JP2005530515A - アポトーシスの検出方法 - Google Patents
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Abstract
アポトーシス細胞によって流されたアポトーシス体を測定することによるアポトーシスの検出方法、及び該方法を実施するためのキットを提供する。
Description
(背景)
ヒトの健康は細胞生命と細胞死の軸上を循環する。この2つの極端な状態間の微細なバランスの破壊が病気及び他の状態に現れることが多い。2つのプロセス、すなわち細胞増殖と細胞死が、このバランスがゆらがないようにコントロールする。壊死は、典型的には損傷後の“偶発的な”死として考えられているが、アポトーシス(プログラム細胞死)は厳重に制御され、かつ組織のホメオスタシスと進化の自然な部分である。しかし、非制御細胞成長(腫瘍及び癌)のような非制御、又は誤制御アポトーシスは、多くの病気及び状態の特徴である。例えば、増加したアポトーシスは、後天性免疫不全症候群(AIDS);アルツハイマー病、パーキンソン病、及び筋萎縮性側索硬化症のような神経変性病;心筋梗塞、脳卒中、及び再潅流後の虚血性損傷;急性炎症状態及び敗血症;及び肝炎や移植片免疫拒絶反応のような自己免疫疾患の特徴である。他方の極端な状態において、減少したアポトーシスは、多くの悪性腫瘍、自己免疫障害、及びいくつかのウイルス感染症の性状である。興味深いことに、おそらく自己反応性T-細胞排除の失敗、又はアポトーシス物質の不完全な除去によるアポトーシスプログラムの機能不全が、橋本甲状腺炎、潰瘍性結腸炎、I型糖尿病及び全身性エリテマトーデスのような自己免疫疾患の発症につながる。
ヒトの健康は細胞生命と細胞死の軸上を循環する。この2つの極端な状態間の微細なバランスの破壊が病気及び他の状態に現れることが多い。2つのプロセス、すなわち細胞増殖と細胞死が、このバランスがゆらがないようにコントロールする。壊死は、典型的には損傷後の“偶発的な”死として考えられているが、アポトーシス(プログラム細胞死)は厳重に制御され、かつ組織のホメオスタシスと進化の自然な部分である。しかし、非制御細胞成長(腫瘍及び癌)のような非制御、又は誤制御アポトーシスは、多くの病気及び状態の特徴である。例えば、増加したアポトーシスは、後天性免疫不全症候群(AIDS);アルツハイマー病、パーキンソン病、及び筋萎縮性側索硬化症のような神経変性病;心筋梗塞、脳卒中、及び再潅流後の虚血性損傷;急性炎症状態及び敗血症;及び肝炎や移植片免疫拒絶反応のような自己免疫疾患の特徴である。他方の極端な状態において、減少したアポトーシスは、多くの悪性腫瘍、自己免疫障害、及びいくつかのウイルス感染症の性状である。興味深いことに、おそらく自己反応性T-細胞排除の失敗、又はアポトーシス物質の不完全な除去によるアポトーシスプログラムの機能不全が、橋本甲状腺炎、潰瘍性結腸炎、I型糖尿病及び全身性エリテマトーデスのような自己免疫疾患の発症につながる。
癌細胞の顕著な特徴は、非制御増殖のみならず、アポトーシス速度の低下である。この性状は、アポトーシス経路を誘導して癌細胞を殺す治療を混乱させうる。例えば、白血病治療の失敗の一般的原因は、化学療法抵抗性疾患の発症であり:この薬物抵抗性表現型はアポトーシス細胞経路内の分子欠失と関連することが多い。アポトーシス誘導とその後の細胞崩壊を制御するメカニズムの解明は、化学療法抵抗性癌の診断方法の改良をもたらすだろう。
細胞がアポトーシスを受けると、細胞の構造が破壊する。この破壊成分はアポトーシス体、すなわち核酸、タンパク質及び脂質を含有する膜結合“嚢(sacs)”内に充填される。通常、マクロファージ又は隣接細胞がこれらアポトーシス体を飲み込み、系からそれらを除去する。しかし、多数のアポトーシス体(“過剰な”アポトーシス)又はアポトーシス体除去の不足が隣接細胞及び/又はマクロファージの能力に打ち勝つと、アポトーシス体が血液循環内に放出され、血漿又は血清内で検出されうる(Holdenriederら, 2001a;Holdenriederら, 2001b;Holdenriederら, 2001c;Lichtensteinら, 2001)。
血流中の平均レベルを超えるアポトーシス体は、腫瘍や癌の存在に関係している。この記載は、アポトーシスレベルは腫瘍や癌細胞では減少するという一般的な観察と矛盾するようであり、この記載は絶対的でない。アポトーシスに対する抵抗性は、通常悪性腫瘍の進行における末期事象であり、すなわち、アポトーシスに対する抵抗性は、癌が成長し、かつ転移性になるにつれて増加する。従って、初期段階の腫瘍は遅い全体的な成長によって特徴づけることができ、高レベルのアポトーシスと釣り合った高い増殖速度を反映している。比較的遅速のアポトーシスを有する末期段階の腫瘍でさえ、アポトーシス体の絶対数は、大きい腫瘍集団のため高いだろう。
細胞がアポトーシスを受けると、細胞の構造が破壊する。この破壊成分はアポトーシス体、すなわち核酸、タンパク質及び脂質を含有する膜結合“嚢(sacs)”内に充填される。通常、マクロファージ又は隣接細胞がこれらアポトーシス体を飲み込み、系からそれらを除去する。しかし、多数のアポトーシス体(“過剰な”アポトーシス)又はアポトーシス体除去の不足が隣接細胞及び/又はマクロファージの能力に打ち勝つと、アポトーシス体が血液循環内に放出され、血漿又は血清内で検出されうる(Holdenriederら, 2001a;Holdenriederら, 2001b;Holdenriederら, 2001c;Lichtensteinら, 2001)。
血流中の平均レベルを超えるアポトーシス体は、腫瘍や癌の存在に関係している。この記載は、アポトーシスレベルは腫瘍や癌細胞では減少するという一般的な観察と矛盾するようであり、この記載は絶対的でない。アポトーシスに対する抵抗性は、通常悪性腫瘍の進行における末期事象であり、すなわち、アポトーシスに対する抵抗性は、癌が成長し、かつ転移性になるにつれて増加する。従って、初期段階の腫瘍は遅い全体的な成長によって特徴づけることができ、高レベルのアポトーシスと釣り合った高い増殖速度を反映している。比較的遅速のアポトーシスを有する末期段階の腫瘍でさえ、アポトーシス体の絶対数は、大きい腫瘍集団のため高いだろう。
(ヌクレオリン)
ヌクレオリン(Bandmanら, 1999)は、核小体の大量の非リボソームタンパク質であり、リボソーム遺伝子転写とプレリボソームRNAの充填部位である。この707アミノ酸リンタンパク質は、ヒストン様のN末端と、4つのRNA認識モチーフを含有する中心ドメインと、グリシン/アルギニン-リッチなC末端とから成る多ドメイン構造を有し、かつ110kDの見掛け分子量を有する。その多ドメイン構造は、この多面的なタンパク質の顕著に多様な機能を反映している(Ginistyら, 1999;Srivastava及びPollard, 1999;Tuteja及びTuteja, 1998)。ヌクレオリンは、細胞の生存と増殖の多くの多面的な局面に関係している。最も理解されていることは、リボソーム生合成におけるヌクレオリンの役割である。他の機能としては、核-細胞質輸送、細胞質分裂、核発生及びアポトーシスが挙げられる。
ヌクレオリン合成は、細胞分裂(細胞増殖)の速度上昇に関係しているので、ヌクレオリンレベルは、大部分の正常な細胞に比べて腫瘍や癌細胞内で高い(Tuteja及びTuteja, 1998)。ヌクレオリンは、核形成域(nuclear organizer region)(NOR)タンパク質の1つであり、生検試料の銀染色によって測定されるような、そのレベルは細胞増殖のマーカー及び悪性腫瘍の指標として病理学者によって評価される(Derenzini, 2000)。
リンパ球及び髄質内部の集合管細胞のような限定数の細胞型内の細胞原形質膜内にも存在するヌクレオリンは、受容体として機能すると仮定されている(例えば、(Callebautら, 1998;Sorokina及びKleinman, 1999))。原形質膜ヌクレオリンの発現は、新生物細胞(悪性腫瘍又はプレ悪性腫瘍のような)内で最も多く見られる。さらに、ヌクレオリン原形質膜発現と新生物病の攻撃性との間の関係が確認されている。
ヌクレオリン(Bandmanら, 1999)は、核小体の大量の非リボソームタンパク質であり、リボソーム遺伝子転写とプレリボソームRNAの充填部位である。この707アミノ酸リンタンパク質は、ヒストン様のN末端と、4つのRNA認識モチーフを含有する中心ドメインと、グリシン/アルギニン-リッチなC末端とから成る多ドメイン構造を有し、かつ110kDの見掛け分子量を有する。その多ドメイン構造は、この多面的なタンパク質の顕著に多様な機能を反映している(Ginistyら, 1999;Srivastava及びPollard, 1999;Tuteja及びTuteja, 1998)。ヌクレオリンは、細胞の生存と増殖の多くの多面的な局面に関係している。最も理解されていることは、リボソーム生合成におけるヌクレオリンの役割である。他の機能としては、核-細胞質輸送、細胞質分裂、核発生及びアポトーシスが挙げられる。
ヌクレオリン合成は、細胞分裂(細胞増殖)の速度上昇に関係しているので、ヌクレオリンレベルは、大部分の正常な細胞に比べて腫瘍や癌細胞内で高い(Tuteja及びTuteja, 1998)。ヌクレオリンは、核形成域(nuclear organizer region)(NOR)タンパク質の1つであり、生検試料の銀染色によって測定されるような、そのレベルは細胞増殖のマーカー及び悪性腫瘍の指標として病理学者によって評価される(Derenzini, 2000)。
リンパ球及び髄質内部の集合管細胞のような限定数の細胞型内の細胞原形質膜内にも存在するヌクレオリンは、受容体として機能すると仮定されている(例えば、(Callebautら, 1998;Sorokina及びKleinman, 1999))。原形質膜ヌクレオリンの発現は、新生物細胞(悪性腫瘍又はプレ悪性腫瘍のような)内で最も多く見られる。さらに、ヌクレオリン原形質膜発現と新生物病の攻撃性との間の関係が確認されている。
(アポトーシスの検出)
アポトーシスは、形態学、DNA断片化、酵素活性、及びポリペプチド分解を用いる種々の一般に認められた方法で検出されている(Simanら, 2000)。いくつかの形態学的アッセイでは、方法は、通常、アポトーシス体中への核染色質縮合及び核構造の断片化を利用する。これらの変化は、選択的に核内に蓄積する通常の着色剤及び染料を用いて観察することができ;或いは超微細構造レベルで形態学的に観察することができる。いくつかの酵素活性に基づいた方法は、カスパーゼ-9及びカスパーゼ-3のようなアポトーシスに特異的な当該酵素を使用する(Martin及びGreen, 1995;Thornberry及びLazebnik, 1998;Zouら, 2001)。
核酸に基づいた方法は、アポトーシスの特徴であるDNA断片化を使用する。アガロースゲル上の電気泳動で分解する場合、アポトーシスDNAは、例えば壊死又は他の非特異的DNA分解で観察される核酸のスメア(smear)と対照的に最初特徴的な“ラダー”パターンを有する。DNA断片化を検出するための一般的な組織化学的方法は末端標識化DNAを使用する。APOLERT DNA断片化キット(Clontech Laboratories, Inc.; Palo Alto, CA)のような該方法用のキットは商業的に入手可能である。このアッセイは、末端のデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Tdt)-媒介dUTPニック-末端標識化(TUNEL)に基づく。ここで、Tdtは、アポトーシスを受ける細胞内で断片化したDNAの自由な3'-ヒドロキシル末端でのフルオレッセイン-dUTPの取込みを触媒する。
アポトーシスと関連する特異的な細胞タンパク質のタンパク質分解も使用できる。例えば、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP-1)は、アポトーシスの間に特異的に切断される。PARP-1はポリ(ADP-リボース)鎖のいくつかの核タンパク質への付加を触媒するDNA-結合タンパク質であり、かつDNA損傷修復で重大な役割を果たすと考えられる。PARP-1は、熱ショック、電離放射線、発癌物質への暴露、及び化学療法薬による治療のような細胞ストレスの間に急速に活性化される(Scovassi及びPoirier, 1999;Wyllieら, 1980)。アポトーシスの間、カスパーゼ-3がPARP-1を切断し;実際に、アポトーシスの顕著な特徴として、89kD及び24kDのタンパク質分解断片という分解を受ける(Scovassi及びPoirier, 1999;Wyllieら, 1980)。
アポトーシスは、形態学、DNA断片化、酵素活性、及びポリペプチド分解を用いる種々の一般に認められた方法で検出されている(Simanら, 2000)。いくつかの形態学的アッセイでは、方法は、通常、アポトーシス体中への核染色質縮合及び核構造の断片化を利用する。これらの変化は、選択的に核内に蓄積する通常の着色剤及び染料を用いて観察することができ;或いは超微細構造レベルで形態学的に観察することができる。いくつかの酵素活性に基づいた方法は、カスパーゼ-9及びカスパーゼ-3のようなアポトーシスに特異的な当該酵素を使用する(Martin及びGreen, 1995;Thornberry及びLazebnik, 1998;Zouら, 2001)。
核酸に基づいた方法は、アポトーシスの特徴であるDNA断片化を使用する。アガロースゲル上の電気泳動で分解する場合、アポトーシスDNAは、例えば壊死又は他の非特異的DNA分解で観察される核酸のスメア(smear)と対照的に最初特徴的な“ラダー”パターンを有する。DNA断片化を検出するための一般的な組織化学的方法は末端標識化DNAを使用する。APOLERT DNA断片化キット(Clontech Laboratories, Inc.; Palo Alto, CA)のような該方法用のキットは商業的に入手可能である。このアッセイは、末端のデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Tdt)-媒介dUTPニック-末端標識化(TUNEL)に基づく。ここで、Tdtは、アポトーシスを受ける細胞内で断片化したDNAの自由な3'-ヒドロキシル末端でのフルオレッセイン-dUTPの取込みを触媒する。
アポトーシスと関連する特異的な細胞タンパク質のタンパク質分解も使用できる。例えば、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP-1)は、アポトーシスの間に特異的に切断される。PARP-1はポリ(ADP-リボース)鎖のいくつかの核タンパク質への付加を触媒するDNA-結合タンパク質であり、かつDNA損傷修復で重大な役割を果たすと考えられる。PARP-1は、熱ショック、電離放射線、発癌物質への暴露、及び化学療法薬による治療のような細胞ストレスの間に急速に活性化される(Scovassi及びPoirier, 1999;Wyllieら, 1980)。アポトーシスの間、カスパーゼ-3がPARP-1を切断し;実際に、アポトーシスの顕著な特徴として、89kD及び24kDのタンパク質分解断片という分解を受ける(Scovassi及びPoirier, 1999;Wyllieら, 1980)。
(病気及び新生物細胞(癌及び腫瘍細胞)内のアポトーシス体)
癌、炎症性疾患及び自己免疫疾患は、アポトーシスの不足に関連する。例えば、アポトーシス体は、子宮頚管内腺癌、前立腺癌、乳癌、白血病及び非小細胞肺癌のような種々の形態の癌で観察される。さらに、存在するアポトーシス体の平均数は、癌の進行に関係している(Biscotti及びHart, 1998;Choiら, 1999;Sohnら, 2000;Tormanenら, 1995)。
癌、炎症性疾患及び自己免疫疾患は、アポトーシスの不足に関連する。例えば、アポトーシス体は、子宮頚管内腺癌、前立腺癌、乳癌、白血病及び非小細胞肺癌のような種々の形態の癌で観察される。さらに、存在するアポトーシス体の平均数は、癌の進行に関係している(Biscotti及びHart, 1998;Choiら, 1999;Sohnら, 2000;Tormanenら, 1995)。
化学療法及び放射線治療は、高レベルのアポトーシスを誘導することが多い。しかし、新生物細胞は治療に抵抗しうる。例えば、白血病、特に急性白血病の場合、悪性細胞が化学療法に応答して細胞死を受け損なうことが治療失敗の主要な原因である(Schimmerら, 2001)。多くの場合、化学抵抗性は、アポトーシスの活性化と制御に関与するタンパク質の迷発現に関連する。結果として、アポトーシス関連タンパク質のレベルは急性白血病の臨床管理で重要な予知者であり、アポトーシス経路を調節することに基づいたいくつかの治療戦略が現在開発中である(Pintonら, 2001;Schimmerら, 2001;Suttonら, 2000)。癌治療の成功は、部分的にその早期発見に依る。それ自体で、初期段階で新生物を指摘できる方法が必要である。癌治療中、特に化学療法抵抗性疾患の場合、化学療法抵抗性細胞を検出する手段、及び治療効率を評価する手段は、癌に関する戦いで貴重な味方だろう。
