JP2005529426A - コントローラ、産業用プロセス制御システムのためのコントロール・ユニット、及び、そのようなコントロール・ユニットを備えた産業用プロセス制御システム - Google Patents

コントローラ、産業用プロセス制御システムのためのコントロール・ユニット、及び、そのようなコントロール・ユニットを備えた産業用プロセス制御システム Download PDF

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Abstract

本発明は産業用ロボット装置用のコントローラに係る。このコントローラは、ドライブ(53)と第一のコンピュータ・ユニット(1)とを備えている。ここで、前記第一のコンピュータ・ユニット(1)は、このコントローラのメインコンピュータを備え、前記ドライブ(53)は、産業用ロボットに電流を供給するための電源ユニット(54)を備えている。このコントローラは、前記ドライブ(53)が収容される第一のモジュール(M1)、及び前記第一のコンピュータ・ユニット(1)が収容される第ニのモジュール(m2)を備えている。

Description

本発明は、産業用ロボット装置用のコントローラ、及びそのようなコントロール・ユニットを備えた産業用ロボット装置に係る。
パーソナルまたは業務用コンピュータ・タイプの従来のコンピュータ・ユニットは、通常、コンピュータ・ケースを備えている。コンピュータ・ケースはまた、コンピュータ・エクステリアとも呼ばれ、その内側に、様々なタイプのコンピュータのコンポーネントが装着される。コンピュータ・ケースは、通常、マザーボード、プロセッサ、メモリー、ハードディスク、ディスケット・ドライブ、CD−ROMドライブ、その他を収容する。ディスケット・ドライブ、CD−ROMドライブ及び交換可能なデータメディアのためのその他のタイプのドライブ、いわゆるマス・ストレージ等は、通常、コンピュータのユーザがコンピュータ・ケースのフロントパネルを介してアクセスできるように配置される。即ち、それらは、通常のコンピュータのオペレーションの際、コンピュータのユーザの方に向いているコンピュータ・ケースの面に配置される。それによって、コンピュータのユーザは、フロントパネル内の開口を介して、ディスケットまたはCD−ROMディスクなどのようなデータメディアを各ドライブに挿入し、あるいは、各ドライブから引き出すことが可能になる。
更に、フロントパネル中には、しばしば、様々なタイプのインジケータが装着される。それらのインジケータは、例えば、コンピュータ・ユニットのスイッチのオン・オフの状態や、特定のコンピュータのコンポーネントの動作状況を表示する。コンピュータ・ケースの背面側には、様々な端子類、いわゆるI/Oポートが配置される。これらの端子は、通常、マザーボードのI/Oポートからなり、それを介して、例えばキーボード、ポインタ、プリンタ、スキャナ、その他などの、様々なタイプの周辺装置をコンピュータ・ユニットに接続することができる。
また、コンピュータ・ケースの背面側には、通常、幾つかの開口が設けられ、それらを介して、コンピュータ・ケースの内側のプリント回路基板のためのスロットの中に装着されたプラグイン・ボードのI/Oポートにアクセスすることができる。また、コンピュータ・ケースの背面側には、通常、コンピュータ・ユニットを外部電流源に接続するための端子が設けられる。
特に、産業用ロボットの動きをコントロールするために設計されたコントローラは、産業用ロボットの様々な軸の回転運動をコントロールする産業用ロボットの電動モータに電流を供給するための電源ユニットを備えている。コントローラは、更に、メインコンピュータを備え、このメインコンピュータは、特に、産業用ロボットの様々なプロセスをコントロールするためのコンピュータ・プログラムを実行するためのコンピュータのコンポーネントを備えている。
特に、このメインコンピュータは、通常、メインコンピュータと電源ユニットの間に接続された他のコンピュータ・ユニット、いわゆる軸コンピュータ(axis computer)を介して、電源ユニットから供給される電流をコントロールする。コントローラは、更に、様々な形態のモニター装置及び安全装置、その他を備えている。コントローラの中に収容された異なる電気及び電子コンポーネントは、通常、共通のコントロール・キャビネットの中に配置される。
産業上使用する際には、例えば、コンピュータ・ユニットの修理及びメンテナンス作業が容易であるように、コンピュータ・ユニットがユーザ・フレンドリーに構成されていることが好ましい。修理及びメンテナンス作業を容易にすることにより、この作業に費やされる時間を最小にし、その様な作業に関係する停止時間を最小にすることが可能になる。このことは、例えば、産業用ロボットのコントローラの中に収容されたコンピュータ・ユニットの場合にも当てはまる。
本発明の目的は、ユーザ・フレンドリーなコンピュータ・ユニットを備えた産業用ロボット装置のためのコントローラを提供することにある。本発明の目的はまた、フレキシブルで、顧客のニーズに簡単に対応することが可能で、同時に、コントローラの修理及びメンテナンスの作業を容易に行うことができる、産業用ロボット装置用のコントローラを提供することにある。
本発明によれば、上記の目的は、請求項1に規定された特徴を備えたコントローラの助けによって実現される。本発明によるソリューションによれば、コンピュータ・ユニットは、エンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置された、即ち、エンクロージャのフロント部分に配置されたポートを備えている。このことは、コンピュータ・ユニットが、コントロール・キャビネットの中またはコントローラのスタンドの中に置かれ、コンピュータ・ユニットをスタンド/コントロール・キャビネットから引き出さなければ、コンピュータ・ユニットの背面側にアクセスできない場合に、特に有利である。
本発明のコントローラの他の好ましい実施形態は、従属請求項から明らかになる。
「エンクロージャのフロント部分」と言う表現は、コンピュータ・ユニットのエンクロージャのフロントハーフ、即ち、コンピュータ・ユニットが運転位置に設置された状態において、通常のコンピュータのオペレーションの際、コンピュータのユーザの方向に向くように想定されているエンクロージャの部分を意味している。このフロント部分はまた、コンピュータ・ユニットまたはエンクロージャの前面部分を構成していると言うこともできる。従って、例えば、コンピュータ・ユニットがコントロール・キャビネットまたはスタンドの中に装着されたとき、コンピュータ・ユニットのフロント部分は、コントロール・キャビネット/スタンドの前面に面するように想定されている。
「ポートがエンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置されている」と言う表現は、コンピュータのユーザが、ポートに接続ケーブルを挿入するためまたはポートから接続ケーブルを取り外すために、前記ポートにフロント部分の外側から到達することができることを意味している。ポートが、エンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置され、且つ、コンピュータのユーザが、エンクロージャの外側から十分に見ることができるように配置されていることもまた、望ましい。
このようにして、コンピュータのユーザが、異なるタイプの装置をコンピュータ・ユニットに都合良く接続することが可能になる。またそれと同時に、コンピュータのユーザは、フロント部分の中に配置されたポート及びそこに接続されたケーブルに対する良好な視界が得られ、それにより、コンピュータのユーザが、例えば、特定の接続ケーブルが適切なポートに正しく挿入されているかどうかを素早く判断することが可能になる。
本発明によるソリューションは、コンピュータ・ケースの背面側にポートが配置された、コンピュータ・ユニット及びコンピュータ・ケースの主流のデザインに逆行する新しいアプローチを示唆している。
本発明のコンセプトの一部によれば、前記ポートの内の少なくとも一つは、サービス・リンクのための接続を構成する。
また、本発明のコンセプトの一部によれば、前記ポートの内の少なくとも一つは、フィールド・バス・ケーブルのための接続を構成する。
また、本発明のコンセプトの一部によれば、前記ポートの内の少なくとも一つは、ネットワーク・コネクションのための接続を構成する。
一つの実施形態において、コンピュータ・ユニットの外部電流源への接続は、エンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置される。
本発明の好ましい実施形態によれば、コンピュータ・ユニットは、エンクロージャの中に配置されたコンピュータ・サーキット・ボードを備え、このコンピュータ・サーキット・ボードは、1または2以上のI/Oポートを有し、それらは、エンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置されている。
「コンピュータ・サーキット・ボード」と言う言葉は、コンピュータ・ユニットのメイン回路基板を構成するプリント回路基板を、即ち、プロセッサ、メモリーなどのコンピュータ・ユニットのメイン・コンポーネントが装着されているか、あるいは接続されるプリント回路基板を意味している。最もシンプルな形態において、コンピュータ・ユニットは、シングルボード・コンピュータ、即ち、コンピュータのコンポーネント及びポートの全てが一つの同じコンピュータ・サーキット・ボード装着されたコンピュータから構成される。しかしながら、好ましくは、コンピュータ・ユニットは、いわゆるマザーボードの形態のコンピュータ・サーキット・ボードからなるタイプで構成される。
本発明の好ましい実施形態によれば、コンピュータ・サーキット・ボードは、プラグイン・ボードを装着するための1または2以上のスロットを備えている。ここで、各スロットは、エンクロージャのフロント部分に配置された開口に対応し、それによって、前記スロットの内の一つの中に装着されたプラグイン・ボードの1または2以上のI/Oポートが、前記開口を介してアクセスすることが可能になる。このようにして、スロットの中に装着されたプラグイン・ボードのI/Oポートが、接続ケーブルの接続または取り外しのために、エンクロージャのフロント部分から都合良くアクセスすることが可能になる。
本発明の更に好ましい実施形態によれば、コンピュータ・ユニットの全てのポートは、エンクロージャのフロント部分にアクセス可能に配置される。このことは、コンピュータ・ユニットの背面側へのアクセスが、通常の状況においては必要にならないと言う利点をもたらす。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、エンクロージャは、パネルの形態の境界面を備え、それにより、前記ポートがエンクロージャのフロントパネルに配置される。ここで、「フロントパネル」と言う表現は、この明細書及び添付されたクレームにおいて、コンピュータ・ユニットのエンクロージャのパネルであって、コンピュータ・ユニットが運転位置に設置された状態において、通常のコンピュータのオペレーションの際、コンピュータのユーザに面するように想定されたパネルを意味している。このフロントパネルはまた、コンピュータ・ユニットまたはエンクロージャの前面部分を構成すると言うこともできる。コンピュータ・ユニットが、例えば、コントロール・キャビネットまたはスタンドの中に装着されたとき、フロントパネルは、従って、コントロール・キャビネット/スタンドの前面に面するように想定されている。
産業用ロボット装置用のコントローラの中に収容されたコンピュータ・ユニットは、しばしば、劣悪な環境におかれ、そこでは、コンピュータ・ユニットが、汚染、液体、及び振動及び衝撃の形態等の機械的影響に曝される危険がある。例えば、ダストなどのような汚染粒子や液体が、エンクロージャの開口を通って、エンクロージャの中に侵入し、エンクロージャの中に配置されているコンピュータのコンポーネントを破損する危険がある。エンクロージャの外側からアクセスすることが可能であるように、エンクロージャのフロントパネルに配置された端子及びポートは、機械的な振動及び衝撃により損傷され、且つまた、汚染粒子や液体により有害な影響をこうむる危険がある。
本発明の好ましい実施形態によれば、フロントパネルは、エンクロージャのその他のパネルとともに、実質的にエアタイトなエンクロージャ内の空間を、構成する。このようにして、エンクロージャの内側の全空間、及びその中に配置されたコンピュータのコンポーネントが、外気から遮蔽され、それによって、外気により携行されるパーティクルが、エンクロージャの中に配置されているコンピュータのコンポーネントに接触することが防止されるようになっている。一つの実施形態において、フロントパネルとともにエンクロージャの境界面を構成するそれぞれのパネルは連続壁である。
本発明のコンセプトの一部によれば、交換可能なデータメディアのための1または2以上のドライブがエンクロージャの中に配置され、それによって各ドライブは、ドライブにデータメディアを挿入するためまたはドライブからデータメディアを引き出すため、エンクロージャのフロント部分に配置された開口を介して、アクセスが可能なようになっている。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、エンクロージャの内側の前記空間は、エンクロージャの中に配置された熱交換器に接続され、且つ、コンピュータ・ユニットは、エンクロージャの内側の前記空間の中に内部エア・フローを生成するための第一ファン、及び、前記空間の外側に外部エア・フロー生成するための第二ファンを備えている。ここで、上記内部エア・フローは、前記熱交換器の第一のサイドと接触するように形成され、上記外部エア・フローは、前記熱交換器の第二のサイドと接触するように形成される。このことは、エンクロージャの中に配置されているコンピュータのコンポーネントの冷却を、それらが外気と接触することなく行うことを可能にする。
本発明のコンセプトの一部によれば、コントローラの電源ユニットは、キャビネット・フレームの中に移動可能に配置されたドロアーを引き出すことによって、修理及びメンテナンスのために都合良くアクセスすることが可能である。
本発明の好ましい実施形態は、以下の特徴を備える:
−第一のドロアーが、キャビネット・フレーム内の第一の空間の中に収容される。この第一の空間は、キャビネット・フレームの一部を構成し、且つ、取り囲むフレームを備えた開口を有する壁面によって区画されている。この第一のドロアーは前記開口を介して、キャビネット・フレームに対して出し入れすることが可能である;
−第一のドロアーはフロントパネルを有し、このフロントパネルは、第一のドロアーが挿入された状態にあるとき、実質的にエアシールな状態で、開口の上記フレームに接続されて配置される;且つ、
−前記壁面は、実質的にエアタイトな状態で、互いに接続され、且つ、開口の上記フレームに接続され、それによって、第一のドロアーが挿入された状態にあるとき、キャビネット・フレーム内の前記第一の空間が、実質的にエアタイトであるようになる。
このようにして、ドロアーが挿入された状態にあるとき、外気及び外気により携行されるパーティクルが、ドロアーの中に配置されたコンポーネントと接触することが防止される。
一つの効果的な実施形態によれば、実質的にエアタイトなケーブル導入口が、第一のドロアーのフロントパネルに配置される。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、第一のドロアーのフロントパネル、及び、前記第一の空間を区画するキャビネット・フレームの壁面は、導電性材料、好ましくは金属で作られ、それによって、電源ユニットからの電磁気的擾乱(いわゆるEMC擾乱)が遮蔽され、周囲に伝播することが防止されるようになっている。
