JP2005531329A - 沈殿剤としてポリカチオン性ポリマーを用いる核酸の単離 - Google Patents

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Abstract

【課題】 生物学的溶液から核酸を単離する方法。
【解決手段】 本発明の方法は、生物学的溶液に対してポリカチオン性沈殿剤を添加すること、及び所望の核酸との複合体を形成させることによってこの所望の核酸を選択的に沈殿させる工程を含み、ここで、この沈殿剤は四級アミノ基を含む高度に荷電した直鎖状ポリマーである。このポリカチオン性沈殿剤は好ましくは、ポリカチオン性沈殿剤と核酸との間の電荷比[+]/[−]が、沈殿の間に0.5以上、好ましくは0.9以上、そして最も好ましくは1以上であるような量に添加されて、塩濃度の存在下で、核酸/ポリカチオン複合体の定量的な特異的な沈殿を確実にする。

Description

本発明は、生物学的溶液から核酸、例えば、DNA及び/又はRNAを単離する方法に関する。より詳細には、本発明は、沈殿剤を利用し、これによって所望の核酸とこの沈殿剤から、又は所望されない核酸とこの沈殿剤からのいずれかから複合体が形成される。
1860年代に、F.Miescherは、細胞核から酸性構造物を単離し、これを彼はヌクレイン(nuclein)と、そして後には核酸と名づけた。この物質の生物学的機能は、核酸物質及び詳細にはDNAが遺伝情報の運搬を担うということが確立される1世紀近く後まで発見されなかった。DNAの分子構造の解明が1953年に報告されたとき、生化学及び生物学において新しい段階が始まった。
現在では周知のとおり、核酸は鎖の中に高密度の負に荷電したリン酸基を有するポリマーである。あらゆる生きた生物体において2つのクラスの核酸、すなわちリボ核酸(RNA)及びデオキシリボ核酸(DNA)が見出されている。一方で、ウイルスは、RNA又はDNAのいずれか1つのタイプのみを含む。核酸の生物学的機能としては、遺伝情報の保存、複製、組換え及び伝達が挙げられる。DNAは、核DNA、細胞質DNA、プラスミドDNA、ミトコンドリアDNA、葉緑体DNA及びウイルスDNAに分類できる。もう一方のRNAは、メッセンジャーRNA、リボソームRNA、トランスファーRNA、核内低分子RNA、ウイルスRNA及びサブウイルスRNAに分類できる。
種々の核酸は、最近、主に科学的研究においてだけでなく、薬学的分野及び診断の分野においても用いられ程度が増加している。従って核酸は、例えば、タンパク質産物が細胞、例えば組換え細胞の核酸から発現される生物工学的なプロセスにおいて、遺伝子操作のための方法におけるツールとして、そしてさらに最近では医療用及び診断適用のためにも有用である。有用な核酸産物を得るためには、望ましくない成分、例えば、細胞破片、夾雑物、例えば毒性物質、例えば内毒素などを排除するために注意深い精製スキームが必要である。
今まで、核酸を単離するための最も一般的な方法はクロマトグラフィーを用いることであった。従って、現在利用可能な精製方法は、限外濾過、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、又はガラスもしくはシリカゲル粒子上への沈殿によるカオトロピック塩の存在下でのアガロースゲルからの核酸フラグメントの抽出に基づく。
しかし、例えば、二本鎖DNAフラグメント及びさらに小さい短鎖オリゴヌクレオチドを含む核酸混合物の分離のためには、これらの方法は低い効率でしか有用でない。
他のさらに近年示唆されている精製スキームは、核酸の電荷に基づく。核酸は、その鎖の中に負に荷電した高密度のリン酸基を有するポリマーであるので、ポリアニオンとみなすことができる。従って、核酸を沈殿する種々の方法が開示されている。
DNAの選択的沈殿の具体的な形態は、米国特許出願公開第2002/0010145号(Wilsonら)に開示されている。さらに詳細には、有機溶媒を用いた沈殿後の細胞溶解物から得た調製物からのDNA、好ましくはプラスミドDNAの精製であって、その後の凝縮剤の添加による選択的沈殿による、低イオン強度緩衝液中での再可溶化による精製が示唆される。通常DNA調製物中の主な夾雑物であるRNAは、溶液中に残され得るが、所望のプラスミドDNAは直接沈殿される。凝縮剤は、スペルミン及びスペルミジンのような低分子である。開示された沈殿は低塩濃度でのみ起こるので、示唆された方法を、細胞溶解物に直接適用することはできない。従って、この分野では、精製されたDNA産物を得るのに必要な工程の総数が少なく、それによって総費用が減少する簡略な方法が依然として必要である。
核酸の沈殿に基づく別のアプローチは、ポリエチレンイミン及びアニオン性リン酸エステル界面活性剤を用いる核酸の捕獲及び選択的遊離のための方法として米国特許第5622822号(Ekezeら)に開示されている。さらに詳細には、核酸は、例えば溶解後に増幅のために、溶解物とポリエチレンイミンとを接触させて沈殿物を形成することによって利用可能にされる。次いで核酸は強力な塩基を用いて沈殿物から遊離されて、この遊離された核酸は、アニオン性リン酸エステル界面活性剤を含む溶液中で保持される。しかし、強力な塩基での処理は、核酸の構造に有害であり、従ってこの方法は、例えば、プラスミドDNAを沈殿するためには用いることができない。さらに、エチレンイミンは全てのpH値において荷電していないので、この方法を制御されたpHで行なうことが必須である。
従って、全ての形態の核酸で有用であって、かつ操作がより簡単である別の方法が依然として必要である。