(概要)
第1局面では、細胞フリー試料中のヌクレオリン又はPARP-1を検出することによってアポトーシスを検出する方法を提供する。細胞フリーにしうる試料の例としては、限定するものではないが、血液、血清、血漿、組織、組織培養基及び喀痰が挙げられる。ある場合には、試料中のアポトーシス体の膜を破壊して検出を容易にする。ヌクレオリン又はPARP-1に結合する抗体及びオリゴヌクレオチドを検出に使用することができる。
第2局面では、細胞フリーにした血液試料中のヌクレオリン又はPARP-1を検出することによって被験者内の過剰なアポトーシスを検出する方法を提供する。被験者は、後天性免疫不全症候群、神経変性病、虚血性損傷、自己免疫疾患、腫瘍、癌、ウイルス感染症、急性炎症状態及び敗血症を患っている疑いがある。被験者が患っているかもしれない癌としては、限定するものではないが、子宮頚管内腺癌、前立腺癌(carcinomas)、乳癌、白血病及び非小細胞肺癌(carcinomas)が挙げられる。
第1局面では、細胞フリー試料中のヌクレオリン又はPARP-1を検出することによってアポトーシスを検出する方法を提供する。細胞フリーにしうる試料の例としては、限定するものではないが、血液、血清、血漿、組織、組織培養基及び喀痰が挙げられる。ある場合には、試料中のアポトーシス体の膜を破壊して検出を容易にする。ヌクレオリン又はPARP-1に結合する抗体及びオリゴヌクレオチドを検出に使用することができる。
第2局面では、細胞フリーにした血液試料中のヌクレオリン又はPARP-1を検出することによって被験者内の過剰なアポトーシスを検出する方法を提供する。被験者は、後天性免疫不全症候群、神経変性病、虚血性損傷、自己免疫疾患、腫瘍、癌、ウイルス感染症、急性炎症状態及び敗血症を患っている疑いがある。被験者が患っているかもしれない癌としては、限定するものではないが、子宮頚管内腺癌、前立腺癌(carcinomas)、乳癌、白血病及び非小細胞肺癌(carcinomas)が挙げられる。
別の局面では、部分的に、ヌクレオリン又はPARP-1のどちらか(又は両者を有する)に結合する抗体、或いはヌクレオリンに結合するグアノシン-リッチオリゴヌクレオチド;及び試料から細胞を除去する手段を含むアポトーシス体を検出するためのキットを提供する。これらキットは、試料から細胞を除去するためのフィルターと、該フィルターに取り付ける注射器を提供する。さらに、注射器は、試料収集に備える。抗凝固薬のような試料収集を容易にする試薬も、アポトーシス体の膜のような膜を破壊する試薬のように含みうる。
別の局面では、本発明は、細胞が候補化合物と接触している場合、化合物がアポトーシスを誘導するかを決定し、次いでその細胞培地から収集した試料中のヌクレオリン及び/又はPARP-1を検出することによってアポトーシスを測定する方法を提供する。試料は、血液、血清、血漿、組織、組織培養基又は喀痰でよい。
別の局面では、本発明は、組織培養内のアポトーシスを検出する方法であって、細胞の無い試料中でヌクレオリン及び/又はPARP-1を検出する方法を提供する。
別の局面では、本発明は、細胞が候補化合物と接触している場合、化合物がアポトーシスを誘導するかを決定し、次いでその細胞培地から収集した試料中のヌクレオリン及び/又はPARP-1を検出することによってアポトーシスを測定する方法を提供する。試料は、血液、血清、血漿、組織、組織培養基又は喀痰でよい。
別の局面では、本発明は、組織培養内のアポトーシスを検出する方法であって、細胞の無い試料中でヌクレオリン及び/又はPARP-1を検出する方法を提供する。
(詳細な説明)
ヌクレオリンが、アポトーシス体、特に血液循環内に流れたアポトーシス体の検出用の予想外に便利かつ信頼できるマーカーであることを発見した。単離血漿又は血清中のような血液循環内のヌクレオリンを検出することは、マクロファージ及び/又はアポトーシスの部位に隣接する細胞のような通常のアポトーシス体-除去細胞に打ち勝つレベルのアポトーシスと互いに関連する。癌や腫瘍、及び自己免疫疾患のような他の状態の存在は、血液循環内の多数のアポトーシス体に関係している。従って、アポトーシス体の検出は、アポトーシス細胞死を特徴とする病気、特に悪性の病気の早期発見;並びに病気の進行と治療的措置効率をモニターする方法を容易にしうる。
ヌクレオリンが核内で減少し、また新生物細胞内で原形質膜に誤って局在化すると、血液循環内に流れたアポトーシス体の検出を可能にする。ヌクレオリンは、あらゆる有核細胞内で見られるので、アポトーシス体検出の簡便な方法は、マーカーとしてヌクレオリンを使用することであり、アポトーシス細胞死を特徴とする病気の早期発見に有用な方法を提供する。さらに、ヌクレオリンを用いてアポトーシスを検出することで、病気の進行と治療的応答の評価を査定することができる。このような方法は、アポトーシスを誘導又は阻害する可能性のある治療薬のスクリーニングでも有用である。
ヌクレオリンが、アポトーシス体、特に血液循環内に流れたアポトーシス体の検出用の予想外に便利かつ信頼できるマーカーであることを発見した。単離血漿又は血清中のような血液循環内のヌクレオリンを検出することは、マクロファージ及び/又はアポトーシスの部位に隣接する細胞のような通常のアポトーシス体-除去細胞に打ち勝つレベルのアポトーシスと互いに関連する。癌や腫瘍、及び自己免疫疾患のような他の状態の存在は、血液循環内の多数のアポトーシス体に関係している。従って、アポトーシス体の検出は、アポトーシス細胞死を特徴とする病気、特に悪性の病気の早期発見;並びに病気の進行と治療的措置効率をモニターする方法を容易にしうる。
ヌクレオリンが核内で減少し、また新生物細胞内で原形質膜に誤って局在化すると、血液循環内に流れたアポトーシス体の検出を可能にする。ヌクレオリンは、あらゆる有核細胞内で見られるので、アポトーシス体検出の簡便な方法は、マーカーとしてヌクレオリンを使用することであり、アポトーシス細胞死を特徴とする病気の早期発見に有用な方法を提供する。さらに、ヌクレオリンを用いてアポトーシスを検出することで、病気の進行と治療的応答の評価を査定することができる。このような方法は、アポトーシスを誘導又は阻害する可能性のある治療薬のスクリーニングでも有用である。
アポトーシス体中のヌクレオリンを検出することの利点としては以下の点が挙げられる。
1.癌や腫瘍の検出の容易化。現在、特定の癌についてのみ血清ベースの癌マーカーを入手しうる(例えば、前立腺癌(前立腺特異抗原(Prostate Specific Antigen(PSA))及び卵巣癌(Ca-125))。癌や腫瘍は、内在性の除去メカニズムに打ち勝つ速度でアポトーシスを受け、アポトーシス体の血液循環内への導入を可能にするので、アポトーシス体の同定のためのヌクレオリンの検出は、癌や腫瘍の検出を可能にする試験を与える。このような試験方法は、広範な癌や腫瘍の検出を斟酌し、普遍的な検出マーカーとして作用する。
2.より簡単な、より便利な試験法。アポトーシス体を検出するための現在のアプローチは、循環するRNA又はDNAを検出する。検出を確実にするため、これら配列は生体外増幅を必要とすることが多い。このような増幅手順は試料のコンタミネーションに非常に敏感である。ヌクレオリンを検出する場合、混入物にあまり敏感でない手順で試料を処理する。
3.より高い感受性。循環する癌細胞の検出を含む実験アプローチは、同一条件下でのアポトーシス体がかなり多数であるのに比し、血液循環内の癌細胞がかなり小数なため、感受性が低い傾向がある。
1.癌や腫瘍の検出の容易化。現在、特定の癌についてのみ血清ベースの癌マーカーを入手しうる(例えば、前立腺癌(前立腺特異抗原(Prostate Specific Antigen(PSA))及び卵巣癌(Ca-125))。癌や腫瘍は、内在性の除去メカニズムに打ち勝つ速度でアポトーシスを受け、アポトーシス体の血液循環内への導入を可能にするので、アポトーシス体の同定のためのヌクレオリンの検出は、癌や腫瘍の検出を可能にする試験を与える。このような試験方法は、広範な癌や腫瘍の検出を斟酌し、普遍的な検出マーカーとして作用する。
2.より簡単な、より便利な試験法。アポトーシス体を検出するための現在のアプローチは、循環するRNA又はDNAを検出する。検出を確実にするため、これら配列は生体外増幅を必要とすることが多い。このような増幅手順は試料のコンタミネーションに非常に敏感である。ヌクレオリンを検出する場合、混入物にあまり敏感でない手順で試料を処理する。
3.より高い感受性。循環する癌細胞の検出を含む実験アプローチは、同一条件下でのアポトーシス体がかなり多数であるのに比し、血液循環内の癌細胞がかなり小数なため、感受性が低い傾向がある。
(定義)
“アポトーシス”は、細胞核の縮合と続いて起こる断片化、その間に原形質膜は元のままであることを特徴とする細胞内制御プロセスによる細胞死を意味する。
“アポトーシス体”は、核酸、タンパク質、脂質を含むが、核は含まず、断片化した核は含みうる。一般的に、アポトーシス体は、10μm以下、好ましくは0.2μm〜8μm以下、さらに0.2μm〜0.45μm以下である。
“新生物”は、新生物細胞、すなわちに正常な細胞より急速かつ制御できずに増殖する細胞に起因する異常な組織成長である。通常、部分的又は全体的に構造的に組織崩壊した新生物は、対応する正常な組織との機能的協調を欠く。新生物は、通常、良性(腫瘍)又は悪性(癌)のどちらかでありうる別個の組織集団を形成する。
“癌細胞”は、周囲組織を侵襲し、離れた部位に転移することがあり、かつ除去を試みた後に再発しやすく、十分に治療しなければ被験者を死亡させる。構造的な組織破壊に加え、癌細胞は、通常、より原始的又は未分化状態に退行するが(退形成)、形態学的又は生化学的に、それらはまだ対応する野生型細胞の多くの機能を示しうる。癌(carcinoma)は上皮由来の癌であり;肉腫(sarcoma)は結合組織に由来する。
癌は、攻撃的であり、或いはあまり攻撃的でないこともある。癌細胞の攻撃的な表現型は、ヌードマウス内での増殖速度及び腫瘍を形成し、また転移する能力を表す。攻撃的癌は、攻撃的でない腫瘍より速く、容易に腫瘍を形成し、かつ転移する。
“新生物状態”は、正常、プレ悪性及び悪性の3つの状態を指す。“正常”は、臨床的に正常(健康)な成長又は細胞を指す。“プレ悪性”は、悪性への途中であるが、検査時に、通常の方法で悪性として分類されない成長又は細胞を指す。“悪性”は、少なくとも1つの以下の特性を有する細胞又は成長を指す:局所的侵襲、破壊的成長及び転移。
試料から“細胞を除去する”は、細胞中のヌクレオリンにアクセスしないようなやり方で細胞を除去することを意味する。例えば、ほとんどの洗浄剤抽出は細胞の統一性を破壊するが、ヌクレオリンも核からのがれるだろう。遠心分離、アフィニティー精製などのような物理的分離が、試料から細胞を除去するための良い方法である。
“アポトーシス”は、細胞核の縮合と続いて起こる断片化、その間に原形質膜は元のままであることを特徴とする細胞内制御プロセスによる細胞死を意味する。
“アポトーシス体”は、核酸、タンパク質、脂質を含むが、核は含まず、断片化した核は含みうる。一般的に、アポトーシス体は、10μm以下、好ましくは0.2μm〜8μm以下、さらに0.2μm〜0.45μm以下である。
“新生物”は、新生物細胞、すなわちに正常な細胞より急速かつ制御できずに増殖する細胞に起因する異常な組織成長である。通常、部分的又は全体的に構造的に組織崩壊した新生物は、対応する正常な組織との機能的協調を欠く。新生物は、通常、良性(腫瘍)又は悪性(癌)のどちらかでありうる別個の組織集団を形成する。
“癌細胞”は、周囲組織を侵襲し、離れた部位に転移することがあり、かつ除去を試みた後に再発しやすく、十分に治療しなければ被験者を死亡させる。構造的な組織破壊に加え、癌細胞は、通常、より原始的又は未分化状態に退行するが(退形成)、形態学的又は生化学的に、それらはまだ対応する野生型細胞の多くの機能を示しうる。癌(carcinoma)は上皮由来の癌であり;肉腫(sarcoma)は結合組織に由来する。
癌は、攻撃的であり、或いはあまり攻撃的でないこともある。癌細胞の攻撃的な表現型は、ヌードマウス内での増殖速度及び腫瘍を形成し、また転移する能力を表す。攻撃的癌は、攻撃的でない腫瘍より速く、容易に腫瘍を形成し、かつ転移する。
“新生物状態”は、正常、プレ悪性及び悪性の3つの状態を指す。“正常”は、臨床的に正常(健康)な成長又は細胞を指す。“プレ悪性”は、悪性への途中であるが、検査時に、通常の方法で悪性として分類されない成長又は細胞を指す。“悪性”は、少なくとも1つの以下の特性を有する細胞又は成長を指す:局所的侵襲、破壊的成長及び転移。
試料から“細胞を除去する”は、細胞中のヌクレオリンにアクセスしないようなやり方で細胞を除去することを意味する。例えば、ほとんどの洗浄剤抽出は細胞の統一性を破壊するが、ヌクレオリンも核からのがれるだろう。遠心分離、アフィニティー精製などのような物理的分離が、試料から細胞を除去するための良い方法である。
(GROsと他のポリペプチド-結合性オリゴヌクレオチド)
特異的にヌクレオリンのようなポリペプチドに結合するオリゴヌクレオチドを利用できる。このような例は、グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドであるGROs(guanosine-rich oligonucleotides)である。GROsの特徴としては、以下の点が挙げられる:
(1)少なくとも1つのGGTモチーフを有し、
(2)GROsはもっと多くのヌクレオチドを持ちうるが、好ましくは4〜100個のヌクレオチドを有し、
(3)安定性を高めるための化学的修飾を有する。
295nmにおける可逆的な熱変性/再生プロフィルで示されるように、特に有用なGROsは、G-四重項構造を形成する(Batesら, 1999)。好ましいGROsは、電気泳動的移動度シフトアッセイで標的細胞タンパク質に結合するテロメアオリゴヌクレオチドと競合もする(Batesら, 1999)。他のポリヌクレオチドと同様、検出可能な標識を保有するようにGROsを誘導体化することができる。
他のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオリンに高度な結合特異性を持ちうる。
(抗-ヌクレオリン物質)
“抗-ヌクレオリン物質”は、ヌクレオリンに結合する。例としては、抗-ヌクレオリン抗体及び特定のオリゴヌクレオチドが挙げられる。
特異的にヌクレオリンのようなポリペプチドに結合するオリゴヌクレオチドを利用できる。このような例は、グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドであるGROs(guanosine-rich oligonucleotides)である。GROsの特徴としては、以下の点が挙げられる:
(1)少なくとも1つのGGTモチーフを有し、
(2)GROsはもっと多くのヌクレオチドを持ちうるが、好ましくは4〜100個のヌクレオチドを有し、
(3)安定性を高めるための化学的修飾を有する。
295nmにおける可逆的な熱変性/再生プロフィルで示されるように、特に有用なGROsは、G-四重項構造を形成する(Batesら, 1999)。好ましいGROsは、電気泳動的移動度シフトアッセイで標的細胞タンパク質に結合するテロメアオリゴヌクレオチドと競合もする(Batesら, 1999)。他のポリヌクレオチドと同様、検出可能な標識を保有するようにGROsを誘導体化することができる。
他のオリゴヌクレオチドは、ヌクレオリンに高度な結合特異性を持ちうる。
(抗-ヌクレオリン物質)
“抗-ヌクレオリン物質”は、ヌクレオリンに結合する。例としては、抗-ヌクレオリン抗体及び特定のオリゴヌクレオチドが挙げられる。
(実施形態)
以下の実施形態は、本発明を実施するための種々の方法の非限定例として与えられる。
すべての実施形態で、内在する原理は、アポトーシス体内で、又はアポトーシス体からヌクレオリンの存在を検出することである。検出前にアポトーシス体からヌクレオリンを抽出する方法のような、ヌクレオリン検出試薬がアポトーシス体の内部へのアクセスを有する検出法が有用である。
一実施形態では、アポトーシス体内でヌクレオリンを検出する。アポトーシス体を被験者から単離し、該アポトーシス体内のヌクレオリンにヌクレオリン結合性試薬をアクセスさせる物質で処理する。アポトーシス体内で、又はアポトーシス体からのヌクレオリンをヌクレオリン結合性試薬と接触させる。
単離したアポトーシス体、又はアポトーシス体を含有する試料は、大きい組織試料を含みうる。代わりに、血液、喀痰又は他の生理的流体を被験者から単離する。検出手順は、抗-ヌクレオリン抗体を使用することができ;これら抗体を直接標識化し、又は結合したときに間接的に検出することができる。他の有用なヌクレオリン検出物質としては、特異的にヌクレオリンに結合するORGsが挙げられる。蛍光-活性化細胞選別法(FACS;必要に応じてアポトーシス体に適合させる)又は免疫蛍光法のような手順は、蛍光標識を利用するが、組織化学的、免疫組織化学的及び他の顕微鏡(電子顕微鏡(EM)、免疫-EM)法のような他の細胞学的方法は、比色及び放射性標識を含む種々の他の標識を使用する。
以下の実施形態は、本発明を実施するための種々の方法の非限定例として与えられる。
