリーの特定の微生物によって産生される。これらの公知の種およびこのファミリーの変種のいくつかとしては、Actinoplanes philippinensis、Actinoplanes armeniacus、Actinoplanes utahensis、Actinoplanes missouriensis、Spirillospora albida、Streptosporiangium roseum、Streptosporangium vulgare、Streptosporangium roseum var hollandensi、Streptosporangium album、Streptosporangium viridialbum、Amorphosporamngium auranticolor、Ampullariella regularis、Ampullariella campanulata、Ampullariella lobata、Ampullariella digitata、Pilimelia terevasa、Pimelia anulata、Planomonospora parontospora、Planomonospora venezuelensis、Planobispora longispora、Planobispora rosea、Dactylosporangium aurantiacum、およびDactylosporangium thailandendeが挙げられる。
Actinoplanaceaから得られ、この酵素を産生する、天然および人工の、改変体および突然変異体の全ては、本発明において使用され得る。
脱アシル化酵素の好ましい供給源は、Actinoplanes utahensi:NRRL 12052;Actinoplanes missouriensis NRRL 12053;Actinoplanes種:NRRL8122、Actinoplanes種:NRRL 12065、Streptosporsngium roseum var hollandensis:NRRL 12064、Actinoplanes utahenis ATCC 14539およびActinoplanes missouriensis ATCC 14538である。脱アシル化酵素のより好ましい供給源は、Actinoplanes utahensi種である。脱アシル化酵素の最も好ましい供給源は、組換えStreptomyces lividansから産生されるものであり、これは、J.Ind.Microbiol.Biotechnol.2000,24(3)173−180に記載されるActinoplanes utahensis脱アシル化酵素を発現する。この酵素は、エチノカンジンBデアシラーゼまたはECBデアシラーゼとしてもまた公知である。
式XIIの化合物を酵素的に脱アシル化する適切な方法は、米国特許第4,524,135号;同第4,537,717号;同第4,482,487号;RE32,310号、RE32,311号、米国特許第5,039,789号および同第5,028590号;国際特許出願番号WO01/44272号、WO01/44274号、およびWO01/44271号に見出され得、各々は、本明細書中に参考として援用される。
トリプトファンアミノ酸残基を式XIIIの末端アミノ化合物から除去することは、式XIVの化合物の形成を導く(工程(d))。トリプトファンアミノ酸残基を除去する方法は、当業者に公知である。トリプトファンアミノ酸残基を除去するために好ましい方法は、Edman分解条件下である。
Edman分解は、当業者に公知の十分に確立された反応である(例えば、P.Edman,1950,Acta Chem.Scan.4:283−93およびP.Edman,1956,Acta Chem Scan 10:761−768を参照のこと)。この反応において、ペプチドの末端NH基は、イソチオシアネートと反応し、ペプチドのチオ尿素誘導体を形成する。酸または塩基での処理の際に、このチオ尿素ペプチドは、環化反応を受け、チオヒダントインおよびより短いペプチドを生じる(スキームIIを参照のこと)。
Figure 2005531486
ここで、R30、R31、およびR32は、各々アミノ酸側鎖であり;そしてR33は、アリール基またはアルキル基である。
Edman分解は、種々の条件下で実施され得る。Edman分解連続反応の第1の工程において、イソチオシアネートは、テトラヒドロフラン、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、ジオキサンまたはエタノールのような溶媒中で、中性から穏やかな塩基性(pH<9.5)の条件下でアミンと反応する。種々のイソチオシアネートが、使用され得る(K.K.Hanら、Biochemie 1977,59:557−576を参照のこと)。
引き続く環化および切断は、種々の条件下で、達成され得る。代表的には、無水トリフルオロ酢酸、ヘプタフルオロ酪酸(例えば、W.F.Brandtら、1976,Z.Physiol.Chem.357:1505−1508を参照のこと)または濃塩酸(例えば、G.E.Tarr,1977,Methods in Enzymology,47:335−337を参照のこと)が使用される。トリエチルアミンまたはN,N−ジメチルアリルアミン(dimethylallyamine)/酢酸(pH約9)のような穏やかな塩基性条件もまた、使用され得る(G.C.Barrettら、1985,Tetrahedron Letters 26(36):4375−4378を参照のこと)。この反応の概説については、K.K.Han,1985,Int.J.Biochem 17(4):429−445を参照のこと。
好ましい実施形態において、式XIIIの化合物とのチオイソシアネートの反応の際に形成されるチオ尿素ペプチド(式XVIIIの化合物)は、酸性条件下で処理され、式XIVの化合物を与える。本発明のより好ましい実施形態において、式XVIIIの化合物は、トリフルオロ酢酸で処理され、式XIVの化合物を与える(スキームIII)。
Figure 2005531486
ここで、R、R、R、R、R、R18、R19、R20、R28、R29およびR33の各々は、上記されるとおりである。
好ましい実施形態において、R33は、フェニル、n−デシル、ノニルまたはオクチルである。より好ましい実施形態において、R33は、n−デシルである。
式XIVの化合物からの末端アミノ酸残基の除去は、式XVのデスジペプチド化合物の形成を導く(工程(e))。末端アミノ酸残基の除去法は、当業者に公知である。末端アミノ酸残基の好ましい除去法は、Edman分解条件下である(上記を参照のこと)。
好ましい実施形態において、チオイソシアネートと式XIVの化合物との反応の際に形成されるチオ尿素ペプチド(式XIXの化合物)は、酸性条件下で処理され、式XVのデスジペプチド化合物を生じる。本発明の好ましい実施形態において、式XIXの化合物は、トリフルオロ酢酸で処理され、式XVの化合物を生じる(スキームIV)。
Figure 2005531486
ここで、R、R、R、R、R、R18、R19、R20、R28、およびR29の各々は、上記されるとおりであり;そしてR34は、アルキルまたはアリールである。
式XVの化合物からの末端アミノ酸残基の除去は、式XVIのデプシペプチドコア化合物の形成を導く(工程(f))。末端アミノ酸残基の除去法は、当業者に公知である。末端アミノ酸残基の好ましい除去法は、Edman分解条件下である(上記を参照のこと)。
好ましい実施形態において、チオイソシアネートと式XVの化合物との反応の際に形成されるチオ尿素ペプチド(式XXの化合物)は、酸性条件下で処理され、式XVIのデプシペプチドコア化合物を生じる。本発明の好ましい実施形態において、式XXの化合物は、トリフルオロ酢酸で処理され、式XVIの化合物を生じる(スキームIV A)。
Figure 2005531486
ここで、R、R、R、R、R、R18、R19、R20、R28、およびR29の各々は、上記されたとおりであり;そしてR35は、アルキルまたはアリールである。
式XVIのデプシペプチドコア化合物の修飾剤での処理は、保護された式Iの化合物(式XVIIの化合物、工程(f))の形成を生じる。本明細書中に規定される修飾剤とのアミンの反応は、当業者に周知である。例えば、式XVIの化合物のイソシアネートでの処理は、Rがウレイドである式XVIIの化合物を生じる。同様に、活性化エステル、ラクトンまたは酸塩化物での式XVIの化合物の処理は、Rがアシルアミノである式XVIIの化合物を生じる。式XVIの化合物の塩化スルホニルまたは活性化スルホンアミドでの処理は、Rがスルホンアミノである式XVIIを生じる。式XVIの化合物の活性化複素環での処理は、Rが複素環式アミノである式XVIIの化合物を生じる。式XVIの化合物の活性化ヘテロアリールでの処理は、Rがヘテロアリールアミノである式XVIIの化合物を生じる。カーボネート、クロロホルメート、またはシアノホルメートでの式XVIの化合物の処理は、Rがカルバメートである式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物のチオエステルでの処理は、Rがチオアシルアミノである式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物の塩化ホスホリルまたはホスホルアミデートでの処理は、Rがホスホンアミノである式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物のイミデートでの処理は、Rがイミノアミノである式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物のチオイソシアネートでの処理は、Rがチオウレイドである式XVIIの化合物を与える。還元条件下での、式XVIの化合物のアルデヒドまたはケトンでの処理は、Rが一置換アミノ基または二置換アミノ基である式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物のイミデートでの処理は、Rがイミノアミノである式XVIIの化合物を与える。式XVIの化合物のグアニジル化剤(例えば、
Figure 2005531486
)での処理は、Rがグアニジノである式XVIIの化合物を与える。
修飾剤が式XVIIの化合物が形成される反応条件と両立しない置換基を含む場合、この置換基が、この反応において使用される前に保護されなければならないことは当業者によって理解される。適切な保護基およびこれらを作製するための方法は、Greeneに見出され得る(上記を参照のこと)。
複雑な分子(例えば、ダプトマイシンおよび関連するデプシペプチド)のアミンの反応は、米国特許第4,399,067号;同第4,482,487号;および同第4,537,717号;同第5,039,789号;および同第5,028,590号;ならびに国際特許公開番号WO01/44272号、WO01/44274号、およびWO01/44271号に見出され得る。
反応の好ましい実施形態において、修飾剤は、活性化エステルである。反応のより好ましい実施形態において、修飾剤は、
Figure 2005531486
であり、ここでRaa1、Raa2、およびRaa3の各々は、アミノ酸側鎖またはアミノ酸側鎖の保護された形態であり;R36は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノであり;そしてXは、活性化基である。さらにより好ましい実施形態において、Xは、アリールオキシ基である。なおより好ましい実施形態において、Xは、ペンタフルオロフェノキシである。
式XXI、XXIIおよびXXIIIの化合物は、活性化試薬(例えば、無水物、クロロホルメート、ペンタフルオロフェノール/ジシクロヘキシルカルボジイミド、N’,N’−カルボニルジイミダゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはN−ヒドロキシスクシンイミド)での処理の際に、対応するペプチドまたはアミノ酸から調製され得る。これらのペプチドは、任意の標準的なペプチド手順によって調製され得る。いくつかの標準的なペプチドの形成手順の概観としては、VogelのTextbook of Practical Organic Chemistry 第5版、B.S.Furniss,A.J.Hannaford;P.W.G.Smith;A.R.Tatchell編(New York:John Wiley and Sons,Inc.),1989,750頁−763頁およびA.Streitwieser,Jr.およびC.H.HeathcockによるIntroduction to Organic Chemistry.第2版(New York:MacMillan Publishing Co.,Inc.),954頁−962頁を参照のこと。本発明のペプチドの調製のために有用である他の方法は、固体支持体上での合成を含む。このような手順の特定の例は、実施例において詳述される(下記を参照のこと)。