核酸の沈殿の別の方法は、欧州特許第1031626号(Erbacherら)に開示されており、ここでは、1〜24個の繰返し単位からなるアンモニア又はホスホニウム塩を用いて、生物学的サンプルにおいて核酸を安定化させ及び/又は単離する方法が示唆される。しかし、この沈殿は非選択性であって、すなわち、この方法では、溶液中に他の核酸を残したままで、例えばゲノムDNA、プラスミドDNA、RNAといった特定のタイプの核酸の特定の沈殿をさせることはできない。
米国特許出願公開第2002/0010145号 米国特許第5622822号明細書 欧州特許第1031626号
さらに、ここ十年間は、核酸とポリカチオンとの複合体は、遺伝子送達のためのビヒクルとして科学者の注目をかなり引き付けそして注目はますます増している。このビヒクルは細胞の負に荷電した膜と相互作用して強力に結合しなければならないので、これは正に荷電されかつ可溶性でなければならない。これらの要件は、特定の比のポリカチオン/核酸でのみ満たされる。従って、簡便性という要因によって複雑な結合剤誘引の特異的過ぎない量を添加することが必要となる生物工学の精製プロセスとは反対に、遺伝子送達法では、特定の量のポリカチオンを添加することが必要である。
(発明の要旨)
本発明の目的は、他の核酸、タンパク質、他の高分子量化合物、塩及び他の低分子量物質を含み得る溶液から、この溶液中にこのような他の種を残したままで、核酸を単離する選択的方法を提供することである。これは、添付の特許請求の範囲に記載の方法によって達成される。
本発明の別の目的は、生物学的溶液からの核酸の単離の方法であって、大規模の操作に簡単かつ適切である方法を提供することである。本発明の関連の目的は、このような方法であって、特に大規模の操作において費用効果的でもある方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、核酸の選択的単離の方法であって、溶液のpHにかかわらず有用であって、従って酸及び塩基のようなpH調節剤の使用を回避する方法を提供することである。
なお別の目的は、上記のような核酸の単離の選択的方法であって、広いウインドウのpH及び塩濃度内でそのような核酸の沈殿を可能にし、かつ過剰の沈殿剤の添加に対して過敏でない方法を提供することである。
本発明の特定の目的は、プラスミドのスーパーコイル構造に本質的に影響することのない、核酸プラスミドDNAの選択的な単離方法を提供することである。特定の目的は、高濃度の塩及びRNAを含む清澄化されたアルカリ性溶解物において利用可能である、プラスミドについての選択的単離方法を提供することである。
本発明のさらなる実施形態及び利点は、以下の本発明の詳細な説明及び実験のパートから明らかになる。
(定義)
「生物学的溶液」という用語は、本明細書においては、核酸のような生物学的物質が存在し得る任意の溶液について用いる。従って、この用語は水溶液、例えば、緩衝液、細胞溶解物などを包含する。
「核酸」という用語は、本明細書において用いる場合、本明細書の背景の欄において考察されるような、任意の形態の核酸を包含する。
「ポリカチオン」という用語は、本明細書においては、「ポリカチオン性沈殿剤」という用語と互換的に用いられる。
「一体型のポリカチオン」とは、四級アミン基がポリマー鎖の一部である分子をいうが、「ペンダント型のポリカチオン」という用語は、四級アミン基がこの鎖からぶら下がっている分子を意味する。
「電荷比」とは、[+]/[−]として規定されるが、ここで[+]はポリカチオン中の四級アミノ基の濃度であり、[−]は、プラスミドDNAにおけるリン酸基の濃度である。
沈殿物又は複合体を意味するために本明細書において用いられる「不溶性」という用語は、通常の遠心分離によって形成されている、溶液から分離できる、沈殿物又は複合体を意味する。
(発明の詳細な説明)
本発明の第一の局面は、生物学的溶液から核酸を単離する方法であって、この方法は、この溶液に対してポリカチオン性沈殿剤を添加すること、及びこの所望の核酸との可溶性の複合体を形成させることによって、この所望の核酸を選択的に沈殿させる方法を含み、ここで、この沈殿剤は四級アミノ基を含む高度に荷電した直鎖状ポリマーである。この方法は、所望の核酸が沈殿されるが、この溶液中の他の核酸及び他の分子は沈殿されないという点に関して選択性である。好ましくは、この薬剤は、塩の存在下で、ポリカチオン性沈殿剤と核酸との間の電荷比[+]/[−]が、沈殿の間に約0.5以上であるような量に添加される。以下にさらに詳細に考察するとおり、塩濃度は好ましくは沈殿の間に制御される。有利な実施形態では、この電荷比は、沈殿の間、約9以上、好ましくは1以上である。
従って、本発明によって形成された沈殿物はまた不溶性の多価電解質複合体としても公知であり、そして本明細書において用いられる沈殿剤は、合成又は天然のポリカチオンである。可溶性の多価電解質複合体は以前に、工業的スケールのバイオプロセスにおける精製のためよりむしろ例えば遺伝子送達の研究において主に利用されているが、そのような研究においては、多価電解質複合体の特性は解釈され予測されている。沈殿のための用いられる条件下で不溶性である多価電解質複合体は、個々の成分を形成するために再溶解されても、又は完全に破壊されてさえよい。これは、以下にさらに詳細に考察するとおり、溶液中の塩濃度及び/又はpHの条件を適合させることによって達成される。
本発明の特定の実施形態において、所望の核酸はプラスミドである。しかし、以下から明らかであるように、本発明は、任意の所望の核酸を回収するために、例えば、溶液中において他の成分からDNAもしくはRNAを単離するために、又は溶液中でお互いからDNA及びRNAを単離するために用いることができる。
