JP2005529936A - うどんこ病菌の防除に有用な縮合されたピリミジノン類およびジニトロフェノール化合物の混合物 - Google Patents

うどんこ病菌の防除に有用な縮合されたピリミジノン類およびジニトロフェノール化合物の混合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、(1)5位および6位でG(R)(R)に縮合された2−(R)−3−(R)−ピリミジン−4(3H)−オン(すなわち、開示内容に定義の通り、全ての幾何異性体および立体異性体を含む、式(I)の化合物)、N−オキシド類、およびその適する塩類から選択される少なくとも1種の化合物(式中、Gは、縮合されたフェニル、チオフェンまたはピリジン環であり、Rは、C1〜C6アルキルまたはC4〜C7シクロアルキルアルキルであり、Rは、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシまたはC1〜C6アルキルチオであり、Rはハロゲンであり、そしてRは、水素またはハロゲンである)と、(2)2位または4位のいずれかで、−OC(=O)Jにさらに置換された1,3−ジニトロ−5−R−ベンゼン(すなわち、開示内容に定義の通り、全ての幾何異性体および立体異性体を含む、式(III)の化合物および/または式(II)の化合物)から選択される少なくとも1種のジニトロフェノール化合物(式中、Jは、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルケニルであり、そしてRはC〜Cアルキルである)とを含んでなる殺菌・殺カビ組成物を開示する。本発明はまた、植物もしくはその一部、または植物種子もしくは実生に、かかる組成物の殺菌・殺カビ的に有効な量を施用することを含む、菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気であるうどんこ病を防除する方法も開示する。

Description

本発明は、縮合されたピリミジノン類およびジニトロフェノール化合物のある特定の混合物、それらの農業的に好適な塩類、および殺菌・殺カビ剤としてのそれらの使用方法に関する。
菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気の防除は、高い収穫効率を達成する上で、極めて重要である。観賞植物、野菜、畑作物、穀物、および果実に対する植物の病害は、生産力の顕著な低減を引き起こし、またそれによって、消費者に対して価格上昇をもたらす可能性がある。したがって、栽培者は、植物の病気を効果的に防除する殺菌・殺カビ剤を常に求めている。これらの目的で、多くの製品が市販されている。しかし、より効果的で、より安価であり、毒性が低く、環境上より安全であり、かつ/または異なる作用機序を有する新規な製品が、引き続き必要である。植物の病気は、非常に破壊的であり、防除が難しく、しばしば、市販の殺菌・殺カビ剤に対して耐性が即座に現れる。病気の防除を容易にし、防除スペクトルを広げ、また耐性出現を遅らせるために、有害生物防除剤の組合せがしばしば使用される(たとえば、特許文献1参照)。ある特定の有害生物防除剤の組合せの利点は、多くの場合、処置すべき個々の植物および植物の病気、ならびに処置条件等の因子によって異なる可能性があることが、当該技術分野で認められている。したがって、有利な有害生物防除剤の組合せの調査が進行中である。
国際公開第98/33381号パンフレット
本発明は、
(1)式I(全ての幾何異性体および立体異性体を含む)
Figure 2005529936
〔式中、
Gは縮合されたフェニル、チオフェンまたはピリジン環であり、
はC〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルアルキルであり、
はC〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキルチオであり、
はハロゲンであり、そして
は水素またはハロゲンである〕
の縮合されたピリミジノン類、N−オキシド類、およびその適する塩類から選択される少なくとも1種の化合物と、
(2)式IIの化合物および式IIIの化合物(全ての幾何異性体および立体異性体を含む)
Figure 2005529936
〔式中、
JはC〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルケニルであり、そして
はC〜Cアルキルである〕、
よりなる群から選択される少なくとも1種のジニトロフェノール化合物と
を含んでなる殺菌・殺カビ剤の組合せ(たとえば混合物)に関する。
本発明は、これらの組合せを含有する農業用組成物を提供する。本発明は、植物もしくはその一部に、または該植物種子もしくは実生に、これらの組み合わせ(たとえば、本明細書に記載の組成物として)の、殺菌・殺カビ的に有効な量を施用することを含んでなる、菌・カビ性植物病原体(特に、うどんこ病菌)に起因する植物の病気を防除する方法も提供する。
式Iのピリミジノン殺菌・殺カビ剤は、国際特許出願国際公開第94/26722号パンフレット、米国特許第6,066,638号明細書、米国特許第6,245,770号明細書、米国特許第6,262,058号明細書および米国特許第6,277,858号明細書に記載されている。成分(1)の化合物の調製方法については、これらの参考文献を参照されたい。式Iの化合物はまた、5位および6位でG(R)(R)に縮合された2−(R)−3−(R)−ピリミジン−4(3H)−オンと呼ぶこともできる。
また、式IIのジニトロフェノール化合物は、さらに4位で−OC(=O)Jに置換された1,3−ジニトロ−5−R−ベンゼン類と呼ぶこともできる。また、式IIIのジニトロフェノール化合物は、さらに2位で−OC(=O)Jに置換された1,3−ジニトロ−5−R−ベンゼンと呼ぶこともできる。
式IIのジニトロフェノール化合物は、Jは1−プロペニルであり、Rは、「オクチル」が1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシルおよび1−プロピルペンチル(式IIa)の混合物であることを特徴とするオクチルである、式IIの化合物を含んでなる混合物を包含する。単一の化合物としての式IIaの化合物は、ケミカル・アブストラクト(Chemical Abstracts)名(E)−2−(1−メチルヘプチル)−4,6−ジニトロフェニル 2−ブテノエート(CAS登録番号[131−72−6])として知られ、また公表されていない立体化学を有するオクチル異性体の混合物はCAS登録番号[39300−45−3]を有する。
Figure 2005529936
式IIaの化合物は、2.0〜2.5部の式IIaに対して、慣用名ジノカップおよび国際純正および応用科学連合(IUPAC)名2,6−ジニトロ−4−オクチルフェニルクロトネートおよび2,4−ジニトロ−6−オクチルフェニルクロトネートを有し、「オクチル」が1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基および1−プロピルペンチル基の混合物である、式IIIa 1.0部を含んでなる混合物の状態で販売されている。
Figure 2005529936
したがって、成分(2)は、ジノカップにより供給することができる。注目すべきは、式IIの化合物および式IIIの化合物を含んでなる組成物(たとえば、ジノカップを含んでなる混合物)である。ジノカップは、米国特許第2,526,660号明細書および米国特許第2,810,767号明細書に、殺菌・殺カビ剤および殺ダニ剤として開示されている。
式IIのジニトロフェノール化合物は、JがOCH(CHであり、かつRがCH(CH)CHCH(式IIb)である、式IIの化合物も包含する。式IIbは、ケミカル・アブストラクト(Chemical Abstracts)名1−メチルエチル 2−(1−メチルプロピル)−4,6−ジニトロフェニル カーボネート(CAS登録番号[973−21−7])、IUPAC名2−sec−ブチル−4,6−ジニトロフェニルイソプロピルカーボネートおよび慣用名ジノブトンとしても知られる。
Figure 2005529936
ジノブトンは、英国特許第1,019,451号明細書で、殺菌・殺カビ剤および殺ダニ剤として開示されている。