保護された式Iの化合物(式XVIIの化合物)からの保護基の除去は、式Iaの化合物の形成を生じ(工程(h))、ここでR、R、R、R、およびRは、上記されるとおりであり;R2aは、メチルまたは−CHCHCHNHであり、そしてR3aは、メチルまたは−CHCHCHCHNHである。アミノ保護基の除去は、Greeneに記載される手順に従って達成され得る(上記を参照のこと)。当業者に認識されるように、プロセスの第1の工程において使用されるアミノ保護基の選択は、このアミノ保護基の除去の際に使用される試薬および手順を規定する。
修飾剤が1つ以上の保護基を含む場合、この保護基もまた、除去されなければならない。修飾剤置換基で使用される保護基の選択は、この保護基の除去の際に使用される試薬および手順を規定する。修飾剤置換基において使用される保護基と工程(b)において使用される保護基とが、両立可能である場合、これらの保護基は、単一の工程で除去され得る。しかし、保護基が両立可能でない場合、複数の段階が、全ての保護基の除去に必要とされ得る。
(RおよびRの少なくとも1つがメチル以外であり、RおよびRの各々がNH以外である、式Iの化合物の調製のためのプロセス)
(手順B)
およびRの少なくとも1つがメチル以外であり、RおよびRの各々がNH以外である、式Iの化合物について、本発明の別の局面に従うプロセスは、以下のさらなる工程を包含する:
(i)手順Aの工程(h)の式Iの遊離アミノ化合物を、修飾剤で処理し、式Iの化合物を得る工程。
式Iaの、式Iの遊離アミン化合物式Iaの修飾剤での処理は、当業者に周知であり、手順Aの工程(g)に記載される(上記を参照のこと)。
複雑な分子(例えば、ダプトマイシンおよび関連するデプシペプチド)の遊離アミンの反応は、米国特許第4,399,067号;同第4,482,487号;および同第4,537,717号;ならびに国際特許出願番号WO01/44272号、WO01/44274号、およびWO01/44271号に見出され得る。
工程(i)のRまたは修飾剤が、式Iの化合物が形成される反応条件と両立可能でない置換基を含む場合、この置換基は、工程(i)の前に保護されなければならないことは当業者によって理解される。適切な保護基およびこれらの作製方法は、Greeneに見出され得る(上記を参照のこと)。
および工程(i)の修飾剤が、保護基を含む場合、この保護基は、除去され得る。Rおよび修飾剤置換基で使用される保護基の選択は、この保護基の除去の際に使用される試薬および手順を規定する。Rに使用される保護基と修飾剤置換基とが両立可能である場合、保護基は、単一の工程で除去され得る。しかし、保護基が両立可能でない場合、複数の工程が、全ての保護基の除去に必要とされ得る。
(手順C)
およびRの少なくとも1つがメチル以外であり、RおよびRの各々がNH以外である、式Iの化合物を調製するための代替の手順は、以下の工程を包含する:
(a)式XI
Figure 2005531486
のデプシペプチド誘導体を提供する工程であって、ここで:R、R、R、R、R、R18、R19、R20、R25、R26、およびR27は、上記されるとおりである、工程;
(b)式XIの化合物の遊離アミノ基を修飾剤で処理し、ブロックされたデプシペプチド化合物を得る工程であって、ここでこの修飾剤は、形成されたブロックされたデプシペプチド化合物が、工程(c)、(d)、(e)、(f)および(g)に対して安定であるように選択される、工程;
(c)(b)で得られたブロックされたデプシペプチド化合物を、脱アシル剤で処理し、末端アミノ化合物を得る工程;
(d)(c)で得られた末端アミノ化合物のトリプトファンアミノ酸残基を除去し、デストリプトファン化合物を得る工程;
(e)(d)で得られたデストリプトファン化合物の末端アミノ酸残基を除去して、デスジペプチド化合物を得る工程;
(f)(e)で得られたデスジペプチド化合物の末端アミノ酸残基を除去して、デプシペプチドコア化合物を得る工程;
(g)(f)のデプシペプチドコア化合物を修飾剤で処理する工程。
手順Cは、スキームVに記載される。
Figure 2005531486
Figure 2005531486
Figure 2005531486
式XIIの化合物の修飾剤での処理は、ブロックされた式Iの化合物(式XXIVの化合物、工程(b))の形成を生じ、ここでR37は、メチルまたは−CHCHCHであり;そしてR38は、メチルまたは−CHCHCHCHであり;但し、R37およびR38の少なくとも1つは、メチル以外でなければならず、そしてRおよびRは、アミノ以外でなければならない。ブロックされた式Iの化合物の形成は、手順Aの工程(g)に上記されるように実施される(上記を参照のこと)。
化合物XXIVの脱アシル化は、末端アミノ化合物XXVの形成を導く。式XXIVの化合物の脱アシル化に適切な薬剤は、酵素的脱アシル剤である(
上記を参照のこと)。
式XXVの末端アミノ化合物からのトリプトファンアミノ酸残基の除去は、式XXVIの化合物の形成を導く(工程(d))。トリプトファンアミノ酸残基の除去法は、当業者に公知である。トリプトファンアミノ酸残基の好ましい除去法は、Edman分解条件下である(上記を参照のこと)。
式XXVIの化合物からの末端アミノ酸残基の除去は、式XXVIIのデスジペプチド化合物の形成を導く(工程(e))。末端アミノ酸残基の除去法は、当業者に公知である。末端アミノ酸残基の好ましい除去法は、Edman分解条件下である(上記を参照のこと)。
式XXVIIの化合物からの末端アミノ酸残基の除去は、式XXVIIIのデプシペプチドコア化合物の形成を導く(工程(f))。末端アミノ酸残基の除去法は、当業者に公知である。末端アミノ酸残基の好ましい除去法は、Edman分解条件下である(上記を参照のこと)。
式XXVIIIのデプシペプチド化合物の修飾剤での処理は、当業者に周知であり、そして手順Aの工程(g)について記載される(上記を参照のこと)。
修飾剤が、式Iの化合物が形成される反応条件と両立可能ではない置換基を含む場合、この置換基は、式XXVIIIの化合物との反応の前に、保護されなければならないことは当業者に理解される。適切な保護基およびこれらを作製する方法は、Greeneに見出され得る(上記を参照のこと)。
所望される場合、保護基は、除去され得る、保護基が両立可能である場合、これらの保護基は、単一の工程で除去され得る。しかし、保護基が両立可能でない場合、複数の工程が、この保護基の全てを除去するために必要とされ得る。
(手順D)
Figure 2005531486
(ここでR18、R19、およびR20の各々が、上記されたとおりであり、そしてR39が、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノ、またはホスホンアミノである)である式Iの化合物および式Iaの化合物は、スキームVIに記載されるように化合物XIIIから調製され得るか、またはスキームVIIに記載されるように化合物XXVによって調製され得る。
Figure 2005531486
(スキームVII)
Figure 2005531486
(手順E)
同様に、式Iの化合物および式Iaの化合物を、スキームVIIIに記載されるように化合物XIVから調製し得るか、スキームIXに記載されるように化合物XXVIによって調製され得る;ここで、Rは以下の式
Figure 2005531486
であり、ここで各R18、R19およびR20は、上記の通りであり、そしてR39はアミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アクリルアミノ、ウレイド、グアニジド、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアクリルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである。
(スキームVIII)
Figure 2005531486
(スキームIX)
Figure 2005531486
(手順F)
同様に、式Iの化合物および式Iaの化合物を、スキームXに記載されるように化合物XVから調製し得るか、スキームXIに記載されるように化合物XXVIIによって調製され得る;ここで、Rは以下の式
Figure 2005531486
であり、ここで各R18およびR19は、上記の通りであり、そしてR39はアミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アクリルアミノ、ウレイド、グアニジド、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアクリルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである。
(スキームX)
Figure 2005531486
(スキームXI)
Figure 2005531486
(2.合成プロセス)
(デプシペプチド化合物の固体支持体合成)
本発明の代替の実施形態において、式Iのデプシペプチド化合物を、固体支持体上で合成し得る(スキームXII、スキームXIIIおよびスキームXV)。
(スキームXII)
Figure 2005531486
工程1において、N−保護−β−メチルグルタミン酸−O−アリルエステルまたは保護グルタミン酸−O−アリルエステルを、樹脂にカップリングし、化合物101を得、ここで、Rは上記の通りである。樹脂または固体支持体(例えば、限定されないが、Wang、HMPA、Safety Catch、Rink Acid、2−クロロトリチル−クロライド樹脂、トリチル−クロライド樹脂、4−メチルトリチル−クロライド樹脂、4−メトキシトリチル−クロライド樹脂またはPAM樹脂)を、この反応に使用し得る。
化合物101の脱保護、次いで、保護セリンまたは保護アスラギンとの遊離アミノのカップリングによって、化合物102を得、ここでR40は、−OPまたは−CONHPであり;そして各P、P、PおよびPは、独立して保護基である。このペプチドカップリングプロセス(すなわち、αアミノ基の脱保護、次いで保護アミノ酸へのカップリング)を、所望の数のアミノ酸が樹脂にカップリングされるまで繰り返す。スキームXIIにおいて、合計7つのアミノ酸をカップリングして、化合物103を得、ここでAは、
Figure 2005531486
であり;A
Figure 2005531486
であり、ここでPは、保護基であり、そしてRは上記の通りであり;Aは、
Figure 2005531486
であり;ここでR44は、メチルまたは−CHCHCHCHNPであり、ここでPは、アミノ保護基であり;Aは、
Figure 2005531486
であり、ここでPは、保護基であり;そしてAは、
Figure 2005531486
であり、ここでR45は、メチルまたは−CHCHCHNPであり、ここでPは、アミノ保護基である。第2のペプチドを、スキームXIIIに説明されるように、類似の様式で樹脂にカップリングする。
(スキームXIII)
Figure 2005531486
工程1において、N−保護−グリシンまたはサルコシンを樹脂に結合し、化合物104を得、ここでRは上記の通りであり、そしてPはアミノ保護基である。工程1において使用される樹脂の選択は、工程2〜6においてカップリングされるアミノ酸の性質に依存する。アミノ酸側鎖が保護基を含む場合、樹脂が工程7においてペプチドから除去されるときに、樹脂は保護基はインタクトなままにするように選択されなければならない。ペプチドの保護基を保存する間、切断され得る樹脂としては、限定されないが、以下が挙げられる:Safety Catch、Rink Acid、2−クロロトリチル−クロライド樹脂、トリチル−クロライド樹脂、4−メチルトリチル−クロライド樹脂、4−メトキシトリチル−クロライド樹脂またはPAM樹脂。
化合物104の保護アミノの脱保護、ついで
Figure 2005531486