本発明の更なる好ましい実施形態によれば、1または2以上の換気用ダクトが第一のドロアーの中を貫通するように設けられ、それにより、ドロアーが挿入された状態にあるとき、換気用ダクト内の内部空間が、第一のドロアーの中に装着されたドライブとの間で流体の接触がないように、各換気用ダクトが配置される。このことは、第一のドロアーの中に配置されたコンポーネントの冷却を、それらが外気と接触することなく行うことを可能にする。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、コントローラは第一のコンピュータ・ユニットを備え、この第一のコンピュータ・ユニットは、コントローラのメインコンピュータを備える。この第一のコンピュータ・ユニットは、キャビネット・フレームの中で前記第一の空間から分離された第二の空間の中に配置される。前記コンピュータ・ユニットがドライブから分離されて配置されているので、ドライブの修理及びメンテナンスを、コントローラのメインコンピュータに意図しない影響を与える危険を伴わずに、実施することが可能になる。当然ながら、同様に、コントローラのメインコンピュータの修理及びメンテナンスをドライブに意図しない影響を与える危険を伴わずに、実施することも可能になる。
本発明の更なる好ましい実施形態は、以下の特徴を有する:
−第一のコンピュータ・ユニットはエンクロージャを備え、このエンクロージャは、1または2以上の開口を備えたフロントパネルを備え、これらの開口を介して、エンクロージャの中に配置されたコンピュータのコンポーネントにアクセスすることが可能になる;且つ、
−エンクロージャはパネルを備え、これらのパネルは、エンクロージャのフロントパネルとともに、エンクロージャの内側の実質的にエアタイトな空間の境界を構成する。
本発明の更なる好ましい実施形態は、以下の特徴を有する:
エンクロージャの内側の前記空間は、エンクロージャの中に配置された熱交換器に接続され、且つ、第一のコンピュータ・ユニットは、エンクロージャの内側の前記空間内に内部エア・フローを生成するための第一ファン、及び前記空間の外側に外部エア・フローを生成するための第二ファンを備えている。ここで、上記の内部エア・フローは熱交換器の第一のサイドと接触するように形成され、外部エア・フローは熱交換器の第二のサイドと接触するように形成される。このようにして、エンクロージャの中に配置されているコンピュータのコンポーネントの冷却を、これらが外気と接触することなく行うことが可能になる。
一つの好ましい実施形態によれば、キャビネット・ドアが、キャビネット・フレームに蝶番を介して取り付けられて配置され、非常停止および/または始動のための操作メンバー、および/または、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのための操作メンバーが、キャビネット・ドアに配置され、各操作メンバーはコントロール・ユニットに接続される。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、コントローラは、第一のコンピュータ・ユニットに接続されたコントロール・ユニットを備え、非常停止および/または始動のための、および/または産業用ロボットの運転モードのスイッチングのためのコンポーネントを備える。コントロール・ユニットは、第三の空間の中に配置され、キャビネット・フレームの中で前記第一及び第二の空間から分離される。
前記コントロール・ユニットが、ドライブ及び第一のコンピュータ・ユニットから分離されて配置されているので、コントロール・ユニット、ドライブまたはメインコンピュータの修理及びメンテナンスを、コントロール・キャビネット内のその他の空間のいずれかの中に配置されたコンポーネントに意図しない影響を与えることなく、行うことが可能になる。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、ドライブは、電源ユニットから供給される電流をコントロールするための第二のコンピュータ・ユニットを備え、この第二のコンピュータ・ユニットは、第一のドロアーの中に装着される。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、ドライブは、電源ユニットの中に収容された接点のコントロールのためのセイフティ・ユニットを備え、このセイフティ・ユニットは第一のドロアーの中に装着される。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、コントロール・ユニットは、キャビネット・フレームの前記第三の空間の中に移動可能に配置された第二のドロアーの中に装着される。このようにして、コントロール・ユニットは、キャビネット・フレームの中に移動可能に配置された第二のドロアーを引き出すことによって、修理及びメンテナンスのために都合良くアクセスすることが可能になる。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、産業用ロボットコントロール及びモニタリングに関係する装置を後に取り付けるための第四の空間が、キャビネット・フレームの中に配置され、この第四の空間は前記第一及び第二の空間から分離される。この第四の空間の中で、カスタマーは、コントロール・キャビネットのその他の空間の中に配置されたコントローラの主要部分に悪い影響を及ぼす危険を伴うことなく、カスタマー自身の装置を、取り付け、修理し、あるいはそのメンテナンス作業を行うことができる。
本発明のコンセプトの一部によればコントローラは、ドライブ及び第一のコンピュータ・ユニットを備える。第一のコンピュータ・ユニットは、コントローラのメインコンピュータを備え、ドライブは、産業用ロボットへ電流を供給するための電源ユニットを備える。コントローラは、その中にドライブが配置される第一のモジュール、及びその中に第一のコンピュータ・ユニットが配置される第二のモジュールを備える。
一つの可能な実施形態において、モジュールは、コントローラの互いにフリー・スタンディングな構造メンバーを備えるように構成される。一つの実施形態において、モジュールは、上下に積み重ねられて装着されているか、あるいは装着されることが可能である。他の実施形態によれば、エアギャップが、上下に積み重ねられて装着された前記二つのモジュールの間に配置される。
本発明によるソリューションは、コントローラのメインコンピュータを備えたコンピュータ・ユニットと、コントローラの電源ユニットを備えたドライブが、個別のモジュールの中に収容され、各モジュールが、コントローラの互いにフリー・スタンディングな構造メンバーを構成することを意味している。このようにして、個別のモジュールを、その他のモジュールのデザインに影響を及ぼすことなく、カスタマーのニーズに適合させることが可能になる。コントローラのモジュラー構造は、コントローラの様々な部分をフレキシブルに配置することを可能にする。個別のモジュールは、上下に積み重ねられて、横方向に並べられて、あるいは互いに間隔を開けて配置することが可能であり、全ては、ニーズ及び利用可能なスペースに依存する。
前記コンピュータ・ユニット及びドライブが、個別のモジュールの中に互いに分離されて配置されているので、ドライブの修理及びメンテナンスの作業を、コントローラのメインコンピュータに意図しない影響を与える危険を伴わずに行うことが可能になる。当然ながら、同様に、コントローラのメインコンピュータの修理及びメンテナンスをドライブに意図しない影響を与える危険を伴わずに、実施することが可能になる。コントローラのモジュラー構造はまた、モジュールの中に収容されたコンポーネントのみを考慮して各モジュールの寸法を最適化することが可能になるので、コントローラを、よりコンパクトに作ることが可能になることを意味している。
「モジュールがコントローラの互いにフリー・スタンディングな構造要素を構成する」と言う表現は、各モジュールが、コントローラの独立し且つ自立した構造メンバーを構成し、それらの構造メンバーが、コントローラの中に収容されている他のモジュールの上、下、横、または、それから離れて配置されるようにデザインされること、即ち、前記モジュールのいずれも、他のモジュールの内側に配置されるようにデザインされていないことを意味する。好ましくは、各モジュールは、オプションとして、コントローラの中に含まれる他のモジュールの上、下、横、または、それから離れて配置されるようにデザインされる。
本発明の好ましい実施形態によれば、コントローラは、第三のモジュールを備え、この第三のモジュールは、産業用ロボット及び関係する周辺装置のコントロール及びモニタリングに関係する装置の後続する取り付けのために設けられる。これにより、第三のモジュールは、コントローラのその他のモジュールに対してフリー・スタンディングな構造メンバーを構成する。この第三のモジュールの中で、カスタマーは、その他のモジュールの中に配置されたコントローラの主要部分に悪い影響を及ぼす危険を伴うことなく、カスタマー自身の装置を、取り付け、修理し、あるいはそのメンテナンス作業を行うことが可能になる。
本発明の他の好ましい実施形態の特徴によれば、コントローラはコントロール・ユニットを備え、このコントロール・ユニットは、非常停止および/または始動のための、および/または、産業用ロボット運転モードのスイッチング・スイッチングのためのコンポーネントを備え、且つ、このコントロール・ユニットは、第四のモジュールの中に配置される。これによって、第四のモジュールは、その他のモジュールに対してフリー・スタンディングなコントローラの構造メンバーを構成する。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、モジュールは、上下に積み重ねられて装着されているか、あるいは装着されることが可能である。このように、モジュールを上下に積み重ねることが可能になり、それによって、それらのモジュールが縦置きのユニットを構成するようになる。このことにより、コントローラが非常に限られた床面積を占めるように、コントローラをデザインすることを可能になる。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、エアギャップが、互いに上下に積み重ねられて装着された前記二つのモジュールの間に配置される。このことにより、上下に積み重ねられて装着された前記二つのモジュールの間で、熱が直接的に授受されることが防止される。
本発明の更に他の好ましい実施形態によれば、第一のモジュールはケーシングを備え、その中にドライブが配置される。このケーシングは、導電性材料で作られ、ドライブを遮蔽状態で取り囲むように配置される。それによって、ドライブからの電磁気的擾乱がケーシングの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるようになっている。上述したタイプのコントローラの中で、電磁気的擾乱(いわゆるEMC擾乱)が、電源ユニット内で行われる高頻度のスイッチング動作のために発生する。これらの電磁気的擾乱は、コントローラのメインコンピュータに伝達される危険があり、それが、メインコンピュータの機能的障害、従って、コントローラ全体としての機能的障害を引き起こす。
一つの実施例によれば、コントローラの電源ユニットが、導電性材料のケーシングの中に遮蔽状態で収容され、またそれと同時に、コントローラのメインコンピュータが、このケーシングから分離されて配置される。ケーシングは、いわゆるファラデイ・シールドとして機能し、電源ユニットからの電磁気的擾乱を閉じ込め、それによって、これらの電磁気的擾乱が、メインコンピュータまたは他のモジュール内の他の影響を受けやすい装置に伝達されることが防止されるようになっている。
本発明の好ましい実施形態は、下記の特徴を備える:
−第一のモジュールのケーシングは、ケーシング内の空間の境界を定める壁面を備え、この空間に、ケーシング内に移動可能に配置されたドロアーが収容される。それにより、ドライブが前記ケーシングの中に配置される;
−前記空間は、取り囲むフレームを有する開口を有し、それにより、この開口を介して、ドロアーをケーシングに対して出し入れすることが可能になる;
−ドロアーは、ケーシングの中に収容されたフロントパネルを有し、このフロントパネルは、前記ドロアーが挿入された状態にあるとき、実質的に気密な状態で、開口のフレームに接続され;且つ、
−前記壁面は、互いに且つ開口のフレームに実質的にエアタイトに接続され、それによって、前記ドロアーが挿入された状態にあるとき、ケーシング内の前記空間が、実質的にエアタイトであるように構成される。
発明の更なる実施形態において、エンクロージャの中にコンピュータ・サーキット・ボードが配置され、このコンピュータ・サーキット・ボードは、プラグイン・ボードを装着するための一またはそれ以上のスロットを備え、これによって、各スロットが、エンクロージャのフロントパネルに設けられた開口を介してアクセスすることが可能になる。
本発明の更なる好ましい実施形態は、下記の特徴を備える:
−第一のコンピュータ・ユニットはエンクロージャを備え、このエンクロージャは、1または2以上の開口を備えたフロントパネルを備え、それらの開口を介して、エンクロージャの中に配置されたコンピュータのコンポーネントがアクセスすることが可能になる;
−エンクロージャは、エンクロージャのフロントパネルとともにエンクロージャ内の空間の境界を定めるパネルを備え、この空間は、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、実質的にエアタイトになる。
このようにして、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、エンクロージャ内の全空間、及びその中に配置されたコンピュータのコンポーネントが外気から遮蔽され、それによって、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、外気及び外気により携行されるパーティクルが、エンクロージャの中に配置されているコンピュータのコンポーネントと接触することが防止されるようになっている。
本発明の他の好ましい実施形態は、下記の特徴を備える。エンクロージャの内側の前記空間は、エンクロージャの中に配置された熱交換器に接続され、且つ、第一のコンピュータ・ユニットは、エンクロージャの内側の前記空間内に内部エア・フローを生成するための第一ファン、及び前記空間の外側に外部エア・フロー生成するための第二ファンを備え、それによって、上記内部エア・フローが熱交換器の第一のサイドと接触するように形成され、上記外部エア・フローが、熱交換器の第二のサイドと接触するように形成される。このようにして、エンクロージャ内に配置されているコンピュータのコンポーネントの冷却を、これらのコンポーネントが外気と接触することなく行うことが可能になる。
好ましい実施形態において、換気用ダクトが、第一のモジュールのケーシングの中を貫通するように設けられ、それによって、各換気用ダクトは、換気用ダクト内の内部空間が、ケーシングの中に配置されているドライブとの間で流体の接触がない状態となるように配置される。
本発明の更に好ましい実施形態によれば、第一のコンピュータ・ユニットのポートは、エンクロージャのフロントパネルにアクセス可能に配置され、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジングによってカバーされるように構成される。このようにして、コンピュータ・ユニットの外部接続が、前記ハウジングが開かれた状態にあるとき、エンクロージャのフロントパネルから都合良くアクセス可能になり、またそれと同時に、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、それらがハウジングによって保護される。
「ポートがエンクロージャのフロントパネルにアクセス可能に配置される」と言う表現は、この明細書及び添付されたクレームの中において、コンピュータのユーザが、ポートに接続ケーブル挿入するためまたはポートから接続ケーブルを取り外すために、フロントパネルの外側から前記ポートにアクセスできることを意味している。また、好ましくは、エンクロージャのフロントパネルにアクセス可能に配置されたポートは、コンピュータのユーザが、エンクロージャの外側から良く見ることができるように配置される。
