JP2005529074A - 全身麻酔の誘導のためのメラトニン類似体の使用 - Google Patents

全身麻酔の誘導のためのメラトニン類似体の使用 Download PDF

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Abstract

麻酔を誘導するために、メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)、又はその生物学的に活性な類似体を使用する。

Description

医療の分野では、麻酔の誘導に関する使用が実証された新規な化合物についての継続した要求がある。有益な麻酔を誘導することは重要であるだけでなく、患者に対する毒性を制限するように、かつ「麻酔酔い」として知られている状態を最少にするように行われなければならない。
松果体ホルモンであるメラトニン(N-アセチル-5-c)は、概日リズムの調節、生殖軸の調節及び酸化防止活性を含むいくつかの推測上の機能を有している。オートラジオグラム研究及びリセプターアッセイでは、ヒトにおける中枢神経系の各種部位及び他の組織にメラトニンリセプターが存在していることが実証されている。
寝付きを容易にし、眠りの質を改善するために、幾人かの研究者によって、メラトニンを外因的に投与することが開発されている。利用可能なデータによれば、メラトニンの眠り誘導特性は、ベンゾジアゼピンのものとは異なることが示唆される。ベンゾジアゼピンは、高用量のシングル投与又は低用量の長期間投与の後、レム睡眠の期間を減少させる。ベンゾジアゼピンは徐波睡眠をも低減し、これにより、眠りの質にマイナスの影響を及ぼす。これに対して、低用量のメラトニンのシングル投与は、レム睡眠の抑制を生じない。さらに、ベンゾジアゼピンとは異なり、メラトニンは、「酔い」作用を誘導しない。
発明者らの1人の文献 British Journal of Anesthesia 82(6): 875-80(1999)では、低レベル用量メラトニンの舌下様式での経口投与は、全身麻酔剤の投与に先立つ前投薬として有効であることが実証されている。このような低レベル用量が舌下投与された患者は、手術前において、不安レベルの顕著な低減及び安静レベルの増大が認められる。しかし、前記文献において指摘されているように、麻酔におけるメラトニンの使用は、これまでのところ、正確には評価されておらず、発明者らの現在の知識では、この一連の出願前では、全身麻酔剤としては全く使用されてはいない。
米国特許出願第09/927,687号は、重大な麻酔酔いを全く生ずることなく全身麻酔剤として使用される、松果体ホルモンであるメラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)又はその生物学的に活性な類似体を開発することを、その主要目的としている。当分野では、このような目的を満足したいとの継続した要求があることは明白である。
上記の継続した要求に関連して、発明者らは、一般的に麻酔作用のために使用される、及び催眠鎮静のために又は睡眠誘導のために少量で使用される、改良された化合物を開発するために、メラトニン及びその類似体について研究を続けてきた。この継続した研究が、2-ハロメラトニン、特に2-ブロモメラトニン、及び2-トリハロメチルメラトニン、特に2-トリフルオロメチルメラトニンが、麻酔作用において、メラトニン自体よりも実質的に活性であるとの知見に至った。この増大された活性の結果は、全身麻酔については、より大きい用量で使用され、催眠及び鎮静及び睡眠作用については、より少ない用量で使用されることを意味する。
さらに、発明者らは、上記の出願以降、メラトニン、メラトニン類似体及び本発明の改良された誘導体用の特に効果的な医薬用キャリヤーを明らかにしてきた。キャリヤーは、メラトニン及びその類似体の溶解及び高濃度を可能にする。好適なキャリヤーは、1容の1-メチル-2-ピロリジノン、1容のプロピレングリコール及び2容の水よりなる。これらキャリヤー溶媒の容量比は、必要に応じて多少変動することは言うまでもない。
麻酔剤組成物は、薬学上許容されるキャリヤー(好ましくは、1容の1-メチル-2-ピロリジノン、1容のプロピレングリコール及び2容の水よりなる好適なキャリヤー)及び麻酔作用を誘導するに有効な量のメラトニン又は生物学的に活性なメラトニン類似体(例えば、2-トリフルオロメチルメラトニン)を含有する。本発明は、上記組成物を使用する麻酔法にも関する。
N-アセチル-5-メトキシトリプタミン(メラトニン)は、主に松果体によって、及び少量は松果体以外の組織(例えば、網膜、ハーダー腺、及び胃腸管)によって合成される。メラトニンは次の構造式を有する。