所望の核酸が単離される生物学的溶液は、核酸に有害な影響を有さず、かつその核酸の電荷が本質的にインタクトである任意の溶液であってもよい。従って1つの実施形態において、生物学的溶液は細胞溶解物である。この溶解物は、機械的な細胞破壊の結果であってもよい。或いは、この溶解物は、強力にアルカリ性の試薬を含む界面活性剤で細胞を処理することによって、続いて中和及び遠心分離して、高い塩濃度を有する核酸含有溶液を得ることによって調製された清澄化されたアルカリ性溶解物であってもよい。従って、本発明の1つの主な利点は、塩濃度が高い溶液上でもこの方法は適用可能であるということである。
この方法がアルカリ性溶解物を取り扱う能力の例示的な実施例を、実施例9、10及び12に示す。これらの実施例においては、塩濃度は核酸沈殿工程の間、極めて高く、すなわちカリウムに関して約0.6Mそして酢酸塩に関して1Mである。この塩濃度は背景の欄で示された引用文献に記載される濃度よりもかなり高い。
実施例9及び10においては、実施例2に従って調製された清澄化された溶解物を最初に、多価電解質の沈殿工程を改善するために、事前処理(実施例2.1)に供した。この事前処理とは単に、4℃で数日間この清澄化溶解物を保管するということ、次いで遠心分離によって、自然に形成された沈殿物を除去するということを意味する。
実施例12においては、清澄化された溶解物を最初に、多価電解質の沈殿工程を改善するために、別の事前処理(実施例2.2)に供した。この事前処理は、疎水性のゼオライトを添加した。この別の事前処理は、数日間の貯蔵を必要とする上記の処理に比べて極めて迅速であるという利点を有した。
実施例2.2において用いられる疎水性ゼオライトは、アルカリ溶解工程(実験2)において加えられた化合物であるSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を吸着することが公知である。SDS又は他の物質と組み合わせたSDSは、多価電解質沈殿工程を有害に妨害することが想定できる。従って、それらの除去は有利であるはずである。適切な組成物を用いたゼオライトの選択は、Erikson及びGreen(遺伝子操作された細胞からの細胞内に蓄積したタンパク質の精製におけるゼオライトYの使用(The use of zeolite Y in the purification of intracellular accumulated proteins from genetically enginerred cells.)Biotechnol.Tech.6(1992)239〜244)によって示される指示によって管理した。
別の実施形態では、事前処理工程、例えば、クロマトグラフィー分離が、本発明による沈殿の前に生物学的溶液に適用される。
上述のとおり、沈殿剤はカチオン性の高度に荷電した直鎖状ポリマーであって、これは、一体型ポリカチオンとして公知のように、このポリマー鎖の一部として、又はペンダントポリカチオンとして公知のように、この鎖の置換として付加されたかのいずれかである、四級アミノ基を含む。この状況では、「高度に荷電した」という用語は、ポリマー分子量(1モル当たりのグラム)/ポリマー電荷の比が、1000未満、好ましくは400未満であることを意味する。特定の実施形態では、この比は約250未満、例えば約215未満である。1つの実施形態では、ポリカチオン性沈殿剤は、約25以上の正電荷、すなわち四級アミン基を含む。特定の実施形態では、ポリカチオン性沈殿剤は、約50以上、より好ましくは約500以上、そして最も好ましくは約1000以上の正電荷、すなわち四級アミン基を含む。通常、ポリマーの各々の反復単位は、このようなアミン基の1つを含み、従って上記で示した数はまた、用いられる沈殿剤における反復単位の数にあてはまる。従って1つの実施形態では、沈殿剤は、1000以上の反復単位からなる。
1つの実施形態では、沈殿剤は、約1400DPを含み、かつ160というポリマー分子量/ポリマー電荷の比を示すポリマー、すなわち、市販の製品(Polysciences,Inc.(米国ペンシルバニア州ウォーリントン))であるポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)(DMDAAC)である。この実施形態では、この沈殿物、すなわち、不溶性多価電解質複合体は、塩濃度に依存して、0.5≦[+]/[−]≦10の領域において、好ましくは0.7≦[+]/[−]≦5の領域において形成される。
別の実施形態では、沈殿剤は、約80DPを含み、かつ172というポリマー分子量/ポリマー電荷の比を示す脂肪族イオネンブロミドを含むポリマーである。
さらに別の実施形態では、沈殿剤はポリ(N−アルキル−4−ビニルピリジニウムハライド)を含むポリマーである。従って、特定の実施形態では、沈殿剤は、ポリ(N−メチル−4−ビニルピリジニウムクロライド)、ポリ(N−エチル−4−ビニルピリジニウムブロミド)及びポリ(N−プロピル−4−ビニルピリジニウムブロミド)からなる群から選択される。これらのうち幾つかは市販されている(Polysciences,Inc.(米国ペンシルバニア州ウォーリントン))。従って、好ましい鎖長は、DP25を超え、そして最も好ましいのはDP100を超え、ポリマー分子量/ポリマー電荷比は214である。
従って、一般的実施形態において、沈殿剤は、ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、脂肪族イオネンブロミド及びポリ(N−アルキル−4−ビニルピリジニウムハライドからなる群から選択される。