すべての実施形態で、内在する原理は、アポトーシス体内で、又はアポトーシス体からヌクレオリンの存在を検出することである。検出前にアポトーシス体からヌクレオリンを抽出する方法のような、ヌクレオリン検出試薬がアポトーシス体の内部へのアクセスを有する検出法が有用である。
一実施形態では、アポトーシス体内でヌクレオリンを検出する。アポトーシス体を被験者から単離し、該アポトーシス体内のヌクレオリンにヌクレオリン結合性試薬をアクセスさせる物質で処理する。アポトーシス体内で、又はアポトーシス体からのヌクレオリンをヌクレオリン結合性試薬と接触させる。
単離したアポトーシス体、又はアポトーシス体を含有する試料は、大きい組織試料を含みうる。代わりに、血液、喀痰又は他の生理的流体を被験者から単離する。検出手順は、抗-ヌクレオリン抗体を使用することができ;これら抗体を直接標識化し、又は結合したときに間接的に検出することができる。他の有用なヌクレオリン検出物質としては、特異的にヌクレオリンに結合するORGsが挙げられる。蛍光-活性化細胞選別法(FACS;必要に応じてアポトーシス体に適合させる)又は免疫蛍光法のような手順は、蛍光標識を利用するが、組織化学的、免疫組織化学的及び他の顕微鏡(電子顕微鏡(EM)、免疫-EM)法のような他の細胞学的方法は、比色及び放射性標識を含む種々の他の標識を使用する。
別の実施形態では、単離したアポトーシス体を破壊してヌクレオリンを離し、ヌクレオリンに結合する物質を用いて該ヌクレオリンを検出することができる。このような方法は、特に被験者から単離した血液、喀痰又は他の流体試料中のヌクレオリンを検出するのに有用である。ヌクレオリンを検出するための方法としては、抽出したヌクレオリンを基材上に置き、該基材をヌクレオリン-検出試薬で探査する方法が挙げられる。このような方法の例としては、ポリペプチドドットブロット及びイムノ-(ウエスタンブロット)、バイオチップ、タンパク質アレーなどが挙げられる。他の検出形式としては、エンザイム-リンクドイムノソルベントアッセイ(enzyme-linked immunosorbent assay)(ELISAs)及び関連法が挙げられる(Ausubel, 1987)。キット中に種々の種々の試薬を集めることができる。
アポトーシス体を含有する試料を被験者から収集し、この試料中に含まれるヌクレオリンを検出することができる。以下、本発明を限定する意図ではなく、本発明の実施において熟練家を助けるために示すが、他の方法、技術、試薬及びアプローチを使用して本発明を達成することができる。
アポトーシス体を含有する試料を被験者から収集し、この試料中に含まれるヌクレオリンを検出することができる。以下、本発明を限定する意図ではなく、本発明の実施において熟練家を助けるために示すが、他の方法、技術、試薬及びアプローチを使用して本発明を達成することができる。
(試料の調製)
細胞又は組織試料を被験者から収集する。被験者は、脊椎動物、さらに好ましくはサル、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ラット、マウス、モルモット等のような哺乳類、最も好ましくはヒトである。バイオプシー、手術、スクラッピング(内側頬、皮膚など)及び血液回収を含む所望の試料を収集するためのいずれの技術も利用できる。アポトーシス体が優勢であり、或いは容易に区別できる(例えば、形態学的、構造的、特異的マーカー、又は生化学的に)限り、調査しない当該細胞や組織(混入物質)からアポトーシス体を単離する必要はない。しかし、該アポトーシス体内のヌクレオリンを検出する前に他の細胞や組織からアポトーシス体を分離すると都合がよいことが多い。
細胞又は組織試料を被験者から収集する。被験者は、脊椎動物、さらに好ましくはサル、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、ラット、マウス、モルモット等のような哺乳類、最も好ましくはヒトである。バイオプシー、手術、スクラッピング(内側頬、皮膚など)及び血液回収を含む所望の試料を収集するためのいずれの技術も利用できる。アポトーシス体が優勢であり、或いは容易に区別できる(例えば、形態学的、構造的、特異的マーカー、又は生化学的に)限り、調査しない当該細胞や組織(混入物質)からアポトーシス体を単離する必要はない。しかし、該アポトーシス体内のヌクレオリンを検出する前に他の細胞や組織からアポトーシス体を分離すると都合がよいことが多い。
過剰なアポトーシス、すなわち、通常のアポトーシス体除去メカニズムを凌駕するプログラム細胞死の条件下、アポトーシス体を血液循環内に放出する。血液中のアポトーシス体の検出を含む当該方法では、血液細胞(特に白血球)を除去してよい。抗体-ベース法又は他の技法を用い、血清(凝固が起こり、凝固した物質を除去した)又は血漿(いかなる特有の処理もしない血液の流動部)中のヌクレオリンを測定することによって、これらアポトーシス体から/内でヌクレオリンを検出することができる。血清と血漿は両方とも実質的に細胞フリーである。新鮮な血漿若しくは血清、又は凍結若しくは凍結乾燥によってのような保存血清若しくは血漿を使用することができる。静脈穿刺の標準的な方法で血液を引き出して収集管、好ましくはシリコン処理ガラス内に収集することができる。抗凝固試薬の非存在下での血液収集は、血清の調製を斟酌し;血漿を調製するためには、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、又はヘパリンのような抗凝固薬を使用する。全血から種々の方法で血清又は血漿を単離する。方法としては、好ましくは5〜10分間300〜800gの穏やかな遠心分離による遠心分離法が挙げられる。遠心分離の代替として、ろ過-ベース分離法を用いて血清又は血漿を分離することができる。試料を細胞含有フラクションとアポトーシス体含有試料に分離するために使用しうるフィルターは2種の膜を含み;一方の膜は望ましくない物質(細胞のような)を除去し、第2の膜はアポトーシス体のような所望の物質を捕捉するので、所望物質の分取と濃縮を同時に斟酌する。
肺癌のような特有の状態を解析する方法では、喀痰収集が便利であり、かつ試料収集法が容易に得られる。“喀痰”は、呼吸器気道からの唾液及び排出物を含む吐出物を指す。喀痰は、顕著なゲル様構造を有する非常に複雑な物質である。喀痰の収集のため、Byrneらは(Byrne, 1986)、数回の深い咳で生じた物質を患者が蓋付き容器内に集めると示唆している。代わりに、気管支鏡を用いて喀痰を収集できる(Kimら, 1982)。特有の装置又は薬剤を用いて喀痰収集を容易にすることができる(Babkesら, 2001;King及びSpeert, 2002;Rubin及びNewhouse, 1999)。喀痰試料は、他の生理学的試料と同様に、例えば物理的分離(勾配有り若しくは無しの遠心分離、又はろ過のような)を用いて細胞フリーにすることができる。喀痰は細胞を持たないので、多くの場合、喀痰から細胞を分離することは不要だろう。
(ヌクレオリン及びPARP-1の検出:抗体-ベース法)
細胞、組織薄片、細胞培養、及び血液を含む試料内でヌクレオリン及びPARP-1を含有するアポトーシス体を検出することができる。ヌクレオリン又はPARP-1タンパク質のようなタンパク質発現を検出するための免疫化学的方法は周知であり、ウエスタンブロット法、免疫親和性精製、免疫沈降法、エンザイム-リンクドイムノソルベントアッセイ(ELISA)、ドット又はスロットブロット法、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ、化学発光イムノアッセイ(CMIA)、免疫組織化学的検出法、免役細胞化学染色法、及びフローサイトメトリーが挙げられる。抗体を使用する一般的な手順と指導は、十分提言されている(例えば、Harlow及びLane, 1988;Harlow及びLane, 1999)。ヌクレオリン検出に有用な選択抗体を下表1Aに示し、PARP-1検出に有用な選択抗体を下表1Bに示す。
細胞、組織薄片、細胞培養、及び血液を含む試料内でヌクレオリン及びPARP-1を含有するアポトーシス体を検出することができる。ヌクレオリン又はPARP-1タンパク質のようなタンパク質発現を検出するための免疫化学的方法は周知であり、ウエスタンブロット法、免疫親和性精製、免疫沈降法、エンザイム-リンクドイムノソルベントアッセイ(ELISA)、ドット又はスロットブロット法、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ、化学発光イムノアッセイ(CMIA)、免疫組織化学的検出法、免役細胞化学染色法、及びフローサイトメトリーが挙げられる。抗体を使用する一般的な手順と指導は、十分提言されている(例えば、Harlow及びLane, 1988;Harlow及びLane, 1999)。ヌクレオリン検出に有用な選択抗体を下表1Aに示し、PARP-1検出に有用な選択抗体を下表1Bに示す。
さらなる抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体が望ましい場合、周知の方法で生産できる(Harlow及びLane, 1988;Harlow及びLane, 1999)。例えば、表面-発現したヌクレオリンの細胞外ドメインのような免疫原と、所望によりアジュバントの1回以上の注入によって哺乳類宿主内でポリクロナール抗体を産生させることができる。典型的に、免疫原(及びアジュバント)は、哺乳類に皮下又は腹腔内注射で注入する。免疫原としては、ポリペプチド(単離した、単離していない、又は組換え的に産生した)、細胞又は細胞フラクションのような成分が挙げられる。アジュバントの例としては、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、及びモノホスホリル脂質A合成-トレハロースジコリノミコレート(dicorynomycolate)(MPL-TDM)が挙げられる。免疫応答を高めるため、鍵穴カザガイヘモシアニン(KLH)、血清アルブミン、ウシチログロブリン又は大豆トリプシンインヒビターのような該宿主内で免疫原性であるポリペプチドに免疫原を接合させることができる。代わりに、IgY分子を産生するニワトリ内でポリクロナール抗体を生じさせうる(Schadeら, 1996)。
モノクロナール抗体は、宿主又は宿主由来のリンパ球を免疫化し、モノクロナール抗体-分泌性(又は潜在的に分泌する)リンパ球を収集し、当該リンパ球を免疫化細胞(例えば、骨髄腫細胞)に融合させ、かつ所望のモノクロナール抗体を分泌する当該細胞を選択することによって作ることができる(Goding, 1996)。所望により、タンパク質Aセファロース、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動法、透析、硫酸アンモニウム沈降法又はアフィニティークロマトグラフィーのような通常の手順で培養基又は腹水流体からモノクロナール抗体を精製しうる(Harlow及びLane, 1988;Harlow及びLane, 1999)。抗体は、完全抗体及びその断片又は誘導体でよい。
抗体を用いて抗原の存在を検出するアプローチは、通常以下の工程の1つ以上を含む:
(1)ヌクレオリン又はPARP-1のような抗原について試験するエンティティーを適切な基質に付着させる工程;
(2)抗原について試験するエンティティーを緩衝液又は水で洗浄して調製する工程;
(3)非特異的抗体結合部位を遮断する工程;
(4)抗体(例えば、ヌクレオリン又はPARP-1抗体)を適用する工程;及び
(5)結合した抗体を、一次抗体を認識する検出可能な標識化-二次抗体によって、或いは該結合した(ヌクレオリン又はPARP-1)抗体に直接付着し、又は会合している検出可能な標識によって検出する工程。
基質は、エピトープ構造を妨害しないいずれの溶液で洗浄してもよい。一般的な緩衝液としては、食塩水やビシン、トリシン、及びTrisのような生物学的緩衝液が挙げられる。
(1)ヌクレオリン又はPARP-1のような抗原について試験するエンティティーを適切な基質に付着させる工程;
(2)抗原について試験するエンティティーを緩衝液又は水で洗浄して調製する工程;
(3)非特異的抗体結合部位を遮断する工程;
(4)抗体(例えば、ヌクレオリン又はPARP-1抗体)を適用する工程;及び
(5)結合した抗体を、一次抗体を認識する検出可能な標識化-二次抗体によって、或いは該結合した(ヌクレオリン又はPARP-1)抗体に直接付着し、又は会合している検出可能な標識によって検出する工程。
基質は、エピトープ構造を妨害しないいずれの溶液で洗浄してもよい。一般的な緩衝液としては、食塩水やビシン、トリシン、及びTrisのような生物学的緩衝液が挙げられる。
ウシ血清アルブミン(BSA;変性又は天然)、ミルクタンパク質、或いは検出試薬が二次抗体の場合、その種が検出抗体と同一起源である非免疫化宿主動物由来の正常な血清又は免疫グロブリンのようなタンパク質溶液を適用することによって、非特異的結合部位を遮断する。例えば、ヤギ内で生じた二次抗体を用いる手順は、正常なヤギ血清(NGS)を利用する。
そして、問題の抗体と基質を反応させる。抗体は、Fab断片及びその誘導体、精製した抗体(親和性、沈降などによって)、ハイブリドーマ培養の上清、腹水、血清又は組換え細胞で発現した組換え抗体のようにいずれの形態でも適用できる。抗体は、多くの場合非特異的結合部位を遮断するために用いる溶液のようなタンパク質キャリヤーを有する緩衝液又は媒体中で希釈することができ;有用な抗体濃度は、通常経験的に決定される。一般に、ポリクロナール血清、精製抗体及び腹水は、1:50〜1:200,000、さらに多くは、1:200〜1:500に希釈することができる。ハイブリドーマ上清は、1:0〜1:10に希釈し、或いは透析又は硫酸アンモニア沈降法(又は問題の抗体を保持するが、少なくとも部分的に液状成分、好ましくは塩のような他の小分子を除去するいずれかの他の方法)によって濃縮し、必要ならば希釈してよい。抗体とのインキュベーションは、37℃で20分程度、室温(約22℃)で1〜6時間、又は4℃で8時間以上行うことができる。
そして、問題の抗体と基質を反応させる。抗体は、Fab断片及びその誘導体、精製した抗体(親和性、沈降などによって)、ハイブリドーマ培養の上清、腹水、血清又は組換え細胞で発現した組換え抗体のようにいずれの形態でも適用できる。抗体は、多くの場合非特異的結合部位を遮断するために用いる溶液のようなタンパク質キャリヤーを有する緩衝液又は媒体中で希釈することができ;有用な抗体濃度は、通常経験的に決定される。一般に、ポリクロナール血清、精製抗体及び腹水は、1:50〜1:200,000、さらに多くは、1:200〜1:500に希釈することができる。ハイブリドーマ上清は、1:0〜1:10に希釈し、或いは透析又は硫酸アンモニア沈降法(又は問題の抗体を保持するが、少なくとも部分的に液状成分、好ましくは塩のような他の小分子を除去するいずれかの他の方法)によって濃縮し、必要ならば希釈してよい。抗体とのインキュベーションは、37℃で20分程度、室温(約22℃)で1〜6時間、又は4℃で8時間以上行うことができる。
抗体-抗原複合体を検出するため、標識を使用しうる。標識を結合性抗体に連結し、或いは一次抗体を認識する二次抗体に連結し、一次抗体インキュベーション後洗浄を経た試料と共にインキュベートする。好適な標識としては、フルオレッセインイソチオシアネート;フルオレッセインジクロロトリアジン及びフルオレッセインのフッ素化類似体;ナフトフルオレッセインカルボン酸及びそのスクシンイミジルエステルのような蛍光成分;カルボキシローダミン6G;ピリジルオキサゾール誘導体;Cy2、3及び5;フィコエリトリン;プロピオン酸スクシンイミジルエステル、及びペンタン酸スクシンイミジルエステルを含むスクシンイミジルエステルの蛍光種、カルボン酸、イソチオシアネート、塩化スルホニル、及び塩化ダンシル;カルボキシテトラメチルローダミンのスクシンイミジルエステル;ローダミンRed-Xスクシンイミジルエステル;Texas Red塩化スルホニル;Texas Red-Xスクシンイミジルエステル;Texas Red-Xナトリウムテトラフルオロフェノールエステル;Red-X;Texas Red染料;テトラメチルローダミン;リサミンローダミンB;テトラメチルローダミン;テトラメチルローダミンイソチオシアネート;ナフトフルオレッセイン;クマリン誘導体;ピレン;ピリジルオキサゾール誘導体;ダポキシル(dapoxyl)染料;Cascade Blue及びYellow染料;ベンゾフランイソチオシアネート;ナトリウムテトラフルオロフェノール;4,4-ジフルオロ-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセンが挙げられる。好適な標識として、さらにアルカリ性ホスフェート又は西洋わさびペルオキシダーゼのような酵素成分;35S及び135I-標識を含む放射性成分;アビジン(又はストレプトアビジン)-ビオチン-ベース検出系(しばしば酵素又は金シグナル系と連結);及び金粒子が挙げられる。酵素-ベース検出系の場合、酵素が、西洋わさびペルオキシダーゼ用3,3'-ジアミノベンジジン(DAB)のような適切な基質と反応する;好ましくは、反応生成物は不溶性である。超微細構造分析のために調製するのでなければ、金-標識試料を化学的に反応させて金シグナルを増強することができ;このアプローチは、特に光学顕微鏡に望ましい。標識の選択は、用途、所望の分解能及び所望の観察方法によって決まる。蛍光標識では、発蛍光団を適切な波長で励起し、顕微鏡、共焦点顕微鏡、又はFACS機を用いて試料を観察する。放射性標識の場合、試料をオートラジオグラフィーフィルムと接触させ、該フィルムを現像し;代わりに、超微細構造アプローチでオートラジオグラフィーを実施することもできる。代わりに、シンチレーションカウンターを用いて放射能を数量化してもよい。