との遊離アミノのカップリングによって化合物105を得、ここでR41は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アクリルアミノ、ウレイド、グアニジド、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアクリルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである。
41がアミノである場合、このペプチドカップリングプロセス(すなわち、αアミノ基の脱保護、次いで保護アミノ酸のカップリング)を、所望の数のアミノ酸が樹脂にカップリングするまで繰り返す。スキームXIIIにおいて、5つのアミノ酸をカップリングして化合物108を得る。ここでAは、
Figure 2005531486
であり、ここでR46はヒドリド、アミノ酸側鎖または保護アミノ酸側鎖であり;A
Figure 2005531486
であり、ここでR47はヒドリド、アミノ酸側鎖または保護アミノ酸側鎖であり;A10
Figure 2005531486
であり、ここで、R48はヒドリド、アミノ酸側鎖または保護アミノ酸側鎖であり、そしてR49は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アクリルアミノ、ウレイド、グアニジド、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアクリルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである。
化合物108を、
Figure 2005531486
とカップリングし、化合物111を得、ここでPは保護基であり、そしてR42は2−ブチル、イソプロピルまたは
Figure 2005531486
であり;ここでR43はアミノ基に変換され得る基である。例えば、R43はアジド、保護アミノフタリミドまたはニトロであり得る。
次いで、ペプチド111を樹脂から除去し、化合物112を得る。
ペプチドフラグメント103および112のカップリングを、スキームXIVに説明する。
(スキームXIV)
Figure 2005531486
ペプチドフラグメント103および112をカップリングし、樹脂結合ペプチド113を得る。P保護基およびO−アリルエステルの脱保護、次いで環化によって、樹脂結合デプシペプチド114を得る。樹脂からのデプシペプチドの切断、次いで任意の残っている保護基の脱保護によって、式Iの化合物を得る(スキームXVI)。
環外アミノ酸が存在しない式Iの化合物が望ましい場合、化合物105を、化合物108の代わりに使用し得る(スキームXV)。化合物105を化合物110とカップリングし、化合物115を得;樹脂から除去して化合物116を得;化合物103とカップリングして化合物117を得;次いで、脱保護そして環化により樹脂結合デプシペプチド(118)を得、そしてスキームXIIIおよびスキームXIV(前出)の上記のように樹脂から切断する。
(スキームXV)
Figure 2005531486
1つの環外アミノ酸が存在する式Iの化合物が望ましい場合、化合物106を、化合物108の代わりに使用しれ得る(スキームXVII)。化合物106を化合物110とカップリングし、化合物119を得;樹脂から除去して化合物120を得;化合物103とカップリングして化合物121を得;次いで、脱保護そして環化により樹脂結合デプシペプチド(122)を得、そしてスキームXIIIおよびスキームXIV(前出)の上記のように樹脂から切断する。
(スキームXVII)
Figure 2005531486
2つの環外アミノ酸が存在する式Iの化合物が望ましい場合、化合物107を、化合物108の代わりに使用し得る(スキームXVIII)。化合物106を化合物110とカップリングし、化合物123を得;樹脂から除去して化合物124を得;化合物103とカップリングして化合物125を得;次いで、脱保護そして環化により樹脂結合デプシペプチド(126)を得、そしてスキームXIIIおよびスキームXIV(前出)の上記のように樹脂から切断する。
(スキームXVII)
Figure 2005531486
上記の合成スキーム(スキームXII〜XVII)の後に、成長ペプチド鎖に結合する前に、アミノ酸アミノ基およびアミノ酸側鎖官能基の両方が、直交的に保護されなければならないことが理解される。適切な保護基は、ペプチド合成に有用な任意のアミノ保護基である得る。このような保護基の組み合わせは、周知である。例えば、「Synthesis Notes」the Novabiochem Catalog and Peptide Synthesis Handbook(1999)、S1−S93頁およびそれらに引用される参考文献を参考のこと。
アミノ酸側鎖の官能基上に保護基の選択は、樹脂からのペプチドの最後の切断に付随して、切断される保護基を生じるかまたな生じないか(これらはそれぞれ、天然のアミノ酸機能またはその保護誘導体を与える)もまた当業者によって理解される。デプシペプチドが樹脂から切断される場合、保護基が切断に付随しない場合、さらなる脱保護が必要であり得る。
(3.生合成プロセス)
本発明の化合物はまた、組換え方法によって調製され得る。このプロセスにおいて、ダプトマイシン(daptomycin)の改変非リボソームペプチドシンセターゼを、式Iの化合物を生成し得る細胞へと導入し、そして細胞を培養して、式Iの化合物を形成する。ダプトマイシンの非リボソームペプチドシンセターゼならびにこれらのシンセターゼの改変は、報告されている(国際特許出願番号02/059,322を参照のこと)。
本発明をより完全に理解するために、以下の実施例を示す。これらの実施例は、例示のみの目的のためであり、そしていかなる方法においても、本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
(実施例1:ペプチド樹脂化合物の合成)
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−スレオニン(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、市販のグリシン2−クロロトリチル樹脂(334mg)に添加した。この混合物を、1時間振盪し、濾過し、そして数個のビーズを、標準Kaiser試験(E.Kaiserら(1970)Anal.Biochem.,34,595;およびAdvanced Chemtech Handbook of Combinatorial,Organic and Peptide Chemistry 2003−2004、208頁を参照のこと)を使用して遊離アミンの存在について試験した。Kaiser試験は、青色を示したので、上記のカップリン条件を繰り返した。濾過後、この生成物保有樹脂を、N−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物2を得た。
Figure 2005531486
化合物2を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中に再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いで、この固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物3を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸β−tert−ブチルエステル(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、化合物3に添加した。この混合物を1時間振盪し、濾過し、そしてカップリングを繰り返した。応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−チルピロリドン(3×6mL)で洗浄し、化合物を得た。
Figure 2005531486
化合物4を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンで再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物5を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギンδ−N−トリチル(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂5に添加した。この反応混合物を、1時間振盪し、濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いで固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物6を得た。
Figure 2005531486
化合物6を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物7を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−トリプトファン(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂に添加した。この反応混合物を1時間振盪し、次いで濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物8を得た。
Figure 2005531486
化合物8を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、樹脂ペプチド化合物1を得た。
(実施例2:ペプチド樹脂化合物9の合成)
Figure 2005531486
ジクロロメタン(60mL)中の市販の4−ヒドロキシメチルフェノキシ樹脂(Wang樹脂)(5g,0.4mmol/g)の溶液に、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(0.940mL)、4−ジメチルアミノピリジン(N−メチルピロリジン(1mL)中24mg)および市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−グルタミン酸α−アリルエステル(N−メチルピロリジン(9mL)中2.46g)を添加した。この反応混合物を16時間撹拌し、濾過し、そしてこの固体をN−メチルピロリジンおよびジクロロメタンで洗浄し、そして乾燥し、化合物10を得た。
Figure 2005531486
化合物10(526mg)を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物11を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−セリン−tert−ブチルエーテル(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂11に添加した。この反応混合物を、1時間振盪し、次いで濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物12を得た。
Figure 2005531486
化合物12を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物13を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−グリシン(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂13に添加した。この反応混合物を、1時間振盪し、次いで濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物14を得た。
Figure 2005531486
化合物14を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物15を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸β−tert−ブチルエステル(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂15に添加した。この反応混合物を、1時間振盪し、濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物16を得た。