上述で、単独で使用された、または「アルキルチオ」等の複合語で使用された、用語「アルキル」は、直鎖または分枝状のアルキル、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、または種々のブチル異性体、ペンチル異性体またはヘキシル異性体を包含する。「アルケニル」は、直鎖または分枝状のアルケン類、たとえば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、および種々のブテニル異性体、ペンテニル異性体およびヘキセニル異性体を包含する。また、「アルケニル」は、ポリエン類、たとえば、1,2−プロパジエニルおよび2,4−ヘキサジエニルも包含する。「アルコキシ」は、たとえば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシおよび種々のブトキシ異性体、ペントキシ異性体およびヘキシルオキシ異性体を包含する。「アルキルチオ」は、分枝状または直鎖のアルキルチオ部分、たとえばメチルチオ、エチルチオ、および種々のプロピルチオ異性体、ブチルチオ異性体、ペンチルチオ異性体およびヘキシルチオ異性体を包含する。「シクロアルキル」は、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルを包含する。「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル基に置換されたアルキル基、たとえば、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチルおよびシクロヘキシルメチルを包含する。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を包含する。
置換基中の炭素原子総数は、接頭辞「C〜C」によって示され、式中iおよびjは1〜8である。化合物が、1を超えてもよい、上記置換基の数を示す下付文字を担持する置換基に置換されているとき、上記置換基(1を越えるとき)は、明示された置換基の群から独立に選択される。さらに、下付文字が範囲を示す場合、たとえば(R)i〜jは、置換基の数を、i〜j(iとjも含む)の整数から選択することができる。
一群が、水素であってもよい置換基を含むとき、たとえばRであるとき、さらにまた、この置換基を水素として考えるとき、これは、上記基が未置換であることと同じであると認識される。
本発明に従って使用するのに好適な化合物は、1つまたはそれ以上の立体異性体として存在してもよい。様々な立体異性体としては、鏡像異性体、ジアステレオマー、アトロプ異性体および幾何異性体などがある。他方の立体異性体と比較して富化したとき、または他方の立体異性体と分離したとき、一方の立体異性体が、より活性になりかつ/または有益な効果を示す可能性があることを、当業者は十分理解するであろう。さらに、当業者は、上記立体異性体を分離し、富化し、かつ/または選択的に調製する方法を知っている。したがって、本発明は、式Iの化合物、N−オキシド類およびその塩類、ならびに式IIの化合物を含んでなる。該化合物は、諸立体異性体の混合物として、個々の立体異性体として、または光学活性形として存在してもよい。
窒素は、酸化されて酸化物になるために、利用可能な孤立電子対を必要とするため、全ての窒素含有複素環が、N−オキシドを形成するとは限らないことを、当業者は十分に理解するであろう;当業者は、N−オキシド類を形成することができる窒素含有複素環を見分けるであろう。当業者はまた、三級アミンがN−オキシド類を形成できることも分かるであろう。過酢酸およびm−クロロ過安息香酸(MCPBA)等のペルオキシ酸、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド、過ホウ酸ナトリウム等のアルキルヒドロペルオキシド類、ならびにジメチジオキシラン等のジオキシラン類による、複素環および三級アミンの酸化を含む、複素環および三級アミンのN−オキシド類を調製するための合成方法は、当業者に周知である。N−オキシド類を調製するためのこれらの方法は、文献に広く記述されており、また再検討されている。たとえば、下記を参照されたい:T.L.ギルクリスト(Gilchrist)著、総合有機合成(Comprehensive Organic Synthesis)、第7巻、748〜750ページ、S.V.ライ(Ley)編、ペルガモン・プレス(Pergamon Press)発行;M.ティスラー(Tisler)およびB.スタノーブニク(Stanovnik)著、総合複素環化学(Comprehensive Heterocyclic Chemistry)、第3巻、18〜20ページ、A.J.ボールトン(Boulton)およびA.マッキロプ(McKillop)編、ペルガモン・プレス(Pergamon Press)発行;M.R.グリメット(Grimmett)およびB.R.T.キーン(Keene)著、複素環化学における進歩(Advances in Heterocyclic Chemistry)、第43巻、149〜161ページ、A.R.カトリツキー(Katritzky)編、アカデミック・プレス(Academic Press)発行;M.ティスラー(Tisler)およびB.スタノブニク(Stanovnik)著、複素環化学における進歩(Advances in Heterocyclic Chemistry)、第9巻、285〜291ページ、A.R.カトリツキー(Katritzky)およびA.J.ボールトン(Boulton)編、アカデミック・プレス(Academic Press)発行;およびG.W.H.チーズマン(Cheeseman)およびE.S.G.ワーステューク(Werstiuk)著、複素環化学における進歩(Advances Heterocyclic Chemistry)、第22巻、390〜392ページ、A.R.カトリツキー(Katritzky)およびA.J.ボールトン(Boulton)編、アカデミック・プレス(Academic Press)発行。
本発明を含んでなる化合物の塩類は、臭化水素酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、酢酸、酪酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、シュウ酸、プロピオン酸、サリチル酸、酒石酸、4−トルエンスルホン酸または吉草酸等の、無機酸または有機酸との酸付加塩類を包含する。カルボン酸またはフェノールのような、該化合物が酸性基を含むとき、本発明を含んでなる化合物の塩類は、有機塩基類(たとえば、ピリジン、アンモニア、またはトリエチルアミン)または無機塩基類(たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムまたはバリウムの水素化物、水酸化物、または炭酸塩)を包含する。
価格、合成のしやすさおよび/または生物学的効果の理由で、好ましい組成物は以下の通りである。
好ましい組成物1.成分(1)として、上記式Iおよびその塩類を含んでなる組成物であって、式中、Rは、プロピルまたはシクロプロピルメチルであり;Rは、プロピルオキシまたはプロピルチオである、組成物。
注目すべきものは、
6−ブロモ−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
6,8−ジヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
7−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
6,7−ジブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、および
3−(シクロプロピルメチル)−6−ヨード−2−(プロピルチオ)ピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
よりなる群から選択される、式Iのピリミジノン殺菌・殺カビ剤である。
好ましい組成物2.成分(2)が、ジノカップにより提供される、好ましい組成物1の組成物。
好ましい組成物3.Gは、縮合されたフェニル環またはチオフェン環であり;Rは、プロピルであり;Rは、プロピルオキシであり;Rは、6位のCl、BrまたはIであり;Rは、水素である、好ましい組成物2の組成物。
好ましい組成物4.成分(1)が、
6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、または
