JP2005529615A - リボヌクレアーゼチモーゲンの設計 - Google Patents

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Abstract

酵素を再設計して、チモーゲン、即ち、プロテアーゼ切断によって酵素に変換される酵素前駆体とする。ここに記載される例において、RNアーゼ A 酵素は、酵素にその酵素のアミノ末端及びカルボキシル末端を連結するアミノ酸の架橋を付加することによりチモーゲンに変換される。この架橋は、特異的なプロテアーゼ、例えばマラリア原虫によって産生されるプロテアーゼプラスメプシンIIのプロテアーゼの切断部位中に作られる。RNアーゼAは、細胞毒性とされ得るので、これによって、細胞毒性酵素は、特別なターゲット、例えば病原体にのみ存在するプロテアーゼが作用するときにだけ活性化形態となるチモーゲンの形態となることができる。

Description

発明の詳細な説明
(関連出願の参照)
本出願は、2002年6月14日出願の米国仮特許出願60/389,238に基づいて優先権を主張する。
(政府支援による研究開発に関する記述)
未確定。
(発明の背景)
酵素の最も単純な定義は、酵素が化学反応のための、触媒として作用し得るタンパク質であるということである。すべてのタンパク質のように、酵素のアミノ酸配列及び3次元構造は、両方とも酵素の適当な生物機能に重要である。いくつかの酵素は、生きた細胞中で本来合成された正常な形態の酵素として機能しない。その代わりにこれらの酵素は、チモーゲンとして既知の酵素前駆体として発現する。細胞内又は細胞外でチモーゲンには、いくつかの他の酵素過程が作用すると、チモーゲンは酵素的に活性な形態のタンパク質に変わる。典型的に細胞生物学的過程に損傷を起こす酵素、例えばプロテアーゼは、チモーゲンとして産生され、その活性がより正確に制御され得るようにする。チモーゲンは、発現した時、不活性であり、よって安全に保管又は輸送され、その後必要時にのみ、タンパク質分解活性によって活性化される。
生体細胞において、生体高分子、例えばタンパク質及び核酸は、連続的にそのモノマーに消化されなくてはならず、このモノマーは、次いで新たなタンパク質又は核酸を作るために使用される。プロテアーゼは、タンパク質を消化し、ヌクレアーゼは、核酸を消化する。中でも最も研究されているヌクレアーゼは、リボヌクレアーゼであり、RNA分子を消化するようになっている。特に、リボヌクレアーゼA(RNアーゼA)の配列、3次元構造、及び機能の多くの側面は、特にウシの膵臓リボヌクレアーゼAに関して特徴づけられている。RNアーゼAは、リボヌクレアーゼ阻害剤(RI)と調和して細胞に存在し、RIは、RNアーゼAに結合してその活性を阻害する。RI及びRNアーゼAの間の結合に立体障害を提供するように作用する部分をRNアーゼAに添加することによって、RNアーゼがRIによって制御不能となり、これによって、RNアーゼがおそらく、細胞内で必要とされるRNA種を消化することより必要とされる細胞毒性となることが知られてきている。
プロテアーゼが、特定のペプチド結合を消化するために認識する標的タンパク質中に特異的なアミノ酸配列を有することがプロテアーゼの特徴である。多くのタイプの細胞又は生物体は、標的切断部位に対して特異的なアミノ酸配列を認識する特異的なプロテアーゼを有する。従って、標的細胞の選択した基、タイプ又は種に存在するプロテアーゼによってのみ酵素的に切断されるタンパク質を設計することは可能である。
本発明の他の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明の考慮から明らかであろう。
(発明の詳細な説明)
特異的なプロテアーゼによって活性化された場合にのみ酵素的に活性になる新規なチモーゲンの設計が可能であることがここで示される。さらにタンパク質の再設計が、必ずしも酵素を不活性にせずに、天然の酵素の開始位置及び末端を変更することを含むことがここで教示される。これらの教示に基づいて、今や特異的なチモーゲンを設計し、標的にされた位置又は細胞にのみで活性化しながら、固有の生物活性を行う能力を保持することが可能である。
ここで記載されることは、特にリボヌクレアーゼ、一般的には他の酵素の酵素活性の制御に対する新しい選択肢が示される。この選択肢は、特別なプロテアーゼによって活性化されると、酵素的に活性化するチモーゲンの創作である。病原体又は病原体に感染した細胞、又は特別な疾患状態の細胞内でのみ生じるプロテアーゼを選択することによって、チモーゲンが病原体細胞又は疾患細胞と遭遇すると、酵素活性のみが生じるようにチモーゲンを構成することが可能である。RNアーゼAを細胞毒性型にいかに変換するかは、米国特許第5,840,296号明細書及び第6,280,991号明細書に教示されるようにすでに公知であり、これらの特許の開示をここに参考として取り込む。タンパク質設計のこれら二つの技術の組み合わせによって、病原体又は特別な疾患状態の細胞からの、チモーゲンを活性酵素に変換する酵素と遭遇する場合及び場合にのみ、細胞毒性酵素に変換されるチモーゲンを設計できる。
ここで開示される技術の特別な態様においては、リボヌクレアーゼチモーゲンが設計され、これは、リボヌクレアーゼのチモーゲンの最初に知られた例である。このチモーゲンは、天然タンパク質のアミノ及びカルボキシル末端を新たに設計されたアミノ酸のループ又は架橋と結合するように酵素を再設計することによって作られる。このループは、その中に特異的なプロテアーゼに対する標的切断部を含む。新規なアミノ酸の架橋は、リボヌクレアーゼの活性触媒部位を横切って存在し、これにより、架橋に挿入されたアミノ酸が、存在しかつ無処置なとき、リボヌクレアーゼが触媒活性不能となる。しかし、プロテアーゼ切断部位に対してアミノ酸架橋領域が供給されることによって、特異的なプロテアーゼが、架橋を消化できるようにし、それによって酵素の活性触媒部位を露出させる。ここに開示される例において、プロテアーゼプラスメプチン(plasmepsin)IIが、特異的なプロテアーゼとして選択され、架橋領域のアミノ酸中に作られたこのプロテアーゼに対する認識部位を切断する。プロテアーゼプラスメプチンIIは、熱帯マラリア(Plasmodium falciparum)によって産生され、これは、マラリアのほとんどの病状の原因である寄生生物である。熱帯マラリアは、成人の赤血球細胞に生き、成熟期にRNA代謝もDNA代謝ももたない。従って、そのような細胞において活性な細胞毒性リボヌクレアーゼは、寄生虫自身にとって致死的であるが、成人赤血球には致死的でない。これは、そのようなプロテアーゼの例を意図しており他のプロテアーゼの使用が可能であることが企図されている。
