図1をまず参照すると、全体が参照符号10により示される燃料電池電力システムが概略図示されており、この燃料電池電力システム10は、1つまたは複数の燃料電池スタックアッセンブリ(CSA)12と、全体が14で示される付随する冷却剤管理システムとを含む。CSA12は、PEM型電池と呼ばれる高分子電解質膜16を利用する種類のものであり、参照することによりここに組み込まれるライザー(Reiser)に付与された米国特許第5,700,595号においてより十分に開示されている。膜16は、アノード燃料反応物の流れの場領域18とカソード酸化剤反応物の流れの場領域20との間に配置される。水素に富む燃料反応物気体が、燃料制御弁17を含むライン15を介してアノード領域18へ供給される。空気などの酸化剤が、以下においてより十分詳細に説明するように、例えば戻りライン19を介して1つまたは複数の供給源からカソード領域20へ供給される。
さらに、CSA12は、入口27および出口29を有する冷却器22を含み、この冷却器22は、冷却剤水をCSA12へおよびCSA12から導くように冷却剤の流れの場を提供する。冷却剤22は、ここには図示していないが、上述した米国特許第5,700,595号においてより十分詳細に記載されている、微細な孔を有する水輸送板(WTP)を含む。WTPに亘ってWTPを通って流れる冷却剤水は、CSA12内の隣接する燃料電池の間の反応物気体のクロスオーバを防止するのを助けるが、この過程では、いくらかの反応物気体が冷却剤水の中に飛沫同伴されることおよび溶解することの一方または両方が行われるようになる。飛沫同伴/溶解気体は、通常、空気、水素を含み、改質物燃料を使用する場合は、二酸化炭素をさらに含む。冷却剤がCSA12を通って流れる間に冷却剤にいくらかの空気が導入されると同時に、空気は、以下に説明する脱気装置分離器を冷却剤が通って流れる間の「ストリッピング」または「パージ」作動中にも冷却剤によって獲得される。一般に、脱気の前または後において冷却剤中に飛沫同伴/溶解される気体の最も大きな量は、ストリッピング媒体として使用される空気である。ここで使用する「気体」という用語は、凝縮可能な水蒸気とは対照的に、冷却剤の中に飛沫同伴されることおよび溶解することの一方または両方が行われる凝縮しにくい気体を意味することを意図している。
冷却剤管理システム14は主として、再使用のためにCSA12へ冷却剤水の一部または全部を戻す供給回路である。従って、冷却剤は、熱移動、加湿、反応物障壁、単純化されたポンプ輸送、その他を含む多くの理由により液体状態であることが好ましい。さらに、水素、二酸化炭素などの潜在的に危険な気体が、冷却剤システム14内に蓄積しないようにすることが好ましい。しかしながら、上に説明したように、CSA12から排出される冷却剤は、通常、かなりの量の気体、一般に空気、さらに水素など、を含む。従って、冷却剤管理システム14は、液体状態の冷却剤を冷却剤回路の関連する部分を通して効率的にポンプ輸送する備えを含むとともに、CSA12から排出される冷却剤中の気体および気体−液体混合物の一方または両方を分離器へ輸送するのを促進する備えを含む。この目的のために、本発明は、冷却剤管理システムすなわち回路14内に、遠心冷却剤ポンプ24などの液体ポンプと、気体輸送および分離機構26とを提供する。
ポンプ24は、従来の構成の遠心ポンプであり、相対的に単純、効率的で、商業上入手できる。ポンプ24は、入口23と出口25とを有しており、以下に説明するように液体冷却剤すなわち水であって液体−気体混合物ではないものをポンプ輸送する必要があるだけなので、必要な冷却剤圧力上昇を与えるのに使用できる。理解されるように、飛沫同伴される気体だけが気相としてポンプに効果的に現れるので、冷却剤中に溶解する気体は、飛沫同伴される気体により生じるポンプ輸送上の問題をこの種のポンプには与えない。