Figure 2005531486
化合物16を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物17を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アラニン(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中2mLの0.5モル溶液)を、樹脂17に添加した。この反応混合物を、1時間振盪し、濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物18を得た。
Figure 2005531486
化合物18を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間撹拌した。この樹脂を濾過し、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジンに再懸濁し、そして30分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いでこの固体をN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)および再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物19を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−アスパラギン酸β−tertブチルエステル(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミジド(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)、および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)を、樹脂19に添加した。反応混合物を、1時間振盪し、濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を、濾過し、次いでその固形物を、N−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、そして再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物20を得た。
Figure 2005531486
化合物20を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間激しく攪拌した。この樹脂を、濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中に再懸濁し、そして30分間激しく攪拌した。この反応混合物を、濾過し、次いでその固形物を、N−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、そして再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物21を得た。
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−Nδ−(tertブトキシカルボニル)−L−オルニチン(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミジド(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)、および1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルピロリジン中の0.5モル溶液の2mL)を、樹脂21に添加した。反応混合物を、1時間振盪し、次いで濾過し、そしてカップリングを繰り返した。この反応混合物を、濾過し、次いでその固形物を、N−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、そして再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物22を得た。
Figure 2005531486
化合物22を、N−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中で30分間激しく攪拌した。この樹脂を、濾過し、そしてN−メチルピロリジン(6mL)中の20%ピペリジン中に再懸濁し、そして30分間激しく攪拌した。この反応混合物を、濾過し、次いでその固形物を、N−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、そして再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄し、化合物9を得た。
(実施例3)
(ペプチド樹脂化合物23の合成)
Figure 2005531486
樹脂ペプチド1(2g)を、ジクロロメタン中のデカン酸24(440mg、化合物24の調製については、実施例6、反応1を参照のこと)のぺンタフルオロフェニルエステル溶液に添加した。この混合物を、17時間振盪し、濾過し、そしてその反応が不完全であることを、Kaiser試験(前出を参照のこと)を用いて判定した。デカン酸(517mg)、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(446mg)、および1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(438μl)を、N−メチルピロリジン(8mL)中に溶解し、そして1時間攪拌した。次いでこの樹脂を、その混合物に添加し、次いで8時間攪拌し、濾過し、そしてN−メチルピロリジン(3×6mL)、メタノール(3×6mL)、そして再びN−メチルピロリジン(3×6mL)で洗浄した。Kaiser試験を用いて、この反応が完了したことを判定し、樹脂結合リポペプチド(lipopetide)23を得た。
(実施例4)
(化合物29の合成)
Figure 2005531486
L−2−N−(アリルオキシカルボニル)−4−(2−アジドフェニル)−4−オキソブタン酸25(636mg、実施例15(後出)を参照のこと)、4−ジメチルアミノピリジン(25mg)、およびN−メチル−2−ヨウ化クロロピリジニウム(511mg)を、アルゴンで十分にフラッシュし、次いでジクロロメタン(10mL)中に懸濁した。トリエチルアミン(560μl)を添加し、そしてその反応混合物を攪拌し、均質な溶液を得た。樹脂リポペプチド 23(667mg)を、この溶液に添加し、そしてそのフラスコを、アルゴンで再度フラッシュし、そして17時間振盪した。20mgの樹脂サンプルを、取り出し、完了についてその反応を試験した(ジクロロメタン(0.6ml)中の20mgの樹脂を、2,2,2−トリフルオロエタノール、(0.2ml)および酢酸(0.2ml)で処理し、そして3時間攪拌した。この反応混合物を、濾過し、そして溶媒をエバポレートし、残渣を得た。この残渣の液体クロマトグラフィー/質量スペクトル分析は、この反応が不完全であることを示した)。カップリングが不完全であると判断したので、その樹脂を、減圧下で5日間乾燥させ、そして上記のカップリングを、さらに17時間にわたり繰り返した。この反応混合物を、濾過し、そしてその固形物をジクロロメタンで十分に洗浄した。次いで、この固形物をジクロロメタン(6mL)、2,2,2−トリフルオロエタノール(2ml)、酢酸(2ml)中に懸濁し、そして5時間振盪した。この反応混合物を濾過し、そして濾過物をエバポレートして、粗製の所望のペプチド26(44mg)を得た。この粗生成物を、逆相HPLC(C18 10uM Jupiterカラム 250×21.2mm)(20%アセトニトリル0.5%ギ酸:80%水0.5%ギ酸〜80%アセトニトリル0.5%ギ酸:20%水0.5%ギ酸の勾配で、25分間にわたり溶出)により精製した。生成物を含む画分を凍結乾燥し、純粋な生成物26(10.6mg)を得た。
Figure 2005531486
ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(5mg)、1,3−ジイソプロピルカルボイミジド(6μl)、およびペプチド樹脂9(12.3mg)を、N−メチルピロリジン(0.7ml)中の化合物26(10.6mg)の溶液に添加し、次いで22時間振盪した。この樹脂を、濾過し、そのカップリングが完了したことを、Kaiser試験を用いて判定し、樹脂結合リポペプチド27を得た。
Figure 2005531486
乾燥した樹脂27を、アルゴン雰囲気下に置き、そしてジクロロメタン(1.47mL)、酢酸(74μL)およびN−メチルモルホリン(37μl)中のテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(19mg)溶液で処理した。この混合物を、周囲温度で4時間振盪し、濾過し、そしてその固形物を、N−メチルモルホリンで2回、メタノールで2回、そして再びN−メチルモルホリンで2回洗浄した。1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルモルホリン中の0.5モル溶液(0.5mL))および1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルモルホリン中の0.5モル溶液(0.5mL))を、樹脂に添加した。この反応物を、17時間振盪し、濾過し、そしてN−メチルモルホリンで十分に洗浄し、樹脂結合環化デプシペプチド28を得た。
Figure 2005531486
乾燥した樹脂28を、ジクロロメタン、(4mL)トリフルオロ酢酸、(6mg)エタンジチオール(250μl)、およびトリイソプロピルシラン(250μl)中に懸濁し、そしてその反応混合物を、周囲温度で3時間振盪した。この樹脂を、濾過し、そして合わせた濾過物を、減圧下でエバポレートした。次いで粗生成物を、ジエチルエーテル(6mL)と水(3mL)との間で分配した。水層を、凍結乾燥させ、粗生成物を得た。この粗生成物を、逆相HPLC(C18 10uM Jupiterカラム 250×21.2mm)(20%アセトニトリル0.5%ギ酸:80%水0.5%ギ酸〜80%アセトニトリル0.5%ギ酸:20%水0.5%ギ酸の勾配で、25分間にわたり溶出)により精製した。生成物を含む画分を合わせ、凍結乾燥させ、純粋な生成物29(1.0mg)を得た。
(実施例5)
(化合物33の合成)
Figure 2005531486
市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−イソロイシン(95mg)、4−ジメチルアミノピリジン(6mg)、およびN−メチル−2−ヨウ化クロロピリジニウム(69mg)を、アルゴンで十分にフラッシュし、次いでジクロロメタン(2.7mL)中に懸濁した。トリエチルアミン(76μl)を添加し、そしてその反応混合物を攪拌し、均質な溶液を得た。樹脂リポペプチド23(200mg)を、この溶液に添加し、そしてそのフラスコを、アルゴンで再度フラッシュし、次いで14時間振盪した。次いで得られた樹脂を、濾過し、そしてジクロロメタンで十分に洗浄した。この固形物をジクロロメタン(6ml)、2,2,2−トリフルオロエタノール(2ml)、および酢酸(2ml)中に懸濁し、そして3時間振盪した。この樹脂を、濾過し、そして濾過物をエバポレートし、所望のペプチド30(54mg)を、白色固形物として得た。
Figure 2005531486
1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(26mg)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(30μl)、およびペプチド樹脂9(64mg)を、N−メチルモルホリン(3.8mL)中のデプシペプチド30(54mg)溶液に添加し、そして得られた反応混合物を、22時間振盪した。その樹脂を、濾過し、そしてそのカップリングが完了したことを、Kaiser試験を用いて判定し、樹脂結合デプシペプチド31を得た。
Figure 2005531486