RNアーゼAチモーゲンが、成熟タンパク質のアミノ末端からカルボキシル末端へ伸びるアミノ酸の架橋を作ることによって作られることが理由となっている。RNアーゼAの3次元構造を研究することによって、天然タンパク質の末端間に延在する架橋領域が、リボヌクレオチド分解活性部位を横切って存在し、かつそれへの接近に干渉することが観察された。天然のタンパク質のアミノ末端及びカルボキシル末端を連結するアミノ酸の鎖を有するタンパク質を発現するためには、しかしながら、新規なタンパク質に対する新規な末端の設計が必要であった。従って、新規なアミノ末端及び新規なカルボキシル末端に対するタンパク質内に異なる座を導入することが必要であった。これは、環状順列(circular permutation)として知られる方法によってなされた。一連のDNA構築物であって、架橋領域全体のタンパク質の種々の順列をコードし、各順列が、異なる新規なカルボキシル及びアミノ末端を有する構築物が構築された。新たに作られたチモーゲンのアミノ末端及びカルボキシル末端を位置決めするために、タンパク質内で種々の位置を試験した。そのようなチモーゲンの設計において、新たなアミノ及びカルボキシル末端近傍に追加のシステインを付加してジスルフィド架橋が、新たに作られた末端間に存在して、タンパク質が触媒活性のための正しい三次元構造を有するようにできる。ここに開示される例において、新たなジスルフィド結合が設計されたタンパク質に導入されて、熱安定性を改善する。
RNアーゼAタンパク質のカルボキシル及びアミノ末端の位置は、他のタンパク質の3次元構造が特定されるとき、酵素活性を阻害するために、この型の架橋形成に特に便利であるがこの戦略が他の酵素に適用できると予測される。この方法に適切な酵素は、アミノ酸の架橋領域によって結合されると、その架橋によって阻害される活性部位を見つけるアミノ及びカルボキシル末端を有するタンパク質である。
ここに開示されている研究は、まず酵素RNアーゼAに関する。環状順列技術を適用する考えは、図1Aに説明されている。図1Aの左図における酵素の天然型において、天然タンパク質は、N及びCで標識された正常な末端を有し、これらは、酵素活性の活性部位の両側に隣接して位置する。図1Aの中央図において、新たなN及びC末端を有する新規に設計されたチモーゲンが示され、架橋領域は、酵素部位に全体に広がり、それへの接近を阻止する。チモーゲンが、架橋領域のプロテアーゼ認識部位を攻撃するプロテアーゼと接触すると、架橋領域は切断される。この切断によって、図1Aの右側の図に説明されるように、酵素の活性型が形成される。
図1B及び図1Cは、本発明に従って構成されたRNアーゼAチモーゲンの2つの3次元図を示す。両方とも図1に示された「リンカー」と称する架橋領域を示し、酵素活性部位を架橋する。これらの図は、架橋領域が、酵素活性の天然部位をまたぐ概念を示すことを企図する。
天然のRNアーゼAタンパク質は、システイン残基の間に4つのジスルフィド結合を含む。ジスルフィド結合の各位置は、図2に示されるタンパク質配列の概略図に示される。ここで、古い末端を互いに結合することによって、単にタンパク質に安定性を付加するために、人工的にアミノ酸4及び118の間に示されたジスルフィド結合を付加した。全ての他に示されるジスルフィド架橋は、酵素にとって天然である。環状順列戦略を使用して、全ての天然システイン残基間の各間隔にタンパク質に対する新たな末端を作った。これらの末端挿入部の各部位は、命名20/21、34/35、49/50等によって図2に示される。この用語は、新たな終端が、天然タンパク質中のアミノ酸番号20及び21、又は34及び35、又は49及び50等の間に作られたことを示す。成功を導くRNアーゼAに対するこのチモーゲン戦略の変化を見出すために、タンパク質の新たな末端について9つの潜在的部位を図2に示されるように、選択した。各末端部位を、各順列した(promuted)タンパク質が、明確なジスルフィド結合パターンを有するように、システイン残基の固有の対の間に位置させた。さらに、この方法で作られる新たな末端のほとんどは、βターン又は表面ループに位置し、これらは、アルファヘリックス又はβストランドよりも、3次元変化の耐性があると思われる。
ポリペプチド鎖中の隣接残基の対応する原子間最大距離は、約3.8Åである。成熟したRNアーゼAタンパク質の元のアミノ末端及びカルボキシル末端の間の距離は、約30Åである。従って、アミノ及びカルボキシル末端の間の距離は、わずか8残基含む新たなアミノ酸架橋によって橋かけられ得る。元のアミノ及びカルボキシル末端を結合するアミノ酸連結は、しかしながら、RNアーゼA構造を無処置に保持するに十分に長く、さらにプロテアーゼの接近を可能にする程長いが、酵素とRNAとの間の結合を阻害するには十分短い。分子モデリングを行うことによって、14残基のリンカーがこれらの基準にあうことは妥当であった。以下の実施例において、14残基の架橋領域が、プラスメプシン2によって認識された9残基配列、リンカーの可撓性を高めるための各末端におけるグリシン残基、及び追加のグリシン、アラニン、及びセリン残基を含む。膵臓型のリボヌクレアーゼにとって、架橋領域から、12〜16残基の長さであることが好ましい。
少なくとも2つの小さい可撓性のアミノ酸、例えばグリシン、アラニン又はセリンは、プロテアーゼとの適切な相互作用にとって十分な柔軟性を架橋領域の構造に提供するために、プロテアーゼ認識部位のいずれかの側に配置されるべきである。