Figure 2005529074
理解されるように、メラトニンに関する化学式は、N-アセチル-5-メトキシトリプタミンである。明細書において、用語「N-アセチル-5-メトキシトリプタミン(メラトニン)、又はその生物学的に活性な類似体」が使用されている。ここで使用するように、この語句は、まさにその化合物自体、及び、軽微な部分においては異なるが、同一の一般構造を有し、従って、麻酔誘導性の同一の生物活性をなお有する他の化合物に関するものである。本発明の生物学的に活性な化合物(例えば、メラトニン)は、松果体から誘導又は抽出されるか、又は出発物質として5-メトキシインドールから、公知のルート、Szmuszkoviczら, J. Org. Chem. 25, 857 (1960);メラトニンの生物化学的役割:Chem. & Eng. News 45, 40 (1967年5月1日)によって合成される。
メラトニン自体よりも活性であることが判明し、従って、催眠状態、鎮静又は睡眠を効果的に誘導するために、より少ない用量レベルで又は極めて少ない用量レベルにおいて使用される本発明の類似体は、2-トリフルオロメチルメラトニンである。メラトニンに関する構造式との対比から理解されるように、この類似体は、2位において、メラトニンの水素と置換された炭素トリフルオロメチル部分を含有する。2-トリフルオロメチルメラトニンは、現在までに見出されているものの中で最も有効であるが、例えば、2-トリハロメチル部分の如き他の2位部分も一般的に使用される。従って、用語「2-トリハロメチル」に関して、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が包含される。
メラトニン自体よりも活性であることが判明している本発明の他の類似体は、2-ブロモメラトニンである。メラトニンに関する構造式との対比から理解されるように、この化合物は、2位に臭素部分(メラトニンの水素部分を置換する)を含有する。一般に、2-ハロ部分の如き他の2位部分も使用できる。従って、用語「2-ハロ」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を包含するものである。
Figure 2005529074
麻酔剤、すなわち、N-アセチル-5-メトキシトリプタミン(メラトニン)又はその生物学的に活性な類似体は、特許出願に開示されるように、伝統的に許容された医薬用キャリヤーと共に投与される。例としては、Intralipid(登録商標)、シクロデキストリン等があり、そのいくつかについて、後に、簡単に記載する。しかし、これらは、当技術分野において良く知られているものであるため、適切な麻酔剤用キャリヤーの詳細な説明の必要はない。しかし、発明者らは、好適な医薬用キャリヤーシステムを開発した。
メラトニンは、既に、中枢神経系(CNS)作用を有する有機溶媒液として動物に投与されている。このような有機溶媒は、しばしば、水性エタノールでなる。純粋なメラトニン作用を達成するためのメラトニン投与については、CNS作用を持たない投与用ビヒクルが望まれる。
メラトニンは、1容の1-メチル-2-ピロリジノン、1容のプロピレングリコール及び2容の水の混合物よりなる溶媒中に高濃度で溶解することが見出されている。この溶媒において、メラトニンは濃度300mg/mlまで溶解される。ここで表示する容量比は好適ではあるが、一般には、1-メチル-2-ピロリジノン25容量%以下の範囲でもよい。
この溶媒システムでのメラトニンの静脈内投与は、ラットにおいて、血中メラトニン濃度の迅速な上昇を生じ、このような濃度上昇は、有害な副作用を生ずることなく、予測されない麻酔作用を発生させるためには好適である。
水中にメラトニン又はその類似体及び1-メチル-2-ピロリジノンを含有するメラトニン類似体含有処方が使用され、あるいは、水及び他の公知の不活性溶媒(例えば、プロピレングリコール、ポリプロピルグリコール、ポリソルビタン及びシクロデキストリン)と組み合わせたメラトニン類似体及び1-メチル-2-ピロリジノンを含有する処方が使用される。
メラトニンの誘導体又は類似体(例えば、2-ブロモメラトニン及び2-フェニルメラトニン)は、哺乳類への送達用に、1-メチル-2-ピロリジノンを含有する上記の溶媒液として投与される。
初めに示したように、1-メチル-2-ピロリジノンは、上記ビヒクル中に、25%(容量/容量)以下の濃度で存在できる。例えば、1-メチル-2-ピロリジノンの濃度は、水中又はプロピレングリコール、グリセリン、デキストリン及び/又はポリソルビタンと組み合わせた水中において、5〜25%又は25%以上の範囲である。