形態学的-連結アプローチ:
免疫局在化によってアポトーシス体中のヌクレオリン及び/又はPARP-1の存在を確認できる。一般的に、アポトーシス体、又は該アポトーシス体を含有する細胞若しくは組織を固定化によって保存し、ヌクレオリン若しくはPARP-1のような問題の抗原を認識する抗体にさらし、かつ結合した抗体を可視化する。
いかなる組織、或いは完全生物でさえ、固定化に適する。組織はいずれの器官、植物又は動物でもよく、固定化後又は固定化前に収集してよい。代わりに、血液試料を得、血清又は血漿を調製してもよい。分離条件を選択して、いずれの血液細胞からもアポトーシス体が確実に分離されるようにすることができる。そして、細胞学ベースの方法でアポトーシス体を可視化することができる。
免疫局在化によってアポトーシス体中のヌクレオリン及び/又はPARP-1の存在を確認できる。一般的に、アポトーシス体、又は該アポトーシス体を含有する細胞若しくは組織を固定化によって保存し、ヌクレオリン若しくはPARP-1のような問題の抗原を認識する抗体にさらし、かつ結合した抗体を可視化する。
いかなる組織、或いは完全生物でさえ、固定化に適する。組織はいずれの器官、植物又は動物でもよく、固定化後又は固定化前に収集してよい。代わりに、血液試料を得、血清又は血漿を調製してもよい。分離条件を選択して、いずれの血液細胞からもアポトーシス体が確実に分離されるようにすることができる。そして、細胞学ベースの方法でアポトーシス体を可視化することができる。
所望により、いずれの既知手段によっても固定化でき;必要条件は、検出すべきタンパク質が結合性物質によって、最も多くは抗体によって認識できなくならないことである。適切な固定液としては、パラホルムアルデヒド-リジン-過ヨウ素酸塩、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、メタノール、酢酸-メタノール、グルタルアルデヒド、アセトン、カルノフスキー(Karnovsky)の固定液などが挙げられる。固定液の選択は、問題のタンパク質、特定の検出試薬(抗体のような)の特性、検出方法(蛍光、酵素的)及び観察方法(蛍光上顕微鏡、共焦点顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡など)のような可変事項によって決まる。通常、固定化前に、まず、ほとんどの場合生物学的緩衝液で試料を洗浄する。固定液は、溶液又は生物学的緩衝液に調製し;多くの固定液は、試料に適用する直前に調製される。好適な生物学的緩衝液としては、食塩水(例えば、リン酸緩衝食塩水)、N-(カルバモイルメチル)-2-アミノエタンスルホン酸(ACES)、N-2-アセトアミド-2-イミノニ酢酸(ADA)、ビシン、ビス-トリス、3-シクロヘキシルアミノ-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸(CAPSO)、エタノールアミン、グリシン、N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸(HEPES)、2-N-モルフォリノエタンスルホン酸(MES)、3-N-モルフォリノ-2-ヒドロキシ-プロパンスルホン酸(MOPSO)、ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタンスルホン酸)(PIPES)、トリシン、トリエタノールアミン等が挙げられる。分析する試料、適切なpH、及び検出法の必要条件に従って適切な緩衝液を選択する。有用な緩衝液はリン酸緩衝食塩水(PBS)である。固定化後、試料を固定液内で、好ましくは新たに、又は一時的若しくは無期限に、約4℃〜約22℃の温度で貯蔵することができる。試料の特性によっては、試料をカバーガラス、スライドガラス又は顕微鏡のスライドガラス若しくはプラスチックのような基板に付着させる場合もある。このような基板は、付着を高めるために処理することができ;該処理としては、基板を荷電し、基板をポリ-(L若しくはD又は組合せ)-リジン、細胞外マトリックス分子又は組成物等のような接着材でコーティングすることが挙げられる。
固定化後、試料の大きさ、試料の厚さ、及び固定液の粘度によって5分〜1週間で、試料を緩衝液内で洗浄する。試料が厚いか、又は薄片が望ましい場合、試料を適切なマトリックス内に埋め込んでよい。凍結薄片化では、スクロースを注入し、OCT組織Tek(Andwin Scientific; Canoga Park, CA)又はゼラチンのようなマトリックス内に埋め込む。パラフィンワックス、又は電子顕微鏡に好適なエポキシ系(Araldite, Polybed 812, Durcupan ACM, Quetol, Spurr's、又はその混合物;Polysciences, Warrington, PA)、アクリレート(London Resins(LR White, LR gold), Lowicryls, Unicryl;Polysciences)、メタクリレート(JB-4, OsteoBed;Polysciences)、メラミン(Nanoplast;Polysciences)のような樹脂及びDGD、Immuno-Bed(Polysciences)のような他の媒体に試料を埋め込んでから重合させてもよい。親水性樹脂(Lowicryls、London Resins、水溶性Durcupan等のような)は、重合中に問題のタンパク質をあまり変性せず、かつ抗体溶液をはじかないので、特に好適な樹脂である。ワックス又は樹脂に埋め込む場合、試料を一連濃度のエタノール又はメタノールに通して脱水する。ポリプロピレンオキシドのような他の溶媒を使用する場合もある。検出物質と試料が反応した後に埋め込みが起こるか、或いは試料をまず埋め込み、薄片化(ミクロトーム、チロトーム(cyrotome)、又は超ミクロトームで)してからその薄片を検出試薬と反応させうる。検出前に埋め込み材を除去して抗原アクセスを容易にする場合もある。
固定化のため、抗体が結合するヌクレオリン又はPARP-1エピトープが無効になる場合がある。抗原回復法を用いて抗原を抗体結合に使用可能にすることができる。多くの回復法が利用できる(例えば、(Holdenriederら, 2001b;McNicol及びRichmond, 1998;Robinson及びVandre, 2001)でレビューされている)。一般的な方法は、オートクレーブ、マイクロ波、熱水若しくは緩衝液、圧力鍋、又は他の熱源から供給される熱の使用を含む。順繰りに熱源を使用することが多く;試料は、しばしば溶液中になければならない(例えば、マイクロ波処理)。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS, 0.25%〜1%)又は他の変性洗浄剤のような洗浄剤処理も抗原をアンマスキングすることができる。化学的方法としては、強アルカリ(NaOHのような)、水中の長期浸漬、尿素、ギ酸及び硫酸亜鉛-ホルマリン中での再固定化が挙げられる。他の例では、タンパク質分解酵素処理によって、抗原を抗体に利用できるように修飾する。トリプシンのような多くのプロテアーゼを使用しうる。これら方法を組み合わせて最適の結果を達成することができる。抗原回復法の選択は、試料、その埋め込み(もしあれば)、及び抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体によって決まる。
特に免疫蛍光又は酵素産物-ベース検出の場合、残留固定液、タンパク質架橋、タンパク質沈降又は内在酵素に起因するバックグラウンドシグナルは、例えば、塩化アンモニウム若しくは水素化ホウ素ナトリウム又はペルオキシダーゼに作用する過酸化水素のような混乱させる内在酵素を不活性化若しくは欠失させる基質を用いてクエンチすることができる。薄片化しない試料中の細胞内タンパク質を検出するため、試料を透過化処理することができる。透過化処理剤としては、t-オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリオキシエチレンソルビタンのような洗浄剤、及びリジン、プロテアーゼ等のような他の物質が挙げられる。
ウシ血清アルブミン(BSA;変性又は天然)、ミルクタンパク質、又は検出試薬が抗体の場合、好ましくはその種が検出抗体と同一源である非免疫化宿主動物由来の正常な血清若しくはIgGのようなタンパク質溶液を適用して非特異的結合部位を遮断する。
ウシ血清アルブミン(BSA;変性又は天然)、ミルクタンパク質、又は検出試薬が抗体の場合、好ましくはその種が検出抗体と同一源である非免疫化宿主動物由来の正常な血清若しくはIgGのようなタンパク質溶液を適用して非特異的結合部位を遮断する。
フローサイトメトリー/蛍光-活性化細胞選別法(FACS)
フローサイトメトリーを行う方法は周知である(Orfao及びRuiz-Arguelles, 1996)。収集後、アポトーシス体を含有する試料を単体懸濁液として調製し;通常、非特異的結合部位を遮断後アポトーシス体を抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体と共にインキュベートする。好ましくは、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体を蛍光マーカーで標識する。抗体を蛍光マーカーで標識しない場合、一次抗体と免疫反応性であり、かつ蛍光マーカーを含む二次抗体を使用することができる。過剰又は未結合抗体を確実に除去するのに十分な洗浄後、試料をフローサイトメトリーで使用できる。
フローサイトメトリーを行う方法は周知である(Orfao及びRuiz-Arguelles, 1996)。収集後、アポトーシス体を含有する試料を単体懸濁液として調製し;通常、非特異的結合部位を遮断後アポトーシス体を抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体と共にインキュベートする。好ましくは、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体を蛍光マーカーで標識する。抗体を蛍光マーカーで標識しない場合、一次抗体と免疫反応性であり、かつ蛍光マーカーを含む二次抗体を使用することができる。過剰又は未結合抗体を確実に除去するのに十分な洗浄後、試料をフローサイトメトリーで使用できる。
生化学的アッセイを基礎としたアプローチ
アポトーシス体を血液循環内に放出し、血液中で検出することができる。免疫化学的又は他の技術を用い、被験者から得た血清又は血漿中のヌクレオリン及び/又はPARP-1を測定することによって、これらアポトーシス体を検出することができる。これらアプローチでは、ヌクレオリン又はPARP-1の検出前にアポトーシス体を破壊してヌクレオリン及び/又はPARP-1を放出することが望ましい。これは、単細胞抽出、差次的抽出又は機械的破壊のようないくつかの手段で達成しうる。抽出試薬は周知である。例えば、時にはメタノールのような溶媒が有用である。おそらく、t-オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテルとしても知られる)のような洗浄剤が単抽出に特に有用だろう。グルコピラノシド、メルトピラノシド、マルトシド、ポリオキシエチレンエステル、他のポリオキシエチレンエーテル、アルギン酸、カプリル酸、コーリック(cholic)1-デカンスルホン酸、デオキシコール酸、ジオクチルスルホンスクシネート酸、1-ドデカンスルホン酸、グリコール酸、グリコデオキシコール酸、1-ヘプタンスルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、N-ラウロイルサクロシン(lauroylsacrosine)酸、ラウリルスルフェート(例えば、SDS)酸、1-ノナンスルホン酸、1-オクタンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、タウロコール酸及びタウロデオキシコール酸の塩;7-エチル-2-メチル-4-ウンデシル硫酸ナトリウム、及び2-エチルヘキシル硫酸ナトリウムも有用である。他の有用な洗浄剤としては、3-{(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ}-1-プロパン-スルホネート、3-{(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ}-2-ヒドロキシ-1-プロパン-スルホネート、N-デシル-、N-ドデシル、N-ヘキサデシル、N-オクタデシル、N-テトラデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート及びホスファチジルクロリンが挙げられる。あまり有用でないが、場合によっては臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンズエトニウム、臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、塩化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、臭化セチルジメチルエチルアンモニウム、臭化セチルピリジニウム、臭化デカメトニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化メチルベンズエトニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、及びN,N',N'-ポリオキシエチレン(10)-N-獣脂(tallow)-1,3-ジアミノプロパンが役に立つ。異なる抽出試薬を単独又は組み合わせて使用することができ;単一の水溶液又は適宜の緩衝液に調製することができる。
アポトーシス体を血液循環内に放出し、血液中で検出することができる。免疫化学的又は他の技術を用い、被験者から得た血清又は血漿中のヌクレオリン及び/又はPARP-1を測定することによって、これらアポトーシス体を検出することができる。これらアプローチでは、ヌクレオリン又はPARP-1の検出前にアポトーシス体を破壊してヌクレオリン及び/又はPARP-1を放出することが望ましい。これは、単細胞抽出、差次的抽出又は機械的破壊のようないくつかの手段で達成しうる。抽出試薬は周知である。例えば、時にはメタノールのような溶媒が有用である。おそらく、t-オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテルとしても知られる)のような洗浄剤が単抽出に特に有用だろう。グルコピラノシド、メルトピラノシド、マルトシド、ポリオキシエチレンエステル、他のポリオキシエチレンエーテル、アルギン酸、カプリル酸、コーリック(cholic)1-デカンスルホン酸、デオキシコール酸、ジオクチルスルホンスクシネート酸、1-ドデカンスルホン酸、グリコール酸、グリコデオキシコール酸、1-ヘプタンスルホン酸、1-ヘキサンスルホン酸、N-ラウロイルサクロシン(lauroylsacrosine)酸、ラウリルスルフェート(例えば、SDS)酸、1-ノナンスルホン酸、1-オクタンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、タウロコール酸及びタウロデオキシコール酸の塩;7-エチル-2-メチル-4-ウンデシル硫酸ナトリウム、及び2-エチルヘキシル硫酸ナトリウムも有用である。他の有用な洗浄剤としては、3-{(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ}-1-プロパン-スルホネート、3-{(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ}-2-ヒドロキシ-1-プロパン-スルホネート、N-デシル-、N-ドデシル、N-ヘキサデシル、N-オクタデシル、N-テトラデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート及びホスファチジルクロリンが挙げられる。あまり有用でないが、場合によっては臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンズエトニウム、臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム、塩化ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウム、臭化セチルジメチルエチルアンモニウム、臭化セチルピリジニウム、臭化デカメトニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、塩化メチルベンズエトニウム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、及びN,N',N'-ポリオキシエチレン(10)-N-獣脂(tallow)-1,3-ジアミノプロパンが役に立つ。異なる抽出試薬を単独又は組み合わせて使用することができ;単一の水溶液又は適宜の緩衝液に調製することができる。