このようにして、コンピュータのユーザが、異なるタイプの装置をコンピュータ・ユニットに都合良くに接続すること、及びそれと同時に、コンピュータのユーザが、フロントパネルに配置されたポート及びそこに接続されたケーブルを良く見ることが可能になり、それによって、例えば、特定の接続ケーブルが、所定のポートに正しく挿入されているか否かが速やかに判断することが可能になる。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、第三のモジュールは、ケーシングを備え、このケーシングは、導電性材料で作られ、ケーシング内に配置された装置を遮蔽して収容するように配置され、それによって、この装置からの電磁気的擾乱がケーシングの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるように構成される。
本発明のコンセプトの一部によれば、上記のコンピュータ・ユニットは、保護ハウジング無しで構成される。
本発明のコンセプトの他の一部によれば、コントローラは、二つのモジュールのみで構成される。一つの実施形態において、それぞれのモジュールは、個別のドアを備えた個別のケーシングを備える。上記のように規定された操作メンバーは、一つの実施形態において、アッパー・モジュールのドアの中に配置される。他の実施形態において、前記二つのモジュールの内の各一つのモジュールは、それぞれ、個別のケーシングを備え、且つ共通のドアを備える。他の実施形態において、上記のような操作メンバーは、固定パネルに配置され、この固定パネルは、前記二つのモジュールの上部且つ共通のドアの上方に配置される。
本発明のコンセプトによれば、二つのモジュールは、縦方向に積み重ねられて、または、横方向に並べられて、または、互いに離れた位置に、配置される。
本発明の他の好ましい実施形態によれば、第四のモジュールは、ケーシングを有し、このケーシングの内側にコントロール・ユニットが配置される。ここで、前記ケーシングは、導電性材料で作られ、コントロール・ユニットを遮蔽するように取り囲み、それによって、コントロール・ユニットからの電磁気的擾乱がケーシングの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるように構成されている。
本発明はまた、請求項30による産業用ロボット装置に係る。
次に、本発明について、実施例を用いて、添付図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1〜3に、本発明に基づくコントローラの中に含まれるコンピュータ・ユニット1の第一の実施例を示す。このコンピュータ・ユニット1は、エンクロージャ2を有している。このエンクロージャ2は、好ましくは、パネル2a〜fの形態で、境界面を有している。図1に示されたエンクロージャ2は、フロントパネル2a、リアパネル2b、アッパーパネル2c、ロウアーパネル2d、及び二つのサイドパネル2e,2f、を備え、これらのパネルによって、箱型のエンクロージャ(いわゆるコンピュータ・エクステリアまたはコンピュータ・ケース)が構成されている。
ここに示された実施例では、エンクロージャ2は、最大のパネル2c,2dを実質的に水平の状態にして置かれるようにデザインされている。換言すると、エンクロージャ2は、寝かされた姿勢("lying" position)で置かれる。当然ながら、立てた("standing" position)姿勢で置かれるようにエンクロージャ2をデザインすることも可能であり、その場合には、最大のパネルは、実質的に垂直の状態となり、エンクロージャ2のサイドパネルを構成することになる。
図1に、コンピュータ・ユニット1の前面図を示す。従って、図1は、エンクロージャのフロントパネル2aを示している。エンクロージャ2の内側には、例えば、プロセッサ(図9のブロック図の中で符号Pで示されている)、メモリー、ハードディスク、ディスケット・ドライブ、CD−ROMドライブなどの、異なるタイプのコンピュータのコンポーネントが配置されている。これらのコンピュータのコンポーネントは、通常、コンピュータ・サーキット・ボード3に接続される。
本発明によれば、このコンピュータ・ユニットの1または2以上のポート4a〜gは、エンクロージャ2のフロント部分2aに配置されている。それによって、このコンピュータ・ユニット1を、フロント部分2aの中に配置されたポートを介して、コントローラ31、またはコントローラ31が含まれているかまたは含まれるように構成された産業用ロボット装置の他の部分30,53,80に接続することができる。
ここで、「フロント部分」と言う表現は、先に述べたように、コンピュータ・ユニットのエンクロージャ2のフロントハーフ2aを意味している。前記フロント部分2aは、図3,5及び6の中で破線により示されている。
前記ポート4a〜gは、好ましくは、図1及び2に示されているように、エンクロージャのフロントパネル2aに配置される。しかしながら、フロント部分2aのポート4の内の1または2以上をアッパーパネル2cまたは二つのサイドパネル2e,2fなどに配置した形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
フロント部分2aに配置されたポートの中で、好ましくは、少なくとも一つのポートは、サービス・リンクのための接続を構成し、および/または、少なくとも一つのポートは、フィールド・バス・ケーブルのための接続を構成し、および/または、少なくとも一つのポートは、ネットワーク接続を構成する。当然ながら、コンピュータ・ユニット1が上述のタイプのポートの任意の組み合わせを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が上述したタイプ以外のポートを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図1に、コンピュータ・ユニット1の前面図を示す。このコンピュータ・ユニット1は、マザーボード3の形態で、コンピュータ・サーキット・ボードを有している。このコンピュータ・ユニットの内部のコンピュータのコンポーネント、例えば、プロセッサ、メモリー、ハードディスク、ディスケット・ドライブ、CD−ROMドライブなどは、このマザーボード3に装着されまたは接続される。
図2に、図1に示されたコンピュータ・ユニット1を、上方から見た状態を示す。この図では、アッパーパネル2cが取り除かれており、それによって、エンクロージャ2の中に配置されているコンピュータのコンポーネントの内の一部が見えるようになっている。マザーボード3は、様々な外部端子4a〜g、いわゆるI/Oポートを備えている。これらのポートを介して、コンピュータ・ユニット1を、コントローラ31、またはコントローラが含まれているかまたは含まれるように構成された産業用ロボット装置の他の部分に接続することができる。マザーボードのI/Oポート4a〜gは、ここでは、エンクロージャのフロントパネル2a上にアクセス可能に配置されている。
上述のI/Oポートは、好ましくは、少なくとも一つのパラレル・ポート、および/または、少なくとも一つのシリーズポート、および/または、少なくとも一つのネットワーク・ポート(例えば、RJコンタクトの形態で)、および/または、少なくとも一つのUSBポートを備えている。
当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述のタイプのI/Oポート任意の組み合わせを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が上述したタイプ以外のI/Oポートを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図1及び2に示されたコンピュータ・ユニットにおいて、マザーボードのI/Oポートは、二つのシリーズポート4a、一つのパラレル・ポート4b、表示画面の接続のための一つのポート4c、キーボード接続のための一つのポート4d、ポインタの接続のための一つのポート4d、二つのUSBポート4fを備え、更に、ネットワーク・ポート4g(いわゆるイーサネット接続(Ethernet contact):RJタイプ)を備えている。マザーボードのI/Oポートは、共通のI/Oパネル5上に適切に配置され、このI/Oパネル5は、図1に示されているように、フロントパネル2aの1または2以上の開口6を介してアクセスすることが可能である。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、コンピュータ・サーキット・ボード3は、プラグイン・ボードを装着するための1または2以上のスロット7を備えている。ここで、各スロット7は、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)に設けられた開口8に、それぞれ対応しており、それによって、前記スロットの内の一つに装着されたプラグイン・ボードの1または2以上のI/Oポートが、前記開口8を介してアクセス可能となっている。前記スロット7は、好ましくは、PCIボード(Peripheral Component Interconnect board)の接続のためのPCIポートが設けられた少なくとも一つのスロット、および/または、AGPボード(Accelerated Graphics board)の接続のためのAGPポートが設けられた少なくとも一つのスロット、および/または、ISAボード(Industrial Standard Architecture board)の接続のためのISAポートが設けられた少なくとも一つのスロットを備える。
当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述のタイプのスロット任意の組み合わせを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が上述したタイプ以外のスロットを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図1及び2に示された実施例において、コンピュータ・ユニット1は5個のスロット7を備え、それらのスロットは、PCIボードを装着するようにデザインされている。
コンピュータ・ユニット1は、端子9を適切に有し、この端子9は、コンピュータ・ユニット1を外部電源に接続するため、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくは、フロントパネル2a)にアクセス可能に配置される。
更に好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、交換可能なデータメディア(いわゆる外部メモリー)のための、1または2以上のドライブ12a,12bを備え、それらはエンクロージャ2の中に配置される。ここで、各ドライブ12a,12bは、各ドライブにデータメディアを挿入するためにまたは各ドライブからデータメディアを引き抜くために、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)に設けられた開口13a,13bを介して、アクセスすることが可能である。前記ドライブ12a,12bは、例えば、従来のディスケット用のディスク・ドライブ、および/または、従来のCD−ROMディスク用のCD−ROMドライブから構成される。
図1及び2に示された実施例において、コンピュータ・ユニット1は、ディスケット・ドライブ12a及びCD−ROMドライブ12bを備えている。コンピュータ・ユニット1はまた、交換可能なハードディスクの形態による外部メモリーを収容するための空間14を適切に備えている。前記空間は、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)に設けられた開口15を介して、アクセスすることが可能であり、それによって、ハードディスクを、フロント部分2aを介してコンピュータ・ユニットに挿入し、またはそこから取り外すことができるようになっている。
当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述した以外の他のタイプの外部メモリーを、エンクロージャのフロント部分2aまたはフロントパネル2aを介して受け入れるためにデザインされている場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
更に、好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、コンピュータ・ユニット1のスイッチングのためのスイッチ16aを備え、このスイッチ16aは、図1に示されているように、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)にアクセス可能に配置される。
更に好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、コンピュータ1aを再スタートさせるためのボタン16bを備え、この再スタートボタン16bは、図1に示されているように、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)に、アクセス可能に配置される。
図1及び2に示された実施例において、インジケータ17a,17bもまた、エンクロージャのフロントパネル2aの中に配置されている。これらのインジケータは、好ましくは、例えば発光ダイオード(LED)などの小型の光源から構成され、例えば、コンピュータ・ユニット1のスイッチのオン・オフの状態や、特定のコンピュータのコンポーネントの動作状態を示す。
好ましくは、コンピュータ・ユニットの外部接続のために設けられたポート及び端子の全ては、エンクロージャのフロント部分2a(好ましくはフロントパネル2a)に、アクセス可能に配置され、それによって、コンピュータ・ユニットの背面側へのアクセスが通常の状況において必要とならないようになっている。
好ましくは、フロントパネル2aとともにエンクロージャ2を構成するパネル、即ち、リアパネル2b、アッパーパネル2c、ロウアーパネル2d、及びサイドパネル2e,2fは、図3に示されているように、一つの連続壁を形成するようにデザインされる。このことは、これらのパネル2b〜fが、エンクロージャ2の内側の空間に通ずる連続的な開口が無い状態で形成され、且つポートまたは端子が無いことを意味している。これらのパネル2b〜fは、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな材料で適切に作られ、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな状態で、互いに接続されるとともにフロントパネル2aに接続されるように構成されている。それによって、エンクロージャ2の内側に閉鎖された空間が作り出される。
図4〜7は、上述のコンピュータ・ユニット1の好ましい実施例を示す。コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャ2を有し、このエンクロージャ2は、フロントパネル2a、リアパネル2b、アッパーパネル2c、ロウアーパネル2d、及び二枚のサイドパネル2e,2fを備え、それらは、共同して、箱型のケーシング(いわゆるコンピュータ・エクステリア)を形成している。フロントパネル2aは、1または2以上の開口6,8,13a,13bを有しており、それらの開口を介して、エンクロージャの中に配置されたコンピュータのコンポーネントにアクセスすることが可能になっている。