気体輸送および分離機構26は、図1に概略図示されており、真空ポンプ28などの真空装置と、分離器/蓄積器30とを含み、CSA12の冷却器22の下流の気体−液体冷却剤混合物の領域と、ポンプ24への入口23との間の冷却剤回路14内に接続される。真空ポンプ28の吸入は、気体または気体−液体混合物を輸送する相対的に効率的な手段を提供し、具体的な実施態様に関して以下においてより十分詳細に説明するように、分離器/蓄積器30を用いて気相と液相との分離および液体の蓄積を行う。結果として得られる蓄積された液体冷却剤は、次に、冷却剤ポンプ24の入口23へ供給される。パージ空気またはストリッピング空気の供給源が、ライン32を介して分離器/蓄積器30へ供給され、冷却剤回路14からの水素および二酸化炭素などの溶解したまたは飛沫同伴された気体の分離および除去を促進させ、空気は、次に戻りライン19を介してカソード20へさらに運ばれ得る。実際、ストリッピング空気の供給源は、カソード20から排出される空気とすることができる。
脱塩装置34が、望ましくない無機物質を冷却剤水から除去するように、冷却剤ポンプ24に並列にその出口25から入口23へ接続できる。調整弁37を介してCSA12へ冷却剤が流入する前に、例えば電気加熱器36によって冷却剤を適切に加熱する手段が提供される。しかしながら、冷却剤がCSA12を通って流れる間に冷却剤によって獲得される熱は、その後、必要ならば、ラジエータ/ファン組合せ38などの熱交換器を使用することによって、調整および放散できる。ラジエータ/ファン38は、変化の範囲を備えることができ、あるいは、所定の大きさに作られかつ最大必要量だけに対して固定でき、所望の変化は、多方向熱制御弁42を介してラジエータ/ファン38と並列に接続されるバイパス冷却剤区間(leg)40を介して得られる。
付加的にあるいは代替として、破線で図示したように、燃料電池電力システム10に付随する燃料処理システム(FPS)90内の改質反応において既知の仕方で使用するための水蒸気を生成するように、冷却器22の出口29からの流出物冷却剤の一部を使用するのが望ましくなり得る。そのような場合は、飛沫同伴された気体を有する冷却剤は、制御弁91とポンプ93によって加熱器92を介してFPS90へ導くことができる。PEM型CSA12の冷却器22から排出される冷却剤は、特に高温ではないので、加熱器92は、バーナ、ボイラー、または熱交換器とすることができ、冷却剤の中においてあるいは冷却剤から必要な水蒸気を発生させるように機能する。制御弁91は、保証される程度まで流れの分配を可能にする。
冷却剤がFPS90内の水蒸気のために使用されるかぎり、その一部はその後、水に凝縮することになり、その凝縮物は、冷却剤回路14に戻されあるいは付加されることができる。重要なことには、加熱器92における水蒸気生成の結果として、水の中の汚染物質の蓄積を防止するために加熱器92の周期的なブローダウン(blowdown)が必要となる。冷却剤管理システム14内の、特にCSA12への、冷却剤バランスを維持するのが重要である。この目的のために、冷却剤水は、冷却剤回路14に、好ましくは分離器26の直前に、接続される制御弁44を介して冷却剤回路14に流入する加熱器92からのブローダウンの量、および、冷却剤回路14へ戻され/付加される燃料電池生成水(図示せず)の量、の一方または両方を制御することによって選択的にシステム14へ付加(またはシステム14から除去)することができる。望ましい目標になり得るとはいえ、冷却剤回路14は、いつでも冷却器22を通って流れる冷却剤の100%を連続的に再循環させる必要はないことに留意する必要がある。むしろ、冷却剤は、FPS90内でのように水蒸気改質過程で使用される場合は、その回路から失われ得るものであり、冷却剤は、燃料電池12内の電気化学反応によって生成される生成水から付加できる。
より具体的な実施態様の文脈で本発明をより良く理解するために図2をここで参照する。図1に関して記載されているのと同一または同様の構成要素には、同じ(または派生する)参照符号が付与されており、同じことが、以降の図面にも適用される。図2には、図1に図示される基本的な一般的なシステムに類似している燃料電池電力システム10が図示されるが、詳細な実施態様として気体−液体分離機構26’を示す。図1の真空ポンプ28は、ここでは、液体エダクタ28’として図示されかつ説明されており、分離器/蓄積器30は、サイクロン分離器/蓄積器30’である。ライン32を介して分離器/蓄積器30’へ供給される空気は、可変速空気送風機46により供給される。