組成物は、麻酔剤に関する一般的な投与法、すなわち、経口投与、鼻呼吸器投与、静脈内ボーラス、反復投与による又は継続注入による静脈内投与、直腸内、膣内、舌下、経皮及び遅放出ルートによって投与される。2以上の手段によって、例えば、静脈内ボーラス及び続く連続静脈内投与によって投与を行うことができ、しばしば、好適である。
経口又は注射による投与のために処方される本発明の新規な組成物の水性剤形としては、水溶液、好適に風味付けしたシロップ、水性又は油性懸濁液、及びエリキシル及び同様の医薬用ビヒクルと共に、食用油(例えば、綿実油、ゴマ油、ヤシ油又はピーナッツ油)によって風味付けしたエマルジョンがある。水性懸濁液用の好適な分散剤又は懸濁剤としては、合成又は天然のゴム、例えば、トララガント、アカシア、アルギン酸塩、デキストラン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン又はゼラチンがある。
注射による投与に好適な組成物は、有効成分としてメラトニンの生物学的に活性な類似体を含有し、表面活性剤(又は湿潤剤又は界面活性剤)と組み合わされたもの又はエマルジョン(油中水型又は水中油型エマルジョン)形のものがある。
適切な表面活性剤としては、特に、非イオン型表面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Tween(登録商標)20、40、60、80又は85)又は他のソルビタン(例えば、Span(登録商標)20、40、60、80又は85)がある。表面活性剤を含む組成物は、一般に、表面活性剤0.05〜5%、好ましくは0.1から2.5%を含有する。必要であれば、他の成分、例えば、マンニトール又は薬学上許容される他のビヒクルを添加することも可能である。
適切なエマルジョンは、商業的に入手可能な脂肪エマルジョン、例えば、Intralipid(登録商標)、Liposyn(商標名)、Infonutrol(商標名)、Lipofundin(商標名)及びLipiphysan(商標名)を使用して調製される。有効成分を、予め混合したエマルジョン組成物中に溶解するか、又は油(例えば、大豆油、ベニバナ油、綿実油、ゴマ油、コーン油又はアーモンド油)に溶解し、脂質(例えば、卵リン脂質、大豆リン脂質又は大豆レシチン)及び水と混合してエマルジョンが形成される。エマルジョンの緊張性を調整するため、他の成分、例えば、グリセロール又はグルコースが添加される。適切なエマルジョンは、代表的には、20%以下、例えば、5〜20%の油を含有する。脂肪エマルジョンは、好ましくは、0.1〜1.0μm、特に0.1〜0.5μmの脂肪滴を含有し、5.5〜8.0のpHを有する。
特に好適なエマルジョン組成物は、活性な化合物をIntralipid(登録商標)又はその成分(大豆油、卵リン脂質、グリセロール及び水)と混合することによって調製されたものである。
吸入又は吹送用の組成物としては、薬学上許容される水性又は有機溶媒又はそれらの混合物における溶液又は懸濁液、及び粉末がある。液状組成物は、上記の好適な薬学上許容される賦形剤を含有できる。好ましくは、このような組成物は、局所又は全身作用のため、経口又は鼻呼吸器ルートによって投与される。好適に殺菌した薬学上許容される溶媒中に存在する組成物は、不活性ガスを使用して霧状とされる。噴霧された溶液は、噴霧装置から直接吸入されるか、又は噴霧装置を、フェースマスク、テント又は間欠的陰陽圧呼吸装置に取り付けることができる。溶液、懸濁液又は粉末は、好ましくは、経口的に又は鼻を介して組成物を適切な様式で送達する装置によって投与される。
麻酔剤は、単独で、又は、しばしば、同時に投与される他の麻酔剤と組み合わせて使用される。また、ここに記載の各種組合せを使用する場合には、メラトニン又はその類似体及び他の活性剤の配合物を、適切な期間内で患者に投与することが好適である。実際に、メラトニン又はその類似体は、他の麻酔剤と相乗的に作用する。化合物は、同じ薬学上許容されるキャリヤー内に存在し、従って、同時に投与される。化合物は、同時に服用される一般的な経口剤形のように、別個のキャリヤー内に含有される。用語「組合せ」は、化合物が別個の剤形として提供され、順次に投与される場合を含む。従って、例えば、1の活性な化合物を錠剤として投与し、ついで、適切な期間内に、第2の活性成分を、錠剤の如き経口剤形として、又は迅速溶解経口剤形として投与できる。「迅速溶解経口」処方とは、患者の舌の上に置かれた際、約10秒以内に溶解する経口送達剤形を意味する。