以下の実施例に記載されているチモーゲンは、プロテアーゼプラスメプシンIIによって活性化されるように設計されている。このプロテアーゼが、酵素活性を活性化するために使用され得るという証明は、他のプロテアーゼも同様に使用され得ることを教示する。以下の表1は、模範的な生物又は細胞型、その独自のプロテアーゼ、及びそのプロテアーゼのプロテアーゼ切断部位の表である。この表は、これらの生物又は細胞のいずれかの特異的なものに遭遇すると、活性化されるチモーゲンの設計に使用され得る。プロテアーゼは、当然、架橋が人体で天然プロテアーゼによって攻撃されるようなより大きい活性及び速度で、架橋領域を切断する。


Figure 2005529615
ここで得られた成功は、タンパク質の新たなカルボキシ及びアミノ末端を作ること、天然のタンパク質のアミノ末端及びカルボキシル末端の間に有意な大きさのリンカーを加え、さらに活性な酵素分子を作ることが可能なことをここに示した。ここで開示された研究の前になされたことは知られていない。
有効なチモーゲンとするために、酵素の触媒活性は、高くなければならず、また活性化されていないチモーゲンによって達成されるどんな触媒活性よりも大きくなければならない。さらに、チモーゲンは、活性化の前後両方で高い配座安定性を有していなくてはならない。ここで開示される方法において、5つのRNアーゼチモーゲンを作ることができ、また5つのすべては、プロテアーゼプラスメプシンIIとのインキュベーションの後に、増加したリボ核酸分解(ribonuclelytic)活性を有する。この結果から、すべてのチモーゲンが、天然のRNアーゼAに非常によく似た構造、及び架橋領域が、天然RNアーゼ基質と酵素の結合を干渉する構造に畳まれたことが示唆される。さらに、活性化されていないチモーゲンの類似のリボ核酸分解活性は、それぞれが、類似構造を有し、リンカーが、これらのチモーゲンのそれぞれにおいて類似の障害を提供することを示唆する。対照的に、プラスメプシンIIによる活性化の後、チモーゲンのリボ核酸分解活性の広範囲は、架橋領域が切断された後、タンパク質の新たなアミノ及びカルボキシ末端が、酵素の異なる配座を生じさせることを示唆する。プロテアーゼへの暴露の前後のチモーゲンの活性の差は、有意である。従って、いくつかの末端が、本発明に従って構成されたチモーゲンに対して他よりよく効くことは明らかである。
従って、チモーゲンは、活性化前の活性と比較して、プロテアーゼによって活性化されると、より大きな活性を有する。架橋領域のプラスメプシンII認識部位を有するRNアーゼAの88/89末端によって作られたチモーゲンは、プロテアーゼへの暴露の後、ほぼ1000倍大きい活性を有する。このレベル差は、所望のものである。さらに、チモーゲンが、生理学温度レベル以上で、耐性及び活性を有することは望ましい。アミノ酸4〜118の間に挿入されたジスルフィド結合を有する88/89チモーゲン分子は、40℃を超えるTmを有する。
ここで示されるデータは、天然タンパク質の88及び89に位置する末端を有するチモーゲンが、最高の結果を提供することを示す。位相幾何学の推理は、フランキングシステイン残基間における末端の類似の挿入が、類似の結果を有することを示唆する。図2を参照すると、これによって末端は、類似の結果を伴ってアミノ酸84と95の間のどこでも挿入され得る。この類似の座は、非常に関連する膵臓型リボヌクレアーゼに存在する。図4には、9種類の相同性の膵臓型リボヌクレアーゼのリストが、RNアーゼ1のようなヒトリボヌクレアーゼとともに示されている。これらのタンパク質配列の整合によって、ここでRNアーゼAとともに実施されたこれらの酵素の類似の操作を可能にする。例えば、RNアーゼAのアミノ酸グリシン88及びセリン89は、RNアーゼ1のアミノ酸アスパラギン88及びグリシン89に対応する。RNアーゼAのシステイン84とシステイン95のジスルフィド結合の領域は、RNアーゼ1のシステイン84及び95の領域に対応する。類似の類縁体は、図4の他の酵素に対して作られ得る。
以下に開示されるように、有効なチモーゲンが特定されると、さらに熱安定性に対するタンパク質の設計が、望ましく、また達成された。アミノ酸4と118の間の他の人工的なジスルフィド結合を、チモーゲンに導入することにより、タンパク質の酵素型の熱安定性をうまく増加させることができた。このジスルフィド結合を挿入して、タンパク質の先の末端に結合することにより、3次元形態のタンパク質の安定性を増加させた。そのような修飾を行って、融点又は折りたたみおよびほどけた状態の熱転移の中間点温度を、生理学温度より少なくとも摂氏10℃とすることが望ましい。
ここで記載される特別なチモーゲン、即ち、RNアーゼAチモーゲンが、標的細胞によって容易に取り込まれることが予想される。通常、RNアーゼAは、細胞に容易に入る。チモーゲンに対する変化が、チモーゲンRNアーゼAの細胞輸送を変化させるならば、チモーゲンはさらに設計されて、タンパク質転座ドメイン又はポリ-アルギニンテイルを新たなC-又はN-末端に加え、細胞取り込みを完了させることができる。細胞取り込みの媒介に有効である多くのそのようなタンパク質転座ドメインは、公知である。
リボヌクレアーゼが細胞毒性にできることももちろん企図される。先に言及した米国特許第5,840,296号明細書及び第6,280,991号明細書は、それがどのようになされるかを教示する。ここで開示されるようにチモーゲンを作り、新アミノ酸をそのタンパク質に付加し、本特許で開示されるようにリボヌクレアーゼ阻害剤による阻害を予防することが可能である。
一般的に、本発明に従ってチモーゲンを構成するために、天然タンパク質の末端の間にわたるアミノ酸架橋を添加する。新しい末端を、その後タンパク質に挿入する。作られた種々の環状順列を、ついで発現し、切断前後における活性について試験する。最良の機能を有するチモーゲンを、次いで改良のために選択する。この方法は、一般的にこの方法を可能にする3次元構造を有する他の酵素に対して有用である。