6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
を含んでなる、好ましい組成物2の組成物。
好ましい組成物5.成分(1)が、
6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン
を含んでなる、好ましい組成物4の組成物。
組成物は、成分(1)および成分(2)が、殺菌・殺カビ的に有効な量で存在し、また成分(1)と成分(2)との重量比が約1:100〜1:5000で存在するものを含む。これらの組成物は、うどんこ病の防除に特に有効と考えられる。注目すべきは、成分(1)と成分(2)との重量比が、約1:125〜1:4000である組成物である。
本発明はまた、植物もしくはその一部に、または植物種子もしくは実生に、殺菌・殺カビ的に有効な量の本発明の組成物を(たとえば、本明細書に記載の組成物として)施用することを含んでなる、菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気を防除する方法にも関する。好ましい使用方法は、上記好ましい組成物を含む方法であり;特に効果的に防除される病気は、うどんこ病を包含する。本発明に従って使用される殺菌・殺カビ剤の組合せを使用して、病気の防除を容易にし、また耐性の出現を遅らせることができる。
相乗効果
植物真菌、特にコムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)を効果的に防除する殺菌・殺カビ剤は、栽培者により常に必要とされている。病気の防除を容易にし、また耐性の出現を遅らせるために、殺菌・殺カビ剤の組合せがしばしば使用される。殺菌・殺カビ剤の混合物は、個々の成分の活性に基づいて予測し得るより有意に優れた病気の防除を提供することが可能である。この相乗作用は、「全効果が、独立に考えた2つ(もしくはそれ以上)の効果の合計より大きいかもしくは長いというような、ある混合物の2成分の協同作用」として記述されている(テームズ(Tames)、P.M.L.、Neth.J.Plant Pathology、(1964年)、70,73−80参照)。諸化合物を含有する組成物は、相乗効果を示すことが証明されている。
2つの活性成分間に相乗効果が存在することは、コルビー(Colby)の式(コルビー(Colby)、S.R.著、農薬組合せの相乗反応および拮抗反応の算定(Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations)、ウィーズ(Weeds)、(1967年)、15,20〜22参照)を用いて確定される。
Figure 2005529936
コルビー(Colby)の方法を使用すると、単独で使用された2成分の活性に基づいて、混合物の予測される活性pを先ず算出することによって、2つの活性成分間の相乗作用の存在が確定される。pが、実験的に確定された効果より低い場合、相乗作用が生じていた。上式で、Aは、率xで単独で使用された一成分の防除率(%)で示した殺菌・殺カビ活性である。項Bは、率yで使用された第2の成分の防除率(%)で示した殺菌・殺カビ活性である。それらの効果が、厳密に加法的であり、相互作用が生じなければ、該式は、率xのAと率yのBとの混合物の、殺菌・殺カビ活性pを推定する。
3元混合物のためのコルビー(Colby)の式は、下記の通りである。
Figure 2005529936
(式中、A、BおよびCは、それぞれ、3成分の殺菌・殺カビ活性である。)
ある特定の真菌病を防除するために特に有用な成分(1)および成分(2)の一部を含んでなる組成物は、本発明に従って提供される。これらの組成物は、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)を防除するために特に有用と考えられる。
この用途では、成分(1)(式Iの化合物)の組成物のみおよび成分(2)(式IIの化合物)の組成物のみで提供される殺菌・殺カビ活性を、成分(1)および成分(2)一緒の組成物の殺菌・殺カビ活性と比較する。コルビー(Colby)により展開された相乗作用の説明に基づけば、本発明の組成物は、相乗的に有用であると考えられる。したがって、本発明は、農作物、特に穀物における、うどんこ病、たとえば、コムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)と闘う改良された方法を提供する。
製剤/有用性
本発明は、殺菌・殺カビ的に有効な量の本発明の組合せ、ならびに界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤および/または異なる作用機序を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなる、殺菌・殺カビ組成物を提供する。
本発明の殺菌・殺カビ組成物は、成分(1)の化合物(たとえば、6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン−−下記の索引表Aの化合物1)および成分(2)の化合物(たとえば、ジノカップ)の混合物の有効な量を含んでなる。本発明の混合物は、一般的には、液体希釈剤、固体希釈剤または界面活性剤の少なくとも1つを含んでなる農業的に好適な担体を含む、製剤または組成物として使用される。したがって、殺菌・殺カビ的に有効な量の活性な化合物に加えて、界面活性剤、固体希釈剤および液体希釈剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなる組成物が提供される。製剤または組成物成分は、活性成分の物理的性質、使用様式、ならびに土壌型、水分および温度等の環境因子と整合性が取れるように選択される。有用な製剤は、場合によりゲルに濃化することができる液体、たとえば水溶液(乳化可能な濃縮物を含む)、懸濁剤、乳剤(マイクロエマルジョンおよび/またはサスポエマルジョン)等々を包含する。有用な製剤は、水分散性(「湿潤性」)または水溶性であり得る、粉剤(dust)、散剤(powder)、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、フィルム剤等々をさらに包含する。活性成分は、(マイクロ)カプセルに封入されていてもよく、さらに懸濁剤または固体製剤に形成することもできる;あるいは、活性成分の製剤全体を、カプセルに封入(または「オーバーコート」)することもできる。カプセル封入は、活性成分の放出を調節または遅延することができる。噴霧可能な製剤は、好適な媒体中に広げることができ、1ヘクタール当たり約1〜数百リットルの噴霧量で使用される。高強度組成物は、さらなる製剤用の中間体として、主に使用される。
製剤は、一般的には、下記の近似範囲内で、有効な量の活性成分、希釈剤および/または界面活性剤を含有し、これが合計で100重量%になる。
Figure 2005529936
代表的な固体希釈剤は、ワトキンス(Watkins)ら著、殺虫剤粉末希釈剤および担体のハンドブック(Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers)、第2版、ニュージャージー州コールドウェル(Caldwell,New Jersey)のドーランド・ブックス(Dorland Books)発行、に記載されている。代表的な液体希釈剤は、マースデン(Marsden)著、溶媒ガイド(Solvents Guide)、第2版、1950年、ニューヨーク(New York)のインターサイエンス(Interscience)発行に記載されている。マカッチャンのデタージェントおよび乳化剤年鑑(McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual)、ニュージャージー州リッジウッド(Ridgewood,New Jersey)のアリュールド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publ.Corp.)発行、ならびにシスリー(Sisely)およびウッド(Wood)著、界面活性剤百科事典(Encyclopedia of Surface Active Agents)、1964年、ニューヨーク(New York)のケミカル・パブリッシング・カンパニー・インコーポレーティッド(Chemical Publ.Co.,Inc.)発行、表界面活性剤および推奨される使用を記載している。気泡、固化、腐食、微生物の増殖等々を減少させるための少量の添加物、または粘度を上昇させるための増粘剤を、全ての製剤が含有することができる。