乾燥した樹脂31を、アルゴン雰囲気下に置き、そしてテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)溶液(ジクロロメタン(7.36mL)中の48mg)、酢酸(0.38mL)、およびN−メチルモルホリン(0.19mL)で処理した。この混合物を、周囲温度で4時間振盪し、濾過し、そしてその固形物を、N−メチルモルホリンで2回、メタノールで2回、そして再びN−メチルモルホリンで2回洗浄した。その固形樹脂を、N−メチルモルホリン(7mL)中の20%ピペリジン中に、105分間懸濁し、濾過し、そしてその固形物を、N−メチルモルホリンで十分に洗浄した。1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(N−メチルモルホリン中の0.5モル溶液(0.3mL))および1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(N−メチルモルホリン中の0.5モル溶液(0.3mL))を、樹脂に添加した。この反応物を、17時間振盪し、濾過し、そして沈殿物をN−メチルモルホリンで十分に洗浄し、樹脂結合環化デプシペプチド32を得た。
Figure 2005531486
乾燥した樹脂32を、ジクロロメタン(4mL)、トリフルオロ酢酸(6mL)、エタンジチオール(250μl)、およびトリイソプロピルシラン(250μl)中に懸濁し、そして周囲温度で3時間攪拌した。その反応混合物を、濾過し、ジクロロメタン(2×2mL)で洗浄し、そして合わせた濾過物を、減圧下でエバポレートした。次いで粗生成物を、ジエチルエーテル(6mL)と水(3mL)との間で分配した。水層を、分離し、そして凍結乾燥させ、粗生成物33(21.5mg)を得た。次いでこの粗生成物を、逆相HPLC(C18 10uM Jupiterカラム 250×21.2mm)(20%アセトニトリル0.5%ギ酸:80%水0.5%ギ酸〜80%アセトニトリル0.5%ギ酸:20%水0.5%ギ酸の勾配で、25分間にわたり溶出)により精製した。生成物を含む画分を合わせ、凍結乾燥させ、純粋な生成物33(1.8mg)を得た。
(実施例6)
(化合物34の合成)
Figure 2005531486
テトラヒドロフラン(40mL)中、市販のデカン酸(13.78mg)の溶液に、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(13.76mL)を添加した。5分後、テトラヒドロフラン(40mL)中のペンタフルオロフェニル(16.20g)溶液を添加し、そしてその反応混合物を、72時間攪拌した。この反応混合物を、濾過し;残渣を、テトラヒドロフラン(40mL)で洗浄し、そしてテトラヒドロフラン濾過物を合わせた。この溶媒を、エバポレートし、そして残渣を、溶出剤として9:1 ヘキサン:酢酸エチルを用いて、シリカゲルで精製し、所望の生成物24(23.49g)を、油状物として得た。
Figure 2005531486
乾燥メタノール(20mL)中、市販のBoc−L−3−ベンゾチエニルアラニン35(1.0g)の溶液を、氷浴中で0℃まで冷却した。チオニルクロリド(1.63mL)を滴下し、そしてその反応混合物を、16時間にわたり周囲温度まで温めた。この溶媒をエバポレートし、酢酸エチルと重炭酸カリウム水溶液との間で分離した、粗生成物を得た。その有機層を、重炭酸カリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートし、生成物36(0.66g)を得た。
Figure 2005531486
テトラヒドロフラン(10mL)中のベンゾチエニルアラニンメチルエステル36(0.66g)溶液に、テトラヒドロフラン(10mL)中のデカノイルペンタフルオロフェノールエステル24(1.04g)の溶液を添加した。得られた溶液を、24時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに注ぎ、そして1N 塩酸、10% 炭酸カリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウムで、連続して洗浄した。次いで、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートし、次の反応で粗材料として用いた生成物37(1.40g)を得た。
Figure 2005531486
水酸化リチウム一水和物(0.59g)を、化合物37(1.40g)、メタノール(15mL)および水(3mL)の溶液に添加し、そしてその反応混合物を1時間攪拌した。メタノールを、エバポレーションによって除去し、そしてその水溶液を、1N 塩酸でpH1まで酸性化し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、そして無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして生成物38を得た。
Figure 2005531486
1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(121mg)を、テトラヒドロフラン(5mL)中、化合物38(200mL)およびペンタフルオロフェノール(108mg)の溶液に添加し、そしてその反応混合物を、1時間攪拌した。得られた混合物を、濾過し、その溶媒を、エバポレートし、そしてその残渣を、シリカゲルで精製した。9:1 ヘキサン:酢酸エチルを、溶出剤として用いた場合、より速く流れる不純物が得られ、そして4:1 ヘキサン:酢酸エチルを溶出剤として用いた場合、生成物34(80mg)を得た。
(実施例7)
(化合物39の合成)
Figure 2005531486
上記の条件で以下のように、市販の40から、化合物39を調製した:化合物39を、実施例6、反応2に記載した条件下で、メチルエステル対応物に転換した。このメチルエステルを、実施例6、反応3に記載した条件下でアシル化した。次いでこのアシル化化合物を実施例6、反応4に記載した反応条件下で、鹸化した。次いで鹸化した材料を、実施例6、反応5に記載した条件により、化合物39に転換した。
(実施例8)
(化合物41の合成)
Figure 2005531486
市販の化合物42を、実施例6、反応2に記載した条件下で、化合物43に転換した。
Figure 2005531486
デカノイルクロリド(0.51mL)を、氷浴中で0℃まで冷却したアミノ酸メチルエステル43(440mg)およびトリエチルアミン(0.43mL)の溶液に添加した。その反応物を、3時間にわたり周囲温度まで温めた。次いでこの反応物を、酢酸エチル中に注ぎ、そして水、および飽和塩化ナトリウムで、連続して洗浄した。次いで有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして生成物44を得た。
Figure 2005531486
化合物44を、以下のように記載した条件で、化合物41に転換した。化合物44を、実施例6、反応4に記載した反応条件下で鹸化した。次いで鹸化した材料を、実施例6、反応5に記載した条件で、化合物41に転換した。
(実施例9)
(化合物45の合成)
Figure 2005531486
上記の条件で以下のように、市販の46から、化合物45を調製した:化合物46を、実施例6、反応2に記載した条件下で、メチルエステル対応物に転換した。このメチルエステルを、実施例8、反応2に記載した条件下でアシル化した。次いでこのアシル化化合物を実施例6、反応4に記載した反応条件下で鹸化した。次いで鹸化した材料を、実施例6、反応5に記載した条件により、化合物45に転換した。
(実施例10)
(化合物47の合成)
Figure 2005531486
市販の48を、上記の実施例6、反応3に記載した条件下で処理し、化合物49を得た。化合物49を、実施例6、反応5に記載したように処理し、化合物47を得た。
(実施例11)
(化合物50の合成)
Figure 2005531486
市販の51を、テトラヒドロフラン溶媒の代わりにN,N’−ジメチルホルムアミド溶媒を用いることを唯一の変更として、上記の実施例6、反応3で記載した条件下で処理し、化合物52を得た。テトラヒドロフラン溶媒の代わりにN,N’−ジメチルホルムアミド溶媒を用いることのみを変更して、上記の実施例6、反応5で記載したような化合物52の処理により、化合物50を得た。
(実施例12)
(化合物53の合成)
Figure 2005531486
乾燥ジメチルホルムアミド(30mL)中、市販のエチルインドール−2−カルボキシレート54(2g)、ヨードデカン(2.25mL)、および炭酸カリウム(2.92g)の溶液を、24時間攪拌した。この反応物を、酢酸エチル(200mL)中に注ぎ、そして水(300ml)で洗浄した。次いで有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、そしてエバポレートし、生成物55(2.604g)を得た。
Figure 2005531486
水(16mL)中、水酸化リチウム/水(1.65g)を、テトラヒドロフラン(16mL)中、化合物55(2.6g)溶液に添加し、そして4日間攪拌した。酢酸エチル(20mL)および水(10mL)を添加し、そして水層を、pH1に調整し、そして酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。その有機層を合わせて、乾燥させ、そしてエバポレートして、油状物を得た。加水分解が不完全だったので、その油状物を、メタノール/水 2:1中に溶解し、そして水酸化カリウム(0.88g)を添加した。この反応混合物を、15時間攪拌した。酢酸エチル(20mL)および水(10mL)を添加し、層を分離させ、その水層をpH1に調整し、そして酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。その有機層を合わせ、乾燥させ、そしてエバポレートし、粗生成物を油状物として得、この粗生成物を、溶出剤として10:1 ヘキサン:酢酸エチルを用いてシリカゲルで精製し、生成物56(0.35g)を得た。
Figure 2005531486
1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(206mg)を、ジクロロメタン(5mL)中、化合物56(340mg)、およびペンタフルオロフェノール(227mg)の溶液に添加し、その反応混合物を、15時間攪拌した。この混合物を、ヘキサンでクエンチし、濾過し、そして溶媒をエバポレートした。その残渣の、20:1 ヘキサン:酢酸エチルを用いたシリカゲルでの精製により、生成物53(490mg)を得た。
(実施例13)
(化合物57の合成)
Figure 2005531486
ジクロロメタン(10mL)中の市販のトリプトファンメチルエステル58(2.54g)およびトリエチルアミン(2.9mL)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.12g)および無水酢酸(1.03mL)を添加した。18時間後、この反応混合物を、1Nの塩酸(10mL)でクエンチし、そして水層を、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和重炭酸ナトリウムおよび飽和塩化ナトリウムで洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、そして粗生成物にまでエバポレートした。2:1のヘキサン:酢酸エチルを用いて、シリカゲルで精製し、生成物59(1.99g)を得た。
Figure 2005531486
化合物59を、上記の実施例8、反応2に記載の条件下で、炭酸カリウムを水酸化カリウムに代えてアルキル化し、化合物60を得た。
Figure 2005531486
実施例6、反応4に記載の手順を利用して化合物60を加水分解し、化合物61を得た。
Figure 2005531486
実施例6、反応4に記載の条件を利用して、化合物61を化合物57に転換した。
(実施例14:化合物62の合成)
Figure 2005531486
市販のトリプトファンメチルエステル58を、実施例8、反応2に記載の条件を介して、化合物63に転換する。
Figure 2005531486
次いで、ヨードデカン(iododecane)の代わりにヨウ化メチルを使用して実施例12、反応1に記載の条件を利用して、化合物63を化合物64に転換する。
Figure 2005531486
実施例13、反応3に記載の条件を使用して化合物64を加水分解し、化合物65を得た。