この特許明細書は、タンパク質及びアミノ酸配列のいくつかの例を含むが、すべてのタンパク質配列が、本発明のタンパク質又は概念を基本的に変化させずにマイナーチェンジや改良できることが理解されるべきである。類似の大きさ及び極性のアミノ酸の保存的変化は常に可能であり、タンパク質の機能にほとんど変化を与えない。全体のチモーゲンを、チモーゲンとして活性に悪影響を与えることなく、マイナーアミノ酸添加、欠如又は置換のいずれかによって、さらに配列の改良に影響をうけやすい。アミノ酸配列におけるこれらの変化は、ここで使用される用語の範囲内であると解釈される。
(1.実験の概要)
RNアーゼAチモーゲンの設計
先に開示した論理を使用して、RNアーゼAチモーゲンが、RNアーゼAの活性部位にわたり、基質RNAのRNアーゼAへの結合を妨害するアミノ酸架橋を形成することによって形成されることが分かる。設計された架橋は、元のN-及びC-末端を結合し、特異的なプロテアーゼに対して認識配列を含む。新たなN-及びC-末端がRNアーゼAタンパク質中に、ポリペプチド鎖の環状順列によって形成される。この設計の重要な特徴は、新たなN-及びC-末端が、タンパク質の配座安定性又はリボ核酸分解活性に重要な領域に配置されるべきでないことである。そうでなければ、チモーゲンは、適切に折りたたまれず、リボ核酸分解活性は、活性化後復活されない。この概念は、図1に示される。
RNアーゼAは、天然酵素中4つのジスルフィド結合を形成する8つのシステイン残基を有する。これらのジスルフィド結合は、酵素の配座安定性に大いに貢献することが知られている。タンパク質の環状順列は、タンパク質の配座安定性をしばしば減少させることが知られている。これらの問題を改善するために、最も安定と知られるRNアーゼAの変異体が、ここで開示されるチモーゲンを作るためのテンプレートとして使用された。A4C/V118C RNase Aとして知られるこの変異体は、Klink and Raines, J. Biol. Chem. 275:17463-17467 (2000)に記載されるように、4つの天然のジスルフィド結合と、N-及びC-末端残基の間に加えられた人工の5番目のジスルフィド結合を有する。このRNアーゼAは、ウシの膵臓RNアーゼAの変異体であり、これは、最も広く特徴づけられたRNアーゼAなので、この研究に対して選択された。この酵素は、他の膵臓型リボヌクレアーゼに作用するモデルとしてしばしば使用される。
タンパク質の折れ畳みを研究する前になされる、新たな末端をタンパク質に挿入する方法は、新たな末端を以前にタンパク質の内部であったものに挿入する工程を含む。新たな末端の位置は、環状順列の作成に成功するのに重要である。新たな末端に対し9つの位置を選択した。これら9つの部位のそれぞれは、システイン残基の固有のペアの間に選択され、よって変わったタンパク質は、明確なジスルフィド結合様式を有する。さらに、新たな末端のほとんどは、βターン又は表面ループであり、これらは、αへリックス又はβストランドより変化に耐性があるように見える。新たな末端に対して選択された部位の属性が、新たな末端が挿入されたRNアーゼA中のアミノ酸の番号に関して以下に開示される。
20/21。この部位は、サブチリシンが20番と21番の残基の間でRNアーゼAを切断して、S-ペプチド及びS-タンパク質を生成するので選択した。これらの2つのタンパク質フラグメントが互いに関連し、全体として全体的なリボ核酸分解活性を再構成することが既に知られていた。
34/45及び49/50。これらの部位は、他のプロテアーゼに対する切断部位なので、選択した。サーモリシンは、残基34及び35及び45及び46の間でRNアーゼAを切断し、トリプシンは、残基31及び32の間でRNアーゼAを切断する。
60/61及び67/71。この部位は、Cys58及びCys72の間の残基が相対的に構造化されていず、RNアーゼAの相同体に保存されていない。この全体的な領域は、相同体の間で交換される。従って、この領域への修飾は、RNアーゼ活性に作用しないことを疑うのは妥当であった。
74/75及び104/105。残基74-75及び104-105は、β-ヘアピンのβ-ターンにある。これらのヘアピンのβ-ストランドは、多くの水素原子によって一緒になっている。ここの切断によってタンパク質が依然として正しい配座型を有すると考えられた。
88/89。残基88/89は、表面ループ中にある。Gly88をアルギニン残基と置換しても、RNアーゼAの配座安定性及び触媒活性にほとんど影響しないが、Leland et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:10407-10412 (1998)に開示されているようにリボヌクレアーゼとの相互作用を大きく破壊する。
113/114。RNアーゼAのモノマーの間の113及び114残基近傍のC-末端ドメインを交換すると、リボ核酸分解活性を維持するダイマー及びトリマーが生じ得る。
G88R。RIを避けるこれらのリボヌクレアーゼのみが、細胞毒性である。従って、88/89末端を有する変異体を除いてすべての変異体は、88位でアルギニン残基を有する。
活性化プロテアーゼの選択
チモーゲンを活性化するために選択した候補プロテアーゼに対する基準も開発しなくてはならなかった。まず、プロテアーゼは、標的でないタンパク質分解の切断が最小となるように、特異的な切断配列を持たなくてはならない。そうでなければ、プロテアーゼは、酵素にダメージを与え得る。第二に、標的細胞は、プロテアーゼを含む細胞でなければならない。同様に、正常細胞中、特異的プロテアーゼのいかなる相同物が存在してはならない。