液体エダクタ28’は、図3、図4、図5においてより十分詳細に理解されるが、一般に知られる作動原理および構成である。例えば、燃料電池環境において使用されるエダクタまたはエゼクタは、参照することによりここに組み込まれるいずれも本発明の出願人に譲渡されている米国特許第5,419,978号、第5,013,617号、第4,769,297号、および第3,982,961号に開示されている。これらの例の大部分は、これら従来のエダクタへの一次流体は、気体であるのに対し、本発明の例では、一次流体は、液体である。商業上入手できるエダクタは、本発明の適用に十分であり得るとはいえ、これらは、所望の効率を与えない可能性があり、以下に説明するように、さらなる設計上の最適化が必要となり得る。液体エダクタは、運動量の装置であり、低密度気体の気泡が通常の冷却剤水の流れより速くポンプ輸送され、それによって、液体エダクタは、含有される気体のための効果的かつ効率的なポンプとなる。
液体エダクタ28’は、さまざまな形状寸法をとるが、本発明の例では、上述した米国特許第3,982,961号に記載されているものにいくぶん類似している平らな形状を都合よく用いる。ここに図示されるエダクタ28’は、内部に形成された窪んだ座部49を有する基部板48と;座部49に着座された約0.060インチの累積厚みを有する1つまたは複数のシリコーンシールシート50と;約0.07インチの断面を有し、同様に座部49に着座されて周囲のシールを形成するシリコーンOリング52と;図4、図5に図示される流体通路形状が下面に機械加工された上部板54とから構成される。上部板54と基部板48とは、留め具または結合によって、組み合わされかつ流体密関係に保持される。
図4、図5を参照すると、エダクタ28’の上部板54は、加圧された液体冷却剤を受け取る推進入口開口部56と;気体または気体−液体混合物を受け取る吸入入口開口部58と;2つの入口から受け取られた混合された生成物流体を吐出する吐出排出口開口部60とを含む。推進入口56は、付随する推進流体流路56’を有しており、この推進流体流路56’は、吐出排出口60へ延びる混合流路62と整列される。一対の吸入流体流路58’が、吸入入口58から、推進流体流路56’および混合流路62と交差する位置まで、推進流体流路56’の周りに弧を描いている。この交差する領域のベンチュリによって、吸入入口58の流体が、エダクタ28’内へ吸入され、排出口60において吐出するように推進流体と混合される。混合流路の長さは、その幅または直径の約10倍であり、ディフューザ区域64が、100以下の小さな発散角を有する。これによって、流体の混合が促進され、吸入入口58における推進流体により生成される真空が高まる。示された例では、約5.0psigの真空が、推進入口56において12psigの冷却剤圧力を用いて確立される。
図2に図示されるように、加圧冷却剤供給ライン66は、冷却剤ポンプ24の出口25からエダクタ28’の推進入口56へ接続される。また、エダクタ28’の吸入入口58は、例えば熱制御弁42に続く気体−液体冷却剤混合物を含む領域における冷却剤回路14へライン67を介して接続される。エダクタ28’の吐出排出口60は、液体冷却剤からの気体の分離を完了させかつ残りの冷却剤水を蓄積するように、サイクロン分離器/蓄積器30’の中へ接線方向に向けられる。
分離器/蓄積器30’の少なくとも分離器部分は、円形または円柱状の形状の容器であり、接線方向に流入する水は、分離器部分の内径周りに旋回させられ、容器の底部へ落とされまたは滝のように落とされ、そこで、水は、分離バッフル68を含む蓄積器部分内に集められる。同時に、送風機46からのパージ空気またはストリッピング空気の流れが、下降する冷却剤水を通って上方へ流れ、冷却剤から気体をストリッピングしかつ自由な気体をバージ空気の流れの中へ飛沫同伴させるように機能して、重要なことには、冷却剤中の溶解から出てきた水素、あるいは二酸化酸素などの溶解気体を、パージ空気の流れの中へ飛沫同伴されるようにする。