ポリエチレングリコールter-オクチルフェニルエーテルは、低い曇り点を利用して可溶性タンパク質から膜タンパク質を2つの異なる相に分けることによる差次的抽出で特に有用である。抽出緩衝液は、アプロチニン、ベンズアミジン、アンチパイン、ペプスタチン、フッ化フェニルメタンスルホニル(PMSF)及びヨードアセトアミドのようなプロテアーゼインヒビターを含んでよい。
そして、抽出物をヌクレオリン又はPARP-1について検定する。抽出プロセス後に残存するアポトーシス体の断片を除去せずにこれを行う場合もある。好ましくは、免疫化学的アッセイ法を用いてヌクレオリン又はPARP-1を検出する。タンパク質を検出するための種々のタイプのエンザイム-リンクドイムノソルベントアッセイ(ELISAs)をヌクレオリン又はPARP-1検出に適用できる。しかし、択一的標識化法を利用するELISA-様アッセイも使用できる。これには、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、化学発光イムノアッセイ(CMIA)及び他の非酵素リンクド抗体結合アッセイ及び手順が挙げられる。競合(試薬限定)及びイムノメトリックアッセイを含む種々のアッセイ形式を使用できる。さらに、凝集アッセイ、ネフェロメトリーや比濁法、エンザイム-マルチプライドイムノアッセイテクニック(EMIT(登録商標))、及び蛍光偏光法を含む不均一アッセイと均一アッセイ、並びに他の免疫化学的アッセイを使用しうる。
そして、抽出物をヌクレオリン又はPARP-1について検定する。抽出プロセス後に残存するアポトーシス体の断片を除去せずにこれを行う場合もある。好ましくは、免疫化学的アッセイ法を用いてヌクレオリン又はPARP-1を検出する。タンパク質を検出するための種々のタイプのエンザイム-リンクドイムノソルベントアッセイ(ELISAs)をヌクレオリン又はPARP-1検出に適用できる。しかし、択一的標識化法を利用するELISA-様アッセイも使用できる。これには、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光イムノアッセイ(FIA)、化学発光イムノアッセイ(CMIA)及び他の非酵素リンクド抗体結合アッセイ及び手順が挙げられる。競合(試薬限定)及びイムノメトリックアッセイを含む種々のアッセイ形式を使用できる。さらに、凝集アッセイ、ネフェロメトリーや比濁法、エンザイム-マルチプライドイムノアッセイテクニック(EMIT(登録商標))、及び蛍光偏光法を含む不均一アッセイと均一アッセイ、並びに他の免疫化学的アッセイを使用しうる。
二重抗体-サンドイッチELISA法は特に有用である。二重抗体-サンドイッチELISAの基本プロトコルは以下のとおりである。プレートを抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体(捕獲抗体)で被覆する。このプレートをBSAのような遮断薬で洗浄してタンパク質(抗体又は抗原)の試験プレートへの非特異的結合を遮断する。捕獲抗体で被覆したプレート上で試料をインキュベートする。プレートを洗浄し、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体と共にインキュベートし、再び洗浄し、特異的抗体-標識接合体と共にインキュベートしてシグナルを適宜検出する。
他のELISAsでは、タンパク質又はペプチドを選択表面上に固定化し、該表面は特異的に処理したポリスチレン微量定量プレートのウェルのように、ポリペプチド付着に親和性があり、或いはそのように処理する。洗浄して不完全に吸収された物質を除去した後、一般に、BSA又はカゼインのような、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体と抗原的に中性であることが分かっている非特異的タンパク質と結合させるか、或いはウェル底上をそれで被覆することが望ましい。この工程は、固定化表面上の非特異的吸着部位の遮断を斟酌するので、表面上への抗体の非特異的結合によって生じるバックグラウンドを減らすことができる。ポリペプチドをタンパク質(例えば、BSA)に接合させることによって動物内で抗体を生じさせる場合、断タンパク質抗体組成物に対する抗体の存在の可能性があるため、通常、遮断薬として異なるタンパク質を使用する。
他のELISAsでは、タンパク質又はペプチドを選択表面上に固定化し、該表面は特異的に処理したポリスチレン微量定量プレートのウェルのように、ポリペプチド付着に親和性があり、或いはそのように処理する。洗浄して不完全に吸収された物質を除去した後、一般に、BSA又はカゼインのような、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体と抗原的に中性であることが分かっている非特異的タンパク質と結合させるか、或いはウェル底上をそれで被覆することが望ましい。この工程は、固定化表面上の非特異的吸着部位の遮断を斟酌するので、表面上への抗体の非特異的結合によって生じるバックグラウンドを減らすことができる。ポリペプチドをタンパク質(例えば、BSA)に接合させることによって動物内で抗体を生じさせる場合、断タンパク質抗体組成物に対する抗体の存在の可能性があるため、通常、遮断薬として異なるタンパク質を使用する。
ヌクレオリン又はPARP-1のウェルへの結合後、非反応性物質で被覆してバックグラウンドを減らし、かつ洗浄して未結合物質を除去し、免疫複合体(抗原/抗体)形成の助けになる様式で固定化表面を抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体組成物と接触させる。このような条件としては、抗体組成物をBSA、ウシγグロブリン(BGG)及びPBS/モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンのような希釈剤で抗体組成物を希釈することが挙げられる。これら添加薬剤は非特異的バックグラウンドシグナルの減少も補助する。層化した抗体組成物を例えば、2〜4時間、25℃〜37℃でインキュベートする。インキュベーション後、抗体組成物-接触表面を洗浄して非免疫複合化物質を除去する。ある洗浄手順は、PBS/モノラウリル酸ポリオキシエチレンソルビタン又はホウ酸塩緩衝溶液による洗浄を含む。
試料と抗体との間の特異的な免疫複合体の形成とその次の洗浄後、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体に対する特異性を有する二次抗体を用いて免疫複合体形成を検出する。検出では、酵素又は蛍光分子のような検出可能な標識と二次抗体を結合させる。
試料と抗体との間の特異的な免疫複合体の形成とその次の洗浄後、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体に対する特異性を有する二次抗体を用いて免疫複合体形成を検出する。検出では、酵素又は蛍光分子のような検出可能な標識と二次抗体を結合させる。
ウエスタン(イムノ)ブロット法
ウエスタンブロット法は周知である(Ausubel, 1987)。一般的に、試料内でタンパク質の適切な分離が得られるような条件で、タンパク質試料をドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)に供する。そして、相互にタンパク質の相対位置を維持するようなやり方でタンパク質を膜(例えば、ニトロセルロース、ナイロン等)に移す。
ゲルのレーン内で、目に見えるように標識した既知分子量のタンパク質をインキュベートする。これらタンパク質は、ブロット上の他のタンパク質の相対的分子量を決定するための分子量マーカーとしてのみならず、タンパク質の膜への十分な移動を保証する対照としても役立つ。代わりに、移動後ブリリアントブルー(G又はR:Sigma; St. Louis, MO)、他のタンパク質染料で非標識マーカータンパク質を検出する。タンパク質移動後、膜を遮断溶液に浸して一次抗体の非特異的結合を防止する。
一次抗体、例えば抗-ヌクレオリン又はPARP-1を標識化し、膜上の特異的位置の標識を検出することによって、抗原の存在と分子量を決定することができる。しかし、一次抗体を標識化しなくてもよく、ブロットをさらに標識化した二次抗体と反応させる。この二次抗体は、一次抗体と免疫反応性であり;例えば、二次抗体はウサギ免疫グロブリンに対するものでよく、かつアルカリ性ホスファターゼで標識化することができる。
ウエスタンブロット法は周知である(Ausubel, 1987)。一般的に、試料内でタンパク質の適切な分離が得られるような条件で、タンパク質試料をドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)に供する。そして、相互にタンパク質の相対位置を維持するようなやり方でタンパク質を膜(例えば、ニトロセルロース、ナイロン等)に移す。
ゲルのレーン内で、目に見えるように標識した既知分子量のタンパク質をインキュベートする。これらタンパク質は、ブロット上の他のタンパク質の相対的分子量を決定するための分子量マーカーとしてのみならず、タンパク質の膜への十分な移動を保証する対照としても役立つ。代わりに、移動後ブリリアントブルー(G又はR:Sigma; St. Louis, MO)、他のタンパク質染料で非標識マーカータンパク質を検出する。タンパク質移動後、膜を遮断溶液に浸して一次抗体の非特異的結合を防止する。
一次抗体、例えば抗-ヌクレオリン又はPARP-1を標識化し、膜上の特異的位置の標識を検出することによって、抗原の存在と分子量を決定することができる。しかし、一次抗体を標識化しなくてもよく、ブロットをさらに標識化した二次抗体と反応させる。この二次抗体は、一次抗体と免疫反応性であり;例えば、二次抗体はウサギ免疫グロブリンに対するものでよく、かつアルカリ性ホスファターゼで標識化することができる。
(ヌクレオリンの検出:オリゴヌクレオチドを基礎とした方法)
ヌクレオリンを認識かつ結合するGROs及び他のオリゴヌクレオチド(Batesら,1999;Millerら, 2000;Xuら, 2001)は、ほとんど抗体と同様に使用することができる。好適なアッセイの例を以下に示す。ある場合には、GROヌクレオチドをより大きい核酸配列中に組み込むことが有利であり;例えば、ヌクレオリン-結合部位を変性させずにGRO核酸の基質への結合を容易にする。
ヌクレオリンと結合する(かつ癌細胞成長を阻害する生物学的特性をも有する)有用なGROsは記載されている(Batesら, 1999;Millerら, 2000;Xuら, 2001)。下表2に示すものが挙げられる。対照GROsはバックグラウンドシグナルレベルの検出に有用である。
ヌクレオリンを認識かつ結合するGROs及び他のオリゴヌクレオチド(Batesら,1999;Millerら, 2000;Xuら, 2001)は、ほとんど抗体と同様に使用することができる。好適なアッセイの例を以下に示す。ある場合には、GROヌクレオチドをより大きい核酸配列中に組み込むことが有利であり;例えば、ヌクレオリン-結合部位を変性させずにGRO核酸の基質への結合を容易にする。
ヌクレオリンと結合する(かつ癌細胞成長を阻害する生物学的特性をも有する)有用なGROsは記載されている(Batesら, 1999;Millerら, 2000;Xuら, 2001)。下表2に示すものが挙げられる。対照GROsはバックグラウンドシグナルレベルの検出に有用である。
細胞学を基礎としたアプローチ:
局在化/標識化(免疫ベース局在化/標識化アッセイの関係)
免疫ベース局在化アッセイ(免疫蛍光又はFACSのような)について概要を上述した手順は、検出試薬がヌクレオリン-結合性GROである当該アッセイにも適用できる。BSAのようなタンパク質の代わりに、サケ精子由来のような変性DNAを用いて非特異的結合を防止する修正を包含しうる。検出のため、GROを誘導体化でき、又は何らかの形態でその標識と結合できる限り、上述したのと同一の標識も有用である。この目的では、ジゴキシゲニン系のようなビオチン-アビジン核酸標識系が特に便利である(Ausubel, 1987)。ビオチン化ヌクレオチドの合成については記載されている(Langerら, 1981)。水溶性ビタミンであるビオチンは、アルキルアミンリンカーアームを介してピリミジン環のC5位に共有結合することができ;ビオチンは、容易に標識化しうるアビジン又はストレプトアビジンと非共有結合的に結合する。代わりに、合成中に、末端ヌクレオチドの5'-ヒドロキシルへのカップリングによってビオチンをオリゴヌクレオチドに付加させる。ニック翻訳又はランダムなオリゴヌクレオチド-プライム化合成プロトコルによってジゴキシゲニン-11-dUTPをDNA中に組み込むことができる。標識化した抗-ジゴキシゲニン抗体を用いてジゴキシゲニンを検出する。便利なジゴキシゲニン系は商業的に入手可能である(Roche Molecular Biochemicals; Indianapolis, IN)。オリゴヌクレオチドを用いてタンパク質を検出かつ局在化する手順の例は、Davisらによって記載されている(Davisら, 1998)。
局在化/標識化(免疫ベース局在化/標識化アッセイの関係)
免疫ベース局在化アッセイ(免疫蛍光又はFACSのような)について概要を上述した手順は、検出試薬がヌクレオリン-結合性GROである当該アッセイにも適用できる。BSAのようなタンパク質の代わりに、サケ精子由来のような変性DNAを用いて非特異的結合を防止する修正を包含しうる。検出のため、GROを誘導体化でき、又は何らかの形態でその標識と結合できる限り、上述したのと同一の標識も有用である。この目的では、ジゴキシゲニン系のようなビオチン-アビジン核酸標識系が特に便利である(Ausubel, 1987)。ビオチン化ヌクレオチドの合成については記載されている(Langerら, 1981)。水溶性ビタミンであるビオチンは、アルキルアミンリンカーアームを介してピリミジン環のC5位に共有結合することができ;ビオチンは、容易に標識化しうるアビジン又はストレプトアビジンと非共有結合的に結合する。代わりに、合成中に、末端ヌクレオチドの5'-ヒドロキシルへのカップリングによってビオチンをオリゴヌクレオチドに付加させる。ニック翻訳又はランダムなオリゴヌクレオチド-プライム化合成プロトコルによってジゴキシゲニン-11-dUTPをDNA中に組み込むことができる。標識化した抗-ジゴキシゲニン抗体を用いてジゴキシゲニンを検出する。便利なジゴキシゲニン系は商業的に入手可能である(Roche Molecular Biochemicals; Indianapolis, IN)。オリゴヌクレオチドを用いてタンパク質を検出かつ局在化する手順の例は、Davisらによって記載されている(Davisら, 1998)。
生化学的アッセイを基礎としたアプローチ:
GROsを抗体と同じ様式で用い、上述したように生化学的アプローチでヌクレオリンを検出することもできる。例えば、“サウスウェスタン”-タイプのブロッティング実験をGROsで行うことができる(Batesら,1999;Millerら, 2000)。アポトーシス体を適宜抽出した後、該タンパク質をポリアクリルアミドゲル上の電気泳動に供し、ポリビニリデンジフルオライド膜のような基材に移す。6Mのグアニジン-HClで30分間4℃で、次いで25mMのHEPES(pH7.9;4mMのKCl/3mMのMgCl2)中の3M、1.5M及び0.75MのグアニジンHClで洗浄することによって、タンパク質を変性かつ再生させる。HEPES緩衝液中の5%無脂肪乾燥ミルクで非特異的結合部位を遮断後、0.25%のNDM、0.05%のNP-40、400ng/mlのサケ精子DNA及び100ng/mlのtcgagaaaaactctctc cttccttcct ctcca;配列番号:17のような無関係な混合配列オリゴヌクレオチドで補充したHEPES結合緩衝液中4℃で2時間、標識化したGROをハイブリダイズする。HEPES結合緩衝液で洗浄後、シグナルを適宜検出する。
GROsを抗体と同じ様式で用い、上述したように生化学的アプローチでヌクレオリンを検出することもできる。例えば、“サウスウェスタン”-タイプのブロッティング実験をGROsで行うことができる(Batesら,1999;Millerら, 2000)。アポトーシス体を適宜抽出した後、該タンパク質をポリアクリルアミドゲル上の電気泳動に供し、ポリビニリデンジフルオライド膜のような基材に移す。6Mのグアニジン-HClで30分間4℃で、次いで25mMのHEPES(pH7.9;4mMのKCl/3mMのMgCl2)中の3M、1.5M及び0.75MのグアニジンHClで洗浄することによって、タンパク質を変性かつ再生させる。HEPES緩衝液中の5%無脂肪乾燥ミルクで非特異的結合部位を遮断後、0.25%のNDM、0.05%のNP-40、400ng/mlのサケ精子DNA及び100ng/mlのtcgagaaaaactctctc cttccttcct ctcca;配列番号:17のような無関係な混合配列オリゴヌクレオチドで補充したHEPES結合緩衝液中4℃で2時間、標識化したGROをハイブリダイズする。HEPES結合緩衝液で洗浄後、シグナルを適宜検出する。