ここに示された実施例において、コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャ2に取り付けられたハウジング40を備えている。このハウジング40は、開いた位置と閉じた位置の間で移動可能であり、開いた位置では、フロントパネル2aの前記開口6,8,13a,13bにアクセスすることが可能であり、閉じた位置では、ハウジング40がフロントパネル2aの前記開口6,8,13a,13bを覆う。ハウジング40は、閉じた位置において、前記パネルの開口6,8,13a,13b、及び前記パネルの開口を介してアクセスすることが可能であるコンピュータのコンポーネントを、例えば、汚染パーティクル、液体、及び振動や衝撃の形態の機械的影響から保護するように構成されている。このようにして、ハウジング40は保護ハウジングを構成している。
好ましくは、フロントパネル2aとともに、図4〜7に示されたコンピュータ・ユニット1のエンクロージャ2を構成しているパネル、即ち、リアパネル2b、アッパーパネル2c、ロウアーパネル2d、及びサイドパネル2e,2fは、一つの連続壁を構成する。このことは、これらのパネル2b〜fが、エンクロージャ2の内側の空間に通ずる連続的な開口が無い状態で形成され、且つポートまたは端子が無いことを意味している。これらのパネル2b〜fは、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな材料で適切に作られ、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな状態で、互いに接続されるとともにフロントパネル2aに接続されるように構成されている。
ハウジング40は、ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジングとフロントパネル2aの間に空間44が作られるように形成されている。図4及び5に示されているように、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40は、フロントパネル2aと接触するようにデザインされたフレーム形状のエッジ42によって、適切に凸面の形状となる。
フロントパネル2aの中に配置されたポートの中で、好ましくは、少なくとも一つのポートは、サービス・リンクのための接続を構成し、および/または、少なくとも一つのポートは、フィールド・バス・ケーブルのための接続を構成し、および/または、少なくとも一つのポートは、ネットワーク接続を構成する。
好ましくは、コンピュータ・ユニットのポート4の全ては、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置され、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。前記ポートは、好ましくは、少なくとも一つのパラレル・ポート、および/または、少なくとも一つのシリーズポート、および/または、少なくとも一つのネットワーク・ポート(例えば、RJコンタクトの形態で)、および/または、少なくとも一つのUSBポートを備える。
当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述のタイプのポートの任意の組み合わせを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が上述したタイプ以外のポートを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
コンピュータ・ユニット1は、端子9を適切に備え、この端子9は、コンピュータ・ユニット1を外部電源に接続するため、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置される。前記端子9は、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。
コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャ2の中に配置されたコンピュータ・サーキット・ボード(例えば、いわゆるマザーボード)を、適切に備え、このコンピュータ・サーキット・ボードは、プラグイン・ボードを装着するための1または2以上のスロット7を備えている。このようにして、各スロット7は、エンクロージャのフロントパネル2aに設けられた開口8を介してアクセスすることが可能であり、それによって、前記スロットの内の一つの中に装着されたプラグイン・ボードの1または2以上のI/Oポートに、前記開口8を介してアクセスすることが可能となる。ここで、前記開口8は、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。
このようにして、スロットの中に装着されたプラグイン・ボードのI/Oポートは、前記ハウジングが開かれた状態にあるとき、接続ケーブルの接続または取り外しのために、エンクロージャのフロントパネル2aから都合良くアクセスすることが可能である。スロット7のそれぞれは、プラグイン・ボードの接続のため、何らかの形態のI/Oポートを備えている。前記スロット7は、好ましくは、PCIボード(Peripheral Component Interconnect board)を接続するためのPCIポートが設けられた少なくとも一つのスロット、および/または、AGPボード(Accelerated Graphics board)を接続するためのAGPポートが設けられた少なくとも一つのスロット、および/または、ISAボード(Industrial Standard Architecture board)を接続するためのISAポート設けられた少なくとも一つのスロットを備える。
当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述のタイプのスロットが任意の組み合わせを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が上述したタイプ以外のスロットを含む場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
この明細書及び添付クレームの中において、「コンピュータ・サーキット・ボード」と言う表現は、コンピュータ・ユニットのメイン回路基板を構成するプリント回路基板、即ち、プロセッサ、メモリーなどのコンピュータ・ユニットのメイン・コンポーネントが装着されまたは接続されるプリント回路基板を意味している。最もシンプルな形態において、コンピュータ・ユニット1はシングルボード・コンピュータ、即ち、コンピュータのコンポーネント及びポートの全てが唯一のコンピュータ・サーキット・ボード上に装着されたコンピュータを有する。しかしながら、好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、いわゆるマザーボードの形態のコンピュータ・サーキット・ボードを有するタイプである。
コンピュータ・ユニット1は、交換可能なデータメディアのための1または2以上のドライブ12a,12bを適切に備え、それらはエンクロージャ2の中に配置される。このようにして、各ドライブ12a、12bは、各ドライブ12a,12bにデータメディアを挿入するためまたは各ドライブ12a,12bからデータメディアを引き出すために、エンクロージャのフロントパネル2aに設けられた開口13a,13bを介してアクセスすることが可能である。この開口13a,13bは、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。前記ドライブ12a,12bは、例えば、従来のディスケット用のディスケット・ドライブ、および/または、従来のCD−ROMディスク用のCD−ROMドライブから構成される。
コンピュータ・ユニット1はまた、交換可能なハードディスクの形態による外部メモリーを収容するための空間を、適切に有している。この空間は、エンクロージャのフロントパネル2aに設けられた開口を介して、アクセスすることが可能であり、それによって、ハードディスクを、フロントパネル2aを介してコンピュータ・ユニット1に挿入したりそこから取り外したりすることが可能になっている。また、上記の開口は、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、当然ながら、ハウジング40によってカバーされるように構成される。当然ながら、コンピュータ・ユニット1が、上述したタイプ以外の外部メモリーをエンクロージャのフロントパネル2aを介して収容するようにデザインされている場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
更に、好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、コンピュータ・ユニット1のスイッチングのためのスイッチを備え、このスイッチは、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置される。このスイッチは、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。
更に、好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャのフロントパネル2aに設けられたインジケータを備える。これらのインジケータは、好ましくは、例えばLEDなどのような小型の光源により構成され、例えば、コンピュータ・ユニット1のオン・オフの状態、または、特定のコンピュータのコンポーネントの動作状態を表示する。これらのインジケータは、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成される。
好ましくは、コンピュータ・ユニット1の外部接続のために設けられたポート及び端子の全ては、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置され、それによって、コンピュータ・ユニットの背面側へのアクセスが、通常の状況においては必要とならないようになっている。
好ましくは、ハウジング40は、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな材料で作られ、ハウジング40は、それが閉じられたとき、気密状態または実質的に気密状態で、フロントパネル2aに接続されるように構成される。ハウジング40とフロントパネル2aの間に、気密状態のまたは実質的に気密状態の接続を実現するため、シール41が、ハウジング40とパネル2aの間に適切に配置される。このシール41は、好ましくは、ハウジング40に取り付けられ、シーリング・ストリップにより適切に構成される。
フロントパネル2aは、好ましくは、エンクロージャのその他のパネル2b〜fとともに、エンクロージャ2の内側の空間45の境界を定めるために寄与するように構成されており、この空間45は、前記ハウジング40が閉じられた状態にあるとき、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな空間となる。この目的のため、コンピュータ・ユニット1は熱交換器20を適切に備え、この熱交換器20は、エンクロージャ2に、好ましくは、図6に示されているようにエンクロージャのリアパネル2bに、配置される。このケースにおいて、コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャの内側の空間45内に内部エア・フロー22を生成するため、エンクロージャ2の内側に配置された第一ファン21、及び、熱交換器20を通ってエンクロージャ2の外側に外部エア・フロー24を生成するため、エンクロージャ2の外側に配置された第二ファン23を備える。
図8に、前述の内部及び外部のエア・フロー22,24の概要を示す。内部エア・フロー22は、熱交換器20の第一のサイドと接触するように形成され、且つ、外部エア・フロー24は、熱交換器20の第二のサイドと接触するように形成される。エンクロージャ2の内側で発生した熱は、熱交換器20を介して、内部エア・フロー22から外部エア・フロー24へ伝達されるように構成されており、それによって、熱が周囲に放出される。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口43が、フロントパネル2aに適切に設けられ、それによって、前記ハウジング40が閉じられた状態にあるとき、1または2以上の接続ケーブルをフロントパネル2aとハウジング40の間の空間44内に引き込むことが可能なようになっている。このケーブル導入口43は、図4〜7に示されているように、フロントパネル2aから適切に突出するように構成される。ここで、ハウジング40は、突出しているケーブル導入口43に対応する形状を備え、それによって、ハウジング40が閉じた状態にあるとき、ハウジング40がフロントパネル2a及びケーブル導入口43の双方に、気密状態で接触するようになっている。
コンピュータ・ユニット1のハウジング40は、透明な材料で作られた少なくとも一つの部分を適切に有し、それによって、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によって覆われたフロントパネル2aの領域の少なくとも一部が見えるようになっている。ハウジング40の全体は、好ましくは、透明な材料、例えば、適切なプラスチック材料で作られる。ハウジング40はまた、液体が不透過性のまたは少なくとも実質的に不透過性の材料で作られる。
コンピュータ・ユニット1のハウジング40は、ジョイント46を介して、図4及び5に示されているように、例えばヒンジタイプのジョイントを介して、エンクロージャ2に対して旋回可能な状態で適切に取り付けられる。
好ましくは、ハウジング40は、図5及び6に示されているように、ロック装置47を用いて、閉じた位置でロックすることができる。ここに示された実施例において、ロック装置47は、ハウジング40に回転可能に支持されるロック用部材を有する。このロック用部材は、回転により、好ましくはキーを用いて、ケーブル導入口43の中のリセスに噛み合い、それによって、ハウジング40がケーブル導入口43に固定され、ハウジング40が閉じられた位置でロックされるように構成されている。
コンピュータ・ユニット1は、キャビネット・フレーム51のケーシング100bの中に、適切に着脱可能に配置される。ラッチ用部材71が、コンピュータ・ユニット1をその挿入された位置でハウジング100bに対してロックするために、適切に設けられる。エンクロージャのアッパーパネル2cとケーシング100bの間には、エアギャップ72が設けられ、このエアギャップ72は、冷却用空気がコンピュータ・ユニットの背面側に流れることを可能にする。エンクロージャ2のアッパーパネル2cは、取り外し可能であり、修理及びメンテナンス作業の際、エンクロージャの中に配置されているコンポーネントにアクセスすることが可能である。
前記パネルの開口は、コンピュータ・サーキット・ボードのI/Oポートなどのような、コンピュータ・ユニットのポート4のための1または2以上の開口6、および/または、プラグイン・ボードを装着するために1または2以上のスロット7へのアクセスを可能する1または2以上の開口8、および/または、交換可能なデータメディアのために1または2以上のドライブへのアクセスを可能にする1または2以上の開口13a,13bから、例えば、構成される。
当然ながら、ハウジング40によってカバーされるように構成されるフロントパネル2aの領域が、上述のタイプのパネルの開口の任意の組み合わせを有する場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、この領域が上述したタイプ以外のコンピュータのコンポーネントへのアクセスのための開口を有する場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図4〜7に示されたコンピュータ・ユニット1は、端子9を有し、この端子9は、コンピュータ・ユニット1を外部電源に接続するため、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置されている。前記端子9は、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成されている。