用量は、所望の麻酔深度に応じて変動するが、現在までの限られた研究に基づき、最も有効な用量は、0.001〜約500mg/kg(体重)の範囲内、より好ましくは5〜約350mg/kg(体重)の範囲であると考えられる。
2-トリフルオロメチルメラトニンの合成は、下記の反応スキームによって要約される。
Figure 2005529074
言葉で表現すると、2-トリフルオロメチルメラトニンの合成反応は下記のように記載される。すなわち、攪拌機を具備する丸底ガラス反応フラスコにおいて、2-ヨードメラトニン(1g,FW=232)をDMF20mlに溶解した。CuI(1.3g,FW=190)及び2,2-ジフルオロ-2-(フルオロスルホニル)酢酸メチル(1.2g,FW=192)を添加し、反応混合物を60〜80℃に少なくとも3時間加熱した。
反応時間経過後、反応混合物を氷にて冷却し、回転蒸発によって、混合物からDMFを除去した。水15mlを添加し、ついで、反応混合物を中和した。塩化メチレン(20ml×2)にて、水相からメラトニン生成物を抽出した。反応生成物をGC/MSによって分析したところ、トリフルオロメチルメラトニン(M+,m/z 300)に相当するフラクションを含有することが判明した。
トリフルオロメチルメラトニンの分析を、可動相として無水の酢酸エチルを使用するシリカゲルTLC(Silica Gel 60;Fisher Scientific, Inc.)によって実施した。バンドを蛍光(366nm)によって検出した。1つのバンドを単離したところ、純粋なトリフルオロメチルメラトニンが得られた。フラクションの回収及び秤量の結果、収率は25〜30%以上であった。2-トリフルオロメチルメラトニンであることを、プロトン及びフッ素NMRによって確認した。患者にN-アセチル-5-メトキシトリプタミン(メラトニン)又はその生物学的に活性な類似体を投与すると、麻酔酔いが顕著に低減することが認められた。この現象は、メラトニン自体が、松果体によって身体内で合成される自然発生ホルモンであることによって生ずるものと考えられる。
さらに説明のため、下記の麻酔例を例示するが、これらの例は、ここに記載する発明を限定するものではない。
全ての実験を、雄のSprague-Dawleyラット(300〜350g)について実施した。ラットを、食物及び水を自由に摂取することが可能なようにして、12時間明/12時間暗サイクルに維持した。全ての外科的処置を無菌条件下で実施した(皮膚の前処理、滅菌ドレープ、グローブ、マスク等)。全ての器具及び材料を、酸化エチレンにて殺菌した。絶食していない成体の雄Sprague-Dawleyラット(〜300g)を酸素中に存在するハロタンにて麻酔し、秤量した。電気カミソリにて、腹側の首及び背中(肩甲骨間)の体毛を除去した。仰向けの状態で、腹側の首をポビドンヨードにて洗浄し、続いて、正中線のすぐ左で、皮膚3cmを切開した。全ての出血点を焼灼した。左頚静脈及び左頚動脈の両方をブラントジセクションを介して単離した。左頚静脈に、ヘパリン添加した(20U/ml)食塩水を充填したシラスティックカテーテル(内径0.03cm(0.012インチ),外径0.06cm(0.025インチ))を、右心房に〜3cmに入った状態で挿入した。頚部カテーテルを、くちばし状の頚部結さく糸部と共に、挿入部位において、4-0シルクにて血管に固定した。
血管内カテーテルの体内移植後、ラットを、個々のステンレス鋼ケージに入れた。術後5〜7日の時点で、メラトニンによる実験を行った。結晶性メラトニン粉末を、Sigma(S
igma Chemical Co.:ミズーリ州セントルイス)から入手した。
メラトニンを、次のようにして、麻酔剤に調剤した:すなわち、メラトニン100mgを、Intralipid 1ml及び乳酸リンゲル液1mlに添加する(最終濃度=50mg(メラトニン)/ml)。
結果
ラット1:250mg/kg、続いて、約1分後、65mg/kg:動物は正に薬物使用状態となったが、立ち直り反射を失わなかった。
ラット2:250mg/kgにて、立ち直り反射及び睫毛反射の喪失及び掛けられた圧力に応答する後足の引き付けの不能を生じた。
ラット3:320mg/kgにて、立ち直り反射及び睫毛反射の喪失及び掛けられた圧力に応答する後足の引き付けの不能を生じた。
ラット4:370mg/kgにて、立ち直り反射及び睫毛反射の喪失及び掛けられた圧力に応答する後足の引き付けの不能を生じた。
シクロデキストリンによって、メラトニンの他の調製を行った:すなわち、メラトニン100mgを、40%シクロデキストリン1ml及びIntralipid 1mlに添加する(最終濃度=50mg(メラトニン)/ml)。
ラット1:315mg/kg:動物はゆっくりと活動したが、立ち直り反射を失わなかった。