界面活性剤としては、たとえば、ポリエトキシル化アルコール類、ポリエトキシル化アルキルフェノール類、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル類、ジアルキルスルホコハク酸塩、硫酸アルキル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、有機シリコーン類、N,N−ジアルキルタウリン、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ポリポリカルボン酸、およびポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーなどがある。固体希釈剤としては、たとえば、ベントナイト、モンモリロナイト、アタパルガイトおよびカオリン等の粘土、デンプン、糖、シリカ、タルク、珪藻土、尿素、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウム、および硫酸ナトリウム等がある。液体希釈剤としては、たとえば、水、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−アルキルピロリドン、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、オリーブ油、ヒマシ油、アマニ油、キリ油、ゴマ油、トウモロコシ油、ピーナッツ油、綿実油、大豆油、菜種油およびヤシ油(メチル化されていてもよい)、脂肪酸エステル類、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、イソホロンおよび4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、ならびにメタノール、シクロヘキサノール、デカノールおよびテトラヒドロフルフリルアルコール等のアルコール類などがある。
乳化可能な濃縮物を含む、溶液は、単に成分を混合することにより調製することができる。粉剤および散剤は、ハンマー・ミルまたは流体エネルギー・ミルのような中で、混合し、そして通常は、粉砕することにより、調製することができる。懸濁液は、通常は、湿式粉砕により調製される;たとえば、米国特許第3,060,084号明細書を参照されたい。顆粒剤およびペレット剤は、予備成形された顆粒担体上に有効な材料を噴霧することにより、あるいは凝塊形成技法により、調製することができる。ブラウニング(Browning)著、「凝塊形成(Agglomeration)」、ケミカル・エンジニアナリング(Chemical Engineering)、1967年12月4日、147〜48ページ、ペリーの化学技術者ハンドブック(Perry’s Chemical Engineer’s Handbook)、第4版、1963年ニューヨーク(New York)のマクグロー・ヒル(McGraw−Hill)発行、8〜57ページ以降、ならびに国際公開第91/13546号を参照されたい。ペレット剤は、米国特許第4,172,714号明細書に記載の通りに調製することができる。水分散性および水溶性の顆粒は、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書およびDE 3,246,493に教示の通りに調製することができる。錠剤は、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書および米国特許第5,208,030号明細書に教示の通りに調製することができる。フィルム剤は、GB2,095,558および米国特許第3,299,566号明細書に教示の通りに調製することができる。
製剤の技術に関するさらなる情報については、T.S.ウッズ(Woods)著、Pesticide Chemistry and Bioscience,The Food-Environment Challengeの中の「The Formulator's Toolbox-Product Forms for Modern Agriculture」、T.ブルックス(Brooks)およびT.R.ロバーツ(Roberts)編、第9回農薬化学に関する国際会議議事録(Proceedings of the 9th International Congress on Pesticide Chemistry)、1999年、ケンブリッジ(Cambridge)の王立化学協会(The Royal Society of Chemistry)発行、120〜133ページを参照されたい。米国特許第3,235,361号明細書、6段16行目〜7段19行目および実施例10〜41;米国特許第3,309,192号明細書、5段43行目〜7段62行目および実施例8、12、15、39、41、52、53、58、132、138〜140、162〜164、166、167および169〜182;米国特許第2,891,855号、3段66行目〜5段17行目および実施例1〜4;クリングマン(Klingman)著、科学としての雑草防除(Weed Control as a Science)、1961年ニューヨーク(New York)のジョーン・ウィリー・アンド・サンズ・インコーポレーティッド(John Wiley and Sons,Inc.)発行、81〜96ページ;およびハンス(Hance)ら著、雑草防除ハンドブック(Weed Control Handbook)、第8版、1989年、オックスフォード(Oxford)のブラックウェル・サイエンティフィック・パブリケーションズ(Blackwell Scientific Publications)発行も参照されたい。
以下の実施例において、全てのパーセンテージは重量基準であり、全ての製剤は、従来の方法で調製される。
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本発明の組成物は、1つまたはそれ以上の他の殺虫剤、殺菌・殺カビ剤、殺線虫剤、殺バクテリア剤、殺ダニ剤、成長調整物質、不妊化剤、信号化学物質、駆散薬、誘引剤、フェロモン、摂食刺薬、あるいはなお一層広い農業保護スペクトルを与える多成分有害生物防除剤を作るための他の生物活性化合物も含むことができる。本発明の組成物と共に調合することができる、このような農業保護薬の例は下記の通りである:殺虫剤、たとえばアバメクチン、アセフェート、アジンホス−メチル、ビフェントリン、ブプロフェジン、カルボフラン、クロルフェナピル、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、シフルトリン、β−シフルトリン、シハロトリン、λ−シハロトリン、デルタメトリン、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジフルベンズロン、ジメトエート、エスフェンバレレート、エチプロール、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フィプロニル、フルシトリネート、τ−フルバリネート、ホノホス、イミダクロプリド、インドキサカルブ、イソフェンホス、マラチオン、メトアルデヒド、メタミドホス、メチダチオン、メトミル、メトプレン、メトキシクロル、モノクロトホス、オキサミル、パラチオン、パラチオン−メチル、ペルメトリン、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ピリミカルブ、プロフェノホス、ロテノン、スルプロホス、テブフェノジド、テフルトリン、テルブホス、テトラクロルビンホス、チオジカルブ、トラロメトリン、トリクロルホンおよびトリフルムロン;殺菌・殺カビ剤、たとえば、アシベンゾラル、アゾキシストロビン、ベノミル、ブラスチシジン−S、ボルドー液(三塩基性硫酸銅)、ブロムコナゾール、ブチオベート、カルプロパミド(KTU 3616)、カプタホール、カプタン、カルベンダジム、クロロネブ、クロロタロニル、クロトリマゾール、オキシ塩化銅、銅塩類、シモキサニル、シフルフェナミド、シプロコナゾール、シプロジニル(CGA 219417)、(S)−3,5−ジクロロ−N−(3−クロロ−1−エチル−1−メチル−2−オキソプロピル)−4−メチルベンズアミド(RH 