ここに開示される例については、プラスメプシンIIが選択された。プラスメプシンIIは、ほとんどのマラリアの原因である生物である、熱帯マラリアに特異的なアスパラギン酸プロテアーゼである。プラスメプシンIIは、食胞や寄生虫の細胞表面に広く発見され、チモーゲンとしてそれ自体で合成される。一体的細胞膜型IIトポロジーを有するプロプラスメプシンIIは、感染の約12時間後に、寄生ライフサイクルの栄養型段階で、開始する成熟したプロテアーゼになるように加工されつつある。プラスメプシンIIの相同体であるプラスメプシンIは、熱帯マラリアの食胞でも発見される。プラスメプシンIIは、寄生ライフサイクルの赤血球内段階でより豊富である。これらの両方の酵素は、ヒトヘモグロビン切断を触媒し、また寄生虫に対して重要な酵素である。これらのプロテアーゼは、その阻害力がin vitroの寄生虫に致死的であることが分かったので、マラリア治療の新薬の設計のターゲットである。プラスメプシンIIのP5-P4'位の任意のアミノ酸配列は、KPIEFLELK(配列番号:13)である。
リンカーの設計
チモーゲンに対するアミノ酸架橋は、プロテアーゼ切断部位を含まなくてはならないが、この架橋は、切断部位より長く、追加のアミノ酸が、必要である。ペプチド鎖の残基に隣接する対応する原子間の距離は、3.80Åである。天然のRNアーゼAの元のN-及びC-末端間の距離は、約30Åであり、わずか8つのアミノ酸残基にわたる距離である。しかし、元のN-及びC-末端に結合する架橋は、RNアーゼAの構造の天然のままにし、かつプラスメプシンIIによる接近を可能にするのに十分長く、しかし基質RNAとの結合阻害するのに十分短いものでなければならない。我々の分子モデリングは、配列GSGKPIEFLELKAG(配列番号:14)(図2)を有する14残基のリンカーが、これらの基準を満たすことを示唆する。このリンカーは、プラスメプシンIIに認識される9-残基の配列、可撓性を高めるための各末端のグリシン残基、及び追加のグリシン、アラニン、及びセリン残基を含む。架橋の長さが重要か否か調べるために、可変長の架橋を設計した、架橋配列は、13、14及び15残基のループに対してそれぞれGSKPIEFLELKAG(配列番号:15)、 GSGKPIEFLELKAG(配列番号:14)、及びGSGKPIEFLELKGAG(配列番号:16)であり、プラスメプシンII認識配列に下線を付した。
RNアーゼAチモーゲンの調製
delCardayre et al. Protein Eng. 8:261-273 (1995)に記載されるように、野生型RNアーゼAの産生に対して開発された大腸菌(Escherichia coli )系を使用して、RNアーゼAチモーゲンを調製した。この系において、RNアーゼAは、最初は封入体(inclusion body)として単離され、その後in vitroで酸化的に折りたたまれた。先に設計されたの9種のチモーゲンのうちで、9種のRNアーゼAチモーゲンの5種のみが適切に折りたたまれ得た。これら5種は、20/21、67/71、88/89、113/114、及び104/105に末端があった。適切に折りたたまれたチモーゲンのフラクションを、ゲル濾過クロマトグラフィーによって、不適当に折りたたまれたチモーゲンと分けた。
ゲル濾過クロマトグラフィーから得た適切に折りたたまれたタンパク質をさらに、NaClの線形勾配による溶出によりカチオン交換クロマトグラフィーによって精製した。RNアーゼAチモーゲンを、約0.28MのNaClで溶離した。得られたタンパク質をSDS-PAGEに基づき、95%を超える純度で評価した。
RNアーゼAチモーゲンの活性化
適切に折りたたまれたRNアーゼAチモーゲンを次いで、ポリアクリルアミドゲル中電気泳動に付し、プラスメプシンIIとのインキュベーション前後のリボ核酸分解活性をスクリーニングした。インキュベーション後、2つのより小さいフラグメントがそれぞれのゲルに現れ、リボ核酸分解活性が増加した。プラスメプシンIIによるタンパク質分解切断が、チモーゲンに対するプロテアーゼ比が約1:100で10分以内に完了した。インキュベーションの10分後には、酵素活性の追加の増加及び他の切断生成物は観測されなかった。さらに、切断生成物がプラスメプシンIIの存在下、少なくとも2時間、リボ核酸分解活性がさらに劣化又は減少せずに安定だった。
20/21、67/71、88/89、113/114、及び104/105に末端を有するRNアーゼAチモーゲンをプラスメプシンIIによる活性化の前後でリボ核酸分解活性について評価し、この評価結果を表2に示した。RNアーゼAチモーゲンに対するkcat/KMの値は、103 〜104 M1s1であり、これは野生型RNアーゼAよりも103 〜104倍少ない。活性化の後、RNアーゼAチモーゲンリボ核酸分解活性を示すことができたが、酵素活性の程度は大きく変化した。例えば、67/71末端を有するチモーゲンは、プラスメプシンIIによって切断の後、活性が5倍増加したが、88/89末端を有するチモーゲンは、活性がほぼ103倍増えたkcat/KM値は、野生型RNアーゼAのものより、僅か2倍低かった。
Figure 2005529615
nd:未決定を意味する。
RNアーゼAチモーゲンの配座安定性
折りたたまれたRNアーゼAチモーゲンは、上記表1に示されるように、プラスメプシンIIによる活性化の前後の両方における配座安定性について評価された。全てのRNアーゼAチモーゲンは、37℃より高いが、野生型RNアーゼAの(62℃)より低いPBSのTm値を有していた。不活性化RNアーゼAチモーゲンに対するTm値は、42〜52℃の範囲であった。プラスメプシンIIによる安定化は、Tmの値を5〜9℃増加させた。
架橋の大きさの効果
理想的なチモーゲンは、活性化前には低活性であるが活性化後高い活性を有するべきである。前記チモーゲンの内、この基準に最も合うRNアーゼAチモーゲンは、20/21及び88/89末端を有していた。88/89末端を有するチモーゲンは、活性化後活性に大きな増加を、プラスメプシンII活性前は低いTmを有していた。20/21末端のチモーゲンは、活性化後高いTm値及び穏やかな活性の増大を示した。これら2つの変異体は、次いでさらに変更された。
架橋の長さは、上記アミノ酸配列を使用して13〜15残基に変化した。88/89末端及び15-残基リンカーを有するものを除き、これらのRNアーゼAチモーゲン変異体の配座安定性又はリボ核酸分解活性において顕著な変化はなかった。先の変異体は、プラスメプシンII活性前に極めて高いリボ核酸分解活性を示した。従って、13又は14残基のリンカーは、十分と判断された。