上記のように、1つの実施形態では、この溶液の塩濃度は、核酸/ポリカチオン複合体の定量的な選択的沈殿を可能にするために、沈殿剤の添加の間、制御される。この状況では、当業者は、特定の複合体を形成するための至適の荷電比が、沈殿の間、生物学的溶液における塩濃度に依存してシフトされることを認識している。従って、本発明の基礎を提供する予期されない知見は、核酸の本発明の沈殿が、先行技術に比べて広いウインドウの塩濃度内で獲得可能であるということである。この利点は、本出願の図5から明らかになる。上記のとおり、核酸の以前の選択的沈殿は、特定の比で得られている。逆に、本発明による沈殿は、核酸に存在する負電荷の数に等しいか又はそれを上回るかのいずれかの多数の正電荷を提供するために、塩の存在下で、ある量のポリカチオン性沈殿剤を添加することによって行なわれ得る。この状況では、種々の電荷比で得られる利点が異なる塩濃度について実証されている、本出願の図6を参照のこと。従って、本発明を用いる利点は、過剰のポリカチオン沈殿剤を添加するいかなる欠点も伴わないということである。なぜなら、この方法では高い電荷比を生じ、これがやはり有効な沈殿を生じるからである。簡便性の理由で、十分な量のポリカチオン性沈殿剤が添加されていることを確認するために、しばしば過剰に添加する。
本発明では、沈殿剤の添加の前に生物学的溶液中の核酸における負電荷の存在数を決定することが有利である。従って、1つの実施形態では、本発明の方法は、沈殿剤の添加の前にサンプル中の負の荷電の数を評価する工程を含む。当業者は、標準的方法に従って、核酸を含むサンプル中の負電荷の数を容易に決定することができる。例えば以下の実施例6を参照のこと。要するに、このような見積もりは、周知の式A=ε*c*1(ここで、Aは吸光度であり、εは吸光係数であり、1はキュベットを横切って光が移動する長さである)に従って、リン酸基の数を決定するために、例えば、DNAを含む溶液のサンプルの260nmでの吸光度を測定する工程を含む。DNAについての吸光係数は、6500M−1cm−1である(Olins,D.E.;Olins,A.L.;Von Hippel,P.H.Journal of Molecular Biology 1967,24,157〜176)。DNAサンプルの負電荷の濃度は、吸光係数で吸光度の値を割ることによって決定される。得られた値は、負電荷の総濃度である。同じ吸光係数を用いてRNAについて、十分な評価を行なうことができる。解析することが所望される溶液が未知の量の核酸(単数又は複数)を、例えば溶解物として含む場合、RNAからのDNAの分離のために、都合の良いことにわずかなサンプルを解析カラム上にとって泳動する。
1つの実施形態では、本発明の方法はまた、塩のさらなる添加によって形成された沈殿物を溶解することによって、所望の核酸を回収する工程を含む。従って、1つの実施形態では、本発明の方法はまた、溶液から沈殿物を分離すること及びこの沈殿物の引き続く溶解(これによって可溶性の複合体が形成される)によって、そのように形成された沈殿物から所望の核酸を回収する工程を含む。このような可溶性の複合体では、沈殿剤は、核酸に結合されているが、通常の遠心分離によってそれの単離が可能であるほど十分に強固ではない。従って特定の実施形態において、本発明はまた塩の添加によって多価電解質複合体を破壊する工程を含み、これによって所望の核酸が溶液中に遊離状態で存在する。このような破壊された複合体では、反対の荷電のポリマーと、溶液中に分離されて/遊離状態で存在するポリカチオン性沈殿剤及び核酸の両方との間に本質的に相互作用は生じない。このような遊離の核酸は、クロマトグラフィー、電気泳動又は任意の他の周知の方法によって都合よく回収される。当業者は、塩濃度の正確な値が沈殿剤の性質及び量のような他のパラメーターに依存することを理解するが、この種類の複合体は、塩濃度の増大で破壊される。従って特定の実施形態において、この沈殿物の分解及び破壊は、電荷比[+]/[−]及び塩の性質に依存して、0.5Mを超える、好ましくは3Mを超える塩濃度で行なわれる。
塩は、実質的には、クロマトグラフィーの分野で周知でありそしてイオン交換体の脱離のために通常用いられる任意の塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸アンモニウム、酢酸カリウムなどであってもよい。本発明において用いられる塩の唯一の要件は、それらの塩が複合体からポリカチオン性沈殿剤を置き換えることが可能であり、それによってこの核酸を遊離できるということ、そして所望の核酸に対して有害な影響を有さないということである。
必要に応じて、この沈殿物を例えば、水又は適切な緩衝液を用いて、その溶解の前に洗浄してもよい。
別の実施形態では、本発明はまた、沈殿物の分離後にこの溶液から所望の核酸を回収する工程を含む。例えば、DNAをも含む溶液からRNAを単離することが所望される場合、DNAは最初に沈殿されてもよく、この沈殿物は除去されてもよく、そして残りの溶液がRNAの供給源として用いられてもよい。次いで、RNAは、第二の沈殿又はクロマトグラフィーもしくは電気泳動のような標準的な方法に従ってのいずれかでこの溶液から回収され得る。従って、特定の実施形態では、本発明の方法は、形成された第一の沈殿物から第一の所望の核酸を単離する工程と、生物学的溶液からこの第一の沈殿物を分離する工程と、沈殿剤の連続的な添加によって残りの溶液から第二の所望の核酸を沈殿させる工程とを含む。
本発明の別の局面は、修飾反応に供されている核酸を単離するための本発明による方法の使用である。従って、このような核酸は例えば核酸フラグメントであってもよい。
本発明の最終の局面は、本発明による方法、例えば、沈殿を実施するための十分な物質、及び必要に応じて、添加されるべき塩を分離区画に、このような方法を行なう方法に関する書面の指示書とともに備えるキットである。
(図面の詳細な説明)