図4〜7に示されたコンピュータ・ユニット1は、コンピュータ・ユニット1を再スタートさせるためのボタンを適切に備え、このリスタート・ボタンは、エンクロージャのフロントパネル2aにアクセス可能に配置されている。このリスタート・ボタンは、前記ハウジングが閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成されている。当然ながら、もし、それが適切であると考えられる場合には、熱交換器をその他のパネル2c〜fの幾つかに配置することも可能である。
好ましくは、フロントパネル2aとともに、図4〜7に示されたコンピュータ・ユニット1のエンクロージャ2を構成するパネル、即ち、リアパネル2b、アッパーパネル2c、ロウアーパネル2d、及びサイドパネル2e,2fは、一つの連続壁を構成する。このことは、これらのパネル2b〜fが、エンクロージャ2の内側の空間に通ずる連続的な開口が無い状態で形成され、且つポートまたは端子が無いことを意味している。これらのパネル2b〜fは、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな材料で適切に作られ、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな状態で、互いに接続されるとともにフロントパネル2aに接続されるように構成されている。
注目すべきことは、エンクロージャのフロント部分2aに配置されたポート4が、エンクロージャ2の中に配置されている対応するコンピュータのコンポーネントに直接的に接続されるように構成されていることである。
コンピュータ・ユニット1は、産業用ロボット装置のためのコントローラ31の一部を構成するように意図されている。ここで、コンピュータ・ユニットは、例えば、コントローラのスタンドまたはコントロール・キャビネットの中に、フロント部分2a/フロントパネル2aを、上記スタンド/上記コントロール・キャビネットの前面に向かう方向に向けた状態で装着される。
図8に、図4〜7に示されたタイプのコンピュータ・ユニット1を備えた、本発明によるコントローラ31を示す。コンピュータ・ユニット1は、ここでは、コントローラ31の中に収容されたコントロール・キャビネット50の中の空間に装着されている。コントロール・キャビネット50はまた、コントローラの中に収容された他の装置を収容するための空間を有している。
コンピュータ・ユニット1は、エンクロージャのフロントパネル2aを上記コントロール・キャビネットの前面の方に向けた状態で配置される。コントロール・キャビネット50は、ここでは、旋回可能に取り付けられたドア90を有し、このドアは、図8では、開かれた状態で示されている。
図9に、本発明の一つの実施例によるコントローラ31を構成する様々なパーツを、概略ブロック図の状態で示す。このコントローラは、上述したタイプの第一のコンピュータ・ユニット1を備え、この第一のコンピュータ・ユニット1は、コントローラのメインコンピュータ57を備えている。コンピュータ・ユニット1は、特に、産業用ロボット装置のプロセスをコントロールするためのコンピュータ・プログラムを実行するためのコンピュータのコンポーネントを備えている。このコンピュータ・ユニット1は、産業用ロボット装置120の中に含まれている産業用ロボット30の全体的なコントロールを統括するコンピュータのコンポーネントを収容している。
更に、コントローラ31は、ドライブ53を備え、このドライブ53は、産業用ロボット30に電流を供給するための電源ユニット54を備えている。ドライブ53はまた、第二のコンピュータ・ユニット55、いわゆる軸コンピュータ(axis computer)を備え、この第二のコンピュータ・ユニット55は、産業用ロボットの位置をコントロールするための電源ユニット54に接続されている。第一のコンピュータ・ユニット1の中に収容されたメインコンピュータ57は、軸コンピュータ55に接続され、この軸コンピュータ55を制御するように構成されている。ドライブ53はまた、電源ユニット54の中に収容された接点をコントロールするためのセイフティ・ユニット56を備えている。
コントローラ31は更に、コントロール・ユニット80を備えている。このコントロール・ユニット80は、第一のコンピュータ・ユニットの中に収容されたメインコンピュータ57に接続され、且つ、プリント回路基板(いわゆるパネルボード)を備えている。このプリント回路基板は、非常停止および/または始動のための、および/または、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのためのコンポーネントを備えている。電源ユニット54は、ライン101を介して、好ましくはトランスを介して、パワー・ネットワーク98に接続され、ライン102を介して、産業用ロボット30に接続される。電源ユニット54は、更に、ライン103を介して軸コンピュータ55に接続され、ライン104を介してセイフティ・ユニット56に接続されている。
軸コンピュータ55は、次いで、ライン105を介して、産業用ロボット30に接続され、ライン111を介して、セイフティ・ユニット56に接続され、ライン106を介して、メインコンピュータ57に接続されている。メインコンピュータ57は、ライン107を介して、コントロール・ユニット80に接続されている。コントロール・ユニット80は、ライン108を介して、セイフティ・ユニット56に接続されている。
当然ながら、コントローラ31が、装置の上記以外の部分及びピースを備えている場合も、本発明の技術的範囲に含まれ、また、コンピュータ・ユニット1が、産業用ロボット装置の中に含まれる装置の上記以外の部分またはピースに接続されている場合も、本発明の技術的範囲に含まれる。
図10に、本発明による産業用ロボット装置120の概略図を示す。この産業用ロボット装置120は産業用ロボット30を備え、この産業用ロボット30に、通信ライン32を介してコントローラ31が接続されている。ロボット30のマニピュレータが、概略的に描かれ符号33によって示されている。注意すべき点は、図10に示された産業用ロボットは、極めて簡略化されて描かれており、産業用ロボットの形態の例を示すものに過ぎず、いかなる場合においても、本発明を限定するように解釈すべきではないことである。本発明が、任意の形態の産業用ロボットに適用可能なことは明らかである。
コントローラ31は、上述したタイプのコンピュータ・ユニットを備え、そのコンピュータ・ユニットは、概略的に描かれ符号1によって示されている。コンピュータ・ユニット1は、特に、産業用ロボット30のプロセス、及び産業用ロボット装置120の中に収容された他の装置のプロセスをコントロールするためのコンピュータ・プログラムを実施するためのコンピュータのコンポーネントを備えている。
コンピュータ・ユニット1は、直接に、または装置の何らかの他の部分を介して、ローカル・ネットワークまたはグローバル・ネットワーク(例えば、インターネット)に接続することが可能である。図10において、そのようなネットワークが、ライン34で示されている。このことは、例えば、ロボット30をプログラミングするため、例えば、前記コンピュータ・プログラムに対するリモート・アクセスを可能にする。また、ネットワークを介して、様々なプログラム及びデータを、離れた位置に設置された装置とこのコントローラの間で、伝送することが可能である。
本発明の産業用ロボット装置120好ましい実施例によれば、概略的に描かれ符号35で示されるデバイスが、例えば、ライン36を介してロボットをプログラミングするために、コンピュータ・ユニット1に接続可能になっている。プログラミング・デバイス35は、好ましくは、コンピュータ・ユニット1に、無線通信を介して、例えば、ブルートゥース技術を用いて実現された方法により、接続されるように構成される。
図11,8,12及び13に、本発明の好ましい実施形態によるコントローラ31を示す。本発明によるコントローラ31は、産業用ロボットの動き及び他のプロセスを制御するように意図されている。このコントローラ31は、コントロール・キャビネット50を備え、このコントロール・キャビネット50は、キャビネット・フレーム51、及びこのキャビネット・フレーム51の中に移動可能に配置された少なくとも一つの第一のドロアー60a(引出し)を備えている。このドロアー60aは、キャビネット・フレーム51に対して、挿入された位置(8)と引き出された位置(図12参照方)の間で移動可能である。コントローラ31は更に、第一のドロアーの中に装着されたドライブ53(図13参照方)を備えている。このドライブは、産業用ロボットに電流を供給するための電源ユニット54(図13参照方)を備えている。このようにして、コントローラの電源ユニット54が、前記第一のドロアー60aの中に配置される。
好ましくは、ドライブ53は更に、コンピュータ・ユニット55(図13参照方)(いわゆる軸コンピュータ)を備え、このコンピュータ・ユニット55は、第一のドロアー60aの中に装着される。このコンピュータ・ユニットは、産業用ロボットの位置をコントロールするための電源ユニット54に接続されている。更に好ましくは、ドライブ53は更に、セイフティ・ユニット56(図13参照方)を備え、このセイフティ・ユニット56は、第一のドロアー60aの中に装着され、電源ユニット54の中に収容された接点をコントロールするために用いられる。
前記第一のドロアー60aは、キャビネット・フレーム51内の第一の空間61aの中に収容され、この空間は、キャビネット・フレーム51の中に含まれる壁62aによって境界が定められ、この壁62aは、取り囲むフレーム64aを備えた開口63aを有している。ドロアー60aは、前記開口63aを介して、キャビネット・フレーム51に対して出し入れすることが可能である。更に、ドロアー60aは、フロントパネル65aを有し、このフロントパネル65aは、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、気密状態でまたは実質的に気密状態で、開口のフレーム64aに接続されるように構成されている。前記壁62aは、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、互いに接続されるとともに開口のフレーム64aに接続されており、それによって、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、キャビネット・フレーム51内の前記空間61aが、エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトとなる。シールが、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65aと開口のフレーム64aの間に適切に配置される。このシールは、フロントパネル65aの内側に適切に取り付けられる。
第一のドロアーのフロントパネル65a、及び前記第一の空間61aの境界を定めるキャビネット・フレーム51の壁62aは、共同して、ドライブ53を取り囲むケーシング100aを構成する。これらは、導電性材料、好ましくは金属により適切に作られ、それによって、このドロアー60aが挿入された状態にあるとき、電源ユット54により発生したEMC擾乱がケーシング100aの中に閉じ込められ、第一のドロアー60aの周囲の伝達されることが防止されるようになっている。
パワー・ネットワーク98(図13参照方)などの、電源ユニット54を外部電源に接続するための端子58、および/または、電源ユニット54を産業用ロボットに接続するための端子59は、第一のドロアーのフロントパネル65aの中に配置され、フロントパネルの外側からアクセスすることが可能になっている。産業用ロボットの位置変換器から軸コンピュータ55への信号ケーブルを接続するための端子もまた、フロントパネル65aの中に適切に配置され、フロントパネルの外側からアクセスすることが可能である。
これらの端子は、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、フロントパネル65aに接続され、それによって、前記ドロアーが挿入された状態にあるとき、第一のドロアー60aの内側の空間がエアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトになる。
図8は、端子58に電源ケーブル96の端を概略的に示している。電源ユニット54を、フロントパネル65aのケーブル導入口を通りケーシング100aの内側の空間61aに伸びるケーブルを介して、外部電源に接続することも可能である。それが適切な場合には、電源ユニット54は、空間61aの内部または外側に配置されたトランスを介して、外部電源に接続される。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口68aは、第一のドロアーのフロントパネル65aに適切に配置される。ドロアー60aの内側に配置された装置をドロアー60aの外側に配置された装置に接続するため、このケーブル導入口68aを通して、ケーブルをドロアー60aの中に引き込むことができる。
好ましくは、1または2以上の換気用ダクト69が、第一のドロアー60aの中を貫通するように設けられ、それによって、各換気用ダクトは、前記ドロアーが挿入された状態にあるとき、換気用ダクト内の内部空間が、ドロアー60aの内側の空間及びそこに装着されたドライブ53との間で流体の接触がない状態となるように構成される。従って、ドロアー60a及びそこに装着された装置からの熱を放出するため、冷却用空気を、前記装置と接触することなく、換気用ダクト69の中に流すことができる。この熱は、従って、ドロアー60aの内側の空間から、換気用ダクトの壁面を介して、または、ドロアー60aの内側のコンポーネントに接続され換気用ダクト69の中に伸びるクーリング・フランジを介して、換気用ダクト69内の冷却用空気に伝達される。
図8及び12に示された実施例において、ファン67は、各換気用ダクト69内で空気の流れを強制的に実現するため、各換気用ダクトの近傍で、ドロアーのフロントパネル65aに取り付けられている。このケースでは、ドロアー60aは、3個の換気用ダクト69、及び3個の対応するファン67を備え、各換気用ダクトは、ドロアーのフロントパネル65aの開口から、ドロアー60aの背面側の開口まで伸びている。
図11、8及び12に示されたコントローラ31は、更に、コンピュータ・ユニット1を備える。このコンピュータ・ユニット1は、コントローラ(図13参照方)のメインコンピュータ57を備え、且つ、キャビネット・フレーム51内で前記第一の空間61aから分離された第二の空間61bの中に配置されている。コンピュータ・ユニット1は、特に、産業用ロボットのプロセスをコントロールするためのコンピュータ・プログラムを実行するためのコンピュータのコンポーネントを備えている。このコンピュータ・ユニット1は、産業用ロボットの全体的なコントロールを統括するコンピュータのコンポーネントを収容している。コンピュータ・ユニット1の中に収容されたメインコンピュータ57は、軸コンピュータ55に接続され、軸コンピュータ55を制御するように構成されている。
図8、11、12及び13に示されたコントローラ31は、更に、コントロール・ユニット80(図13参照方)を備え、このコントロール・ユニット80コントローラのメインコンピュータ57に接続されている。このコントロール・ユニット80は、プリント回路基板(いわゆるパネルボード)を備え、このプリント回路基板は、非常停止および/または始動のため、および/または、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのためのコンポーネントを備えている。このコントロール・ユニット80は、キャビネット・フレーム51の中で、前記第一及び第二の空間61a,61bから分離された第三の空間61dの中に配置されている。