この後者の機構は、エダクタ28’が与える相対的な真空によって促進される。次に、バージ空気の流れは、霧取り(demisting)スクリーン70を通って流れる。このように分離された気体は、システムから排気でき、それによって、冷却剤回路14内の水素の蓄積が低減される。しかしながら、分離器/蓄積器30から排出される気体状の流れの大部分は、空気なので、図示するように、カソード20のための酸化剤の供給源としてライン19を通して戻すことができる。蓄積器部分内に集められた水は、今では空気以外は飛沫同伴/溶解される気体が相対的に除かれている。水の中に残っている気体の大部分は、一部がストリッピング空気から得られたものであるが、溶解している形態での空気となり、ライン72を介して冷却剤ポンプ24の入口23へ接続される。
図2の実施態様の構成は、液体冷却剤中に飛沫同伴される気体を分離/輸送するのにエダクタを使用できるとはいえ、理解されるように、気体ばかりでなく、冷却剤回路14内の実質的に全ての液体も、エダクタ28’の吸入入口58を通って流れる必要がある。この条件は、気体のための真空ポンプとしてのエダクタの効率に悪影響を及ぼし、その全体のポンプ輸送能力を制限する。この理由から、エダクタの吸入入口58を通って流れる必要のある液体冷却剤の量を最小限に抑え、それによって、主にエダクタを液体により駆動される気体ポンプにすることが好ましい。
従って、図6には、図2の実施態様と同じ構成要素および機能を多く有するが、吸入入口58を通ってエダクタ28’内へ吸い込まれるなんら実質的な量の液体冷却剤を必要としないという点が主に異なる、燃料電池電力システム10’の実施態様が開示される。その代わりに、液体エダクタ28’は、気体ポンプとして最も効率的に機能するように接続される。重要なことには、この実施態様の分離機構26’’は、図2の実施態様のサイクロン分離器/蓄積器30’ばかりでなく、この例では気泡捕集器130の形態であるさらなる分離器/蓄積器装置も使用する。さらに、FPSを通る随意の冷却剤/水蒸気経路の図示は、図6の視覚的単純化のために省略されているが、その随意の包含は、図1および図2に図示されている程度まで含意されることができる。そのような場合、水蒸気のための冷却剤は、図6のポンプ24’の後でおそらく得られるであろう。
気泡捕集器130は、多数のバッフル132を有する概略細長い容器から構成され、これらのバッフル132は、気泡捕集器132の一端の方にある液体冷却剤/気体流入ポート74と、通常は下部になる他端にまたは他端の近くにある液体冷却剤排出ポート76との間に、1つまたは複数の曲がりくねった流体経路を形成するように配置される。また、気体排出ポート78が、液体冷却剤排出ポート76に対して反対側で、通常は上部になる、流体経路の末端に設けられる。CSA12から吐出される液体冷却剤−気体混合物は、気泡捕集器132の流入ポート74に接続され、液体冷却剤排出ポート76は、冷却剤ポンプ24’の入口23’に接続され、気体排出ポート78は、ライン67’を介してエダクタ28’の吸入入口58に接続される。液体冷却剤−気体混合物が、気泡捕集器130のバッフル付きの1つまたは複数の経路を通って流れる間に、エダクタ28’の吸入真空により気体排出ポート78において生成される減圧が、飛沫同伴気体の気泡を上方へかつ気泡捕集器からエダクタの吸入入口58を通して引っ張る。同様に、減圧は、溶解気体の一部が、冷却剤との溶解から出てくるように、かつ吸入入口58を通して引っ張られるようにする。逆に、より重い冷却剤水は、今では気体混合物の大部分が除かれ、液体冷却剤排出ポート76へ下降してかつそこに蓄積し、そこで、次には冷却剤ポンプ24’へと運ばれる。