図1は、異なる電荷比、すなわち異なる[+]/[−]における、異なるプラスミド又はRNAを用いたポリカチオン性沈殿剤によって形成された複合体の溶解度が1M酢酸カリウムでどうであるかという研究を示す溶解度クロマトグラムである(実施例7を参照のこと)。プラスミドDNA又はRNAとポリカチオン性沈殿剤との混合を研究して得られたデータを上清に残留するDNAの部分対[+]/[−]として示す。
図2は、以下の実施例8に従って、1M酢酸カリウムにおいて行なったプラスミドDNA及びRNAでのモデル実験の結果のクロマトグラフィー解析を示す。清澄化アルカリ性溶解物においてと同様の条件(すなわち、RNAの量>>プラスミドDNAの量)を用いた。ポリカチオン性沈殿剤とプラスミドDNAとの間の比は、1.4、すなわち[+]/[−]=1.4であった。
図3は、以下の実施例9に従う同じプラスミド含有溶液に対する引き続くポリカチオン性沈殿剤の添加によって得られたアガロースゲル電気泳動の結果を示す。[+]/[−]=1に相当して、2倍希釈されたプラスミドDNA含有清澄化アルカリ性溶解物に、ポリカチオン性沈殿剤溶液を添加した。沈殿後、上清を新しい試験管に移して、同じ量のポリカチオン性沈殿剤を再度加えた。この手順を4回繰り返した。このブランクは2倍希釈溶解物であり、これをまた遠心分離して、プラスミドDNAを含まない少量のペレットを得た。[+]/[−]=5とは、ポリカチオン性沈殿剤[+]/[−]=1の量が、同じ溶液に引き続き5倍加えられていることを意味する。Sは、上清を意味し、Pはペレットである。ペレットは2M酢酸カリウムに溶解した。サンプルは、以下の実施例5に記載されるようにアガロースゲル電気泳動上で解析した。図3から、[+]/[−]=5における本発明による方法では、プラスミドDNAの選択的な沈殿が生じることが証明される。当業者によって容易に理解されるとおり、ポリカオン性沈殿剤を添加することによって、当然ながら各々の工程においてある程度の希釈が達成され、これはアガロースゲル上のバンドの強度の減少として図3に示されている。
図4は、[+]/[−]=4に相当する、2倍希釈され、ポリカチオン性沈殿剤が添加された清澄化アルカリ溶解物のアガロースゲル電気泳動の結果を図示している。沈殿後、溶解ペレット中では、RNAもプラスミドDNAも検出されない(レーン2)。5つの同一のサンプルを実施例10に従って試験管中で調製した。沈殿後、5つの上清を新しい試験管に移した。この5つの上清に、本発明による2mM(相当する単量体濃度に基づいて)のポリカチオン溶液の種々の濃度(それぞれ[+]/[−]=1、2、3、4、5に相当する)を添加した。ブランクとして清澄化アルカリ性溶解物の溶液及び蒸留水を用いた。全てのペレットを1ml 2M酢酸カリウム(pH5.5)に再溶解した。サンプルを実施例5に記載のようにアガロースゲル電気泳動上で解析した。[+]/[−]=4+1での第二の沈殿からの結果をレーン3〜4に示しており、ここでは3が上清であり4が溶解ペレットである。[+]/[−]=4+2での第二の沈殿からの結果をレーン5〜6に示し、4+3をレーン7〜8に、4+4をレーン9〜10に、そして4+5をレーン11〜12に示す。レーン1は、2倍希釈された清澄化されたアルカリ性溶解物を示す。2工程沈殿によって、[+]/[−]=4+1でのプラスミドDNAの部分的沈殿が得られたが、残りの全てでは完全かつ選択的な沈殿であった。
図5は、外部の塩濃度に対する、DNA/PDMDAAC(1)、DNA/2,5−イオネンブロミド(2)及びDNA/10,10−イオネンブロミド(3)システムの上清に残留するDNA部分の依存を示す。他の条件は図6においてと同じである。
図6は、外部の塩の非存在(1)における、そして異なるNaCl濃度Mの存在下(0.04M(2)、0.06M(3)、0.09M(4)及び0.12M(5))における組成物φ=[+]/[−]に対するDNA/PDMDAACシステムの上清中に残留したDNA部分の依存を示す(0.02M Tris−HCl,pH9.0、25℃)。
(実験のパート)
以下の実施例は、例示の目的のためにのみ提供しており、添付の特許請求の範囲によって規定されるように本発明を制限すると解釈されるべきではない。本出願において以下に又は他のいずれかに示される全ての引用文献は本明細書に参考として援用される。
(材料)
発酵培地:
30g Tryptone soya broth/L(OXOID)
10g 酵母エキス/L(Gistex)
10g デキストロース/L
100mg アンピシリン)/L(Sigma(米国ミズーリ州セントルイス))
発現プラスミド及び細菌株:
総プラスミドサイズ5.9kbpを与えるRhodothermus marinus(3kbp)由来のキシラナーゼ遺伝子インサートを有するプラスミドpBluescript II KS(+/−)2.9kbpを有するE.coli XL1 Blue(Eva Nordberg Karlsson,Xylan degradation by the thermophilic bacterium Rhodothermus marinus:Characterization and function of thermostable xylanase.Doctoral thesis,Department of Biotechnology,Lund University,Sweden,1999,ISBN 91−628−3598−X)。
(細胞増殖)