他の方法:
アレイ
(チップ上の固定化ヌクレオリン又はPARP-1-結合試薬のアレイ)
チップは、固定化分子を含有する領域のアレイであり、分子がないか又はずっと低密度で固定化した分子を含有する領域で分離されている。例えば、ヌクレオリン又はPARP-1結合性抗体を処理することでタンパク質チップを調製することができ;ヌクレオリン結合性GROsを処理することで“アプタマー”-様チップを調製することができる。残りの領域は、カバーしないままであり、或いは不活性分子でカバーする。アレイをすすいで特異的に固定化したポリペプチド又は核酸以外すべて除去する。さらに、複数のヌクレオリン-結合性抗体(表1A)若しくは複数の抗-PARP-1抗体(表1B)、核酸(GROsのような;表2)、又は両者を含有するチップも調製することができ、またヌクレオリン及び/又はPARP-1と非反応性である対照抗体及び/又は核酸を含有しうる。このようなアレイは、試験確認、複製及び内部対照を同時に斟酌する。
アレイ
(チップ上の固定化ヌクレオリン又はPARP-1-結合試薬のアレイ)
チップは、固定化分子を含有する領域のアレイであり、分子がないか又はずっと低密度で固定化した分子を含有する領域で分離されている。例えば、ヌクレオリン又はPARP-1結合性抗体を処理することでタンパク質チップを調製することができ;ヌクレオリン結合性GROsを処理することで“アプタマー”-様チップを調製することができる。残りの領域は、カバーしないままであり、或いは不活性分子でカバーする。アレイをすすいで特異的に固定化したポリペプチド又は核酸以外すべて除去する。さらに、複数のヌクレオリン-結合性抗体(表1A)若しくは複数の抗-PARP-1抗体(表1B)、核酸(GROsのような;表2)、又は両者を含有するチップも調製することができ、またヌクレオリン及び/又はPARP-1と非反応性である対照抗体及び/又は核酸を含有しうる。このようなアレイは、試験確認、複製及び内部対照を同時に斟酌する。
アミンとカルボン酸の縮合やジスルフィドの形成を含む単純な化学反応によって、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体のようなタンパク質を固体支持体上に固定化することができる。不活性基質上のタンパク質のこの共有結合性固定化は、非特異的吸着に起因する高いバックグラウンドシグナルを防止できる。ビオチンのような他の分子で誘導体化した基質も、固定化すべきタンパク質をアビジン又はストレプトアビジンで誘導体化するときに有用であり、その逆も同様である。まれなケースでは、特に抗-ヌクレオリン又はPARP-1-コード核酸配列を利用する場合、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体を含む融合ポリペプチドが基質上の固定化に有利である。
表面は、ヌクレオリン又はPARP-1結合薬を固定化できるいずれの材料でもよい。例えば、表面は金属、ガラス、セラミックス、ポリマー、木又は生体組織でよい。表面は、与えられた材料の基質及び該基質の一部又は全部の表面上の別の材料の層を含みうる。GST融合ポリペプチドの精製のためのグルタチオンの固定化で使用する表面のようなアフィニティークロマトグラフィーで使用する一般的ないずれの表面でもよい。例えば、アフィニティークロマトグラフィー用表面としては、セファロース、アガロース、ポリアクリルアミド、ポリスチレン及びデキストランが挙げられる。表面は固体である必要はないが、コロイドでよく、剥離した鉱物粘土、脂質単層、脂質二重層、ゲル、又は多孔性材料でよい。
固定化法は、望ましくは表面上のヌクレオリン又はPARP-1結合物質の位置をコントロールする;例えば、抗体の抗原結合部を基質に結合しないようにし、非-抗原結合部を基質に固着させる。個々の反応物リガンドの位置をコントロールすることによって、リガンドのパターン又はアレイを生成することができる。表面の、ヌクレオリン又はPARP-1によって占有されない部分は、ポリペプチド又はポリヌクレオチドの非特異的吸着を許さない。
この実施形態では、被験者からの試料、例えば血液をヌクレオリン又はPARP-1結合分子を含有するチップ上に通す。そして、表面プラズモン共鳴の変化を検出する機械のようなバイオセンサーデバイスを用いて、結合したヌクレオリン又はPARP-1を検出する。BIAcore(Uppsala, Sweden)チップは、有用なチップと検出機械の例として役立つ。
固定化法は、望ましくは表面上のヌクレオリン又はPARP-1結合物質の位置をコントロールする;例えば、抗体の抗原結合部を基質に結合しないようにし、非-抗原結合部を基質に固着させる。個々の反応物リガンドの位置をコントロールすることによって、リガンドのパターン又はアレイを生成することができる。表面の、ヌクレオリン又はPARP-1によって占有されない部分は、ポリペプチド又はポリヌクレオチドの非特異的吸着を許さない。
この実施形態では、被験者からの試料、例えば血液をヌクレオリン又はPARP-1結合分子を含有するチップ上に通す。そして、表面プラズモン共鳴の変化を検出する機械のようなバイオセンサーデバイスを用いて、結合したヌクレオリン又はPARP-1を検出する。BIAcore(Uppsala, Sweden)チップは、有用なチップと検出機械の例として役立つ。
(予後アッセイ)
さらに、診断方法を用いて病気発症の初期段階の腫瘍症を有するか、又は発症の危険のある被験者を同定することができる。予後アッセイを用いて、腫瘍症のある、或いは有害な腫瘍症、特に癌の家族の歴史がある被験者のような腫瘍症を発症する危険のある被験者を同定することができる。このような個体を同定する方法は、被験者から得た試料、例えば血液試料、及びヌクレオリン又はPARP-1を含有するアポトーシス体の存在の試験を含む。
キット、容器、パック、又はヌクレオリン又はPARP-1プローブと検出試薬を含有するディスペンサーを投薬の使用説明書と一緒に集めることができる。キットとして供給する場合、異なる成分は別個の容器に梱包し、使用直前に混ぜ合わせる。このように成分を別個に梱包すると、活性成分の機能を失わずに長期保存することができる。
さらに、診断方法を用いて病気発症の初期段階の腫瘍症を有するか、又は発症の危険のある被験者を同定することができる。予後アッセイを用いて、腫瘍症のある、或いは有害な腫瘍症、特に癌の家族の歴史がある被験者のような腫瘍症を発症する危険のある被験者を同定することができる。このような個体を同定する方法は、被験者から得た試料、例えば血液試料、及びヌクレオリン又はPARP-1を含有するアポトーシス体の存在の試験を含む。
キット、容器、パック、又はヌクレオリン又はPARP-1プローブと検出試薬を含有するディスペンサーを投薬の使用説明書と一緒に集めることができる。キットとして供給する場合、異なる成分は別個の容器に梱包し、使用直前に混ぜ合わせる。このように成分を別個に梱包すると、活性成分の機能を失わずに長期保存することができる。
キットは、診断試験のような特有の試験の実行を容易にする個別容器に試薬を含めることもできる。例えば、非-ヌクレオリン結合性GROsを内部の負対照として、或いはヌクレオリン又はPARP-1とヌクレオリン又はPARP-1-結合性試薬を内部の正対照として供給することができる。キットの成分は、ヌクレオリン用プローブとして使用する抗-ヌクレオリン又はPARP-1、対照試料、及び任意的なヌクレオリンを検出するための組成物である。抗-ヌクレオリン又はPARP-1物質の例としては、抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体(表1A及び/又は1Bに示されるような)又はその断片;標識化する場合、ヌクレオリン又はPARP-1-結合検出試薬は不要である。ヌクレオリン-結合性オリゴヌクレオチド(例えば、表2に示されるような)は、第2の標識化試薬が結合できる(ビオチンのような)ように誘導体化することができる。しかし、標識化GRO核酸を提供する場合、第2の標識化試薬は不要である。検出試薬の例としては、標識化二次抗体、例えば、ロバ内で生じさせてからローダミンのような発蛍光団、又はGROsのようなオリゴヌクレオチドを検出するための標識化試薬で標識した抗-マウスポリクロナール抗体;例えば、プローブをビオチン化する場合は西洋わさびペルオキシダーゼに連結したアビジン又はストレプトアビジンが挙げられる。対照成分としては、二次抗体が生成された動物由来の正常な血清;ヌクレオリン又はPARP-1ポリペプチド或いはヌクレオリン結合性オリゴヌクレオチドを含有する溶液;ヌクレオリン又はPARP-1-結合試薬の反応性を検定するためのヌクレオリン又はPARP-1タンパク質のドットブロット;又はヌクレオリンを含有する固定又は保存アポトーシス体が挙げられる。他の成分としては、緩衝液、固定液、遮断溶液、顕微鏡のスライドガラス及び/又はカバーガラス、或いは微量定量プレートのような分析用の他の適切な基板;洗浄剤若しくは洗浄剤溶液又は他の透過化試薬;種々雑多な試薬、プロテアーゼインヒビター、種々の容器及びアッセイを容易にするための種々雑多な道具や装置が挙げられる。
多くの場合、特に簡便なキットは、上記列挙した成分のみならず、試料を収集する手段と共に構築される。例えば、血液を収集するために針と注射器を提供し;さらに、緩衝液、保存剤、及び/又は抗凝固薬を含有する試料容器も提供することができる。さらに、アポトーシス体を全細胞から分離するための手段も含めることができる。例えば、注射器フィルター、アポトーシス体とは結合しないが細胞と結合する分子で被覆した基板(ビーズを含む)、又は遠心分離に好適な試験管を提供することができる。
(a)容器又は入れ物
キットに含まれる試薬は、異なる成分の寿命を保存かつ容器の材料によって吸着又は変化しないようないずれの種類の容器内でも供給しうる。例えば、封止ガラスアンプルは、窒素のような中性の非反応ガス下で梱包した凍結乾燥ヌクレオリン又はPARP-1結合性試薬(抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体又はヌクレオリン又はPARP-1-結合性オリゴヌクレオチドのような)又は緩衝液を含みうる。アンプルは、ガラス、金属又は試薬を保持するために通常利用する他の材料のようないずれの適切な材料から成ってもよい。好適な容器の他の例としては、アンプルと同一基材から作製しうるシンプルなビン、及びアルミニウム又は合金のような箔で内部を裏張りしうるエンベロープが挙げられる。他の容器としては、試験管、バイアル、フラスコ、ビン、注射器等が挙げられる。容器は、皮下注射針で穴を開けられるストッパーを有するビンのような無菌アクセスポートを持ちうる。他の容器は、容易に除去できる膜で分けられた2成分を有し、膜を除去すると、それら成分を混ぜ合わせることができる。除去できる膜は、ガラス、プラスチック、ゴム等でよい。
(b)使用説明資料
キットは、使用説明資料と共に供給することもできる。使用説明書は、紙若しくは他の基材上及び/又はフロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、DVD、ビデオテープ、オーディオテープ等のような電気的に読取り可能な媒体として供給することができる。詳細な使用説明書は、キットと物理的に結合していなくてよく;代わりに、キットの製造業者又は配給者が指定したインターネットウェブサイトに使用者を導き、或いは電子メールとして供給してもよい。
キットに含まれる試薬は、異なる成分の寿命を保存かつ容器の材料によって吸着又は変化しないようないずれの種類の容器内でも供給しうる。例えば、封止ガラスアンプルは、窒素のような中性の非反応ガス下で梱包した凍結乾燥ヌクレオリン又はPARP-1結合性試薬(抗-ヌクレオリン又はPARP-1抗体又はヌクレオリン又はPARP-1-結合性オリゴヌクレオチドのような)又は緩衝液を含みうる。アンプルは、ガラス、金属又は試薬を保持するために通常利用する他の材料のようないずれの適切な材料から成ってもよい。好適な容器の他の例としては、アンプルと同一基材から作製しうるシンプルなビン、及びアルミニウム又は合金のような箔で内部を裏張りしうるエンベロープが挙げられる。他の容器としては、試験管、バイアル、フラスコ、ビン、注射器等が挙げられる。容器は、皮下注射針で穴を開けられるストッパーを有するビンのような無菌アクセスポートを持ちうる。他の容器は、容易に除去できる膜で分けられた2成分を有し、膜を除去すると、それら成分を混ぜ合わせることができる。除去できる膜は、ガラス、プラスチック、ゴム等でよい。
(b)使用説明資料
キットは、使用説明資料と共に供給することもできる。使用説明書は、紙若しくは他の基材上及び/又はフロッピー(登録商標)ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、DVD、ビデオテープ、オーディオテープ等のような電気的に読取り可能な媒体として供給することができる。詳細な使用説明書は、キットと物理的に結合していなくてよく;代わりに、キットの製造業者又は配給者が指定したインターネットウェブサイトに使用者を導き、或いは電子メールとして供給してもよい。
以下の実施例は、限定せずに本発明を説明することを意図している。
実施例1:UV照射又は化学療法薬によって誘導した、白血病細胞のアポトーシス
カンプトセシン(CPT;Sigma Co.; St. Louis, MO)、抗-新生物トポイソシアネートI(Top I)インヒビターを原料溶液として(-20℃で貯蔵した)0.5%(v/v)ジメチルスルホキシド(DMSO)/PBSに溶かし、さらに使用前に水で希釈した。
10%の熱不活化した(65℃で20分)ウシ胎児血清(FBS)、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンで補充したPRMI 1640培地中の懸濁液中、37℃で5%のCO2と共にヒトU937細胞(骨髄性白血病細胞系、American Type Culture Collection(ATCC)から;Manassas, VA)を成長させた。CPTによる処理では、指数的に成長するU937細胞を10μMのCPTで24時間処理した。UV照射では、皿(直径60mm)内に細胞を5×105細胞/mlで塗布した。プレート(蓋なし)を直接Stratagen(La Jolla)UV Stratalinker内に置き、30秒間254nmで照射することによって、細胞をUV光で照射した。いくつかの資料は、1mMの3-アミノベンズアミド((ABA);Sigma)と共に30秒のプレインキュベーションを受けさせた。そして、細胞を37℃のインキュベーター内に種々の時間置いた。
DNA断片化アッセイ(Facompreら, 2001)でアポトーシスを観察した。このアッセイでは、染色体DNAのヌクレオソーム断片へのエンドヌクレアーゼ切断によって生成されるDNA“ラダー”によってアポトーシスが示される。UV照射後1時間という早さでアポトーシスを検出した;鮮明なラダーは4時間で見られた。CPTによる処理もアポトーシスを誘導し、DNAラダーは24時間で鮮明に観察された。
実施例1:UV照射又は化学療法薬によって誘導した、白血病細胞のアポトーシス
カンプトセシン(CPT;Sigma Co.; St. Louis, MO)、抗-新生物トポイソシアネートI(Top I)インヒビターを原料溶液として(-20℃で貯蔵した)0.5%(v/v)ジメチルスルホキシド(DMSO)/PBSに溶かし、さらに使用前に水で希釈した。
10%の熱不活化した(65℃で20分)ウシ胎児血清(FBS)、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシンで補充したPRMI 1640培地中の懸濁液中、37℃で5%のCO2と共にヒトU937細胞(骨髄性白血病細胞系、American Type Culture Collection(ATCC)から;Manassas, VA)を成長させた。CPTによる処理では、指数的に成長するU937細胞を10μMのCPTで24時間処理した。UV照射では、皿(直径60mm)内に細胞を5×105細胞/mlで塗布した。プレート(蓋なし)を直接Stratagen(La Jolla)UV Stratalinker内に置き、30秒間254nmで照射することによって、細胞をUV光で照射した。いくつかの資料は、1mMの3-アミノベンズアミド((ABA);Sigma)と共に30秒のプレインキュベーションを受けさせた。そして、細胞を37℃のインキュベーター内に種々の時間置いた。
DNA断片化アッセイ(Facompreら, 2001)でアポトーシスを観察した。このアッセイでは、染色体DNAのヌクレオソーム断片へのエンドヌクレアーゼ切断によって生成されるDNA“ラダー”によってアポトーシスが示される。UV照射後1時間という早さでアポトーシスを検出した;鮮明なラダーは4時間で見られた。CPTによる処理もアポトーシスを誘導し、DNAラダーは24時間で鮮明に観察された。