コントロール・ユニット80は、第二のドロアー60dの中に適切に装着され、この第二のドロアー60dは、キャビネット・フレームの前記第三の空間61dの中に移動可能に配置されている。このケースでは、キャビネット・フレーム内の前記第三の空間61dは、壁面62dによって境界が定められている。この壁面62dは、キャビネット・フレーム51の中に含まれ、取り囲むフレーム64dを備えた開口63dを有している。前記第二のドロアー60dは、前記開口63dを介して、キャビネット・フレーム51に対して出し入れすることが可能である。第二のドロアー60dは、フロントパネル65dを有し、このフロントパネル65dは、前記第二のドロアー60dが挿入された状態にあるとき、気密状態または実質的に気密状態で、開口のフレーム64dに接続されるように構成されている。
壁面62dは、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、互いに接続されるとともに開口のフレーム64dに接続され、それによって、前記第二のドロアー60dが挿入された状態にあるとき、キャビネット・フレーム内の前記第三の空間61dがエアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトになる。これにより、このドロアー60dが挿入された状態にあるとき、外気及び外気に携行されるパーティクルが、ドロアー60dの中に収容されたコンポーネントと接触することが防止され、またそれと同時に、修理及びメンテナンスの際、ドロアーを引き出すことにより、これらのコンポーネントに都合良くにアクセスすることが可能になる。シールが、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65dと開口のフレーム64dの間に配置される。このシール、フロントパネルの内側に適切に取り付けられる。
第二のドロアーのフロントパネル65d、及び前記第三の空間61dの境界を定めるキャビネット・フレーム51の壁面62dは、共同して、コントロール・ユニット80を取り囲むケーシング100dを構成する。このケーシング100dは、導電性材料、好ましくは金属で適切に作られ、それによって、このドロアー60dが挿入された状態にあるとき、ドロアー60dの内側で発生したEMC擾乱がその中に閉じ込められ、ドロアー60dの周囲に伝播することが防止されるようになっている。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口68dが、第二のドロアーのフロントパネル65dの中に適切に配置される。ドロアー60dの内側に配置された装置をドロアー60dの外側に配置された装置に接続するため、このケーブル導入口68dを通して、ケーブルをドロアー60dの中に引き込むことが可能である。当然ながら、ドロアー60dの内側に配置された装置をドロアー60dの外側に配置された装置に接続するため、端子をフロントパネル65dに配置することも可能である。
コントローラ31をプログラミング・デバイスに接続するための端子89は、第二のドロアーのフロントパネル65dの中に適切に配置される。この端子89は、コンピュータ・ユニット1に接続される。
図8,11及び12に示されたコントロール・キャビネット50は、更に、第四の空間61cを有している。この第四の空間61cは、産業用ロボット及び関係する周辺装置のコントロール及びモニタリングに関係する装置70(図13参照方)を、後に装着するために設けられている。装置の部分は、第三のドロアー60cの中に適切に配置され、この第三のドロアー60cは、前記空間61cの中に移動可能な状態で収容されている。この装置は、例えば、産業用ロボットのグリッパーをコントロールするためのコンポーネント、及び産業用ロボットに接続されたポジション・ブレーカ(例えば、当該産業用ロボットが、他の産業用ロボットの動作領域に侵入することを防止するためのブレーカ)などである。
このケースでは、キャビネット・フレーム内の前記第四の空間61cは壁面62cによって境界が定められ、この壁面62cは、キャビネット・フレーム51の中に含まれ、取り囲むフレーム64cを備えた開口63cを有している。第三のドロアー60cは、前記開口63cを介して、キャビネット・フレーム51に対して出し入れすることが可能である。第三のドロアー60cは、フロントパネル65cを有し、このフロントパネル65cは、前記第三のドロアー60cが挿入された状態にあるとき、気密状態でまたは実質的に気密状態で、開口のフレーム64cに対して接触するように構成されている。
壁面62cは、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、互いに接続され且つ開口のフレーム64cに接続されており、それによって、前記第三のドロアー60cが挿入された状態にあるとき、キャビネット・フレーム内の前記第四の空間61cがエアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな空間となる。このことにより、このドロアー60cが挿入された状態にあるとき、外気及び外気に携行されるパーティクルが、第三のドロアー60cの中に配置された装置70に接触することが防止される。またそれと同時に、この装置70は、修理及びメンテナンスの際、ドロアーを引き出すことによって、都合良くアクセスすることが可能である。シールが、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65cと開口のフレーム64cの間に、適切に配置される。このシールは、フロントパネル65c内側に適切に取り付けられる。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口68が、第三のドロアーのフロントパネル65cの中に適切に配置される。ドロアー60cの内側に配置された装置をドロアー60cの外側に配された装置に接続するため、このケーブル導入口68を通して、ケーブルをドロアー60cの中に引き込むことができる。当然ながら、ドロアー60cの内側に配置された装置をドロアー60cの外側に配された装置に接続するため、端子をフロントパネル65c上に配置することもできる。
第三のドロアーのフロントパネル65c、及び前記第三の空間61cの境界を定めるキャビネット・フレーム51の壁面62cは、共同して、装置70を取り囲むケーシング100cを構成する。このケーシング100cは、導電性材料、好ましくは金属で適切に作られており、このドロアー60cが挿入された状態にあるとき、ドロアー60cの内側で発生したEMC擾乱をその中に閉じ込め、ドロアー60cの周囲に伝達されることを防止する。コントロール・キャビネット50は、キャビネット・ドア90を適切に有し、このキャビネット・ドア90は、キャビネット・フレーム51に旋回可能に取り付けられている。
図8,11及び12に示された実施例において、非常停止のための操作メンバー90、始動のための操作メンバー92、及び、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのための操作メンバー93、は、キャビネット・ドア90の中に配置され、キャビネット・ドアの外側からアクセスすることが可能である。各操作メンバー91,92,93は、コントロール・ユニット80に接続されている。キャビネット・ドアは、換気用開口を適切に備えている。もし適切であると判断される場合には、図1に示されているように、各ケーシング100a,100b,100c,100dは、それぞれ、個別のドア90a,90b,90c,90dを有し、それらのドアは、ケーシングに蝶番を介して取り付けられる。
図13に、本発明の一つの実施例によるコントローラ31の中に収容された様々なパーツを概略ブロック図の形で示す。先に説明したように、第一のドロアー60aは、電源ユニット54、軸コンピュータ55及びセイフティ・ユニット56を有するドライブ53を備えている。電源ユニット54は、ライン101を介して、好ましくはトランスを介して、パワー・ネットワーク98に接続され、ライン102を介して産業用ロボット30に接続されている。電源ユニット54は、更に、ライン103を介して軸コンピュータ55に接続され、ライン104を介してセイフティ・ユニット56に接続されている。軸コンピュータ55は、次いで、ライン105を介して産業用ロボット30に接続され、ライン111を介してセイフティ・ユニット56に接続され、ケーシング100bの中に配置されたメインコンピュータ57に、ライン106を介して接続されている。
メインコンピュータ57は、第二のドロアー60dの中に配置されたコントロール・ユニット80に、ライン107を介して接続されている。コントロール・ユニット80は、ライン108を介してセイフティ・ユニット56に接続され、第三のドロアー60cの中に収容された装置70に、ライン109を介して接続されている。第三のドロアー60c内の前記装置70は、ライン110を介して産業用ロボット30にも接続されている。異なるケーシング100a〜100dの間を伸びる、これらのライン106,107,108,109は、フィールド・バス・ケーブルまたはシリーズ・リンクなどから適切に構成されている。
各ドロアー60a,60c,60dは、それが挿入された位置と引き出された位置との間で、実質的に水平方向に移動できるように、適切に構成されている。各ドロアー60a,60c,60dは、その下側にホイール75が適切に取り付けられている。前記ホイール75は、キャビネット・フレーム51上に支持されている。これらのホイール75は、各ドロアー60a,60c,60dの後部に、回転可能に取り付けられている。キャビネット・フレーム51もまた、対応するホイール76を備えている。これらホイール76は、各ドロアー60a,60c,60dの下側に向けて設けられており、それによって、ドロアー60a,60c,60dがこれらのホイール76の上に支持されるようになっている。これらのホイール76は、各ケーシング100a,100c,100dの前面に回転可能に取り付けられている。
このようにして、各ドロアー60a,60c,60dは、キャビネット・フレーム51の中で容易にスライドすることができる。ドロアー60a,60c,60dが引き出され、キャビネット・フレーム51から外れることを防止するため、あるいは、それによって、コントロール・キャビネット50の全体がひっくり返ることを防止するため、停止手段77が設けられ、各ドロアー60a,60c,60dとキャビネット・フレーム51の間で動作するように構成されている。この停止手段77は、図12に示されているように、ドロアーの下側に適切に取り付けられており、キャビネット・フレーム51内のフレーム64a,64c,64dに接触するように構成されている。各ドロアー60a,60c,60dは、上側が適切に開けられた形状になっている。コントローラサービスまたはリペアを行う人間が、ドロアー60a,60c,60dの中に配置されたコンポーネントを良く見ることができるように、各ドロアー60a,60c,60dは、ある距離引き出されたとき、例えば、図12に示されているように約3分の2程度引き出されたとき、幾らか前方に傾くように適切に構成されている。
本発明によれば、コントローラ31は、モジュラー構造を備え、第一のモジュールM1及び第二のモジュールM2を備えている。少なくとも一つの第一のモジュールM1の中には、コントローラの中に収容されたドライブ53(図13参照方)が配置される。第二のモジュールM2の中には、第一のコンピュータ・ユニット1が配置される。これらのモジュールM1,M2は、コントローラ31の互いにフリー・スタンディングな構造メンバーを構成し、好ましくは、図11,8及び12に示されているように、上下に積み重ねられた状態で装着されているか、あるいは装着されることが可能なようになっている。
前記ドライブ53は、産業用ロボットに電流を供給するための電源ユニット54(図13参照方)を備える。前記コンピュータ1は、コントローラのメインコンピュータ57(図13参照方)を備える。コンピュータ・ユニット1は、特に、産業用ロボットのプロセスをコントロールするためのコンピュータ・プログラムを実行するためのコンピュータのコンポーネントを備える。このコンピュータ・ユニット1は、産業用ロボットの全体的なコントロールを統括するコンピュータのコンポーネントを収容している。
好ましくは、ドライブ53は更に、第一のモジュールM1の中に配置されたコンピュータ・ユニット55(図13参照方)、いわゆる軸コンピュータを備える。このコンピュータ・ユニット55は、産業用ロボットの位置をコントロールするための電源ユニット54に接続される。第二のモジュールM2の中に収容されたメインコンピュータ57は、次いで、軸コンピュータ55に接続され、この軸コンピュータ55を制御するように構成されている。更に好ましくは、ドライブ53は更に、セイフティ・ユニット56(図13参照方)を備えている。このセイフティ・ユニット56は、第一のモジュールM1の中に配置され、電源ユニット54の中に収容された接点をコントロールする。
好ましくは、コントローラ31は更に、第三のモジュールM3を備える。この第三のモジュールM3は、産業用ロボット及び関係する周辺装置のコントロール及びモニタリングに関係する装置70(図13参照方)を、後に装着するために設けられている。この第三のモジュールM3は、第一のモジュールMI及び第二のモジュールM2に対して、コントローラ31のフリー・スタンディングな構造メンバーを構成する。第一のモジュールM1、第二のモジュールM2及び第三のモジュールM3は、好ましくは、上下に積み重ねられた状態で装着されているか、あるいは装着されることが可能なようになっている。この装置は、例えば、産業用ロボットのグリッパーをコントロールするためのコンポーネント、及び産業用ロボットに接続されたポジション・ブレーカ(例えば、当該産業用ロボットが、他の産業用ロボットの動作領域に侵入することを防止するためのブレーカ)などである。
好ましくは、コントローラ31は更に、第四のモジュールM4を備え、その中に、コントロール・ユニット80(図13参照方)が配置される。この第四のモジュールM4は、上述のモジュールM1〜M3に対して、コントローラのフリー・スタンディングな構造メンバーを構成する。第一のモジュールM1、第二のモジュールM2、第三のモジュールM3及び第四のモジュールM4は、好ましくは、上下に積み重ねられた状態で装着されているか、あるいは装着されることが可能なようになっている。コントロール・ユニット80は、第二のモジュールM2の中に収容されているメインコンピュータ57に接続され、プリント回路基板(いわゆるパネルボード)を備えている。このプリント回路基板は、非常停止および/または始動のための、および/または、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのためのコンポーネントを備えている。
図11、8及び12に示された実施例において、第一のモジュールM1は、床または何か他のベースの上に置かれるように構成され、第二のモジュールM2は、第一のモジュールM1の上に装着され第四のモジュールM4は、第二のモジュールM2の上に装着され、第三のモジュールM3は、第四のモジュールM4の上に装着される。モジュールM1〜M4は、ここでは、上下に積み重ねられた状態で配置され、縦型のコントロール・キャビネット50を形成している。
当然ながら、モジュールM1〜M4を、ここに示されたものとは異なる他のやり方で配置することもできる。更に、もし適切であると判断される場合には、モジュールは、横方向に並べて、あるいは、互いに離れた位置に配置される。エアギャップ99が、上下に積み重ねられて装着された前記二つのモジュールの間に配置され、それによって、モジュールの間の熱伝達が防止される。