100mlの発酵培地を含有する500mlの振盪スラスコ(37℃、160rpm、9h)中で、プラスミドを保有するE.coli細胞を2(OD600nm)の光学密度まで増殖させた。この一晩培養物の各々10mlを用いて、各々が100mlの発酵培地を含む4個の500mlの振盪フラスコに接種して、細胞をさらに9時間(37℃、160rpm)、6.5の光学密度(OD600nm)まで増殖させた。この培養物の全て(400ml)を用いて、10Lの発酵培地を含む15Lの発酵槽(Electrolux)に接種した。この細胞を8.5時間(37℃、600rpm)、12.5の光学密度(OD600nm)まで増殖させた。発酵の間、1M NaOHの添加によってこの培地のpHを7に保ち、そしてときおりアデカノール(旭電化工業株式会社)を添加することによって、発泡を阻害した。10L の細胞培養物を無菌の配管を通して、400Lの発酵培地を含む784Lの発酵槽(Belach bioteknik AB(スウェーデン、ストックホルム))中にポンピングした。この細胞を10時間(37℃)、13の光学密度(OD600nm)まで増殖させた。発酵の間、5M NaOHの添加によってこの培地のpHを7に保ち、そしてアデカノールの添加によって、発泡を阻害した(コントロールユニット)。3.5kgのデキストロースを含有する8Lの水をまた、培養の間発酵槽中にポンピングした(供給バッチ、コントロールユニット)。酸素要求によって撹拌速度をコントロールした。1.2L/分の供給速度に操作したシャープレス遠心分離において15000rpmでの遠心分離によって細胞を収集した。得られた細胞ペーストを5g、25g、及び300gのアリコートとして−80℃で貯蔵した。
(細胞溶解)
以下のようなアルカリ溶解方法によって細胞溶解を行なった:
実施例1からの5gの細胞ペーストを解凍して、穏やかなボルテックスによって、36mlの10mM Tris−HCl(pH8)61mMグルコース、50mM EDTA中に完全に再懸濁した。磁気撹拌装置を備えたプラスチックビーカーに細胞懸濁液を移して、78mlの0.2M NaOH含有1%SDSを添加して、穏やかな撹拌を室温で7分間継続した。このインキュベーション期間後に、59mlの冷(5℃)3M KAc(pH5.5)を添加して、その溶液を氷浴中で20分間、磁気撹拌によって穏やかに混合した。形成された白色沈殿物をSorvall GSAローター中での4℃で10000rpmの30分間の遠心分離によって除去した。この上清を最後にナイロンネット(Falcon Cell Strainer、孔径35μm)を通して濾過した。
(実施例2.1 4℃での保管による清澄化溶解物の事前処理)
実施例2からの清澄化溶解物を4℃で6日間保管した。形成された沈殿物をSorvall GSAローター中での4℃で10000rpmの30分間の遠心分離によって除去した。
(実施例2.2 ゼオライトによる清澄化溶解物の事前処理)
固体ゼオライトY(モル比430のSiO/Alを有するゼオライトYは、東ソー株式会社から入手した)と25mM Tris−HCl(pH8)及びNaClとを混合することによって、ゼオライト上清(160mg/ml)を調製した。Tris−HClの最終濃度は2mMであって、NaCl濃度は0.2Mであった。20分間の穏やかな混合の間に上清を室温でインキュベートした。次いで、52.5mlのゼオライト上清を、実施例2に記載されるとおり調製した105mlの清澄化溶解物に添加して、60秒間混合し、次いで13000×gで4℃で10分間遠心分離した。この上清を収集して、使用するまで冷蔵庫に保管した。
(プラスミドDNAの調製)
実施例1からの細胞ペーストを解凍して、プラスミドDNAを、Qiagen Plasmid Megaキット(Qiagen GmbH(ドイツ、ヒルデン))によって、製造業者の指示に従って精製した。
総プラスミドサイズ6.1kbpを与える、Streptococcus dysgalactiae由来の3.4kbpのインサート(JV4−dmgA−demA遺伝子)を有するpUC 19(2.7kbp)からなる純粋なプラスミド調製物(pJV4,50μg/ml)は、Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ)から入手した。
(Sephacryl S−500カラムにおける群分離による解析)
Sephacryl(商標)S−500ビーズ(Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ))をXK 16/20カラム(Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ))に充填して、AKTA(商標)explorer 10システム(Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ))に取り入れた。このカラムを2M KAc(pH5.5)で平衡化して、1mlのサンプルを注入して、1ml/分の流速で泳動した(30cm/h)。この溶出したピークを260nm及び280nmで検出した。
(ゲル電気泳動による解析)
TBE緩衝液(0.089M Tris−ホウ酸塩(pH8.0)、2mM EDTA)中において0.7%アガロースゲル上でゲル電気泳動を行なった。15μlのサンプルを各々のウェルにロードして、電気泳動用電源(EPS 301,Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ))によって電力を供給したHoefer(商標)HE33 Mini水平サブマリンユニット(Amersham Biosciences AB(スウェーデン、ウプサラ))上で60Vで60分間、このサンプルを泳動した。泳動後、1ml当たり1.5μg臭化エチジウムを含有する100mlのTBE緩衝液にゲルを浸漬することによって、このアガロースゲルを臭化エチジウムで染色した。Alpha Innotech Corporation(米国カリフォルニア州サンレアンドロ)のゲルドキュメンテーションソフトウェアAlphaImager 2200 v5.5を用いて、このアガロースゲルを解析して写真撮影した。