Figure 2005531486
実施例13、反応4に記載の条件を利用して、化合物65を化合物62に転換した。
(実施例15:化合物25の合成)
Figure 2005531486
テトラヒドロフラン(181mL)中の市販のL−2−アミノ−4−(2−アミノフェニル)−4−オキソブタン酸A(3.93g)およびトリエチルアミン(5.79mL)の懸濁液に、均一な溶液を得るのに十分な水を添加した。次いで、この溶液を、氷浴中で0℃まで冷却し、そしてジアリルピロカーボネート(3.36mL)を滴下して添加した。この反応混合物を、16時間に亘って、周囲温度まで加温し、次いで、最初の体積の1/3まで濃縮した。この混合物を、ジクロロメタン(350mL)中に注ぎ、1Nの塩酸(3×100mL)および飽和塩化ナトリウム(1×100mL)で洗浄した。合わせた水層を、酢酸エチル(4×100mL)で逆抽出し、そして合わせた有機画分を、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をエバポレートし、黄色の固体として生成物B(5.14g)を得た。
Figure 2005531486
水(130mL)および濃塩酸(43mL)中の化合物B(5.00g)の−2℃の溶液に、水(3mL)中の亜硝酸ナトリウム(1.30g)の溶液を、その温度を0℃より低いままであるように滴下して添加した。この反応混合物を、−4℃で135分間撹拌し、そして水(3mL)中のアジ化ナトリウム(3.34g)の溶液を添加した。この反応混合物を16時間に亘って周囲温度まで加温した。次いで、この混合物を、水(130mL)中に注ぎ、そして、この水相をジクロロメタン(4×80mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒をエバポレートし、オレンジ色の泡状物として生成物25(5.14g)を得た。
(実施例16:化合物77の合成)
Figure 2005531486
ジクロロメタンD(10mL)中の市販の2−クロロトリチル樹脂C(1g)、および市販の2−N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−4−N(tert−ブトキシカルボニル)−L−2,4−ジアミノ絡酸の懸濁液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.65mL)を添加した。この混合物を、3時間振盪し、濾過し、そしてこの固体を、ジクロロメタン(10mL)で洗浄し、次いで乾燥してEを得た。
Figure 2005531486
化合物Eを、N−メチルピロリジン(20mL)中20%のピペリジン中で60分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いで、この固体をN−メチルピロリジン(20mL)で洗浄して化合物Fを得た。
Figure 2005531486
ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)を、市販のNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−トリプトファン(1.23g)、TBTU(0.92g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)の溶液に添加し、そして生じた混合物を10分間振盪した。次いで、この溶液を樹脂Fに添加し、1時間振盪し、濾過し、そしてこの固体を、N−メチルピロリジン(10mL)で洗浄して化合物Gを得た。
Figure 2005531486
化合物Gを、N−メチルピロリジン(20mL)中20%のピペリジン中で60分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、次いで、この固体をN−メチルピロリジン(20mL)で洗浄して化合物Hを得た。
Figure 2005531486
ジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)を、市販のデカン酸(0.50g)、TBTU(0.92g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)の溶液に添加し、そして生じた混合物を10分間振盪した。次いで、この溶液を樹脂Hに添加し、1時間振盪し、濾過し、そしてこの固体を、N−メチルピロリジン(10mL)で洗浄して化合物Iを得た。
Figure 2005531486
化合物Iを、ジクロロメタン:2,2,2,−トリフルオロメタノール:酢酸(3:1:1)で処理し、そして生じた混合物を3時間振盪した。次いで、この反応混合物を濾過し、そしてこの濾液をエバポレートし、白色固体として化合物J(180mg)を得た。
Figure 2005531486
実施例6、反応4に記載の条件を利用して、化合物Jを化合物77に転換した。
(実施例17:Alloc保護ダプトマイシン:化合物67の合成)
Figure 2005531486
0℃の乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド(40mL)中のダプトマイシン66(10g)の溶液に、アリル−1−ベンゾトリアゾリルカーボネート(13.5g)を添加した。この反応混合物を室温まで加温し、そして18時間撹拌した。この混合物を水(200mL)で希釈し、次いでメタノール(1L)および水(1L)で予め洗浄したBondesil 40μM C8樹脂(400g)上にロードした。この樹脂を水(1L)で洗浄し、そしてこの生成物をメタノール(1L)で溶出した。メタノールをエバポレートし、黄色固体として化合物67(1g)を得た。
(実施例18:化合物68の調製)
Figure 2005531486
デアシラーゼ酵素の調製物を、Actinoplanes utahensisデアシラーゼ酵素を発現する組換えStreptomyces lividansから生成した。エチレングリコール水溶液(10mL)中のこの酵素を、化合物67(水中15g;1.9L)の溶液にpH8で添加した。この反応混合物を、室温で18時間撹拌し、そして1Mの水酸化ナトリウムを使用して、pHを8に調整した。この反応混合物を、メタノール(1L)および水(1L)で予め洗浄したBondesil 40μM C8樹脂(400g)上に注いだ。この生成物を、水(1L)中の20%アセトニトリルで溶出し、そして、凍結乾燥し、黄色固体として化合物68(9.1g)を得た。
(実施例19)
(トリプトファンを除去するためのエドマン分解:化合物70の調製)
Figure 2005531486
乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド(15mL)中の化合物68(9.1g)の懸濁液に、n−デシルイソチオシアネート(1.2mL)を添加した。この反応混合物を室温で18時間撹拌した。この反応混合物を、メタノール(1L)および水(1L)で予め洗浄したBondesil 40μM C8樹脂(400g)上に注いだ。この生成物を、まず水(800mL)、続いて水(800mL)中の20%アセトニトリルで洗浄した後、メタノール(800mL)で溶出した。メタノールをエバポレートし、黄色固体として化合物69(7.3g)を得た。
Figure 2005531486
乾燥ジクロロメタン(30mL)中の25%トリフルオロ酢酸中で、化合物69(7.3g)を、室温で2時間撹拌し、その後、エバポレートして乾燥させた。この残渣を、水(50mL)に溶解し、メタノール(1L)および水(1L)で予め洗浄したBondesil 40μM C8樹脂(400g)上に注いだ。この生成物を、水中20〜40%のアセトニトリル勾配で溶出し、そして凍結乾燥し、黄色固体として化合物70(1.05g)を得た。
(実施例20:アスパラギンを除去するためのエドマン分解)
(脱アスパラギン(desasparagine)化合物72の調製)
Figure 2005531486
乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド(5mL)中の化合物70(0.57g)の懸濁液に、n−デシルイソチオシアネート(0.16mL)を添加した。この反応混合物を、室温で18時間撹拌し、その後、エバポレートして乾燥させた。この残渣を、ジエチルエーテル(5mL)で粉砕(tritrate)し、黄色固体として化合物71(0.54g)を得た。
Figure 2005531486
乾燥ジクロロメタン(4mL)中の50%トリフルオロ酢酸中で、化合物71(0.54g)を2時間撹拌し、その後、エバポレートして乾燥させた。この残渣を、水(25mL)に溶解し、メタノール(100mL)および水(100mL)で予め洗浄したBondesil 40μM C8樹脂(50g)上に注いだ。この生成物を、まず水(100mL)で洗浄した後、水中20%アセトニトリルで溶出した。溶離剤をエバポレートして乾燥させ、黄色固体として化合物72(0.40g)を得た。
(実施例21:アスパラギン酸(Aspatic acid)を除去するためのエドマン分解)
(コア化合物74の調製)
Figure 2005531486
フェニルイソチオシアネート(1mmol)を、乾燥N,N’−ジメチルホルムアミド(5mL)中の化合物72(1.0mmol)の懸濁液に添加する。この反応物を、周囲温度で18時間撹拌し、次いでエバポレートして乾燥させる。この残渣を、ジエチルエーテル(5mL)で粉砕(titurate)し、化合物73を得る。
Figure 2005531486
ジクロロメタン(2mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)中で、化合物73を2時間撹拌し、その後、エバポレートして乾燥させ、トリフルオロ酢酸塩として生成物74を得る。
(実施例22:化合物76の調製)
Figure 2005531486
化合物50(397mg)を、N,N’−ジメチルホルムアミド(5mL)中の脱アシル化脱トリプトファン(destrptophan)ダプトマイシン70(500mg)、およびジイソプロピルエチルアミン(2〜3滴)の溶液に添加した。この反応を、分析用逆相HPLC(luna C18 5uM 150×3mmを使用して5%〜95%アセトニトリルの勾配、0.1%蟻酸(水中)0.1%蟻酸で溶出する)によってモニターし、16時間撹拌した後、化合物70の完全な消費を観察した。エバポレーションによって、この溶媒を除去し、そして粗生成物75(631mg)を、次の工程に進めた。
Figure 2005531486
テトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、(631mg)を、ジオキサン(10mL)および1N塩酸(6.31mL)中の化合物75(631mg)、N−メチルモルホリン(631μl)の溶液に添加した。16時間撹拌した後、この反応物を濾過し、そしてC18 10uM Jupiterカラム250×21.2mmを使用して逆相HPLCによって精製し、アセトニトリル:水:蟻酸 30:70:1〜アセトニトリル:水:蟻酸 90:10:0.1までの勾配で、25分に亘って溶出した。この生成物を含む画分をエバポレートし、生成物76(44mg)を得た。
(実施例23:化合物79の調製)
Figure 2005531486
化合物77(1.2mmol、実施例16を参照のこと(上述を見よ))を、乾燥ジメチルホルムアミド(5mL)中の脱アシル化脱トリプトファン−脱アスパラギンダプトマイシン72(1.0mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(2〜3滴)の溶液に添加する。この反応物を、全ての出発物質が消費されたことが分析用逆相HPLC(luna C18 5uM 150×3mmを使用して5%〜95%アセトニトリルの勾配、0.1%蟻酸(水中)0.1%蟻酸で溶出する)によって決定されるまで、周囲温度で撹拌する。この混合物を、エバポレートして乾燥させ、そしてその残渣をエーテル(5mL)で粉砕して所望の生成物78を得る。
Figure 2005531486