図11、8及び12に示された実施例において、モジュールM1〜M4は、締め付け用ワッシャ95を用いて互いに固定される。当然ながら、モジュールを、ここに示されたものとは異なる他のやり方で固定することもできる。
本発明の好ましい実施形態によれば、第一のモジュールM1はケーシング100aを備え、このケーシング100aの内側に、ドライブ53が配置される。このケーシング100aは、導電性材料で作られ、ドライブ53を遮蔽状態で取り囲むように構成され、それによって、ドライブ53及びドライブの中に収容された電源ユニット54からの電磁気的擾乱(いわゆるEMC擾乱)がこのケーシング100aの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるようになっている。
好ましくは、1または2以上の換気用ダクト69が、第一のモジュールのケーシング100aの中を貫通するように設けられる。各換気用ダクトは、換気用ダクト69内の内部空間が、ドライブ53が装着されるケーシング100aの内側の空間との間で流体の接触がない状態となるように構成される。このようにして、ケーシング100a及びその中に装着された装置からの熱を放出するため、冷却用空気を、前記装置と接触することなく、換気用ダクト69の中に流すことができる。
この熱は、ケーシング100aの内側の空間から、換気用ダクトの壁面を介して、または、ケーシング100aの内側のコンポーネントに接続され換気用ダクト69の中に伸びるクーリング・フランジを介して、換気用ダクト69内の冷却用空気に伝達される。
図8及び12に示された実施例において、ファン67は、各換気用ダクト69内で空気の流れを強制的に実現するため、各換気用ダクトの近傍で、ドロアーのフロントパネル65aに取り付けられている。このケースでは、ケーシング100aは、3個の換気用ダクト69、及び3個の対応するファン67を備え、各換気用ダクトは、フロントパネル65aの開口から、ケーシング100aの背面側の開口まで伸びている。
好ましくは、第一のモジュールのケーシング100aは、ケーシング100a内の空間61aの境界を定める壁62aを備え、この空間61aに、ケーシング100aの中に移動可能に配置されたドロアー60aが収容される。これにより、ドライブ53が、前記ドロアー60aの中に配置される。前記空間61aは、取り囲むフレーム64aを備えた開口63aを有し、ドロアーは、前記開口63aを介して、ケーシング100aに対して出し入れされる。ドロアー60aは、ケーシング100aの中に収容されたフロントパネル65aを有し、このフロントパネル65aは、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、エアシールまたは少なくとも実質的にエアシールの状態で、開口のフレーム64aに接続されるように構成される。
前記壁62aは、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、互いに接続されるとともに開口のフレーム64aに接続され、それによって、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、ケーシング100a内の前記空間61aがエアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな空間になる。このことにより、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、外気及び外気に携行されるパーティクルが、第一のモジュールのケーシング100aの中に配置されたコンポーネントと接触することが防止される。またそれと同時に、これらのコンポーネントは、修理及びメンテナンスの際、ドロアーを引き出すことによって、都合良くアクセスすることが可能である。シールは、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65aと開口のフレーム64aの間に配置される。このシールは、フロントパネル65aの内側に適切に取り付けられる。
パワー・ネットワーク98(図13参照方)などのような、電源ユニット54を外部電源に接続するための端子58、および/または、電源ユニット54を産業用ロボットに接続するための端子59は、フロントパネル65a上に適切に配置され、フロントパネルの外側からアクセスすることが可能である。産業用ロボットの位置変換器から軸コンピュータ55までの信号ケーブルの接続のための端子は、フロントパネル65aの中に適切に配置され、フロントパネルの外側からアクセスすることが可能である。これらの端子は、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、フロントパネル65aに接続され、それによって、前記ドロアー60aが挿入された状態にあるとき、第一のドロアー60aの内側の空間がエアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトな空間になる。
図8には、端子58に接続された電源ケーブル96の端部が概略的に描かれている。電源ユニット54をケーブルを介して外部電源に接続することも可能である。このケーブルは、フロントパネル65a内のケーブル導入口を通って、ケーシング100aの内側の空間61aに導入される。もし適切な場合には、電源ユニット54は、空間61aの内側にまたは外側に配置されたトランスを介して、外部電源に接続される。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口68aは、フロントパネル65aの中に適切に配置される。ドロアー60aの内側に配置されている装置をドロアー60aの外側に配置されている装置に接続するため、このケーブル導入口68aを通って、ケーブルをドロアー60aの中に引き込むことができる。
更に好ましくは、コンピュータ・ユニット1は、コンピュータ・ユニット1の再スタートさせるためのボタンを備え、このリスタート・ボタンは、エンクロージャのフロントパネル2a内にアクセス可能に配置される。このリスタート・ボタンは、前記ハウジング40が閉じられた状態にあるとき、ハウジング40によってカバーされるように構成されている。
好ましくは、第三のモジュールM3はケーシング100cを備える。このケーシング100cは、導電性材料で作られ、第三のモジュールのケーシング100cの中に配置された装置70を遮蔽状態で取り囲むように構成され、それによって、この装置からの電磁気的擾乱がケーシング100cの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるようになっている。
好ましくは、第三のモジュールのケーシング100cは、ケーシング100c内の空間61cの境界を定める壁面62cを備え、この空間61cにケーシング100cの内に移動可能に配置されたドロアー60aが収容される。この空間61cは、取り囲むフレーム64cを備えた開口63cを有し、ドロアー60cは、この開口63cを介して、ケーシング100cに対して出し入れすることが可能である。ドロアー60cはフロントパネル65cを有し、このフロントパネル65cは、第三のモジュールのケーシング100cに含まれ、前記ドロアー60cが挿入された状態にあるとき、気密状態のまたは実質的に気密状態の状態で、開口のフレーム64cと接触するように構成されている。
前記壁面62cは、実質的にエアタイトに、互いに接続されるとともに開口のフレーム64cに接続され、それによって、前記ドロアー60cが挿入された状態にあるとき、ケーシング100c内の前記空間61cが実質的にエアタイトな空間になる。このことによって、前記ドロアー60cが挿入された状態にあるとき、外気及び外気に携行されるパーティクルが第三のモジュールのケーシング100cの中に配置されている装置70と接触することが防止される。またそれと同時に、この装置70は、修理及びメンテナンスの際、ドロアーを引き出すことによって、都合良くアクセスすることが可能になる。シールが、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65cと開口のフレーム64cの間に適切に配置される。このシールは、フロントパネル65cの内側に適切に取り付けられる。
更に好ましくは、第四のモジュールM4は、ケーシング100dを備え、このケーシング100dの内側に、コントロール・ユニットが配置される。ここで、このケーシング100dは導電性材料で作られ、コントロール・ユニット80を遮蔽状態で取り囲むように構成されている。それによって、コントロール・ユニット80からの電磁気的擾乱がケーシング100dの中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるようになっている。
更に好ましくは、第四のモジュールのケーシング100dは、ケーシング100d内の空間61dの境界を定める壁面62dを備え、この空間61dに、ケーシング100d内に移動可能に配置されたドロアー60dが収容される。ここでコントロール・ユニット80は、前記ドロアー60dの中に配置される。前記空間61dは、取り囲むフレーム64dを備えた開口63dを有し、ドロアー60dは、前記開口63dを介してケーシング100dに対して出し入れすることが可能である。ドロアー60dは、フロントパネル65dを有し、このフロントパネル65dは、第四のモジュールのケーシング100dに含まれ、前記ドロアー60dが挿入された状態にあるとき、気密状態でまたは実質的に気密状態で、開口のフレーム64dと接触するように構成されている。
前記壁面62dは、エアタイトにまたは少なくとも実質的にエアタイトに、互いに接続されるとともに開口のフレーム64dに接続され、それによって、前記ドロアー60dが挿入された状態にあるとき、ケーシング100d内の前記空間61dが実質的にエアタイトな空間となる。このことにより、前記ドロアー60dが挿入された状態にあるとき、外気及び外気に携行されるパーティクルが、第四のモジュールのケーシング100dの中に配置されたコンポーネントと接触することが防止され、またそれと同時に、これらのコンポーネントは、修理及びメンテナンスの際、ドロアーを引き出すことによって、都合良くアクセスすることが可能になる。シールが、好ましくはシーリング・ストリップの形態で、フロントパネル65dと開口のフレーム64dの間に適切に配置される。このシールは、フロントパネル65dの内側に適切に取り付けられる。
エアタイトまたは少なくとも実質的にエアタイトなケーブル導入口68dが、フロントパネル65dの中に適切に配置される。ドロアー60dの内側に配置された装置をドロアー60dの外側に配置された装置に接続するため、このケーブル導入口68dを通って、ケーブルをドロアー60dの中に引き込むことが可能である。
コントローラ31をプログラミング・デバイスに接続するための端子89は、フロントパネル65dの中に適切に配置され、この端子89は、第二のモジュールM2の中に配置されたコンピュータ・ユニット1に接続される。
換気用ダクト97a,97b,97c,97dが、図8に示されているように、各モジュールM1〜M4に対して縦方向に伸びるように適切に構成されている。互いに隣接するように配置されている二つのモジュールの換気用ダクト97a,97b,97c,97dは、次いで、各モジュールのケーシング開口を介して、互いに流体的に接触する。
各モジュールM1〜M4は、フロント・ドア90a,90b,90c,90dを適切に有し、これらのドアは、モジュールのケーシングに蝶番を介して取り付けられている。図11に示された実施例において、非常停止のための操作メンバー91、始動のための操作メンバー92、及び産業用ロボットの運転モードスイッチングのための操作メンバー93は、第四のモジュールドア90dの中に配置され、ドアの外側からアクセスすることが可能である。各操作メンバー91,92,93は、コントロール・ユニット80に接続される。各ドア90a,90b,90c,90dは、換気用開口を適切に備えている。モジュールM1〜M4を上下に積み重ねて配置し、縦型のコントロール・キャビネット50を構成したとき、図8に示されているように、共通のドア90を用いて、モジュールM1〜M4をカバーすることも可能である。
各ドロアー60a,60c,60dは、その挿入された位置と引き出された位置との間で、実質的に水平方向に移動可能に適切に構成される。各ドロアー60a,60c,60dは、その下側にホイール75が適切に取り付けられ、これらのホイール75は、各ケーシング100a,100c,100dの表面の上に支持される。これらのホイール75は、各ドロアー60a,60d,60cの後部に、回転可能に取り付けられている。各ケーシング100a,100c,100dは更に、ホイール76を備え、これらのホイール76は、各ドロアー60a,60d,60cの下側に向けて設けられており、それによって、ドロアー60a,60c,60dがこれらのホイール76の上に支持されるようになっている。これらのホイール76は、各ケーシング100a,100c,100dの前面に回転可能に取り付けられている。
このようにして、各ドロアー60a,60c,60dは、対応するケーシング100a,100c,100dの中で容易にスライドすることができる。ドロアー60a,60c,60dが引き出され、対応するケーシング100a,100c,100dから外れることを防止するため、あるいは、それによって、コントローラ31の全体がひっくり返ることを防止するため、停止手段77が設けられ、各ドロアー60a,60c,60dと対応するケーシング100a,100c,100dの間で動作するように構成されている。この停止手段77は、図12に示されているように、ドロアーの下側に適切に取り付けられ、ケーシングのフレーム64a,64d,64cに接触するように構成されている。各ドロアー60a,60c,60dは、上側が適切に開けられた形状になっている。コントローラサービスまたはリペアを行う人間が、ドロアー60a,60c,60dの中に配置されたコンポーネントを良く見ることができるように、各ドロアー60a,60c,60dは、ある距離引き出されたとき、例えば、図12に示されているように約3分の2程度引き出されたとき、幾らか前方に傾くように適切に構成されている。
好ましくは、各モジュールM1〜M4は、その外部接続の全てを、モジュールのフロントパネル2a,65a,65d,65cを介して行うように構成される。これによって、モジュールの接続ケーブルを一切取り外す必要なく、モジュールの中に収容されたコンポーネントにアクセスすることが可能になる。
図14に、本発明に基づいてアレンジされ、且つハウジング無しでデザインされたコンピュータ・ユニットを示す。図15は、図14によるコンピュータ・ユニット概略平面図であって、コンピュータ・ユニットの冷却装置を示している。図16に、二つのモジュールから構成されるコントローラを示す。各モジュールは、個別のドアを備えた個別のケーシングをそれぞれ有している。先に説明した操作メンバー91,92及び93は、アッパー・モジュールの上記のドアの中に配置されている。
図17に、二つのモジュールから構成されるコントローラを示す。各モジュールは、それぞれ、個別のケーシングを有し、これらのケーシングは共通のドアを有している。先に説明した操作メンバー91,92,93は、上記ドアの中に配置されている。
図18に、二つのモジュールから構成されるコントローラを示す。各モジュールは、それぞれ、個別のケーシングを有し、これらのケーシングは共通のドアを有している。先に説明した操作メンバー91,92,93は、前記二つのモジュールの上方且つ共通のドアの上側に配置された固定パネル上に配置されている。
本発明は、当然ながら、以上に記載された好ましい実施例のみに限定されることはない。本発明の様々な変形の可能性は、添付されたクレームにより規定された本発明の基本的概念から逸脱することなく、当業者にとって明らかである。