7281)、ジクロシメット(S−2900)、ジクロメジン、ジクロラン、ジフェノコナゾール、(S)−3,5−ジヒドロ−5−メチル−2−(メチルチオ)−5−フェニル−3−(フェニルアミノ)−4H−イミダゾール−4−オン(RP 407213)、ジメトモルフ、ジモキシストロビン(SSF−129)、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ドジン、エコナゾール、エジフェンホス、エポキシコナゾール(BAS 480F)、ファモキサドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンカラミド(fencaramid)(SZX0722)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトバー(flumetover)(RPA 403397)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトラニル、フルトリアホール、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フララキシル、フラメタピル(furametapyr)(S−82658)、ヘキサコナゾール、イマザリル、6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イソコナゾール、イソプロチオラン、カスガマイシン、クレソキシム−メチル、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾール、メトミノストロビン/フェノミノストロビン(fenominostrobin)(SSF−126)、メトラフェノン、ミコナゾール、ミクロブタニル、ネオ−アソジン(メタンアルソン酸鉄)、ニコビフェン(nicobifen)、ヌアリモール(nuarimol)、オリサストロビン、オキサジキシル、ペンコナゾール、ペンシクロン、ピコキシストロビン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロパモカルブ、プロピコナゾール、ピラクロストロビン、ピリフェノックス、ピリメタニル、プロチオコナゾール(prothioconazole)、ピロキロン、キノキシフェン、スピロキサミン、イオウ、テブコナゾール、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアリモール(triarimol)、トリシクラゾール、トリホリン、トリチコナゾール、ユニコナゾールおよびバリダマイシン;殺線虫剤、たとえば、アルドキシカルブおよびフェナミホス;殺バクテリア剤、たとえば、ストレプトマイシン;殺ダニ剤、たとえば、アミトラズ、チノメチオナット、クロロベンジレート、シヘキサチン、ジコホル、ジエノクロル、エトキサゾール、フェナザキン、酸化フェンブタスズ、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、ヘキシチアゾクス、プロパルギット、ピリダベンおよびテブフェンピラド;ならびに生物因子、たとえば、亜種アイザワイ(aizawai)およびクルスタキ(kurstaki)を含むバチルス・チューリンギエシス(Bacillus thuringiensis)、バチルス・チューリンギエシス・デルタ内毒素(Bacillus thuringiensis delta endotoxin)、バキュロウイルス、および昆虫病原性の細菌、ウイルスおよび真菌類。上に列挙した様々な市販の化合物の説明は、農薬マニュアル(The Pesticide Manual)、第12版、C.D.S.トムリン(Tomlin)編、2000年、British Crop Protection Council発行に記載されている。これらの様々な混合相手の1つまたはそれ以上が使用される実施形態では、これらの様々な混合相手(合計で)と、成分(1)および成分(2)の総量との重量比は、一般的には100:1〜1:3000である。注目すべきは、30:1〜1:300の重量比(たとえば、1:1〜1:30の比率)である。これらの成分をさらに含むことにより、成分(1)および成分(2)の組合せのみで防除されるスペクトル以上に、防除される病気のスペクトルを広げられることは明白であろう。
本発明の成分(1)の化合物(たとえば、化合物1)は、強い、分化特異的な、感染過程の阻害により、植物病原体を制御すると考えられる。本発明の成分(2)の化合物(たとえば、ジノカップ)は、ミトコンドリアの酸化的リン酸化を脱共役すると考えられる。異なる作用機序を有する他の殺菌・殺カビ剤との組合せが、耐性管理に特に有利な場合もある(特に他方の殺菌・殺カビ剤も類似した防除スペクトルを有する場合)。特に注目すべきは、成分(1)および成分(2)に加えて、(3)うどんこ病の防除に有用であるが、成分(1)および成分(2)とは異なる作用機序を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤を含む組成物である。異なる作用機序を有する他の殺菌・殺カビ剤の例としては、菌・カビ性のミトコンドリアの呼吸鎖電子移動部位のbc複合体にて作用する化合物、ステロール生合成経路のデメチラーゼ酵素にて作用する化合物、ならびにステロール生合成経路に影響を及ぼすモルホリン化合物およびピペリジン化合物などが挙げられる。
bc複合体殺菌・殺カビ剤
注目すべきは、成分(1)、成分(2)および少なくとも1種のストロビルリン系殺菌・殺カビ剤を含む組合せである。アゾキシストロビン、ジモキシストロビン(SSF−129)、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、クレソキシム−メチル、メトミノストロビン/フェノミノストロビン(fenominostrobin)(SSF−126)、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンおよびトリフロキシストロビン等のストロビルリン系殺菌・殺カビ剤は、ミトコンドリアの呼吸鎖におけるチトクロームbc複合体を阻害する、殺真菌作用機序を有することが知られている(Angew.Chem.Int.編、1999年、38、1328−1349)。メチル(E)−2−[[6−(2−シアノフェノキシ)−4−ピリミジニル]オキシ]−α−(メトキシイミノ)ベンゼンアセテート(アゾキシストロビンとしても知られる)は、bc複合体インヒビターとして、Biochemical Society Transactions 1993年、22、68Sに記載されている。メチル(E)−α−(メトキシイミノ)−2−[(2−メチルフェノキシ)メチル]ベンゼンアセテート(クレソキシム−メチルとしても知られる)は、bc複合体インヒビターとして、Biochemical Society Transactions 1993年、22、64Sに記載されている。(E)−2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]−α−(メトキシイミノ)−N−メチルベンゼンアセトアミドは、bc複合体インヒビターとして、Biochemistry and Cell Biology 1995年、85(3)、306−311に記載されている。
ファモキサドンおよびフェナミドンは、ミトコンドリアの呼吸鎖におけるbc複合体を阻害する、他の化合物である。注目すべきは、成分(1)、成分(2)ならびにファモキサドンおよびフェナミドンよりなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含む組合せである。
bc複合体は、生化学の文献中では、電子移動鎖の複合体III、およびユビヒドロキノン(ubihydroquinone):チトクローム c酸化還元酵素を含む、他の名称で呼ばれることがある。該bc複合体は、酵素委員会(Enzyme Commission)番号EC1.10.2.2.により、一意的に同定される。該bc複合体は、たとえば、J.Biol.Chem.1989年、264、14543−38;Methods Enzymol.1986年、126、253−71;およびそれらの中で引用された参考文献に記載されている。bc複合体を阻害する化合物は、全てチトクロームbc複合体のキノール「外側」(Quinol “outer”)(Qo)結合部位にて作用するため、世界作物保護連盟(Global Crop Protection Federation(GCPF))の殺真菌薬耐性作用委員会(The Fungicide Resistance Action Committee(FRAC))は、それらをQoインヒビター(QoI)と呼ぶ。