実施例2:UV誘導アポトーシスに応じたヌクレオリン及びPARP-1タンパク質の変化
ヌクレオリン及びPARP-1のアポトーシス誘導変化を調べるため、実施例1のように培養したU937細胞をUV光で照射し、照射後異なる時間で細胞タンパク質抽出物を集めた。
細胞を収穫し、2回冷PBSで洗浄した。S-100及び核抽出物を調製した(Coqueret及びGascan, 2000)。簡単には、100μlの氷冷抽出緩衝液B(10mMの4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-エタンスルホン酸(HEPES;pH7.9)、0.5mMのMgCl2、10mMのKCl、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのアプロチニン)を細胞に添加した。3サイクルの凍結−解凍後、12,000rpmで1分間遠心分離後上清としてS-100抽出物を回収し、核を含有するペレットを40μlの緩衝液C(20mMのHEPES、pH7.9、1.5mMのMgCl2、420mMのKCl、0.2mMのEDTA、25%のグリセロール、1mMのPMSF、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのアプロチニン)に再懸濁させた。4℃で30分インキュベーション後、12,000rpmで5分間の遠心分離で不溶性物質を除去し、核抽出物を上清として収集した。抽出物は即座に使用し、或いは-80℃で凍結させて貯蔵した。
ヌクレオリン及びPARP-1のアポトーシス誘導変化を調べるため、実施例1のように培養したU937細胞をUV光で照射し、照射後異なる時間で細胞タンパク質抽出物を集めた。
細胞を収穫し、2回冷PBSで洗浄した。S-100及び核抽出物を調製した(Coqueret及びGascan, 2000)。簡単には、100μlの氷冷抽出緩衝液B(10mMの4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-エタンスルホン酸(HEPES;pH7.9)、0.5mMのMgCl2、10mMのKCl、1mMのフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのアプロチニン)を細胞に添加した。3サイクルの凍結−解凍後、12,000rpmで1分間遠心分離後上清としてS-100抽出物を回収し、核を含有するペレットを40μlの緩衝液C(20mMのHEPES、pH7.9、1.5mMのMgCl2、420mMのKCl、0.2mMのEDTA、25%のグリセロール、1mMのPMSF、1μg/mlのロイペプチン、1μg/mlのアプロチニン)に再懸濁させた。4℃で30分インキュベーション後、12,000rpmで5分間の遠心分離で不溶性物質を除去し、核抽出物を上清として収集した。抽出物は即座に使用し、或いは-80℃で凍結させて貯蔵した。
Biorad DCタンパク質アッセイキット(Biorad; Hercules, CA)を用いて抽出タンパク質の濃度を決定した。試料(40μg)をドデシル硫酸ナトリウム(SDS)-装填緩衝液(100mMのトリス-HCl、pH6.8、200mMのジチオスレイトール(DTT)、4%のSDS、0.2%のブロモフェノールブルー、20%のグリセロール)中65℃で15分間インキュベートし、10%(ヌクレオリン検出用)又は8%(PARP-1用)のポリアクリルアミド-SDSゲル上で分離後、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF, Biorad)にエレクトロブロッティングした。PBST(PBS中の0.1%のモノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(Tween(登録商標)20))中の5%の無脂肪乾燥ミルク内で1時間非特異的結合部位を遮断後、一次抗体(1:1000抗-ヌクレオリン又はPARP-1;抗-ヌクレオリン抗体(マウスモノクロナールIgG1)及び抗-PARP-1抗体(マウスモノクロナールIgG2A)はSanta Cruz Biotechnology; Santa Cruz; CA)と共に膜を室温で1時間、或いは4℃で一晩中インキュベートした。PBST内で3回洗浄後、膜を西洋わさびペルオキシダーゼ-接合ヤギ抗−マウス抗体(Santa Cruz Biotechnology)と共に45分間室温でインキュベートしてからPBST内で3回洗浄した。結合した抗体を増強化学発光検出法で検出した。墨汁で膜を染色することによって、等しいゲル装填とタンパク質の移動を確認した(Batesら、1999)。
等量のタンパク質フラクションを調査し、原形質膜、サイトゾル及び非核細胞器官由来の可溶性タンパク質を含有する核抽出物(可溶性核タンパク質)又はS-100抽出物から成る。イムノブロット分析は、U937細胞がS-100と核フラクションの両方で高い基礎レベルのヌクレオリン及びPARP-1(核抽出液中)を含むことを示した。PARP-1は優先的に全長産物(118kD)として観察され、ヌクレオリンは約110kDでSDS-ポリアクリルアミドゲル上を移動した。ヌクレオリンについてブロットしたS-100抽出物内では、さらなるマイナーバンドが時々観察され;このバンドの意義は分からないが、主要なS-100ヌクレオリンバンドの移動度は核フラクションの移動度に相当した。UV光で照射後、S-100ヌクレオリンのレベルに顕著な減少が観察され、24時間までにこのバンドがほとんど観察できなかった。アポトーシスも核のヌクレオリンのレベルを減少させた。これら核の変化は、S-100フラクション内におけるより顕著でなかったが、より急速に起こり、照射後2時間までに既に明白だった。照射後72時間までに、核のヌクレオリンのレベルはベースラインレベルに戻った。
PARP-1開裂は、UV誘導アポトーシス後の初期事象だった。PARP-1の活性型(118kDタンパク質)は、UV照射後2時間までに不活性型(89kD)に開裂し始め、4時間後には全長PARP-1は検出できなかった。全長PARP-1は、照射後48時間まで再び現れ始めなかった。従って、PARP-1開裂は急速に活性化され、数時間ほどS-100ヌクレオリンの消失に先行した。他方、核のヌクレオリンレベルの阻害は、PARP-1の開裂とほぼ平行して起こるようだった。
PARP-1開裂は、UV誘導アポトーシス後の初期事象だった。PARP-1の活性型(118kDタンパク質)は、UV照射後2時間までに不活性型(89kD)に開裂し始め、4時間後には全長PARP-1は検出できなかった。全長PARP-1は、照射後48時間まで再び現れ始めなかった。従って、PARP-1開裂は急速に活性化され、数時間ほどS-100ヌクレオリンの消失に先行した。他方、核のヌクレオリンレベルの阻害は、PARP-1の開裂とほぼ平行して起こるようだった。
実施例3:UV誘導アポトーシスに応じたヌクレオリン及びPARP-1タンパク質の変化に及ぼすPARP-1インヒビター、3-アミノベンズアミド(3-ABA)の効果
PARP-1の開裂とヌクレオリンのUV誘導変化との間に直接的な関係があるかを調査するため、PARP-1インヒビター、3-アミノベンズアミド(3-ABA)の存在下と非存在下で実験を行った。実験条件は実施例2のとおりだった。いくつかの細胞は、UV照射前に1mMの3-ABAとの30分のプレインキュベーションを受けた。細胞タンパク質抽出物のイムノブロット分析は、PARP-1開裂の3-ABA-媒介廃止が核のヌクレオリンの損失を防ぎ、S-100ヌクレオリンの消失を劇的に阻害することを示した。
PARP-1の開裂とヌクレオリンのUV誘導変化との間に直接的な関係があるかを調査するため、PARP-1インヒビター、3-アミノベンズアミド(3-ABA)の存在下と非存在下で実験を行った。実験条件は実施例2のとおりだった。いくつかの細胞は、UV照射前に1mMの3-ABAとの30分のプレインキュベーションを受けた。細胞タンパク質抽出物のイムノブロット分析は、PARP-1開裂の3-ABA-媒介廃止が核のヌクレオリンの損失を防ぎ、S-100ヌクレオリンの消失を劇的に阻害することを示した。
PARP-1はDNA損傷の修復とアポトーシスの誘導の両方に関与するので、3-ABAは、条件によってアポトーシス細胞死を増やし(修復を妨げることによって)、或いはそれを減らしうる(PARP-1開裂を妨げることによって)。従って、ここで用いた条件下で細胞死を阻害する3-ABAの能力を調べた。細胞を1mMの3-ABAと共に或いは3-ABAなしで前処理した細胞をUV照射に供した。未処理かつ照射した細胞を2×104/mlで96-ウェルプレートに塗布した。照射後48時間にMTT(3-[4,5-ジメチルチアゾール-2-イル]-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)アッセイ(Norgaardら, 2001)で生細胞を評価した。3-ABAの存在はUV誘導細胞死を減らしうるが、ほんの小程度であり、ヌクレオリン変化に及ぼす強い阻害効果を説明するようではなかった。
さらにヌクレオリンとPARP-1との間の潜在的関係を調査するため、U937核タンパク質の共-免疫沈降実験を行ってヌクレオリンとPARP-1が相互作用するかどうか決定した。核抽出物は、未処理細胞から或いはUV光照射後8時間で実施例2のとおりに調製した。
さらにヌクレオリンとPARP-1との間の潜在的関係を調査するため、U937核タンパク質の共-免疫沈降実験を行ってヌクレオリンとPARP-1が相互作用するかどうか決定した。核抽出物は、未処理細胞から或いはUV光照射後8時間で実施例2のとおりに調製した。
200μgの抽出物を2μgのPARP-1抗体(マウスモノクロナールIgG2A, Santa Cruz Biotechnology)と共に1時間4℃でインキュベート後、タンパク質A-アガロース接合体(20μl; Sigma)を添加し、回転板上4℃で一晩中インキュベートすることによって免疫沈降を行った。対照の免疫沈降は、一次抗体の代わりに正常なマウスIgG(Santa Cruz Biotechnology)で行った。2500rpmで5分間の遠心分離でアガロースビーズを収集し、RIPA緩衝液(PBS、50mMのトリス-HClpH7.5、0.5MのNaCl、0.1mMのEDTA、1%のNonidet(登録商標)P-40(Igepal CA 630としても知られる;ノニルフェニル-ポリエチレングリコールも使用しうる)、0.5%のデオキシコール酸ナトリウム、0.1%のSDS、1mMのフッ化ナトリウム、10mg/mlのPMSF、2μMのアプロチニン、100mMのオルトバナジウム酸ナトリウム)で4回洗浄した。このビーズをSDS-装填緩衝液内に再懸濁させ、3分間煮沸し、SDS-PAGEで分析した。実施例2で述べたように、一次抗体としてヌクレオリン及びPARP-1抗体を用いてイムノブロット分析を行った。ヌクレオリンのポリ(ADP-リボシル)化を分析するため、ヌクレオリン抗体を免疫沈降で用い、抗-ポリ(ADP-リボース)ウサギポリクロナール抗体(1:2000;CALBIOCHEM;La Jolla, CA)を用いてイムノブロットを探査した。
未処理及びUV処理細胞の両者内で、ヌクレオリンはPARP-1モノクロナール抗体によって沈降したが、PARP-1抗体又は対照IgGの非存在下では沈降しなかった。ヌクレオリンは全長PARP-1及び開裂PARP-1の両者で沈降した。
PARP-1は、アポトーシス刺激に応じたポリ(ADP-リボース)鎖の基質タンパク質への付加を触媒することが知られており、かつ3-ABA鎖はこの酵素活性を阻害しうる。従って、アポトーシスに応じたポリ(ADP-リボシル)化でヌクレオリンが標的にされるかを調査するように実験を設計した。以前に、核のヌクレオリンは、増殖性Hela細胞内におけるADP-リボシル化の基質であると報告された(Leitinger及びWesierska-Gadek, 1993)。未処理又はUV照射U937細胞から誘導した核抽出物からヌクレオリンを沈降させ、ポリ(ADP)-リボースに対する抗体を用いて、免疫ブロットした。以前の報告と一致して、ヌクレオリンは、U937細胞内で構成的にポリ(ADP-リボシル)化された。しかし、未処理細胞と照射細胞との間でヌクレオリンに関連したポリ(ADP-リボース)のレベルの有意な変化は観察されなかった。
PARP-1は、アポトーシス刺激に応じたポリ(ADP-リボース)鎖の基質タンパク質への付加を触媒することが知られており、かつ3-ABA鎖はこの酵素活性を阻害しうる。従って、アポトーシスに応じたポリ(ADP-リボシル)化でヌクレオリンが標的にされるかを調査するように実験を設計した。以前に、核のヌクレオリンは、増殖性Hela細胞内におけるADP-リボシル化の基質であると報告された(Leitinger及びWesierska-Gadek, 1993)。未処理又はUV照射U937細胞から誘導した核抽出物からヌクレオリンを沈降させ、ポリ(ADP)-リボースに対する抗体を用いて、免疫ブロットした。以前の報告と一致して、ヌクレオリンは、U937細胞内で構成的にポリ(ADP-リボシル)化された。しかし、未処理細胞と照射細胞との間でヌクレオリンに関連したポリ(ADP-リボース)のレベルの有意な変化は観察されなかった。
実施例4:CPT-誘導アポトーシスに応じたヌクレオリン及びPARP-1の変化
実施例2で観察された現象がUV-照射細胞に特異的か、又はアポトーシスの一般的特徴であるかを決定するため、10μMのCPT(実施例1のように調製した)で24時間処理したU937細胞のタンパク質変化も調べた。U937細胞を実施例2のように培養した。ヌクレオリン及びPARP-1内におけるアポトーシス誘導変化を実施例2のように調べた。
CPTで誘導されるアポトーシスもS-100フラクションからヌクレオリンを消失させ、核のヌクレオリンの量を減少させた。しかし、これら効果は、UV-照射細胞に対するより顕著でなく、かつ遅い時点で起こった。同様に、PARP-1開裂の応答もUV-処理細胞に比べてわすかに遅れ、4時間後に一部しか開裂しなかった。照射した細胞と対照的に、3-ABAとのプレインキュベーションは、ヌクレオリン及びPARP-1内におけるアポトーシス誘導変化を小程度しか保護しなかった。
実施例2で観察された現象がUV-照射細胞に特異的か、又はアポトーシスの一般的特徴であるかを決定するため、10μMのCPT(実施例1のように調製した)で24時間処理したU937細胞のタンパク質変化も調べた。U937細胞を実施例2のように培養した。ヌクレオリン及びPARP-1内におけるアポトーシス誘導変化を実施例2のように調べた。
CPTで誘導されるアポトーシスもS-100フラクションからヌクレオリンを消失させ、核のヌクレオリンの量を減少させた。しかし、これら効果は、UV-照射細胞に対するより顕著でなく、かつ遅い時点で起こった。同様に、PARP-1開裂の応答もUV-処理細胞に比べてわすかに遅れ、4時間後に一部しか開裂しなかった。照射した細胞と対照的に、3-ABAとのプレインキュベーションは、ヌクレオリン及びPARP-1内におけるアポトーシス誘導変化を小程度しか保護しなかった。
実施例5:アポトーシスを受ける細胞内におけるヌクレオリンの再分布
データは、アポトーシス細胞の核と細胞質/原形質膜の両者内におけるヌクレオリンレベルの減少を明白に示している。消失するヌクレオリンタンパク質の運命を調べるため、アポトーシス細胞の核のヌクレオリンを検出するための免疫蛍光法を行った。
遠心分離で細胞を収集し、PBSで2回洗浄し、かつ細胞スピナーでスライドガラス上に置いた。試料をPBS中の4%パラホルムアルデヒド中、室温で15分間固定化してから10分間PBS中の0.2%のTriton X-100で透過化処理した。PBSによる2回の洗浄後、室温で1時間PBS中の5%の正常ヤギ血清とのインキュベーションによって非特異的抗体結合部位を遮断した。PBSで3回洗浄後、スライドガラスを一次抗体(1:100抗mAb IgG1;Santa Cruz Biotechnology)中、室温で1時間インキュベートしてからPBS中で3回洗浄した。試料をAlexa-488-標識化二次抗体(遮断緩衝液中1:500希釈)と共に室温で1時間インキュベートした。PBS中で3回スライドガラスを洗浄し、Olympus BX60F蛍光顕微鏡で観察し、Olympus DP10カメラで撮影した。
データは、アポトーシス細胞の核と細胞質/原形質膜の両者内におけるヌクレオリンレベルの減少を明白に示している。消失するヌクレオリンタンパク質の運命を調べるため、アポトーシス細胞の核のヌクレオリンを検出するための免疫蛍光法を行った。