コンピュータ・ユニットの前面図であり、このコンピュータ・ユニットは、本発明に基づくコントロール・システムの一部を構成するように設計されている。 図1のコンピュータ・ユニットの上面図である。 図1及び2のコンピュータ・ユニットを背面側から見た斜視図である。 コンピュータ・ユニットの好ましい実施例の前面側からの斜視図であり、このコンピュータ・ユニットは本発明に基づくコントローラの一部を構成するように設計されており、この斜視図は保護ハウジングが閉じられた位置にある状態を示している。 図4のコンピュータ・ユニットであり、保護ハウジングが開かれた位置にある状態を示している。 図4及び5のコンピュータ・ユニットの背面側からの斜視図である。 図4〜6のコンピュータ・ユニットの概略平面図であり、このコンピュータ・ユニットの冷却装置を示している。 本発明に基づくコントローラの斜視図であり、このコントローラの一部を構成するコントロール・キャビネットのキャビネット・ドアが開かれた位置にある状態を示している。 本発明の一つの実施例によるコントローラを構成している様々なパーツを示す概略ブロック図である。 関係するコントローラを備えた産業用ロボット装置の概略図である。 本発明の好ましい実施形態によるコントローラの斜視図である。 図11及び8のコントローラの、部分的に壁を取り除いた側面図であって、ドロアーが引き出された状態を示している。 本発明の一つの実施例によるコントロール・システムを構成している様々なパーツを示す概略ブロック図である。 図4のコンピュータ・ユニットであり、保護ハウジングが取り外された状態を示している。 図14のコンピュータ・ユニットの概略平面図であり、コンピュータ・ユニットの冷却装置を示している。 本発明の好ましい実施形態によるコントローラの斜視図である。 本発明の好ましい実施形態によるコントローラの斜視図である。 本発明の好ましい実施形態によるコントローラの斜視図である。

Claims (31)

  1. 産業用ロボット装置用のコントローラであって、エンクロージャ(2)を有するコンピュータ・ユニット(1)、及びこのエンクロージャの内側に配置されたプロセッサ(P)を備え、且つ、前記エンクロージャ(2)はフロント部分(2a)を備え、
    当該コントローラは、下記特徴を有する:
    1または2以上のポート(4)が、前記フロント部分(2a)に配置され、
    前記コンピュータ・ユニット(1)は、前記フロント部分(2a)に配置された前記ポート(4)を介して、前記コントローラ(31)の、または、前記コントローラ(31)が収容されているかまたは収容されることが意図される産業用ロボット装置の他の部分(30,53,80)に対して接続可能である。
  2. 下記特徴を備えた請求項1に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記ポート(4)の内の少なくとも一つは、サービス・リンクのための接続を構成する。
  3. 下記特徴を備えた請求項1または2に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記ポート(4)の内の少なくとも一つは、フィールド・バス・ケーブルのための接続を構成する。
  4. 下記特徴を備えた請求項1から3のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記ポート(4)の内の少なくとも一つは、ネットワーク接続を構成する。
  5. 下記特徴を備えた請求項1から4のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コンピュータ・ユニット(1)は、前記エンクロージャ(2)の中に配置されたコンピュータ・サーキット・ボード(3)を備え、
    このコンピュータ・サーキット・ボード(3)は、前記エンクロージャのフロント部分(2a)にアクセス可能に配置された、1または2以上のI/Oポート(4a〜g)を備えている。
  6. 下記特徴を備えた請求項5に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コンピュータ・サーキット・ボード(3)は、プラグイン・ボードを装着するための1または2以上のスロット(7)を備え、
    各スロット(7)は、前記エンクロージャの前記フロント部分(2a)に配置された開口(8)にそれぞれ対応しており、それによって、前記スロットの内の一つに装着されたプラグイン・ボードの1または2以上のI/Oポートが、前記開口(8)を介してアクセスすることが可能になるように構成されている。
  7. 下記特徴を備えた請求項1から6のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コンピュータ・ユニットを外部電源に接続するための端子(9)が、前記エンクロージャのフロント部分(2a)に、アクセス可能に配置されている。
  8. 下記特徴を備えた請求項1から7のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    交換可能なデータメディアのための1または2以上のドライブ(12a,12b)が、前記エンクロージャ(2)の中に配置され、
    各ドライブ(12a,12b)は、前記エンクロージャのフロント部分(2a)に配置された開口(13a,13b)を介して、前記ドライブ(12a,12b)にデータメディアを挿入するために、またはそこからデータメディアを引き出すために、アクセスすることが可能である。
  9. 下記特徴を備えた請求項1から8のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コンピュータ・ユニットの前記ポートは、全て、前記エンクロージャのフロント部分(2a)にアクセス可能に配置されている。
  10. 下記特徴を備えた請求項1から9のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記エンクロージャ(2)は、パネル(2a〜f)の形態の境界面を備え、
    前記ポート(4)は、前記エンクロージャのフロントパネル(2a)に配置されている。
  11. 下記特徴を備えた請求項1から10のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記フロントパネル(2a)とともに前記エンクロージャの境界面を構成するパネル(2b〜f)は、それぞれ、連続壁を構成している。
  12. 下記特徴を備えた請求項11に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記パネル(2b〜f)は、互いに接続されて、前記エンクロージャの内側の空間(45)の境界を定める。
  13. 下記特徴を備えた請求項12に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記エンクロージャの内側の前記空間(45)は、前記エンクロージャ(2)に配置された熱交換器(20)に接続され、
    前記コンピュータ・ユニット(1)は、
    前記エンクロージャ(2)の内側の前記空間(45)内に内部エア・フロー(22)を生成するための第一ファン(21)と;
    前記空間(45)外側に外部エア・フロー(24)を生成するための第二ファン(23)と;を備え、
    前記内部エア・フロー(22)は、前記熱交換器(20)の第一のサイドに接触するように形成され、
    前記外部エア・フロー(24)は、前記熱交換器(20)の第二のサイドに接触するように形成される。
  14. 下記特徴を備えた請求項1に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    コントロール・キャビネット(50)と、このコントロール・キャビネットの中に配置されたドライブ(53)と、を備え、
    前記ドライブ(53)は、産業用ロボットに電流を供給するための電源ユニット(54)を備え、
    前記コントロール・キャビネット(50)は、キャビネット・フレーム(51)を備え、
    前記ドライブ(53)は、前記キャビネット・フレーム(51)の中に配置された第一のドロアー(60a)の中に装着されている。
  15. 下記特徴を備えた請求項14に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記第一のドロアー(60a)は、前記キャビネット・フレーム(51)の中の第一の空間(61a)の中に収容され、
    この第一の空間は、前記キャビネット・フレームの一部を構成する壁面(62a)によって境界を定められ、且つ、周囲を取り囲むフレーム(64a)を備えた開口(63a)を有し、
    前記第一のドロアー(60a)は、前記空間(61a)に収容されるように構成されている。
  16. 下記特徴を備えた請求項15に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記第一のドロアー(60a)は、前記開口(63a)を介して、前記キャビネット・フレーム(51)の中に取り付け取り外し可能に配置されている。
  17. 下記特徴を備えた請求項15に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記第一のドロアーの前記フロントパネル(65a)、及び前記第一の空間(61a)の境界を定める前記キャビネット・フレーム(51)の壁面(62a)は、導電性材料、好ましくは金属で作られている。
  18. 下記特徴を備えた請求項14から17のいずれかに記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    実質的にエアタイトなケーブル導入口(68a)が、前記第一のドロアーの前記フロントパネル(65a)の中に配置されている。
  19. 下記特徴を備えた請求項14から17のいずれかに記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    1または2以上の換気用ダクト(69)が、前記第一のドロアー(60a)の中を貫通するように設けられ、
    前記各換気用ダクト(69)は、この第一のドロアーが挿入された状態にあるとき、前記換気用ダクトの中の内部空間が、前記第一のドロアー(60a)中に装着された前記ドライブ(53)との間で流体の接触がない状態で配置されている。
  20. 下記特徴を備えた請求項1から19のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コントローラ(31)は、前記コントローラのメインコンピュータ(57)を含む第一のコンピュータ・ユニット(1)を備え、
    この第一のコンピュータ・ユニット(1)は、前記キャビネット・フレーム(51)の中で、前記第一の空間(61a)から分離された第二の空間(61a)の中に配置されている。
  21. 下記特徴を備えた請求項20に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    コントロール・ユニット(80)が、前記キャビネット・フレーム内の第二の空間(61d)の中に配置された第二のドロアー(60d)の中に装着されている。
  22. 下記特徴を備えた請求項21に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    キャビネット・ドア(90)が、前記キャビネット・フレーム(51)に蝶番を介して取り付けられ、且つ、
    非常停止のための操作メンバー(91)、および/または、始動のための操作メンバー(92)、および/または、産業用ロボットの運転モードのスイッチングのための操作メンバー(93)が、前記キャビネット・ドア(90)の中に配置され、
    これら各操作メンバー(91,92,93)は、前記コントロール・ユニット(80)に接続されている。
  23. 下記特徴を備えた請求項1から22のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記ドライブ(53)は、前記電源ユニット(54)から供給される電流をコントロールするための第二のコンピュータ・ユニット(55)を備え、
    この第二のコンピュータ・ユニット(55)は、前記第一のドロアー(60a)の中に装着されている。
  24. 下記特徴を備えた請求項1から23のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記ドライブ(53)は、前記電源ユニット(54)の中に収容された接点をコントロールするためのセイフティ・ユニット(56)を備え、
    このセイフティ・ユニット(56)は、前記第一のドロアー(60a)の中に装着されている。
  25. 下記特徴を備えた請求項1に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記コントローラ(31)は、ドライブ(53)と、第一のコンピュータ・ユニット(1)と、を備え、
    前記第一のコンピュータ・ユニット(1)は、前記コントローラのメインコンピュータ(57)を備え、
    前記ドライブ(53)は、産業用ロボットに電流を供給するための電源ユニット(54)を備え、
    前記コントローラ(31)は、前記ドライブ(53)が収容される第一のモジュール(M1)と、前記第一のコンピュータ・ユニット(1)が収容される第二のモジュール(M2)と、を備えている。
  26. 下記特徴を備えた請求項25に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記モジュール(M1,M2)は、前記コントローラ(31)の構造メンバーを構成するように構成され、互いにフリー・スタンディングの関係にある。
  27. 下記特徴を備えた請求項25または26に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記モジュール(M1,M2)は、上下に積み重ねられて装着されているか、または、装着されることが可能である。
  28. 下記特徴を備えた請求項27に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    エアギャップ(99)が、上下に積み重ねられて配置された前記二つのモジュール(M1,M2)の間に設けられている。
  29. 下記特徴を備えた請求項26から28のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    前記第一のモジュール(M1)は、前記ドライブ(53)がその中に配置されるケーシング(100a)を備え、
    且つ、このケーシング(100a)は、導電性材料で作られ、前記ドライブ(53)を遮蔽状態で取り囲むように構成され、それによって、前記ドライブ(53)からの電磁的擾乱が前記ケーシング(100a)の中に閉じ込められ、周囲に伝播することが防止されるように構成されている。
  30. 下記特徴を備えた請求項29に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ:
    1または2以上の換気用ダクト(69)が、前記第一のモジュールの前記ケーシング(100a)の中を貫通するように設けられ、
    前記各換気用ダクト(69)は、前記換気用ダクト内の内部空間が、前記ケーシング(100a)内に配置されている前記ドライブ(53)との間で流体の接触がない状態となるように配置されている。
  31. 請求項1から30のいずれか1項に記載の産業用ロボット装置用のコントローラ(31)を備えたことを特徴とする産業用ロボット装置:
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