(核酸上の負電荷の量の決定)
260nmで吸光度を測定すること、及び1リン酸基について計算されるようにモル吸光係数6500M−1cm−1を仮定することによって核酸の濃度を決定した。核酸の濃度は、リン酸基の濃度、すなわち負電荷の濃度として示される。
(ポリカチオン性沈殿剤ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウム)クロライドとプラスミドDNA又はRNAとによって形成される複合体の溶解度)
実施例3に記載されるように調製した0.1mlのプラスミドDNA溶液(pJV4又はpBluescript,6kbp)又は0.1mlのRNA溶液(Sigma(米国ミズーリ州セントルイス)のパン酵母より)を0.05mg/mlの濃度で3M酢酸カリウム溶液(pH5.5)及びポリカチオン溶液(2mMの濃度で2〜50μl(対応するモノマー濃度に基づく))と混合した。最終容積は1.0mlであって、最終酢酸カリウム濃度は1Mであった。少なくとも1分間の激しい振盪及び14100gで10分間の遠心分離後、上清中の残留する核酸の量(260nmでの吸光度)を測定することによって、多価電解質複合体の形成をモニターした。この結果を溶液中に残留する核酸対電荷の比[+]/[−]として図1に示す。
(ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウム)クロライドによる「人為的(artificial)」清澄化アルカリ溶解物からのプラスミドDNAの分離)
0.75mlのプラスミドDNA溶液(pJV4,実施例3に記載のとおり調製)を0.05mg/mlの濃度で、0.075ml RNA溶液(Sigma(米国ミズーリ州セントルイス)、パン酵母から)を10mg/mlで、0.5ml 3M酢酸カリウム溶液(pH5.5)及び0.175ml蒸留水を、0.08ml 2mM(対応する単量体濃度に基づく)のポリカチオン性沈殿剤([+]/[−]=1.4に相当)と激しく混合した。14100gで10分間の遠心分離後、上清を取り出して、ペレットを1.5ml 2M酢酸カリウム(pH5.5)に溶解した。この解析を、実施例4に記載の方法に従って、出発溶液(プラスミドDNA、RNA及び緩衝液(ポリカチオン性沈殿剤の添加なし))、上清及び溶解したペレットで行なった。結果を図2に示す。
(ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウム)クロライドによって清澄化アルカリ溶解物からプラスミドDNAを分離するときの最適の電荷比の決定)
実施例2.1に従って調製された0.5mlの溶解物に0.5mlの蒸留水を添加した。この溶液に4.7μl 2mM(相当する単量体濃度に基づく)のポリカチオン性沈殿剤([+]/[−]=1に相当)を添加した。激しい振盪及び14100gで10分間の遠心分離後、上清を新しい試験管に移して、同じ量のポリカチオン性沈殿剤を再度添加した。この手順を4回繰り返した。ブランクとしてプラスミドDNAの溶液及び蒸留水を用いた。全てのペレットを1ml 2M酢酸カリウム(pH5.5)に溶解した。このサンプルを実施例5に記載のとおり、アガロースゲル電気泳動で解析した。
(ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウム)クロライドを用いる清澄化アルカリ溶解物からのプラスミドDNAの分離)
0.5mlの清澄化アルカリ溶解物(実施例2.1によって調製された)に、0.480mlの蒸留水を添加した。5つの同一のサンプルを、試験管中で、各々に18.9μl 2mM(相当する単量体濃度に基づく)のポリカチオン溶液([+]/[−]=4に相当)を添加することによって調製した。激しい混合及び14100gで10分間の遠心分離後、5つの上清を新しい試験管に移した。この上清に、4.7、9.7、14.2、18.9及び23.6μl([+]/[−]=1、2、3、4、5に相当)のポリカチオン溶液をそれぞれ2mMの濃度で添加した。ブランクとして清澄化アルカリ性溶解物の溶液及び蒸留水を用いた。全てのペレットを1ml 2M酢酸カリウム(pH5.5)に溶解した。このサンプルを実施例5に記載のとおり、アガロースゲル電気泳動で解析した。
(MiniQカラムでの陰イオン交換クロマトグラフィーによる解析)
AKTA(商標)エクスプローラーシステムに組み込み、そして0.5M NaClを含有する25mM Tris−HCl(pH8)で平衡化したMiniQカラム(4.6×50mm)(全てAmersham Biosciences(スウェーデン、ウプサラ)から入手)上での解析的イオン交換クロマトグラフィーによって、スーパーコイルプラスミドの回収を決定した。清澄化アルカリ性溶解物サンプルにおけるプラスミドの定量におけるRNAの干渉を回避するために、これらをRNase(100μg/ml)とともに解析の前に15分間インキュベートした。100μlのサンプルをカラムに注射し、次いで18カラム容積の0.5〜0.8M NaCl勾配を適用することによって、吸着された核酸を溶出させた。カラムからの溶出物を260nm及び280nmにおいてUV吸光度によってモニターした。この解析は0.4ml/分の流速で行なった。
(ゼオライト処理した清澄化アルカリ溶解物からのプラスミドDNAの選択的沈殿)