ラット2:460mg/kgにて、立ち直り反射の喪失を生じた。
ラットの他のグループには、溶媒のみを投与したところ、何らの作用も生じなかった。これは、メラトニンの麻酔特性を示すものであり、本発明が上述の目的を達成しうるものであることを示す。
40%シクロデキストリン中のメラトニン
ラット1:315mg/kgにて、下垂を生じ、瞬き応答の喪失及びOMEGA Engineering, INC.(コネチカット州 06907-0047,スタンフォード,ワン・オメガ・ドライブ)からの非常に薄型のロードセル(OmegaパートナンバーLCKD-1KG,測定範囲0〜1kg)を使用する圧力60mmHgに対する足ピンチ応答の喪失を生じた。立ち直り反射を27分間喪失した。
ラット2:374mg/kgにて、下垂を生じ、瞬き応答の喪失を生じた。立ち直り反射を15分間喪失した。動物は、声を発することなく足を引き付けることによって、圧力60mmHgに対する足ピンチ応答を示した。
ラット3:溶媒(40%シクロデキストリン)の投与は、動物の挙動に影響を及ぼさず、鎮静及び催眠を生じなかった。
この発明に関する発明者らの最近の文献では、本発明に関するさらなるデータが開示されており;Anesthesia and Analgesia, 91:473-479(2000)、その開示を、参照によって、ここに含める。
下記の実施例は、ラットにおける全身麻酔の誘導に関するメラトニン及び2-ブロモメラトニンの有効性、及び全身麻酔の誘導に関して、本発明の麻酔剤が、如何に他の公知の麻酔剤に匹敵するものであるかを比較して示すものである。
この実施例の目的は、ラットの50%及び95%において麻酔を誘導するために必要なメラトニン、チオペンタール及びプロポフォールの用量を決定すること、及び麻酔の各種指標の時間的経過を評価することにある。ランダムに選択したラットに、チオペンタール6.67mg/kg(静脈注射)、プロポフォール3.3mg/kg(静脈注射)又はメラトニン70mg/kg(静脈注射)の3累積投与、又はこれらの薬剤を溶解したビヒクルの約1分間隔での3累積注射を行った。最後の累積投与後、さらに20分の一定間隔で、麻酔のエンドポイントの測定を行った。また、ラットの別グループに、チオペンタール20mg/kg(静脈注射)、プロポフォール10mg/kg(静脈注射)又はメラトニン275mg/kg(静脈注射)又はこれらの薬剤を溶解したビヒクルのシングル静脈内ボーラスを行った。これらラットについて、麻酔のエンドポイントの測定を、20分の一定間隔で行った。立ち直り反射を、4ポイントスケール(1=中級/活発、両足がラットの身体の下側にある;2=完全、ただし、標準よりも遅い;3=遅い、足が身体の下側にはない;及び4=なし)にて評点した。一方の後ろ足のピンチの際に、ラットが足を引き付ける又は声を発する時点の限界圧力を測定した。足ピンチに関して、ラットの足にかけられる圧力の量を測定するために、超小型で、非常に薄型のロードセル(Omega part number LCKD-1KG,測定範囲0〜1kg;OMEGA Engineering, Inc.:コネチカット州スタンフォード)を使用した。スポンジクランプアセンブリーの両面間でロードセルを圧縮する作用によって、ロードセル内のインピーダンスに変化が生じ、ついで、これを、モニターによってmmHg圧力に変換した。睫毛反射の有無を、3ポイントスケール(1=正常;2=弱い;及び3=なし)にて記録した。前足によるグリップの強さを、4ポイントスケール(0=なし;1=弱い;2=中位;及び3=強い)にて測定した。
チオペンタールを、Abbott Laboratories(イリノイ州ノーザンシカゴ)から入手した。プロポフォールについては、Zeneca Pharmaceuticals(デラウエア州ウイルミントン)から入手した。また、メラトニンを、Sigma Chemical Co.(ミズーリ州セントルイス)から入手した。チオペンタール及びプロポフォールを、それぞれ、食塩水及びIntralipid(商標名)に溶解した。メラトニンを、滅菌水中に25%(v/v)プロピレングリコール及び25%(v/v)1-メチル-2-ピロリジノンを含有する混合物に溶解した。累積注射のため、各用量を0.2mlの容量で投与し、注射した薬剤の最大容量は0.6mlを越えない。静脈内ボーラスについては、注射した薬剤の容量は0.6〜0.75mlの範囲内である。
食塩水、Intralipid又はメラトニン用のビヒクルの静脈注射は、立ち直り反射、グリップ強さ、又は睫毛反射には影響を及ぼさない。食塩水及びIntralipidは、いずれも、足を引き付ける閾値を変化させない。しかし、メラトニン用のビヒクルは、足を引き付ける閾値の顕著な短期間の上昇を生じ、その後は、ベースラインレベルの近くまで低下する。