0.5M塩酸(1mL)およびジオキサン(3mL)中の化合物78(1mmol)の溶液に、N−メチルモルホリン(0.1mL)およびテトラキス−(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg)を添加する。この反応物を、アルゴン下で24時間撹拌し、濾過し、そして濃縮して粗半固体を得る。この残渣を、乾燥ジクロロメタン(4mL)中に溶解する。トリイソプロピルシラン(0.1mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を添加し、そしてこの反応物を2時間撹拌し、その後、エバポレートして乾燥させる。次いで、この残渣を、溶離剤として0.1%蟻酸水溶液中30〜80%のアセトニトリル勾配を使用して、250×21.2mm Jupiter 10μm C8カラムを用いて調製用HPLCによって精製する。生成物を含む画分から溶媒をエバポレートして、所望の生成物79を得る。
(実施例24)
(生物学的活性)
式Iの化合物を、全ての試験を37℃で実施したことを除いて、National Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS文献 M7−A5、20巻、2号、2000)によって記載される標準的な手順に従って、生物のパネルに対する抗菌活性について、試験した。化合物を、100%ジメチルスルホキシドに溶解し、微生物増殖培地中の最終反応濃度(0.1μg/mL〜100μg/mL)まで希釈した。全ての場合において、細胞とともにインキュベートするジメチルスルホキシドの最終濃度は、1%以下である。最少阻害濃度(MIC)を計算するために、2倍希釈の化合物を、100μlの最終容量の培地(50mg/L Caを補充したMueller−Hintonブロス)に5×10の細菌細胞を含むマイクロタイタープレートのウェルに添加した。市販のプレート読み取り機を使用して、細菌細胞の光学濃度(OD)(これは、細菌細胞の増殖(growth)および増殖(proliferation)を測定する)を測定した。MIC値を、試験生物の増殖を阻害する最低の化合物濃度と定義する。本発明の代表的な化合物のMIC(μg/ml)値を表IIIに列挙する。
(表III:式Iの化合物の生物学的活性)
Figure 2005531486
Figure 2005531486
SA399は、メチシリン耐性Staphylococcus aureusである。
SA42は、野生型Staphylococcus aureusである。
EF14は、野生型Enterococcus faeciumである。
EF201は、野生型Enterococcus faecalisである。
ここで「+++」は、その化合物が、1μg/ml以下のMIC(μg/ml)または1mg/kg以下のED50を有することを示し;
「++」は、その化合物が、それぞれ1μg/mlまたは1mg/kgより大きい、それぞれMIC(μg/ml)またはED50を有するが、10μg/mlまたは10mg/kgのED50以下であることを示し;そして
「+」は、その化合物が、10μg/mlより大きいMIC(μg/ml)または10mg/kgより大きいED50を有することを示す。
(実施例25)
(インビボ活性)
マウス防御試験は、インビボでの試験化合物の有効性を測定するための工業規格である[このモデルの例として、J.J.Clementら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy,38(5),1071−1078,(1994)を参照のこと]。以下に例示するように、この試験を、細菌に対する本発明の化合物のインビボでの有効性を実証するために使用する。
インビボ抗菌活性を、19〜23gの重量の雌CD−1マウス(Charles River Lab,MA)に、腹腔内でメチシリン耐性S.aureus(MRSA)種菌を感染させることによって確立する。種菌を、メチシリン耐性S.aureus(ATCC 43300)から調製する。このMRSA種菌を、Mueller−Hinton(MH)ブロス中で、37℃で18時間培養する。600nmでの光学濃度(OD600)を、1:10希釈した一晩培養物について決定する。細菌(8×10cfu)を、5%のブタ胃ムチン(Sigma M−2378)を含有する20mlのリン酸緩衝化生理食塩水(Sigma P−0261)に添加する。全ての動物に、0.5mlの種菌(2×10cfu/マウスに相当(これは、無処置の動物の約100%の死亡を引き起こす用量である))を注射する。
試験化合物を、10.0mlの50mMリン酸緩衝液に溶解して、1mg/mlの溶液(pH=7.0)を得る。この溶液を、ビヒクルで4倍(1.5mlから6.0ml)に連続して希釈し、0.25mg/ml溶液、0.063mg/ml溶液および0.016mg/ml溶液を得る。全ての溶液を、0.2m Nalgenシリンジフィルターで濾過する。細菌の接種の直後、グループ1の動物に緩衝液(試験化合物なし)を皮下(sc)に注射し、そしてグループ2〜グループ5に、それぞれ10.0mg/kg、2.5mg/kg、0.63mg/kgおよび0.16mg/kgで、試験化合物を皮下に与えた。グループ6の動物は、急性毒性をモニターするためにだけ、皮下に10mg/kg(または所定の化合物の最高治療用量)で試験化合物を受ける。これらの注射を、各々のグループについて接種の4時間後に1回繰り返す。各時間での注射容量は、体重1kgあたり10mlである。50%防御用量(PD50)を、接種後7日間生存したマウスの数に基づいて算出する。
本明細書中に引用される全ての刊行物および特許出願は、各個々の刊行物または特許出願が、具体的かつ個別に参考として援用されると示されるように、本明細書中で参考として援用される。前述の発明は、明瞭な理解を目的として、例証および例として幾分詳細に記載されているが、添付の請求項の精神または範囲から逸脱することなく、これらに特定の変更および改変がなされ得ることは、本発明の教示を踏まえて、当業者に容易に明白である。

Claims (30)

  1. 以下の式:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を含む組成物であって;ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は、独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rはメチルまたは−CHCHCHであり;
    (d) Rはメチルまたは−CHCHCHCHであり;
    (e) Rはヒドリドまたはメトキシであり;
    (f) Rはヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (g) R、RおよびRの各々は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (h) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルである、
    組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、Rが2−(2’−アミノフェナシル)であり;RおよびRの各々がヒドリドであり;Rが−CHCHCHであり;RおよびRの各々がメチルであり;そしてRがヒドロキシルである、組成物。
  3. 請求項1に記載の組成物であって、Rが2−ブチルまたはイソプロピルであり;RおよびRの各々がメチルであり;Rが−CHCHCHCHであり;Rがメトキシであり;そしてRがカルボキシアミノである、組成物。
  4. 請求項1に記載の組成物であって、Rが、以下:
    Figure 2005531486
    であり;
    ここで、Raa、Raa2およびRaa3の各々が独立して、アミノ酸側鎖であり、そしてここでR13が、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである、
    組成物。
  5. 請求項4に記載の組成物であって、Rが2−(2’−アミノフェナシル)であり;RおよびRの各々がヒドリドであり;Rが−CHCHCHであり;RおよびRの各々がメチルであり;そしてRがヒドロキシルである、組成物。
  6. 請求項4に記載の組成物であって、Rが2−ブチルまたはイソプロピルであり;RおよびRの各々がメチルであり;Rが−CHCHCHCHであり;Rがメトキシであり、そしてRがカルボキシアミノである、組成物。
  7. 以下の式:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を含む組成物であって;ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (d) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (e) R15は、ヒドリド、
    Figure 2005531486
    であり;
    ここで:R18がアミノまたはヒドロキシであり;R19がヒドリドまたはヒロドキシであり;そしてR20がカルボキシアミノまたはカルボキシメチルであり;
    (f) R16がメチルまたは−CHCHCH21であり;
    (g) R17がメチルまたは−CHCHCHCH22であり;
    ここで、R21およびR22の各々が、独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである、
    組成物。
  8. 21およびR22の各々が、独立して、−NHR23であり、ここでR23がアミノ保護基である、請求項7に記載の組成物。
  9. 請求項8に記載の組成物であって、式Iの化合物が、以下:
    Figure 2005531486
    Figure 2005531486
    Figure 2005531486
    であって、
    ここで、RおよびR14の各々が独立してヒドリドまたはメチルである、
    組成物。
  10. 以下の式:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を含む薬学的組成物であって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は、独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rはメチルまたは−CHCHCHであり;
    (d) Rはメチルまたは−CHCHCHCHであり;
    (e) Rはヒドリドまたはメトキシであり;
    (f) Rはヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (g) R、RおよびRの各々は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (h) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルである、
    組成物。
  11. 請求項10に記載の組成物であって、Rが2−(2’−アミノフェナシル)であり;RおよびRの各々がヒドリドであり;Rが−CHCHCHであり;RおよびRの各々がメチルであり;そしてRがヒドロキシルである、組成物。
  12. 請求項10に記載の組成物であって、Rが2−ブチルまたはイソプロピルであり;RおよびRの各々がメチルであり;Rが−CHCHCHCHであり;Rがメトキシであり;そしてRがカルボキシアミノである、組成物。
  13. 請求項10に記載の組成物であって、Rが、以下:
    Figure 2005531486
    であり;ここで、Raa、Raa2およびRaa3の各々が独立してアミノ酸側鎖であり、そしてここで、R13が、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノである、組成物。
  14. 被験体において細菌感染を処置する方法であって、該方法が、治療有効量の請求項1に記載の組成物を、被験体に投与する工程を包含する、方法。
  15. 以下の式I:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を調製するためのプロセスであって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、メチルまたは−CHCHCHであり;
    (d) Rは、メチルまたは−CHCHCHCHであり;