ジスルフィド結合の効果
88/89末端及び14アミノ酸リンカーループを有するRNアーゼAチモーゲンのジスルフィド結合の数は、次いで改良して、活性酵素の熱安定性を増加させようとした。Cys4及びCys118の間の非天然ジスルフィド結合を、Cys4 からAlaへ及びCys118からValへの復帰突然変異によって除去した。この非天然のジスルフィド結合は、架橋配列に最も近い結合であった。従って、このジスルフィド結合の除去により、架橋によって負荷された制限が減少し、その結果、配座安定性が増加した。別個の実験において、このチモーゲンの88及び89の残基番号の間に新たなジスルフィド結合を導入され、導入されたジスルフィド結合は、新たな末端と結合することを企図したものである。
残基番号4及び118の間のジスルフィド結合の除去により、RNアーゼAチモーゲンの配座安定性にはほとんど効果がなかった。対照的に、新たな末端ジスルフィド結合の導入により、配座安定性が大いに増加し、Tmは、活性化前の42℃から50℃に、活性化後に48℃から60℃に増加した。従って、この変更は酵素の熱安定性を付加した。
(2詳細な方法及び物質)
材料
大腸菌(Escherichia coli)株 BL21(DE3)及びBL21(DE3) pLysSは、Novagen (Madison, WI)社から入手した。大腸菌株 DH-5α は、Life Technologies社から入手した。A4C/G88R/V118C RNアーゼAをコードするプラスミドは、先述されたものである。すべての制限エンドヌクレアーゼは、プロメガ社(マディソン、ウィスコンシン州) 又は New England Biolabs社 (ベバリー、 マサチューセッツ州)から入手した。Pfu DNAポリメラーゼは、ストラタジーン社(ラホーヤ、カリフォルニア州)から入手した。プラスメプシンIIをコードするプラスミドは、B.M.Dunn(フロリダ大学、ゲーンズビル、フロリダ州)からの提供であった。
精製オリゴヌクレオチド及び蛍光発生基質6-カルボキシフルオレセインdArU(dA)2 6-TAMRA (6-FAMdArU(dA)26-TAMRA)は、Integrated DNA Technologies社 (コーラルビレ、アイオワ州)から入手した。DNA配列は、FS Perkin-Elmer社 (フォスターシティー、 カリフォルニア州)からのBig Dye kit、MJ Research 社(ウォータータウン, マサチューセッツ州)からのPTC-100 programmable thermal controller、及びウィスコンシン大学バイオテクノロジーセンターのApplied Biostystems 社(フォスターシティー, カリフォルニア州)からの373XL automated sequencerによって決定した。
テリフィック(Terrific)ブロス培養液(1リットル中)は、バクトトリプトン(Bacto tryptone) (12 g)、バクトイースト抽出物(24 g)、グリセロール(4 ml)、KH2PO4 (2.31 g)、及びK2HPO4 (12.54)を含んでいた。それは蒸留水中で調製され及びオートクレーブされた。M9最小培地(1リットル中)は、Na2HPO47H2O (12.8 g)、KH2PO4 (3.0 g)、NaCl (12.8 g)、NH4Cl (12.8 g)、MgSO4 (0.5 g)、及びCaCl2 (0.5 g)を含んでいた。PBS (1リットル中)は、 KCl (0.20 g)、KH2PO4 (0.20 g)、NaCl (8.0 g)、及びNa2HPO47H2O (2.16 g)を含んでいた。
計測器
UV吸収測定が、Cary温度コントローラーを備えるVarian社(Palo Alto, CA)のCary Model 3又は50分光光度計で行った。蛍光測定は、サンプル攪拌器を備えるPhoton Technology International社 (South Brunswick、ニュージャージー州)からのQuantaMaster1フォトン集計蛍光光度計で行った。分子モデリング及びエネルギー最小化は、Tripos社(セントルイス、ミズーリ州)製プログラムSYBYLを使用してSilicon Graphics社(マウンテンビュー、カリフォルニア州)製Octaneコンピューター上で行った。
RNアーゼAチモーゲンを産生するプラスミドの構成
RNアーゼAチモーゲンの発現を指示するプラスミドpET22b+/19Nの構築を示すスキームは、図3に示す。A4C/G88R/V118C RNアーゼAの発現を指示するプラスミドpET22b+/AGVが、出発物質として供給された。MscI部位は、オリゴヌクレオチド5' CAC AAG TTT CCT TGC CGG CCG CCG GCT GGG CAG CGA G 3'(配列番号:17)を使用して1本鎖ストランドDNA突然変異生成によってBstZI部位に置換され、その結果、p1453と命名されたプラスミドが生成した。SalI部位は、オリゴヌクレオチド5' CCG CAA GCT TGT CGA GGA TCC CAC TGA AGC ATC AAA 3'(配列番号:18)を使用して除去し、p152Gと命名されたプラスミドを得た。プラスミドp1453を、BstZI及びSalIエンドヌクレアーゼにより消化し、385-bpフラグメントを、アガロースゲルの電気泳動の後、精製した。プラスミドp152Gを、BstZI及びXhoIエンドヌクレアーゼにより制限酵素消化させ、5805-pbフラグメントを精製した。2つのDNAフラグメントを、結合して(XhoI及びSalI消化は、適合性の粘質性末端を生じる)、プラスミドpSMFIIを得た。次いで、プラスミドpSMFIIを、BamHI及びBstZIエンドヌクレアーゼで消化し、6190-フラグメントを精製した。