分けた用量のチオペンタールの累積静脈注射は、立ち直り反射、グリップ強さ及び睫毛反射の進行性喪失を生じ、立ち直り反射の喪失に関するED95(及び95%CI)は、23.8(15.4〜36.7)mg/kg(静脈注射)である。チオペンタール20mg/kgの静脈内ボーラスは、立ち直り反射及びグリップ強さの中位の喪失を生じ、1分で最高となり、15分以内で解消する。これらの作用は、足を引き付ける閾値の変化を伴わない。
分けた用量のプロポフォールの累積静脈注射は、立ち直り反射、グリップ強さ及び睫毛反射の進行性喪失を生じ、立ち直り反射の喪失に関するED95(及び95%CI)は、14.9(6.4〜34.9)mg/kg(静脈注射)である。プロポフォール10mg/kgの静脈内ボーラスは、立ち直り反射及びグリップ強さの中位の喪失を生じ、5分間最高であり、10分以内で解消する。これらの作用は、同様な期間の足を引き付ける閾値の顕著な増大を伴う。
分けた用量のメラトニンの累積静脈注射は、立ち直り反射及びグリップ強さの進行性喪失を生ずるが、睫毛反射は感知できるほどには鈍化しない。また、足を引き付ける閾値は、用量に依存して増大する。立ち直り反射の喪失に関するメラトニンのED95(及び95%CI)は、312(205〜476)mg/kg(静脈注射)である。メラトニン275mg/kgの静脈内ボーラスは、立ち直り反射及びグリップ強さの中位の喪失を生じ、5分間最高であり、15分でベースライン値に近いところまで解消する。足を引き付ける閾値の増大は、少なくとも20分間持続し、140mg/kg以上の用量において明らかである。
このデータは、メラトニン又はその類似体の静脈注射が全身麻酔を誘導できることを証明している。この麻酔は、意識が戻った後も持続する痛覚欠如を伴う。
この実施例は、2-ブロモメラトニンの静脈内投与が全身麻酔剤を誘導できることを実証するものである。
2-ブロモメラトニンを、Fourtillanらにより記載された(米国特許第5,763,471号)ようにして、テトラヒドロフラン中において、メラトニンをフェニルトリメチルアンモニウム三臭化物と反応させることによって合成した。可動相として酢酸エチル−シクロヘキサンを使用するシリカゲルカラムにおいて、反応混合物から2-ブロモメラトニンを精製した。2-ブロモメラトニンを含有するフラクションを集め、窒素流下で乾燥させた。ガスクロマトグラフィー/質量スペクトル分析によって、2-ブロモメラトニンフラクションの同定及び純度(>98%)を確認した。2-ブロモメラトニンを、使用まで、22℃において結晶の形で保存した。2-ブロモメラトニンは、大豆油エマルジョン又はプロピレングリコール含有溶液の如きビヒクルを含む一般的な非麻酔剤に対しては、充分な溶解性を示さず、従って、N-メチル-2-ピロリジノン(NMP)1部、プロピレングリコール1部及び滅菌水2部の混合物(NMPビヒクル)に、2-ブロモメラトニンを溶解させることによって、静脈注射用製剤とした。
全ての実験を、雄のSprague-Dawleyラット(300〜350g:Harlan, インディアナポリス)において実施した。ラットを、食物及び水を自由に摂取することが可能なようにして、12時間明/12時間暗サイクルに維持した。実験前に、全ての動物に、無菌条件下で、カニューレを挿入した。この処置では、ラットをイソフルランにて麻酔し、秤量した。右頚静脈に、ヘパリン添加した(20U/ml)食塩水を充填した(PE50)カテーテルを挿入した。チュービングの自由端を、後頭部よりも後方にある出口まで、皮下的にトンネルを掘るように進行させ、過剰の長さ部分を切り、キャップを被せた。全ての傷口に、ブピバカインを浸透させた。麻酔から回復した後、動物を、個々のプラスチック製ケージに入れ、通常のケアのためのアニマルケアユニットに戻した。その後毎日、実験室要員がラットを観察及び秤量し、カテーテルをヘパリン添加食塩水0.2mlにてフラッシュした。3〜5日後に体重の増加が認められない動物については、その後の実験に使用しなかった。外科的処置後5〜7日の時点で研究を行った。
ランダムに選択した麻酔していないラットに、大豆油エマルジョン又はNMPビヒクルに含まれる2-ブロモメラトニン15、30又は45mg/kg、プロポフォール3又は5mg/kgのシングル静脈内ボーラスを行った。ラットの他のグループには、モルヒネ30mg/kgを腹腔内投与した。注射した薬物処方の最高容量は0.6mlを越えない。