    (e) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (f) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (g) R、RおよびRの各々は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (h) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルであり;
    該プロセスが、以下の式XVII:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から保護基を取り外す工程を包含し;
    ここで、R28がメチルまたは−CHCHCHNHPあり;R29がメチルまたは−CHCHCHCHNHPで−であり;そしてPはアミノ酸保護基であり;但し、R28またはR29の少なくとも1つがメチル以外のものである、
    プロセス。
  16. 請求項15に記載のプロセスであって、以下の式XVI:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、修飾剤を用いて処理し、前記式XVIIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含する、プロセス。
  17. 請求項16に記載のプロセスであって、以下の式XV:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、末端アミノ酸を除去して、式XVIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R18がアミノまたはヒロドキシであり;R19がヒドリドまたはヒドロキシである、
    プロセス。
  18. 請求項17に記載のプロセスであって、以下の式XIV:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、末端アミノ酸残基を除去して、式XVの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R20が、カルボキシアミノまたはカルボキシメチルである;
    プロセス。
  19. 請求項18に記載のプロセスであって、以下の式XIII:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、トリプトファンアミノ酸残基を除去して、式XIVの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含する、プロセス。
  20. 請求項19に記載のプロセスであって、以下の式XII:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、脱アセチル化して、式XIIIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R25が、アルキル基である;
    プロセス。
  21. 請求項20に記載のプロセスであって、以下の式XI:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩の遊離アミン基を保護して、式XIIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含するプロセスであって;
    ここで、R26がメチルまたは−CHCHCHNHあり;そしてR27がメチルまたは−CHCHCHCHNHである、
    プロセス。
  22. 以下の式I:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を調製するためのプロセスであって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、メチルまたは−CHCHCHであり;
    (d) Rは、メチルまたは−CHCHCHCHであり;
    (e) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (f) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (g) R、RおよびRの各々は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (h) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルであり;
    該プロセスが、以下の式Ia
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、修飾剤を用いて処理する工程を包含し、
    ここで、R2aがメチルまたは−CHCHCHNHあり;そしてR3aがメチルまたは−CHCHCHCHNHであり;但し、R2aおよびR3aのうちの少なくとも一方はメチル以外のものである;
    プロセス。
  23. 以下の式I:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を調製するためのプロセスであって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、メチルまたは−CHCHCHであり;
    (d) Rは、メチルまたは−CHCHCHCHであり;
    (e) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (f) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (g) R、RおよびRの各々は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (h) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルであり;
    該プロセスが、以下の式XXVIII
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、修飾剤を用いて処理する工程を包含し、
    ここで、R37がメチルまたは−CHCHCHであり;そしてR38がメチルまたは−CHCHCHCHであり;但し、R37およびR38のうちの少なくとも一方はメチル以外のものであり、そしてさらに但し、RおよびRの各々がアミノ以外のものである;
    プロセス。
  24. 請求項23に記載されるプロセスであって、以下の式XXVII
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、末端アミノ酸を除去して、式XXVIIIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含するプロセスであって、
    ここで、R18がアミノまたはヒドロキシであり;そしてR19がヒドリドまたはヒドロキシである;
    プロセス。
  25. 請求項24に記載されるプロセスであって、以下の式XXVI
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、末端アミノ酸を除去して、式XXVIIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R20がカルボキシアミノまたはカルボキシメチルである;
    プロセス。
  26. 請求項25に記載されるプロセスであって、以下の式XXV
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、トリプトファンアミノ酸を除去して、式XXVIの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含する、プロセス。
  27. 請求項26に記載されるプロセスであって、以下の式XXIV
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩から、脱アシル化して、式XXVの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R25がアルキル基である;
    プロセス。
  28. 請求項27に記載されるプロセスであって、以下の式XI
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩の遊離アミノ基を、修飾剤を用いて処理して、式XXVの化合物またはその塩を得る工程をさらに包含し、
    ここで、R26がメチルまたは−CHCHCHNHであり;そしてR27がメチルまたは−CHCHCHCHNHである;
    プロセス。
  29. 以下の式XXXII:
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を調製するためのプロセスであって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (d) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (e) R18は、アミノまたはヒドロキシであり;
    (f) R19は、ヒドリドまたはヒドロキシであり;
    (g) R20は、カルボキシアミノまたはカルボキシメチルであり;
    (h) R28は、メチルまたは−CHCHCHNHPであり;
    (i) R29は、メチルまたは−CHCHCHCHNHPであり;
    (j) Pは、アミノ保護基であり;
    (k) R39は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (l) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルであり;
    該プロセスが、以下の式XIV
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、修飾剤を用いて処理する工程を包含する、
    プロセス。
  30. 以下の式XXXIV
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を調製するためのプロセスであって、ここで:
    (a) Rは、2−ブチル、イソプロピルまたは2−(2’−アミノフェナシル)であり;
    (b) RおよびRの各々は独立して、ヒドリドまたはメチルであり;
    (c) Rは、ヒドリドまたはメトキシであり;
    (d) Rは、ヒドロキシまたはカルボキシアミノであり;
    (e) R18は、アミノまたはヒドロキシであり;
    (f) R19は、ヒドリドまたはヒドロキシであり;
    (g) R28は、メチルまたは−CHCHCHNHPであり;
    (h) R29は、メチルまたは−CHCHCHCHNHPであり;
    (i) Pは、アミノ保護基であり;
    (j) R39は独立して、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、チオウレイド、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (k) 但し、
    (1) Rが−CHCHCHである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、
    ここで、R10は、アミノ、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルアミノ、ウレイド、グアニジノ、カルバモイル、スルホンアミノ、チオアシルアミノ、イミノアミノまたはホスホンアミノであり;
    (2)Rがメチルである場合、Rは以下:
    Figure 2005531486
    以外のものであり、ここで、R11およびR12の各々は、ヒドリド、C〜C18非置換アルカノイル、C〜C18非置換アルケノイル、C〜C18非置換アルキル、もしくはC〜C18選択置換アルキルであるか;または代替的に、R11およびR12は一緒になってC〜C18アルキリデニルであり;
    該プロセスが、以下の式XV
    Figure 2005531486
    の化合物またはその塩を、修飾剤を用いて処理する工程を包含する、
    プロセス。
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