このように、冷却剤ポンプ24’は、回路14内にポンプ輸送するために実質的に液体冷却剤だけを受け取り続け、エダクタ28’は、冷却剤水の大部分を吸入入口58を通して輸送する必要のない効率的な真空ポンプとして機能できる。実際、冷却剤ポンプ24’から排出される脱気された冷却剤水は、ライン66’を介して、エダクタ28’の推進入口56と、直接にサイクロン分離器/蓄積器30’との両方へ供給され、後者の経路は、これら2つの経路の間の流れの相対的な割合を調整する調整弁80を含む。分離器/蓄積器30’は、上述したように作動し続け、より大きな程度の気体−液体分離が、これら2つの流体がこの装置へ到達する前に起こる。パージ空気またはストリッピング空気が、ライン32を介して供給され、燃料処理システムからのブローダウンおよび燃料電池冷却剤水が、ここでは、分離器/蓄積器30’へ直接供給される。最後に、分離器/蓄積器30’の蓄積器部分は、冷却剤回路14へ直接戻るように液体冷却剤を吐出し、この例では冷却剤ポンプ24’は、上述したように気泡捕集器分離器130からその冷却剤水入力を受け取る。
本発明の特徴を組み込んだ燃料電池電力システム10’の通常の冷却剤回路14まわりに生じる典型的な圧力利得および損失を理解するために、図7をここで参照する。冷却剤回路14は、周囲圧力付近で作動し、回路のいくつかの部分は、周囲より少し圧力が高く、いくつかの部分は、周囲より少し圧力が低い。図7の圧力計画は、FPS部分における冷却剤圧力利得および降下を除くものである。冷却剤ポンプ24’と、気体−液体輸送、分離、および蓄積機構26’’とは、約−5.0psigと+12.0psigとの間で作動するようにここでは図示されるが、わずかにより広い範囲またはより狭い範囲も可能である。分離器/蓄積器30’からの出口においてパージされる空気および液体冷却剤の圧力は、ここでは、周囲における基準、すなわち0psigとして機能する。CSA12へ向かう冷却剤回路14の流れに続き、冷却剤は、調整弁37を渡って、1.5psiの降下または差(psid)を経験する。0.5psiの降下が、遮断弁82を渡って生じる。CSA12の冷却剤領域22を渡る圧力降下は、約2.5psiであり、さらなる0.5psiの降下が、遮断弁84を渡って生じる。この位置までに、冷却剤システム圧力が、ここで−5.0psigとなるように、圧力は、5.0psi降下している。その後、CSA12からの気体−液体冷却剤混合物は、気泡捕集器分離器/蓄積器130を通って流れ、ここでは、エダクタ28’の吸入入口において確立された真空が、冷却剤から気体を抜き出すのに十分となる必要がある。エダクタ28’(図3〜図5に図示される)の可能な最大真空は、12psigの入口水圧力において5psiを超え、それによって、システム真空レベルにおいて気体をポンプ輸送するマージンが生じる。冷却剤ポンプ24’への入口におけるゲージ圧力が、−5.1psigとなるように、分離器/蓄積器130を渡る液体冷却剤の圧力降下は、約0.1psiである。エダクタ28’の推進入口へ流入する冷却剤圧力が、+12.0psigとなるように、ポンプ24’は、約17.1psiの圧力上昇または差(psid)を与える。これは、エダクタの吸入入口において必要な真空を生成するのに十分である。増加されたポンプ輸送マージンが必要な場合は、エダクタ28’の推進入口への入口圧力を上昇させることによって、同様に真空が向上することになる。エダクタ28’からのこの吐出は、分離器/蓄積器30’へ向けられ、そこで、圧力は再び周囲圧力になる。パージ空気が、冷却剤システムから分離された空気−気体をさっと流し、冷却剤は、再循環する。さらに、ポンプ24’から分離器/蓄積器30’への液体冷却剤の主な流量は、熱交換器38を介してのものであり、この熱交換器38を渡って圧力は、周囲圧力へと12psi降下する。
本発明は、その例示的な実施態様に関して説明かつ図示したが、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、上述したものおよびさまざまな他の変更、省略、および追加を行うことができることは、当業者には理解されるはずであろう。例えば、図1の真空ポンプ28の好ましい実施態様は、エダクタ28’であるが、ダイアフラムポンプなどの他の真空型機構も本発明の範囲内である。同様に、サイクロン分離器/蓄積器30’および気泡捕集器分離器/蓄積器130の一方または両方が好ましい例であったが、他の種類の分離器および蓄積器の一方または両方も、組み合わされていようと別々であろうと、本発明の範囲内にある。