立ち直り反射の喪失及び尻尾クランピングに対する応答の喪失の測定を、薬剤(又はビヒクル)の静脈内投与の前(ベースライン)及び後において、20分の一定間隔で行った。モルヒネを投与するグループでは、これらの測定を、腹腔内投与の前及び腹腔内投与の後15分、20分、30分及び60分の時点で行った。立ち直り反射に関しては、動物を仰向けにおき、15秒内にうつ伏せの状態を再び取ろうと試みるかどうかに注目した。尻尾の基部に近い1/3の部位をゴム被覆した血管クランプ(22cm, DeBakey)にて挟むことによって、尻尾クランピング応答をテストした。尻尾の既に使用した部位を回避するため、刺激した位置をマークした。後肢及び/又は頭の意識的な動きを、プラスの応答と認識した。過度の刺激を最小とするため、一旦、マイナスの応答を達成された後、続く測定において存在するものとみなした。
大豆油エマルジョン0.6ml以下又はNMPビヒクル0.6mlの静脈内ボーラスは、動物の立ち直り反射又は尻尾クランピング応答には影響を及ぼさなかった。
ブロモメラトニン45mg/kgの静脈内ボーラスは、動物の86%において立ち直り反射の中位の喪失を生じた。この応答は、1分で最高であり、5分内で解消した。ブロモメラトニン15及び30mg/kgの用量では、いずれの動物においても、立ち直り反射の喪失を生じなかった。大豆油エマルジョン又はNMPビヒクル中のプロポフォール5mg/kgの静脈内ボーラスは、動物の100%において立ち直り反射の中位の喪失を生じた。この応答は、1及び2分で最高であり(P<0.01)、5分内で解消した。プロポフォールを大豆油エマルジョン又はNMPビヒクル中において投与する際、プロポフォールに対する応答には、顕著な差異は存在しない。
2-ブロモメラトニン45mg/kgの静脈内ボーラスは、1及び2分の時点で、ラットの100%において(P<0.01)、及び3及び5分の時点で、それぞれ、71%及び43%において(P<0.05)尻尾クランピング応答の喪失を生じた。2-ブロモメラトニン30mg/kg(この用量は、立ち直り反射の喪失を生じない)は、1分の時点において、顕著な痛覚抑制作用を生じ、この事実は、そのビヒクルとは明らかに異なるものである。大豆油エマルジョン又はNMPビヒクル中におけるプロポフォール5mg/kgの投与(この用量は、2分間、動物の100%において、立ち直り反射の喪失を生ずる)は、1及び2分の時点で、ラットの100%において、及び5分の時点で、ラットの14%において尻尾クランピング応答の喪失を生じた(P=NS)。
プロポフォール及び2-ブロモメラトニン(薬物投与時1分)に関する推定のED50及びその95%信頼間隔(CI)は、それぞれ、3.7(3.4〜4.0)及び38(35〜41)mg/kgであった。尻尾クランピング応答の喪失に関する対応する値は、それぞれ、2.9(3.5〜4.0)及び21(15〜30)mg/kgであった。プロポフォール及び2-ブロモメラトニンの両方について、尻尾クランピング応答の喪失に関するED50の値は、立ち直り反射の喪失に関する値(95%CIはオーバーラップしない)とは明らかに異なる(P<0.05)。立ち直り反射及び尻尾クランピング応答の50%喪失を生ずる用量に関する2-ブロモメラトニンに対するプロポフォールの相対的効力は、それぞれ、10.2±0.05及び6±0.06であった。尻尾クランピング応答及び立ち直り反射の喪失に関する2-ブロモメラトニン及びプロポフォールについての用量−応答曲線の傾きは、統計学的に、区別することができない。
モルヒネ30mg/kg(腹腔内)の投与は、立ち直り反射には影響を及ぼさないが、20、30及び60分の時点で、ラットの100%において尻尾クランピング応答の喪失を生じた。
この実施例は、Naguibらによって報告されたデータ(Br. J. Anaesth 2003 (印刷中))との比較において、2-ブロモメラトニンは、立ち直り反射に関して、メラトニンよりも4.7±0.03倍強力であることを示している。2-ブロモメラトニンの増大された効力は、メラトニンよりも作用の持続性が短いことと関連づけられる。
これらのデータは、2-ブロモメラトニンの静脈内投与が、プロポフォールによって誘導されるもの(プロポフォールは作用の迅速な開始及び短い持続を示す)と類似の態様で催眠作用及び抗侵害防御作用(antinocifensive effects)の両方を発揮できることを実証している。プロポフォールとは異なり、低減された侵害防御挙動は、より長い期間持続した。しかし、2-ブロモメラトニンは、使用するエンドポイントに応じて、プロポフォールよりも約6〜10倍効力が少ない。

Claims (23)