ステロール生合成インヒビター(SBI)殺菌・殺カビ剤
ステロール生合成インヒビターのクラスは、ステロール生合成経路における酵素を阻害することによって真菌を制御する、DMI化合物および非DMI化合物を包含する。FRACは、これらの殺菌・殺カビ剤を総合してSBI殺菌・殺カビ剤とグループ分けする。DMI殺菌・殺カビ剤は、菌・カビ性のステロール生合成経路内に共通の作用部位;すなわち、菌・カビにおけるステロール類の前駆物質である、ラノステロールまたは24−メチレンジヒドロラノステロールの14位の、脱メチル化の阻害、を有する。この部位で作用する化合物は、しばしばデメチラーゼインヒビター、DMI殺菌・殺カビ剤、またはDMIと呼ばれる。デメチラーゼ酵素は、生化学の文献では、チトクロームP−450(14DM)を含む他の名称で言及されることもある。該デメチラーゼ酵素は、たとえば、J.Biol.Chem.1992年、267、13175−79およびその中で引用された参考文献に記載されている。DMI殺菌・殺カビ剤は、アゾール類(トリアゾール類およびイミダゾール類を含む)、ピリミジン類、ピペラジン類およびピリジン類の数クラスに分類される。トリアゾール類としては、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホール、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ペンナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾールおよびユニコナゾールなどがある。イミダゾール類としては、クロトリマゾール、エコナゾール、イマザリル、イソコナゾール、ミコナゾールおよびプロクロラズなどがある。特に注目すべきは、成分(1)、成分(2)および少なくとも1種のアゾール殺菌・殺カビ剤を含む組合せである。ピリミジン類としては、フェナリモール、ヌアリモール(nuarimol)およびトリアリモール(triarimol)などがある。ピペラジン類としては、トリホリンなどがある。ピリジン類としては、ブチオベートおよびピリフェノックスなどがある。K.H.クック(Kuck)ら著、「現代選択的抗真菌薬−性質、応用および作用機序(Modern Selective Fugicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action)」、リル(Lyr),H.編;1995年ニューヨーク(New York)のグスタフ・フィッシャー・ベルラーグ(Gustav Fischer Verlag)発行、205−258に記載されている通り、上述の殺菌・殺カビ剤は全て、DMI殺菌・殺カビ剤であることが、生化学的調査で分かった。
他のステロール生合成インヒビター、たとえばモルホリンおよびピペリジン殺菌・殺カビ剤ならびにスピロキサミン(一般に、FRACによりいわゆる「モルホリン」殺菌・殺カビ剤として一緒に分類される)と区別するために、DMI殺菌・殺カビ剤は一緒に分類されてきた。モルホリン類としては、アルジモルフ、ドデモルフ(dodemorph)、フェンプロピモルフ、トリデモルフおよびトリモルファミド(trimorphamide)などがある。ピペリジン類としては、フェンプロピジンなどがある。スピロキサミンは、スピロケタールアミン(spiroketalamine)である。「モルホリン類」は、やはりステロール生合成インヒビターであるが、ステロール生合成経路における他の工程を阻害することが証明されている。K.H.クック(Kuck)ら著、「現代選択的抗真菌薬−性質、応用および作用機序(Modern Selective Fugicides−Properties,Applications and Mechanisms of Action)」、リル(Lyr),H.編;1995年ニューヨーク(New York)のグスタフ・フィッシャー・ベルラーグ(Gustav Fischer Verlag)発行、185−204に記載されている通り、上述の「モルホリン」殺菌・殺カビ剤は全て、ステロール生合成インヒビター殺菌・殺カビ剤であることが、生化学的調査で分かった。モルホリン殺菌・殺カビ剤は、ステロール生合成経路におけるD(登録商標)DイソメラーゼおよびD14レダクターゼ酵素を、様々な程度まで阻害する。注目すべきは、成分(1)、成分(2)および少なくとも1種の「モルホリン」殺菌・殺カビ剤を含む組合せである。
注目すべきは、成分(1)(たとえば、化合物1)および成分(2)(たとえば、ジノカップ)と、アゾキシストロビン、フルオキサストロビン(fluoxastrobin)、ケソキシム−メチル(kesoxim−methyl)、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン(SSF−129)、メトミノストロビン/フェノミノストロビン(fenominostrobin)(SSF−126)、カルベンダジム、クロロタロニル、シプロジニル、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、テブコナゾール、トリチコナゾール、プロクロラズまたはニコビフェン(nicobifen)との、組合せである。
菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気のより優れた防除(たとえば、より低い使用率、または防除される植物病原体のより広いスペクトル)または耐性管理に好ましいのは、成分(1)(たとえば、化合物1)および成分(2)(たとえば、ジノカップ)と、アゾキシストロビン、ケソキシム−メチル(kesoxim−methyl)、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、ピコキシストロビン、ジモキシストロビン(SSF−129)、メトミノストロビン/フェノミノストロビン(fenominostrobin)(SSF−126)、キノキシフェン、メトラフェノン、シフルフェナミド、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、スピロキサミン、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、メトコナゾール、プロピコナゾール、テブコナゾールおよびトリチコナゾールよりなる群から選択される殺菌・殺カビ剤との、混合物である。
本発明の組成物は、植物の病気の防除剤として有用である。したがって、本発明はさらに、保護すべき植物もしくはその一部、または保護すべき植物種子もしくは実生に、本発明の組成物の有効量を施用することを含んでなる、菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気を防除する方法を含んでなる。該組成物は、菌・カビ性植物病原体に起因するうどんこ病の防除に特に効果的である。うどんこ病は、梨果、石果、柑橘類の果実、小果樹の実、蔓植物(ブドウを含む)、ワタ、ウリ科の植物、観葉植物、タバコ、ホップ、イチゴおよび一部の野菜におけるうどんこ病菌、ならびにスグリおよびアカスグリにおけるアメリカスグリうどん粉病を包含する。注目すべきは、本発明の組成物を施用することを含んでなる、コムギうどんこ病菌を防除する方法である。これらの病気を引き起こす真菌病原体としては、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)(コムギ、カラスムギおよびオオムギ等の、穀物農作物における穀物うどんこ病の原因菌)、アンシニュラ・ネケーター(Uncinula necatur)(ブドウにおけるうどんこ病の原因菌)、スフェロテカ・フリギネ(Sphaerotheca fuliginea)(ウリ科植物におけるうどんこ病の原因菌)およびエリシフェ(Erysiphe)、スフェロテカ(Sphaerotheca)、ミクロスフェラ(Microsphaera)およびロドスフェラ(Podosphaera)属および種の、類縁うどんこ病菌などがある。