遠心分離で細胞を収集し、PBSで2回洗浄し、かつ細胞スピナーでスライドガラス上に置いた。試料をPBS中の4%パラホルムアルデヒド中、室温で15分間固定化してから10分間PBS中の0.2%のTriton X-100で透過化処理した。PBSによる2回の洗浄後、室温で1時間PBS中の5%の正常ヤギ血清とのインキュベーションによって非特異的抗体結合部位を遮断した。PBSで3回洗浄後、スライドガラスを一次抗体(1:100抗mAb IgG1;Santa Cruz Biotechnology)中、室温で1時間インキュベートしてからPBS中で3回洗浄した。試料をAlexa-488-標識化二次抗体(遮断緩衝液中1:500希釈)と共に室温で1時間インキュベートした。PBS中で3回スライドガラスを洗浄し、Olympus BX60F蛍光顕微鏡で観察し、Olympus DP10カメラで撮影した。
未処理、UV-照射、及び10μMのCPT-処理U937細胞を上記染色法で調べた。培養及び処理条件は実施例2のとおりだった。実施例2のデータと一致して、図1(パネルA〜C;四角で印を付けた領域が、単細胞を示すためのパネルD〜F内に示される)は、UV照射又はCPT処理に応じて核のヌクレオリン染色の全体的な強度がわずかに減少したことを示す。さらに、アポトーシス核中でヌクレオリンの劇的な再分布があった。未処理細胞では、ヌクレオリンは、強く染色した核小体内に優先的に位置し(図1、パネルAとD)、照射24時間後には、スペックルパターン中、核原形質全体にヌクレオリンが分布した(図1、パネルBとE)。CPTで24時間処理した細胞内では、いくつかの細胞内で核小体の染色が残っていたが、核の大部分は、照射した細胞内で見られるのと同様の明瞭の染色パターンを示した(図1、パネルCとF)。原形質膜由来のS-100ヌクレオリンの多くと一致して、細胞質染色が見られないことは注目に値する。
実施例6:アポトーシス時にU937細胞から流れたヌクレオリンの検出
3-ABAの非存在下又は存在下でUV光で照射したU937細胞の培養からの血清-フリー培地を探査することによって、ヌクレオリンが培養基中に流れた可能性を調査した。細胞培養と条件は、実施例2のとおりだった。
細胞培養基からタンパク質を調製するため、該培地を血清-フリー培地と交換して細胞を照射した。細胞を1,200rpmで10分間遠心分離した。未処理細胞と、照射後2時間及び4時間に処理した細胞から収集した。培養基をろ過し(PVDF膜を有する注射器フィルター, Whatman; Clifton, NJ)、Centricon(YM-30, Millipore, edford, MA)を用い、製造業者の使用説明書に従って該培地中に存在するタンパク質を濃縮した。
3-ABAの非存在下又は存在下でUV光で照射したU937細胞の培養からの血清-フリー培地を探査することによって、ヌクレオリンが培養基中に流れた可能性を調査した。細胞培養と条件は、実施例2のとおりだった。
細胞培養基からタンパク質を調製するため、該培地を血清-フリー培地と交換して細胞を照射した。細胞を1,200rpmで10分間遠心分離した。未処理細胞と、照射後2時間及び4時間に処理した細胞から収集した。培養基をろ過し(PVDF膜を有する注射器フィルター, Whatman; Clifton, NJ)、Centricon(YM-30, Millipore, edford, MA)を用い、製造業者の使用説明書に従って該培地中に存在するタンパク質を濃縮した。
イムノブロット分析も実施例2のとおりに行い、未処理細胞の培地内では、3-ABA処理してもしなくても、ほとんどヌクレオリンが観察されないことが分かった。UV照射後、全長ヌクレオリンに相当する明白なバンドが該培地フラクション内で観察され、このバンドの出現は、3-ABAによって阻害された。
このヌクレオリンが可溶性タンパク質、或いは細胞-由来粒子に関連して誘導されるかを決定するため、培地をブロッティング前にプレろ過した。0.2μmフィルターによるろ過は、ヌクレオリンの免疫反応性の損失を引き起こし、ヌクレオリンが可溶性タンパク質として分泌されなかったことを示す;それとは逆に、ヌクレオリンは0.2μmより大きいサイズの粒子と関連した。図2は、これら結果が、該免疫反応性が遠心分離で収集されない(直径が10μmを超える)無傷の細胞に完全に起因している可能性を排除したことを示す。イムノブロットは、UV照射後の異なる時間における細胞の培地中のヌクレオリンの存在を示し(図2A)、種々のサイズの細孔を有するフィルターを用いて培地をプレろ過することによって、ヌクレオリン含有粒子のサイズを決定した(図2B)。未処理細胞又はUV照射細胞の培地の免疫蛍光染色は、アポトーシスが、アポトーシス体(図2C、TUNEL染色)とヌクレオリン(図2D、抗-ヌクレオリンで染色)の典型的な断片化DNAを含有する粒子の出現を誘導することを示す。パネルへの挿入図(図2D)は、これら粒子のいくつかがヌクレオリン(抗-ヌクレオリン染色、中心の周辺)と、DNA(ヨウ化プロピジウム染色、本体の中心)の両者を含有する;円形領域で示されるように、染色が重なることを示す。これら粒子は、アポトーシス培養細胞内及びアポトーシスを受けている生体内組織内でしばしば観察される“アポトーシス体”とサイズが一致した(Gautierら, 1999;Kerrら, 1972;Schmidt-Acevedoら, 2000)。
このヌクレオリンが可溶性タンパク質、或いは細胞-由来粒子に関連して誘導されるかを決定するため、培地をブロッティング前にプレろ過した。0.2μmフィルターによるろ過は、ヌクレオリンの免疫反応性の損失を引き起こし、ヌクレオリンが可溶性タンパク質として分泌されなかったことを示す;それとは逆に、ヌクレオリンは0.2μmより大きいサイズの粒子と関連した。図2は、これら結果が、該免疫反応性が遠心分離で収集されない(直径が10μmを超える)無傷の細胞に完全に起因している可能性を排除したことを示す。イムノブロットは、UV照射後の異なる時間における細胞の培地中のヌクレオリンの存在を示し(図2A)、種々のサイズの細孔を有するフィルターを用いて培地をプレろ過することによって、ヌクレオリン含有粒子のサイズを決定した(図2B)。未処理細胞又はUV照射細胞の培地の免疫蛍光染色は、アポトーシスが、アポトーシス体(図2C、TUNEL染色)とヌクレオリン(図2D、抗-ヌクレオリンで染色)の典型的な断片化DNAを含有する粒子の出現を誘導することを示す。パネルへの挿入図(図2D)は、これら粒子のいくつかがヌクレオリン(抗-ヌクレオリン染色、中心の周辺)と、DNA(ヨウ化プロピジウム染色、本体の中心)の両者を含有する;円形領域で示されるように、染色が重なることを示す。これら粒子は、アポトーシス培養細胞内及びアポトーシスを受けている生体内組織内でしばしば観察される“アポトーシス体”とサイズが一致した(Gautierら, 1999;Kerrら, 1972;Schmidt-Acevedoら, 2000)。
実施例7:ヌクレオリン免疫反応性及びTUNEL染色によるアポトーシス体内のヌクレオリンとDNAの検出
未処理及びUV-照射U937細胞の培地から試料を調製し、断片化DNAの末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Tdt)-媒介dUTPニック-末端標識化(TUNEL)染色法(
Gavrieliら, 1992)及びヌクレオリンの免疫蛍光染色法によって試料を分析した。細胞培養と処理条件は実施例6で述べたとおりだった。処理後2時間及び4時間で培地を収集し、スライドガラス上に置いた。実施例5で細胞について述べた同一手順を用いて免疫蛍光染色法でアポトーシス体中のヌクレオリンの存在を検出した。
アポトーシス細胞の培養基を含有するスライドガラスを上述したように調製した。PBSで洗浄し、かつ透過処理溶液(0.1%のポリエチレングリコールモノ[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]エーテル(Triton X-100(登録商標))、0.1%のクエン酸ナトリウム)中で2分間氷上でインキュベートした後、スライドガラスをPBSで2回洗浄し、乾燥させた。各試料に50μlのTUNEL反応混合物(Roche; Basel, Switzerland)を加えた。そして、スライドガラスを加湿チャンバー内、暗所で60分間、37℃でインキュベートし、PBSで3回洗浄した。スライドガラスを実施例5と同様に観察した。
未処理及びUV-照射U937細胞の培地から試料を調製し、断片化DNAの末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Tdt)-媒介dUTPニック-末端標識化(TUNEL)染色法(
Gavrieliら, 1992)及びヌクレオリンの免疫蛍光染色法によって試料を分析した。細胞培養と処理条件は実施例6で述べたとおりだった。処理後2時間及び4時間で培地を収集し、スライドガラス上に置いた。実施例5で細胞について述べた同一手順を用いて免疫蛍光染色法でアポトーシス体中のヌクレオリンの存在を検出した。
アポトーシス細胞の培養基を含有するスライドガラスを上述したように調製した。PBSで洗浄し、かつ透過処理溶液(0.1%のポリエチレングリコールモノ[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]エーテル(Triton X-100(登録商標))、0.1%のクエン酸ナトリウム)中で2分間氷上でインキュベートした後、スライドガラスをPBSで2回洗浄し、乾燥させた。各試料に50μlのTUNEL反応混合物(Roche; Basel, Switzerland)を加えた。そして、スライドガラスを加湿チャンバー内、暗所で60分間、37℃でインキュベートし、PBSで3回洗浄した。スライドガラスを実施例5と同様に観察した。
図2(パネルCとD)は、これら研究の結果を示す。アポトーシス誘導体はUV照射後に特異的に現れ、ヌクレオリンとDNA断片化の両方で強く染色された。同一粒子内にヌクレオリンとDNAが共在するかを決定するため、ヌクレオリンとDNAの二重染色(ヨウ化プロピジウム)を行った。ヌクレオリンについてポジティブ染色されたアポトーシス体のすべてではないがいくらかは、DNAの存在についてもポジティブ染色された;図2Dに対する挿入図中に例が示される。ヌクレオリン-ポジティブ体は、照射後1時間程度の早期に出現し、4時間で鮮明に見られた。このタイミングは、培地内のヌクレオリンの観察、DNAラダーの出現、及び核のヌクレオリンの損失(実施例6)に対応したが、原形質膜ヌクレオリンの損失(実施例2)に先行した。
Claims (41)
- アポトーシスを検出する方法であって、以下の工程:
細胞を除去した試料を調製する工程;及び
前記試料中の少なくとも1つのヌクレオリン及びPARP-1を検出する工程;
を含む方法。 - 前記試料が、血液、血清、血漿、組織、組織培養基又は喀痰である、請求項1記載の方法。
- 前記検出工程が膜破壊を含む、請求項1記載の方法。
- 前記検出工程がヌクレオリン検出工程であり、かつ、該ヌクレオリン検出工程がヌクレオリン結合性分子−ヌクレオリン複合体を検出することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記ヌクレオリン結合性分子が抗-ヌクレオリン抗体を含む、請求項4記載の方法。
- 前記抗体が、p7-1A4、sc-8031、sc-9893、sc-9892、4E2及び3G4B2抗体から成る群より選択される、請求項5記載の方法。
- 前記ヌクレオリン結合性分子がグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項6の方法。
- 前記グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドが配列番号:1〜7;9〜17;19〜30又は31のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含む、請求項7記載の方法。
- 前記グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドが配列番号:1、10、25〜30又は31のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含む、請求項8記載の方法。
- 前記検出工程がPARP-1検出工程であり、かつ、該PARP-1検出工程がPARP-1結合性分子−PARP-1複合体を検出することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記PARP-1結合性分子が抗-PARP-1抗体を含む、請求項10記載の方法。
- 前記抗体が、sc-1562、sc-8007、sc-1561、sc-1561-Y及びsc-7150抗体から成る群より選択される、請求項11記載の方法。
- 被験者内の過剰なアポトーシスを検出する方法であって、以下の工程:
細胞を除去した血液試料を調製する工程;及び
前記試料中の少なくとも1つのヌクレオリン及びPARP-1を検出する工程;
を含む方法。 - 前記被験者が、後天性免疫不全症候群、神経変性病、虚血性損傷、自己免疫疾患、腫瘍、癌、ウイルス感染症、急性炎症状態及び敗血症から成る群より選択される病気を有する疑いがある、請求項13記載の方法。
- 前記被験者が癌を有する疑いがある、請求項13記載の方法。
- 前記癌が、子宮頚管内腺癌、前立腺癌、乳癌、白血病及び非小細胞肺癌から成る群より選択される、請求項15記載の方法。
- アポトーシス体を検出するためのキットであって、以下の成分:
ヌクレオリン若しくはPARP-1のどちらかに結合する抗体、又はヌクレオリンに結合するグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む試薬;及び
試料から細胞を除去する手段;
を含むキット。 - 前記手段がフィルターを含む、請求項17記載のキット。
- 前記手段が、さらに注射器を含む、請求項18記載のキット。
- 前記キットが、さらに注射器を含む、請求項17記載のキット。
- さらに、抗-凝固薬を含む請求項17記載のキット。
- さらに、膜を破壊するための試薬を含む請求項17記載のキット。
- 前記試薬が、p7-1A4、sc-8031、sc-9893、sc-9892、4E2及び3G4B2抗体から成る群より選択される抗体を含む、請求項17記載のキット。
- 前記試薬が、sc-1562、sc-8007、sc-1561、sc-1561-Y及びsc-7150抗体から成る群より選択される抗体を含む、請求項17記載のキット。
- 前記試薬が配列番号:1〜7;9〜17;19〜30又は31の配列を含むグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項17記載のキット。
- 前記試薬が配列番号:1〜7;9〜17;19〜30又は31の配列を含むグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項25記載のキット。
- 前記試薬が配列番号:1、10、25〜30又は31の配列を含むグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項26記載の方法。
- 化合物がアポトーシスを誘導するかどうかを決定する方法であって、以下の工程:
前記化合物を細胞と接触させる工程;及び
請求項1の方法でアポトーシスを検出する工程;
を含む方法。 - 前記試料が、血液、血清、血漿、組織、組織培養基又は喀痰である、請求項28記載の方法。
- 前記検出工程が膜破壊を含む、請求項28記載の方法。
- 前記検出工程がヌクレオリン検出工程であり、かつ、該ヌクレオリン検出工程がヌクレオリン結合性分子−ヌクレオリン複合体を検出することを含む、請求項28記載の方法。
- 前記ヌクレオリン結合性分子が抗-ヌクレオリン抗体を含む、請求項31記載の方法。
- 前記抗体が、p7-1A4、sc-8031、sc-9893、sc-9892、4E2及び3G4B2抗体から成る群より選択される、請求項32記載の方法。
- 前記ヌクレオリン結合性分子がグアノシン-リッチオリゴヌクレオチドを含む、請求項31記載の方法。
- 前記グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドが配列番号:1〜7;9〜17;19〜30又は31のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含む、請求項34記載の方法。
- 前記グアノシン-リッチオリゴヌクレオチドが配列番号:1、10、25〜30又は31のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含む、請求項35記載の方法。
- 前記検出工程がPARP-1検出工程であり、かつ、該PARP-1検出工程がPARP-1結合性分子−PARP-1複合体を検出することを含む、請求項28記載の方法。
- 前記PARP-1結合性分子が抗-PARP-1抗体を含む、請求項37記載の方法。
- 前記抗体が、sc-1562、sc-8007、sc-1561、sc-1561-Y及びsc-7150抗体から成る群より選択される、請求項38記載の方法。
- 請求項1の方法を含んでなる、細胞培養中のアポトーシスを検出する方法。
- 前記細胞培養をバイオリアクター内で成長させる、請求項41記載の方法。
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