ゼオライト処理溶解物(実施例2.2)に、11.1ml 2mM PDMDAAC(相当する単量体濃度に基づく)を添加した。水の添加によって最終容積を210mlに設定した。このサンプルを約60秒間混合して、14100gで10分間(15〜20℃)遠心分離した。上清をデカントした後、このペレットを2M NaClを含有する5ml 25mM Tris−HCl(pH8)中に再溶解した。クロマトグラフィー解析(実施例4及び11)を行なって、プラスミドDNA及びRNAの含量を決定したが、タンパク質についてはBCA法を用いた(Sigma手順番号TPRO−562)。清澄化した溶解物、ゼオライト処理した溶解物及び再溶解したペレットをこれらの方法によって解析した。この解析の結果を表1に提示する。
Figure 2005531329
サイズ排除クロマトグラフィー(実施例4)によって、又は陰イオン交換クロマトグラフィー(実施例11)によって、プラスミドDNA及びRNAを解析した。BCA法(Sigma手順番号TPRO−562)によってタンパク質を解析した。
異なるプラスミド又はRNAを用いたポリカチオン性沈殿剤による、本発明に従って形成された複合体の溶解度対異なる電荷比[+]/[−]を示す溶解度の図である。 1M酢酸カリウム(pH5.5)において行なったプラスミドDNA及びRNAでのモデル実験の結果のクロマトグラフィー解析を示す。 清澄化されたアルカリ性溶解物を含む同じプラスミドDNAに対する引き続くポリカチオン性沈殿剤の添加によって得られたアガロースゲル電気泳動の結果を示す。 プラスミドDNAが2倍希釈された清澄化アルカリ性溶解物から選択的に沈殿され得る方法を実証するアガロースゲル電気泳動の結果を示す。 溶液中の核酸の割合(Y軸)対塩濃度(X軸)のプロットであって、外部の塩濃度に対する、DNA/PDMDAAC(1)、DNA/2,5−イオネンブロミド(2)及びDNA/10,10−イオネンブロミド(3)システムの上清に残留するDNA部分の依存を示す。 異なる塩濃度における可溶性核酸対荷電の比を示す。

Claims (17)

  1. 他の核酸、タンパク質、他の高分子量化合物、塩及び他の低分子量物質を含み得る生物学的溶液から核酸を単離する方法であって、該方法は、該溶液に対してポリカチオン性沈殿剤を添加すること及び所望の核酸との可溶性複合体を形成させることによって、溶液中に他の種を残したままで、該所望の核酸を選択的に沈殿させる工程を含み、該沈殿剤は四級アミノ基を含む高度に荷電した直鎖状ポリマーであり、該沈殿剤は、塩の存在下で、ポリカチオン性沈殿剤と核酸との間の電荷比[+]/[−]が、沈殿の間に約0.5以上、好ましくは約1以上であるような量に添加される、方法。
  2. 沈殿剤が、25以上の正電荷を含む、請求項1記載の方法。
  3. 沈殿剤の添加の前に生物学的溶液における負電荷の数を推定する工程を含む、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 所望の核酸がプラスミドである、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 生物学的溶液が細胞溶解物である、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 細胞溶解物がアルカリ性の細胞溶解物である、請求項5記載の方法。
  7. 細胞溶解物が沈殿剤の添加の前に予め処理される、請求項5又は請求項6記載の方法。
  8. 沈殿剤におけるポリマー分子量(1モル当たりのグラム)/ポリマー電荷(ポリマー1鎖当たりの電荷の数)の比が約1000未満、好ましくは約400未満である、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の方法。
  9. 沈殿剤が約500以上、好ましくは約1000以上の正電荷を含む、請求項8記載の方法。
  10. 沈殿剤が、ポリ(N,N’−ジメチルジアリルアンモニウムクロライド)、脂肪族イオネンブロミド及びポリ(N−アルキル−4−ビニルピリジニウムハライド)からなる群から選択される、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
  11. 溶液の塩濃度が、核酸/ポリカチオン複合体の定量的選択的な沈殿を可能にするために沈殿剤の添加の間に制御される、請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の方法。
  12. 溶液から沈殿物を分離することによって形成される沈殿物から所望の核酸を回収する工程、及び引き続く複合体の溶解、及び/又は破壊をまた含む、請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法。
  13. 多価電解質複合体が、溶液において所望の核酸を遊離するための塩の添加によって溶解されるか及び/又は破壊される、請求項12記載の方法。
  14. 複合体の溶解及び/又は破壊が、電荷比[+]/[−]及び塩の性質に依存して、0.5Mを超える、好ましくは3Mを超える塩濃度で行なわれる、請求項12又は請求項13のいずれか1項記載の方法。
  15. 沈殿物を分離した後の溶液から所望の核酸を回収する工程をまた含む、請求項1乃至請求項14のいずれか1項記載の方法。
  16. 形成された第一の沈殿物から第一の所望の核酸を単離する工程と、生物学的溶液から該第一の沈殿物を分離する工程と、沈殿剤の連続的な添加によって残りの溶液から第二の所望の核酸を沈殿する工程とを含む、請求項12乃至請求項15のいずれか1項記載の方法。
  17. 修飾反応に供されている核酸を単離するための、請求項1乃至請求項16のいずれか1項記載の方法の使用。
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