注目すべきは、本発明の組成物を施用することを含んでなる、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)を防除する方法である。特に、成分(1)および成分(2)を、さらなる殺真菌成分と混合するとき、本発明の組成物は、担子菌(Basidiomycete)、子嚢菌(Ascomycete)、卵菌(Oomycete)および不完全菌(Deuteromycete)クラスの、より広い菌・カビ性植物病原体スペクトルに起因する病気も防除することができる。広域スペクトルの植物の病気、特に観葉植物、野菜、畑作物、穀物、および果実の葉の病原体を防除するのに効果的である。これらの病原菌は、プラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、ペロノスポラ・タバシナ(Peronospora tabacina)、シュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis)、ピシウム・アファニデルマタム(Pythium aphanidermatum)、アルタナリア・ブラシカエ(Alternaria brassicae)、セプトリア・ノドラム(Septoria nodorum)、セプトリア・トリティシ(Septoria tritici)、サーコスポリジウム・ペルソナタム(Cercosporidium personatum)、サーコスポラ・アラキジコーラ(Cercospora arachidicola)、シュードサーコスポレラ・ハーポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、サーコスポラ・ベチコーラ(Cercospora beticola)、ボトリティス・シネレ(Botrytis cinerea)、モニリニアフルクチコーラ(Monilinia fructicola)、ピリキュラリア・オリゼ(Pyricularia oryzae)、ロドスフェラ・ルコトリカ(Podosphaera leucotricha)、ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis)、エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)、アンシニュラ・ネケーター(Uncinula necatur)、プクキニア・レコンジタ(Puccinia recondita)、プクキニア・グラミニス(Puccinia graminis)、ヘミレイア・バスタトリックス(Hemileia vastatrix)、プクキニア・ストリーフォルミス(Puccinia striiformis)、プクキニア・アラキディス(Puccinia arachidis)、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、スフェロテカ・フリギネ(Sphaerotheca fuliginea)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、バーティシリウム・ダーリア(Verticillium dahliae)、、フィトフトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma)、スクレロティニア・スクレロティオラム(Sclerotinia sclerotiorum)、スクレロティウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii)、エリシフェ・ポリゴニ(Erysiphe polygoni)、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)、ゴウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)、リンコスポリウム・セカリス(Rynchosporium secalis)、フサリウム・ロゼウム(Fusarium roseum)、ブレミア・ラクチュカ(Bremia lactucae)ならびにこれらの病原菌と近縁関係にある他の属および種を包含する。
たとえば、本発明は、保護すべき植物もしくはその一部、または保護すべき植物種子もしくは実生に、下記:
A)成分(1)、成分(2)、および界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなる殺菌・殺カビ組成物の有効量;または
B)(i)成分(1)および界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなる第1の組成物の有効量;および(ii)成分(2)および界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなる第2の組成物の有効量の物理的混合物の有効量;
の1つを施用することを含んでなる、菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気を防除する方法を提供する。
本発明は、植物もしくはその一部、または植物種子もしくは実生に、成分(1)、成分(2)および異なる作用機序を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤の殺菌・殺カビ的に有効な量の組み合わせを施用することを含んでなる、菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気を防除する方法も提供する。
有利な方法は、独立に考えた上記成分の量により提供される殺真菌効果の合計より大きい殺真菌効果を提供するのに十分な量で、成分(1)および成分(2)が加えられる方法を包含する。
植物の病気の防除は、通常は、本発明の組成物の有効量を、感染前または感染後に、根、茎、葉、果実、種子、塊茎もしくは鱗茎等の保護すべき植物の部分に、または保護すべき植物が成長する媒体(土または砂)に、施用することにより遂行される。該組成物は、種子に施与して、種子および実生を保護することもできる。本発明の組成物は、感染前に施用するとき、特に有用である。本発明の殺菌・殺カビ組成物は、(さらに、成分(1)および成分(2)の組合せの殺菌・殺カビ的に有効な量を含んでなり)、界面活性剤、固体希釈剤もしくは液体希釈剤および/または異なる作用機序を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤よりなる群から選択される少なくとも1つのさらなる成分を含んでなることも可能である。
これらの組成物の施与率は、多くの環境因子により影響される可能性があるため、実際の使用条件で決定すべきである。葉は、通常、1g/ヘクタール未満から5,000g/ヘクタールまでの活性成分の率で処理するとき、保護することができる。種子および実生は、通常、0.1〜10g/kg種子の率で種子を処理するとき、保護することができる。
選択される成分(1)化合物の説明については、索引表Aを参照されたい。
Figure 2005529936
Figure 2005529936
成分(2)化合物は、一般的に、製剤の状態で販売されている。特に注目すべきは、ジノカップは、カラタン(Karathane)(登録商標)として知られる、19.5%湿潤性粉末製剤として販売されていることである。
さらなる精密仕上げをしなくても、前述を使用する当業者は、本発明を最大限活用することができると考えられる。したがって、以下の実施例は、単に説明に役立つ実例と考えるべきであり、決して、開示内容を制限するものと考えてはならない。明記されていない限り、パーセンテージは重量基準である。
実施例1
以下のテストは、具体的な病原菌に対する本発明の化合物の防除効力を証明する。しかし、該化合物によって提供される病原菌制御保護は、この種に限定されない。
活性成分の制御効力を個々に示すために、1つの活性成分を含んでなる試験溶液または懸濁液を噴霧する。組合せの制御効力を示すためには、(a)1つの試験懸濁液中に、活性成分を適当な量で配合してもよく、(b)個々の活性成分の原液を調製し、次いで、適当な比率で配合し、所望の最終濃度に希釈して、試験懸濁液を作ってもよく、または(c)1つの活性成分を含んでなる試験懸濁液を所望の比率で順次噴霧してもよい。
試験懸濁液を調製するための一般的プロトコール:
成分(1)化合物を調合してから、これらのテストで施与してもよい。製剤例は実施例Eである。