  1. 薬学上許容される麻酔剤用キャリヤー及び麻酔を誘導するに有効な量のN-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体を含有する麻酔剤組成物。
  2. 生物学的に活性な類似体麻酔剤が、N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの2-位トリハロメチル類似体である請求項1記載の麻酔剤組成物。
  3. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの2-位トリハロメチル類似体が、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素でなる群から選ばれるハロ部分を有するものである請求項2記載の麻酔剤組成物。
  4. 2-位部分が2-トリフルオロメチルである請求項3記載の麻酔剤組成物。
  5. N-アセチル-5-メトキシトリプタミン又はその生物学的に活性な類似体の量が、約0.001〜約500mg/kg(体重)の用量を提供するに充分なものである請求項1記載の麻酔剤組成物。
  6. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体の量が、約5〜約3500mg/kg(体重)の用量を提供するに充分なものである請求項1記載の麻酔剤組成物。
  7. 患者に、有効な量のN-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体を投与することを特徴とする全身麻酔と共に、鎮静、催眠及び/又は睡眠作用を誘導する方法。
  8. 麻酔剤が、2-トリフルオロメチルN-アセチル-5-メトキシトリプタミンである請求項7記載の方法。
  9. 投与されるN-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体の量が、約0.001〜約500mg/kg(体重)の用量である請求項7記載の方法。
  10. 投与されるN-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体の量が、約5〜約3500mg/kg(体重)である請求項7記載の方法。
  11. 投与が、経口投与、鼻呼吸器投与、静脈内ボーラス、静脈内投与、継続注入、直腸内、膣内、舌下及び経皮投与でなる群から選ばれる方法で行われる請求項7記載の方法。
  12. 投与を、初めに静脈内ボーラスによって、続いて、静脈内投与によって行う請求項11記載の方法。
  13. 投与が、他の麻酔剤との同時投与との組合せである請求項7記載の方法。
  14. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体が、松果体に由来するものである請求項7記載の方法。
  15. 1-メチル-2-ピロリジノン、プロピレングリコール及び水の混合溶媒である薬学上許容されるキャリヤー、及び麻酔を誘導するに有効な量のアセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体を含有する麻酔剤組成物。
  16. キャリヤーが、1-メチル-2-ピロリジノン1容量部、プロピレングリコール1容量部及び水2容量部でなるものである請求項15記載の麻酔剤組成物。
  17. 麻酔剤用キャリヤーが、1-メチル-2-ピロリジノン、プロピレングリコール、ポリプロピルグリコール、ポリソルビタン及びシクロデキストリンでなる群から選ばれる麻酔剤用キャリヤーと水との混合物である請求項15記載の麻酔剤組成物。
  18. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体が、2-ハロメラトニンである請求項1記載の麻酔剤組成物。
  19. 2-ハロメラトニンが、2-ブロモメラトニンである請求項18記載の麻酔剤組成物。
  20. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体が、2-フェニルメラトニンである請求項1記載の麻酔剤組成物。
  21. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体が、2-ハロメラトニンである請求項7記載の方法。
  22. 2-ハロメラトニンが、2-ブロモメラトニンである請求項21記載の方法。
  23. N-アセチル-5-メトキシトリプタミンの生物学的に活性な類似体が、2-フェニルメラトニンである請求項7記載の方法。
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