13、14、又は15アミノ酸残基内のプラスメプシンII切断配列をコードし、BstZI及びBamHI適合性粘着性末端を有するリン酸化二本鎖オリゴヌクレオチドを、pSMFII/BstZI/BamHI フラグメント(13-残基リンカーに対して、5' GAT CTA AAC CGA TTG AAT TTC TGG AAC TGA A 3'(配列番号:19) 及び5' GGC CTT CAG TTC CAG AAA TTC AAT CGG TTT A 3'(配列番号:20) 、14-残基リンカーに対して、 5' GAT CTG GCA AAC CGA TTG AAT TTC TGG AAC TGA A 3'(配列番号:21) 及び5' GGC CTT CAG TTC CAG AAA TTC AAT CGG TTT GCC A 3(配列番号:22)、及び15-残基リンカーに対して、 5' GAT CTG GCA AAC CGA TTG AAT TTC TGG AAC TGG GCA A 3'(配列番号:23)及び5' GGC CTT GCC CAG TTC CAG AAA TTC AAT CGG TTT GCC A 3'(配列番号:24))に結合した。表3に示されるように、異なる新規なN-末端に対応するオリゴヌクレオチドプライマーは、NdeI-適合性粘着性末端を有するように設計され、異なる新規なC-末端に対応するオリゴヌクレオチドプライマーは、SalI-適合性粘着性末端を有するように設計された。これらのプライマーの対は、PCRで使用され、得られた生成物を、精製し、NdeI及びSalIエンドヌクレアーゼにより消化した。得られたフラグメントはプラスミドpET22b+/19NのNdeI及びSalI部位に挿入されて、プラスミドpET22b+/19Nが得られた。
Cys4及びCys118の間のジスルフィド結合は、88/89末端を有する環状順列を行ったRNアーゼAから、PCR-ベースの部位-指向突然変異生成によって除去され、その際、Cys4 をアラニン残基に置換するためには、オリゴヌクレオチド5'AAG GAA ACT GCA GCA GCC AAG TTT GAG CGG CAG C 3'(配列番号:25)及び5' GCT GCC GCT CAA ACT TGG CTG CTG CAG TTT CCT T 3'(配列番号:26)を使用し、Cys118をバリン残基に置換するために、5' GCA TCA AAG TGG ACT GGC ACG TAC GGG TTT CCC 3'(配列番号:27)及び5'GGG AAA CCC GTA CGT GCC AGT CCA CTT TGA TGC 3'(配列番号:28)を使用した。C4A置換は、PstIエンドヌクレアーゼにより消化することによって評価し、C118V置換は、BsiWIエンドヌクレアーゼでの消化によって評価した。
88/89末端及び6つ目のジスルフィド結合を有する変更RNアーゼAは、プラスミドpSMFIIに対してNdeI及びSalI制限部位を有するオリゴヌクレオチドプライマー5' CGT GAG CAT ATG TGT TCC AAG TAC CCC 3'(配列番号:29)及び5' GTT GGG GTC GAC CTA CTA GCA CGT CTC ACG GCA GTC 3'(配列番号:30)を使用するPCRによって調製された。PCR生成物を精製し、NdeI及びSalIエンドヌクレアーゼで消化し、相補的なpET22b+に挿入した。得られたプラスミドは、8つの天然システイン残基とCys4、Cys88、Cys89、及びCys118を有する変更された変異体をコードする。
オリゴヌクレオチドは、NaCl (50 mM)及びEDTA (1 mM)を含む10 mM Tris-HCl バッファー(pH 8.0)中0.25 mMまで溶解することによってアニールした。得られた溶液を、水浴中で95℃まで加熱し、ゆっくり(4時間にわたって)と室温まで冷却した。得られた2本鎖オリゴヌクレオチドを、T4ポリヌクレオチドキナーゼで1時間処理することによって、5'-リン酸化した。















表3
リボヌクレアーゼAチモーゲンの作成に使用されたオリゴヌクレオチド
Figure 2005529615
NdeI制限部位に下線を引き、SalI制限部位は、イタリック体で示し、終止コドン(逆相補)は、太字体で示す。
5' CGT GAG CAT ATG TGT TCC AAG TAC CCC 3'(配列番号:29)及び5' GTT GGG GTC GAC CTA CTA GCA CGT CTC ACG GCA GTC 3'(配列番号:30)は、NdeI (太字)及びSalI (イタリック) 制限部位を伴う。
RNアーゼAチモーゲンの調製
RNアーゼAチモーゲンの生成、折りたたみ、及び精製を、酸化折りたたみについては、pH7.81で、少なくとも48時間行った以外は、RNアーゼAの他の変異体に対して先述したように行った(Leland らの、 Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 95:10407-10412 (1998))。
プロプラスメプシンIIの調製
プロプラスメプチンIIの生成、折りたたみ、及び精製は、先述の通りなされた。プロプラスメプシンIIは、9 μl のプロプラスメプシンII溶液 (20 mM Tris-HCl 中10 μMバッファー、 pH 8.0)に、1 μl の1.0 M クエン酸ナトリウムバッファー (pH 4.7)を添加し、得られた溶液を37℃で45分間インキュベーションすることによって活性化した。
RNアーゼAチモーゲンの活性化
RNアーゼAチモーゲンを、19.5 μl のチモーゲン溶液 (25 μM)を0.5 μlの活性化プラスメプシン II (10 μM)溶液と混合し、得られた混合物を37℃で15分間インキュベートすることによって活性化した。活性化は、ペプスタインAを最終濃度1 μMまで添加することによって止めた。チモーゲン活性を評価するために、反応混合物をドデシル硫酸ナトリウム(SDS; 1% w/v)を含有する15% (w/v)ポリアクリルアミドゲル中の電気泳動にかけ、リボ核酸分解活性を評価した。