Figure 2005529936
成分(1)の化合物を含有する製剤を、水に溶解して原液を作る。成分(1)を個々にテストするために、該原液を所望の最終濃度に希釈して、試験溶液を作る。たとえば、成分(1)(たとえば、索引表Aの化合物)の組成物を、単独でまたは組み合せて、それぞれ、0.2または1g/ヘクタールの率に等しい、0.08または0.4ppmで、試験植物上の実施箇所に噴霧する。
市販されている成分(2)の製剤(たとえば、カラタン(Karathane)(登録商標)ジノカップの19.5%湿潤性粉末製剤)を水に懸濁させて懸濁原液を作る。成分(2)を個々にテストするために、懸濁原液を所望の最終濃度に希釈して、試験懸濁液を作る。たとえば、ジノカップを、単独でまたは組み合せて、それぞれ、25、100または500g/ヘクタールの率に等しい、10、40または200ppmで、試験植物上の実施箇所に噴霧する。
組合せをテストする場合、上述の通りに調製した個々の活性成分の懸濁原液を、次に、適当な比率で組み合せ、所望の最終濃度に希釈して、試験懸濁液を作る。
このようにして得られた試験懸濁液を、下記のテストで使用する。試験懸濁液を、下記の活性成分の比率で、試験植物上の実施箇所に噴霧する。テストを3回繰り返し、その結果を3実験の平均値として報告する。
テストA
試験懸濁液を、コムギ実生の実施箇所に噴霧した。翌日、該実生に、エリシフェ・グラミニスf.sp.トリティシ(Erysiphe graminis f.sp.tritici)(コムギうどんこ病の原因菌)の胞子粉末を接種し、20℃の成長チャンバ内で8日間インキュベートし、その後、病気の評価を行った。
テストAの結果を表Aに示す。この表で、評点100は、100%病気の防除を示し、評点0は、病気の防除をしなかったことを示す(対照と比較して)。確認された病気の防除と明示された欄は、3実験の平均値を示す。予測される病気の防除と明示された欄は、コルビー(Colby)の式を使用した、各処理混合物の期待値を示す。A「−−」は、1種の化合物テストの場合には、コルビー(Colby)の式を使用して、期待値が計算されないことを示す。期待値より大きい対照値を示すテストを、で表す。
Figure 2005529936
コルビー(Colby)が展開した相乗作用の説明に基づけば、本発明の組成物は、相乗的に有用と考えられる。したがって、本発明は農作物、特に穀物における、うどんこ病菌、たとえばコムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)と闘う、改良された方法を提供する。

Claims (15)

  1. (1)式I
    Figure 2005529936

    〔式中、
    Gは縮合されたフェニル、チオフェンまたはピリジン環であり、
    はC〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルアルキルであり、
    はC〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキルチオであり、
    はハロゲンであり、そして
    は水素またはハロゲンである〕
    の縮合されたピリミジノン類、N−オキシド類、およびその適する塩類から選択される少なくとも1種の化合物と、
    (2)式IIの化合物および式IIIの化合物
    Figure 2005529936

    〔式中、
    JはC〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルケニルであり、そして
    はC〜Cアルキルである〕
    よりなる群から選択される少なくとも1種のジニトロフェノール化合物と
    を含んでなる殺菌・殺カビ組成物。
  2. 成分(1)において、Rがプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、Rがプロピルオキシまたはプロピルチオである請求項1に記載の組成物。
  3. 成分(2)がジノカップにより供給される請求項2に記載の組成物。
  4. 成分(1)が、
    6−ブロモ−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
    6,8−ジヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
    6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、
    6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
    6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
    7−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
    6−ブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
    6,7−ジブロモ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン、および
    3−(シクロプロピルメチル)−6−ヨード−2−(プロピルチオ)ピリド[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン、
    よりなる群から選択される化合物を含んでなる請求項2に記載の組成物。
  5. Gが縮合されたフェニルまたはチオフェン環であり、Rがプロピルであり、Rがプロピルオキシであり、Rが6位のCl、BrまたはIであり、そしてRが水素である請求項3に記載の組成物。
  6. 成分(1)が、
    6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン、または
    6−クロロ−2−プロポキシ−3−プロピルチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン
    を含んでなる請求項3に記載の組成物。
  7. 成分(1)が、
    6−ヨード−3−プロピル−2−プロピルオキシ−4(3H)−キナゾリノン
    を含んでなる請求項6に記載の組成物。
  8. 式IIの化合物および式IIIの化合物を含んでなる請求項1に記載の組成物。
  9. (3)うどんこ病の防除に有用であるが、成分(1)および成分(2)とは異なる作用機序を有する少なくとも1種の他の殺菌・殺カビ剤をさらに含んでなる請求項1に記載の組成物。
  10. 成分(3)が、菌・カビ性のミトコンドリアの呼吸鎖電子移動部位のbc複合体に作用する化合物、ステロール生合成経路のデメチラーゼ酵素に作用する化合物、ならびにステロール生合成経路に作用するモルホリンおよびピペリジン化合物よりなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ剤を含む請求項9に記載の組成物。
  11. 植物もしくはその一部、または植物種子もしくは実生に、請求項1に記載の組成物の殺菌・殺カビ的に有効な量を施用することを含んでなる菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気であるうどんこ病の防除方法。
  12. コムギうどんこ病を防除する請求項11に記載の方法。
  13. 菌・カビ性植物病原体エリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)を防除する請求項11に記載の方法。
  14. 植物もしくはその一部、または植物種子もしくは実生に、請求項9に記載の組成物の殺菌・殺カビ的に有効な量を施用することを含んでなる菌・カビ性植物病原体に起因する植物の病気であるうどんこ病の防除方法。
  15. 組成物の成分(3)が、菌・カビ性のミトコンドリアの呼吸鎖電子移動部位のbc複合体に作用する化合物、ステロール生合成経路のデメチラーゼ酵素に作用する化合物、ならびにステロール生合成経路に作用するモルホリンおよびピペリジン化合物よりなる群から選択される少なくとも1種の殺菌・殺カビ剤を含む請求項14に記載の方法。
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