RNアーゼAチモーゲンのリボ核酸分解活性
RNアーゼAチモーゲンのリボ核酸分解活性を活性化前後での蛍光発生的基質に基づくアッセイで評価した。6-FAM-dArU(dA)2-6-TAMRAの切断によって蛍光強度が〜200倍増加した(492 nmにおける励起; 515 nmにおける放射)。アッセイをNaCl (0.10 M), 6-FAM-dArU(dA)2-6-TAMRA (50 nM)及びチモーゲンを含む2.0 mL の0.10 M MES-NaOH バッファー(pH 6.0)中、23℃で行った。データを式kcat/KM = (ΔI/Δt)/{(If - I0)[E]}に合わせた。式中、ΔI/Δtは、反応の初期速度、I0は、酵素添加前の蛍光強度、Ifは、過剰の野生型酵素で加水分解を完了後の蛍光強度、[E]は、リボヌクレアーゼの濃度である。
RNアーゼAチモーゲンの配座安定性
RNアーゼAチモーゲンの配座安定性を、温度を上げながら287nmでの吸収における変化を記録することによって、活性化前後で評価した。PBS中のRNアーゼAチモーゲン(0.15-0.25 mg/mL)の溶液の温度を継続的に20〜70℃まで0.15℃/分で増加させた。吸収を1℃間隔で記録し、変性に対する2種類の態様モデルにフィットさせた。転移の中間点での温度は、tmとして定義する。
RNアーゼAタンパク質の3次元構造の説明である。 RNアーゼAタンパク質のジスルフィド結合の位置を示す。 実施例のチモーゲンを発現するプラスミドの構築段階を示す。 いくつかの膵臓型リボヌクレアーゼ酵素のアミノ酸配列の配列比較である。

Claims (16)

  1. RNアーゼAチモーゲンの触媒部位への接近を阻止するアミノ酸の架橋を有するRNアーゼAチモーゲンであって、前記架橋が、その中にプロテアーゼ切断部位を有し、かつ前記チモーゲンが特異的なプロテアーゼによって作用されると、前記チモーゲンが活性酵素に変換するように構成されていることを特徴とするRNアーゼAチモーゲン。
  2. 膵臓型のリボヌクレアーゼの設計されたチモーゲンであって、前記チモーゲンのアミノ酸配列が、変更によってリボヌクレアーゼのアミノ酸配列から変化し、前記変更が、(a)リボヌクレアーゼの天然のカルボキシル末端から前記リボヌクレアーゼの天然のアミノ酸末端に広がり、かつプロテアーゼ認識部位を有するアミノ酸配列を有する架橋領域の添加及び(b)前記チモーゲンにおける新規なカルボキシル末端及び新規なアミノ末端の導入を含むことを特徴とするチモーゲン。
  3. 前記変更が、前記チモーゲンの新規なカルボキシル及びアミノ末端の近傍の位置のチモーゲン中に2つの新規なシステインアミノ酸の導入をさらに含み、前記タンパク質の熱安定性を助ける請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  4. 前記リボヌクレアーゼが、ウシのリボヌクレアーゼAである請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  5. 前記プロテアーゼ認識部位が、前記プロテアーゼプラスメプシン2の切断部位である請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  6. 前記プロテアーゼ認識部位が、配列GSGKPIEFLELKAGを有する請求項5に記載の設計されたチモーゲン。
  7. 前記新規なカルボキシル及びアミノ末端が、ウシのリボヌクレアーゼAのアミノ酸84と95の間の領域に対応するチモーゲン中に位置する請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  8. 前記新規なカルボキシル及びアミノ末端が、ウシのリボヌクレアーゼAのアミノ酸88と89に対応するアミノ酸の間に位置する請求項7に記載の設計されたチモーゲン。
  9. 前記リボヌクレアーゼが、前記プロテアーゼによって活性化されると、細胞毒性となる変更をさらに含む、請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  10. タンパク質の転座ドメインが、前記チモーゲンに付着する変更をさらに含む請求項2に記載の設計されたチモーゲン。
  11. チモーゲンの触媒部位への接近を阻害するアミノ酸の架橋を有する膵臓型リボヌクレアーゼチモーゲンであって、前記架橋が、その中にプロテアーゼ切断部位を有し、前記チモーゲンが、特異的プロテアーゼによって作用されると、前記チモーゲンの活性化酵素への変換が生じ、前記プロテアーゼによって活性化されると、前記リボヌクレアーゼチモーゲンが、細胞毒性となることを特徴とするチモーゲン。
  12. チモーゲン酵素の設計方法であって、以下の工程、
    前記酵素のカルボキシル末端からアミノ末端に広がるアミノ酸の架橋であって、特異的なプロテアーゼに対しプロテアーゼ切断部位を含む架橋を設計する工程、
    前記酵素内で新規なカルボキシル及びアミノ末端が位配し得るいくつかの部位を選択する工程、
    前記架橋及び新規な末端を含む前記チモーゲンを発現し得る発現プラスミドを作る工程、
    ホスト中で該プラスミドを発現させ、発現したチモーゲンを回収する工程、及び
    プロテアーゼへの暴露後、前記チモーゲンの活性を試験して、プロテアーゼ切断の後に、活性が増加するチモーゲンを特定する工程、
    を含むことを特徴とする設計方法。
  13. 前記酵素が、膵臓型リボヌクレアーゼである請求項12に記載の方法。
  14. 前記特異的なプロテアーゼが、ヒト病原体から産生される請求項13に記載の方法。
  15. 前記特異的プロテアーゼが、特異的疾患状態のヒト細胞によって産生される請求項13に記載の方法。
  16. 前記方法が、チモーゲンの熱安定性を試験して、生理学温度で活性となるチモーゲンを特定する工程を更に含む請求項12に記載の方法。
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